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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その22
830 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 02:17:52.41 ID:yGEGD72o
〜次の日〜

召喚士「……ん」

モゾッ

召喚士「……何だ?」

窓の外から聞こえる騒音に、召喚士はベッドより起き上がり覗き込む。

召喚士「…馬車?……凄い数だな」

パッカパッカパッカ…ドドォ

南方兵「到着いたしました」

ザッ

南方司令「ご苦労!」

南方兵「では、国軍本部にて待機しております!」

南方司令「……本国か。いつ振りだろうか」

ザッザッザッザッザ

西方司令「やぁやぁ!南方司令…久しぶり」

南方司令「おぉー!東方司令!!」


831 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 02:19:03.30 ID:yGEGD72o
西方司令「い、いや…私は西方の…あぁそうか、影が薄いから…あぁ」

南方司令「いやぁお元気そうで何より!!」

西方司令「何とか皆のお陰で生きてます…」

南方司令「しかし急な呼び出しで困ったものですなぁ!はっはっは!」

西方司令「ああぁ…。きっと職務怠慢で極刑なんだ…はあぁ」

南方司令「他の者はまだ来てないようですな」

西方司令「早く来すぎてしまいました…。なんと申し訳ない……」

南方司令「何を仰る!早いに越した事はありません!中へ入りましょう、さぁ!」

西方司令「はあぁ…もうダメだ……」

カツカツカツカツ…

右秘書官「これは南方司令に西方司令。早いですね」

南方司令「なぁに、一大事って知らせを聞いてね。すっ飛んできたよ!」

西方司令「えぇえぇ…。遅刻したらまずいと思い、寝ずに参りました…」

右秘書官「それは申し訳ありません。各部も多忙な刻に……」

南方司令「気にするな。まぁ…あいつ等この私が居なくては何も出来んがね…ははは!」


832 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 02:21:10.19 ID:yGEGD72o
〜南方司令部〜

南方副司令「……いやぁ、はかどるな」

南方弓長「手がかかりませんから」

南方参謀「まぁ、貴方達ヒドイ言いようね」

南方魔道長「じゃあ何か?お前さんはそんな事ないってのか?」

南方参謀「まっさか〜」

南方副司令「何だよ…結局満場一致じゃねぇか」

〜本国〜

右秘書官「西方司令様も大丈夫ですか?」

西方司令「いやぁ私なんぞ居なくとも、西方司令部は安泰ですよ」

右秘書官「そう…ですか?」

西方司令「いや……むしろ私なんか居ない方が良いんです……」

右秘書官「……」

西方司令「それに、西方には素晴らしい参謀がおりますからねぇ」

右秘書官「……?」


833 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 02:22:42.40 ID:yGEGD72o
テクテクテク…

西方参謀「司令!?早いなぁ……ヒック」

西方司令「な、何で君がここにぃ!?」

西方参謀「何でって、昨日東方からの任務を終えて戻ったばっかですぜ?」

西方司令「そんな…っ!君が居ないなんて…西方司令部はおしまいだぁ…!」

隊長「……お前んとこの司令は相変わらずだな」

西方参謀「……あぁ。さて、と…仕方ないわな」

隊長「戻んのか?」

西方参謀「報告書も上げたし、司令が来てるんじゃ西方司令部が心配だ」

隊長「はいよ、ご苦労さん」

西方参謀「それでは失礼しますわ。ウチの司令、宜しく頼みますぜ…ヒック」

南方司令「あぁ!任しておきたまえ!!」

テクテクテク…

西方司令「はあぁ…。もう…この命を以って償うしかないな……」

右秘書官「……あ、あの…とりあえず中へ入りましょうか」


834 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/12/19(日) 04:06:47.73 ID:L54VxMAO
>>1乙!!
こいつらめんどくせえww


841 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:34:44.81 ID:yGEGD72o
カツカツカツ…

右秘書官「ではこちらでお待ち下さい」

右文官「おぉ、お二方。お早い到着で」

南方司令「ははは!何事も一番乗りが肝心」

右秘書官「本国内であれば外出も許可します」

南方司令「それは有難い……」

カチャッ

将軍「…おぉ!これはご無沙汰しております!」

西方司令「これは海峡の将軍殿…!」

南方司令「なんだ、一番乗りじゃなかったのか……」

将軍「いやぁ、こんな機会でもないとなかなか本国には来ませんからな」

西方司令「何かご用が…?」

将軍「久々に妻子の顔と……父の墓参りをね」

南方司令「……あぁ」

西方司令「大元帥様ですか…。あれから随分経ちますなぁ……」


842 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:35:20.05 ID:yGEGD72o


将軍「では、私は外出して参ります」

西方司令「あ、はい」

カツカツカツ…バタン

南方司令「俺もどこか行ってくるとしようかな」

カチャッ

西方司令「…おや?」

東方司令「……よう」

南方司令「お前さんか。元気でやってるか?」

東方司令「……キミは相変わらず、むさ苦しいな」

南方司令「ははは!!言葉を間違えるな。『熱い』だ!」

東方司令「変わらないよ……。西方司令も元気そうだな」

西方司令「…そうでしょうか。最近、生きているのが辛くて……はぁ」

南方司令「バカ者っ!正義の使者がそんな事を口にするな!」

東方司令「…だからイヤなんだよ…っ」


843 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:35:55.83 ID:yGEGD72o
南方司令「あとは北方司令が来れば、久々の全員集合だな」

東方司令「……バカ。ヤツは…死んだ」

南方司令「……あっ」

西方司令「そ、そうですよ…。彼はもう……」

ガチャッ

左翼長「…おー、各司令お揃いで」

西方司令「これはこれは、新東方司令」

左翼長「敬語はよして下さいや。階級はおたくらのが上だ」

西方司令「しかし…貴公も今は同じ司令ですし……」

東方司令「それに、キャリアはボクらより長い。であろう?初代特遊の左翼長殿」

左翼長「はぁ…。そんじゃあ互いに敬語抜きにすっか」

南方司令「それがいい。堅苦しいのはゴメンだ…ははは!」

東方司令「…ん?どこか行くのか?」

左翼長「ちょいと馴染みがいるそうなんでな。顔を拝んでくる」

西方司令「そうですか…。物騒ですからお気をつけて!身代わりなら私が…っ」


844 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:36:25.35 ID:yGEGD72o
パタン…カツカツカツ

左翼長「逃げるってわけでもないんだが……」

カツカツカツ

左翼長「やっぱりアイツらに何と言っていいか…。言葉が見付かんねぇよ」

カツカツカツ…コツ

左翼長「えぇと、ここか?」

召喚士「……左翼長…さん!?」

左翼長「おぉー召喚士!丁度良かったぜ!」

召喚士「どうしたんですか!?」

左翼長「招集でな。…東方の話、聞いたぜ。よくやったな!」

召喚士「ええ。でも、俺らの力じゃないですよ」

左翼長「謙遜すんなって」

ガチャッ

戦士「おわ…っ!召喚士に……おじさん!?」

左翼長「よう」


845 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:37:15.83 ID:yGEGD72o


左翼長「いやぁ、しかし四人とも元気そうで何よりだわ」

魔道士「左翼長さんもお元気そうで!」

召喚士「それにしても…大変ですね」

左翼長「まぁな。本来は司令なんてやりたくもねぇ……」

戦士「めんどそうだもんなぁ……」

魔道士「でも、また急な話ですよねぇ」

左翼長「敵さんの目を欺く為だろ?」

盗賊「……?」

左翼長「考えてもみな。何でわざわざ殿下が東方へ残ったのか…な」

盗賊「……つまり」

召喚士「開会の権限……ですね」

左翼長「そう。上から陛下、殿下。そして左大臣……」

魔道士「あ……っ!!」

左翼長「……そういう事さ」


846 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:38:28.88 ID:yGEGD72o
〜経済機関〜

グシャッ!!

左大臣「……やってくれるわァ……!!」

左文官「……っ」

左大臣「まさか…右大臣を使ってくるとはなァ……」

左翼官「い、如何致しましょう…?」

左大臣「如何ァ?決まっておろう!急ぎ左秘書官らを呼び戻せ!!」

左翼官「ははっ!」

左大臣「奴等ァ、今晩にも開会するつもりだァ」

左文官「い、今…早急に資料を作らせております!」

左大臣「人を使って…無駄だとは思うがァ、少しでも本国に集まった奴等を……」

左文官「諜略ですな…?畏まりました!!」

左大臣「予想していたとはいえ、右翼も随分と急くようになったわァ」

左文官「……」

左大臣「仕方ない…。初日は見に入るとするかァ……」


847 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:39:33.95 ID:yGEGD72o
〜国軍本部〜

カツカツカツ…

国軍兵「……こ、子供…っ!?」

衛兵「どなたかの親族だろ?ほら、議会があるって話だし…」

本国兵「あぁ…」

カツカツカツ

副司令官「…おや、博士。西方司令とご一緒なのでは…?」

博士「一緒には来たけど、僕は総司令に用があるのら」

副司令官「そうでしたか。ではご案内致します。……おい」

衛兵「は、ははっ!」

副指令「研究機関長…博士殿を司令室へ案内せよ」

国軍兵「――っ!!」

副指令「では、後ほどまた」

博士「それじゃ案内を頼むのら……すまんのら。子供の案内をさせてな〜」

国軍兵「い、いえ…っ!こっ、これは大変失礼致しました!!」


848 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:40:51.15 ID:yGEGD72o
〜司令室〜

秘書官「博士様、お越しになられました」

司令官「……ん」

カチャッ…テクテクテク

博士「元気そうで何よりなのら」

司令官「君も元気そうじゃないか。……飴、食べるかい?」

博士「……子供扱いはやめるのら」

司令官「…冗談だよ。それで、何か良い報告かな?」

博士「前から進めている『電話』の実戦配備に目処が立ったのら」

司令官「……それは良いニュースだ」

博士「しかし、先日削られた予算のお陰で生産が間に合わんのら」

司令官「……困ったね」

博士「何とかならんか?結界石と穴は順調なんだろ?」

司令官「……分かった。何とか考えてみよう」

博士「頼むのら。それじゃ…先に王宮へ行ってるのら!」


849 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:41:39.44 ID:yGEGD72o
〜王宮〜

コンコン

魔道士「はーい!」

青年兵「失礼します。議会は今夜21時から開会となりました」

盗賊「……そうか」

青年兵「まだお時間もありますので、仮眠や外出などご自由にどうぞ」

魔道士「ありがとうございますっ」

青年兵「では、失礼致します」

魔道士「青年兵さんは休まれるんですか?」

青年兵「いえ、僕はまだやる事が多々ありまして……」

盗賊「…大変だな」

青年兵「いえいえ、お構いなく。皆さんこそすみません……」

魔道士「こちらも気にしないで下さい!」

青年兵「召喚士さんと戦士さんには先程お伝えしましたので。それでは」

魔道士「はいっ。ありがとうございます!」


850 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:42:34.05 ID:yGEGD72o
テクテクテク…

戦士「しっかし夜からとはなぁ……」

召喚士「一日じゃ終わらないみたいだし、仕方ないのかもね……」

戦士「まぁな〜」

カツカツカツ

騎士団長「おや、君らは確か……」

召喚士「……騎士団長さん…でしたよね?」

騎士団長「おぉ、やはり朱雀先生かっ」

戦士「ご苦労様っす」

騎士団長「君らこそ。数々の武功は耳にしているぞ」

召喚士「そんな事は……」

騎士団長「北での一戦から更に磨きをかけてようではないか」

戦士「国軍付になっちまったし、お国の為に頑張りますよ」

騎士団長「それは頼もしい。こちらも負けてはいられないな!それでは失礼」

召喚士「はいっ!」


851 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:44:02.66 ID:yGEGD72o
テクテクテクテク

戦士「左翼長のおじさんやら来師団長やら……」

召喚士「各方面から国軍の人が集まってるね」

戦士「あぁ」

カツカツカツ…

青龍士官「……!?」

召喚士「…こ、こんにちは」

青龍士官「朱雀先生……!」

召喚士「ど、どうも……」

青龍先生「……お声を掛けて頂き、恐悦至極。失礼致します」

カツカツカツ…

戦士「……すっかり有名人だな。朱雀先生っ!」

召喚士「や、やめてよ……もうっ」

戦士「はははっ!いいじゃんか。味方は多いほうが頼もしい!」

召喚士「そりゃそうだけどさ……」


852 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:44:30.98 ID:yGEGD72o
コツコツコツコツコツ

占い師「あら、二人してどうしたの?」

白虎長「久しぶりじゃない!」

召喚士「占い師さん、白虎先生!」

戦士「本国のオンパレードだな……」

白虎長「……?」

占い師「東方司令見なかった?」

召喚士「東方司令も来られてるんですか!?」

白虎長「そりゃそうよ。各部の主要人物は全員召集よ」

戦士「そら、こんなにも居るもんだわ」

占い師「全く…。どこ行ったのかしら…?」

召喚士「あの、占い師さん」

占い師「ん〜?」

召喚士「あれから具合はいかがですか?」

占い師「あー、この通り元気よっ。まぁ、力は戻ってないけどね…ははっ」


853 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:44:57.99 ID:yGEGD72o
召喚士「そうですか……」

占い師「気にしないで。そのうち戻るわよきっと。それに……」

召喚士「……?」

占い師「なければ…それでも……」

白虎長「占い師、行くわよ〜」

占い師「…ゴメンね。それじゃ、また後でねっ」

召喚士「は、はいっ!」

戦士「そんじゃ」

コツコツコツコツコツ…

召喚士「…占い師さん、まだ……」

戦士「ありゃ本人の問題だろ。気にする事はねぇよ」

召喚士「そうだけど……」

戦士「俺らがどうこうして治るもんでもないさ」

召喚士「……そうだよね」

戦士「……ん?」


854 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:45:27.63 ID:yGEGD72o
カツカツカツ…ザッ

召喚士「……な、何か…ご用でしょうか?」

体躯の良い甲冑を纏った長身の男が、二人に声をかける。

――「君達が噂の朱雀先生か」

戦士「…アンタは?」

――「失礼。私は南西砦長と申す」

召喚士「始めまして。召喚士です」

南西砦長「貴公らの活躍は遥か南西の地にも届いているよ」

戦士「南西?」

南西砦長「貴公らも南西の鉱山は訪れた事があるだろう?」

召喚士「鉱山…?あぁ…っ!」

南西砦長「今は機能していないが、あの近くにある砦の事さ」

戦士「……へぇ」

召喚士「昔は使われていたんですか?」

南西砦長「そのようだ。私も当時の人間ではないから、詳細は分からぬが……」


855 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:45:57.93 ID:yGEGD72o
召喚士「……なるほど」

南西砦長「かつては魔王討伐の拠点であったと聞いている」

召喚士「魔王討伐の…!?」

戦士「確かあの辺りの魔王っていやぁ……」

召喚士「アンラ・マンユ……!」

南西砦長「知っているのか…!?」

戦士「あの…炎のバケモンのとこか……」

召喚士「……っ」

南西砦長「…いつかは、貴公らの力を借りる事になるやもしれぬな」

召喚士「……頑張ります」

南西砦長「もし近くに来る機会があれば、是非訪ねてくれ。歓迎する」

召喚士「ありがとうございます!」

南西砦長「……では」

カツカツカツ…

戦士「……その槍、立派なもんですね」


856 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:47:01.18 ID:yGEGD72o
南西砦長「…これかい?あぁ、ちょっとした代物でね」

戦士「……ゾディアックですかい?」

南西砦長「……参ったな。そんな事まで知っているのか」

戦士「ちょいとワケありで…」

南西砦長「そうか…。これはゾディアックの一つで通称『トライデント』だ」

召喚士「トライデント……」

南西砦長「穂先が三叉になっているだろう?それが由来さ」

戦士「てぇ事は、南西砦長さんは槍の使い手で…?」

南西砦長「まぁそういう事になるかな。一番得意な得物かな」

戦士「……なるほど」

南西砦長「君も槍使いなのかな?」

戦士「使い手なんて言えるモンじゃないっすよ……」

南西砦長「なぁに、自信を持て。戦績を考えれば明白ではないか」

戦士「……どうも」

南西砦長「それでは、また議会で会おう」


857 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:47:59.78 ID:yGEGD72o
カツカツカツ…

召喚士「南西の砦か……」

戦士「まだまだ知らない国軍の拠点てのもあるもんだな」

召喚士「それにしても……」

戦士「ゾディアックか……」

召喚士「全部で12本だっけ?」

戦士「らしいが、俺には関係ねぇ話だ」

召喚士「……うん」

タッタッタッタッタ

魔道士「ここにいらしたんですかっ。探しましたよ〜」

召喚士「魔道士さん、盗賊さん」

盗賊「議会は21時からだそうだな」

戦士「ああ。どうする?街でもぶらつくか?」

魔道士「はいっ!せっかくなんで買い物でもして行こうかと…」

召喚士「…そうですね。それじゃあ街へ行きましょうか!」


858 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:48:36.84 ID:yGEGD72o


パッカパッカパッカ…

王宮兵「総司令官…ご到着ーっ!!」

ザッ

副司令「…では、参りましょうか」

司令官「……ん」

カツカツカツカツカツ

副司令「……青龍先生!?」

青龍先生「…おぉ、これはご苦労さん」

副司令「お身体は大丈夫なのですか!?」

青龍先生「大丈夫なわけなかろう…ヒョッヒョ」

副司令「なれば、無理なさらずとも……」

青龍先生「死にかけの老いぼれが力になれるのじゃ。無茶せんでどうする」

司令官「……これは献身的な事だ」

青龍先生「お前らが不甲斐ないからじゃろうが、莫迦者」


859 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:49:04.99 ID:yGEGD72o
司令官「…ははっ、手厳しいねぇ」

副司令「ささ、中へ参りましょうぞ」

青龍先生「はいはい。どっこらせっと……」

カツカツカツ…

右秘書官「これは皆様方、ご足労…誠に有難う御座います」

青龍先生「全くじゃよ。わざわざ来ずとも何とかなるようならんのか」

右秘書官「……今後の課題として受け止めておきましょう」

副司令「待機はこちらの部屋か?」

右秘書官「ええ。隣は各部司令がお控えです」

副司令「成程。では失礼しようか」

カチャッ

副司令「……司令?」

司令官「先に行ってていいよ」

副司令「……はぁ」

司令官「……」


860 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:49:32.01 ID:yGEGD72o
カツカツカツ…カチャッ

司令官「……やぁ」

ガタタッ!!

西方司令「……っ!!」

南方司令「総司令……」

東方司令「……っ」

司令官「皆、元気そうで何よりだね」

西方司令「……ご無沙汰……しております!」

南方司令「お元気そうで何より!!」

司令官「…お前は先日会ったであろう?」

南方司令「あれ?そうでしたっけか…!はっははは!!」

司令官「…ん?どうした?」

東方司令「……師匠っ」

司令官「軍服を纏っている以上、その呼び名はやめたまえ」

東方司令「ではせめて……お、お顔を…っ」


861 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/19(日) 21:49:59.73 ID:yGEGD72o
司令官「…やれやれ。君は相変わらずだね」

カシャッ…コトッ

東方司令「……お変わりなく…っ。何よりです!」

司令官「……ん」

グイッ…カシャッ

西方司令「北方司令は…気の毒でした……」

司令官「仕方ないよ。彼の運命さ」

東方司令「ボク達は……」

司令官「今回の事、分かっているね?」

南方司令「分かってますよ。間違っても左翼の好きにゃあさせませんよ!」

司令官「しくじれば赤壁の予算も消えるよ?」

南方司令「……この命に代えても頑張ります!!」

東方司令「現金なヤツだ……」

司令官「東方司令部も削減になるよ?」

東方司令「……何が何でも阻止致しますっ!!」



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