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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その37
330 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 17:55:30.75 ID:mOmktBKzo
 ボンッ!! シュウウゥゥゥゥ

召喚士「……へっ?」

 ゴアッ!! ビュオオオオォォォォ!!

召喚士「な、なんだこの吹……うわぁ!!」

 ガシッ!!

青年兵「召喚士さん!?」

召喚士「青年兵くん……? えぇ!?」

 バシュウウゥゥゥゥ

ワイバーン「何だ? 急に重くなったな……くっ」バシュッ

召喚士な、何で? 一体何が……あっ」

青年兵「ここは魔王城の正面ですっ! 今……進軍を……うわっ!」

ワイバーン「持たぬっ。一度……退くぞ!」

 バシュッ!! ゴオオオオォォォォ……

召喚士「……ん?」

青年兵「どうしましたっ!?」


331 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 17:56:31.42 ID:mOmktBKzo
召喚士「いやっ、いま別の召喚獣が……グリフォン?」

青年兵「そうだ……っ、他のみんなは!?」ババッ

ワイバーン「悪いが限界だっ、着陸する!」

 バッシュウウウウゥゥゥゥ……ザザァ

召喚士「わっ!!」ゴロゴロゴロッ

青年兵「く……っ」ザザッ

召喚士「いってぇ……っ」

青年兵「召喚士さんっ、大丈夫ですか!?」

召喚士「う、うん……。しかし地上も猛吹雪か……」

青年兵「ついさっきまではこんな天気ではなかったんですけれど……」

召喚士「うん。俺らも北の森を抜けて魔王城の裏側……」

青年兵「……?」

召喚士「裏側に……居たのに……」

青年兵「すみません、おそらくは吹雪きの衝撃で……」

召喚士「……座敷か」


332 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 17:57:12.62 ID:mOmktBKzo
 ビュオオオオォォォォ!!

召喚士「くっ!!」

青年兵「とにかくっ、吹雪を凌ぐ方法を考えましょう!」

召喚士「多分だけど、遠ざかれば吹雪は止んでいると思う」

青年兵「……?」

召喚士「以前、一度……同じような吹雪を体験した事があるんだ」

青年兵「……召喚士さんっ! あれを!」

召喚士「……!?」

青年兵「小屋があるっ! ひとまず、あの中に逃げ込みましょう!」

召喚士「うんっ!」ザザッ

 ザザザザッ……ザッザッ

青年兵「鍵は……ないな」ガチャッ

召喚士「……あれ?」

青年兵「召喚士さん、どうかし――」

召喚士「ここって……」


333 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 17:57:56.09 ID:mOmktBKzo
青年兵「うわああぁぁっ!!」

――「きゃああぁぁぁぁ!!」

召喚士「へっ?」クルッ

 ドカッ!! ガシャン!!

召喚士「――っ!!」ポロッ……ドサッ

青年兵「す、すみません……朱雀嬢さんが居るとはっ、思いませんでして……!!」

朱雀嬢「い、今……着ますからっ、ちょっと待っててですわっ!!」アセアセッ

召喚士「……っつう……な、何が起き――」

青年兵「召喚士さんっ! ひとまず外に出ましょうっ!」バタンッ

召喚士「……?」

 ビュオオオオォォォォ!!

召喚士「やっぱりここ……そうだ」

青年兵「……?」

 カチャッ……ソローッ

朱雀嬢「……ど、どうぞ」


334 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 17:59:10.75 ID:mOmktBKzo
〜魔王城、正面〜

 ビュオオオオォォォォ!!

南方兵「駄目ですっ! やはり近づけません!」

大軍師「……これは自然なものではありませんね」

槍侶「一体何が……どうなって……」

名代「大軍師殿っ、あれを見て下さい!」

大軍師「吹雪の境界がくっきりと出来ておりますね」

名代「つまり、あの境界より外へ後退すれば吹雪は……」

大軍師「伝令、今の内容は把握してますね?」

伝令「はっ。各隊に後退命令を発します!」ザザッ

名代「槍侶殿、東方軍も後退しますよ。指示を」

槍侶「はいっ!」

大軍師「やはり流石はベルゼブブ、易々とは攻めさせてくれませんねぇ」

国軍兵「後退ーっ、後退するぞーっ!」

大軍師「さて、道を切り拓くには……力ずく、ですかね」ヒラヒラ


335 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 18:00:41.77 ID:mOmktBKzo
 ズザザアアァァ

青龍士官「……ちぃっ!」

竜騎士兵「隊長っ、ご無事で!」

青龍士官「他の者は!?」

竜騎士兵「分かりません……っ。突然の事でしたので、自分の身を守るのに精一杯で……」

 ビュオオオオォォォォ!!

青龍士官「くっ。急に天候が変わったというわけではなさそうだな」

竜騎士兵「これも、魔物の仕業でしょうか……?」

 ザッザッザッ

眼鏡「恐らく、そうだろうね」

青龍士官「確かワーカーの。そちらは無事か?」

眼鏡「多分ね。攻撃を受けたわけじゃないし、上空よりは被害も少ないはずだよ」

青龍士官「確かに。上空ではモロに突風を受けてしまい、皆、散り散りになってしまった」

眼鏡「こちらもさ。今、捜索をしている最中だから、僕らも少し後退しよう」テクテク

青龍士官「捜索している? あっ、おい……!」ザッザッザッ


336 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 18:01:23.57 ID:mOmktBKzo
 ビュオオオオォォォォ……ゴアァッ!!

ジュニア「ハッハ! 魔道士ナメんじゃねぇっての!」

賢者「間一髪だったね……ふぅ」

ジュニア「だが、凌げたのは俺らだけか……んおっ?」

 ヒュルルルル……ズシャアァ

おさげ「いったいなぁ〜もうっ!!」

色黒「い、一体なんなのよ……っ」スリスリ

ジュニア「おぉ、空から女が降って来たぞ! 俺、ここに住もうかな……ハッハ!」

賢者「先行していた召喚士だろう……ふぅ」

ジュニア「分かってるっつーの……ノリ悪い奴だなおい。おっと、それより先に……」ザッ

色黒「ひっ!? だ、誰……っ!?」

ジュニア「味方だ味方っ。人間だよほれっ、こっち来い!」

おさげ「よ、良かった〜。味方みたいだわね」

色黒「助かったぁ〜」

賢者「……これ以上進むのは無理だね……ふぅ」


337 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 18:02:17.23 ID:mOmktBKzo
 ビュオオオオォォォォ!!

ポニテ「さーむーいー!!」

ツインテ「ふにゃああぁぁ!! しぬううぅぅーっ!!」

 ザッザッザッ

魔法剣士「……人の声がしたと思ったが、気のせいではなかったか」

ポニテ「た、助かったぁ!」

ツインテ「命の恩人だにゃあ! ハロー! カモーン!」

魔法剣士「それだけ元気なら、怪我はなさそうだな」

ポニテ「召喚獣がクッションになってくれたからっ。それよりも寒い〜!」

ツインテ「このままじゃ、凍死しちゃうよぉ!」ブルブル

魔法剣士「騒ぐな。さっさと行くぞ」ザッザッ

ポニテ「待ってぇ〜!」

ツインテ「にゃああぁぁー!」

 タッタッタッ

魔法剣士「……はぁ」


338 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 18:02:48.92 ID:mOmktBKzo
 ビュオオオオォォォォ!!

師匠「……っとぉ!」ズダッ

グリフォン「危なかったな」

師匠「急に吹雪きやがった。近づくと自動発動するタイプか……?」

 ドオオォォォォ

師匠「……何か聞こえたな」

グリフォン「ああ。この向こうだな」クイッ

 ザッザッザッ

師匠「……おやおや。息はあるな、間に合って良かったぜ」

アマゾネス「……」

師匠「グリちゃんよ、この子連れて先に戻っててくれや」

グリフォン「貴様はどうする?」

師匠「他にもまだ転がってるのがいるかもしんねぇ。探してくるわ」ザッ

グリフォン「ミイラ取りがミイラになるなよ?」

師匠「ガハハッ! 冗談言うなよ、んなつまんねーヘマはしねぇって」


339 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 18:03:38.77 ID:mOmktBKzo
 ビュオオオオォォォォ!!

召喚士「つまり、ここは俺が白虎のお爺さんと出会った小屋なんだよ」

朱雀嬢「……っ!」

青年兵「つまり、ここがクジャタの……」

召喚士「そうそう。ここでクジャタを……」

 ハッ!!

青年兵「そ、そうですよ……っ」

召喚士「クジャタ……クジャタじゃん!」

朱雀嬢「……?」

青年兵「行きましょう召喚士さんっ! あなたが居れば……っ!」

召喚士「うんっ! クジャタを使えばこの猛吹雪だって……!」ニカッ

朱雀嬢「……男同士で気持ち悪いですわね」

青年兵「そうと決まれば早速、他のみんなと合流しましょう!」

召喚士「うんっ! 吹雪で足止めを食らっている人も居るかもしれないしね!」

朱雀嬢「……よく……分からないですわ」


340 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 18:04:06.30 ID:mOmktBKzo
ヒュウウウウゥゥゥゥ……

眼鏡「……抜けた」

青龍士官「やはりこちらはただの雨。風も弱い」

竜騎士兵「な、なんだか気持ち悪いっていうか、不思議な感覚ですね……」

青龍士官「ああ。直ぐ目の前は猛吹雪だと言うのに」

 パッカパッカパッカ……

皇太子「おぉっ、無事であったか!」

青龍士官「陛下っ!!」

エリート「他の者らは?」

竜騎士兵「わ、分かりませんっ。皆……散り散りになってしまって……」

眼鏡「捜索ももうじき、帰ってくる頃だと思うんだけど」

エリート「……?」

 タタッタタッタタッ……ザザッ

犬「ワンワンワンッ!」

眼鏡「何人か見つけたみたいだね。救援、出せるかい?」


341 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 18:04:38.22 ID:mOmktBKzo


 パッカパッカパッカ……

騎士団「ワーカーを2人ほど見つけたぞぉー!」

犬「ワンワンッ!」

 パッカパッカパッカ

国軍兵「こっちも竜騎士隊の奴が1人だ」

青龍兵「た、助かった……」

大軍師「あとは大元帥殿にアマゾネスさんらですか」

 ザッザッザッ

帝「むっ? 誰か戻ってきたようだぞ」

ジュニア「やーっと着いたぁ」

おさげ「助かったぁ……!」

 ザッザッザッ

ポニテ「あっ、おさげに色黒っ! 大丈夫だった!?」

魔法剣士「そっちも無事か」


342 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 18:05:06.23 ID:mOmktBKzo
賢者「……とりあえずはね。ふぅ」

色黒「あれ? 長は……?」

ツインテ「こおちは見てないよぉ?」

名代「まさか……まだ、中に……」

 ドドッドドッドドッ……

白虎長「もうっ、いつまで続くのよこの雪は!」

白虎兵「白虎先生っ! 見て下さいあれ!」

王子「フェンリル隊も戻ってきたぞ」

大軍師「……おや?」

グリフォン「……」バサァッ

白虎長「このグリフォンは誰のー? 途中で合流したけど、一言も話してくれなくて……」

アマゾネス「……ん」ノソッ

色黒「長ーっ!!」

アマゾネス「あ、あれ……ここ……は?」

グリフォン「……」


343 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 18:05:36.70 ID:mOmktBKzo
アマゾネス「グリフォン……? 誰のだ? おさげ、お前か?」

おさげ「違うよぉ」

アマゾネス「一体誰の……わっ」

 バサッ!! バシュウウゥゥゥゥ……

ポニテ「行っちゃった……」

 タッタッタッタッタッ

召喚士「あっ、みんないるみたいだ!」

青年兵「良かった。立て直しているみたいだ……っ」

朱雀嬢「助かったですわね」

青龍士官「青年兵に……朱雀先生も無事でしたか! 良かった!」

エリート「……いやいや待て。何故、召喚士がここにいる……!!」

皇太子「そういえば……」

 ザワッ

召喚士「ちちっ、違いますよ! 偽者じゃないですからね!?」

青年兵「間違いなく本人ですからっ! 僕もですよっ!?」


344 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 18:06:33.20 ID:mOmktBKzo


名代「つまり、召喚士殿が青年兵殿に預けていた座敷童子の能力がそれなのです」

皇太子「便利なものだな」

青年兵「本当に申し訳ありません。僕がもっと注意していれば……」

召喚士「いや、気にしないで。魔道士さん達も気にはなるけど……」

青年兵「……」

召喚士「今必要なのは、クジャタの力だ。きっとその為に呼ばれたんだろうね」

大軍師「ふふっ。実に助かります」

青年兵「……それでは、行きましょうか」

召喚士「うん」

エリート「道を開けよ。召喚士を護衛しろ」

剣士「召喚士くん、頑張って!」

槍侶「召喚士殿……」

皇太子「さぁ、しっかりな」バシッ!!

召喚士「……はいっ!!」


345 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/28(火) 18:09:36.92 ID:mOmktBKzo


騎士団「朱雀先生の両脇に……整列ーっ!!」

 ガシャガシャガシャッ!! ザザッ

召喚士「……あ、あの……これはちょっと」

皇太子「良いではないか。優雅に行こう」

大軍師「賛成ですね。相手への牽制にもなりますでしょうし」

エリート「それもそうだな。この吹雪の壁を破れば……待つのは壮絶な戦いのみ」

王子「ここまで来たらどうせだ、楽しく行こうか。ははっ!」

帝「良いと思うぞ。辛かろうが、笑えば元気も出てくると言うものだ」

名代「左様。どうせです、派手に優雅に行きましょう」

槍侶「良いですねっ! 元気にっ、笑顔で!」ニカッ

青年兵「ええ。胸を張って……行きましょう!」

召喚士「……よし、それでは」

 ザッ

召喚士「行けっ、クジャタ!!」


363 名前:NIPPERがお送りします(関東) [sage] 投稿日:2012/02/29(水) 11:58:43.06 ID:B2RZcS6AO
小屋って吹き飛んでなかったっけ?


364 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/02/29(水) 13:01:45.19 ID:+Z2KU+wdo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1297002187/157
吹き飛んでるな


374 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/29(水) 18:59:18.48 ID:q4d8BZZ4o
 道は開かれる。正面に1人立つ若い召喚士の男。

 彼の前に現れた巨大な黒牛。白虎召喚獣クジャタ。

 その姿は今までのどの召喚よりも大きく、まるで山のように立ちはだかっていた。

 クジャタは声にこそ出さないが思う。この地は心地が良い、と。

 容赦なく吹き付ける吹雪の中にその足を踏み入れてゆくと、

 クジャタはその猛吹雪を徐々に徐々に、弱まらせていった。

 力ずくではない。クジャタの周囲からまるで中和するかのように、風が止み、

 クジャタを中心にそれが広がっていく。吹雪が収まっていく。

 やがて、遠方より何やら懐かしい、心地良い人間の匂いをクジャタは感じ取る。

 ああ、あの匂いが心地良いのだ。あの人間の匂いが心地良いのだ、と。

 吹雪が雨に変わる。そしてその雨もまた、クジャタの力で天候を変える。

 雨は大気中で停止し、瞬時に魔王城へと意思を持つかのように吹き飛んだ。

 魔王城側からも抵抗するかのように、吹雪が止まる事なく吹き続ける。

 ぶつかりあう風、雪、雨。牡牛の召喚獣は懸命に力を振るう。

 その力の根源は背後に立つ若い召喚士の男……。


375 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/29(水) 18:59:47.49 ID:q4d8BZZ4o
召喚士「くっ、ああああぁぁぁぁーっ!!」

 ゴウッ!! ドッドオオオオォォォォ!!

召喚士「な……んてっ、力だ……っ!!」

クジャタ「…………」

 ドドンッ!! ゴッゴオオオオォォォォ!!

召喚士「で……っりゃああああぁぁぁぁ!!」ドウンッ!!

青年兵「召喚士さんっ!」

王子「頑張ってくれ……召喚士さんっ」

召喚士「う……ううぅぅ……ああぁぁぁぁ!!」

 ドォンッ!! ゴッゴオオオオォォォォ!!

召喚士「!?」

ジュニア「ハッハ! 足しになるか分からんが……援護すんぜぇ!」

召喚士「ジュニアさん……っ」

 ゴウッ!! ドッドオオオオォォォォ!!

青年兵「ワイバーン! もっとだ、もっと突風を!」


376 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/29(水) 19:00:59.83 ID:q4d8BZZ4o
青龍士官「竜騎士隊っ、追い風を送り込めぇ!」

召喚士「青年兵くん、青龍士官さん……っ」

 ドドオオォォォォ!! ゴアッ!!

名代「天狗……援護するのだ!」

幼女「私もっ、援護します!」

召喚士「名代さん、幼女ちゃん……」

 ゴアァッ!! ドッドオオオオォォォォ!!

西方魔道長「さぁ、あとひと踏ん張りだ! 頑張りなっ!」

大軍師「我らに出来る事は、ここまでですっ」

召喚士「みんなの力……確かに受け取りましたっ」ザッ

クジャタ「ブ……オオオオォォォォーッ!!」

召喚士「いっけええぇぇぇぇ!!」

左翼長「こっ、こいつはすげぇ……っ!」

帝「神風とでも言うべきか……」

剣士「召喚士くんっ! いけるよ!」


377 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/29(水) 19:01:29.82 ID:q4d8BZZ4o
 ドッゴアアアアァァァァ!!

皇太子「開いたぞ!!」

エリート「おぉ……っ!」

 バッシュウウウウゥゥゥゥン……

召喚士「や……った」ヨロッ

青年兵「と……突撃ぃ!」

 ワアアアアァァァァ!!

僧兵長「むっ、妖どもも来おったぞ!」

旗本「一番槍は頂き――」

 ザッ

旗本「!?」

 ザシュッ!! ズザァ

戦士父「悪いな。一番槍は譲れんのだ」

騎士長「騎馬隊、騎士団っ! 左右に展開し、魔王軍を押さえ込めぇ!」

バーテン「30秒後に援護射撃、終了後は魔道兵の背後まで後退しろ」


378 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/02/29(水) 19:02:02.95 ID:q4d8BZZ4o
工兵「は、はいぃ!!」ガション

左翼長「おいおい、ご隠居どもに先手取られて、恥ずかしくないのか?」

騎士団「と、突撃いいぃぃ!!」

 ドドオオオオォォォォ

大軍師「ふふふ。効果は絶大ですねぇ」

皇太子「初代特遊だけではない。東方に西国、士気旺盛だな」

エリート「本国が不甲斐なくさえ見える。恥ずかしくないのか!」

北方兵「ま、負けてられるかぁ!!」

弓兵「撃て撃て撃てええぇぇ!!」バシュシュシュッ!!

 タッタッタッ……

青年兵「召喚士さんっ!」

召喚士「だ、大丈夫……だと思う……っ」

青年兵「僕の肩に」

召喚士「あ、ありがとう」

青年兵「さぁ、共に行きましょう!」



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