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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その34
- 383 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2011/12/05(月) 18:22:59.18 ID:j2Ndd/Soo
〜次の日〜
青年兵「それでは、本国軍は西の砦より引き揚げます」
傭兵「ご苦労さんでした」
親衛隊「お世話になりましたっ!」
隊長「なぁに、そりゃこっちの台詞さ。共闘、感謝致します」
ザザッ…バッ!!
王子「私も共に西国へ行く。再び戻るまで、しっかりと監視を頼むぞ」
親衛隊「了解であります! 陛下!」
傭兵「お気を付けて、陛ー下」
王子「それでは、出発!」
ドドォッ…ガラガラガラッ
戦士「ようやく、終わったって感じだな」
盗賊「ああ」
魔道士「辛い事もあったけど……っ」
召喚士「さようなら、西方……」
- 384 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:23:29.41 ID:j2Ndd/Soo
〜夜、西国の城〜
男隊員「着いた着いた。ああダリィ、早く酒飲んで爆睡してぇわ……ヒャハハ!」
女隊員「その前に、きちんと締めないとッスよ」
格闘家「一同、整列」
ザザッ
王子「司令、今回の戦いでは、本国に無理強いさせてしまったな」
天才「なぁに、神官殿の事を考えれば、俺様なんぞマシな方さ」
王子「……皆も良くやってくれた。心より礼を申し上げる」
隊長「一同……敬礼っ!!」
ザザッ!!
青年兵「以上を以って、イブリース討伐戦を完遂とみなす!!」
ザッ!!
天才「……ふーっ。ごくろーさん、帰国は明朝、それまでは各自、自由行動だ」
男隊員「おっしゃ! 飲みに行くぞーっ!」
女隊員「あっ、こら! ……行っちゃったッス」
- 385 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:24:00.76 ID:j2Ndd/Soo
隊長「好きにさせとけ。俺達はこっから先、連戦だ」
格闘家「と、言う事は……東方にも?」
天才「ああ、すまんが頼むぜ」
隊長「司令が帰ってくるまでは、青年兵にもしっかり頑張って貰わんとな」
天才「いんや、それはちょっと違うな」
青年兵「え……っ?」
天才「俺様はおそらく、これで指揮官としての務めは終わりだ」
青年兵「!?」
天才「理由はそのうち分かる。今後はお前と大軍師達で、しっかりと飲むぜ」
青年兵「し、司令……?」
天才「ハーッハッハ! 自信持て! テメーならソツなくこなせるよ」
カラカラカラッ
格闘家「どういう事でしょうか……?」
隊長「さぁな。でもまぁ、あの人の事だから、考えがあっての発言だろう」
青年兵「……」
- 386 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:24:29.36 ID:j2Ndd/Soo
テクテクテク
召喚士「サモナーさん……?」
サモナー「召喚士くん、お疲れ様」
召喚士「もう、行かれるんですか?」
サモナー「うん。1度、自宅へ戻るとするよ」
召喚士「そうですか……」
サモナー「マーマンの事、残念だったね……」
召喚士「……」
サモナー「ごめん、それじゃまた」
召喚士「あの……っ」
サモナー「大丈夫、また必ず……共に戦おう」
召喚士「……はいっ」
マーメイド「それじゃ、またね」
召喚士「はい。サモナーさんを、宜しくお願いします」
マーメイド「……うん」
- 387 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:25:01.00 ID:j2Ndd/Soo
ススッ…スタスタスタ…
魔道士「サモナーさん、もう行っちゃったんですか?」
召喚士「ええ」
戦士「俺らはどうする? 一応、王子が部屋を用意してくれてっけど……」
召喚士「うん……」
テクテクテク
ダンサー「それじゃ、私達もこれで」
盗賊「……うん」
召喚士「王宮へは行かれないんですか?」
ダンサー「まだ劇場での仕事があるので……」
戦士「そっか。急にはやめらんないもんな」
ダンサー「昨日と一昨日とやすんじゃったから、残った皆にも迷惑かけたし……」
魔道士「……」
ダンサー「それに……踊り子……ちゃんの事……っ」
魔道士「……っ」
- 388 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:25:29.13 ID:j2Ndd/Soo
〜劇場〜
戦士「へぇ、ここが劇場か」
召喚士「煌びやかだね」
ダンサー「こっち、関係者用の所だから」
魔道士「本当に……いいの?」
ダンサー「うんっ。劇場も陛下が買い取ったものだから、大丈夫よ」
戦士「そっか」
ダンサー「じゃあもうすぐ始まるから、楽しんで行ってね!」
盗賊「ありがと」
タッタッタッタッタ…
戦士「本当に良かったのか?」
魔道士「……けじめです。自分にとっても」
召喚士「……」
ブーッ…ザワザワザワッ
戦士「おっ、始まるみてぇだぞ」
- 389 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:26:00.18 ID:j2Ndd/Soo
ダンサー「本日は西国王宮劇団のショーへ、ようこそおいで下さいました〜!」
男「いよっ! ダンサーちゃんの事何日も待ってたんだぞ〜!」
青年「……くっ、今日も踊り子ちゃんは休みか……っ」
ダンサー「……さ、さぁ! 思いっきり楽しんでいってねぇ〜っ!」
〜♪
踊り子不在のダンスタイムは、賑やかな音楽と装飾で彩られてはいたが、
どこか儚く、そして弱々しさを感じさせるものであった。
召喚士「……」
戦士「……」
盗賊「……っ」
魔道士「……えっ、えぐ……っ!」
4人はいつの間にか泣いていた。ダンサーもまた泣いていた。それでも躍り続けていた。
次の日、劇場が開く事はなかった。劇団は突如、解散となった。
後に分かった事であったが、踊り子抜きではどうにもショーにならなかったのだ。
踊り子の舞いは確かに、人々や仲間に力を与えていた。
- 390 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:26:31.20 ID:j2Ndd/Soo
〜西国の城〜
王女「お帰りなさいませ。お疲れになられたでしょう?」
盗賊「……大丈夫」
王女「入浴のご準備、出来ておりますよ」
魔道士「ありがとう……ございます」
女王「……?」
王女「さぁ、参りましょう」
魔道士「……っ」
スタスタスタスタ…
戦士「ったく、元気になったと思ったらまた落ち込みやがって……」
召喚士「仕方ないよ。今は……ね」
戦士「まぁな。自力で立ち直るまで、待つしかねぇか」
召喚士「うん……」
カツカツカツ
王子「朱雀先生」
- 391 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:26:59.44 ID:j2Ndd/Soo
召喚士「陛下……っ」
王子「少し、宜しいか?」
召喚士「ええ」
王子「こちらへ」
戦士「……?」
テクテクテク
王子「実は渡したいものがありましてね」
召喚士「何でしょう?」
王子「……神官の残した遺書です。召喚士さん達へ」
召喚士「!?」
王子「受け取って、頂けますか?」
召喚士「……もちろんです」
カサッ
戦士「……神官さん、最後の最後までしっかりしてるよ」
王子「ええ、本当に……」
- 392 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:27:32.74 ID:j2Ndd/Soo
パラッ
召喚士「…………」
王子「私宛には長文で、事後の西国に関する政務の詳細が書かれておりましたよ」
召喚士「……神官……さんっ」
戦士「……王子を頼む、か」
王子「私も未熟ではありますが、召喚士となりました」
召喚士「う……んっ」
王子「これからも宜しく、ご指導、ご鞭撻の程」
召喚士「……うん……っ!」
戦士「泣いてもいいんだぞ?」
召喚士「……いやっ、もう泣いている場合じゃないんだ。そうだよね、陛下」
王子「……ええ。前に進むしか、道はありませんから」
戦士「だよな」
王子「共に進みましょう、前へ」
召喚士「うんっ」
- 393 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:28:11.75 ID:j2Ndd/Soo
…
召喚士「それじゃ、おやすみなさい」
王子「明日は早朝から西の砦へ戻りますので。見送り出来ず申し訳ありません」
戦士「気にしないでくれ。こっちこそありがとうな」
王子「北での決戦には、西国も総力をもって駆けつけますので」
召喚士「うん。次は北で……会おう!」
王子「鉱石は三日月島へ送り届けておきますので!」
戦士「おう! 助かるぜ……サンキュ!!」
スタスタスタスタ…
王子「……」
クルッ…カツカツカツ…パタンッ
王子「……皆の前では、泣かぬのだ……っ」
ツツーッ…ポタッ
王子「でも……っ、くそっ! 止まれよ……涙っ!」
ポタポタポタッ
- 394 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:29:43.71 ID:j2Ndd/Soo
王子「くそっ、くそっ! くっそぉ……っ!!」
ヘタッ
王子「人前では泣かないさ……そうだろっ、神官……っ!」
グググッ
王子「でも今は……ごめん……っ」
西国の王とは言え、まだ齢15の少年にとって、神官の死は余りにも大きかった。
問いかけても、返答する相手はもう居ない。今後は孤独な戦いである。
しかし王子は確かに、変わりつつあった。神官の死を境に大きく成長した。
天才が言う、怒りや悲しみを乗り越え、喜楽とはまた違う、王者の風格としての自覚、
それをもって、人の為、国の為、そして自分と神官の為に、乗り越えた。
王子の成長は西国にとって、大きな変化を与える事と相成った。
それはこの先に待ち受ける北での最終決戦において、絶大な影響を与える事となる。
これより数週間後、西国は西方の魔物掃討を完了したと本国へ報告した。
更には全軍を北上、北方での戦いに備え、西高原国跡地にそびえる、
西国拠点の着手へ一層の力を入れ、その要塞を完成させる至った。
- 395 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:30:29.72 ID:j2Ndd/Soo
〜次の日の夜、本国〜
ザザーン…ドッドオオォォ
海兵「入港完了ぉ! 搬出にかかれぇ!」
戦士「やっと帰ってきたぜ……本国」
魔道士「長かったですね……」
盗賊「……こっちは更に、寒いな」
召喚士「ええ……」
テクテクテク
青年兵「まずは司令を」
国軍兵「了解であります!」
ザザッ…カラカラカラッ
戦士「しっかし、あの天才が車椅子姿ってのがどうも違和感あるよなぁ」
魔道士「不死身な感じですもんね」
盗賊「それだけ、強かったって事だな」
召喚士「……ん?」
- 396 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:31:07.71 ID:j2Ndd/Soo
ザワザワザワ
ジャーナリスト「司令っ! 此度の西方戦についてですが!」
青年兵「見ての通り怪我をしております。後ほどに……」
ジャーナリスト「一言だけっ! 何でも、西国の民間人が巻き込まれて亡くなったという情報が」
青年兵「――っ!!」
ジャーナリスト「もし真実ならば、本国の指揮官として西国に対し――」
青年兵「失礼ではありませんか!」
ジャーナリスト「しっ、しかし……」
青年兵「指揮官は私です。それについては追って……」
天才「22時より本部正門前で会見する。聞きたい奴らは集まれ」
青年兵「司令……っ!?」
ジャーナリスト「22時ですねっ、分かりました!」
ゾロゾロゾロ
青年兵「司令っ、何も今すぐに会見を開かなくとも」
天才「俺様の事ぁいいんだよ。こんな身体でも会見ぐらいは出来る」
- 397 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:32:45.01 ID:j2Ndd/Soo
カラカラカラッ
戦士「何だか、騒ぎになっちまったな……」
召喚士「うん……っ」
タッタッタッタッタ
記者「朱雀先生ーっ!」
召喚士「記者さん!」
記者「民間人の情報、本当なんですか?」
戦士「いや、あれはだな……」
召喚士「戦士っ、俺らの口からは何も言えませんよ。会見を待って下さい」
記者「そ、そうですよね……」
召喚士「でもこれだけは分かってて下さい。戦いに、誰の責任とかそんな事はありませんから」
記者「もちろん分かってますよ。それでも私達は、真実を伝えなくてはならないのです」
盗賊「……」
記者「では、失礼しました」
タッタッタッタッタ
- 398 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:33:17.85 ID:j2Ndd/Soo
戦士「やれやれ……」
魔道士「踊り子ちゃんだって、そんなつもりじゃなかったのに……っ!」
盗賊「……召喚士の言う通りさ。誰のせいでもない」
戦士「宿命ってやつか?」
盗賊「……ああ」
召喚士「もし責任があるとすれば、全員にあるさ」
魔道士「そうですよっ!」
召喚士「でも原因は……あいつだ」
戦士「ネクロマンサーか」
召喚士「絶対に許さない……ネクロマンサーだけは、必ず倒す!」
盗賊「……ああ。踊り子だけじゃない。兄様の怨みもある」
戦士「お父さんや、剣士さんのパーティー仲間もそうだ」
魔道士「……ええ」
召喚士「相手が不死だろうと、必ず倒す手段はあるはずだ」
4人は軍港を出ると、ひとまず宿を取り、22時になると国軍本部へと向かった。
- 399 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:35:28.23 ID:j2Ndd/Soo
〜22時、国軍本部正門前〜
ザワザワザワザワ
ジャーナリスト「来たぞっ!」
天才「それでは会見を始める」
青年兵「……」
ジャーナリスト「早速ですが、まず……西国の民間人が犠牲になったという情報の真偽を」
天才「……本当だ」
ドヨッ…ザワザワザワッ
記者「や、やはりそうなのか……っ」
天才「予言にて本国と西国の死者は0と出ていた。しかし、これは軍人のみの事であった」
ジャーナリスト「つまり、読み違えたと?」
天才「結果的にはそうなる」
ジャーナリスト「ではやはり、指揮に問題があったと言っても過言ではないのでしょうか?」
天才「ま、そうなるな」
ジャーナリスト「ちなみに今回の戦い、指揮官は……」
- 400 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:35:59.50 ID:j2Ndd/Soo
天才「俺様だ」
ジャーナリスト「総司令ですか?」
天才「ああ。魔王討伐においては、俺様が指揮を執った」
ザワザワザワッ
天才「前哨戦については青年兵が指揮を執った。これについては何ら問題もない」
青年兵「……っ」
天才「魔王討伐戦においては俺様が適任と判断したわけだが、結果的にはこうなった」
ジャーナリスト「総司令はこの件について、いかがお考えですか?」
青年兵「っ!!」
天才「……責任は取るつもりだ」
記者「……っ」
天才「民間人を死なせるなど軍人として言語道断の行為。指揮官を降りる」
ジャーナリスト「つ、つまり……っ?」
天才「指揮権を放棄すする。俺様は総司令を辞任……つまりは軍を抜ける」
青年兵「――っ!?」
- 401 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:36:41.12 ID:j2Ndd/Soo
ドヨドヨッ!!
ジャーナリスト「退役……という事ですか!?」
天才「そうだ」
ジャーナリスト「しかし、それでは逃げる事にもなるのでは?」
青年兵「質問が無礼……」
スッ
青年兵「!?」
天才「そうかもしれん。だから今後は、いちワーカーとして死地に赴く」
記者「ワ……ワーカーとして、ですか?」
天才「本日をもってもク軍総司令は辞任。今後はトップランカー、天才として動く」
ザワザワザワッ!!
ジャーナリスト「な、何てこった……!!」
天才「後任はなし。しばらく総司令の席は空くが、代理として副司令である青年兵」
青年兵「っ!?」
天才「及び、参謀役の大軍師が最高責任者となる。以上だ」
- 402 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:37:15.05 ID:j2Ndd/Soo
カラカラカラッ…
記者「……っ」
ジャーナリスト「よしっ、早速朝刊の1面でいくぞっ!」
タッタッタッタッタ
青年兵「司令……っ」
カラカラカラ…
隊長「……良かったんですか?」
天才「ああ。丁度いい時期だったしな」
隊長「死者0。不審に思って、予防線を張っておいたわけだ」
天才「ハーッハッハ! 考えすぎだバカ」
隊長「……総司令は2度蘇る。そう言ってましたが?」
天才「下らねぇ事覚えてんなぁ。ああ、確かにそう言ったよ」
隊長「あと1度、帰ってくるんですよね?」
天才「……へっ、楽しみにしときな」
隊長「ご苦労様でした、総司令殿」
- 403 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:37:48.67 ID:j2Ndd/Soo
〜???〜
ヒュオオォォォォ…
ネクロマンサー「……魔王イブリースも、消滅しましたか」
魔剣士「……」
ネクロマンサー「いよいよ残る魔王もマーラ、ベルゼブブ……そして、サタン」
お父「……」
ネクロマンサー「さて、東ではどういう結果が待っている事やら……ククッ」
北方司令「……」
ネクロマンサー「次は貴方達も、本体で戦って貰いますか」
ウィッチ「……」
ネクロマンサー「しかし新しい施術はどうやら失敗ですか。期待していたのですが……」
フワッ
ネクロマンサー「それとも、あの男の精神が勝ったとでも言うのでしょうかねぇ……クククッ」
ヒュオオォォォォ…
ネクロマンサー「北で待っていますよ、人間の皆さん……そして、召喚士クン!」
- 404 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:38:27.41 ID:j2Ndd/Soo
〜最北端、魔王城〜
ベルゼブブ「……ほぉ、イブリースがやられたのか」
アスタロス「……はい」
ベルゼブブ「人間もなかなか、油断出来ぬものよ」
アスタロス「……」
ベルゼブブ「ここまで押し込まれたのは初めてではないか?」
アスタロス「如何にも」
ベルゼブブ「残るは居眠り中のサタンに、マーラか」
パタン
ベルゼブブ「どれ、余が手を貸してやるとするか」
アスタロス「なりませぬ、我が君」
ベルゼブブ「……あのマーラがやられるとは思わぬが、こうも好き勝手やられては、な」
アスタロス「なれば、私が」
ベルゼブブ「ほぉ……貴様自ら出るか、面白い。良かろう、手土産……期待しておるぞ」
アスタロス「御意に」
- 405 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/12/05(月) 18:38:58.67 ID:j2Ndd/Soo
西方の魔王、イブリースは消滅した。神官、マーマン、そして踊り子の命と引き換えに。
また、天才や西方司令、格闘家など負傷者も多く、改めて魔王の強さを思い知った。
この戦いにおいて、西方にはひとまずの平和が訪れた事は間違いない。
南方、西方と、その地を取り戻した人々は、次に東方の奪還を目指す。
天才の説は本当なのか。そして、魔王マーラの実力とは……。
しかし4人はまだ知らなかった。西方以上に悲しい別れが待っている事を。
そして東方における絶望への戦いが今、始まろうとしていた。
〜最東端、竜宮城〜
ヤタガラス「魔王イブリースが死んだらしいで」
夜行「……ヒヒッ、関係ないねぇ、そんな事わよぉ」
ヤタガラス「せやけどなぁぁ、次はきっと魔羅様の命を狙ってくるんちゃうか?」
夜行「魔羅様が負けると思っているのかい? むしろ……辿り着けるかねぇ……ヒヒッ」
ヤタガラス「それもそうやなっ。ハハハッ」
ゴゴゴゴゴゴ…
マーラ「…………」
〜第五十四部、完〜
- 414 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) [] 投稿日:2011/12/05(月) 21:08:28.57 ID:jn/2r0Cd0
>>1 大量更新乙!
隊長の肩につかまったとき天才は何に気付いたんだろ…?
- 423 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です) [sage] 投稿日:2011/12/05(月) 23:15:50.16 ID:/JEbIvn3o
隊長のフラグが強化フラグなのか死亡フラグなのか…ぐぬぬ
- 425 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です)(東海) [sage] 投稿日:2011/12/06(火) 08:24:59.16 ID:nnSx8MRAO
>>1乙
王子いっきに成長したなぁ
それでも許さないが
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