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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その17
404 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/19(月) 18:56:37.67 ID:jKb/tr6o
ネクロマンサー「……そこの男はね、北の地で転がっていたところを拾ったんですよ…」

盗賊「……っ」

ネクロマンサー「そして私が命を与えてやった…。ククッ」

影忍「……」

ネクロマンサー「私とて完璧な存在…そう、神ではありません…」

クルッ

ネクロマンサー「最初に拾った人形は、いわば試作品」

盗賊「……?」

ネクロマンサー「最初の人形はね、死体をそのまま流用しました…」

ネクロマンサーは背後を向き、天井をみやげ呟く。

ネクロマンサー「空になった器に…残留思念と独自の思考を与えてね」

カツカツカツ…クルッ

ネクロマンサー「アンデッドでありながら、魔物でもなく…人間でもない…」

影忍「……」

ネクロマンサー「つまり結界石で消滅する事も、剣や魔法で死ぬこともない…素晴らしい存在」


405 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/19(月) 18:57:43.04 ID:jKb/tr6o
盗賊「……」

ネクロマンサー「しかしね、思考を後から植えつけたせいで、思考はおろか感情にも乏しい…」

カツカツカツ…

ネクロマンサー「私がいなくては、何も出来ない…。そう…まさに人形でしかないのっです…」

影忍「……だから何だ」

ネクロマンサー「だから二人目の貴方には…それを植えつけたのですよ…ククッ」

影忍「……」

ネクロマンサー「肉体は使わず、思念と…そう、魂とでも言うのでしょうかねぇ」

盗賊「…魂…?」

ネクロマンサー「しかしどうも人間というものは自分勝手でしてね…」

影忍「……」

ネクロマンサー「結局独自の思考を持って、逃げてしまったのですよ…ククッ」

盗賊「……っ!!」

ネクロマンサー「そう、それがそこにいらっしゃる…失敗作ですよ」

影忍「……」


406 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/19(月) 18:58:24.76 ID:jKb/tr6o
ネクロマンサー「止むをえなく、私は依然と同様の方法で…これを作り上げました」

兄様「……」

ネクロマンサー「貴方の兄上がお二人の理由…。分かって頂けましたか?ククッ」

盗賊「人の命を…何だと…」

ネクロマンサー「仰る通り。ならばこそ、今ここで出会ったのも運命かもしれません…」

盗賊「……?」

ネクロマンサー「この二人を一つにしてこそ、完全なる命が生まれる。そうは思いませんか?」

盗賊「貴様…っ!!」

ガシッ

盗賊「……!?」

影忍「……下がっておれ」

盗賊「…兄…様っ」

影忍「ご大層な講義だったが、ただの詭弁だな」

ネクロマンサー「……ほぅ?」

影忍「貴様の行いは、神の手伝いどころか、神への冒涜にすぎん!」


407 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/19(月) 18:59:21.97 ID:jKb/tr6o
ネクロマンサー「…ククッ。貴様なんぞには分かるまい……!」

影忍「分かってたまるか…っ!」

ネクロマンサー「ここで論じていても時間の無駄…。もういいでしょう…」

右手を上げ、ネクロマンサーが合図すると、後方より兄様がゆっくりと歩み寄る。

ネクロマンサー「殺すな。お前の中身となる者だ…」

兄様「……はい」

ネクロマンサー「それにそちらのお嬢さん…」

盗賊「……」

ネクロマンサー「貴方も…充分に価値がある…!」

盗賊「…っ!?」

ネクロマンサー「ヤマタノオロチの…鍵として、ね…!」

影忍「!?……盗賊っ!!」

盗賊「…!?」

影忍「お前は退けっ!早く立ち去るんだ!!」

ネクロマンサー「逃がしはしませんよ…っ!ククッ!」


408 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/19(月) 19:00:02.55 ID:jKb/tr6o
影忍「早くしろーっ!!」

盗賊「で、でも…っ!」

影忍「お前まで捕まってしまってはまずい!」

盗賊「……くっ!」

ネクロマンサー「させませんよっ!!」

パチンッ

兄様「……」

ヒュバッ!!

盗賊「……っ!!」

ネクロマンサーの合図で飛んだ兄様が、盗賊の前へと着地する。

盗賊「兄…っ……」

ブンッ!!…ギキィンッ!!

盗賊「……!?」

影忍「何をしている…っ!早く…行けぇ!!」

両者の間に割って入る影忍。刀身の刺さる左肩から出血はない。


409 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/19(月) 19:13:22.35 ID:2Mn8Nuko
兄様が2人ってことは魂の複製が可能ってこと?


411 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/19(月) 19:40:34.40 ID:pmiHVkAO
兄様が誰かに似てるなぁと思ったらあれだ



シュバルツ・ブルーダー(ランタオ島時


414 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/19(月) 19:59:30.42 ID:UvTZVWko
>>411のせいで、俺の中で御館様が東方腐敗になりました


415 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 00:05:49.78 ID:dRY/LaQo
影忍「たわけっ!ここで共に死にたいのかっ!!」

盗賊「でもっ、兄様を置いて…っ」

影忍「何度も言わせるな!お前の兄はもう死んだ!もういないのだ!」

盗賊「……でもっ」

影忍「それにお前の兄は、お前を殺そうとしているあれだぞ!」

兄様「……」

影忍「分かったら早く……」

盗賊「でもぉ…っ!!」

影忍「……!?」

盗賊「…兄様は…兄様で…っ」

影忍「……」

盗賊「兄様は…貴方は、兄様でぇ…っ」

影忍「…盗賊」

ネクロマンサー「美しき…兄妹愛、というやつですかねぇ…」

影忍「……しま…っ!?」


416 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 00:06:24.01 ID:dRY/LaQo
ネクロマンサー「ククッ…!クククッ!!」

背後に立つネクロマンサーの右手が、盗賊へと伸びる。

盗賊「…お…前があぁっ!!」

ネクロマンサー「……っ!?」

ガシィッ!!

ネクロマンサー「く…ぅ…!!」

素早く反転し、ネクロマンサーの顔を掴む盗賊の指に、力が込められ始める。

ミシミシッ…ミリッ…

盗賊「お前が…っ!兄様を!!」

ネクロマンサー「…お…のれぇ!!」

盗賊「ああああぁぁ!!」

シュシュシュッ……ドドオオォォンッ!!…ゴオオォォ!!

ネクロマンサー「ぐああ…ぁ…っ!!」

右手で院を結び、ネクロマンサーの顔を掴む左手に添えると、

その両手より炎を発し、それはネクロマンサーの顔を火だるまへと化した。


417 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 00:06:51.56 ID:dRY/LaQo
影忍「か…片手印だと!?」

盗賊「ふーっ、ふーっ……」

ネクロマンサー「お…のれぇ…っ」

ググッ…

ネクロマンサー「もうよい…。この女は殺してしまいなさい…!」

兄様「……」

ネクロマンサー「女の人形は…戦闘以外の実用価値もありますからね…ククッ」

兄様「……はい」

タンッ!!

影忍「させるかぁ!!」

ガシッ……グググッ

盗賊「…はぁ…はぁ……はぁ…っ」

影忍「今だっ!今のうちに退けっ!!」

盗賊「…兄…様」

ネクロマンサー「…逃がしませんよ…っ!!」


418 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 00:07:25.07 ID:dRY/LaQo
バッ!!

影忍「……っ!!」

疲労のためか呼吸を乱す盗賊の前に間合いを詰めるネクロマンサー。

それと同時に影忍も、競り合う兄様を蹴り飛ばし、盗賊の元へと駆け寄る。

ネクロマンサー「……ククッ」

キュイイィンッ…

影忍「打たせるかぁ!!」

ネクロマンサーの両手が光り、それが放たれる直前で、

影忍の印が結び終え、爆炎がネクロマンサーを包み込む。

ドゴオオォォンッ!!…ゴシャアァッ…

盗賊「くぅ…っ!!」

ガラガラガラッ…ゴトッ…

盗賊「…兄……様…っ!?」

塔の最上階は爆炎によりその上半分が吹き飛び、頭上には曇り空が広がる。一部を除いて…。

盗賊「…兄…様ぁ!!」


419 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 00:07:52.13 ID:dRY/LaQo
影忍「…怪我は…ないか…?」

盗賊の頭上に広がる、塔の瓦礫。それを影忍は両腕で支え、背負い支える。

盗賊「兄様ぁ…!!」

影忍「早く…っ、今のうちに……」

盗賊「……!?」

ヒュンッ……ドスッ

影忍「……!?」

兄様「……」

盗賊「兄様あぁーっ!!」

影忍「……言ったであろう?俺は死なん…!」

背後から心臓部へ突き刺さる刀を、左手で掴みながら影忍は言葉を続ける。

影忍「この…程度の攻撃で……!!」

ググッ…グイッ

影忍「…ふっ。自分自身と抱き合うというのも…不思議なものだ」

兄様「……」


420 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 00:08:41.04 ID:dRY/LaQo
影忍「…そうだ、盗賊」

盗賊「…え…っ?」

影忍「俺の右背部のポケットを…」

盗賊「……?」

フラッ……ゴソッ

盗賊「…クナイ…?」

影忍「覚えておるか?パズズ封印の地で、俺が使っていたものだ」

盗賊「!?」

影忍「特殊な五行を施してある。藤蔵直伝の物だ」

盗賊「…………」

影忍「ネクロマンサーを葬る事は出来ずとも…多少の傷は負わせられるはずだ…」

盗賊「…なぜ…っ」

影忍「……」

盗賊「なぜ…っ、これを…?」

影忍「…俺は今、この地で…俺を終わらせる…!」


421 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 00:09:27.07 ID:dRY/LaQo
盗賊「――っ!!」

影忍「さぁっ!早く下がれ!!お前も巻き添えを食うぞ!?」

盗賊「兄様…っ!?終わるって…何を……」

影忍「早く行けぇ!!」

盗賊「…そんな…っ!兄様ぁ…っ!!」

ゴトッ

ネクロマンサー「……させま…せんよぉ…っ」

盗賊「!?」

ネクロマンサー「私の大切な人形を……」

兄様「……」

ネクロマンサー「これからも私には使命があるのです…!させませんよっ!」

影忍「……止むを得ん…!!」

盗賊「!?」

バババッ…シュシュッ!!

影忍「盗賊……」


422 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 00:12:32.87 ID:dRY/LaQo
盗賊「兄…様…!?」

影忍「強くなったな…。兄として…誇りに思う…」

盗賊「っ!?」

兄様を抱いたまま、影忍が結んだ印の両手が白く光り輝く。

ネクロマンサー「馬鹿なっ!?五行だと…っ!!」

盗賊「兄様ぁーっ!五輪書もなく奥義なんて…っ!!」

影忍「……」

無言のまま微笑んだ影忍は、兄様とともに崩れゆく瓦礫の中へと消えていく。

ゴシャァッ!!

盗賊「兄様ああぁぁーっ!!」

ネクロマンサー「お…のれぇ!!」

直後、瓦礫の下から巨大な閃光が発せられ、光とともに塔の最上階は吹き飛んだ。

盗賊「きゃああぁぁっ!!

ネクロマンサー「…ぐ…ぬおぉ…っ!!」

ドッグオオオォォッ!!……ゴゴゴゴオオォォ…

盗賊「……兄……様…ぁ」

上空へ舞い上げられた盗賊の、微かな意識の中の瞳に曇り空が広がり、

気を失ったまま、その身は海の中へと消えていった…。


423 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/20(火) 00:16:30.43 ID:5TlFt4wo
召喚士「という話が思い浮かんだんだ」

戦士「賞狙える範囲だな」

召喚士「だろ?というわけで芥川賞狙ってみる」


427 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 00:31:41.83 ID:dRY/LaQo
>>409
影忍は魂、兄様は肉体…といったところでしょうか

>>411-414
正解です!!

>>423

              , -‐;z..__     _丿
        / ゙̄ヽ′ ニ‐- 、\  \   ところがどっこい
       Z´// ,ヘ.∧ ヽ \ヽ ゝ   ヽ   ‥‥‥‥
       /, / ,リ   vヘ lヽ\ヽヽ.|    ノ  夢じゃありません
       /イル_-、ij~  ハにヽ,,\`| <      ‥‥‥‥!
.        N⌒ヽヽ // ̄リ:| l l |   `)
            ト、_e.〉u ' e_ ノノ |.l l |  ∠.   現実です
          |、< 、 ij _,¨、イ||ト、|     ヽ      ‥‥‥!
.           |ドエエエ「-┴''´|.|L八   ノ -、   これが現実‥!
            l.ヒ_ー-r-ー'スソ | l トゝ、.__   | ,. - 、
    _,,. -‐ ''"トヽエエエエ!ゝ'´.イ i l;;;;:::::::::::`::ー/
   ハ:::::::::::::::::::::| l\ー一_v~'´ j ,1;;;;;;:::::::::::::::::::
.  /:::;l::::::::::::::::::::;W1;;;下、 /lル' !;;;;;;;;;::::::::::::::::
  /:::::;;;l:::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;|: :X: : : : : |;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::
 /:::::;;;;;;|:::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;|/: : >、: : :|;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::

         ネクロマンサー

連休中はちょこちょこですみませんでした。ご支援感謝です!
それでは失礼致します!!ノシ


428 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/20(火) 00:42:17.48 ID:7wlspT6o
ネ、ネクロマンサーのイメージが・・・


429 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/20(火) 00:48:24.90 ID:yHkqZmQo
>>1乙

それにしても……盗賊は忍としては未熟っぽいな…精神的に


439 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/20(火) 12:23:19.50 ID:Jhsqx2SO
人が情に惑う姿が美しいのだよ

1乙


447 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 18:45:20.00 ID:Fu3C01Eo
ガラガラッ…ゴトンッ…

塔の上半分は完全に吹き飛び、周囲と海上には大量の瓦礫が飛び散る。

ドシャッ!!…ザパァンッ…パラパラッ…

ネクロマンサー「……やってくれますね」

ネクロマンサーは目の前の塔を見上げ、呟く。

バサッバサッ…バサッ…

ネクロマンサー「……?」

バサァッ……スタッ

ヤタガラス「なんや、やられたんかいな…」

ネクロマンサー「…ご苦労様です。ええ、やられてしまいました」

ヤタガラス「海に小船が浮いとったが…その人間か?」

ネクロマンサー「いえいえ、痴話喧嘩ですよ…ククッ!」

ヤタガラス「はぁ?まぁええわ。ほんで、どないやねん?」

ネクロマンサー「少しずつ…前進してますよ」」

ヤタガラス「早よせんと、首を長くして待っとるで…」


448 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 18:46:13.26 ID:Fu3C01Eo
ネクロマンサー「……第六天魔王様が…?」

ヤタガラス「せや。マーラ様が…待っとるでぇ」

ネクロマンサー「…そうですか。では、ご期待に沿えるよう頑張りますよ…ククッ」

ヤタガラス「あんさんにはマーラ様も期待しとるでえ」

ネクロマンサー「……」

ヤタガラス「ほんじゃあ、よろしゅう。…あ、小船…どないする?」

ネクロマンサー「漁師か何かでしょう?放っておきましょう」

ヤタガラス「さよか。ほんならこのまま失礼するわ」

ネクロマンサー「ご苦労様でした…」

飛び立つヤタガラスに、ネクロマンサーは頭を下げる。

バサッ……バサッバサッバサッ…

ネクロマンサー「…そうですねぇ。もうそろそろですか…ね」

テクテクテク

ネクロマンサー「その前に、まずは華国の人形を回収しましょうか…ククッ」

飛び去るヤタガラスの姿を見送り、ネクロマンサーは塔より姿を消した。


449 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 18:46:53.50 ID:Fu3C01Eo
〜南方、南の山〜

青龍先生「……さて、今日の講義はここまでじゃ」

召喚士「ありがとうございました」

青年兵「修行ももう五日目ですね…」

青龍先生「そろそろ次のステップへと移るかの…」

召喚士「!?」

青年兵「本当ですか…っ!?」

召喚士「次は何を……」

青龍先生「組み手じゃ」

青年兵「組み手…ですか?それなら今も……」

青龍先生「今は基本精霊のみの組み手じゃろ?」

召喚士「…ま、まさか…っ!?」

青龍先生「…そ。互いの召喚獣で組み手といこうか。…ひょっひょっひょ!」

召喚士「……っ!!」

青年兵(召喚士さんと……本気でっ…!?)


450 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 18:47:24.74 ID:Fu3C01Eo
青龍先生「どうじゃ?それとも止めておくかの…?」

青年兵「……やります!」

召喚士「…もちろんですっ!」

青龍先生「ひょっひょっひょ。それでこそ…じゃ」

召喚士「ならば…早速…っ」

青年兵「ええ…っ!」

ジャリッ

青龍先生「待て待て待て。まぁそう焦るでない…」

召喚士「……」

青龍先生「朱雀先生。お主、青龍召喚獣は何を持っておる?」

召喚士「青龍ですか…?えぇと……サラマンダーのみ…です……」

青年兵「えっ!?」

青龍先生「…なんと、それは意外であったわい」

召喚士「なかなか…機会がなくて。はは…っ」

青年兵「せっかくですし、ワイバーンあたりでも会得されますか?」


451 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 18:48:57.13 ID:Fu3C01Eo
召喚士「そうだなぁ…。確かに炎系の攻撃は持ってないから助かるかも…」

青龍先生「ならば後ほど、会得するとしよう」

召喚士「よろしくお願い致します!」

青年兵「ところで、何故…青龍を…?」

青龍先生「先日、流派の話しをしたじゃろ?」

青年兵「え、ええ…」

青龍先生「せっかくの機会じゃ。違いを比べてみようかと思ってな」

召喚士「…違い?、そうか…っ」

青龍先生「見てみたくはないか?」

青年兵「……やってみましょう」

召喚士「うん…っ!」

二人は距離を取り、召喚獣を呼び出す。

召喚士「行けっ!サラマンダー!!」

青年兵「出でよっ!サラマンダー!!」

シュイイィィンッ


452 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 18:49:47.96 ID:Fu3C01Eo
二匹のサラマンダーが姿を現す。

サラマンダー「……おぉ、同胞がおるやんけ!!」

サラマンダー「何だ貴様…?おぉ、同胞か…!」

サラマンダー「ふぅん…。また何か企んでるっちゅー事か」

サラマンダー「なんと…。一体何をすると言うのやら…やれやれ…」

召喚士「あの…サラマンダー」

青年兵「や、ややこしい…っ」

サラマンダー「だあほっ!ややこしいってお前らが呼んだんじゃろがっ!!」

召喚士「仰るとおり!…お、落ち着いて!」

青龍先生「うーん……」

青年兵「……?」

青龍先生「……サラちゃん」

サラマンダー「はぁ?なんじゃこのジジイは!?」

青龍先生「ひょっひょ。ややこしいからこっちはサラちゃん」

召喚士「…良かったね。サラちゃん!はははっ!」


453 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/20(火) 18:50:44.13 ID:Fu3C01Eo
ボカッ!!

召喚士「……っつー!!」

サラ「誰がサラちゃんじゃ!おんどりゃああぁぁ!!」

サラマンダー「良いではないか。サラちゃん」

サラ「誰がじゃボケッ!お前が呼ぶな!!」

青年兵「……え、えぇと」

青龍先生「少しは分かったじゃろ?流派によって正確も内容も変わる…」

青年兵「!?」

青龍先生「同じ召喚獣でも…流派や使い手によって、変わってくるのじゃ」

青年兵「なるほど……」

青龍先生「朱雀の流派だからか…あちらはやや荒っぽいようじゃがの…ひょっひょ」

青年兵「で、ですね…っ。ははっ……」

サラ「もう帰る!いるだけ無駄じゃっ!」

シュィィン

召喚士「あっ!?ちょ、ちょっとおぉ…!!」


461 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/20(火) 20:51:29.38 ID:r4wWMFYo
>>409
遅レスだけど、魂の複製が可能かどうか一番知りたいのがネクロマンサーじゃないかな


465 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/20(火) 22:54:21.96 ID:PAhfRfw0
マーラ様!!!!


さすがご立派でいらっしゃる!


466 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/20(火) 23:12:14.89 ID:m1JqZgSO
お前ら、勘違いしたらいけないから忠告しておくが…
“第六天魔王”マーラ様だぞ。
つまり、彼のターゲットは女子よりも男子に…ひぎぃッ!!


469 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/20(火) 23:34:07.20 ID:KkfGQZ.o
        /⌒ヽ⌒ヽ
               Y
            八  ヽ
     (   __//. ヽ,, ,)
      丶1    八.  !/
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