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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その23
- 768 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2011/01/09(日) 19:23:57.67 ID:WZmdOOEFo
…
錦将軍「おらっ、てめぇ…!!一挙に叩き込めぇ!!」
南方弓長「何やってるのよっ!?踏ん張りなさいよ!!」
弟者「……んぎぎっ」
南方司令「……く……おぉ」
老将軍「そこじゃ!一気に決めろぉ!!」
兄者「華国の意地を見せんか!」
弟者「……んぐっ!!」
南方司令「……おおぉぉ!!」
ダンッ!!
弟者「…どうでぇ。俺の勝ちだろ!」
南方司令「…いーや、私の方が早く飲み終えた!」
弟者「なんだとぉ!?この節穴野郎っ!!」
司令司令こっちの台詞だ!……どちらが早かった?」
戦士「……えーと……引き分け?」
- 769 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/09(日) 19:25:26.67 ID:WZmdOOEFo
…
テクテクテク
戦士「……はぁ」
魔道士「お疲れ様でした」
戦士「酔っ払いの相手は疲れる……」
剣士「今日くらいはいいんじゃないかな」
戦士「…まぁな。目出度い日なわけだし」
魔道士「でも、人に迷惑かけちゃ駄目ですよっ」
マーマン「人だけじゃねぇ。魔物にもだぞ」
魔道士「お、仰る通りで…!」
戦士「ははっ!違いねぇ!!」
ハヌマーン「しかし、これで解決とはいかぬが…一段落はしたな」
剣士「ええ」
魔道士「解決…ではないんですか?」
ハヌマーン「此度とて察知されて強襲されたであろう?」
- 770 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/09(日) 19:26:02.49 ID:WZmdOOEFo
戦士「……」
剣士「全ての魔物が味方になってくれるわけではないからね…」
魔道士「そっかぁ……」
ハヌマーン「だが、何も悲観的になる事はない」
魔道士「…?」
ハヌマーン「今宵、ようやく体制が整ったのだ」
剣士「ええ。あとは本国が絡んでくれれば…」
戦士「三国同盟……ってか」
ハヌマーン「南さえ安定すれば、我らも北へ進む事が出来る」
マーマン「そん時に本国通って、人間にやられちまうんじゃ意味ねーしな」
剣士「本当は、理由なんかなくとも分かり合えなくてはならないんだけどね…」
オーク「……」
ハヌマーン「今はこれで良い。急いでどうにかなるものでもなかろう」
戦士「……だな」
ハヌマーン「折角の宴だ。今宵ばかりは忘れて、楽しもうではないか」
- 771 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/09(日) 19:27:12.48 ID:WZmdOOEFo
剣士「ええ……」
戦士「意外だなぁ」
ハヌマーン「…?」
戦士「いや、もっとお固い人かと思ってたからよ」
マーマン「オッサンは猿だからな。根はそうなんだろ。はははっ」
ハヌマーン「――っ」
オーク「さぁさ戦士さん、飲むだ」
戦士「おぉ、サンキュ!」
魔道士「剣士さんも飲みましょ!」
剣士「いただきます」
マーマン「こうして人間と飲み食いすんのも悪くねぇなー」
ハヌマーン「人間の酒は薄くて酔えんがな……」
マーマン「メシも美味いとは言えねーしな……」
ハヌマーン「これからはそういった事も考えて生きて行かねばならぬのかもな」
マーマン「……だろうねぇ」
- 772 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/09(日) 19:27:39.17 ID:WZmdOOEFo
…
テクテクテク
三男「兄上、どちらにいっておられたのです?」
法師「御者は無事だ。華国へ戻ったら医者へ見せると良い」
三男「ありがとうございました。彼には…申し訳ない事を……」
法師「いや、本来ならばお前も含め、どうなっていたか分からぬ」
三男「……ええ」
法師「だが、魔道士殿の咄嗟の機転で窮地を免れた」
三男「あの方はとても責任を感じておられましたが…心から感謝しておりますよ」
法師「うむ。私からも申しておいた。御者は運が悪かったとしか言えぬ」
三男「ええ……」
法師「何も気に病む事はない。そなたも魔道士殿もな」
三男「……はい」
法師「…さ、お前も酒はまだ飲めぬが楽しもうとしよう」
三男「ありがとう。兄上…いえ、法師殿」
- 773 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/09(日) 19:28:16.54 ID:WZmdOOEFo
…
戦士「……」
剣士「…ぷはぁ!!」
マーマン「いやはや、いい飲みっぷり!」
剣士「……やっとゆっくり出来るぞー!」
戦士「酔ってるな」
魔道士「え、ええ……」
剣士「弓使いーっ!僕はやったぞー!!」
ハヌマーン「弓使い…?」
魔道士「弓使いさんは剣士さんの彼女さんですよ!」
マーマン「…ほー」
ハヌマーン「婚姻は結ばぬのか?」
剣士「……結びたいです」
マーマン「結婚すりゃいいじゃんかよ」
剣士「色々と忙しかったし……今は……」
- 774 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/09(日) 19:28:44.09 ID:WZmdOOEFo
ハヌマーン「今を気にする必要があるのか?」
剣士「いや、でもぉ……」
マーマン「結婚してぇんだろ?互いがそう思ってんならすりゃいいじゃん」
剣士「……」
マーマン「それによ、死んだら結婚も出来ないんだぜ?」
戦士「……確かに」
魔道士「そうかも……」
剣士「……うぅん」
ダンッ!!
南方司令「そうだそうだ!結婚は良いものだぞ!」
戦士「いつの間に!?」
魔道士「南方司令さんは結婚なさってたんですかっ!?」
南方司令「ん?してないよ。副司令がそう言っていた」
戦士「……この酔っ払いは」
剣士「……よし!!」
- 775 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/09(日) 19:29:13.78 ID:WZmdOOEFo
スクッ!!
剣士「…僕は…結婚するぞーっ!」
南方司令「よーし、よくぞ言った!南方司令部が総力を挙げて祝うぞ!」
南方弓長「ちょっと!何、無責任な事言ってるのよっ!?」
マーマン「おーしおし、俺たち魔物も総力を挙げて祝ってやるぞ!」
オーク「オラ、祝いに牛持って来るです!」
魔道士「み、皆さん…っ!?」
戦士「しかしよ、まずは弓使いさんに気持ちを伝えねぇとだな……」
南方司令「善は急げ!宴を終えたらその足で行きたまえ!」
魔道士「えぇ!?」
剣士「……分かりました!僕も男だ!!」
魔道士「え、えぇー!?」
マーマン「……これでフラれたらどうしよ」
ハヌマーン「無責任すぎたかもしれんな…」
- 776 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/09(日) 19:31:29.16 ID:WZmdOOEFo
戦士「ほんとに……いいんすか?」
剣士「もちろん。君達が証人になってくれ!」
戦士「は、はぁ……」
魔道士「そういう事なら…」
南方司令「よーし!ますます目出度い席となったな!飲め飲め――」
ゴゴゴゴゴゴ…
ハヌマーン「――!?」
マーマン「……っ!!」
ゴゴゴゴゴゴ…
兄者「……な、何だ……この威圧、いや…殺気は!?」
戦士「……っ」
法師「スグリーヴァ様!?……いや、似ているが違う…っ」
この場にいるほとんどの者がそのただならぬ気配を一瞬で察知する。
深酒をしていた各々のその様相は、気配の強大さによって瞬時に消し飛んでいる。
そして、禍々しき殺気を放つ気配の主が、上空へゆっくりとその姿を現した。
- 777 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/09(日) 19:40:33.19 ID:WZmdOOEFo
ゴゴゴゴゴゴ…
戦士「――っ」
戦士は知っていた。その主の存在ではなく、その主の力量を。
戦士「……っ」
ワーカーになり十余年。更にパーティーを組んで3年強。
それまで様々な魔物と対峙し、戦ってきた。
戦士「……こいつ…ぁ」
その中で二度程、同様の威圧感と遭遇した事がある。
ハヌマーン「全員ーっ!この場を離れろぉ!!」
その魔物とは即ち、牛魔王とヤマタノオロチ……。
剣士「……な、何なん――」
上空にはゆっくりとゆっくりと、魔物の姿が形成されていく。
ハヌマーン「……あ…れは……っ!?」
その姿は空を覆うように大きく、雄雄しき獣の姿を模してゆく。
上空で猿面の巨大な魔物が笑みを浮かべ、彼らを見下していた。
- 778 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2011/01/09(日) 20:59:04.89 ID:fhBdDnpH0
剣士…フラグ、フラグ…
- 784 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 02:51:18.60 ID:WZmdOOEFo
ゴゴゴゴゴゴッ
錦将軍「何が起きてるんだよ!?」
白馬騎士「分からぬ…っ、こちらからでは動きが……」
弟者「非常事態には違いねぇ。どうすんだ!?」
老将軍「かと言って、本国領内に踏み込むわけには……」
兄者「……陛下、如何なさるか?」
法師「……」
三男「此方からは無理でも、あtらからは可能だ」
弟者「…?」
三男「本国の者らに伝えよ。華国領内に退けと!」
白馬騎士「宜しいので…?」
三男「このような刻に良いも悪いもない。私が許可をすれば問題ないはずだ」
錦「いよぉし、本国の連中に伝えるぞ!」
兄者「弟者、白馬…それに某の三人は陛下と次男様をお守りする」
弟者「おーよ!任しときなっ!!」
- 785 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 02:52:10.42 ID:WZmdOOEFo
ゴゴゴゴゴゴ…
ハヌマーン「……っ」
魔道士「あ…あれって……スグリーヴァ様!?」
マーマン「違うっ!もっとデケェ!!」
ハヌマーンはその姿を知っていた。
南方司令「……何だ…あれはっ!?」
南方弓長「敵襲ーっ!各員、対空準備!!」
己と同属のその姿。鋭い眼光。荒々しい唸り声。
ハヌマーン「……ヴァーリン……様…っ!」
マーマン「ヴァーリンだって!?」
戦士「知ってんのか!?」
オーク「味方…じゃねぇですよね……っ!?」
ハヌマーン「……ヴァーリン様はかつての猿王…そして……」
魔道士「……っ」
ハヌマーン「スグリーヴァ様の兄にあたる御方よっ!」
- 786 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 02:52:44.79 ID:WZmdOOEFo
剣士「…あ、兄……っ!?」
魔道士「で、でも…何で……」
戦士「かつてのって…どういう事だよ!?」
ハヌマーン「……」
ザッ
南方弓長「魔道兵っ、対空砲火用意――」
ヴァーリン「グガアアアアァァァァーッ!!」
ビリビリビリビリッ!!
南方弓長「――っ!!」
戦士「な、なんつう……」
ヴァーリン「久しいな、ハヌマーンよ」
ハヌマーン「……」
ヴァーリン「相変わらず貴様は、餌なんぞと戯れておるのか」
ハヌマーン「……ッ」
ヴァーリン「それで、スグリーヴァは未だに理想を追い求めているのかね?」
- 787 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 02:53:35.94 ID:WZmdOOEFo
ハヌマーン「あの御方は……」
ザッ
戦士「ハヌマーンさんよ、あれは敵なんだな!?」
剣士「一体……どういう……」
ヴァーリン「……人間、貴様等の望みは何だ?」
南方司令「望み…?」
ヴァーリン「我等魔族を、滅ぼす事ではないのかね?」
剣士「違うっ!かつてはそういう考えもあった。だが今は……」
ヴァーリン「……甘い。だから貴様等は何時まで経っても餌いに過ぎんのだ」
魔道士「……っ」
ヴァーリン「一つ、教えておいてやろう」
戦士「……」
ヴァーリン「余はな、この者とわが弟、スグリーヴァの手によって王位を奪われたのだ」
南方弓長「……っ!」
ヴァーリン「卑しき行為で得た王位に居座り、人間共を抱きこみ操っておるのよ」
- 788 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 02:55:32.32 ID:WZmdOOEFo
魔道士「そ、そんな事……っ!」
ヴァーリン「のう、ハヌマーンよ」
ハヌマーン「……」
ヴァーリン「否定出来まい。クッハハハハァ!!」
剣士「そのような話、信じられるかっ!」
ヴァーリン「好きにするが良い。手遅れになっても知らぬがな」
マーマン「戯言だ!耳を貸す必要はねぇぞ!」
戦士「…当ったり前だ、ハナっから貸してなんぞいねぇ!」
魔道士「……スグリーヴァ様は…優しき方ですっ」
南方司令「どのような背景があるかは知らんが、貴様は悪意が強すぎる」
南方弓長「司令の正義がそう言うんじゃ、私達も従うしかないわねっ」
オーク「…誰も…傷つけさせねぇです!」
剣士「ハヌマーン様、ご安心下さい。この通り…全員が貴方の味方です」
ハヌマーン「……皆…っ」
ヴァーリン「……クッハハハハハァ!!」
- 789 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 02:58:15.54 ID:WZmdOOEFo
ズオオォォッ
ヴァーリン「安心せい。今宵は顔を見せに参ったまでよ」
スウウゥゥッ
ヴァーリン「貴様等の結託、予想以上に固いと見える。改めよう」
剣士「……」
ヴァーリン「…ハヌマーンよ」
ハヌマーン「……」
ヴァーリン「貴様、随分と小さくなったものよのぉ?」
ハヌマーン「……」
ヴァーリン「弟もさぞ、小さくなったであろうな。それで…戦えるのかね?」
ハヌマーン「ヴァーリン様、貴方はラーヴァナの眷属となられたか」
ヴァーリン「ラーヴァナ様のお力でほれ、この通り…かつての肉体を取り戻したわ」
ハヌマーン「貴方はそこまでして……」
ヴァーリン「最後の通告だ。ラーヴァナ様に歯向かう気であらば、余は貴様等を殺す」
魔道士「……っ」
- 790 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 02:58:59.54 ID:WZmdOOEFo
ヴァーリン「良いな?最南の地は訪れぬ事だ……クッハハハハァ!!」
スウウゥゥッ
南方弓長「待ちなさいっ!!」
ザザッ!!
南方司令「撃つなっ!!」
南方弓長「!?」
南方司令「敵が逃がしてくれると言うのだ。下手に刺激するな」
戦士「……それが賢明だと思う」
南方弓長「了解……っ」
スウッ
ヴァーリン「いつか餌共に足元を掬われんようにな…クッハハハァ……」
ハヌマーン「……」
ドスの効いた内臓にまで響き渡る笑い声が徐々に小さくなりやがて消える。
それと同時に、上空を覆っていたヴァーリンの姿も、再び闇夜へと姿を戻した。
辺りには静けさが蘇り、ただ呆然と立ち尽くす彼らの姿のみが残された。
- 791 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 03:11:49.69 ID:WZmdOOEFo
…
ハヌマーン「元来、我ら一族はヴァーリン様が猿王であられた」
剣士「……」
ハヌマーン「ヴァーリン様は非常に好戦的で、尚且つ野心的な御方だ」
戦士「……それで?」
ハヌマーン「対照的に、スグリーヴァ様は穏和であり、無益な争いを好まぬ御方だ」
魔道士「……」
ハヌマーン「ある日を境に、二人は互いの理念で衝突し対峙する事となった……」
南方司令「ある日……とは?」
ハヌマーン「何百年前になるだろうか。一度、魔王ラーヴァナが人間の手により討たれかけた事があった」
マーマン「…そーいやあったな。百万の兵が最南に押しかけてきたっけか」
ハヌマーン「そう、あの時ヴァーリン様は……」
南方弓長「……」
ハヌマーン「ラーヴァナを討ち、自身が魔王に君臨しようと画策なされた」
白馬騎士「何と……っ!」
- 793 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 03:19:41.18 ID:WZmdOOEFo
ハヌマーン「手負いとはいえ相手は魔王。当然猿兵など全てが容易く死んでいくであろう」
オーク「……っ」
ハヌマーン「スグリーヴァ様は、己の利権のみで配下を捨て駒に扱うヴァーリン様が許せなかった」
弟者「そりゃそうだ!そんな話があってたまるか」
ハヌマーン「そこでスグリーヴァ様は、ヴァーリン様追放のご決断されたのだ」
兄者「……成程」
ハヌマーン「元より私はスグッリーヴァ様に使える軍師。あの御方の心中も察していた」
三男「……」
ハヌマーン「そして機を伺い、スグリーヴァ様と私はヴァーリン様を追放する事に成功した」
錦将軍「それが今の形ってわけだ」
ハヌマーン「我が肉体はその際の魔力により、人間程度の大きさになってしまったのだ」
魔道士「スグリーヴァ様もですか…?」
ハヌマーン「うむ。我らとて従来は先程のヴァーリン様と同等程度の大きさであった」
老将軍「何と…まぁ……」
ハヌマーン「しかし、追放したまでは良かったのだが…そこから更に、新たな問題が発生したのだ」
- 794 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 03:25:58.01 ID:WZmdOOEFo
剣士「…問題…とは?」
ハヌマーン「ヴァーリン様は何と、命を狙っていたラーヴァナの元へ逃げ込んだのだ」
南方司令「何と卑劣な……っ!」
ハヌマーン「更には、我らを反逆者に仕立て上げ、周囲の魔族との敵対関係を築いたのだ」
戦士「!!」
ハヌマーン「身動きの取れなくなった我らは自身の領地を固める事で精一杯であった…」
マーマン「それで人間に手を借りようってかい」
ハヌマーン「いや、人間との共存はスグリーヴァ様がずっと考えておられた事」
法師「成程。だからこそ先程の……」
ハヌマーン「ラーヴァナ討伐の際にも我らは静観を決め込んでいた」
戦士「それが後で裏目に出たってか」
ハヌマーン「ヴァーリン様の讒言により、全てはスグリーヴァ様の所業とな…」
魔道士「ひどい…っ。濡れ衣じゃないですかっ!」
ハヌマーン「ああ。しかし……ラーヴァナの元で肉体までも回復していたとは…っ」
剣士「あれも…魔王の力ですか?」
- 795 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 03:31:13.81 ID:WZmdOOEFo
ハヌマーン「そこまでは分からぬ。しかしラーヴァナの力を借りているのは間違いないようだ」
南方弓長「厄介ね…」
ハヌマーン「…案ずる事はない」
戦士「…?」
ハヌマーン「再び合間見えるこの日の為に、スグリーヴァ様は待っておられたのだ」
マーマン「勝てるのか?」
ハヌマーン「居城におる同士も含め、我らが全員で挑めば……道連れには出来よう」
魔道士「……!!」
法師「それで…良いのか?」
ハヌマーン「良いのです。全ては我らが一族の問題……」
剣士「……」
ハヌマーン「どちらかが生きる必要などない。ともに清算すべきなのです」
オーク「そんなのって…悲しすぎです」
ハヌマーン「…だから、ヴァーリン様は我らが引き受けるからこそ、ラーヴァナを倒してくれ」
魔道士「ハヌマーンさん……」
- 798 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/10(月) 07:31:38.96 ID:iXmXUIfM0
何と。
奇しくも華国と同じ事を猿王も行っていたとは…
国を離れても国をおもう法師と復讐を狙う猿兄…
お猿の国も人の国もゴタゴタするのはかわりないのか…
ともあれ1乙愛してる
- 799 名前:GEPPERがお送りします [saga sage] 投稿日:2011/01/10(月) 18:44:53.39 ID:Z4E0TRWDO
いちたんチュッチュ
- 800 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:47:12.70 ID:4WNdGC2ho
>>797-799
ありがとうございます。愛情を糧に頑張りますっ!↓続き
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