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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その8
164 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 17:08:20.04 ID:bFmWTrQo


戦士「いただきまっす!」

召喚士「鍛冶屋さんは…?」

おかみ「一度工房に入っちまったら、しばらく出てこないからねぇ」

召喚士「なんか……俺のために…」

おかみ「気にしないでおくれ!本人が好きでやってんだから!」

召喚士「すいません…」

戦士「うん!うまいっ!!」

盗賊「……モグモグ」



召喚士「ごちそうさまでした!」

おかみ「はいよ、おそまつさま!あ、盗賊ちゃん」

盗賊「…?」

おかみ「コレを工房へ持って行っとくれ」

おかみは皿に取り分けた昼食を、盗賊へ手渡す。


165 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 17:09:12.09 ID:bFmWTrQo
盗賊「……ん」

テクテクテク…

盗賊「…お邪魔…します」

鍛冶屋「………」

パチパチパチッ!!……ギィン!!…ガァンッ!!

盗賊「…ここ…置いときます」

鍛冶屋「……」

ギィンギィン!!……ジュウゥゥッ!!

盗賊「……」

鍛冶屋「……ふー…、ん?」

盗賊「……あ」

鍛冶屋「昼食かい?ありがとう」

盗賊「……いえ」

鍛冶屋「…?…な、何かな?」

盗賊「…い、いや」


166 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 17:10:10.03 ID:bFmWTrQo
鍛冶屋「……盗賊ちゃんも?」

盗賊「……」

鍛冶屋はゴーグルを額に上げ、立ち上がる。

鍛冶屋「…どんな…武器が欲しいんだい?」

盗賊「……あの…と、飛び道具」

鍛冶屋「飛び道具か。なるほどね」

盗賊「…手元に…戻ってくる…の」

鍛冶屋「手元に…?えぇと、…つまり」 

盗賊はクナイとまきびしを手に取り、鍛冶屋に見せる。

盗賊「…こ、こういうのじゃなく…何回も…っ」

鍛冶屋「そうかそうか!そういう事か!」

盗賊「…ん」

鍛冶屋「そうだね、代表的なものだと…ブーメランとか…」

盗賊「……」

鍛冶屋「待てよ…?君に似合う武器と言えば…!!」


167 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 17:11:14.28 ID:bFmWTrQo
盗賊「……?」

スタスタ…

鍛冶屋は工房の箱から鎖を手に取り、戻ってくる。

鍛冶屋「これなんかどうかな…?」

盗賊「……鎖鎌?」

鍛冶屋「うん…それでもって…これを…」

カチャカチャ…ジャラッ…ゴトッ…

鍛冶屋「鎌の部分はこうやって外してしまおう」

盗賊「…?」

鍛冶屋「それで……これなんかいいかな」

鍛冶屋は鎌を外し、代わりに分銅のような物を鎖へ取り付ける。

鍛冶屋「ほら出来た。持ってごらん?」

鍛冶屋は鎖を盗賊へ手渡す。

ジャラッ…チャリ…

盗賊「……」


168 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 17:12:07.02 ID:bFmWTrQo
鍛冶屋「これを振り回して、投げつければ…」

盗賊「…なるほど」

鍛冶屋「いいかい…?夜の森に一人迷う女盗賊…」

鍛冶屋は天井を見上げ、目を瞑る。

盗賊もそれを見て、同様に目を瞑る。

鍛冶屋「小脇に宝を抱え、森の山道を走り抜ける…」

盗賊「……」

鍛冶屋「その時!周囲には追手の影がっ!!」

盗賊「!!」

鍛冶屋「女盗賊はすかさず鎖を振り回し、前方の敵を蹴散らす!」

盗賊「……ドキドキ」

鍛冶屋「活路を開いた女盗賊は、追手にウインクをし…闇に消えてゆく…!」

盗賊「……」

鍛冶屋「どうかなどうかなっ?いいんじゃない?ね?ね?」

盗賊「…良い」


169 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 17:13:14.66 ID:bFmWTrQo
鍛冶屋「でしょでしょ!!」

盗賊「…凄く…良いです」

鍛冶屋「よーし決まった!アレをこうして…、そうだな…」

盗賊「……」

鍛冶屋「行の付加はどうしよう?分銅部分に組み込めそうだね」

盗賊は鎖を眺める。

鍛冶屋「分銅は結界石に変えて、そこに組み込む…」

盗賊「…大丈夫」

鍛冶屋「…?」

盗賊「…行は…いいです」

鍛冶屋「そ、そうかい……?」

盗賊「…一つの行は…選べない…から」

鍛冶屋「…?」

盗賊「…それに」

鍛冶屋「…」


170 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 17:14:14.12 ID:bFmWTrQo
盗賊「魔法は…私の担当じゃ…ないから」

鍛冶屋「…そっか」

盗賊「……きっと……帰ってくる…から」

鍛冶屋「……分かった。それじゃ結界石だけにしよう!」

盗賊「…スイマセン」

鍛冶屋「いやいやいや!全然構わないよ!!」

盗賊「……」

鍛冶屋「武器っていうのは、作る人もモチロン大切だけど…」

盗賊「…うん」

鍛冶屋「本人が使いこなせなきゃ意味はないからね!」

盗賊「……ん」

鍛冶屋「使う本人が納得のいく物を作る!それが僕らの仕事さ…!」

盗賊「…アリガトウゴザイマス」

鍛冶屋「あ…、良かったらそれは持って行っていいよ!!」

盗賊「…え?」


171 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/27(日) 17:14:54.05 ID:XKVz0/oo
水忍とか火忍とかそういうの関連で選べない?


172 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 17:15:43.35 ID:bFmWTrQo
鍛冶屋「鎖部分も…一から作りたいんだ」

盗賊「…そう…ですか?」

鍛冶屋「時間かかっても…いいかな…?」

盗賊「…私は…大丈夫」

鍛冶屋「ありがとう、その代わり…凄いのを用意するよ!ははっ!」

盗賊「……オネガイシマス」

鍛冶屋「うん!任してっ!!」

鍛冶屋はゴーグルを目に当てると、再び作業を再開した。

テクテクテク…

戦士「遅かったな」

召喚士「…?何です…それ?」

盗賊「…鎖だ」

召喚士「鎖…?あ、飛び道具の…!」

戦士「サルに言われたとかいうヤツか」

盗賊「…そう」


174 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/27(日) 17:30:35.89 ID:2S1OlKco
一つの行は選べないってのは魔道士の武器付加できなくなるとか?


176 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 17:56:36.71 ID:bFmWTrQo
米研ぐのに手が痛い…冬は無洗米にしようかな…orz

>>171>>174どっちもですかね…
>>171はまた東方に行った時にでも分かるかもですねフフフ


183 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 18:36:22.54 ID:bFmWTrQo
召喚士「付加はどうするんですか?」

盗賊「…付けない」

召喚士「えっ?いいんですか…?」

盗賊「…うん」

戦士「……付けりゃいいのに」

盗賊「……大丈夫」

戦士「…?」

召喚士「…そうですか」

テクテク…

召喚士「あ、…どちらへ?」

盗賊「…練習」

戦士「…?」

召喚士「気を付けて…!」

盗賊「…ん」

盗賊は鎖を手に、家の外へ出て行く。


184 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 18:38:14.19 ID:bFmWTrQo
召喚士「あ…そうだ、戦士」

戦士「…ん?」

召喚士「頼みがあるんだ…」

戦士「……?」

〜町外れの平原〜

戦士「本当に…いいのか?」

戦士は木の枝を手に、召喚士へ話し掛ける。

召喚士「うん。手加減無用で頼むよ」

召喚士も同じく、木の枝を手に身構える。

戦士「…分かった。…行くぜ」

召喚士「……よしっ!!」

ザッ…

召喚士が腰を落とし、枝を両に身構える。

戦士は右手に枝を持ち、ゆっくりと間合いを詰める。

召喚士(剣術について…戦士は一流だ。学ぶなら…)


186 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 18:39:49.70 ID:bFmWTrQo
戦士「はぁっ!!」

戦士の怒声が周辺に響き渡る。

召喚士「っ!!」

戦士「立会い中の雑念は…命取りだぞ」

召喚士(そうだ…!考え事をして勝てる相手じゃない…!)

ジリジリッ…

召喚士(とにかく……やるだけだっ!)

戦士「・・…っりゃあ!」

戦士が勢いよく飛び出し、枝を振り下ろす。

シュンッ!!…バシイィィッ!!

召喚士「…ぐ…っ!くっ!!」

戦士「……良く止めたな」

すかさず戦士は召喚士の胴めがけて、枝を薙ぎ払う。

召喚士は枝を逆さに持ち替え、戦士の枝を防ぐ。

バシィッ!!……ドサァッ!!


187 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 18:51:33.62 ID:bFmWTrQo
召喚士「!!ふ、防いだのに…!?」

戦士「…さぁ立て。まだまだこれからだぜ」

召喚士「なんて……腕力だ…!!」

戦士「はぁっ!!」

戦士はしゃがみこむ召喚士へ枝を叩きつける。

召喚士は後転し、戦士の一撃を交わす。

召喚士「しっ!!」

同時に召喚士は枝を戦士の顔へ振り上げる。

だが、召喚士の枝は無情にも戦士の枝に払われ、宙を舞う。

戦士「!?」

召喚士「たっ!!」

枝を失った召喚士は戦士の胸へ掌底を打ち込む。

戦士「ぐうっ…!?」

よろめく戦士の右腕を、召喚士の肘が捉える。

召喚士はすかさず戦士の枝を奪い取ると、戦士めがけ振り下ろす。


188 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 18:57:31.28 ID:bFmWTrQo
シュンッ…パシッ……ガガッ…

召喚士「…!!」

戦士は宙に待った召喚士の枝を手に取ると、

そのまま召喚士の振り下ろした枝を、間一髪防いだ。

戦士「……やるじゃねぇか!」

召喚士「……ははっ!」

バッ!!

両者は後方に飛び、間合いを取る。

戦士「さーて、ウォームアップはおしまいだ!」

召喚士「……打撲で…済むかな…?…はは」

〜大陸の港〜

タッタッタ…

魔道士「…はぁ…はぁ…っ!」

魔道士は走り、バーテンの店へ辿り着く。

魔道士「あ…っ、閉まって…る…」


189 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 19:08:50.66 ID:bFmWTrQo
ザッ…

バーテン「営業は夕方からでね、お譲ちゃん」

魔道士の背後からバーテンが声を掛ける。

魔道士「バーテンさん!!」

バーテン「悪いな、食材の買い出しに行っててな。今…開ける」

ガチャカチャッ…カチッ…キイィッ

バーテン「さ、入りな」

魔道士「ありがとうざいます」



バーテンが紅茶を注ぎ、魔道士の前へ差しだす。

バーテン「…行くのか?」

魔道士「……行きます!」

バーテン「…そうか」

バーテンはカウンターの奥より、地図を魔道士へ手渡す。

魔道士「…?こ、これ…っ!?」


190 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 19:13:41.35 ID:bFmWTrQo
カサッ…

バーテン「中身は見てねぇが…向かう先の地図だとよ」

魔道士「召喚士さん…っ」

バーテンはタバコに火を付ける。

魔道士「ありがとうございます!」

バーテン「もう行くのか?」

魔道士「夜の船がありますから…!」

バーテン「女の一人旅だ。気を付けろよ?」

魔道士「はいっ、ありがとうございます!」

バーテン「何かあったら……」

魔道士「大丈夫です!ありがとうございました!!」

タッ!!

魔道士「あ…紅茶代…」

バーテン「オゴリだ……新たな門出のな」

カバンを漁る魔道士に、バーテンがポツリと呟いた。


193 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 19:20:49.95 ID:bFmWTrQo
ガチャッ…チリチリン…

魔道士「…あっ!」

占い師「あら…!もう行くの?」

魔道士「はいっ!それでは…!」

タッタッタ…

すれ違いざまに走り去る魔道士を、占い師が見送る。

カチャッ…チリチリン…

占い師「慌てて行っちゃったわ…。元気なコ…」

バーテン「若い頃の誰かさんにソックリだな」

占い師「…そうかしら?」

バーテン「ただひたすらに真っ直ぐで…、いい娘だよ」

占い師「いい歳したオジサマが惚れちゃった?」

バーテン「アホか…」

占い師「普段は夕方からなのに…昨日も今日もここで寝泊まりして…」

バーテンはタバコの灰をトントンと、灰皿に落とした。


194 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/27(日) 19:35:30.58 ID:9rRVT/Ao
おっさんのツンデレとか誰得wwwwww


195 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 19:35:45.04 ID:bFmWTrQo
バーテン「アイツの忘れ形見達だ。無碍にゃ出来ねぇよ…」

占い師「今頃あの世で喜んでるわよ…。きっと…」

バーテン「あっちに行った時…美味い酒でも奢って貰わないとな」

占い師「そうね。うふふっ…」

バーテン「そういうお前は何しに来たんだ…?」

占い師「別に…、理由がないと来ちゃいけないのかしら…?」

バーテン「ったく…、人の店を活動拠点にしやがって…」

占い師「あら、ヒドイ言い草ね。…誰かさんの支払いも持ってきたのに…」

占い師はバーテンへ袋を手渡す。

バーテン「んで…、その誰かさんはどこ行っちまったんだ?」

占い師「さぁ…流れ者ですからねぇ…」

バーテンは灰皿へ、タバコを押しつける。

占い師「また…北にでも行ってるんじゃない?」

バーテン「……そうか」

窓からは日差しが消え、ゆっくりと夜を迎えていた…。


196 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 20:03:48.22 ID:bFmWTrQo
〜鍛冶屋町、途中の道〜

召喚士「い…っててて…」

戦士「だ、大丈夫か!?」

足を引きずる召喚士に戦士が手を貸す。

召喚士「大丈夫…平気平気」

戦士「すまんっ!やりすぎちまったか…」

召喚士「そんな事ないよ!本当にありがとう」

戦士「で、でもよ…」

召喚士「真剣にやらなきゃ稽古にならないからね」

戦士「そりゃ…そうだけど…」

召喚士「…ん?あれ…盗賊さんかな?」

召喚士は木の下で鎖を振るう盗賊を指差す。

戦士「…ホントだ。アイツこんな遅くまで…頑張るなぁ」

召喚士「俺らも人の事言えないけどね…ははっ」

戦士「ま、そりゃそうだわな!はははっ!」


197 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 20:15:50.45 ID:bFmWTrQo
テクテクテク…

戦士「ふんっ!」

戦士は手に持つ枝を、盗賊めがけ二本投げつける。

ヒュンッ……シュオッ…

盗賊「…!?」

ジャラッ…ビュオッ…バキイィッ…!!

盗賊の放った鎖分銅が、二本の枝を粉砕した。

テクテクテク…

戦士「お見事っ!」

召喚士「お、お見事って…!急に…」

盗賊「…問題ない」

戦士「だろうな…。しっかしこの暗闇の中…」

戦士は地面に落ちた枝を拾い、まじまじと見る。

戦士「一振りで二本同時か…。すっかりモノにしちまったな!」

盗賊は無言で力強く頷いた。


198 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 20:21:37.90 ID:bFmWTrQo
〜鍛冶屋の家〜

ガチャッ

戦士「ただいまーっす!」

おかみ「おかえりっ!」

召喚士「どうかしたんですか?」

おかみ「娘が帰って来なくてねぇ。ま−たどっかほっつき歩いて…」

テクテクテク…

鍛冶娘「…ちょっと、玄関先で邪魔よ」

盗賊「……」

おかみ「あんたはまた…!こんな時間まで…」

鍛冶娘「もう16なんだし、私の勝手でしょ…」

戦士「あのなぁ……」

鍛冶娘「家族でもないのに口出さないでよねっ!!」

ドスドスドス…バンッ!!

おかみ「……はぁ、困ったモンだねぇ」


199 :パー速民がお送りします [] :2009/12/27(日) 20:27:53.86 ID:b1m3gAYo
年頃の娘って扱いにくい


200 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 20:31:01.37 ID:bFmWTrQo
召喚士は工房へ向かい、中の様子を覗く。

召喚士「…あの…鍛冶屋…さん?」

鍛冶屋「……」

ギィンギィンギィン!!

召喚士「ど、どうですか…?」

鍛冶屋「…!?」

召喚士「あ、ご…ごめんなさい」

鍛冶屋「やぁ召喚士くん、あ…もうこんな時間か」

召喚士「えっ!?まさか…あれからずっと…?」

鍛冶屋「ああ、一度始めるとスイッチ入っちゃってね。ははっ!」

召喚士「は、ははっ……」

鍛冶屋「ごめんね、まだ行の付加までいけてないんだ…」

召喚士「いえいえっ、そんな……」

鍛冶屋「娘は帰ってきたかな…?あぁ、先にご飯食べようか!」

召喚士「そ、そうですね…っ!ははっ…」


206 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 21:59:53.67 ID:bFmWTrQo


召喚士「いただきます」

戦士「いっただっきます!」

鍛冶娘「……」

鍛冶屋「ねえねえ、後でさ手伝ってよ!」

鍛冶娘「……モグモグ」

鍛冶屋「なんとか今日中に仕上げたいんだ!」

おかみ「明日学校休みだろ?手伝っておやりよ」

鍛冶娘「……はー」

召喚士「あ、あの…無理しなくても…」

おかみ「いいんだよ、いずれはこの家継ぐわけだし…」

鍛冶娘「はぁ?何勝手に決めてんのよ…」

鍛冶屋「でもでも…っ、何かやりたい事があれば…」

おかみ「あんたは黙ってな…!」

鍛冶屋「そうそう、黙ってた方がいい!そうしよう、うん!」


207 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/27(日) 22:11:38.68 ID:SGAKO5Ao
鍛冶娘は18?16?


208 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/27(日) 22:18:46.11 ID:nTLhmJwo
OのピチピチJKだろ


209 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 22:19:01.37 ID:bFmWTrQo
おかみ「アンタだって鍛冶屋になりたいって…」

鍛冶娘「あのね、私がなりたいのは国軍鍛冶師なの!」

召喚士「国軍鍛冶師…?」

戦士「国軍専属の鍛冶屋だよ。あいつらの武防具作る…」

召喚士「な…なるほど…」

おかみ「一人前でもないうちから偉そうに言うんじゃないよっ!」

鍛冶娘「…何よっ!いっつもいっつも偉そうに…!」

戦士「お、おいおい…っ」

鍛冶娘「私はねっ、こんなヘボ武器なん…」

おかみ「…!!」

戦士「!!」

召喚士「え…?あ…っ」

盗賊「……」

鍛冶屋「……ヘボ…武器ぃ?」

鍛冶娘「……なっ、何よ…っ!!」


210 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/27(日) 22:25:23.67 ID:UNz4oYDO
娘に黙祷


211 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 22:25:35.82 ID:bFmWTrQo
ガタッ!!……ガシャァンッ!!

鍛冶屋「おうコラ…、誰が貧乏ヘボ鍛冶屋だと?」

戦士「ちょっ…おやっさん!」

鍛冶娘の胸ぐらを掴む鍛冶屋に、戦士が止めに入る。

鍛冶娘「ちょ、ちょっと…っ、離して…っ!」

鍛冶屋「タダメシ食らいの分際で…偉そうな事フイてんじゃねぇぞコラ」

鍛冶娘「分かった…ってば!」

戦士「ほらっ!本人も反省…」

鍛冶屋「すっこんでろ!雑魚!!」

バシィッ!!……ドガシャァッ!!

召喚士「せ、戦士!?」

おかみ「戦士くん大丈夫かい!?」

戦士「いっちちち…」

おかみ「毎度の事さ、放っておいていいよ、もう…」

盗賊「……す、凄い」


212 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/27(日) 22:32:55.07 ID:bFmWTrQo
おかみは台所から、フライパンを片手に戻ってくる。

ブンッ…ガイィィンッ!!

鍛冶屋「いってぇ…っ!?」

おかみ「ほらアンタっ!いい加減にしなっ!」

鍛冶屋は鍛冶娘から手を離すと、頭を押さえる。

解放された鍛冶娘が、食卓の胡椒を鍛冶屋の顔に投げつける。

ブンッ…カツッ!!…ボフウゥッ…

鍛冶屋「…!!て、てめぇっ!?ゴホ…ッ!」

鍛冶娘「ふんっ!!」

スタスタ…ガチャッ…バタンッ!!

鍛冶娘は玄関先で一同に舌を出し、家の外へ出て行った。

盗賊「……」

おかみ「あーあ…、まったく…。大丈夫かい?」

戦士「お、俺は大丈夫…っ」

鍛冶屋「げほぉ…っ!……ごほごほっ!…ごほ…っ!!」


213 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/27(日) 22:33:59.77 ID:An.ZTwDO
年末年始も休まず投下はありますか?


214 :パー速民がお送りします [saga] :2009/12/27(日) 22:36:49.06 ID:bFmWTrQo
>>213
死なない限りは毎日更新がモットーですので!(キリッ
量は減るかもですが、こちらこそよろしくお願い致します!


215 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/27(日) 22:42:25.72 ID:abEzYe6o
むしろ休めと言いたい


216 :パー速民がお送りします [] :2009/12/27(日) 22:42:39.96 ID:VXXwzsAO
一番強いのはおかみさんだな


217 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/27(日) 22:44:35.12 ID:PTqMpQ6o
最強の武器:フライパン



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