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召喚士「行けっ!コカトリス!!」
576 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 17:32:16.03 ID:2xQ1wQUo
パーティーは石で出来た冷たい階段を降る。

カツ…カツ…カツ…カツ…

ところどころに何かの骨が転がっている。

魔道士「ぶ…不気味…ですね」

召喚士「俺の傍を…離れないように…!」

地下が見えると、うっすらと明かりが灯っている。

盗賊「……いる!」

盗賊がいち早く気配を察知する。しかし…

戦士「…どうした?」

盗賊「…ま…まずい…!」

戦士「…!?」

盗賊の全身が、無意識に震えている。

剣士「…僕が…行こう」

剣士が2本の剣を抜き、ゆっくりと階段を降りる。

降りるとそこは、殺伐とした部屋が広がっていた…。


577 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 17:40:35.68 ID:2xQ1wQUo
弓使い「……これって」

戦士「…死体…だな」

魔道士「うぅっ……!」

召喚士「盗賊さん…大丈夫ですか!?」

盗賊「…あ、ああ…すまない」

明かりはへやの左奥から光を発している。

剣士「…更に…降り階段…!?」

召喚士「まだ…下があるのか…」

その時、後方から盗賊が大声で叫んだ。

盗賊「下がれっ!!来るぞっ!!」

剣士「!?」

召喚士「…!?」

カツーン…カツーン…カツーン…

階段からゆっくりと足音が上ってくる。

灯った照明が、階段の先から不気味な影を作り…照らしている。


578 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/19(木) 17:41:49.27 ID:2xQ1wQUo
自分で書いててカツーンワロタwKAT-TUNみたい…


579 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 17:42:29.01 ID:DFoLXYAO
ギリギリでいつも生きすぎだwwwwww


580 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 17:51:08.60 ID:2xQ1wQUo
戦士「なんだ…アイツは…!?」

剣士「…!!」

階段から上がって来た魔物は黒いローブを羽織っている。

盗賊「…くっ!!」

しかしローブだけではなく、手先や顔も黒い布で覆われている。

召喚士「…ま…魔物…なのは、ま…間違いない!」

魔道士「…え、詠唱しますっ!!」

戦士は鞘から雷切を抜き、横の弓使いも背中から弓を手に持つ。

魔物はゆっくりと歩きながら、パーティーに声を発する。

ネクロマンサー「始めまして…私はネクロマンサー…」

戦士「しゃべった…!?」

ネクロマンサーと名乗る魔物はゆっくりとした口調で語り続ける。

ネクロマンサー「このような所へ…何かご用ですか…?クククッ」

剣士「……お前は…こんな所で何をしているっ!?」

ネクロマンサー「私ですか?ククク…ここは私のラボ…というところですかね」

召喚士「……」

ネクロマンサーはゆっくりとだが、徐々に近づいてくる…。


583 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 17:56:26.88 ID:2xQ1wQUo
弓使い「ラボ…!?」

ネクロマンサー「ええ。そこに私の人形が転がっているでしょう?」

ナクロマンサーは足元にある無数の死体を指差す。

魔道士「……うっ…!!」

剣士「……貴様!」

ネクロマンサー「クククッ…刺激が強すぎましたか…」

召喚士「何なんだ…お前は…!?」

ネクロマンサー「私ですか…?何でしょうかね…」

盗賊「……」

ネクロマンサー「とにかく…ここから立ち去っては頂けませんか?」

剣士「…無理だ、と言ったら…?」

ネクロマンサー「…月並みな言葉ですが、死ぬだけですね」

戦士「…おい!少し前に…上で遺体があったハズだ!」

弓使い「……」

剣士「……彼を…返して貰おうか!」


584 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 17:59:31.23 ID:TRZlyrAo
ネクロマンサーって呪術師みたいなものだっけ


585 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 18:03:49.75 ID:2xQ1wQUo
ネクロマンサー「遺体ですか・・・?あったかもしれませんね」

魔道士「……っ」

ネクロマンサー「ご自由に…その辺に転がってますから」

剣士「…!!」

弓使い「くっ!」

ネクロマンサー「それだけですか?何だ、てっきり…クククッ!」

戦士「……てめぇ!!」

戦士は走り出すが、ネクロマンサーが話しかける。

ネクロマンサー「お止めなさい。若者」

戦士「!?」

ネクロマンサー「死にますよ?確実に」

召喚士「……」

戦士「やってみないと…分からんぜ?」

ネクロマンサー「私は死にませんよ。クククッ…」

戦士「どうかねぇ…!」

戦士は再び走り出し、雷切を振り下ろしネクロマンサーを一閃した。


588 :パー速民がお送りします [] :2009/11/19(木) 18:08:58.03 ID:O0YmToQo
>>584
死体を操ったりする魔法使いみたいなもんじゃね?


589 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 18:13:09.75 ID:2xbsywDO
霊魂を操るんじゃ無かったっけ?
まぁどっちにしろアンデット使う類だけどな


591 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 18:16:42.19 ID:X8JhS72o
魔物使いの死体版って考えると想像しやすいかも。正確には違うけど


592 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 18:16:50.33 ID:2xQ1wQUo
鋭い刃がネクロマンサーを捉えたかに見えたが、

雷切の一撃はそのまま身体を素通りするのみに終わる。

戦士「!?」

剣士「…アンデッドか!?」

ネクロマンサー「だから言ったでしょう?死なないって」

弓使い「何なの…一体!?」

召喚士「…ならば…!!」

魔道士「行きましょうっ!!」

召喚士「行けっ!コカトリス!!」

シュイィィン

魔道士「撃ちますっ!!」

ドドンッ!!ゴオォォォッ!!

魔道士の放つ炎がネクロマンサーを包み込む。

召喚士「頼みますっ!!」

コカトリス「……承知」

召喚士の合図と共に、コカトリスが羽ばたく。

ゴオォォォォ…

ネクロマンサーに向けて、石化の冷たい吐息が吹き付けられる。


595 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 18:28:51.99 ID:2xQ1wQUo
剣士「……くっ!!」

弓使い「…ウソ…でしょう…!?」

召喚士「やはり…ダメ…か!」

炎と石化を直撃した黒い影はピクリともせず直立している。

ネクロマンサー「もう終わりかね…?」

戦士「ヴァンパイアと同等か!!」

ネクロマンサー「ヴァンパイア?あんなヤツらと一緒にして欲しくないなぁ」

魔道士「…」

ネクロマンサー「太陽光で消滅するなんて…クククッ!笑い話だな」

戦士「……!!」

召喚士「日の光でも無理…!?」

魔道士「じゃあ、どうすればっ!?」

ネクロマンサー「何度も言うが…私は死なないよ…クククッ」

盗賊「……」

召喚士「どうすれば…ちくしょう…ちくしょうっ…!!」


596 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 18:38:51.91 ID:Mgd2elUo
召喚士「そうだ!行け師匠!」

で幽霊対決?


598 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 18:45:46.80 ID:2xQ1wQUo
ネクロマンサーはゆっくりと歩き出す。

戦士「ちっ…!!」

召喚士「…!」

ネクロマンサー「そう警戒するな…クククッ!」

盗賊「…っ!!」

ネクロマンサー「あぁ…君らも音楽は聴くだろう?」

魔道士「…え?」

ネクロマンサー「特にオーケストラ…あれはいい」

弓使い「……」

ネクロマンサー「奏でる指揮者によって味わいも変わる…ククッ」

剣士「……何が言いたい」

ネクロマンサーはゆっくりと両手を前にかざす。

ネクロマンサー「君らのお友達は…除いておこうか」

ススッ

ネクロマンサーが両手を上に上げると、床の死体が起き上がり出した。


599 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 18:51:15.00 ID:2xQ1wQUo
魔道士「…きゃあっ!!」

戦士「何だ…こりゃあ!?」

ネクロマンサー「オーケストラの…始まりだ!」

多数の死体はパーティーの周りを囲む。

ネクロマンサー「スケルトンにグールに…マミー…」

召喚士「くそっ…!!」

ネクロマンサー「さぁ奏者達よ…素敵な音色を聞かせてくれ…」

スケルトン達が一斉に襲い掛かる。

剣士「固まれっ!!」

剣士の声と共に、一同が中央に身を固める。

弓使い「…くっ!凄い…数!」

召喚士「魔道士さん!詠唱をっ!!」

魔道士「は、はいっ!!」

剣士「一点を突破して…道をっ!!」

戦士「おうっ!!」

ダッ!!


600 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/19(木) 18:53:01.80 ID:2xQ1wQUo
あ、もうこんな時間か…
それでは失礼しますね!ノシ


605 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 19:12:15.21 ID:vXpQr2AO
もしかしてこれ召喚士覚醒フラグじゃね?


606 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 19:57:07.58 ID:qEq.jsAO
むしろ召喚師はあんまり役に立たないんじゃないか?
相性的に


607 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 20:04:16.80 ID:NCZJQjYo
おい
今まで強力な変化を遂げていないキャラを考えれ
召喚師ー


608 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 20:24:54.91 ID:SDYNmlUo
ネクロマンサー
「うーむ、体細胞が崩れ始めていますね。
 やはり、完全ではありませんでしたか。

ネクロマンサー
「『ネクロマンシー』では死人を
 アンデッドにするだけですし…
「『リザレクション』では
 ただ、命を取り戻すだけですから
 『老い』から逃れることができません。

ネクロマンサー
「あなた方が言う『魂の再生』です。
 これが実に難しい。
「どちらか一方を果たすと、
 もう一方に破綻が生ずる…。
 この束縛から逃れられないンですよ。

ネクロマンサー
「申し訳ありませんねぇ。あなたを
 失敗作のひとつにしてしまった。
「許してくださいねぇ。
 『不老不死』は我々人間が求める
 永遠のテーマなのですから。


609 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 20:26:37.47 ID:SDYNmlUo
ペニス
「魔道士さんをどうするつもりだッ!

ネクロマンサー
「彼らは私の研究に必要な『素材』です。不老不死の研究にね・・・。 」

ペニス
「ふざけるなッ!神をないがしろにし、死者を冒涜する邪悪な魔法使いめ!
 いますぐ、彼らを解放するんだッ!!

ネクロマンサー
「死体に思い入れをするのはおやめなさい。死んでしまえばただの土くれですよ。
 彼らに魂はありません。ただの生きる屍なンですよ!と、あなたに説明してもしかたないですね。
 見逃してくれそうもありませんし。
 漆黒の暗渠より悪鬼を招かん…。出でよッ サモンダークネス!!
 さあ、私の研究成果をご覧に入れましょう!

男魔道士
「・・・・・・ここは、どこだ?私はいったい・・・・・・?

剣士
「魔道士!

男魔道士
「剣士・・・・・?そうか、私は死んだんだ・・・・・・・。

剣士
「魔道士ーッ!!


610 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/19(木) 20:36:33.50 ID:wCMzLnAo
>>608-609
何者…ちょっと面白いじゃないかw
続き↓


611 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 20:37:26.00 ID:wCMzLnAo
戦士、剣士が上り階段方向に走る。

タッタッタ

剣士「しっ!!」

剣士が二本の剣で正面のアンデッド達を斬りつける。

召喚士「魔導士さん!剣士さんと弓使いさんに!」

魔道士「分かりました!」

戦士「りゃあぁ!!」

ドシュッ!!ガスッ!!

続いて戦士も雷切でスケルトンを叩き斬る。

戦士「ちっ…!!アンデッドじゃトドメまではさせねぇ!」

盗賊「…」

タッ!!…ドカッ!!

背後から盗賊が飛び、脇のグールを蹴り付ける。

戦士「…大丈夫か…?」

盗賊「すまぬ!もう平気っ!!」

タタッ!!バシュッ!!ザシュッ!!

盗賊は着地と同時に左右のアンデッド達を短剣で斬りつける。


615 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 21:18:18.36 ID:TRZlyrAo
だれか沈めて!ネクロマンサーさんを沈めてあげて!


616 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 21:38:58.73 ID:wCMzLnAo
召喚士「戦士!!斧だっ!!」

戦士「斧…?そうかっ!!」

戦士は雷切を腰に戻すと、背中から斧を外す。

戦士「…ありがとよ…ジーサン」

斧を両手で構え、アンデッドの群れに突進していく。

戦士「おりゃあぁっ!!」

ブンッ!!ドグシャアァッッ!!

盗賊「…!」

召喚士「そうだ!…その斧なら…」

戦士「アンデッドも倒せる!!」

斧の一撃により吹き飛ばされたアンデッドが、霧のように消えていく…。

剣士「…くそっ!キリがない!!」

弓使い「ええっ!いくら倒しても…」

弓使いは弓に矢をあてがい、一気に放つ。

ヒュオッ…ゴオォォx!!

弓使いの放った矢が突如、燃えだした。


618 :パー速民がお送りします [] :2009/11/19(木) 21:49:05.88 ID:UPn.dUSO
ネクロマンサーよ!!!

 ヘ○ヘ
   |∧ 怒りを鎮めよ!
  /



619 :パー速民がお送りします [] :2009/11/19(木) 22:11:00.11 ID:jNfGPQDO
追い付いたかぁ。しかしワクワクが止まらないぜ。

ネクロマンサー『サルーインソード』
ネクロマンサー『アニメート』
ネクロマンサー『サルーインソード』

魔術士『タイムリープ(∩^ω^∩)』


620 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/19(木) 22:13:00.06 ID:nmuhQsDO
流星剣!


621 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 22:48:23.25 ID:wCMzLnAo
弓使い「えっ…!?」

魔道士「…次、行きますっ!」

魔道士は剣士の振る剣めがけて、炎を放つ。

バシュッ!!ゴオォォォ

グールは斬られると同時に炎を発し、灰と化した…。

剣士「!?」

弓使い「・・魔法…付加!?」

魔道士「さぁっ!どんどん行きましょう!」

剣士「凄い…!ありがとう!」

召喚士「…よしっ!あっちも大丈夫そうだ」

そう確認すると、召喚士はコカトリスへ魔力を高める。

召喚士「一気にいこう!!」

コカトリス「……承知!」

ゴオォォォ…

津波のような石化の息がアンデッドに襲いかかり、そのまま石と化した…。


622 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 22:56:06.88 ID:wCMzLnAo
ネクロマンサー「なるほど…これはなかなか…」

ついにアンデッドの一角に道が出来る。

戦士「よしっ!突破だ…!」

剣士「あぁっ!包囲を抜けるぞ!!」

戦士と剣士が盾になり、後を四人が抜ける。

ザッ!!

ネクロマンサー「いやはや…やりますねぇ」

戦士「へっ…そいつはどーも」

ネクロマンサー「うーん…役立たずの奏者だこと…」

ネクロマンサーは両手をかざし、下に降ろす。

スッ…ドシャッ…ガシャッ…ドスッ!!

アンデッドが一斉にその場に倒れ出した…。

弓使い「…もうおしまいみたいね…?」

召喚士「さて…彼を返して貰おうか」

ネクロマンサー「いえ…気が変わりました。少し遊んで行きましょうよ」

ネクロマンサーは右腕を水平に伸ばし、人差し指を立てた…。


623 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 23:04:09.56 ID:wCMzLnAo
召喚士「……くそっ!!」

弓使い「……!?」

剣士「…そうくると…思ってはいたが…」

ズズッ…ガシャッ!!…ザッザッザ…

パーティーの前に、見覚えのある男が歩いてくる。

戦士「ど、どうするっ!!」

召喚士「やるしかない!!しかしっ…!」

盗賊「魔道士…後ろへ」

魔道士「はいっ!」

剣士「弓使いも下がれ…」

弓使い「わ、分かったわ!」

ネクロマンサー「さぁ…お友達ですよ。お連れなさいな」

召喚士「……なんて奴だ!!」

戦士「剣士さん…!」

剣士「分かっている…!分かってるんだ!!」


624 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/19(木) 23:15:27.17 ID:wCMzLnAo
ネクロマンサー「さぁ…ソロシンガーの登場です。クククッ」

剣士「……っ!!」

魔道士男「…剣…士か…それに…弓使い…も」

剣士「違う!…お前は…違う!!」

魔道士「ま、前と…同じ…!?」

弓使い「……!」

戦士「何か…方法は!?」

召喚士「操り主を…倒すしかない!」

戦士「…だが…!?」

召喚士「……あぁ。ネクロマンサーには何も効かない」

戦士「どうすりゃいいんだ!」

召喚士「魔道士男さんを…倒すしか…」

戦士「でも…!?」

召喚士「あぁ。前とは違う…。彼はまぎれもなく…本物だ!」

魔道士男「…俺を…助けて……」


625 :パー速民がお送りします [] :2009/11/19(木) 23:17:15.72 ID:wTcR0kSO
ネクロマンサーを訳すなら月並みだけどやっぱり『死霊使い』ってのが近いのかな…………?



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