■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その20
465 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/08(金) 17:23:14.44 ID:szoi7CQo


戦士「さて…俺らはどうする?」

召喚士「戦士の偽者はおそらく陸路を行ってるように思う」

魔道士「そうなんですか?」

召喚士「あの時…戦士は武具は身に付けていたけど、お金は持参していなかった」

盗賊「…そうか。船の乗車賃など払えるはずはない」

召喚士「それに北方は戦士の故郷。陸路でも十分に地理は把握してるはず…」

戦士「ああ…。姿を隠して進むなら、その方が手っ取り早い」

召喚士「……まずは北方司令部に顔を出しましょう」

戦士「そうだな。伝令も飛んでるが、直接話しておいた方がいいだろう」

魔道士「それじゃ北方司令部へ向かいましょうか」

盗賊「…同意!」

召喚士「ここからなら…北の村経由で司令部へ行くルートが楽かな…?」

戦士「北の村にも報告がてら立ち寄るとすっかね」

召喚士「うん。そうしようか」


466 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/08(金) 17:33:50.03 ID:szoi7CQo


大軍師「…いるとは…思えませんが」

ザッザッザ

〜女侍のアジト〜

大軍師「どこかでお会いしたと思えば、あの時の者だったとは…」

護衛「…お下がり下さい」

ザッザッザ……バンッ

護衛「……もぬけの殻です」

大軍師「全く…。折角の贖宥状を白紙にするとは…」

護衛「如何致します?」

大軍師「各方面へ伝令。指名手配をかけなさい!」

護衛「ははっ!」

タッタッタッタッタ

大軍師「……善悪があろうと、盗みは罪なのですよ」

何も無くなり、ポッカリと空いた空間。大軍師はアジトを見つめ溜息交じりに呟いた。


467 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/08(金) 17:38:17.28 ID:szoi7CQo
〜北の村〜

戦士「到着〜」

魔道士「何やら…慌しいですね」

青年「どうだ、情報は…!?

ヒゲの男「こっちは特にない。そっちは……」

召喚士「あの、何かあったんですか?」

ヒゲの男「え…?あ、ああ。実はワーカーの偽者やら賊やら色々と伝令が…」

魔道士「あ……っ」

戦士「それって……」

ザッザッザ

参謀「話は伝令より伺いましたよ。此度は災難でしたね」

召喚士「参謀さん!」

参謀「こちらが本物のワーカーさんです」

ヒゲの男「あ、そ…そうでしたか」

盗賊「……どうも」


468 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/08(金) 17:41:55.68 ID:szoi7CQo


召喚士「と…まぁ、そういうわけなんです」

参謀「成程…。理解致しました」

戦士「それで、こっちに動きは?」

参謀「偽者については今のところ特に……」

盗賊「…賊については?」

参謀「はい。兄が思い当たる不審者を見かけたとの事で確認へ向かいました」

戦士「……ふぅん」

参謀「女リーダーと三人の男が部下に付いた、四人組の盗賊団です」

戦士「……ふぅん」

召喚士「……女リーダーに…四人組!?」

魔道士「えっ!?あの…それって……」

参謀「……?」

召喚士「あ、いえ…っ!何でもありません!!」

参謀「…は、はぁ」


469 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/08(金) 17:46:13.40 ID:szoi7CQo
盗賊「…その者らが…犯人だと?」

参謀「…まだ容疑者の段階ですがね。あと二組、北では厄介な盗賊がおりまして…」

召喚士「そうなんですか?」

参謀「一つは男三人組のワーカー崩れの連中…」

戦士「……ふぅん」

参謀「もう一つは、最近巷を賑やかせている通称、黒マントと呼ばれる盗賊です」

召喚士「黒マント…ですか」

戦士「どんな奴なんだ?」

参謀「ええ…。身の丈2メートルに迫ろうかと言う大男でありながらすばしっこく…」

魔道士「す、すご…っ」

参謀「事を起こした後は煙のように消えてしまい、所在すらも掴めないと言う…」

召喚士「……手ごわそうですね」

参謀「実はその黒マントが、つい先程、姿を見せたらしいのです」

盗賊「……!?」

参謀「場所はここと司令部の中間あたり。さほど遠くはありません」


470 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/08(金) 17:50:33.58 ID:szoi7CQo
戦士「…なるほどな。それで慌しかったってワケか」

参謀「日が暮れれば確実に捕らえる事は出来ません」

盗賊「…だな」

参謀「黒マントも容疑者の一人です。機会のあるうちに捕らえておきたいと…」

魔道士「召喚士さん、ここは……」

召喚士「そうですね。手伝わせて下さい!」

参謀「…宜しいのですか?」

戦士「どうせ通り道だ。全然構わねーさ!」

参謀「…分かりました、ありがとうございます。しかし…深追いは無用です」

盗賊「…分かってる。日没と共に…引き揚げる」

参謀「お願い致します。報告は司令部経由の伝令で結構ですので」

召喚士「分かりました。出来る限りの事は…頑張ります!」

戦士「大男か…!腕が鳴るぜ!!」

魔道士「で、でも…無茶は禁物ですよ…っ?」

盗賊「…日没前に…捕らえてやるさ」


471 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/10/08(金) 18:04:22.79 ID:szoi7CQo
風邪引いてかなりヤバめなので失礼致します…
夜は来れたら来ますが期待薄で…ご支援感謝!ノシ


476 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/09(土) 03:48:33.93 ID:9rtIT2DO
>>1は病弱な黒髪美少女に違いない。結婚しよう


477 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/09(土) 12:55:04.99 ID:Zvr5y3Ao
ジェミニか!!


478 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/09(土) 16:51:09.64 ID:8nTksKUo
ここでまさかのジェミニ登場wwwwwwwwwwwwwwwwww


480 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:05:14.36 ID:DwnXok.o
えっと…ジェミニというのは聖闘士星矢的なお話でいいのでしょうか…?
それくらいしか浮かびませんでした…↓続き


481 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:05:53.98 ID:DwnXok.o
〜北の山間部〜

夕暮れに赤く染まる空に。渡り鳥が群れを成して北の地を去りゆく。

ザッザッザッザ…

赤き空と大地は、次第にその色を黒へと変色を始め、それは夜の訪れを意味する。

ザッザッザッザ…

戦士「……あん?」

商人「ひ、ひいぃ…!命だけは…っ!!」

従者「ひゃあぁ!!」

タッタッタッタッタ

商人「こ、こらっ!ワシを置いて逃げ……」

ザッ

商人「ぎゃああぁぁ!!」

戦士「…何だっつうんんだよ、おっさん…」

商人「たたっ、助けてくれ…!黒マントだ!!」

戦士「黒マント…?」


482 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:08:09.49 ID:DwnXok.o
ザッザッザ…ピタッ

全身を黒い布で覆い、マントをたなびかせる大きな人影。

戦士「盗人か?」

黒マント「……」

商人「強盗だ!わ、私の金を狙っているんだ!」

戦士「…金なんか諦めろよ。命には代えられんだろ…」

商人「そ、そんな…!大切な財産なんだ…!!」

戦士「だーから、知らねっつの。命より大切なのか?」

商人「報酬は出す!奴から私と…金を守ってくれ!!」

戦士「……悪いが忙しいんだ。他を当たってくれや」

商人「そ、そんな…っ!!」

戦士「んじゃな」

テクテクテクテクテク

戦士「あん、何だ?…どいてくれよ」

黒マント「……」


483 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:09:04.47 ID:DwnXok.o
戦士「……つか、お前…デケェなぁ」

黒マント「…………」

戦士「こっちは急いでるんだ。通してくんねーかなぁ」

商人「お、おいっ!待て!!待ってくれぇ!!」

黒マント「……」

スッ

戦士「そうそう。すまねぇな」

テクテクテクテク

戦士「あん?」

黒マント「……?」

戦士「……お前」

ガシッ

黒マント「……!?」

戦士「……やっぱりな」

黒マント「っ!!」


484 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:09:35.87 ID:DwnXok.o
モミモミッ

黒マント「んな…っ!!」

戦士「へっへ。やっぱりな…!気が変わった。おっさん…助けてやんぜ!」

商人「……はっ?」

戦士「ほらどうしたよ?かかってきな!」

黒マント「…くっ!!」

ズサッ…タタッ

戦士「……ちっ、逃がしたか」

商人「……」

ザッザッザ

商人「あ、あのぉ…」

戦士「良かったな。命も金も助かってよ」

商人「え…あ、あの……」

戦士「じゃな」

呆気に取られる商人を後に、男はその場を立ち去って行った。


485 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:10:19.36 ID:DwnXok.o
〜数十分後〜

召喚士「目撃情報だと、この辺りになるのかな…」

魔道士「見つかりますかね…」

戦士「まぁ難しいだろうな。相手もプロの盗賊なんだろ?」

盗賊「…だろうな」

戦士「こう言っちゃ何だが、俺らの目的はあくまで偽物探しだ」

召喚士「うん。黒マントについてはあくまでついで……」

パッカパッカパッカ

商人「…あ、あああれぇ!?」

盗賊「……?」

商人「さ、先程はどうも…!!」

魔道士「へ…っ?」

商人「し、しかし…先程はお一人で…あ、あれ…?」

戦士「何言ってんだコイツ?」

召喚士「あ、あの…詳しく聞かせて頂けませんか…?」


486 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:10:51.76 ID:DwnXok.o


商人「…と、まぁ…そういうわけですが…」

盗賊「……」

召喚士「……間違いない、偽物だ」

魔道士「それに…黒マントも…!?」

商人「え、ええ…。こちらの方が悶着の後に撃退を…」

戦士「……」

召喚士「と、とにかくありがとうございます!」

商人「え!?あ、こちらこそ…どうも」

召喚士「急ぎましょう!まだこの近くにいるはずです!」

戦士「だな!おい…おっさん!!」

商人「…!?」

戦士「この先の北の村に国軍がいる!黒マントの事を伝えてくれ!」

商人「あ、は…はい!」

召喚士「よし…行きましょう!」


487 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:11:42.09 ID:DwnXok.o
タッタッタッタッタ

盗賊「…それで…どうする!?」

召喚士「……」

魔道士「行き先が分からないんじゃ…近くにいても探しようが…」

召喚士「……戦士」

戦士「ん?」

召喚士「戦士ならこの先、どう人目につかず進む?」

魔道士「そっか…!戦士さんの偽物なら…」

盗賊「…戦士の思考を…読めばいい!」

召喚士「……そういう事です」

戦士「当然だが北方司令部は避けて、北関との間の山道を進むだろうな」

召喚士「…定石だよね。良かった」

戦士「……?」

召喚士「いや、戦士が通常の思考で良かったって」

戦士「どういう意味だ!!」


488 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:12:08.23 ID:DwnXok.o
タッタッタッタッタ

戦士「この道を真っ直ぐ南へ抜ければ司令部だ」

盗賊「…と…言う事は」

召喚士「左ですね!東側に向かいましょう!」

魔道士「はいっ!」

タッタッタ

盗賊「…待て!」

魔道士「!?」

盗賊「……気配が…こっちか!」

戦士「いやがったか…!」

盗賊「…いや…違う!」

脇道よりゆっくり姿を現すは、大きな図体の黒い影であった。

戦士「こいつ……まさか!?」

召喚士「黒マントかっ!!」

黒マント「……!!」


489 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:13:20.68 ID:DwnXok.o
ズカズカズカ…

戦士「噂通り…随分と大男……」

バシンッ!!

戦士「…へっ?」

素早く近づき戦士の頬を叩く黒マント。一同はただ唖然とその光景に固まる。

魔道士「……え、えっとぉ」

黒マント「……不埒な男!」

戦士「……は…っ?」

黒マント「……くっ!」

バチンッ!!

戦士「いってぇ!何しやがる!!」

黒マント「コッチの台詞だ、バカッ!!」

召喚士「し、知り合い…?」

戦士「んなワケねーだろ!!」

盗賊「……おい」


490 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:14:32.73 ID:DwnXok.o
ザッザッザ

黒マント「……!?」

盗賊「…何者かしらんが…いい加減」

チャキッ

盗賊「…離れろ!」

ヒュオッ!!

黒マント「!?」

戦士「お、おいっ!何もいきなり斬りかかる事……」

盗賊「…正体を…見せろ!」

盗賊は抜いた薄緑で黒マントの両足を斬りつける。

ズバシュッ!!

魔道士「きゃあぁ!!」

戦士「盗賊ーっ!やりすぎだ!!」

召喚士「い、いやっ…違う!これは…!!」

盗賊「……」


491 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:15:46.77 ID:DwnXok.o
ポトッ…ポトッ…

黒マント「……っ!!」

盗賊「…次は…その布切れだ」

チャキッ

戦士「…こ、これは!?」

魔道士「靴にしては…底が随分高いというか…厚いというか…」

召喚士「ブーツの底を高くして…身長を水増ししていたのか…っ!」

盗賊「……はぁ!」

ブンッ!!……ファサッ

黒マント「……くぅ!」

召喚士「な…っ!?」

盗賊「……!!」

戦士「お…女ぁ!?」

魔道士「え…ええぇぇ!?」

斬り裂かれた黒いマントの中より、小柄な女性が姿を現した。


492 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:17:05.55 ID:DwnXok.o
召喚士「……こ、これが…黒マントの正体…!」

黒マント「……ちっ!」

ババッ!!

盗賊「待てっ!逃がすか!!」

ヒュバッ…タタッ…ガシィ!!

戦士「おっしゃ!よくやった!!」

逃げ出す黒マントを背後から捕え、その場に押し倒す盗賊。

それを見て三人が急ぎ盗賊の元へと駆け寄る。

盗賊「…お前…東方の出か…?」

黒マント「……」

タッタッタ

戦士「…おいコラ、何でいきなり人の事引っ叩きやがった!?」

黒マント「何でだと…!?お前は自分がした事を忘れたのかっ!」

戦士「はぁ!?」

黒マント「いきなり人の…む、胸を揉みしだきやがって!」


493 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:18:50.63 ID:DwnXok.o
盗賊「……!!」

魔道士「え…!?」

召喚士「えぇっ!?」

戦士「……はっ?」

スルッ…

黒マント「離せっ!」

バキッ!!

盗賊「…くっ!」

黒マント「……ふーっ」

パンパンッ…ノソッ

戦士「ちょ、ちょっと待て…話が見えん。お前とは初対面…」

黒マント「さっき会っただろうがっ!!」

戦士「!?」

召喚士「まさか……偽物が!?」

戦士「それはいつだ!?どこでだ!?」


494 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/09(土) 23:35:58.83 ID:BotbAEAO
黒マントにとんでもないものを盗んでいかれたんだが


495 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:49:15.28 ID:DwnXok.o
黒マント「まだとぼけるつもりかっ!」

召喚士「ちょっと待って下さい!話を聞いて貰えませんか…?」

黒マント「……」

召喚士「え、えっと…まずは俺らの素性から…」



黒マント「……ふぅん。事情は分かった」

召喚士「信じて…頂けますか?」

黒マント「信じられると思うか…?」

召喚士「……い、いや…っ」

黒マント「だが…辻褄は合う。そう考えぬと納得がいかぬ…悔しいが」

盗賊「……」

魔道士「あ、あの…」

黒マント「……?」

魔道士「お、お名前…教えて頂けませんか?」

黒マント「……くの一だ」


496 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:50:19.81 ID:DwnXok.o
召喚士「くの一さん…ですね。宜しく…」

くの一「宜しくする気はない。もういいだろう」

ザッ

くの一「互いの疑問は解決したのだ。用はないだろ?」

戦士「黒マント…お前が正体なんだよな?」

くの一「……だから何だ?」

召喚士「最北の村に行った事は…?」

くの一「最北…?どこだそれは?何かお宝でもあるのか…?」

盗賊「……」

戦士「…嘘はついてなさそうだな」

くの一「だから一体…何なのだ!?」

召喚士「いえ、知らないならいいんです。むしろ…知らない方がいいかも…」

くの一「……歯切れが悪いな」

戦士「とにかく国軍にマークされてる。これを機に盗賊稼業から足を洗うんだな」

くの一「…余計なお世話だ。こっちも金がないと飯にもありつけぬ身だ」


497 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:51:23.48 ID:DwnXok.o
魔道士「だったら…泥棒なんて辞めて、ワーカーにでも…」

くの一「……ワーカー?」

盗賊「…用心棒みたいなものだ」

くの一「……ふぅん」

盗賊「…何故…東方を出た?」

くの一「……お前、同郷か!?」

盗賊は黙って頷く。

くの一「…出身は?」

魔道士「あ、盗賊さんはですね……」

盗賊「…都の北。湖の辺りだ」

くの一「……そうか。私は東だ」

盗賊「……それで…何故」

くの一「離す必要はない。もういいな?」

召喚士「……え、ええ」

くの一「……ふん」


498 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:53:48.69 ID:DwnXok.o
ザッ…

戦士「俺の偽物はどっちに行った?」

くの一「…知るかっ!」

ババッ…タッタッタッタッタ

魔道士「い、行っちゃいましたね……」

盗賊「…捕えなくとも…良かったのか?」

召喚士「犯人ではなさそうですし、何やらワケありのようですからね…」

戦士「それに…本命は近くにいるみてぇだしな」

魔道士「くの一さん…。決して悪い人には見えませんでしたね…」

召喚士「…そろそろ日が暮れます。急ぎましょうか」

戦士「…だな」

タッタッタ

魔道士「…盗賊さん」

盗賊「…ん?」

魔道士「何故…藤蔵だと名乗らなかったんですか?」


499 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/09(土) 23:54:38.49 ID:DwnXok.o
盗賊「……元より藤蔵の名は名乗るつもりはない。それに…」

魔道士「…それに?」

盗賊「…敵が多いのでな。特に…あの手の連中には」

魔道士「……な、なるほど」

盗賊「…さ、行こう」

魔道士「あ、はい…!」

戦士「…しかしこの先はもう山脈に入っちまうな」

召喚士「うん…。夜じゃおそらくもう…見つからないだろうね」

戦士「日没と同時に司令部へ向かうか」

召喚士「…そうしよう。流石に無理があるからね…」

戦士「盗賊っ、何か気配はあるか?」

盗賊「……特にない」

戦士「……くそっ!」

まもなく夕暮れの景色は、完全なる闇へとその色を変えた。

召喚士「……時間切れ…か」


500 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/10(日) 00:27:20.86 ID:fzZQQIDO
>>1乙!
体調はもう大丈夫なのかー?
偽戦士は戦士の思考から倫理感が抜け落ちた感じなのかな?

もしそうなら、パーティーの他のメンバー偽物とかも見てみたいなww
みんながどんな行動するか面白そうだ


501 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/10(日) 00:29:12.04 ID:Gr8JlG6o
まず召喚士が女装する


502 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/10(日) 01:11:49.44 ID:ZmCFXOs0
1乙
やっぱり戦士はおっぱいが大好きだったんだね


503 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/10(日) 01:45:55.27 ID:9DXqVCgo
>>1乙です。
オレ、今日自分の結婚式なんだが、
新郎挨拶の時に召喚士級のいいまつがいを
しちゃわないか心配だぜ。


504 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 02:08:34.75 ID:pwdvTHUo
>>500
少しずつですが復調です!ありがとうございます!

>>501
戦士「…ん?召喚士、なんで女装なんかしてんだ?」

>>502
戦士「そ、そんな事ねーし!何言っちゃってんだか…!はははっ!」

>>503
うおぉー!おめでとうございます!お幸せに!!

召喚士「人間…言い間違える事もあります。平常心です」

戦士「……説得力ねー」


508 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/10(日) 07:12:04.92 ID:u1bgS8Uo
>いいまつがい
物凄く心配だな


509 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/10(日) 08:20:36.30 ID:u1bgS8Uo
ジェミニというのは同じファンタジーカテゴリにまとめてある
スレタイに◆付けてる人の登場人物です
独特な世界観のファンタジー物でギルドや怪盗が登場します


511 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/10(日) 09:34:57.19 ID:LAOMrAAO
今北産業


513 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:28:00.47 ID:pwdvTHUo
>>509
なるほど…SSなんて全然読まないもので、無知ですみません…

>>511
>>503が
結婚式で
かみました

↓続き



次へ 戻る 戻る 携 上へ