■戻る■ 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その34
- 139 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2011/11/28(月) 18:29:20.20 ID:BmSSuEqbo
元来、踊りには神秘的な力があると言われている。
それは太古の昔より、神々へ向けた祈祷などにも看て分かるように、
音楽と踊りはただのエンターテイメントではなく、時に不思議な力を醸し出す。
踊り子達の踊りにはそれがあった。いや、彼女らの力がそれを為し得た。
踊りにより発せられる魔力が他者へと流れ込み、それが魔力の回復、及び
身体の治癒へと当てられ、不思議な力として現象化しているのだ。
今この時において、彼女らは無論の事、一同にすらそこまで考える余地はなかった。
ただ奇跡として、魔王の奥義を切り抜けられる一抹の好機として捉えていたのみである。
〜♪
イブリース「人間とは時に不可思議な真似をするわ」
踊り子「さぁ、みんな〜まだまだイケるわよぉ!!」
イブリース「余計な真似をしおってええぇぇ……ッ!」
スゴゴゴゴッ
イブリース「まずは貴様等から……死ねええぇぇーッ!!」
踊り子「――っ!?」
- 143 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/28(月) 20:19:16.85 ID:42A/cnPDO
びっくりするほどユートピア?
- 146 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です)(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/11/28(月) 22:47:06.97 ID:FYrYmH8AO
うわああ゛あ゛あ゛あ゛あ
>>1のドS…乙!
踊り子たちも吟遊詩人と似たようなものなのか
- 147 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) [sage] 投稿日:2011/11/28(月) 23:33:00.28 ID:AYxsRSYdo
でもさすがに踊りはねーわ
- 148 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です)(九州) [sage] 投稿日:2011/11/28(月) 23:39:24.68 ID:S/xoxeiAO
ハッスルダンスでHPが回復するのと同じ原理なんじゃね?
どういう原理かは知らんけど
- 150 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2011/11/29(火) 01:57:20.49 ID:Y1N4RIBAO
露出高い服で乳が弾みまくってるの見れば股間(魔翌力)もみなぎるってもんよ。魔道士はレズっ毛あるしな
- 155 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/29(火) 17:47:31.04 ID:5Ymp56yD0
確かに踊りで回復は解釈し難い
しかしパフパフならば回復の見込みは高い、そう思わないかい?
- 157 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/29(火) 17:53:37.78 ID:+g7MRXHDO
いちおつ!じらすなぁ…ww
踊り云々は結局そういう世界なんだよ!ってことじゃないの?
- 158 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:02:19.32 ID:2H7KjXkEo
ズッギャアアァァ!!…ドッドオオォォォォン!!
踊り子「……っ」
シュウウゥゥゥゥ
踊り子「……!?」
マーマン「大丈夫かよ……っ」
グゴゴゴゴゴッ
マーマン「炎は俺っちでも防げるけどよぉ……っ、風は無理ッ!」
バチィッ!!…ジジジジッ
マーマン「早く……逃げてくれっ!」
踊り子「……くっ」
タタッ
イブリース「逃がすかよぉ!!」
ザザッ!!…バシィッ!!
マーマン「か弱い少女追っかけまわして……しつこい魔族は嫌われるぜ? 魔王さんよ」
イブリース「……ハーッハッハッハァ! 良かろう、貴様から相手してやる!」
- 159 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:02:59.16 ID:2H7KjXkEo
ドッゴオオォォォォン!!
マーマン「ガアアァァーッ」
イブリース「威勢の割りに大した事もないな……ハァーッハッハッハ!!」
マーマン「うるせぇ!!」
タッタッタ…ズザッ
踊り子「魔物さん……っ」
イブリース「ハァーッハッハッハ!! 水の勢いもそろそろ限界のようだなああぁぁ!!」
マーマン「うるせぇって……言ってんだろうがっ!!」
ドッドオオォォォォン!!
マーマン「うっがああぁぁーッ!」
イブリース「無理はするな。我ら魔族は龍脈なき今……」
マーマン「ぐううぅぅぅぅ……ッ」
イブリース「魔力を放出すればする程、自身が弱体化するのだぞ」
マーマン「てめぇらと一緒にすんじゃねぇや……っ」
イブリース「……?」
- 160 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:03:30.64 ID:2H7KjXkEo
マーマン「俺っちはなぁ……誇り高き、召喚獣様だああぁぁ!!」
キュイイィィィィ…ドッドオオォォォォン
イブリース「まだこれ程の力があるとは・本当に恐れ入るわ」
マーマン「誰も……死なせやしねぇ……っ」
踊り子「魔物さんっ!!」
マーマン「もっと離れろ……ぉ! さっきも言ったろ、炎は防げても風は……」
ザッ
マーマン「!?」
踊り子「風ぐらい何て事ないうわよっ。アタイの舞いにはねっ!」
〜♪
隊長「あ……いつら……っ」
天才(……止めろ……っ)
隊長「……?」
天才(あいつらを……止めろっ、民間人はまずい……予言に出ていない……っ)
隊長「司令……っ。了解した」
- 161 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:04:00.41 ID:2H7KjXkEo
〜♪
ダンサー「踊り子1人に任せてられないわっ!」
踊り子「みんな……っ!」
イブリース「この期に及んで踊りとは……呑気な奴等よ」
踊り子「何よっ!」
イブリース「だがその信念……悪くはない。己の意思を貫く姿は称えるに値するぞ!」
マーマン「だったら見逃してくれよ、イブリースさんよぉ」
イブリース「そうはいかぬ。これは互いの誇りを賭けた戦いなのだ」
マーマン「……っ」
イブリース「どちらが地上の支配者に相応しいか、力のぶつかり合いなのだよ!」
マーマン「アンタも人間と、もっと深く接してみなよ。見えないものが見えてくるぜ」
イブリース「ハァーッハッハッハ! 笑わせるな! 魔王は何者にも屈せず、心を許さぬ!」
マーマン「……」
イブリース「それが魔王たる所以。俺様は生ある限り、支配者であり続けねばならぬのだ!」
マーマン「流石だよ。まさに純粋な悪ってやつだな」
- 162 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:04:29.14 ID:2H7KjXkEo
ズゴゴゴゴゴッ
イブリース「俺様は貴様等を……力で制する! 力をもって排除する!」
バッゴオオォォォォ!!
踊り子「きゃあぁーっ!!」
魔道士「お、踊り子ちゃん……っ!」
ドサッ…ゴロゴロッ
踊り子「う……っ」
ヨロッ…フラフラ
踊り子「アタイには……これしかないんだよ……っ」
〜♪
踊り子「躍る事しか……舞う事しか出来ないんだよぉーっ!」
イブリース「……ヌウゥ」
踊り子「アタイがどうなってもいいっ。でも、アタイ達の踊りでみんなが元気になるんなら……」
ゴゴゴゴゴゴ…
踊り子「最後の最後まで……踊り続けてやるんだからあぁーっ!!」
- 163 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:05:00.56 ID:2H7KjXkEo
フラッ
天才「……」
ヨロヨロ…スクッ
西方司令「……」
男隊員「……」
グググッ…ザッ
戦士「……」
盗賊「……」
ザッ…ザッ…ザッ…
イブリース「――!?」
青年兵「僕達は……負け……ない」
召喚士「絶対に……お前を……」
イブリース「な、何と……っ!」
ザッザッ…ザッ…ザッ…
イブリース「瀕死であったというのに……何という……ッ」
- 164 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:05:41.73 ID:2H7KjXkEo
ザッザッザッ…
イブリース「意識もままならぬような状態で、向かってくるのか……ッ」
〜♪
イブリース「!?」
踊り子「さぁみんなっ! アタイ達の全部を……受け取ってぇ!」
ゴアッ!!…ゴゴゴゴゴゴ…
イブリース「……クッ、こんな事が」
マーマン「どうしたよ? 焦りかい?」
イブリース「この俺様が焦り……? 笑わせるなああぁぁ!!」
キュイイィィィィ…
イブリース「消し飛べええぇぇーッ!!」
ドッグオオォォォォ…ゴゴゴゴゴゴ
イブリース「――ッ!?」
男隊員「……寝坊……しちまったが、何とか間に合ったみてぇだな……っ」
西方副司令「微々たる魔力だけど……無いよりマシ!」
- 165 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:06:14.88 ID:2H7KjXkEo
西方魔道長「不思議なもんだね……枯渇したはずなのにさ」
ゴゴゴゴゴゴ
イブリース「きっ、貴様等……ッ!」
ドンッ!!…グサアアァァァァ!!
イブリース「――ッ!!」
西方司令「……これで貴様は動けまい」
イブリース「貴様ッ、槍を――」
ザシュッ!!…グサアァァ!!
天才「五行……聖……っ!」
ドドオオォォォォン!!…キュイイィィィィン
天才「ゾディアックと五行のツヴァイハンダー。両足に突き刺し……これでテメーは動け――」
ドサッ
イブリース「ハーッハッハッハッハッハァ!!」
盗賊「……」
イブリース「久々に味わうわ、緊迫感をな!」
- 166 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:06:47.41 ID:2H7KjXkEo
ズゴゴゴゴゴゴッ
イブリース「今度こそ見せてやるぞおおぉぉ!! 奥義……ッ!!」
女隊員「させるかああぁぁーッス!!」
戦士「んのやろおおぉぉ!!」
ズガシュウウゥゥ!!
盗賊「はあぁっ!」
格闘家「ああぁぁーっ!!」
バギャアッ!!
イブリース「効かぬ効かぬ効かぬウウゥゥ! そんなもの……効かぬわああぁぁ!」
青年兵「くっそおおぉぉーっ!!」
召喚士「コカトリスーッ!!」
イブリース「ヌアアアアァァァァーッ!!」
カァッ!!…ドッグアオオオオォォォォン!!
イブリース「……」
ゴゴゴゴゴゴ…ゴトゴトッ…ガシャッ
- 167 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:07:14.09 ID:2H7KjXkEo
イブリース「…………」
踊り子「……ぅ」
隊長「大丈……夫……かっ?」
踊り子「アタイ……踊り続け……」
イブリース「…………」
戦士「盗賊……っ」
盗賊「……ぐ……くっ」
イブリース「…………」
青年兵「さ……っすが……です」
召喚士「あと少し……なんだけどね……っ」
ビキビキビキィ…パキッ
イブリース「コカトリス風情が……ッ」
コカトリス「攻撃の瞬間は貴様とて、体内の密度は下がる。その隙を狙えば……」
イブリース「胴体の石化程度、容易いか? フン、まぁよくやったと称えてやる」
コカトリス「残念だ。あと1撃、放つ力があればな――」
- 168 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:08:33.68 ID:2H7KjXkEo
シュイイィィィィン
イブリース「肉体を消滅された事は幾度かあったが、奥義を食い止められたのは初めてだな」
ゴゴゴゴゴゴ…
イブリース「しかし不発に終わったわけではない。今もここに燻っておるわ!!」
西方参謀「な……んだと……ぉ!」
イブリース「少し漏れて威力は落ちたが、まぁ瀕死の貴様等を葬るには十分過ぎる程だな」
ゴゴゴゴゴゴ…ズゴゴゴッ
イブリース「今度こそ灼熱と暴風の餌食となり、その肉体を滅ぼすがいいッ!!」
ズオォッ!!
魔道士「……っ」
踊り子「ア……タイ……踊……」
マーマン「――ッ」
召喚士「駄……目か……っ」
イブリース「ハァーッハッハッハッハ!! 死ねいッ!!」
マーマン「……しゃーねぇわな」
- 169 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:09:43.40 ID:2H7KjXkEo
タンッ…シュタッ
イブリース「……?」
マーマン「ふーっ。イブリースさんよ、あんたの負けだぁ」
イブリース「何……?」
マーマン「うおおおおぉぉぉぉーっ!!」
ゴッゴオオオオォォォォ!!…ズッギャアアァァァァ!!
イブリース「――ッ!?」
マーマン「……どうだい、この大竜巻はよ」
イブリース「何のつもりだ……ッ!」
マーマン「何のつもりも何も、見ての通りよ。俺っちとアンタ、ともに閉じ込められたってわけさ」
イブリース「だからどうだと言うのだ! それで貴様は何が出来るッ!」
マーマン「なーんも出来ねぇさ」
イブリース「何ィ?」
マーマン「動けないアンタは奥義を放つ以外に手はない。俺っちはアンタを攻撃する手段がない」
イブリース「……貴様、まさか……ッ!」
- 170 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:11:18.22 ID:2H7KjXkEo
マーマン「そうさ。俺っちの全魔力を費やしたこの大竜巻の水壁」
イブリース「グ……ヌウウゥゥゥゥ!!」
マーマン「アンタの全力じゃねぇ奥義くらいは、外部に漏らす事なく……防げるハズだぜ」
イブリース「元より死ぬつもりかああぁぁ!!」
マーマン「いいじゃないの、多数の命を救えるんだ。安っすい安っすい命だぜ」
イブリース「ヌウウゥゥゥゥ……ッ!」
マーマン「ほれ、早く撃たんと暴発すんぞ?」
イブリース「……良かろうッ! ならば俺様の扇と貴様の水壁、どちらが勝るか試してくれるわぁ!」
マーマン「ヘッ、そんくらいは俺っちでも計れるさ。イブリースさん、アンタの負けだよ」
イブリース「ナメるなああぁぁ!! 俺様は……魔王イブリース様だああぁぁ!!」
マーマン「俺っちは、名前も忘れた召喚獣……魔族としちゃあ流れ者のマーマンさ」
イブリース「誇りに思うが良いマーマン!! 奥義は貴様のみの為に……爆発するのだからなぁ!」
マーマン「さぁ……後は任せたぜ……」
カッ!!…ズゴゴゴゴオオォォォォ…
マーマン「俺っちの道に……間違いはなかった……よな――――」
- 171 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:12:56.54 ID:2H7KjXkEo
……――
オーク「…………」
チョンチョン
マーマン「おーい、いつまで寝てんだ! 起きろっ!」
オーク「……ん」
モゾッ
マーマン「起きろって言ってんだろこのっ!」
ゲシゲシッ…ドカッ
オーク「……うぅん……痛いなぁ」
マーマン「おら、何寝ぼけてんだこのブタ野郎ッ!」
オーク「……ん〜っ?」
ゴシゴシ
オーク「……んーっ!!!!」
マーマン「起きたかオーク?」
オーク「マーマン……マーマン!」
- 172 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:13:44.79 ID:2H7KjXkEo
ダキッ
マーマン「お、おい……っ、暑苦しい!」
オーク「だって、久々じゃねぇですか!」
マーマン「久々って……お前が寝てたんだよ!」
ゲシゲシッ
オーク「えっ? オラが寝てた……ですか?」
マーマン「覚えてねーのか? 魔王ラーヴァナとの戦いの事をよ」
オーク「ラーヴァナ……あぁっ!!」
マーマン「そうさ。お前さんはヴァーリンとの戦いで……」
オーク「そ、そうです……オラ、スグリーヴァ様を守れなかったぁ……っ」
マーマン「そりゃあ違うぜオーク」
オーク「……?」
マーマン「スグリーヴァ様が生きてたのは、ヴァーリンとの決着をつける為だ」
オーク「……っ」
マーマン「あの人はきっちり、役目を終えて逝った。だからお前さんが悔やむ必要もねぇ」
- 173 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:15:09.98 ID:2H7KjXkEo
オーク「……でもぉ」
マーマン「お前にはこれから先、もっとでっけぇ仕事がある。だから寝てる場合じゃねぇぞ」
オーク「でっけぇ……仕事……」
マーマン「ああそうさ。お前さんはハヌマーンや法師様と一緒に、道を作ってくのさ!」
オーク「道……?」
マーマン「道だっ。魔族と人間と……そして召喚獣や生物全てが1つに生きる世界の道さ!」
オーク「……マーマンは? マーマンは一緒じゃねぇですか!?」
マーマン「ハハッ! 俺っちの仕事はどうやら別みてぇなんだわ」
オーク「別ってなんです!? マーマンも一緒に……」
マーマン「俺っちの仕事はもう……終わったのさ」
オーク「――ッ!?」
マーマン「オーク、お前さんは強い。そんで真っ直ぐで……素直で、利口だ」
オーク「マーマン!! どこに行くです!? 行かねぇでくれですっ!!」
マーマン「そんじゃ……またな。先に行って……待ってるぜ!」
オーク「マーマンッ!!」
- 174 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:15:40.30 ID:2H7KjXkEo
――……
〜南方、スグリーヴァの居城跡〜
オーク「……」
ピクンッ
ラクシャーサ「……ん?」
ピクッ…ピクッ
ラクシャーサ「!?」
オーク「……マ……マン」
ラクシャーサ「お、おいっ!! ハヌマーンさんと法師様を呼んで来い!!」
ガタッ
ラクシャーサ「お、おうっ!!」
タッタッタッタッタ
ラクシャーサ「ハヌマーンさんっ! 法師様っ、オークが目覚めたぞぉ!!」
タタタタッ
ハヌマーン「まことかっ!?」
- 175 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:16:09.68 ID:2H7KjXkEo
パチッ
オーク「…………」
ハヌマーン「オーク! オーク!」
タッタッタッタッタ
法師「オークっ!!」
オーク「マーマン……は?」
ハヌマーン「彼奴なら今は、旅に出ておるぞ」
法師「ええ……っ。貴方の無事を祈りながら、新たな同志を探す為にね……!」
ハヌマーン「お主の事を1番心配しておったのだぞ、マーマンは」
オーク「……う……っ」
ハヌマーン「どうした? どこか……痛むのか?」
オーク「う……うぅ……っ! ぐううぅぅ……っ!」
法師「オーク……どうしたと言うのです?」
オーク「マーマンは……マーマンはきっと、帰ってくるよね……っ!」
ハヌマーン「無論だ。マーマンの奴、きっと大はしゃぎで喜ぶだろうな。ハハハッ」
- 176 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/29(火) 18:16:36.42 ID:2H7KjXkEo
…
魔王イブリースの奥義は、炎と風を凝縮させ、一気にそれを放出する。
業火が暴風に煽られ、熱風と大爆発を巻き起こし、周囲を無と化す。
たった今その奥義が放たれた。しかし、周囲に変化は無く、瀕死でありながらも、
魔王討伐軍の一同は、無事生きていた。
凄まじい轟音と共に、大竜巻の内部から衝撃と火柱が起き、夜空を照らす。
マーマンによる命を賭した、最後の防壁が、魔王の奥義を完全に防いだのだ。
徐々に音は止み、光も闇の中へと解けてゆく。
火柱が細く、小さくなると、それを見届けたように、水流激しい竜巻も力を失う。
やがて全てが漆黒と無音に包まれた時、中より姿を現したのは、魔王イブリース。
コカトリスの石化は解けたが、ゾディアックと大剣は依然、両足に突き刺さり地面へ貫通していた。
魔王の表情に笑顔や怒りは一切無い。ただ無表情、呆然としたものである。
そして、そこにマーマンの姿はなかった。この世に生きた痕跡の一切が消え去った。
しばし、周囲に無言が続いた。魔王然り、召喚士ら然り。
やがて蒸発した水が雨となって降り注いだ。マーマンの死を嘆くかのように……。
- 181 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/29(火) 18:39:39.73 ID:w0uC+sDSO
マーマンさぁぁぁぁあん!!
踊り子達は踊りを媒介として魔翌力を放ったのかな
ステップと腰の動きと強い気持ちでっ!キラリンッ☆
- 183 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/29(火) 19:01:23.03 ID:lY0lMggIO
マーマンさんマジかっこいいっす……
- 186 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方) [sage] 投稿日:2011/11/29(火) 21:08:07.10 ID:1M8/xOI3o
ぽっと出の変なモンスターがここまで活躍するとは思わなかった
オークも頑張ったけどこりゃ勝てねえわ
- 187 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/29(火) 21:10:22.27 ID:kXemwxGjo
沙悟浄たんがああぁぁ!
- 188 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/29(火) 21:11:13.41 ID:VzeOog/fo
マーマンは西国軍でも国軍でもなかったから予言は外れてないのか
西国は白虎以外ロストしてるとはいえ召喚術の発祥の地だし踊りによる魔翌力・体力回復以外にも
探せば特殊な技術が見つかるかもわからんね
- 191 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/29(火) 23:26:22.06 ID:vGaBE9vDO
マーマンさんなら再度召喚獣として蘇ってくるはず
きっとそうだ(;ω;)
- 195 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) [] 投稿日:2011/11/30(水) 05:42:21.31 ID:hTDZMyit0
マーマン……泣いた
いちおつ
次へ 戻る 戻る 携 上へ