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召喚士「行けっ!コカトリス!!」
- 59 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]
:2009/11/15(日) 14:03:08.54 ID:u486TrQo
サモナー「しかし…全属性を会得した召喚士なんてものは…」
召喚士「……」
サモナー「聞いた事もない。ましてや召喚術の歴史においてもいたか…」
召喚士「そう……ですか」
サモナー「世界を…救えますか?」
召喚士「……?」
サモナー「貴方に世界を救えますか?」
召喚士「約束は……出来ません」
サモナー「……」
召喚士「でも…そうなれれば…最善は尽くしたいっ!」
サモナー「…本当に正直な方なんですね」
召喚士「あ…いや…まだ自信なんてないですし…」
サモナー「……いいでしょう」
召喚士「…えっ!?」
サモナー「お見せしますよ…精霊、ウンディーネを」
- 62 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/15(日) 14:48:45.68 ID:s4d7yMDO
今更、世界平和とか説得力がない
ただの獣姦魔だと思ってた
- 77 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 16:48:10.50 ID:u486TrQo
召喚士「あ、ありがとうございます!!」
キィィ…パタン
魔導士「あっ!出て来ました!」
盗賊「……」
サモナー「…であ、ウンディーネをお見せしましょう」
召喚士「お願いします」
サモナー「…おいで、ウンディーネ」
シュイィィン
戦士「…これが…?」
魔導士「玄武の…ウンディーネ」
サモナー「能力は結界と…変化解除…」
召喚士「変化…解除?」
サモナー「姿形を変える術を使われた場合の解除です」
魔導士「なるほですねぇ…」
サモナー「すまないな…マーメイド」
- 78 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 16:49:09.22 ID:u486TrQo
マーメイド「いいえ…私は…!」
シュィィン
サモナー「さて、以上でよろしいですか?」
召喚士「…はい!ありがとうございます!」
サモナー「あの…よろしければ」
召喚士「…?」
サモナー「見せて頂けませんか?全ての精霊が揃うところを」
召喚士「…もちろんです!」
魔導士「…いよいよ」
戦士「す、全ての属性の召喚が…」
盗賊「……揃う!」
召喚士は一呼吸し、目を瞑る。そして大きく息を吸い込み、目を開け叫んだ…。
召喚士「行けっ!シルフ!!サラマンダー!!ノーム!!ウンディーネ!!」
シュイィィ…!!パアァァァ…
戦士「おぉっ!!」
魔導士「す、凄いっ!!」
盗賊「……!」
サモナー「全ての精霊が……」
- 79 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 16:50:12.68 ID:u486TrQo
4つの属性の精霊は、金色の輝きを放ちながら一同の前に姿を現す。
サラマンダー「なんや…またかいな。しょーもな」
シルフ「あれ?ウンディーネさんだ!」
ウンディーネ「あらぁ…?みなさんお揃い?」
ノーム「同時に全属性とは…恐れ入ったわ!ガッハッハ!」
召喚士「…!…はぁっ…!!…はぁっ…」
魔導士「召喚士さん!?大丈夫ですかっ?」
召喚士「何だ…これは?魔力が…吸い取られ…」
シュイィィン
戦士「き、消えた…」
盗賊「召喚士!!」
召喚士「…だ、大丈夫です…くっ」
魔導士「召喚士さん…!!」
サモナー「……」
- 80 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 16:52:01.79 ID:u486TrQo
…
召喚士「サモナーさん、本当にありがとうございました!」
魔導士「ありがとうございました!」
盗賊「…アリガトウゴザイマシタ」
サモナー「…召喚士さん」
召喚士「…はい」
サモナー「僕は間違ってますか?」
召喚士「…何が…ですか?」
サモナー「かつては…世界を救いたいと、パーティーを組んで…」
盗賊「…」
サモナー「必死で魔物を討伐しました…」
召喚士「……ええ」
サモナー「しかし己の限界がみえてしまった矢先に…」
戦士「マーメイドに恋をした…」
サモナー「ええ…僕は逃げたのかもしれませんね…」
- 81 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 16:53:00.22 ID:u486TrQo
魔導士「サモナーさん…」
サモナー「それでも研究を続け…少しでも貢献できればと…」
召喚士「その志を持ってるだけで…立派だと思いますよ!」
サモナー「昔から皆、僕は変わり者だと…」
召喚士「そ、そんな事っ!ないですよ!!」
魔導士「そうですよ!!ねぇ?」
サモナー「いや…いいんです。自分でも分かってます」
盗賊「……」
サモナー「他人に無関心で…一人の時間、世界が好きで…」
マーメイド「……」
サモナー「でも…マーメイドを始めて見た時、変わったんです」
召喚士「……なるほど」
サモナー「必至で毎日話をして…そして、専属契約を結んで…」
盗賊「…」
サモナー「マーメイドは…僕を変えてくれたんです」
- 83 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 16:53:59.05 ID:u486TrQo
召喚士「そう…なんですね」
マーメイド「……」
サモナー「だから……世界の安寧より、彼女との時間を選んでしまった」
マーメイド「……サモナー」
サモナー「もう一度聞きますが…僕は、間違っていますか?」
召喚士「…正直、分かりません」
盗賊「……」
召喚士「みんなそうだと思います…」
戦士「……」
召喚士「頑張って闘ってる人もいれば……」
マーメイド「……」
召喚士「精一杯好きな事をして…過ごしている人もいる…」
魔導士「……うん」
召喚士「でも俺は…人を助けられる力があるなら…」
盗賊「……」
召喚士「その力を人の為に使いたい…そう思ってます!」
- 84 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 16:55:46.21 ID:u486TrQo
戦士「…そうだな」
魔導士「…そう…ですね」
盗賊「……同意」
サモナー「……強いなぁ」
召喚士「…?」
サモナー「僕も…皆さんのような強さがあれば…なぁ」
召喚士「い…いやっ、まだこれから出来るじゃないですか!」
魔導士「そうですよ!サモナーさんにしか出来ない事で…!」
サモナー「僕は…僕にしか出来ない事で…」
マーメイド「……うん」
サモナー「人の為に、人の役に…立てれば」
召喚士「ええ…」
魔導士「頑張りましょう!」
盗賊「…ガンバリマショウ」
サモナー「そうですね…僕のような人間でも…出来る事があれば…!」
- 85 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 16:56:43.30 ID:u486TrQo
…
召喚士「では…ありがとうございました!」
サモナー「泊まっていかれればいいのに…」
召喚士「いや…日が暮れる前に下山します」
戦士「そうだな!」
サモナー「分かりました。それでは…」
盗賊「…ソレデハ」
サモナー「何か…召喚術で聞きたい事があればいつでも…」
召喚士「はい!助かります!!」
魔導士「ありがとうございましたー!」
召喚士達はサモナーの家を後にし、去っていく。
サモナー「あっ…そうだ!」
召喚士「……?」
サモナー「短髪くん達は、元気にやってますか?」
魔導士「…!」
戦士「……」
召喚士「…えぇ…みんな元気ですよ!」
サモナー「そうですか、よろしくお伝え下さい!」
召喚士「……はい……必ず」
盗賊「……」
- 87 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 16:58:06.51 ID:u486TrQo
…
サモナー「なぁ、マーメイド…」
マーメイド「……どうしたの?」
サモナー「君は…どちらを望んでいるんだい?」
マーメイド「私は…貴方に長く生きて貰いたい…」
サモナー「……」
マーメイド「でも…毎日一緒にいたいのも本音…」
サモナー「マーメイド…」
マーメイド「私は…卑怯ね…」
サモナー「僕は…長い年月をちょっとずつ会う事より…」
マーメイド「…うん」
サモナー「短くても…君とずっと一緒にいられる事を選んだ…」
マーメイド「…うん」
サモナー「君が死ぬ事はない…でも、人間はいずれ死ぬ…」
マーメイド「……」
サモナー「どちらが…正しいのかな」
マーメイド「サモナー……」
サモナー「さぁ…今日は疲れた。もう寝ようか…」
マーメイド「ええ…おやすみなさい」
サモナー「また…明日…」
口づけを交わすと、サモナーは家へ戻って行った…。
マーメイド「サモナー……ありがとう…」
- 88 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 17:07:31.03 ID:u486TrQo
〜西端の町、夜のバー〜
戦士「なぁ…召喚士」
召喚士「…ん?」
戦士「サモナーさんは…命を削って…過ごしてんだよな」
召喚士「…みたいだね」
戦士「愛のパワーったヤツは凄いな」
召喚士「…確かにそうだな。ははっ…」
戦士「言えなかったな…短髪さん達の事…」
召喚士「うん……でも、言うべきじゃないのかもね」
戦士「そうだなぁ」
召喚士「戦士は答えが分かったかい?」
戦士「ん?…ムリだな、俺にはさっぱりだ」
召喚士「俺もだ…あの二人はどの選択が一番幸せなんだろうか…」
戦士「いいんじゃないか?本人達が幸せなら、それが一番だ」
召喚士「……そうだな」
- 89 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 17:11:28.79 ID:u486TrQo
戦士「さぁ…これですべて揃った!」
召喚士「うん、師匠の所へ!…でもその前に…」
戦士「西高原国だっけかな?」
召喚士「うん、まぁ何もなければそれでいいんだけどね」
戦士「ま、行くだけ行ってみようや!」
召喚士「…そうだな」
〜次の日〜
魔導士「さーっ、西高原国に出発ですよー!」
盗賊「……うむ」
戦士「さて…地図をみる限りだと…」
召喚士「道なりに途中まで戻って…」
盗賊「…砂漠を…北進だな」
戦士「げぇー…このクソ暑い中、砂漠を縦断かよ〜」
魔導士「き、きついですねぇ…」
召喚士「す、すいません…」
魔導士「あ、いえいえ!そういう意味じゃないですよ!」
- 90 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 17:15:06.20 ID:u486TrQo
その時、パーティーの背後から呼び掛ける声が聞こえる。
サモナー「あ、いたいた。皆さん」
召喚士「サモナーさん!!」
魔導士「どうしたんですか!?」
サモナー「皆さんにお伝えしようと思って…」
盗賊「……?」
…
サモナー「僕の師匠は、玄武先生と呼ばれる人でした」
戦士「先生?」
サモナー「はい。各属性の代表…というか、頂点というか…」
召喚士「その人が先生、となるわけですね」
サモナー「ええ。玄武先生は既に他界してしまってるんですが」
召喚士「…はい」
サモナー「存命中は召喚術研究の第一人者でした」
魔導士「へぇ〜!凄い人なんですねぇ!」
- 91 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 17:19:49.49 ID:u486TrQo
サモナー「属性について気になる事があって…」
召喚士「…えぇ」
サモナー「早朝に先生の本を漁ってみたんです」
戦士「何かあったんすか?」
サモナー「現実では不可能だが、もしそのような事があれば…」
盗賊「……」
サモナー「魔王を倒す事も、夢ではないと…」
魔導士「…それって…つまり…?」
サモナー「一人で…全属性の召喚です」
召喚士「!!」
戦士「魔王をも…倒せる…?」
サモナー「あくまで可能性ですが…」
魔導士「そ、そんな事って…」
サモナー「先生も非現実的な為に研究はしていなかったようです…」
戦士「そりゃ…そうだよな…」
- 92 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 17:23:18.33 ID:u486TrQo
召喚士「…そんな…事が…」
サモナー「僕がやりましょう」
召喚士「え?」
サモナー「その研究、僕が引き受けます」
魔導士「なるほど!サモナーさんなら出来ますよ!」
サモナー「だから召喚士さん、貴方は召喚術の…」
召喚士「…レベルアップ…ですか」
サモナー「ええ…みんなで人の役に…立ちましょう」
召喚士「…そう…ですね!」
戦士「魔王をか…なんか…燃えてきたな!」
魔導士「でも倒すのは召喚士さんですよー?」
戦士「バカモノ!盾になる仲間が必要だろ!」
盗賊「…同意」
魔導士「私もお手伝いしますよ!エヘヘッ!!」
サモナー「頑張って下さい!」
召喚士「サモナーさんも!!」
- 93 :パー速民がお送りします [] :2009/11/15(日) 17:25:11.42 ID:t7g/fEAO
熱くなってまいりました
- 94 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/15(日) 17:26:09.46 ID:tu8ZVgko
こういう王道展開っていいよねこっちも燃えてくる
- 95 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 17:29:31.38 ID:u486TrQo
サモナー「まずはそれぞれの先生を探してみては?」
召喚士「属性の…頂点か…」
サモナー「会えるかは…分かりませんが…」
魔導士「居場所はご存じなんですか?」
サモナー「一人だけ…青龍先生なら…」
召喚士「青龍先生はどちらに?」
サモナー「本国です。召喚隊の総隊長です」
戦士「なるほど…そりゃ大物だ」
サモナー「玄武先生は他界してますので、関連書物なら私が…」
召喚士「分かりました。必要な時はお訪ねします!」
サモナー「はい…あと白虎先生は存命ですが…居場所は…」
盗賊「……」
サモナー「朱雀先生は10年以上前、魔王討伐に向かい…」
戦士「…亡くなった…?」
サモナー「いえ、一命は取り留めたそうですが…行方不明に…」
召喚士「そうですか……」
- 96 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/15(日) 17:32:14.77 ID:mb7.9EIo
シッショー…
- 97 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 17:35:15.41 ID:u486TrQo
魔導士「色々とありがとうございました!」
盗賊「…アリガトウゴザイマシタ」
サモナー「それでは、お気をつけて」
召喚士「はい。ありがとうございました…!また!」
戦士「それじゃ、行きますか!!」
パーティーはサモナーと別れ、西端の町を後にした…。
…
戦士「……暑い」
召喚士「なんか…前も聞いたなぁ」
戦士「暑いもんは暑い…」
魔導士「うぅ〜…ベタベタしますぅー!」
盗賊「……同意」
召喚士「なんか…それも…聞いたような…」
戦士「どこまで続くんだ!?この砂漠は…」
魔導士「が…頑張りましょう〜。はひぃ…」
- 103 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/15(日) 18:19:20.41 ID:FNgOHiUo
師匠は朱雀のうわなにをするやめろ
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