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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その16
- 271 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2010/06/24(木) 15:46:23.60 ID:ZiLtQvQo
〜西方司令部、地下〜
神官「……」
カツカツカツカツ…
エリート「どうかなさいましたか?」
神官「いえ…っ、まるで秘密基地のようですね…」
皇太子「機密事項のものも少なくはないからな」
神官「成程…」
西方参謀「…ひっく。おぉーっと、こちらです」
青年兵「ここが……研究機関…!」
正面にそびえる巨大な扉。その重々しさが不気味な雰囲気を更に強調している。
エリート「では…参りましょうか」
神官「……はい」
初見の神官や青年兵の顔が強張る。
ガチャッ……ギイイィィ…
青年兵「……!?」
- 272 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 15:47:24.27 ID:ZiLtQvQo
研究者「よーし!オッケー!!」
白衣「もしもーし!聞こえますかー?」
研究者「……うーん、音がちっちぇーなぁ…」
白衣「あほー!お前の声がちっちぇーんじゃねぇのか?」
研究者「大声だったろーが!」
神官「……」
青年兵「なんだか…イメージと違う…な」
肩透かしを食らったような表情の神官らの前へ、一人の老人が歩み寄る。
テクテクテク…
皇太子「やぁ、研究は順調かな?」
老人「これは殿下…お久しゅうございます。お陰様で…」
神官「こちらが…責任者の博士殿で…?」
エリート「あ、彼は……」
エリートが言葉を返し始めると、奥より一人の少年が駆け寄る。
神官「……子供…!?」
- 273 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 15:48:04.33 ID:ZiLtQvQo
タッタッタッタッタ…
少年「待てー!待つのらー!!」
青年兵「!?」
少年は慌てて老人を押しのけ、皇太子の前へと立つ。
少年「よく来たのら!殿下!!」
皇太子「博士、お元気そうで何より…」
青年兵「博士…!?」
エリート「こちらの方が、研究機関責任者の『博士』殿です」
博士「博士なのら。よろしく!」
博士と名乗る少年の姿をした男が、ニッコリと笑顔を見せる。
続けて押しのけられた老人が言葉を発す。
助手「私は助手と申します。以後、お見知りおきを」
エリート「こちらが西国の宰相、エリート殿です」
博士「それで、今日は何を見たいのら?」
皇太子「例の通信技術について、少し宜しいかな?」
- 274 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 15:48:37.61 ID:ZiLtQvQo
博士「おぉ!任せるのら!おーいっ!!」
研究者「はい」
助手「電話の準備を…」
白衣「はいはーい!」
神官「…電…話?」
博士「うむ!電話なのら!」
エリート「本国が今、重点的に進めている研究です」
博士「そうなのら!これはとびっきりの発明なのら!」
研究者「準備出来ましたー!」
助手「ではこちらへ…」
皇太子「さぁ、参ろう」
青年兵「……」
テクテクテク
博士「まず、通信についての説明をするのら!」
博士は得意げな顔で話を続ける。
- 275 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 15:49:38.51 ID:ZiLtQvQo
博士「現状の通信は伝声管を通じて行っているのら!」
神官「伝声管…」
助手「管を通して声を送る…。本国では主に砦や船で運用していますじゃ」
神官「なるほど…。似たようなものは西国にもありますね…」
博士「次にこれなのら!」
博士は細長い紐を手に取る。
青年兵「……紐?」
博士「正確には絹糸なのら。そしてこの両端には、器をつけてあるのら」
神官「…これは?」
助手「木を削り出して作った筒状のものです。簡易的ですが…」
博士「神官殿!こっちを持つのら!」
神官「は、はい…」
博士「青年兵くんはこっちを持つのら!そしたら糸をしっかり張るのら!」
青年兵「は、はいっ!」
二人は両端を手に取り、糸をしっかりと張る。
- 276 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 15:50:13.22 ID:ZiLtQvQo
博士「神官殿は器を耳に当て、青年兵くんは口元へ当てるのら!」
神官「……?」
青年兵「は、はい!!」
博士「そしたら青年兵くん。小声で何か話してみるのら!」
青年兵「は、はい…。えぇと……あーあーあー」
神官「!!」
青年兵「へっ…!?」
神官「す…凄い…!!」
博士「へっへー!これが糸の振動を使った震話、なのら!」
助手「今度は神官様が器を口元へ…」
二人は耳と口に当てた器を入れ替える。
青年兵「……」
神官「……始めまして。神官と申します」
青年兵「声が…っ!?」
神官「聞こえますか?」
- 277 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 15:51:12.67 ID:ZiLtQvQo
青年兵「す…凄…っ!!」
博士「でもこれは実用に耐えられるレベルじゃないのら」
エリート「常に糸を張っていなくてはいけないという条件がありますからね…」
神官「な…成程。しかし声の震えによって…遠方との会話を成すとは…!」
助手「実は…震話については既に判明していた事なのですじゃ」
皇太子「今回はそれを更に向上…いや、革命させたといってもいいか」
博士「うむ!いよいよ電話の紹介なのら!」
神官「電話……」
博士「電話、その名の通り電気を使った話なのら!」
神官「電気……ですか…!?」
博士「うむ!声を電気に変え、電気を通す金属の線を通して送るのら!」
神官「電気に…変える!?」
助手「そうです。まだ細かい仕組みまではお教えできませんがね」
青年兵「そうする事で…一体何が…!?」
博士「うむ!百聞は一見にしかずなのら!!」
- 278 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 15:53:00.40 ID:ZiLtQvQo
テクテクテク…
神官「これ…は?」
手渡された二つの器を神官は怪訝な顔で見つめる。
博士「こっちが送話機。こっちが受話器なのら!」
助手「こちらで話し…こちらは耳に当て、相手の話を聞き取るのですじゃ」
神官「会話が…出来るのですか!?」
博士「そういう事!青年兵くんはあっちの装置へ行くのら!」
青年兵「は、はい…っ!」
タッタッタッタッタ…
神官「随分遠いですね…」
博士「これでも近い方なのら」
助手「今回は分かりやすく、電線ではなくこちらを使いますじゃ」
神官「これは…?先程と同じ絹糸…ですか?」
博士「うむ!しかし金行の鉱石を練りこんだ、電気を通す絹糸なのら!」
エリート「養蚕の際に鉱石を混ぜ込むのですよ」」
- 279 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 15:54:48.09 ID:ZiLtQvQo
神官「な、なんと……っ」
博士「さっきの震話は糸をしっかり張ったが、今回はこのままなのら」
皇太子「……」
博士「では…早速ためしてみるのら!」
博士は反対側の装置に立つ白衣に手を挙げ、合図を送る。
青年兵「……き、聞こえますかー?」
神官「っ!!」
青年兵「あ、あの…聞こえますか…?」
神官「え…ええ…っ!聞こえます!」
青年兵「おぉ!聞こえた!!凄い…っ!!」
神官「あ、あんなに…離れているのに…会話が…!」
青年兵「ええっ!これは凄い…!凄いじゃないですか!!」
博士「えっへん!どうなのら?」
神官「素晴らしい…!これが……電話!」
博士「うむ!まだ試作段階だけど、実用に向けて頑張っているのら!」
- 280 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 15:55:34.86 ID:ZiLtQvQo
〜西方司令部、更衣室〜
西方副指令「はーい。待ってたわよ」
西方兵「男性の皆様はこちらへどうぞ」
戦士「おう」
テクテクテク…
西方副指令「レディはこっち。早速サイズ合わせしましょ」
魔道士「はいっ。お願いします!」
西方副指令「じゃあ服を脱いで頂戴」
盗賊「…う、うむ」
シュルシュルッ…パサッ
西方副指令「……でか」
盗賊「……?」
西方副指令「い、いや…っ。続けて…!」
魔道士「これでいいですかぁ?」
西方副指令「ええ。じゃあ順番にドレスを渡すわね」
- 281 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 15:56:29.16 ID:ZiLtQvQo
…
ウィッチ「…問題ないでございます!」
魔道士「ウィッチちゃんカワイイー!」
西方副指令「二人とも着慣れているわね。グッドよ」
チラッ
盗賊「…ん……くっ」
西方副指令「やっぱり…ダメ?」
盗賊「…胸が…入らない」
魔道士「……」
ウィッチ「……」
西方副指令「…仕方ないわね…どうしましょ」
盗賊「……うぅ」
魔道士「あの…東方のドレスじゃ駄目ですかね…?」
西方副指令「東方のドレス…?」
魔道士「はいっ!ちょっと取ってきますね」
- 282 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 15:57:30.15 ID:ZiLtQvQo
…
戦士「…んしょ。まぁこんなもんか」
召喚士「やっぱり何度着ても着慣れないね…」
サモナー「僕も…」
戦士「ご馳走のためだ…。我慢我慢…!」
召喚士「あははっ!」
戦士「おいおい笑うなよ…」
召喚士「ごめん…。でも、嬉しくってさ!」
戦士「はぁ?」
召喚士「なんだか些細な事で笑いあえるのって…いいなって」
サモナー「ははっ…そうかもね」
戦士「何だよ…。俺は道化師か?」
召喚士「そうじゃないよ!えっと…盛り上げ役?」
サモナー「ムード−メーカーかな?」
戦士「ふぅん…。なんか褒められてるのかよく分かんねぇな!はははっ!」
- 283 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 16:15:05.49 ID:ZiLtQvQo
テクテクテク…
魔道士「おまたせしました!これです!」
盗賊「…ありがと」
西方副指令「綺麗なデザインねぇ!ちょっと着てみて!」
盗賊「…う、うん」
シュルッ…グイッ…キュッ
盗賊「…魔道士…後ろ頼む」
魔道士「はいっ!」
クルッ…シュルシュルッ…キュッ
魔道士「…どうですか?」
盗賊「…ん。ありがと」
ウィッチ「……き、綺麗…っ」
西方副指令「…………」
盗賊「…だ、駄目かな…?」
西方副指令「……最っ高」
- 284 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/24(木) 16:32:11.38 ID:Toic6YAo
_
,、-' ‐、`ヽ ̄l
/,. i 、ヽ l | | ヽ‐f
l |ヽヽヽ| l.|ヽヽ l、
''i Fv`=v|l | コ__/
| ト、'- j.l| ∠- 、
l ヽ「川 Y:.:,:.:.:.:.:.ヽ
`ウl:.:.:/:.:,!:.:.:.:.:.:.:.:|
r{:.:|:./:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
/:.:.|:./:.:/.:.:.;/:.:.:.:./
|:.:.:.ソ_∠:./:.:.:.:.:.:.:|¨`!
/.:厂 /-、:.:.:.:.:.:.:.| |
/:.:.| ,/ _>、:.:.:.:/ 」
|:./ _, -'─\.ヽ:.:.|<
/ /:.:.:.:.:.:`丶、\lノ:.:.:|
/ ト、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:.:.:.:.:.:|
ヽ.l.l.j \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
/ \ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:論
. l \ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ `>
ヽ、_二ニ二ヽ ヽ.、:.:.:.:.:.:.:ヽ`¨ ‐'
\ \`丶、:.:.:\
ヽ. ヽ `¨ー`
l. l
l ,J
川*'A`) 「…だ、駄目かな…?」ニカ
ζ(゚ー゚*ζ「……き、綺麗…っ」(キメェ)
川゚ -゚)「に・・・似合ってるぞ」(キメェ)
召喚士、また晒し者にされるの巻
- 285 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 16:46:12.94 ID:ZiLtQvQo
〜西方司令部、地下〜
神官「ありがとうございました」
博士「うむ!またいつもで見にくるのら!」
助手「公開出来る限りでお見せ致しますよ」
エリート「同盟の条件通り、通信技術については開発完了と同時に…」
神官「宜しいのですか…?このような大仰な…」
皇太子「例えば……」
神官「…?」
皇太子「本国と西国…互いの城同士、電線で結んでみたいとは思わぬか?」
青年兵「!?」
神官「……」
皇太子「遠方ながら、いつでも迅速に連絡を取る事が出来たり…な」
神官「それは……非常に素晴らしいですね…」
皇太子「この島も互いの領土となったし、距離的にも中継地として勝手が良いな」
神官「……!!」
- 286 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 16:46:41.10 ID:ZiLtQvQo
エリート「まぁ確かに…。意外と好都合でしたな…」
皇太子「楽しみだな…!はははっ!」
神官「……ええ」
エリート「では、戻りましょうか」
助手「本日はありがとうございました」
皇太「こちらこそ。邪魔をした」
神官「ありがとうございました」
博士「うむ!」
青年兵「…おや?これは…?」
博士「…ん、それは瓶ら」
神官「…カメラ?」
博士「ちーがーうー!瓶ら!!」
助手「まだ研究段階なのですが、景色を写し出す装置です」
皇太子「ほぉ、興味深いな!」
博士「瓶の底に小さな穴を開けてあるのら。そこに…」
- 287 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 16:47:25.85 ID:ZiLtQvQo
コトッ
博士「こうして景色が写りこむ事で壁に描写できるのら!」
エリート「何か使えそうなのですか?」
博士「うむ…。現段階では模写程度しか浮かばないのら」
助手「ようやくこの大きさまで縮小化したところです」
神官「……カメラ…か」
博士「何か光を取り込む…そう、感光の紙でもあれば……」
青年兵「…?」
博士「いやね、そうすればそれを紙に写し出して保存する事も出来るのら」
エリート「本当…ですか…!?」
博士「理論上は可能なのら!」
皇太子「そうしたら、もはや肖像画など不要になるな…!はははっ!」
エリート「確かに…!」
博士「後の世まで…その姿を残しておけるのら!!」
博士は目を輝かせ、研究者というよりは子供心のある一面を浮かべた。
- 288 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 16:48:08.09 ID:ZiLtQvQo
〜西方司令部、1階〜
テクテクテク…ゾロゾロ…
召喚士「あ…皆さん」
皇太子「おぉ、どうした?」
魔道士「晩餐会の衣装合わせです。えへへ!」
エリート「そうでしたか…!」
青年兵「そうだ、殿下……」
皇太子「…ん?」
青年兵「戦士さんの件ですが……」
皇太子「おぉ、そうであったな。ちょうど良い。一緒に来てくれ」
戦士「…はい」
エリート「朱雀先生とウィッチさんも宜しいですか?」
召喚士「…もちろんです」
ウィッチ「はいでございます!」
盗賊「……」
- 289 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 16:48:51.98 ID:ZiLtQvQo
〜司令室〜
西方司令「はあぁ…。そんな…しかし私は何もする事が出来ず…うぅっ」
エリート「司令は何もしなくて宜しいので…」
西方司令「ああぁ!それはそうですよね!はぁ…とんだご迷惑を……」
皇太子「…・・・それで、私の聞いた話の内容にて、嘘偽りはないのだな?」
戦士「はい。その通りです」
皇太子「……ふむ」
召喚士「殿下、戦士は無闇に暴力を振るうような男では…」
皇太子「安心したまえ。分かっている」
エリート「問題はいかに罰を軽くするか…」
青年兵「今までの功績では駄目なのでしょうか…?」
エリート「ある程度は考慮されるが…高官、しかも経済機関のだ」
皇太子「ワーカーとしての職に、何かしら支障が生じるかもしれんぞ」
戦士「……」
召喚士「罪は軽くなるけど…ワーカーとしての仕事はなくなる…か」
- 290 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 16:49:31.90 ID:ZiLtQvQo
エリート「最悪、そういう事になりますかね…」
ウィッチ「私のせいで…ごめんなさいでございます!」
青年兵「もし、それを選択した場合は…」
エリート「手段は二つ。一つはパーティーとしての職を諦める」
皇太子「もう一つは、戦士君がパーティーを抜けるか…だな」
召喚士「……」
青年兵「そ、そんな……っ!」
戦士「まぁ…仕方ないわな」
ウィッチ「そんなの駄目でございますっ!」
戦士「でもな…俺の身勝手で召喚士達にまで迷惑はかけらんねぇ」
召喚士「それは違う!戦士がいてこそ…四人いてこそのパーティーだろ!」
青年兵「二人とも…!お、落ち着いて……」
皇太子「仕方ない……アレでいくか」
エリート「……え…っ?……まさか?」
皇太子「特例だよ特例…。はははっ!」
- 291 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 16:51:06.75 ID:ZiLtQvQo
召喚士「……あ、あの…っ」
皇太子「ワーカーであってワーカーじゃない。それなら依頼も受けられるだろう」
戦士「だから…どういう事……」
エリート「朱雀先生のパーティーを…国軍お抱えの専属とするのです」
召喚士「!?」
青年兵「それって…国軍に属するという事ですか…?」
皇太子「正式には属すわけではない。但し国軍の依頼をこなして貰う」
召喚士「…つまり…ワークショップを介さないという事ですか…?」
皇太子「そう。本国の管理するワークショップを介さず、国軍経由で働いて貰う」
戦士「そんな事…可能なんすか!?」
エリート「いるじゃないですか。お知り合いに」
召喚士「え…っ!?」
青年兵「国軍お抱えのワーカー…ですか…?」
皇太子「ランキングにも載らず、国軍と直結して働いているワーカー…」
召喚士「……そ、そうかっ!……マ…マジシャンさんか…っ!!」
- 292 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/24(木) 16:54:33.45 ID:ZXThWsAO
今追いつきました
この分だと全50部ぐらいの大作になりそうですね
脱稿は来年以降でしょうか
がんばってください
- 293 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/24(木) 17:11:46.23 ID:Oqh.viw0
今日のおまけは>>284で決定だな…
- 294 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 18:04:48.41 ID:ZiLtQvQo
戦士「マジシャンさんが…!?そうか、だから功績ランクにも名前が…」
皇太子「普段はそうそう会う事はないんだけどね」
召喚士「そうなんですか…?」
エリート「国軍絡みだと匿名性が大きいからね」
青年兵「なるほど…」
ウィッチ「そうすれば、戦士様は助かるのでございますか!?」
エリート「まぁ…お父上の出方次第ではありますが…」
皇太子「なんとか穏便に事は進むかな」
ウィッチ「お…お願いしますでございますっ!」
皇太子「私からもお父上へは話してみるとするよ」
戦士「申し訳ありません!何から何まで…!」
皇太子「いやいや、悪い事をしてつもりはないのだろう?」
戦士「それは…もちろんです!」
皇太子「ならば良いではないか。堂々と胸を張るがいい。はははっ!」
皇太子は大声で笑い飛ばした。
- 295 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 18:05:16.81 ID:ZiLtQvQo
…
召喚士「では、失礼します」
皇太子「うむ」
カチャッ…パタンッ……テクテクテク…
召喚士「良かったね!戦士!」
戦士「…すまん。迷惑かけちまって…」
ウィッチ「いえっ!悪いのは私なのでございます…」
召喚士「大丈夫だよ!」
戦士「でも…ワーカーとしては……」
召喚士「いいじゃない。人々の為に魔物と戦う…。形は変わらないよ」
戦士「…ん…まぁ」
召喚士「さ、みんな待ってるし…部屋に戻ろうよ!」
戦士「お、おう…っ」
召喚士「ウィッチさんも気にしなくて良いですからね…!」
ウィッチ「……はい…でございます」
- 296 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/24(木) 18:06:15.22 ID:ZiLtQvQo
〜部屋〜
魔道士「良かったじゃないですか!」
戦士「すまん…。国軍付のワーカーになっちまった…」
盗賊「…いいと…思うぞ」
魔道士「そうですよ!なんだか特別みたいでかっこいいじゃないですか!」
召喚士「ええ…!」
戦士「なら…いいけどよ」
サモナー「結果的には良い方向にいったかな」
召喚士「そうですね…。ひとまずは解決って事ですね」
戦士「……おっしゃ!」
バシッ!!…バシッ!!
戦士「もう忘れて…これからは前に進むのみだ!」
盗賊「…うん!」
魔道士「そうですよ!頑張りましょう!エヘヘッ!!」
召喚士「うんっ!頑張ろう!!」
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