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白剣士「明日が平和なこと」
167 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 10:56:52 ID:mOsFHG9Y
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…サワサワサワ…

悠久姫「…」

白剣士「…」


悠久姫「…」

白剣士「姫…」

悠久姫「…ん」


168 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 10:57:25 ID:mOsFHG9Y
 
白剣士「…」

悠久姫「…」

白剣士「…大丈夫か」


悠久姫「…うん」


白剣士「俺は…温かいか?」

悠久姫「…うん」


169 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 10:58:02 ID:mOsFHG9Y
 
白剣士「…頼れるか?」

悠久姫「うん…」


白剣士「そうか」

悠久姫「…うん」


白剣士「…」


170 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 10:58:32 ID:mOsFHG9Y
 
悠久姫「…」

白剣士「…これから、どうする?」

悠久姫「…」

白剣士「…」


悠久姫「…私は、正直…怖い」

白剣士「…そうだな」


171 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 10:59:07 ID:mOsFHG9Y
 
悠久姫「きっと、今、誰よりも復讐心に燃えている。だけど、きっと、誰よりも弱気だ」


白剣士「…」


悠久姫「私がもし、戦いたいと願ったらどうする?」

白剣士「着いていくさ」

悠久姫「…逃げたいといったら?」

白剣士「着いていく」


悠久姫「…死にたいと言ったら?」

白剣士「…死なせない」


172 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 10:59:40 ID:mOsFHG9Y
 
悠久姫「…」

白剣士「…」

悠久姫「…ありがとう」

白剣士「何度目のありがとう、だよ」


悠久姫「…お主がいてくれて良かった」

白剣士「俺だってだ」

悠久姫「偶然という名の運命か…ふふ」


白剣士「親父が好きだった言葉だ。っち…嫌でも親子だって思い知らされる」


173 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:00:13 ID:mOsFHG9Y
 
悠久姫「そっか…」

白剣士「…」


…ギュゥッ


白剣士「…」

悠久姫「あったかい…」

白剣士「…」ナデナデ


174 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:00:57 ID:mOsFHG9Y
 
悠久姫「…ん〜……」

白剣士「…」

悠久姫「…ん…」


白剣士「…」

 
悠久姫「…」スヤッ…

白剣士「…」


175 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:01:35 ID:mOsFHG9Y
 
悠久姫「…」クゥクゥ

白剣士「…」


悠久姫「…」スヤスヤ


白剣士「…もっと、俺もしっかりしないとな」


176 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:02:05 ID:mOsFHG9Y
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
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・・・
・・


177 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:02:41 ID:mOsFHG9Y
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【次の日】


悠久姫「…」モゾッ

白剣士「…おはよ」


悠久姫「…」ジー

白剣士「…なんだよ」

悠久姫「んふふー」ニカッ


178 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:03:13 ID:mOsFHG9Y
 
白剣士「…起きれるか?」

悠久姫「ん…大丈夫」

白剣士「…うし。飯、食うか」

悠久姫「うん」


白剣士「…適当なモン作るわ。待ってろ」

スタッ…カチャカチャ
 

悠久姫「…考えたら、白剣士は料理、結構上手いんじゃな」


179 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:03:43 ID:mOsFHG9Y
 
白剣士「んー…叔父さんの影響だな。小さい頃は教えてもらってたし」

悠久姫「今はどうなのじゃ?」

白剣士「…まあ色々あってな。昔ほどじゃないが、まだ叔父さんとは慣れないわ」

悠久姫「…ふむ」


白剣士「…」

…ジャーッ…ジュワッ…カチャカチャ


180 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:04:25 ID:mOsFHG9Y
 
悠久姫「…白剣士」

白剣士「んー」

悠久姫「…大丈夫じゃ。私は」


白剣士「…そうか」


悠久姫「夢の中に…みんなが出てきた」

白剣士「夢に?」

悠久姫「みな、笑顔で私を迎えてくれた。そして、みな…消えていった……」


181 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:04:57 ID:mOsFHG9Y
 
白剣士「…」

悠久姫「…ううん、大丈夫じゃ。大丈夫。私が哀しんでいては…顔向けできぬではないか!」

白剣士「…そうだな」


悠久姫「私は、みなの為に!必ず…国を取り返す!!」


白剣士「おう!」


悠久姫「…」ニコッ


182 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:05:52 ID:mOsFHG9Y
 
…コンコン

白剣士「どーぞ」


…ガチャッ

聖剣士「いたか。入ってもいいか?」

白剣士「ん…。いいぜ別に。朝飯作ってたけど、食うか」

聖剣士「白剣士が…?頂いていいなら」


白剣士「少し多めに作ってたからな。あがっていけよ」


183 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:06:22 ID:mOsFHG9Y
  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…ゴクンッ

白剣士「ご馳走様でした」

聖剣士「白剣士、料理うまくなったね。美味しかったよ」

白剣士「ありがとよ」


聖剣士(この短期間に…変わったな白剣士)


悠久姫「相変わらずうまかったぞ!」

白剣士「当たり前だ」


184 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:06:58 ID:mOsFHG9Y
 
悠久姫「そういや…聖剣士さん…といったかの」

聖剣士「うん?」

 
悠久姫「…白剣士の、叔父さんなのか?」

聖剣士「あー…そういやきちんと挨拶してなかったね。改めて宜しく」ニコッ

悠久姫「は、初めまして!」ペコッ


聖剣士「はは、可愛い子だね」

悠久姫「そ、そんなことっ」


185 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:07:42 ID:mOsFHG9Y
 
白剣士「無駄につえーからなそのオッサン」

聖剣士「無駄って…、それにオッサンていわれると少しヘコむな…」ハハ

悠久姫「はははっ」


白剣士「んで、叔父さんは何か用だったのか?」


聖剣士「すぐに南下するんだ。エルフの町へ向かってくれ」

白剣士「うん」

聖剣士「…」

白剣士「……へっ?」


186 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:08:16 ID:mOsFHG9Y
 
聖剣士「船、道中の手はずは整ってる。エルフの町の知り合いにも連絡はとってある」

白剣士「ち、ちょっと待て。一体何の話だ」

聖剣士「南へ行くんだ」

白剣士「何でだ」


聖剣士「…困ったことになってね」

白剣士「あん?」

聖剣士「民軍准尉というやつが、姫様を探し回ってるらしい」

白剣士「…民軍准尉」ピクッ


悠久姫「…」ゾクッ


187 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:08:53 ID:mOsFHG9Y
 
聖剣士「すでに町にそいつらの部下が国に入ってるという情報もきている」

白剣士「何で、そいつが姫を!?」

聖剣士「…恐らく不安要素なんだろう。姫様が」

白剣士「…姫が?」


聖剣士「完全に悠久国を掌握したつもりだっただろうが、国の最後の形見…姫様がまだ残っていた、ということが怖いんだろう」


白剣士「…そういうことかよ。手回しが早いことだ」

悠久姫「…」


188 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:09:28 ID:mOsFHG9Y
 
聖剣士「準備はできている。すぐにでも出るんだ」


悠久姫「…また、逃げねばならぬのか」


聖剣士「…嫌な気持ちはわかる」

悠久姫「…」

聖剣士「…だけど、君たちが今置かれている状況は最悪に等しい。それも分かってくれ」


白剣士「軍は…何をしているんだ?」

聖剣士「動けないんだ」


189 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:11:03 ID:mOsFHG9Y
 
白剣士「…どういうことだよ」

聖剣士「星降町は悠久国を手に入れた。それによって、近隣国が次々彼の前にひれ伏したらしい」

白剣士「…情けない話だぜ」

聖剣士「もはや、一つの独立国家といって差し支えないんだ」


悠久姫「…民軍准尉」


聖剣士「今はぎりぎり、前線を除けば停戦状態に近い。いわゆる緊張だ」

白剣士「面倒くせえ…さっさと他の国や全軍を挙げて堕としてしまえばいいと思うんだがな」


190 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:11:37 ID:mOsFHG9Y
 
聖剣士「…中央に不満を持っていた国も多い。一触即発…まるで爆弾だよ」

白剣士「これから、どうなるんだ?」

聖剣士「まだ確実なことはいえない。だけど、いずれこの爆弾は…必ず爆発すると思う」

白剣士「そしたらどうなる?」


聖剣士「…」


悠久姫「…ダメじゃ!それだけは…それでは、皆が…浮かばれぬ!!」

聖剣士「分かってる。その為に、僕らがいるんだ」


191 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:12:08 ID:mOsFHG9Y
 
悠久姫「…僕ら?」

白剣士「…」


聖剣士「僕は軍の大佐なんだ。嫁は一線を引いてるけど元冒険家として名を馳せた優秀な戦士!」

悠久姫「…そ、そうなのか」

聖剣士「僕の仲間はそれぞれ優秀な人が多いし、そして…何より…」


…チラッ

白剣士「…いいよ別に」


192 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:12:40 ID:mOsFHG9Y
 
聖剣士「僕の甥…白剣士は、あの"英雄剣士"の息子なのだから」


193 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/20(金) 11:13:37 ID:mOsFHG9Y
本日はここまでです。
ありがとうございました。


194 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/09/20(金) 11:31:07 ID:e5ZKh6nU

>>英雄剣士"の息子なのだから
おう、遂に!


195 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/09/20(金) 12:10:20 ID:v85dECdc
相変わらずヒキが上手いなぁ、続きが早く読みたくなる
毎度乙!


196 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/09/20(金) 12:34:36 ID:ryVNYGvQ
乙でした
わかっていても言葉にされると良いな


197 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:27:33 ID:Tdt33sSk
みなさま有難うございます(A´ω`)
投下開始致します。


198 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:28:15 ID:Tdt33sSk
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【数時間後・南港行きの馬車の中】


…パカラッパカラッ…

…ザァァァァッ

白剣士「…寒くないか?」

悠久姫「大丈夫じゃ。雨、強くなってきたな」

白剣士「…そうだな」


199 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:28:49 ID:Tdt33sSk
 
悠久姫「…さっきの話」

白剣士「本当のことだ。それと、親父と母親は今、行方がわからねぇ。そしてさっき、聖剣士から貰ったこの剣…これは親父が残したものなんだ」

悠久姫「…」

白剣士「最後に見たのは猛雪山っつー場所の頂上だ。そこから行方が分かってない」


悠久姫「…」

白剣士「まあ…心配いらねーだろ。殺しても死なない親父だって皆…言ってたしな」

悠久姫「ふふ、そうじゃな。白剣士のお父上じゃ…きっと大丈夫だろう」


200 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:29:22 ID:Tdt33sSk
 
白剣士「…あぁ」


悠久姫「…」ブルッ

白剣士「ん…どうした?寒いのか?」

悠久姫「…いや…」

白剣士「…」


悠久姫「…私は、あの国に戻ることが出来るのだろうか。あの国の民の笑顔を見ることが出来るのか…不安なのだ」

白剣士「お前なら出来るんじゃねーの」


201 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:30:00 ID:Tdt33sSk
 
悠久姫「…うむ」

白剣士「何より俺が手伝うんだ。出来なかった、なんていったら…怒るぜ」

悠久姫「気をつけばな。白剣士のゲンコツは、誰よりも痛い」フフ

白剣士「ふっ…」


…ヒヒーン!!

…バシャバシャッ!!


202 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:30:34 ID:Tdt33sSk
 
白剣士「…なんだ?」

悠久姫「馬車が…止まった?」

白剣士「…しっ」


商人「…な、なんだあんたら」

星降軍人「星降の民間軍兵である!乗客の確認を行う、見せよ!」

商人「なにぃ!?こっちだって商売でやってるんだ、乗客に迷惑はかけられん!」

星降軍人「…なら死ねぃ!」


ブンッ…ドスッ…ビチャッビチャッ!!

商人「…ぐああっ!」

…ドサッ


203 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:31:34 ID:Tdt33sSk
 
悠久姫「〜…っ!」
 
白剣士「…野郎」

星降軍人「…乗客に告ぐ!10を数えるうちに中から出て来い!出てこないのなら、馬車に火を着ける!」


悠久姫「…どうするのじゃ」ボソボソ

白剣士「くっ…、中からじゃ相手の人数が見えない…が」チャキッ

悠久姫「…戦うのか?」


星降軍人「7!」


204 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:32:14 ID:Tdt33sSk
 
白剣士「出なかったら燃やされる。あいつらは本気だ」

悠久姫「…私も戦う」

白剣士「だめだ。姫はここで待っているんだ」

悠久姫「…嫌だ!」


星降軍人「…4!火魔法、準備せよ!」

星降魔道「はっ!」スチャッ


205 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:32:44 ID:Tdt33sSk
 
白剣士「…俺の強さを忘れたのか?」

悠久姫「…」

白剣士「大丈夫だ。少しだけ、待っててくれ」

悠久姫「…わかった…白剣士…」

白剣士「おう」


星降軍人「…2…1…0!燃やせ!」

星降魔道「…大火炎魔ほ…!!」パァッ


206 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:33:21 ID:Tdt33sSk
 
…バッ!!

白剣士「…おりゃああっ!やらせるかよ!」ブンッ


…ズバァッ!!

星降魔道「くっ…!」


星降軍人「出てきたな!星降剣士、前に出ろ!」

星降剣士「任せろ」チャキッ


白剣士「…剣士、魔道、指揮役、僧侶か…厄介なワンパーティできやがって…。剣、貰っといて良かったぜ」


207 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:34:00 ID:Tdt33sSk
 
星降軍人「民間准尉からお前の脅威は聞いていた。悪いが、ここで死んでもらうぞ」

…ザァァァッ

白剣士「雨が強いな…」


星降軍人「行け!」


星降剣士「ぬあああっ!」

…ブゥンッ!!

白剣士「らああっ!」

…キィンッ!!


208 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:34:32 ID:Tdt33sSk
 
星降剣士「…やるな」

白剣士「…お前は、微妙だな?」

…グググッ


白剣士「…この程度の力じゃ俺は抑えられないぜ?」

…グググググッ…ガキンッ!!
 
星降剣士「なんという力だ…」


白剣士「おらあっ!」

…ゲシッ!!


209 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/21(土) 10:35:06 ID:Tdt33sSk
 
星降剣士「ぐあっ!」ドサッ

白剣士「守るためだ…情けはねえぞ!」ダッ

…ズバッ!!


白剣士「ちっ、浅いか!」


星降軍人「魔道!援護だ!」


210 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:35:45 ID:Tdt33sSk
 
星降魔道「はい、続きます!中水流魔法!」バシャッ!!

白剣士「…ちっ!」

…バッ!!…スタッ


星降魔道「早い!避けられた!」

白剣士「危ねぇ危ねぇ…」


星降僧侶「…剣士!ヒール!」

…パァァァッ!!

星降剣士「…助かるぜ」


211 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:36:31 ID:Tdt33sSk
 
白剣士「…厄介だな」


星降軍人「こちら側が圧倒されるとは…」

星降剣士「強いですね…」


白剣士「…」

…ザァァァァァッ!!!

白剣士「雨音が強い…、姫は中にいるようだな…」チラッ


212 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:37:02 ID:Tdt33sSk
 
星降軍人「…馬車の中に姫がいるのだな?大人しく渡せばお前は見逃してやる!」

白剣士「…冗談じゃねえ。誰が渡すか…っつーか、俺の顔を見て敵だってよく分かったな?」

星降軍人「民軍准尉様の手で、お前たちの手配はすでにされている!」

白剣士「参ったね…有名人じゃねーか」


星降軍人「…」


白剣士「…この雨音と、視界の悪さ…使えそうだな」


213 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:37:33 ID:Tdt33sSk
 
星降軍人「…何だと?」

白剣士「ちと俺らも急いでるからな。悪いが…本気でいかせてもらうぞ」

星降軍人「…何?」


白剣士「…っ!」

…ビキッ…ビキビキビキッ…


星降軍人「なっ…何だそれは!」

白剣士「俺は…親父よりも、異端の血ってのを強く受けてるらしくてな…?」

星降僧侶「…ひっ!」


214 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:38:04 ID:Tdt33sSk
 
…ビキッ…グググッ…

白剣士「…抑えが効かんぞ?逃げるなら…今のうちだ…がっ…!」


星降軍人「ひ、ひるむな…かかれぇ!」


星降剣士「う、うらああっ!」

星降魔道「だ、大火炎魔法っ!!」

星降僧侶「抵抗魔法っ!!!」


215 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:38:39 ID:Tdt33sSk
 
…ザァァッ

悠久姫「…大丈夫じゃろうか」


…ドォォォンッ!!!…グラグラグラッ!!!


悠久姫「な、なんじゃ!!」


グラグラ……グラッ……

ザァァァァッ…


216 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:39:23 ID:Tdt33sSk
 
悠久姫「お…収まった…?」


…バサッ!!!

白剣士「よっと!」

悠久姫「きゃああっ!」


白剣士「…っ!」キーン


悠久姫「…って、白剣士か!驚かせおって!」


217 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:40:07 ID:Tdt33sSk
 
白剣士「驚いたのはこっちだ!なんつう声を!」

悠久姫「誰だって驚くわ!…それより、無事だったんじゃな!?」

白剣士「おう、ピンピンしてるわ」

悠久姫「…その血!」ハッ


白剣士「…あ」


悠久姫「どこかキズを…?大丈夫なのか!?」

白剣士「大丈夫だって。これは俺の血じゃない」

悠久姫「…そ、そうか…」


218 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:40:38 ID:Tdt33sSk
 
白剣士「…怖いか?」

悠久姫「ううん…、それより…、白剣士が無事だったことのほうが…大きい…」ブルッ

白剣士(…怖いか、やっぱり…)


悠久姫「…」

白剣士「…よっと…雨水で流してくる。お前は中に乗ってろ」


219 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:41:09 ID:Tdt33sSk
 
悠久姫「…うん」

白剣士「あ…つーかどの道、俺は外にいないとダメだろうが」

悠久姫「なぜじゃ?」

白剣士「…この馬車動かせないだろ。遺体は…、一応不本意だろうが並べておいた…」

悠久姫「…」


白剣士「俺は学校のとき動かしたことがあるからな。乗ってていいぞ」

悠久姫「しかし…外は大雨で…」


220 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:41:39 ID:Tdt33sSk
 
白剣士「俺は風邪なんかに負けないの。それより急いで南へ向かうぞ」

悠久姫「…わかった」


白剣士「ああ、それとな。さっきのやつらが持ってた封筒なんだが、一応とってきた」

悠久姫「ほう…」

白剣士「開けて読んだりしといてくれ。何か重要なことが書いてあるかもしれん」

悠久姫「わかった」


白剣士「それじゃ…馬動かすのなんて久々だが…改めて出発だ!」


221 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/21(土) 10:42:10 ID:Tdt33sSk
 
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