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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その22
935 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 17:54:50.67 ID:PLfae5wo
ワイワイワイ…ゾロゾロ

召喚士「はぁ〜緊張した……」

青年兵「いえいえ、流石ですよ。お陰で助かりました」

召喚士「いや…っ、どちらかというと……」

チラッ

魔道士「……ふぇ!?」

右秘書官「…魔道士殿、有難う御座いました」

魔道士「えぇ!?い、いやっその…私は思った事を勝手に述べただけで……」

右文官「いやいや、何かこう…胸に響きましたよ。はっははは」

右大臣「……」

戦士「まぁ役に立てて何よりだ」

魔道士「戦士さん、何もしてないじゃないですかっ」

戦士「あん?俺は口先でどうこうすんのは苦手だ。こっちよ、こっち!」

裾を捲くり力瘤をポンポンと叩きポーズを取る戦士。

それを見て盗賊も同様に裾を捲くり、力瘤を作り、ならんでポーズを取る。


936 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 17:55:43.77 ID:PLfae5wo
戦士「細っそ!!」

盗賊「……う、五月蝿いっ!外見で判断するな!」

右文官「わっはははは!!」

盗賊「……むぅ」

青年兵「これで左翼にも、東方の情勢と同盟不可避である事は印象付けました」

右文官「しかしだ青年兵。どうするつもりなのだ?」

右秘書官「お前、最初から解散などするつもりなかったのだな?」

右文官「何っ!?」

青年兵「確かに解散は現実的です。しかし、その場凌ぎにしかすぎません」

右大臣「互いに遺恨を残すし、強引な手を使えば反発も買う」

右秘書官「本当に……やれるのだな?」

青年兵「我が命に代えてでも……!!」

右大臣「不退転の覚悟か……」

右秘書官「一度申したのなら撤回は出来ぬ。やるしかないぞ」

青年兵「はい!!」


937 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 17:56:17.29 ID:PLfae5wo


右大臣「では、ゆっくり休んでくれ。ご苦労であった」

青年兵「また明日も宜しくお願い致します」

魔道士「はいっ、お休みなさい」

テクテクテク…

戦士「もう3時か……」

盗賊「…だな。今日は休むとしよう」

戦士「しっかしよく分かんねーんだが……」

召喚士「何が?」

戦士「何がってか…全部?」

魔道士「確かに何が何だかサッパリです……」

召喚士「青年兵くんは東方司令部を口説き落とすつもりなんだよ」

戦士「何ぃ!?」

盗賊「…口説き落とす…って」

魔道士「だ、だって東方司令部は……」


938 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 17:56:51.49 ID:PLfae5wo
召喚士「ええ。左翼がほとんどです。でも、それを変えようとしている…」

戦士「出来るのか?」

召喚士「…どうだろ。俺らが東方へ行っている時に手を打っていたようだし…」

魔道士「だから、解散ではなく編制を……」

盗賊「…自信があるのだろう」

召喚士「ええ。それに青年兵くんの事、保険もあると思いますよ」

戦士「確かに、しくじりゃ終わりなんだもんな」

魔道士「議決権は変わらず、左翼の皆さんに議会を起こされて……」

盗賊「…屯田制を潰され…終わり」

召喚士「承知の上で言ったとあれば、かなり自信があるんだと思いますよ」

戦士「まぁそいう事だわな」

魔道士「頑張って貰いましょう!応援くらいしか出来ませんけど…!」

盗賊「…そうだな」

召喚士「俺らも出来る限り、助けましょう!」

魔道士「はいっ!!」


939 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 17:57:32.39 ID:PLfae5wo


カラカランッ…トクトクトクッ

透き通ったグラスに、甲高い声を響かせ輝く氷が一つ二つと投下され、

その上から琥珀色のウィスキーがゆっくりと、グラスの中に大海を作り出す。

右大臣「……ロックで良かったかな?」

青年兵「ありがとうございます」

右大臣「なに、息子も相手をしてくれんでな。酒が貯まる一方よ」

青年兵「……はぁ」

ずらりと並ぶ棚の中の酒瓶。銘柄はどれも彼の手が届くような代物ではない。

青年兵「い、頂きます」

カラン…ゴクッ

青年兵「……はぁ」

右大臣「このウィスキーは『レジェンド』。50年前の代物だ」

青年兵「50年ですかっ!?」

右大臣「つい先程、封を切ったが…やはり味が劣化しているな」


940 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 17:58:46.28 ID:PLfae5wo
青年兵「そ、そうですか?私は美味に思えましたが……」

右大臣「まぁ、50年も前のウィスキーなど味も覚えておらんがな。はっははは」

青年兵「はは…っ」

右大臣「このウィスキーはな、『レジェンド』つまり『伝説』なのだ」

青年兵「伝説……」

右大臣「そう。伝説がパズズを倒した時、記念に作られたものだ」

青年兵「!!」

右大臣「このまま生涯、封を切らずにおこうかとも思ったのだが…」

青年兵「……っ」

右大臣「気にするな。折角ならば開けねば損というもの」

青年兵「右大臣様……」

カランッ…ゴクッゴクッ

右大臣「……ベースになるレジェンドの味に加えて、50年の歳月」

青年兵「……」

右大臣「古き風の中に新しい風が入り込み、心地良い風味になったと思わんかね?」


941 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 17:59:43.84 ID:PLfae5wo
青年兵「……素晴らしい下味あっての事です」

右大臣「確かにそうであるな」

青年兵「此度の事、勝手な判断だとは存じております……」

右大臣「構わぬ。殿下も『青年兵に一任する』と書いておった」

青年兵「……」

右大臣「確かにお主の言う通りだ。解散や再編に留まっては意味がない」

青年兵「はい」

右大臣「折角新しい事をやろうとしているのに、全てがそうでなくてどうする」

青年兵「仰る通りで」

右大臣「左右翼の壁まで撤廃する気か?」

青年兵「そこまでは考えておりませんよ。今は東方司令部の説得のみです」

右大臣「今は……か。はっははは!」

青年兵「説得、及び再編が整えば…国軍は真価を発揮致します」

右大臣「……良かろう。責は私も背負ってやる!何が何でもやり遂げるのだ!」

青年兵「…はっ!」


942 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:00:59.04 ID:PLfae5wo
〜客室〜

召使い「お帰りなさいませ」

召喚士「あ…こ、こんばんは」

召使い「申し訳御座いません……」

盗賊「……?」

召使い「実は、他の来賓が予想以上で御座いまして相部屋にて宜しいでしょうか?」

戦士「相部屋?あぁ、俺と召喚士…魔道士と盗賊って事か」

召使い「はい……」

魔道士「それなら全然問題ないですよ!ね、盗賊さんっ!」

盗賊「…ああ」

召使い「申し訳ございません…。では、こちらの二部屋をお使い下さいませ」

召喚士「タダで泊めて頂いてるんですから、気にしないで下さい」

召使い「有難う御座います。8時から朝食及びご入浴が可能で御座います。では」

戦士「んじゃ、また明日な〜」

魔道士「お休みなさーい!」


943 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:02:12.34 ID:PLfae5wo
テクテクテク

戦士「先にシャワー借りんぜ!」

召喚士「うん」

テクテクテク…バタン

召喚士「……はぁ」

洗面所へ入る戦士を横目に、召喚士はソファーの上へ身体を預ける。

召喚士「色々と……大変なんだなぁ……」

うつ伏せに寝返りながらあくび交じりに一人呟く。

召喚士「頑張れ、青年兵くん……すーっ、すーっ」



ガチャッ…スタスタスタ

戦士「おーい、シャワ……」

スタスタ…バサッ

戦士「ったく……ゆっくり休みな、召喚士」

召喚士「すーっ……すーっ……」


944 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:02:45.57 ID:PLfae5wo
王宮内に差し込む朝日の光。華やかな宮殿を更に高貴な物へと仕立て上げる。

しかし、内部に居る人間にとっては、重い一日の、始まりの合図に過ぎなかった。

召喚士「……んっ」

戦士「起きたか?おはよう」

召喚士「戦士…?あ、そっか俺……」

戦士「起こしちゃ悪りぃから、そのまま寝かせておいたよ」

召喚士「ごめん…。お尻が痛いや…ははっ」

戦士「どうする?メシ食いに行くか?」

召喚士「うん。シャワーだけ浴びてくるよ」

バルコニーの手前で片腕立て伏せをする戦士は、空いた左手で手を振る。

コンコン

戦士「はいよー」

魔道士「おはようございます!朝食行きませんかー?」

戦士「召喚士がシャワー浴びてっからちょい待ってくれ。すぐ行く」

魔道士「はーいっ!!」


945 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:03:29.39 ID:PLfae5wo
ガチャッ

召喚士「お待たせしました。おはようございます」

盗賊「…おはよう」

魔道士「それじゃ行きましょうかっ」

テクテクテクテク

戦士「うおっ、良い匂い!」

召使い「おはようございます。朝食はビュッフェ形式でございます」

盗賊「…やった」

戦士「どーれ……」

ドンッ

戦士「あ痛……」

南方司令「おぉ、すまん!おはよう諸君!今日も良い天気だな!」

戦士「……朝っから元気っつーか、全開っすね」

南方司令「そうか?なーに、私の本気はこんなものではないぞぉ?はっははは!」

召喚士「……」


946 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:04:21.57 ID:PLfae5wo
テクテクテク

東方司令「……邪魔だ。五月蝿い。どけ。以上」

南方司令「おはよう!!」

東方司令「――っ。デカイ声を出すな……」

南方司令「何だぁ?体調不良か?日頃の管理がなってないぞ!」

占い師「ただの二日酔いよ」

魔道士「おはようございます!」

白虎長「水ぅ……」

東方司令「それはボクが汲んだものだぞ!」

白虎長「いいじゃない。五月蝿い声出さないで……」

占い師「……はぁ」

テクテクテク

隊長「朝っぱらから賑やかな連中だな。注目されてんぞ?」

占い師「一緒にしないで頂戴っ」

召喚士「おはようございます」


947 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:05:47.10 ID:PLfae5wo
女隊員「おはようッス!」

男隊員「おいおい…トマトジュースがないじゃねーか…!」

召使い「す、すぐにお持ち致しますっ!」

戦士「…どうも落ち着かんな。あっちで食おうぜ」

盗賊「…だな。モグモグ」

召喚士「じゃ、じゃあ…また後ほど」

テクテクテクテク

男隊員「不思議な奴らだよ」

隊長「全くだ、何故かこう、人が集まってくるんだよな」

南方司令「そういう星の下に生まれたのだろう。そう、強いて言うなら正義の…」

スタスタスタ

西方参謀「何を一人でブツブツ申しているのです?」

南方司令「…おぉ、西方司令!今日も良い朝だな!!」

西方司令「……はい。今日も憂鬱な一日が…はあぁ……」

東方司令「五月っ蝿いなぁ…もう!」


948 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:06:53.67 ID:PLfae5wo
カチャッ

戦士「いっただっきまー……」

左翼長「おはよう」

戦士「んぐっ!ゴホッ!ゲホッ!!」

魔道士「戦士さんっ!?もう……っ」

フキフキ

戦士「い、いきなり声掛けんじゃねぇ!」

左翼長「悪い悪い。隣いいか?」

召喚士「どうぞ」

ストッ

左翼長「議会が終わったら、北へ来ないか?」

召喚士「北ですか…?」

盗賊「……何かあるのか?」

左翼長「大きな声じゃ言えねぇが、例の盗賊団の件だ」

召喚士「盗賊団…?あぁ、最北の村の……」


949 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:08:04.69 ID:PLfae5wo
左翼長「手配中の女頭領を筆頭とする連中の所在が掴めた」

戦士「何!?」

左翼長「以前のアジトはもぬけの殻だったが、新しいアジトを掴んだんだ」

召喚士「なるほど…。どこかへ潜伏していたんですか?」

左翼長「詳しい事は分からんが、どうやら西方に居たようだな」

盗賊「…西方?」

左翼長「とにかく、贖宥状も反故にしやがった奴らだ。もはや野放しには出来ん」

戦士「なーるほどなぁ」

召喚士「でも、議会の行方も気になりますね……」

左翼長「議会が終われば各部演説に移る。その時に…」

召喚士「東方司令部の演説だけ、見させて貰えませんか?」

左翼長「東方の…?まぁ、それは構わんが」

召喚士「それからなら…構わないですよね?」

魔道士「はいっ!」

戦士「…まぁ、仕方ないわな」


950 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:09:23.30 ID:PLfae5wo
ズイッ

南方司令「何を勝手に決めているのかな?」

魔道士「うわぁ!」

召喚士「ま、魔道士さんっ!?」

フキフキ

魔道士「あ…っ、ご…ごめんなさいっ!」

戦士「アンタらは急に出てくるのが礼儀なのかよっ!」

南方司令「すまんすまん。おい、北方司令」

左翼長「あん?」

南方司令「白虎先生らを勝手に借りようなどと、そうはいかんぞ」

召喚士「朱雀…です……」

盗賊「…気にするな」

左翼長「今、本人から承諾されたところだ」

南方司令「困る!非常に困る!!」

戦士「何が困るんだよ……」


951 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:10:49.27 ID:PLfae5wo
南方司令「実はな、君達に頼みたい事があるのだ」

魔道士「頼み…?何でしょうか?」

南方司令「うむ。南東国に魔物の集団らしき動きがあってな」

召喚士「南東国…!?」

南方司令「しかもだ、あまり大きな声では言えんのだが……」

戦士「どっかで聞いた台詞だな」

左翼長「どこもかしこも大きな声じゃ言えねぇんだとさ」

南方司令「その集団に人間らしき者も混じっているそうなのだ」

魔道士「人間が…!?」

召喚士「それって…スグリーヴァ様の元にいる魔物ではないんですか?」

戦士「あの辺りならそうだよな。人間てのも法師さんじゃあ…」

南方司令「それがどうも違うようなのだ。本人にも確かめてみた」

盗賊「……」

左翼長「レジスタンスか…?」

盗賊「…?」


952 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:12:13.55 ID:PLfae5wo
南方司令「華国の者なのか、全くの部外者なのか、何も分からん」

戦士「駄目じゃねぇか」

南方司令「そこでだ、華国に縁のある君達に頼みたい!」

召喚士「……なるほど」

左翼長「そんなモン自分で何とかしろよな…」

南方司令「バカモノ!これは正義だ!北こそ自分達で何とかしろ!」

左翼長「はぁ!?」

召喚士「ま、まぁまぁ…落ち着いて下さい…っ!」

南方司令「それじゃあどっちにするのだ?」

左翼長「先に言い出したのはコッチだ。どうするんだ?」

魔道士「そ、そんな事言われましても……」

戦士「かと言って、どっちも放っておくわけにゃいかんしなぁ…」

召喚士「仕方ないですね。それじゃあ……」

南方司令「南か!?」

左翼長「北か!?」


953 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:13:04.14 ID:PLfae5wo
召喚士は他の三人と顔を合わせ、四人は力強く頷く。

召喚士「……どちらも行きます!」

左翼長「……はぁ!?」

戦士「平等に両方行けばいいんだろ?」

南方司令「ならば、先に南だな。一刻を争う……」

魔道士「いえっ、同時に行きますよ!」

左翼長「まさか……」

盗賊「…久々に、二手に分かれるか」

召喚士「戦力は半減かもしれませんが、心配しないで下さい」

南方司令「成程…っ!ダブルチームか!」

左翼長「……なんだか、無茶言ってすまんな」

戦士「今更何を……」

召喚士「とにかく、議会終了後の東方司令部での演説後に…」

左翼長「分かってる…それは承知の上だ。頼むぞ!」

南方司令「恩に切る!」


954 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:13:54.56 ID:PLfae5wo


戦士「…ったく。去って行く時はアッサリだな」

盗賊「……モグモグ」

召喚士「どこも大変何だね」

魔道士「みたいですねぇ…」

ストッ

大軍師「それだけ貴方達がお強くなられたという事ですよ」

魔道士「大軍師さんっ!」

大軍師「お久し振りです。東方の話、聞きましたよ」

召喚士「な、何だかあっと言う間に広まってしまってて…」

大軍師「東奔西走とはまさにこの事ですねぇ……ふっふっふ」

戦士「まぁ、やれる事はどこに行ってもやってやるつもりさ」

大軍師「頼もしい限りです」

召喚士「屯田は順調ですか?」

大軍師「ええ。日は浅いですが、徐々に畑や作物も広がっておりますよ」


955 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:14:29.37 ID:PLfae5wo
戦士「それは何より!」

大軍師「とはいえ、やはり北の地ですからね。魔物の脅威は取り払われません」

盗賊「……」

大軍師「その為の屯田なのですがねぇ」

魔道士「そうですよねぇ……」

大軍師「まぁ仕方ありませんね。在る物で賄うしかないですから…ふっふ」

召喚士「あとは議会の結果次第ですか…」

大軍師「そういう事です。今日もお願いしますよ…朱雀先生」

スッ…カチャッ

大軍師「では、失礼します」

召喚士「は、はい…っ」

戦士「なんだか…何考えてんのか分からんよなぁ」

魔道士「ちょっと謎めいた感じの方ですよね…」

盗賊「……」

召喚士「悪い人ではないのでしょうけど…」


956 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:15:15.80 ID:PLfae5wo
カツカツカツ…ザッ

大軍師「おはようございます」

司令官「……ん」

大軍師「これだけ国軍の要職者が集まると…壮大ですねぇ」

司令官「……そうかな」

大軍師「色々探るにも、分かり易くて良いですねぇ」

司令官「そうかい?」

大軍師「右翼と結託して計りましたか」

司令官「まさか。彼らに振り回されてるだけだよ」

大軍師「偶然にしろ狙ったにしろ、良い機会ですね」

司令官「……」

大軍師「内通者、一気に炙り出してみますか」

司令官「それは君の役目だろう?任せるよ」

大軍師「どこまでが計算なのか。怖いお人だ…ふっふ。では失礼致します」

司令官「……」


957 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:15:57.94 ID:PLfae5wo
ガチャッ

魔道士「あっ、青年兵さん!」

召喚士「本当だ。青年兵く……」

ザワザワザワ…シーン

青年兵「……」

カツカツカツカツカツ

政治屋「……」

左翼官「……」

カツカツカツカツ…コトッ

青年兵「おはようございます。コーヒーを」

召使い「は、はい…っ」

ガチャッ…カツカツカツ

左大臣「……おはよう」

青年兵「おはようございます」

現れた両者が並び立ち挨拶をかわす。と同時に室内は静寂に包まれた。


958 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:17:44.49 ID:PLfae5wo
左大臣「……すっかり憎まれ役になってしまったなァ」

青年兵「そうですか?憎まれる筋合いが解りかねますが」

左大臣「ふっふ。言ってくれるじゃあないかァ」

青年兵「私は殿下のご意志をただ、成し遂げたいだけです」

左大臣「本当に殿下の意思なのかァ?」

青年兵「どういう意味でしょうか?」

左大臣「別に意味などない。そう突っ掛かられても困るぞ」

青年兵「それは失礼致しました。では……」

スッ

左大臣「今日からが本番よ。互いになァ」

青年兵「……」

ペコリ…カツカツカツカツ…

左大臣「…ふっはははァ。コーヒー、ブラックでだァ」

召使い「は、はいっ!ただいま…!」

左大臣「…青年兵…かァ。ふっふ」


959 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:18:36.44 ID:PLfae5wo
カツカツカツ…カチャッ

召喚士「お、おはよう」

青年兵「おはようございます。良い天気ですね〜!」

盗賊「……」

青年兵「…どうか…しましたか?」

召喚士「い、いや……別に……」

青年兵「そうですか。さて、いただきます!」

モグモグ…カチャカチャッ

青年兵「うん、美味しい!皆さんは食べられましたか?」

戦士「おう、食い終わったとこさ」

青年兵「それは何より。ん、これも美味しいなぁ」

カツカツカツ

右文官「おはよう」

青年兵「おはようございます」

右秘書官「30分後に会議室へ。今日の打ち合わせをしよう」


960 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:19:16.97 ID:PLfae5wo
青年兵「はい。すぐに向かいます」

カツカツカツ…

戦士「…うげぇ、分刻みのスケジュール」

魔道士「た、大変ですね……」

青年兵「何だか急に忙しくなってしましましたね…はははっ」

モグモグモグ

青年兵「…よし、それでは失礼します」

盗賊「…もう…行くのか?」

青年兵「ええ。食べ終わりましたし、皆も待っているようですから」

召喚士「き、気を付けてね…!」

青年兵「ありがとうございます!」

カツカツカツカツカツ…

戦士「何だか…急に別人みたいに見えてきた…」

魔道士「ほ、本当ですね…」

召喚士「青年兵くん……」


961 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/12/21(火) 18:21:57.78 ID:PLfae5wo
こんばんは。とりあえずここまでにて!
残りはオマケでも投下して次スレ行こうと思います!
ちょっと年賀状作ったりで来られるかアレですが…

では、ご支援ありがとうございました!ノシ


962 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/12/21(火) 18:58:46.39 ID:/t6Ah9wo
お尻が痛いだと!?
おのれ戦士・・・



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