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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その20
192 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/28(火) 23:28:35.66 ID:4ZLFVpAo
バーテン「そんならまずは本国へ行った方がいいだろうな」

魔道士「本国…ですか?」

召喚士「占い師さんですよ。あの人ならマジシャンさんの……」

魔道士「…あっ」

バーテン「行って無駄足になるよかは……おっと…」

魔道士「……」

バーテン「すまん。悪気があったわけじゃねぇんだ」

魔道士「…いえ。大丈夫ですから…っ」

盗賊「……」

召喚士「そうですね。ずは国軍本部に向かい、占い師さんに会ってみましょうか」

戦士「そうだな…しかし……」

ジュニア「だったらその間に、俺は仕事の都合を付けてこようかね」

召喚士「…分かりました」

ジュニア「最北の村ってとこへ行きゃいいんだな?」

召喚士「はい。地図に記載がないので、いさとなったら北方司令部に…」


193 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/28(火) 23:29:25.50 ID:4ZLFVpAo
ジュニア「大丈夫大丈夫。任しとき!」

盗賊「…よし」

戦士「んじゃ、今日は下準備して…寝るとすっかね」

魔道士「はいっ」

召喚士「そうですね。そうしましょうか」

バーテン「今日もご苦労だったな。お疲れさん」

魔道士「いえいえっ!こちらこそ」

盗賊「……おやすみなさい」

ジュニア「俺はもう一杯飲んで…寝るとすっかな」

バーテン「…ちゃんと金払えよ?」

ジュニア「えぇ!?オゴリじゃないの?」

バーテン「……ったく、そういうとこは親父ソックリだな」

ジュニア「…ちぇっ!」

召喚士「…はは…はははっ」

ジュニア「…ま、仕方ねーか。ハッハ!!」


194 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/28(火) 23:30:05.47 ID:4ZLFVpAo
〜次の日〜

バーテン「戦いが終わったとは言えまだ魔物もいるかもしれん。くれぐれも気を付けてな」

魔道士「はいっ。行ってきます!」

召喚士「ありがとうございました」

バーテン「なぁに、またな」

ジュニア「さーて、俺もぼちぼち行くとすっかな」

召喚士「それじゃジュニアさん。また最北の村で」

ジュニア「おうよ」

盗賊「…では」

戦士「目指すは…本国!」

大きく手を振る魔道士。それにバーテンとジュニアは笑顔で応えた。

ジュニア「んじゃ、世話になりましたっと…」

バーテン「…あー」

ジュニア「…?」

バーテン「ここはアイツにとっても馴染みだ。いつでも来てくれや」

ジュニア「…ハッハ!あいよっ!」


195 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/28(火) 23:31:03.71 ID:4ZLFVpAo
テクテクテク

魔道士「本国までは……」

召喚士「えぇと、港から船んで直接行くのが一番早いですね」

魔道士「なるほどですね」

召喚士「じゃあチケット取ってきますね」

盗賊「…私は…食糧を」

魔道士「あっ、じゃあ私も〜」

グイッ

召喚士「!?」

戦士「…召喚士」

召喚士「ど、どしたの?」

戦士「本国…大丈夫だよな?」

召喚士「え…?だって戦士、この前も来たんだよね?」

戦士「確かにそうだが…堂々とは…」

召喚士「…まぁ、念の為ウィッチさん宅には近寄らないようにしよう」


196 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/28(火) 23:45:46.19 ID:4ZLFVpAo


魔道士「準備出来ました〜」

戦士「おーし、そんじゃあ出発ー!」

盗賊「…おー」

〜船上〜

魔道士「…んーっ!久々ですねぇ…海の匂い!」

召喚士「そうですね、こうして四人で船に乗るのも久々な気がしますね」

魔道士「なんだかバタバタしてましたからね」

召喚士「ええ。修行終えてから…ずっと休む間もなくでしたね…」

魔道士「…ええ」

テクテクテク

盗賊「…やっぱり…いいな」

魔道士「え…?」

盗賊「…あ、いや」

戦士「…ははっ、そうだよなぁ。やっぱ…いいよな!」


197 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 00:10:21.22 ID:L7UbXU2o
>>185
頭で分かっていても実際目の当たりにして怖さを知る…
現代で言う核兵器のようなものでしょうか…

>>186-191
ま、まさかの召喚士人気が……

〜オマケ〜

先の戦いでの傷跡深く、改修費用もバカにならない南方であった。

南方参謀「……困ったわね」

南方弓長「もう…アレでいくしかないわねっ」



南方参謀「さぁ、次のオークションは…なんと召喚子ちゃんのサイン入り肖像画…」

老人「買ったああぁぁ!」

男「いやいや倍だ!倍出すぞぉ!!」

南方弓長「さぁさぁこっちは…まさかまさかの召喚子ちゃん次用済み衣装…」

観客「三倍!!」

番長「…全財産でゴワス!!」

こうして、国会にて削減された南方国軍の設備費は、事無きを得たのであった…。


200 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/09/29(水) 00:27:03.17 ID:iQOmPSAo
その夜必死に衣装の脇をペロペロする番長の姿が


202 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/09/29(水) 02:13:30.62 ID:y9G97.o0
召喚士は料理もできてかわいくて気配りもできて嫁に欲しい…
あれ?


203 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 15:59:22.42 ID:T9NIAOYo
〜本国、港〜

魔道士「到着〜」

戦士「あっと言う間だったなぁ」

魔道士「近い距離ですから…」

召喚士「新しい船みたいだし、速度も上がってるようだね」

戦士「なんかいいよな。こういうの見てるとさ」

盗賊「…?」

戦士「街とか発展っつうのかな。新しい時代っていうかさ…」

魔道士「あ、分かりますっ!いいですよね〜」

戦士「その為にも…早く安全な世界を作らなきゃいけないんだな…」

召喚士「…そうだね。平和で安全な世界を」

盗賊「…ああ」

召喚士「さて、それじゃ早速国軍本部へ向かいましょうか」

戦士「だな。この先を右に曲がって裏路地を行けば、裏門まで辿り着けるはずだ」

召喚士「…うん。念のため裏門経由で行こう」


204 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:00:01.20 ID:T9NIAOYo
〜国軍本部、裏門〜

戦士「ちわーっす」

テクテクテク

門兵「……?」

召喚士「あ、こ…こういう者です」

召喚士は慌てて朱雀先生の紋章を取り出し、門兵へ見せる。

門兵「これは朱雀先生…!どうぞ、お通り下さい!」

魔道士「失礼します〜っ」

テクテクテク…

門兵「…何で裏門なんだ?」

衛兵「……さぁ?」

テクテクテク

召喚士「あ、ここ…資料室だね。奥に行けば講堂かぁ」

魔道士「何だか自然が多くて、公園とか庭園みたいな雰囲気ですね!」

召喚士「同じ場所でも表裏で違う一面があるんですね」


205 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:00:29.33 ID:T9NIAOYo
〜本部内〜

召喚士「あ、あの…すいません」

本国兵「…?」

召喚士「占い師さんにお会いしたいのですが…?」

本国兵「占い師…様?今はいらっしゃらないぞ?」

魔道士「えっと、どちらに…?」

本国兵「国立病院だ。入院なされてる」

盗賊「!?」

召喚士「そ、そうなんですか!?」

本国兵「…ああ。すまんな急いでるんだ」

魔道士「あ、ありがとうございます」

戦士「…入院?病気か?」

召喚士「…とにかく行ってみましょう。お見舞いも兼ねて…」

盗賊「…だな。…えっと…国立病院は」

召喚士「すぐ近くですね。今から行きましょう」


206 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:01:49.57 ID:T9NIAOYo
テクテクテクテク…

戦士「ついでに顔見知りにも挨拶してくか」

召喚士「あ、そうだね」

カツカツカツ…

召喚士「あ、すみません」

召喚士達は通路の端に寄り、そのまま先へ進む。

左大臣「……今のは?」

左文官「…さて。どうやらワーカーのようでしたが」

左秘書官「全く…。施設内を自由にうろつかせるなど…管理はどうなっておるのだ!」

左大臣「まァ良いではないかァ。それよりも…」

左秘書官「……?」

左大臣「気になるなァ。今の連中の素性を調べておけい」

左文官「…畏まりました」

カツカツカツ…

秘書官「これは左大臣様、どうぞお入り下さい」


207 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:02:56.45 ID:T9NIAOYo
ガチャッ

左大臣「北ではなかなかの戦果だったようだなァ?」

司令官「…どうも」

左大臣「特に用…というわけではないのだがァ、これkらまた発つのでなァ」

司令官「…それはわざわざ…痛み入ります」

左大臣「…それで、どうするのかね?」

司令官「……」

左大臣「予言の娘…役立たずになったのだろう?まだ続けるのかね?」

司令官「……変更はありませんよ」

左大臣「あんなものに頼るからこうなるのだよ。どうするつもりだァ?」

司令官「…最終的な方針は、いずれ本国よりあるでしょう」

左大臣「…まァいい。くれぐれも損害を出さぬようになァ」

司令官「…畏まりました」

左大臣「しくじれば君の立場もないぞ?……心得ておけよ」

左大臣は見下すように笑みを浮かべ、司令室を後にした。


208 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:03:54.58 ID:T9NIAOYo
〜国立病院〜

戦士「ここ…か」

召喚士「うん。えぇと、占い師さんは…どこだろ?」

魔道士「……受付で聞いてみましょうか」

テクテクテク

召喚士「すみません。こちらに占い師…という方が入院しているかと…」

受付「少々お待ち下さい。……あ、いらっしゃいますよ。面会ですか?」

魔道士「はいっ」

受付「では、こちらにお名前など詳細をご記入下さいませ」

召喚士「はい。えぇっと…」

キュキュッ…カキカキ

受付「はい、ありがとうございます。では許可を取って参ります」

受付の一人が書類を手に、その場を離れる。

魔道士「厳重ですねぇ」

戦士「そらまぁ…相手は病人や怪我人だからなぁ…」


209 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:05:10.52 ID:T9NIAOYo
テクテクテク

受付「…お待たせ致しました。ご本人の許可がおりましたのでどうぞ」

召喚士「ありがとうございます」

受付「病室は四階の一番奥です」

盗賊「…どうも」

テクテクテクテク…

戦士「この…医薬品の臭い、苦手…」

魔道士「あ、分かります。私も苦手……」

召喚士「…そうですか?」

魔道士「召喚士さんは平気なんですか?」

召喚士「好き…ってわけではないですが、嫌いではないですね」

盗賊「…変わってるな」

召喚士「え…!?」

魔道士「あ、ここじゃないですか!?」

四人は一番奥の部屋に辿り着き、ドアをノックする。


210 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:06:51.77 ID:T9NIAOYo
コンコン…カチャッ

魔道士「こんにちはー」

占い師「…あら、みんな揃って。ありがとね」

ベッドの上に座る占い師。布団をめくりベッドから降りる素振りを見せる。

召喚士「あ、そのままでいいですから…っ」

占い師「…ふふっ、気にしないで。ただの心労…怪我とかじゃないから」

盗賊「……」

占い師「何か飲む?今…入れるわね」

魔道士「あっ、私やりますよ!」

戦士「あとこれ、大したもんじゃないけど…」

ガサッ

占い師「あら、フルーツ!?ありがとーっ」

魔道士「紅茶、入りました」

占い師「じゃあ、せっかくだからフルーツも頂きましょうか」

盗賊「…あ、うん。切ってくる」


211 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:07:54.85 ID:T9NIAOYo


占い師「…んっ!おいしー!」

魔道士「ほんとだぁ!良かった〜っ」

カチャッ

占い師「……みんな、北では大変だったわね」

盗賊「……」

召喚士「…あの、占い師さん。一つお願いが…」

占い師「…何かしら?」

召喚士「見ては頂けませんか?マジシャンさんの生死を…」

占い師「……」

召喚士「辛いとは…思いますが、もしかしたら…生きている可能性だって…」

占い師「ありがとう。でも違うの。実はね…見えなくなってしまったのよ」

魔道士「え……っ?」

占い師「未来が…見えなくなってしまったの……」

召喚士「……っ!!」


212 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:08:52.39 ID:T9NIAOYo
戦士「それって……」

占い師「…そう。もう占いも予言も…なーんにも分からない」

盗賊「…いつから?」

占い師「明確には分からないけど、多分…北の戦いが終わってからよ」

戦士「……」

召喚士「そう…だったんですね…」

占い師「ごめんなさいね、力になってあげられなくて…」

召喚士「い、いえいえっ。気になさらないで下さい!」

戦士「こうなったら…自力で頑張るかぁ!」

盗賊「……だな」

魔道士「お大事に…なさって下さいね…」

占い師「ありがと。みんなも無茶しちゃ駄目よ…?」

召喚士「…はい。怖さを十分に感じました。もう無理はしません」

占い師「そうそう。無謀と勇敢をは履き違えるな!…よっ?」

召喚士「……はいっ!」


213 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:11:22.26 ID:T9NIAOYo


占い師「じゃあ気を付けてね。わざわざありがとうねっ」

魔道士「こちらこそお邪魔しましたっ」

召喚士「それではまた…」

戦士「…お大事に〜」

盗賊「…お大事に」

占い師「ふふっ、ありがとう」

占い師は笑顔で手を振り、一同はそれを見て病室を後にする。

パタンッ

占い師「……」

再び静まり返る個室。占い師はベッドの淵へちょこんと腰掛ける。

占い師「……直に聞いちゃうと…やっぱりダメね」

ボフッ

占い師「……っ……うっ…うっ」

ずっと堪えてきた占い師の何かが、堪えきれず溢れ出した。


214 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:12:06.36 ID:T9NIAOYo
テクテクテクテク…

戦士「参ったねこりゃ……」

召喚士「占い師さんも…辛かったんですね……」

盗賊「……」

戦士「んで、どうするよ?」

召喚士「…このまま最北の村へ行こうか」

魔道士「……ですね」

召喚士「念のため、このまま船で北の港まで出て、そこで宿を取りましょう」

盗賊「…ああ…それがいいだろうな」

戦士「…しっかし病院ってのはいつ来ても忙しないなぁ」

魔道士「お医者さんも行ったり来たり……」

一同が立ち止まり眺める景色の正面から、一人の医者が近づいてくる。

ドクター「これは皆さん、お久し振りです!」

戦士「…!?あ、あぁ!確か…鉱山の時の!!」

ドクター「はい。お元気そうで何よりです!」


215 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:14:57.89 ID:T9NIAOYo
召喚士「ドクターさんも…!今はこちらの病院で…?」

ドクター「え、ええ…。ちょっとしてツテで…まぁ…」

盗賊「……?」

ドクター「今日はどうしました?誰か病人…あ、先日の方ですか!?」

戦士「あーいやいや、あれはもう大丈夫」

ドクター「!?」

戦士「あんたの言う通り、色んなとこ回ったりしたら記憶が戻ったよ!」

ドクター「そうでしたかぁ…!それは良かったです」

戦士「ありがとう!会って礼を言いたかったんだ!」

ドクター「いえいえ、父を想う貴方の献身の賜物ですよ」

召喚士「実は四階の占い師さんと知り合いでして…」

ドクター「そうでしたか。心労ですのでご心配はないと思います」

魔道士「よろしく…お願いしますね…っ!」

ドクター「…担当する機会があるか分かりませんが、その時はお任せ下さい!」

盗賊「……頼む!」


216 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/29(水) 16:16:15.78 ID:T9NIAOYo
召喚士「それでは、失礼します」

ドクター「はい。また会う事もあるでしょう…それでは」

テクテクテクテク

戦士「いやースッキリした!」

魔道士「…?」

戦士「ずっと礼を言いたかったんだよ」

召喚士「確かに…恩人だもんね」

戦士「ああ!お陰で親父も今じゃ…」

盗賊「…元気なのか?」

戦士「……多分」

魔道士「た、多分…って」

戦士「いや、またどっか行っちまったからなぁ。まぁ大丈夫だろ…今度は武器もあるし」

召喚士「…目的が同じ以上、どこかで会う事もあるだろうね…」

戦士「…だな。ま、俺らは自分達の事を頑張ろうぜ!」

魔道士「はいっ!えへへ!」



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