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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その28
- 196 名前: ◆4Wz3boX9ho [sage]
投稿日:2011/04/24(日) 00:01:27.49 ID:uwRNXh3P0
帝国暦240年 3月22日
艦長「相変わらず暇だねー」
航海長「もう慣れっこですけどね、私は」
艦長「って言ってもさー、もう半年以上敵艦なんてものには出会っても無いしー」
航海長「そりゃあこの辺りは内海みたいなモンですから」
艦長「暇だから新聞でも読もうっと」バサッ
航海長「おやおや、副長に見られたら怒鳴られますよ?」
艦長「いいんだよ、新聞は戦場での大切な娯楽だよ?」
航海長「でも、それ2年前の新聞ですよ?」
- 197 名前: ◆4Wz3boX9ho [sage] 投稿日:2011/04/24(日) 00:02:06.23 ID:uwRNXh3P0
申し訳ありません、ひどい誤爆をしてしまった・・・・・・
- 199 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/04/24(日) 00:34:51.59 ID:om9FUHdDO
漂流中なうの人か?
- 200 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2011/04/24(日) 00:36:52.19 ID:Jv8rz7PAO
誤爆なのに一瞬違和感がなくてびびったわ
- 201 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/24(日) 02:24:20.39 ID:RRjaA/4Xo
北風と太陽は、どちらが強いのか常々言い争っていました。
北風は言いました。「私の風はどんなものでも吹き飛ばす」と。
太陽は言いました。「私の光はどんなものでも熱くさせる」と。
北風と太陽はどちらが強いのか、決着を付ける事にしました。
方法は簡単。今、目の前にいる旅人の服を脱がせた方が勝ちにしよう。
まず、北風が意気込んで言い放ちました。「そんなものは私の風で一瞬さ」
ビュウゥと音を立て、強烈な突風が旅人に吹き付けます。
旅人の服はバタバタと音を立てますが、吹き飛ばすには至らず、
それどころか寒さのあまり、旅人は更に一着、服を着てしまいました。
北風はがっかりしながら、「私は駄目だった。次は太陽、君の番だ」と言いました。
太陽はそれに笑顔で応え、「よく見ているといい」と言い、全体で光を発しました。
太陽の光は徐々に熱を上げ、旅人は全身から汗を噴き出し始めました。
「これは熱くて敵わん」そう言いながら旅人は服を脱ぎ捨て、近くの川に飛び込みました。
北風「ぐぬぬ……っ」
太陽「はははっ、私の勝ちだね。何も相反するものでなくても効果はあるのさ」
- 202 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/24(日) 02:24:59.96 ID:RRjaA/4Xo
召喚士「行けっ!コカトリス!!」
〜第四十六部〜
- 203 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/24(日) 02:25:29.76 ID:RRjaA/4Xo
〜三日月島、西方司令部〜
ザザッ…タタタッ
西方兵「ご苦労様ですっ!!」
ザッザッザ
隊長「……」
三日月島、西方司令部。もちろん本国国軍の西方における拠点である。
しかし現在、守備に就いているのは西国から派遣されてきた兵ばかり。
これは先日からの予定通り、西方司令部の兵が南方の増援へ向かった為である。
西方司令不在の司令室。そこには仮面を外した、大剣使いの男が腰を据えていた。
カツカツカツ…コンコン
天才「あいよー」
隊長「依然動きなし。しかし大丈夫ですかね……?」
天才「何がだよ」
隊長「南方軍ですよ。アンラ・マンユに変な刺激を与えなきゃいいが……」
天才「バカか。その為に動いてんだろーが」
- 205 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/24(日) 02:26:09.68 ID:RRjaA/4Xo
隊長「……」
天才「いいか? 火山に最も近いのは南方司令部だ」
隊長「……はい」
天才「そこに大群集めれば、奴等もまぁ気にはすんだろ」
隊長「だから――」
天才「最後まで聞けよ。そっから赤壁に移動する。するとどうなる?」
隊長「……まぁ、狙いは自分達でないと思いますね」
天才「だろ? 標的はアンラ・マンユではなく、ラーヴァナのように見える」
隊長「はい」
天才「そんでだ、ガラ空きの南方司令部に西方司令部の兵が入ったらどうなる?」
隊長「西方司令部がガラ空きになりますね」
天才「んじゃ、奴らがもし狙うとすれば……はどこを狙う事になる?」
隊長「あ……っ」
天才「答えはここ、西方司令部だ。分かったかバカ」
隊長「成程……っ。その為にわざわざ赤壁を本拠に……」
- 206 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/24(日) 02:26:57.03 ID:RRjaA/4Xo
天才「それにだ。奴らはかつて一度、ここを狙った経緯がある」
隊長「確かに……」
天才「仕掛けてくる事は99%ねぇが、1%だってちゃんと備えてんだよ」
隊長「……失礼致しました」
天才「しかし、全く動きなしってのは確かに不気味っちゃ不気味だわな」
隊長「一応、男隊員と女隊員を見張りに就かせております」
天才「さてさて、いい加減考えないとなー」
隊長「何をですか?」
天才「何をって、どうやって二匹を分断するかだよ」
隊長「考えてあるんじゃないんですか!?」
天才「考えてあんなら、とっくの昔に実行してるっつーの」
隊長「……」
天才「心配すんなって。ちゃんと考えっからよ」
隊長「……誰がです?」
天才「そりゃ決まってんだろ。ハーッハッハッハ!」
- 207 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/24(日) 02:28:44.49 ID:RRjaA/4Xo
〜作戦会議室〜
大軍師「……うぅむ」
青年兵「海路で南西砦へ入り、そこから火山を目指すのが定石ですかね」
召喚士「うん。あとは東側に村があるから、そっち経由でも火山へ入る事は出来るね」
大軍師「海路、南西砦、火山の村……」
青年兵「どのルートで進むか……難しいところだな」
大軍師「いっそ、3方向から攻めてみますか」
召喚士「……?」
大軍師「3つであれば、意外と分散出来るあもしれませんね」
青年兵「どういう事でしょうか……?」
大軍師「いえ、村の存在を知らなかったので。ふふっ」
戦士「村があると、何か違うのかい?」
大軍師「2方向だと眷属は4体ですから。2体ずつに分かれて来る可能性はあります」
青年兵「あ……っ」
大軍師「しかし3方向ですと、どうしても分散するでしょうからね」
- 208 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/24(日) 02:29:31.46 ID:RRjaA/4Xo
盗賊「……なるほど……確かに」
大軍師「更に3方向ともなると、魔王の元も離れにくくなる」
魔道士「えっと……つまり……」
大軍師「3方向に1体ずつ。そして魔王の護衛に1体」
戦士「すると、完全に分散出来るって算段か」
大軍師「問題は、どの眷属がどこに派遣されてくるか……」
青年兵「見極めないと厳しいですね」
大軍師「第一目標はタルウィ。次点にザリチュ」
召喚士「その2匹とうまく遭遇出来れば良いですけど……」
大軍師「まぁこの2体を引き離すのが目的ですからね」
戦士「他の眷属が来ても、殲滅目標には変わりねぇって事か」
大軍師「ええ、あとは運としか言いようがありませんねぇ」
召喚士「……」
青年兵「分かりました。それでは3方向、同時進行でいきましょう」
召喚士「うん。俺もそれでいいと思うよ」
- 209 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/04/24(日) 02:36:59.98 ID:RRjaA/4Xo
此度もご支援感謝感謝!
それでは、お休みなさいです!ノシ
>>196-197
〜オマケ〜
ザザーン
足軽「本国はいかがでした?」
帝「うむ。とても有意義であったぞ」
足軽「名代様はしばらく本国に滞在のようで御座いますね」
帝「羨ましい限りじゃ」
足軽「えっ?」
帝「……何でもない。ん、あれは何じゃ?」
足軽「おぉっ!? 凄い船ですね!!」
帝「本国のものかのう。うぅむ、東方も造船技術を見習わなくてはな」
足軽「で御座いますね。いっそ鉄で固めた船なんて如何でしょう……なんて……」
帝「鉄甲船……悪くないのう。ちと、考えてみるか」
足軽「えっ?」
帝「しかし、本国にしては見た事もない船であったな。本当にどこの船なのだろう……」
- 211 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/24(日) 06:42:29.89 ID:y8sxg/+DO
>>1と住人の温度差が激しいスレ
- 226 名前:NIPPERがお送りします(富山県) [sage] 投稿日:2011/04/25(月) 18:40:27.51 ID:OxwWnUtm0
ここまでコピペ
- 227 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/25(月) 19:03:48.24 ID:abZxYj6Po
ジリリッジリリッジリリッ
助手「もしも−し!」
交換手『聞こえますか、どーぞ!』
助手「聞こえるわよっ、どーぞ!」
交換手『北方軍より入電! お繋ぎ致します!』
助手「はいはーい。こっちも司令室に繋ぐわねぇ」
ジジッ…ジリリリッ!!
天才「……あいよ」
左翼長『聞こえますかーどうぞー』
天才「首尾はどーだ?」
左翼長『流石にこれだけの大規模な進軍だ。順調とは言えないな』
天才「まぁそうだろうよ」
左翼長『こちらも現地に入ってないので何とも言えんが、やるだけの事はやるさ』
天才「期待してんぜ。そんじゃこっちも動かせて貰う。頼んだぞ!」
左翼長『……了解!』
- 228 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/25(月) 19:04:40.02 ID:abZxYj6Po
ガチャン
左翼長「……」
将軍「……さて、行くか」
左翼長「ああ」
ザッ
左翼長「これより本営を北方司令部へ移す! ここへは斥候と通信担当のみ残す」
北方兵「ははっ!!」
タッタッタッタッタ
左翼長「さーて……」
将軍「兵数6万5千あまり。とは言っても、7〜8千は正規兵ではない」
左翼長「ああ。比率は?」
将軍「えぇと……おおよそ7対3で屯田兵とワーカーだな」
左翼長「ワーカーは2千弱。そのうち一流どころは1割と見ていいだろうな」
将軍「しかし……屯田の数が思ったより多いな……」
左翼長「中央集中型の経済を推進したツケさ」
- 229 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/25(月) 19:05:34.84 ID:abZxYj6Po
将軍「左翼の連中か……」
左翼長「今となっちゃあ、そんな事はどうでもいい」
将軍「……」
左翼長「えぇと、そんで……海峡からはどうなってんだ?」
将軍「予定通り、海路で西進しているようだが、詳細までは掴めておらぬ」
左翼長「そうか」
将軍「しかし驚いたな。まさか川を使うとは……」
左翼長「言ってたろ、何も道は陸だけじゃねぇんだ」
将軍「だがな、下流からの上りだ。戦力としては……」
左翼長「分かっている。それにあくまで陽動が主たる任務。交戦までは必要ない」
将軍「うぅむ……」
左翼長「本部からも軍船の航行演習みてぇな扱いだしな」
将軍「そうなのか?」
左翼長「今回の評価で、何かするつもりらしいな。まぁよく分からんけどな」
将軍「我らが気にする事でもないか」
- 230 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/25(月) 19:06:04.25 ID:abZxYj6Po
左翼長「そういう事だ。さーて、ぼちぼち行くぞ」
将軍「そうしようか」
バッ…ザッザッザ
左翼長「船の準備は!? 直に出るぞ!!」
北方兵「いつでも出発出来ますっ!」
左翼長「上々」
将軍「……っ」
左翼長「おいどうした? 行くぞ――」
ザッザッザッザ
左翼長「!?」
将軍「……お前……戦士父かっ!?」
戦士父「……相変わらず忙しそうだな」
左翼長「てめぇこそこんな所で何やってんだよ!?」
戦士父「ちょっとな」
将軍「……?」
- 231 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/25(月) 19:06:37.42 ID:abZxYj6Po
テクテクテクテク
鍛冶屋「いやいやいや、お待たせっ! おや、そちらは……」
戦士父「気にするな。知己だ」
鍛冶屋「やははっ、そうでしたかそうでしたか!」
将軍「それは……槍か!?」
戦士父「ああ。この者は鍛冶屋でな」
左翼長「槍……? お前っ、まさか……っ!?」
戦士父「……」
ガシッ
左翼長「……ゾディアックなんだろ?」
戦士父「……離してくれ」
左翼長「答えろ、ゾディアク何だろっ!」
戦士父「……ああ、そうだ」
将軍「ゾディアック……ッ!! あの……っ」
戦士父「……」
- 232 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/25(月) 19:07:26.92 ID:abZxYj6Po
左翼長「……ちっ」
パッ
左翼長「んなモンもって、どうするつもりだよ」
戦士父「……どうしたものかな」
左翼長「……っ」
将軍「それ……っ、完成しておるのか!?」
鍛冶屋「いやいやいや、まだ完成ではないんだよね」
左翼長「……」
戦士父「北も、忙しそうだな」
左翼長「手伝う気はねぇか? ついでに同窓会だ」
将軍「ははっ、それは良いかもしれんな。司令部には騎士長もおるし……」
左翼長「バリスタヤローは? まだ枯れたまんまか?」
戦士父「さぁな。本人に聞いてみたらどうだ?」
左翼長「……」
戦士父「悪いが協力は出来ん。これから……南へ向かうんでな」
- 233 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/25(月) 19:08:01.07 ID:abZxYj6Po
将軍「南……」
戦士父「ああ」
左翼長「……まさか、お前の手で討とうって考えか?」
戦士父「……」
左翼長「お前っ、その為にゾディアックを……!?」
将軍「そ、そうなのか!?」
戦士父「……さぁな」
左翼長「お前まで死ぬつもりかっ!? そんな事してもなぁ……」
戦士父「……」
左翼長「妹は……戻って来ないんだぞ……っ」
戦士父「あんたは妹、将軍は父親。そして俺は……」
将軍「……っ」
戦士父「大事な者を失いすぎた」
将軍「だからと言ってだな……」
戦士父「けじめさ」
- 234 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/25(月) 19:08:49.91 ID:abZxYj6Po
左翼長「……」
戦士父「不本意ながら、それに気付かされた」
将軍「お前……っ」
戦士父「実の息子にな。情けない話だ」
左翼長「……分かった」
将軍「お、おい……っ!」
左翼長「俺らはこれから北に戻らなければならん」
戦士父「ああ」
左翼長「仇討ちに加勢したくとも出来ん」
戦士父「ああ」
左翼長「だから、お前に託す。そしてあわよくば、もう一度……生きて会おうじゃねぇか」
戦士「……ああ」
将軍「……っ」
左翼長「討てよ……アンラ・マンユ」
戦士父「了解っ!」
- 235 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/25(月) 19:09:31.55 ID:abZxYj6Po
…
将軍「……相変わらず不器用な男だな」
左翼長「……ああ」
スッ…シュボッ
左翼長「…………」
クシャ…ポイッ
将軍「禁煙か?」
左翼長「次吸う時は同窓会だ」
将軍「覚えておくよ。ワシが証人だ」
左翼長「……出航準備! 目標は北の港!」
北方兵「はっ! 出るぞーっ!」
将軍「さーて、行くとするか!」
左翼長「……おう」
鉱山の町を去った戦士父に遅れる事数分。北方軍本営を務める左翼長と将軍。
2人を乗せた船が、北の港目指し、出航した。
- 237 名前:NIPPERがお送りします(石川県) [sage] 投稿日:2011/04/25(月) 19:30:30.20 ID:L4RJ2lk4o
>>1おつー
色々書き込んでるが、>>1の書込みがミンナ楽しみなだけなんだ
書き込み見て心を痛めたりしないでね
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