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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その20
- 940 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2010/10/25(月) 23:32:33.85 ID:oZpgW2Mo
ホーッ…ホーッ
深夜を迎え、本国といえど住宅街は閑散とした街並みへと姿を変える。
ザッ…ジャリッ
天才「さーてと、そんじゃま…行きますか」
戦士父「……」
バーテン「しかし不思議なモンだわな」
男隊員「…?」
バーテン「こうして新旧の特遊が共同で任務こなすとはなぁ…」
隊長「た、確かに…」
女隊員「胸をお借りするッス…!」
戦士父「しかも…」
天才「…あん?」
戦士父「…いや、突入は俺とアンタだ。ルートはどうする?」
天才「……んなモン決まってんだろ。正面突破だ!ハーッハッハッハ!」
戦士父「……」
- 941 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 23:33:37.38 ID:oZpgW2Mo
ザッザッザ
大軍師「手順は宜しいですね?」
男隊員「一応、もう一回確認させてくれ」
大軍師「まずは三手に分かれます」
天才「俺とコイツら」
バーテン「俺は…間接的だかんな」
隊長「んで、俺と男隊員と女隊員」
女隊員「一旦本部で待機ッスね!」
大軍師「はい。騒ぎが大きくなったところで駆けつけて下さい」
大軍師「そして私と格闘家殿」
格闘家「…はい」
大軍師「我らは遊撃として補佐します。常に移動してますので」
戦士父「了解だ。増援の数には数えん方が良いよいうわけだな」
大軍師「以上です。突入は左大臣殿が出発してから10分後に開始で」
天才「あいよ。まぁ任しときな!」
- 942 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 23:34:23.97 ID:oZpgW2Mo
隊長「よーし、そんじゃ本部に戻るぞ!」
女隊員「ういッス!」
男隊員「病院の裏口から出た方が近いな」
大軍師「それならば私達は正面より出ますか」
格闘家「…はい。師匠、頑張って下さい」
天才「テメーこそ足引っ張んなよ…?」
格闘家「……ふっ」
ザッザッザッザッザ
天才「……ふっ、って何だよ!」
バーテン「さてと、そんじゃどうするかね?」
戦士父「お前は屋根からサポートしてくれ」
バーテン「…!?」
戦士父「持ってきてるんだろ?その荷物量って事はよ」
バーテン「…はー、そういうとこはお見通しかよ」
天才「おら特遊ども!行くぞ!!」
- 943 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 23:38:06.43 ID:oZpgW2Mo
ザッ
天才「…何年振りかね、こーいうのはよ」
戦士父「…さぁな。幾星霜だよ」
天才「あのバカガキ共もいりゃ…面白かったんだがなぁ…」
バーテン「……」
戦士父「…アイツらは……」
天才「…知ってるよ。バーテンはあの屋根の上にスタンバってくれや」
バーテン「…あいよ」
天才「俺らは屋敷の対面の…そうだな、あの角辺りにすっか」
戦士父「…頼んだぜ」
バーテン「ああ。そっちも気を付けてな」
天才「んじゃまた後でな〜」
スタスタスタ
バーテン「……相変わらず頼もしい事」
バーテンは少し微笑み、二人を見送った後、路地裏へと消えていった。
- 944 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 00:31:23.09 ID:sx72t4Qo
〜オマケ〜
その頃、学園長の屋敷では…
盗賊「…魔道士…先生!」
魔道士「なな、何ですか!?急に…」
盗賊「…ぜひ、ご指導ご鞭撻のほど」
魔道士「急に改まって…魔法…ですか?」
盗賊「…はい」
魔道士「教えられるほどのものでもないですけど…」
盗賊「是非っ!!」
魔道士「じゃ、じゃあ…まずはリラックスして集中力を高めましょう!」
盗賊「…リラックス…ふーっ」
魔道士「目を瞑って…ゆっくり深呼吸……」
盗賊「…………」
魔道士「……あれ!?盗賊さんっ!?」
盗賊「……すーっ…すーっ…zzz」
- 945 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/26(火) 04:51:07.24 ID:bOM9P6AO
盗賊ちゃん… 可愛いなぁ…
- 946 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/26(火) 07:39:48.41 ID:yrgZr2DO
盗賊可愛すぎワロタ
- 950 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:10:33.38 ID:fFx2v8Qo
ホーッ…ホーッ
天才「……」
戦士父「……」
ガサッ
天才「……モグモグ」
戦士父「……」
天才「食うか?」
戦士父「…いや…っ」
天才「張り込みにはアンパンと牛乳って、昔から決まって…」
戦士父「…!?」
天才「…馬車だ。あの大きさ…おそらく左大臣に間違いねぇな」
戦士父は背後の屋根を見上げ、待機するバーテンへ手振りで合図を送る。
バーテン「……よっと」
タタッ…スタッ
バーテン「…うーん、見えねぇな」
- 951 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:11:01.52 ID:fFx2v8Qo
大通りへと進む馬車を見送り、バーテンは首を傾げながら戦士父へ手振りを返す。
戦士父「……」
天才「…どうだって?」
戦士父「上からも見えない…との事」
天才「…ま、問題ねーだろ。10分後に突入だ……モグモグ」
戦士父「…了解」
ゾロゾロゾロ…
天才「…おっやぁ?お強そうなのがゾロゾロ出てきたぜ」
戦士父「正面に20…」
天才「あの屋敷、入った事あっか?」
戦士父「…随分前に一度だけ」
天才「建物内部の構造は変わってる可能性があるな」
戦士父「正門を抜けて玄関まで距離もある…」
天才「上から見えるか?」
戦士父「……聞いてみよう」
- 952 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:11:33.56 ID:fFx2v8Qo
ササッ…バッ
バーテン「…えぇと」
スッ
バーテン「…おーおー、わんさかいやがる」
左大臣の屋敷を覗き込み、点在するワーカーを確認しながらバーテンが呟く。
バーテン「…庭に30近くいるぞ…と」
ススッ
戦士父「トータル50程度かと」
天才「うっわ…。めんどくせぇ」
戦士父「殺さずに50は結構骨が折れるな…」
天才「そんじゃ殺しちまうか?」
戦士父「……本気じゃないでしょうね?」
天才「冗談に決まってんだろ。バーカ」
戦士父「本当に正面から行くのか…」
天才「だから行くって何度も言ってんだろ。あと5分ぐらいだ…準備しとけっ!」
- 953 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:12:02.36 ID:fFx2v8Qo
パッカパッカパッカ
左秘書官「しかし、こんな時間に召集とは…」
左大臣「右翼の奴等も焦っておるのだろう」
左文官「焦り…ですか?」
左大臣「例の一件で挽回しようと躍起になっておるのだろうよ」
左秘書官「此度も差し詰め、予算案の修正が提案されると思われます」
左大臣「好きにさせておくがいいさァ」
左文官「…?」
左大臣「占い師の容態も悪いのだろう?もはや好き勝手出来んさァ」
左文官「それも…そうですね」
左秘書官「だからとて易々と話を受け入れるつもりはございませんよ」
左文官「…うむ。徹底的に芽を摘んでやりましょう」
左大臣「フハハハァ!あまり虐めるでないぞ?」
左秘書官「虐めとは…っ、これはまた人聞きの悪い事を仰りまするな…」
左文官「…おっ、着きましたぞ!」
- 954 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:12:31.05 ID:fFx2v8Qo
…
天才「さーて、時間だ」
戦士父「…行くか」
天才「待て待て」
戦士父「…?」
天才「正面から行くとは言ったが、何も強行するとは言ってねぇぞ」
戦士父「じゃ、じゃあ……」
天才「……いよ…っと」
ゴソゴソッ
戦士父「……」
天才「コイツを被って……っとぉ」
戦士父「…それで?」
天才「いいか?俺がこの覆面姿で強盗を装う。んでだな……」
戦士父「……なるほど。了解した!」
天才「…さぁて、行くぜっ!」
- 955 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:12:58.07 ID:fFx2v8Qo
ダッ!!
戦士父「……」
威勢良く飛び出す天才を見送り、戦士父は屋根上のバーテンへと合図を出す。
バーテン「…あいよ」
戦士父「……よし!」
タタッ
ワーカー「…おぉっ!?」
ザッザッザッザッザ
天才「……」
スキンヘッド「コイツ…何だっけ?ほら…っ」
ワーカー「あーアレだわ。UFRの…フールマスクだか何だかってヤツ」
天才「おうコラ、バカにしてんのか?…あ?」
ワーカー「テメーこそ真夜中に何してんだこのコスプレ野郎がっ!」
スキンヘッド「こっから先は私有地だ。さっさと帰り…」
バキャアァッ!!
- 956 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:13:28.54 ID:fFx2v8Qo
スキンヘッド「ぐげえぇ!!……は、歯ががが…っ」
ワーカー「…っ!!」
天才「誰がコスプレ変態フールクソ野郎だぁ…?」
ワーカー「コ、コイツ…頭おかしいんじゃねーのか!?」
タッタッタ
大男「何を騒いでる!?」
ワーカー「不審者だ!他の奴らも呼べ!」
天才「不審者じゃねぇっつってんだろ!!」
ワーカー「……何なんだお前は?」
天才「……強盗だよ!どっからどー見ても強盗だろうがっ!!」
ワーカー「……」
タッタッタッタッタ
大男「…コイツだ!一人やられてるようだ…一応、警戒しろ!」
ワーカー「強盗だとよ!屋敷内にも報告しろっ!」
無精髭「囲め!捕らえれば報酬も増えるぞ!!」
- 957 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:13:59.00 ID:fFx2v8Qo
ザッ
天才「…さーて」
大男「身の程を知るんだな。コスプレヤローが…」
ボキボキッ…ザッザッザ
天才「…おっ、いいねぇ!」
大男「…?」
天才「やられキャラの常套文句じゃねーか」
大男「んだとぉ!!」
バッ!!…ガシィッ
大男「っ!?」
天才「おいおい、本気で殴りかかってこいよ」
ギリギリギリッ…グググッ
大男「ぐ…っ、くっ……!!」
ワーカー「手加減する必要ねーぞ!腕か足でも折って動けなくしろ!!」
大男「…ぐ…うおおぉぉ!!」
- 958 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:14:29.49 ID:fFx2v8Qo
ズドォッ!!…ドサッ
ワーカー「……!?」
無精髭「は…っ?」
天才「…ほれ、次かかって来いよ」
ワーカー「……おい」
無精髭「…ああ、一斉に仕掛けんぞ」
屋敷前に集うワーカー達が天才をゆっくりと取り囲む。
ジャリッ…
ワーカー「うおりゃあぁ!!」
無精髭「斬り殺すなよぉ!」
ババッ!!…フォンッ…ブンッ…ヒュオッ!!
天才「やーれやれ」
天才は小さなナイフを手に取り、襲いかかる剣の数々を次々と往なす。
無精髭「こんな…っ、ナイフ如きでぇ!!」
キィンッ!!
- 959 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:15:05.14 ID:fFx2v8Qo
無精髭「…っ!?」
天才「寝てな」
バキィッ…ドサッ
ワーカー「後ろから羽交い絞めろ!」
男「んな事言ったって…近づけ…ぐわっ!!」
ドサッ
天才「これで…7人、いや8人目か…?」
タンッ…スタッ…ザッザッザ
ワーカー「屋敷内に侵入されたぞ!追い出せっ!!」
ヒゲ「うおおぉぉー!!」
バキャアァ!!…ドカッ
天才「9人目…っと」
ワーカー「何たじろいでやがる!早く…」
天才「……うおっと。コイツはなかなか強そうな奴だな!」
ザッザッザ…ザッ
- 960 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:15:49.76 ID:fFx2v8Qo
戦士父「……」
天才「どきな。怪我するぜ?」
戦士父「……」
チャキッ
天才「…へっ、やる気マンマンかよ!!」
ダンッ!!…チュインッ…キィンッ…ガキイィンッ!!
戦士父「……っ」
天才「…やるじゃねぇか」
クルッ…スタッ
天才「ふーっ」
天才は足元に倒れたワーカーから剣を拾い上げ、一振りの後、身構える。
戦士父「……誰か、剣を」
ワーカー「お、おう…っ」
パシッ
戦士父「……来い」
- 961 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:16:45.33 ID:fFx2v8Qo
天才「行くぜ……」
受け取った長剣を身構える戦士父。そこへ天才が一気に間合いを詰める。
戦士父はそれを制止するように長剣を水平に振り、一歩後ろへと退く。
ブオンッ!!
天才「はん…っ!」
天才はそれをしゃがんで潜り抜け、再び詰め寄る足に加速を付けた。
一気に振り上げた天才の剣が、戦士父の顔正面へ襲いかかる。
戦士父「…甘いっ!」
天才「何!?」
振り上げられた刀身を戦士父は柄の底で一気に突き放つ。
グオッ…バキャアァッ!!
天才「武器破壊…っ!?」
戦士父「ふんっ!!」
ゴスッ!!…ドドオォンッ
天才「ぐは…っ!」
- 962 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:17:52.02 ID:fFx2v8Qo
がら空きとなった腹部に戦士父の強烈な膝が繰り出され、
よろめく天才の後頭部へ再び柄の底が打ちつけられると、天才は地面へと倒れこんだ。
戦士父「……」
天才「……」
ワーカー「…よ、よぉし…っ!」
ザッザッザ…ガシッ
ワーカー「お、おい…どこへ!?」
戦士父「…屋敷内だ。気を失っているうちに縛り上げる」
ワーカー「お…おぉ。…って、ちょっと待て!手柄横取りする気じゃ…」
戦士父「あんたから報告してくれ。あと…まだ仲間が居るかもしれん」
ワーカー「そ、そうだな!警備を強化しねーと…!」
筋肉質「だな…。おいみんなっ、周囲を警備するぞ!」
ボソッ
戦士父「……うまく言ったな」
天才「…ああ」
- 963 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:19:25.92 ID:fFx2v8Qo
〜王宮〜
カツカツカツ
エリート「お待ちしておりました。ご足労かけ、申し訳ありません」
左大臣「なァに、気にするでない。して…今宵は何用かァ?」
右秘書官「大会議室のご用意が出来ております」
左大臣「うむ」
左秘書官「夜分である、。手短に頼むぞ」
エリート「無論です。こちらとて長引かせるつもりは毛頭ありません」
カツカツカツ…ガチャッ
青年兵「…ご苦労様でございます。こちらです」
左文官「…な、なんと…っ!?」
左大臣「…ほぉ、これは珍しい者がおるなァ」
椅子から立ち上がる年配の男を見つめ、左大臣が目を細める。
左大臣「陛下の犬が…今日の機嫌取りは良いのかァ?」
右大臣「ふん…。見舞いにも顔を出さぬ不義が何を申すか…!」
- 964 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:20:22.07 ID:fFx2v8Qo
エリート「…父上」
右大臣「…分かっておるわ」
左大臣「すまぬすまぬ。どうも顔を会わせると、喧嘩腰になって敵わんなァ…」
青年兵「それではご着席下さい。まもなく殿下もお見えになられます」
ガタガタッ…スッ
左文官「…まさか右大臣様が…っ」
右文官「何か問題でも…?」
左秘書官「いや、既に政治からは隠居されたかと思っておりましたので…」
右大臣「勝手に隠居されては困る」
左文官「失礼致しました…っ」
ガチャッ
青年兵「殿下、お見えになられました」
カツカツカツカツ
皇太子「待たせた。それでは始めるとしよう」
青年兵「…これより、臨時会合を始めさせて頂きます」
- 965 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:40:30.11 ID:fFx2v8Qo
〜左大臣の屋敷〜
戦士父「誰かいるか」
タッタッタッタ
執事「は、はい…っ!」
戦士父「強盗を捕らえた。何か縛るものを…」
執事「はい…っ」
戦士父「あと…この屋敷に牢屋代わりになりそうな所はないか?」
執事「し、少々お待ちを…っ!」
タッタッタッタッタ
戦士父「…腹、大丈夫か?」
天才「問題ない……と、言いてぇが…手加減しろよな」
戦士父「……す、すまん」
テクテクテク
執事長「お話は伺いました。こんなもので宜しいでしょうか?」
執事長は太さのあるロープの束を戦士父へ手渡す。
- 966 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:45:15.12 ID:fFx2v8Qo
戦士父「…うむ、問題ない」
グイッ…ギュッ
戦士父「左大臣様は?」
執事長「外出中にございます」
戦士父「それは何より。運が良かったですね」
執事長「ええ。タイミングが良すぎますね」
戦士父「……して、牢屋代わりになりそうな部屋は?」
執事長「しかし、暴れまわったりされては…」
戦士父「国軍が来るまでだ。地下…とかないのか?」
執事長「…在るには、在りますが」
戦士父「そこでいい。このまま取り押さえてるから案内してくれ」
執事長「……」
天才「……ぅ」
戦士父「…マズイ、意識が戻り始めたぞ…っ!」
執事長「……分かりました。…こちらです」
- 967 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:49:04.10 ID:fFx2v8Qo
テクテクテクテク…
戦士父「…この下か?」
執事長「……」
戦士父「…早く行ってくれ」
執事長「…やはり地下では手狭です。此方に致しましょう」
テクテク…ガチャッ
執事長「物置ですがほとんど使用致しておりません。錠もございます」
戦士父「…分かった」
テクテクテク…ポイッ…ドサッ
戦士父「鍵はあるか?」
執事長「……」
ジャラッ…パシッ
戦士父「ここで見張らせて貰うが…万が一を考えて、この近辺の人間を避難させてくれ」
執事長「……畏まりました」
戦士父「地下に鍵は?」
- 968 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 17:54:21.40 ID:fFx2v8Qo
執事長「…ございます」
戦士父「そこから逃亡出来るか?」
執事長「行き止まり…ただの保管室です。なぜそのような事を?」
戦士父「強盗がもし逃亡した時、どのルートで脱出出来るか知っておく必要がある」
執事長「…ならば、屋敷内の衛兵を呼んで参ります」
戦士父「すまんな」
テクテクテク…
戦士父「…ふーっ」
天才「だいぶ疑ってたなぁ…」
戦士父「踏み込んで聞きすぎたか…?」
天才「いいさ、お陰でよーく分かったわ」
戦士父「ああ。戦士はこの地下だな」
天才「あとは…どうやって救出するかだな」
戦士父「……」
天才「さーて、どうしたもんかねぇ…ハーッハッハ」
- 969 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 18:13:33.18 ID:fFx2v8Qo
ありゃ…もう残り30ぐらいになってましたね…
残りも僅かなので今回はオマケなしで次スレ行こうと思います!
それでは、ご支援ありがとうございました!ノシ
- 971 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/26(火) 19:46:02.47 ID:sKCwGZQo
>>1乙
しかし焦らされて少々悶々としているので
このカステラは>>1にはやらんぞモグモグ
- 975 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 23:58:03.75 ID:sx72t4Qo
〜国軍本部〜
タッタッタッタ
女隊員「動いたッスよ!」
隊長「おーし!行くぞ!!」
男隊員「おうよ!!」
ダダッ
隊長「いいか、俺らの役目は左の連中や他の国軍を屋敷に近づけない事だ!」
男隊員「ワーカーの連中はどうする!?」
隊長「適当に理由付けて退かせろ!」
男隊員「あいよ」
女隊員「でも…左翼の連中が近くまで戻ってきたらどうするんスか?」
隊長「その辺は大軍師様々が何とかしてくれんだろ」
女隊員「な、なるほどッスね…」
隊長「目くらましに各自、衛兵を10人程度率いて行け!!」
男隊員「楽しくなってきたぜ…ヒャハハ!!」
- 976 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/26(火) 23:59:33.21 ID:sx72t4Qo
ザワザワザワ
老人「これは一体…何の騒ぎじゃ?」
野次馬「何でも強盗が入ったとかいう噂だぜ…?」
ワーカー「おら下がれ!まだこの辺りに仲間がウロついてるかもしれねーんだぞ!」
スタッ
バーテン「…よーし、いい感じに騒ぎになってきたぞ。あとはアイツら…うまく侵入してるかな」
〜屋敷内〜
天才「とりあえず、俺が地下を見てくるしかねぇわな」
戦士父「身代わりはどうする?」
天才「その辺にぶっ倒れてるワーカーでも一人連れてきて、放っとけ」
戦士父「……なるほど」
天才「悟られたら終わりだ。うまく頼むぞ」
戦士父「…了解」
二人は辺りを見回し、人気がない事を確認すると、天才は地下へと階段を降り、
戦士父は玄関前に倒れるワーカーの元へと走りだした。
- 977 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/27(水) 01:07:19.35 ID:e6scHNgo
〜王宮、会議室〜
左大臣「して、話とは如何なるものかなァ?」
右大臣「分かっておろう」
左秘書官「予算案の修正ですかな?それならば難しいと、以前にもお話したはずです」
右秘書官「しかしだな、今は状況が異なるのだ」
左文官「占い師殿の事かな?それならば屯田制度自体を中止すれば良かろう」
右文官「予言が見えぬからこそ北への防備を厚くせんでどうするのだ!」
青年兵「その通りです。軍備が難しいのなら道の整備などを優先的に進めて頂きたく…」
エリート「なんなら、国軍の提唱する地獄の壁への予算を増やす事でも構いませんよ」
皇太子「……」
左大臣「言う事、確かに一理ある。しかしだ、すぐには決めかねる内容だなァ」
エリート「勿論、この場で決を頂こうとは毛頭思っておりませぬ」
左秘書官「議会にでも提案してみては如何ですか?」
左大臣「ふぅむ。それも手かなァ」
エリート「……っ」
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