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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その33
672 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/11(金) 17:57:47.49 ID:oyduOigLo


ドドッドドッドドッ

戦士「相変わらず近くで見ると、とんでもないデカさだな……っ」

盗賊「さぁ、どうするリーダー?」

召喚士「闇雲に戦っても恐らく意味はありません」

西方参謀「だな」

召喚士「全員で、一点集中攻撃を仕掛けます」

西方副司令「了解。ターゲットはどこ?」

召喚士「まずは左前足からいきましょう。戦士、盗賊さん。前衛お願いします!」

戦士「おうよ!」

盗賊「……承知っ!」

ドカカッ…ドドッドドッ

召喚士「特遊の皆さんは回りこんで、左足を後ろから攻撃して下さい」

男隊員「いい作戦だっ、了解!」

格闘家「いきます」


673 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/11(金) 17:58:24.92 ID:oyduOigLo
ガカッ…ドドドッ…ドドドッ

召喚士「最後に西方副司令さんと西方参謀さんは、北側から魔法援護を」

西方参謀「あいよ」

西方副司令「承知しました」

召喚士「西方副司令さん」

西方副司令「……何?」

召喚士「俺はこれから上空へ向かいます。現場の補佐、お願いしますね」

西方副司令「っ!!」

召喚士「行けっ、コカトリス!」

シュイイィィン…バシュウウゥゥゥゥ

西方副司令「現場の補佐……」

ゾクゾクッ

西方副司令「た、頼られるのも悪くないじゃない……ふふんっ」

西方参謀「おーい、早くしろい……ヒック」

西方副司令「補佐に対して口の利き方がなってないわね。さぁ、行くわよー」


674 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/11(金) 17:59:04.02 ID:oyduOigLo
バシュウウゥゥゥゥ

魔獣「ヴオオオオォォォォーッ!!」

ビリビリッ

召喚士「凄い声だ……っ」

コカトリス「まるで霹靂だな。それで、どうする?」

召喚士「まずは閃光の発射源を確認しないといけない」

コカトリス「……それは、口じゃないのか?」

召喚士「まぁ、そうだよね」

コカトリス「しかしあれだけ巨大な口では、塞ごうにも骨が折れるな」

召喚士「だね。コカトリスの石化でもどれだけ時間がかかる事か……」

コカトリス「ふむ。あれでいくか?」

召喚士「あれ?」

コカトリス「うむ。私の全身石化で――」

召喚士「いやいやいやっ、それは駄目だよ! 師匠に固く言われたじゃん」

コカトリス「そうだな。だが戦友は言ったではないか。あの時……」


675 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/11(金) 18:01:14.79 ID:oyduOigLo
……――

召喚士『コカトリス……ですか?』

師匠『ああ。流石にシルフだけで放り出すわけにゃいかんだろ』

召喚士『あ、ありがとうござ――』

師匠『まぁお前の魔力じゃ使えねーけど、ハッタリくらいにゃなんだろ。がはははっ!』

召喚士『やっぱり最低だこの人……』

師匠「あぁ!? 何か言ったか?』

召喚士『い、いえっ! 何も……っ』

師匠『というわけで、コカちゃんの専属を解除する』

シュイイィィィィン

コカトリス『……何だこいつは?』

師匠『いつの間にか住み着いちまった貧乏神』

コカトリス『ほぉ』

召喚士『ほぉ、じゃないですよ! 違いますっ!』

師匠『いや、実はな……』


676 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/11(金) 18:02:03.69 ID:oyduOigLo


コカトリス『つまり、きょうからこの者の専属になれと……?』

師匠『がははっ! そういう事!』

コカトリス『……全くと言っていい程、魔力を感じ取れぬのだが……っ』

召喚士『……』

コカトリス『本当に大丈夫なのか?』

師匠『さぁ? まぁ死んだら死んだで仕方ない事だよな。ガハハハ!』

召喚士『そういう話はコソコソ言うべきだと思いますっ!』

師匠『さて冗談はこれくらいにして。お前、専属の意味……分かってるよな?』

召喚士『え、ええ。一応……理解はしているつもりですが』

師匠『コカトリスは代々、一部の人間に受け継がれてきた、貴重な召喚獣だ』

召喚士『そ、そうなんですか……!?』

師匠『ああ。俺もコカちゃんは師匠から譲って貰った』

召喚士『師匠の師匠……っ。どんな人なんです?』

師匠『凄い人だったよ、そりゃあもうな。ま、俺には敵わないけど。がははっ!』


677 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/11(金) 18:03:31.64 ID:oyduOigLo
召喚士『あの、本題に……』

ゴンッ!!

召喚士『――っ!!』

師匠『ったく。話は最後まで聞けっつーの。まぁいいや。んで注意事項』

召喚士『……はい』

師匠『そういう貴重な召喚獣って事は?』

召喚士『……狙っている悪者もいる』

師匠『正解。じゃあどうする?』

召喚士『何があっても、死ぬ気で守り抜きます』

師匠『不正解。盗まれるくらいなら死ね』

召喚士『……』

師匠『コカトリスにはそれくらいの価値と責任がある。それを忘れるな』

召喚士『……っ』

コカトリス『戦友、脅しはそれくらいにしておけ。すっかり縮こまってしまったではないか』

師匠『ガハハ! それもそうだな。んじゃ、1つだけアドバイスをしておく』


678 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/11(金) 18:04:21.12 ID:oyduOigLo
召喚士『アドバイス……ですか?』

師匠『召喚ってのは元来、まずは目で見て耳で聞いて、それを具現化するもんだ』

召喚士『ええ、そう教わりました』

師匠『つまりコカちゃんの能力が見破られない限り、仮にお前が死んでも盗まれる事はない』

召喚士『生きているうちは専属。しかし俺が死ねばその時点で……』

師匠『そう。フリーとなる。だが、今言ったように能力が分からなければ……』

召喚士『契約は出来ない……!』

師匠『……今からコカトリスの能力を教える。全部で3つだ』

召喚士『……はいっ』

師匠『2つは使っていい。だが3つ目は何があっても決して見せてはならん。いいな>』

召喚士『分かりました』

師匠『但し、一定の条件をクリアした場合は、3つ目の使用を許可する』

召喚士『条件……ですか?』

師匠『ああそうだ。まぁこの条件……お前には絶対に無理だろうなぁ〜ガハハッ!』

召喚士『な、何ですか……もうっ』


679 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/11(金) 18:07:23.85 ID:oyduOigLo
――……

コカトリス「戦友の言った条件、お前は見事クリアしたではないか」

召喚士「……っ」

コカトリス「少なくとも私はそう思うぞ」

召喚士「……そんな事はないって。残念だけど、コカトリスの買い被り過ぎだよ」

コカトリス「お前は本当に捻くれ者だな。そういうのは謙虚とは言わぬぞ?」

召喚士「いやっ、本当にそう――」

魔獣「ヴオオオオォォォォ!!」

召喚士「!?」

コカトリス「見ろ、あの口内……炎が燻っておるわ」

召喚士「やっぱり発射口はあそこか……っ!」

コカトリス「再発射する可能性は、今のところなさそうだな」

召喚士「うん。もう1回蓄積するまで、あの様子だと最低でも1日はかかるだろうね」

コカトリス「ならばやるべき事は1つだな」

召喚士「うん。まずはこの魔物の足を封じよう。みんなの所に戻ろう、コカトリス」


691 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) [sage] 投稿日:2011/11/12(土) 19:18:31.90 ID:caMVVQgNo
たまに朱雀先生が麻雀先生に見えて困る


693 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です)(愛知県) [sage] 投稿日:2011/11/13(日) 01:51:10.50 ID:OIrC++9do
>>691
たぶんそれであの番外編ができたんだろうな


695 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/13(日) 22:51:58.60 ID:jDtM1AZ0o


魔獣「ヴオオォォォォン!!」

ズッシイイィィィィン!!

戦士「うおりゃあぁ!!」

ザシュウウゥゥ!!

戦士「ちっ、デカすぎて親指1本突き刺すのが精一杯……」

魔獣「ヴオオォォォォ!!」」

戦士「あぶ……っ!」

盗賊「何をしているっ! 回り込め!」

戦士「わーってるよ!」

ザザザザッ

男隊員「いいかぁ? 敵はゆっくりとはいえ動いてるんだ」

格闘家「動き出しではなく、着地を狙えばいいわけですね」

女隊員「そうと決まれば早速――」

男隊員「着地から次の1歩まで10分。まぁ、ノンビリいこうや」


696 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/13(日) 22:52:20.73 ID:jDtM1AZ0o
バシュウウゥゥゥゥ

コカトリス「やっているな」

召喚士「うん。俺らも合流しよう」

ドッズウウゥゥゥゥン

西方副司令「今よっ、攻撃開始ーっ!!」

西方参謀「おーらよっと……ヒック」

盗賊「はあぁーっ!」

戦士「でっりゃああぁぁ!!」

男隊員「おらっ、ブン殴れ!」

格闘家「……ふーっ。はぁ!!」

女隊員「どっこい……っしょおおぉぉ!!」

魔獣「ヴオオオオォォォォ!!」

ズッガアアァァァァン!!

コカトリス「これはキリがないな」

召喚士「うん……っ」


697 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/13(日) 22:53:17.21 ID:jDtM1AZ0o


魔獣「ヴゴオオオオォォォォ!!」

戦士「くっそぉ!」

男隊員「キリねぇぞこれっ」

西方参謀「10分に1回のチャンスで効果薄な攻撃繰り返してちゃあなぁ……ヒック」

西方副司令ど、どうしましょう……っ」

バシュウウゥゥ…バサァ

召喚士「くらえぇーっ!!」

コカトリス「はあぁっ!!」

ゴゴオオォォォォ…ピシピシッ…ベキッ

男隊員「コカトリスの石化かっ!」

女隊員「やった……止まったッスよ!」

魔獣「……オオォォ」

召喚士「!?」

魔獣「ヴオオオオォォォォーッ!!」


698 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/13(日) 22:54:35.86 ID:jDtM1AZ0o
バガァ!!…ドッズウウゥゥゥゥン!!

戦士「駄目だっ、効いてない!」

召喚士「……っ」

コカトリス「もう1発いくか?」

召喚士「……いや、無理だろうね。こうも簡単に石化を破られるなんて……」

コカトリス「だろうな。召喚士の魔力では、どれ程かかる事やら」

召喚士「……」

コカトリス「ん、どうかしたか?」

召喚士「いいえ別に。何でもないですよ何でも。それなら2つ目の力で……」

コカトリス「効く、か?」

召喚士「男は度胸。何でも試してみるのさ」

コカトリス「……まぁ良かろう。では行くぞ」

バシュウウゥゥゥゥ

召喚士「くらええぇぇーっ!!」

魔獣「ヴゴオオォォォォ!!」


699 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/13(日) 22:55:16.57 ID:jDtM1AZ0o
召喚士とコカトリスは、魔獣の正面でぐるりと右へ旋回し、低空飛行へと移る。

そして魔獣の腹部と地面の隙間を飛行すると、皆が攻撃を続けている

左足の裏へと回り込み、身体を持ち上げるように急停止した。

ギュバッ!!

コカトリス「食らうが良いっ!」

召喚士の専属召喚獣、コカトリス。最も得意とする攻撃は言わずもがな石化の息。

だがコカトリスには、それ以外の技も持ち合わせている。それが尾の毒による攻撃。

召喚士も何度かその攻撃を使用しているが、意外とその存在を知る者は少ない。

ドズゥッ!!…グググッ

魔獣「……ヴオオオオォォォォ!!」

尾が膝の裏へと突き刺さると、魔獣は少し間を空けて雄叫びを上げた。

召喚士「やっぱり駄目か……っ」

コカトリス「いや待て、少し様子がおかしいぞ?」

召喚士「……!?」

しばらくの間、雄叫びを上げていた魔獣だが、突如、左前足がガクンと崩れ落ちた。


700 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/13(日) 22:56:09.44 ID:jDtM1AZ0o
ズッドオオオオォォォォン!!

戦士「ななっ、何だぁ!?」

盗賊「魔物がバランスを崩している……?」

西方参謀「退がれぇ! 下敷きになるぞっ!」

西方副司令「たたたっ、退却ぅーっ!」

女隊員「逃げるッスよぉ! 何してるんスかぁ!」

男隊員「……いや、倒れるまではいかねぇだろ」

格闘家「そうですが、少し退がりましょうよ」

ズズッ…ズズズズッ

コカトリス「試してよかったな」

召喚士「うんっ!」

バシュウウゥゥ…バサァ

戦士「召喚士、お前の攻撃か!?」

召喚士「うん。うまくいったかどうかは分からないけど」

彼らの不安に相反して、コカトリスの尾撃による毒は、魔獣をその場に静止させるに至った。


702 名前:NIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/13(日) 23:26:57.10 ID:kC6h5Jlao
コカちゃんと二人きりの時はそういうノリなんだろう


704 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/14(月) 02:17:35.33 ID:D8h7dHSSO
未来のペニス「ガハハハハ!おらおら!かかってこいや雑魚ども!朱雀先生のお通りだぁぁぁぁぁあ!!」


706 名前:NIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区) [sage] 投稿日:2011/11/14(月) 15:19:20.57 ID:MarhghlJo
>>1乙
コカちゃんが一番召喚士の事分かってるだろうしな
幼馴染と言うかなんというか



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