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白剣士「未来が平和なこと」
1 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/24(火) 09:41:45 ID:qyjkAyCU
 
【少年剣士シリーズ】
少年剣士「冒険学校に入学します!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1370948694/l50
少年剣士「冒険学校で頑張ります!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1371177620/l50
少年剣士「冒険学校の休暇です!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1371707458/l50

【幼剣士シリーズ】
幼剣士「待っていて下さい・・僕が・・必ず・・!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1372216047/
幼剣士「僕には夢が出来ました」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1373284710/
青年剣士「運命ということ・・」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1374051127/l50

【冒剣士シリーズ】
冒剣士「…冒険酒場で働くことになった」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1375843192/
冒剣士「僕は最高の冒険者になる」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1377051292/

【白剣士シリーズ】
白剣士「毎日が平和なこと」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1378431450/l50
白剣士「明日が平和なこと」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1379292369/

上記作品の白剣士シリーズの3幕、最終編になります。


2 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:42:18 ID:qyjkAyCU

■前回までのあらすじ
・1幕
普通の生活を送ってきた白剣士は、ある日、馬車に轢かれそうになった男を助ける。
彼は、"悠久王国"で起きている問題を解決するために、英雄剣士への助けを求めた。
実は彼の正体は実は女性で、しかも変化の術で逃げてきた"悠久王国"の姫様だった。
そして、白剣士は紛争へと巻き込まれていく。

・2幕
1幕…それから1ヶ月。誘拐された姫を助け出し、姫の前で"力"を見せた白剣士は、姫から姿を消す。
だが、ウィッチの計らいで、再び白剣士と姫は再会することができた。
それからすぐ、王国側の重鎮が全員悲惨な結末を迎え、姫は落胆する。
白剣士は、王国の人間と約束を果たすため、姫を守る決意を固めた。

やがて姫と白剣士は南下し、女エルフの家でお世話になった。
そして、そこで出会った「錬金学士」という人間と仲間を組み、"星降町"へ侵入と兵器の破壊を目指す…。


3 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:42:48 ID:qyjkAyCU
 
That's where the story begins!
―――――――――――――
【白剣士「未来が平和なこと」】
―――――――――――――
Don't miss it!


4 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:49:10 ID:qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【船の中】

…ボォォォッ…


白剣士「…で」

錬金学士「改めて宜しくお願いします!」

白剣士「どんだけ…はしゃいでるんだよ」


錬金学士「もう誰も来なかったら…どうしようと思ってましたので…」


5 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:50:08 ID:qyjkAyCU
 
女剣士(悠久姫)「…そうか、よかったな」

白剣士(女剣士って事にしてるが、無駄に演技上手いんだよなコイツ…)


錬金学士「…あの、女剣士さんはいつまでローブをかぶってるんですか?」

白剣士「え…あ、あぁー…うーん」


女剣士「いいのか?ローブとっても」ボソボソ

白剣士「…どうするかな。まあ…いい…のか?」

女剣士「わかった」ボソボソ


6 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:50:39 ID:qyjkAyCU
 
…パサッ

錬金学士「…!!」

女剣士「ふぅ、やっぱりローブはないほうがスッキリしていいな」


錬金学士「う…美しい…」

女剣士「え?」

錬金学士「そ、そんな美しいのに、なぜローブを!?勿体ないですよ!」

女剣士「そ、そうか…?ありがとう」


錬金学士「…あ、もしかして…お二人はお付き合いを…?」


7 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:51:19 ID:qyjkAyCU
 
白剣士「付き合い…?」


女剣士「ど、どうなんじゃ?」ボソボソ

白剣士「し、しらねぇよ!」

女剣士「どう言うべきか…」

白剣士「とりあえず、うんって言っとけ」

女剣士「う、うん!」

白剣士「お、俺にじゃねえよ!」


女剣士「まあ…一応そうだな?白剣士?」


8 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:51:58 ID:qyjkAyCU
 
白剣士「…え?あ、ああ…そうだな」


錬金学士「へえ…いいですね、白剣士さん。こんな…きれいで…可愛い子が…彼女なんて!」

白剣士「ま、まあな?」

錬金学士「はあー…僕もこんな人とお付き合いしてみたいです」


女剣士「ふふ、ありがとう」

錬金学士「はい!で…えっと…、何か聞きたいことはありますか?」


9 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:52:28 ID:qyjkAyCU
 
白剣士「お前の出身は?」

錬金学士「東方ですよ。母は、今は小さな錬金店を経営してます」

白剣士「なるほどな。その、設計された兵器…爆弾っつったか。それってどんくらいのモンなんだ?」


錬金学士「…火魔石の魔力を圧縮、それを封印し、展開できるようにしたものです。国1つがなくなるほどだと思ってもらっていいです…」

白剣士「…そんなものが作られてるとは知らなかったぜ」

錬金学士「中央軍が秘密裏に開発を進めさせたものですからね」


白剣士「それで、本当に今の戦争状態が収まるのか?」


10 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:53:10 ID:qyjkAyCU
 
錬金学士「収まるでしょう。脅迫に近いですが、国を沈める兵器を持てば、沈静化することも簡単になるでしょうし…」

白剣士「…まあ、そうだな…」

錬金学士「武器などの製造に多く関ってきましたが…、まさか自分で造ったもので、自分が痛い目に合うとは思いませんでした…」

白剣士「…」


錬金学士「…」ハァ


女剣士「そういえば…自分も聞きたいことがあるのだが?」


11 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:53:41 ID:qyjkAyCU
 
錬金学士「…は、はい?何でしょうかっ!何でも答えます!」

白剣士「…」


女剣士「星降町へ着いたら、顔を隠して行動したいのだが…その点は大丈夫なのか?」

白剣士「あ、そうだ。今、星降町への関与は著しく規制されてると思うんだが…」


錬金学士「どっちも問題ありません。星降町へ直接降りるわけではありませんし、侵入経路は調べておきました」

白剣士「ふむ」

錬金学士「元々自然が多い地形なので、侵入できる場所はいくつかあります。あと、顔隠しはローブでも十分だとは思います」

白剣士「…そうか。下調べがあるなら…大丈夫か」


12 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:54:16 ID:qyjkAyCU
 
錬金学士「一応頭を使うこと位しか出来ないので…」

白剣士「兵器の造られていたら、破壊…というか、停止…は出来るんだろう?」

錬金学士「出来ます」

白剣士「そうか。それを聞いて安心した」

錬金学士「…もちろんです」


白剣士「この破壊が、世界を救う手立てになるはずだ。頼むぞ」

錬金学士「…はい」


13 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:54:54 ID:qyjkAyCU
 
…コンコン

白剣士「はい、どうぞ」

…ガチャッ


船員「失礼します。白剣士様に、ご連絡をしたいという方がいるようです」

白剣士「連絡?船の上で?」

船員「遭難に備え、一応軍の技術である通信技術を積んでいるのです。中央軍の方から、白剣士さんに…と」

白剣士「なるほど。ちょっと行ってくるぜ」


錬金学士「はい」

女剣士「わかった」


14 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:55:44 ID:qyjkAyCU
 
…バタンッ


錬金学士「…」

女剣士「…」

錬金学士「…あの」

女剣士「ん?」


錬金学士「…その、どうして、女剣士さんは…白剣士さんと一緒にいるのですか?」


15 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:56:37 ID:qyjkAyCU
 
女剣士「私が?」

錬金学士「あの人、妙に強くて、ちょっと怖いところがあったり…、あなたみたいな人が一緒にいるっていうのが信じられなくて…」

女剣士「白剣士は、確かに暴力的なところもあるかもしれない。だけど、それ以上に優しいんだ」

錬金学士「優しい…」


女剣士「…そうだ。私はそれにいつも救われてきた」

錬金学士「優しさなら…」

女剣士「?」


錬金学士「…あ、いえ…何でもないです」


16 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:57:34 ID:qyjkAyCU
 
女剣士「…?」

錬金学士「…、こんな話、今言うべきじゃないんでしょうが…」

女剣士「どうした?」

錬金学士「…あなたのような人、初めてです」

女剣士「私のような…人?」


錬金学士「見た瞬間、心を打たれました」

女剣士「…?」


17 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:58:57 ID:qyjkAyCU
 
錬金学士「素直に言います。好きになりました…」ペコッ

女剣士「な、なに!?」

錬金学士「人の彼女だと分かっていながら…こんな事言ってごめんなさい」

女剣士「好きになって貰えるのは嬉しいことだが…」


錬金学士「…本当にすいません、勢いに任せて言ってしまいました」

女剣士「…いや、気にするな」


錬金学士「…」

女剣士「…」


18 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 09:59:31 ID:qyjkAyCU
 
錬金学士「その、何ていうか…、女剣士さんは…僕のこと、どう思いますか?」

女剣士「え?」

錬金学士「…」

女剣士「まだ会ったばかりだしな…、どうこうは言えないよ」


錬金学士「そ、そうですよね…」

女剣士「頭がいいんだろう、とか、真面目なんだろう、とか、そういうことでは…ないのだろう?」

錬金学士「そうです…ね」

女剣士「なら…何とも言えないな。それに、私には白剣士がいる」


19 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 10:00:38 ID:qyjkAyCU
 
錬金学士「…そうですよね」

女剣士「だけど…」

錬金学士「はい…?」


女剣士「君みたいに、素直な子は嫌いではないよ」


錬金学士「…〜っ!」


20 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 10:01:11 ID:qyjkAyCU
 
…ガチャッ

白剣士「ういっす、ただいま」

女剣士「お帰り、誰からだったんだ?」

白剣士「叔父さんだ。既に星降から中央軍に爆弾の完成と、軍の介入をやめるように言われて困っているらしい」


女剣士「…そうか。それで?」

白剣士「俺らの今の状態を伝えた。気をつけてくれ、だそうだ」

女剣士「はは、あの人らしいな」

白剣士「笑えるだろ?引き止めるのも何もないからな」


21 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 10:01:42 ID:qyjkAyCU
 
錬金学士「…白剣士さんの叔父さんは軍の関係者だったんですね」

白剣士「ん、まあな」


女剣士「ふう、ちょっと疲れた」

白剣士「…じゃあそこのベッド使って休んでおけ」

女剣士「白剣士はどうする?」

白剣士「俺はソファーでいい。錬金学士も、もう1つのベッド使っておけ」


22 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 10:02:18 ID:qyjkAyCU

 
錬金学士「そ、それなら…僕がソファーでも」

白剣士「ああいい。気にするな。つか、3人部屋いったのにベッドが2つしかない意味がわからん」

錬金学士「…そうですよね」


女剣士「なら、私と一緒のベッドで寝ればいいだろう。私一人じゃ少し大きすぎる」

白剣士「あ、そうか。分かった」

女剣士「うむ。それじゃ、先に休んでる…」

…ゴロンッ


23 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 10:02:49 ID:qyjkAyCU
 
錬金学士「…」


白剣士「さて、剣でも磨いておくかな…」

…ストンッ


…ゴシ…ゴシゴシ…

錬金学士「…立派な剣ですね」

白剣士「ありがとよ。親父の剣なんだ」

錬金学士「…お父さん、冒険家だったんですか?」

白剣士「まあな」


24 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 10:03:25 ID:qyjkAyCU
 
錬金学士「あなたも、こうやって冒険している…2世ってわけですね。僕と一緒だ」

白剣士「そうだな」

錬金学士「凄い方だったんですか?」

白剣士「…どうだろうな。…今になってようやく、親父がどんな人間だったか分かる気がするぜ」


錬金学士「今になって?」

白剣士「色々あってな」

錬金学士「…なるほど」


25 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 10:03:55 ID:qyjkAyCU
 
白剣士「…」

…ゴシゴシ…


錬金学士「白剣士さんって、クールですよね」

白剣士「そうか?」

錬金学士「やっぱり、そういう男のほうが惹かれるんでしょうか」

白剣士「…俺が惹かれる?誰に?」


錬金学士「…女性、とか」


26 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 10:04:26 ID:qyjkAyCU
 
白剣士「何を言ってるんだお前は…」

錬金学士「結構真面目なんですけどね…はは」

白剣士「俺はモテたことなんざねーよ。昔からな」


錬金学士「女剣士さんは夢中じゃないですか」

白剣士「姫…じゃない、女剣士が夢中?俺に?」

錬金学士「はい」


白剣士「…夢中なのかは分からんが、まあ色々あったしな」


27 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 10:04:57 ID:qyjkAyCU
 
錬金学士「そっちも色々、ですか」


白剣士「…」チラッ

女剣士「…」スゥスゥ


白剣士「まあ、夢中なのは俺のほうなのかもしれないけどな」ハハハ

錬金学士「…そうですか」

白剣士「どうした?」

錬金学士「いえ、何でも」

白剣士「…?」


28 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 10:05:32 ID:qyjkAyCU
 
錬金学士「…僕も、少しだけ休みますね」

白剣士「おう」

錬金学士「失礼します」


…トコトコ…ストンッ


白剣士「…俺も、剣と道具のチェックが終わったら少し休むか…」


29 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/24(火) 10:06:11 ID:qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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30 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/24(火) 10:06:45 ID:qyjkAyCU
本日はここまでです。ありがとうございました。



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