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幼剣士「待っていて下さい・・僕が必ず・・!」
457 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:27:22 ID:8ZvF4I2Q
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・


武道家「あった・・・あそこが集会場だろ!」

僧侶戦士「人らしいのが戦ってるな・・・おっしゃ、大丈夫かお前ら!」

幼剣士「大丈夫!」

吟遊詩人「大丈夫です!」

・・・・タッタッタッタ・・



軍人A「くっ・・・今日の相手は数が多い・・・もっと支援をよこせ!」

軍人B「限界です!」

軍人A「マナが持たない!」


458 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:27:54 ID:8ZvF4I2Q
 
軍人A「・・・お、おい!なんだあれは!誰か来る・・?」


・・・・タタタタタッ


武道家「大丈夫か!掌底波連弾!!」ダダダッ

幼剣士「小斬っ!!」ブォン

僧侶戦士「大火炎魔法!」ボワッ

吟遊詩人「火波動!!」ギュィィィン!!


・・・ドドドド・・・・ドゴォォン!!!


グール達『・・・グァ・・』


・・・・ドサッ・・ドサドサドサッ・・・


459 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:29:23 ID:8ZvF4I2Q
 
軍人A「はぁ・・・はぁ・・・、助かった・・・あんた達は一体・・・?」

僧侶戦士「援軍・・・だったらいいんだろうが、ちょっと訳ありの旅の軍人とその仲間です」

軍人B「それは少尉のエンブレム・・・、軍の少尉殿ですか?」


武道家「いかにも。中央軍所属、武道家少尉です」

僧侶戦士「同じく、軍所属の僧侶戦士少尉です」


460 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:30:15 ID:8ZvF4I2Q
 
軍人A「はっ・・・!自分は軍所属の一等兵です!」

軍人B「同じく、軍に所属する一等兵です。よろしくお願いします!」


僧侶戦士「本当は、休みたいところなんだが時間がないんだ・・・協力してほしいことがある」

軍人A「・・・協力ですか?」


僧侶戦士「ここから塔までは走りで20分かからないだろう?そこまでの安全なルートを教えてほしい」

軍人A「と、塔!?」


461 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:30:45 ID:8ZvF4I2Q
 
武道家「あぁ。ちょっと行かなければならないんだ」

僧侶戦士「この付近で滞在している君たちなら、多少の安全ルートは分かるよな?」


軍人A「一応分かりますが・・・今は、塔の付近に魔物や魔獣が多く・・・行くのは危険かと・・・」

武道家「魔物?確認されているのは何だ?」

軍人A「どこから現れたか分からないのですが・・・、この付近にはいるはずのないモノでして・・・」


武道家「だから、何が出るんだっての」


軍人A「グレンデル、キマイラ、サラマンダー、ショゴス・・・、いずれも上級と認知される厄介な奴らですよ・・」


462 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:31:21 ID:8ZvF4I2Q
 
僧侶戦士「ふぅむ・・・武道家、お前どれ倒せる?」

武道家「どれも戦ったことあるけど、そんな強くないぜ。サラマンダーの大火炎が厄介なくらいだ」


僧侶戦士「抵抗魔法で何とかなるか?」

武道家「お前のならダメージ通らないだろうし大丈夫だろ」


軍人A「・・・凄いですね・・お二方・・」


僧侶戦士「慣れだよ慣れ。塔の中の情報もあればありがたいんだが・・・何か知らないか?」

軍人A「あ・・それなら、先発部隊の方がこの集会所で療養してますよ」


武道家「・・・何?」


463 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:32:45 ID:8ZvF4I2Q

軍人A「先発部隊の中尉殿が、大怪我を負いながらも・・・ここに辿り着き、その後、ここで休んでおられます」


幼剣士「ち、中尉!?お兄ちゃん・・・・?」

僧侶戦士「まさか・・・」

武道家「い、今そいつと会えるか!?」


軍人A「・・・大丈夫だと思いますよ。前と比べて元気にもなりましたし」


・・・・ガチャッ・・


軍人B「と、噂をすれば。中尉殿、ご苦労さまです!」ビシッ


幼剣士「・・・・!」


464 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:33:25 ID:8ZvF4I2Q
 
中尉「・・・塔の中の話だと聞こえたが・・・何モンだてめぇら・・・」


幼剣士「違う・・・」

僧侶戦士「・・・青年剣士じゃ・・ないか・・・」

武道家「ぬか・・喜びだったな」


中尉「アァ!?人のことなんだと思ってやがる・・・お前ら少尉だろ!敬えよコラァ!」


武道家「申し訳ありません!」ビシッ

僧侶戦士「く、口が出過ぎました!」ビシッ


465 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:34:00 ID:8ZvF4I2Q
 
中尉「チッ・・・。んで、何しにあの塔行くんだよ」

武道家「それは・・・」

僧侶戦士「機密です!口にすることができません!」


中尉「上官命令だ!言え!」


僧侶戦士「言えません!」

中尉「・・・殺すぞ」

僧侶戦士「・・・」クッ


466 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:34:31 ID:8ZvF4I2Q
 
吟遊詩人「あ、あの!僕の御爺ちゃんが、軍の少佐です。それで・・・いいですか?」

中尉「何だと?」


僧侶戦士「・・・自分の口からは言えませんが、上官が絡んでいるのは確かです。それでいいですか?」

中尉「・・・っち」

武道家(・・・クソ野郎が)


僧侶戦士「協力してほしいことがあります。塔の内部と、先発部隊はどうなったか・・・教えていただけませんか?」


467 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:35:13 ID:8ZvF4I2Q
 
中尉「・・・」

僧侶戦士「・・・お願いします」ペコッ


中尉「・・俺は、今・・・お前らの塔の話で虫の居所がわりぃ。一発殴らせろ、それでいい」


武道家「てめっ・・・!」クワッ

僧侶戦士「やめろ!武道家!」ガシッ


中尉「アァ?教えてほしくなけりゃ別にいいぜ?勝手にいって勝手に死ねばいいだろ・・・」ハハハ


468 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:36:01 ID:8ZvF4I2Q
 
僧侶戦士「・・わかりました。お好きにしてください・・・」スッ

中尉「・・・お前じゃねえ」

僧侶戦士「・・?」

中尉「そっちの生意気な方だ」

武道家「・・・俺・・・ですか・・・・?」ピクピク


中尉「そうだ。殴らせろ」


僧侶戦士「いえ・・・だったら自分が2発殴られますので!」

武道家「いやいいよ・・・・俺が1発殴られりゃいいんだ・・・、わかりましたよ・・・」


469 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:36:32 ID:8ZvF4I2Q
 
僧侶戦士「お・・おい・・・」


幼剣士「・・・」ゴクッ

吟遊詩人「・・・」


武道家「ど・・・どうぞ・・・・?」ピクピク


中尉「・・・・オラァッ!!」ブォン!!

・・・・・・・・スッ・・ピタッ


武道家「・・・・あん?」

僧侶戦士「・・・え?」

中尉「・・・っち、本当に殴るわけねえだろ・・・、教えてやる・・・中ぁ入れ」


470 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 11:37:04 ID:8ZvF4I2Q
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・


中尉「で、何が聞きたい」

僧侶戦士「本当にありがとうございます・・・では、塔の先発部隊はどうなったんでしょうか・・?」


中尉「俺を除いて全滅した」



幼剣士「・・・・え?」

吟遊詩人「・・・・え・・・」

僧侶戦士「・・・・は?」

武道家「・・・・何?」


471 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/07/05(金) 11:39:01 ID:8ZvF4I2Q
ここで一旦終了です。皆さんコメントありがとうございます。
本当にモチベが上がります。ではっ(;A´ω`)


479 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 23:59:28 ID:8ZvF4I2Q
 
中尉「聞こえなかったのか?俺を除いて全滅だよ。塔の9層目でな」


僧侶戦士「冗談です・・よね?」

中尉「冗談言うかよ。最後のテッペンの前に、デュラハンが現れやがったんだ」

武道家「デ・・デュラハン・・」


中尉「そこから最初は部隊長を筆頭にしてな、有利な戦いを繰り広げたんだ」

僧侶戦士「・・・」

中尉「だがな、アイツは自分が不利だと思った時に建物を崩しやがったんだ」

僧侶戦士「た、建物ごと?」


480 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/05(金) 23:59:58 ID:8ZvF4I2Q
 
中尉「モロくなってたのもあるけどな、あの塔は純粋な魔力が打ち込まれた建物でな・・・?」

僧侶戦士「そうですね・・」


中尉「普通の瓦礫ならワケないが、部隊のほとんどがソレの下敷きになっちまった」

僧侶戦士「そ・・・そんな・・・」


中尉「そこからはアイツの有利よ。ぼんぼん攻撃してきて、阿鼻叫喚とはよく言ったもんだ」

武道家「・・・」

 
中尉「だけど、そこに2人の軍人が立ち向かったんだよ。名前は忘れたが、片方は俺と一緒の中尉だったはずだ」


481 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/06(土) 00:00:31 ID:fLfKY59I
 
僧侶戦士「青年剣士・・・ですか?」


中尉「そうそう!それと、もう1人は銀のアクセサリーをぶっらぶらさせてたな」

吟遊詩人「・・・!れ・・・伶人って名前・・・じゃないですか?」


中尉「そう!そんな名前・・・って、なんだお前ら知り合いか?」

吟遊詩人「・・・」


中尉「ハハーン、分かったぞ・・・」


武道家「・・・」


中尉「お前ら、中にそいつらがどうなってるか見に行くんだろう?」カッカッカ

僧侶戦士「それで・・・どうなったんですか?」


482 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/06(土) 00:01:03 ID:fLfKY59I

 
中尉「スゲー技ぶっぱなして、今度は逆に建物を崩しを逆手にとって、デュラハンを下敷きにして倒しちまったよ」

幼剣士「・・・!」

僧侶戦士「じゃあ、生き残ったのでは?」


中尉「いや。その下敷きに巻き込まれちまった」


吟遊詩人「・・・・!!!」

幼剣士「・・・・そん・・な・・」


武道家「う、ウソつくなよ!」ガバッ

中尉「ウソはつかねーよ!座れや!」


僧侶戦士「落ち着け・・・武道家」


483 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/06(土) 00:01:51 ID:fLfKY59I
 
中尉「状況が状況だったからな・・・それしかなかったんだ」


幼剣士「・・・お兄ちゃん・・・」

吟遊詩人「お父さん・・・」


中尉「たまたま生き残った俺だったが、片脚、腕は潰されたが・・何とかギリギリここまで逃げてきたんだ」


武道家「そんな・・・訳ねえだろ・・・・あいつらが死ぬわけ・・・」


僧侶戦士「・・・なあ、アイツは魔力の瓦礫に埋もれて死ぬほど・・柔な人間か?」

武道家「・・・」

僧侶戦士「・・・俺は信じない。自分の目で確かめるまでは・・・な。俺らが諦めて・・・どうする?」

武道家「そう・・・だよな・・」


484 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/06(土) 00:02:35 ID:fLfKY59I
 
吟遊詩人「お父さん・・・」

幼剣士「・・・」


僧侶戦士「・・・・吟遊詩人。お前が落ち込んでたら、親父さんは本当に死んだことになってしまうぞ」

吟遊詩人「・・・」

僧侶戦士「俺らの目でしっかり見に行くんだ。それが今の俺たちにできることだ」


吟遊詩人「・・・はい」コクン

幼剣士「・・・うん」コクン


485 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/06(土) 00:03:08 ID:fLfKY59I
 
僧侶戦士「中尉殿、お話ありがとうございました」スタッ

中尉「お、おいお前ら・・・本当に塔に行くのかよ・・・、俺があいつら下敷きになったの見たっつーの!」


僧侶戦士「ですが・・・"亡骸"は見てないんですよね?」

中尉「そりゃ・・・」


僧侶戦士「なら・・・、その1%にも賭けます」


中尉「・・・っち、面倒なやつらだ・・」ハァ


武道家「さっさと行こうぜ!あいつらも俺らのこと待ちわびてるかもしれねーぜ?」ハハ

幼剣士「・・・うん」スタッ

吟遊詩人「・・行きましょう」スタッ


486 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/06(土) 00:04:13 ID:fLfKY59I
 
・・・・・・・ガチャッ


軍人A「お話、終わりましたか?」

僧侶戦士「あぁ・・・終わったよ」


軍人A「実は、わずかながら聞こえてしまいました・・・がんばって下さい」


僧侶戦士「あぁ・・ありがとう」

武道家「ありがとうな」

幼剣士「・・・」


487 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/06(土) 00:04:46 ID:fLfKY59I
 
武道家「おっしゃゴールは目の前だ!気張っていくぞ!」


僧侶戦士「張り切りすぎるなよ」ッフ

幼剣士「・・・うん」チャキッ

吟遊詩人「・・・はい」スッ
 
 

僧侶戦士「・・・出発だ」



・・・・タッタッタッタッタ・・・・


軍人A「・・皆様に、幸運があらんことを願います・・・」ビシッ



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