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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その23
- 709 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2011/01/07(金) 18:44:27.62 ID:WWDKUpMo
法師「まずは今後の手筈を……」
ピクッ
ハヌマーン「……」
法師「…どうか致したか?」
ハヌマーン「今、何か……」
ガタッ!!
ガーゴイル「た、大変だぁ!」
白馬騎士「!?」
剣士「どうしたっ!?」
ガーゴイル「国境近くにラクシャーサの残党が……っ!」
白馬騎士「何ぃ!?」
法師「……会談を嗅ぎつけられたか…っ」
剣士「…すぐにこの場を離れましょう!」
白馬騎士「ああ。陛下、私のお傍を離れまするな!」
三男「……っ」
- 710 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/07(金) 18:45:05.64 ID:WWDKUpMo
ザザッ…タッタッタ…
ハヌマーン「敵襲だ」
戦士「…おう、聞いたよ」
魔道士「ど、どうしますかっ!?」
白馬騎士「まずは陛下を安全な場所へお連れするのが最優先だ」
弟者「当ったり前だろうが!」
老将軍「全く…。我らが同行していて良かったわい」
戦士「…んで、そっちはうまくいったのかな?」
剣士「……もちろん!」
戦士「…そりゃ良かった!そんじゃああとは……!」
魔道士「追い払うだけですねっ!」
錦将軍「馬車ぁ!急いで陛下をお乗せしろぃ!!」
マーマン「俺らも行くかね」
オーク「法師様を守らなきゃだよ!」
ハヌマーン「ああ、二人は法師殿を頼むぞ!」
- 711 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/07(金) 18:45:43.56 ID:WWDKUpMo
ドドオオォォォォ…
ラクシャーサ「……これを手土産に、ラーヴァナ様の元へ帰参するぞ!」
国境付近にはラクシャーサの残党が大挙にて迫る。
ラクシャーサ「そうでもしねぇと…殺されるだけだっ」
ザッ
ラクシャーサ「いくぞぉ!!」
剣士や白馬騎士、法師らもこの事態を想定していなかったわけではない。
しかし勝ち目のない戦にわざわざ挑んでくるとは考えにくかったのだ。
ラクシャーサ「……ちぃ、もうきやがったのかよ!」
それ程までにラクシャーサの残党は切羽詰っており、使えぬ者は切り捨てる、
背後に控えるラーヴァナの残忍さを痛感する結果となる。
ドドッドドッドドッ…
弟者「おらおらおらぁ!一番乗りだあぁ!!」
錦将軍「させるかぃ!!」
ドンッ!!
- 712 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/07(金) 18:47:56.65 ID:WWDKUpMo
国境を跨ぎ押し寄せる魔物。その群れの中に、いの一番で、
錦将軍の駆る馬が高く跳躍し、飛び降りる。
ザザアアァァ
弟者「にゃろぉ!?」
錦将軍「でりゃああぁぁーっ!!」
フォンッ!!……ズバシュウウゥゥ!!
円を描くように馬上で槍を奮う錦将軍。虎を模した兜の奥から
鋭く光る眼光が、周囲の魔物を捉え、一振りにて数匹を殲滅する。
ラクシャーサ「ひるむなぁ!!いけぇ――」
ザッ
ラクシャーサ「……なっ――」
弟者「どおりゃああぁぁ!!」
ブオッ……ドゴオオォォンッ!!
二番手に飛び込むは、華麗に戦場を舞う錦将軍とは対称的に、
地面をも砕く一撃で魔物を粉砕する、矛を手にした弟者。
- 713 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/07(金) 18:48:44.39 ID:WWDKUpMo
弟者「一番乗りは譲ったがぁ……数なら負けねぇ!!」
錦将軍「そうかぃ!」
ラクシャーサ「…な、なんだコイツら!?えぇい、回り込めっ!」
ザザッ
ラクシャーサ「……!?」
兄者「そうはさせんぞ!」
長い顎鬚を撫でながら立つ兄者の右手には、
一際大きく、そして鋭利な得物が握り締められている。
兄者「この…青龍偃月刀の錆にしてくれるわっ!」
ドズンッ!!
ラクシャーサ「バ…カな……っ」
兄者「ここから先、魔物の一匹たりとも通さぬわ!」
ラクシャーサ「……へ、へへ…っ」
ドシャアァ
兄者「……」
- 714 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/07(金) 18:50:20.27 ID:WWDKUpMo
オオォォ…
戦士「な、なんつう強さだアイツら…っ!」
白馬騎士「あれぞ五虎将軍の真髄よ」
剣士「僕らの出る幕はなさそうですね…」
戦士「あ、ああ……」
法師「三男、きを付けてな」
三男「兄上こそ……っ」
老将軍「よし、陛下が発たれるぞいっ」
ピクッ
ハヌマーン「……!!」
白馬騎士「左の崖上ぇ!!」
戦士「右の…森からもだ!!」
ザザッ…スタッ
ヘルハウンド「……ウウゥゥ」
マーマン「ヘルハウンド!?いつの間に…っ!」
- 715 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/07(金) 18:51:57.92 ID:WWDKUpMo
オーク「法師様!下がって!!」
ジャキッ
白馬騎士「正面から強行突破かと思ったが…こういう事か…っ」
魔道士「……っ」
ヘルハウンド「…ウウゥゥ……グアァーッ!!」
挟撃の形で飛び掛かるヘルハウンド。その先陣を切った一匹が空中で迎撃される。
バシュッ……ズガッ!!
ヘルハウンド「ギャウンッ!!」
戦士「……矢!?」
剣士「…!!」
老将軍「……ふーっ。やれやれ」
矢の主は老将軍。一呼吸とともに手にした弓へ次のやをあてがい、
ヘルハウンドの再攻撃に備えを取る。
白馬騎士「老将軍殿は弓の名手。支援は彼にお任せを!」
戦士「なーるほど、それなら…っ」
- 716 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/07(金) 18:54:26.94 ID:WWDKUpMo
ダッ
ヘルハウンド「……グウウゥゥ」
戦士「…大人しく退いてくんねぇか…?」
ゴゴゴゴゴ…
戦士「今日の俺は気分がいいんだ。来るなら手は抜けねぇぜ?」
ヘルハウンド「……グウゥ、グアオオォォ!!」
ババッ……ザシュウウゥゥ
戦士「……」
情け空しく果敢に挑むヘルハウンドを、戦士は一刀の元に斬り伏せた。
戦士「魔道士っ!三男さんが出るまで時間を稼ぐんだ!」
魔道士「……はいっ!」
ヘルハウンド「……グ、ウウゥゥ」
白馬騎士「……」
ヘルハウンドの群れは一同の威圧に気圧され、その場に立ち往生の形となる
…が、死を覚悟した魔物らの行動は予想外のものであった。
- 717 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/07(金) 18:56:48.45 ID:WWDKUpMo
ドウンッ!!…ダンッ!!
剣士「な……っ!?」
戦士「しまった!密集して特攻する気だ!!」
白馬騎士「老将軍っ、陛下を!!」
老将軍「分かっておるわいっ!」
ギリギリッ……バシュッ!!
ヘルハウンド「グガアアァァ!!」
ボシュッ!!…ドドオオォォンッ!!
老将軍「炎じゃとぉ!?」
マーマン「消化なら任しておけぇ!」
魔道士「こちらも……撃ちますっ!」
ドドオオォォンッ!!…バシュウウゥゥ!!
剣士「突破されたぞっ!」
戦士「くっそぉ!!」
ハヌマーン「…これだから……犬は嫌いなのだっ!」
- 718 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/07(金) 19:08:52.57 ID:WWDKUpMo
ザザッ…ザザザッ
戦士「……くそぉ…速えぇ!!」
剣士「馬車を止めるな!!」
老将軍「ふんっ!」
バシュッ……ドズッ!!
ヘルハウンド「ギャンッ!」
老将軍「狙撃出来ても…一匹ずつでは…っ」
タタタッ
ハヌマーン「…はぁっ!!」
この場でヘルハウンドの速度に追いつけるはハヌマーンの脚力のみであった。
ハヌマーンは上空から如意棒を伸ばすと、そのまま地面へ叩きつける。
ヒュオッ……ズッガアアァァンッ!!
叩きつけられ、はたまた四散する魔物らは馬車より離れ散り散りとなるが…。
ハヌマーン「…しまった!一匹取り付かれたっ!!」
三男を乗せた馬車へ、玉砕覚悟のヘルハウンドが一匹、飛び掛かった。
- 722 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/07(金) 20:15:54.83 ID:mdCczQDO
1乙
騎都尉→呂布
兄→関羽
弟→張飛
錦→馬超
老→黄忠
白馬←誰
- 725 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/07(金) 21:35:56.90 ID:TK/tc.DO
>>722
そこまでわかっていて何故思いつかんw
超雲だろw
- 726 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/07(金) 21:48:14.86 ID:xCg9ayEo
大軍師→はわわ
- 731 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 01:52:49.10 ID:Ef8rptUo
ガオンッ!!
ヘルハウンド「グガアアァァッ!!」
ヘルハウンドが開口し炎がメラメラと鋭い牙の間から漏れる。
そしてその身は燃え盛り、馬車めがけ一直線の火の玉と化し突撃する。
白馬騎士「――っ!!」
馬車が突如飛び跳ねた。軌道を変えたわけもなく、その場で飛び跳ねたのだ。
平坦だった道が突如地形を変え、馬車の周囲のみ隆起した。
剣士「……っ!!」
咄嗟に振り向き背後の魔道士を見つめる剣士。
魔道士「……はぁっ、はぁっ」
目に飛び込んだのは、杖を両手で突き出し、魔法を放ち終えたその姿。
剣士が再び馬車へ目を移した時、ヘルハウンドは強引に軌道を変え、
馬車へと突撃するものの、目測は完全に狂い、御者と馬の背を焼くに留まる。
ハヌマーン「……はぁっ!」
着地と同時に如意棒を薙ぐハヌマーンにより、最後の一匹は息絶えた。
- 732 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 01:53:50.85 ID:Ef8rptUo
馬「ヒヒイイィィンッ!!」
白馬騎士「御者が……っ!」
法師「まだ生きているっ!オーク、私を彼の者の元へ!」
オーク「わ、分かったです!」
ダッ!!
マーマン「ちぃっ」
ドォンッ!!…ジュウウゥゥ…
マーマン「消化はしたっ!あとは法師さん、アンタに任せるぜ!」
法師「……大丈夫。まだ息はある」
パアアァァ…
魔道士「……良かった…っ」
白馬騎士「陛下っ!!」
剣士「馬が興奮しているっ!落ち着かせねば……っ」
背を焼かれた馬は混乱に陥り、三男を乗せた馬車は暴走を始める・
三男「……く…ぅっ!!」
- 733 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 01:54:24.21 ID:Ef8rptUo
ガラガラガラッ…ドドッドドッ
戦士「…早く止めねぇと!!」
ハヌマーン「ちぃっ!」
ダッ!!
戦士「ハヌマーン!!左だっ!!」
ハヌマーン「何っ!?」
ヘルハウンド「グロオオォォ!!」
ハヌマーン「…まだ……いるのかぁ!」
バキィッ!!…ヒュオッ…ズガアアァァンッ!!
ハヌマーン「…くそっ、馬車が…っ」
戦士「白馬騎士さんっ、剣士さん!馬で……」
白馬騎士「我らの馬ならば追えるはずだっ!」
剣士「はい!!」
グイッ…ドドッドドッドドッ…
戦士「頼むぜ……っ」
- 734 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 01:54:59.74 ID:Ef8rptUo
ドドッドドッドドッ…
兄者「……?」
錦将軍「…ありゃあ陛下の馬車じゃねぇか!!」
弟者「何故わざわざこっちに!?」
ドドッドドッドドッ
兄者「魔物を近づけさせるな!」
弟者「おう!!」
錦将軍「何かあったに違いない…。馬車を止めるぞ!」
ラクシャーサ「…うらぁっ!!」
ガキイィンッ!!
錦将軍「テメェの相手をしている暇は…ねぇんだよぉ!!」
ザシュウウゥゥ
錦将軍「……こっちじゃ追いつけねぇ!弟者っ、追え!!」
弟者「……こっちだって…囲まれて…くそぉ!!」
兄者「急げ…っ!!国境を越えてしまうぞ!」
- 735 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 01:56:03.26 ID:Ef8rptUo
ドドッドドッドドッ
白馬騎士「陛下は!?」
兄者「国境ギリギリまで差し掛かっている!早く止めねば…!」
剣士「……っ!」
鞘から長剣を抜き、ラクシャーサの軍勢へと単騎駆ける剣士。
それに続き、白馬騎士、兄者の二騎も後に続く。
錦将軍「…ダメだっ!国境を越える……!!」
弟者「こんの……クソ共がああぁぁ!!」
ズドオオォォンッ!!
白馬騎士「非常時だ。国境の事を気にしているような場合でなはい」
兄者「…うむ。後に処刑されようが……致し方あるまいっ!」
馬車はやがて国境を越え、本国領内へと暴走しながら突入する。
剣士「僕なら国境を越えようが問題ないはずだっ!」
躊躇なく国境を越え、馬車を前方に捉えた剣士。
だがその目の前には、新たな影が多数姿を現した。
- 736 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 01:56:59.34 ID:Ef8rptUo
ドドッドドッドドッ…
剣士「――!?」
ドドッドドッドドッ
剣士「……新手…!?そんな……っ」
馬車は瞬く間に無数の影の中へと吸い込まれ、剣士の前より姿を消す。
呆然とする剣士の背後から追ってきたラクシャーサが追い討ちの如く襲い掛かる。
白馬騎士「剣士殿っ!背後だ!!」
剣士「……っ」
失意の為に一瞬の初動が遅れ、剣士は瞬時に間合いを詰められてしまう。
冷徹な者であれば造作もなく対応出来たであろうが、
剣士の良くも感受性の高い性格が、この時ばかりは裏目に出てしまったのだ。
剣士「――!!」
迫る一匹目のラクシャーサを長剣で振り落とし、二匹目ノラクシャーサが
武器を振り上げ、剣士を斬り付けようとするその瞬間、
先程の影からとてつもなく重い一撃の拳が剣士を救った。
- 737 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 01:57:35.20 ID:Ef8rptUo
…ィィィイ…バゴゴオオォォンッ!!
ラクシャーサ「――!?」
直撃を受けたラクシャーサは空中で粉々になり、地上より姿を消した。
ラクシャーサ「……な、なん……っ」
ザッザッザ
剣士「……ッ!!」
ザッザッザ
南方司令「…はっはっは!正義の使者…参上!!」
南方弓長「援軍が遅れてごめんなさいね。お仲間はこの通り、無事よっ」
剣士「……へ、陛下っ!!」
三男「……っ」
南方弓長「……えっ、今…陛下……って」
南方司令「…こい、悪の手先共っ!!」
ラクシャーサ「……こ…んの野郎っ!!」
ザザッ!!
- 738 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 01:58:41.25 ID:Ef8rptUo
南方兵「司令を援護しろーっ!!」
魔道兵「撃て撃てぇ!!」
ドドオオォォンッ!!…ズガガアアァァ!!
白馬騎士「……あれは……本国の!?」
兄者「…どうやら味方のようだな」
剣士「助かった……のか」
ドドッドドッドドッ…タタタッ
戦士「みんなっ、無事か!?」
魔道士「あっ!あれって……南方司令部の皆さんっ!?」
白馬騎士「ええ。本国からの援軍のようです」
錦将軍「陛下はご無事か!?」
兄者「……そのようだ」
バゴオオォォッ!!
南方司令「華国の諸君っ、私が許可する!国境を越え…共に戦ってくれ!」
弟者「……ははっ、だとさ!こりゃ…行くっきゃねぇだろ!」
- 739 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 01:59:57.64 ID:Ef8rptUo
ラクシャーサ「…く…そぉ……くそぉ!」
老将軍「……ふんっ!!」
ラクシャーサ「こんな……事が…ぁ!!」
戦士「でえりゃあぁ!!」
ラクシャーサ「…ち……きしょおおぉぉ!!」
南方司令「…ファイナル…ジャスティスパアアァァンチイイィィ!!」
ズガッグシャメキッドゴオオォォバッギャアアァァンッ!!
南方弓長「……これで終わりかしら?」
魔道士「……みたいです」
南方弓長「任務ご苦労様。うまくいったみたいね」
戦士「…事情は後で話す。とりあえず全員味方だ」
南方弓長「そのようね」
南方司令「……貴方が華国の陛下であらせられるか?」
三男「……如何にも」
南方司令「本国南方司令部所属、南方司令と申します。お見知りおきを!」
- 740 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 02:01:26.56 ID:Ef8rptUo
…
南方弓長「…成程、そういう事でございましたのね」
ハヌマーン「本来はそなたらに話を通すが筋というものだが……」
南方弓長「まだ悟られるわけにはいかなったのですものね。仕方ありません」
法師「しかし、これで全ての線が繋がりました」
南方弓長「…ですね。それで司令――」
南方司令「…ほぉ、君らは五人揃っているのか」
弟者「…ま、まぁ」
南方司令「それで……五虎レンジャーだっけか?…くそっ」
錦将軍「五虎将軍だっつの!」
白馬騎士「…な、何か悔しい事でも……っ?」
南方弓長「司令っ!」
南方司令「…?」
南方弓長「それで、どーするんですかっ?」
南方司令「どうする…とは?」
- 741 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 02:02:28.12 ID:Ef8rptUo
南方弓長「南東国、スグリーヴァ軍、レジスタンス…そして我ら本国……」
法師「……」
南方弓長「南側に集う全ての勢力が実を結んだんですよ?」
南方司令「ああ、そうだな。早速本部へ報告をあげるとしよう」
戦士「これで南は一枚岩になったっつー事か」
魔道士「凄いじゃないですか…っ!」
ザッザッザ
白馬騎士「此度の事はまこと、素晴らしき事」
魔道士「白馬騎士さん」
白馬騎士「人だけではない。魔族もが一致団結したのだ」
戦士「……ああ」
ハヌマーン「これで、ラーヴァナやアンラ・マンユと戦える戦力は揃いつつある」
剣士「ええ。あとは本国の援軍やワーカーが来れば……」
法師「白馬騎士、そして剣士殿…。そなたらのお陰だ本当にありがとう」
剣士「…いえ。僕はただ従ったまでに過ぎませんから」
- 742 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 02:03:36.13 ID:Ef8rptUo
白馬騎士「南方司令殿」
南方司令「…?」
白馬騎士「これで我らの手土産は整った」
南方司令「……」
白馬騎士「改めて願おう。我ら華国と…手を結んでは頂けぬか?」
兄者「成程。貴公の最大の狙いこそ、それであったか」
法師「聞けば西方も本国と手を結んだそうではありませんか」
戦士「それだけじゃねーぜ」
三男「……?」
戦士「つい先日、東方との同盟も約束したとこだ」
老将軍「東方…とな!?」
魔道士「ええっ。近々正式に締結するんですよねっ?」
南方司令「うむ。だが、同盟に関しては私の一存では申し上げられん」
白馬騎士「……左様であられたか」
南方司令「しかし今件も含め、早急に本部へ連絡致そう!」
- 743 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 02:04:46.46 ID:Ef8rptUo
白馬騎士「……陛下」
三男「私は無論、賛成だ」
オーク「良かったぁ!」
三男「側近らもおそらく分かってくれるはずだ」
白馬騎士「はい。元より本国との同盟を望んでおられましたから」
三男「……兄上」
法師「…?」
三男「近々、スグリーヴァ様にもお会いいしたいと思います」
法師「……良いのか?」
三男「はい。やはりこちらから出向き挨拶するが筋かと……」
ハヌマーン「願ってもない事。お伝え致そう」
南方弓長「司令、ついでと言っては何ですけど…国境の件も……」
南方司令「もちろん本部に伝えるさ。軍事同盟が為されれば壁は取り除かれる」
白馬騎士「それによって双方、軍事的な協力が可能となりますな」
南方司令「そういう事だ…!はっはっは!!」
- 744 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 02:05:33.26 ID:Ef8rptUo
ザッザッザ
弟者「さぁさぁ」
戦士「……?」
弟者「こうして目出度い事と相成ったわけだ」
錦将軍「その後に待ってるのは……」
弟者「酒宴だろっ!酒宴!!」
兄者「お前らは……」
弟者「なんだ?兄者は飲まないってんだな?」
兄者「……飲む」
白馬騎士「何も今すぐでなくとも…日を改めては……」
三男「構わんではないか」
白馬騎士「陛下……っ」
三男「これだけの皆々が集まる機会、そうそうなかろう」
法師「……」
三男「親睦を深める意味でも良いのではないだろうか?」
- 745 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 02:07:46.37 ID:Ef8rptUo
マーマン「…そういうの、俺は好きだぜ!」
戦士「…かもなっ!」
魔道士「戦士さんまで……。もうっ」
南方弓長「司令、いかが致します?」
南方司令「さぁー飲もうではないか!正義の諸君っ!」
南方弓長「……この人は」
南方司令「幸い、酒も持参しているしな!」
輜重兵「はいっ!」
南方弓長「何で持参しているのよっ!!」
戦士「はははっ!!」
剣士「あははは!!」
南方司令「はっはっは!!」
南方弓長「司令は笑うのおかしいでしょ!」
緊迫した空気は何時の間にか解き放たれ、その場には笑い声が響き渡る。
一同は国境線上に布やマントを敷き、それぞれが自陣内にて互いに酒を交わす不思議な光景の酒宴が始まった。
- 746 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/08(土) 02:13:50.84 ID:Ef8rptUo
白馬騎士は趙雲ですね。実際とは違って役職一番上ですけど…
連休中に30部終えて31部にいきたいと思います!次はほのぼのぐぬぬで!
ご支援ありがとうございます!それではお休みなさいませ!ノシ
- 752 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/08(土) 11:42:47.24 ID:XrqU0MMo
ハヌマーンのところにスパイとかいたらやばいよね
- 755 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/08(土) 23:50:19.82 ID:41JenNUo
>>752
法師の心眼でイチコロだろう
- 756 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/09(日) 00:53:04.65 ID:0jHpsf2o
>>755
あなるほど
もういっそ本部に法師様連れていって裏切り者見つけたらいいじゃん
- 758 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/09(日) 06:28:39.08 ID:sJzDJ2SO
ジャスティス・アイ
いや、南方司令の 正義の眼 に任せようぜ!
- 763 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/09(日) 12:29:53.88 ID:kJ/3x5Io
南方司令は「良き眼をした人よ!」とか言いそう
- 765 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/09(日) 14:43:18.08 ID:WOQ.LkYo
>>756
そんな他国の人間に判定なんてさせたら
外国人参政権以上に危険でしょ
やりようによってはいくらでも乗っ取りができちゃう
- 767 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2011/01/09(日) 18:19:19.14 ID:O2xQvopSO
南方司令「心眼!ナンポーアイ!」
戦士「魔術かなんかか?」
南方司令「否!これは鍛えぬかれた己の眼力!」
南方司令のイメージがブラボーで固まった
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