■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その14
- 839 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]
:2010/05/24(月) 23:49:35.96 ID:DaXd1NUo
マジシャン「だから、言うのが遅いんだよ!」
バーテン「仕方ねーだろ!お前が去った後に聞いたンだからよ…」
マジシャン「お陰で大苦戦……」
カチャッ…チリチリン…
バーテン「……来たか。待ってたよ」
召喚士「こんにちは」
魔道士「あっ、マジシャンさんも!こんにちは!」
マジシャン「おうっす」
戦士「うっす。えぇと…後は…」
バーテン「食材の買い出しに行ってるよ」
戦士「そっか」
盗賊「……」
バーテン「何飲む?まだ時間もあれだしな…」
召喚士「そうですね。それでは紅茶を…」
バーテン「あいよ」
- 840 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/24(月) 23:50:29.57 ID:DaXd1NUo
…
魔道士「それで、スープレックスを一撃っ!!」
マジシャン「かぁー!そいつは観たかった!!」
戦士「いやもう、凄いのなんのって・・・…」
カチャッ…チリン
占い師「あら・・・?もう来てたの?」
召喚士「こんにちは」
魔道士「占い師さん!」
占い師「みんなお揃いね。・・・…はいっと」
バーテン「おう、サンキュ」
バーテンは占い師より紙袋を受け取る。
バーテン「おし!んじゃ作ってくるから適当につまんでてくれ」
魔道士「ご飯んですか?それなら私も……」
マジシャン「魔道士ちゃんは…今日はダメだっ!」
カウンターの中から肴になりそうな木の実をかき集め、マジシャンは話しかける。
- 841 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/24(月) 23:52:23.42 ID:DaXd1NUo
魔道士「えーっ…」
マジシャン「その代わり…オジサマの相手をだな…」
魔道士「えぇ〜っ……」
占い師「イヤですって……オジサマ。うふふっ」
マジシャン「あらら…残念」
マジシャンは手にした木の実を上へ放り投げ、口を広げ受け止める。
魔道士「あれ…?盗賊さんは?」
戦士「さっきまでいたけどなぁ…」
召喚士「多分、その辺にいると…」
魔道士「…?」
召喚士「ちょっと厨房見て来ます」
魔道士「私…行きましょうか?」
召喚士「あ、いえ…大丈夫です!」
テクテクテク…
魔道士「……うぅん」
- 842 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/24(月) 23:57:27.58 ID:DaXd1NUo
戦士「…んー?」
魔道士「何だか今日は…皆さんおかしくないですか?」
戦士「そうかぁ?」
戦士はソファーに寝そべりながら、本を片手に返事する。
魔道士「なんだか、余所余所しいっていうか…」
戦士「ふぅん……」
魔道士「戦士さんはいつも通りですねぇ…」
戦士「そりゃすんませんねぇ」
スタスタスタ…
盗賊「……」
戦士「あれ?お前どこ行ってたんだ?」
盗賊「……厨房」
戦士「…厨房?お前が?」
盗賊「わ、悪いかっ!?」
戦士「いや…悪くはないっすけど…」
- 843 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 00:03:13.78 ID:K1WjY.2o
バーテン「おーし、ちょっくら頼むわ」
召喚士「はい」
テクテクテク…
召喚士「魔道士さん、ちょっといいですか?」
魔道士「はい…?」
召喚士「一緒に、手伝って貰えます?」
魔道士「は、はいっ。何でしょうか?」
召喚士「港まで鮮魚を仕入れにいこうかと」
魔道士「あ、いいですねっ!行きましょう!」
召喚士「じゃあ、行ってきます」
マジシャン「おう」
占い師「よろしくね」
魔道士「はぁい!」
テクテクテク…カチャッ…チリチリン
バーテン「さーてと………」
- 844 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 00:07:39.15 ID:K1WjY.2o
…
漁師「毎度ありー!!」
魔道士「良かったですね!この新鮮さであの値段ならお買い得ですよっ!」
召喚士「魔道士さんが言うなら間違いありませんね。はははっ!」
魔道士「はいっ!エヘヘヘッ!!」
テクテクテク…
召喚士「魔道士さん」
魔道士「はいっ」
召喚士「もうすぐ誕生日ですよね?」
魔道士「そうですよっ!」
召喚士「二十歳になって、一番したい事って何ですか?」
魔道士「うーん…やっぱり、召喚士さん達とお酒を飲みたいです!」
召喚士「やっぱりそうですよねっ!?」
魔道士「へっ!?」
召喚士「あ、いやっ……な、何でもないです!はははっ!」
- 845 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 00:12:18.43 ID:K1WjY.2o
魔道士「…?変な召喚士さんっ!エヘヘ!!」
召喚士「よし、到着。魔道士さん…開けて貰っていいですか?」
召喚士は荷物で塞がった両腕の脇から顔を出す。
魔道士「あ…ごめんなさい!そうですよねっ」
カチャッ……チリチリンッ
魔道士「ただい………」
パァーン!!パパァーン!!
魔道士がドアを開けた瞬間、クラッカーの盛大な音が店内に鳴り響く。
魔道士「え…?え…っ!?」
マジシャン「魔道士ちゃん!おめでとう!!」
占い師「大人の仲間入りねっ、おめでとう!」
魔道士「えっ?えぇ…!?」
バーテン「さぁさぁ座ってくれ!大したモンはないが…盛大にやろう!」
魔道士「えと……あ、あのっ……」
魔道士は占い師に手を引かれ、中央の椅子に座らされる。
- 846 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 00:17:01.94 ID:K1WjY.2o
魔道士「あ、あの…あのっ」
戦士「おめでと!!ついに二十歳かぁ…!!」
盗賊「魔道士、おめでとっ!」
魔道士「戦士さ……盗賊…さん…っ」
ジワッ…
召喚士「魔道士さん…」
魔道士「…あ…あのっ…あのっ……ひぐっ」
召喚士「お誕生日、おめでとうございます!」
召喚士は両腕に抱えた紙袋の中から花束を取りだし、魔道士へ手渡す。
魔道士「召喚士さぁん……っ!わ、私…私…っ!!」
ポロポロポロッ…
魔道士「ごめんなさいっ!……こんな…こんなお祝いとか…はじめてでぇ…!」
占い師「謝らなくていいのよ、はい…ハンカチ…」
占い師はハンカチで盗賊の涙を拭う。
魔道士「あ…ありがとう…ございますぅ…!ひぐっ!」
- 847 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 00:20:06.01 ID:K1WjY.2o
…
魔道士「ぐすっ……ひぐ……すんっ…すん」
盗賊「大丈夫…?」
魔道士「ごめんなさい…。もう大丈夫です…」
戦士「何でそんな泣いてんだよ」
魔道士「だってぇ…みんなして感動させるから…」
占い師「嬉しかったのよね…」
魔道士「はいっ…」
バーテン「さ、腹も減っただろ。じゃんじゃん食ってくれ!」
マジシャン「おぉ、タダ飯!!」
バーテン「だーれがタダっつったよ」
マジシャン「げっ…!マジかよ、ケチくさ……」
バーテン「じゃあ帰れよ」
マジシャン「冗談だよ、冗談!!ハッハッハ!!はぁ…」
魔道士「ふふっ……ふふふ…っ、エヘヘッ!」
- 848 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 00:22:42.91 ID:K1WjY.2o
…
魔道士「あっ!ペスカトーレがある!!」
召喚士「…ごめんなさい」
魔道士「…?」
召喚士「さっき、作ってみました」
魔道士「召喚士さんがっ!?」
召喚士「はい…お口に合うかどうか……」
魔道士「合いますっ!絶対合いますよ!」
魔道士は鼻息荒く、ペスカトーレを自分の皿に盛り始める。
戦士「食ってから言えよな…」
魔道士「いただきますっ!………んーっ!美味しい!!」
召喚士「本当ですか!?良かった…!!」
占い師「うん、本当に美味しいわよ」
マジシャン「でも…なーんか食った事あるんだよなこれ……」
盗賊「……?」
- 850 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/25(火) 00:41:38.81 ID:7HauDVIo
ハンカチが必要なのは盗賊・・・・・・かい?
いや,必要そうではあるが。
- 851 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/25(火) 00:53:28.36 ID:DHGb7QAO
師匠流ペスカトーレとか…?
- 852 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/25(火) 01:07:40.24 ID:Js3UVGI0
>>851
どのSSでもそういった予想は胸の内にしまっておくものだぜ
- 853 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/25(火) 02:01:54.62 ID:kOoIvVM0
この程度なら別に構わないだろ
もっと長い目で見た伏線の指摘とかはごめん被りたいが
- 854 :GEPPERがお送りします [] :2010/05/25(火) 02:19:40.41 ID:pjfDV2AO
軽い予想をみんなでわいのわいの言いながら読むのは楽しいとおもう
あくまでも軽い予想な
- 861 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/25(火) 08:35:54.72 ID:xQIjx6Ao
召喚士と魔道士
戦士と盗賊はくっつく
伏線がはりめぐらされてるから間違いないね
- 862 :GEPPERがお送りします [] :2010/05/25(火) 08:39:46.38 ID:c9pxN9Uo
>>861
それは、思ってても認めたくn…
召喚士なら良いか。
幸せにしてあげてねっ!
- 864 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/05/25(火) 10:44:24.70 ID:evFqAZ.o
おはようございます!先に謝罪だけさせて頂きたく…うへ
>>846はどうみても盗賊ではなく魔道士ですね…
そして昨日は思いっきり寝落ちしてしまいました…すみません
重複しちゃいますが、予想について個人的には全然OKです
もう色々と互いに妄想しながら雑談で盛り上がって頂ければと
それで隅っこの方でいいのでコソーリ参加させて頂ければ幸い…
- 872 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:05:19.05 ID:evFqAZ.o
マジシャン「あー…そりゃそうだわなぁ」
召喚士「食べた事、あると思いますよ」
マジシャン「あぁ、思い出しちまったよ」
召喚士「どうですか?」
マジシャン「アイツのは酒入れ過ぎでお世辞にも美味いとは言えない」
盗賊「……モグモグ」
マジシャン「でも、これは美味い。ついに師を越えたな…召喚士」
召喚士「……ありがとう…ございますっ」
戦士「何だこのやりとり…」
バーテン「もう酔ってんのか?」
魔道士「でも、本当に美味しいですよっ!」
召喚士「それは良かったです!」
魔道士「ありがとうございますっ!召喚士さん!」
召喚士「あっ、いえ…っ。そんな大した事でもなく……」
魔道士「えへへっ!」
- 873 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:05:46.95 ID:evFqAZ.o
バーテン「よーし、お待ちかねのケーキといこうかね」
バーテンはカウンターの奥からケーキを取り出す。
占い師「どお?」
魔道士「これ…作ったんですか!?」
占い師「いえ…市販です……」
魔道士「凄い嬉しいです…っ!こんな大きなケーキ…夢みたい…」
魔道士は瞳を潤ませ、円卓に置かれたケーキを見つめる。
戦士「ろうそく20本……と」
占い師「ほらっ、早く点火して」
マジシャン「はいはい…」
急かされながら、マジシャンは右手の親指と中指を擦る。
パチンという音と同時に、20本のロウソクへ一斉に火が灯る。
召喚士「おぉ…っ」
魔道士「凄い…!!」
マジシャン「伊達にマジシャン名乗ってねーぞ?ハッハ!」
- 874 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:06:23.97 ID:evFqAZ.o
バーテン「さ…一発で吹き消せるかな?」
魔道士「緊張します…」
召喚士「……」
マジシャン「お前やれ…な?ボソボソ」
戦士「えぇ!?…オッサンやってくれよ…ボソボソ」
魔道士「いきますっ!」
スゥーッ………フーッ!!
占い師「頑張って!あと3本…2本っ!」
魔道士「……んーっ!はぁ…っ!!」
戦士「……はぁ」
戦士は右手を伸ばし、盗賊の背中を上から下になぞる。
ツツーッ
盗賊「ひああぁぁっ!?」
魔道士「!?」
召喚士「ふーっ!」
- 875 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:06:50.79 ID:evFqAZ.o
バキィッ!!
戦士「ぐわっ!」
盗賊「な、何をするっ!!」
マジシャン「おー!見事一発!!」
魔道士「えっ…!?あ、ほんとだ……」
バーテン「これで今年も一年、幸せに過ごせるだろうよ」
魔道士「えへへへ〜!ありがとうございますっ」
占い師「さぁ、切り分けて頂きましょう」
魔道士「はい!」
占い師とバーテンはケーキを手際よく切り分け、皿に乗せ始める。
マジシャン「一発で消せそうにない時は、ああやって注意を向けて…ボソボソ」
盗賊「だからといってな、あのような不埒な…ボソボソ」
戦士「だから…そういう儀式なんだって…。昔から男性が女性に…ボソボソ」
占い師「はいっ、魔道士ちゃん!」
魔道士「ありがとうございます!わぁ…美味しそう〜」
- 876 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:07:16.91 ID:evFqAZ.o
召喚士「いただきます。………うん、美味しいです!」
戦士「盗賊?」
テクテクテク…
バーテン「そこの上に置いてあるよ」
盗賊「…うん。ありがとう…ございます」
盗賊は厨房より大きな瓶を持ち、戻ってくる。
戦士「なんだそれ?」
盗賊「…さ、さっき……作ったの」
バーテンが要したグラスに、盗賊は瓶の中身を注ぎ始める。
トプトプトプ…コトッ
魔道士「ジュース…ですか?」
盗賊「あ、あの…さっき…作った…から、その……」
魔道士「盗賊さんが作ってくれたんですか!?」
盗賊「……う、うん」
盗賊は恥ずかしそうにモジモジと俯きながら、グラスを手渡す。
- 877 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:07:42.64 ID:evFqAZ.o
魔道士「いただき…ます…」
コクコクッ…
盗賊「ど、どう…かな?」
魔道士「……ひぐっ……ふえぇ…っ」
盗賊「!?あ、あの!…えと……っ」
魔道士「美味しいです…!盗賊さん…すっごい美味しいですよぉ!」
戦士「そんなに…泣くほど美味しいか?」
マジシャン「分かってねぇなーお前は…そんなんじゃモテねーぞ?」
戦士「は、はぁ……」
魔道士「ほんとに…ありがとうございますぅ……」
盗賊「よ、良かった…!」
魔道士「…ひぐっ…これ、スムージーですか…?」
盗賊「…うん。飲んで…美味しかったから」
魔道士「おぉー。果物いっぱいで美味しいです!ほんと!」
盗賊「そ、そうっ!?良かった……」
- 878 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:10:48.96 ID:evFqAZ.o
マジシャン「次はお待ちかね!プレゼントターイム!!」
魔道士「えぇっ!?そんな…それは……」
マジシャン「はい、じゃあお前から」
占い師「私!?……大したものじゃないのだけれど」
ゴソゴソッ
占い師「はいっ、おめでとう!」
魔道士「ありがとうございます!開けても…?」
占い師「もっちろん!」
魔道士は手渡された紙包みをゆっくり丁寧に開く。
魔道士「これ…香水、ですか!?」
占い師「うん。本国で大人気の一品なのよ〜」
魔道士「こんな高価な物……」
占い師「そんな事ないわよ〜。最近は安価で良質な物が多いのよ」
魔道士「そうなんですかぁ…」
占い師「これもね、期待の若手調香師が立ち上げたブランドでねっ…」
- 879 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:11:15.81 ID:evFqAZ.o
戦士「調香師…って何だ?」
召喚士「香水とか食品の香料を調合する人…って感じかな」
占い師「しかも!トップノートからラストノートまで色々と匂いが楽しめるのっ!」
魔道士「へぇ…っ!凄いですね!!」
戦士「なんたらノートって何だ…?」
召喚士「……分かんない」
魔道士「早速付けてみても良いですかっ?」
占い師「もっちろん!」
カパッ……シュッシュッ…
魔道士「柑橘系で…少し甘〜い香り…。良い匂いですね!」
占い師「良かったぁ!魔道士ちゃんのイメージで選んだのよ〜」
魔道士「本当にありがとうございます!!」
魔道士は深々と頭を下げ、占い師へ礼を言う。
占い師「うふふっ!じゃあ次は…バーテンかしら?」
バーテン「!?……俺かよ」
- 880 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:12:03.84 ID:evFqAZ.o
魔道士「もしかして…一人ずつあるんですか…!?」
マジシャン「お前ら買ったの?」
戦士「まぁ…一応…」
マジシャン「じゃあそういう事になるわな」
魔道士「どうしよう…。私こんな沢山…あっ、お礼はまた後日…」
召喚士「誕生日のお祝いなんですから、気にしないで下さい!」
占い師「そうそう。ほら、次が待ってるわよ?」
バーテン「……俺はこれだ」
ジャラッ…コトッ
魔道士「時計ですかっ!?…むむ無理です!こんな高価な…」
バーテン「いやいや、俺が持ってても宝の持ち腐れだ」
魔道士「で、でもっ…」
バーテン「新品じゃねーんだが、貰ってやってくれないか?」
魔道士「………」
バーテン「それなら…冒険者達に俺からプレゼント…って事でどうだい?」
- 881 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:12:33.65 ID:evFqAZ.o
バーテンは懐中時計を魔道士の掌へ乗せる。
魔道士「え…あの、あのっ……」
マジシャン「しっかしお前、良い物持ってるなぁ…」
バーテン「年代物だけどな」
そう呟き、バーテンは火を点けたタバコをくゆらせる。
バーテン「辞める時そのままくすねてきた」
占い師「まぁ」
マジシャン「ハッハ!そういう事か…!」
バーテン「博士渾身の一品だ。そうそう壊れたりしねぇさ」
魔道士「あの…あ、ありがとうございます!」
バーテン「なぁに。さて次はこいつかな」
マジシャン「俺のは凄いぜ!ちょっと待ってろ…」
スタスタ…ゴソッ
マジシャン「じゃーん!見ろ、なかなかだろ!」
マジシャンは手にしたローブを広げ、一同に見せる。
- 882 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:13:20.02 ID:evFqAZ.o
魔道士「っ!!」
戦士「おぉー」
マジシャン「魔道士のローブ。しかもオーダーメイド」
盗賊「…凄い」
マジシャン「見た目とは裏腹になかなかのスグレモノだ」
ローブを広げ、魔道士の肩へとそっと掛ける。
マジシャン「コイツは鉱石を使った、特殊な糸で作られてる」
魔道士「鉱石を…ですか!?」
マジシャン「ああ。炎の鉱石だから耐熱効果抜群よ!」
召喚士「凄い…!そんな物まで…」
マジシャン「シルク自体に鉱石が含まれててな…」
バーテン「養蚕の際に、餌に混ぜておくんだよ。粉末にした鉱石をな」
召喚士「なるほど…」
マジシャン「んで、それを食べた蚕が出す絹糸が…って事さ」
魔道士「い、いいんですか!?そんな立派な……」
- 883 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:13:46.61 ID:evFqAZ.o
マジシャン「ハッハ!もちろん!愛しい弟子の為だ」
魔道士「あの…本当にありがとうざいます!なんて言ったらいいか…」
マジシャン「もっと早く知ってれば、もうちょい立派な物…用意出来たんだけどな」
魔道士「いえ…っ!充分すぎます!本当に……」
マジシャン「ハッハ!さて…あとはお前らだぞ」
戦士「……おう」
召喚士「それじゃあ俺のを……」
バーテン「お前のは時間的にもうちょい待った方が良いと思うぞ?」
召喚士「え…?あ、そうか…。そうですね…」
戦士「んじゃ、先に俺から……」
テクテクテク…ゴソゴソ…
戦士「ほいっ!おめでとう!!」
魔道士「ありがとうございます!戦士さんっ!」
笑顔で答える魔道士は、包みを丁寧に広げる。
魔道士「………!?」
- 884 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/25(火) 18:14:12.87 ID:evFqAZ.o
戦士「どうだ?うってつけだろ!」
マジシャン「ん?……ナイフ…?」
バーテン「包丁だろ。よく見ろ」
占い師「調理セットね。いいじゃない」
戦士「いっつも色々と作って貰ってるからな!」
マジシャン「それで更に腕によりを掛けて…って事か」
戦士「そうそう…っておい!」
魔道士「ありがとうございます!」
戦士「大したもんじゃないけど…ほんと…」
魔道士「これでまた、いっぱい料理作りますね!エヘヘッ!」
戦士「おうっ!頼んだぜ!!」
戦士は笑いながら、盗賊の背中をぽんと押す。
盗賊「!?」
戦士「ほれ、次はお前だ」
盗賊「……う、うん」
- 865 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/25(火) 11:00:01.49 ID:SqKL6IQo
>魔道士「ごめんなさいっ!……こんな…こんなお祝いとか…はじめてでぇ…!」
巨人の星のクリスマスみたいなことが過去にあったんじゃないかと心配になる
- 866 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/25(火) 11:03:58.70 ID:N3Q31rco
一般に世界地図は出回ってるのかなぁ
流通や国防上の理由とかで一般人はあまり知らないんだろうか
ファンタジーだと書物も雑誌どころか瓦版程度の物しかなさそうだけど
この設定だと女性誌とかはありそうだ
- 867 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/25(火) 12:21:16.60 ID:v7eCcEDO
どっかの神が作ってくれた登場人物紹介すごい参考になるなー
けど、人数が大杉て縦横の関係がいまいちわからん、とくに国軍
誰か人物相関図みたいの作ってくれよよくある矢印つかった奴で
- 870 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/25(火) 17:17:12.93 ID:0N/mQAAO
魔道士でさえ誕生会をしてもらえてるというのに俺ときたら…
- 891 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/05/25(火) 18:52:16.88 ID:evFqAZ.o
>>865
見た事ないけど多分大丈夫だと思います!
>>866
地図は召喚士も買ったりしてるので市販していそうですね
ワーカーや商人メインなので一般では需要がないっぽいです
あと女性誌や新聞など書籍関係の流通は発達していると思います
>>867
本当にすみません。近いうち整理してみます…
>>870
誕生日ですか!?おめでとうございます!
キャラのご希望があれば台詞形式でお祝いのメッセージが…
それでは失礼致します!ご支援ありがとうございました!ノシ
次へ 戻る 戻る 携 上へ