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少女剣士「ミルクは最高だね、おっさん!」剣士「ちゃんと口拭けよ」
- 93 名前:VIPがお送りします []
投稿日:2012/06/06(水) 22:20:17.32 ID:8x2N02I30
翌日、登録メンバーの中から希望者を募り、防衛団が組織された。
領主自ら街に出て、領民たちに盗賊に備えるよう演説を行う。
領主「盗賊団はいつ攻めてくるか分からないっ!」
領主「各自戸締まりに十分気を付け、最低限の武器を確保しておくことっ!」
領主「しかし安心してくれていいっ!」
領主「この街には、我々の声を聞いて駆けつけてくれた大勢の勇者がいるっ!」
領主「この街は、盗賊などに負けはしないっ!」
ワアアァァァァァ……!
沸き立つ領民。
- 94 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:21:01.23 ID:3V6uZ+JV0
寝取られどこにもないのに怒ってる子だぁ〜れ?
- 95 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:23:10.85 ID:8x2N02I30
少女剣士「スゴイ……」
剣士「ああ、領主はスゴイよ。俺もあの人のことを尊敬している」
少女剣士「戦争の時も、こんな感じだったの?」
剣士「あの人の死んでも街を守るって気迫がなければ──
おそらく今頃この街はなかっただろうな」
剣士「一方で、不安もあったんだろう。
だから、領民やおまえを外へ逃がしたりしたんだろうな」
剣士「今だってそうだ。あの人は内心不安でいっぱいだろう。
だが、不安だからこそ、あの人はああやって勇敢に振る舞ってるんだ」
- 96 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:24:26.49 ID:rH93CpU10
>>94
ssスレによく沸く読んでないヤツじゃないかな
- 97 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:25:21.06 ID:0qj55LL70
いよいよか・・・
- 98 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:25:36.96 ID:KDNYqMAQ0
続きまだ?
投下速度も評価に含まれるぞ
- 100 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:29:42.55 ID:8x2N02I30
少女剣士はふと、賞金稼ぎにいわれたことを思い返していた。
賞金稼ぎ『一流の剣士ほど、逆を突くのがウマイんだ』
賞金稼ぎ『相手がここに来るとは思ってないところを斬る!
傷を負っても平気なフリをする! ヤバい時こそ笑う!』
少女剣士「おっさん、きっと領主さんは一流なんだね。
不安なのに、あんな風にみんなに演説できるなんて……」
剣士「……ああ」
少女剣士「なんか……少しだけ、嬉しいかな」
剣士「……よしよし」ナデナデ
少女剣士「あ、あたしは子供じゃないよ! れっきとした剣士だよ!」
剣士「じゃ、やめとくか」
少女剣士「あ、ダメダメ、もっとやって」
- 101 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:30:20.67 ID:ZWh0Rj5I0
幼女とおっさんの組み合わせは好きだなぁとスレを覗いて見たら…
- 103 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:34:00.86 ID:8x2N02I30
その夜、宿屋に密かに登録メンバーの名簿が送られてきた。
メンバー全員の名前と、防衛団への参加・非参加が書かれている。
剣士「どれどれ……」ペラペラ
少女剣士「すっごぉ〜い、300人はいるじゃない!」
剣士「ほとんどは防衛団入りしたようだな。
ま、待遇はよくなるしデメリットはほとんどないしな」ペラ…
剣士(ただし、監視は厳しくなる……。つまり、コイツらは盗賊団ではない)
剣士「入ってないのは……ほんの数名か」
少女剣士「あ、あたしに話しかけてきた若手剣士って人と、
賞金稼ぎさんは入ってないみたい」
剣士「それだけ腕に自信があるってことだろうな。あるいは──」
剣士(盗賊団なのか……)
- 106 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2012/06/06(水) 22:35:42.68 ID:Yr2HQLl30
少女剣士がいちいち可愛いくて悶える
- 107 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:38:43.80 ID:8x2N02I30
あくる日、二人はカフェで紅茶を飲んでいる若手剣士を発見した。
剣士「よう、また会ったな」
若手剣士「え!? 光栄だな、そちらから会いに来てくれるとは……。
やはりボクのことが気になってるのかい?」
剣士「ま、そんなところだ」
若手剣士「へぇ……で、なにか?」
剣士「アンタ、防衛団に参加してないよな? やはり腕に自信があるからか?」
若手剣士「まぁね……ボク、つるむのって苦手だからさ」
剣士「ふぅん……」ジロ…
若手剣士「…………?」
剣士(緊張した様子で目を逸らしたか……悪人ではなさそうだが、
なにか後ろめたいことがあるのは間違いないな)
剣士「ジャマしたな」スタスタ
- 109 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:40:18.84 ID:8j1DOm4A0
鈍感めええ
- 110 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:40:58.32 ID:u1a9yfLD0
正座しなおした
- 111 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:41:40.14 ID:8x2N02I30
少女剣士「ねえねえ」ボソッ
若手剣士「ん?」
少女剣士「なんであなた、男の格好してるの?」
若手剣士「!」ブッ
若手剣士「な、な、なんで、そ、そ、それを……!」
少女剣士「えぇ〜? だって分かるよ。
この前も私っていいそうになって、あわててボクっていったでしょ」
若手剣士「お、お、お願い……私のこと、絶対いわないでね……。
こういう商売だと、男のフリしてる方が都合がよくって……」
若手剣士「防衛団に入らなかったのも、男だらけのところにいたくないからなの……」
少女剣士「分かってるよ、大丈夫! あたし、口が固いから!」
剣士「オイ、なにしてんだ早く行くぞ」
少女剣士「はぁ〜い」
若手剣士(大丈夫かなぁ……あの子、口軽そうだけど……。
自分が領主の娘だなんて軽々しくしゃべっちゃうくらいだし……)ドキドキ
- 113 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:44:03.11 ID:Er5DrIKq0
やはり女か
- 114 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:44:10.33 ID:dXWuLAD+0
パンツ脱いだ
- 115 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:44:22.31 ID:9+KFxG0j0
この瞬間を待っていたんだ
- 116 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:49:10.19 ID:8x2N02I30
次に、二人は戦士に出くわした。
戦士「よう」
剣士「あ、どうも」
少女剣士「こんにちは」
剣士「防衛団の方は?」
戦士「登録メンバーのほとんどが参加したみたいだな。
で、長年盗賊団を追ってる実績が評価されて、俺がリーダーになった」
少女剣士「へぇ〜スゴイ!」
戦士「実績っても、ただヤツらについて他のヤツより詳しいってだけだけどな。
とはいえ情報だって実力のウチさ」
少女剣士「うんうん」
戦士「ま、身勝手な連中ばかりだからまとめるのは苦労しそうだよ」
- 118 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:51:49.94 ID:8x2N02I30
剣士「メンバーの中に、怪しいヤツはいなかったか?」
戦士「怪しいヤツ? 血の気の多いヤツは多いが、怪しいヤツってなると難しいな。
──なんで、そんなことを?」
剣士「いや……なにせ敵は悪名高き盗賊団。
すでにこの街に潜んでいてもおかしくないからな」
戦士「なるほど。なかなか冴えてるな、アンタ」
戦士「怪しいというと、あの賞金稼ぎなんかがもっとも怪しいかもな」
剣士「賞金稼ぎ?」
戦士「壮年の賞金稼ぎが街にいるんだよ。腕は立つようだが人前で姿を現さねえ。
もちろん、防衛団に参加もしていない。なにか企んでるかもしれねぇな」
剣士(賞金稼ぎ、か……)
少女剣士「…………」
- 119 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:54:15.34 ID:8x2N02I30
宿屋──
剣士(結局賞金稼ぎは見つからなかったな……)
剣士「明日は賞金稼ぎを徹底的に探してみるか……」
少女剣士「ねぇ、おっさん」
剣士「ん?」
少女剣士「賞金稼ぎの人は、悪い人じゃないと思う」
剣士「どうしてだ?」
少女剣士「……なんとなく」
剣士「なんとなく、か」
剣士「……よし! おまえの言葉、信じてみよう!
明日は久々に街でウマイもんでも食うか!」
少女剣士「え、ちょっとなに考えてんの!? こんな時なのに!」
剣士「なぁに、ここで勝手にギスギスしててもしょうがねぇ。
盗賊団が来る前に精神やられてちゃ世話ないからな」
剣士(元々俺がこういう調査みたいなのに向いてないってのもあるけどな)
- 120 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:57:09.38 ID:8x2N02I30
街は領主や戦士を中心に、防衛団が団結力を高めていった。
領主「期待しておるぞっ!」
戦士「俺たちで盗賊団に引導を渡してやろうぜっ!」
ワアァァァァァッ!
一方、輪に加わらない者たちは、各々想いを馳せながら日々を過ごしていた。
若手剣士(絶対活躍してみせる……!)
賞金稼ぎ(盗賊団……)
剣士(なにか見落としてることはないか……?)
少女剣士(おっさん、あたしも頑張るからね!)
- 121 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 22:59:08.12 ID:8x2N02I30
剣士と少女剣士が街に着いてから二週間目──
領主の館に斥候が駆けつける。
斥候「領主様、盗賊団と思わしき集団がこの街に迫っております!」
領主「ついに来たか……」
領主「執事、防衛団を招集せよ! 盗賊団は一人たりともこの街に入れさせん!」
執事「かしこまりました」
- 124 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:07:45.04 ID:8x2N02I30
宿屋──
少女剣士「おっさん、なんか街があわただしくなってきたよ!」
剣士「いよいよ盗賊団のお出ましらしいな」
少女剣士「盗賊団……!」
剣士「おまえはここにいろ」
少女剣士「やだ、あたしもおっさんと一緒に行く!」
剣士「……分かったよ。下手に離れているよりいいかもしれん。
絶対にムチャはするなよ!」
少女剣士「うんっ!」
- 125 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:07:51.91 ID:2hPKJBPO0
期待せずにはいられないだろjk!
楽しみにしてる
- 126 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:09:25.27 ID:Zod7IvKZ0
少女剣士が陵辱されて「助けておっさん」って言うけどおっさんは殺されてるってエンドでヨロシク
- 127 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:11:35.56 ID:0qj55LL70
>>1の好きなようにして欲しい
- 128 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:13:08.32 ID:8x2N02I30
剣士(さて、どこに行ったものか……)
戦士「よう!」
剣士「おお、アンタか。いよいよ盗賊団がやって来たみたいだな」
戦士「ああ、街の北門に防衛団を全て集結させてる最中だ。
アンタもすぐに向かってくれ!」
戦士「じゃあな!」タタタッ
少女剣士「北門だって! おっさん、急ごう!」
剣士「…………」
少女剣士「おっさん?」
剣士「……ちょっと考え中」
剣士(そういえば、あの時なんで……)
剣士(もしそうだとすると……)
- 129 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:18:06.03 ID:8x2N02I30
街の北門──
ザワザワ…… ガヤガヤ……
領主「防衛団は、全員そろったか」
執事「はい」
領主(剣士の姿がないが……どこかに潜んでいるのか?)
執事「敵が迫って来ました! ざっと300人というところでしょうか!」
領主(盗賊団は200人と聞いていたが……名簿でこちらの数を知り、
増員でもしたのか?)
領主(どちらにせよ、盗賊団全軍であることはまちがいないようだ)
領主(人数が五分五分であれば、勝機は十分ある!)
領主「よし、門の外側に布陣を作る! リーダーである戦士に伝えろ!」
執事「はいっ!」
- 130 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:22:12.53 ID:c/hEM8nm0
執事が犯人と見た。
- 131 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:24:26.02 ID:8x2N02I30
盗賊団陣営──
副首領「どうだ? 街の様子は……」
団員A「へい、ボスのいったとおりの状態となっておりやす」
副首領「さすがはボス……うまくやったようだな」
副首領「上がすげぇと下は楽ができるってもんだ。
もっとも、あの人はほとんど趣味でやってるワケだがな」
団員A「趣味……ですか?」
副首領「そう……全て趣味なのさ」
副首領「人をブッ殺すのも、町をブッ壊すのも、全て趣味だ。
あの人は、こういうことが好きなのさ」
副首領「さて、そろそろボスがいってた時刻だ。準備しておけ」
団員A「へい」
- 132 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:29:06.37 ID:8x2N02I30
街の南門──
シ〜ン……
少女剣士「だれもいないね」
剣士「…………」
少女剣士「ねぇ、なんでこんなとこに来たの?
多分もう、北門じゃ戦いが始まってるよ?」
剣士「いや、ここでいい」
少女剣士「え?」
剣士「俺の読みが正しければ、な」
- 133 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:30:44.35 ID:9SMfKRF40
犯人はヤス
- 134 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:32:21.93 ID:P0GE0wjX0
若手剣士がどう絡むか
- 135 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:34:13.99 ID:8x2N02I30
すると──
戦士「! おう、どうしたい二人とも」
少女剣士「あ、戦士さん!」
剣士「…………」
戦士「北門じゃ、すでに戦闘が始まってるぜ。
アンタらも手柄が立てたいんなら、早く向かった方がいい」
剣士「防衛団のリーダーであるアンタが、なんで一人だけこんなところに?」
戦士「いやなに、盗賊団のヤツらがやってきたから
絶対家から出ないように領民に注意を呼びかけてて──」
剣士「猿芝居はもうやめろよ」
剣士「盗賊団」
戦士「…………!」
少女剣士(え!?)
- 136 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:35:37.35 ID:uG3ItLgxO
薄々思ってたが
- 138 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:36:03.24 ID:s/AlB0Ts0
やはり
- 141 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:39:17.71 ID:3V6uZ+JV0
あーこれ少女剣士誘拐されそ
- 144 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:40:43.30 ID:8x2N02I30
街の北門──
ワアァァァァァ……!
ガキンッ! キィンッ! ズバッ!
すでに防衛団と盗賊団との間で、激しい戦闘が始まっていた。
執事「戦士がどこにもいませんっ!」
領主「なんだとっ!?」
領主(くそっ……なにがいったいどうなってるんだ!?
防衛団のことはほとんどアイツに任せていたから、これではまとまらん!)
ギィンッ! ザシュッ! ザンッ!
執事「こちらの旗色が悪いです!」
領主(くっ……! 街を襲撃するという明確な目的がある敵に対し、
こちらのモチベーションはバラバラ……。
しかも、この大事な時にリーダーが消えてしまい、混乱している!)
領主(いかんな……!)
- 146 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:45:39.69 ID:8x2N02I30
街の南門──
戦士「カマかけってワケでもなさそうだ……いつ気づいた?」
剣士「ついさっきだ」
剣士「ずっと心に引っかかってたことをやっと思い出せた」
剣士「アンタ、俺たちに二度目に会った時、
俺たちも盗賊団退治に参加してくれれば助かったのに、っていったな」
剣士「なんで俺たちが盗賊団退治に参加しない、と思ったのか……」
剣士「名簿を盗んだのはアンタ、あるいはアンタの仲間だからだ。
アンタは俺たちが“登録していない”ことを知っていたんだ」
剣士「アンタが盗賊団と分かれば、あとはもう簡単だ。
北門の盗賊団はオトリで、がら空きの南門から精鋭を攻めさせるに決まってる」
戦士「…………」
戦士「……くっくっく」
戦士「名簿の件を知ってるってことは、アンタ領主の知り合いかなにかか」
戦士「街の連中に取り入ろうと、ベラベラとおしゃべりしてたのがまずかったなぁ〜」
戦士「ついしゃべりすぎちまったようだ」
- 148 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:50:43.98 ID:8x2N02I30
少女剣士「本当に……本当にアンタ盗賊団なのっ!?」
戦士「本当だよ」
戦士「次はこの街を狙うって情報を、不覚にも斥候につかまれちまってね。
かといって引き下がるのもシャクだから、
俺がわざわざ街に出向いて、色々小細工させてもらったよ」
戦士「やり手とかいわれてチヤホヤされてるボンクラ領主と、領民ども。
俺たちを倒すつもりで集まったバカどもを八つ裂きにするためにな」
戦士「街で信頼を得て、名簿をパクって警戒心をあおり、登録メンバーを組織化させ、
リーダーになって、南門をがら空きにさせる……面白いようにうまくいったよ」
戦士「そういや嬢ちゃん、盗賊団退治の話をした時えらい乗り気だったよな?
もしかして恨みでもあんのか?」
- 150 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:53:19.81 ID:8x2N02I30
少女剣士「あたしの村は……あたしの村はアンタらに滅ぼされたんだよっ!」
戦士「あ〜……なるほど。で、そっちの剣士に拾われたってか。
いやぁ、実に気の毒だ」
戦士「なにしろ、俺はこういうことが大好きなんだ」
戦士「かつての戦乱の時は部隊長として、行く先々で知恵を絞りながら
略奪と暴力の嵐を生んだ」
戦士「戦乱が収まったら、刺激を求めて兵を辞め、盗賊団の頭になり、
無数の町や村をこの世から消した」
戦士「俺って……とことんこういうことが好きなんだよなァ」ニィ…
戦士「しかし、俺の趣味に付き合わせてすまないとも思ってるんだぜ」
戦士「ほれ、慰謝料だ。とっときな」チャリン
戦士は笑いながら、金貨を一枚地面に放り投げた。
少女剣士「…………!」
- 151 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:56:02.09 ID:u+m3lYSJ0
戦士がゲスだ
- 152 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:56:11.02 ID:8x2N02I30
剣士「落ち着け。俺がここでコイツを片付ければ、全てカタがつく」
剣士「盗賊団は街の北門の防衛団に、かなりの戦力を割いているハズだ。
つまり南門には街を襲うのに必要最低限の戦力しかいないハズ……。
コイツと盗賊団十数名程度なら、俺一人で十分やれる」
戦士「ふっ、悪くない読みだぜ。ただ……相手が悪かったな」
ドドドドド……
南門にも盗賊団が現れた。その数──
剣士「バ、バカな……!(200人はいる……!)」
- 153 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2012/06/06(水) 23:59:15.48 ID:8x2N02I30
戦士「この街の領主は、常備軍が作れないからその都度兵を雇っているんだったな?
だから俺も同じことをしただけさ」
戦士「北門に攻め込んでる盗賊団は斥候の目をごまかすための“ニセモノ”だ。
脅すなり金渡すなりして、その辺に転がってたクズどもに徒党を組ませたんだ。
いいオトリになってくれたぜ」
戦士「とはいえ、俺が抜けてグチャグチャになってるだろう防衛団とは
いい勝負ができるだろうがな」
戦士「一方のアイツらは俺の本当の部下どもだ。
略奪のプロフェッショナル……ヤツらが10人も街に侵入できれば、
この街は終わりだ」
戦士「さぁ、二人で200人を止めてみせてくれよ」ニヤッ
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