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魔王「勇者って可愛いよね」
1 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:22:45.87 ID:G7UsuXpj0
魔王「王様から棒切れとはした金しかもらえないのにさ」

魔王「必死に本気で魔王倒そうとしてるところとか超可愛いんだけど」

側近「左様ですか」

魔王「ってことでお前、勇者拉致ってこい」

王子「ええっ。僕がですが」

魔王「なんだ文句あんのか? お? お?」

王子「いえ、ないですけど……」

魔王「じゃあつべこべ言わずに行ってこいや!」ゲシッ

王子「うわぁ! ……もう。父さんって本当に勝手なんだから……」


2 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/07/07(木) 05:24:03.20 ID:AfSdEIiF0
  _
  \ヽ, ,、
_  `''|/ノ
\`ヽ、|
 \, V
    `L,,_
    |ヽ、)                ,、
   .|                   ヽYノ
   /                     r''ヽ、.|
  /        ,.. -──- .、    `ー-ヽ|ヮ
 .|      , ‐'´   __     `ヽ、  `|
  |    / , ‐'"´       ``''‐、  \  |
  |   / /             \ ヽ |
  ヽ,  y'   /` ‐ 、    ,.. -'ヘ   ヽ. }ノ
   ヽ,'     /   /`,ゝ' ´     ヽ   Y.
.    i    ,'     { {        ヽ   `、
    l    ,イ─- 、.._ ヽ ,, _,.. -─:}   !
.    |  r‐i| ー=ェェ:ゝ ,.∠ィェェ=ー' |r 、.  l
   |  {ト」l|.      : | "    ``: |!トリ  |
.  │  ヽ、|      ;.」_      |'ソ    !
.  │     ヽ     r──ッ    /ノ    |
    |      lヽ    ̄ ̄     / イ    │
.    !    丶ヾヽ    ~   , ' ノ │   !
    ト.    ミ.ゝ ヽ.____./  /  l   /
    ヽ  ヽ           イ ,' / , '       ┼ヽ  -|r‐、. レ |
     \.             ノレ'/         d⌒) ./| _ノ  __ノ


3 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:28:36.36 ID:G7UsuXpj0
王子「大体勇者がどこにいるのかも知らないよ」フワフワ

王子「……とりあえず人通りの多いところに降りればいいかな」ビュン

王子「っと。到着。ここが人の都か。中々活気があるな」キョロキョロ

王子「さて、勇者の情報でも集めるとするかな……」ドンッ

王子「わっ! どこ見て歩いてんだよ!」

戦士「ああ、悪いな」

王子「ずきゅぅううん!!」

戦士「? ?」


4 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:35:35.15 ID:G7UsuXpj0
戦士「……わ、悪かったな」タタタッ

王子「ああ! 待って!」

王子「行ってしまわれた……あのお方の名前はなんと言うのだろう……」

王子「ああ、胸が苦しい」

王子「これが……恋、なんですね」

王子「ああ! 愛しの貴方よ何処へ!」

「ヒソヒソ」 「ガヤガヤ」 「ママーアレナニー」 「シッキチガイデスミチャイケマセン!」


5 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:38:00.10 ID:G7UsuXpj0
勇者「お帰り、遅かったね」

戦士「あ、ああ」

勇者「? どうしたの浮かない顔して」

戦士「いや、変な奴に絡まれてな」

勇者「ふぅん」

戦士「まぁいいさ。些細な事だ」

勇者「それもそうだね」


6 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:40:58.32 ID:G7UsuXpj0
バーテン「いらっしゃい」

王子「……」キョロキョロ

戦士「げっ」

勇者「どうしたの?」

戦士「いや、、なんでもない」

勇者「そう」

王子「あはっ。見つけた」ジッ

戦士「……見つかった」


7 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:42:26.47 ID:G7UsuXpj0
勇者「何が」

戦士「……」

王子「愛しの貴方。またお会いしましたね……」

戦士「いや、明らかにお前探してただろ」

王子「これは正に運命……」

勇者「……誰こいつ」

戦士「さっきの変なやつ」

王子「愛を誓い合いましょう」


8 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:45:31.93 ID:G7UsuXpj0
勇者「確かに変だ」

戦士「な?」

王子「さぁ、どうぞお手を」

戦士「いや、断る」

王子「なぜ!?」

戦士「何故って……」チラッ

勇者「僕に助けを求められても困る」


9 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:49:12.48 ID:G7UsuXpj0
王子「……誰ですか隣の男は」

戦士「誰って……」

勇者「ただの同業者です」

戦士「あ、おい」

王子「ほんとに?」

勇者「ええ。偶々席を同じにしただけの赤の他人ですよ」


10 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:49:53.63 ID:NhqWJUhh0
性別がまったくわからん
ホモスレか?


11 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:50:58.89 ID:G7UsuXpj0
戦士「お前めんどくいからって……」

王子「僕の何がいけないんでしょうか!?」

戦士「ええ。何って……まず男同士だろ」

王子「性別など関係ありません。そもそも種族が違うのですから」

戦士「何言ってるんだこいつ」

勇者「さあ。キチガイじゃない」

戦士「だろうなあ……」


12 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:51:32.14 ID:F5WpVeYDO
退散


13 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:53:36.01 ID:G7UsuXpj0
王子「ええい! 僕とともにすればこの世のありとあらゆる物が手に入りますよ!」

戦士「例えば?」

王子「貴方が望むもの全てです! いずれ世界は私のものになりますから!」

戦士「はぁ。そうですか」

王子「貴方は何を求めますか!?」

戦士「ええと。じゃあ平穏で」

王子「なんて欲が無いんだ! 素晴らしい!」


14 名前: 忍法帖【Lv=9,xxxP】 [sage] 投稿日:2011/07/07(木) 05:54:01.66 ID:qU9yNcjh0
  ,. ---――- 、    / /  ヽ| ,. -―、,ィ'´,ィT;;T ヽ、
/          ヽ   ト、| ヽハl />- // ///;;/   i!
 知  麻 .画  ス .ヽ  l ヽ、Ll {_/__ ノ/ ///;;/  /:l _,. -――‐、
  っ  呂 像  .レ   .ヽト、   <_ノノノ/;;/ /:::ノ
  て .に .貼  立   |lヾ'', - ' ´  `ヽ、;;//::::/
  た .怒  ら .て    | Y '"^   ^`' ヽヽ / ひ  貼  .お
  か .ら  な  に   l | , ニ丶  ,r,=-、 〈/  と  ら  っ
  ? .れ .い .際   .>l ィ'。`>ソ { ィ'。`'ァ::../;   り   な  .と
  マ  る  と  .し  ./ l、l `~´/ ,l、  ̄´ //   登  .い  画
  ヌ  の          | ,、 l   (、 っ)  .、//l    場  >>1 像
  ケ           .l/  ',   ,.,__、   // .|   ∫   が  を
              ノn  /.l f{二ミァ ,).//レ l    ∫
ヽ_____,. -/⌒ヽ/ ヾ、`ー ' : // / ハ
  r'―‐-、  ヽr'=、、ヽ' /-、::::: : :   /// / ノ
  |:: :::   ヽ/:.:.: ノノ r' 〉 }     // /、-、 ̄ヽ
__f::: 、  r'=、、/Y ハ l, 、/\   // /::::ノ/:.:.:.:.:.:.ヽ、____ノ
ヽ--、__/ヽ='_'l_(__)' >、lー/:::ノ  ̄.//-'::::) /イ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.>
-イ´   {     ̄ ; ノ、/ |ヽ、f:://-ヽノ:/ イ|:.:.:. :. :. :. _,,. - ´
 l     〈`ー----イ//  l ヽ//_::ノ__,. - 'l |      ヽ、
 l      ヽ、___;,.-'´ノ   l  トj       レ    o    ≫
_ノヽ       ヽ--- <     l          /o、 //  /イ
  `ヽ ___/:ヽ、  ヽ   l         /  >':::ヽ〈/   |


15 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:55:27.15 ID:G7UsuXpj0
勇者「めんどくさい人だね」

戦士「全くだ」

王子「けど愛の証に貴方に何かを差し上げたい! なんでも言いつけてください!」

戦士「ええ……」

勇者「もしかしてこの人良いとこのお坊ちゃまかもよ」

戦士「ああ、なるほど。にしたって俗世間から離れすぎじゃないか」

勇者「まぁたまにはこういう人もいるでしょ」


16 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:57:30.08 ID:G7UsuXpj0
王子「どんなものでも与えられます! さぁ! さあ!」

戦士「うーん。どうする?」

勇者「そうだなぁ、魔王討伐とか」

戦士「それはなんか違うんじゃないか」

勇者「いや、ほら。魔王が欲しいとか」

戦士「なるほど。じゃあ魔王が欲しい」


17 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 05:59:06.23 ID:G7UsuXpj0
王子「魔王!」

戦士「うん」

王子「……分かりました。貴方が望むのなら」ピト

戦士「? 額に指押し付けて何するつもりだ」

王子「この者に継承する」ジュッ

戦士「ぎゃあ!」

勇者「せ、戦士!」


18 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:02:39.35 ID:G7UsuXpj0
戦士「い、いててて……」

王子「これで継承の儀は終りです」

勇者「? なんか変な刻印が額にあるよ」

戦士「げ。マジで?」

王子「これではれて貴方は時期魔王候補の座を手に入れました」

戦士「時期魔王候補?」

王子「はい。そのとおりでございます」


19 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:05:35.05 ID:G7UsuXpj0
王子「僕は序列第2位ですので、最有力候補という訳です」

戦士「……」

勇者「普通ならキチガイで終わらせるところだけど」

戦士「俺の額になんかあるんだよな」

勇者「うん。これはマジかもね」

王子「多くのライバルが貴方の座を狙っていますが、大丈夫です! 蹴散らせますよ!」


20 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:07:33.91 ID:G7UsuXpj0
王子「さぁついてきてください! すぐに終わりますよ!」グイッ

戦士「あ、お、おい!」

王子「それじゃ戻りましょう!」ヒュンッ

戦士「勇し」シュンッ

勇者「……」ポカーン

勇者「消えた」


21 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:09:34.55 ID:kLtKCd730
見てるよ


22 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:13:07.57 ID:G7UsuXpj0
王子「到着!」スッ

戦士「え? って、う、うわぁ! お、落ちる!!」

王子「大丈夫です! 貴方には僕の力を引き継ぎましたから!」

戦士「うわあああ!!」ヒュゥウ

王子「自分が宙に浮かぶ感じをイメージしてください!」ビュン

戦士「ち、宙に浮かぶ感じ……!」フワッ

戦士「お、おお! 本当だ……う、浮かんでる」


23 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:14:37.88 ID:G7UsuXpj0
王子「さぁ、次は進むイメージです」

戦士「進む?」

王子「泳ぐでも飛ぶでも。自由なように」

戦士「んじゃあ、歩く」スタスタ

王子「お上手ですよ」

戦士「へえ。こりゃ面白い」


24 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:17:37.59 ID:G7UsuXpj0
戦士「ところでどこ向かってるんだ」

王子「魔王城です」

戦士「は?」

王子「これから貴方が住むところですよ」

戦士「話が読めないんだが……」

王子「まぁ、つけば分かります」

戦士「もしかしてマジなのか? 確かにこんな不思議な力……」


25 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:22:35.25 ID:G7UsuXpj0
王子「ただいま戻りました」

魔王「おお! 勇者を捕獲したか!」

王子「あ……忘れてました」

魔王「ば、ばばばばっかもーん! ってお前なんか変じゃないか」

王子「ええ。実は」

戦士「……」

魔王「あれ。こいつ人間だよな。なんで額に紋章が……」


26 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:24:19.08 ID:G7UsuXpj0
魔王「お、おまっ……もしかして」

王子「ええ。譲渡しました」

魔王「お、おおう」フラッ

王子「彼が次期魔王です」

戦士「お前が……魔王……」

魔王「しかしこれはまた。中々生きがいいのを連れて来たな」


27 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:26:06.56 ID:G7UsuXpj0
魔王「やる気マンマンじゃないか」

戦士「魔王! 覚悟!」シャキン

魔王「ぺしっ」

戦士「ぐあああ!」ドゴッ!

王子「父さん!」

魔王「おいおい。大分加減してやったんだぞこれでも。しかし人間ってのは脆いな、簡単に飛ぶ」


28 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:28:29.48 ID:G7UsuXpj0
戦士「ぐ……近寄ってすらないのに……何故俺は吹っ飛んだんだ……」

王子「大丈夫ですか!?」シュタッ

戦士「あ、ああ。っ……」

王子「あーあ……父さんどうしてくれるんですか。左腕が使い物になりませんよ」

魔王「ほう。咄嗟に防御したのか。中々見込みがあるな、流石お前が選んだだけある」

戦士「ぐ……お前のその力はなんだ!」


29 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:30:35.27 ID:G7UsuXpj0
魔王「なんだ? って、ただ単に魔力を圧縮して指で弾いただけだ」

戦士「魔力? 圧縮?」

魔王「はぁ〜……人間ってのはまだ魔術すら知らんのか?」

王子「さぁ……」

魔王「まぁお前、ここまで来るのに空飛んできただろ? それの応用だよ」

戦士「応用だと?」


30 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:33:10.11 ID:G7UsuXpj0
魔王「そう。お前も息子に譲渡されてんだからいずれ使えるようになるぞ」

戦士「……俺がさっきみたいなものをか」

魔王「ああ。まぁ、人間にどこまで使えるのかは知らんが」

戦士「……今は従っていた方が賢明か」

魔王「ところでお前その腕痛くないのか? どっちにしろ使えないんだし……捨てとけ捨てとけ」

王子「それもそうですね。んじゃ千切りますよ」ブチッ


32 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:36:33.05 ID:G7UsuXpj0
戦士「ぎゃああああ!!」ブチブチ

魔王「うわっうるせえ。黙ってろ」

戦士「―――! ――!」

王子「はい。完璧につかえない部分は千切りました」

魔王「良し。んじゃあ代わりのを選ばせるかぁ」

王子「それより止血魔法しないと」パァアア


33 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:38:35.78 ID:G7UsuXpj0
魔王「おい、代わりの腕なんか良いのあったら持ってこさせろ」

側近「御意」

魔王「あ! こんな人間だが一応最有力候補なんだ! きちんとしたものを用意しろよ!」

王子「どんなのがありますかね」

魔王「さあなあ。まぁ適当に良い感じの持ってくるだろ」


34 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:47:15.19 ID:G7UsuXpj0
側近「お持ちしました」

魔王「おう。見せてみろ」

側近「どうぞ」

魔王「ふむ。相応しいのはこれとこれと……」

王子「これもいいんじゃないですか」

魔王「そうだなぁ。良しこれらにしよう」


35 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:49:53.48 ID:G7UsuXpj0
魔王「大戦時代に活躍した巨人の腕を縮小したものと」

王子「かつて人間達の英雄として名を馳せ龍を討ったことのある腕」

側近「それと悪魔との取引で手に入れた鬼の手」

魔王「どれがいい?」

戦士「――――――! ――!」

魔王「あ、解除すんの忘れてた」パチン


36 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:51:38.28 ID:G7UsuXpj0
戦士「おお! 声が出る!」

魔王「好きなものを選べ」

戦士「好きなものを……って」

魔王「不服か? どれも一等級特等級のものばかりだぞ」

戦士「俺は自分の腕が良かったんだよ!」

王子「駄目ですよ。アレはもう使い物になりません。この中かにら選んでください」


37 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:53:54.63 ID:G7UsuXpj0
戦士「あ、これはどうだ」

魔王「ん?」

戦士「これ、綺麗だな」

王子「それは?」

魔王「ああ……確か先々代か誰かが追放された堕天使の腕をもぎ取ったものだな」

戦士「……生々しい」


38 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:55:24.16 ID:G7UsuXpj0
魔王「気に入ったか」

戦士「ああ。これが良い」

魔王「まぁ別にいいが……ふむ。中々のものだな」

王子「何故気付かなかったんでしょうか」

魔王「まぁおそらく認識ロックでもかかっていたに違いあるまい。んじゃくっつけるぞ」

戦士「あ、ああ」


39 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:56:43.09 ID:G7UsuXpj0
魔王「結合」バチバチチッ

戦士「……くっついたのか?」

魔王「ああ。動かしてみろ」

戦士「お、ほ、本当だ。動く」

魔王「お前も修業すればいずれこんな力が使えるようになる」

戦士「本当か」

魔王「嘘ついてどうする」


40 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:57:23.67 ID:ksqmSJnJi
いいなあ


41 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 06:58:29.09 ID:G7UsuXpj0
戦士「……わかった。お前の下で力をつける」

魔王「正直な奴だ」

戦士「……そしていつかお前を討つ」

魔王「まぁ人間出身がどこまでやれるかわからんが期待してるよ」

王子「人間が魔王になるだなんて初めてですからね。噂になりますよ」

魔王「勝手にお前がそうしたんだけどな」


42 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:01:25.71 ID:G7UsuXpj0
王子「そう言えば僕の処遇はどうなるんですか」

魔王「ん? ああ、継承権を失ったとは言え魔王の子。それに魔力も申し分ない」

王子「では一等貴族と言ったところでしょうか」

魔王「そうだな。それくらいがちょうど良いだろ」

王子「僕は彼とともにしたいのですが……よろしいでしょうか?」

魔王「うーん。まぁそうだな、序列2位とは言え魔力もない出自が人間の奴だ。お前の下につかせるか」


43 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:04:20.67 ID:G7UsuXpj0
魔王「領地はそうだなぁ。あそこ、新しく占拠したのがあっただろ。そこはどうだ」

王子「うーん。確かに領地は申し分ないのですが……」

魔王「なんだ」

王子「いや、如何せん都から遠いものですから」

魔王「その分の広大な領地だ。全部好きにしていいぞ」

王子「まぁ分かりました。一等地にしてみせましょう」

魔王「うむ。あそこはいまだに原住民たちの反発も強い。異民族どもの襲撃にも気をつけろよ」


44 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:05:51.62 ID:G7UsuXpj0
王子「では行きましょう」

戦士「ん? ああ」

王子「僕の手を握ってください」

戦士「わかった」ギュッ

王子「それでは飛びますよ」ポンッ

戦士「……景色が変わった」ヒュンッ

王子「ええ。移動しました」


45 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:07:56.57 ID:G7UsuXpj0
王子「ここが私たちの新しい根城と言うわけです」

戦士「まぁ俺は強くなれればなんでも良い」

王子「それでしたらここは最適ですよ。戦う相手には事足りませんから」

戦士「そうか。そいつは助かるな」

王子「では挨拶と行きますか」パンパン

騎士「おお! ご到着ですか!」ドスドス

戦士「……なんだこいつは」


46 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:09:39.42 ID:pxn9rx9X0
割と好き


47 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/07/07(木) 07:10:35.60 ID:SFGeJ/JsP
つまんね
もう勇者だの魔王だのは飽き飽き


48 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:12:07.44 ID:G7UsuXpj0
王子「ここの最高責任者ですよ。まぁ今からは僕がそうなった訳ですが」

騎士「いやはやまさか次期魔王候補様を迎えられるだなんて夢のようです!」

王子「頭を下げる相手を間違ってますよ。確かに僕はここの主になりましたが」

騎士「は?」

王子「次期魔王候補は彼です」

戦士「どうも」

騎士「ははは! お戯れを! 流石にご冗談が上手ですな!」


49 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:14:37.81 ID:G7UsuXpj0
王子「冗談ではありません。額を見なさい」

騎士「はぁ……確かに……刻印はありますが……まさか」

王子「そのまさかですよ」

騎士「こ、これは失礼致しました!!」ザッ

戦士「あ、いや。そんな事しなくていい」

騎士「いえ! この私とんだご無礼を!! 罰をお与えになってください!」

戦士「え……困るんだが」


50 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:16:22.42 ID:G7UsuXpj0
王子「与えてください。それが魔族の流儀です」

戦士「俺はここに修業しにきただけだ。魔族だの魔王だのに興味はない」

王子「しかしそれでは下のものに示しがつきません」

戦士「いいよ。そんなの。俺にはそんなもんなくたっていいだろ」

王子「そうは行きませんよ。なんたって貴方は序列2位……魔王家の威信に関わります」

戦士「しつこいぞ」

王子「……」


51 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:18:11.20 ID:jhcWmyaE0
おお、女装の人か
楽しみだ


53 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:18:56.74 ID:G7UsuXpj0
王子「はぁ。困りましたね……まぁとの事ですのでお咎めなしで」

騎士「……」

戦士「散れ散れ。邪魔だ」

騎士「はっ」ガシャガシャ

王子「不服そうな顔をしていましたよ。これでは序列2位は狙い目と見られてしまいます」

戦士「別にいいよ。そう言う奴らを力で蹴散らすようになればいいんだろ」

王子「まぁ、それもそうですが」


54 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:21:21.95 ID:G7UsuXpj0
王子「一長一短につくものじゃないと思いますけど」

戦士「その間はお前が護ってくれるだろ」

王子「……もちろんです。任せてください」

戦士「ん。じゃあ剣術指南役でも探すか」

王子「剣術指南?」

戦士「えっ? 剣術だよ剣術」

王子「なんですかそれは。魔術指南役ならいますが……」


55 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:23:06.93 ID:G7UsuXpj0
戦士「あ、ああー……なるほどね」

王子「?」

戦士「いや、なんでもない。んじゃそいつまで案内してくれ」

王子「分かりました」パンパン

ダークエルフ「お呼びでしょうか」

王子「彼に魔術を教えなさい」

ダークエルフ「……ダークエルフです。よろしくお願いします」

戦士「ああ」


56 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:23:46.19 ID:G7UsuXpj0
時間じゃけんの


57 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:32:49.12 ID:kkjewhLli
は?


58 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:35:19.07 ID:zbZGDfbX0
>>56
そうだな、貴様をキルゾーンにたたき込む時間だ


59 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:45:02.03 ID:RVLtr6NNO
また夕方まで保守ればいいんだろ?余裕余裕


60 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 07:56:38.30 ID:h0rRFpaN0
絶対保守してみせらぁ


70 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 11:52:43.14 ID:3i+Dhwxy0
珍しい組み合わせで男同士かよと思ったらお前か


71 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/07(木) 12:22:23.06 ID:tDMdVZKJO



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