■戻る■ 下へ
男「顔が消えた……」
1 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 22:58:06.13 ID:ICsmtPVC0
男「なんでだ……?」

男「目もない。鼻も無い。口唇も……」

必死に顔をまさぐるが本来ある筈の感触はなかった。

そこにあるのは顔の形をしたモノだけ。

母「あんた、いつまでそこに突っ立ってるんだい?早くどけな」

男「か、母さん……俺……俺、顔が……!」

母「はあ?寝ぼけた事言ってないでさっさと、朝ごはん食べなさい」

男「……え?」


2 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 22:59:21.80 ID:gNBKcoFY0
それより目が見えない!息できない!だろ


3 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:00:12.92 ID:GRvCOkbG0
>>2
皮膚呼吸知らないとかゆとり乙


4 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:01:56.66 ID:ICsmtPVC0
妹「あ、おはよ、兄ちゃん……って、そんなうなだれてどうしたの?」

男「え、いや……い、妹?」

妹「ん?」

男「いや……何でもない」

妹「変な兄ちゃん」

気付いていない?

だって、顔のパーツが無いんだぞ気付かないはずが……


5 名前: 忍法帖【Lv=27,xxxPT】 [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:03:25.58 ID:spHVLAFJ0
濃厚な安部公房スレ


6 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:05:55.11 ID:fGB9y73mO
ブサイクから脱却か


7 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:07:01.08 ID:YLxUfGjD0
まさか・・・エロゲの主人公に・・・


8 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:07:11.07 ID:jYRdKgwn0
>>3
人間はほとんど皮膚呼吸しない

蛙乙


9 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/04(月) 23:08:30.42 ID:eMgIu8Qv0
Xトークに似たようなのあったな


10 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:09:25.77 ID:ICsmtPVC0
男「まあ、口自体が残っていただけでもよしとするか」

目玉焼きを口に運ぶ。

そこでひとつの違和感に気が付いた。

……味がしない。

今度は、米を口にするが、やはり味が無い。

妹「今日もおいしいよ、お母さん」

母「妹はいい子だね〜。息子はまずそうだね?」

男「あ、いや……おいしいよ、うん。おいしい」

妹「?……今日の兄ちゃん、やっぱりおかしいよ」

男「……」


11 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:14:29.99 ID:JXOUNA7y0
部屋に戻って、保存しておいたお菓子を食した。

男「っ……!」

どうやら、問題があるのは自分の味覚らしい。

一体どうなってるんだ。

顔が消え、味覚が消え……

男「とりあえず、他に変わったことがないか調べないと」

部屋にある思いつく限りのものを調べていく。


12 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:16:29.16 ID:z1D3I4xVO
おちんちんはえてるっ!?


13 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:19:46.50 ID:JXOUNA7y0
いくつか分かった事がある。

ひとつは、俺の過去の写真だとか、そういった類のもの。

その全てから俺の顔だけが消えていた。

もうひとつは、中学生以降の学生証、免許証、それらが消えうせている。

男「制服やスーツはちゃんと残っているのに……」

おかしい事だらけだ。

とりあえず、職場へ向かおう。

そこで何か手がかりが得られるかもしれない。


14 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:26:01.87 ID:JXOUNA7y0
用を足して、身なりを整えると俺は職場へ向かった。

俺が勤めるのは絵のデザインを主とする企業だ。

少ない人数でやり繰りしているが、そこそこの評価を得ている会社でもある。

そこで俺が担当しているのは、一般企業向けにデフォルメされた人の絵を描く仕事。

今回の件にそれが何かしらの関係があると俺は踏んだのだ。

だから、普段より早く家を発った。

何か分かるかもしれないから。


15 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:34:42.38 ID:JXOUNA7y0
通勤には電車を利用しているが、乗り込んだ車両には人っ子一人いない。

ラッシュの時間帯でないとは言え、それは非常に異様であった。

だが、耳を澄ませば、話し声が聞こえてくる。

?「ねえ、あの人。すごく変な顔をしてるわねえ」

?「ええ、本当に。すごく変な顔」

?「よしましょう?可哀想よ」

周りを見回すが、確かに人がいるわけではない。

?「あら、見て。あの挙動不審じゃない?」

?「本当。挙動不審」


16 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/04(月) 23:35:54.86 ID:JXOUNA7y0
>>15
8行目あの人です


17 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:43:20.52 ID:wAgDhsXi0
気味が悪くなった俺は、少しばかり座る位置を変えようと思い、籍を立った。

そこで俺が席に座ろうとした時、頭につり革がぶつかってしまった。

?「ぎゃああああああああああああああああああ!」

その途端に、とてつもない悲鳴が車両全体に響き渡った。

?「ちょっと!なにするのあなた!本当に汚い!本当に汚い!」

?「可哀想。本当に汚い」

何が起こったのか分からない俺は周りをあちこち見回す。

それでも、声の正体は見当たらない。


18 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:50:01.80 ID:wAgDhsXi0
?「あなた!謝ったらどう!?どうしてそんな風で居られるのかしら!」

?「本当、謝ったらどう」

そう言われても周りには誰もいないんだ。

新手の心霊現象だろうか。

そんな事を考えていると、さっきの声とは違う声が聞こえた。

?「ちょっと、ねえ、お兄さん」

?「こっちよ、こっち。あなたの上よ」

どうやら、声の主らは俺の上にいるというのだ。

しかし上を見上げても、あるものは天井とどこぞやの企業の広告。

それと、つり革。


19 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:56:19.16 ID:b2h+dW3Y0
そこで俺は至極妙な質問をした。

男「つり革……さん?」

?「そうよ!つり革よ!なんて間抜けなの!?今の今まで気付かないなんて」

?「本当にそう。なんて間抜けなの」

ヒステリックに悲鳴を上げるつり革と、ただ相槌をうつつり革。

A、Bと名付けよう。

?「あのつり革さんはいつもああなの……そっとしててあげて」

そしてこのつり革にはCと名付けよう。


20 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/04(月) 23:59:29.75 ID:iuElqvB50
顔がないのに見えたり食べたりできるのはスルーしたほうがいいかな


21 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:02:13.10 ID:4W/CPEDI0
A「ねえ、あなた!いつまでぼけっとしてるの!?謝りなさいよ!警察を呼ぶわよ!?」

B「本当。警察を呼ぶわよ」

果たして、つり革に警察が呼べるのであろうか。

だが、この高温は非常に耳に障る。

早く黙ってもらうためにも俺は謝罪の言葉を述べた。

男「先ほどのご無礼、すみませんでした」

ああ。

つり革に頭を下げる自分のどれだけ滑稽な事か。

A「謝って済むのなら、警察は要らないのよ!」


22 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/05(火) 00:02:46.33 ID:i+tdKRGV0
>>20自分だけに見えないんじゃないのか


23 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:05:03.93 ID:4W/CPEDI0
>>20
レベルの低いシュルレアリスムと受け取ってもらえれば・・・
所所誤字脱字すみません。上のは高音ですね


25 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:07:51.31 ID:Zf5xerfm0
>>22
把握した

>>23
今のところおもしろいよ


26 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:12:01.58 ID:4W/CPEDI0
その後も、土下座をしろ、金を寄こせなどと言ってきたが無視を決め込んだ。

C「同じつり革として、恥ずかしいわ」

Cは心底申し訳なさそうに呟いた。

男「しょうがないさ。どこでも同じようなものだから……」

そんな事よりこのつり革には聞かなければならない事が山ほどある。

男「ちょっといいかい?」

C「ええ、何かしら」

男「君らは一体何者なんだ」


27 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:19:54.77 ID:4W/CPEDI0
単刀直入に問いかけた。

C「わたしはつり革よ。そして彼女達も同じつり革」

男「そんな事あるはずが無いだろう。つり革がしゃべるなんて聞いたことが無い」

C「でも、残念ながらこれは現実なの」

現実?

確かに俺は、現実にこういった事があればと、そう思い過ごしていた節がある。

でも、実際に俺の前に見えているものはなんだ?

恐怖だ。

こんなの現実と認められない。


28 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:26:11.30 ID:4W/CPEDI0
C「だけど……」

Cはその続きを言いよどめた。

何かに迷うように。

少ししてCは再び話を再開した。

C「そうね。確かに夢ということもあるかもしれない」

男「そうとしか考えられないな」

C「ええ、だけど醒められるかしら?あなたは少しばかり夢に漬かり過ぎたわ」

男「それは何のことさ?」

C「さあ。わたしはこれを楽しんだほうが言いと思うわ」


29 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:30:26.91 ID:4W/CPEDI0
話が噛み合わない。

所詮、CもAのように侵されたものなのだろう。

ちょうど、電車が駅に着いた。

男「じゃあ、僕は行くよ」

C「ええ、さようなら」

俺は急ぎ足で電車を降りる。

あんな所はもううんざりだ。

駅を離れるまでAの声は聞こえていた。


30 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:37:37.19 ID:4W/CPEDI0
K「やあ、少し疲れた顔をしているね。どうしたんだい」

職場に入ると友人のKに声を掛けられる。

男「なあ、俺の顔におかしい所はないか?」

K「ん?だから、少し疲れた顔をしているよ」

男「そうじゃなくて……」

K「そうじゃなくて?」

男「……」

結局、聞けずじまいに終わった。

言っても無駄だろう。

家族ですらあの反応だ。

Kがなにかしらの反応を見せるとは思えない。


31 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:50:40.41 ID:4W/CPEDI0
机に腰を下ろし、過去に製作した絵や画像を確認する。

特に今回の事に関係ありそうなものは見つからない。

のっぺらぼうを描いた覚えもないし、もちろん僕にとってつり革は専門外だった。

コンピューター保存してある大量の落書きの中には一枚や二枚はあるかもしれないが。

一通り見終わって、休息をとってていると、同僚のYさんに声を掛けられた。

Y「ねぇ、男さん、男さん」

男「なんだい?」

Y「元気が無いようだけど、どうかしたんですか?」

男「……気のせいじゃないかな」

Y「そうは見えません」


32 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:52:14.65 ID:dapAFkl30
……面白い


33 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:55:45.35 ID:gHFFMWda0
久々に面白いと思うぞこれは


34 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 00:56:16.88 ID:4W/CPEDI0
今日は顔の事で何かを言われることが多い気がする。

そこまで悪いのか?

というか、どこにそれを判断する顔がある?

それとも、疲れると顔をパーツが取れる事が……馬鹿な考えはやめよう。

男「……いや、本当になんでもないから」

Y「む…………そうですか……」

残念そうにYさんは自分の席に戻っていった。

K「おい。ちょっとひどいじゃないか」

Yさんとの会話を見ていたのかKがなにやら言ってくる。


35 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 01:01:58.57 ID:4W/CPEDI0
K「Yさん、きっと君に好意を抱いているよ」

男「……」

K「それに君気付かなかったろう?」

男「何に?」

K「Yさん、今日は香水を変えたとかで張り切っていたぞ」

男「……そうか?」

全く気付かなかった。

というか、誰がどんな匂いなんて気にした事も無かった。


36 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 01:03:21.36 ID:LkkVWVFB0
おもろい支援


37 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 01:07:24.11 ID:4W/CPEDI0
K「君も酷い男だね」

男「……ちょっと嗅いでくる」

K「いやいや!それはまずいだろう!?」

男「冗談だよ、冗談」

K「はぁ……まあ、冗談言えるくらいなら大丈夫かもね」

Kが笑う。

つられて俺も笑った。

男「何日かすれば直るよ」

K「そうだね。でも、無理はするなよ」

男「ああ」

ついに、この問題は一人で解決しなくてはならないものになってしまった。


41 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 01:19:04.41 ID:4W/CPEDI0
今日の帰りにちょっと居酒屋へ寄らないかとKに誘われたが断った。

電車には乗りたくなかったので、タクシーを捕まえ変える事にした。

運「どこまで行きます?」

行き場所を告げると、タクシーは走り出した。

運「すんませんなー。先のお客さんがタバコ大量に吸ったんでちょっと臭いですわ」

男「いえ、別に気にならないので構いませんよ」

むしろ、タクシー独特の臭いもなく心地がいいくらいだ。

上手く臭いが中和されたんだろうか。

運「そうですか?私にはちょっときついですわー。禁煙やって言うたのに」

男「マナー悪い人はどこにでもいますからね」

朝のつり革を思い出す。

あれは人じゃない……だろうが。


42 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 01:26:40.45 ID:4W/CPEDI0
家から5分ほど離れた所で、タクシーを降りる。

まだ時間もあるので、公園で時間を潰すことにした。

公園にいるとつらい仕事の事も忘れられる。

今日のことも忘れられる気がした。

そして、公園には誰もいなかった。

電車での事がデジャブとなり、声が聞こえるたびに身体をびくっとさせる。

どうしても、今日のことがフラッシュバックしてしまう。

居た堪れなくなった俺は、早々に公園から引き上げ、帰途に着いた。


43 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 01:32:00.11 ID:4W/CPEDI0
玄関を開けるといつもの我が家だった。

怖いくらいにいつもの我が家であった。

違和感の無い事に違和感を覚え、それがひたすらに怖かった。

怖くなった俺はリビングには行かず自分の部屋に戻った。

このストレスをとる為に何か食べたくなった。

俺はお菓子を必死に貪った。

味は相変わらず無かったが、臭いも無いような気がした。

だけど、心だけは落ち着いた。


44 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 01:37:36.60 ID:4W/CPEDI0
しばしの時間を経てリビングへ向かう。

妹「おかえりー、兄ちゃん」

男「制服ぐらい着替えとけよ」

妹「なら兄ちゃんもスーツ着替えなよ」

男「ここはお互い様という事で……」

昨日までと変わらない会話。

変わったのは俺?

自分の精神がどんどんと削られていく中、家族で囲む食事は本当に心が癒された。

だから、今は考えないで置こう。

Kに言ったとおり、明日起きたら直っているかもしれない。


45 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 01:46:32.38 ID:4W/CPEDI0
そろそろ就寝にしようと思ったが、ひとつやらなければならない事があった。

本当に嗅覚まで無くなっているのか確かめなければら無かった。

俺は夜食の包装を次々にとっていくと、片っ端から臭いを嗅いでいった。

男「…………」

これには絶句するしかない。

俺はついに嗅覚まで失ってしまった。

願わくば、これが夢であること。

明かりを消し、目を閉じた。


46 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 01:52:23.11 ID:4W/CPEDI0
目が開く。

日差しが部屋の中を明るく照らしていた。

今日はとてもいい朝だろう。

でも何かを忘れている気がした。

何かを忘れている気がして、鏡を見ると顔が無かった。

怖くなってお菓子を食べると、全てを思い出した。

でも、何か忘れたままな気もした。

だけれど、気にせず部屋を出た。


47 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 01:57:23.90 ID:pCSDuUgl0
 顔 風 船


48 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 01:58:40.67 ID:dapAFkl30
なにこれこわい系?
寝れなくなっちゃう


49 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 02:01:05.19 ID:4W/CPEDI0
妹「おはよー、兄ちゃん。もう元気そうだね」

男「昨日は、ちょっとおかしかったな」

妹「病院は行ったの?」

男「いや、病院は……」

妹「何はともあれ、よかった。よかった」

母「話してばかりいないでご飯食べなさい」

妹「はーい」

二日目で大分と慣れたのか、普通に過ごせるような気がした。

少なくとも顔も味覚も嗅覚が無くとも生きる上で大きな障害にはならない。

さすがに、視力や聴覚となると大変だが、証明書の類が見つかるまでは保留するしかなかった。


50 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 02:07:41.77 ID:4W/CPEDI0
妹「兄ちゃん」

男「なんだ?」

朝食を食べ終え、部屋に戻ろうとした時、妹に呼び止められた。

妹「何かあったら、わたしに言ってね。何でも力になるからさ」

男「…………ああ」

いつもなら何か言い返してやるところだが、今だけは素直に受け取っておいた。

それはとても情けなかったが。


51 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 02:18:29.90 ID:4W/CPEDI0
部屋に戻り、お菓子が切れかけているのに気が付いた。

確かそれは駅のホームで買ったものだったので、今日は仕方が無く電車で行く事にする。

結局そのお菓子は売っていなかったので、適当にスナック菓子を買っておいた。

家を出た時間は昨日と変わらないが、今日は他の乗客も多く見られる。

やはり、昨日のつり革は悪い夢だったのだろう。

そう思い、乗り込んだ矢先、聞き覚えのある声が耳に届いた。


52 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 02:28:18.30 ID:4W/CPEDI0
A「ああ!暑くるしい!」

B「本当。暑くるしい」

昨日のつり革であった。

A「この邪魔虫!私をつかまないで!」

C「……」

俺の耳にははっきりとその声が聞こえるのに、他の誰もそれに気付いていないようであった。

誰もとがめるものがいない中、Aの金切り声だけが頭を響かせる。


53 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 02:29:38.46 ID:ZmI2IMDU0
嫌なことからは目を背けたり忘れたりするよね

つまり男は……(´;ω;`)ブワッ


54 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 02:35:22.80 ID:4W/CPEDI0
眠いから寝る
遅いし誤字脱字ばっかだから他でやるよ

うきーしてくれた人有難う


55 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 02:49:42.61 ID:8QmZ0Zpn0
楽しみにしてたのに・・乙


56 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 02:50:35.07 ID:dapAFkl30
ほかってどこよ!


57 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 02:59:28.32 ID:C/PMqSOVO
ふざけんな


58 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 03:07:06.33 ID:4W/CPEDI0
>>56
SS速報とか?


59 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 03:23:13.35 ID:ZLNdyvW5O
じゃあSS速報のつもりであっちで期待しとこうかな


60 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 03:43:27.88 ID:pvs0pSxw0
移動するときはurl張ってくれよ


61 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 03:56:59.99 ID:0wvI+kUs0
別にスレを保守してしまってもかまわんのだろう?

乙んぽ


67 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 10:38:17.02 ID:fmvWbDqUO
続き気になるよー!


68 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 11:34:24.13 ID:CIWYW57k0
面白い
保守


69 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/05(火) 12:21:11.89 ID:CIWYW57k0
保守



戻る 上へ