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剣と盾と象徴の物語なようです
- 1 名前:VIPがお送りします。 []
投稿日:2008/02/29(金) 08:27:47.27 ID:2RSiGn+Z0
黒髪「・・・ふんっ!ふんっ!ふっ・・・」
金髪「・・・はっ!ふんっ!はっ!はっ!・・・」
黒「・・・なぁ・・・そろそろ休憩しようぜ・・・つっかれたぁ」
金「ふんっ!はっ!先に!ふんっ!休んでろっ!はっ!」
黒「・・・その生真面目なのやめろよお前」
金「ふんっ!はっ!ふんっ!はっ!・・・・・・」
黒「俺らは所詮捨て駒なんだぜ?剣術なんぞどんなに鍛えたって無意味なんだからよ」
金「ふんっ!はっ!・・・ふぅ・・・それでも国を・・・王を護れるなら本望だとは思わないか?」
黒「思うわけねーだろ・・・大体スラム出身の俺に聞くなよそれを・・・あほらし」
金「・・・生まれは関係ない。騎士道と忠誠心こそが王と国民を護るに足る十分な理由たり得るだろう?」
- 2 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:29:16.30 ID:2RSiGn+Z0
黒「ぶはっwwwキシドーwwチューセーww」
金「何がおかしい!!」
黒「いやいやw御立派な事でww騎士にもなれん俺らが騎士道ww」
金「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
黒「軍が行ったスラムの清掃がてら、ガキの時分に無理矢理連れて来られてて忠誠心www」
金「いつまで引きずっているのだ!お前は!!あれから三年だぞ!!」
黒「あぁそうだ!三年だ!軍にツレが殺されてから三年!スラム以下のクソみたいなこの兵舎に放り込まれて三年だ!!」
金「・・・そんなに軍が憎いなら何故他の奴らの様に逃げなかった・・・何故まだここに留まっている!?」
黒「ハッwそんなモン剣術試合でお前に勝ってないからに決まってんだろボケwwそれ以外に理由なんてあるかよ」
- 4 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:30:15.07 ID:2RSiGn+Z0
金「・・・そんな瑣末な理由か・・・」
黒「へっ!何とでも言え・・・負けっぱで逃げるくらいなら処刑された方がマシだ」
金「・・・お前は・・・お前にはないのか・・・?・・・心の底から湧き上がる何かが・・・」
黒「あ?何カッコつけてんのお前?ねーよそんなもん。勝つか負けるか・・・世の中、生きるか死ぬかだろが」
金「・・・お前はもうすぐ16・・・俺は18だ・・・そろそろ正式に兵士として採用されるだろう」
黒「??だから何だよ?それがどうした」
金「忠誠心も無しに・・・兵士として・・・騎士として国王陛下に誇れる働きが出来ると思っているのか・・・?」
黒「知るかwwお前に勝ってさっさと出てくって決めてんだよ俺は」
金「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
黒「・・・何だよ・・・黙りやがって・・・お前にゃ無理だとでも思ってんのかテメェ!!!」
金「・・・見習いとしての剣術大会は次が最後だろう・・・お前の思惑がどうであれ手加減はしない・・・」
黒「上等だ!捻じ伏せてやるよ!!このくされスカシ野郎が!!!」
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- 5 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:31:06.69 ID:2RSiGn+Z0
姫「・・・もう始まってるの?・・・行きたくないなぁ・・・」
侍女「そうは参りません。姫様御自身の観戦は剣士達への労いの意味も込められております」
姫「剣術試合なんて・・・観てても退屈なんだもの・・・」
侍女「姫様・・・15にもなって公務を退屈などと・・・。辛く厳しい訓練に耐えた兵士達のお披露目なのですから。国家の誇りです」
姫「そんなの私には関係ないわ。御父上の御趣味でしょ?」
侍女「・・・それだけでは御座いません。姫様の専属近衛兵を選抜するという意味合いも込められている様です」
姫「!!そんなの聞いてない!」
侍女「はい。噂ですが・・・恐らく間違いではないと思われます」
姫「・・・ちょっと待ってちょうだい・・・聖騎士団からではないの?」
侍女「それも含めてで御座いましょう。騎士様は高潔なる血筋の者・・・」
姫「・・・何が言いたいの・・・?」
侍女「・・・有事の際に万が一にもその血を流させるワケにはいかぬ・・・と言う事です」
- 7 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:32:31.84 ID:2RSiGn+Z0
姫「実力不足・・・とは言わないのね・・・」
侍女「・・・その様な分を弁えぬ発言は私には・・・」
姫「・・・剣ではなく・・・盾を選べ・・・という事ね?」
侍女「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
姫「あの腑抜けた将軍たちが有能な直属の騎士様を私に付ける筈がないわ・・・」
侍女「・・・私には解りかねます」
姫「・・・舐められたモノね・・・・・・・・・いいでしょう・・・好きに選ばせて頂くわ・・・」
侍女「・・・姫様!くれぐれm」
姫「黙りなさい」
侍女「・・・失礼致しました」
姫(第五王位継承権者・・・第二王女・・・これ程までにコケにされるとは・・・)
(・・・今までの勝手気侭な立ち振る舞いは改めるべきか・・・でも・・・まだ暫くは偽る必要がある・・・)
侍女「・・・姫様・・・準備が整いました」
姫「わかったわ・・・参りましょう」
- 10 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:33:43.59 ID:2RSiGn+Z0
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黒「うぉあっ!」
金「はっ!」
黒「おらぁっ!」
金「くぅっ・・・!」
ギィン・・・キンキィン・・・
金「・・・やるじゃないか」
黒「うるせぇ!余裕こいてんじゃねぇ!!」
金「余裕など微塵もないが・・・」
黒「へっ!お前の面はそうは言ってねぇぞバカが!!」
金「フッ・・・バレてるか・・・だったら・・・そろそろ本気でいこうか・・・!」
黒「このクソったれがぁ・・・!あんま調子に乗っt(・・・・・・片手・・・だとぉ・・・!)」
金「どうした・・・来ないのか?」
黒(左手一本で・・・俺の剣を受ける気か・・・舐めやがって・・・!・・・いや・・・こいつならあり得るか・・・!)
金(・・・逆上して突っ込んでくるかと思ったが・・・ん?)
- 11 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:34:56.19 ID:2RSiGn+Z0
黒「・・・だが・・・やっぱり捻じ伏せなきゃいけないな・・・お前は・・・」
金「・・・何だ・・・?(・・・くるかっ・・・!)」
黒「調子ぶっこいたスカシ野郎は真っ正面からぶっ倒さねーとなぁ!!!!!」
金「!!!!!!(バカが!)」
黒「跪かせてやらぁっ!!!!!ぅおらぁああああっ!」
金(受け流・・・っ!!!)
キィィ・・
黒「もらったああああっ!!」
金(狙いは腕かっ!!こいつっ!!!!)「くぅおっ!!!」
ギィン!
- 12 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:36:14.00 ID:2RSiGn+Z0
黒「・・・あれあれぇ?両手で必死に剣掴んじゃってどうしたのかな?ww」
金「貴様・・・っ!」
黒「俺が相手じゃ小細工なんざ役立たねぇって教えてやるよ!!!!うおらぁっ!!」
金「ぐっ!!!」
ギンッ!キィンキンキキンキィン!・・・
黒「・・・はぁっ!・・・はぁっ!・・・ふぅっ!・・・はぁっ!・・・」
金「・・・すぅぅ・・・はぁぁ・・・すぅぅ・・・はぁぁ・・・」
黒(こいつ・・・全部っ・・・防ぎやがった・・・!しかも・・・呼吸整えてやがる!)
金「・・・確かに・・・小細工はいらないな・・・」
黒「あぁっ!?」
- 13 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:37:33.19 ID:2RSiGn+Z0
金「・・・お前・・・俺に勝ったら出て行くんだよな・・・?」
黒「それがどうしたっ!」
金「・・・今まで民の血税で食事をし・・・剣を学びながらも軍には入らず・・・今後何をするつもりだ・・・?」
黒「・・・テメェにゃ関係ねーだろがっ!」
金「大有りだっ!・・・貴様が山賊にでも落ちぶれ様ものなら・・・討伐せねばならん!」
黒「ハッ!御大層なことでww討伐だぁ!?偉っそうに!!」
金「・・・罪も無い人々から・・・パンの一欠けらでも奪おうものなら・・・」
黒「人の将来を勝手に物取りにすんじゃねぇ!何様だテメェは!!」
金「貴様なら大いに有り得るだろうが!容易に想像できるわ!!」
黒「・・・てんめぇ・・・!!!」
金「・・・・・・・・・・俺と・・・・・・・を・・・・・・ぞ」
黒「あぁ!?聞こえねーよ!!はっきり喋れ!!」
- 14 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:38:27.85 ID:2RSiGn+Z0
金「・・・お前は俺と軍の頂点を目指せ・・・俺は・・・俺達の軍を・・・手に入れるぞ・・・!」
黒「・・・・・・・・・おま・・・何言っt」
金「この勝負っ!俺が勝ったらっ!!俺と軍に入れっっっ!!!!」
黒「っ!!!!人の!将来を!勝手に!決めるな!っつってんだオラァ!!!」
金「俺に勝てばいいだけだ!貴様にはお誂え向きだと思うがな!!」
黒「!!・・・どいつもこいつも・・・ひとの人生勝手に決めやがって・・・!!」
金「どうした!奪い返してみろっ!!貴様の嫌いな軍人を目指す俺から!!貴様のくだらん人生を勝ち取ってみろっ!!」
黒「・・・へっ!・・・くだらねぇか・・・確かにw・・・」
「・・・上!等!!ぶん取ってやるよ!!!」
- 15 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:39:27.69 ID:2RSiGn+Z0
金「・・・さぁ・・・・・・・・・こいよ・・・」
黒(今度は右手で片手持ちか・・・軍人云々以前に・・・テメェのその舐め腐った態度がぁ・・・)
黒「気に食わねぇっ!!!!!!!(その腕ぇ!・・・へし折ってやるっ!!!!)」
シュパッ!
黒「!?!!!!!!!!??!!!???」
審判「それまで!勝負アリ!!」
- 16 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:41:21.44 ID:2RSiGn+Z0
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姫「・・・決めたわ。あの二人は絶対に私のモノにする。誰にも渡さない」
侍女「姫様!こちらの試合会場に居る者達はっ!」
姫「知っているわ。身分が卑しいのでしょう?・・・関係ないわ」
侍女「それを分っていながら!どうか!あちらの会場からお選びくださいませっ!」
姫「向こうとこちら・・・どっちがお遊戯でどっちが真剣かくらい私にも解るわ」
侍女「そのいう問題では御座いません!」
姫「あら。それじゃあどういう問題?私は優秀な剣士を真面目に選んでるつもりよ?」
侍女「姫様・・・どうか!・・・どうか御理解を・・・!」
姫「聞かないわ。今更私の立場など・・・気に入らないのなら姉様付きの侍女になるのね」
侍女「・・・姫様」
姫「姉様に紹介状を送っておくわ。彼等への手続きは今すぐすませて頂戴」
姫(・・・彼女には申し訳ないけど・・・今は・・・我侭で身勝手な王女を演じねばな・・)
(あの二人なら・・・諦めかけてた理想に少しでも近づく事が出来るかもしれない・・・!)
- 18 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:42:40.63 ID:2RSiGn+Z0
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黒(・・・・・・突き・・・あの位置から・・・首筋を狙っての突き・・・クソッ!)
(隠してやがったあの野郎!・・・それどころか・・・俺を実験台にしやがった・・・!)
(実戦向きじゃない筈だ・・・あんなの・・・乱戦じゃ標的だろうが・・・!)
(俺で試したんだ・・・片手で剣を使って・・・細かい技術を・・・この俺でッッ・・・!!!)
金「・・・おい」
黒「・・・あぁ?」
金「・・・ある御方にお前を連れて来いと言われてな・・・」
黒「・・・何の話だボケ」
金「着いて来れば分かる」
黒「・・・行くわけねーだろバカかテメェ。誰が好き好んで負け恥晒しながら出歩かなきゃなんねんだ」
金「いいから来い!」
- 19 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:44:04.64 ID:2RSiGn+Z0
黒「知るか。寝るんだよ俺は」
金「貴様っ・・・!」
黒「三回戦で優勝者様に負けたお陰で褒美も何もねんだよ!俺ぁよ!!」
黒「残念ながら今まで以下の食事でしてね!かったいパンとぬるーいスープが疲れた体に染み入りましたよ!えぇ!!」
黒「期待はずれだの賭けに負けただの!好き勝手ぬかしやがってクソ共がっ!」
黒「テメェもだ!!何したり顔で俺の前にツラ出してやがる!!失せろボケがっ!!!」
金「・・・・・・・・・・遠吠えは終わりか?」
黒「・・・・・・・・あ?・・・もっぺん言ってみろ・・・」
金「負け犬を代表するような、立派なご高説は終わりかと聞いている」
黒「・・・・・・・・・・・・・死ねや」
バッ!
- 20 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:46:10.15 ID:2RSiGn+Z0
「うるさいぞ!誰だ!こんな時間にじゃれ合ってるのは!!」
金「・・・申し訳ありません」
「あぁ・・・お前か・・・今日は凄かったなぁw稼がせて貰ったよww」
黒「・・・チッ!」
「褒美は何貰ったんだ?えぇ?高そうな奴だったら後で見せてくれよ?な?」
金「・・・いえ・・・褒美などは・・・」
「またまたぁww見せてもらうだけでいいからよwww頼むぜ?」
金「・・・えぇ・・・いずれ・・・」
「じゃあな!静かにしろよ!」
黒「うるせぇ。さっさと帰れ」
- 21 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:47:28.19 ID:2RSiGn+Z0
金「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
黒「・・・・・・・・・何してんだオラ・・・テメェもとっとと帰りやがれ」
金「人の話を聞いてないのかお前は。呼びに来たと言っているだろうが」
黒「だから何の話だって聞いてんd」
金「いいから来い」
黒「てめっ!放せっ」
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- 22 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:48:40.19 ID:2RSiGn+Z0
黒「・・・おい・・・どこまで行く気だ」
金「もうすぐだ。黙って歩け」
黒「ふざけんな。連れ出しといて理由も目的地も明かさないってのはどういう了見だコラ」
金「おいそれと気軽に語れないだけだ」
黒「あ?」
金「・・・腰抜かすなよ」
黒「ああ?」
金「・・・無礼な言動は控えろよ」
黒「あああ?」
金「・・・あそこだ」
黒「なんだ?・・・あの小屋か?」
金「いくぞ」
黒「・・・わっけわかんねーな・・・」
- 23 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:49:48.27 ID:2RSiGn+Z0
金「遅れまして申し訳御座いません・・・彼の者を連れて参りました」
侍女「えぇ本当に。この様な場所で長時間待たせるとは・・・」
黒「何だお前・・・誰だ?テメェ」
侍女「何と・・・!口を慎みなさい!」
金「お前は少し黙っていろ!」
黒「!・・・何だってんだ・・・クソ」
姫「・・・その方ですか?」
金「はっ!連れて参りました!」
姫「ご足労お掛けしましたね」
金「!!身に余るお言葉!」
- 25 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:51:35.36 ID:2RSiGn+Z0
姫「先程も言いましたが畏まらなくとも構いませんよ?w」
黒「何だなんだ?ババァの次は誰だよ?」
金「貴様はっ・・・!誰に向っt」
姫「良いのです。彼と少し話をさせてください」
金「・・・はっ」
姫「あなたですね?彼との試合で善戦していたのは・・・」
黒「あ?善戦?」
姫「えぇ・・・今日一番の試合だったと見受けましたが・・・」
黒「ふ〜ん・・・知らねーよ。俺にとっちゃ負け試合だしな」
姫「・・・やはり勝ち負けには拘りますか?」
黒「当たり前だろうが・・・試合なんぞ勝ってなんぼだ」
姫「・・・そうですか・・・私にはわかりませんが・・・あなたが剣士として優秀であるということはわかります」
黒「そいつぁどうも・・・負け試合を評価されてもな」
姫「ふふっwwその割りには嬉しそうですよ?ww」
- 27 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:53:54.00 ID:2RSiGn+Z0
黒「なっ・・・何だテメェ・・・!」
姫「今日は彼方達に頼みがあって呼んだのです」
黒「た・・・頼み?・・・何だいきなり・・・」
姫「えぇ・・・王女である私からの切実な頼み事であり、命令でもあります」
黒「おう・・・王女っ?・・・何言ってんだ?お前・・・オイ!こいつ寝ぼけてんぞ!」
金「黙って聞けバカが!」
姫「・・・貴方・・・・・・私に忠誠を誓いなさい」
黒「・・・は???」
姫「そなたが忠誠を誓うは・・・国でなく・・・王でなく・・・軍でもない・・・」
「第五王位継承権者であり!・・・第二王女である!・・・私です・・・!」
「私以外の何者でもない・・・私という存在そのものに忠誠を・・・!」
黒「??????」
金「早く忠誠を誓わないか!!」
黒「あ?何言ってんだお前・・・お前も寝ぼけてんのか?」
- 28 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:55:21.73 ID:2RSiGn+Z0
金「寝ぼけているのはお前だ!貴様の眼前におわすはこの国の王女様だぞ!!」
黒「・・・王女って・・・お姫様の事だよな?」
金「そうだ!お姫様だ!!」
黒「・・・子供だぞ?」
金「子供だろうがお姫様はお姫様だ!!」
姫「・・・・・・・・・・・・・・・」
金「ハッ!もっ申し訳御座いませんっ!!」
王女「・・・・・・ふむ・・・今・・・子供・・・と申したか・・・?」
黒「あ?どう見ても10歳くらいのガキだろうが」
姫「・・・じゅ・・・じゅっさい・・・」
金「私は決してそのようn」
姫「控えよ」
金「!!!・・・はっ!」
姫「・・・言うに事欠いて・・・10歳とはの・・・」
黒「??気にしてんのか???心配すんなww立派なお子様だぞお前www」
- 29 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:56:43.34 ID:2RSiGn+Z0
姫「黙らぬかっっ!!!」
黒「うおっ・・・」
姫「私は今年15だっ!!」
黒「・・・はぁ?wwウソつけwwwこんなちっこい15歳見たことねーよwww」
姫「!!!王族を前に慇懃無礼なその言動!さらに女性の容姿を蔑むとは!!なんたる恥知らずか!!!」
黒「・・・お??」
姫「あまつさえそれを小馬鹿にするなどと!!其処になおれ!!!縛り上げてくれるわ!!!!」
黒「・・・・・・へぇww・・・随分ハクのあるお子様だなオイ」
姫「きっ・・・貴・様っ・・・!まだいうk」
黒「好きにしろや」
姫「・・・・・・・・・な・・・なん」
黒「縛り上げて拷問でも火あぶりでも車輪轢きでもお前さんのお好きにどうぞ」
姫「なっ・・・何を言っておるのだ貴様・・・!」
- 30 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 08:58:23.82 ID:2RSiGn+Z0
黒「・・・・・・・・・・・・俺ぁよ・・・今日の試合でそいつに負けたお陰で軍人になんなきゃいけねんだ」
金「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
黒「わかるか・・・?・・・・・・あの軍に入んなきゃいけねんだよ」
姫「それがどうした!!だから私に忠誠を誓えと・・・!」
黒「正直よぉ・・・嫌で嫌で仕方ねんだよ・・・剣術もヤル気無くなったから殺してくんない?」
姫「・・・貴様は!」
黒「興味ねんだよ・・・軍だの王族だの忠誠だの・・・お前に誓うくらいなら焼きたてのパンにでも誓うわ」
姫「・・・げっ幻滅だっ・・・!国家に対する忠誠心どころか・・・自尊心すら持ち合わせておらぬとはっ!!犬畜生以下だ!!」
黒「ほざくなよ。俺が犬ならお前は籠の鳥だろうが」
姫「なんだとっ!!!?」
黒「大体こんな所で人目気にしてる時点で底が知れてるっつんだ」
姫(!!!・・・この男っ・・・!)
- 32 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 09:00:05.42 ID:2RSiGn+Z0
黒「俺等みてーな奴隷同然で・・・何の価値も無い見習いに・・・忠誠誓わせてどうしようってんだ?」
「・・・裏があるのが見え見えだ・・・まぁ確かに?剣に関しちゃ俺は強いし?認めたくねーけどこいつもそこそこだし?」
「手篭めにはしたいが公には出来ませんてか?王族らしい立ち振る舞いで頭が上がりませんわ」
姫「くっ・・・!」
黒「・・・何考えてるか知らねーが・・・正式に辞退させて頂くぜw・・・この場合は非公式か?w」
姫(想像以上だ・・・!下賤の者がこれ程までに不快だとはっ・・・!)
黒「じゃあなwお譲ちゃんww処刑台楽しみにしてるぜww」
金「おいっ!」
黒「あ・・・そうだ。処刑の時は見たことも無いようなご馳走食わせろよ?譲ちゃんが毎日食ってるみてーな食事wwじゃなっ!」
- 33 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 09:01:38.97 ID:2RSiGn+Z0
金「・・・数々の御無礼・・・御詫びの言葉も御座いません・・・奴の首は私がっ・・・!」
姫「皆・・・あぁなのか・・・?」
金「・・・はっ・・・?」
姫「彼等は皆・・・あの様な無礼者なのか・・・?」
金「いえっ!決してその様な事は!!奴が特別なのですっ!・・・・・・・・・・・・あいつ・・・彼だけです」
姫「・・・・・・・・・・・・何かあるのか?」
金「・・・彼は・・・三年ほど前までこの街の端にあった・・・貧民街出身です・・・」
姫「!!!!!!!!!!!!軍が自国民に手を掛けた、あの恥ずべき非道の被害者かっ!!」
金「疫病発症の疑い有りとはいえ・・・あまりと言えばあまりな仕打ちでした・・・」
姫「他に生き残りは居らn・・・疫病っ?今、疫病と申したかっ!?」
金「??はい・・・公式に発表されておりますが・・・他国からの商人が持ち込んだ猛威であったと」
- 34 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 09:03:39.28 ID:2RSiGn+Z0
姫(聞いてないぞそんな話は・・・!国民への蹂躙のみならずっ・・・私までも謀るとは・・・っ!あの禿めっ!!)
金「・・・その折に生き残った者は軍に連れられ強制的に検査を受け・・・ある者は処分の対象となったと聞き及んでおります・・・」
姫「!!!!・・・・・・・・・・・・(我が愛すべき民を・・・物が如き扱い・・・!!)」
金「あの日連れて来られた者の中に彼が居り、検査という名の拷問に耐え・・・後日私と同じ兵舎へ」
姫(口実だそんなものは・・・何かの実験台にしおったな・・・萎れた老害めがっ・・・!)
金「・・・あれは・・・国家の誇りたる・・・気高き軍人の所業ではございませんっ・・・!」
姫「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
金「・・・私は・・・私は私自身の為に志願致しましたがっ・・・あいつは・・・!」
姫「・・・もうよい・・・わかった・・・」
金「・・・はっ」
姫「・・・そなたは・・・簡略式ではあるが・・・剣に誓ったな?」
金「!!!!はっ!肉体は戦場で朽ち果てるともっ・・魂は御身の下へ・・・!・・・我が主よ!」
姫「・・・じきに正式な儀を執り行う・・・暫し待機せよ・・・期待しておるぞ」
金「ははっ!!(・・・この威厳・・・見紛う事無き王族の証・・・!騎士どころか・・・王家直属とはな・・・!)
- 35 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/29(金) 09:05:37.96 ID:2RSiGn+Z0
姫(・・・この眼・・・従順な振りをしておるが・・・こやつも何かあるな・・・)
(やはりあやつも・・・いや・・・!あやつこそが必要なのだ・・・私には・・・!!)
(・・・私に見初められた事・・・生涯にわたる誇りとするが良い・・・!!)
(何があろうと・・・何をしてでも!我が一身の前に跪かせてやるわ・・・!!)
(・・・貴様の悲願・・・我が庇護の下でのみ成せるものと知れ・・・!!)
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