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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その23
470 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:58:12.63 ID:B4y/2f.o


カチャッ

南方参謀「具合はどう…?」

青年兵「お陰様でもう大丈夫です」

南方参謀「本当…?とりあえず今日はこのまま寝てなさいな」

青年兵「……すみません」

南方参謀「良かったわね」

青年兵「演説ですか…?はい、これで地盤は全て固まりました」

南方参謀「いよいよってカンジかしらね」

青年兵「……。南方参謀さんも祝賀会へ行って下さい」

南方参謀「貴方一人、置いておけないわよ……」

青年兵「いえいえ、折角の祝い事です。お気にせず」

南方参謀「……そう。何かあったらすぐ、衛生兵に言うのよ?」

青年兵「はい。ご心配りがとうございます」

南方参謀「じゃあ……失礼するわね」


471 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:58:45.53 ID:B4y/2f.o
カツカツカツ…パタン

青年兵「……」

モゾッ

青年兵「……僕は」

コンコン

青年兵「……?」

カチャッ…テクテクテク

魔道士「青年兵さんっ」

青年兵「魔道士さん…!戦士さんも…どうしたんです!?」

戦士「しーっ!……ほれっ」

ポイッ

青年兵「!?」

戦士「大丈夫だって!酒は百薬の長。飲みすぎなきゃいいんだよっ」

魔道士「本当でしょうね…?戦士さん」

戦士「いつまで疑ってんだお前は……」

青年兵「……はっ、はは…っ!あはははっ!!」


472 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:59:25.58 ID:B4y/2f.o
ゴクッゴクッ…ゴクッ…

青年兵「……っぷはぁ!!」

戦士「ぷっはぁーっ!!」

魔道士「ぷはぁ〜!……じゃありませんっ!」

青年兵「!?」

魔道士「二人とも飲みすぎですよ、もうっ!」

戦士「へいへい。お固いこって……」

魔道士「青年兵さんもですよっ、病人なんですから……」

青年兵「す、すみません……っ」

魔道士「全く……ぷんっ」

戦士「……召喚士も先が思いやられるな」

青年兵「全くですね……ははっ」

魔道士「なっ、何で召喚士さんが出てくるんですかっ!」

青年兵「え…あっ、いや……てっきりそういうご関係かと……」

戦士「お前はぶっちゃけあいつの事、どうなんだよ?」


473 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:00:00.37 ID:B4y/2f.o
魔道士「だっ、だから何でそんな話になるんですかっ!!」

青年兵「すっ、すみません…!!」

魔道士「もう……知りませんっ!!」

テクテクテク…パタン!!

戦士「あーあ、怒らせちゃったぁ……」

青年兵「僕のせいですかっ!?戦士だって……」

戦士「冗談だよ。全く、素直じゃないねぇ〜」

青年兵「傍から見れば丸分かりなんですけどね……」

戦士「なっ!」

青年兵「……ちなみに……戦士さんと盗賊さんもですよ?」

戦士「はぁ!?」

青年兵「えっ、あ……っ」

戦士「……十分飲んだな?もう今日はおっしまい!んじゃな!」

テクテクテクテク…パタン

青年兵「……ほんと、丸分かりなんですけどね…ははは」


474 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:00:31.31 ID:B4y/2f.o
テクテクテク…

南方副司令「おぉ、いたいた!」

戦士「あん?」

南方副司令「明日の件についてだ。魔道士はどうした?」

戦士「先に戻ったぜ?行ってねぇか?」

南方副司令「しまったな…すれ違いか。先に会議室へ行っててくれ」

戦士「おーう」

スタスタスタ…

戦士「ここか?」

カチャッ…ソーッ

南方弓長「…あら、どうぞ」

戦士「ういっす」

南方弓長「他は?」

戦士「副司令さんが魔道士呼びに行った。あとは会ってねぇ」

南方弓長「そう。じゃあ適当に座って待ってて」


475 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:01:04.31 ID:B4y/2f.o
戦士「うーい」

ガチャッ…ドスッ

南方弓長「何か飲む?」

戦士「んじゃ、コーヒー……いや、水貰おうかな」

南方弓長「水ね、ちょっと待ってて頂戴」

戦士「……」

テクテクテク…コトッ

南方弓長「はい、どうぞ」

戦士「サンキュっす」

ゴクッゴクッゴクッ…

戦士「……?な、何?」

南方弓長「ううん、別に」

戦士「そ、そう…か」

南方弓長「うん」

戦士「……」


476 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:01:32.43 ID:B4y/2f.o
ジーッ

南方弓長「……」

戦士「あ、あの…俺の顔、何か付いてる?」

南方弓長「付いてないわよ?」

戦士「そ、そか…」

南方弓長「……」

ジーッ

戦士「……さっきから…何見てんだ?」

南方弓長「貴方の事見てるだけだけど?」

戦士「ごふっ!」

南方弓長「ちょっと大丈夫!?拭くもの取って来るから…っ!」

タッタッタ…タッタッタ…

南方弓長「もう…。下は濡れてない?大丈夫?」

戦士「す、すまん…!自分でやるからっ、大丈夫!」

南方弓長「いいわよ。動かないで」


477 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:02:00.61 ID:B4y/2f.o
戦士「お、おい…っ!?」

フキフキッ

南方弓長「こっちは大丈夫?」

戦士「え?あ…あぁ」

チラッ…ボインッ!!

戦士「――!!」

南方弓町「……何?」

戦士「い、いやっ……」

ガチャッ

魔道士「お待たせしまし……」

戦士「……あ」

魔道士「……!?」

南方弓長「遅かったじゃない。何してたのよ」

南方副司令「あ、あぁ…。すまん…ってかそっちこそナニしてたんだ!?」

南方弓長「見て分からない?…さっさと始めましょ」


478 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:02:38.13 ID:B4y/2f.o
南方魔道長「……」

南方参謀「な、ナニ!?ナニかあったの!?ねぇ!?」

南方副司令「俺に聞くな」

南方魔道長「全くだ」

カツカツカツ…

南方司令「いよぉ〜!お待たせ〜!!」

南方副司令「何処行ってたんだ!散々探したんだぞ!」

南方司令「いやな、伝令飛ばすのに時間かかっちまって……」

南方副司令「さっき飛ばしたって言っただろおぉ!!」

南方司令「あん?そうだっけか…はっはっは!」

南方魔道長「酔うとタチの悪さが倍増だな……」

南方参謀「はいはい。コントはもういいから座って頂戴っ」

南方副司令「へいへい…」

南方司令「…んで?今日は何の会議だっけか?」

南方副司令「いい加減にしろっ!!」


479 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:03:06.83 ID:B4y/2f.o


南方参謀「戦士ちゃんと魔道士ちゃんに来て貰った理由は分かってるわね?」

戦士「依頼の件だな…?」

南方参謀「そう。司令から話は伺ってるかしら?」

魔道士「何でも華国にレジスタンスがいるとか……」

南方魔道長「また随分簡素な説明だな…」

南方司令「はっはっは。正義はこれで伝わるものよ!」

南方弓長「これ、具体的な資料。目を通しておいて」

カサッ…パラパラッ

戦士「…うえっ、活字は苦手だ。魔道士頼む」

魔道士「ちょっとぉ」

南方参謀「先日あった火焔山での戦いの直後くらいかしらね」

戦士「…?」

南方参謀「あの辺り一帯を拠点とした魔物の集団が報告されたの」

魔道士「な、なるほど……」


480 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:03:47.80 ID:B4y/2f.o
南方魔道長「ところがだ、そいつらの不気味なところは集まるだけで何もしない」

戦士「……ほぉ」

南方参謀「最初はスグリーヴァの軍勢を疑ったわ」

戦士「違うんだよな…?」

南方副司令「うむ。ハヌマーン殿を通して確認したが、兵は進めておらんそうだ」

戦士「つー事は……」

南方弓長「魔王軍の可能性もある、って事」

魔道士「で、でも…何もしてこないんですよね…?」

南方魔道長「それが気がかりなのだ。罠かもしれん」

戦士「何とか確認は取れないのか?」

南方参謀「それが一番厄介な事なのよ……」

南方司令「君達に依頼した理由もそこにある」

南方参謀「奴らは本国領ではなく、華国領に身を潜めているのよ…っ」

戦士「読めたぜ。国軍としちゃ兵を入れられねぇってわけだ」

南方参謀「流石ね。その通りよ」


481 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:04:20.07 ID:B4y/2f.o
戦士「とりあえず調査だけでいいんだよな…?」

南方参謀「ええ、さっき魔道長も言ったように、罠の可能性もあるからね」

南方副司令「それともう一つ」

魔道士「…?」

南方副司令「レジスタンスのリーダーらしき男がどうも……人間のようなのだ」

戦士「……っ」

南方参謀「これもスグリーヴァ軍の斥候にょるおおよその報告でしかないけれどね」

戦士「魔物が言うんじゃ間違いねーだろ」

南方弓長「そうは思いたくないけどね……」

戦士「ちなみにスグリーヴァさんとこの奴らは動かせないのか?」

南方副司令「頼んだのだが法師殿が難しいとな……」

魔道士「法師さんがですか…?」

南方魔道長「華国はつい最近、魔物によって国が乱れたのだ」

魔道士「あ……っ!」

南方参謀「そこへずけずけと魔物を出すわけにはいかないでしょう?」


482 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:05:26.77 ID:B4y/2f.o
戦士「せっかく復興しているところに、不安を煽っちまうもんな…」

南方副司令「ただでさえ相手は魔物の群れ。慎重にいきたいのだ」

戦士「……大体の事情は分かった。やってみよう」

魔道士「はいっ!」

南方参謀「頼もしいわっ!素敵〜」

戦士「ち、近づかなくていいっ!」

南方副司令「どうする?早ければ明朝にでも動けるぞ」

戦士「マジかよ…!善は急げだっ!!」

南方司令「善…正義!いい言葉だ!!」

戦士「……はぁ」

南方弓長「南方司令部、及び赤壁には武具や道具も取り揃えてあるわ」

南方魔道長「馬車と護衛の用意も整ってる」

戦士「至れり尽くせりだな…。ありがたいこった」

南方司令「なーに、こちらがお願いしている立場。お安い御用だ!」


483 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:05:56.84 ID:B4y/2f.o
南方参謀「それじゃ作戦は明日、明朝より早速動くわよっ!」

南方副司令「おう!」

戦士「やってやるぜ!」

魔道士「やってやりますよっ!」

南方魔道長「それじゃ明日に備えて、今日はゆっくり休んでくれ」

戦士「そーさせて貰うわ。ふわぁ〜」

魔道士「お休みなさいっ。また明日〜!」

テクテクテク

南方参謀「私達も最後の下準備に取り掛かるわよっ!」

南方副司令「おうよ、徹夜で仕上げてやるぜ!」

南方弓長「司令はどうします?赤壁まで出ますか?」

南方司令「そうしよう。バックアップも必要になるかもしれん」

南方参謀「私は司令部に残るわ。青年兵ちゃんの事もあるしね」

南方弓長「それでは、司令とは私が同行致します」

南方副司令「うむ。頼んだぞ」


484 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:06:29.23 ID:B4y/2f.o
〜客室〜

テクテクテク…カチャッ…パタン

戦士「……華国か」

立て掛けた戟を見つめ、戦士は歩み寄り、柄を握る。

戦士「……色々と、重いモン背負っちまったな」

スッ…テクテクテク

戦士「旅を続ける事ってのは…そういうモンなのかもなぁ」

ベッドに寝そべり後頭部へ両腕を回すと、戦士はそのまま目を閉じた。

〜客室〜

魔道士「……ふーっ。サッパリしたぁ!」

フキフキフキッ

魔道士「……髪…伸びたなぁ」

フキフキフキッ

魔道士「こういうのって…なんだか時間が経ったって感じるなぁ…」

鏡を見つめる魔道士は、髪の毛をくるくると指で回し、洗面所を後にする。


485 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:06:56.62 ID:B4y/2f.o
スッ…テクテクテク…

魔道士「…はぁ。化粧水っ化粧水っ」

パシャッ…ピチョッ

魔道士「……」

手にした化粧水と乳液をそのままに、盗賊は広い部屋をぐるりと見渡す。

魔道士「盗賊さんがいないって…不思議な感じだなぁ…」

スッ…テクテクテク…

魔道士「いつの間にかそれが当たり前の生活になってるんだもんね…」

グッ…ムニーッ

魔道士「魔道士っ!がんばりなさいっ!!」

両頬をつねりながら伸ばす魔道士はこみ上げてくる笑いとともに手を離す。

魔道士「ははっ!えへへ!!」

カチャカチャッ…コトッ

魔道士「さぁ…明日も頑張るぞーっ!おーっ!」

両手を頭上に上げたままベッドへ飛び込む魔道士は、そのまま目を瞑った。


486 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:07:37.74 ID:B4y/2f.o
書き溜め終了ですのよん。それではまた後ほど!ノシ


487 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage] 投稿日:2011/01/01(正月) 23:09:34.92 ID:x173Jmwo
あとーんすって何だろうという疑問ww
乙っ


488 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage] 投稿日:2011/01/02(日) 02:00:19.10 ID:mXxvXsAO
リアルのハゲの口癖じゃないのかね


489 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage] 投稿日:2011/01/02(日) 03:07:17.85 ID:x4NUn2SO
あけおめ>1乙!
場違いレスで悪いんだけどさー
今最初から読み直したら
なんか召喚しって朱雀先生になってから
言動が落ち着いたってか消極的になったような

日常会話でも言葉が丁寧だったり上品だったり、戦士が引っ張ったり
前ならリーダーとして主人公として引っ張っていたのに
悔しいよ!俺は悔しいよ!ペニー頑張れよペニー!!


514 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage saga] 投稿日:2011/01/02(日) 20:11:51.21 ID:JWbBlRgo
うおぉー寒いー!!
こんばんは!皆様、お風邪など引かれませぬようご自愛をば

>>487-488
気付いて頂けてあとーんす!

>>489
その辺りに気付いて頂けるなんて嬉しい限りですわん

>>490-492
ありがとうございます!三が日はまったり更新で…
あとは西方です!描写どうしよ…召喚士達抜きになりそうな…



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