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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その15
498 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/06(日) 01:06:51.07 ID:lcfMYdQo
〜北東の村〜

左翼長「やはり見当たらんか……」

騎士長「こうなると…穴に落ちたとしか考えられんな…」

参謀「……捜索隊の準備を進めます」

左翼長「おう…っ」

左翼長は胸ポケットより煙草を取り出し、火を付ける。

シュボッ…

左翼長「……」

ゴトッ…ドンッ…

左翼長「……?」

煙草を燻らす左翼長の背後から物音が聞こえる。

左翼長「何だ…ぁ?」

ガチャガチャッ……バンッ!!

左翼長「……!?」

背後にある建物の残骸。そのドアが突如開き、中より槍を手にした男二人が姿を見せる。


499 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/06(日) 01:07:19.10 ID:lcfMYdQo
左翼長「ぶ…無事だったか!!」

戦士「あれ…?おじさん!?て事は…地上に戻ったのか」

戦士父「みてぇだな」

左翼長「っ!!」

ポロッ…

戦士父「おい、煙草落ちたぞ?…聞いてんのか?」

左翼長「……も、もしかして…っ」

戦士「ああ…!記憶…戻ったぜ!!」

左翼長「は…はは…っ!そうかい…そうかよっ!!」

戦士父「迷惑かけたな。色々と…」

左翼長「ったく…。心配掛けさせやがって…」

ザッザッザ…

騎士長「おぉ!?帰ってきてんじゃねぇか!!」

参謀「その建物が…地下へ繋がって…?」

戦士「ああ。そうらしいな…」


500 :GEPPERがお送りします [] :2010/06/06(日) 01:21:09.06 ID:8ddhp8E0
ちなみにさっきの戦闘では親父さんには槍二本渡したのか?


501 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/06/06(日) 01:26:27.64 ID:iP8Iz.DO
>>500
親父さんには十字槍
戦士はきとい(携帯で変換できない)の戟
親父さんが使ってた二本槍の片割れは、オークが所持

だろ?

そういや、オークが持ってる槍はゾディアックの内の一本なのかな?


502 :GEPPERがお送りします [] :2010/06/06(日) 01:47:06.99 ID:8ddhp8E0
戦士って二本槍もってなかったか?
槍と檄だっけ?
どっちにしても記憶喪失してるおっさんに長物二本渡そうとするかな


503 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/06/06(日) 02:11:48.92 ID:lcfMYdQo
左翼長の煙草とともに落ちてました…もう寝るとします…
ご支援ありがとうございました!今日は更新出来るか微妙です…すみません><
では、おやすみなさい!ノシ

>>484-486
ハーレムでありがとうございました///

>>500-502
戦士の槍推移

北方司令部で戦士父の十字槍&多股の槍ハケーン。託される。

オークに多股の槍プレゼント。

華国にて騎都尉の戟を形見にゲトー。

長得物二本もウゼー…

親父!これは返すしかない!十字槍返却。 ←今ココ

〜オマケ〜

戦士「親父は何で髪とか伸ばしっぱなしなんだ…?」

戦士父「面倒だから」

戦士「えっ!?」

戦士父「面倒だから」

戦士「そうすか……」


508 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/06/06(日) 03:20:10.75 ID:3JYjJUAO
親父は記憶が戻るという死亡フラグを無事に乗り切ったな!
さすが戦士の父ちゃん


509 :GEPPERがお送りします [] :2010/06/06(日) 04:34:59.31 ID:0qokN2SO
これで戦士のパワーアップフラグがビンビンだな!


521 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:05:12.76 ID:K22X.two


騎士長「おいおい…本当かよ…」

参謀「そんなものが…地下に…」

戦士「ああ。しっかりこの目で見てきたぜ」

左翼長「……」

戦士父「ここだけじゃない。周辺の村は…ほぼ同様の状態だ」

騎士長「魔物が作為的に…繁殖を行ってるってのか?」

戦士父「まぁ、そうなるな」

左翼長「聞いた事あっか?」

参謀「いえ、前例はないですね…」

騎士長「人間にゃ居たけどな。そんな奴…」

戦士「…?」

左翼長「…あぁー、そうだな」

参謀「魔王軍においても、そのような知識と技術が備わったという事ですね」

騎士長「戦術といい…近年で飛躍的に向上してやがる…!」


522 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:06:35.04 ID:K22X.two
左翼長「ドラゴン…ドラゴンか……」

戦士父「そう。だからこそ厄介なんだよ」

戦士「そうなのか…?」

参謀「我が軍が結界石を打ち込んでいるのはご存知ですよね?」

戦士「ん、ええ…まぁ」

騎士長「地上侵攻は結界である程度食い止めたり、進路を絞れる」

左翼長「でも対空ばかりは…どうしようもねぇ…」

戦士「そうか…っ。空からだと結界も素通り…」

騎士長「補強はしてるが召喚隊の数が少なくてなぁ」

戦士父「早めに打てる手は、打っておいた方がいい」

左翼長「ああ。わざわざ孵化させる必要もねぇ」

騎士長「この村も、焼くしかない…か」

参謀「……火の用意をっ!」

北方兵「ははっ!」

戦士「……くそっ」


523 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:07:22.90 ID:K22X.two


地下洞、そして地上にある民家の残骸に放たれた火がめらめらと燃える。

戦士を始め、一同は上がる火の手をただ静かに、じっと見つめる。

戦士父「そういや、人間が一人地上へ上がって来なかったか?」

左翼長「……?」

参謀「いえ…見てはおりませんが…」

戦士「そういやあの野郎、どこ行きやがった…?」

左翼長「地下に人がいたのか?」

戦士父「白いコートを着た白虎の召喚士。中年の男だ」

騎士長「召喚士?そいつが何か…」

戦士父「仕掛けてきた。巣を守る…おそらくは敵側の人間だろう」

左翼長「まさか……またアンデッドか…!?」

戦士父「…?」

参謀「可能性は高いです」

騎士長「最近流行ってんだよ。魔王軍による人間の再利用…ってのがよ」


524 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:08:32.90 ID:K22X.two
戦士父「……不粋な話だ」

戦士「……」

騎士長「まぁ、とにかくだ。まずはお前が無事で良かったよ」

参謀「記憶はいつから無くされたので…?」

戦士父「分からん…」

左翼長「記憶は完全に戻ってねぇのか?」

戦士父「古い記憶は残っているが…部分的に欠けて曖昧だな…」

騎士長「そうか…。まぁしばらくは安静にするといいさ」

戦士父「……」

左翼長「さーて、司令部に戻るかね…」

参謀「もう大丈夫そうですね…。消化をっ」

北方兵「消化開始ーっ!周囲からゆっくり中心部へ進めー!」

戦士「親父、司令部行くよな…?」

戦士父「……」

騎士長「当ったり前だろうが!積もる話も山ほどだしなっ!」


525 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:09:30.45 ID:K22X.two


騎士長「何でまた急に記憶が戻ったんだ?」

戦士「そういや…そうだな…」

戦士父「…何だろうな。何か…呼ばれたんだ」

左翼長「息子の声が届いたってか…」

戦士父「…そうなのかもな」

参謀「状況を把握されていると言う事は…」

戦士父「コイツに連れ回された事は覚えてるよ」

騎士長「親子愛ってやつかねぇ…」

戦士「な、何だよそれ…っ」

騎士長「はっはっは!照れるな照れるな。…ほら、もうすぐ司令部だ」

左翼長「……各自一息ついたら会議室へ集合してくれ。話がある」

参謀「…かしこまりました」

左翼長「もちろん、お前ら二人もだからな」

戦士「……?」


526 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:10:02.36 ID:K22X.two
〜北方司令部、会議室〜

左翼長「……」

議長席のの左翼長を筆頭に、一同が次々と着席する。

左翼長「ばたばたとしちまって悪いな」

騎士長「何だよ、急に改まって…」

左翼長「一つ…提案事項がある」

参謀「……?」

左翼長「なぁ、戦士父」

戦士父「…?」

左翼長「軍に戻ってくれ」

騎士長「!?」

戦士「……!!」

戦士父「…馬鹿言え。一度退役した者が戻る事は出来ん。軍規違反だ」

左翼長「今までの功績も踏まえて、お前なら何とかねじ込める」

騎士長「最悪…軍規の改変を本部へ提言しよう。それ程の力がある」


527 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:11:42.74 ID:K22X.two
戦士父「あのな…」

参謀「それに…此度は事情が特殊ですからね…」

左翼長「そうだ。総司令自ら探しているんだ。ねじ込めないわけがない」

戦士「親父が…複役…?」

戦士父「いい加減にしろ。俺は戻る気はない」

騎士長「おいおい…。軍に居た方が色々融通利くって知ってるだろ」

左翼長「…まぁそう言うと思ったさ」

戦士父「すまんな…」

騎士長「お、おいおいっ…」

左翼長「じゃあお前だ。戦士」

戦士「……は…っ!?」

戦士父「!?」

左翼長「親父の代わりに、お前が入隊しろ」

騎士長「お前…っ、なんつう大胆な…!」

戦士「ちょっと…待ってくれよ!」


528 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:12:24.73 ID:K22X.two
左翼長「お前がワーカーだって事は重々分かってる」

戦士「ああそうだ!だから国軍なんて…」

左翼長「しかしな、お前程の逸材…代わりはそうそういやしねぇ…」

戦士「いくらおじさんの頼みっつってもなぁ、こればかりは…」

左翼長「親父が無理ってんなら、お前しかいないんだよ…」

戦士「だから…っ、俺は更々国軍なんかになるつもりは…」

左翼長「お前の功績と実力なら、少尉あたりでねじ込める」

戦士父「…分かった。一晩考えさせてくれ」

戦士「!?」

左翼長「……」

戦士父「俺の代わりに戦士が被る事はない。一晩考えさせてくれ…」

左翼長「……いいだろう」

戦士「親父?」

戦士父「気にするな。お前はお前の進みたい道を行けばいい」

戦士「……親父」


529 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:15:26.07 ID:K22X.two
騎士長「話は以上か?」

左翼長「ん、あ…あぁ」

騎士長「ようし…それじゃあ始めよう!」

左翼長「…?」

騎士長「決まってるだろ。戦士父の復活祝いだよ!」

参謀「…早速、準備を整えてまいります」

左翼長「こういう時は本当に仕事が速いな…」

騎士長「何だ?嫌か…?」

左翼長「……嫌なわけ…ねーだろ!このっ!」

騎士長「だよなぁ!おら、戦士親子!!」

戦士「!?」

騎士長「主賓は風呂でも入ってサッパリして来いっ!」

戦士父「……」

戦士「い、行くか…」

戦士父「…ああ」


530 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:16:00.98 ID:K22X.two
〜風呂〜

カポーン

戦士「……ふー」

戦士父「……」

戦士「な、なんだかこの年になって風呂入るのは…照れるな…」

戦士父「…そうか?」

二人は頭にタオルを乗せ、肩まで湯に浸かり並んでいる。

チャポッ…

戦士「親父さぁ…」

戦士父「ん?」

戦士「何で、国軍辞めちまったんだ?」

戦士父「……」

戦士「すげぇ強かったんだろ?それなのに…」

戦士父「魔物を倒すだけが強さじゃない」

戦士「…」


531 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:16:28.44 ID:K22X.two
戦士父「自分の弱さに気づいた。だから辞めた」

戦士「……」

戦士父「だがな、逃げ回る事はもっと弱い。それに気づいた…」

戦士「そっか……」

戦士父「お前のお陰さ。ありがとな」

戦士「へ…っ!?」

戦士父「…さ、もういいだろ。上がるぞ」

ザバッ

戦士「お、おうっ」

戦士父「そうだ…」

戦士「……?」

戦士父「今夜寝ずに起きていろ。すぐ動ける用意もな…」

戦士「…え?」

戸惑う戦士を余所に、戦士父は黙って風呂場を後にする。

その姿を見て、戦士も慌ててその背中を追った。


532 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:17:06.95 ID:K22X.two
〜大広間〜

ザワザワザワ…ワイワイ…

参謀「…では北方司令より一言お願い致します」

左翼長「えー…知っての通り、北方はますます厳しい環境と相成った」

騎士長「……」

左翼長「今後は更に苦しい戦いが続くだろう」

戦士父「……」

左翼長「今日は普段の労いも兼ねて、戦いを忘れ飲んでくれ!」

北方兵「おぉーっ!!」

左翼長「では、明日からの戦いに…乾杯っ!」

一同「カンパーイ!!」

騎士長「さーて…色々と話を聞かせて貰おうかねぇ」

戦士父「俺が話す事は特にないぞ?」

左翼長「記憶も曖昧だしなぁ…」

騎士長「そっか。んじゃこっちの話をしてやるか!まずはだな……」


533 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:18:37.33 ID:K22X.two
〜西端の町〜

召喚士「すみません。何だか夜遅くまで…しかも送って頂いて…」

サモナー「気にしないで。買い出しも兼ねての事だし」

魔道士「ありがとうございましたっ。えへへ!」

サモナー「うん。身体には気を付けて旅を…」

盗賊「…うん」

召喚士「それでは。……また来ます」

サモナー「いつでも歓迎するよ」

タッタッタッタッタ…

町人「先生っ!サモナー先生!!」

サモナー「…?」

町人「はぁはぁ…っ、良かった!先生助けて下さい!」

サモナー「ど、どうしました…!?」

町人「魔物がっ、魔物が暴れ出して…!」

召喚士「!?」


534 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:20:42.87 ID:K22X.two
サモナー「一体どういう事です!?」

町人「西国の軍隊が一旦戻ってるんです!」

盗賊「……」

町人「それで…隙を見て魔物達が一気に…」

サモナー「間隙を突かれたか…。若しくは軍の不手際か…」

町人「先生っ!先生は召喚士なんでしょう!?何とか…」

サモナー「……っ」

町人「ワーカーなんざ一目散に逃げ出しちまって…。あの見掛け倒しども…」

魔道士「召喚士さん…っ」

召喚士「……ええ。分かっています」

ザッ

召喚士「サモナーさん。ここは俺達が…」

サモナー「!?」

町人「兄さん達…戦えるのか…!?」

魔道士「任せて下さい!頑張ってみます!」


535 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:24:06.50 ID:K22X.two
町人「こんな…お嬢ちゃん…も…?」

魔道士「……なんだか…失礼ですね」

盗賊「…魔物は…どこに?」

町人「えっ、あ…ここから南に下った山道にまで近づいててっ…」

召喚士「分かりました。…行きましょう」

盗賊「…ああ」

魔道士「はいっ!」

召喚士「サモナーさん…ありがとうございました」

サモナー「……すまない。召喚士くん」

召喚士「気にしないで下さい。俺らの仕事です!」

町人「途中まで案内するよっ!付いて来てくれ!」

召喚士「お願いしますっ!」

魔道士「急ぎましょう!」

タッタッタッタ…

サモナー「………」


536 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/07(月) 18:27:43.51 ID:K22X.two


町人「……はぁ…はぁっ、着いたっ!」

召喚士「……」

町人「この先の山道に魔物がいる…」

盗賊「……承知っ」

町人「悪いが…俺はここまでだ!死にたくねぇ…!」

召喚士「ありがとうございました!急いで町へ…」

町人「す、すまんなっ!」

タッタッタッタッタ…

魔道士「この山道の奥に…魔物が…」

召喚士「町からさほど離れていない…。まずいな…」

盗賊「…ああ。抜かれたらあっと言う間だ」

召喚士「……何とかここで食い止めましょう!」

魔道士「はいっ!」

盗賊「…勿論だ」


538 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/06/07(月) 20:19:58.02 ID:gkUBkIDO
>>1乙!
北方も西方もすげぇ気になる展開の所でお預けだな!!
最近体調崩してたみたいだけどもう大丈夫なのか?
無理はすんなよー


539 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/06/07(月) 21:17:20.15 ID:zDbExI.0
戦士父の言葉も気になるな
>>1乙!


540 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/06/07(月) 22:02:12.12 ID:P35AsOko
あっちで父と息子の近親相姦が始まりそうだな



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