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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その21
576 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/11(木) 18:14:24.45 ID:l08VjtYo


カラッ

西方参謀「……」

隊長「何だその顔?まさかしくじりやがったんじゃねーだろうな?」

テクテクテク

女剣士「これより宴だ、下の大広間にて待て」

戦士「……あれ…?」

盗賊「あ…っ!」

女剣士「ん…?おぉ…!」

家老「名代殿、宜しいか?」

名代「……はい」

隊長「んで、どうだったよ?東の大将は」

西方参謀「想像以上だ。あれはヤバイぞ…」

隊長「…そうか」

西方参謀「なんつーか……何かこう、神秘的なものすら感じるよ」


577 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/11(木) 18:45:11.43 ID:BiAUxEAO
>>1乙

何かと盗賊ちゃんの故郷が話に出る機会が多いな
その度に親方様のツンツンときどきデレが恋しくなる


579 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/11(木) 19:54:08.80 ID:fiV3D.DO
帝13歳か……
男の娘でも女の娘でも雷忍は変態だな


580 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/11/11(木) 21:03:30.18 ID:zuexV6g0
1乙
帝も西国の王子も華国の皇帝もみんな若いね
本国の皇太子だけはいくつくらいかわからないけど…


582 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/11(木) 23:28:34.73 ID:o.4cTIAo
〜大広間〜

ガヤガヤガヤ…

魔道士「すっごぉい……」

戦士「こないだの司令部といい、持て成されすぎだな」

名代「さぁ、お座り下され」

召喚士「ありがとうございます」

西方参謀「こりゃ魚ですかな?」

家老「ええ、酒によく合いますぞ」

隊長「こいつは楽しみだ」

ザワザワザワ…

名代「一同、着座されましたかな?」

家老「では上様」

帝「うむ。此度は本国からわざわざお越し頂いた客人に感謝の意を述べる」

召喚士「……」

帝「今宵は双方の交流を深めるものである。大層楽しむが良い」


583 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/11(木) 23:31:13.65 ID:o.4cTIAo
名代「それでは……」

戦士「カンパーイ!」

ゴクッゴクッ…ゴクッ

西方参謀「……ぷっはああぁぁ!うめえぇ!!」

隊長「お前、飛ばすなぁ」

西方参謀「朝から酒絶って、溜まってんだよ!」

盗賊「…雷、飲まぬのか?」

雷忍「帝のお傍に居る際は任務中ゆえ…」

盗賊「そっか」

コソコソッ

雷忍「…姫には酒を飲まさぬよう」

召喚士「え?あ、はい……」

戦士「んー、コイツは美味い!」

魔道士「本当ですね!レシピ聞きたいなぁ…」

召喚士「ほんと美味しいですねっ!」


584 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/11(木) 23:32:23.68 ID:o.4cTIAo
ワイワイワイ

家老「むむ、なかなかいけますなぁ」

西方参謀「なぁに、まだまだこれからですぞぉ!ガハハッ!」

隊長「……ったく」

女剣士「……ふー」

チビッ

隊長「……アンタ、東方の生まれか?」

女剣士「何だ?ナンパなら殺すぞ?」

ノソッ

戦士「…どした?」

盗賊「…トイレ」

テクテクテク…カラッ

火忍「雷っ!!」

ドスンッ…ムニュッ

盗賊「ひゃあ…っ!?」


585 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/11(木) 23:33:21.25 ID:5lBzCkk0
>>1乙


近くオマケか何かで今現在のキャラの年齢を纏めてもらっても良いですか?


586 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/11(木) 23:33:33.81 ID:o.4cTIAo


火忍「…………」

盗賊「だ、だから…土下座はもういいよ…」

火忍「不注意とは言え、姫のむ…む…ね、そのっ…」

雷忍「カカッ。何か用があったんじゃないのか?」

火忍「そうだ!!今すぐ来いっ!!」

雷忍「……?」

名代「どうなさいました?」

火忍「…いえ、その……っ」

帝「構わぬ。申してみよ」

火忍「……はっ。最北の警備が……全滅と…」

家老「何ぃ!?」

名代「それは一体どういう……」

火忍「かろうじて落ちのびた下忍が、城門にて待機しておりまする」

召喚士「……っ」


588 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/11(木) 23:37:07.18 ID:o.4cTIAo
タッタッタッタッタ

名代「皆様はお越しにならなくとも……」

召喚士「そうはいきませんよ。あんな話を聞いてしまっては…」

戦士「乗りかけた船だ、付き合うさ!」

名代「…すみません。皆様にご用意致した宴であるのに」

隊長「気にしないで下せぇや。親睦っつー事で」

西方参謀「そうそう!」

タッタッタッタッタ…ザザッ

下忍「…ら、雷忍様っ。……ひ、姫様っ!?」

雷忍「何があったか申してみよ」

下忍「申し訳ありません…。あっという間に壊滅致しました……」

盗賊「…魔物か?」

下忍「おそらくは…。それも把握出来ぬうちに…一瞬で……」

召喚士「……」

名代「敵の数は?」


589 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/11(木) 23:38:18.37 ID:o.4cTIAo
下忍「私が見た限りでは……」

魔道士「……っ」

下忍「一匹でした……」

火忍「はぁ!?たったの一匹にあれだけの数が壊滅したってのかよ!?」

下忍「申し訳…ありません…っ」

名代「……」

隊長「どう…みます?」

名代「妖でしょう。それもかなりの……」

西方参謀「最北ってのは」

名代「本島の陸伝いに、その名の通り最北に位置する要所です」

戦士「なにがあるんだ…?」

盗賊「…塔だ」

召喚士「塔…ですか?」

盗賊「…かつて……ネクロマンサーがいた」

召喚士「!?」


590 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/11(木) 23:39:55.21 ID:o.4cTIAo
魔道士「ネ、ネクロマンサーって……」

戦士「あのクソ野郎か…っ!」

隊長「……」

名代「そこから北へ、船で離れ島へ行く……」

西方参謀「……」

名代「そこには……魔王が棲むと言われております」

西方参謀「…しまったな。そいつは龍脈の根源だ」

戦士「…って事は!」

隊長「……ヤマタノオロチ!!」

ザッザッザ

帝「兵を出すぞ。急ぎ来たの城へ入る」

名代「上様っ!?」

帝「行くのであろう?私も行くぞ」

雷忍「危険です。どうか待機を……」

帝「他国の者が行くというのにか?私に恥をかかせるな」


591 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/11(木) 23:41:09.05 ID:o.4cTIAo
女剣士「…だってさ」

雷忍「……」

女剣士「アンタは上様の護衛がし仕事だろ?」

雷忍「……分かりました。但し、戦には交わらぬよう」

帝「……」

名代「速やかに兵をまとめよ。一刻後に北の城へ進発する」

門番壱「ぎょ、御意に…っ!!」

火忍「お前は藤蔵へ早急に言伝しろ。直に最北にむかうように頼む」

下忍「ははっ!」

シュバッ!!

戦士「面倒な事になりそうだな…」

召喚士「うん…。でも放ってはおけないよ」

戦士「…だな」

魔道士「盗賊さんっ、東方の為に私達も頑張りましょう!」

盗賊「……ああ!」


592 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/11/12(金) 00:16:49.41 ID:2GU.GZko
本日もご支援ありがとうございました!ノシ

>>585
了解致しました!!

〜オマケ〜

ソワソワ

侍女「……御館様、どうしました?落ちつきない……」

御館様「…何か、感じるのだ」

風忍「感じる…?殺気か何かですかな?」

御館様「いや……こう、なんというか…な」

水忍「……?」

御館様「貴様らは感じぬか?」

土忍「…いえ、特に」

御館様「…ふっ、未熟者め。愛が足りぬわ」

侍女「愛!?」

風忍「愛とは…これ如何に…!?」

御館様「……何でもないわ!たわけが!」


593 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/11/12(金) 00:47:01.55 ID:CS82FZ.o
>>1乙
愛の前には、距離も関係ないのか…


598 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/12(金) 17:53:46.89 ID:tO.UBcIo
本国時間にして21時頃。都の城より陣太鼓が鳴り響く。

ドーン、ドーンという重い音が余韻を残し、都中へと伝わり抜ける。

やや時が過ぎるにつれ、城から続く大通りの脇には、多数の民が、

帝の出陣を拝もうと、妖怪退治の期待と不安を織り交ぜた眼差しで見送った。

ザッザッザッザッザ…

戦士「すっげぇ人だかり……。本国ん時みてぇだな」

召喚士「やっぱり、どこの国でも王の出陣というのは大きいみたいだね」

戦士「……西も、かねぇ?」

召喚士「……ははっ、どうだろう」

魔道士「でも、いいんですかねぇ」

盗賊「……?」

魔道士「その、このような待遇までして頂いちゃって……」

盗賊「…豪華な…馬車だな」

戦士「東方でも馬車使うんだな」

盗賊「…昔は…輿だったけど」


599 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/12(金) 17:55:47.07 ID:tO.UBcIo
魔道士「輿…?」

パッカパッカパッカ

名代「皆様には馬車が慣れているかと思い…。輿の方が宜しかったか?」

馬車の隣に馬を付けた名代が、覗き込みながら伺う。

召喚士「お気遣いありがとうございます」

戦士「輿ってどんなんだ?」

名代「背後、見えますかな?」

盗賊「…あの、人が担いでるのが…輿」

魔道士「へぇ〜。人が担いで運ぶんですねぇ」

戦士「なかなか重労働だな」

召喚士「あの輿には誰が乗っているんです…?」

名代「上様が乗られる輿」

雷忍「輿は身分の高い方や、重要な客人しか乗らないのですよ。ね、姫?」

盗賊「何故、私に振るか」

名代の更に横へ馬を並べ話す雷忍に、盗賊が膨れっ面で返答する。


600 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/12(金) 17:57:24.13 ID:tO.UBcIo
雷忍「カカッ、これは失礼!」

名代「ところで雷忍殿、どうされました?」

雷忍「都を出る前に、助っ人を拾っておこうかと思いましてね」

名代「……ああ、奴ですか。私も考えていたところです」

魔道士「奴…?」

名代「はい。皆様にも馴染み深い……」

召喚士「あ…っ、もしかして…!!」

雷忍「このまま大橋で進軍を止めるのは好ましくありません」

名代「ですな。お任せして宜しいですかな?」

雷忍「ええ、このまま先に北の城を目指して下され」

名代「……上様は?」

雷忍「城を出る際に、既に入れ替えておりまする」

名代「……成程」

召喚士「……?」

雷忍「では、また後ほど」


601 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/12(金) 17:58:23.32 ID:tO.UBcIo
ヒュバッ…タタタタタッ

名代「……」

召喚士「どうしました?」

名代「あ、いえいえ…。それでは先に進みましょうか」

〜大橋〜

タタッ…スタッ

雷忍「待たせた」

女剣士「……」

大橋のふもとにそびえ立つ松の木に寄りかかり指を差す女剣士。

雷忍「…橋の下、か」

テクテクテクテク

鬼丸「おーう、久々だなぁ」

近づく雷忍に顔も見せず、背を向けたまま寝転がりながら、鬼丸は話を続ける。

鬼丸「戦かぁ?ずいぶんと数が多いけど、何かあったのか?」

雷忍「そんな事まで分かるのか?」


602 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/12(金) 17:59:37.52 ID:tO.UBcIo
鬼丸「別に、人間の臭いが急に増えりゃあ察しはつくだろ」

ゴロン

雷忍「相変わらず怖い顔だな、カカッ!」

鬼丸「んで、手伝えってのか?面倒事はまっぴらだぜ?」

雷忍「そう言うな。お前の主人や上様のご命令だぞ」

鬼丸「俺には上様なんぞ関係ないね。それに旦那は旦那だが、主人じゃねぇ」

雷忍「…そ、それに異国の友人方…覚えておるかな?」

鬼丸「戦士だろ?朝方会ったよ」

雷忍「彼らも手を貸してくれる。どうだ!?」

鬼丸「うーん…。まぁそれなら……」

〜♪

鬼丸「…ん?何……」

テクテクテク

鬼丸「……っ!!」

帝「……」


603 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/12(金) 18:00:37.19 ID:tO.UBcIo
ガラガラガラッ

隊長「……」

西方参謀「……ぷはぁ」

火忍「…くっせぇ」

西方参謀「おーっと、すみませんねぁ…がははっ」

火忍(姫の連れでなければ馬車から蹴落としているところだ…!)

隊長「…東方も魔物は多いのかい?」

火忍「…さぁ。比較対象がないから知らん」

隊長「それは失礼」

火忍「……最近は減ったよ。山奥や辺境に逃げ帰っちまったさ」

隊長「……そうか」

西方参謀「そいつは何より…ヒック」

火忍「……」

隊長「……」

火忍(……馬車、変わりてぇ…!)


604 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/12(金) 18:06:32.83 ID:tO.UBcIo
本国時間にして0時直前。都からの兵が北の城へと入城する。

召喚士「……」

魔道士「ここって…確か……」

盗賊「…ああ」

戦士「……」

ザッザッザ

城主「長旅、ご苦労様です」

召喚士「…?」

城主「北の城を任せれておる、城主…と申します」

魔道士「始めまして!」

名代「藤蔵の姫君とそのご一行だ」

盗賊「…どうも」

城主「おぉ、そうでしたか!先の戦いでもご活躍なされたとか……」

戦士「手助けしただけっすよ。武士さんや名代さんが頑張ったんだ」

城主「いえいえ、そんな事が御座らぬ。ご謙遜なされまするな」


605 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/12(金) 18:09:21.06 ID:tO.UBcIo
魔道士「……工事中…ですか?」

名代「ええ。先の戦いでの修復と、縄張りの変更も兼ねて…」

魔道士「縄張り…?」

盗賊「…城のレイアウトの事」

召喚士「なるほど…」

城主「元々、人間同士の争いに備えた縄張りでした故…」

戦士「それも不要になったってか」

城主「何よりも、今は北からの妖怪が脅威です」

盗賊「…確かにな」

ザッザッザ

火忍「どうですかな?これが堅城と謳われた北の城です」

隊長「東方の要塞か…。凄いもんだな」

西方参謀「うむ。本国でも役立つ技術はありそうだわな」

名代「上様は後ほど到着なされる。予め手筈を」

城主「畏まりました。それでは失礼致しまする」


606 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/12(金) 18:27:34.73 ID:tO.UBcIo
テクテクテク

名代「さて、上様が到着なされるまで我々は……」

召喚士「…?」

名代の案内で、四人は城の裏手に回る。

テクテクテク

魔道士「ここは…?」

暗闇の中、ひっそりと佇む墓石。武士の名が刻まれている。

名代「武士殿の墓だ。本来は本丸に置いてあったのだが……」

戦士「……」

名代「改修が始まる前にと思ってね…。此処へ移させて貰ったのだ」

盗賊「…そうか、名代殿が…」

名代「…?」

盗賊「あ、いや……」

名代「晴れた日は海も見渡せ、なかなか良い場所だ」

召喚士「…武士さん」


607 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/12(金) 18:31:57.23 ID:tO.UBcIo


魔道士「……」

召喚士「……」

戦士「……」

名代「……では、参ろうか」

盗賊「…ああ」

墓前で手を合わせた四人は、ゆっくりと目を開け立ち上がる。

召喚士「……戦士?」

戦士「武士さんの分も、頑張ろうぜ」

召喚士「……うんっ」

ザッザッザ

城主「名代様、まもなく上様がご到着なされまするぞ」

名代「左様か。では、出迎えると致しましょう」

城の正面、正門へと場を移し、一同は帝らの入城を見守る。

時刻はまもなく本国時間にて1時。馬の蹄と共に、数頭の騎馬が北の城へと到着した。


608 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/11/12(金) 21:38:42.83 ID:R0xPO4c0
1乙
ここはぜひ、召喚士に式神を使役してもらいたい


609 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/12(金) 22:05:02.98 ID:PUhtS2oo
乙と言わざる得ない!
式神ならカワイイ猫又がよい


610 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/12(金) 23:04:48.91 ID:5pQEiLQo
乙!
火忍は登場するたびに不憫さに拍車がかかるな…



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