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侍「言葉が通じなくとも」
144 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/06(日) 22:07:06.75 ID:d+yJAVhAO
=亡国 花嵐=

―花嵐は、大陸を東西に分ける大河の畔に居を構える、伝統と歴史ある大国であった

「弱きを助け、強きを挫く」という正義感溢れる国民性から、周辺国からの信頼は厚かった

心身共に強国の花嵐であったが、その歴史は大戦の序盤に幕を閉じる

何故、花嵐は滅んだのか―




少女『花嵐の遺産?』

商人『そ、大国花嵐の隠し財産ってやつよ』

少女と侍は次の目的地を決めるべく、旅の商人に周辺国の話を聞いて回っていた

少女『そんなの、既に漁り尽くされてるんじゃない?』

商人『それがさ、大戦で死んだ連中の亡霊が出るとかで、まだ手付かずらしいぜ』

少女『ふーん…』

少女はこの宝探しに興味が湧かなかった

それというのも、この商人……怪しすぎる

大方、宝探しに来た連中から身包みを剥ぐか、奴隷商に売り飛ばす悪党だろう


145 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/06(日) 22:23:53.65 ID:d+yJAVhAO
少女『あの、興味ないんで…』

商人から離れようとした、その時

『その話、詳しく聞かせて下さい!』

少女『うわっ』ドン

侍『―』ボフッ

女旅人『亡国花嵐に隠し財産があったなんて初耳です! 是非、お話を聞かせてください!』サッ

少女を突き飛ばし、商人の前に陣取った女の旅人

商人に四つ星銅貨を握らせ、続きを話すよう催促する

少女(あんなにのめり込んで大丈夫かな…)

冒険家というのは、総じて夢見がちな生き物だ

歴戦の勇者も、お宝を目の前にすると、冷静な判断が出来なくなる

熱に浮かされた女旅人は、正にその典型だった


156 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/13(日) 02:58:49.51 ID:WllU6eEAO
……

旅は道連れである

小動物が大群を作るように、旅人は連れ立って旅路を行く

盗人『大人しく有り金全部置いていきな』

女旅人『お断りです!』ダッ

追い剥ぎ『おっと、逃がさないぜ』バッ

女旅人『…っ 囲まれた!』ザッ

大戦は人々の生活の場を奪っていった

治安は悪化する一方

今や街々を移動するにも、隊を組んでの移動が世の常識である

悪漢『一人でウロウロしてるって事は、腕に自信があるって事だよな!』

女旅人『くっ!』チャキッ

逆賊『ハッハッ! そんな短刀で何が出来るんだよ!』

襲う方が群れているなら、尚更襲われないよう大群を作る必要がある

少数、一人で旅人をするなど「どうぞ襲って下さい」と言っているようなものだ

…もっとも、


ザッ

侍「―寝ておれ」グッ

バキィィッッ


ドサッ  ズザーァッ

逆賊『ぐげッ!?』バタッ


烏が徒党を組んで獅子を襲ったところで、喰われるだけなのだが


158 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/13(日) 03:13:28.31 ID:WllU6eEAO
盗人『なっ!?』アングリ

盗人達の開いた口は塞がらなかった

突然現れた黒髪の男に、仲間の一人は伸されてしまった

逆賊は黒髪の回し蹴りを食らうと地面に一度着弾するも勢い衰えず、二度目の着弾で漸く止まった

絶好の獲物…、一人きりの女性旅人を見つけ、楽な仕事が出来ると思っていた矢先の出来事だ

女旅人『……』アングリ

女旅人も、目の前で何が起きたのかしばらく考えていた

いや、頭の中が真っ白だったので考えていたとは言えないか

女旅人『えーっと……』



女旅人『助かった、の?』


159 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/13(日) 03:45:07.30 ID:WllU6eEAO
悪漢達にとって今日は最悪の日となった

悪漢『や、野郎……ッ』ギリッ

侍『……』ザッ

人間を鞠か何かのように蹴り飛ばす黒髪の男

加えて

『動くな!!』

悪漢『! 誰だ!』

少女『私は魔術師。既にお前達は私の術中に嵌っている! この杖を振ればお前達は……』

少女『ドカンッ!』

悪漢『!』ビクッ

魔術師が杖を掲げて殺人予告をしてきた

悪漢(武闘家に魔術師……恐らくは政府に雇われた野盗狩り!)

少女『粉微塵になりたくなければ、そこで伸びてるのを連れて、今すぐ消えなさい!』

悪漢『……くッ!』


165 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/13(日) 19:04:20.14 ID:WllU6eEAO
悪漢『おい、そっち持て!』グイッ

盗人『うわっ!? 腕折れてるぞ!』

そそくさと退散する悪漢達を見送り、

少女『……ふぅ』

少女は漸く緊張を解いた

少女『大丈夫でしたか?』スタッ

女旅人『ええ、お陰様で。助かったわ、ありがとう』

女旅人も緊張を解き、短刀を収める

女旅人『貴女達強いのね! 武闘家に魔術師だったなんて』

少女『いえ、強いのはお兄さんだけで、私は魔術師でも何でもないんです』

女旅人『へ? じゃあ魔術でドカンってのは』

少女『真っ赤な嘘です』エヘヘ

悪漢を睨んだ少女の鋭い視線、それは正しく強者の目であった

もしあの瞳が演技だったのなら、

女旅人『…やっぱり貴女ただ者じゃないわ』


166 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/13(日) 19:35:40.91 ID:WllU6eEAO
女旅人『でも貴女達が何故ここに?』

少女『いえ、私達も今になってお宝に興味が湧いてきて…』

〜〜

女旅人『なるほど……大河の水位が下がった時にしか現れない入り口がある、と』

商人『噂だけどな。最近雨が少ないし、運が良ければ見つかるかもね』

女旅人『よし、天が私に味方している内に出発しよう!』

女旅人『貴女達も花嵐の遺産に……って、あれ?』

商人『お嬢ちゃん達なら途中でどっか行っちまったよ』

女旅人『あら……仕方ない、私一人で行くか』




商人『ヘッ 誰がお宝の情報を銭一枚で話すかってんだ。馬鹿な女だ』


『すると、お宝自体は実在するのかな?』


商人『!』


167 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/13(日) 20:01:07.07 ID:WllU6eEAO
少女『本当の情報を教えてくれるかな、四つ星銅貨一枚で』ニコッ

商人『だ、誰がッ』

ベギャンッッ

商人『え!?』

耳元で鳴った激しい激突音に目を向ける

すると、飾っていた鋼鉄製の立派な兜が、侍の足の裏で紙風船のようにぺしゃんこになっていた

侍『…』

商人『……』ヘタッ

少女『話してくれるよね?』

商人『は、はい』カクカク

〜〜


少女(貴女が心配で、なんて言えないよね)

女旅人『そっかそっか、大国花嵐の遺産ともなれば誰だって興味をそそられるよね!』

うん、うん、と一人納得する女旅人

少女(…やっぱり駆け付けて正解だったかも)


168 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/02/13(日) 20:30:10.98 ID:aMMk4wH1o
新ヒロインかしら
期待


169 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/15(火) 01:32:31.31 ID:OrvQabIAO
女旅人の列に加わり、大河の西岸まで足を延ばす

女旅人『さって、あのオジサンの話だと、このあたりに入り口が隠されてるっぽいけど』

少女『その入り口の事なんですけど…』

少女がおずおずと手を挙げる

女旅人『ん? 何かな』

少女『入り口は花嵐の城内に繋がってるんですよね?』

女旅人『オジサンの話ではね』

少女『それって、何に使う抜け道なんですか?』

女旅人『……』

女旅人『……さあ?』


170 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/15(火) 01:46:09.17 ID:OrvQabIAO
鵜呑み、という言葉がある

与えられるがままに物事を受け入れる、という意味だ

当然与えられるがままなので、情報の裏付けなど無いし、意味を考える事も無い

人間は食事をする時、物を咀嚼する

物を噛むと食感が変わる、旨味が出る

食事にしろ、調べものにしろ、鵜呑みにしていては大事は成らない


少女『これは私の推測ですけど、城内への抜け道は、落城時の脱出用に作られたものです』

女旅人『あ、なるほど!』

少女『……』


171 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/15(火) 02:03:28.63 ID:OrvQabIAO
少女『敵の包囲から逃れる為の抜け道だから、できるだけ人目に付かない場所、できるだけ遠くに繋がってる必要があります』

女旅人『ここだと城のすぐ傍だし、夜でない限りすぐ見つかるね』

少女『加えて、敵の進路が陸、大河どちらでも確実に逃げるには…』ガサガサ

少女は鞄から地図を取り出し、一点を指差した

少女『ここ、東岸の岬から船で脱出するのが一番安全です』

女旅人『遠っ!? いくらなんでもそれは無いんじゃないかな』

少女『…』ピクッ

ここにきて女旅人が否定の立場を取った

推理めかして、商人から引き出した情報通りに導く作戦の雲行きが怪しくなる

「虚報を掴まされたんですよ」と言えない少女としては、ここも鵜呑みにしてもらわないと非常に困る


172 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/15(火) 02:25:46.85 ID:OrvQabIAO
水位が下がった時しか使えない抜け道なんて役に立たない

そう言ってしまえば女旅人を傷つける事になる

少女『………えと』


女旅人『あ、でもここって協奏曲「花嵐の波」のモデルになった場所だよね。折角だし行ってみよう!』


少女『……はい?』

少女が意を決して真実を告げようとした途端、その勇気は無用になってしまった

女旅人『ん? 知らない? 私が子供の時なんか凄く流行っててね…』

鼻歌を歌い出す女旅人

女旅人の気紛れで事なきを得たのだが、少女はいまいち納得いかなかった


173 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/15(火) 02:27:02.82 ID:OrvQabIAO
女旅人扱いにくいですね…

おやすみなさい


176 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/15(火) 03:30:39.12 ID:OrvQabIAO
―花嵐の岬から望む海原は世界一美しい

その水平線に人々は未だ見ぬ世界を想い、その細波に命の鼓動を聴く

花嵐の岬から多くの詩が生まれ、多くの旋律が花嵐の岬に還る―

女旅人『そう、ここもまた、一つの「想いの還る場所」……』


ザザーン  ザザーン


女旅人の言葉は、多くの芸術家が愛した「花嵐の岬」の紹介文の一節だ

少し絵画や音楽をかじった人間なら、半数以上が目にした事がある有名な文章だ


少女『……』

だが、少女はそれを知らない

いや、そんな事は実に些末だった

女旅人の口から生まれる言葉はどれも本物で、「受け売り、借り物の言葉」ではなかった

少女『想いの還る場所……か』


―感動は人から人へと伝わる

想いもまた、風に、波に乗って伝わる―


177 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/15(火) 03:47:51.41 ID:OrvQabIAO
ザザーン

ザザーン

侍「……」

侍は水平線の彼方、青と青のその間を見ていた

何気なしに見ていた

いや、もしかしたら故郷を探していたのかも知れない

侍「……」


―郷愁を 未だ拭えぬ 我が弱さ

  情けなきしも なおも嬉しき―


目を閉じれば故郷

懐かしい景色が広がる

声が聞こえる


ザザーン

ザザーン


183 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/18(金) 11:11:40.83 ID:Oah3OyvAO


船頭『向こう岸に行きたい? じゃあ一人四つ星二枚ね』

少女『結構高いなぁ…』チャラッ

船頭『こちとらお客さんの命預かってるからね、…まいど!』


三人は西岸から東岸への渡し舟へと乗り込んだ

大河には橋が一つも無く、舟以外での行き来はできないので、古くから渡し舟が利用されていた

大河は運河としても利用されている為、渡し業を行うのには大陸東西の許可が必要なので、料金はやや高めである

女旅人『渡りきるのにはどれくらいかかります?』

船頭『一時間弱かね』ギィギィ

女旅人『一時間!?』

船頭『まあまあ、生涯に一度あるかないかの機会だ。よォく見ておきな』ギィギィ


184 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/18(金) 11:46:35.24 ID:Oah3OyvAO
ギィコギィコ

大河に流されながら、舟はゆるゆると東へ進む

止め処なく流れる水とは対照的に、船上の景色は写し絵のように変わる事なく、時の流れを感じさせない


―ここを越えりゃァ二度とは戻れん

振り向けどそこには大河しかねえ

故郷懐かしむ事は叶わず

それでもアンタは行くのかい―


少女『それは何て歌ですか』

女旅人『曲名は無いけど、大河の船頭さん達が歌うから花嵐の舟唄って呼ばれているわ』

船頭『詳しいねぇ、アンタ渡るのは二回目かい?』

女旅人『いえ、初めてですよ』

少女『なんだか悲しい歌ですね』

船頭『昔は大河を渡るなんて難民ぐれぇのモンだったからな、全てをこの大河に捨てていく想いだったんだと』

女旅人『大河に捨てて…』

少女『……』


船頭『カランの大河はこれっきりィ〜、カランを渡るはこれっきりィ〜』

船頭が再び舟唄をうたう

少女と女旅人は東岸に着くまで、船上から西岸をじっと眺めていた


188 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/20(日) 11:41:54.57 ID:aHLMMqAAO


大河を渡り、三人は東岸の岬へと到着した

女旅人『まさか大陸の東に来ることになるとは』

少女『とは言っても、すぐ西に戻るんですけどね』

大河の東西では文化圏が違う

歴史を紐解いても、東西が活発に文化交流や貿易をしていた時期は無く、大きな民族移動も起きていない

かと言って、互いに侵略行為をするでも無く、東西は文明誕生以来不思議と不干渉のまま今日に至っている

それは必然なのか、はたまた偶然なのか…


189 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/20(日) 12:02:12.24 ID:aHLMMqAAO
少女『東、か』

少女は二人の先導をしながら、「自分の旅」の行き先を考えていた


職を探しに旅に出たつもりだったが、気付けばまた次の旅に出ている

路銀を稼いで各地を転々とし、流浪の末に東西の境界にまで来てしまった

今は抜け道を使って西へ戻る

だが、その先は―

花嵐で折り返し、再び西へ戻るか

それとも―


ポン

少女「―!」

侍「童がそう眉間に皺を寄せるでない」クッ


190 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/20(日) 12:18:54.01 ID:aHLMMqAAO
頭に触れる感触に少女が歩みを止めると、侍がその前にしゃがむ

そして少女の眉間の皺を、くい、と伸ばした


侍「私はお主との旅が好きだ。お主と共に過ごす世界が…」

侍「私達なら大丈夫だ。だから……笑っておくれ」


とても、優しい言葉だった

その優しい言葉に、少女はあたたかな気持ちになる

少女『……うん』

少女がすみれの様に可憐に笑う

侍の心は言語の壁を越え、少女の心へと届いた


191 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/20(日) 12:31:35.92 ID:aHLMMqAAO


ペタ ペタ

商人の情報通り、抜け道は東岸の岬に隠されていた

三人は灯りを持てない侍を殿、女旅人が先頭の縦隊で抜け道を進む

ペタ ペタ

湿り気で滑らぬようゆっくりと進み、外の明かりが届かなくなった頃

女旅人『さっき、何話してたの?』

少女『えっ』

女旅人が少女に話しかけた

女旅人『武闘家さんは異国の人っぽいけど、私達の言葉わかるの?』

少女『いえ、蛇島の言葉しかわからないみたいです』


192 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/20(日) 12:52:06.27 ID:aHLMMqAAO
女旅人『蛇島? そんな国あったっけ…』

聞き慣れぬ地名に女旅人が首を傾げる

少女『私も聞いた話なんですけど、海の向こう……遥か東の島国がお兄さんの故郷らしいです』

女旅人『へぇー! 遥か東の異国なんて、想像しただけでワクワクするね!』

興味津々といった具合に女旅人が食いつく

異国人である侍に好意を抱いてくれるのが嬉しく、少女は以前「仮面さん」から聞いた話を続ける

少女『蛇島の人達はみんな髪が黒くて、床が草で出来た家に住んでて、鯨を食べるらしいです』

少女『島には首が八つある蛇の神様がいるらしく、多分それで蛇島って呼ばれてるんだと思います』

少女『お兄さんは「サムライ」っていう蛇島の戦士で、なんでも最強と言われているとか』

へぇー、なるほど、と女旅人が感嘆を洩らす

女旅人『すごいね! 貴女、蛇島の言葉がわかるんだ!』


少女『……へ?』


193 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/02/20(日) 12:59:47.72 ID:aHLMMqAAO
ここで一区切り
進行が遅くて申し訳ないです
夜に再開するかは未定です

あと、いつも乙レスありがとうございます
今後も少女と侍にご期待下さい


194 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/02/20(日) 13:25:21.76 ID:g+tcdMs3o
お疲れさまです。

侍の腕は治ってないんだね。
美少女剣士ktkr!


195 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/02/20(日) 15:24:47.31 ID:FFSDRmzA0
乙です。
読んでいて凄く楽しいです。感謝


197 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/02/21(月) 15:52:34.05 ID:NmNDHv9SO
乙乙。
自分のペースでしっかり書いてって。


198 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/02/23(水) 09:31:06.56 ID:LW+Eu0/X0
各話にちゃんとコンセプトっつーかテーマがあって、それでいてスレ全体を通した主軸があって、しっかりとしたストーリー構成で面白いです
マジで漫画化したらいいのになあ・・・


199 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2011/02/23(水) 19:33:45.49 ID:lFIbH8UAO
女旅人『さっきもサムライさんと話してたし……そうだ! 私にも蛇島の挨拶教えてよ』

少女『ちょ、ちょっと待って下さい! 私、蛇島の言葉なんて喋れないですよ』

女旅人『え、そうなの?』

少女『はい』

女旅人の勘違いを正す少女

女旅人は少し、うーん、と顎を撫でると


女旅人『でも、心は通じてるんだね』ニッ

少女『!』


からかうような笑みを浮かべた



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