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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その25
835 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:10:41.14 ID:ye7R/o9xo
カポーン

東方参謀「……ふううぅぅ〜」

ガラッ…スタスタスタ

戦士「……」

東方参謀「…ほぉ、なかなかの筋肉」

戦士「…?」

東方参謀「どれ、やるかね?」

戦士「……遠慮します」

東方参謀「逃げるか?」

戦士「何をやるんだっ!何をっ!!」

東方参謀「決まっておろう、これをこれ!」

パンパン

戦士「……腕相撲?」

東方参謀「それとも、このワシには勝てぬかのぉ」

ピクッ


836 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:11:10.74 ID:ye7R/o9xo
戦士「……言うじゃねぇか」

スタスタスタ…ドンッ!!

戦士「……来なっ!!」

東方参謀「ゆくぞっ!腕相撲ファイトオオォォ!!」

戦士「レディーッ、ゴオオォォ!!」

東方参謀「ふんぬりゃああぁぁ!!」

戦士「ぬぐぐぐぐおおおぉぉ!!」

ガラッ…スタスタスタ

召喚士「……な、何してんの!?」

青年兵「は、ははは……っ」

ザバァ

召喚士「……はーっ、気持ちいい」

青年兵「……」

召喚士「ど、どうかした?」

青年兵「い、いえ…っ」


837 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:11:41.01 ID:ye7R/o9xo
……――

召喚士「でも、青年兵くんって前髪下ろすと……童顔だよね…っ」

青年兵「召喚士さんこそ……っ」

ススッ

召喚士「青年兵くん……?」

青年兵「髪の毛…サラサラですね」

召喚士「は、恥ずかしいよ……っ」

青年兵「す、すみません……」

召喚士「俺も…触って……いい?」

青年兵「……恥ずかしいけど…召喚士さんなら///」

召喚士「……うん///」

キュッ

青年兵「召喚士さんて……大胆なんですね……っ///」

召喚士「青年兵くんだからだよ……っ///」

――……


838 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:12:12.18 ID:ye7R/o9xo
盗賊「……おい」

バシャッ

東方司令「――!?」

盗賊「……ボーッととして…大丈夫か?のぼせたか?」

東方司令「なっ、何でもない!」

ブクブクブク

東方司令(アホな想像している場合じゃない……っ)

魔道士「はぁ〜。広くて気持ちいい〜っ」

盗賊「…うん」

女剣士「ちょっと贅沢なくらいだな」

東方司令(……稟議で承認が降りず、ボクが私財を投じて作り上げた女湯)

魔道士「盗賊さーんっ!」

盗賊「や、やめんかっ!」

女剣士「…仲…いいな」

東方司令(全ては今日のような日の為ではないかっ!この目に焼き付けねばっ!)


839 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:12:47.29 ID:ye7R/o9xo
〜男湯〜

戦士「……あぁー」

ザブザブザブ…バシャッ

召喚士「腕相撲終わったの?」

戦士「ん、ああ」

召喚士「勝った?」

戦士「結局、勝負付かずで引き分けだ」

召喚士「へぇ、東方参謀さんて強いんだね」

戦士「あれで文官とか……反則だろ」

青年兵「ええ…っ。戦う軍師というか……」

戦士「しかしお前も大変だったな」

青年兵「えっ?」

戦士「取材だよ。あの女記者……」

青年兵「い、いや…っ。まぁ大丈夫…でしたよ。はは…っ」

戦士「……そういう発言には見えん」


840 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:13:13.29 ID:ye7R/o9xo
〜客室〜

女記者「……んんっ」

モゾッ……ノソッ

女記者「…ふあぁ〜っ。鬼仮眠とったっす〜」

コンコン

女記者「……?」

テクテクテク…カチャッ

東方副司令「夕飯をお持ちしましたよ」

女記者「おおぉぉ!?これは鬼感謝っすううぅぅ!!」

ガバッ…ガツガツガツ

東方副司令「は、はは……」

女記者「うーん!!鬼美味いっすねええぇぇ!!」

東方副司令「食べ終わりましたら食器は外に……」

女記者「ご馳走様っすううぅぅ!!鬼満足っすよおぉ!!」

東方副司令「……外に置くまでもなく…持って帰ります」


841 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:13:47.66 ID:ye7R/o9xo
カチャカチャカチャッ

東方副司令「入浴も済まされてはどうです?」

女記者「おおお風呂っすかああぁぁ!?」

東方副司令「部屋のシャワーでも構いませんが、女湯もありますよ」

女記者「いやはやっ!至れり尽くせりで鬼感激っすううぅぅ!!」

東方副司令「今なら他の皆さんも入られている頃かと……」

女記者「行ってくるっすううぅぅ!!」

ダダッ!!

東方副司令「あっ!?」

ポトッ…バラバラッ

東方副司令「……手帳っ、落ちましたよ!」

女記者「!?……鬼危ないっすうぅ!なくしたら大変!!」

タタッ

女記者「鬼感謝っすうぅ!!ありがとうございますううぅぅ!!」

東方副司令「……い、いえっ」


842 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:14:15.87 ID:ye7R/o9xo
〜男湯〜

青年兵「でも…そこまでひどいとは思いませんが……」

戦士「そうかぁ?」

召喚士「俺もそう思うけどなぁ」

戦士「へーへー寛大なお方達ですね」

青年兵「可愛らしい方じゃないですか」

戦士「……ほーっ。少佐殿はああいうのが好みか!」

召喚士「へぇ〜っ」

青年兵「ちちっ、違いますって!!」

戦士「照れるなって!確かに大人しくしてりゃ、悪くない……」

青年兵「だから本当にっ、違うんですって!」

戦士「ふぅん……。でもよ、いねぇのか?」

青年兵「へ……っ?」

戦士「好きな奴とか…気になる奴とかよ」

青年兵「…い、いませんよっ!」


843 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:14:53.59 ID:ye7R/o9xo
戦士「……まさか、既に居るとか…!?」

青年兵「いません!!」

召喚士「でも意外だよね。青年兵くんに彼女いないなんて」

青年兵「何が意外なんですかっ!」

戦士「確かになぁ。見た目も身分も良し」

召喚士「頭もいいし、性格だって……」

青年兵「ボクの事はもういいですからっ!」

召喚士「ご、ごめん」

戦士「ちょっと悪ノリしすぎたか…ははっ!」

青年兵「……お、お二人こそどうなんですかっ!?」

召喚士「!?」

戦士「……っと、そうきたか」

青年兵「僕ばっかりずるいですからね!さぁ、先輩方っ!!」

召喚士「ど、どうって……何も……」

戦士「…ああ、本当に何にもない。ビックリするぐらい何にもない」


844 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:15:43.07 ID:ye7R/o9xo
〜女湯〜

ガララッ

盗賊「!?」

女記者「おおぉぉ!?鬼広いじゃないっすかああぁぁ!!」

東方司令「う、うるせーっ!!」

魔道士「この声は、女記者さんですかっ!?」

女記者「おぉ!?皆さんいらっしゃいますかあぁ!?」

タッタッタ

盗賊「…風呂で走ると危――」

女記者「ひゃああぁぁぁぁ!!」

ツルーン…ズザー

東方司令「……お約束な奴だな」

魔道士「大丈夫ですかっ!?」

盗賊「…た、立てるか?」

女記者「鬼痛いっすううぅぅ……」


845 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:16:24.66 ID:ye7R/o9xo
ググッ……ムニュッ…フニッ

盗賊「っ!!」

魔道士「ひゃっ!?」

女記者「う、ううぅぅ……。鬼強打っすうぅ」

モミモミモミッ

盗賊「…や、やめ……っ!!」

魔道士「ひ、ひああぁぁ!!」

女記者「……ん?この両手の柔いモノは何……」

ドキドキドキドキ

東方司令「……っ」

女記者「左手は鬼豊満な……。でも、右手は鬼平たいっすねえぇ」

フルフルフルッ

魔道士「……っ」

盗賊「…いいから……離せ」

女記者「…おおぉぉ!?これは鬼失礼したっすううぅぅ!!」


846 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:17:23.72 ID:ye7R/o9xo
カポーン

女記者「いやぁ、鬼申し訳ないっす。眼鏡外したら鬼見えなくてえぇ」

盗賊「……」

女記者「それに、鬼平たいなどと…鬼失礼な事を」

魔道士「それはもういいですっ!!」

女剣士「……お姉様?」

東方司令「…大丈夫だ。少しのぼせて鼻血が止まらんだけだから」

トントントン

女剣士「…それはいけませんね。上がり――」

東方司令「ません!!」

女剣士「!?」

盗賊「…でも、派手に転んでいたが大丈夫だったか?」

女記者「大丈夫っすよおおぉぉ!鬼巨乳なんで弾きましたからああぁぁ!!」

盗賊「……自分で言うなよ」

魔道士「……くぅーっ!!」


847 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:18:11.84 ID:ye7R/o9xo
〜男湯〜

戦士「…何か騒がしいか?」

召喚士「そ、そう?」

青年兵「でも、女記者さんて凄いですよね」

戦士「はぁ!?」

召喚士「な、何が…?」

青年兵「ああ見えて、本当に熱心な取材というか……」

召喚士「へぇ〜っ!」

青年兵「一字一句漏らす事なく、書き留めているんですよね」

戦士「アイツがか!?……少し見直したな」

召喚士「俺らも女記者さんの取材は見た事ないからね」

青年兵「皆さんの、馬車での他愛ない会話なんかも書き留めてましたよ」

召喚士「本当に!?」

青年兵「ええ。一字一句までしっかり書き留めていましたよ」

戦士「意外な才能だな……」


848 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:18:40.60 ID:ye7R/o9xo
召喚士「でも、大丈夫かな」

青年兵「…?」

召喚士「落としてなくしたりしなければいいけど……」

戦士「全くだな。ていうか、なくすんだろうなぁ……」

青年兵「や、やめましょうよ…っ。そういう推測は……」

戦士「何にせよ、あとはアイツを連れて帰ればおしまいか」

青年兵「そうなんですか?」

召喚士「え…?」

青年兵「女記者さんは、しばらく滞在するって言ってましたよ?」

戦士「何ぃ!?聞いてねーぞ!」

召喚士「……そうだったんだ」

青年兵「ええ。いやまぁ、僕らは何日いて貰っても構いませんけど……」

戦士「……流石にそういうわけにゃいかんよなぁ」

召喚士「う、うん……。むしろ日帰りぐらいの勢いだったし」

青年兵「はは…っ」


849 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:19:22.67 ID:ye7R/o9xo
〜女湯〜

魔道士「そうなんですかぁ!?」

女記者「そ、そうっすよおぉ!鬼滞在するっすよおおぉぉ」

盗賊「…聞いてない」

魔道士「え、ええ…っ」

東方司令「……べ、別にいつまでいても…構わんぞっ」

魔道士「私達、明日には帰るつもりだったのに〜」

盗賊「…うん。置いて帰るしかないか」

ザブッ…ブクブクブク

東方司令「……っ」

女剣士「…お姉様?」

女記者「鬼お気にせずっすううぅぅ!!」

盗賊「…さて、そろそろ出るか」

魔道士「そうですね、出ましょうか!」

女記者「鬼あがるっすううぅぅ!!」


850 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:19:55.03 ID:ye7R/o9xo
〜男湯〜

戦士「そろそろあがるか。長居しちまったな」

召喚士「そうだね、結構長々と――」

ガチャッ…モワアアァァ

青年兵「……っ!?」

戦士「何だこの湯気っ!?あっちぃ!!」

スタスタスタ…シュウウゥゥ

東方参謀「…ん、まだおったのか?」

戦士「こっちの台詞だ!!」

召喚士「な、何をなさってたんですかっ!?」

東方参謀「…サウナだが?」

召喚士「サ、サウナって……何分入ってたんですか……っ」

東方参謀「馬鹿者っ!サウナは長時間入ってこそであろう!!」

召喚士「ひえっ!」

東方参謀「なってない、本当になってないぞ貴様らっ!!」


851 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:20:22.46 ID:ye7R/o9xo


ムワアアァァ

召喚士「…………」

青年兵「…………」

戦士「何で俺らまで……」

東方参謀「五月蝿い!大人しく腕を組み、目を瞑っておれ!!」

戦士「……っ」

ジリジリジリジリ…

東方参謀「……」

チョンチョン

召喚士「…?」

クイッ

戦士(出るぞ!これ以上付き合ってられっか!)

召喚士(で、でもぉ……)

戦士(放っておけ!それより青年兵が危ない!早く出るぞ!!)


852 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:21:16.17 ID:ye7R/o9xo
ソローッ……ササッ

戦士「……ぶはぁー!!」

召喚士「青年兵くんっ!?大丈夫!?」

青年兵「……は、はひぃ…っ」

戦士「少し冷やしてやった方が良さそうだな」

召喚士「……仕方ないっ」

青年兵「……ふひぇ」

召喚士「行けっ、スキュラ!!」

シュイイィィン…キキイイィィン

召喚士「これで…少しは……」

戦士「なんつー無駄な召喚獣の使い方だ……」

召喚士「でも、こうでもしないと……」

青年兵「……んっ」

召喚士「ほらっ、気付いた!青年兵くんっ!?」

戦士「……マジかよ」


853 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:22:51.05 ID:ye7R/o9xo


魔道士「いいお湯でしたー」

盗賊「…それじゃ、おやすみ」

東方司令「よ、良かったら…ボクの部屋で」

女記者「鬼お疲れ様っしたああぁぁ!!」

東方司令「耳元でうるせーっ!!」

女記者「明日は鬼取材、よろしくっすううぅぅ!!」

東方司令「…ああ、はいはい」

タッタッタ…ポトッ

女剣士「・・・おい、手帳」

女記者「はへっ!?ああぁぁ!鬼危ないっすううぅぅ!!」

パシッ

女記者「鬼感謝っすううぅぅ!!おやすみなさいいぃぃぃぃ!!」

東方司令「大丈夫か?あれ……」

女剣士「……私には…分かりかねます」


854 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:24:24.67 ID:ye7R/o9xo
〜次の日〜

女記者「いやはやっ、鬼お世話になりましたああぁぁ!!」

戦士「…大丈夫か?」

青年兵「司令部にいる間は、僕らがいますんで」

召喚士「うん。よろしく」

戦士「きっかけは意外なところにあるもんだぜ?」

青年兵「何の話ですかっ!!」

盗賊「…それじゃ、行くか」

魔道士「では、失礼します!」

青年兵「ありがとうございました」

召喚士「うん。こちらこそ!」

テクテクテクテク

青年兵「……さぁ、司令部内へ戻りましょう」

女記者「はいっすうぅ!!今日も鬼頑張るっすよおおぉぉ!!」

青年兵「…あははっ。頑張りましょう!」


855 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/02/22(火) 18:25:36.97 ID:ye7R/o9xo
ザッザッザッザ…

戦士「……うまく馬車が来ればいいけどなぁ」

魔道士「まぁ、歩いて行ける所までは行きましょうか!」

召喚士「そうですね」

戦士「……青年兵、うまくやってくれるかな」

召喚士「…戦士、まだそんな事言って……っ」

戦士「そっちじゃねぇよ!本来の目的を忘れたのか!?」

召喚士「……だって、戦士が言うとさぁ」

戦士「どういう意味だっ!」

盗賊「…ふっ」

召喚士「あはははっ」

魔道士「えへへっ!!」

戦士「笑うな!!」

無事、女記者を東方司令部へと連れて行き、更には青年兵へ内通者の件を

伝えた召喚士一行。四人は再び、本国へと戻って行った。



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