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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その13
- 113 : ◆1otsuV0WFc [saga]
:2010/03/28(日) 23:25:24.72 ID:3V9TXWMo
戦士「来やがった……!!」
崩れ落ちる壁の奥より、数匹の獣が姿を見せる。
オオカミのような風貌に炎を纏った、ヘルハウンドである。
ヘルハウンド「……グルル…ッ」
戦士「盗賊!」
盗賊「ああ…」
チャキッ
戦士と盗賊は刀を手に、前方へ並ぶ。
召喚士「ヘルハウンド……」
魔道士「詠唱します!」
召喚士「はい…お願いします!」
戦士「しかし…今までのヘルハウンドとはちょっとわけが…」
盗賊「…ああ」
召喚士「炎を纏っている…?」
盗賊「……」
- 114 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/28(日) 23:26:02.40 ID:3V9TXWMo
四人の前へ数匹のヘルハウンドが徐々に近づき始める。
戦士「炎の属性を持ってやがんのか…!」
召喚士「今日は満月ではなかったはず…」
盗賊「……と…言う事は」
召喚士「ヘルハウンドの中でも上位クラス…」
魔道士「……大丈夫ですか?」
戦士「なんとか追い払うしかねぇな…!」
召喚士「このまま放っておくわけにもいかないしね…」
盗賊「来るぞ!!」
ヘルハウンド「グルルオオォォ…!!」
ダンッ!!
盗賊「早いっ!!」
先頭を駆ける二匹のヘルハウンドが盗賊へ襲いかかる。
盗賊「ちいっ…」
タンッ
- 115 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/28(日) 23:28:47.94 ID:3V9TXWMo
戦士「横を使われると厄介だ!正面に引きつけろ!」
盗賊「ああ!」
後転し、二匹から距離を取った盗賊へ戦士が叫ぶ。
召喚士「よし……!」
戦士「頼んだ!!」
召喚士「うん!……行け!スキュラ!!」
シュイィン
召喚士「続いて…行け!ユニコーン!!」
シュイィィン
ヘルハウンド「……グルオオォ」
召喚士「左右から挟撃をっ!!」
ユニコーン「はいよっ!!」
ダンッ!!
召喚士の声を合図にユニコーンとスキュラが左右に分かれる。
戦士「正面を固めるぞ!!」
- 116 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/28(日) 23:30:32.59 ID:3V9TXWMo
盗賊「…ああ!」
タタッ…
召喚士「奥のヘルハウンドも来てる!気を付けて!!」
戦士「ああ!ヘタは踏まねぇよ!」
戦士は雷切を両手で構え、ヘルハウンドを一睨みする。
ヘルハウンド「…ウウオオォォ!!」
戦士「らあぁ!!」
盗賊「はあっ!!」
二人は同時に飛び出し、それを合図にヘルハウンドも前方へ駆け出す。
迫る獣に対し盗賊が定石通り、クナイを放つ。
クイッ…シュバッ!!…シュシュンッ!!
召喚士「スキュラ!!」
スキュラ「ふむ…!!」
クナイにより一瞬転回を見せたヘルハウンドめがけ、
右方のスキュラが高水圧の水を放つ。
- 117 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/29(月) 00:03:49.62 ID:V3l9Edoo
ドドンッ!!…ボシュウゥゥッ!!
ヘルハウンド「…グルアアアアァァ!!」
数匹のうちの二匹程が水圧により後方へと飛ばされる。
戦士「よぉっしゃあ!!」
ダダッ!!…ブオンッ!!…ザシュッ!!
戦士「!?」
ゴアオオォッ!!
振り下ろされた雷切は、うまく避けたヘルハウンドをかすり、
その切り傷から炎が噴き上がり、戦士の前髪を焦がす。
召喚士「生半可な攻撃は逆効果かっ!!」
戦士「ちっきしょう…!一撃で仕留めるしかないな…」
ヘルハウンド「グラオオォォ!!」
ゴオウッ!!…ブオオォンッ!!
盗賊「くぅっ!!」
戦士「ただの体当たりが炎の塊たぁ…たまったもんじゃねーぜ…くそっ!」
- 118 :GEPPERがお送りします [] :2010/03/29(月) 00:29:22.55 ID:RbyTXW.0
久しぶりに魔道士の見せ場
- 124 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/03/29(月) 17:48:06.23 ID:I.F0p6go
こんにちは。今日はなんだか忙しいですね…年度末だからかなぁ…
ご支援感謝です!↓続き
- 125 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/03/29(月) 17:48:38.65 ID:I.F0p6go
ズシャッ…
ヘルハウンド「ウウゥゥゥッ!!」
戦士「…どうする?」
片膝をつき、立ち上がろうとする盗賊に手を貸し、戦士が問いかける。
盗賊「…殺る…しかないな」
戦士「……だよなぁ」
戦士は前髪を指で摘み、溜息まじりにつぶやく。
ヘルハウンド「ウウゥ…ッ!!」
盗賊「……ふーっ」
戦士「魔道士!」
魔道士「…援護ですね!準備出来ていますっ!」
戦士「さっすが…!」
盗賊「…同時に仕掛けるぞ」
召喚士「…いつでも!」
戦士「よーし…………今だっ!!」
- 126 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/03/29(月) 17:49:06.30 ID:I.F0p6go
戦士の声を合図に四人が同時に動き出す。
前方へ走る戦士と盗賊を追うように、二匹の召喚獣が続く。
タタタッ…シュバッ…タンッ!!
戦士「炎に気を付けろよ!!」
盗賊「…ああ」
盗賊は先頭を切るヘルハウンドを掻い潜り、背後より飛びかかる。
タンッ!!
戦士「横っ!来てんぞ!!」
盗賊「……大丈夫」
宙を舞う盗賊の左脇から一匹のヘルハウンドが飛びつくが、
目標へ触れる前に衝撃で地面へと叩き落される。
バキャアァッ!!…ドシャアァ…
ヘルハウンド「ギャウンッ!!」
ユニコーン「……さぁ、つぎつぎ〜!!」
衝撃の主は頭上の角を振り上げ、再び駆け出す。
- 127 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/03/29(月) 17:49:49.09 ID:I.F0p6go
盗賊「いいぞ!!」
魔道士「はいっ!撃ちますっ!!」
ドドオォンッ!!…キキイイィィンッ…
魔道士の放ったッ巨大な氷が、盗賊の蜘蛛切へと付加する。
氷を纏った刃はそのままヘルハウンドの背中へと突き立てられる。
シュンッ…ザシュウゥゥ!!…ビキビキビキッ!!…キキイィン…
ヘルハウンド「グギャアアァァ…ッ!!」
突き刺さる刃を中心に、ヘルハウンドを氷が覆いつくす。
やがて炎の獣は氷付けとなり、地面へと朽ち果てた…。
盗賊「…ふーっ…次っ!」
戦士「すげぇ威力…!こっちも負けてらんねぇわな」
魔道士「どんどんいきますよっ!」
魔道士は再び詠唱を開始し、両手で杖を握り締める。
召喚士「ユニコーン!スキュラ!引き続き両脇をっ!」
二匹の召喚獣は無言で頷き、再びヘルハウンドへ顔を向ける。
- 128 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/03/29(月) 18:53:54.20 ID:YD4wm6DO
炎を…氷つかせた…だと…
- 129 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/03/29(月) 19:06:00.02 ID:I.F0p6go
戦士「あちらさんも本腰みたいだな…」
盗賊「……」
召喚士「…一気にたたみ掛けよう」
戦士「だな。長引かせてもこっちが手間かかるだけだ」
魔道士「はいっ!」
群れとなり一挙に襲い掛かるヘルハウンドが咆哮する。
後衛の位置を確認しつつ、戦士と盗賊の二人は前へ歩み出る。
戦士「押し返すぞ!!」
盗賊「…ああ!」
タタタタッ…ダンッ!!
勢いよくかける盗賊がヘルハウンドの頭上を飛ぶ。
ヘルハウンド「グルオオオォォ!!」
上空の盗賊へ向けヘルハウンドは開口し、口内からは炎が漏れる。
戦士「炎の吐息かっ!?させねぇよ!!」
戦士は一歩踏み込みヘルハウンドの顎めがけ雷切を振り上げた。
- 130 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/03/29(月) 19:30:36.01 ID:Uq10cAAO
フォンッ…バギャアアァッ!!
ヘルハウンド「ギャウッ…!!」
魔道士「撃ちますっ!」
盗賊「はあっ!」
ドドオォン!!…キュイィィ…バシュッ!!
冷たく輝く冷気の一閃が、ヘルハウンドの纏う炎を凍り付かせる。
空中より勢いよく振り下ろされた蜘蛛切は、ヘルハウンドを真っ二つにし、
纏った氷から解放されると、白銀の輝きを再び見せる。
召喚士「後続もこのまま……」
盗賊「…ああ」
盗賊は口元の布を正し立ち上がり、蜘蛛切を一振り構え直す。
召喚士「よし……」
ザッ…
召喚士「行け!コカトリス!!」
- 131 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/03/29(月) 19:40:34.93 ID:Uq10cAAO
シュイィン
戦士「大丈夫か?あんま無理…」
召喚士「大丈夫。魔力も結構余裕が出てきたよ…」
盗賊「…」
召喚士「それに…みんな頑張ってるんだ。負けてられないからね!」
魔道士「召喚士さん…」
召喚士「さぁ集中しよう!」
戦士「だな!行くぜコカトリス!!」
コカトリス「……ふっ。生意気な…!」
駆ける戦士の上空を、大きく翼を広げたコカトリスが舞う。
魔道士「氷…どんどんいきますよっ!」
戦士「おうっ!どんどん……」
ピキイイィィン
戦士「…!?」
コカトリス「…喰らうがよい!」
コカトリスは上空で大きなクチバシを開け、石化の息を吹き付ける。
ヘルハウンドは四散するが、一匹が直撃しもう一匹は右後足を石と化し倒れ込む。
- 132 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/03/29(月) 19:50:58.31 ID:Uq10cAAO
魔道士「撃ちます!」
盗賊「ああ……?」
召喚士「戦士…!?」
戦士「……何だ…くそ…ぉ!!」
先頭を駆けていた戦微動だにせず立ち止まる姿に、三人が戸惑いを見せる。
召喚士「戦士!よけてっ…!!」
ヘルハウンド「グアオォォッ!!」
四散したヘルハウンドの一匹が口を大きく開け、戦士の左肩へ食らいつく。
戦士「ぐっ…!!」
盗賊「戦士!!」
タンッ!!…ブオッ!!
魔道士「やあっ!!」
ドドオォン!!…ギキイィィン
戦士とヘルハウンドの間に身体を入れた盗賊の一刀により、
ヘルハウンドの頭部は凍り付きながら体より離れ、地面へと落ちた。
盗賊「戦士!?…傷…っ!!」
戦士「だ、大丈夫…っ!致命傷じゃねえ…」
戦士は左肩を抑え立ち上がる。
- 133 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/03/29(月) 19:56:15.60 ID:Uq10cAAO
召喚士「治療をっ!」
戦士「四匹同時は無理だろ!包囲に専念しろ!!」
召喚士「でも…っ!」
戦士「いいからっ!!」
召喚士「……くっ」
召喚士は下唇を噛み、三匹の召喚獣にレイピアで指示を送る。
盗賊「一旦下がれ…ここは私が…」
戦士「いや…」
盗賊「無理するな!その怪我では…」
戦士「退がりたいのはやまやまなんだが…」
盗賊「……?」
戦士「何か…おかしい」
盗賊「おかしい…?」
戦士「……ああ」
盗賊「おかしいって…どういう……」
魔道士「来ます!!」
戦士「ちぃ…っ!!」
- 134 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/03/29(月) 20:04:29.00 ID:Uq10cAAO
ユニコーン「コイツらちょこまかとぉ!ムカつくなぁ!」
ユニコーンの脇を二匹のヘルハウンドが走り抜ける。
コカトリス「はぁ!!」
スキュラ「……ふん!」
ドドドオォン…ゴアオオォ…
スキュラの水撃により怯んだヘルハウンドが次々と石に姿を変える。
戦士「りゃあっ!!」
ブンッ!!
戦士「ちっ…すばしっこい…!」
盗賊「やっぱり片手じゃ…無理だよ!」
戦士「だからってお前一人に任せるわけにはいかねーだろ!!」
召喚士「……っ」
戦士「いいから前見て戦……」
シュイィン…
戦士「…!?」
スキュラとユニコーンが姿を消し、それと同時にシービショップが戦士の目の前に現れる。
戦士「お…おい…!?」
召喚士「盗賊さん、治療の間…俺達二人で…!」
盗賊「……ああ。もちろん!」
- 135 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/03/29(月) 20:13:02.00 ID:Uq10cAAO
戦士「何勝手に……」
召喚士「やっぱり回復が優先だよ。包囲はもう一度なんとかする!」
魔道士「はいっ!!」
戦士「お前っ…」
シービショップ「動きなさるな…治療が遅れるぞ?」
シービショップは両手をかざしながら笑顔を見せる。
戦士「……けっ!勝手にしろ!!」
魔道士「…ふふっ」
戦士「何がおかしいんだよ!ほら敵さんが迫ってんぞ!」
魔道士「はいっ!エヘヘ!!」
召喚士「コカトリス!」
コカトリス「ああ!近づけさせぬ!」
コカトリスは旋回し、四人の周囲を低空で飛ぶ。
ヘルハウンド「グルルウゥ…!!」
盗賊「……」
ヘルハウンド「ウウゥーッ!!」
盗賊「…」
ババッ!!
- 136 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/03/29(月) 20:24:49.81 ID:Uq10cAAO
両者が同時に飛び掛かる。
ヘルハウンドは口を大きく開け、盗賊の喉元を狙いすます。
盗賊「しっ!」
それに対し盗賊は、太もものホルダーよりクナイを素早く取り出し、
一直線にヘルハウンドの口内目掛けて投げ放つ。
シュバッ…ヒュン!!…ザクゥ!!
ヘルハウンド「ギャウッ!!」
クナイが突き刺さるヘルハウンドの頭部を蹴り飛ばし、その反動で盗賊は再度空中を舞う。
魔道士「やあっ!!」
ドドオォン…ギキイィィン!!
蹴り飛ばされたヘルハウンドが魔道士の杖から放たれた一撃により一瞬で凍りつき、
そのまま地面へ落下すると同時に砕け散った…。
- 137 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/03/29(月) 20:45:05.10 ID:BC.xLqwo
>>134で盗賊に萌えた
- 138 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/03/29(月) 21:01:28.00 ID:BT3.ssAO
盗賊「やっぱり片手じゃ…無理だよ!」
ふぅ…
- 142 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/03/29(月) 22:59:10.42 ID:Qc2cj/Qo
両手が必要な状態って滅多に無いと思うんだが…
- 143 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/03/29(月) 23:52:36.22 ID:V3l9Edoo
>>137-141
この辺りはちょっと感情出しすぎましたかね…
>>142
確かに…言われてみれば…まぁ…
- 144 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/29(月) 23:56:20.80 ID:V3l9Edoo
魔道士「……よっし」
盗賊「……」
盗賊は魔道士に向け親指を立てる。
魔道士もそれを受け、笑顔でジェスチャーを返す。
召喚士「よし…今ので分断出来た!ここは一気に……」
コカトリス「……」
召喚士「コカトリス…?」
コカトリス「……ん、ああ」
コカトリスはヘルハウンドの背後にある崩れた壁を見つめる。
召喚士「どうか…した?」
コカトリス「何か……気配を感じないか?」
召喚士「…ど、どうだろう」
召喚士は盗賊を見つめ、それに対し盗賊は首を傾ける。
召喚士「何か…いる?」
コカトリス「分からぬ…。しかし嫌な気配は拭えない…」
- 145 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/30(火) 00:00:53.66 ID:D1QW6.Io
召喚士「気配…!?」
コカトリス「…以前にも似たような事があったな」
召喚士「っ!!」
盗賊「………」
コカトリス「まぁ良い。今は眼前の敵を葬るのみ!!」
召喚士「うん。頼む!!」
コカトリスは強く頷き、再び両翼を羽ばたかせ宙を舞う。
盗賊「召喚士、援護を頼む!」
召喚士「分かりました!」
盗賊がコカトリスを追うように走りだし、
それを確認した召喚士も風のレイピアを胸の前で構える。
魔道士「こちらも準備出来てます!!」
召喚士「…はい!」
ヘルハウンド「フウウゥゥ!!」
コカトリス「………はあぁ!!」
- 146 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/03/30(火) 00:01:39.41 ID:oaWyBqAo
もう洞窟ってだけで・・・
- 147 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/30(火) 00:06:21.45 ID:D1QW6.Io
ドドオォンッ!!…ゴアオオオォォ!!
ヘルハウンド「グアオォッ!!」
コカトリスの空から放たれる吐息により、
ヘルハウンドが散り散りに交わし、飛び跳ねる。
召喚士「たあっ!!」
うまく横へ交わしたヘルハウンドに対し、
召喚士のレイピアが突風を巻き起こし石化の息を押し戻す。
召喚士「よしっ!!」
ヘルハウンド「……ガ…ァ…!!」
ピシィ…ピキッ…ビキィ!!
ザッ…
魔道士「!?」
戦士「…あと…4、5匹ってところか」
魔道士「大丈夫ですか!?休んでて……」
ザッ……ザッ…ザッ…
- 148 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/30(火) 00:13:07.76 ID:D1QW6.Io
戦士「………」
魔道士「戦士さん!!」
戦士「…援護頼む」
魔道士「残りは少ないし、私達だけで…」
戦士「いや…何かある」
魔道士「え…っ?」
戦士「どうもおかしい…。そんな気がする」
魔道士「おかしいって…何がですか!?」
戦士「……いいから頼むぞ!」
ザッザッザッザッザ…
魔道士「戦士さん…っ!!」
ヘルハウンド「ギャオオォン!!」
ドシャアァッ…カツンッ…パラパラッ…
召喚士「これであと…2匹…!」
盗賊「……ふーっ」
- 149 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/30(火) 00:16:44.07 ID:D1QW6.Io
ザッザッザ…
召喚士「戦士!?」
戦士「悪りぃ!待たせた!!」
盗賊「…傷は…?」
戦士「痛みは消えた。もう問題ない」
盗賊「……」
戦士「んな顔すんな!平気だって言ってんだろ!」
バサッバサッバサッ…
コカトリス「………」
ヘルハウンド「グルルルウゥゥ……」
戦士「戦意はなくしたみてぇだな…」
コカトリス「ああ…近づいても来ない。負け犬の遠吠えと言うやつだな」
戦士「はっはっは!違げえねぇや!」
ヘルハウンド「……ウウゥゥ」
ダダダッ…
- 150 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/30(火) 00:20:47.53 ID:D1QW6.Io
戦士「ん?逃げやがったか…」
召喚士「ふー。これでやっと終わりだね」
盗賊「……?」
コカトリス「……」
召喚士「やっぱり…まだ何か…?」
コカトリス「……うむ」
戦士「…なぁ」
召喚士「ん?」
戦士「さっきなんだがな…突然動けなくなったんだよ」
魔道士「動けなくなった…って?」
戦士「いやよく分からないんだがな、走ってる最中、急に…」
盗賊「……」
召喚士「魔法とかそんな感じ?」
戦士「いや…。ほんと良く分かんねーんだ」
魔道士「なんですかねぇ…」
- 151 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/30(火) 00:23:58.68 ID:D1QW6.Io
コカトリス「まぁ良い。とにかく早めに脱出した方が良さそうであるな」
召喚士「うん。それは同意見だね」
戦士「だな…!んじゃ、ここの地形を地図に記して…」
魔道士「帰りましょう!」
盗賊「…ああ」
テクテクテク…
召喚士「それじゃ、地図を…」
ゴソゴソッ…スッ…
魔道士「……あれ?」
召喚士「どうしました!?」
魔道士「こ、ここ…」
魔道士は壁の一角を指差す。
戦士「何か光ってるな…。この壁の向こうか」
盗賊「……鉱石…か?」
戦士「魔道士、一発ブチかましてくれや」
- 152 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/30(火) 00:27:29.44 ID:D1QW6.Io
魔道士「あ、はいっ。分かりました」
魔道士は詠唱すると、杖より雷を迸らせる。
ドドオォンッ!!…ガカアァァッ!!…ズシャアアァッ…ガラガラッ…
盗賊「!?」
戦士「す……すっげ…ぇ!!」
魔道士「これ…鉱石…ですか!?」
召喚士「こんな…とてつもなく巨大な……」
崩れ落ちる壁の奥からはとてつもなく巨大な紅く輝く鉱石が姿を現す。
スタスタスタ…
戦士「こいつぁとんでもない収穫だな…!!」
召喚士「うん…!」
召喚士は鉱石を掌で撫でながら戦士の声に頷く。
戦士「そうだ…!!ちょっとばかし拝借しよう!!」
盗賊「…?」
戦士「ほら、斧用の鉱石だよ!!」
- 153 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/30(火) 00:29:56.01 ID:D1QW6.Io
魔道士「確かに…これだけあれば斧用の鉱石なんて…」
戦士「ああ…。ほんの一部だけ貰えば十分事足りるぜ」
召喚士「これって…火の属性?」
コカトリス「そのようだな」
盗賊「…マグマが…近いから?」
召喚士「おそらくそうでしょう…」
戦士「ふんっ!!」
ガキイィンンッ!!…パキャッ…
戦士「よーし!ありがたく頂戴しますっ!!」
魔道士「頂戴しますっ!」
召喚士「良かったね!これでまた斧も…」
…ゴゴゴゴゴ
魔道士「な、何の音…です!?」
ゴゴゴゴゴゴ
戦士「地震か!?」
- 154 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/30(火) 00:36:27.03 ID:D1QW6.Io
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
召喚士「なんだ…!?」
コカトリス「何か来る!!」
戦士「……っ!!」
盗賊「……!!」
戦士「こ、この…感じだ…!」
盗賊「何だ……これは!?この気配…っ!!」
戦士「この感じ…身体が動かなく……」
魔道士「えっ…?え……っ!?」
戦士「違う…動かないんじゃない!萎縮して…動けないんだ…!」
盗賊「来た!!」
召喚士「壁の方向っ!!」
ドドオオォォンッ!!…ゴシャアアアァァッ!!
崩れゆく壁と床の破片が飛び散る中、
その奥より巨大なマグマと火柱が人の形を模し、蠢き近づく…。
- 155 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/03/30(火) 00:38:26.35 ID:oaWyBqAo
イフさんきたか
- 157 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/03/30(火) 00:40:58.26 ID:D1QW6.Io
それではこの辺りにて失礼致します!おやすみなさい!ノシ
今日で5ヶ月になりました。本当にありがとうございますです!
〜次回予告〜
占い師「鉱山の奥底で魔物との交戦を終えた召喚士達…」
占い師「そこで見た物は巨大な鉱石であった…」
占い師「しかしその時、更なる試練が四人を待ち受ける…」
占い師「次回、第150話【マグマダイバー】」
占い師「この次も、サービス、サービスゥ!」
- 158 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/03/30(火) 00:41:23.92 ID:oaWyBqAo
ダイブしたらしんでしまうwwww
- 163 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/03/30(火) 10:23:01.06 ID:J9qrneso
>>142
ゲームのやりすぎ
片手怪我してたら殆どの行動に影響出るだろ
- 164 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/03/30(火) 10:23:44.80 ID:Mw3fK6DO
山の神か……クリティカルが怖い
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