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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その31
76 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/03(水) 18:04:41.02 ID:gS8jIA5bo


ゴオオォォォォ

ユニコーン「召喚士、どうした!」

召喚士「え、あ……うん……っ!」

コート男「召喚などした素振りはなかったぞ……いや、それよりも……」

ゴゴゴゴゴゴ

コート男「何故……ユニコーン如きが我が一撃を……っ」

ユニコーン「……三男、もうやめろ。貴様の敗北は見えている」

コート男「――!?」

ユニコーン「これまでの悪行を省みながら、無に帰るがいい」

コート男「名前を……何故っ、俺の名前を知っている!?」

ユニコーン「知っているさ。何もかもな」

コート男「何だと……ぉ!?」

ユニコーン「召喚士だけは、この俺が必ず守る! 絶対に死なせはせん!」

召喚士「ユニコーン……っ!」


77 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/03(水) 18:06:44.90 ID:gS8jIA5bo
魔道士「い、一体……何が……」

大軍師「分かりません……っ、しかし優位なのは間違いない」

コート男「何だ何だ何だっ!! 何だと言うのだあぁ!!」

ユニコーン「貴様は恥ずかしくないのか?」

コート男「……っ」

ユニコーン「実の娘の前で、このような恥を晒してどう思うと聞いているのだ」

コート男「ふざけるなっ!! 貴様に何が分かると言うのだ!!」

ユニコーン「……全て、分かっているさ。これまで数々行ってきた悪事を」

コート男「な……にぃ!?」

ユニコーン「実の兄2人に留まらず大召喚士様や……罪なき人々まで」

召喚士「!?」

ユニコーン「全ては貴様の所業であろうが!」

コート男「な、何なのだこれは……うぅ……っ!」

召喚士「……」

コート男「や、やめろ! その目で俺を見るな! やめろお前らぁ!」


78 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/03(水) 18:07:48.24 ID:gS8jIA5bo
ドドオオォォォォン!!

召喚士「ぐぅ……っ!!」

ユニコーン「耐えろ召喚士、お前には俺が……付いている!」

召喚士「ユニコーン……あ、あなたは一体……」

コート男「ああぁぁぁぁ!!」

ズガアアァァァァ!!

白虎長「閃光の連発……っ、なんて魔力なの……!」

大軍師「ここまで力を隠していましたか。いや、溜めていたのか……」

盗賊「……?」

大軍師「召喚術が使えぬ素振りを装い、魔力を温存していたんですよ」

魔道士「そうかっ、ずっと練り続けて……」

大軍師「少し、離れた方が良さそうですね」

盗賊「……ああ」

ドドオオォォォォン!!

召喚士「ぐあぁ!!」


79 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/03(水) 18:09:06.06 ID:gS8jIA5bo
……――

召喚士「…………」

輝く閃光の中、召喚士は一瞬、僅かの間ではあるが意識を失っていた。

召喚士「……う……ぁ」

再び意識を取り戻した時、召喚士の脳裏に自分のものではない

不思議な感覚に戸惑いを見せながら、しかしその暖かさに包み込まれていく。

パアアァァァァ

召喚士「……な……に?」

大召喚士『召喚術の真髄はもっと深いところにあるのだ』

白虎長男『どういう意味でしょうか?』

大召喚士『生きとし生ける者の全てが平等であるという事だ』

白虎次男『……?』

大召喚士『世界は1つではない。天下は1つとは限らぬのだ』

白虎長男『教えて頂けませんか? その真髄を……』

大召喚士『それは教えるものではない。自らが感じ、得るものだ』


80 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/03(水) 18:19:49.50 ID:gS8jIA5bo


白虎長男『大召喚士様が……反乱だと!?』

白虎次男『信じ難いけれど……』

白虎長男『父上や伝説のでっち上げではないのか!?』

白虎次男『思想の違いから対立はしても、互いを陥れる事をするわけないよ』

白虎長男『……だよ、な。分かった、俺が父上達に相談を……』

白虎次男『それは……無理だ』

白虎長男『!?』

白虎次男『僕らにも討伐令が出ている。皆を巻き込む事になるよ』

白虎長男『だからと言って、放ってはおけまい』

白虎次男『……っ』

白虎長男『ひとまず、大召喚士様の所へ行ってくる。なぁに、心配はするな』

白虎次男『し、しかし……』

白虎長男『お前は、ほとぼりが冷めるまで身を隠していろ』

白虎次男『兄さん……っ』


81 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/03(水) 18:20:42.33 ID:gS8jIA5bo


白虎次男『……何を言っているのです父上!!』

白虎先生『お前も北の森で見たのであろう? 大召喚士の遺体を……』

白虎次男『やってない! 兄さんは絶対に!』

白虎先生『ならば誰が手を下したと言うのだ。ベヒーモスの一撃を』

白虎次男『……っ』

白虎先生『知っての通り、一族以外には門外不出……いや、使えぬ代物ぞ!』

白虎次男『兄さんなわけがない。そんなわけないんだ!』

白虎先生『ならばお前がやったと言うか! それとも私か! 三男か!?』

白虎次男『…………』

白虎先生『私とて認めたくはない……。このような現実は……っ!』

白虎三男『……?』

白虎先生『ともかく、我ら一族とてお咎めなしとはいかんだろう。沙汰を待つぞ』

白虎次男『……くそ……っ』

白虎三男『……ふふっ』


82 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/03(水) 18:21:26.83 ID:gS8jIA5bo


白虎先生『次男、お前は最北の村に行ってくれ』

白虎次男『……』

白虎先生『三男と長男の娘……白虎長は私が看る』

白虎次男『避難した皆を……守れと?』

白虎先生『それもあるが……クーデターはまだ終わりではない』

白虎次男『……』

白虎先生『もし1箇所に集い、襲撃されれば……白虎一族は途絶える』

白虎次男『……っ』

白虎先生『お前の存在を、隠しておきたいのだ』

白虎次男『父さん……』

白虎先生『もしだ、もし……長男が犯人ではないとすれば……』

白虎次男『……?』

白虎先生『その時は、躊躇わず討て。いいな?』

白虎次男『…………』


83 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/03(水) 18:30:47.49 ID:gS8jIA5bo


コート『そうかぁ、貴様は玄武の娘かぁ……』

玄武長女『……っ!?』

白虎次男『逃げろ! 玄武長女!』

玄武長女『この子を置いて……逃げられるわけないじゃない!』

白虎次男『くっ』

コート男『フハハッ、観念して……夫婦仲良く死ぬがいいさ!』

ドウッ!!

白虎次男『させん!!』

コート男『フハッ……フハハハハハハ!!』

キュイイィィィィ…ドドオオォォォォン!!

白虎次男『がああぁぁぁぁーっ!!』

玄武長女『あなたああぁぁーっ!!』

コート男『次は……貴様ら母子の番だ』

玄武長女『……っ!』


84 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/03(水) 18:34:35.03 ID:gS8jIA5bo
ガシィ

コート男『……?』

白虎次男『逃……げろ、玄武……長女』

玄武長女『あなた……っ』

コート男『ならば……3人仲良くあの世へ行くがいい!!』

ドドオオォォォォン!!



――『おぎゃあ! おぎゃあぁ……ふんぎゃあぁ!!』

コート男『……親の力というものは、大したものよなぁ』

白虎次男『……ぅ』

コート男『……ちっ、邪魔が入ったか』

玄武長女『…………』

コート男『まぁいい。赤子の1人くらい……フハハッ、感謝するんだな! フハハハハ!』

白虎次男『……喚士……召喚士……っ』

召喚士『おぎゃあぁ! ふっ、ふええぇぇ! おぎゃあ!』


85 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/03(水) 18:42:46.98 ID:gS8jIA5bo
タッタッタッタッタ

マジシャン『!? コ……コイツはひどい……っ』

師匠『誰か!! 生きてるかあぁーっ!!』

白虎次男『私は……お前を……生涯守り抜く……』

召喚士『びえぇっ!! う、うああぁぁん!!』

白虎次男『姿は変われど……お前を……お前……を――』

ズシャッ…シュイイィィィィン

召喚士『ああぁぁぁぁん!! ああぁぁ……あぁ……ぁ』

ドサッ

マジシャン『お、おいっ!! 人が倒れてるぞ!!』

魔剣士『……駄目だ、こっちの女性は死んでる……っ』

プリースト『ちょっと来て!!』

マジシャン『あん!? こ、子供か……』

師匠『……敵がまだいるかもしれん。その子を連れて一旦退がるぞ!』

召喚士『…………』


86 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/08/03(水) 18:44:23.37 ID:gS8jIA5bo
赤子と書きましたが2歳児くらいでしたすみません…

それではここまでににて失礼いたします!
多数のご支援ありがとうございました!
ユニコーンの人気にビックリ!それではでは!ノシ


93 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/03(水) 19:49:37.69 ID:JYiI4Mj/o
話題は戻るが、追悼に古酒『青龍』買ってきた
俺も想いだけでも彼らと呑むお


98 名前:NIPPERがお送りします(関東) [sage] 投稿日:2011/08/03(水) 21:10:08.60 ID:J3zMz3nAO
ユニコーンの人気に嫉妬


99 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/03(水) 22:33:18.80 ID:leSsEXZDO
>>1乙!
五十部の導入部分がばっと思い浮かんだ。
演出が上手いよな……


101 名前: ◆1otsuV0WFc [sage] 投稿日:2011/08/03(水) 23:07:50.39 ID:pUhviegQo


プリースト『やっぱり駄目……生存者は見当たらないわ』

マジシャン『ほんとに火葬しちまっていいんだな』

師匠『放ったらかしにゃ出来んだろ』

魔剣士『それに、北では火葬した方がいいだろう』

マジシャン『だわな。ゾンビになっちまっても夢見が悪いしな』

師匠『目は覚ましたか?』

プリースト『ううん、まだ駄目ね。しばらく目覚めないかも……』

マジシャン『お前がおぶっていってやれよ』

師匠『何で俺なんだよっ!!』

ドクンッ

師匠『……!?』

召喚士『……』

魔剣士『どうした?』

師匠『……いや、何でもねぇ』


102 名前: ◆1otsuV0WFc [sage] 投稿日:2011/08/03(水) 23:08:36.70 ID:pUhviegQo


マジシャン『目は覚ましたのか?』

師匠『……いや』

プリースト『生存者はあの子1人……』

マジシャン『とにかくだ、あの子が目を覚ますまで看るしかないな』

魔剣士『その後は孤児院にでも連れてい行こう』

師匠『……だな』

プリースト『それにしても……酷い有り様たったわ……』

魔剣士『国軍に言われたものの……間に合わなかったな……』

マジシャン『アイツらはいつもそうだよ、自分達は動かないくせによ……』

プリースト『仕方ないじゃない?。海峡や関ではもっと多くの魔物が……』

魔剣士『……どうした?』

師匠『様子を見てくる』

マジシャン『……アイツ……子供好きだったか?』

プリースト『さ、さぁ……』


103 名前: ◆1otsuV0WFc [sage] 投稿日:2011/08/03(水) 23:09:27.86 ID:pUhviegQo
カチャッ…テクテクテク

師匠『……』

召喚士『……』

師匠『昼間のあの感覚……このガキ一体……』

召喚士『……ぅ……あぁ』

ヒュイイィィィィ

師匠『!?』

召喚士『……あ……ああぁぁ』

師匠『な……んだっ、今の感じは……』

タッタッタ…カチャッ

マジシャン『おーい、どしたぁー?』

師匠『召喚獣……確かにそんな気配だったが……』

マジシャン『情でも宿っちまったかぁ? ハッハ!』

師匠『なんだってんだよ……くそっ』

召喚士『…………』


104 名前: ◆1otsuV0WFc [sage] 投稿日:2011/08/03(水) 23:12:31.37 ID:pUhviegQo


マジシャン『はぁ!? 引き取るだぁ!?』

師匠『……悪いかよ』

プリースト『師匠って……本当に子供好きだったんだ……』

師匠『ちげーよ!! ただ……』

魔剣士『……』

師匠『このガキには何かある。何か秘密をがある……そんな気がすんだよ』

プリースト『ふぅん』

マジシャン『んな事言ってもよ、お前1人で育てられんのか?』

プリースト『そうよ、途中で諦めて投げ出さないでしょ〜?』

マジシャン『まさか売ろうってハラじゃねぇよな?』

師匠『フザけた事言ってんじゃねぇぞ!!』

マジシャン『……冗談に決まってんだろ。何怒ってんだよ』

魔剣士『任せてしまって良いのだな……? 師匠』

師匠『……ああ』


105 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/04(木) 00:34:35.28 ID:b3KvnvlIO
一乙
ようやく召喚士の家系が見えたな。


109 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/04(木) 17:35:48.85 ID:rcB0pgvZo
パアアァァァァン

召喚士(……あ……そうか)

召喚士『うあぁーん! うぁーんっ!!』

召喚士(俺……父さんと母さんがやられて……)

玄武長女『召喚士……あなたは……幸せに生きて……』

召喚士(それで……それで……っ)

白虎次男『俺がお前を守る。何があっても……傍にいてやる』

召喚士(何で忘れてたんだろ……どうしてこんな大切な事……)

師匠『今日からお前は、俺の息子だ』

召喚士(父さん、母さん……師匠)

師匠『だからもう泣くな。お前は立派な召喚士になれ』

召喚士『ひぐっ……ひっくひっく』

師匠『そしていつの日か必ず……自分の手で仇を討ってやれ』

召喚士(……ありがとう師匠。ありがとう……父さん、母さん)

脳裏に流れる断片的な回想。その中で召喚士は幼き日の記憶を取り戻す。


110 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/04(木) 17:37:09.12 ID:rcB0pgvZo


召喚士『あぅー』

白虎次男『こらっ! 本を積み木代わりにするんじゃない!』

玄武長女『あなたが悪いんですよ。ちゃんと閉まって下さい』

召喚士『きゃははっ!』

白虎次男『返しなさい! こらっ、投げるな!』

玄武長女『全く、何やってるのよ……はい。あら、こんな本あったかしら?』

白虎次男『これは大召喚士様から託された……大切な手記さ』

玄武長女『へぇ……』

白虎次男『君は、お義父さんに聞いた事あるかい?』

玄武長女『へっ?』

白虎次男『人間にだって、召喚獣に生まれ変わる事が出来るんだよ?』

玄武長女『へーそうなの』

白虎次男『……リアクション薄いなぁ』

玄武長女『だって私は人間だもの。ずっと人間で居たいわ』


111 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/04(木) 17:37:09.60 ID:pxGmBq+IO
なんで女記者はコートに殺されたんだっけ


112 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/04(木) 17:38:23.54 ID:rcB0pgvZo


白虎次男『うぅ〜ん』

召喚士『だぁだぁ!』

白虎次男『こらっ、だから遊び道具じゃないんだってば!』

玄武長女『召喚士〜寝るからこっちおいで』

召喚士『にへぇ〜』

玄武長女『あなたも早く寝なさいね』

白虎次男『もうじき解けそうなんだ、この部分だけ……』

玄武長女『この前言ってた話? もうっ、危ない事じゃないでしょうね?』

白虎次男『危なくないよ、むしろこれは人類へ希望を与える研究さ』

玄武長女『ふぅん……』

白虎次男『何事だってそうだよ。要は使い方次第さ』

玄武長女『そうよね……。召喚術だって使い方を誤れば……』

白虎次男『……そうだね』

召喚士『ふぇ?』


113 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/04(木) 17:39:49.20 ID:rcB0pgvZo


白虎次男『ついに……解けた……っ!』

玄武長女『おめでとう! 頑張った甲斐があったわね!』

白虎次男『でもこれえは禁呪。決して他人に知られてはならない』

玄武長女『どういう事……?』

白虎次男『今は存在しない、古の召喚獣も呼び起こせてしまう……』

玄武長女『何か、まずいのそれ?』

白虎次男『文献にある召喚獣は、その力が大きすぎて……術士の命をも奪う』

玄武長女『……!?』

白虎次男『術士の命を引き換えに莫大な魔力を得て、力を持つのさ』

玄武長女『……っ』

白虎次男『人間が召喚獣になるとは、言わばそういう事だったんだ』

玄武長女『何だか怖いわね……』

白虎次男『そしてその代償に、召喚獣は100%の力を得る事が出来るわけだ』

玄武長女『それが……禁呪なのね』


114 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/04(木) 17:40:59.05 ID:rcB0pgvZo


白虎次男『この本棚に閉まっておこう』

玄武長女『金庫じゃなくていいの?』

白虎次男『木を隠すなら森。まさかこんな所にあるとは思わないだろ』

玄武長女『そうかしら……』

白虎次男『お義父さんには知らせておこう』

玄武長女『そうね……。父さんなら何か考えてくれるかも』

白虎次男『うん。平和的な使い方を生み出してくれるはずだ』

玄武長女『……ねぇ、あなただったら……どんな召喚獣になりたいの?』

白虎次男『そうだなぁ……。やっぱり、人を守る召喚獣がいいな』

玄武長女『例えば?』

白虎次男『白虎だからなぁ……やっぱり、ユニコーンとかかな』

玄武長女『ふふっ』

白虎次男『な、何だよ……っ』

玄武長女『あなたらしいな……って思って。ふふふっ』


115 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/04(木) 17:43:21.93 ID:rcB0pgvZo


白虎次男『何が……あったんだ!?』

男『魔物……が……』

玄武長女『あなたっ! あれ……!!』

白虎次男『……っ!!』

コート男『……フハハッ』

ネクロマンサー『こんな辺境の村に……何だと言うのです?』

コート男『大召喚士の手記が隠されているはずだ』

ネクロマンサー『……ほぉ、何ですかそれは?』

コート男『世界を覆す取っておきさ。貴方の望みも適う』

ネクロマンサー『……ククッ、それは楽しみですねぇ』

コート男『俺は手記を探す。貴方は魔物を使い……皆殺しにしろ』

ネクロマンサー『言われなくとも。研究材料を捕獲させて貰いますよ……ククッ』

コート男『あの手記さえ手に入れば……悪魔召喚とて……フハハ!!』

ネクロマンサー『さぁ、ショータイムです……クククッ!』


116 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/04(木) 17:44:28.69 ID:rcB0pgvZo


白虎次男『私は……お前を……生涯守り抜く……』

召喚士『びえぇっ!! う、うああぁぁん!!』

白虎次男『姿は変われど……お前を……お前……を――』

ズシャッ…シュイイィィィィン

召喚士『ああぁぁぁぁん!! ああぁぁ……あぁ……ぁ』

……召喚士、お前がもし、召喚士として道を歩むのならば、

俺はお前の召喚獣として……共に戦う事を誓う。

いつでもお前の傍にいる。きっと、また会える日を願って……。

だから、許してくれ。お前に何もしてやれなかった父を。

そして、母をも失わせてしまった父を……許してくれ。

だが、出来ればお前には……歩ませたくはない。召喚士の道を……。

お前にだけはせめて、一族の鎖から解放された、平穏な人生を歩ませたい。

神よ、居るならば我が願い……かなえたまえ。

願わくばこの子に……召喚士に……幸せな人生を――。



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