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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その36
432 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:32:09.97 ID:VIAmCKlho
 ドンッ!!

女賢者「んふふっ♪ すごぉい人の数ー」

 ドドンッ!!

魔法剣士「国軍だけかと思ったが、ワーカーもかなりの数だな」

 ドドドンッ!!

ジュニア「こりゃ、楽出来そうだわなぁ……なんてな。ハッハ!」

 ドドドドンッ!!

眼鏡「これだけの猛者が揃えば、魔王も倒せるといいね」

 ドドドドドンッ!!

天才「ハーッハッハッハ!! 数が問題じゃねぇ。質の問題だ」

召喚士「上位ワーカー勢ぞろい……っ」

戦士「……マジかよ」

魔道士「す、凄い……っ」

盗賊「……オ、オールスターだ」

 新たな歴史の1ページとも言える日を、一同は迎えた。


434 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:32:39.91 ID:VIAmCKlho


 召喚士「行けっ!コカトリス!!」

    〜第五十八部〜



435 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:33:12.72 ID:VIAmCKlho
 青年兵の演説より3日後。北関には世界各国より多数の人々が集結していた。

国軍兵「西国国王、到着なさいました!」

 ザッザッザッ バサッ

王子「遅くなった。申し訳ない」

皇太子「いやいや。遥々の親征、感謝する」

王子「西国軍は北西山のふもとに、約3万の軍勢で駐屯している」

 ザワッ

白馬騎士「3万……っ」

エリート「……」

王子「手土産に、山頂に布陣していた愚かな魔王軍を殲滅しておいた」

青年兵「それは素晴らしい手土産です。どうぞ、お掛け下さいませ」

王子「失礼。……ん?」

帝「お無沙汰しておる」

王子「東方の……。いや、更にお美しくなられた」

帝「ふふっ。西国王殿は世辞が上手いのう」


436 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:34:35.66 ID:VIAmCKlho


大軍師「それではこれより、軍議を行います」

青年兵この戦いにおける指揮官を務めます、本国国軍大元帥、青年兵です」

名代「……」

青年兵「とは言っても、実働的には各国、独自に兵を進めて頂きます」

大軍師「演習もなく、多国籍軍を敷いても混乱を招くだけです」

王子「賛成だな。それぞれの弱点を補えばそれで良いと思う」

白馬騎士「同意ですな」

帝「うむ。異論はない」

青年兵「作戦内容についても、各々に任せたいと思います」

大軍師「別に楽をしようというわけではありませんよ。ふふっ」

王子「分かっているよ……」

大軍師「但し、魔王城への突入は一斉に行います。それだけはお忘れなく」

三男「それで、兵はどのように進めるのですか?」

大軍師「はい。それではまず、地図をご覧下さいませ」


437 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:35:33.08 ID:VIAmCKlho
 バサァッ

大軍師「北関と魔王城は距離があります。まずは魔王軍を北へと押し込みます」

青年兵「西国には北西山よりそのまま北へ向かって頂けますか?」

王子「勿論、そのつもりさ」

大軍師「東方の皆様は、海峡より西へ兵を進めて頂きたく」

名代「承知仕った」

大軍師「道の案内には海峡、及び東方司令部の者らを同行させます」

青年兵「東方の兵はいかほどになりますか?」

帝「使える兵が1万程。総兵力で言えば2万といったところか」

大軍師「海峡の兵と東方司令部の兵を合算すれば、4万近くにはなりますね」

青年兵「ええ。十分です」

帝「兵は東方司令部にて待機しておる。いつでも動かせるぞ」

青年兵「ありがとうございます。次に南東国ですが……」

大軍師「南東国には我らと共に、中央より北進して頂きたいと思います」

白馬騎士「異論ありませぬ。お任せ致します」


438 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:36:18.40 ID:VIAmCKlho
青年兵「ハヌマーン様らの軍はどうです?」

三男「兄上の話では、獣道を使い、順次、北へ向かうと申しておりました」

大軍師「遊撃として働いて頂けそうですね」

青年兵「互いに連携を取り、うまく共闘しましょう」

エリート「まず目指すはどこになるのだ?」

大軍師「……ここです」トントン

王子「川の中腹だな。島がある」

大軍師「我らは川中島と呼んでおります。ここに拠点を築きたいと考えております」

名代「大丈夫なのですか?」

青年兵「周囲を川に阻まれておりますが、逆にこれをうまく利用さえすれば、防衛に使えます」

大軍師「まずは中央軍でここを制圧したいと思っております」

帝「中央の軍勢は?」

大軍師「本国の総兵力を充てます。その数、およそ20万」

白馬騎士「!?」

青年兵「全てのワーカーを加えれば30……・いや、40万近くには」


440 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:36:58.28 ID:VIAmCKlho
王子「……それでも敵の半分か」

皇太子「問題なかろう。質はこちらが遥かに上と考えている」

王子「プレッシャーをかけてくれますね」

皇太子「自信はあるだろう?」

王子「……勿論」

大軍師「中央軍中には東西に展開する遊撃も編制致します。
      東西からの侵攻は焦らず、確実に魔王軍を撃破して下さい」

帝「承知した。では早速、準備に取り掛かると致そう」

名代「はっ」

王子「こちらも動かせて貰うぞ。ではまた、川中島で」

エリート「宜しくお願い致します」

 ザッザッザッ

大軍師「頼もしい限りですね」

青年兵「おそらく、東西からの侵攻は、なんら問題ないでしょう」

大軍師「さて、次は……本国軍の編制ですか」


441 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:37:48.59 ID:VIAmCKlho
 ザッザッザッ

召喚士「あっ、王子……陛下!」

王子「召喚士さん。いよいよですね」

召喚士「ええ。西国軍は一緒ですか?」

王子「いえ。我らは西から魔王城を目指します」

魔道士「西……そうですかぁ」

王子「次に会う時は、魔王城突入時ですかね」

戦士お互い、生きて再会しようぜ!」

王子「ええ。それではまた」

 ザッザッザッザッ

盗賊「……王子、随分と強くなったな」

戦士「ああ。完全に王としての自覚があるよ」

魔道士「初めて会った頃は、本当に子供だったんですけどね」

召喚士「みんな成長してますよね。さぁ、行きましょう。軍議の時間です」

魔道士「はいっ!」


442 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:38:28.02 ID:VIAmCKlho
 ザッザッザッ……バサッ

エリート「ふざけるなっ!!」

召喚士「!?」

エリート「そんな事を、許可出来ると思っているか!!」ダンッ!!

戦士「何事だ?」

魔道士「さぁ……っ」

天才「あのな、仕方ねーだろ。もう頼るべきはコイツしかいねーんだ」

エリート「お前は自分が何を言っているのか分かっているのか!?」

天才「俺様だってなぁ、そんなつもりは毛頭なかったんだよ!」

エリート「だったら――」

天才「だがなぁ!! 今や魔力がないのはコイツだけなんだよ!!」

皇太子「エリート。天才も落ち着け。皆が集まっているのだぞ」

エリート「……っ」

召喚士「ど、どうしたんですか?」

青年兵「召喚士さん、ご苦労様です。ちょっと軍議で揉めておりまして」


443 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:39:03.46 ID:VIAmCKlho
盗賊「……?」

戦士「何だってんだ?」

魔法剣士「北の森の件だ」

召喚士「!?」

盗賊「……奴か」

魔法剣士「魔力のある者では抵抗する間もなく餌食となるからな」

天才「根暗二刀流の言う通りだ。だからこそ皇太子じゃねーと務まらなねーんだよ」

エリート「安易なものではなかろう!」

天才「だが、魔力が0なら勝算はある」

エリート「だったら枯渇させてでも、護衛につくべきだな」

天才「それじゃ駄目だ。時間がかかれば魔力は回復する」

大軍師「少しでも魔力が戻れば、待つのは死です」

エリート「……陛下を単身で行かせろなどと、貴様は狂っている……っ」

皇太子「構わん。私が行こう。私にしか出来ぬのだろう?」

エリート「陛下!!」


444 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:39:56.16 ID:VIAmCKlho
皇太子「エリートの言いたい事はよく分かる。当然の義務だ」

エリート「……っ」

皇太子「だがな、ここで魔王軍に敗北してしまえば、本国や王など元よりなくなるのだ」

エリート「……他の手はないのか?」

天才「ない。あの森はどうしても突破せにゃならん」

エリート「どうしても……か?」

天才「どうしてもだ。魔王城への入り口がそこにあるんだよ」

魔道士「入り口って……魔王城じゃないんですか?」

大軍師「そこからお話して方が良さそうですね。いずれはお話しなくてはなりませんし」

天才「……魔王城にはな、六道と呼ばれる6つの門がある」

戦士「6つ!?」

天才「その全てを開かぬ限り、魔王城の内部には侵入出来ないんだよ」

魔道士「そ、そんな事が……っ!?」

召喚士「だから……今まで突入すら出来なかった、難攻不落の城なのか……っ」

天才「でなきゃなぁ、こっちだってこんな無理強いしねーんだよ」


445 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:40:47.90 ID:VIAmCKlho
エリート「……っ」

皇太子「決める権利は私にある。エリート、お前の務めは十分に承知している」

エリート「私は……最後まで反対です」

皇太子「北の森に行こうではないか。私が、道を切り拓く」

大軍師「本当に……宜しいのですね?」

皇太子「私とて、少しは役に立ちたいのだ。むしろ喜んで務めさせて貰おう」

青年兵「……陛下」

天才「ハーッハッハッハ! これで陛下が死んだら、お前らは死罪だな!」

エリート「貴様と言う奴は……っ!!」

天才「冗談だよ。俺様を信じろ。死にゃしねーよ」

皇太子「予言か?」

天才「予言なんぞ見るまでもねぇ。お前は生まれながらにしての王なんだ」

皇太子「……」

天才「そんな星の下にあって、こんなバカげた所で死ぬもんかよ」

皇太子「気休めにして上出来だな。ははははっ」


446 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2012/01/31(火) 18:42:10.15 ID:VIAmCKlho
沢山支援レス貰っている中、空気を読まず投下してしまった…すみません
それではここまでにて失礼致します!本日もご支援ありがとうございました!
それではまた明日!ノシ


448 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/01/31(火) 19:00:59.77 ID:r0M6nZqDO
封印解いたからとられてたぶん戻ってきたのか…

1乙


449 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/01/31(火) 19:16:48.87 ID:To5yuDDDO
わざわざ氷漬けにしてた時点で予測つくだろうに


450 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/01/31(火) 19:22:25.76 ID:iHyDBmYNo
将来的に返してもらう予定があればこその一手だね


451 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/01/31(火) 19:45:15.90 ID:DO7LdEwso
これハヌマーン軍が東方や西方の軍と対峙したらどうなるんだろ・・・攻撃されたりしないのかな?
>>1おつ!


467 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/02/01(水) 15:07:20.04 ID:XR0dLJcDO
>>1乙!
読み返してみたら師匠の伏線は去年の7月から貼られていて驚いた…

ttp://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/summoner_ike_Cockatrice/1308493316_13.html

このページの437からと
次のページの460からあたりに書いてある


469 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/01(水) 17:52:17.59 ID:ZB+oCeZ9o


大軍師「では右大臣様、こちらで中央軍の編制を」

エリート「……ああ」

青年兵「北関からの北進は平野続きですから、ワーカーの配置をこちらに――」

 スタスタスタ

召喚士「あの、天才さん」

天才「ん?」

召喚士「本当に、陛下は大丈夫なんですよね?」

天才「本人も行くっつってんだ。別にいいだろ」

召喚士「作戦に口出しするわけではありませんけど、やっぱり……」

天才「……こっちこい」グイッ

召喚士「!?」

魔道士「召喚士さん? 天才さん……?」

天才「先に行っててくれ。作戦会議だ」

召喚士「……?」


470 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/01(水) 17:52:47.74 ID:ZB+oCeZ9o
戦士「……何だ?」

魔道士「さぁ。なんだか先に行っててくれ……って」

盗賊「それじゃ、そうするか」

 バサッ……スタスタスタ

鍛冶娘「あっ、いたいた! 探したのよもう〜っ!」

戦士「鍛冶娘!? お前も北関に……?」

鍛冶娘「西方司令部に残ってたって仕方ないもの」

魔道士「あ、こんにちはー」テクテク

鍛冶娘「どうも。それに北関にはこ工房もあるし、武具が破損しても修復や製造が出来るわ」

戦士「ほぉーっ。前線にあるってのは便利だな」

鍛冶娘「その為の拠点でしょうに」

戦士「ま、それもそうか」

鍛冶娘「あ、そうそう! そんな事より頼まれてた例の物、出来てるわよっ!」

戦士「マジかっ!? いいタイミングだぜ!!」

鍛冶娘「工房にあるから来て。早く早く!」タッタッタッ


471 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/01(水) 17:53:44.94 ID:ZB+oCeZ9o
盗賊「……」

魔道士「……」

盗賊「い、行こっか」

魔道士「い、行きましょっか……!」

盗賊「ど、どこ行く?」

魔道士「分かりませんけど、色々見て回るのも必要ですよねっ!」

 トボトボ……

ワーカー「……なんだあの女は? まさかワーカーか?」

マッチョ「冗談言えよあんな華奢な身体でよ。ありゃ娼婦だろ」

ワーカー「まぁこれだけの人数だもんな。荒稼ぎ出来るわな。ゲッヘヘヘ!」

マッチョ「にしてもなかなかいい身体つきしてんじゃねぇか。どれ、早速……」スタスタ

ワーカー「あっ、おい! きたねーぞ!」

 ザッザッザッ

盗賊「……ん?」

魔道士「あれ?」


472 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/01(水) 17:54:13.66 ID:ZB+oCeZ9o
 テクテクテク

女賢者「あらぁ〜? お久し振りーんふふっ♪」

魔道士「女賢者さんっ、こんにちは!」

女賢者「2人も大変ねぇ〜。んふふっ♪」

盗賊「そっちこそ」

ワーカー「あ、あれって……功績5位の……」

 ザッザッザッ

魔法剣士「お前らは西だったよな?」

魔道士「あ、はいっ!」

魔法剣士「それじゃ合流は魔王城だな。死ぬなよ」

盗賊「そっちこそ」

マッチョ「あっ、あれは4位の……魔法剣士……っ!!」

ワーカー「知り合い……なのか? 何なんだ一体……っ」

盗賊「……何やら視線を感じる」

魔道士「へっ?」


473 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/01(水) 17:54:59.00 ID:ZB+oCeZ9o


 ザッザッザッ

召喚士「あ、あの……」

天才「さっきの話な、予め皇太子とエリートには伝えてんだ」

召喚士「……えっ!?」

天才「その上でああやって悪態ついたんだよ。心配すんな」

召喚士「じ、じゃあなんでエリートさんは……」

天才「アホ。事前に打ち合わせたからって、一国の王とその側近がおいそれとOK出すか?」

召喚士「い、いや……っ」

天才「流石の俺様だって土壇場でそんな急は言わねーし、アイツらを悪者には出来んだろ」

召喚士「ま、まぁ……陛下やエリートさんが率先して行くなどと言えば……」

天才「他の連中が黙っちゃいねぇ。だが、どうしても止むを得ない状況ともなれば……」

召喚士「……逆に、兵の士気も上がり、必死になると思います」

天才「そういうこった」

召喚士「な、なるほど……っ」


474 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/01(水) 17:55:40.18 ID:ZB+oCeZ9o
天才「でもな、六道門の話は本当だ。どのみち行く事には変わりねぇ」

召喚士「……」

天才「少し計算外だったのは、護衛のはずの格闘家が役立たずになっちまったって事か」

召喚士「役立たずって……」

天才「まぁアイツのお陰で東方じゃ命を救われた連中も居るし、今更仕方ねーけどな」

召喚士「……ええ」

天才「お前らが心配な気持ちは分かるけどな。あんまり態度に出すなよ?」

召喚士「え……?」

天才「アイツは特別扱いされるのが大っ嫌いだからな」

召喚士「あ……っ」

天才「それに、魔力がねーからって弱いと思ってんのか?」

召喚士「まさかっ。陛下の剣術や馬術は一流ですよ!」

天才「そんなら魔力のねー相手と戦うなら、何ら問題ねーだろうが」

召喚士「それはそうですけど……」

天才「王なんてのはいつから、堅っ苦しくなっちまったんだろうなぁ」


475 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/01(水) 17:56:18.05 ID:ZB+oCeZ9o
召喚士「……?」

天才「だってよ、王は昔っからいるけどもっと人間らしく生きてたぜ?」

召喚士「そうなんですか……?」

天才「もっと民と誓い場所にいたし、戦場に出ては散った王もいる。例えば武王みてーにな」

召喚士「武王は……戦場でなくなったんですか……っ」

天才「ああ、聖王より先にな。王と言っても、正式に王位に就いたわけじゃねぇ」

召喚士「いまでは信じられませんね」

天才「そこなんだよなぁ。結局、人間が勝手に王を神格化して崇めてるだけなのかもなぁ」

召喚士「……」

天才「そんな中でもあれは異端児だよ。こんな時代に自ずから戦場に出るんだからな」

召喚士「まぁ、そうですね。あの時も共に北方で戦いました」

天才「国王という立場でありながら戦場を駆け、民の目線で接し、しまいにゃ……」

召喚士「……?」

天才「……いや、何でもねぇ。魔王倒したらしっかり首輪付けとくよう、エリートに言っとけよ」

召喚士「は、はぁ……」


476 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/01(水) 17:58:07.85 ID:ZB+oCeZ9o


ワーカー「…………」

マッチョ「…………」

ジュニア「何だよ、一緒に戦えないのか……残念だな。ハッハ!」

魔道士「あとでまた合流しますよきっと」

ジュニア「まーそうだよな。それまで怪我なんかしちゃ駄目だぞ? ハッハ」

盗賊「そっちこそ」

 タッタッタッタッタッ

犬「ワンワンッ!」

魔道士「あ、可愛い〜! ってかこのワンちゃん……」

眼鏡「急に駆け出して何事かと思ったら、君たちだったんだね」テクテク

魔道士「眼鏡さんっ! こんにちは!」

眼鏡「元気そうで何よりだね」

盗賊「そっちこそ」

ワーカー「功績ランク3位の……ジュニア……」

マッチョ「それに功績2位の眼鏡……っ!」


477 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/01(水) 17:58:43.75 ID:ZB+oCeZ9o
 ザッザッザッ

天才「何だ、まだこんな所にいたのか」

魔道士「あれ? お話はもう終わったんですか?」

召喚士「ええ。あれ、戦士は……?」

盗賊「工房に行ったぞ。防具が出来たらしい」

召喚士「本当ですか!? 良かった……俺らも行ってみましょうか」

ワーカー「て、天才……功績1位の……っ」

マッチョ「それに……あの若いのは……朱雀先生」

 ワイワイ テクテクテク……

ワーカー「な、何者なんだよあの女……っ」

マッチョ「……さぁ」ポカーン

魔道士「強そうなワーカーの人達がいっぱいいますね〜」

天才「見かけだけはなぁ。中身はお前らの方がよっぽど強い」

盗賊「そうか?」

天才「お前らも見かけだけで変な勘違いされんなよ? ハーッハッハッハ!」



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