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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その14
622 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:01:04.86 ID:vr5XKO.o
〜北関、北門〜

盗賊「…あれ?」

戦士「ん…?」

盗賊「…南じゃ…ないのか?」

戦士「ん、ああ…。北の港にでも寄ってくかなって」

戦士は俯いたままの魔道士を見る。

盗賊「…ああ。成程な」

召喚士「たまには買い物でもしながら…ゆっくりしましょう!」

盗賊「…だってさ、魔道士」

魔道士「そう…ですね…」

戦士「………とにかく、行こうか」

召喚士「お、おーうっ!ははっ」

戦士の呼びかけに召喚士は右手を上げ、同意する。

盗賊「……」

魔道士「………」


623 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:02:04.12 ID:vr5XKO.o
〜北の港への道〜

召喚士「あー、ここ久々だね」

戦士「え?ああ…そういや逆のルートは通ったっけな」

盗賊「…うん」

召喚士「追い剥ぎとか出るんだっけ?」

戦士「気を付けろよ〜?攫われて…売られちまうかもよぉ〜?」

戦士はおどけて魔道士の顔を覗き込む。

バシッ!!

戦士「いてっ!」

魔道士「……っ」

戦士「こらっ!人が心配してだな…」

盗賊「戦士っ!!」

戦士「は、はい!」

盗賊「…戦士は…わ、分かってない!」

戦士「は…?」


624 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:03:33.13 ID:vr5XKO.o
召喚士「……?」

盗賊「…魔道士…来て」

グイッ

魔道士「!?」

タッタッタ…

戦士「な、何なんでしょうか…?」

召喚士「さ、さぁ……」

魔道士の手を引き、盗賊は少し離れた岩場に腰掛けさせる。

盗賊「…ちょっと…待ってて」

タタッ

魔道士「…?」

しばらくすると盗賊が急ぎ足で戻ってくる。

盗賊「…はい」

盗賊は手にした布を魔道士の前へ差し出す。

布は冷たく湿っており、水に濡れていた。


625 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:04:00.07 ID:vr5XKO.o
魔道士「……?」

盗賊「…これを…目に」

盗賊は布を畳み、魔道士の顔へと押し当てる。

魔道士「ひゃ…っ」

盗賊「…腫れた目は…冷やすと良い」

魔道士「!!」

盗賊「……そうすれば…みんなの顔も見れるから」

魔道士「盗賊…さん…」

盗賊は魔道士の手を誘導し、目元に当てた布へあてがう。

盗賊「…しばらくそうやって…抑えておれ」

魔道士「……います」

盗賊「…ん?」

魔道士「ありがっ…とう…ございます…ひぐっ!」

盗賊「!?」

魔道士「盗賊さぁん……。うわあぁん…!」


626 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:04:33.57 ID:vr5XKO.o
盗賊「ば、馬鹿者っ!また泣いたりしたら…」

魔道士「だって…だってぇ…!!」

盗賊「わわ、わ…分かった…から!…ねっ?」

魔道士「うぅ……ひっく!…ぐすっ…」

盗賊「……はぁ」

二人は芝の上に座り、岩へ寄りかかりながら、しばし時を過ごす。

魔道士は布が落ちぬよう上を向き、盗賊も同様に空をぼーっと眺めている。

魔道士「盗賊さん…」

盗賊「…んー?」

魔道士「盗賊さんは、どうして冒険者になろうと思ったんですか?」

盗賊「……んー」

盗賊の眺める空に、小鳥が数匹通り過ぎていく。

盗賊「…一つは…兄上を探すため」

魔道士は布を少しずらし、隙間から盗賊の顔を見つめる。

盗賊「…あとは…自分自身の道を、歩みたかった…から」


627 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:05:01.46 ID:vr5XKO.o
魔道士「…強いですね。盗賊さん」

盗賊「…そう…か?」

魔道士「私はダメだなぁ…!ほんと…」

盗賊「……」

魔道士「強くなったつもりでいたのかなぁ…」

盗賊「…魔道士」

魔道士「召喚士さんが…いなくなったらなんて思うと…怖くて…」

盗賊「…召喚…士?」

魔道士「ええ。…………!?」

盗賊「…し、召喚士…??」

盗賊は赤面し、魔道士の顔をまじまじと見る。

魔道士「ち、ちがっ!!盗賊さんもっ戦士さんも!!」

盗賊「…あ、ああ!うん…っ!」

魔道士「あうぅ…。あの…ふ、深い意味とか…ありませんからっ!」

盗賊「うう、うん!分かってる!大丈夫!!」


628 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:05:41.59 ID:vr5XKO.o
スクッ

盗賊「…行こうか」

魔道士「…はい」

魔道士は起き上がり、布を目元から外す。

魔道士「どう…ですか?」

盗賊「…ちょっと赤いけど…大丈夫」

魔道士「ファンデーション…塗っておいた方がいいかなぁ」

盗賊「…だ、大丈夫だと…思うよ」

魔道士「……ありがとうございました」

盗賊「…ん?」

魔道士「お陰様で、少し元気が沸きました…!」

盗賊「…それは…何より」

魔道士「行きましょっか」

盗賊「…うん」

二人が岩場を立ち去ろうとした瞬間、二つの人影が接近する。


629 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:06:08.18 ID:vr5XKO.o
追い剥ぎ「こんな所で…女二人が何やってんだぁ?」

盗賊「……」

魔道士「あ、あの…っ」

泥棒「両方当たりだぜ!これはたまらんなぁ…」

魔道士「あのぉ…ちょっと…」

追い剥ぎ「売るのは勿体無い!両方性奴隷にしよう、うん!」

魔道士「あまり変な事言うと、盗賊さんに…」

ボキボキッ!!

盗賊は量拳を鳴らし、ゆっくりと近づき始める。

泥棒「いや、本当に上玉だ。怒った顔もたまらん!」

盗賊「……」

タンッ!!

盗賊は目にも止まらぬ速さで追い剥ぎへと迫る。

右腕を大きく振り上げ、拳を握った瞬間…

ボ゚ロンッ


630 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:06:39.66 ID:vr5XKO.o
泥棒「おいおい、きたねぇモン出すなよ」

追い剥ぎ「どうせ頂くんだし、全裸になった方が手っ取り早い」

魔道士「っ!?」

盗賊「き……きゃああああぁぁ!!」

戦士「!?」

召喚士「今の声!もしかして…!!」

戦士「あの二人がやられるとは思えんが…」

召喚士「魔道士さんも調子悪いし…何かあったら…」

戦士「だよな!!」

二人は叫び声の方向へ猛スピードで走り出す。

盗賊「……よ、寄るなっ!たわけっ!!」

追い剥ぎ「おやおや、さっきまでの威勢はどしたい?」

泥棒「じゃあ俺はこっちの……」

魔道士「……」

ドドンッ!!…ボゴォッ!!


632 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:07:06.50 ID:vr5XKO.o
泥棒「!?」

盗賊は右手で杖を振りかざすと、泥棒の目の前の地面が隆起し、

飛び出した土が泥棒の顎を見事に捉える。

ゴスッ!!

泥棒「あがあぁっ!!」

魔道士「たわけ!…ですっ」

ドシャアァッ

追い剥ぎ「ほれ、逃げるなって」

盗賊「来るな来るな来るなあぁ!!」

盗賊は地面へ座り込み、後ずさりしながら懸命にクナイを振る。

魔道士「盗賊さんっ!」

追い剥ぎ「…うへへ」

ガシィッ

追い剥ぎ「…!?」

迫る追い剥ぎの頭を大きな手が一掴みする。


634 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:09:15.92 ID:vr5XKO.o
戦士「おいコラ…。何してやがる……」

ググッ

追い剥ぎ「いでぇ!!ちょ…浮いてる!浮いてるって!」

戦士「ほぉ?それならこのまま天まで浮いてみるか?んっ?」

召喚士「や、やりすぎだよ…戦士…」

追い剥ぎ「ごごごめんなさいぃ!許してぇ!!」

戦士「盗賊」

盗賊「は、はいっ!」

戦士「コイツのこれ…悪さ出来んようクナイで切り取ってやれ」

戦士は追い剥ぎの身体を盗賊の正面へと向ける。

盗賊「きゃああああぁぁ!!」

バキィッ!!

追い剥ぎ「うげぇ!!」

戦士「なぜ俺までぇ!!」

盗賊の拳による連撃が、追い剥ぎと戦士の顔を直撃した。


635 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:10:52.11 ID:vr5XKO.o


盗賊「…す、すまぬ」

戦士「いえ…別に…」

戦士は水に濡れた布を頬に当て、しかめっ面をみせる。

召喚士「二人は…怪我してないですか…?」

盗賊「…うん」

魔道士「あ、ありがとう…ございます」

戦士「お、喋れるようになったのか?」

魔道士「……ご心配…掛けました」

召喚士「いえ…っ、良かったです!ほんとっ」

魔道士「………ぐすっ」

盗賊「!?」

戦士「俺も泣きたい…」

盗賊「じ、自業自得だっ!ばかっ!!」

召喚士「……うん」


636 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:11:29.92 ID:vr5XKO.o
〜北の港〜

戦士「着いたー!よっしゃ、メシにすっか?」

召喚士「魔道士さんお腹減りましたか?」

魔道士「いえ…っ、特に…」

召喚士「そうですか…」

戦士「じゃあなんかパーっと楽しむかねぇ」

盗賊「…何かある?」

召喚士「北の港っていうと…」

戦士「…アレぐらいしか…浮かばねぇな」

盗賊「…アレ?」

召喚士「アレかぁ…」

魔道士「…?」

戦士「行ってみるか…?」

魔道士「あれって…何ですか…?」

召喚士「……地下格闘場です」


637 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:12:58.80 ID:vr5XKO.o
〜路地裏〜

盗賊「……」

戦士「どした?キョロキョロして…」

盗賊「…なんだか…物騒だな」

召喚士「あ、ここです」

召喚士は路地裏の地下階段を降りて行く。

三人も後に続き、うす暗い通路を抜け、重い扉を開ける。

ワアァァァッ!!

魔道士「!!」

盗賊「!?」

戦士「どうだ?すげーだろ!この熱気…!」

召喚士「あ、あんまりお気に召さないですよね…ははっ…」

魔道士「…本物だ」

召喚士「…?」

魔道士「本物の…UFRだ」


638 :GEPPERがお送りします [] :2010/05/19(水) 18:13:26.85 ID:voj3usDO
なんという追い剥ぎのサービスタイム
盗賊って魔導士が召喚士のこと好きなの知らないんだっけか?

>>1が今はまっているゲームを知りたかったりするんだぜ


639 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:13:34.70 ID:vr5XKO.o
盗賊「…UFR?」

戦士「アンダーファイトリング。ここの所属団体…って、何でんな事…!?」

魔道士「凄い…!あっ、これって…!」

召喚士「へ…っ!?」

魔道士「わっ!こっちはチャンプの…あ!これって!?うわぁ…!!」

盗賊「…目が…輝いてる」

店員「お客さん、入るなら入場料」

召喚士「あ、はい…。四人です」

店員「あいよ…毎度。ドリンクは奥で貰いな」

戦士「さーて…と、そんじゃあ…」

魔道士「早く行きましょう!!」

タッタッタ…

召喚士「……え、えぇと」

戦士「すっかり元気になったようで…良かったです」

盗賊「……はい」


640 :GEPPERがお送りします [] :2010/05/19(水) 18:14:28.92 ID:ptaZzr.o
魔道士さん、ちょっとあなたwwwwwwwwww


641 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/05/19(水) 18:18:57.81 ID:vr5XKO.o
>>638
ガンダムアサルトサヴァイブです!PSPのやつです!
名前間違ってたらすいません…

盗賊も魔道士も敢えて知ろうとしてないんじゃないかなって思います


642 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:23:10.69 ID:vr5XKO.o
魔道士「早く早く!」

魔道士は席に座り手をこまねき、三人を呼ぶ。

戦士「んな焦らなくたって、試合は逃げねーよ…」

魔道士「何言ってるんですか!練習風景も楽しまないと!」

召喚士「そ、そうなんですか…!?」

魔道士「ウォームアップで選手のコンディションが分かるんですから!」

戦士「へ、へぇ…」

魔道士「えぇと…あ、あれは異種格闘技戦ベスト16の…」

戦士「すげぇ詳しいぞ、おい…」

召喚士「み、みたいだね…」

盗賊「……」

リングアナ「お待たせ致しました!まもなく第一試合を開始致します!」

魔道士「きゃあ!!始まりますよっ!?」

魔道士はブンブンと召喚士の肩を振る。

召喚士「ああああ…そ、そうですね!……はははっ」


643 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:27:18.02 ID:vr5XKO.o


リングアナ「10カウントダウーン!立てません!勝者は〜」

魔道士「凄かったですね、今の内回し蹴りからの流れるようなローキック!」

召喚士「えっ、ええ…!!」

魔道士「はぁ…残るはあと1試合。あっと言う間ですねぇ…」

盗賊「…ふふっ」

魔道士「ど、どうしたんですか!?」

盗賊「…いや…魔道士にこんな趣味があるとは…ふふふっ」

魔道士「わっ、悪いですか!?」

戦士「いや、意外だなぁ…って」

魔道士「そう…ですか?」

魔道士はきょとんとした表情で三人を見返す。

リングアナ「さぁ本日のメインイベント!!まもなく開始致します!!」

戦士「おっ、きたきた!!」

魔道士「……ゴクッ」


644 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:32:24.21 ID:vr5XKO.o
リングアナ「まずはご存知、連勝記録は20で止まったが…その後負けなし!チャーンプ!」

チャンプ「…うおおぉ!!」

魔道士「出た!チャンプですよ!チャンプ!!」

戦士「知ってるよ…」

召喚士「ああ、あの人か…」

リングアナ「対するは、新進気鋭の若獅子!格闘家〜!!」

格闘家「……」

魔道士「おぉ!ルーキーですね!これは楽しみです!」

レフェリー「ルールはいいな?」

両者は黙って頷き、拳を互いに打ち付ける。

レフェリー「いくぞ、レディー……ファイッ!!」

甲高い鐘の音とともに、チャンプが後方へ下がり、しゃがみこむ。

戦士「出た!卑怯な技!」

魔道士「違いますっ!あれも立派な戦術ですよっ!」

魔道士はリングに目線を向けたまま、声を荒げ、戦士へ返答する。


645 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:36:21.38 ID:vr5XKO.o
チャンプ「さぁ、かかってきな!」

格闘家「……」

ザッザッザ…

チャンプ「…しっ!」

チャンプはしゃがんだまま、格闘家へローキックを放つ。

シュッ…ババッ

格闘家「……」

格闘家はそれを容易に跳躍でかわし、再び間合いを取る。

チャンプ「ほぉ…!そのまま突っ込んでこないとは…」

格闘家「間合いに入れば、飛び蹴りが来るんだろ?」

チャンプ「おっと…研究済みだったか!」

格闘家「研究などせずとも、そのぐらい分かるよ」

格闘家は首を左右に曲げ、ボキボキと音を鳴らす。

チャンプ「……けっ!大した自信だねぇ!!」

格闘家「もちろん。アンタみてーのに負ける気ないからね」


646 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/19(水) 18:36:58.91 ID:aTIeYkDO
UFRって、どうすりゃ所属出来るんだ?魔道士ちゃんにキャーキャー言われたいんだが…


647 :GEPPERがお送りします [] :2010/05/19(水) 18:40:11.96 ID:voj3usDO
>>1
レスありがトン
ガンダム好きとはこれまたありがとうと言いたい


650 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:43:50.79 ID:vr5XKO.o
チャンプ「なんだとぉ…!?」

格闘家「まあいいや、行くよっ」

格闘家はチャンプめがけ勢いよく走り出す。

チャンプ「へへっ!蹴りだけだと思うなよぉ!」

チャンプは両腕を前へ振ると、突風を巻き起こし、それはカマイタチのように飛び出す。

ドンンツ!!・・・バシュウゥゥ!!

格闘家「…っ」

ババッ!!

チャンプ「飛んだなっ!終わりだっ!!」

チャンプは上空の格闘家めがけ、得意の飛び蹴りを放つ。

格闘家「ふんっ!!」

ババッ!!……バシィッ!!

チャンプ「なにぃ!?」

魔道士「跳躍して…後ろ回し蹴り!?凄いっ!!」

飛び蹴りを放ったチャンプの足を、格闘家の足が弾き返し、両者は再びリングへと降り立つ。


651 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 18:47:42.01 ID:vr5XKO.o
スタッ…

チャンプ「しまっ……!?」

格闘家「食らえっ!!」

チャンプの懐に張り込んだ格闘家は、その顎めがけ、拳を突き上げる。

ゴッ!!………ドオオォォンッ!!

魔道士「ジャンピングアッパー!?」

戦士「大した技術と…柔軟さだな!」

ドシャアアァァ!!

格闘家「……ふー」

カンカンカァン!!

リングアナ「チャンプ立てない!!これはまさかの展開だぁ!!」

魔道士「すごーい!チャンプを倒しちゃいましたよっ!?」

戦士「つーか…俺はチャンプが勝ったところを見た事がない…」

召喚士「20連勝もしてたし…その後も負けなしなのにね…」

盗賊「……疫病神…なんじゃない?」


652 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/05/19(水) 18:49:44.20 ID:vr5XKO.o
書き溜め分終了です。後ほど少しだけ更新をば…
十六部は日常パートのため波もあなりないので、
気が向いた時にまとめ読みして頂ければと思います!

>>646
北の港の路地裏地下にあります!登録は無料です!
専属になると地方巡業もあります!世界大会もあります!

>>647
いえいえ!息抜きになりますので、助かりますよ〜

ご支援ありがとうございました!ではまた!ノシ


653 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/19(水) 19:05:51.52 ID:hdPBeWso
待ちガイルかよwwwwwwwwwwwwwwww


654 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/19(水) 20:18:43.14 ID:6B1AsxEo
竜巻旋風脚と昇竜拳か・・・


660 :GEPPERがお送りします [] :2010/05/19(水) 23:22:25.90 ID:CIrMMqYo
盗賊が杖を持って魔法使ってるのはいいわけ


662 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 23:54:26.29 ID:sorWJa.o


魔道士「見応えありましたねぇ!」

召喚士「そうですね、良い試合でした!」

魔道士「はいっ!えへへっ!!」

戦士「あ…さっきの奴だ」

盗賊「……本当だ」

召喚士「…あれ?魔道士さん…!?」

魔道士「あのっ!」

格闘家「……?」

戦士「早っ!!」

盗賊「…いつの間に!?」

魔道士「あのっ…サイン下さい!」

格闘家「サイン…?」

魔道士はカバンから紙とペンを取りだし、格闘家に手渡す。

格闘家「そんなの…ないしなぁ…」


663 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/19(水) 23:57:49.41 ID:sorWJa.o
カキカキッ…キュッ

格闘家「と、とりあえず名前だけ……」

格闘家は紙とペンを魔道士へ返す。

紙には崩した様子もない、きっちりとした書体で名前が書かれている。

魔道士「ありがとうございますー!」

格闘家「い、いえ…それでは」

格闘家は会釈をすると、控室へと入って行った。

タッタッタ…

魔道士「サイン貰っちゃいました!」

召喚士「良かったですね!」

戦士「嬉しいのか…?」

魔道士「嬉しいですよぉ!えへへっ!」

召喚士「将来のチャンプかもしれませんしね!」

魔道士「そうなったら…お宝ですねぇ!ふふっ!」

魔道士は嬉しそうに笑顔を見せ、大事そうにサインをカバンへしまいこんだ。


666 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/20(木) 00:09:46.31 ID:7UrmMkAo
〜表通り〜

魔道士「それで、本当はマスク・ド・ジーニアスの大ファンで…」

召喚士「そうなんですか?」

盗賊「…戦士」

戦士「んー?」

盗賊「…買い物…行きたい」

戦士「んー」

盗賊「……あ、あの」

戦士「ん?みんなで行くか?」

盗賊「……そ、そうじゃなくて」

戦士「あぁ…買い辛い物か。その辺で待ってるから一人で…」

グイッ

戦士「いって…」

盗賊「…バカかっ!おのれは!」

戦士「はぁ!?」


667 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/20(木) 00:13:03.63 ID:7UrmMkAo
盗賊は引っ張った戦士の腕を離し、前の二人を指差す。

盗賊「……鈍感」

戦士「…?……・・あ…あぁっ!!」

召喚士「な、何っ!?」

戦士「あ、い…いやっ!ちょっと…買い物…」

召喚士「いいよっ。何買うの?」

戦士「アレだアレ…!えぇと…なっ、盗賊!」

盗賊「!?…そ、そうそう!」

召喚士「……?」

魔道士「どうしたんですか?二人して?」

戦士「ちょっくら盗賊と行ってくっから、飯でも食っててくれっ!」

召喚士「えっ!?ちょっと戦士っ…」

戦士「行くぞ!」

盗賊「う、うんっ!」

戦士と盗賊は苦笑いでその場を走り去って行った。


668 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/20(木) 00:16:47.55 ID:7UrmMkAo
魔道士「な、何ですか…?」

召喚士「さ、さぁ…?」

魔道士「そうそうっ!それでその時の試合でぇ……」

テクテクテク…ピトッ

魔道士「!?」

召喚士「!?」

横並びで歩く二人の手が軽く触れる。

魔道士「ごごっ!ごめんなさい!」

召喚士「え!?あ、い・・いえっ…!」

魔道士「……っ」

召喚士(あれ…?よく考えたら二人きりの状況じゃないか…っ!)

魔道士(意識してなかったけど…こ、これって…まるで…)

召喚士(デ、デートしてるみたい……!!)

魔道士(や、やだっ…!絶対顔赤くなってるよぅ…!!)

召喚士(どどど…どうしよう!まずは、えぇと…えぇと!!)


669 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/20(木) 00:21:38.96 ID:Gjxff6AO
盗賊の喋り口調がかわいい


670 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/05/20(木) 00:22:52.48 ID:7UrmMkAo
なんだかムカムカしてきたので寝ます。おやすみなさいです!
ご支援ありがとうございました!!ノシ

>>660
ごめんなさい…

〜オマケ〜

白虎長「う…っ、嘘でしょ…!?」

占い師「本当よ!殿下に向かって『結婚しろ〜』とか『何で独身なの〜』とか…」

白虎長「!!!!」

占い師「あーあ、ご愁傷様」

白虎長「ど…どうしたら…いいの?私はどうしたらいいの!?ねぇっ!!」

占い師「し、知らないわよ!王宮にでも土下座しい行ったら?」

白虎長「……」

占い師「どしたの?急に荷造り始めて…」

白虎長「酔い覚めた。王宮に土下座しに行ってくる」

占い師「ちょ、ちょっと!冗談よ冗談…!!」

白虎長「よし…っ!殿下、申し訳ありませんでしたあぁ!うわああぁん!!」

タッタッタッタッタ…

占い師「ちょっとぉ!置いて行かないでえぇ!!」


671 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/20(木) 00:26:47.87 ID:ew1eGAYo
>>1乙

奇遇だね…俺もリア充にムカムカしてきたところだよ


677 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/20(木) 04:02:35.91 ID:H4ZpXESO
戦士にイラッとした


681 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/20(木) 11:24:54.09 ID:71nXT9c0
今最初から読み返してるけど、まだ回収されてない伏線けっこうあるな
特に召還関係は物語のキーだけあって謎が多い
序盤に出てた強い召還獣独占計画とかこれからの話に出てくるんだろうか?



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