■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その31
628 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/28(日) 23:59:48.04 ID:V8eIQwn7o


南方参謀「それじゃあ、配置を決めましょ」

南方副司令「まずは東側の部隊だが……」

白馬騎士「当然ですが、我らが引き受けましょう」

兄者「そうだな。土地勘もあるし、華国との連携も取れよう」

南方参謀「問題……ないかしら?」

天才「おう。こっちから頼もうと思ってたくらいだ」

白馬騎士「それでは、お任せ下さい」

南方魔道長「しかし、南東国だけで凌げるのか?」

錦将軍「どういう意味だ? 馬鹿にしてんのかてめぇ」

南方司令「そうではないが、敵の数が多すぎるのが心配だな」

弟者「雑魚なんざ屁でもねぇよ」

南方参謀「まぁスグリーヴァ様の部隊もいるけれど……」

天才「……なぁ、おい」

剣士「は、はい……っ!」


629 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 00:01:56.35 ID:WLRltwH6o
天才「お前ら、確か南東国とスグリーヴァに縁があったよな?」

剣士「え、ええ。まぁ……」

天才「じゃあ丁度いいわ。一緒に付いてってやれ」

剣士「!?」

天才「地理も把握してんだろ。その方が効率もいい」

弓使い「私達は構わないけれど……ねぇ?」

剣士「うん」

天才「適材適所だ。頼むわ」

剣士「……分かりました」

幼女「私達、今度はオーク達のとこ行くの?」

弓使い「うん、そういう事になりそうね」

白馬騎士「作戦はいかが致します?」

天才「任せるよ。アンタらだってプロだろ」

白馬騎士「……宜しいのですか?」

天才「ま、不安なら一応聞いとくけど?」


630 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 00:05:46.07 ID:WLRltwH6o
弟者「さっきから聞いてりゃ馬鹿にしてんのかテメェは――」

白馬騎士「ラーヴァナの支隊はおそらく南よりスグリーヴァ様の領土へ侵入するでしょう」

弟者「おい、白馬!」

白馬騎士「我らは少数の利点を活かし、隠れ道より城へ回りましょう」

天才「……」

白馬騎士「その上で彼らと合流し、支隊と交戦致します」

弓将軍「華国へは向かわずとも良いのか?」

兄者「猛者揃いの華国兵を、助けに行く道理が何かあるのか?」

弓将軍「……ひょひょっ、それもそうじゃな」

錦将軍「耄碌してんのか、このクソジジイはよぉ」

白馬騎士「……それで宜しいかな? 剣士殿」

剣士「えっ? あ、いや……僕らはお任せ致します。従うだけですから」

天才「じゃ、頼んだぜ。ワーカー諸君」

番長「諸君? ちょっとまつでゴワス。我らもでゴワスか!?」

天才「当たり前だろ。それでもたかが10数人、まだ足りねーくらいだ」


631 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 00:08:36.45 ID:WLRltwH6o
白馬騎士「では、そなた等もご助力お頼み申す」

親衛隊長「これはファンタスティック! 任せてくれたまえ!」

南方参謀「それじゃ、東へは南東国とワーカーのみんなであたって貰うわ」

南方副司令「んで、次は肝心の西か……」

南方参謀「東の町を考えると、さほど兵力も避けないわよ」

青龍士官「我らがあたりましょう。アジ・ダハーカとやらも居るのでしょう?

天才「ま、あくまで予想だけど」

南方魔道長「それだけで足りるか? 軍団長クラス2匹いんだろ?」

天才「あるだろ。まだ駒がよ」

南方司令「……?」

バシュウウゥゥゥゥ…スタッ

南方参謀「……あっ!!」

南方弓長「あなた……っ」

天才「待ってたぜ、大将」

青年兵「……遅くなりました」


632 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 00:15:26.69 ID:WLRltwH6o


青年兵「と、言うわけで、赤壁への増援と布陣は完了致しました」

天才「ご苦労。流石大軍師だ、こっちの狙い通りに動いてくれてる」

南方参謀「あrとは、正面からのラーヴァナ主力をどうするだわかね」

南方司令「中央は我らが担うとして……」

天才「俺様も正面から行くぞ」

南方副司令「そうなのか!? しかし……西側が手薄ってさっき言ったばっかじゃ……」

天才「……だから、まだ駒がいるって言ってんだろうが」

青龍士官「青年兵……ではなく……ですか?」

タッタッタ…コンコン

南方兵「申し上げます! 南方司令部より馬車が到着致しました!」

南方参謀「馬車……? 聞いてないわよ、そんなの……」

ザッザッザ

天才「……おう。噂をすれば何とやらだ。待ってたぜ、ハーッハッハ!」

召喚士「……遅くなりました」


636 名前:NIPPERがお送りします(東海) [sage] 投稿日:2011/08/29(月) 08:23:13.43 ID:1TsuOshAO
>>1乙

ああなんだ召還士か、主人公が来るものとばかり思っていたが


637 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 17:59:19.42 ID:FIUpBJvyo
剣士「召喚士くんっ!!」

青龍士官「朱雀先生……っ!」

南方参謀「待ってたわよ!」

番長「あれは確か……」

白馬騎士「召喚士殿!」

南方司令「これで駒は全て揃ったわけか」

ザワザワ

天才「待ってたぜ」

召喚士「すみません、遅くなりまして……」

天才「いんや、お陰でいいタイミングになった」

魔道士「……?」

天才「まぁいい。お前ら4人は明日、コイツらと一緒に西へあたってくれ」

戦士「西? 南方司令部か?」

南方副司令「司令部へ侵攻する魔王軍にあたって欲しい」

盗賊「……なるほど」


638 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:00:04.92 ID:FIUpBJvyo
召喚士「ちなみに、数はどのくらいですか?」

南方参謀「あくまで予想だけど、おそらく10万……」

戦士「10万!?」

天才「それでも4分の1だぞ」

魔道士「やっぱり……大軍なんですね……」

天才「初日、2日目のの交戦状況はそこらの資料と参謀から聞いてくれ」

召喚士「はい。あとで確認致します」

盗賊「……それで、魔王は?」

南方魔道長「まだまだ先だ。まずは軍団長を蹴散らす」

戦士「ほぉ」

南方弓長「西の軍団長は2匹いるわ」

天才「ずばり言っておくが、サルワとアジ・ダハーカの2匹だ」

青年兵「――っ!!」

召喚士「サルワって……っ、それに……」

天才「ああ。アンラ・マンユの亡霊だよ」


639 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:00:43.85 ID:FIUpBJvyo
召喚士「……っ」

戦士「ちょうどいいぜ」

南方司令「……?」

戦士「あのクソヤローとはケリが付いてなかったんだ」

盗賊「……自らの手で葬れるとは……好機だな」

天才「ハーッハッハ! 頼もしい限りだ」

戦士「まぁそうは言っても、どこまでやれっか微妙だけどな」

錦将軍「大口叩いてた割ににゃ、随分とビビってんじゃねぇか」

戦士「手持ちの得物が不安だし、何より……まだ死にたくねーからな」

弟者「わははっ! 小心どころか臆病風に吹かれたか!」

戦士「そうじゃねぇよ。魔王相手にする前に死ねるかって話だ」

天才「ああ、それでいい。あくまで魔王を討つ事がゴールなんだからな」

弟者「どんな時だろうが、死ぬ覚悟持たねぇ奴は死ぬんだよ」

兄者「弟者、よさぬか」

天才「構わんよ。どっちの言い分も正解だ。間違っちゃいねぇ」


640 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:01:36.34 ID:FIUpBJvyo


弓使い「幼女ーっ、行くわよ〜」

幼女「……ふあぁ、は〜い」

白馬騎士「では、出陣致します」

南方弓長「気を付けて」

錦将軍「ありがとさんっ!」

弓将軍「お主に言ったわけではあるまいて」

錦将軍「んな事ないよな!」

南方弓長「まぁ、何でもいいわよ……っ」

剣士「スグリーヴァ様と合流次第、まずは伝令を出します」

南方参謀「待ってるわ。交戦後はそのまま南へ向かって頂戴」

南方副司令「うまく行けばラーヴァナの城を挟撃出来るからな」

天才「間違っても、独断で踏み込むんじゃねーぞ?」

白馬騎士「分かっております。よし、それでは出るぞ!」

召喚士「頑張って下さい! また後ほど!」


641 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:02:24.15 ID:FIUpBJvyo
ドドッドドッドドッ

召喚士「……」

戦士「あっちも10万の敵とあたるわけか」

南方魔道長「そうは言ってもラーヴァナの手勢もいるし、お前らよりはマシだろ」

魔道士「ハヌマーンさん達もいますもんね!」

天才「さーて問題は西だな」

盗賊「……」

天才「青年兵、最大の目標は何だ?」

青年兵「軍団長を倒……いえ、南の街への魔王軍侵入を防ぐ事です」

天才「正解だ。その為には篭城は不可。打って出る必要がある」

南方参謀「司令部自体からの増援はあまり来たい出来ないわ」

召喚士「そういえば、西方司令部からの援軍が来るって言ってましたよ」

南方副司令「何? こっちへか?」

召喚士「はい。兵器があるから遅くなると……」

天才「……」


642 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:03:41.67 ID:FIUpBJvyo
南方参謀「朗報ね。どう使うのがベストかしら?」

青年兵「この町の中に配置して、迎撃するのはどうでしょうか」

青龍士官「確かに良い思います。奴ら、ほぼ全てが地上型の魔物でしたので」

南方副司令「確かに。兵器で遠距離攻撃をかけりゃ、だいぶ寸断出来るだろうな」

南方参謀「どうかしら……?」

天才「いいぜ、それでいこう。青龍士官、1人赤壁に伝令を頼む」

青龍士官「はっ」

天才「エリートと大軍師に伝えとけ。魔王軍叩いたら一気に南下しろってな」

青龍士官「……聞いたか、すぐに出発してくれ」

竜騎士隊「了解です!」

天才「そじゃ頼んだぜ。電話がねぇ分、細かに伝令を忘れんなよ」

青年兵「畏まりました。それでは、出発致します」

青龍士官「よし……っ。竜騎士隊、出発準備にかかれーっ!」

魔道士「私達も準備しましょう!」

召喚士「ええ、そうしましょう」


643 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:04:53.90 ID:FIUpBJvyo
ザッザッザ…ガタン!!

南方魔道長「……?」

ボス「はぁ、はぁ……はぁ……っ」

魔道士「ボス……さんっ!?」

南方弓長「ちょっと! 何やってるのよっ!」

ボス「俺も……行くぞ」

タッタッタ

女賢者「あーもうっ、勝手にうろつかないでって言ったでしょ〜」

ボス「ぐ……っ」

戦士「怪我……してんのか?」

南方司令「先の戦闘でな。大健闘の賜物だ」

ボス「この程度、どうって事ねぇって言ってんだよ」

南方弓長「……っ」

カツカツカツ

ボス「……姉御、なん――」


644 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:05:54.65 ID:FIUpBJvyo
パシィッ!!

ボス「……」

南方弓長「迷惑なのよ! 大人しくしていなさいっ!」

クルッ…カツカツカツカツ

ボス「…………っ」

天才「ハーッハッハ! いいビンタだ!」

南方参謀「ちょっと司令ったら……っ」

天才「おら、女泣かせてんじゃねぇ。大人しく寝てろって事だよ」

グイッ

ボス「痛……ぅ!!」

天才「おい、コイツ寝かせておけ」

衛生兵「は、はいっ!」

ボス「離……せ……」

ボソッ

天才「黙って聞け。いいか? お前にはこの先、2つの道がある」


645 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:06:50.11 ID:FIUpBJvyo
ボス「……っ」

天才「1つは無理して、カッコよく女の胸の中で死ぬか……」

ボス「……」

天才「もう1つは、多少ダサくても生き延びて、女と平和な人生を過ごすかだ」

ボス「……」

天才「ミジメなモンだぜぇ? あぁそういやあんな奴いたなぁ……なんて老後に――」

ボス「分かったよ! 大人しく寝てりゃいいんだろ!」

天才「賢明な判断だ」

衛生兵「そ、それではこちらに……っ」

ボス「……くそっ」

ヨロッ…スタスタスタ…ピタッ

ボス「見せ場……とっといて下さいよ」

天才「生意気言ってんじゃねぇ! 自分で掴み取れ! ハーッハッハ!」

スタスタスタスタ…

天才「おーし、そんじゃ頼んだぞ! 行ってこいや!」


646 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:07:45.16 ID:FIUpBJvyo


ザッ…ドドオオォォォォ

青年兵「竜騎士隊の出発と同時に、地上部隊も出発する!」

騎兵「おぉ!!」

戦士「いよいよだな。10万の魔物か……武者震いすんぜ」

盗賊「……ああ。だが、少々怖いものがあるよ」

南方参謀「途中で兵器隊と遭遇するはずだから、指示は頼むわね」

青龍士官「了解です。……では、出るぞ!」

ザザッ…バシュウウゥゥゥゥ

青年兵「召喚士さん達は、僕の馬車に!」

召喚士「うん。魔道士さん、行きましょう」

南方魔道長「頑張ってな」

魔道士「はいっ! ありがとうございます」

青年兵「では馬車を出します。出発!」

西の戦場めがけ、竜騎士隊に続き、召喚士らを乗せた馬車も東の町を出発した。


647 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:08:43.09 ID:FIUpBJvyo
ドドッドドッドドッ…

戦士「しかし、アンラ・マンユの眷属とまた戦う事になるとはなぁ」

召喚士「うん……。あの時取り逃がしたから、気にはなってたんだけど」

盗賊「……仇を討つ為に……他の魔王と手を組んだわけだな」

青年兵「ええ。しかし手を組んだというよりは、互いに利用しているのかもしれません」

魔道士「どういう事です?」

青年兵「他の魔王同士は、さほど連携もなく、むしろ仲が良いようには見えません」

召喚士「確かに……」

青年兵「サルワらはアンラ・マンユの仇……いや、再び君臨する為に……」

魔道士「それって、あの魔物達が魔王になろうとしてるって事ですか?」

青年兵「分かりませんんが、代わりになる力を得ようとしているのではないでしょうか」

戦士「魔物にとっちゃ、それが重要なんだもんな」

青年兵「かたやラーヴァナは昨今のこちらに対する動きにあたる為に……」

召喚士「軍団長クラスである彼らの力を手に入れる為、片棒を担いだ……」

青年兵「そういう事です」


648 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:10:03.40 ID:FIUpBJvyo
戦士「なるほどな。互いに利を得る為に組んだわけだ」

青年兵「そこが重要です」

盗賊「……そうか」

魔道士「……?」

青年兵「互いの力は認めつつ、決してどちらか一方が組したわけではない」

盗賊「……そこに……付け入る隙がある」

魔道士「な、なるほど……っ!」

青年兵「うまくいけば、眷属2匹を孤立させられるかもしれません」

召喚士「でも1番厄介なのは……あの、アジ・ダハーカってやつだね」

青年兵「ええ」

戦士「だよなぁ。空中戦はお前らに任せるしかないもんな」

召喚士「でも今回は竜騎士隊もいるし、何とかなる……かな?」

青年兵「やってみないと分かりませんがこちらもレベルアップしましたしね」

魔道士「そうですよっ! バハムートだって得たじゃないですか!」

青年兵「そうです。全力を以ってアジ・ダハーカは我らが相手します」


649 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/29(月) 18:10:32.16 ID:FIUpBJvyo
戦士「すると、あのサルワってのを何とかしないとな」

召喚士「一筋縄ではいかない相手だからね」

戦士「ああ。しかも今回は……ゾディアックはおろか、雷切すらねーからな……」

盗賊「……どうするのだ?」

召喚士「五行以外には……倒す事は難しいね」

青年兵「まずはサルワとアジ・ダハーカを孤立させましょう」

盗賊「……だな」

青年兵「その上でアジ・ダハーカを優先的に叩きます」

戦士「サルワは後回しか」

召喚士「それが得策だね。下手に仕掛けて消耗する事もないし」

青年兵「孤立さえさせてしまえば、あちらも下手に動けないでしょう」

魔道士「分かりました!」

戦士「その為にはまず、10万のラクシャーサをどうすっか。問題だらけだな」

青年兵「南西砦からの援軍があれば或いは……」

召喚士「……前途多難だね。でもまぁ、やるしかないか」



次へ 戻る 戻る 携 上へ