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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その40
- 596 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2012/07/30(月) 18:08:21.30 ID:IWctK+Bao
召喚士「…………」
コオオオオォォォォ……
召喚士「……どう……なったんだっけ?」
――『座敷童子を召喚して攻撃を回避したつもりが、駄目だった』
召喚士「あ……そうか」
――『参ったよ。もう打つ手なしだ』
召喚士「そうかもしれない。でも、諦めるわけにはいかない」
――『気力だけで勝てる相手じゃない』
召喚士「それも分かってるさ。糸口は見えたんだ……」
――『見えてないよ。断片的なものだ』
召喚士「いいんだよそれで。傷付いて戦って、時間をかけてようやく手に入れた欠片だ」
――『で、どうするつもり?』
召喚士「全ては偶然なんかじゃない。必然なんだ」
――『だから、それでそうするんだよ?』
召喚士「……全力で、五行を放つ」
- 597 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:09:01.33 ID:IWctK+Bao
――『答えになってないな』
召喚士「いや、最初からそれ以外に答えなんてないさ」
――『それで散々、やられたじゃないか』
召喚士「ああやられたよ。でも、それしかないんだ」
――『自殺行為だよ、そんなものは』
召喚士「戦士が、道を切り拓いてくれた」
――『五行の盾? 確かにあれで中和はなくなったね。ダイレクトにダメージは与えられる』
召喚士「盗賊さんが、道を切り拓いてくれた」
――『風林火陰山雷。五行に止まらず魔行も加わる事で飛躍的に効果は上がる』
召喚士『魔道士さんが、道を切り拓いてくれた』
――『連続五行。隙を与えぬ事でサタンのl魔力を封じる事が出来るね』
召喚士「それだけじゃない。再来によるサタンの一時的な凍結」
――『コカトリスによる石化と、魔剣における核の拘束』
召喚士「そして……ゾディアック」
――『古の時代、天より降り注ぎ、サタンの地上侵攻を妨げたという神の一撃』
- 598 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:10:15.70 ID:IWctK+Bao
召喚士「そう。魔王サタンへ唯一、ダイレクトに打撃を与えたと思われるものさ」
――『ゾディアックは戦士の斧や籠手と同様、人の作り出した物じゃない』
召喚士「使いこなせるなんて思ってないさ」
――『でも、ゾディアックを使わなきゃ勝てないんだよね?』
召喚士「だったら、ゾディアックと同じだけの力を生み出せばいいんだ」
――『……呆れて笑いすら込み上げてこないよ』
召喚士「ゾディアックの強さ、それは五行を宿した中に12もの力が眠ってる」
――『そうだね』
召喚士「だったら早い話、12の五行を作り出し、同時に撃てばいい」
――『…………』
召喚士「そういう事だよね?」
――『少し、冷静になった方がいいんじゃないかな』
召喚士「冷静だよ」
――『どうやってそんな事……出来るとでも思っているのか?』
召喚士「出来るよ。さっきも言っただろ? 偶然じゃなく、必然だって」
- 599 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:11:06.19 ID:IWctK+Bao
――『……必然』
召喚士「サタン討伐隊。ここにいるみんなは選ばれたんだ」
――『選ばれた?』
召喚士「五行を生み出す為に、選ばれた……必然なんだ」
――『足りないものが多すぎるよ』
召喚士「それを補う為にいるのが俺なんだ。俺だから、出来る事なんだ」
――『確かに。5属性の召喚は、単身での五行も出来るし、他者へのサポートも可能だ』
召喚士「ああそうさ」
――『でも、その代償は恐らく……計り知れないものになるだろうね』
召喚士「……そうだろうね」
――『死んで英雄にでもなる? 絶対に生きて帰るんじゃなかったっけ?』
召喚士「スーパーノヴァが発動した以上、サタンを倒さなきゃ結果は同じさ」
――『それもそうか。まぁ頑張るしかないね。でもその前に……』
召喚士「……?」
――『みんなが無事ならいいけど。ほら、目を開けて見てごらんよ――』
- 600 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:11:57.92 ID:IWctK+Bao
ォォォォオオオオ……
召喚士「……がはごほっ!! ごほっ!!」ビチャッ
魔道士「召喚士さん!! 召喚士さんっ!!」
召喚士「……う」
賢者「死には至らないけれど……しんどいだろうね……ふぅ」
ジュニア「シンドイって何がだよ!!」
賢者「戦う事はおろか……起き上がる事すらも苦……ふぅ」
戦士「何とかしてくれよっ!! 召喚士を死なせるわけにはいかないんだよ!!」
サモナー「戦士くんの言う通り……ごほごほっ!!」
水の先生「あなたも重傷なんだっ、無理しないでくれ!」
ボス「くるぞぉーっ!」
ドッゴオオオオォォォォ!!
玄武娘「くぅーっ!!」
美女「防ぎきれるわけ……ないでしょお!!」
サタン「……」
- 601 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:12:32.69 ID:IWctK+Bao
召喚士「……っ」
サタン「生きている? 往生際の悪い奴だな」
召喚士「大軍師さ……」
大軍師「はい……っ」
召喚士「今なら……サタンを……五行を……」
大軍師「ええ。しかし動きを封じる必要があります」
召喚士(良かった……。やっぱり大軍師さんも分かっててくれてた)
大軍師「ですが、その為には魔行……即ち魔剣を要します」
召喚士「必然……なんです……」
大軍師「ですが、あの2人の力はおろか、魔剣すらも……」
召喚士「必然……なんですっ!」
大軍師「!?」
サタン「御託はもう良いか? 次は防ぎきれぬ程の力で……終わらせてくれるわ」
キュイイイイィィィィ……
盗賊「またか……っ」
- 602 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:13:54.16 ID:IWctK+Bao
白虎長「もうっ、召喚出来る回数も僅かよっ!」
白虎嬢「そうですわねぇ……」
サタン「攻撃を仕掛けて相手の力を削る。こういうやり方は無粋であまり好かぬ」
大軍師「ならば止めて頂けますか?」
サタン「そうはゆかぬ」
大軍師「……」
サタン「時間がない、などと言った類ではないぞ。それは勘違いするな」
戦士「だったら、何だってんだよ」
サタン「これ以上、あまり地獄で騒いで欲しくないのだ」
青年兵「……?」
サタン「他の連中とは関わりたくない。干渉されては面倒なのだ」
ズゴゴゴゴゴゴゴ……
サタン「残された力で防げるか見ものだな。さぁとくと味わえ」
青龍士官「召喚獣で防御――」
召喚士(早いっ!! 防げない――)
- 603 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:15:14.11 ID:IWctK+Bao
ドッグオオオオォォォォン!!
ジュニア「ぬ……ぐぐううぅぅ!!」ジュウウゥゥゥゥ!!
王子「もっと……だ!!」ググッ
アマゾネス「が……はっ」
美女「立て! ほらっ!」スッ
朱雀嬢「玄武……娘ぇ!」
玄武娘「なんですのおおぉぉぉぉ!!」
朱雀嬢「一瞬だけでも……耐えられますわね?」
玄武娘「分かりませんですのおおおおぉぉぉぉ!」グオッ
朱雀嬢「何とか……お願いねっ!」バシュッ!!
玄武娘「!? くぬううううぅぅぅぅーっ!!」
バシュウウウウゥゥゥゥ!!
朱雀嬢「角度を変えさせて貰いますわよっ!」
サタン「何?」
ハーピー「いっくよぉ!!」シュバッ
- 604 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:16:29.05 ID:IWctK+Bao
サタン「小癪な」
朱雀嬢「間に……合ええぇぇ!!」
青年兵「朱雀嬢さん!!」
朱雀嬢(私はどうなってもいい……だからっ、だからお願いっ!!)
ハーピー「――――」
朱雀嬢「この攻撃を……防いでえぇぇ!!」
サタン「!?」
チッ……
朱雀嬢「かすった!」
ジュニア「威力が傾いた!?」
魔法剣士「魔法剣五行……五刀流!!」 ジャキジャキジャキッ!!
戦士「押……っせええぇぇぇぇ!!」
ゴアアアアァァァァ!!
魔法剣士「ぐ……ぬっ!!」ググッ
大軍師「彼に……援護をっ!」
- 605 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:17:36.97 ID:IWctK+Bao
幼女「は、はい……っ」
ジュニア「魔力ももう……限界に近けぇぞおおぉぉぉぉ!!」
ピキッ
召喚士「……?」
パキン……ヒュオッ
サタン「上空? 何だ……ッ?」
東方司令「死ねええええぇぇぇぇ!!」
名代「な――っ!?」
ガッキイイイイィィィィン!! シュウウウウゥゥゥゥ……
サタン「……ッ」
東方司令「……ふーっ」
サタン「聖剣に魔剣……しかも見覚えがあるな」 ブンツ
東方司令「だろうな。ツヴァイハンダーフュンフに、グラトニーソードだ」
クルクルクルッ……スタッ
召喚士(東方……司令さん……っ?)
- 606 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:18:15.18 ID:IWctK+Bao
ズザァ
バーテン「痛ってぇ」
サタン「その剣を見ると思い出す。あの憎き思い出をな」
東方司令「悪いがボクはそんな事知らない。てかどーでもいい」
サタン「……」
東方司令「やっぱ来るんじゃなかった。すっごい不快な気分になった」
バーテン「おいおい……何やら少なくねぇか?」 キョロキョロ
魔道士「え……っ!? あれって……バーテンさん!?」
バーテン「……んっ!? あれは!!」 タタッ
サタン「不快なのは此方の方よ」
東方司令「……」
サタン「来て早々、このサタンに無礼を働き、不快などとのたまう」
東方司令「だから?」
サタン「不快だと申している。邪魔をするな」 チカッ!!
東方司令「……っ」 ヒュッ
- 607 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:18:56.20 ID:IWctK+Bao
サタン「ッ!?」
東方司令「まだ……よけられる」
サタン「大口を叩くだけの事はあるか」 チカッ
東方司令「……くっ」 バッ
サタン「ほぉ、まだ避けるか」 チカッ
東方司令「……っ!!」 ヒュオッ
サタン「いよいよ限界のようだな。退け」 チカッ!!
戦士「もうかわせねぇぞ!!」
東方司令「だったらああぁぁぁぁ!!」
ガギギギギイイイイィィィィ!!
青龍士官「う……受け止めた!?」
東方司令「ぐう……ぅ!」
青年兵「聖剣と魔剣があるからこそ成せる技だ……っ」
サタン「次はどうする?」 スッ
東方司令「このままお前の懐にまで進むさ」
- 608 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:19:40.46 ID:IWctK+Bao
サタン「そのクロスさせた剣、共にへし折る事になるぞ?」 チカッ
東方司令「そうかよっ!!」 ババッ!!
王子「解いた!?」
ドッジュウウウウゥゥゥゥ!!
東方司令「はああぁぁぁぁーっ!!」
サタン「聖剣1本で防ぐ? いや不可能だ。半身を捨てたか」
東方司令「ああああぁぁぁぁ!!」
戦士「ツヴァイハンダー1本で押すなんざ無茶だ!!」
ジュウウウウゥゥゥゥ!!
東方司令(激痛で意識が遠のく……っ。でも、あと一撃だ……)
サタン「そのまま半身を吹き飛ばすか?」
東方司令「あと……一撃ぃ!!」
ズアッ!!
東方司令「届けええええぇぇぇぇ!!」
サタン「あと1歩という所であったな」
- 609 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:20:35.61 ID:IWctK+Bao
東方司令「!?」
サタン「最初の奇襲でこのサタンに一撃を加えられなかった時点で、終わっていたな」
東方司令「うぐっ!!」 ズキィ!!
サタン「さてどうするか。このまま殺すも良し、取り込むのも良し」
召喚士「駄……っ目だ……!」
ボス「……っ」
東方司令「あと……くそっ、あと……一撃なのにぃ……っ」 フッ
盗賊「……xちゅ」 スクッ
魔道士「盗賊さ――」
盗賊「あの剣を刺せば……いいんだよな」 ザッ
白虎長「駄目よっ! あれは魔剣っ、どういうものか分かっているでしょ!?」
盗賊「しかし、他に手はない」 タンッ!!
戦士「バッカヤロオオォォォォ!!」
盗賊「サタン……貴様を……」 バッ
サタン「……?」
- 610 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:21:32.24 ID:IWctK+Bao
ドッゴオオオオォォォォン!!
盗賊「っ!?」
サタン「……だから申したのだ、時間はかけたくないと」
召喚士「……?」
ズシャッ……ザザァ
魔剣士「……」 チャキッ
戦士「あ……いつは!!」
青龍士官「もう1人いるぞ! いやっ、あれは人じゃない!!」
紅孩児「……」 ザッザッザッ
青年兵「紅孩児……っ」
紅孩児「……殺すッ」
魔道士「……っ」
紅孩児「この俺様の行く手を阻む奴ァ!! この槍の餌食となれぇーッ!!」
魔剣士「……」
ズガガガガガガッ!! ギキイイィィィィン!!
- 611 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:23:09.17 ID:IWctK+Bao
戦士「紅孩児が……魔剣士に攻撃を……っ」
サモナー「ま、まさか……理性を取戻――ごほっ!!」
紅孩児「目障りなんだよお前は!!」
魔剣士「……ッ」
紅孩児「人間の分際で魔族の真似事してんじゃねぇぞ!!」 ズギャッ!!
水の先生「……押してるっ」
紅孩児「殺す殺す殺す殺す!!」
サタン「不快に次ぐ不快。とても許されざる行為ではない」
ドズッ……グググッ
サタン「……?」
東方司令「余所見してるからだ。ざまぁみろ」
サタン「……貴様ァ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
盗賊「っ!?」 ズザッ
サタン「このサタン……怒りに身を任せ攻撃するなど断じて許されざる行為だ」
- 612 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/30(月) 18:27:00.26 ID:IWctK+Bao
召喚士「……っ!?」
サタン「しかしそれ以上に、貴様等の愚行は許し難き行為に値する」
ズゴゴゴゴゴゴゴ……ゴアァ!!
サタン「全てを無に返し、償うが良いわッ!!」
ズガッカアアアアァァァァ!!
紅孩児「!?」
魔道士「――――っ!!」
召喚士「……」
心身共に疲弊し、もう立つ事すらままならぬ状態であった。
それでも彼は立ち上がり、そして魔王サタンの元へと走り出していた。
誰よりも前へ。両手を目一杯広げ、魔力の許す限りの召喚を試みた。
こんなもので壁になれるなんて思っていない。それでも、少しでも防げるのなら。
サタンの閃光が召喚士を襲う。周囲が一斉に吹き飛んだ。誰しもが。
召喚士は1人静かに立っていた。その前に立つ狐耳の妖艶な女性に身を守られて。
召喚士「……!?」 チラッ
夫人「……わらわの召喚士はそう簡単に殺させたりせぬぞ♪ うふふっ♪」
- 614 名前:NIPPERがお送りします(島根県) [sage] 投稿日:2012/07/30(月) 18:27:51.52 ID:RCz02Q3To
夫人きたー
- 615 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/07/30(月) 18:29:58.32 ID:xstN/cpoo
俺達の夫人がきてくれたぞーー!
>>1乙
- 616 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/07/30(月) 19:03:50.56 ID:F5UImvtIO
夫人(^パ^)ノ
- 617 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/07/30(月) 19:16:49.93 ID:7PvumbmDO
エロ夫人(^パ^)ノ
- 618 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/07/30(月) 19:23:08.03 ID:2FGUyDoDO
夫人のターン!!!
これで勝つる!!
あ、>>1乙っす
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