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青年剣士「運命ということ・・」
- 1 名前: ◆qqtckwRIh. [sage]
投稿日:2013/07/17(水) 17:52:07 ID:rm1rJXuo
【第一シリーズ】
少年剣士「冒険学校に入学します!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1370948694/l50
少年剣士「冒険学校で頑張ります!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1371177620/l50
少年剣士「冒険学校の休暇です!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1371707458/l50
【第二シリーズ】
幼剣士「待っていて下さい・・僕が・・必ず・・!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1372216047/
幼剣士「僕には夢が出来ました」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1373284710/
上記作品の少年剣士、幼剣士シリーズの第三作目、続編になります
- 2 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/07/17(水) 17:53:18 ID:rm1rJXuo
・・・ギュゥゥゥン・・・
・・ぁぁぁ・・・・・
・・・・・・・・あああ・・・・
あああああっ!!!
青年剣士「うわああああっ!!」
- 3 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 17:53:59 ID:rm1rJXuo
・・・・・ドサッ
青年剣士「・・・・・いって・・!助かった・・のか?」キョロキョロ
・・・ザワ・・・ザワザワ・・
青年剣士「ここ・・・どこだ・・・・・・?」
・・・ワァァァァッ!!!
アナウンス「おぉぉっと!?こ、これは・・・・・!!!乱入者かぁ!?」
王様「あやつは・・・・まさか・・・・」
青年剣士「いってて・・・、ん?」
- 4 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 17:54:32 ID:rm1rJXuo
王様「間違いない・・・」
青年剣士「・・・・、凄い人だな・・・ここはコロシアムか?」
格闘家A「なんだぁてめえ!」
格闘家B「人らの戦いジャマしやがって!」
アナウンス「これは面白くなってきた!まさかの乱入者が登場!!」
格闘家A「ぶっころしてやる・・・」ブン!
格闘家B「ここは一回休戦にしようぜ・・・わけわからねーが・・こいつを倒す!」ビュッ!!
青年剣士「うわっ、何するんだ!」ヒュッ
- 5 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 17:55:03 ID:rm1rJXuo
格闘家A「人らの試合ジャマしやがって、どうなるかわかってんだろうな!?」クワッ
青年剣士「ち、ちょっと待って!俺にも何がなんだか・・・」
格闘家B「ああん!?うるせえ!」
青年剣士「そ、そうだ、みんなは助かったのか・・・・?ここはどこですか!?」
格闘家A「・・・ここは新都中央国だろうが!寝ぼけてんのか!」
青年剣士「は・・・新都?」
格闘家A「そういってんだろ・・・・オラァ!」ブゥン!
・・・ヒュッ
青年剣士「あぶなっ!」
格闘家A「ほー・・・素早さだけは一人前だな・・・・」スッ
- 6 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 17:55:34 ID:rm1rJXuo
王様「・・・」ボソボソ
側近「・・・はっ!」
格闘家A「イラつく野郎だ・・・これでも食ら・・・」
側近「格闘家!攻撃をやめよ!」
格闘家A「なっ・・・」ビタッ
青年剣士「・・・・」
格闘家A「何で止めるんですか!」
側近「王が話を聞きたいというのだ。少し静まれ」
格闘家A「・・・っち」
王様「・・・そこの者」
- 7 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 17:56:04 ID:rm1rJXuo
青年剣士「・・・?」
王様「名前は何という?」
青年剣士「・・・青年剣士」
・・・・ザワザワ・・・!!!
セイネンケンシッテ・・・アァ・・・!!キョウカショトカ・・・!!
王様「・・・本物か?」
青年剣士「本物だと・・・思いますよ」
王様「証拠は?」
青年剣士「・・・ここに自分がいることが証明です」
王様「・・・ふむ。では、本物というならそこの2人を殺せ」
青年剣士「・・・・は?」
- 8 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 17:56:35 ID:rm1rJXuo
格闘家A「・・・・はっはっは!」
格闘家B「聞いたかよ!こんな青二才が俺らを殺すだと!?」
王様「・・・できぬのか?」
青年剣士「殺める理由がないです」
王様「余は王である。その命令が聞けぬか」
青年剣士「残念ながら、王だとしても・・・命を奪う理由にはなりません」
王様「そうか、では格闘家の2人よ。その剣士を殺せば報酬を弾もう」
青年剣士「なっ・・・!」
格闘家A「・・・・へへ、そういうことだ」ジリッ
格闘家B「わりぃな・・・」ジリッ
- 9 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 17:57:15 ID:rm1rJXuo
青年剣士「・・・」
格闘家A「じゃあな、あの世でまた会おうぜ!」ビュッ
格闘家B「死ねぇ!」ビュッ
・・・・スッ
・・・・・・・・ズバシュッ!!!
ドサッ・・・
観客達「おおおお!?」
・・・ハヤクテミエナカッタ!!ナンダイマノ!!!
王様「・・・!」
青年剣士「・・・峰打ちです。俺もこんな場所では死にたくないので」シャキンッ
格闘家A「」
格闘家B「」
- 10 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 17:58:00 ID:rm1rJXuo
王様「今の抜刀術・・見事だった。・・・側近!」
側近「はっ!」
王様「あの2人を処刑せよ。弱い傭兵などいらぬ。それにこれからの大会も生き残れぬであろう」
側近「わかりました!」
青年剣士「何・・・ち、ちょっと待ってください!何も処刑しなくても!」
王様「・・・・」ピクッ
青年剣士「自分で言うのも何ですが、どこの馬の骨に分からぬ奴に倒された程度で・・・!」
王様「貴様、自分自身がどういう状況なのか分かっていないのか?」
青年剣士「どういうことですか・・・」
王様「・・・どういうことだ?」
青年剣士「・・・?」
- 11 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 17:58:30 ID:rm1rJXuo
王様「お前は、ただの似ている人物なのか・・・?」
青年剣士「どういうことです・・・?」
王様「お前、青年剣士ではないのか?」
青年剣士「そう・・ですが」
王様「・・・意味がわからないな。確かに、ここにいるはずはないのだが・・・」
青年剣士「・・・・」
王様「・・・ちょっと待て、お前はどこから来た?」
青年剣士「塔の暴走に巻き込まれたんです。暴走が起きたでしょう?」
王様「暴走・・・?赤い眼のなんちゃらのことか?」
青年剣士「そう・・ですが」
- 12 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 17:59:01 ID:rm1rJXuo
王様「確かにそれは・・起きたには・・・・起きた」
青年剣士「ですよね。その塔の暴走の際、頂上で魔力の渦に巻き込まれて、気づいたらココにいたんです」
王様「・・・成るほど、成るほど成るほど・・・」フフ
青年剣士「・・・・?」
王様「ふは・・・ふははははっ!!」
青年剣士「・・・どうしたのです?」
王様「面白い事を教えてやろう、その塔とやらが暴走したというのはな・・・・」
"700年も前の昔のことだ"
- 13 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 17:59:34 ID:rm1rJXuo
青年剣士「な・・・700年前!?」
王様「そういうことだ」
青年剣士「そんなバカなことが・・・!」
王様「バカは貴様だ。700年も前からここへ何しにきたというのだ」
青年剣士「・・・」
王様「少しだけ腕の立つ、似ているだけの男だろう?英雄剣士の名を名乗るなど!」
青年剣士(一体どういうことなんだ・・・・まさか、本当に700年後に・・・?)
王様「ウソはいかん。ま、今日の見世物はよかった。褒美をやろう、側近、50万ジェムをくれてやれ」
側近「はっ!そこの男、そこの出口にいろ。50万ジェムを渡そう」
青年剣士(ジェム・・・?)
側近「大事に使え。王様の直々の贈り物だ」
青年剣士「は・・・はぁ・・・」
- 14 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:00:04 ID:rm1rJXuo
観客A「うおーーー!よかったぞ!」
観客B「久々に楽しめる決闘だったわよー!」
観客C「英雄剣士の再来か・・・こりゃこれから楽しくなるぞ・・・!」
青年剣士「・・・・一体、何がなんだか・・・」
- 15 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:00:40 ID:rm1rJXuo
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・トコトコ・・
側近「そこから出れば、町にいける。そんな事も知らぬのか?」
青年剣士「はぁ・・・ど、どうも・・・」
側近「不思議な男だな。見た目はそのまま英雄剣士だというのに」
青年剣士「・・・英雄剣士とさっきから言われてるようですが、何のことなんですか?」
側近「それも・・知らぬのか?」
青年剣士「はぁ・・・すいません・・・」
側近「お前、自分が英雄剣士に似ているからココに現れたんだろう?謙遜するな」
青年剣士「・・・・」
側近「それより、外に出たら凄い騒ぎだろうからな。このローブを羽織っていくといい」パサッ
- 16 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:01:22 ID:rm1rJXuo
青年剣士「・・・?」
側近「決闘大会で顔を知られ、あそこまで盛り上げたからな。大衆にとっては大人気になるだろう」
青年剣士「・・・はぁ」
側近「ましてや伝説の人物、それに損じぬ・・あの強さ、人気にならぬほうがおかしいしな」
青年剣士「そ、そうなんですか」
側近「って、無駄口してる暇はないんだ。さっさといけ!」
青年剣士「あ、ありがとうございました・・・」パサッ
・・・トコトコ・・・
・・・カッ!!
- 17 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:01:54 ID:rm1rJXuo
青年剣士「うおっ・・・日差しが強いな・・・・って・・・」
・・・ザワザワ・・
野菜屋「いらっしゃいませー、新鮮な野菜いかがですかー」
行商人「何でもありますよー安くしますよー」
男「何でもします・・・・何でもします・・・お金下さい・・・・」
女「一晩1000ジェムでいかがー・・・」
少女「・・・ママァ・・」
女「しっ・・・、あんたも頑張らないといけないんだから・・・・!」
青年剣士「なんだ・・・こりゃ・・・」
- 18 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:02:25 ID:rm1rJXuo
町人「・・・・おっと」ドンッ
青年剣士「うわっ、すいません」
町人「あんた、こんな暑い日によくローブなんて被ってるね。大丈夫?」
青年剣士「大丈夫です。それより聞きたいのですが・・・」
町人「なんだい?」
青年剣士「ここはどこなんですか?」
町人「どこって・・・、新都中央国だけど・・・?」
青年剣士「ち、中央国・・・ここが?まるでスラム街じゃないか・・・」
町人「そりゃねえ、ここは貧困区だし」
青年剣士「貧困区・・・?」
町人「そうだよ、決闘大会のおかげで・・・これでも大分マシになったほうだけどね」
- 19 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:03:13 ID:rm1rJXuo
青年剣士「本当に一体・・・何がなんだかわかりませんよ・・・」ハァ
町人「・・・・?」
野菜屋「いらっしゃー・・・・あっ!」
子供「・・・」サッ
野菜屋「おい!ガキ!待てこらぁ!」
青年剣士「・・・泥棒?」
町人「・・・日常茶飯事さ。ここじゃ悪行をしない限り、食べれない子らも沢山いるんだ」
青年剣士「聖堂などの孤児院はどうなったんですか?」
町人「おいおい、いつの話だよ。300年前に王政が確立して全部廃止されたじゃないか」
青年剣士「は・・・はぁ・・・・」
- 20 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:03:51 ID:rm1rJXuo
子供「ど、どけええ!」
ダダダダッ!!!
青年剣士「おっと・・・」ドンッ
子供「う、うわっ!」
青年剣士「・・・盗みはよくないな。返してあげるんだ」
子供「うっせえ!」
青年剣士「・・・・」ハァ
子供「い、いてててっ!腕を・・・」
青年剣士「・・・!」ハッ
子供「何だよ!人の顔ジロジロみやがって!」
青年剣士「・・・へ?・・・・・"幼剣士"?」
子供「えっ?何で俺の名前を・・・・・」
- 21 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:04:29 ID:rm1rJXuo
野菜屋「はぁ・・・はぁ・・・・、ありがとうよ兄さん」
青年剣士「あ、いえ。盗んだものって幾らですか?払いますよ」
野菜屋「いいや、そいつは常習犯でね。王親衛隊に突き出して、罰を受けてもらう」
青年剣士「この子、預からせてください」
野菜屋「だめだ」
青年剣士「1万ジェムじゃ足りませんか」チラッ
野菜屋「・・2万だ」
青年剣士「・・わかりました」ゴソゴソ
・・・スッ
子供「・・・!」
- 22 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:05:04 ID:rm1rJXuo
野菜屋「へへ・・・1ヶ月分の儲けが一瞬で手に入りやがった、あんがとよ兄さん!」
青年剣士「・・・」
町人「あんたも物好きだね・・・・、じゃ。俺はこれで行くよ」
青年剣士「あ、あぁ・・・ありがとうございます」
子供「・・・いつまで手握ってんだよ・・・」
青年剣士「ん、あぁ・・・ごめんよ」
子供「・・・別に礼は言わないからな」
青年剣士「気にしないでくれ。君の名前は?」
- 23 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:05:35 ID:rm1rJXuo
幼剣士「・・俺は幼剣士」
青年剣士「・・・まさか・・・・・・、いやしかし・・・顔も・・・似ている・・・」
幼剣士「何ぶつくさ言ってんの?」
青年剣士「すまない、ちょっと・・・色々聞きたいことがあるんだ。家に案内してくれないか?」
幼剣士「・・・いいけど」
青年剣士「ありがとう」
- 24 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:07:01 ID:rm1rJXuo
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・ガチャッ
幼剣士「ただいまぁ」
青年剣士「お邪魔します」
幼剣士「狭いところだけどね・・・・、おーい!帰ったぞ!今日は野菜が手に入った!」
青年剣士(・・・家の作りが荒い。泥を固めたものか・・・、クエストで見る貧困街にそっくりだ・・・、ん?)
・・・トコトコ・・
子供「ごほっ・・・ごほごほ・・・、あ、お兄ちゃん・・・お帰り・・」
幼剣士「少年剣士・・・ダメだろ!起きてきちゃ!」
青年剣士(し、少年剣士・・・・!?)ゾクゾク
- 25 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:07:33 ID:rm1rJXuo
少年剣士「あ・・・お客さん・・・・・?」
青年剣士「あ、あぁ・・・お邪魔してるよ。幼剣士、この子は君の・・・弟クンかな?」
幼剣士「そうだけど、血はつながってないよ。元々隣同士に住んでたんだけど、色々あって、成り行きで・・・」
青年剣士「?・・・そ、そうか。親は?」
幼剣士「いないよ。死んじゃった」
青年剣士「死ん・・・・だ?」
幼剣士「うん。王政大会に出場して。お母さんらもお城に連れてかれちゃった」
青年剣士(王政大会?決闘大会・・・?色々理解する必要がありそうだ)
- 26 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:08:09 ID:rm1rJXuo
少年剣士「お母さんか・・・会いたいなぁ・・・」
幼剣士「そ、それは言いっこなしっていっただろ!俺らだけでも生きていけるんだから!」
青年剣士「・・・この家に、何か歴史がわかる本とかはあるかい?」
幼剣士「歴史?古い本ならあるけど・・・それでもいい?」
青年剣士「あぁかまわない」
幼剣士「それとオジサン、いつまでフード被ってるの?家の中だし、暑いし脱げば?」
青年剣士「ああそうだな・・・・」
・・・・パサッ
- 27 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:08:56 ID:rm1rJXuo
少年剣士「えっ!?」
幼剣士「ええっ!?」
青年剣士「・・・初めまして」
少年剣士「えええ、英雄剣士さん!?」
幼剣士「きょ、今日の決闘大会に出てたあの人!?なんでここに!?」
青年剣士「・・・落ち着いてくれ」ハハ
幼剣士「落ち着いてって・・・な、なな・・・・」
青年剣士「とりあえず・・・、本を見せてくれるかな」ニコッ
幼剣士「う・・・うん」
- 28 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:09:45 ID:rm1rJXuo
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・ペラッ
青年剣士「・・・」
幼剣士「どう・・・?読める・・・・・?」
青年剣士(俺の時代の字と、新しい字が混ざってるな。読みにくいが・・・何とかなりそうだ)
幼剣士「俺ら学校にも行ってないから、字とか読めないんだ・・・」
少年剣士「本が読めたら楽しいだろうけどなぁ」
青年剣士「ふむ・・・、分かる範囲で・・・口に出して・・この本を読んでみてあげようっ」
幼剣士「・・・うんっ」ワクワク
少年剣士「わあい!」ワクワク
- 29 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:11:04 ID:rm1rJXuo
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
"塔の暴走後、世界を救った7人は名誉賞を受け取り、その中で自らを犠牲にした青年剣士は英雄剣士の称号を授かった"
"その後1年以上、捜索隊が行方を捜索したが見つからず、死亡扱いとして処理された"
青年剣士(俺の事を英雄剣士と呼ぶのはこういうことか・・・ご丁寧に俺の絵まで付いてるのか・・・)
幼剣士「それは俺らも知ってるよなー?」
少年剣士「うんうん!」
・・・・ペラッ
"その数年後、太陽の国にてリッチが復活。作業員数名が死亡し、その前後で起きた騒動により大多数の死者を出した"
・・・・ペラッ
"更に20年後、かの名誉賞を受けた一人である幼剣士は、世界の冒険者の先駆けとなる・・・・を・・・し・・・・"
・・・・ペラッ
"僧侶戦士・・・・武道家・・・・英・・・・・、やがて・・・・・・・・・・・"
- 30 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:11:52 ID:rm1rJXuo
青年剣士「ところどころの文字が俺にも読めないな、すまん」
幼剣士「うーん・・・」
少年剣士「でもいっつも思うんだけど、この歴史に出てくる幼剣士って、幼剣士と一緒の名前だよね」
幼剣士「俺ら、もしかしたら子孫なんじゃねー!?」
少年剣士「あはは!そんなんだったら、こんな所じゃなくて、もっといい場所に住んでるよ!」
青年剣士(ふむ・・・、本当にここは700年後のよう・・だな・・・・)
・・・・ペラッ
"150年後、星屑戦争が再び勃発"
"300年後、軍の方針に逆らう暴動が起きる"
"400年後、軍の壊滅。王政が確立し、初代にかの英雄剣士の子孫である・・・・が・・・"
"600年後、世界経済が崩壊"
"650年後、魔界の扉が開放。奴隷化、侵攻が進む"
- 31 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:12:24 ID:rm1rJXuo
青年剣士「・・・・え?」
幼剣士「?」
青年剣士「魔界の扉が開いたって・・・どういうことだ?」
幼剣士「そのまんまだよ?俺らが生まれる前に、お父さんたちが魔界への侵攻で魔界を制圧したんだ」
青年剣士「・・・・!」
幼剣士「で、赤竜っていう偉い竜さんがいたんだけど、その竜も敗れて、人間が支配したんだって」
青年剣士「そんな・・・バカな・・・!!」
幼剣士「だから町に出ると魔物とかいっぱいいるよ?」
青年剣士「信じられない・・・」
少年剣士「・・・あ」
- 32 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:13:25 ID:rm1rJXuo
幼剣士「?」
少年剣士「もしかしたら、このおにいちゃんなら、あれ読めるんじゃない?」
幼剣士「あれって・・・アレ?」
少年剣士「うん」
幼剣士「そっか・・・持ってくる!」
・・・・タタタタタッ
青年剣士「・・・?」
・・・・タタタタッ
幼剣士「はぁはぁ・・・・これっ!」チャリッ
青年剣士「これは・・・・!!」
- 33 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:14:16 ID:rm1rJXuo
幼剣士「うちに伝わる古いネックレス。ずーっと、俺と少年剣士の家にあるんだって」
少年剣士「うん。2つあるんだけど、そのうち1つに文字が入ってるんだけど読めないんだ」
青年剣士「・・・・」チャリッ
幼剣士「・・・」ドキドキ
青年剣士(やはり・・・これは太陽のネックレス・・・そして・・・俺のと一緒・・・だが、2つ?)チラッ
少年剣士「?」
青年剣士(分からない部分があるが・・・やはりこの2人は・・・・)
幼剣士「やっぱり読めない?」
- 34 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:15:01 ID:rm1rJXuo
青年剣士「あ・・・いや・・・。んとね・・・これは・・・・封印魔術・・・だ」
幼剣士「・・・・?」
青年剣士(この封印魔術の文字、俺が書いたようにそっくりだ・・・どういうことだ・・・・)
幼剣士「開かない?」
青年剣士「・・・・解除魔法!」
・・・・パァッ!!
少年剣士「わっ・・・眩しい・・」
幼剣士「・・・!」
青年剣士「・・・ん?」パサッ
幼剣士「紙が出てきた・・・?」
- 35 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:16:42 ID:rm1rJXuo
青年剣士(手紙か・・・・?・・・間違いない、俺の字・・・!)
幼剣士「うーん・・・何て書いてあるか読めないな・・・・」
少年剣士「・・・?」
青年剣士(・・・ふむ・・・・)
幼剣士「?」
少年剣士「読めてるのかな?」
青年剣士「・・・成るほど」
幼剣士「・・・何かわかった!?」
- 36 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/17(水) 18:17:13 ID:rm1rJXuo
青年剣士「・・・俺がここに来たのは偶然なんかじゃなかったってことだ!」
幼剣士「・・・?」
少年剣士「どういう・・こと?」
青年剣士「とりあえず、外に案内してもらおうかなっ!」
幼剣士「何が書いてあるか教えてくれてもいいのにー!」
青年剣士(これから起きるであろう事、過去に戻って幼剣士らを救うこと・・・は分かった。だが重要な部分が抜けている。これは・・・身を任せろということ・・だね)
幼剣士「うーん・・・まあいいよ、そう言うなら・・町を案内するよ・・・」
青年剣士「ありがとう」ニコッ
- 37 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/07/17(水) 18:17:57 ID:rm1rJXuo
ここまでです。ありがとうございました。
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