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新ジャンル「囚人女、看守男」
1 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 19:55:48.82 ID:dj01EqtzO
女「あれー? 君は新しい人かな?」
男「ああ、そうだ。今日から囚人女つきの看守に配属された」
女「かったそー、てか固いっしょ? まずそうだもんねー」
男「……」
女「じゃあとりあえずこっから出してーん」
男「……」
女「頼むよー」
男「……」
女「そしたら貴方の事一瞬で殺してあげるのになー」
男「囚人女、そういうことはあまり喋るな。他の看守に聞かれたら罰されるぞ」
女「あはっ! されたい!」



2 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 19:58:11.76 ID:dj01EqtzO
女「新人君も災難だねー。私みたいな最下層囚人の付き人になるなんて」
男「……」
女「当分日の光は見れないぜー。ドンマーイ」
男「……」
女「でもでも、そんなの嫌っしょ? 嫌々だよね?」
男「……」
女「そんなあなたにビックチャーンス! 今なら私をここから出してくれるだけでこんなカビ臭い所から脱出出来ますよん! どうどう?」
男「……」
女「おーい、シカトかよ。新人君。ぶっ殺しちゃうぞ」
男「私のことは新人君ではなく看守と呼べ」
女「うお、喋った」



4 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:01:29.60 ID:dj01EqtzO
女「おーい開けろよー、開けてー」
男「……」
女「あっ! お腹痛い! 陣痛だわ!」
男「……」
女「ああ、ああん! 産まれるう! 産まれるー!」
男「……」
女「産まれるーー!!」
男「……」
女「てめぇこの野郎、女が腹いてぇっつてんだぞ。なにシカトぶっこいてんだ。あ? ああ、殺してぇ。マジ殺してぇ」
男「悪いな」



9 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:08:33.18 ID:dj01EqtzO
女「腰が痛いー」
男「……」
女「ベッドが硬くて腰が痛いー」
男「……」
女「んだよ、シカトかよー。うう痛いよー」
男「……」
女「おーい、どこ行くんですかー? あはっ、もうウザくなってきた? そんなんじゃ身が保たないよー」

男「……」
女「おっ戻って来た? なにやってたの? ママのおっぱいでも吸いに行ってた?」
男「……ほら、腰痛の薬だ。塗れ」
女「あ、え? あ、ありがと……」


12 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:12:16.34 ID:dj01EqtzO
女「おーい、看守さーん」
男「……」
女「看守さんったらー」
男「……なんだ?」
女「ホント無口だな、あんたは私の事罵ったり、殴ったりしないのー?」
男「何故そんなことをする必要がある?」
女「え? なんでって私に聞かれてもなー。やってるの私じゃないし」
男「前任の看守はやっていたのか」
女「そりゃあもちっすよ、というかそれどころじゃないことも色々やられちったすよ。 ま、別に嫌じゃなかったけどねん」
男「……そうか」
女「ね、看守さん。看守さんもやってよ、色んな事。ほら、ね?」
男「断る」
女「えー、なんでさ? こんな美女がさそってるんだよー? 不能なんか? あ? そうなんか?」
男「お前は囚人とはいえ、一人の女性だ。ならば私はそれなりの礼と気遣いを持って接しなければならない。女性を労れ、それが我が家の家訓なんでな」
女「…………もー、つまんないなあ」



17 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:18:06.06 ID:dj01EqtzO
女「看守さーん」
男「……なんだ」
女「ほらほら、どう私の体? 結構魅力ない?」
男「……」
女「どう? これにむしゃぶりつきたくならないかな?」
男「……」
女「看守さんさえよければ、いくらでも味わっていいんだよ? ね?」
男「……すまんな」
女「なに謝ってるの? ほら入ってきなよ」
男「それは無理だ」
女「……ウザ、なにそれ」
男「早く服を着ろ、ここは冷える」
女「……なにそれ」


19 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:21:22.39 ID:dj01EqtzO
女「暇だなー、なんで暇なんだろう」
男「……」
女「ね、なんでだと思う?」
男「さあな」
女「もっとちゃんと考えれば多分わかるはずだよ!」
男「さあな」
女「ほら! もっとよく考えて!」
男「さあな」
女「お前、私の話聞く気ないっしょ?」
男「ああ」


21 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:22:16.12 ID:d3DlU+bpO
小説風(笑)にならないことを期待してる!


25 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:26:49.90 ID:dj01EqtzO
女「つまんなー」
男「……」
女「なにもすること無いよ」
男「そうか」
女「そうか、じゃないから。女の一人も抱けないくせに」
男「悪いな」
女「悪いな、じゃなくて。なにかしてよ、この不能」
男「……(何故囚人にこんなことを言われなければ?)」


28 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:28:17.03 ID:dj01EqtzO
>>21
小説風(笑)ってどんなだ?
不味いかも知れん


31 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:31:44.95 ID:dj01EqtzO
女「ねー、暇なのー」
男「すまんが、俺にはお前の暇を紛らわせる術がない」
女「つまんねー奴だな、さっさと抱いてくれればいいものを。ね、じゃあさっ、お話ししよっ」
男「……俺にはお前を楽しませる様な話は出来ないが」
女「いちいちうるさいな。それでもいーよ、どんな話でも私はじゅーぶん楽しめちゃうから」
男「そうか、では本当にどんな話でもいいんだな?」
女「うん! でも、つまんない話したらぶっ殺すよ!」
男「……それならばウチの猫の話でもしようか」
女「お、いいねー、私、動物は大好きだよ」


32 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:34:17.31 ID:bUKwvv9HO
横柄のパクリですかい?


34 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:35:58.75 ID:dj01EqtzO
男「それで、とうとう持ち上げられなくなった訳だ」
女「それは明らかに食べ過ぎだねー」
男「ああ、確かに太りすぎだ。痩せさせなければな」
女「そうだねー、そんな猫自然の中じゃ直ぐ死んじゃうもんね」
男「さて、これで暇は紛らわせたか?」
女「うん! 楽しかったよう! じゃあさっ、次は私の話でも聞きなさいな」
男「どんな話だ?」
女「ある村のある困った出来事のお話さ!」
男「童話か?」
女「うーん……訓話、かな」



35 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:38:30.48 ID:dj01EqtzO
>>32
横柄というものは知らないが、類似していたならスマソ


37 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:41:04.55 ID:dj01EqtzO
女「ね、それでねー」
男「ほう、なるほど」
女「そこで、少年はなんとタンッとひとっとび! いたずらキツネを捕まえたのでしたー」
男「なかなか勇猛な少年だな」
女「そうだねー凄い少年だよー。だって十年にも渡って人々を困らせ続けたキツネを捕まえちゃうんだもんねー」
男「しかし、キツネもなかなかだ」
女「……え?」
男「あの小さな体で十年も捕まらないとはおいそれと出来ることではないだろう?」
女「…………プッ! あはっあははは! そうだね、君が言うとおりだ!」
男「……何を笑う? なにかおかしな事を言ったか?」
女「ううん、そうだよ。その通りだよ。ただお前はホントバカだ」
男「……失礼な」



39 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:44:52.58 ID:dj01EqtzO
男「飯だ、あまり消化にいいものではないからよく噛んで食べろ」
女「ご飯ー? 生肉ー? 私生肉がいーなー」
男「生肉? 変なものを好む奴だな」
女「なにー? 失敬な。生肉おいしーじゃん。バラバラにして食ってやろうか?」
男「……まあ、いい。とりあえず生肉ではないが我慢してくれ」
女「もう、しょーがねーなぁ。我慢してやるぜ」
男「ほら、こぼすなよ」
女「あーん、またこれぇ? このご飯まずいんですけどー」
男「……我慢しろ」
女「うえーん、こんなんばっか食ってたら発育が悪くなるー」
男「心配するな」
女「はー?」
男「お前はもう十分魅力的だと思うぞ」
女「はあっ!? ……ちょっ、なに言ってんの? なになに、とうとう私の美貌にやられちゃった? マジキモいんだけど」
男「ただ本当のことを言っただけだが」
女「キモいよ、キモい!」



41 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:46:35.78 ID:dj01EqtzO
女「そろそろ私のことここから出してくれてもいいんじゃないかな?」
男「それを決めるのは私ではない」
女「んだよ、一生上に使われる人生を過ごすのか? たまには自分の意思で動いてみたらどうなのよ」
男「私の意思としてもお前をだすのは間違っていると判断するが」
女「なんでよ? 私が何したって言うの?」
男「S級犯罪だ」
女「てへっ、バレた?」



42 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:48:20.65 ID:dj01EqtzO
女「おっ! ここの煉瓦ぐらついてる!?」
男「……」
女「凄い、ここからどんどん壁が壊せる!」
男「……」
女「やった! 外の光だわ! これで、これで自由になれるのね!」
男「……」
女「……なんかリアクションしてくれてもよくない?」
男「……」
女「本当に私が壁に穴開けて逃げたらどうすんだよ」
男「ここは地下だからその心配はない」
女「くっ……」



51 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 20:58:34.80 ID:dj01EqtzO
女「あうっ……!」
男「……どうした?」
女「こ、腰。ボキッて」
男「どれだ見せてみろ」
女「……」
男「……」
女「中に入って見に来いよ」
男「やはり嘘か」



54 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 21:01:56.22 ID:dj01EqtzO
女「てーか、この石の床に裸足ってきついわ。冷たすぎ」
男「……囚人なんだから仕方ないだろう」
女「ま、そーなんだけどねー。実際慣れたし」
男「そんなに辛いものなのか?」
女「そーだね。ここが地下深くってこともあるんだろうけど、とりあえず冷たいかな。痛いぐらいだよ」
男「……」
女「ま、ベッドがあるだけまだましかな。臭くてかったいけどさ」
男「……そうか」

翌日

女「ん、はよ。看守さん……ってなに、それ?」
男「ウチの家の粗大ゴミだ。処理するには面倒がかかるのでな。持って来た」
女「マジ? このカーペット捨てんの? もったいな! じゃあ私にくれよ!」
男「ああ、もとよりそのつもりだ」
女「え? ……ホントに?」
男「ああ」
女「……(え? ちょ、マジで? え?)」
男「ほら、早く受け取れ」


59 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 21:11:06.52 ID:dj01EqtzO
女「うーん最っ高だわ、これ」
男「そうか」
女「あのクソベッドよりもよっぽど寝心地いー」
男「そうなのか?」
女「あったりまえじゃん! あのベッド、ささくれ立っててまるで剣山みたいになってんだよ? 安眠なんかしたことないっつーの!」
男「ほう」
女「ところでこのカーペット結構いいやつでしょ? なんで捨てちゃうことにしたの?」
男「ああ、それは、何時だったか話した猫の事を覚えているか?」
女「あの肥満猫でしょ? 覚えてるよっ」
男「アイツが、それの上で粗相をしてな。匂いが付いてしまって落ちなくなってしまったんだ」
女「……マジ?」
男「今は牢獄だからそう目立たないがな」
女「……ま、いっか。私も汚いしねー」


65 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 21:14:43.45 ID:dj01EqtzO
女「てかさ、君なにやったの?」
男「なにがだ?」
女「普通の看守はこんな地下の私みたいな罪人につきたがらなくって、大体こういうのって不祥事起こして左遷された奴がくるらしいじゃん」
男「……それで?」
女「だから君は何したのかなってね」
男「誰が言ってたんだそれは」
女「あんたの前任のおっさん。そう言うおっさんもなんかポルノ法に違反したとからしいよ」
男「俺は別に左遷されたわけではない」
女「ふーん、じゃあなんでこんなとこにいんの?」
男「誰もやらないと言うから、立候補したまでだ」
女「げ、マジで? なにその献身意識。キモ」
男「それに実際大した苦では無いしな」
女「……苦じゃない?」
男「ああ」


67 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 21:20:18.77 ID:dj01EqtzO
女「ねーねー看守さんよー」
男「なんだ?」
女「看守さんの名前なんてーの?」
男「なぜ、そんなものを聞きたい?」
女「ん? ま、別にいいじゃん。教えれ」
男「……男だ」
女「男? 男っての?」
男「ああ、そうだ」
女「んー、じゃあ男って呼んでいい?」
男「好きにしろ」
女「うふ、じゃあ改めて宜しくねん。男君」


74 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 21:27:33.47 ID:dj01EqtzO
女「お、オトコー」
男「……なんだ?」
女「ん、いやただ呼んだだけ」
男「……そうか」
女「オトこー」
男「なんだ?」
女「いや、ただ呼んだだけ」
男「……」
女「んー、なんか慣れないなー。人の名前呼んだのなんて本当に久し振りだし」
男「……お前はアクセントがおかしい。私は男だ」
女「おトコ?」
男「男」
女「おとコ?」
男「男」
女「男?」
男「そうだ」
女「へへ、男っ!」
男「そうだ」


78 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 21:34:41.06 ID:dj01EqtzO
女「男ー!」
男「どうした?」
女「ちょ、見ててみ! いくよ?」
男「……」
女「じゃんじゃじゃーん! ほらこれ! ナメクジ!」
男「……」
女「ナメクジ久々だわー。かわゆいなー」
男「……」
女「ほらほら! どーよコレ!」
男「……」
女「おーい! なんか遠いぞ。君、いつもより遠くに立ってない?」
男「気のせいだ」


80 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 21:36:35.53 ID:dj01EqtzO
女「ねー男、男」
男「どうした」
女「男ってホントに無口だねー」
男「……悪いな」
女「いんや、いんだけどね。最初は退屈だったけど今は結構気に入ってるすよ」
男「そうか」
女「それでも私が話かけないと何も話さないってのは寂しいんだけどなー」
男「……すまん、看守はなるべく囚人に関わらないようにと命令されているんだ」
女「またまた、そうやって言ってー。別に命令じゃなくても素でしょ? それ」
男「……違う」
女「うっそだー。どうせいっつも無愛想なくせにー」
男「……違う」



87 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 21:38:18.11 ID:dj01EqtzO
女「でも、そんな無愛想じゃ女の子にも人気ないでしょー?」
男「……」
女「どうせ恋人もいないんでしょー?」
男「……」
女「ふふ、まあ看守なんて暗い仕事してんじゃどのみちダメだったろうけどさっ」
男「……悪かったな」
女「んー、まー飢えたら私に言いなさい? 気持ちよくさせてあげるから」
男「……結構だ」



97 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 21:46:55.52 ID:dj01EqtzO
女「うーん、なんだか体がダルいぞ」
男「どうした?」
女「どうも、さっきの飯がよくなかったみたい」
男「いや、そんなことはないはずだが……」
女「でも原因で思いあたるのそれぐらいなんですけど」
男「いや、アレはかなりきっちりしたものだ。だからアレが原因とは考えずらい」
女「じゃあなにが原因なんだよ」
男「……風邪じゃないか?」
女「……風邪?」
男「そうだ、風邪だ」
女「風邪…………」


113 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 21:59:13.87 ID:dj01EqtzO
女「あ、そういえば頭も痛いし、なんか体も熱っぽ……」
男「お、おい。女」
女「あう……」
男「大丈夫か!?」
女「なんか病気って意識したら一気に具合悪くなった……おめーのせいだ」
男「そ、そうなのか? すまん」
女「くう……体の力が抜けたぞ。しかも頭打った。いてぇ」
男「……」
女「ちょ、ちょっと」
男「なんだ?」
女「勝手にこん中入ってだいじょぶなの? 今まであんなに拒否ってたじゃんよ」
男「今のお前に暴れる力も逃げる力もあるとは思えない。だから大丈夫だ」
女「へー、じゃあ逃げてやろっか?」
男「……やってみろ」
女「言ったなぁ? 見てろよ? ふっ!! ……うう」
男「……」
女「あうう……」
男「ほら無理だろう。大人しくしろ、看病してやる」
女「くう……」


133 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 22:07:13.06 ID:dj01EqtzO
女「……」
男「ほら、氷嚢だ。頭に乗せておけ」
女「冷たい……」
男「当たりまえだろう。氷嚢が温かくてどうする」
女「……うっせ」
男「一応一番厚い毛布を借りてきたのだが、あまり衛生的では無いな……」
女「……」
男「すまん、今日はこれで我慢してくれ」
女「……うん」
男「明日、もう少し綺麗な物を見つけてくる」
女「…………ぅん」


147 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 22:16:29.99 ID:dj01EqtzO
男「うむ、もう随分良くなったな」
女「……」
男「これなら私の看病も既に必要ないか。では私は出るぞ」
女「……………ぃ」
男「……なんだ? 今何か言ったか?」
女「……まだ、具合悪い」
男「なに? そうなのか?」
女「……うん」
男「そうか、スマンな。では今替えの氷嚢を持ってくる」
女「……ありがと」

女「……なにやってんの私……?」


166 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 22:26:29.31 ID:dj01EqtzO
男「すっかり回復したか。よかったな」
女「ん、まっねー」
男「なんだかしおらしかった態度も、元に戻ったしな」
女「ああ、あん時はやっぱ気弱になってたからね。そのせいでなんだかわけ分かんない気持ちとかにもなったけどもう平気さっ!」
男「そうか、それは良かった」
女「ところでさー、その、もう中には入って来ないのか?」
男「そうだな、今鍵を開けるとお前は直ぐ逃げそうだ」
女「いや、まだ病み上がりだから逃げないって! どう? 入って来ないかな?」
男「ふん、お前のその手は食わないことは知っているだろう?」
女「…………ちぇっ」


178 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 22:32:25.63 ID:dj01EqtzO
女「うーん……おはよー男」
女「……あれー? 男ー?」
女「おーい男ー」
女「男やーい!」
女「……っかしいなあ。私が寝てる間にどっか行っちゃったのかな?」
女「……んー?」
女「どこ行ったんだ? いっつもそこに突っ立ってるくせに」
女「……」
女「ま、その内帰って来るか」



191 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/11/12(月) 22:39:28.99 ID:dj01EqtzO
翌朝

女「……帰って、来ない?」
女「……なんで?」
女「……てゆーか、もしかして、私の付き人じゃなくなっちゃったのか?」
女「……」
女「ま、いっか。どーせ次の看守が来るだけでしょ。別に誰だって変わんないし」
女「そうそう。別に誰だって変わんないしねー……」
女「今までだってそうだった、し……」
男「……ふー、ん? やっと起きたか」
女「あ、あ……うい、今オキタ」
男「……どうかしたのか?」
女「別になんでもなーいよ。ところでどこ行ってたんだよ?」
男「ああ、同僚とちょっとな。昨日の深夜には帰ってきたんだが。今は顔を洗いに行ってた」
女「おっ、まえな…!……。ふーん、そーなんだ。ったく、もー、今度からは声かけてけよ。四六時中へばり付いてた男がいきなりいなくなって心配したんだからなー? 三秒くらいだけど」
男「ああ、すまんな」




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