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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その23
- 87 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:25:26.15 ID:K0jdBGwo
キィンキィンッ…ガキキイイィィ…
女剣士「ぬ…っく……くぅ!」
東方司令「……っ」
バッ!!…ヒュンッ…ブオンッ!!
女剣士「はぁ…はぁっ、はぁ…っ」
東方司令「なかなか良い動きだな」
女剣士「はぁ……はぁ…」
東方司令「驚いたよ、わずか数日でこれだけ……」
女剣士「貴女の剣術を見たからこそです」
東方司令「それも才能だ。一見で吸収出来る程の腕を持っているのだ」
女剣士「……ありがとうございます」
東方司令(……カワイイ)
女剣士「お姉様の剣を見て、一撃必殺ではなく小振りに纏める事が出来ました」
東方司令「……」
女剣士「あ、あの…?」
- 88 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:26:16.46 ID:K0jdBGwo
東方司令「お姉様……」
女剣士「あ、あの…年上のようでしたし…ごめんなさい。師匠の方が良…」
東方司令「いやっ!あ、す……好きに呼ぶがいいさっ!」
女剣士「…ありがとうございます」
東方司令(お姉様……お姉様か…ふふっ)
女剣士「…ふーっ、朝からだいぶ汗をかいてしまいましたね」
チラッ
東方司令「……っ」
女剣士「すみません。お姉様の手まで煩わせてしまい……」
東方司令「…し、仕方ないな。どれ、シャワーでも浴びるとするか!」
女剣士「はい。ご一緒します」
東方司令「……」
女剣士「あ、あの…お姉様?」
東方司令「……はっ!あ、いやいや!何でもない。意識とか失ってないから!」
女剣士「はぁ…」
- 89 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:27:17.32 ID:K0jdBGwo
東方司令「よ、よし…っ!それじゃあ行こうかっ!!」
女剣士「…何か、息上がってませんか?」
タッタッタッタッタ
東方兵「司令、こちらでしたか!」
東方司令「…?」
東方兵「演説の準備が整いました。至急、正面へお越し下さいませ!」
東方司令「ああ。シャワー浴びてすぐに……」
東方兵「お時間がございません!今すぐお願い致します!」
東方司令「……ボクを汗まみれのまま向かわせるつもりか?」
東方兵「既にご到着なのです!青年兵様だけではございません!!」
東方司令「……?」
東方兵「左大臣様……それに、殿下も……」
東方司令「――っ!!」
東方兵「い、いや…それに加え……」
東方司令「…分かったよ!行けばいいんだろ!今すぐっ!!」
- 90 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:27:57.94 ID:K0jdBGwo
ザワザワザワ…
東方司令部正門前の広場。通常時においてはただ開けた、
通り道や庭のような場所であるが、今日は様相が全く違っている。
東方副司令「司令部の者は脇に列を作り並びたまえ!」
戦士「うぉ…っ、何だか緊張してきた」
魔道士「ええ…。ドキドキします」
召喚士「…一般の方々も結構いるんですね」
左翼長「俺らみたいな間接的関係者。あとは記者共……」
南方司令「その後ろにいるのが完全な一般客だ」
左翼長「売名ってかアピールの一環だよ」
召喚士「…なるほど」
左翼長「議決権はないが世論を味方に付ける事は色々と重要だからな」
盗賊「……確かにな」
南方司令「さぁ、間もなく始まるぞ」
魔道士「はいっ!」
- 91 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:30:00.12 ID:K0jdBGwo
ザワッ…ザワザワザワ
東方参謀「静粛に!」
東方副司令「それでは、議会提案側である青年兵殿の演説です」
東方参謀「これ以降、便宜上…議会提案側を『右翼』、他方を『左翼』とする」
東方副司令「では青年兵殿、どうぞ」
スッ…カツカツカツカツカツ
正面壇上に上がる青年兵。まずは一度、眼前を左右に見渡す。
青年兵「東方司令部の皆様、おはようございます」
東方司令「……」
青年兵「図々しくも、三度訪れさせて頂いております」
東方魔道長「……」
青年兵「今回の演説内容について、皆様方は十二分に承知でしょう」
東方副司令「……」
青年兵「なので、私の口から今更、説くような事はございません」
ザワザワ…ザワ…
- 92 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:31:16.52 ID:K0jdBGwo
青年兵「ですが、これだけは申し上げたい」
東方参謀「……」
青年兵「士官の皆様、己の部下の声に、耳を傾けてみて下さい」
ドヨッ
青年兵「東方を離れたがっている者、戦に出てもっと戦果を上げたい者…
他部へ配属されれば、その才能を如何なく発揮出来る者…
心当たりがおありなのではありませんか?」
東方伍長「……」
青年兵「士官の皆様が私欲の為に行っているとは思っておりません。
ですが、保身の為に行っているのであれば改めて頂きたいのです」
左大臣「……」
青年兵「この再編において、各司令部の増強は明白です。
そして左翼、右翼による壁も撤廃されるでしょう」
左翼長「……」
青年兵「思い返してください。なぜ魔道兵が此処へ固まったのか。
それは全て、東からの龍脈によるものだったはずです。
しかし、龍脈の懸念は解消されました。これからは適材適所にて
短気決戦で、魔王軍……いや、魔王を倒そうではありませんか!」
- 93 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:32:00.20 ID:K0jdBGwo
パチ…パチパチパチッ…
南方司令「ブラボー! おお…ブラボー!!」
パチパチパチパチ
戦士「いよっ、素晴らしい!!」
魔道士「感動しましたーっ!」
召喚士「でも…拍手しているのは一般客だけですね」
左翼長「軍の連中は迂闊に拍手なんぞ出来ねぇさ」
盗賊「……」
左翼長「そりゃあそうだろ。ハッキリ喧嘩を売ったわけだしな」
戦士「…だよな。今拍手してる軍人は…右翼寄りって言ってるも同然だもんな」
左翼長「しかも隠す事なくな。青年兵の神輿を担ぐ気マンマンだよ…」
南方司令「ブラボー!」
東方参謀「わーっはっはっは!」
戦士「……なんか、アツイのばっかりだな」
召喚士「う、うん…」
- 94 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:32:41.67 ID:K0jdBGwo
東方副司令「青年兵殿、以上で宜しいですか?」
青年兵「はい。私からは以上です」
左秘書官「私から…は?」
左文官「誰か…呼んだのか?」
青年兵「それでは、お願いします。殿下」
ザワッ!!
左翼官「何だとぉ!?」
カツカツカツカツカツ…
左秘書官「すっかり油断していた…っ!まさかここで来るとは……」
カツカツカツ…タンタンタン…
左文官「……殿下と…エリート…っ!」
コツコツコツ…ザッ
左大臣「やってくれるじゃあないかァ……小僧どもっ!!」
ザワザワ…ドヨドヨドヨ
皇太子「皆、日頃の任務…大変ご苦労である」
- 95 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:33:29.91 ID:K0jdBGwo
ワアアァァ
皇太子「先日、視察をさせて貰って……1つ思った事がある。
それは諸君らの強さを感じた事だ。この東の地で、
常に龍脈を防ぎ、国を守り抜いてきた諸君らは間違いなく強い」
東方兵「で、殿下ぁ……」
皇太子「その力を、他の司令部…そして、私に貸して頂けないだろうか!」
魔道士「殿下が…我々を……」
左文官「まずいな…。兵卒の心は完全に右翼へ傾いたぞ」
左秘書官「ええ…っ。記者もいる事で国民にも伝わるでしょう…」
皇太子「諸君らには大変苦労をかけている。それは重々
承知しているつもりだ。だが、これ以上無駄な血を
流さぬ必要があるからこそ、短気決戦を私は望む!」
左大臣「……ちぃ」
皇太子「軍の再編はその第一歩とも取れるものである。
諸君等の協力なくして人類の存亡に兆しはない。
今回の事に於いて、私はそれほど重要だと認識している」
ザワザワ…ザワ…
皇太子「そこに加え、私からこちらの方をご紹介させて頂こう」
- 96 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:34:50.54 ID:K0jdBGwo
左文官「ま、まだ誰かおるのか…?」
テクテクテク…
東方兵「誰だ…あれは……」
テクテクテク…トントントン…
東方副司令「……東方の…方か?」
皇太子「では、お願いします」
名代「ええ」
エリート「……」
盗賊「馬鹿な…っ!!あ……れはっ」
召喚士「――っ!!」
魔道兵「あの……娘は誰だ?」
ザワザワザワ
東方司令「…ん?知り合いか?」
女剣士「……う、上様…っ!!」
帝「……」
- 97 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:35:36.82 ID:K0jdBGwo
…
帝「……晴れ着と言えど、派手すぎないか?」
名代「よくお似合いですよ。すこしくらい派手な方が良いというもの。ですよね?」
エリート「ええ。とても素晴らしいお召し物。上様にも大変似合っております」
帝「……だが、本国の者らの前で話さねばならぬのであろう?」
皇太子「お気になされるな。レディは華やかであればこそだ」
帝「……うぅむ」
エリート「船酔いは大丈夫ですか?」
帝「うむ、しばし休んだお陰ですっかり良くなった。迷惑をかけた」
エリート「いえいえ、こちらこそご無理を申して……」
帝「何を言う。両国の為ではないか。無理などないぞ」
皇太子「感謝する」
エリート「では、そろそろ……」
名代「上様、裾には気を付けて下さいませ」
帝「……馬鹿にするでない。それくらい分かっておる」
- 98 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:36:50.21 ID:K0jdBGwo
華やかな着物に身を包んだ女性。女性と言っても歳は若く、
東方司令部の正門前に姿を現した少女に一同がどよめく。
エリート「こちらにおわすお方は、東方の女王、帝様であられる」
ドヨッ!!
東方兵「あ、あの女の子が……東方の!?」
左秘書官「なっ、何だとぉ!?」
左大臣「……っ!!」
帝「……ご紹介に与った、帝と申す」
東方司令「あれが東方の…っ」
女剣士「上様……」
帝「皇太子殿下には、直々の訪問に感謝している」
皇太子「……」
帝「先に述べておけば、私は本国の内情を知らぬ。
だからあまり大層な事は申せぬ。だが、本国には
先日よりわが東方の危機を救って頂き、大変感謝している」
左翼長「……お前らの事だな」
戦士「どーだかねぇ」
- 99 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:37:59.59 ID:K0jdBGwo
帝「その恩義に報いる為に、我ら東方は本国との同盟を決めた」
ザワザワッ
記者「こ、これは一大スクープだぞ!!」
帝「今後、東方は軍事、及び経済流通において、
本国への協力を惜しまないものとする」
東方参謀「……ほぉ」
帝「しかし東方は未だ国内が安定せず、すぐにというわけにはいかぬ。
これは妖怪の為すところではなく、全て人間同士の争いによってだ。
私を東方の主と認めぬ反抗勢力が存在するのだ」
青年兵「……っ」
帝「我ら東方は今こそ一枚岩となりて、本国の力になりたい。
だから、本国も一枚岩となりて、東方に力を貸して頂けないだろうか」
ドヨドヨドヨッ
帝「国というものは、言うなれば『月』。そして『太陽』にも等しい。
月も太陽も姿は変えど、その存在は一つの大きな光なのだ。
だから国も、一つの大きな光となりて、世を照らそうではないか」
- 100 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:41:20.45 ID:K0jdBGwo
ワアァァッ!!
南方司令「ブラボー!いや、ブラバー!!」
テクテクテク…
帝「……大丈夫だったかな?」
皇太子「大変素晴らしい御言葉。感謝致す!」
エリート「ええ…。感動致しました」
帝「…そうかな?」
タッタッタッタッタ
女剣士「上様っ!」
帝「……女剣士?女剣士ではないかっ!」
女剣士「旅立ちより数日、またお顔を拝見出来るとは……」
帝「大げさな奴だのう。ん、そちらの女性は?」
エリート「東方司令殿…!」
東方司令「……う、上様…上様…っ」
帝「……?」
- 102 名前:Are you enjoying the time of eve? [sage saga] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:49:15.05 ID:K0jdBGwo
演説っぽく一台詞に複数行使ってみたんですが…
やっぱり読み辛いですね…控えようと思います
ちょっと偽リア充してきます!
それではご支援ありがとうございました!ノシ
- 103 名前:Are you enjoying the time of eve? [sage] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:54:28.98 ID:EvFMmgso
いや十分演説感が伝わった、いいと思うよ
そして1乙
- 104 名前:Are you enjoying the time of eve? [sage] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 16:59:56.46 ID:4U35MgDO
汗も拭かずに駆け付けた東方司令くんかくんか
- 108 名前:Are you enjoying the time of eve? [sage] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 21:01:04.81 ID:JMcrtSY0
おまえらクリスマスだし今の内にリクエストしとけ
僕は魔道士ちゃんのサンタコスが見たいです!!!!!
- 111 名前:MerryChristmas!! [] 投稿日:2010/12/25(クリスマス) 01:27:48.76 ID:6gP.1sDO
>>1メリークリトリス!
召喚士一行のクリスマスパーティ希望
- 119 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/12/25(クリスマス) 21:28:22.12 ID:cOcbpPIo
そろそろここら辺で>>1が
↓
- 120 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/12/25(クリスマス) 22:03:30.60 ID:6sQvvQAO
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|ノ ゚|
ノ ゴ ハ
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