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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その31
- 219 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2011/08/08(月) 18:05:26.77 ID:4VHLzy+jo
…
テクテクテク
魔道士「……召喚士さん……っ」
召喚士「……ただいま」
魔道士「おかえりなさい」
盗賊「……終ったか?」
召喚士「ええ、終りました」
大軍師「何だか、色々と背負ってしまったようですね」
召喚士「え……っ?」
大軍師「あ、いえ。顔付きが少し変わったと言うか、覚悟を持たれたような気がして」
召喚士「……そうですね。重たいものを背負ってしまいましたよ」
大軍師「そう……ですか」
召喚士「……あっ、それより敵は? 動きはありましたか?」
白虎嬢「いえ、特に」
白虎長「森からは出られないでしょうね……きっと」
- 220 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:06:18.68 ID:4VHLzy+jo
…
コート男「……こひゅー……ひゅー」
モゾッ
コート男「……ひっ、いぃ……ぐっ」
カサッ…ノソッ…ノソッ
コート男「……ふ……ふふ……っ、は……っ」
ノソッ…ノソッ
コート男「この俺が……血を這いつくばり……命からがらとは……ねぇ」
ノソッ…ヨロヨロッ
コート男「情けない……実に情けない。しかし、生きている……」
ォォォォ…
コート男「生きてさえいれば……何とでもなる……ごふっ」
ォォォォオオオオ…
コート男「生きて……生きて……」
ズッドオオォォォォン!!
- 221 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:07:07.22 ID:4VHLzy+jo
コート男「…………」
バフォメット「……ファファファ」
コート男「……バフォメットか」
バフォメット「……」
スラッ…ジャキンッ!!
コート男「ふ……くくっ、残念ながらこのタリスマンがあれば――」
スカッ
コート男「タリスマンがあれば……タリス……」
バフォメット「……ファファファファ!」
コート男「ないっ、ないないないない! タリス――ない! ない!!」
ガバッ…ザザザザッ
コート男「何でない!? いやだっ、ひぃーっ!!」
ザザザッ…タッタッタッタッタ
コート男「早く森から出ないと死んじゃう! いやだいやだ! 死にたくないいぃぃ!」
バフォメット「ファファファファ!!」
- 222 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:09:15.25 ID:4VHLzy+jo
…
召喚士「それは……」
白虎嬢「父のペンダントです。もう壊れてしまってますけど」
大軍師「通称タリスマン。魔力を強制的に0とする魔石です」
召喚士「でもこれ……東方副司令が……」
大軍師「ええ。一瞬の隙を突いて、何とか破壊出来ました。魔道士さんのお陰です」
魔道士「そ、そんな事は……っ。私はただ、魔法を撃っただけで……」
大軍師「いやいや、寸分違わず威力も距離も完璧でした。流石です」
魔道士「……っ」
大軍師「ともかく、タリスマン無き今、彼の死は明白です」
白虎嬢「……」
大軍師「どうか、お許し下さい。捕らえても死刑は免れません。それに……」
白虎嬢「一刻も早く止めるべきでしたものね。心得ています」
大軍師「……どうかそのペンダントは、形見としてお母様へ……」
白虎嬢「はい。父は戦死したと……伝えたいと思います……っ」
- 223 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:10:33.60 ID:4VHLzy+jo
…
ズザザザザッ
コート男「ひやあぁーっ! 来たーっ! 来た来た! やだ! くるなぁ!」
アバドン「……ヴヴウウゥゥゥゥ」
コート男「アバドン!? しめたっ! ほれっ、コイツからやれ!」
バフォメット「……」
アバドン「ヴウウゥゥゥゥ」
バフォメット「……ファファファ!」
ズバシュッ!!…ザクッ!!…ザシュウウゥゥゥゥ!!
コート男「――っ!! い……一撃……一撃でぇ!?」
アバドン「……ヴ……ヴウゥ……ッ」
バフォメット「ファファファ!」
コート男「ああああぁぁぁぁ駄目! 死んじゃう! やめてっ、許して!」
ザクゥッ!!…ブシャアアァァァァ
コート男「あがああぁぁぁぁ!! あ、足が……足がああぁぁ! 痛てぇー!!」
- 224 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:12:04.57 ID:4VHLzy+jo
バフォメット「……ファファファ!」
コート男「足が千切れたあぁ! し、しかも……両足だぞっ! あがああぁぁ!」
ズンッ!!
コート男「ぐはぁ!! 刺さないで……もう痛いのはいやだあぁ!!」
ザシュッ!!
コート男「血が血が血が止まらないぃ!! う、腕が……右腕があぁ!!」
サクッ!!…ブシュウウゥゥゥゥ
コート男「……あがぁ……こひゅっ、ひゅー……」
チャキッ…
バフォメット「……ファファファ」
ズンッ……ズバシュッ!!
コート男「――――っ」
ビチャビチャッ…ポタッ
バフォメット「……ファファ」
フオンッ…オオォォォォ…
- 225 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:12:57.85 ID:4VHLzy+jo
…
盗賊「!?」
魔道士「……どうしました?」
盗賊「……いや、魔物の気配が消えた……?」
大軍師「バフォメットが、葬ってくれたのかもしれませんね」
白虎長「ちょっとあれ見てっ!!」
召喚士「っ!?」
ピチョン…ズズッ…ズズズズッ
白虎嬢「沼が……消えていく……!?」
召喚士「大軍師さんっ!」
大軍師「……きっと大丈夫です。出入り口は1つではありませんから」
召喚士「天才さん……青年兵くん、戦士……」
大軍師「……さて、救援も来るでしょうし、見晴らしの良い所へ移動致しましょう」
魔道士「きっと大丈夫ですよっ! だから信じて待ちましょ! 召喚士さん」
召喚士「……ええ、そうですよね」
- 226 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:13:53.46 ID:4VHLzy+jo
…
ピチョーン…ピチョーン
戦士「……うっ」
青年兵「……」
戦士「……?」
ムクッ
コォーン……コォーン
戦士「なんだ……ここ……」
青年兵「……ん」
戦士「青年兵か!?」
青年兵「……戦士さん……こ……こは?」
戦士「多分穴の中……サタンの棲み処ってわけだ」
青年兵「石が……浮いて……っ。何なんでしょうか?」
戦士「分からん……。だが、不気味なくらいに静かで……冷たいな」
青年兵「……っ」
- 227 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:14:51.60 ID:4VHLzy+jo
カツカツカツ…カツ
戦士と青年兵は薄暗い宮殿のような一室に立っていた。
周囲を取り囲むような高くそびえる柱は、時折上空へ浮遊する石とぶつかり、
金属のような小高い音を響かせている。その他に音はない。
静寂の中、2人の歩く靴音が響き渡る中、やがてその音も止まる。
青年兵「……っ!!」
戦士「な、なんだ……これ!?」
部屋の中央に浮かぶ巨大な紫水晶のようなモノ。
そしてそこには禍々しい剣が突き刺さっている。
青年兵「……っ」
戦士「宝石と……剣? 一体こりゃあ……」
ザッ
天才「触るなぁ!!」
戦士「!?」
青年兵「……し、司令……!?」
- 228 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:24:18.35 ID:4VHLzy+jo
カツカツカツ
天才「ソイツに触るな。すぐに離れろ!!」
戦士「お、おい……っ、これは一体……」
天才「いいから離れろぉ!!」
戦士「……っ」
普段以上の怒号も然る事ながら、天才のその険しい表情から、
この存在がどういったものなのか、2人には把握する事が出来た。
天才「その剣は魔剣だ。触れればお前らも呪われる」
青年兵「呪い……!?」
戦士「それってどういう……」
天才「お前ら、俺様の姿を見ておかしいとは思わないか?」
青年兵「……」
戦士「まぁ……歳の割に外見が若いっつーか……」
天才「それが魔剣の呪いだ。触れた者に及ぼされる悪魔のな」
青年兵「……っ!!」
- 229 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:25:32.81 ID:4VHLzy+jo
ザッ
天才「数十年前、ある戦いで俺様はその魔剣に触れた」
戦士「……」
天才「触れざるを得なかった。そしてそこから時は止まった」
戦士「それってまさか……っ!?」
天才「まぁ外見だけの話だがな。言わば不老ってやつか」
青年兵「不老……」
天才「羨ましいとか思うなよ? こんなナリ……ただのバケモンだよ」
戦士「何でそんな事が……」
天才「知るかよ。だがそうなるんだよ、触れた者全てがな」
青年兵「それはつまり、他にも触れた者が……?」
天才「もうこの世にはいないけどな。俺様の師と……その剣の持ち主もそうだった」
戦士「何!?」
天才「今は亡き大元帥と、ナイトっつー伝説のワーカーだ」
青年兵「――っ!?」
- 230 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:26:55.43 ID:4VHLzy+jo
天才「ひでぇ話だろ? 周りは歳を重ねてくっつーのに俺様だけは何1つ変わらねぇ」
戦士「……」
天才「だが中身だけは日に日に老いていく。最早、人間じゃねぇよ」
青年兵「司令……だからこそ、普段は仮面を身に付けて……」
天才「……まぁな。こっちの姿と区別するって意味合いもあっけどな」
青年兵「なるほど……」
天才「自分だけじゃねぇ。仲間や肉親までバケモノ扱いされちまう……」
戦士「……っ」
天才「クソみてぇな人間共が不老だ不死だ望みやがるが、ただの阿呆だ」
青年兵「……確かに……そうかもしれませんね」
天才「……ま、そーいうわけで触るな。バケモンになりたくなけりゃあな」
戦士「それよりも、何でそんなもんがここにあるんだ!?」
天才「……ああ、封印したからだよ。魔王を」
青年兵「と、いう事は……これはやはり……」
- 231 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:28:20.46 ID:4VHLzy+jo
天才「……魔王、サタン様さ」
戦士「魔王……サタン……!!」
天才「この魔剣を抜けば、魔王の力は解放される」
青年兵「――っ!?」
天才「いずれは抜かなきゃならねぇ。だが、今はその刻じゃあない」
戦士「抜く……のか?」
天才「パズズん時と違ってな。サタンは直で叩く必要がある」
青年兵「サタン……だからですか?」
天才「そうだ。サタンだからだ。封印のまま消滅させても効果はねぇ」
戦士「絶対に……か?」
天才「絶対にだ。かつてどれ程の勇者が挑んだか分からねぇ」
青年兵「……」
天才「魔王サタンは唯一無二の存在。サタンを倒さにゃ魔物は存在し続ける」
戦士「じゃあ……サタンを倒しちまったら……」
天才「……新たに生まれる事はないだろうな」
戦士「今、いる奴らはどうなるんだ!?」
- 232 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:28:58.78 ID:4VHLzy+jo
天才「……さぁな」
戦士「さぁな、っておい!!」
天才「魔物でなくなれば、存在するさ」
戦士「……あ?」
天才「魔王を討てば魔王の瘴気は消える。竜脈も途絶える」
青年兵「……」
天才「そこから先はお前らの仕事だ。箱は用意した。お前らが鍵を見つけろ」
戦士「何言って……」
天才「戦いってのはな、何も世の乱れを正す事だけじゃねぇんだ」
戦士「……っ」
天才「平和な世が訪れてからの戦いだってある」
青年兵「……」
天才「その方が辛い場合もあるんだぜ……?」
戦士「……厄介なモンを……背負わせてくれるよ全く」
天才「ハーッハッハ! 違げぇねーわな!」
- 233 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:29:33.20 ID:4VHLzy+jo
カツカツカツ
天才「さてさて、そんなわけで今日はここに用はねぇ」
戦士「どうやって帰るんだ?」
天才「この真っ暗な地獄に、光明を得るのさ」
戦士「は?」
天才「いいから聞け。お前、その戟上空にブン投げろ」
戦士「はぁーっ!?」
天才「聞けって言ってんだろ!!」
戦士「……っ」
天才「ブン投げたら目を瞑って、とにかく精神を研ぎ済ませろ」
青年兵「……は、はい」
天才「なんつーか、まぁ地上に戻るみてーなイメージを描いてりゃいい」
戦士「何だそれ……」
天才「そしたら合図と同時に跳べ。以上!」
戦士「だから……」
- 234 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:30:47.05 ID:4VHLzy+jo
天才「おっしゃ! んじゃ……ブン投げろおぉ!!」
戦士「何なんだよおおぉぉ!!」
ギュオッ!!……バシュウウゥゥゥゥ
天才「おっほぉ、いい飛距離だ。悪くねぇ」
戦士「精神集中だったな!? 信じるぞ!!」
天才「……おー。信じてくれや」
青年兵「……」
天才「……ふーっ」
チャキッ
天才「うおりゃああぁぁぁぁ!!」
戦士の投げた戟の後を追うように、天才が力いっぱい投げ飛ばした
ツヴァイハンダーが宙を切り裂き、空高々と舞い上がる。
バシュウウゥゥゥゥ
天才「描け……十字架!!」
戟と大剣、2つの武器が上空で重なり合い、クロスした。
- 235 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:31:14.03 ID:4VHLzy+jo
ピキイイィィィィ!!
青年兵「――っ!?」
戦士「……っ」
共鳴音とかすかな光。その現象は目を瞑っていても2人には十分に伝わった。
天才「はああぁぁぁぁ……」
ゴゴゴゴゴゴ
戦士(な……なんつぅ威圧だ……っ!)
青年兵「……っ!」
天才「五行……聖!!」
キュイイィィィィ…バシュウウゥゥゥゥ!!
十字を描く戟とツヴァイハンダーに、天才の放つ五行の光が付加をする。
ガカアアァァァァ!!
戦士「眩し……」
青年兵(司令……っ)
天才「今だ!! 目を開けろぉ!! 跳べええぇぇ!!」
- 236 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:31:48.33 ID:4VHLzy+jo
青年兵「……はあぁ!!」
戦士「ん……にゃろおおぉぉ!!」
カッ!!…ババッ!!
戦士「……?」
青年兵「光が……広がって……包まれていく……!?」
先程までの闇をかき消すかのような膨大な光量が、辺り一面を包み込む。
フワッ
天才「見えるか!? 自分の先に見える光の糸が!!」
3人それぞれの前へ伸びる細い糸。それはか細い光で出来た、
それはとても糸と呼べるのかも分からぬようなものであった。
戦士「く……ぬぅ!!」
3人はその糸を必死で手繰り寄せ、掴むような、絡みつくような、
とにかく必死でその糸の元を離れぬように、無我夢中で光の先を追った。
天才「いいかぁ! 絶対に後ろを振り返るなよ! ただひたすらに進めぇ!!」
天才がかつて読んだ黙示録にはこう記されている。雲の糸……と。
- 237 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:32:22.78 ID:4VHLzy+jo
ブワァ…ボフウウゥゥゥゥ!!
命綱とも呼べぬような細い糸を必死で追い求めながら、
光る雲を突き抜ける3人の目にはやがて、青い景色が飛び込んできた。
戦士「うわああぁぁぁぁ!!」
青年兵「sどらそ、空っ!?」
天才「おらっ、お前の出番だろうが!!」
青年兵「そ、そうかっ! 出でよ……ワイバーン! リンドヴルム! ワーム!」
シュイイィィィン…ゴウッ!!
召喚獣の背に着地した3人は、一先ずの無事にまず安堵の表情を浮かべた。
背「あっぶな……」
青年兵「青空……ここはっ、戻ってきたのか!?」
天才「ほれ、上から降ってくんぞ」
戦士「えっ? あ、あぁ……」
パシッ
落下する戟を右手掴むと、戦士はリンドヴルムの背に座り込んだ。
- 238 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:33:35.36 ID:4VHLzy+jo
バシュウウゥゥゥゥ
戦士「つーか、ここはどこだよ!?」
天才「このまま着地すんぞ」
青年兵「はいっ!」
バシュウウゥゥゥゥ…スタッ
戦士「……?」
召喚獣から飛び降りた戦士は、目の前の教会に首を傾げる。
青年兵「あの、ここは……北ではない……ですよね?」
天才「ここはサタン封印の地。地上で言うと大陸の大きな街辺りだな」
戦士「何ぃ!?」
青年兵「僕ら……北の森に居たのに……」
天才「地獄に落とされたかんな。まぁ無事帰ってこれて何よりだ」
戦士「さっきの蜘蛛の糸って……あれが……」
天才「蜘蛛じゃねぇ! 雲の糸だ! 雲から伸びる光明だよ!」
戦士「……どっちでもいいよそんなん」
- 239 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/08/08(月) 18:34:02.87 ID:4VHLzy+jo
青年兵「とにかく、あの糸が地上と地獄を繋いでくれたんですね……?」
天才「半ば無理矢理にだけどな」
戦士「つーかここ、気味悪いな……っ」
天才「……見えるか?」
青年兵「――っ!?」
戦士「なんだあの柱……っ!!」
天才「柱……つーか結界石だな。あれで四方を固めてる」
戦士「……っ」
天才「この教会の遥か下に、さっきの場所があるのさ」
青年兵「そうだったのか……」
天才「地獄旅行はまた今度。さーて、帰るとしようぜ」
戦士「アイツら……大丈夫かな?」
青年兵「心配ですね……」
天才「大丈夫だろ。地獄じゃアバドンの気配もなかったし。ほれ行くぞ」
地獄より生還した3人は、森を抜けひとまず北方司令部を目指した。
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