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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その36
- 243 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2012/01/26(木) 18:35:03.19 ID:qOBzZPqJo
〜次の日、本国〜
盗賊「…………」
戦士「おはよーさん」
盗賊「おはよう」
戦士「珍しいな。今日の朝練は読書か?」
盗賊「ん、奥義書を……な」
戦士「ああ、そっか……」
盗賊「これで私も、五行が使えるようになった」
戦士「物騒な事、言ってんじゃねぇよ」
盗賊「……ごめん」
戦士「お前だけの話しじゃねぇ。召喚士も魔道士も五行を使える」
盗賊「……」
戦士「変な事は考えるなよ? 五行の恐ろしさはよく分かってんだろ?」
盗賊「……うん。でも戦士もだぞ」
戦士「……」
- 244 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/26(木) 18:36:42.69 ID:qOBzZPqJo
盗賊「水の鉱石……お願いしたんでしょ?」
戦士「ああ。西方参謀にそのまま、西方司令部へ運んでもらった」
盗賊「これで雷、火、風、水が揃った」
戦士「あとは土の鉱石が手に入れば、五行が完成する」
盗賊「ほら、やっぱり戦士だって……」
戦士「俺は使うつもりはない。その為に武具へ散らしてんだから」
盗賊「でも、いざという時は……その……」
戦士「……斧にも装着は出来る」
盗賊「……変な事は考えるなよ?」
戦士「さっき俺が言った」
盗賊「分かってるよ……っ」
戦士「心配すんな。俺は死んだりしねぇ。絶対に生き抜いてやる」
盗賊「何かあるのか?」
戦士「ああ。俺には夢があるんでな。……その、お前と……結――」
召喚士「おはよー」スタスタスタ
- 245 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/26(木) 18:37:43.72 ID:qOBzZPqJo
盗賊「召喚士……」
戦士「――!?」
召喚士「……あ、あれ? なんか……ごめんなさい」
盗賊「いや、別に……」
召喚士「と、とりあえず午前のうちに国軍本部に行こうかと思ってるんだけど……」
戦士「あ、あぁ。そうすっか!」
盗賊「うん」
召喚士「じ、じゃあまた後で! あ、今日の朝食は特別ビュッフェだって!」
タッタッタッタッ……
戦士「……はぁ」
盗賊「……あの、話の続き」
戦士「い、いやっ! また今度にしようっ」
盗賊「えっ? う、うん……」
戦士「それより限定ビュッフェだとよ! 早く行ってみようぜ!」
盗賊「そ、そうだな……っ。限定か……限定、楽しみ」
- 246 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/26(木) 18:38:43.34 ID:qOBzZPqJo
〜食堂〜
シェフ「さぁさぁ、今日は魔王マーラ討伐記念の特別ビュッフェ」
魔道士「おぉ〜っ!」
シェフ「なんとなんとっ、東方の食材を集めたビュッフェでござい〜!」
召喚士「へぇ、貿易も進んで食材も一般流通しているんですねぇ」
魔道士「でも、東方の食事は本場で沢山食べましたから……」
召喚士「確かにちょっと……ですね」
テクテクテク
戦士「おっ? 何だありゃ?」
シェフ「さぁまずはコイツだ! 寒い冬、東方の海でギッシリと身を詰まらせた〜」
盗賊「鮪か」
シェフ「なんと今日は贅沢に、コイツを生でサシミいして食おうじゃあないか!」
ヒューヒューヒューッ
盗賊「本当は北で獲れる鮪が絶品なんだがな」
戦士「そうなのか?」
- 247 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/26(木) 18:39:20.38 ID:qOBzZPqJo
盗賊「うん。活きの良い、脂の乗った鮪がこの季節には集うから」
魔道士「へぇ〜っ」
盗賊「今までは妖も居て、なかなか出回らなかったけど……」
召喚士「マーラを倒したからこれからは……」
盗賊「うん。漁師さんやお爺さんが、沢山獲ってくれるだろう」
魔道士「そうしたら美味しいマグロを、本国の人達も沢山食べられますねっ、えへへ!」
盗賊「うん。値段だってきっと今より、安くなるよ」
戦士「そういうところにも貢献出来てんだな、俺達」
召喚士「うんっ。魔物倒して危険を取り除く延長に、そういう事もあるって認識しなくちゃだね」
戦士「でも忘れがちだけどよ、ワーカーの本分てのはそういう事なんだよな」
魔道士「そうですよね! 魔物を倒す事の方が、本当は延長線上にあるんですよね……」
盗賊「確かに」
召喚士「改めて、初心に戻れた気がしますね」
魔道士「本当ですね。また、頑張ろうっていう気持ちになれます」
戦士「だなっ!」
- 248 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/26(木) 18:39:55.84 ID:qOBzZPqJo
――……
天才『……っ』
師匠『がはっ、ごほ……ぉ!』ビチャッ
マジシャン『……どう……だ?』
天才『内臓をほんとんどと言っていい程、やられてんな』
師匠『はぁ……ぐ……っはぁ』
マジシャン『回復は?』
天才『さっきからやってる! だが、痛みは消せても再生は無理だ』
師匠『ひ、人の心配はいい……。そういうお前はっ、どうなんだよ……っ』
マジシャン『この通り、ピンピンしてるぜ。ハッハ!』
トンッ ドサッ
マジシャン『何しやが――』
天才『強がんなよ。魔力……半分しか感じ取れねぇぞ』
師匠『お前……っ、まさか……』
マジシャン『……っ。ああ、魔王に半分持っていかれちまった。代償にはデカすぎんぜ……畜生っ』
- 249 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/26(木) 18:40:31.94 ID:qOBzZPqJo
……――
〜国軍本部、受付〜
受付嬢「青年兵様……ですか?」
召喚士「ええ。面会したいのですが……」
受付嬢「えぇと、青年へ……大元帥はお戻りになられておりませんが」
召喚士「えっ!?」
戦士「んなバカな。昨晩には病院で――」
秘書官「こんにちは、朱雀先生」コツコツ
召喚士「あ、えぇと……秘書官さん、ですよね。こんにちは」
秘書官「大元帥はしばらく、喪に服す為にお休みを取られる事になりました」
召喚士「……そうでしたか」
秘書官「代理に大軍師様が今晩には本国へ戻る予定となっております」
召喚士「分かりました。ありがとうございます」
秘書官「あと……」スッ
召喚士「手紙……天才さんからっ!?」
- 250 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/26(木) 18:41:06.91 ID:qOBzZPqJo
…
秘書官「詳細は私も存じ上げません」
召喚士「……」
戦士「何だって?」
召喚士「バーテンさんの店で待つ……ってさ」
魔道士「バーテンさんのお店!?」
盗賊「どうする?」
戦士「行くしかねーんじゃねぇか? ご指名なんだし」
召喚士「だよね」
魔道士「青年兵さんは……どうします?」
召喚士「しばらく休むのであれば、そっとしておいてあげた方がいいかもしれませんね」
盗賊「だな」
戦士「んじゃ、俺らはバーテンさんの店に行くとすっか」
召喚士「秘書官さん、ありがとうございました」
秘書官「いえっ。もし大元帥にご用があれば、なんなくお申し付け下さいませ」
- 251 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/26(木) 18:42:33.04 ID:qOBzZPqJo
…
戦士「大元帥……大元帥……」
魔道士「どうしたんですか?」
戦士「いやぁ、なんか青年兵が大元帥って……全然イメージなくてさぁ」
召喚士「まぁ確かにね。まだ一兵卒だった頃から青年兵くんとは知り合いなわけだし」
盗賊「だな」
召喚士「でもそれを言ったら俺だって、朱雀先生なんて未だにしっくりきてないよ」
戦士「そうか?」
盗賊「まぁ私らは仲間内だから、朱雀先生なんて呼ぶ機会もないしな」
魔道士「ふふっ、確かに!」
召喚士「別に称号とか呼び名とか、そんなのは何でもいいんだよね」
戦士「そうそうっ。結局は自分自身が何をすべきか、だな!」
魔道士「いい事言いますね〜っ!」
戦士「だろっ?」
盗賊「調子に乗るなっ、馬鹿者」
- 252 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/26(木) 18:43:16.55 ID:qOBzZPqJo
スタスタスタスタ
男隊員「おっ!? よう、休む間もなく北へ出発か? ヒャハハ!」
召喚士「あっ、男隊……長さん」
男隊員「別にいいよ。隊長がいねーら代わりだってだけなんだしよ」
魔道士「皆さんもこんにちは」
女隊員「こんちはッス! 本当に北へ行くんスか?」
戦士「その前にちょっとヤボ用」
格闘家「……?」
男隊員「なぁ戦士、一応聞いておくけどよ、お前……国軍になる気は――」
戦士「ないっ!!」
男隊員「ヒャハハッ! だよなぁ」
戦士「何を今更ぬかしてんだよ」
格闘家「実は隊長がいなくなった事で、枠が空いてしまいまして……」
女隊員「元々5人体制にしようとしてた矢先に、隊長まで……あ、元隊長まで……」
召喚士「そうでしたか……」
- 253 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/26(木) 18:43:49.24 ID:qOBzZPqJo
戦士「だからって俺に話をふるなよ」
男隊員「いやぁ、お前とは色々と縁もあるし、お前の場合、父親が父親だからよ」
戦士「それが余計に嫌だ」
男隊員「分かってるって。だから言ったろ、一応聞いておくってよ。ヒャハハ」
召喚士「国軍内には居ないんですか?」
男隊員「いたら苦労しねーよ。東西南北全部知ってんだから分かるだろ」
女隊員「各司令部から引き抜くわけにもいかないッスし、本部は人手不足ッスよ」
魔道士「どこも大変ですねぇ……」
男隊員「まぁ1人、ようやく骨のあるのがいたけどな」
盗賊「……?」
男隊員「でも、まだまだだ。まだ特遊を務めるには及ばねぇ」
格闘家「おっと、隊長。そろそろ時間です」
男隊員「ヒャハハ……ん? あっ、隊長って俺か! 駄目だ全然慣れねぇわ……」スタスタ
女隊員「それじゃ、またッス!」タッタッタッ
戦士「ったく、何なんだか」
- 254 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2012/01/26(木) 18:44:46.05 ID:qOBzZPqJo
最終章突入ってところで失礼致します!
本日もご支援、本当にありがとうございました!それではまた!ノシ
- 255 名前:NIPPERがお送りします(愛媛県) [sage] 投稿日:2012/01/26(木) 19:01:56.36 ID:wDLEUJXNo
1乙!!
いやあああ最終章なんていやあああああ
- 256 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage] 投稿日:2012/01/26(木) 19:07:56.28 ID:EGuTqtAGo
1乙〜
>>255
落ち着けプロローグ1の最終章って意味だ
- 257 名前:NIPPERがお送りします(東京都) [sage] 投稿日:2012/01/26(木) 19:08:29.94 ID:B2TyK4M4o
はじまり編の最終章
- 274 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/01/27(金) 07:43:45.04 ID:ZTUKbtMxo
人間界編ももうすぐ終わりか…
- 275 名前:NIPPERがお送りします [sagesaga] 投稿日:2012/01/27(金) 12:46:16.39 ID:kSqOHZ/oo
今の世界は、FF5で言う、第一世界だろ?
そんで次は、召喚界や魔界をひとつの世界に戻す話が始まって、最後に1つになった世界でラストバトル。
バトルが終わったら、それぞれのキャッキャウフフな展開が残っていると信じてる。
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