■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その33
1 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/10/18(火) 17:53:09.30 ID:U0w9Vl8go
┏━ ノ ー‐  j  ji       |l|     _,,,,,_    ji     ji     i  i!  ,_,,xz   .|l| |l|   ┃
┃  -イ.ー┬‐ | ーチ‐      ||        |!  ーナ ̄|   ト-、  |  |!    /    ||  ||   ┃
┃.   │ _|   レ _ノ  `"⌒)  o     ,__,,」  ノ´ 、ノ   .|     丿   /^\  .o .o ━┛
                . ̄

――かつて、人間と魔族が共存し、争いを繰り広げていた時代……
   幻獣を召喚し魔物を倒す者がいた…。
   名を「召喚士」…。後に「救世主」と呼ばれる者である……。


                           ――かもしれない……。

〜前回までのあらすじ〜

世界でも有数の使い手となった召喚士、王の落胤でもあり
心優しき気丈な魔道士。本国最強の槍使いの父を持つ、
抜群なセンスと強さを兼ねた戦士。東方の忍でもあり
寡黙ながら心技体と美貌に優れた盗賊。
次なる敵は西の魔王イブリース。そして神官とサモナーは……?

◆7xまとめ様(いつもありがとうございます)
http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/summoner_ike_Cockatrice.html

◆キャラクター人気投票所(ありがとうございます!)
http://vote3.ziyu.net/html/cocka.html

◆専用あぷろだ(支援ありがとうございます!)
http://ux.getuploader.com/cockatrice/

◆雑談スレ(オマケみたいなSSがあったりするとかしないとか)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1301828985/

◆前スレ(その32)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1315821180/


12 名前: ◆1otsuV0WFc [] 投稿日:2011/10/19(水) 17:51:19.06 ID:ok3OkM4Fo
〜西国拠点〜

盗賊「おぉっ」

魔道士「すっごーい! 中は更に大賑わいじゃないですかっ!」

召喚士「店舗だけでなくキャラバンも……っ。西国の経済が凝縮された感じだね」

戦士「それだけじゃねぇ。本国の文化も取り入れて、全く新しいモンになってんな……」

――「そうでしょう? ここまで来るのに時間は掛かりましたが、区切りはついたと思います」

盗賊「!?」

召喚士「……し、神官さん……っ」

神官「そろそろ来る頃かと思って待っておりましたよ」

魔道士「えっ!?」

神官「ふふっ、冗談です。本国より電話にて連絡を頂きました」

召喚士「そ、そうだったんですか……っ」

神官「折角ですのでご案内致しますよ。何か気になる場所があれば遠慮なく申して下さい」

魔道士「ありがとうございます! うわぁ、楽しみ〜」

盗賊「……だな」


13 名前:ageちゃった… ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:52:11.30 ID:ok3OkM4Fo
テクテクテクテク

神官「ここは香辛料の専門店です」

魔道士「う……わぁ!!」

神官「今までは西方の香辛料のみを取り揃えておりましたが、今は世界中の香辛料を扱ってます」

召喚士「凄い量ですね……っ」

神官「同盟後の交易によって、様々なものが入ってくるようになりましたからね」

盗賊「……山葵がある」

戦士「ワサビって……東方の香辛料だよな?」

盗賊「香辛料と言うか……まぁ、そうだな」

神官「隣は香水、その隣は装飾品。その店も世界中の物を取り扱っております」

戦士「本国でもそんな店は見た事ないよな?」

魔道士「一部、そんなお店もありますけど……ここまで徹底しているのは初めてですね」

神官「三日月島は以前こそ本国の領土でしたが、今は西国と本国2つの国の領土です」

召喚士「ええ」

神官「他のどの場所よりも異国同士の貿易や意見、活動が盛んに行われています」


14 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:52:54.53 ID:ok3OkM4Fo
召喚士「確かにそう言えますね」

神官「ここを発祥とし、今後はありとあらゆる場所で同様の事が行われましょう」

戦士「確かになぁ。ターミナルなんかも東方と繋がりつつあるもんな」

盗賊「うん」

神官「その礎となれば、我らにとっても甲斐があったと言うものです」

召喚士「……ええ」

神官「全ては王子の思いつきによるものでしたがね。はははっ」

魔道士「先見の明があったのかもしれませんねっ」

戦士「いや、それはない」

盗賊「……同意」

召喚士「ちょっと2人とも……っ」

神官「ふふっ。さて、次はこちらの武器屋です」

戦士「おぉ!」

神官「どうです戦士殿。貴方ならばお詳しいでしょう?」

戦士「……どれどれ」


15 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:53:28.93 ID:ok3OkM4Fo
スタスタスタ

戦士「……西国のシャムシールに双剣。いやっ、しかしこれは……」

召喚士「どうかした?」

戦士「見た目こそ西国の物だが、素材は……」

神官「その通りです。西国の物と本国の物、良い部分のみ取り入れております」

戦士「すっげ……」

神官「これは店に留まらず、西国から本国への輸出も行っています」

戦士「そうかっ! だから軍の新しい武具は強度が増したってわけだな!」

魔道士「なるほどですね……っ!」

神官「技術こそ本国には及びませんが、本国にはない良い物も西国にはございます」

盗賊「……互いに補いあっているわけだ」

召喚士「ねぇ戦士。これなら雷切も更にパワーアップするんじゃない?」

戦士「ああ。鉱石丸ごとも耐えられるような、刀身が出来るかもしれん」

魔道士「良かったじゃないですかぁ!」

戦士「ああ。これなら期待以上のモンが仕上がるに違いない……っ」


16 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:54:05.13 ID:ok3OkM4Fo


神官「如何でしたか?」

召喚士「いや、まさかこの短期間でここまで築き上げる事が出来るとは……流石です」

戦士「お前の親父さんも大儲けなんかないのか?」

魔道士「かもしれませんね」

神官「それでは拠点内へ移りましょうか」

召喚士「あ、はいっ」

神官「召喚士殿も何かお話したい事があるのでしょうし」

召喚士「……」

神官「さ、行きましょう」

召喚士「はい……」

テクテクテクテク

魔道士「ところで王子……陛下はこちらにいらっしゃるんですか?」

神官「いえ、今は西国の城へ戻っておりますよ。次の戦いに備える為にね」

召喚士「……」


17 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:54:37.26 ID:ok3OkM4Fo
〜西国拠点、客間〜

神官「支度を整えてまいります。しばしお待ちを」

パタン

召喚士「……はぁ」

戦士「なぁ」

召喚士「ん?」

戦士「神官さん、ちょっと明るくなったか?」

召喚士「あ、確かに印象が変わったかも……」

魔道士「そうですか?」

戦士「昔はなんか、冗談とか言わない生真面目な感じだと思ったけどなぁ」

盗賊「……何か、胸のつかえでも取れたのかもしれんな」

召喚士「……」

カチャッ

神官「お待たせ致しました。それと、もう1名同席を」

サモナー「……召喚士くんっ!?」


18 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:55:05.96 ID:ok3OkM4Fo
召喚士「サモナーさん!!」

パタン…スッ

神官「……それでは、本題に入りましょうか」

召喚士「……あ、あの」

サモナー「召喚士くん」

召喚士「神官さ……えっ、は……はいっ!」

サモナー「……君との約束……僕は」

召喚士「!?」

神官「サモナー殿は、召喚士殿から話を伺い、私を訪ねられたのですよね?」

召喚士「え、ええ」

神官「召喚士殿が危惧しておられたものは……」

スッ

サモナー「……受け取ってくれ」

召喚士「!?」

サモナー「そう。君の言っていた……書物さ」


19 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:55:35.76 ID:ok3OkM4Fo
魔道士「これって!?」

召喚士「……父さんの……本だ……っ」

スッ…パラパラパラ

サモナー「そこに記されている禁呪は、人間から召喚獣への転生方法」

盗賊「――っ!?」

神官「これは5年以上前より、私が噂を聞きつけ探していたものでした」

召喚士「……」

神官「正規のルートでは決して入手不可であるこの代物……」

召喚士「女侍さんに依頼し、入手したんですよね」

神官「はい。そういう事です」

召喚士の脳裏に苦い想い出が蘇る。

……――

赤サル『俺達ゃな、クライアントから探し物を頼まれてる』

魔道士『探し物ですか…?』

赤サル『あぁ…。とある本なんだがな…』


20 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:56:08.90 ID:ok3OkM4Fo
召喚士『本…ですか』

赤サル『そいつがちょっと厄介で、召喚関連の本なんだわ』

戦士『……なるほどな

召喚士『だから俺が召喚士だと知って…っ!』

赤サル『そーいう事。数打ちゃ当たる…ってね!』

召喚士『………はぁーっ』

――……

召喚士「あの頃は依頼主が神官さんだなんて全く知らなかったけど……」

戦士「俺らも召喚獣集めやらで、気にはなってたんだよな」

召喚士「うん……」

神官「不思議なめぐり合わせですね」

召喚士「それ神官さん、この本はあなたにとって……」

神官「私の兼ねてからの望みを兼ねえる為に、不可欠でありました」

その過去形での会話と、先程述べたサモナーの謝罪において、召喚士は全てを悟った。

召喚士「神官さん……あなたは……」


21 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:57:02.27 ID:ok3OkM4Fo
スッ

召喚士「……?」

神官「私もまさか、己の命を犠牲にしてまでアヌビスを得るつもりはありませんでしたよ」

召喚士「これは……?」

神官「読んで下さい。皆様にも予め知って頂く必要があるでしょう」

召喚士「……」

差し出された手紙の送り主には天才の名が記されていた。

召喚士「失礼……します」

カサッ

召喚士「……えっ」

戦士「何だってんだ……っ?」

魔道士「――っ」

盗賊「……そ、そんな……馬鹿なっ!」

神官「記述の通りです。予言の結果、私は次の戦いで死にます」

召喚士「――――っ!!」


22 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:57:31.16 ID:ok3OkM4Fo
パラッ

魔道士「神官さんが……そんなっ、そんなのって……!!」

召喚士「駄目だっ! 神官さんはまだこの世界に必要な人間なんだ!」

盗賊「……っ」

召喚士「平和な世界の後に……必要な人なんだよ……っ」

神官「私の命と引き換えに魔王を1体倒せるのならば、容易いものです」

戦士「本気で言ってんのかよ」

神官「勿論です。その為にも、アヌビスを歓声させる必要があったのですから」

召喚士「……そんなの」

神官「皆様も知っているでしょう? アヌビスを得る事もそうですが、私の本当の望みは……」

サモナー「……」

神官「西国、そして西方を地獄と化した、憎き魔物達を倒す事なのです」

召喚士「だからってそんなの……っ!」

神官「召喚士殿、私が居なくともこの世界は正しい道に進み始めております」

召喚士「……っ!」


23 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:58:01.10 ID:ok3OkM4Fo
神官「そして、陛下もようやく数多の戦いを経験し、王として自覚を持ち初めています」

魔道士「神官……さん……っ」

神官「私は感謝しています。ここまで来る事が出来たのも、本当に皆のお陰なのですから」

召喚士「俺は……」

神官「転生の禁呪は既に我が身へ施しております。後は……刻を待つのみなのです」

サモナー「あと1ヶ月……早ければ……」

神官「そうですね。でもまぁ、仮に間に合ったとしても私の意志は変わらなかったでしょう」

サモナー「……」

神官「使っておいてなんですが、この禁呪は闇に葬った方が良いと思います」

召喚士「……」

神官「これをもし、悪意のある者が得たならば、脅威になる恐れも在り得るものです」

戦士「人間が召喚獣に……なれちまうんだもんな」

サモナー「さぁ召喚士くん。これは君の父が記した物。つまりは君の物だ。受け取ってくれ」

召喚士「……」

サモナーより書物を受け取る召喚士は、ふとある事に気付き、手を止めた。


24 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 17:59:31.80 ID:ok3OkM4Fo
召喚士「……サモナーさん、まさか……っ」

サモナー「……」

ガタッ

召喚士「あなたは……これを見たんですか!?」

サモナー「……ああ、読ませて貰ったよ」

召喚士「――っ!!」

サモナー「それ以上は言わないでくれ。頼むから」

召喚士「……っ」

ガシッ!!

召喚士「こんな物があるから……こんな物がっ!!」

ブンッ!!…バサアァ

魔道士「召喚士さんっ!?」

サモナー「落ち着くんだ召喚士くんっ」

召喚士「こんな物……くそ……っ!」

神官「召喚士殿」


25 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 18:00:19.91 ID:ok3OkM4Fo
バシッ!!

召喚士「……?」

神官「やめたまえ。これは君の父上が命がけで築き上げたものだ」

召喚士「そうかもしれませんっ、でもこんな事は許される事はないでしょう!?」

神官「それは違う!」

召喚士「……」

神官「事実、君も父上に何度も救われたはずだ。この禁呪を得た父上に」

召喚士「……っ」

神官「正しき者が正しき道に使えば、禁呪と言えどそれはすべき事なのだ」

サモナー「ただ、昔の人達は己の欲の為にそれを使った。だから禁呪となってしまったんだ」

召喚士「…………」

神官「召喚術だって魔術だって、武器もそうだ。正しき者が使うからこそ正当性が認められる」

戦士「確かにな……」

神官「だから私は、正しき者としてこの術を利用させて貰うのだ。だから父上を責めてはいけない」

召喚士「……くそっ、俺は……俺は……っ」


26 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 18:00:55.96 ID:ok3OkM4Fo


神官「今日は是非、お泊り下さいませ。皆様のお話を色々と伺いたいものです」

戦士「……どうする?」

神官「サモナー殿もおられる事ですし」

サモナー「うん。是非僕も聞きたいな」

盗賊「……私は……構わんが」

神官「宜しいですか? 召喚士殿」

召喚士「……はい」

神官「良かった。それでは支度を致して参ります。外出でも拠点内でもご自由に御寛ぎ下さい」

魔道士「あのっ、ありがとうございます」

神官「どうぞごゆっくり」

パタン

サモナー「召喚士くん、あの……」

召喚士「……ふーっ」

魔道士「……?」


27 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 18:01:32.41 ID:ok3OkM4Fo
召喚士「戦士、雷切の件、急がなくて大丈夫?」

戦士「えっ、あ……そうだな」

召喚士「今のうちに西方司令部に行っちゃおうか」

戦士「お、おう」

召喚士「それじゃ、ちょっと西方司令部へ行ってきます」

魔道士「私達も一緒に行きますよ?」

召喚士「いえいえ。時間もないのでコカトリスで飛ばしますから」

魔道士「そ、そうですか」

召喚士「それじゃサモナーさん、2人をお願いしますね」

サモナー「う、うん」

召喚士「行こうか、戦士」

戦士「あ、あぁ」

テクテクテクテク…パタン

魔道士「召喚士さん、どうしちゃったんだろ……」

盗賊「多分大丈夫さ。こういう時は戦士に任せておけば大丈夫」


28 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 18:02:18.02 ID:ok3OkM4Fo


召喚士「よーし。行けっ、コカトリス!」

シュイイィィィィン

戦士「なぁ、召喚士……大丈夫なのか?」

召喚士「うんっ。1日経ってるし飛ぶくらいの魔力は全然あるよ」

戦士「いやっ、そうじゃなくてさ……」

召喚士「……戦士、乗って」

戦士「あ、お……おう」

スクッ

コカトリス「良いか?」

召喚士「いつもごめんね」

コカトリス「ふっ、今日はやけに素直ではないか。気持ちが悪いぞ?」

召喚士「失礼だな〜」

コカトリス「では行くぞ」

召喚士「うんっ、西方司令部まで宜しくっ!」


29 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 18:02:46.36 ID:ok3OkM4Fo
バシュウウゥゥゥゥ

戦士「……あのよ」

召喚士「神官さんの事?」

戦士「ん、まぁ……な」

召喚士「もう、何だか吹っ切れたよ」

戦士「……そっか」

召喚士「ついこの前、天才さんに叱られたばっかだしね」

戦士「……」

召喚士「俺は俺、神官さんは神官さん。サモナーさんはサモナーさん。戦士は戦士」

戦士「……?」

召喚士「みんな人それぞれの生き方がある。自分のワガママで迷惑はかけられない」

戦士「……おう」

召喚士「神官さんだってわざわざ死にたくてやってるわけじゃないんだ。理解して受け入れないとね」

戦士「……そうだな」

召喚士「でなきゃ……笑顔でお別れなんて出来ないよ」


30 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 18:03:42.79 ID:ok3OkM4Fo
〜西方司令部〜

バシュウウゥゥゥゥ…スタッ

西方兵「て、敵襲!?」

門兵「いやっ、違う……召喚獣だ!」

テクテクテク

召喚士「こんばんはー」

西方兵「朱雀先生だ! これはこれは、先日はお疲れ様でした!」

召喚士「こちらこそお疲れ様でした。中、いいですか?」

西方兵「どうぞどうぞ! 門兵、奥へ案内して!」

召喚士「失礼しまーす」

戦士「手馴れ具合がハンパねぇ……」

テクテクテクテク

門兵「西方参謀様っ、朱雀先生がお見えでございます!」

西方参謀「あん? おぉーっ、どうしたよ……ヒック」

召喚士「こんばんは。今日はお願いがあって来ました」


31 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 18:04:33.22 ID:ok3OkM4Fo
西方参謀「何だぁ、女でも紹介しろってか? コッチが頼みてぇくらいだよ! がはは!」

戦士「話を聞け」

西方参謀「冗談だよ冗談……ヒック。んで何だ、イブリース戦の事か?」

召喚士「それもありますけど……」

戦士「実は、武器の製造をお願いしたくてな」

西方参謀「武器? あぁ、開発機関か。そりゃ俺に言われてもなぁ……ヒック」

戦士「そりゃそうだけどよ、んじゃ勝手に行っていいか?」

西方参謀「流石に地下はお前らだけじゃ無理だ。仕方ねぇな、案内してやるよ。来い」

召喚士「ありがとうございます!」

西方参謀「しかしまた武器とは急だな……ヒック。次の戦に向けてかぁ?」

戦士「ああ。アンラ・マンユの時に、粉砕されちまったからな」

西方参謀「ほぉ、そりゃ半分は俺らにも責任ある話だわな」

戦士「そーそー。弁償のつもりで頼むよっ、な?」

西方参謀「だから俺に言うなって。ほれ、本人に聞いてきな……ヒック」

戦士「……?」


32 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 18:05:01.04 ID:ok3OkM4Fo
〜開発機関〜

ギイイィィィ…

戦士「熱……っ」

西方参謀「鍛冶真っ只中って感じだな……ヒック」

召喚士「それで、誰に頼めば……」

西方参謀「おーい局長〜。きゃくだぞ客〜」

局長「……?」

カラン…ザッザッザッザ

召喚士「で、でか……っ」

局長「何の用だ小僧?」

戦士「いや、あの……だなっ、ちょっと頼みがあって……」

局長「局長」

戦士「……へっ?」

局長「貴っ様〜! こっちが名乗ったと言うのに挨拶もなしかぁ〜!」

戦士「せ、戦士だ! よろしく!」


33 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 18:07:33.62 ID:ok3OkM4Fo
――「!?」

局長「全く、礼儀のれの字も知らぬ奴だな」

戦士「めんどくせぇー」

局長「それで、何のようだと聞いているんだ」

戦士「だからその……」

タッタッタッタ

鍛冶娘「……やっぱり!」

戦士「鍛冶娘!」

鍛冶娘「声ですぐ分かった。でかいから」

戦士「うっせ」

局長「知り合いか?」

鍛冶娘「以前、うちでお世話してた事があるんです」

局長「何だとぉ〜!?」

戦士「……何で怒ってんだ?」

召喚士「さ、さぁ……っ」


34 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/10/19(水) 18:27:32.92 ID:ok3OkM4Fo
早速のご支援ありがとうございます!
ひとまずここまでにて!それでは!ノシ

〜オマケのオマケ〜

ボス「くさっ! なんだこのぬか漬けみてぇな臭い……」

南方「ん? ポリポリ」

ハヌマーン「何ぬか漬けなんか食っとるんだおのれは!」

南方司令「借り物競争で余ったんでな」

剣士「よくありましたね……」

南方司令「園芸部が栽培して漬けてた」

賢者「いい野菜が出来た……ふぅ」

マーマン「俺っちのきゅうりがああぁぁ!?」

騎士団長「君、生徒の親族かね?」

影忍「えっ?」

騎士団長「怪しいな。最近、盗撮なんかも増えているからねぇ」

影忍「!? ほ、ほらっ! 騎馬戦のあれ……僕の妹です!」

騎士団長「……ちょっとこっちまで来てもらおうか」

影忍「なぜええぇぇぇぇ!!」


43 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/10/20(木) 08:12:32.04 ID:JgS1YNwDO
パズズがあれだった事を考えると、魔王との戦いもいよいよ中盤戦に突入か…


46 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/10/20(木) 12:57:17.86 ID:ub288OBDO
>>43
まだプロローグ


48 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/10/20(木) 15:09:31.42 ID:3tLsOQRIO
>>1の壮大な伏線は各地への移動時間にある
どう考えても大陸が狭すぎる
つまり、世界には他にもいくつかの大陸があり
それぞれに魔王が同じようにいるのだよ
全ての魔王を倒してやっとプロローグが終わり

魔王s「ふっふっふっあの大陸の魔王が全て倒されたか。魔王衆の面汚しよ。しかしあの大陸は最弱の大陸。我々7大大陸の魔王衆の敵ではないわ」

となってプロローグから本編に進むのだ!



次へ 戻る 戻る 携 上へ