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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その21
70 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:43:17.73 ID:6CGr9P2o
タッタッタッタ…ザザッ

戦士父「……おう」

バーテン「最後まで見届けねぇのか?」

戦士父「救出さえすれば、あとは問題ないだろう」

バーテン「まぁな。あとは連中がうまくやってくれんだろ」

戦士父「…それもあるが…あとは己との戦いだからな」

バーテン「…?」

戦士父「お前はどうする?」

バーテン「…騒がしい都会はやっぱ苦手だよ」

戦士父「…ならば」

バーテン「…?」

戦士父「久々に飲ませてくれないか?お前のコーヒーを」

バーテン「…はっ、物好きな奴もいたもんだ」

戦士父「……行くか」

バーテン「ああ、しゃーねぇから一杯だけだぞ。オゴってやる」


71 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:44:05.02 ID:6CGr9P2o


青年兵「……終わりましたね」

エリート「…ああ」

青年兵「しかし、大丈夫でしょうか?」

エリート「…ん?」

青年兵「こちらの動きもかなり勘繰られてしまったような…」

エリート「お互い様ってところさ」

青年兵「そう…ですか?」

エリート「奴らとて本物と偽者をすり替え、その上監禁していたなんて漏れてみろ…」

青年兵「そ、そうか…!逆に立場が危うくなりますね」

エリート「追及したくても出来んのさ。……互いにな」

青年兵「…と、言う事は…っ」

エリート「此度に関する事件はしばらく闇の中だろうな…」

青年兵「水面下でどちらが決定打を手に入れられるかですね…?」

エリート「…嫌なものだな。大人の喧嘩というのは…ね」


72 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:44:51.58 ID:6CGr9P2o


男隊員「えぇと…屋敷の東側は通行止め解除…っと。次は…」

ザッザッザ

隊長「ここはお前に任せるぞ」

男隊員「うぇ…っ、もうめんどくさくてやってらんねぇ…」

隊長「ゴチャゴチャ言ってんじゃねぇ!仕事だ!」

男隊員「そーいやクソアマ見てないすか?さっきから見当たらないんだがよ…」

隊長「あーアイツ、残骸回収から戻ってねぇぞ?」

男隊員「…ったく、チンタラやってんじゃねーっつの」

隊長「本部にいるんじゃねぇか?あとでコッチに回す」

男隊員「頼んまっす!…おーい、そっちじゃねぇ!そこだ!」

隊長「…ふー」

ザッザッザ…

隊長「…ひとまずは…任務完了、か」

隊長はポツリと呟き、国軍本部へと帰路についた。


73 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:45:29.32 ID:6CGr9P2o
〜地下水路〜

戦士「…つまり、偽者の俺とすり替えられた…と?」

大軍師「そういう事です」

戦士「ま、まてよ…!じゃあ…今アイツらといる俺ってのは…っ!?」

大軍師「…貴方が本物なら…偽者という事になりますね」

戦士「俺は…本物だ…っ」

大軍師「…でしょうね。おそらく本物だと思いますよ」

戦士「…信じてくれるのか…?」

大軍師「先程、私に驚きもせず『ありがとう』と申しましたよね?」

戦士「…あ、ああ。助かったよ」

大軍師「私や北方の連中が動いている事を知っているのは本物だけですよ」

戦士「…?」

大軍師「つまり、私が助けた事が当たり前だという認識。それが本物の証です」

戦士「でも…偽者は俺の記憶もあるんだろ?だったら…」

大軍師「偽者と分かれたのは何時です?」


74 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:46:03.72 ID:6CGr9P2o
戦士「…あ…っ」

大軍師「そういう事です。最北の村から本国へ向かう途中…」

戦士「北の村と司令部へ立ち寄った…っ!その時に…話したんだ…!」

大軍師「無論、偽者は真っ直ぐ本国へ向かっておりますので事情は知りません」

戦士「…そ、そっか」

大軍師「明朝、おそらく朱雀先生も本国へ参られるはずです」

戦士「召喚士…」

大軍師「そこで両者の記憶を照らし合わせれば、明白ですよ」

戦士「なるほどな…。しかし……」

大軍師「何か…?」

戦士「偽者の目的は何なんだ?それに…左大臣の奴は…」

大軍師「戦士殿はどう感じてます?」

戦士「……どうにも悪い奴には見えねぇんだよな」

大軍師「…ほう」

戦士「なんか…やる事が小さいっつーか、悪意を感じないんだよ…」


75 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:46:54.55 ID:6CGr9P2o
大軍師「…成程」

戦士「…すまん。勝手な見解だがな」

大軍師「いえ、おそらくその推測で間違いないと思いますよ」

戦士「そうか…?」

大軍師「もし悪意があるのであれば、戦士殿の親しい者は悉く死んでいるでしょう」

戦士「…まぁな。偽者と悟られなきゃ区別付かんしな」

大軍師「それを…何故か平然とパーティーに潜り込み旅を続けている…」

戦士「他に目的でもあんのかねぇ…?」

大軍師「…とにかく、話してみない事には分かりませんね」

戦士「…ああ。それは俺自身でケリを付けさせてくれ」

大軍師「…勿論、お願い致しますよ」

戦士「…おう」

大軍師「左翼の輩についてはこちらにお任せ下さい。色々とややこしいので…」

戦士「すまん…。任せる」

大軍師「…ふふっ。さて、もうじき埠頭に出ますね…行きましょうか」


76 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:47:42.58 ID:6CGr9P2o
〜国軍本部〜

ザッザッザ

隊長「…おう、朱雀先生の所在は掴めるか…?」

国軍兵「朱雀先生ですか?少々お待ちを……」

隊長「……」

国軍兵「…乗船名簿に記載がありますね。大陸東のターミナルで降りています」

隊長「東…?あんな所に何かあったっけか…」

――「魔道学校へ向かったぞ」

隊長「…!?」

ザッザッザ

隊長「しょ、初代…っ!」

バーテン「その呼び方、やめてくれよ」

戦士父「今のうちに伝令を飛ばせば朝には間に合うな」

隊長「よ、よし…。魔道学校へ伝令を飛ばす!準備を!」

国軍兵「は、はい…っ!」


77 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:48:19.66 ID:6CGr9P2o
ザッ

戦士父「…それでは行くか」

隊長「も、もう行かれるんですか!?」

バーテン「…じゃあな。今の特遊…なかなかカッコイイぜ」

ザッザッザッザッザ

隊長「…ありがとう…ございました…っ!」

ババッ…ザッ

本部を後にする二人の先輩を見送り、隊長は一人静かに敬礼を続けた。

バッ…ザッザッザッザ

隊長「…準備できたか?」

国軍兵「間もなくっ!」

隊長「今、書類を調える。出来次第…大急ぎで魔道学校まで走らせろ!」

国軍兵「了解です!」

隊長「さーてお次は…」

隊長は本部正門前より裏手へと場所を移す。


78 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:48:59.19 ID:6CGr9P2o
テクテクテク

隊長「……」

女隊員「…オッケーッスよぉ!そこでストップするッス〜!」

隊長「……」

女隊員「…それじゃ作業続けるッスよぉ」

隊長「何だ、このゴミの山は」

女隊員「ひゃっ!?……た、隊長…驚かさないで下さいッスよぉ…!」

隊長「このゴミは何だ、と聞いてるんだ」

女隊員「見ての通り、水路の残骸を拾い集めてきたッス!」

隊長「……」

女隊員「ど、どうしたッスか?俯いて…」

隊長「だーれがゴミ拾いまでしろと言ったぁ!!」

女隊員「そんな事言われましても…どれが残骸でどれがゴミか分からないッスよ」

隊長「分かるだろうがっ!こんな石っころやらヘドロが残骸に見えっか?あぁ?」

女隊員「い、いやぁ…まぁ…その…っ、申し訳ないッス…」


79 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:50:07.40 ID:6CGr9P2o
隊長「ったく…。とにかくコッチはいいから、左大臣の屋敷に向かえ」

女隊員「はいッス…」

隊長「残るは事後処理だけだ。男隊員の手伝いしてやれ」

女隊員「行ってくるッス!」

タッタッタッタッタ

隊長「お前らも作業やめて一緒に同行してくれ」

国軍兵「かしこまりました!」

タッタッタッタッタ

隊長「今の特遊…カッコイイのかねぇ…?」

タッタッタッタ…

国軍兵「伝令、準備完了です!」

隊長「よーし、書類はコイツだ。頼んだぞ!」

伝令「はっ!行って参ります!!」

隊長「気を付けてくれ…。ヨロシクな!」

威勢良く飛び出す伝令。それを隊長が無言で見送った。


80 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:50:33.72 ID:6CGr9P2o
一同を混乱に陥れた数日間。その最後の朝が今、訪れた。

召喚士「……」

テクテクテク

魔道士「…おはようございます」

召喚士「あ、おはようございます」

〜学園長の屋敷〜

魔道士「あ、あの…戦士さんは…?」

召喚士「まだ寝てますよ。何かありましたか?」

魔道士「…ちょっと…いいですか?」

召喚士「…?」

テクテクテクテク…

召喚士「あ…あのっ、何か……」

魔道士は無言で召喚士の腕を引き、屋敷の中庭へと場を移す。

魔道士「…連れてきましたよっ」

召喚士「…盗賊さん?」


81 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:50:59.45 ID:6CGr9P2o
ガシッ…グイッ

召喚士「…っ!!」

盗賊「…何故…言わなかったのだ!」

召喚士「…え…っ!?」

盗賊「とぼけるでないっ!戦士の事だ…!」

魔道士「…ごめんなさい。昨晩…話してしまいました」

召喚士「…そう…でしたか」

魔道士「で、でもぉ…。盗賊さんに黙ってるなんてやっぱり…出来なくて…」

盗賊「…ああ。お前は悪くない」

召喚士「…すみませんでした」

盗賊「……」

召喚士「…何だか…どうしても話せなくて」

盗賊「…その程度で……挫けたりはせぬ」

召喚士「…はい」

召喚士の胸倉を掴んだ盗賊の両手が、そっと放れる。


82 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:51:26.26 ID:6CGr9P2o
盗賊「…それで…何がどうなっておるのだ?」

召喚士「…まだ確信はないので分かりませんが…っ」

盗賊「……」

召喚士「おそらく釈放のタイミングで、ドッペンゲンガーと入れ替わったんだと…」

盗賊「……そうか」

召喚士「でも…やはり腑に落ちないんですよね…」

魔道士「何が…ですか?」

召喚士「ドッペルゲンガーの目的です。何をしたいのか見当がつきません…」

盗賊「…確かに。危害も加えず…ただ付いて来るだけだものな」

魔道士「お友達にでもなりたかったんですかね…?」

召喚士「……」

魔道士「じ…冗談です!ごめん…なさい…っ」

盗賊「…ところで…よく気付いたな」

魔道士「そうですよっ!何か違いがあったんですか!?見た目とか…?」

召喚士「あ、えっとですね……」


83 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:51:55.55 ID:6CGr9P2o
魔道士「はいっ」

召喚士「最初に違和感を感じたのは…本国を出る時です」

盗賊「…出る時?」

召喚士「はい。戦士の親父さんに戟を渡した時に…」

魔道士「何か、ありましたっけ…?」

召喚士「いえ…っ、ただ…戟を渡すという行為自体が不思議だなって…」

魔道士「そ、そうなんですか…!?」

召喚士「あの戟は確かに危険な物かもしれません。でも、戦士にとっては…」

盗賊「…騎都尉の形見…か」

召喚士「…ええ。ゾディアックだって事も知ってます」

魔道士「……」

召喚士「戦士の得手は剣や弓ですし…」

盗賊「…その中でも…常に持ち歩いてたもんな」

召喚士「いくら自分の父親で…槍の名手だからって、そう簡単に渡したりしますかね?」

魔道士「…言われてみれば戦士さんにしては珍しい行動ですよね」


84 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:52:28.04 ID:6CGr9P2o
盗賊「…それって…戦士の意思ではないのか?」

魔道士「…?」

盗賊「…アイツは戦士の偽者なんだろう?」

召喚士「記憶や意思は持っていても、やはり核となる部分は違うんじゃないでしょうか」

魔道士「…なるほど」

召喚士「もし完全に一緒なら、本国で犯罪など犯すはずがありませんから」

盗賊「…言われてみれば…そうだな」

召喚士「その後も『仲間のありがたさ』とか『冒険』なんて言葉を口にしてました」

魔道士「確かに…以前は冒険って感じでしたけど…今は…」

盗賊「…旅とか…任務とか、魔王討伐とか」

召喚士「…そこで思ったのが『懐かしいな』って印象でした」

魔道士「懐かしい…?」

召喚士「ええ。みんなと未知の場所へ行ったり、わいわい騒いだり…」

盗賊「…最初は…そうだったもんな」

召喚士「そこで結論です。あの偽者…多分そういう事を望んでいたんじゃないかなって」


85 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:53:11.79 ID:6CGr9P2o
魔道士「魔族なのに…ですか!?」

召喚士「色々な魔物を見てきました。中にはいたはずです」

盗賊「…マーマンとかか」

魔道士「た、確かに…っ!」

召喚士「狭い洞窟から抜けて、自由に暮らしたかったんじゃないでしょうかね…」

盗賊「…しかしよく、入れ替わったと気付いたものだな」

召喚士「それはサーカスのお陰です」

魔道士「サーカスですか…!?」

召喚士「ピエロの演じる手品…あのサイコロを入れ替える…」

盗賊「…ああっ!!」

召喚士「あれを見た時、もし…入れ替わっているなら辻褄が合うと感じたんです」

魔道士「…赤いコップから青いコップへ…っ」

召喚士「結局トリックの種はわかりませんでしたけどね…ははっ」

盗賊「…全く…相談してくれれば良いものを」

召喚士「…すみませんでした」


86 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 17:57:08.82 ID:6CGr9P2o
テクテクテク

メイド「あっ、おはようございます」

魔道士「おはようございますっ!」

戦士「みんなしてどこ行ってたんだ?」

盗賊「…戦士」

召喚士「あ、散歩してたらたまたま会って…」

戦士「ふぅん…」

魔道士「せ、戦士さんこそ珍しいですね!一番最後に起きるなんて…」

戦士「朝の稽古しようと思ったらもうメシだって言うからよ…」

テクテクテク

学園長「あら、みんな揃った?それでは朝食に致しましょう。さぁ座って」

召喚士「あ…おはようございます」

魔道士「おはようございます!それじゃあ失礼しましょうかっ」

盗賊「…ああ」

学園長「さぁ、頂きましょ」


87 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 18:00:58.64 ID:6CGr9P2o


盗賊「…ご馳走様でした」

魔道士「美味しかったです〜!」

メイドほんとですかっ!?嬉しい〜!」

学園長「それで、もうお戻りになられるのかしら?」

召喚士「ええ。占い師さんにもいち早くお伝えしたいですし…」

学園長「そう。それなら学園経由で宜しければお送り致しますよ?」

魔道士「い、いえっそこまでは悪いですよ…っ」

メイド「でもぉ〜この辺りだと魔道学校まで行かないと…馬車もないですよ?」

戦士「…うーん」

メイド「遠慮なさらずに!ねっ、奥様!」

学園長「ええ、どうせ通り道ですもの。そこで馬車を拾いと良いわ」

魔道士「それじゃ……」

召喚士「お言葉に甘えるとしましょうか」

戦士「…だな!」


88 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 18:04:12.88 ID:6CGr9P2o


魔道士「色々とお世話になりましたっ!」

メイド「いえいえ!また遊びにいらして下さいね〜!」

盗賊「…うん」

学園長「では、行ってくるわね」

メイド「行ってらっしゃいませ!」

テクテクテク…ガチャッ

戦士「…しかし大丈夫かねぇ」

召喚士「何が?」

戦士「まだほとぼりも冷めねぇうちに本国なんてよ…っ」

召喚士「心配なら変装でもする?」

魔道士「あっ!こんなのありますよ!!」

戦士「…何じゃこりゃ?」

魔道士「マスク・ド・ジーニアスのサイン入りマスクですっ!えへへ!」

戦士「…あのなぁ、こんなモン付けてんのはコスプレヤローか強盗ぐらいのもんだ!」


89 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 18:08:33.23 ID:6CGr9P2o
〜魔道学校〜

魔道士「到着〜!」

ガチャッ…テクテクテク

召喚士「さーてと、馬車はいるかなぁ…?」

生徒「学園長、お早うございます!」

学園長「はい、おはようございます」

戦士「随分礼儀正しいモンだなぁ」

魔道士「健全な心は礼儀から…ですよ!」

学園長「魔道士さんの仰る通り。まずは己を改める事で正しい力が身に付けられるのです」

盗賊「…が、頑張るっ!」

召喚士「…?」

戦士「健全な心…ねぇ」

召喚士「…馬車、拾いに行こうか」

戦士「だな…。んっ?何だ…あれ?」

学園前に集う一同の元へ、軍服に身を包んだ男が駆る早馬が迫る。


90 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 18:21:10.19 ID:6CGr9P2o
召喚士「伝令…!?」

ドドッドドッ…ズサッ

伝令「失礼致します!朱雀先生とお見受け致しますが…?」

召喚士「あ、は…はいっ!」

伝令「良かったぁ…。一度遠目からお見かけしただけだったので…」

召喚士「あの…っ、何か…?」

伝令「はっ、失礼致しました…!特殊遊撃隊、隊長殿よりこちらを早急にと…!」

ガサッ

魔道士「何です…これ?」

伝令「よくは分かりませんが、とにかく急ぎでとの事でした!」

召喚士「ありがとうございます。何だろ…?」

ガサゴソッ…パラパラッ

戦士「何だそれ…?」

召喚士「――っ!!」

伝令「どど、どうです……!?」


91 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 18:28:11.84 ID:6CGr9P2o
戦士「お前は別に見なくていいだろ…」

伝令「はっ、失礼致しました!」

盗賊「……それで?」

召喚士「早急に本国へ戻るようにとの事です」

戦士「何かあったのか?」

召喚士「うん。偽者の所在が分かったって」

戦士「!?」

盗賊「…急ごう。」

魔道士「学園長、ここで失礼致しますね!」

学園長「あっ、魔道士さん」

魔道士「…?」

学園長「…ええ。また後日、お待ち致してますわ」

召喚士「近いうち必ず、占い師さんを連れて来ますのでっ!」

戦士「…んじゃ!」

四人は伝令に促され、慌てて魔道学校を後にした。


92 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 18:31:05.95 ID:6CGr9P2o
タッタッタッタッタ

伝令「そこに馬車を待たせてあります!急いで下さいっ!」

戦士「お前に言われんでも…急いでるっての!」

タッタッタッタッタ

伝令「馬車、すぐ出られるか!?」

御者「へいっ!いつでも……ってあれぇ!?」

召喚士「あ、この前の…!」

御者「貴方がたでしたか!それならば…っ」

ギギッ…ガチャッ

御者「飛ばしますぜ!急いで乗って下せぇ!!」

魔道士「お世話になりますっ!」

盗賊「…よし…いいぞ!」

御者「んじゃ行きますぜぇ!っしゃあぁ!!」

伝令「この時間なら本国行きの定期便にも間に合いますねっ!」

召喚士「……ついに…決着か…っ」


93 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/10/29(金) 18:47:04.76 ID:6CGr9P2o
一旦抜けますです〜!
ご支援ありがとうございました!ノシ


95 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/29(金) 19:10:43.91 ID:oyzEGnso
ちょっぴり切ないラストになりそうでいやん


96 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/29(金) 19:31:44.21 ID:rbGu9JA0
1乙
ドッペルちゃんは楽しみたかっただけか…だから戦士なのか


98 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/29(金) 23:49:16.47 ID:AGgvXYAO
左大臣にドッペルさせれば失脚させられるんじゃね
変身は一回までだっけ?


99 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/30(土) 00:16:42.67 ID:O9WJwk6o
変身は一回までです

これから
斥候 盗賊×1
前衛 戦士×2
指揮 召喚士×1
後衛 魔道士×1

の4人パーティーでお送りいたします。
なお、あちら側では盗賊逆ハーレムの巻にゲフンゲフン



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