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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その11
624 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 16:21:03.09 ID:B2WvCEYo


召喚士「よし…あとは最後の二人とオークで終わりだ」

魔道士「もう日が暮れちゃいますよ?」

戦士「閉まると厄介だ…。一気に行くぞ」

オーク「はいですー」

剣士「さぁ、馬車に乗ってくれ」



パッカパッカパッカ…

衛兵「おい、閉門するぞ。急げ」

剣士「はい。すいません」

衛兵「…おい、何の馬車だ?」

召喚士「病人を運んでおります…」

衛兵「……病人?」

テクテクテク…

衛兵は回りこみ、馬車内を覗き込む。


625 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 16:21:18.40 ID:B2WvCEYo
衛兵「……」

オーク「……うぅ」

ゴブリン「……っ」

衛兵「この寝てるのみんなそうか?」

戦士「ええ。南東には良い医者がいると聞いたもんで…」

衛兵「…急げよ!」

召喚士「はい、すいません」

パッカパッカパッカ…

召喚士「もう…起きていいですよ」

ムクッ…

オーク「ふー…」

魔道士「通過出来ましたね」

剣士「さぁ、一気に街を抜けましょう」

召喚士「ええ!」

全員が馬車の中に飛び乗り、西門へ向け走り出した。


626 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 16:21:26.33 ID:B2WvCEYo
ガラガラッ…ガガッ…

剣士「もう間もなく西門だ!!」

召喚士「間に合いましたね…!」

魔道士「良かったぁ…!!」

……ォォォオオ

戦士「…ん?」

戦士は馬車の幌をめくり、後方を見る。

召喚士「どうした…?」

戦士「…馬だ」

剣士「…ま、まさか…っ」

戦士「最後の最後で…気付かれちまったか!」

魔道士「!?」

召喚士「っ!…仕方ない。このまま……」

剣士「いや、向こうは単騎だ。追いつかれるのも時間の問題…」

戦士「…ちっ、仕方ねぇな…!!」


627 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 16:21:33.65 ID:B2WvCEYo
バッ!!…ストッ

召喚士「戦士…っ!?」

オーク「なんで飛び降り……」

戦士「先に行っててくれ!なんとか足止めする!!」

戦士は馬車を飛び降り、身体の前で槍を構える。

剣士「無茶だっ!!」

戦士「いいから早く行けぇ!!」

魔道士「戦士さんっ!!」

パカラッパカラッ…ドドッ…

戦士「……!!」

戦士の前に一頭の馬が近づく。赤毛の馬は巨体を揺らし、

その背には戟を手にした一人の大男が戦士を睨んでいる。

戦士(なんだ…こいつは…!?)

ドシャアッ!!…ザッ…ドズンッ

戦士(なんつう威圧!!手が震えて……)


628 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 16:21:42.47 ID:B2WvCEYo
〜西門〜

衛兵「…外出かぁ!?もう閉まるぞ!」

剣士「すいません!!」

馬車は慌て急ぎ、西門を通過し街の外へと出る。

オーク「間に合った…!」

召喚士「戦士……」

魔道士「戦士さん…大丈夫ですかね?」

剣士「……」

召喚士「俺達も後で向かいましょう…!」

魔道士「ええ!」

〜分かれ道〜

パカラパカラッ…

盗賊「……」

召喚士「お待たせしました!」

剣士「よし…急ぎ南方へ向かおう!」


629 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 16:21:52.98 ID:B2WvCEYo
ゴブリン「やった!全員一緒!!」

盗賊「…戦士は?」

召喚士「……」

魔道士「実は……」



盗賊「…そんな…っ!!」

召喚士「魔道士さん、盗賊さん!」

魔道士「はいっ」

召喚士「オークとゴブリンを宜しくお願いします…!」

盗賊「…私も」

召喚士「盗賊さんがいないと…魔物を見つけるのは難しい…」

盗賊「……だがな」

召喚士は紙を盗賊へ手渡す。

召喚士「ハヌマーンさんから預かった地図です」

魔道士「……」


630 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 16:22:00.88 ID:B2WvCEYo
召喚士「この付近に潜伏している筈です」

盗賊「……っ」

召喚士「大丈夫。安心して下さい…!」

剣士「ああ」

召喚士「戦士は必ず俺達が連れて帰りますから!」

盗賊「……分かった」

魔道士「お任せ…しますっ!」

召喚士「ええ。お二人も!」

魔道士「はいっ!!」

召喚士「剣士さん、俺達は…」

剣士「戦士君を救出しよう」

召喚士「はい!」

盗賊「……」

魔道士「盗賊さん。行きましょう…!」

盗賊「…うん」


631 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 16:22:25.75 ID:B2WvCEYo
〜南東国、街中〜

ザッザッザッザッザ

戦士「……っ!!」

戦士は槍を突き出し、深く構える。

男「……無理をするな。勝てると思っているのか?」

戦士「……やってみにゃ分からん!」

男「その震えた手でか…?」

ザッザッザ…

戦士「く…っ!」

男は大きく戟を突き出し、更に間合いを詰める。

パカラッ…パカラッ…パカッ…

衛兵「騎都尉殿っ!!」

戦士「……?」

騎都尉「…何だ、騒々しい」

騎都尉と呼ばれた大男は、戟を引っ込めて気だるく返答する。


633 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/10(水) 16:49:35.49 ID:1S.IzUDO
赤毛の馬+戟=うわぁぁぁぁぁ!呂布だぁ〜!逃げろぉ〜!

ですね。わかります


634 :GEPPERがお送りします [] :2010/02/10(水) 17:06:25.66 ID:tB62V.AO
やっぱり上位のワーカー以外にも
強い奴はいるんだな


636 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/10(水) 17:25:41.19 ID:Hj7F8s2o
騎都尉を「キツイ」を読んでしまった俺は首を吊るべきか……?

何て読めば良いのかこの阿呆に教えてください。


638 :GEPPERがお送りします [] :2010/02/10(水) 17:59:22.10 ID:fSvmiAw0
>>636 soso様が最初に名を上げる前に就いていた役職なんだぜ。


639 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/02/10(水) 18:02:44.40 ID:B2WvCEYo
騎都尉(きとい)っていうのは今で言う警察署長みたいな役職です
洋風に言うと近衛騎兵隊長…ってとこでしょうか
将軍とかだとカブるので騎都尉にしました
分かりにくくてすいません!先に解説すれば良かったですね…


641 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 18:38:37.22 ID:B2WvCEYo
衛兵「一人先に行かれては困ります…!」

騎都尉は黙って衛兵を睨みつける。

衛兵「…っ!!」

騎都尉「…ああ、それは悪かったな」

ザッザッザ…

騎都尉「そいつを宮廷へ連行しろ」

戦士「…ちっ!」

衛兵「騎都尉殿は…?」

騎都尉「俺は…そいつの仲間を追う」

戦士「!?」

騎都尉は赤毛の馬を撫で、馬上に跨る。

戦士「……ま、待て」

騎都尉「…ん?」

戦士「………」

騎都尉「…ふっ。さっきも言ったはずだが?」


642 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 18:38:47.03 ID:B2WvCEYo
戦士「……仲間の命がかかってる」

騎都尉「……」

戦士「そうとあっちゃ…おめおめ逃げるわけにもいかねーだろ!」

戦士は十字槍を騎都尉に向け構える。

騎都尉「…殺しはせんよ」

戦士「人間は…だろ?」

騎都尉「………」

戦士「俺の仲間には人間以外のもいてね…!」

ジャッ…

騎都尉「ふー…。やりあうまでもないか…」

戦士「…?」

騎都尉は馬上で戟を構え、一呼吸つく。

…ドンッ!!…ゴゴゴゴゴゴ…

戦士「!?」

騎都尉「………どうだ?感じるか…?」


644 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 18:40:51.75 ID:B2WvCEYo
戦士(これだ…っ!この威圧感…!!)

騎都尉「刃を交える前から感じ取れる…」

戦士(むしろ……恐怖…っ!!)

騎都尉「仮に…仮にだ。貴様が俺より槍捌きが上手としよう…」

戦士「…っく…!!」

戦士は額に流れる汗を、必死の思いで拭う。

騎都尉「だとしても、俺は貴様に勝つ自信がある」

パッカ…パッカ…

騎都尉「どうだ?動けまい…。戦う前より勝負はついているのだ」

戦士「……くそ…ぉ!!」

騎都尉「…抵抗するその気力だけで賞賛に値するよ」

戦士「……なに…を…!」

騎都尉「後は任せたぞ」

衛兵「ははぁ!!」

そう言うと、騎都尉は西門へ向けて馬を走らせた。


645 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/02/10(水) 18:42:44.89 ID:B2WvCEYo
よし帰ります!ノシ
明日は休みだし頑張るぞー。それでは後ほど!!


648 :GEPPERがお送りします [] :2010/02/10(水) 19:40:28.58 ID:3Qx3BYSO
まさかこのスレでも覇気が出るとは…
オワタ


652 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/10(水) 21:38:58.69 ID:PcmUrYDO
>>1
簡単なのでいいから地図描いてくれないか?
地名が増えて位置関係がイメージしにくくなってきた


655 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/02/10(水) 23:54:19.48 ID:OaHSJzwo
ただいま&こんばんは!ノシ

>>652
実はアバウトで全然です…すいません
どなたかイメージ出来ている方はおられますか?なんて…はは

↓続き


656 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 23:54:33.11 ID:OaHSJzwo
戦士「おいっ!!待て…っ!!」

ガシャッ…

戦士「!?」

衛兵「…さぁ来い。抵抗はするなよ?」

戦士「……ちっ」

衛兵は数人がかりで戦士を取り囲み、手を縄で縛り付ける。

衛兵「よし、歩けっ…!」

戦士「………」

ザッザッザ…

〜西門〜

召喚士「……さて」

剣士「どうやって中に入ろうか…」

召喚士「…夜は許可証…手形がないと入れないようですね」

剣士「うん。しかしなんとかして…」

召喚士「・・・ん!?」


657 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 23:54:44.59 ID:OaHSJzwo
二人の前にそびえる西門が突如として開き始める。

ガゴン!!…ゴゴゴゴゴゴゴ…

剣士「な…なんだ…!?」

召喚士「門がっ!?」

ゴゴゴゴ…ゴゴオオォォンッ!!

召喚士「……誰か…来る?」

剣士「…!!さっきの馬だ!!」

パッカパッカパッカ…

騎都尉「………」

剣士(何だ…この男…!!)

召喚士(とてつもなく強い…!!)

パッカパッカパッカ…

騎都尉は目もくれず、召喚士と剣士の横を素通りする。

召喚士「……」

剣士「……い、行こうか」


658 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 23:54:55.10 ID:OaHSJzwo
テクテク…

騎都尉「……おい」

召喚士「は、はい…」

騎都尉「……動くなよ」

剣士「……」

騎都尉「そのままこちらを振り向け」

召喚士「……」

騎都尉「抵抗すれば殺す」

召喚士「……くっ!」

剣士「ここは…従おう」

二人はその場で振り向き、騎都尉を見る。

パッカパッカパッカ…

騎都尉「…ふむ。お前らか」

召喚士「……?」

騎都尉「身体中から魔物の臭いが漂うぞ?」


659 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/10(水) 23:55:19.72 ID:OaHSJzwo
剣士「…!!」

召喚士「…そうか…!近くにいたから…っ」

騎都尉「貴様らが魔物なのか…」

カチャッ…ヒュバッ!!

騎都尉「魔物とつるむ一味なのか…!」

騎都尉は馬上で鋭い戟を召喚士に付き付ける。

召喚士「……!!」

騎都尉「お前の仲間は大人しく投降した」

召喚士「…!?」

剣士「馬鹿なっ!そんなはずが…」

騎都尉「では彼はどこへ行ったと言うのだ?」

剣士「ま…まさか殺して……」

騎都尉「殺すにも値せんわ」

召喚士「……」

騎都尉「さて貴様らはどうする?投降するか、それとも……」


668 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/11(木) 02:47:30.07 ID:wfISaW.o
召喚士「……」

騎都尉「…」

チャキッ…

召喚士「……分かった。従…」

…パカラッパカラッ

剣士「…?」

騎都尉「……ちっ」

騎都尉は戟を突き付けたまま後方を振り返る。

召喚士「……」

ジリッ…

騎都尉「…動くな」

召喚士「!!」

騎都尉「そのまま…後ろへ下がれ」

そう言うと騎都尉は馬を反転させ、駆けだす。

その先からは白馬がこちらへと近づいて来る。


669 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/11(木) 02:47:47.97 ID:wfISaW.o
パカラパカラッ…

剣士「……味方…いや、敵か?」

召喚士「……」

ドドンッドドッドドッ…

騎都尉は手綱を引き、白馬めがけて突撃する。

騎都尉「……はぁっ!!」

シュバッ!!…ギイイィィンッ!!

騎都尉の戟は白馬に跨る男の槍により、弾き返される。

剣士「…!?」

召喚士「やはり…敵…!?」

騎都尉「…また貴様か白馬騎士!!」

白馬騎士と呼ばれた男はゆっくりと槍を引き、返答する。

白馬騎士「旅の方、大丈夫ですか?」

召喚士「…!!」

騎都尉「……ふっ、無視ときたか」


670 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/11(木) 02:47:59.71 ID:wfISaW.o
パッカパッカパッカ…

白馬騎士「無視?勘違いするな……」

騎都尉「……」

白馬騎士「ハナっから相手にしておらぬだけだ」

ヒュバッ!!…ガイィィンッ!!

突如騎都尉の戟が白馬騎士めがけ振り下ろされる。

白馬騎士は待ち受けていたかのように、容易にそれを受ける。

騎都尉「……殺す!」

白馬騎士「旅の方、さぁこちらへ」

騎都尉「待て。そいつらはこちらの管轄だ!」

白馬騎士「そうなのですか…?」

召喚士「えっ!?あ…その…」

白馬騎士「どうやら違うようですが…?」

騎都尉「…貴様…っ!いい加減に…!!」

白馬騎士「一騎討ち…といきますか…?」


671 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/11(木) 04:27:02.39 ID:fO3dw2AO
色的に呂布(赤兎馬)vs公孫サン(白馬)
なのに公孫サンのほうが強そう!不思議!


672 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/11(木) 04:46:51.74 ID:NWz5IUQo
無双のイメージが濃いせいか白馬っていうと白馬長史より趙雲が思い浮かんだ


675 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/11(木) 11:00:47.12 ID:Y2CkC6AO
呂布いるとか

まさかの南東国最強説


676 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/11(木) 11:01:02.77 ID:TFW3T2AO
なぜか白騎士物語がキトイより悪者に思えてしまう
わたしは…なにかされたようだ…


683 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/11(木) 21:11:17.62 ID:wfISaW.o
騎都尉「ふ…ははっ…ははは!!」

ドンッ!!

騎都尉「一騎討ちだ…?この俺と…?」

騎都尉は馬を一旦白馬騎士の前へと進める。

召喚士「…な、なんて威圧だ…!」

ザシャッ…

白馬騎士「自信がないのなら…退いて構わんぞ?」

白馬騎士も同様に手綱を引き、馬を前進させる。

剣士「いや…こっちも……」

ビキビキッ

騎都尉「……殺す!」

白馬騎士「やってみろ…!」

騎都尉「はぁっ!!」

ドドッ!!

騎都尉は馬を全力で走らせ、戟を構える。


684 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/11(木) 21:11:31.42 ID:wfISaW.o
騎都尉「っりゃああぁぁ!!」

構えた戟をそのまま正面へ一突き放つ。

白馬騎士はその戟を右へかわし、己自身も槍を鋭く突く。

騎都尉はすばやく戟を引き、その槍を弾き払う。

ガインッ!!…キィンッ…キキイィンッ!!

剣士「ご…互角…っ!!」

召喚士「凄い…!」

騎都尉「はあぁっ!!」

白馬騎士「りゃあっ!!」

ガキイィィンッ!!…ビリビリビリッ!!

召喚士「……くぅ…っ!!」

剣士「もう少し下がった方が良さそうだな…」

召喚士「凄い威圧ですね…!」

剣士「ああ、互いに何合も打ち合い続けけているのに…」

召喚士「全く隙をみせないなんて……」


685 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/11(木) 21:11:40.08 ID:wfISaW.o
チュインッ!!…キィン…キキィンッ!!

騎都尉「ははははっ!どうしたどうしたぁ?」

白馬騎士「………はぁ!!」

ブオッ!!

騎都尉「槍捌きが荒くなり始めているぞ…?」

白馬騎士「……っ!!」

ブオッ…フォンッ!!

騎都尉「疲れが見え始めたか…!」

白馬騎士「‥何を……っ!!」

騎都尉「まだまだその程度…所詮俺には……」

ヒュッ…トスッ……トスッ…

騎都尉「……?」

騎都尉が上空を見上げると、脇の高台より数本の矢が飛んでくる。

騎都尉「………ちぃ」

召喚士「何だ…!?」


686 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/11(木) 21:11:48.20 ID:wfISaW.o
剣士「援軍か?」

騎都尉「勝ち目がないと踏んで援護射撃か…」

白馬騎士「……」

騎都尉「主も配下も臆病なものよ…はははっ!」

白馬騎士「待て……」

騎都尉「……」

白馬騎士「我が主への冒涜は許さんぞ…?」

騎都尉「…冒涜?事実を言ったまでだ!」

白馬騎士「貴様……!!」

ヒュン…ヒュンッ…トストスッ…

白馬騎士「一つ申しておく。この矢はわが軍の指示ではない」

騎都尉「なに…!?」

その瞬間、白馬騎士は左手を騎都尉へとかざす。

騎都尉「!?」

ドドンッ!!…キキイイィィンッ!!


687 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/11(木) 21:11:57.29 ID:wfISaW.o
白馬騎士の左手から氷の矢が騎都尉へと放たれる。

騎都尉「……こ…の!!」

ドドン!!…ゴアオオォォ!!

騎都尉は迫りくる氷の矢に向けて、左手より炎を発する。

ドズンッ!!……ジュウゥゥッ!!

炎と氷がぶつかり合い、大量の水蒸気を発する。

パカラッパカラッパカラッ…

騎都尉「!?」

騎都尉は霧に包まれた周辺を見渡し馬の駆けると音が響き渡る方向を見つめる。

パカラッ…カッ………

騎都尉「ちぃ…っ!!」

ブオンッ!!…ドズンッ!!

騎都尉は舌打ちしつつ、戟を頭上で何度か振り回す。

その勢いにより、徐々に水蒸気の霧が、あたりより形を消す。

騎都尉「………」


688 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/11(木) 21:12:05.81 ID:wfISaW.o
騎都尉の前方には、弓を構えた騎馬隊が一列に弓を引き、構えている。

騎都尉「……」

〜分かれ道〜

パカラッパカラッ…

召喚士「あ、ありがとうございました」

白馬騎士「すまないね。大きな馬と言えど、三人は少し狭いな…」

剣士「……」

召喚士「あの…弓隊は放っておいて良かったんですか?」

白馬騎士「ああ。あれはいいタイミングで助かったよ」

剣士「……?」

白馬騎士「我が主の軍隊ではないし…後は好きにやりあうだろうよ」

召喚士「えと…つまり…?」

剣士「……第三者…?」

白馬騎士「……そういう事だ!」

白馬騎士は微笑むと、そのまま馬を飛ばし西へと向かった。


689 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/11(木) 21:12:15.19 ID:wfISaW.o
〜西門前〜

パッカパッカパッカ…

騎都尉「面倒な連中だ…」

騎都尉は戟を水平に構え、眼前の弓隊を睨む。

騎都尉「まとめて片付けてやる…!」

パッカパッカパッカ……

騎都尉「…?」

騎都尉は後方の西門より迫る馬に目をやる。

金角「騎都尉、構わん。一旦下がるぞ」

騎都尉「……宜しいので?」

金角「こ奴らと戦う事が本題ではあるまいて」

騎都尉「……はぁ」

金角「とりあえずは捕えた男より話を聞き出そうではないか…」

騎都尉「逃げた二人は…?」

金角「後日西の連中に書簡を送るとしようか…」


690 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/11(木) 21:12:23.09 ID:wfISaW.o
騎都尉「………」

金角「どうした…?暴れ足りないか?」

騎都尉「……いえ」

騎都尉は黙り馬を反転させ、西門へと向かう。

金角「……」

パッカパッカパッカ……

弓隊「……」

弓の構えを解く隊列の奥から、一頭の黒い馬が前に出る。

パッカパッカパッカ…

弓隊「…西門へ…引き揚げました」

黒い馬に騎乗した男は呟く。

弓将軍「…我らも引き上げよう」

弓隊「…はっ」

パッカパッカ…パカラッパカラッパカラッ…

複数の弓隊は西門前より撤退し、北の街へと引き上げて行った。


691 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/11(木) 21:21:34.46 ID:t6V5LOMo
インフレ激しくなってきたな…


693 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/11(木) 21:29:48.32 ID:nu.iPwDO
召喚士「一件落着だね」

剣士「はやく帰ろう」


694 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/11(木) 21:36:07.18 ID:TFW3T2AO
もうこいつら仲間にして魔王倒しちゃおうぜ!

でもRPGって仲間になった途端に弱体化するんだよな…



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