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召喚士「出でよ!!可愛い獣娘!!」
- 688 名前:深夜にお送りします [sage]
投稿日:2012/10/23(火) 16:24:03 ID:iSMkr6GA
ー
蒼頭「この村より……谷の国になり申す」
喚起士「………」
姫宮「………」グッ……
剣士「大丈夫だぜ。俺が守るからな!」
姫宮「うん……」
蒼頭「………」ソワソワ……
ジノ「落ち着きなって……」
蒼頭「いやはや……こう顔が涼しいとなんとも……」
喚起士「蒼頭さんはそのままの方がいいんですから大丈夫ですよ」
姫宮「そうだね……顔を知ってるの国にいないんでしょ?」
蒼頭「そうで御座りますが……」
姫宮「じゃあ!行こう!」
- 689 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/23(火) 17:31:22 ID:iSMkr6GA
蒼頭「姫様は確りとお顔をお隠しに!」
姫宮「……わかってるよ」
喚起士「パイアもここからはお顔を隠していた方がいいかと思いますが」
盗賊「………」コクッ
剣士「で、これからどうすんだ?」
喚起士「……この村で少し情報を仕入れたいと思います」
剣士「じゃあ派手に稽古とか出来ねえなあ……わかったぜ」
喚起士「………」
剣士「ま、大人しく宿屋で待機してっか。行くぞ盗賊」
盗賊「………」コクッ
蒼頭「……某は野暮用を」
喚起士「野暮用ですか?」
蒼頭「大した事では無い故……」
喚起士「……?」
- 690 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/23(火) 20:04:38 ID:iSMkr6GA
ー
召喚士「………」チョイチョイ
姫宮「……何?」
召喚士「蒼頭を付けよう……」
姫宮「何で……」
召喚士「いいから……」
姫宮「……じゃあ私じゃなくてもいいよね?」
召喚士「駄目だ!……この村は来た事あるよな?」
姫宮「あるけど……」
召喚士「決まりだな。案内よろしく」
姫宮「嫌!」
召喚士「……ほう?」
姫宮「………」
- 691 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/23(火) 20:09:04 ID:iSMkr6GA
召喚士「………」キョロキョロ
姫宮「……?」
召喚士「お姫様は知ってるかい?」
姫宮「……何を?」
召喚士「蒼頭の真なる秘密を!」
姫宮「………」
召喚士「……案内してくれたら教えよう」
姫宮「どうせろくでもない事でしょ?」
召喚士「……蒼頭が慕ってる相手なんだけどなぁ」
姫宮「なッ!?そんな人がッ!」
召喚士「声がデカイ!」
姫宮「……誰なの?」
- 692 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/23(火) 20:12:27 ID:iSMkr6GA
召喚士「………」
姫宮「………」
召喚士「来る?」
姫宮「行くッ!」
召喚士「オッケー……ふふっ」
姫宮「ねぇ……」
召喚士「慌てなさんなって!じゃ行くぞ!」
姫宮「……喚起士に
召喚士「言わないでいいから……」
姫宮「でも……」
召喚士「大丈夫!蒼頭の後追ってすぐに帰って来るから」
姫宮「………」
- 693 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/24(水) 22:24:10 ID:.HPVD.2o
ー
姫宮 (ネメアまで置いてきて……何かあったらどうしよう……)
召喚士「付いてきたのはいいけど……蒼頭のやつ原っぱに座り込んでなにやってんだ?」
姫宮「そろそろ教えてよ……」
召喚士「……なにを?」
姫宮「蒼頭が慕ってる相手を!」
召喚士「ああ……秘密だからな?」
姫宮「うん……」
召喚士「ネメアだよ……」
姫宮「まさかぁ……」
召喚士「本当!聞いちゃったんだよ俺」
姫宮「………」
召喚士「……ネメアがな蒼頭に綺麗な顔だって」
姫宮「それだけ?」
- 694 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/24(水) 22:35:37 ID:.HPVD.2o
召喚士「後な……蒼頭よ、お前の事嫌いでは無いフフッって!」
姫宮「………」
召喚士「この旅が終り……召喚士との契約が切れたならお前と一緒に……ってぇッ!」
姫宮「へ、へぇ……そうなんだ……」
召喚士 (ちょっと違うけどネメアもこのくらい思ってるだろうからいいか)
姫宮「………」
召喚士「驚きだよね!いつの間にそんな関係になったんだか……」
姫宮「……あの穴に落ちた時かな」
召喚士「それだ!なるほどなぁ」
ガサッ……
……「お前ら……そんな所で何してる?」
召喚士、姫宮「ッ!」
- 695 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/24(水) 22:55:11 ID:.HPVD.2o
ー
剣士「召喚士どこ行ったんだよ……」
ネメア「お嬢もいないとなると……あの馬鹿が連れ出したのだな……」
喚起士「こんな時に何を……」
剣士「まさか二人で情報でも探ってるのか……」
喚起士「……有り得ますね」
ネメア (一番有り得んだろ……)
喚起士「召喚士さん……髪型以外はあまり目立ちませんから」
剣士「ああ……地味だもんな」
ジノ (二人ともさらっと酷い事言ってるね……)
喚起士「それに、姫宮さんを連れ出したのは案内が必要だったからではと……」
剣士「なるほど。土地勘を持ったやつが必要だった訳かい」
喚起士「………」
剣士「なら召喚士に情報収集は全部任せていいな」
喚起士「そうですね……あまり多人数でと言うものよくありませんから」
- 696 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/24(水) 23:06:20 ID:.HPVD.2o
ネメア「………」
ジノ「なんだか二人、今日は一緒に喋るね」
喚起士「たまたま意見が一致しただけです……」
剣士「………」
ジノ「そう……」
剣士「ね……喚起士でいいか?」
喚起士「それで構いません……」
剣士「……ちっと話があるんだかよ。あの二人がいない間に話してくわ」
喚起士「……何でしょう?」
剣士「喚起士は仇を討つんだったよな?」
喚起士「そうですが?それが?」
剣士「悪いけど……俺だけ別行動になるかもしれねえから」
喚起士「それでも構いませんが……何故です?」
剣士「実はな……」
- 697 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/25(木) 15:11:01 ID:wJ1/6FXE
ー
……「なーんてな!後ろ姿で違うかなって思ったけど、やっぱりあの時の奴だったか」
召喚士「………」
姫宮「し、知り合いなの?」コソコソ
召喚士「多分知らない人だと思う……」コソコソ
……「そっちの嬢ちゃんも久し振りだな」
召喚士「知り合いなの?」コソコソ
姫宮「知らないよ!」コソコソ
……「ん……思い出せないって顔してるな。ほれ、手で額を隠して……何も聞かずその娘を寄越せばいいんだ!」
召喚士「ああああッ!砂浜で会った兵士の人!」
……「ふふ、思い出したか?」
召喚士「思い出した思い出した!」
姫宮「………」
- 698 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/25(木) 23:44:51 ID:wJ1/6FXE
……「お前らこんな所でなにやっているんだ?」
召喚士「ちょっとね……」
姫宮「………」
……「ふーん……。その嬢ちゃん連れているなら、この辺いない方がいいそ?」
召喚士「なんでって……おおおお姫様にそっくりだったね!ああ!そうだった!」
……「……?」
召喚士 (これマズイよな……?)
姫宮 (何かしまったって顔してるけど……)
……「まぁいいや。忠告はしたからな」
召喚士「……うん。あんたは今、見回りか何かか?」
……「俺かい?俺は国に帰るとこだよ」
召喚士「そう……え?兵士の仕事は?」
- 699 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/26(金) 13:50:15 ID:/mp0lskU
……「やめたよ」
召喚士「………」
……「何だか戦争になりそうな雰囲気だったからな。それだけじゃ無いけど」
召喚士「………」
……「それで国に帰るって訳さ」
召喚士「そうなのか……」
蒼頭「お二方……このような所で何をやっているのか……」
召喚士、姫宮「ッ!」
蒼頭「……しまったと言う顔をしている事は……某を付けて」
召喚士「ぐ、偶然だよ……な?」
姫宮「……うん!」
蒼頭「はぁ……」
……「………」グイッグイッ
召喚士「……何?」
……「お前さん……随分と美人の知り合いがいるな」
- 700 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/26(金) 13:59:34 ID:/mp0lskU
召喚士「まぁ……で?」
……「紹介してくれよ」
召喚士「嫌だけど」
……「……何で?」
蒼頭「やややッ!これは兵士殿では御座らんか!」
……「ななな何で俺の名前を知って……」
蒼頭「何を言って……ああ、こうすればおわかり頂けるかと」パサッ
……「………」
蒼頭「どうですかな?いやぁ久しぶりで御座いますな!」
……「ええええぇぇぇ……なんだとッ!?お前あの蒼頭かよッ!」
蒼頭「如何にも。其ほど驚かれる事など無いと思いますが」
……「………」
姫宮「……知り合い?」コソコソ
- 701 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/26(金) 21:50:16 ID:/mp0lskU
蒼頭「同じ釜の飯を食べた友で御座いますな」
姫宮「そうなんだ……」
……「………」
蒼頭「あれからインキンタムシやらマタズレやらは治ったで御座ろうか?」
……「………」
召喚士「………」
蒼頭「相も変わらず兵士殿は女子衆の尻を追い掛けておりますかな?」
……「ぉぅ……」
蒼頭「ふふふ、晩飯の愚痴やらを寝床で語り合ったり下劣な話に花を咲かせたり……」
……「それ以上は言うなよ……」
蒼頭「はて?何故で御座ろう?」
……「いいから……」
召喚士「あんた女相手になんて事を……」
……「野郎だと思ってたから……」
- 702 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/27(土) 01:57:48 ID:sWObE4hg
ー
蒼頭「なんと……」
……「そう言う訳でさ、俺兵士やめたんだよ」
蒼頭「………」
……「国に帰ってまた一から傭兵でもやろうかなってな」
蒼頭「なるほど……」
傭兵「最後にお前さんに会えて良かったよ」
蒼頭「………」
傭兵「友にさらばってな挨拶したかったし……」
蒼頭「……兵士殿」
傭兵「じゃあな蒼頭」
召喚士、姫宮「………」
傭兵「お前さんもまた会えたらいいな……ほれ嬢ちゃんサヨナラだぞ?」
姫宮「……へ?」
- 703 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/27(土) 02:11:09 ID:sWObE4hg
傭兵「ほらほらウチューッ!」
姫宮「い、嫌ぁッ!」
傭兵「……?」
蒼頭「何をやっておるかッ!」
傭兵「へ?あ?……別れの挨拶だけど」
召喚士「………」
蒼頭「貴様……己がいた国の姫の顔を忘れたのかッ!」
傭兵「姫……え?」
蒼頭「………」スゥ……
傭兵「ままま待て!これ本物の女王なのかッ!?」
蒼頭「本物も偽物も無かろうがッ!」バッ!
傭兵「本当に
蒼頭「ハァァァァァッ!」ズガッ!
傭兵「」ズダン!
召喚士「………」
- 704 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/27(土) 02:20:41 ID:sWObE4hg
蒼頭「愚か者が……」
召喚士「うん……蒼頭さ」
蒼頭「……何で御座ろうか?」
召喚士「この人……一回なパイアをお姫様と間違えて捕まえようとした事があったんだよ……」
蒼頭「………」
召喚士「だからパイアとお姫様を間違えてただけだと思うんだ……」
蒼頭「………」
召喚士「………」
蒼頭「へへへ兵士殿!すみませぬ!」ユサユサ!
傭兵「」
蒼頭「あぁぁ……某なんて事を!兵士殿!兵士殿!」
召喚士「………」
姫宮 (盗賊と間違えてたんだ……でも何でキスしようとしたんだろ……)
- 705 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/27(土) 13:30:21 ID:5n6qS0gU
ー
召喚士「重……」
蒼頭「あぁぁ……起きたらなんと言えば……」
召喚士「取り合えず宿屋連れてくけど……あのままに出来ないし」
蒼頭「そうですな……」
姫宮「……ねえ蒼頭?」
蒼頭「なんで御座ろうか?」
姫宮「あの場所で座って何してたの?」
蒼頭「あれですか……あの場所から見た風景が某の故郷に似てる故、ただ思いに耽っていただけで御座ります……」
姫宮「……そうなんだ」
蒼頭「かの山々、鮒を釣りし川などありまして某は忘れる事の出来ない故郷で御座いますな」
姫宮「………」
蒼頭「父上、母上はお変わり無く暮らしているだろうか。故郷の友はどうしているだろうか……」
姫宮「……蒼頭の家族」
- 706 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/27(土) 13:40:51 ID:5n6qS0gU
蒼頭「某の願い必ず叶えいつか帰ろうと……」
召喚士、姫宮「………」
蒼頭「青々とした山がある故郷へ……澄し清浄の川が流れる故郷へ……そのような事を考えておりました」
召喚士「……何かいいな故郷」
姫宮「うん……」
召喚士「俺のは町外れの一軒家だけど……」
姫宮「私のはデッカイお城だけど……」
蒼頭「………」
姫宮「……蒼頭は願い叶えちゃったんだよね?」
蒼頭「はい……」
姫宮「なら故郷に帰っちゃうの……?」
蒼頭「そのつもりでおりまする……」
姫宮「そっか……」
- 707 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/28(日) 00:59:47 ID:0rXnlClg
ー
剣士「………」
喚起士「………」
ネメア「どうするのだ?」
剣士「どうすればいいかわかんねえんだよ……」
ネメア「そうか……そうだな……」
剣士「てめえの野心の為にこんな事するなんてよ……」
喚起士「貴方は魔喚士と言う方はご存じなんですか?」
剣士「知らねえ……俺が家を飛び出した後に親父の所に来たんじゃねえかな……」
喚起士「そうですか……」
ジノ (確かにこれは……お姫様と蒼頭いたら話せないよね。まさか将軍って言うのが剣士の親だなんて……)
剣士「………」
ネメア「……剣士よ」
剣士「ああ……?」
- 708 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/28(日) 12:15:01 ID:0rXnlClg
ネメア「迷うならば、お前は行かなくてもいい」
剣士「……でもよ!」
ネメア「お嬢を守るのだろ?そう約束をしたのだろ?」
剣士「………」
ネメア「恐いか?」
剣士「ああ……恐えよ。あの親父、自分の為なら何でもやりやがるからな……」
ネメア「……それでもお前が将軍を止めるべきだと私は思うがな」
剣士「………」
ネメア「………」
剣士「身内の始末はって訳かい……」
ドンドンドンッ!
喚起士「何方ですか?」
……「あ、開けてください!」
喚起士「召喚士さん何を急いで……」
カチャッ
- 709 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/28(日) 12:27:38 ID:0rXnlClg
ー
召喚士「はぁはぁ……腰痛い……」
蒼頭「……あれしきの事でだらしがないですぞ!」
召喚士「じゃあお前が背負えばよかっただろ!お前がやったんだから!」
蒼頭「それはそれでは御座らんか……」
喚起士 (蒼頭さんを連れて来た時もこんな感じでしたね……)
剣士「誰だいそいつ?」
召喚士「この国の兵士だよ。もう元かな?」
喚起士、剣士「ッ!」
召喚士「……?」
剣士 (す、凄えな……いきなり城の内部者連れて来るなんて……)
喚起士 (なんて事ですか……)
召喚士「喚起士さんとパイアは会った事ありますよ」
- 710 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/31(水) 15:06:59 ID:1ft7deVA
喚起士「……え?」
召喚士「あのパイアとお姫様を間違えた兵士ですよ」
喚起士「あの方なんですか!」
召喚士「はい、それでなんか兵士やめて田舎に帰る途中だったみたいですけど……」
喚起士「……その兵士さんが何故こんな事に?」
召喚士「まぁ……誤解ですよ」
蒼頭「あああああ……」
剣士「お前また勘違いしたのかよ……」
蒼頭「……仕方あるまい。まさかお子と以前に会っていおうとは思わなかった故」
喚起士「こう言っては何ですが……丁度良かったかもしれませんね」
蒼頭「何故で御座ろう?」
喚起士「今の谷の国の城の内部がどうなっているか聴けるかもしれませんし」
蒼頭「なるほど……」
- 711 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/11/01(木) 14:29:47 ID:sCDzZ9NY
ー
傭兵「……う」
蒼頭「……兵士殿」
傭兵「あ……お前さんか……イテテ」
蒼頭「申し訳無かった……誤解でその……」
傭兵「………」
蒼頭「………」
傭兵「……謝るならふざけるな」
蒼頭「ふざけてなどいませぬ!」
傭兵「ならその頭の物はなんだ」
蒼頭「これは……某が顔を隠していた理由で御座ります……」
傭兵「ああ?そんな玩具付けてる事がか!?」グイッ!
蒼頭「玩具などイタタタッ御座らん!」
傭兵「……あれ?」グイッグイッ……
蒼頭「引っ張らないでくれんか……」
- 713 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/11/03(土) 14:32:19 ID:s0yZEeB6
傭兵「………」
蒼頭「………」
傭兵「……本物か?」
蒼頭「本物で御座ります……」
傭兵「わかった……」
蒼頭「何がわかったので御座ろうか……」
傭兵「……謝らなくていいからピョンって言え」
蒼頭「………」
傭兵「………」
蒼頭「御断り致す」
傭兵「あああ?人殴っといて!」
蒼頭「だから謝ったでは御座らんか……」
傭兵「なら!ピョンって言ったら許す」
蒼頭「御断り致す……」
- 714 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/11/06(火) 18:14:17 ID:E0aGd6cE
ー
傭兵「………」
姫宮、盗賊「………」
傭兵「お前……これは誰でも間違えるぞ……」
蒼頭「そのような事は無いで御座ろう!貴様は忠誠心が足りないんだ!」
召喚士「蒼頭さ……お前は人の事言えないだろ」
傭兵「しかしまぁ……何故女王といるのかは聞かないでおいてやるよ。もう俺には関係無い事だからな」
蒼頭「………」
傭兵「そんな顔するなよ。別にもう会えない訳じゃないだろ?」
蒼頭「それは……そうなればいいな……」
傭兵「あん?どう言う事だ?」
喚起士、剣士「………」
蒼頭「実はな……某達は……」
- 715 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/11/06(火) 20:33:21 ID:E0aGd6cE
ー
傭兵「国を救うって……」
蒼頭「………」
傭兵「無理だろ……」
蒼頭「こちらにも色々事情がある」
傭兵「だからってよ……そうか、誰か強力な後ろ楯がいるんだな?」
喚起士「いえ……ここにいる者だけです」
傭兵「………」
喚起士「言いたい事はわかります……ですが……」
傭兵「それ以上言わなくていい。巻き込まれたく無いからな」
喚起士「………」
傭兵「ん……お前さんは俺と会った事あるか?」
剣士「俺か?ねえけど?」
傭兵「そっか?俺の勘違いか……」
- 718 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/11/09(金) 01:27:07 ID:4irOoTi.
喚起士「お話だけでも聞いて貰えませんか……聞きたい事があるんです」
傭兵「………」
蒼頭「兵士殿……」
傭兵「もう兵士は止めたんだ。傭兵でいい」
蒼頭「なら傭兵殿……この頼み某の顔を立て聞いて貰えんか?」
傭兵「はぁ……何が聞きたいんだ?」
蒼頭「……傭兵殿有難う」
傭兵「いいよ。お前さんの顔……いや、世話になったからな」
蒼頭「……?」
喚起士「……では、今、お城はどのような状態にあるのですか?」
傭兵「戦争しようとしているとしか言いようが無いな。あれは」
喚起士「噂は本当だったみたいですね……」
傭兵「……噂は?やっぱ周りの村にまでそれは広がってたかい?」
- 719 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/11/09(金) 01:38:32 ID:4irOoTi.
喚起士「はい……」
傭兵「そうかい……」
喚起士「進軍しようとしているのですよね?なら……かなりの兵力がお城にいるのですか?」
傭兵「ざっと千くらいかな」
剣士「少なくねえか?」
傭兵「今、城にいるのだけだ。大将自身の軍隊も後から合流するらしい」
剣士「なるほど……大将ってのは将軍か?」
傭兵「ああ。……そうか!お前大将に似てるな。それで見た事あると思ったのか」
剣士「………」
蒼頭「喚起士殿どう致す?」
喚起士「兵士もろとも強行突破……とはいきませんよね……」
蒼頭「城にいる兵士達を外へ誘き出せればよいが……」
剣士「その隙にってか?無理だろ……」
- 720 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/11/09(金) 01:47:50 ID:4irOoTi.
蒼頭「地下から行けば城の中に入り込めるがな」
喚起士、剣士「………」
蒼頭「何で御座ろうか?」
喚起士「……そんなものがあるんですか?」
蒼頭「姫と逃走を図る時に使いましたな」
姫宮「私は知らないけど……」
蒼頭「それは姫様は気を失っていた故」
姫宮「そうなんだ……」
剣士「お前そう言うのは早く言えよ……」
蒼頭「聞かれなかった故……」
喚起士「……そうなると色々作戦が立てやすくなりましたね」
剣士「例えば何だ?」
喚起士「例えば……」
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