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青年剣士「運命ということ・・」
46 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:49:22 ID:0ZWo.v5k
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・ジリジリ

青年剣士「しかし暑いな・・・・、まるで太陽の国みたいだ・・・」

幼剣士「えっ!?太陽の国に行った事あるの!?」

青年剣士「うん。料理は美味しいし、凄い良い所だよ」


幼剣士「そんな場所もまだあるんだ・・・」


青年剣士「・・・どういうこと?」

幼剣士「太陽の国は、魔界の扉を開けたと同時に、温度が急上昇して生き物が住めなくなったって・・・」


青年剣士「・・・・」


47 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:50:03 ID:0ZWo.v5k
 
幼剣士「こんな暑さだから、少年剣士のやつも外に出れなくて・・・。昔は一緒に遊べたのになぁ」


青年剣士「少年剣士は何かの病気なのかい?」

幼剣士「うん。魔界の瘴気っていうのかな、それにやられて体が衰弱していってるんだ」

青年剣士「・・・なるほどね」


幼剣士「それで、どんな場所を案内すればいいんだろう」


青年剣士「ローブは被ってるし、どこでも行けるから・・・軽く町の中でも・・・・」



・・・・ウォォォォォ!!!


青年剣士「なんだ?」


48 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:50:34 ID:0ZWo.v5k
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

奴隷商人「さあさ、公認の決闘大会を始めるよ!参加は1万ジェムだ!」

観客「いいぞいいぞー!」

観客「今日も魅せてくれー!」



青年剣士「なんだありゃ?」

幼剣士「王公認の決闘大会。奴隷商人にお金を渡して参加できるんだ」

青年剣士「へえ・・・」

幼剣士「奴隷承認の隣にいる大きいのが傭兵。それを倒せばその更に横にいる奴隷を貰えるってわけ」


青年剣士「・・・横?」チラッ


赤髪少女「・・・」

青年剣士(・・・・・運命ってのは、ここまで残酷なのか・・・)


49 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:51:17 ID:0ZWo.v5k
 
幼剣士「?」

青年剣士「ちょっと待っててくれ、参加する」

幼剣士「え!?だ、ダメだよ!あの傭兵は、戦争でもかなり有名な方だし・・・、いくら強くても・・・・」

青年剣士「はは、大丈夫。俺は・・・英雄剣士なんだろ?」ポン

幼剣士「・・・!」



奴隷商人「さあさ!今日はいないのかな!?」

傭兵「腰抜けどもが!」


・・・・スッ

奴隷商人「・・・お!?」


青年剣士「参加したい。1万ジェムでいいんだな?」

奴隷商人「おおお!きたきた!皆さん!参加者が現れましたよ!!!」


50 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:52:18 ID:0ZWo.v5k
 
観客「うおー!いいぞいいぞぉぉ!」ウオオオ

観客「傭兵!今日も相手を華麗に殺してくれよ!」


青年剣士「・・・」チャリッ

奴隷商人「毎度!ルールはわかるかい?」

青年剣士「いや・・・」


奴隷商人「簡単。相手を潰せばいい。殺しても・・・・殺されてもね・・・・」ニヤッ

青年剣士「なっ・・」


・・・・バキッ!!!!
・・・ドサッ!!


傭兵「くはは!もう試合は始まっているんだぞ!余所見が命取だったな!!」


51 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:53:06 ID:0ZWo.v5k
 
幼剣士「ああああっ、だから言わんこっちゃないのに!!」


観客「あっけねえぞ挑戦者!どうしたー!」

観客「つまんねーぞー!」ブーブー


幼剣士「・・・って・・」


青年剣士「・・・」スタッ


傭兵「・・・む?」

青年剣士「不意打ちとはやるじゃないか。だけど、ダメージって程ではないかな」


奴隷商人「何・・・・」


傭兵「ほう・・・?やるな・・・・・?」


52 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:53:51 ID:0ZWo.v5k
 
青年剣士「ちょっとびっくりしたけどね」アハハ

傭兵「ならば・・・本気でいくぞ!!」

・・・・ビュッ!!


青年剣士「結構早っ・・・・!」バサァッ!!!

幼剣士「あっ、ローブが!」



フヨフヨ・・・・ファサッッ


青年剣士「あ・・・」

奴隷商人「な、ななななな・・・」

傭兵「・・・へぇ」ニヤリ


観客「・・・・!」


53 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:54:48 ID:0ZWo.v5k
 
・・・・・・・ウオォオオオ!!!
キョウノタイカイノ!!
コンナトコロニイルナンテ!!!サインモラワナイト!!!


青年剣士「あらら・・・」

傭兵「・・・今日の大会見てたぜ。まさか手合わせ出来るとはな」ククク

青年剣士「本当は・・・隠したままやりたかったんだけどな・・」


傭兵「・・・本気でこい!」スッ

青年剣士「・・・そのほうが良さそうだね。君は凄い強いって分かる」チャキッ


幼剣士「剣を構えた!」


54 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:55:19 ID:0ZWo.v5k
 
傭兵「うおらあああっ!!」ブゥン!!

青年剣士「踏み込みは早く、打撃も早い。パワーもある・・・」ヒュッ

傭兵「何をぶつぶつと!」ビュッ


青年剣士「だけど、大柄な分・・・・隙が多い!!」ブワッ!!


・・・・ドシュッ!!


傭兵「ぐふっ・・・・・」

青年剣士「勝負あり・・・・かな?」


観客「おおっ!一撃が入った!」


55 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:56:13 ID:0ZWo.v5k
 
傭兵「ごほっ・・・・!てめ・・・」ググッ

青年剣士「げっ、刃を立てなくても急所入れたつもりだったんだけど・・・」

傭兵「・・・俺の事を甘く見るなよ!」ビュッ


青年剣士「わわっ・・・くっ・・・小斬連弾っ!」ヒュッ


・・・バキィ!!バキバキィ!!!


傭兵「ぐ・・・・ぁ・・・・・!」

青年剣士「これなら・・・!」


傭兵「・・・・まだだぁぁ!」ググッ

青年剣士「ちょっ!」


56 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:57:15 ID:0ZWo.v5k
 
傭兵「俺らは傭兵だ・・・・戦いでしか生きられない・・・!手を抜くな・・・!俺はいつまでも立ち上がるぞ!」

青年剣士(戦いでしか、生きられない・・・・。そうか、戦いの信念は・・腐ったこの世にもまだ・・・あるんだ)


傭兵「どうじだぁ!!それで終わりか!」ポタポタ


観客「ち、血がひでぇ・・・」

観客「ど、どっちも頑張りやがれこのやろう!」



青年剣士「ならば・・・それに答えるのが礼儀だね・・・、大斬っっっ!!!」ビュッ


・・・・バキィィィ!!!!


傭兵「ぐ・・・が・・・・」


・・・ドサッ


57 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:58:01 ID:0ZWo.v5k
 
観客「や、やりやがった。傭兵を倒しやがった!」

観客「やっぱあいつ英雄剣士だぜ、本物だよ!!」


・・・・ウオォォォ!!


幼剣士「本当に倒したよ・・・凄いな・・・」


青年剣士「さて、と。奴隷商人」

奴隷商人「ひっ、は、はい!」

青年剣士「そこの少女を貰えるんだろう?」

奴隷商人「あの、その、この子は魔族の子で非常に値段が高くて・・・・せめて50万ジェムを・・・」


青年剣士「・・・」ギロッ

奴隷商人「ひぃぃぃ、ど、どうぞおお!」

ダダダダダッ


青年剣士「あーあ・・・逃げちゃった・・・」


58 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:58:42 ID:0ZWo.v5k
 
・・トコトコ・・・


赤髪少女「・・・」ビクビク

青年剣士(怯えてる・・・か。まるで俺が出会った時のままだ・・・・)


赤髪少女「あの・・・あなたが・・私の新しいご主人様ですか・・・?」ビクビク

青年剣士「・・・」

赤髪少女「何でも言う事を聞きます、何でもします・・・だ、だから・・・殴らないで・・・下さい・・・」グスッ

青年剣士「・・・」

赤髪少女「乱暴はやめてください・・お願いします・・・・」ビクビク


59 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 10:59:38 ID:0ZWo.v5k
 
青年剣士「・・・」スッ

赤髪少女「ひっ!」ビクッ


・・・ギュッ

赤髪処女「・・・え?」


青年剣士「大丈夫。僕は君の事をいじめたりしない。嫌なことはしない。君を助けてあげるから・・・・」

赤髪少女「助け・・・私・・を・・・・・?」

青年剣士「うん。だから大丈夫・・・、ね?」


赤髪少女「あ・・・?な、なんかお兄ちゃん・・・・、ママの・・・匂いが・・・する・・・・」

青年剣士「・・・俺は君とはちょっとした繋がりがあるんだ・・・、だから大丈夫」


赤髪少女「ママみたいに・・・温かい・・・・」グスッ


60 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:00:10 ID:0ZWo.v5k
 
青年剣士「・・・君の名前は?」

赤髪少女「私は赤髪少女。ママの名前をもらったの・・・・・」


青年剣士「そっか・・・」


赤髪少女「・・・」グスッ



幼剣士「・・・おーい。で、これから俺はどうすればいいんだろうか・・・」


61 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:00:46 ID:0ZWo.v5k
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【夜・家の中】


青年剣士「ありがとう、泊めてくれて」

幼剣士「どうせ行く所がなさそうにしてたし・・・・しばらくはいてもいいよ」


少年剣士「・・・」スゥスゥ

赤髪少女「・・・」スゥスゥ


幼剣士「それと・・ありがとう・・色々買ってくれて。久々に美味しいモノ食べさせてあげられた」

青年剣士「何・・・このくらいしか出来ないしね」


62 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:01:22 ID:0ZWo.v5k
 
幼剣士「・・・」

青年剣士「それと、決闘大会や王政大会って何のことだか教えてくれないか?」

幼剣士「決闘大会は1週間に1度やってるイベントみたいなもの。王政大会は年に1度開催される大規模な大会だよ」


青年剣士「何が違うんだ?」

幼剣士「どっちも戦士や傭兵らが出場するんだけど、王政大会で優勝すると、何でも王が願い事を叶えてくれるんだ」

青年剣士「願い事を?」


幼剣士「うん」


青年剣士(つまり王が支配する中で、市民の楽しみや市民の夢の為に大会を開いている、そういうことか)

幼剣士「まあ・・・ど、どっちも殺されるっていうのが隣り合わせで・・・・、お、俺らの親も・・・」

青年剣士「そうか・・・すまない」

幼剣士「・・・いいよ」


63 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:02:01 ID:0ZWo.v5k
 
青年剣士(それにしても、竜族の子がこんな奴隷になるような世界か・・・・)

幼剣士「・・・さっき、あの赤髪少女と知り合いみたいな雰囲気だったけど、知ってる子?」

青年剣士「ん、いやまぁ・・・ね」

幼剣士「そっか」


青年剣士「その王政大会とやらは、出場する資格が必要なのか?」

幼剣士「ううん?あー・・でも、王国側に受理されないとダメってのはあるかな。もうすぐ開催するけど」


青年剣士「ふむ。やはりそれは、観衆も多いのかな?」

幼剣士「多いってもんじゃないよ、全世界で注目されるし、選手は全世界から集まってくるし・・・・」

青年剣士「なるほど・・・」


64 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:02:33 ID:0ZWo.v5k
 
幼剣士「・・・うん」

青年剣士「それと、魔界の扉はどこにあるんだ?」

幼剣士「あー・・・お城。侵略した後、王様が魔界も支配して、色々なことをやってるみたい」


青年剣士(力の均衡が崩れたということなのか・・・)


幼剣士「・・・でも、何だかんだで王様のことは皆・・嫌いなんだ」

青年剣士「だろうな・・・」


幼剣士「俺らの親は、優勝して反乱を促そうとしてたんだけど・・・、それがバレて強い相手にぶつけられて、殺されちゃったんだ・・・」ウルッ

青年剣士「・・・立派な親だ」


幼剣士「うん、でも・・・俺らはまだ一緒にいて・・遊んでほしかった・・・し、もっと一緒に・・・・色々・・・」

青年剣士「・・・」


65 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:03:06 ID:0ZWo.v5k
 
幼剣士「っ・・・」グスッ

青年剣士「だけど、良い事を聞いたよ」

幼剣士「えっ?」


青年剣士「簡単だったんだ。今の現状を打破するには、世界を変えればよかった」

幼剣士「そ、そんな簡単に・・・」


青年剣士「難しいことほど、意外と単純に解決策があるものだよ。逆に簡単なことほど、難しいこともある」

幼剣士「う・・・うーん?」



赤髪少女「・・・ん〜・・」モゾモゾ


青年剣士「あ・・・ごめん、起こしちゃった?」


66 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:03:52 ID:0ZWo.v5k
 
赤髪少女「青年剣士ぃ・・・抱っこ・・・・」

青年剣士「・・・おいで」ニコッ


・・・ギュッ


赤髪少女「えへへ・・・やっぱりママの匂いがする・・・」モゾモゾ


青年剣士「・・・君のママは・・今どこに?」

赤髪少女「人間が捕まえて、私は奴隷に売られたの・・・。ママに会いたいよう・・・」グスッ

青年剣士「大丈夫、きっと会わせてみせるよ」


赤髪少女「・・・本当?」

青年剣士「本当だよ」ニコッ


赤髪少女「・・・信じる!」パァァ


67 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:04:30 ID:0ZWo.v5k
 
青年剣士「・・・うん」


赤髪少女「あ・・・・」

青年剣士「?」

赤髪少女「そういえば、ママがいつも言ってた・・・の思い出した・・・・・・・」

青年剣士「なに?」


赤髪少女「もし私に何かあったら、ある人に出会うから・・・そうすれば、すべてが上手くいくから大丈夫って・・・・」

青年剣士「・・・まさか」

赤髪少女「青年剣士が、その人なの?」


青年剣士「他に、何か言ってることはなかった?」


赤髪少女「うーん・・あっ!そういえば・・・ママが捕まるとき・・・」


68 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:05:01 ID:0ZWo.v5k
 
青年剣士「・・何?」

赤髪少女「大声で、私は待ち続けているって伝えてって・・・大声で叫んでたよ・・・」


青年剣士「・・・・!」ドクン!!


赤髪少女「・・・どうしたの?」

青年剣士「ううん?何でも・・・ないよ」ドクンドクン


赤髪少女「・・・でも、胸が・・・ドクンドクンっていってる・・・大丈夫?」

青年剣士「ありがとう、赤髪少女は優しいね・・・」ギュッ

赤髪少女「えへへ・・・青年剣士も優しいよ」


幼剣士「何がなにやら・・・さっぱりわからない」


69 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:05:43 ID:0ZWo.v5k
 
青年剣士「さて、今日も遅いし寝ようか。・・・幼剣士、明日は王政大会の申請を教えてくれるかな」

幼剣士「いいけど、参加できるかどうかは・・・・」

青年剣士「やってみなくちゃわからないだろ?」

幼剣士「そう・・・だね」


青年剣士「よいしょっと」ガタッ


赤髪少女「えへへ・・・抱っこ温かい・・・・眠くなってきた・・・」ギュゥッ

幼剣士「じゃ、眠いし・・・寝よう」フワァァ


青年剣士「そうだね・・・お休み」


赤髪少女「おやすみなさい・・・」


70 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:06:45 ID:0ZWo.v5k
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
・・・
・・


71 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:07:22 ID:0ZWo.v5k
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――【次の日・コロシアム前】



青年剣士「ここ?」

幼剣士「うん、登録はもう行われてるけど、やっぱり認められないとダメだよ」

青年剣士「ダメで元々、いってみよう!」


・・・ドンッ


青年剣士「おっと、すいませ・・・・あ」

傭兵「・・・ん?」

青年剣士「あ、昨日の傭兵さん」

傭兵「ああ、お前か。昨日は強力なのを貰ったけどな、1日寝たら直ったぜ」

青年剣士「ど、どんだけですか・・・・」


72 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:07:58 ID:0ZWo.v5k
 
傭兵「お前がここにいるって事は、大会にでも出るのか?」

青年剣士「あ・・・はい、王政大会に出ようかなと」


傭兵「無理だな」


青年剣士「はぁ〜・・・やっぱり口を揃えて無理・・・か・・」

幼剣士「だから言っただろー!って・・・昨日、あんなに戦いあったのに、何で普通にしゃべってるの!?」


傭兵「昨日は昨日、今日は今日。それが傭兵ってやつだ」

青年剣士「昨日の仲間は今日の敵、昨日の敵は今日の友、ってやつですね」


傭兵「そうだな!」


幼剣士「うーん・・・よくわからない」


73 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:08:35 ID:0ZWo.v5k
 
傭兵「つーかよ、傭兵傭兵って、これでも一応・・・王立兵士団の傭兵なんだ。まあ、王傭兵って呼んでくれ」

青年剣士「王立兵士団・・・」


王傭兵「あぁ・・・、まあ王の下っ端だけどな」

青年剣士(俺らでいう軍みたいなものか)


王傭兵「で・・・お前は確か、王政大会に出たいんだよな?」


青年剣士「だけど無理なんですよね?」

王傭兵「まぁお前だけではな。ついて来い・・・」


青年剣士「え?」


74 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:09:15 ID:0ZWo.v5k
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・ザワザワ・・

王傭兵「・・・うーっす」


大会受付「あれ、王傭兵じゃん。どしたん?」

王傭兵「ああ、ちょっとな。今って王政大会の受付してるよな?」


大会受付「先週から始まってるぜ。もうすぐ受付終了で、来週にはもう始まるぞ?」


王傭兵「丁度よかった。コイツ入れてくれ」

青年剣士「ど、どうも」ペコッ


大会受付「うおおお!あんたは昨日の!!」

王傭兵「まあコイツだけじゃ無理だけど、俺の名前通せば何とかなるだろ?」


大会受付「そうだな!是非とも出てほしいし、あんたの名前使って出しとくよ!」

王傭兵「ありがとよ」


75 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:09:53 ID:0ZWo.v5k
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


青年剣士「ど、どうもでした」

王傭兵「なに、気にするな。俺もあんたが大会に出るのを見たくなっただけだ」

青年剣士「そうですか・・・ありがとうございます」


幼剣士「それじゃあ来週から本番かぁ。頑張ってよっ!」


青年剣士「任せてくれよ!」


王傭兵「で、もし優勝できたら何を願いたいんだ?」

青年剣士「王政の反乱を・・・・あっ」

王傭兵「何?」ピクッ


76 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/18(木) 11:10:25 ID:0ZWo.v5k
 
青年剣士「ななな、何でもないですよ?」


王傭兵「しっかり話せ。・・・興味がある」

青年剣士「え?」


王傭兵「ここじゃ場所が悪い。俺の行き着けの酒場に来い」


青年剣士「あー・・・」チラッ

幼剣士「・・・あ、ああ!俺は家に戻っておくよ!」


青年剣士「・・ごめんね、ありがとう」


・・・タッタッタッタ・・


王傭兵「・・・こっちだ」



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