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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その21
502 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 00:12:43.91 ID:zvcwho6o


魔道士「ご馳走様でした〜!美味しかったぁ!!」

仲居「お酒などはどうなさいます?」

西方参謀「ありますか!?そりゃもう是非っ!!」

戦士「まだ飲むんかい……」

召喚士「先に部屋、戻ろっか……」

盗賊「…だな」

魔道士「お風呂行きましょっ!温泉温泉〜!!」

盗賊「あ、あぁ…」

戦士「俺らもひとっ風呂浴びてくっか」

召喚士「だね!」

隊長「女将さん、貴方は一人でこの旅籠を切り盛りされてらっしゃるので…?」

女将「え、えぇ…まぁ……」

隊長「そうかぁ…。そいつは偉いっ!素晴らしいっ!!」

女将「ど、どうも……」


503 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 00:15:52.56 ID:zvcwho6o
カポーン

盗賊「……は……あぁいやっ、何でもないぞ!何でも…!」

魔道士「温泉の時はセーフです!ありです!」

盗賊「……そ、そうなの?」

魔道士「少し寒いぐらいの方が、露天風呂は気持ちいいですねぇ」

盗賊「……だな」

魔道士「あっ、双子星。東方では二つ星でしたっけ?」

盗賊「…うん。東の空に輝く…二つの星だ」

魔道士「……いいですねぇ。こうしてお風呂に浸かりながら夜空を見るのも」

盗賊「……ああ」

魔道士「……欲しい」

盗賊「へ…っ!?」

魔道士「自分の家を持ったら…温泉が欲しいですっ!」

盗賊「…う、うん。そう…だね」

魔道士「温泉…高いのかなぁ……」


504 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/11/10(水) 00:16:51.42 ID:vQz2AS.0
1乙
女将は「〜でありんす」とは喋ってくれないのね…



505 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 00:18:29.64 ID:zvcwho6o
カポーン

戦士「あー、気持ちいい〜」

召喚士「…だねぇ。はぁ」

戦士「俺らもすっかりオッサンだな」

召喚士「えー、そう?」

戦士「お前も今年で25だろ?オッサンの仲間入りだよ」

召喚士「……そっかぁ」

戦士「将来とか…全然想像出来ん…」

召喚士「……分かる」

戦士「…つーか、何でこんな家庭的な話してんだ俺ら…?」

召喚士「さ、さぁ…。戦士が言いだしたんじゃん…」

戦士「……召喚士は結婚とか考えてんのか?」

召喚士「結婚…?まさか。まだそんな事まで考えられないよ…」

戦士「だよなぁ…。結婚かぁ…」

召喚士「結婚だねぇ……」


506 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 00:20:37.89 ID:zvcwho6o


戦士「おっ、お前らも出たところか」

魔道士「いいお湯でした〜」

召喚士「気持ち良かったですね〜!」

魔道士「夜空見ました!?星が綺麗でしたよ〜!」

召喚士「本当ですか!?しまったなぁ……」

盗賊「……」

スタスタスタ

戦士「どこ行くんだ?」

盗賊「……飲み物」

戦士「あぁ、俺も行くわ」

盗賊「…うん」

スタスタスタスタ

魔道士「……あれ?盗賊さん?戦士さんも…」

召喚士「飲み物でも取りに行ったのかな…?」


507 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 00:22:39.15 ID:zvcwho6o
スタスタスタ

戦士「……思ったより元気そうで良かったわ」

盗賊「…んー?」

戦士「いや、東方でさ……」

盗賊「…ああ、クヨクヨしてても仕方ないし」

戦士「…だな!」

盗賊「……ああ」

戦士「…おっと、ここか。えぇと……」

盗賊「……これかな?」

ゴソッ

盗賊「…ん……取れない」

ドキィッ!!

戦士「……」

盗賊「……どうした?」

戦士「い、いや…っ!何でもねぇ!!」


508 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 00:25:21.25 ID:zvcwho6o
飲み物を取る為にしゃがみこむ盗賊。

戦士(……ドキッって何だよドキッって)

盗賊「……戦士?」

戦士「え…?あ、あぁ!」

盗賊「……ほら」

戦士「お、おうっ!サンキュ!!」

盗賊「……?」

戦士「い、いやぁ…しっかし暑いな!はははっ!」

盗賊「……そうか?」

戦士「し、しかし…その何だ、浴衣…だっけ?ってのは結構その…大胆だよな…っ」

盗賊「……」

チラッ

盗賊「っ!!」

盗賊は浴衣をきつく締め直し、ちらりと戦士を見上げる。

盗賊「……ト、トイレ行ってくるっ!!」


509 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/10(水) 00:27:27.07 ID:44wKfcEo
>>504
花魁言葉使ったら、隊長たちが勘違いするだろ!


510 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 00:30:35.40 ID:zvcwho6o
タッタッタッタッタ

戦士「…見えたわけじゃあないんだが…目のやり場に困る」

タッタッタッタッタ

盗賊「……はぁ…っ」

女将「…姫様?」

盗賊「…あ、女将…さん」

女将「どうなさいました?」

盗賊「…いやっ、別に……」

女将「今宵も冷え込みます故…お早めに暖かくなさいまし」

盗賊「…う、うん。ありがと」

女将「あ、姫…っ」

盗賊「……ん?」

女将「お身体には十分、気を付けて下さいまし」

盗賊「……ああ。ありがとう」

女将「それでは、おやすみなさい」


511 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/10(水) 00:31:08.77 ID:HrXiJ8Mo
>>509
花魁とか東方独自文化を隊長たちが知ってるわけ無いだろwwwwwwww


512 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 00:34:28.51 ID:zvcwho6o
>>504
女将「もう引退致しました故…。若い花魁には叶いませんわぁ」

それでは、おやすみなさいです!ご支援ありがとうございました!!ノシ

〜オマケ〜

謎の順位表 Ver2.0

【神クラス】
白虎長、盗賊、女侍

【トップクラス】
女王、おかみ、北方女兵、女隊員←キョNEW!

【それなりクラス】
占い師、弓使い、南方弓長、女剣士、白虎嬢、鍛冶娘、ウィッチ

【あーうん…クラス】
魔道士、東方司令、王女、朱雀嬢、玄武娘、幼女
      ↑ヒンNEW!



東方司令「下らぬ!!殺すぞ!!」

女隊員「まぁまぁ…落ち付くッスよ!」

東方司令「ボクは常に冷静だ!冷静な上で……殺すっ!!」


513 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/10(水) 00:39:44.97 ID:HrXiJ8Mo
>>512
乙!!!

あれ?目が疲れてるのかな…順位表に召喚子がいないぞ?????


514 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/10(水) 00:43:18.54 ID:GR6/rIAO
乙〜
盗賊は何を言いよどんだんだ?


515 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/11/10(水) 00:43:23.88 ID:NwhXP8A0
偶然かもしれないけど召喚士ってあーうん…クラスにやけに好かれてないか?


516 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/10(水) 07:48:53.72 ID:0oVzP.DO
戦士が巨乳に好かれ過ぎだろ……


517 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/10(水) 08:32:35.76 ID:GzF7YsAO
自分にコンプレックスを抱くおなごってのは、そんな自分でもまだ優位に立てそうな相手に無意識のうちにアタックしたくなるものなのさ…

つまり召還士はよほど冴えないのであろう
おお主人公よ、情け無いとは情け無い…


524 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 17:55:24.65 ID:bNfltIco
ホーッ…ホーッ

〜大橋〜

餓鬼「…ケケッ、あのクソ鬼の気配はない。好機好機ッ!」

テッテッテッテッテ

餓鬼「むっ!?笛の……音?」

〜♪

餓鬼「何だぁ人間?食っちまうぞぉ?」

――「餓鬼が一匹…迷い込んだだけ、か」

餓鬼「……いい度胸だぁ!!」

チュインッ!!…ザシュウゥ!!

餓鬼「ぐぎゃああぁぁーっ!!」

バタッ

刀を納める覆面の者。足元に転がる餓鬼から背後へと目線を移す。

覆面「……」

振り向くとそこには、袈裟姿の巨体。背には無数の武器を背負っている。


525 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 17:55:50.27 ID:bNfltIco
鬼丸「グハハッ!餓鬼を始末してくれたかぁ、コイツはありがてぇ」

覆面「……」

鬼丸「……お前、何者だ?」

覆面「…名乗る名は持ち合わせておらぬ」

鬼丸「なら、始末する事になるなぁ」

ゴトッ

鬼丸「分かるか?ここに999本の刀や槍がある」

覆面「……」

鬼丸「こりゃ全部、お前みたいな不審な奴から奪い取ったモンだ」

覆面「…へぇ。それは凄いな」

鬼丸「お前の腰のそれ…。そいつが記念すべき千本目よ」

覆面「……」

鬼丸「抜きな。相手してやるよっ!グハハッ!!」

覆面「……良いだろう」

鬼丸の挑発に乗るように、覆面の者が腰の刀を抜いた。


526 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 17:56:16.94 ID:bNfltIco
ジャリッ…ジリジリジリッ

覆面「…………」

鬼丸「…………」

先手は鬼丸。手にした長得物を大いに振りかぶる。

頭上より水平に繰り出された一撃を、覆面は軽快にかわす。

鬼丸(…ちぃ、誘われたか…っ!)

思わず舌打ちし、ピクリと身体が反応した覆面に、仕掛けた事を悔やむ鬼丸。

ヒュンヒュンヒュンッ…チャキッ

鬼丸「反撃してこねぇのは恐れか?余裕か?」

覆面「……両方かな」

鬼丸「けっ!!」

鬼丸の二撃目。今度は頭上に構えた槍を一気に突き降ろす。

螺旋の突風を巻き起こしながら放たれた豪快な一撃。それは空を振る。

ブオンッ!!…ゴオォンッ…

槍の穂先のまた更に奥。欄干の上へ覆面がひらりと空から舞い降りる。


527 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 17:57:09.02 ID:bNfltIco
覆面「……凄い一撃だな」

鬼丸「今のをかわすのかよ……」

覆面「さて、そろそろ……こちらから参ろうか」

欄干の上で下駄を脱ぎ捨てる覆面。同時に裾をぐいっと捲り上げる。

鬼丸「……」

覆面「……いざ」

鬼丸「尋常に……っ」

覆面「勝負っ!!」

ダンッ!!…フワリ…

鬼丸「……!?」

欄干を大きく蹴り上げた覆面は、反対側の欄干まで大きく、高く飛跳ぶ。

頭上を舞う姿に鬼丸もしばし目を奪われ、硬直する。

タンッ

鬼丸「は…っ!」

着地音と同時に鬼丸は素早く槍を薙ぎるが、覆面の姿はそこにはない。


528 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 17:57:38.30 ID:bNfltIco
鬼丸「……」

グッ

鬼丸「……?」

槍を手元に引き戻す際、鬼丸はふと、違和感を感じ背後を振り向いた。

鬼丸「……てんめぇ!」

目に飛び込んできたのは、槍上へ器用に立つ覆面の姿。

鬼丸「……っらあぁ!!」

挑発的なその態度に逆上する鬼丸。怒りに任せ、槍を振り上げる。

覆面「……ふっ」

鬼丸「……ッ!!」

振り上げた槍を下ろす間もなく、鬼丸は己の行為に後悔を抱く。

懐に飛び込んだ覆面の刀身が鬼丸の腹部へ、ものの見事に一閃放たれる。

鬼丸「……ちっきしょ…う」

覆面「勝負あったな」

腹部を押さえ悶絶する鬼丸。覆面は振り返り、下駄を拾い上げ、履き直した。


529 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 17:58:11.97 ID:bNfltIco
鬼丸「…何だぁ、その刀…。斬られたのに血も出ちゃいねぇ……」

覆面「……十束剣」

鬼丸「トツカノツルギ?何だそりゃ?」

覆面「強い妖を斬れば斬る程、その切れ味を増すという代物だ」

鬼丸「!?」

覆面「お主、巷で噂の妖であろう?」

鬼丸「……」

覆面「隠さずとも良い。証拠に……」

十束剣を鬼丸の眼前に鬼突き出し、刀身を返す。

チャキッ

覆面「…見えるか、切れ味が大層増しておる」

鬼丸「……ちっ」

覆面「主のお陰で大いに力を得たわ。有難う」

鬼丸「…利用しやがったな?」

覆面「そうともとれるかな」


530 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 17:58:39.49 ID:bNfltIco
鬼丸「…元から俺にゃ扱えねぇ代物ってワケかよ」

覆面「そうふてくされるでない。しかし、負けは負けだぞ」

鬼丸「この俺を破るたぁ、油断したとはいえ面白い奴」

覆面「……ふっ」

鬼丸「なーんで俺が妖怪だって分かったんだ?」

覆面「色々と調べたさ。それに……」

ズイッ

覆面「その覆面より覗かし目。とても人のものとは思えぬ」

鬼丸「こんな近くで覗き込む奇特な奴はお前ぐらいのモンだ!」

覆面「…そうなのか?」

鬼丸「……グッハハハハ!面白い奴ッ!!」

覆面「……?」

鬼丸「なぁなぁ、さっきの笛…もう一度聞かせてくれよ!」

覆面「…気に入ったか?」

鬼丸「あぁ!歌の事ぁ分からんが、心地良かったぜぇ!」


531 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 17:59:09.30 ID:bNfltIco
〜♪

欄干の上に腰掛け、笛を奏でる覆面。

その背後にて雲の隙間より現れし月が、あたり一面に光を照らす。

鬼丸「……」

〜♪

覆面「……」

鬼丸「…見事だ!」

覆面「そうか?それは何より」

奏で終えた覆面は再び口元を布で覆い、欄干を跳び下りる。

鬼丸「……俺もお前の事、少し分かったぜ」

覆面「……?」

鬼丸「お前……人間のメスだな。臭いがするぞ」

覆面「……そんなに臭うか?」

覆面は自分の衣服を嗅ぎ、首を傾げる。

鬼丸「グハハ!人間にゃ分からんさ!」


532 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 17:59:39.74 ID:bNfltIco
覆面「妖と言う輩は、鼻が利くのだな」

鬼丸「……グハハッ!!」

覆面「うぅむ、人がぼちぼち増えてきたな。退散するか」

鬼丸「お前、名前は…ないんだっけか?」

覆面「……いずれ会う事もあるだろう。その時に改めて、な」

鬼丸「気に入った。力が必要な時は言ってくれ!」

覆面「有難う」

タタッ…カッカッカッカッカ…

鬼丸「チビのくせになかなかやりやがるわ…。グハハッ!」

鬼丸は顔の覆面を締め直し、大橋の下へと戻って行った。

シュバッ

雷忍「…カカッ、取り越し苦労だったか」

女剣士「……」

雷忍「念の為、見回りして戻るぞ」

女剣士「……ああ」


533 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 18:00:10.96 ID:bNfltIco


足軽「はぁ…はぁ…っ、はぁ…はぁ」

ザッザッザ…ザスッ

足軽「はぁ…はぁ……うぅ…っ」

ワーカー「早くしろぉ!来るぞ…っ!!」

足軽「雪で足ぃ…取られて……」

ザザッ

足軽「ひぃっ!!」

ワーカー「……く…っそおぉ!!」

ザシィッ……ボシュッ!!

ワーカー「…か……は…っ」

ドサッ…

足軽「いい…い、一撃でぇ…っ」

それが足軽にとって、最後の言葉となった。

首の無い巨馬がその大きな蹄で踏みつけたからである。


534 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/10(水) 18:00:52.62 ID:bNfltIco
バサッ…バサッ…バサァ

ヤタガラス「ほぉー。流石、夜行さんやなぁ」

賞賛を述べられ口元を歪めるは、夜行と呼ばれた首なし馬に跨る片目の鬼。

夜行「……ヒヒッ、何だぃ…鴉かい」

ヤタガラス「チョイと肩で休ませて貰うよ」

夜行「停まってから言っても遅いんだなぁ」

ヤタガラス「そいつは悪かった。それよりも……」

夜行「……あぁ、これかぃ?良かったら食いな」

ヤタガラス「男かよ…。あんまウマそうじゃあねぇわ」

夜行「俺もたらふく食っちまってよぉ、腹ぁ一杯なんだわ」

ヤタガラス「せや、アイツ……見んかったか?」

夜行「アイツ?……あぁ、見とりゃあせんわ」

ヤタガラス「まぁーったく、この忙しい時にどこ行ったのやら……」

夜行「ん?もしかして、いよいよかぃ?」

ヤタガラス「あぁ、いよいよやでぇ!!」



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