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召喚士「行けっ!コカトリス!!」
167 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/15(日) 22:34:58.37 ID:u486TrQo
戦士「よし…コイツは雷切に命名だな!!」

召喚士「うん…いい名前だ」

盗賊「…イイナマエダ」

戦士「しっかり使いこなせるよう頑張るぜ!ジーサン!」

ドワーフ「ほっほ…楽しみにしとるよ」

部屋の奥隅にある斧に戦士が気付く。

戦士「ジーサン…この斧は?」

ドワーフ「あぁ…それはな…切り札じゃよ」

召喚士「切り札…?」

ドワーフ「うむ…魔王を倒す為の…な」

魔導士「魔王を倒すための…斧?」

ドワーフは歩き、斧の持ち手部分をを撫でる。

ドワーフ「今はまだ未完成…使い物にはなるが…」

魔導士「どういう事ですか?」

ドワーフ「コイツの刀身には結界石を使っておる」


168 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 22:38:52.70 ID:u486TrQo
召喚士「結界石を!?」

ドワーフ「そうじゃ」

戦士「そうすると…どうなるんだ?」

ドワーフ「アンデッドは燃やさぬ限り死なんじゃろ?」

魔導士「はい…」

ドワーフ「この斧を使えば…アンデッドをも倒せるのじゃ」

盗賊「…凄い」

ドワーフ「だがまだ足りん…それでは魔王は倒せぬ…」

召喚士「そうなのか……」

ドワーフ「コイツに五行全ての属性を付ける…それで完成じゃ」

魔導士「五行全てを…!?」

ドワーフ「…そうじゃ」

戦士「そうすれば…魔王を…?」

ドワーフ「まぁ…正直なところ、試してみんと分からんがの…」

盗賊「……」

ドワーフ「さて…戻るとするかの…」


169 :パー速民がお送りします [] :2009/11/15(日) 22:39:33.42 ID:MV7j9QSO
この斧まで装備したら戦士最強じゃね?


170 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 22:39:39.70 ID:u486TrQo
〜西国の城〜

白虎兵「神官様!!」

神官「…どうした?」

白虎兵「西高原国北東にて…キマイラ出現!」

神官「キマイラ…厄介だな」

白虎兵「南進中との報告でございます!!」

神官「分かった…船を出せ。出るぞ」

白虎兵「…はっ!!」

神官「なぜ…キマイラが…!?」

〜西海岸国王宮前〜

戦士「ジーサン!本当にありがとな!」

ドワーフ「頼むぞ若者」

戦士「あぁ!いつの日か…魔王を倒す為に斧を…」

ドワーフ「待っておるよ…いつまでも」

召喚士「では…行きましょうか」

魔導士「おじいさん!また!」

盗賊「…サヨウナラ」

ドワーフ「うむ、元気での…」

その時だった。パーティーの頭上が暗くなる。


171 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 22:40:38.30 ID:u486TrQo
ズズウゥゥゥン…

魔導士「きゃっ!!」

盗賊「……敵!?」

戦士「…なんだ…コイツは…!?」

ドワーフ「キ…キマイラ!?」

その魔物は、獅子、山羊、鳥の3つの顔を持ち、

尾は蛇で出来ている、巨大な魔物である。

キマイラ「…ガルルウァァ!!」

召喚士「くっ…!何だこいつは!?」

3つの顔が同時に言葉を発する。

キマイラ「おいジジイ…影でコソコソと何をしておる」

ドワーフ「……」

キマイラ「人間と何を戯れておる…」

戦士「・・ちっ!」

キマイラ「グルオアァァッッ!」


172 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/15(日) 22:41:34.86 ID:5f4mffUo
FBがくるぞぉーっ!!


173 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 22:42:12.72 ID:u486TrQo
ドワーフ「…ぐぬっ!…逃げろ!」

キマイラ「なに…?貴様、人間とグルに…」

キマイラがドワーフめがけ襲いかかる。

戦士「まずいっ!」

盗賊が素早くナイフを獅子の顔に投げつける。

キィン

ナイフは顔に当たるも刺さらず、その場に落ちる。

召喚士「ドワーフさん!!」

ガシュッ!!

キマイラの爪がドワーフを吹き飛ばす。

戦士「ジーサン!!」

魔導士「…うぅっ!!」

戦士がその場を走りだし、魔導士が詠唱を始める。

盗賊「ナイフが…効かない!?」

召喚士「行けっ!ユニコーン!!コカトリス!!」


174 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 22:43:46.36 ID:u486TrQo
シュイィィィィン

召喚士「ユニコーン!ドワーフさんの治療をっ!」

キマイラ「グルアオォォッ!!」

キマイラは走る戦士に襲いかかる。

戦士「ちっくしょお!」

戦士は雷切を鞘から抜き、身構える。

召喚士「コカトリス!石化を!」

コカトリス「……うむ」

コカトリスが羽ばたき、キマイラめがけて飛ぶ。

キマイラ「バッハハハ!死ねぃっ!!」

戦士「うおぉぉっ!」

雷切が稲光と雷鳴を轟かせる。

バシュッ…!!

山羊の頭が地に切り落とされる…。

戦士「俺の魔力じゃ飛ばせなくても…帯電は出来るみてぇだな」」

キマイラ「グギャアアァァッ!!」

ドワーフ「まだ…だ…くる…ぞ!!」


175 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 22:45:45.59 ID:u486TrQo
獅子の口から炎が吐かれる。

ドドンッ!!ゴオォォッォッ!!

戦士「…ちっ!!」

避け切れずにいる戦士を横から盗賊が飛びつき、かわす。

魔導士「完了!!撃ちます!!」

ドドンッ!!キイィィンン

召喚士「後ろだっ!コカトリス!」

魔導士の氷の矢が獅子の頭を貫く。それと同時に、

コカトリスの石化の息が尾から徐々に体へと吹きつけられる。

キマイラ「クグギャアァァァッ!」

戦士「トドメだ…!」

戦士は立ち上がり…飛び上がると雷切で鳥の顔を一閃した…。

ドシュウゥ!!

3つの首を落とされ、石化したキマイラはその場に崩れ落ちた。

ドズウゥゥン…


176 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 22:51:38.33 ID:u486TrQo
召喚士「ドワーフさんはっ!?」

戦士「ジ…ジーサン!!」

戦士はドワーフを抱き抱え、ユニコーンがその場に佇んでいる。

ドワーフ「ゴフッ…」

戦士「ジーサン!しっかり…しっかりしろっ!」

魔導士「今、治りますからね!!」

召喚士「…ユニコーン…?」

ドワーフ「…ゴホッ…はぁ…はぁ…」

召喚士「……何で…?」

ユニコーン「召喚士よ…」

戦士「…ユニコーン…が」

魔導士「喋った……」

ユニコーン「私の治療では…魔物は治せぬ…」

召喚士「そん…な…嘘だろ…?」

戦士「ジーサンッ!ちくしょう…何でっ!?」


177 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 22:54:01.39 ID:u486TrQo
ドワーフ「…いいんじゃよ…若者…」

戦士「…!!ジーサン!!」

ドワーフ「魔物に…やられて…人間のように…死ぬ…」

盗賊「……!」

ドワーフ「これ程…ワシにとって…至福な事がある…か…ゴフッ!」

魔導士「お…おじいさん…!!」

召喚士「しっかり…しっかりして下さいっ!」

ドワーフ「魔物として…悪事の…ゴホッ!…報い…じゃよ…」

戦士「バカ野郎…!まだ…まだこれからっ!!」

ドワーフ「ようやく…ゴフッ…!…楽に…」

魔導士「おじいさんっ!おじいさんっー!!」

ドワーフ「頼むぞ…若…者……」

召喚士「くっ…!!」

盗賊「……っ!」

ドワーフの小さな手が、戦士の手から離れ…地についた…。


178 :パー速民がお送りします [] :2009/11/15(日) 22:54:30.07 ID:l6WXfgAO
ジーサーン!


179 :パー速民がお送りします [] :2009/11/15(日) 22:55:25.83 ID:I1DFu4Eo
あの(変態)ユニコーンが喋った!!

しかしジーサンしんだら斧が・・・


181 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 22:56:55.19 ID:u486TrQo


神官「召喚士殿…」

召喚士「神官さん…キマイラはこの通り…」

神官「また…助けられてしまいましたな」

召喚士「……ええ」

魔導士「うぅっ…!なん…でっ…うっ…!」

戦士「……」

ドワーフの身体を抱きかかえ、戦士は立ちつくしている。

ザッザッザ

召喚士「戦士…」

戦士「魔物とか…人間とか…関係ねぇよな」

召喚士「あぁ……」

魔導士「ひぐっ!!…うぅっ…うっ…」

盗賊「……ヨシヨシ」

召喚士「戦士…ドワーフさんを工房へ…」

戦士「……そうだな」


182 :パー速民がお送りします [] :2009/11/15(日) 22:57:43.38 ID:K9NK1wDO
このキャラクターを消したら、あとあと困るんじゃ


183 :パー速民がお送りします [] :2009/11/15(日) 22:58:25.10 ID:l6WXfgAO
神官はやっ


184 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 22:58:25.76 ID:u486TrQo
〜王宮地下一階〜

戦士は、工房のベッドの上にそっとドワーフを置く。

戦士「ジーサン…あんたの一番好きな場所だ…」

召喚士「……」

戦士「ここで…ゆっくり休んでくれ…人間として…」

戦士は工房の奥隅へゆっくりと歩く。

戦士「……」

その場に置いてある斧に手を伸ばし、持ち上げる。

戦士「形見に…預かって行くぜ、ジーサン」

ドワーフの顔がそっと微笑んだように見えた…。



召喚士「あ…神官さん」

神官「はい?」

召喚士「実は…この辺りの部屋なんですが…」

ガチャ…キィィィ


185 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 23:00:59.89 ID:u486TrQo
神官「…な…何という」

召喚士「これを…」

神官「分かっております。我が国が責任持って…来る日の為に」

召喚士「…お願いします」

神官は財宝の山に歩き進む。落ちている本を拾い上げ、埃を叩く。

神官「どれだけの民を…苦しめたというのか…」

召喚士「……神官さん」

神官「……!?」

神官は埃を叩いた本の表紙を凝視する。

召喚士「…どうしました?」

神官「…こ、これは!?」

召喚士「…?」

神官「古代文字で…アヌビス…と」

召喚士「!?」

神官「何という事だ…!」

神官は慌てて本の中身をめくり始める。


186 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 23:02:31.04 ID:u486TrQo
神官「すごいぞ…古代文字ですが…アヌビスについての詳細が…!」

召喚士「凄い…!やりましたね!神官さん!」

神官「えぇ…全て、と言うわけではありませんが…これでかなり進展が…」

召喚士「……良かった」



神官「あ…皆さん」

魔導士「はい?」

召喚士「何でしょうか?」

神官「東に…向かわれるんですよね?」

召喚士「ええ…そうですが?」

神官「船でお送りしましょう」

戦士「いいんですか?」

神官「勿論です。この程度しかしてあげられませんが…」

魔導士「いえいえ!大助かりですよ!ねぇ?」

盗賊「…うむ」


187 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/15(日) 23:03:07.99 ID:imgJTHo0
アヌビスだと…神官も強化か


188 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 23:04:18.72 ID:u486TrQo
神官「それは良かった。では、こちらへどうぞ」

召喚士「ありがとうございます!」

戦士「さぁ…いよいよ帰るぞ!!」

盗賊「…うむ!」

魔導士「西方…色々ありましたね…」

戦士「あぁ…さらば西!って感じだな!」

召喚士(召喚士発祥の地…西方…か)

神官「さぁ…行きましょう」

召喚士「ありがとう…サモナーさん…ドワーフさん…」



召喚士パーティーは、西方にて数々の旅を終え、

今再び、本国へと戻って行くのであった…。

〜第五部、完〜


189 :パー速民がお送りします [] :2009/11/15(日) 23:08:29.79 ID:I1DFu4Eo
とうとう5部終わったのか〜

>>1乙

次の部が楽しみだが、占い師の言ってたじじいってドワーフのことだったのか?


190 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/15(日) 23:12:20.77 ID:imgJTHo0
ついに5部まで・・・すごい長編になるだろこの話wwwwww
なにはともあれ>>1乙


194 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/15(日) 23:16:56.65 ID:u486TrQo
>>189
おそらくそうかと…

いよいよ次回から第六部ですが、久々登場の方や、
師匠がついに…な時期ですかねぇ…分からないですけど


195 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/15(日) 23:17:56.86 ID:vD5B/IDO
最初はコカトリスを覗けば一般的な小さなパーティだったのに
今はキマイラをこうも簡単に…スゲェよ


196 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/15(日) 23:21:23.21 ID:kAzCYYDO
確かにキマイラを倒す手際の良さというか
熟練パーティーな感じはうはwwwwwwwwwwってなるよな!


197 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/15(日) 23:23:35.50 ID:u486TrQo
>>189-193>>195
ありがとうございます!!
具合はもうバッチリです!ご迷惑おかけしました…

そうですね、まさかこんな長々と続くとは…
一体どこまで行くんでしょうかね…

パーティーの成長やレベルアップが
うまく書けて、伝わればいいかなって思います

拙い文ですが(特に誤字)これからも頑張ります!ノシ



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