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召喚士「出でよ!!可愛い獣娘!!」
- 663 名前:深夜にお送りします [sage]
投稿日:2012/10/13(土) 15:44:01 ID:rnQPbHmU
ーー
盗賊「だからこう……」カリカリ
姫宮「なるほど」
盗賊「………」カリカリ
姫宮「ふむふむ」
喚起士「おはようございます」
姫宮「おはよー」
盗賊「おは……」
喚起士「何をなさっているんですか?」
姫宮「盗賊に絵の書き方教えて貰ってたの」
喚起士「なら私が
姫宮「喚起士はいいよ……」
喚起士「……何故です?」
姫宮「………」
- 664 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/13(土) 15:51:57 ID:rnQPbHmU
盗賊「………」
姫宮「か、喚起士の絵って私だと真似出来ないから!」
喚起士「そうですか……」
姫宮「そう!」
喚起士「ですがそう言わずに真似てみるのもいいと思いますよ。模倣から始めると言うのもありますし」
姫宮「本当にいいよ……」
喚起士「遠慮はいりません。さぁ姫宮さん真似てください!」
姫宮 (どどどどうしよう……)
喚起士「………」カリカリ
姫宮「………」
喚起士「……はい!」バッ!
姫宮「……何を描いたの?」
喚起士「見ればわかるじゃないですか!」
姫宮「………」
- 666 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/14(日) 15:57:42 ID:TEJVUFiM
喚起士「どうしました?」
姫宮 (あああ……どうみてもウサギさんだけどウサギさんじゃないんだよなぁ……)
喚起士「……?」
姫宮 (困った……そのまま描いたら喚起士何て言うかな……)
蒼頭「お三方、おはようございまする」
姫宮「……蒼頭おはよう!」
蒼頭「姫様、何をなさっておいでで?」
姫宮「盗賊に絵の書き方教えて貰ってたの……」
蒼頭「ほう、どれどれ……」
盗賊「………」
蒼頭「お子よ、お主はこのような才があったのだな。見事な物だ」
盗賊「………」フフン
- 667 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/14(日) 16:46:10 ID:TEJVUFiM
喚起士「………」サッ……
蒼頭「喚起士殿……何か?」
喚起士「いえ……」
姫宮「喚起士にも描いて貰ったの……」
蒼頭「ほうそうで御座いますか。で、喚起士殿のは?」
喚起士「………」
姫宮 (喚起士には悪いけど……誰かがハッキリ言ってあげないとね……)
喚起士「………」ペラッ……
蒼頭「………」
姫宮 (蒼頭なら……きっと蒼頭ならハッキリ言ってくれる筈!)
蒼頭「………」
姫宮「……蒼頭?」
喚起士「いかがでしょう……」
- 668 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/14(日) 16:52:23 ID:TEJVUFiM
蒼頭「そうか……」
喚起士「はい?」
蒼頭「……すでに某の姿知り申していたか」
喚起士、姫宮「?」
蒼頭「ならば……隠す必用も無いで御座ろうな……」
姫宮「蒼頭何を言って……」
蒼頭「………」パサッ……
喚起士、姫宮「………」
蒼頭「………」
喚起士、姫宮「………」
蒼頭「………」
喚起士、姫宮「………」
蒼頭「声も出ませんか……」
喚起士、姫宮「………」
- 669 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/14(日) 23:21:19 ID:TEJVUFiM
蒼頭「このように……醜く……」
喚起士、姫宮「えええええええッ!」
蒼頭「………」
喚起士「かかわ……わわッ……」
姫宮「かかかかっ……かかっ……」
蒼頭「申しありませぬ……このような姿を晒してしまい……」
喚起士、姫宮「可愛いぃぃぃッ!」
蒼頭「これではもう御側に置かせては貰えませんか……は?」
姫宮「何この耳ッ!何この耳ぃぃッ!」
喚起士「蒼頭さんこんな武器を隠し持っていたなんてズルいですよッ!」
蒼頭「………」
- 670 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/15(月) 06:20:43 ID:v/oV.4IY
姫宮「蒼頭!屈んで!」
蒼頭「……何故で御座ろう?」
姫宮「いいから早くッ!」
蒼頭「………」
姫宮「はぁああッ!」グワシッ!
蒼頭「………」
姫宮「キャー!キャー!本当みたい!」
蒼頭「本当で御座りまする……」
喚起士「姫宮さんズルいですよッ!私も!」グワシッ!
蒼頭「………」
喚起士「キャー!モフモフですよ姫宮さんモフモフッ!」
蒼頭「あの……」
姫宮「私、剣士呼んでくる!」
喚起士「私もジノを!」
ダダダダッ!
- 671 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/15(月) 20:29:08 ID:v/oV.4IY
蒼頭「………」
盗賊「………」
蒼頭「お子よ……」
盗賊「………」
蒼頭「何故この姿を見て……姫様や喚起士殿は平気なのか……」
盗賊「………」
蒼頭「それに可愛いなどと意味がわからぬ……」
盗賊「………」
蒼頭「お子よ……某は醜いだろ?」
盗賊「……普通」
蒼頭「普通か……」
盗賊「………」
蒼頭「………」
- 672 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/15(月) 20:35:41 ID:v/oV.4IY
ー
ジノ、剣士「………」
蒼頭「………」
ジノ「人間じゃん……」
剣士「何処が化物なんだよ……」
蒼頭「………」
喚起士「それに美人ですし」
姫宮「そうそう!」
剣士「なんだよ……どんなん出てくるかと思ったけどガッカリだぜ……」
ジノ「本当だよ……隠す必用無いんじゃん」
蒼頭「……この耳を見てもそのような事が言えるのですか?」
剣士「ウサギの耳がどうかしたのか?」
蒼頭「どうかしたのかって……」
- 673 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/16(火) 06:30:41 ID:JFKXASMs
剣士「そんなの高え酒場行けばいくらでもいるだろ」
蒼頭「なんと……」
姫宮「喚起士……高い酒場にはいるの?」
喚起士「私に聞かれても……」
蒼頭「………」
ジノ「何で顔隠してたの?理由がわからないよ」
蒼頭「理由は……この耳は忌むべき物故……」
喚起士「忌むべき物……ですか?」
蒼頭「負の証で御座りまする……」
喚起士「………」
蒼頭「同胞を……人間を……騙し裏切り陥れる証……」
喚起士「ウサギの耳を見てそんな事を思う人はいないと思いますが……」
蒼頭「………」
- 674 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/16(火) 09:49:55 ID:JFKXASMs
剣士「意味わかんねえ……」
蒼頭「……某の一族では幼少の頃より、この耳は醜く人前で晒せば蔑まれると教えられてたが」
剣士「へぇ……けどよそんな事するやついねえだろ……」
蒼頭「………」
喚起士「何故そのように蒼頭さんの一族では教えているんでしょうか?」
蒼頭「某の祖先が起こした罪からで御座ろうな……」
喚起士「………」
蒼頭「同胞の背中に火を付け泥の船に乗せ……かたや言葉巧みに騙し海を渡り……」
喚起士「………」
蒼頭「駆けては亀に負け、獅子に揶揄され……」
剣士、姫宮、喚起士「最後のはネメア?」
蒼頭「………」
- 675 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/16(火) 10:06:54 ID:JFKXASMs
剣士「まぁお前の好きなようにしろよ」
蒼頭「好きなようにとは?」
剣士「これから先、その耳を隠そうが隠すまいがお前の自由だって事だよ」
蒼頭「………」
姫宮「私はそのまま耳を出してた方が好きだよ」
蒼頭「姫様……」
剣士「そうだ……お前さ」
蒼頭「……何で御座ろう」
剣士「それで召喚士起こしてきてくれよ」
蒼頭「………」
姫宮「………」
蒼頭「わかり申した……」
- 676 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/16(火) 10:15:30 ID:JFKXASMs
ー
姫宮「絶対ろくな事にならないよ……」
剣士「そう言うなら止めろよ。大丈夫だって!召喚士がどんな反応するか楽しみじゃねえか!」
喚起士「………」
ジノ「……喚起士どうしたの?」
喚起士「いえ……蒼頭さん、私の絵を見て既に姿を知っていたって言ってたんですよね……」
姫宮、ジノ「………」
喚起士「何故なんでしょう……」
姫宮「……蒼頭が見間違えたんだよ」
ジノ「きっとそうだよ……」
喚起士「そうでしょうか……ウサギ何て描いていないのに……」
姫宮 (やっぱりウサギじゃ無かったんだ……)
ジノ (それで蒼頭は姿がバレてると思って頭巾取ったんだ……)
喚起士「………」
- 677 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/16(火) 10:24:35 ID:JFKXASMs
ー
召喚士「」
ネメア「いい加減起きないか!」
蒼頭「………」
ネメア「ったく……ん?……お前」
蒼頭「………」
ネメア「皆に見せたのだな?」
蒼頭「左様で御座ります……」
ネメア「そうか……」
蒼頭「………」
ネメア「……杞憂だったか?」
蒼頭「はい……」
ネメア「良かったな」
蒼頭「………」
ネメア「何か用か?」
- 678 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/16(火) 20:21:30 ID:JFKXASMs
蒼頭「ネメア殿……」
ネメア「なんだ?」
蒼頭「某は……皆に己の存在を否定されると思っておりました……」
ネメア「ふむ……」
蒼頭「それが……どうとも無く受け入れられ戸惑っておりまする……」
ネメア「………」
蒼頭「剣士には好きなようにすればよいと言われたのですが……某はどうすればいいのか……」
ネメア「蒼頭よ」
蒼頭「……はい」
ネメア「お前はその姿で生涯を過ごさなければならないのは当然の事だがわかるな?」
蒼頭「はい……」
ネメア「ならば自身が醜く思おうともお前がお前で生き続ければいい」
蒼頭「………」
ネメア「その姿の事を他の者に何を言われようが先へ進むのはお前自身なのだ」
- 679 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/16(火) 20:30:11 ID:JFKXASMs
蒼頭「………」
ネメア「私から言えるのはここまでだ。後は自分で考え進めばいい」
蒼頭「ネメア殿……」
ネメア「………」
召喚士 (……蒼頭とネメアか。なんだ?姿とかって)
ネメア「こう言うのもあれだが……蒼頭、お前は綺麗な顔をしているではないか」
召喚士 (なッ!か、顔!?)
蒼頭「そうような事は……」
ネメア「私はお前の姿、嫌いでは無い」
蒼頭「………」
ネメア「……?」
蒼頭「……う」カァァ……
召喚士「………」
- 680 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/17(水) 13:11:36 ID:ciVXXvWM
ネメア「どうかしたか?」
蒼頭「な、なんでもありませぬ!某、召喚士殿を起こさねばならんのでしたぁッ!召喚士殿!召喚士!」ユサユサ
ネメア「………」
蒼頭「召喚士殿ぉッ!」ズドンッ!
召喚士「ゲバラッ!げほ……な、何するんだよッ!」
蒼頭「あああ!起き申したか!」
ネメア「やっと起きたか……」
召喚士「………」
蒼頭、ネメア「……?」
召喚士「……誰?」
蒼頭「……蒼頭で御座りまする」
召喚士「嘘ぉ……」
ネメア「本当だ」
召喚士「………」
ネメア「お前意外と驚かないのだな」
- 681 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/17(水) 13:22:35 ID:ciVXXvWM
召喚士「ん……うん……まぁそうだね」
ネメア「何かあるのか?」
召喚士「何でも無いよ……」
ネメア「………」
召喚士 (なるほどなぁ。確かに蒼頭がバニーガールなのは少し驚いたが……ネメアが蒼頭をとはねぇ……そっちの方が驚きだよ!)
ネメア「蒼頭よ、他の者達は?」
蒼頭「皆、仕度しておりまする」
ネメア「そうか。召喚士よ早くせねば置いていかれるぞ」
召喚士「わかった……」
ネメア「………」
蒼頭「某は皆の所へ戻ります故」
ネメア「ああ」
- 682 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/19(金) 06:30:50 ID:hxIDPXzU
ー
蒼頭「………」
姫宮「頭巾取った方が良いって!」
蒼頭「そう申されても……この耳を晒して御天道様の下を歩くのは抵抗があると申そうか……」
姫宮「勿体ないよ。綺麗な顔をしてるのに……」
蒼頭「しかし……」
喚起士「ならこうしたらいかがです?」
蒼頭「その布で何を……」
喚起士「はい後ろを向いてください」
蒼頭「はあ……」
喚起士「ん……これで……よし!」
蒼頭「………」
姫宮「おお!」
喚起士「手鏡を。どうです?」
- 683 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/19(金) 18:39:30 ID:hxIDPXzU
蒼頭「………」
喚起士「耳だけ隠すようにすればいいと思うんですよ!」
蒼頭「はあ……」
姫宮「何か三刀流とか出来ちゃいそうだよ!」
蒼頭「それは何で御座ろうか……」
喚起士「それなら蒼頭さんが仰っていた耳も見えなくていいと思うんですけど」
蒼頭「ですがこれでは……某の瞳が隠れず……」
姫宮、喚起士「………」
蒼頭「………」
喚起士「あ、あれです!それは疲れ目と言う事で誤魔化せますから!」
蒼頭「疲れ目……」
姫宮 (無理だと思うな……)
- 684 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/20(土) 00:16:55 ID:Y2Smicpg
かわいい!
- 685 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/20(土) 18:44:42 ID:ioNwJhAw
喚起士「それにしても、東方の女性は髪を命のように大事にすると聞いた事がありますが蒼頭さんは肩までしか伸ばして無いんですね」
蒼頭「これで御座ろうか。これは尼削ぎと言われる物で御座ります」
喚起士「尼削ぎ?」
蒼頭「こちらでは修道女と言った方がわかりやいか。その方達が行っている髪型ですな」
喚起士「そうなんですか。……東方の僧は坊主にするのでは?」
蒼頭「何でもかんでも坊主にと言う訳では御座らん」
喚起士「はあ……」
姫宮「じゃあ蒼頭……僧侶なの?」
蒼頭「いや、これは真似ているだけなので関係は無いで御座ります」
姫宮「へぇ」
蒼頭「………」ソワソワ
姫宮「……落ち着きなよ。大丈夫だから」
- 686 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/20(土) 18:52:03 ID:ioNwJhAw
ー
剣士「どうよ?」
召喚士「何が?」
剣士「蒼頭の顔だよ。ありゃ中々の上玉だと思うぜ!」
召喚士「そうだね」
剣士「………」
召喚士「……?」
剣士 (あれ?召喚士は女に弱いんじゃねえのか?)
召喚士「………」
剣士 (それに全然驚いてねえし……つまんねえなぁ)
召喚士「剣士、俺が驚かないのがつまらない?」
剣士「う……そ、そんな事思ってねえよ……」
召喚士「そう」
剣士 (やべえ……見透かされてるぜ……流石だな)
召喚士「………」
- 687 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/20(土) 19:02:22 ID:ioNwJhAw
剣士 (この程度で驚いてたらどうしょうもないって訳か……)
召喚士 (ネメアと蒼頭の関係の方が気になるんだよ!)
剣士「………」
召喚士「………」
剣士「し、召喚士よ蒼頭は……好きになったりしないのか?」
召喚士「……なる訳無いだろ。何言ってんだ」
剣士「そうかい……」
召喚士「………」
剣士 (じゃああの姉ちゃんだけが好きなのか……?)
召喚士 (いくら美人でもオッパイ無いとつまらないだろうが!何言ってんだ!)
剣士「………」
召喚士 (まったく何でもアリの人間はこれだから……。全てはオッパイだろうがッ!)
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