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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その31
714 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/01(木) 18:38:53.87 ID:Re3CSQQ6o
〜スグリーヴァの城〜

ゴゴゴゴゴゴ…

オーク「嘘だ! スグリーヴァ様だってまだ本気じゃねぇ!」

ヴァーリン「本気だよ。本気を出してこの程度さ……クック」

オーク「違う!!」

スグリーヴァ「オーク、退がっておれ」

オーク「……?」

スグリーヴァ「ヴァーリン、確かに貴様の言う通りかもしれぬな」

オーク「――ッ!!」

ヴァーリン「認めるかっ、勝ち目はないと申しているようなものだぞワハハッ!」

スグリーヴァ「勝ち目? 違うな、まだ気付かぬのか貴様は」

ヴァーリン「アァ……?」

スグリーヴァ「本物の強さとは、己の力を誇示する事ではないのだ」

ヴァーリン「諭すか、無駄な事を!」

スグリーヴァ「確かに私は、かつてより力を大きく失った」


715 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/01(木) 18:42:06.69 ID:Re3CSQQ6o
ヴァーリン「人間を食ろうておらんからだろう」

スグリーヴァ「ああ、そうだな」

ヴァーリン「だから勝ち目はないと申しているのだよ!」

スグリーヴァ「しかしな、今の私はかつて以上の力を手に入れたぞ?」

ヴァーリン「どこにそのようなちからがあるっ!」

スグリーヴァ「見えぬのか? 今ここに、多数おるではないか」

ヴァーリン「……ア?」

スグリーヴァ「ここにおる仲間達が、かつて以上の力そのものなのだ」

オーク「……」

マーマン「……ッ」

ハヌマーン「……スグリーヴァ様」

ヴァーリン「ブハハハッ! こんなチンケな虫ケラ共が……力だとぉ!?」

スグリーヴァ「所詮、お前には手にする事は出来ぬ力よ」

ヴァーリン「不要だな、そんなちっぽけな力は!」

スグリーヴァ「可哀想な奴だ」


716 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/01(木) 18:43:51.31 ID:Re3CSQQ6o
ヴァーリン「愚弄するかぁ!!」

ドゴオオォォン!1

ヴァーリン「……ッ」

スグリーヴァ「見よ、現に防がれているではないか。お前の言うちっぽけな力に」

オーク「ウウゥゥゥゥ……!!」

マーマン「旦那にゃあ……近づけさせねぇぜ!」

ハヌマーン「我らが居る限りな……ッ!」

ヴァーリン「……ゴミめがっ!」

スグリーヴァ「それに比べ、貴様はどうだヴァーリンよ」

ヴァーリン「……何がだ」

スグリーヴァ「貴様の周りには、力が見えぬ」

ヴァーリン「……」

スグリーヴァ「貴様の周りには、誰1人居らぬではないか」

ヴァーリン「あのような奴等は所詮、駒に過ぎぬ!」

スグリーヴァ「だから気付かぬのさ」


717 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/01(木) 18:44:34.60 ID:Re3CSQQ6o
ヴァーリン「先程からゴチャゴチャと……!!」

スグリーヴァ「気付かぬのか? 貴様とてラーヴァナに利用されているに過ぎぬのだ」

ヴァーリン「……利用? 俺がか? ワハハッ! ハーッハッハッハ!」

マーマン「なーにがおかしいんだこのクソヤローが」

ヴァーリン「ラーヴァナ様は魔王! 暴君! 支配者なるぞ!」

スグリーヴァ「……」

ヴァーリン「そしてこのヴァーリン様は認められてここに居るのだ!」

ゴアッ!!

ヴァーリン「貴様は此処でえぇ、この俺に殺されるべきなのだああぁぁ!!」

スグリーヴァ「本当に哀れな奴だ。最早、慈悲も不要也」

ハヌマーン「スグリーヴァ様、お力添え致します!」

マーマン「見せてやろうぜっ、俺達のちっぽけな力をよおぉ!!」

オーク「全力本気前回だああぁぁ!!」

スグリーヴァ「受けてみよ、我らの力をっ!!」

ヴァーリン「――ッ!!」


718 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/01(木) 18:45:37.89 ID:Re3CSQQ6o
〜スグリーヴァの城、北側〜

ズザザッ…ドドドドッ

ラクシャーサ「しかし放っておいていいのか? あれでも大将だろ?」

タッタッタッタッタ

ラクシャーサ「やられるわけないだろ。普段から豪語してんだからよぉ」

タッタッタ

ラクシャーサ「そうそう。それに助ける義理もねーしな! ヒャハハ!」

タッ

ラクシャーサ「俺らは俺らで今のうちに、無人の城を――」

ザシュッ!!…ドサッ

ラクシャーサ「バ、バカなっ!? 何でこんな所に人間が――」

ガシュッ!!…ズシャアアァァ

剣士「……ふーっ、まだ続けるか? それとも……大人しく退くか?」

ラクシャーサ「あ……あぁ……っ」

剣士「戦意はないようだな。よし、先に進もう!」


719 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/01(木) 18:47:17.47 ID:Re3CSQQ6o
ドドッドドッドドッ…

錦将軍「あんな雑魚、黙って叩き斬っちまえよ」

剣士「そうはいかないよ」

弟者「魔物だろ? 生かしておいてもいい事なんかねーって」

兄者「そうでもないぞ? 現に共闘しておる魔物がいるではないか」

弟者「でもそれは種族によるだろ。あんな鬼を説得するなんざ無理無理」

白馬騎士「ならば何故、斬らなかったのです?」

弟者「うっ、それはまぁ……その……だな」

弓将軍「ひょっひょ、お主も分かっておるのだろう?」

弟者「うるせぇ!!」

剣士「とにかく、まずは城の迫っている魔物を追い払いましょう」

幼女「おーっ!」

白馬騎士「良いか? 抵抗するものだけ斬るのだぞ!」

兄者「降伏を促し、従う者は結界の中に閉じ込めておけい」

錦将軍「っしゃあぁ! 暴れるぜえぇーっ!」


729 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:03:13.72 ID:xKEWQxL3o
〜南方、南西平野〜

バシュウウゥゥ…スタッ

戦士「どうだ!?」

青年兵「竜騎士隊、流石ですよ。想定以上の戦果です」

魔道士「凄いじゃないですか!」

青年兵「しかし如何せん、敵の数が多すぎます。これではキリがないな……」

戦士「我慢ならん。俺も行くぜ」

召喚士「駄目だよっ! 戦士はここで、サルワを迎え撃つんだろ?」

戦士「そうだけどよ……」

青年兵「大丈夫ですよ。いくら数が多いとはいえサルワ達さえ居ないのならば……」

盗賊「……」

青年兵「ラクシャーサのみならば、竜騎士隊だけで十分時間は稼げます」

召喚士「その間に援軍が来てくれるはずだよ」

魔道士「そ、そうですよ!」

戦士「……分かっちゃいるがなぁ」


730 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:04:30.25 ID:xKEWQxL3o
ピクッ

盗賊「――っ!!」

戦士「……な、何だこの感じ……っ! まさか来やがったか!?」

ワアアァァァァ!!

召喚士「くっ!!」

オアシスに潜む彼らはやや身を乗り出し、迫るラクシャーサ達を目視する。

歓声のような声のその遥か後方に、上空を羽ばたく影が迫っていた。

青年兵「来たっ! アジ・ダハーカだ!」

盗賊「しかし、サルワはどこに……!?」

戦士「……おいおいっ、ウソだろおぉ!!」

徐々に大きくなるアジ・ダハーカの姿に一同は驚愕する。

アジ・ダハーカは2本の後ろ足で、巨大な1匹の魔物をぶら下げていた。

青龍士官「来たぞおぉーっ!! 上空からだ!!」

青年兵「まさか空からとは……っ! くそっ、交戦準備!!」

召喚士「……っ」


731 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:06:04.58 ID:xKEWQxL3o
ゴウッ!!…ゴオオォォォォ…

シヴァ「所詮は雑魚の群れか。ラーヴァナ様もこんな奴らに何を期待しているのやら」

アジ・ダハーカ「コオオォォォォ」

シヴァ「貴様もそう思うか、アジ・ダハーカよ!」

ゴウッ!!…バシュウウゥゥゥゥ

シヴァ「ワーッハッハッハ! 生まれ変わったこのシヴァ様の力、とくと味わえ!」

青龍士官「2匹抜かれるのはまずいっ! 食い止めろぉ!」

竜騎士兵「は、早いっ!!」

ゴウッ!!

青龍兵「駄目です! このままでは突破されます!」

青龍士官「ここは任せたぞっ、出来る限り分断せよ!」

竜騎士兵「た、隊長!?」

バシュッ…ゴウッ!!

青龍士官「間に合ええぇぇ!!」

シヴァ「……ん? 何だ笑わせる。たかが1匹の召喚獣で何が出来るか」


732 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:07:57.61 ID:xKEWQxL3o
ドシュウウゥゥゥゥ

交戦中のラクシャーサと竜騎士隊、更には背後から追走する青龍士官に目もくれず、


シヴァを運ぶアジ・ダハーカは、オアシスの方へと真っ直ぐに飛行を継続する。

召喚士「仕方ない……」

青年兵「召喚士さんはまだ待って下さい!」

召喚士「!?」

戦士「そうだよ、まだ魔力全快ってわけじゃねーんだ」

召喚士「……」

魔道士「ここは私達が引き受けますっ」

盗賊「お前は切り札なのだ。どうしてもの時には……頼む」

召喚士「……分かりました」

戦士「行くぞっ!」

青年兵「ワイバーン!」

バシュッ!!…タッタッタ…

召喚士「…………っ」


733 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:08:49.16 ID:xKEWQxL3o
ゴオオォォォォ

青龍士官「おおぉぉぉぉ!!」

シヴァ「しつこい塵だな」

ズバァ!!

青年兵「通すかっ!!」

シヴァ「!?」

青年兵「青龍士官っ!」

青龍士官「おぉっ!!」

前後よりアジ・ダハーカへ襲いかかる2匹のワイバーン。

その一撃は寸分違わず、申し合わせたかのように、アジ・ダハーカを同時に、

口から吐き出す大量の炎にて攻撃を繰り出した。

ドドオオォォォォン!!…ゴゴオオォォォォ!1

アジ・ダハーカ「…………ッ」

シヴァ「ちぃ、面倒だ。その塵共は任せたぞ」

被害が拡大する前に、シヴァは自ら地上へと飛び降りた。


734 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:09:43.81 ID:xKEWQxL3o
ブワッ

シヴァ「何っ!?」

戦士「待ってたぜおらあぁーっ!」

飛び降りるシヴァを待ち構えていた戦士は、推定落下位置より高く跳躍し、

手にした戟を突き出すと、そのまま空中にて迎撃態勢へと移る。

戦士「おおぉぉぉぉ!!」

シヴァ「甘いわ!」

繰り出される戦士の戟による連撃。しかしそれはシヴァの強靭な肉体に弾かれ、

また、両腕による防御にて防がれ、効果は全く見出せない。

戦士「……ちいっ」

シヴァ「落ちろ」

ガシィ!!

シヴァは広げた壁のような掌で戦士をそのまま掴み、地面へと押し潰す。

戦士「がっはあぁ!!」

シヴァ「ウワーハッハッハ!」


735 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:10:48.03 ID:xKEWQxL3o
ズガガガガッ!!…ゴロゴロッ

地を統べるように吹き飛ぶ戦士。それを横目にシヴァは優雅に着地する。

シヴァ「ククッ、バカが――」

その刹那、シヴァの頭上より巨大な落雷が直撃する。

ドッドオオォォォォン!!…ガカアアァァァァ!!

魔道士「もう……1回っ!」

盗賊「馬鹿は貴様だ!」

魔道士による雷魔法。更にはそれに続き盗賊が一気に間合いを詰める。

シヴァ「グ……ク……ッ」

ドドオオォォォォン!!…ゴガアアァァァァ!!

盗賊「――っ!?」

タタタッ…ビタァ!!

走る盗賊はシヴァの奥底に眠る異様な威圧に察知し、走るのをやめた。

魔道士「……まだ……まだぁ!」

盗賊「待てっ、魔道士!」


736 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:12:19.93 ID:xKEWQxL3o
魔道士「えっ!?」

盗賊「……こやつ、大したダメージは受けておらぬ!」

魔道士「っ!!」

シュウウゥゥ…バチバチバチッ

シヴァ「……ん、むぅ」

召喚士「……っ」

シヴァ「なかなかやるではないか。人間にしては、大したものだ」

魔道士「む、無傷……っ!?」

盗賊「無傷ではないっ、無傷ではないが……」

ゴキッ…コキッ

シヴァ「この程度の、ましてや通常魔法など通じるとでも思っているのか?」

ヨロッ…ムクリ

戦士「思っちゃ……いねぇさ……っ」

召喚士「戦士!」

シヴァ「生きていたか。しぶとい奴だ」


737 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:14:31.76 ID:xKEWQxL3o
戦士「そうそう、死ねるかってんだよ……っ」

シヴァ「……貴様、見覚えがあるぞ?」

戦士「……」

シヴァ「そうか、貴様……先日のっ!」

戦士「あん時ぁ世話になったなぁ」

シヴァ「まさか今日この日、仇討ちが出来るとはな!」

戦士「同感だな。俺もてめぇのトドメがさせると思うと、嬉しいぜ」

シヴァ「殺す!」

ゴアッ!!…ゴゴゴゴゴゴ…

盗賊「来るぞっ!」

魔道士「……っ」

戦士「魔道士、盗賊、召喚士! ありったけの魔力を俺に……五行を俺に撃て!」

召喚士「駄目だっ、そんな事は出来ない!」

戦士「じゃあどうやってこのバケモンと戦う!」

召喚士「……それは……っ」


738 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:16:22.01 ID:xKEWQxL3o
ズシイイィィン

シヴァ「戯言は終わりかああぁぁ! ならばあぁ殺す!」

ダンッ!!

前進に力を加え跳躍するシヴァ。その巨体の勢いをもってして4人を潰す。

そういう算段で飛んだであろうシヴァは、目の前を飛行する者に目を丸くする。

シヴァ「……ッ?」

――「はあぁーっ!!」

ザシュッ!!…ズガアアァァ!!

シヴァ「グブッ、な……何だ貴様ら――」

ドガガガガガガッ!!…ザシュウウゥゥゥゥ!!

シヴァ「ガアアァァーッ!!」

ドシャアアァァ!!…ズズウウゥゥゥゥン

召喚士「あ……れは……」

魔道士「……ワ、ワルキューレ!?」

シヴァの頭上を浮遊する9人の美しき召喚獣が、静かに微笑んだ。


739 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:17:17.38 ID:xKEWQxL3o
〜東の町〜

ドドドドドド…

不気味な地鳴りは徐々にその音を大きく奏で始める。

南方魔道長「さーて、いよいよ来なすったぜ」

南方参謀「推定、15万のラクシャーサ……」

天才「ちょうどいい、こっちも来たみてーだな」

南方司令「……?」

ドドドド…ガラガラガラッ

助手「は〜い、お元気?」

西方副司令「ウチの司令……生きてる?」

南方副司令「おぉ、西方の援軍か! 待っていたぞ!」

南方弓長「これが兵器っ、凄い数……!」

南方参謀「投石器にバリスタ……と、とにかくっ、全て町の中に入れて頂戴っ!」

助手「はぁ〜い♪」

天才「さーて、いよいよ出陣と行きますか」


740 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:18:10.10 ID:xKEWQxL3o
助手「あ、そうそう。西方司令はどこぉ〜?」

南方弓長「さっきあっちで泣いてたわよ?」

西方副司令「……全く」

南方魔道長「どうかしたのか?」

西方副司令「局長から頼まれてね。武器が完成したから持って来たのよ」

南方参謀「へぇ、あ……そっか。西方司令のツバイハンダーは総司令が……」

ズドンッ

南方参謀「……へっ?」

南方魔道長「おいおい、兵器用の槍はあっちに置けよ」

助手「んふふ〜♪」

ザッ

天才「んじゃ、行くぞ」

南方司令「了解」

南方副司令「本当に2人で……大丈夫なんですかい?」

天才「さっさとあのバカに武器握らせて後を追わせろ」


741 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:18:43.20 ID:xKEWQxL3o
南方司令「では行ってくる。正義の為に悪を討つ! 我らがヒーローその名は――」

ヒュバッ…タタタタッ

南方参謀「もう……行っちゃったわよ?」

南方司令「しまった! 私とした事が油断したかっ!」

ザザッ…タタタッ…

南方弓長「大丈夫かしら……?」

南方副司令「あの2人が負けるところなど想像がつかん」

南方魔道長「ま、その為にも俺らが精一杯援護せんとな」

南方参謀「そうよ〜っ! さぁ、早く準備に取り掛かって頂戴っ!」

ドドドドドド…

ラクシャーサ「進め進めぇ! 雑魚は構わず、敵の拠点を潰すぞ!」

アスラ「そうだ、それでいい。人間なぞ個の力は他愛ないのだからな」

ラクシャーサ「おぉーっ!!」

アスラ「ごく一部、手強い輩もいるが……そんなものは更なる力で叩き潰す」

ラーヴァナの腹心、アスラ率いる本隊は再び、東の町へと到達する。


742 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:19:37.50 ID:xKEWQxL3o
ゴゴゴゴゴゴ

天才「さーて、おいでなすったぜ」

南方司令「……どうします?」

天才「あん?」

南方司令「いかに雑魚と言えど、強引に進むには2人では手間がかかりますよ?」

天才「なーに敬語使ってんだてめぇは、気持ち悪りぃな」

南方司令「一応、師ですので。普段はまぁあれですけど」

天才「あっそ、まぁどうでもいいや。心配すんな」

南方司令「……?」

天才「師弟水入らずでラーヴァナ観光と行こうや」

南方司令「だから、手間がかかると――」

ザスッ

南方司令「!?」

西方司令「……待たせたなぁ! ヒャッハハハハー!」

天才「言ったろ? 師弟水入らずで観光ってなぁ!」


743 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:20:49.67 ID:xKEWQxL3o


南方副司令「まさか、あれが武器とはな……っ」

助手「凄いでしょ〜?」

南方弓長「凄いって言うか、あんなの人間の扱える代物じゃないわよ……」

西方副司令「でも現に、携えて行ったでしょ?」

南方魔道長「しかも……片手でな」

南方参謀「何なのあれ、ツヴァイハンダーの倍以上はあったわよ……っ」

助手「元は兵器で射出する槍っていうかぁ〜、投擲用の鏃?」

西方副司令「それを手で扱えるように施したんですって。呆れるわよ」

南方参謀「開発局長も何考えてるんだか……」

南方弓長「使い……こなせるの?」

南方副司令「お前も知ってるだろ。西方司令の別名を」

南方参謀「普段の西方司令からじゃ、想像も出来ないけれどね」

南方弓長「確か……」

南方魔道長「……人間兵器。1個大隊に相当するって噂だな」


744 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/02(金) 18:22:54.54 ID:xKEWQxL3o
ゴアッ…ゴゴゴゴゴゴ

ラクシャーサ「ひ、ひいいぃぃぃぃ!!」

西方司令「死ねやおらああぁぁぁぁ!!」

それは剣や槍と呼ぶには相応しくなく、異様な光景であった。

西方司令の手により振り回された超巨大な代物は、ラクシャーサの群れを

一振りにて複数匹をまとめて吹き飛ばし、軽々と葬った。

南方司令「相変わらず……シャレにならんな」

天才「ハーッハッハ! 今までサボってた分、しっかり働けやぁ」

西方司令「血が足りねぇぞコラァ!! もっとだ、もっと浴びせてみろやあぁ!!」

南方司令「変態というか、狂ってる」

天才「流石の俺様でも引くレベルだ。ハーッハッハ」

ズッバアアァァァァン!!…

南方司令「ま、お陰で簡単に中央突破出来そうですわな」

天才「雑魚は後ろの連中に任せて、俺らが狙うはアスラちゃんだって事忘れんなよ」

西方司令「目の前にいる奴ぁ、誰であろうがこの世から消してやるああぁぁぁぁ!!」


750 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/02(金) 20:15:01.03 ID:HC/0PnBDO
>>1乙
なんでこのスレはリア充が多いんだよ死にたい


759 名前:NIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage] 投稿日:2011/09/03(土) 15:59:48.37 ID:dkV19WUPo
>>1乙
天才も引くレベルとかとんでもねーな



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