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女商人「あの時の冒険は忘れられないなぁ・・・」
- 83 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga]
投稿日:2013/02/18(月) 14:04:00.11 ID:Y5ukuikAO
翌日
【レーベ村 東の平原】
商人「武闘家ちゃん。爪が戻ってきてよかったね〜。」
武闘家「でしょー?やっぱり私はこん棒じゃなくてこの鉄の爪じゃないとね。」ジャキ
商人「私もお母さんのナイフが戻ってきて、ナイフ2本になっちゃったよ。」
武闘家「両腰にナイフなんて、商人はガンマンみたいだよね、かっこいいなぁ。」
商人「ナイフの扱いも武闘家ちゃんのおかげで慣れてきてちょっと自信がついたかな。」
武闘家「お。最初は『武闘家ちゃんの後ろにいるね』なんて言ってたのにさ。」
商人「う、うるさいな〜。今は大丈夫ですよーだ。」
武闘家「あ〜言ったな。じゃあ次に魔物出てきたら。商人に任せようかな。」
商人「い、いいよ。やってやる。」ゴク
武闘家「きーまり!商人の強さを見せてもらおっかな。」
商人「(ふんだ。武闘家ちゃんたら強いからってバカにして。私だってやってやるんだから。)」
- 84 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/18(月) 14:27:52.01 ID:Y5ukuikAO
武闘家「商人、もしロマリアに行けたらどうしようか?」
商人「え?どうする?って何を?」
武闘家「旅だよ旅。行けたとしてもそんなに長くは出てられないでしょ?」
商人「そうか。思いきって出て来ちゃったけど、帰らないとねお父さんも心配するし。」
武闘家「私もいくらお母さんが今はいなくても、家開けっぱなしはよくないし…」
商人「ロマリアに行けたらさ、そこで終わりにしよっか?」
武闘家「そうするか?キリがいいとこだしさ。じゃあそこまでがんばろ。」スッ
商人「あ、握手なんかいいよ。終わった時にしよう。」
武闘家「あ、そう?わかった〜。」ニコ
商人「………」プイ
その後、スライムやおおがらすなどの魔物が頻繁に出てくる
ものの、商人の奮闘で次々にやっつけていった。
日も暮れてきたので、二人はこの旅、2度目の野宿をする事になった。
- 85 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/18(月) 14:42:11.73 ID:Y5ukuikAO
夜
商人「鳥さんありがとう。ごちそうさま。」ペコリ
武闘家「鳥さんはかわいそうだけど、美味しく食べれてよかった〜。」
商人「そうだよ。感謝しながら食べなきゃね、武闘家ちゃん。」
武闘家「わかってるよ。商人はいちいち細かいもんな〜。感謝していただきました。」ペコ
商人「細かくて悪かったね。どうせ私は小うるさいよ。」プイ
武闘家「あ、怒らないでよ。ごめんね商人。」
商人「武闘家ちゃんは、おおざっぱすぎるんだよ。強いからっていばっちゃってさ。」
武闘家「む。何さ。せっかく元気がないあなたを連れ出してあげたってのに。」
商人「私は連れ出してくれなんて、言ってたないもん。武闘家ちゃんが勝手にしたんでしょ?」
武闘家「あ〜、ひどい。私はあなたの事を考えて。気分を変えてみようかってさ。」
商人「余計なおせわだよ。私の事はほっといてよ!」
- 86 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/18(月) 14:51:06.80 ID:Y5ukuikAO
武闘家「う〜。あったまきた!商人の事なんてもう知らない!」ダッ
タッタッタ
商人「あ……武闘家、ちゃん。」
商人「(いいもん。武闘家ちゃんなんか……)」
商人「(すぐに戻ってくるよね。)」
15分後
商人「(武闘家ちゃん……まだかな。いつまで拗ねてるんだろ。)」
商人「(もしかして、魔物に。でも武闘家ちゃんに限ってそれは。)」
商人「(私ちょっとした事で勝手に怒って……いけなかったな。)」
商人「(探しに行ってみよう。)」サッ
- 87 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/18(月) 15:01:59.63 ID:Y5ukuikAO
商人「武闘家ちゃーん!どこに行ったの〜?」
商人「いないなぁ……」キョロキョロ
ガサガサッ
商人「武闘家ちゃん?」
商人「あ!武闘家ちゃん。魔物がたくさん!うさぎさんじゃない!」
商人「なんで苦戦してるんだろ?あれ、あのうさぎ、一角うさぎじゃない。」
商人「行かなきゃ!武闘家ちゃんが危ない!」
武闘家「はあ、はあ。よく見たらお前達、一角うさぎじゃないな。その色……」
商人「武闘家ちゃーん!はぁはぁ、大丈夫?」
武闘家「あ!商人来てくれたんだね。よかった。こいつらは一角うさぎに似てるけど。」
武闘家「アルミラージっていう強い種類だよ。私も爪置いてきちゃったから……」
商人「私も戦うよ。」
その時残った1匹のアルミラージはその場で不思議な動きをした。
ふわんふわん
- 88 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/18(月) 15:21:35.81 ID:Y5ukuikAO
武闘家「ん?なんだろこれ?なんか頭がボ〜っとして、き、たよ…」
商人「あれ、眠くなって…」
商人「(これって睡眠魔法ラリホー?)」
商人「ま、ずい。眠ったら殺されちゃう。」
武闘家「わたし、もうだめぇ……」ドサッ
武闘家はその場で倒れ、眠ってしまった
商人「あ、ぶとうかちゃ、ん…」
アルミラージはその場で体勢を低くし、構えた。そして二人に向かって突進してきた。
商人「わ、たしが戦わなきゃ。眠気を覚まさないと……」
商人「(このくらい我慢しなきゃ!)」チャ
グサッ
商人「痛っ!!」
商人はナイフで自分の太ももを刺した。
激痛と共に血が流れるが、おかげで目が覚めた。
アルミラージはそれを見て、二人の目の前で一瞬ひるんだ様子で動きを止めた。
商人「ひるんだ?今だっ!」チャキ
商人「ええ〜い!」グワ
ドスッ!
商人はもう一本のナイフで力一杯、アルミラージを一刺しした。
アルミラージをやっつけた
- 89 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/18(月) 15:31:56.26 ID:Y5ukuikAO
武闘家「ん、んん。」モゾ
武闘家「う、ふわあ〜。眠っちゃったのかな、わたし…」ムク
商人「武闘家ちゃん…起きたの?」
武闘家「しょうにん…あっ!」ガバッ
武闘家「アルミラージは?まだ11匹残ってたでしょ?」キョロキョロ
商人「あ、うん。なんとか倒したよ。危なかったけどね。」
武闘家「商人が?……あ、その包帯どうしたの?血が滲んでるよ。」
商人「ほら。あのうさぎ、ラリホー使ってきたでしょ?眠気を覚ますために、ちょっと、ね。」
武闘家「自分で刺したの?…痛いでしょ?大丈夫?」
商人「だいじょーぶだいじょーぶ!すぐに止血して処置したからさ。気にしないで。」ニコ
武闘家「そっか。ならいいけど。」
- 90 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/18(月) 15:47:11.64 ID:Y5ukuikAO
商人「武闘家ちゃん!さっきは本当にごめんね。あんな風に言うつもりなかったのに…」
武闘家「私こそ。守ってくれてありがとう。さっきは私も言いすぎちゃった。」
商人「いつも武闘家ちゃんが私を守ってくれてたのに、なのにひどい事言っちゃった。」
武闘家「気にしてないよ。そんなの。幼なじみだもん?たまには喧嘩くらい、ね?」ニコ
商人「武闘家ちゃん……私ね。意地を張ってた。」
武闘家「………」
商人「いつも強い武闘家ちゃんに少しだけ嫉妬しちゃったんだ。」
商人「私も強くなりたくて、武闘家ちゃんに連れ出してもらった事、嬉しかった。」
商人「ただ、なんか焦っちゃったんだよね。お母さんがいなくて弱い自分に。」
武闘家「ううん。商人は強いよ!だってさっきは私を守って魔物を倒したじゃない。」
武闘家「強くなきゃ、そんな傷は付けられないよ。そうでしょ?」ニコ
商人「そうかな。なら嬉しいけど。」
武闘家「ほらほら、沈んでちゃせっかくのかわいい顔が台無しだぞ。笑って笑って。」
商人「ありがとう、武闘家ちゃん!」ニッコリ
- 91 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/18(月) 16:03:10.53 ID:Y5ukuikAO
武闘家「よろしい!じゃあ戻って温かいものでも飲みたいね。」
商人「ふふ、そうだね〜。お茶があるよ。」
武闘家「足まだ痛いでしょ?肩貸してあげるよ、ほら。」ガシッ
商人「あ、ありがとう。」
武闘家「私もね、頭のいい商人の事ね、羨ましかったんだよ?」
商人「え?」
武闘家「だからさ、これでおあいこって事でいいよね〜。…よく考えればさぁ。」
武闘家「私達、いいコンビだよね?肉体派と頭脳派、商人といるだけでやっぱり楽しい。」
商人「……泣けちゃうよ。そんな事言ったら……」ウル
武闘家「あ〜!ダメダメ、泣いたら野宿してる所まで自力で歩いてね〜。」
商人「……うう。がまんがまん。」ブツブツ
武闘家「えへへへ。そう、がまんがまん!」ニコニコ
- 92 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/18(月) 16:14:34.45 ID:Y5ukuikAO
野宿している場所に戻った二人は、商人の傷を再度、薬草でしっかり治療し、次の日のために早目に就寝した。
次の日の目標はロマリアに通じるという洞窟。二人の旅の終わりが近づいてきていた。
【野宿している場所から離れた木陰】
??「なるほどのぉ。なかなか見所のある嬢ちゃん達だ。」
??「弟子の言ってた事もあながち間違ってないようだのぉ。」
??「さて、『いざないの洞窟』で待つとするかぁ!わっはっは。」
??「まあ、ワシの老後の楽しみも増える事だし。ふむ。」ブツ
シュン
- 93 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/18(月) 16:18:03.46 ID:Y5ukuikAO
今日はここまでの予定です。
>>89
アルミラージ11匹 ×
アルミラージ1匹 ○
数を間違えました。
あと少しで終わる感じです。
- 94 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2013/02/18(月) 16:20:54.66 ID:NsHr949Vo
11匹(ごくり)と思ったが1匹かww
>>1乙
- 96 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/18(月) 21:45:42.27 ID:SbmPlYKZ0
>>94
11匹だったらさすがに武闘家と商人ではキケンです(笑)
- 98 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2013/02/19(火) 00:56:04.49 ID:DJYjIWBOo
>>1乙
塔が搭になってますぜ
- 99 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/19(火) 01:11:45.13 ID:8Mt1KiiW0
>>98
間違えました。すみません。
ご指摘感謝しますm(_ _)m
- 100 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/19(火) 15:56:02.94 ID:7C5fJs5AO
5日目
【レーベ 東の森】
武闘家「よ〜し、軽く朝ごはんも食べた事だし、そろそろ行こうか。」
商人「うん。これで旅も5日目か〜私、けっこう頑張れたかな。」
武闘家「商人頑張ったと思うよー。昨日とか特にね。足はどう?」
商人「さっきね、近くに落ちてた太い木の棒を削って杖みたくしたから、これで歩けるよ。」
武闘家「へぇ、器用にナイフも使うんだね。足、痛くなったらすぐに言うんだよ。」
商人「武闘家ちゃん、ありがと。」
商人「じゃあロマリアへの洞窟を目指して行こうか!」スク
武闘家「オーケイ!あと一踏ん張りだ!張り切って行くよ。」
二人はロマリアへ通じる洞窟へと向かい歩き出した。
- 101 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/19(火) 16:10:01.21 ID:7C5fJs5AO
武闘家「ロマリアか……お母さん達は今ごろはどこにいるんだろ。」
商人「きっと世界中を目まぐるしく回ってるんじゃない?魔王倒すために頑張ってるよ。」
武闘家「魔王バラモスだったっけ?できれば私が倒したかったよ〜。」
商人「えっ!武闘家ちゃん、本気なの?世界で一番強いっていう魔王だよ。」
武闘家「もちろん本気さ。そのために強くなりたくて必死に修行してるんだもん。」
武闘家「もう少し早く生まれたかったな〜、なんてね。タイミング外れたね。」ニカ
商人「(やっぱり武闘家ちゃんは凄いなぁ。)」
商人「でもさ勇者さま達が魔王を倒してくれるといいね。」
武闘家「まあ、それに越した事はないもんね〜。」
商人「なんか、道が険しくなってきたよ。かなり岩が凸凹してる。」
武闘家「この先にその洞窟があるんだね、きっと。」
商人「…うんしょ。岩山が沢山出てきちゃったな〜。」
商人「(いつつ、けっこう足に負担がくるな……)」ハァハァ
- 102 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/19(火) 16:21:50.43 ID:7C5fJs5AO
武闘家「よっと。こんな険しい所があるなんてさ、知らなかったな。」ヒョイ
商人「そ、うだね。えへへ。頑張るぞ。」ダラダラ
商人「(…駄目だ。足が痛んでしびれてきた。あと少しがんば)」
ひょい
商人「う、うわあ。」ガシ
武闘家「あとは私に任せてよ!商人は背中で休んでいて。」
商人「武闘家ちゃん、いいの?私ならまだ。」
武闘家「な〜に言ってるの?あぶら汗だらだら流して無理しちゃ駄目。」
商人「……でも…」
武闘家「でもじゃない!気にしないで、休む事いいね?」
商人「…はい。お願いします。」
武闘家「おおし!じゃあパワー全開でいっくぞー!!」ダン
足の傷が痛む商人を背負い、武闘家は岩山を軽々と飛び越えていく。
あっという間に岩山地帯を抜ける事ができた。
- 103 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/19(火) 16:33:14.79 ID:7C5fJs5AO
【岩山を抜けた平原】
武闘家「はぁ、どんなもんだい!」
商人「ありがとう〜!本当に武闘家ちゃん人間?重力が武闘家ちゃんの回りだけ無いみたい。」
武闘家「ま。アスレチックスみたいな感じだね。いい運動になったよ。」
商人「はい、お水。水分補給しておいて。私は足休めて痛みが引いたから。」スッ
武闘家「ありがと、ゴクゴクゴクゴク。…ぷはぁ〜!水、美味しいね。」
商人「お〜武闘家ちゃん、いい飲みっぷり〜!」パチパチ
ふわっ
スタ
武闘家「え?魔物?」
商人「え!どこに?」クルッ
商人「なにこいつ……」
武闘家「…あのローブ。まほうつかいだ!」
まほうつかいがあらわれた
- 104 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/19(火) 16:47:33.39 ID:7C5fJs5AO
武闘家「私が一番嫌なやつだよ。魔法を使ってくるんだ。おまけに素早い。」
商人「…今までにいなかった魔物ってわけだね。どうすれば。」
まほうつかいは両手を動かすと、手のなかに火の球が発生した。
まほうつかいはメラを唱えた
武闘家は迫る火球をギリギリで避けたが、武闘着が少し焦げた。
武闘家「あちちち!かすっただけでよかった〜。」
商人「武闘家ちゃん、大丈夫?」
武闘家「大丈夫。こっちも行くよ!てやぁー!」バシュ
武闘家の攻撃
しかしまほうつかいはひらりとかわした
まほうつかいは商人に向けてメラを唱えた
商人「来た!避けれるか。」サッ
商人はメラをかろうじて避けた
まほうつかいは武闘家に向けてメラを唱えた
武闘家「くそぅ。連発されて近づけないぞ。うわ!あぶな!」ヒョイ
武闘家はメラを避けた
- 105 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/19(火) 17:03:26.34 ID:7C5fJs5AO
商人「キリないなぁ。ん〜何かないかな。」ゴソゴソ
商人「あ、これ使える!」グッ
まほうつかいは商人に向けてメラを唱えた
商人「ひえ!危ないなー。でも次に私にメラを唱えたら終わりだよ。」ヒョイ
商人はメラを避けた
まほうつかいは武闘家に向けてメラを唱えた
武闘家「しつこいな〜。火の球遊びしちゃあ危ないでしょー!」ヒョイ
武闘家はメラを避けた
武闘家「商人!またそっちに行くよ、気を付けてっ!」
武闘家「(ん?あのニヤけ顔。何か企んでるな。)」
まほうつかいは商人に向けてメラを唱えようと構えた
商人「今だ。これでも喰らえ〜!」ブン
まほうつかいの手のひらからメラが放たれたと同時に、
商人が投げた物がまほうつかいの眼前に届いた。
直後、突然メラに触れた物が爆発を起こした。
爆風が巻き起こり、商人と武闘家は身を伏せた。
まほうつかいをやっつけた
- 106 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/19(火) 17:33:27.26 ID:7C5fJs5AO
武闘家「びっくりしたー。もしもと思って伏せて正解だな。」
商人「上手くいった!武闘家ちゃんごめんね〜突然。」
武闘家「商人の顔がな〜にか企んでるようだったからさ。ちなみに投げたのは何?」
商人「さっきのはねランプで使ってた油の缶だよ。まだ残ってたから使っちゃえ、ってね。」
武闘家「油をね〜。とっさの判断、お見事!さっすが商人、あったまいい〜!」
商人「ううん。たまたま油があったから思いついただけだよ。」
武闘家「え、じゃあ油なかったら他に策は?」
商人「…そうだなぁ。あいつ視界悪そうだからとにかくナイフ投げておくとか…」
商人「1体だけだったから二人で囲んで、同時に攻撃してもよかったのかもね。」
武闘家「へぇ〜、すっごいんだね。私は作戦とかないから対魔法の時に困るんだよねぇ。」
商人「でもさ、さっきは私を見て、何かあるって察知してくれたんでしょ?」
武闘家「あ。そうだった。知らない間にコンビプレイしてたんだね、私達。」ニコ
商人「そうなるね。凸凹コンビかもよ〜。」
武闘家「じゃあ私が凸で商人が凹なのかな?」
商人「…いや、そういう意味じゃないと思うけど…」
- 107 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/19(火) 17:46:33.13 ID:7C5fJs5AO
商人「ともかく無事に魔物を倒せてよかったね〜。武闘家ちゃん、疲れはどう?」
武闘家「だいじょーぶ。すぐに行けるよ。あなたの足は?」
商人「私も問題ないよ、杖あればあとは平地っぽいし。頑張るよ!」
武闘家「その意気その意気。もうちょい気合い入れて行こう!」
商人「わかった!」グッ
武闘家「いざ〜!洞窟へ!」ザッ
ぐきゅるる〜〜
武闘家「あ……」カァ
商人「あ。」チラ
商人「その前に何か少しお腹に入れよっか。えへへ。はい!」スッ
武闘家「カンパン?」
商人「カンパン。」
武闘家「…しょうがないか。」ポリポリ
- 109 名前:gaku ◆p5aHKPi6K9ce [saga] 投稿日:2013/02/19(火) 21:12:51.24 ID:8Mt1KiiW0
まほうつかいを倒した二人は、またしばらく歩いていた。
太陽が少しずつ西に傾き出す頃に、急に開けた場所に出た。
商人「あれぇ?ここだけ不思議と開けたね。なんでだろ?」
武闘家「なんかこの前のレーベ南のところみたいな感じじゃん。」
商人「階段か何かあるのかな?」キョロキョロ
武闘家「水辺もあるから人が使っていた場所なのかも…」
商人「(この辺一帯、草や木の枝が踏まれた跡がある…誰かが通った?)」
武闘家「なんか気配がしたような気もするし、怪しいなぁここ。」
商人「あ、あそこ!武闘家ちゃん!階段かな、あったよー。」
武闘家「へ?どこどこ?…うへぇ、ずいぶんとまた古い階段だな。」
商人「レーベのところより古い感じがするね。ただここに間違いないよ。」
武闘家「よ、よし。下に降りてみよう。」ドキドキ
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