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青年剣士「運命ということ・・」
- 461 名前: ◆qqtckwRIh. []
投稿日:2013/07/27(土) 09:46:44 ID:Qg2KzmcM
時空剣士「危ない・・・・!」
ガバッ・・・ブシュッ・・
時空剣士「がはっ!」
幼剣士「・・・!」
リッチ『はは・・・・・は・・・』
時空剣士「ごほっ・・」
リッチ『・・・は・・・・・・』
・・・サラサラ・・
童子騎士「す、砂になった?」
時空剣士「・・・ごほっ・・完全にあいつは・・死んだんだ・・」
幼剣士「そ、それより・・・な、なんで僕をかばって・・・?」
- 462 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:47:20 ID:Qg2KzmcM
時空剣士「・・・はぁ・・はぁ・・」
幼剣士「・・・時空剣士さん・・・!」
時空剣士「最後だけ・・・まずったな・・・・」
青年剣士(いいや・・・君は充分やってくれたよ・・ありがとう)
時空剣士「そ、そうか・・・」
青年剣士(君がいなかったら何があったのか・・・心から感謝しているよ)
時空剣士「そう言ってもらえると・・ありがたいな」
青年剣士(もう・・・休んでくれ。最期は・・・俺がすべてやるから・・・)
時空剣士「そうだな・・・そうするよ・・・」
- 464 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:48:36 ID:Qg2KzmcM
幼剣士「・・・一体何を・・一人で・・・・?」
時空剣士「私の役割は、ここで終わりだ・・・。さっきから頭の奥で、アイツが叫んでいる」
幼剣士「・・・?」
時空剣士「・・・・幼剣士、お前の勇気をしかと見せてもらった」
幼剣士「何を・・・」
時空剣士「・・・」
幼剣士「・・・?」
時空剣士「・・・・さらば・・」カチャカチャ
幼剣士「仮面を・・・」
童子騎士「仮面を外し・・・」
- 465 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:49:14 ID:Qg2KzmcM
・・・・カランッ
幼剣士「・・・・!!!」
青年剣士(時空剣士)「・・・・や、やぁ・・」ゴホッ
童子騎士「ししょ・・」
幼剣士「お・・・・お兄ちゃんっ!!!!」
青年剣士「はは・・・、ごほっごほっ・・、あーあ、腹の真ん中にでっかい穴開いてるよ・・」
幼剣士「お兄ちゃん、何で・・・仮面が・・あれ・・・?仮面の男が・・・時空剣士・・・?」
青年剣士「そ、それはね・・・」
幼剣士「あああ、だめだよしゃべっちゃ・・・!血が・・・回復・・・、えっと・・」
青年剣士「落ち着いて・・・」
- 466 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:49:46 ID:Qg2KzmcM
幼剣士「な、何で・・・とにかく・・・お兄ちゃんが・・・生きて・・・あれ・・・」ドクンドクン
青年剣士「落ち着くんだ・・・。やっぱり運命には・・抗えないのか・・・」
幼剣士「どういうこと・・・どういうことなの・・・・」
青年剣士「いいかい・・・俺は・・・、もう長くない・・・吟遊詩人を・・横に・・・」
幼剣士「えっ・・・えっ・・・・、わかんないよ・・・えっ・・・」
青年剣士「落ち着け!!!」
幼剣士「ひっ・・・」
青年剣士「今は・・・落ち着いてくれ・・・。吟遊詩人を・・連れてくるんだ・・・、俺の横に・・・」
- 467 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:50:17 ID:Qg2KzmcM
幼剣士「・・・・!」
童子騎士「・・・師匠」
幼剣士「わかった・・・つれてくる!」
吟遊詩人「・・・」
幼剣士「吟遊詩人・・・」グイッ
吟遊詩人「・・・」ダラリ
幼剣士「よいしょ・・・」グスッ
ヨロヨロ・・・ドサッ
幼剣士「連れてきた・・・よ・・・」
青年剣士「よし・・・、それでいい・・・それで・・・」
幼剣士「・・・・」
- 468 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:51:00 ID:Qg2KzmcM
青年剣士「いいか、仮面の裏に・・・俺の手紙がある・・、それを・・・・後で・・読むんだ・・」
幼剣士「・・・・」
青年剣士「・・・全ての・・・ことが書いてある・・・」
幼剣士「うん・・・」
青年剣士「・・・俺は・・、俺の予言の事通りだったわけか・・・」
幼剣士「・・・?」
青年剣士「いや・・待て・・よ・・・、だとしたらあの時の・・手紙は・・・誰が・・・・」
幼剣士「・・・」
青年剣士「・・・・なるようになるのか・・?」
幼剣士「あ・・・そうだ、お兄ちゃん、あなたの・・・子供が・・・生まれたんだよ・・・」
- 469 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:51:30 ID:Qg2KzmcM
青年剣士「俺の・・・・、そうか・・・、そうか・・」
幼剣士「だから・・・」
青年剣士「・・・安心しろ・・、吟遊詩人は助ける・・・・・・」
幼剣士「えっ?」
青年剣士「・・命転身の・・・・・術・・・」
・・・パァァァッ!!!
・・バシュゥゥゥッ!!
- 470 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:52:01 ID:Qg2KzmcM
幼剣士「うわ・・・光が・・・!」
青年剣士「・・・・」
幼剣士「・・・!」
童子騎士「なっ・・・・」
吟遊詩人「・・・・ぷはっ!」
幼剣士「ぎ、吟遊詩人!!!」
吟遊詩人「あれ・・・、ここは・・・?確か、リッチが・・・」
幼剣士「お兄ちゃんが、助けてくれたんだよ・・・!」
青年剣士「・・・」
吟遊詩人「えっ・・・せ、青年剣士さんが何でここに・・・!」
幼剣士「仮面の男の正体は、お兄ちゃんだった。けど、まだ分からない事がたくさんあって・・・」
- 471 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:52:37 ID:Qg2KzmcM
童子騎士「・・・師匠?」
青年剣士「・・・」
幼剣士「・・・?」
吟遊詩人「・・・?」
童子騎士「おい・・・師匠、息してない・・・・」
幼剣士「えっ?」
青年剣士「・・・」
幼剣士「え、ねえ・・・嘘でしょ?」
青年剣士「・・・」
幼剣士「お兄ちゃん、目を覚まして。折角会えたのに、またさよならなんて嫌だよ・・・ねぇ・・・」
- 472 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:53:07 ID:Qg2KzmcM
吟遊詩人「また・・・また・・・?また私のせい・・・で・・・?」
幼剣士「吟遊詩人のせいじゃない・・・!」
吟遊詩人「でも・・・でも・・・・」
幼剣士「・・・違うから・・・・」
童子騎士「な、なぁ!そういや、師匠、仮面の裏に何かあるっていってなかったか!?」
幼剣士「そうだ・・・手紙・・・・!」
・・・・ゴソゴソ・・
幼剣士「裏に・・・手紙が・・・・・・・あった!」
童子騎士「早く・・・読んでくれ!助け出す方法があるかもしれない!」
幼剣士「待って・・・えっと・・・・・・・」
- 473 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:53:37 ID:Qg2KzmcM
"これを見てる時には・・・何て事は書かない。こういうのは俺に合ってないからね"
"吟遊詩人は助かったか?"
"これは全て仕組まれた事だった"
"俺が飛ばされたのは遥か未来の中央国だったんだ"
"そこで知ったのは、俺が消えた後に何があったのかだった・・"
"全てを知る者、時空剣士として俺は再びこの時代へ戻ってきた"
"俺の事は、誰にも言わずあの墓へ埋めてくれ"
"そして、3年後の今日、また俺に会いにきてほしい"
"なぜ3年後かは、俺にも分からない。過去の俺から未来の俺に手紙があった"
"この手紙も、その手紙に乗っ取って書いたものだから・・・"
"俺のもう1つネックレスを、俺の息子に渡してほしい・・・最後のお願いだ"
"そして・・・ありがとう、幼剣士"
- 474 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:54:08 ID:Qg2KzmcM
幼剣士「・・・・」
吟遊詩人「・・・」
童子騎士「・・・」
幼剣士「この事を言わずに・・・・」
童子騎士「3年後の今日に何があるんだ・・・?」
幼剣士「分からない・・・けど、これがお兄ちゃんの願いなら・・・」
吟遊詩人「うん・・・私にも手伝わせて・・・」
幼剣士「・・・うん」
青年剣士「・・・」
- 475 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/27(土) 09:54:41 ID:Qg2KzmcM
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・
・・・
・・
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- 476 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/07/27(土) 09:57:30 ID:Qg2KzmcM
今回は5部の付け足しなどがメインだったので、あまり新鮮味がなかったかもしれません。
次回、明日の朝9時に「最終回」を投稿致します。
今までコメントを下さった方々、ありがとうございました。
- 477 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/07/27(土) 09:59:10 ID:ru.vYNqI
や、やばい…青年剣士死んでもうたのか…?
な、なんにしても一先ず乙
- 479 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/27(土) 10:42:24 ID:5IE5kqlA
乙。いよいよ「最終回」か。お待ちしています。
以前、青年剣士の年齢について聞いてたものだけど、当時は23だったっけ。
あれから1年半後に幼剣士たちとの再会。ということは「3年後」は青年剣士は27〜28歳くらいか?
やべっ、俺と同い年くらいになったw
- 481 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:02:43 ID:yds2lbJg
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――――【魔界・バハムートの城】
赤髪少女「・・・」
竜側近「・・・遅すぎましたね」
赤髪少女「・・・」
・・・ドサッ
青年剣士「・・・」
赤髪少女「・・・もう、どうにもならないの?」
- 482 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:03:20 ID:yds2lbJg
竜側近「完全に生命活動が停止しています。竜の血はまだ流れているようですが・・・」
赤髪少女「・・・」
竜側近「・・・」
・・・スッ
大魔道(中級魔道)「・・・」
竜側近「大魔道様・・・」
大魔道「久々にやっとあえたと思ったら・・・何しているんですか・・・少年剣士・・・いえ、英雄剣士・・・」
- 483 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:03:50 ID:yds2lbJg
赤髪少女「・・・誰?」
竜側近「魔族との混血の魔道士様です。彼から今回の事を伝えていただきました」
大魔道「・・・青年剣士の魔力を感じ、急いで太陽の国へと足を運んだが・・・遅すぎた」
赤髪少女「・・・」
大魔道「・・・」
竜側近「最後に一目見れて・・・嬉しかったです。これ以上、この方の体を晒すようなマネはやめましょう。あまりにも・・・」
赤髪少女「・・・お兄ちゃん・・・、また、助けられなくて・・本当にごめんね・・・」グスッ
- 484 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:04:33 ID:yds2lbJg
大魔道「待ってください・・・命転生の術」ボソッ
竜側近「?」
赤髪少女「命転生の・・術?」
大魔道「私が長年・・研究し、編み出した秘術です。命あるものから、命を絞り出す。また、魔力を生命力へと変える夢のような魔術・・・」
赤髪少女「!!」
竜側近「なんと・・・」
大魔道「魔界に来てから、更に研究は進みました。ですが、まだ完璧といえるほどではなく・・・」
赤髪少女「じゃ、じゃあ!!私の命を使ってよ!!!それで青年剣士が助かるんでしょ!?」
- 485 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:05:18 ID:yds2lbJg
竜側近「・・・いけません!貴方は仮にもバハムート様を継ぐ身!何かあってはいけないのです!」
赤髪少女「・・・」ガクッ
大魔道「それに・・・英雄剣士は既に竜の血を受けている。これ以上・・・、彼に竜の力を与えては何が起きるか・・・」
赤髪少女「それじゃ・・・やっぱり無理なの・・・?」
大魔道「いえ・・・実は・・・」
・・・・ガチャッ・・・・バタン!!!
赤髪少女「また・・・誰か来たの・・?」
- 486 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:05:58 ID:yds2lbJg
???「あーぁ・・・面倒くせぇ・・・・・」
赤髪少女「・・・・誰なの?」
竜側近「お、おい!ここは神聖なる場所!一介の人間が入っていい場所では・・・・人間?人間がなぜここに?」
大魔道「私がよんだのです」
竜側近「大魔道様が・・・?」
???「面倒くせぇとも・・・言ってられねぇか!ハハハ!我が息子の大ピンチだって聞いたからな!」
竜側近「息子・・・?まさか・・・」
赤髪少女「貴方は・・・」
- 487 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:06:32 ID:yds2lbJg
大魔道「詳しく話している暇はありません。さ、こちらへお願いします"初代英雄剣士殿"」
英雄剣士「・・・あーあー。我が息子ながら・・・無理しやがって。本当にこれで生き返るんだろうな?」
・・・カチャッ・・ドスン
大魔道「相変わらず・・大剣は大きいですね・・・。生き返ります・・・ですが、本当に良いのですか?命転生を使えば・・・いくら貴方といえども・・・」
英雄剣士「俺の力を持っていても、どうなるか・・・わからないんだろ?それでも・・仕方ねぇだろ・・・」
大魔道「・・・」
英雄剣士「俺はコイツに何ひとつ親父らしいことをしてやれなかった。まさか、久々に会う姿がお互いこんな場所で・・こんな風だとは思わなかったがな」
- 488 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:07:05 ID:yds2lbJg
竜側近「英雄剣士殿・・・」
赤髪少女「・・・」ゴクッ
大魔道「では・・・始めます。命転生・・・・!」パァッ!!
英雄剣士「ぐ・・・ぐぐっ・・・!体のそこから・・・ビキビキと・・・・!」ビキビキ
大魔道「我慢してください・・・!」
英雄剣士「うぬっ・・・・ぬぬ・・・!」
大魔道「・・・」パァァ
英雄剣士「・・・・っ」ビキビキビキ・・・
- 489 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:07:59 ID:yds2lbJg
大魔道「・・・・はぁっ!」
・・・パァァァッ!!!!!
英雄剣士「がああああっ!!」
・・・・・・・シュン・・
大魔道「はぁ・・・はぁ・・・・」
赤髪少女「・・・光が消えた・・、術が終わったの?」
- 490 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:08:43 ID:yds2lbJg
大魔道「・・・・ふぅ・・終わりましたよ」スッ
英雄剣士「・・・む、終わりか?」
大魔道「終了です。お疲れ様でした」
英雄剣士「えらくアッサリしてるな?本当にこれで終わったのか?俺の体は何も起きてないぞ?」
大魔道「膨大な魔力を持つ貴方だからこそですよ・・・普通なら死んでいると思いますよ・・・」
英雄剣士「ハハハ!やっぱり俺はすげえやつだな!」
赤髪少女「た・・・助かった?生き返ったの・・・?」
竜側近「ど、どうでしょう・・・」
大魔道「・・・」
・・・・ピクッ
- 491 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:09:14 ID:yds2lbJg
赤髪少女「・・・・動いた!」ビクッ
大魔道「うまく・・・いったようですね。しかしこのような事は本来、神の意思に反すること・・・・・」
竜側近「・・・」
赤髪少女「でも・・・大魔道はなんで・・・こんな秘術を生ませたの?」
大魔道「私はですね・・・・、いえ。僕はですね・・・、昔から人よりも・・・少しだけ先の未来が見えるのですよ」ニコッ
赤髪少女「・・・?」
竜側近「・・・」
・・・ドサッ
英雄剣士「む、むお・・・・」
竜側近「英雄剣士殿!」
- 492 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:09:46 ID:yds2lbJg
大魔道「・・・英雄剣士さん、大丈夫ですか」
英雄剣士「平気だ・・・それよりも、世界が俺を呼んでいるのだ。出発せねば・・」
赤髪少女「お兄ちゃんに・・挨拶はしていかないの・・・・?」
英雄剣士「今更・・何が面白くて顔を合わせるんだ。今回のことはコイツには隠しておいてくれ」
竜側近「しかし・・・」
英雄剣士「頼む」スッ
竜側近「あなたが・・・頭を下げるなど・・・!」
英雄剣士「俺はまだまだ・・旅をしたいんだ・・・頼む」
赤髪少女「・・・わかった」
- 493 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:10:16 ID:yds2lbJg
青年剣士(・・・)
大魔道「・・・英雄剣士さん、先ほどの倒れこみ、あなたの身体は・・恐らく・・・」
英雄剣士「ああ、いい・・いいよいいよ。気にするな。というか言うな。面白くなくなる」
大魔道「・・・」
英雄剣士「・・・俺だって、こんな冒険バカな親父で心底悪かったと思ってるよ」
青年剣士(・・・)
英雄剣士「だけど、こいつが英雄剣士になったと聞いた時は心底誰よりも喜んだと思う。今すぐ会いにいきたかった」
赤髪少女「・・・」
英雄剣士「だが、いまさら会ったところでかける言葉が見つからなかった」
- 494 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:11:14 ID:yds2lbJg
青年剣士(・・・)
英雄剣士「そして久々に会ったら、お前の命を助けたので俺の身体に異変が起きました・・・・だ?そんなので誰が喜ぶんだよ」
大魔道「英雄剣士さん・・・」
英雄剣士「正直、お前が俺に会いに来て、再び息子に会わせてくれたのは感謝するよ。ありがとう」
大魔道「・・・」
英雄剣士「それじゃ、俺はまた放浪の旅にでも出ようかな・・・・!」ノビノビ
青年剣士(・・・)
赤髪少女「ありがとう・・・」
竜側近「ありがとうございました」ペコッ
英雄剣士「おう・・・」
・・・ギィ・・・・・・バタン
- 495 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:11:47 ID:yds2lbJg
青年剣士「・・・」
・・・ムクッ
竜側近「!」
大魔道「青年剣士・・・目が・・・」
青年剣士「はい、覚めてました。僕の親父が・・僕を助けてくれたんですね」
大魔道「・・・」
赤髪少女「まだ近くにいるよ!挨拶しにいこうよ!!」
青年剣士「・・・いや、いいよ」
赤髪少女「・・・なんで!!」
青年剣士「・・・」
竜側近「・・・」
- 496 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:12:30 ID:yds2lbJg
青年剣士「・・・きっと、お父さんは・・まだ会いたくないんです。じゃなかったら・・・」
赤髪少女「そ、そんなことないよ!!ぜったい!!」
青年剣士「赤髪少女・・・」
竜側近「私も恐縮ながら、赤髪少女様と一緒の考えです。長い間会ってなかった親子同士・・・わだかまりが出来てても不思議じゃありません」
青年剣士「だったら・・・」
竜側近「しかし、親子というのはどこまでいっても親子なのです。一声お互い掛け合うだけで、自然と・・わだかまりも解けるものです」
青年剣士「・・・僕は・・」
大魔道「・・・未来が見える」
青年剣士「え?」
- 497 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/28(日) 09:13:07 ID:yds2lbJg
大魔道「そこの扉からすぐに追いかけなさい」
青年剣士「・・・?」
大魔道「・・・あなたの人生が変わる何かが、そこにはあります。そう・・見えるのです」
青年剣士「・・・」
大魔道「・・・」ニコッ
青年剣士「そ・・・そんなわけ・・。あ、いえ!・・・わかりました」ガバッ
・・・・タッタッタ・・・・ギィ・・・バタンッ!!
竜側近「・・・本当ですか?」
大魔道「うそです」キッパリ
竜側近「はは・・・きっかけ作りには丁度良かったかもしれませんね」
赤髪少女「・・・?」
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