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SS_妹「魔法少女らしいよ」兄「俺が?」
- 99 名前: ◆PN4X6SAggk [saga]
投稿日:2013/08/19(月) 20:33:37.75 ID:1xbwYg5r0
兄「……」
竹元「……」
兄「……? あれ、破片は?」
ロボ《貴様……何のつもりだ、女怪人》《ズッ友だょ…》
女怪人「……」
兄「あ、あんた……今、何をしたんだ……? 破片は……」
女怪人「あのロボが投げた破片を、闇を使って別の場所に移動させただけよ」
ロボ《ほう、どうやら我々を裏切るつもりか》《ズッ友だょ…》
兄「俺達を助けてくれたのか? でも、なんで……」
女怪人「……ホットココアのお礼よ」
- 100 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:36:28.04 ID:1xbwYg5r0
ロボ《この女、こうも簡単に裏切るとは》《ズッ友だょ…》
ロボ《世界の色々な所に行きたいとかいう、ふざけた理由で組織に居るだけの事はあるな》《ズッ友だょ…》
女怪人「ロボを作る予算が欲しいという理由で組織に居るあなたに言われたくないわ」
兄「お、おい……」
女怪人「早く逃げなさい! ボスは近くにいないわ!」
ロボ《生意気な》《ズッ友だょ…》
女怪人「あらあら、お怒りかしら? どこからでもかかって来なさい」ズオォ
ロボ《えい》《ズッ友だょ…》ブン
ビシ
女怪人「えぶし」バタッ
兄「瞬殺だー!」
- 101 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:38:57.96 ID:1xbwYg5r0
女怪人「ふえぇ……痛いよぉ」
兄「ちょっと手で払った程度の攻撃でやられちゃったよ」
女怪人「闇で攻撃防ごうとしたけどダメだった……」
ロボ《じゃれ合いは終わりだ。二人まとめて始末してやる》《ズッ友だょ…》
兄「……! おい、竹元さん!」
竹元「どうした」
兄「……」
女怪人「……!」
竹元「……! いいだろう。理屈から言えば問題ない」
ロボ《何を相談している。ん?》《ズッ友だょ…》
ロボ《ああ。床がもろい所にロボを誘導して下に落とそうって事か》《ズッ友だょ…》
兄「即バレたし」
- 102 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:40:36.92 ID:1xbwYg5r0
兄「うるせぇ! かっこ悪いロボ作りやがって! ホラかかってこいよホラホラ!」
ロボ《じゃあお言葉に甘えてやろうか》《ズッ友だょ…》ズシンズシン
兄「回り込んで来たし」
ロボ《命乞いするなら今のうちだぞ》《ズッ友だょ…》ズシンズシン
兄「こ……このさい言わせてもらうけどな、そんなポンコツ、何の役にも立たないんだよ!」
ロボ《何?》《ズッ友だょ…》
兄「燃費だって相当悪いんだろ? 人間よりデカイからほとんどの建物に入れないんだろ?!」
兄「おおかたアニメに影響されて似たような物を作りたかっただけだろ!」
兄「操作してる自分が強くなった気になって自分に酔いしれてるんだろ!」
兄「そんなロボットでお前が俺を倒したとしてもな、俺はお前に負けた気はしねえぞ根暗野郎!」
ロボ《……言わせておけば貴様ァ!》《ズッ友だょ…》ズシン
- 103 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:41:56.16 ID:1xbwYg5r0
ロボ《もう命乞いは聞かん!》《ズッ友だょ…》ズシン
ロボ《このロボの右ストレートで後悔させてやる!!!》《ズッ友だょ…》ググググググ
兄「来いよコラァ! 男は散り際だって事を見せてやらァ!」
ロボ《黙れクソがああ!!!》《ズッ友だょ…》ブオオオオォン!
兄「チェンジ! ラブリー! インシュレーション!!!」
ロボ《?!》《ズッ友だょ…》
カッ
- 104 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:44:25.13 ID:1xbwYg5r0
バキバキバキバキ
バキバキバキバキババーン
ロボ《あああ! ロボの右腕が! 右腕が粉々にいいいい!!!》《ズッ友だょ…》ビリビリバチバチ
ロボ《くそおお! 作るのにいくらかかったと思ってるんだあああ!!!》《ズッ友だょ…》ビリビリバチバチ
兄「マジック・オン!」ピキーン
ロボ《ステッキを隠してやがったのかクソがあああ!!!》《ズッ友だょ…》ビリビリバチバチ
竹元「面白い作戦を考えたものだ」
女怪人「はー心臓止まるかと思った……よかったー」
兄「あー怖かった……死ぬかと思った……うお、体が光りだした」
- 105 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:45:14.13 ID:1xbwYg5r0
キラリラリーン
キラリラリーン
キラリラリーン
バリバリバリババーン
キラリラリーン
キラリラリーン
シャキーン
兄「わーい凄い水色! 髪の毛まで水色! もう自分を直視できない!」
竹元「素晴らしい。どこからどう見ても魔法少女だ」
兄「どこからどう見ても変態だよ。しかもあのハゲの後だから微妙にインパクトが薄いよ」
- 106 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:46:03.94 ID:1xbwYg5r0
ロボ《ぐぐぐ、右腕が無いせいでバランスが取れん、うまく歩けん!》《ズッ友だょ…》ビリビリバチバチ
ロボ《大事なロボをこんな風にしやがって!》《ズッ友だょ…》ビリビリバチバチ
ロボ《ぶっ飛ばしてやる、血まみれにしてやるぞクソがあああ!》《ズッ友だょ…》ビリビリバチバチ
兄「竹元さん、魔法少女って電気に耐えれたりする?」
竹元「あの程度ならギリ大丈夫だ。さすがに雷ほどの電気は無理だがな」
兄「『ギリ』って言葉が引っかかるけどやるしかないな」
女怪人「何をするつもり?」
兄「ヤツのもげた腕の付け根にビームを打ち込もうかと思って」
- 107 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:47:30.21 ID:1xbwYg5r0
ロボ《させるか! 左腕だけでも貴様をミンチにしてやる!》《ズッ友だょ…》ビリビリバチバチ
女怪人「闇よ!」ブワッ
ガラガラガラガラ
ロボ《なっ……しまった、足場が崩れ……ぐああ!》《ズッ友だょ…》
ドンガラガッシャーン
竹元「ロボが足を乗せていたガレキを崩したのか」
女怪人「私の闇は、物体を全部覆わないと移動させれないの」
女怪人「でもガレキを微妙なバランスで支えてる小さい破片を移動させるくらいなら一瞬でできるわ」
竹元「なるほど」
兄「ロボは下の階に落ちたか。しかも腕がもげた右側面を上にして倒れてるときた。これならいける!」
- 108 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:49:12.81 ID:1xbwYg5r0
兄「とうっ」スタッ
ロボ《貴様……くそっ右腕が無いせいでうまく起き上がれない!》《ズッ友だょ…》ジタバタ
兄「よっこいしょっと」
ロボ《やめろ! 登るな! ロボの頭に足をかけるな!》《ズッ友だょ…》
ロボ《メインカメラにお前のパンチラが映るだろうがああ!》《ズッ友だょ…》
ロボ《あああ畜生ドアップじゃねえかああ! 夕飯食えねえよ!》《ズッ友だょ…》
兄「ここがもげた右腕の付け根だな。ここから動力源に直接ビームをおみまいしてやるぜ!」
ロボ《やめろ! やめろおおおおおおおお!!!》《ズッ友だょ…》
兄「食らえっ、渾身のビイィィィィィィィム!!!」キュイイイイイイイイイン
ロボ《やめろおおおおおおおおあああああああ!!!》《ズッ
ズガアアアアアン!!!
- 109 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:50:04.15 ID:1xbwYg5r0
竹元「うおっ!」
女怪人「きゃっ!」
兄「ウギャー!」
ズズズズズ……
竹元「ゲホッ、お兄さんよ、無事か?」
兄「うう……爆発に思いっきり巻き込まれた……」
女怪人「その割には結構平気そうね」
兄「魔法の断熱材のおかげでギリ耐えれた……」
- 110 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:51:21.47 ID:1xbwYg5r0
兄「うわぁ、脇毛やスネ毛まで水色になってる……」
兄「しかもちょっと長くなってる……頭髪ほどではないけど」
竹元「もはやキミも立派な魔法少女だな」
兄「魔法少女って何だろう」
女怪人「ともあれ助かったわ、色々ごめんなさい」
兄「いいっていいって。むしろこっちがお礼する所だよ」
竹元「あとはロボを操作してたヤツと、あのハゲとピュアを倒せば終わりか」
兄「はっ……そうだ、妹! 妹が危ない!」
- 111 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:52:43.86 ID:1xbwYg5r0
ハゲ「がっかりしたぞ。せっかくこの基地で一番広い場所まで誘導してやったというのに」
ハゲ「やみくもにビームを撃つ事しかできないとは」
妹「ま、まだまだ! ビーム! ビーム!」パシュンパシュン
ハゲ「そんなもの、片手間に張ったバリアで簡単に凌げるわ」バシンバシン
ハゲ「若いお嬢ちゃんとの戦いゴッコを楽しめるかと期待したが、飽きた」
ロップ「まずい……ビームの出力が落ちてる。魔力が尽きかけてる」
妹「そ、そんな!」
ロップ「このままだと魔法少女の姿も保てなくなるかもしれない」
妹「ど、どうしよう……」
ロップ「……一か八か、残された全部の力で最後の一撃を決めるしか勝つ見込みがない」
妹「……やるよ。私、お兄ちゃんを助けに行かないと」
- 112 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:53:56.20 ID:1xbwYg5r0
ロップ「……いいのかい?」
妹「ロップくん、私を信じて」
ロップ「……わかった。魔力を全開放する。全力のボディーブローを叩き込んでやれ!」
妹「ありがとう!」
ハゲ「お話は終わったか? 必殺技で終わりにしてやる」キラキラキラ……
妹「いくよ!」キラキラキラ……
ハゲ「ラブリーパワーは勇気の証☆ 愛の力で敵を討つ!」キュイイイイイイイ
妹「なんで向こうの決めゼリフかわいいの?!」
妹「……ち、血ヘド吐き散らして視界から消えてね☆」キュイイイイイイイ
ハゲ「必殺! マジカル・フライング・パ――――ンチ!!!」
妹「必殺! マジカル・スクリュー・ボディ――――ブロォォォ――――!!!」
ドゴオオオオオオオオン!!!
- 113 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:55:03.70 ID:1xbwYg5r0
ロップ「その結果負けたと」
妹「うう……てかロップくん全魔力放出したはずなのになんでステッキの外に出れてるの……」
ヒューン
妹「変身とけちゃったし……」
ハゲ「さてステッキを渡してもらおうか」
ロップ「あなた強いですね」
ハゲ「ん?」
ロップ「ステッキはお渡ししますので、ぜひ僕も仲間に加えてもらえませんか」
妹「はい?!」
ロップ「大丈夫、これも作戦だから」ヒソヒソ
妹「ええー」
- 114 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:56:22.55 ID:1xbwYg5r0
ハゲ「いいだろう。それを持って来い」
ロップ「はいどうぞ」
ハゲ「ビーム!」ドシュン
ロップ「おぶぇあ!」ドサァ
ハゲ「そんな言葉を信じると思ったかバカめ!」
ロップ「おぐぅ……そ、そんなバカな……」
緑色の猫「ステッキの妖精は一人いれば充分なのだみゅん☆」
ロップ「ぴ、ピュア……きみは……うっ」
妹「あの子がピュアって子なんだね?」
ロップ「オ……オエェェェ!」
妹「わああああ! 吐いた! 妖精も吐くんだ!」
ロップ「うう……胃の中のビールとギョウザが……」
妹「出てきた物が生々しいよお!」
- 115 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:57:24.00 ID:1xbwYg5r0
ピュア「そういう訳であなたたちは用済みみゅん☆」
ハゲ「わが野望の糧となってもらおう」
ロップ「く……くそぉ……」
妹「い、嫌……」
ハゲ「最後に言い残す事はあるかな? この世にお別れを告げるなら今のうちだぞ」
妹「た、たす……」
ロップ「助けてくださいィ! 何でもしますからァ!」
ピュア「黙れみゅん☆」ドカッ
ロップ「うぶぇっ!」ドサァ
ハゲ「ゴミ共が。俺のビームで仲良く消し飛ぶがいい!」
妹「やだ……助けて……」
妹「お兄ちゃん……!」
ドシュウウウン……ズガアアアン!
- 116 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 20:59:07.57 ID:1xbwYg5r0
ゴゴゴゴゴ……
妹「っ……」
妹「……?」
ハゲ「な、何だ今のビームは! どこから撃ってきた!」
ピュア「あっちだみゅん☆」
兄「……チッ、よけられたか」
妹「お兄ちゃん!」
兄「待たせたな、妹!」ビシッ
- 117 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 21:00:06.45 ID:1xbwYg5r0
妹「うわあすごい格好……ポーズまで決めてる」
兄「ああ、妹の目からみるみる光が失われてゆくのが良く分かる」
兄「別に俺この格好気に入ってたりしないからね?! 魔法少女になったせいだからね?!」
妹「大丈夫だよお兄ちゃん私そんな事でお兄ちゃんを見る目を変えたりしないから本当大丈夫」
兄「ああこれ大丈夫じゃないヤツだ」
ハゲ「ジャマが入ったか……まあいい。お前もまとめて始末してやる」
兄「妹に怖い思いさせやがって! お前だけは許さねえぞ!」
ピュア「その威勢がどこまで続くか、試してみたいみゅん☆」
- 118 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 21:01:34.96 ID:1xbwYg5r0
ハゲ「ビーム! ビーム!」ドシュンドシュン
兄「うおっ!」サッサッ
ハゲ「ビーム!」ドシュン
ドゴォッ
兄「ぐはっ!」
妹「お兄ちゃん!」
兄「だ、大丈夫だ、心配すんな……」
竹元「妹さん、こっちへ」
妹「う、うん……あれ、ロップくんは?」
桃色ステッキ「あれ、もう安全になったのかい?」
妹「わあいつの間にかステッキの中に避難してる」
竹元「ロップも一緒に来るんだ!」
ピュア「そうはさせないみゅん☆」
- 119 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 21:02:12.97 ID:1xbwYg5r0
竹元「ピュア、いい加減にするんだ。そんな事をして何になるっていうんだ」
ピュア「部外者がしつこいみゅん☆」
竹元「今すぐにでも、あのハゲに手を貸すのをやめて魔法の国に戻ろう。王国には私が言い訳をする」
ピュア「ピュアはギリシャ人を根絶やしにするまでは絶対に戻らないみゅん☆」
妹「なぜにギリシャ人」
ピュア「ともかく世界征服は止めないみゅん☆ 止めたいなら力ずくで来るみゅん☆」
竹元「く……仕方ない」
ピュア「みゅん☆」ドカッ
竹元「おぶぅ!」
妹「えっ普通に殴りあうんだ」
- 120 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 21:03:02.33 ID:1xbwYg5r0
ピュア「みゅんみゅん☆」スタタンスタタン
竹元「く……」スタタンスタタン
妹「2人ともすごい軽快なステップ……構えや首の動きが素人じゃないんだけど……」
ロップ「ステッキの妖精はある程度格闘技を経験してないとなれないんだ」
妹「ステッキの妖精ってそんな特殊部隊みたいな物なの?!」
竹元「セイッ!」ビュッ
ピュア「みゅん☆」サッ
ピュア「みゅみゅん☆」ドゴォ
竹元「ぐはっ!」
妹「た、竹元さん!」
ロップ「とにかく僕らだけでも逃げよう」
妹「でも竹元さんは……?」
竹元「私は大丈夫だ、早く安全な所まで!」
妹「う、うん!」
- 121 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 21:04:11.52 ID:1xbwYg5r0
ロップ「よし、この位置なら多少なり安全だろう」
妹「それにしても、なんでステッキの妖精たちはこっちの世界に来たの?」
ロップ「まず最初にこっちの世界に渡ったのはピュアなんだ」
ロップ「僕と竹元は、ピュアを魔法の国に連れ戻すためにこっちの世界に来たんだ」
妹「そうなんだ……じゃあピュアさんはなんでこっちの世界で世界征服なんかしようとしてるの?」
ロップ「……ピュアはもともと、とても善良な妖精だったんだ」
ロップ「ところがあるとき、株で5万の損失を出してしまい、世界に失望してしまったんだ」
妹「株?! え、てか5万程度で世界に失望しちゃったんだ」
ロップ「5万といっても円じゃなくてユーロだよ」
妹「ユーロ?!」
- 122 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 21:05:17.53 ID:1xbwYg5r0
ロップ「2010年、ギリシャを発端としてヨーロッパ全体を巻き込んだ債務危機……通称ユーロ危機」
ロップ「その影響でピュアの持っていた株が暴落したんだ」
妹「よくわかんないけど私の中で魔法の国のイメージが暴落しつつあるのはわかった」
ロップ「ピュアはその失望と怒りをギリシャに向け、ギリシャを滅ぼすと言ってこっちの世界に渡ったのさ」
妹「そうなんだ……」
ロップ「おそらく世界を渡った先にあったこの国で、あのハゲと出会って志を共にしたんだろう」
ピュア「お前のパンチは止まって見えるみゅん☆」ドゴォ
竹元「がはっ! く、くそ……」
兄「はあ、はあ……くそ、歯が立たない……」
ハゲ「くらえ!」ドゴォ
兄「あがっ!」
ハゲ「そら、どうした」ドゴォ
兄「ぐふぁっ!」ドサァ
- 123 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 21:09:30.26 ID:1xbwYg5r0
兄「うう……打撃がいちいち重い……」
ハゲ「ふっ。その程度では、俺の世界征服は止められんな」
兄「あ……あんた、なぜ世界征服なんか……」
ハゲ「おりゃあああッ!」ズドォン
兄「ぐああああああーッ!」ビューン……ドゴォ
妹「お、お兄ちゃんが吹っ飛ばされて壁に叩きつけられた!」
妹「どうしよう、お兄ちゃんが! 私ももう一度変身できないの?!」
ロップ「ダメだ、僕の魔力が回復するまであと1時間はかかる」
妹「1時間も待てないよー!」
兄「う……ゲホッ、くそ、強い……」
兄「ビームも避けられる、打撃も流されてカウンター食らっちまう……」
兄「どうすりゃいいんだ……!」
- 124 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 21:11:06.57 ID:1xbwYg5r0
ピュア「みゅん☆」ドゴォ
竹元「あがぁッ! 最初にいいのをもらっちまったせいで劣勢をくつがえせない……」
ピュア「みゅんみゅん☆」ドゴドゴォ
竹元「がッ、ゲホォッ!」
兄「た……竹元さん……」
竹元「仕方ない……お兄さん、こうなったら究極魔法少女に変身するしかない!」
兄「究極魔法少女?」
竹元「魔法少女を超えた最強の魔法少女だ。デメリットが大きいから使いたくなかったんだが」
兄「だけど、それをやれば強くなるんだろ?! やるしかない!」
竹元「ああ……もはや迷ってるヒマは無い、やるぞ!」
ピュア「竹元がアイツを究極魔法少女にさせようとしてるみゅん☆」
ハゲ「させるか! ビーム!」ドシュン
兄「バリアー!」ガキィン
兄「竹元さん、こっちへ!」
ハゲ「チッ!」
- 125 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 21:13:05.40 ID:1xbwYg5r0
ピュア「あいつら廊下に逃げやがったみゅん☆」
ハゲ「探せ!」
竹元「どうにか追撃を避けられたな」
兄「すぐ見つかるだろうから、手短に説明してくれ」
竹元「究極魔法少女へ変身する手順は、普通に変身するときとほぼ変わらない」
竹元「最初の構えと合言葉が違うだけだ」
竹元「ステッキを頭上に高く掲げて『チェンジ・アルティメット・インシュレーション』だ」
兄「究極魔法少女に変身すると何が起きるんだ?」
竹元「服が全部破れる」
兄「ええー」
- 126 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 21:14:50.79 ID:1xbwYg5r0
兄「じゃあデメリットってのは服が破れるって事?」
竹元「そういう事だ。しかも究極魔法少女の有効時間は3時間程度だが、服が破れた状態は2週間持続する」
兄「2週間て……服を着なおせばいいんじゃないの?」
竹元「どれだけ服を着ても即座に全部破れる」
兄「ええー」
竹元「あと破れる時も、最初の変身の服のソデみたいにはならず、光も音もなく服が全部破れて足元に落ちる」
兄「え、じゃあ変身した瞬間、光も音もなく全裸になるの?!」
竹元「全裸にはならないから安心してくれ。そのフリル付きニーソックスと頭のリボンだけは残るから」
兄「もっと嫌だよ!」
- 127 名前: ◆PN4X6SAggk [saga] 投稿日:2013/08/19(月) 21:17:03.16 ID:1xbwYg5r0
兄「てか変身したら2週間もその格好で生活しなきゃいけないの?!」
竹元「仕方ない。力を得るには、それ相応の代償が求められるんだ」
兄「せめて股間だけでも破れないようにしてほしいんだが……」
竹元「無理だ。なにしろ変身にはバランスが……」
ドッカァァァァァン
兄「ぐは……ゲホッ、なんだ今の爆発は!」
ピュア「見つけたみゅん☆」
ハゲ「逃がさんぞ」
竹元「説明は終わりだ! 変身するぞ!」
兄「仕方ない、やってやるぜ!」
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