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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その10
- 305 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]
:2010/01/23(土) 15:13:10.03 ID:sQBu0Iso
〜次の日〜
南方参謀「ごめんなさいねぇ…あまり時間なくて…」
召喚士「いえいえ、こちらこそお忙しいところ…」
南方参謀「本国とのやりとりでバタバタしちゃっててね…」
魔道士「気になさらないで下さい!」
南方弓長「……気を付けてね」
戦士「ん、ああ…サンキュ」
南方魔道長「…次はどこに?」
盗賊「……北…かな」
南方参謀「じゃあ、また会いましょう!」
召喚士「はい!ありがとうございました!」
南方参謀「こちらこそ…。あ、そうだ…!」
召喚士「…?」
カツカツカツ…
南方参謀「指輪のサイズ…ピッタリだったでしょ?…ボソッ」
- 306 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/23(土) 15:14:32.72 ID:sQBu0Iso
召喚士「!!…な、なぜそれを…!?」
南方参謀「私が何年この生活してると思ってるのよっ」
召喚士「だ、だって昨日…。あ!カマかけて…」
南方参謀「まさか朱雀先生が同じ趣味の持ち主だなんて…」
召喚士「ちち、違いますって!!」
盗賊「…?」
戦士「…何してんだ?」
南方参謀「また必ず…、来て頂戴!!」
召喚士「はい!」
魔道士「是非来ますよ!エヘヘッ!」
南方魔道長「じゃあな」
南方弓長「旅の無事を…!」
戦士「ああ!」
盗賊「…では」
召喚士達は足取り軽く、南方司令部を後にした。
- 308 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/23(土) 15:15:54.57 ID:sQBu0Iso
〜南の街、郊外〜
玄武娘「え…っ!?良いんですの…?」
召喚士「俺らで良ければ…ですけど…」
魔道士「一人は危険だもの…」
玄武娘「是非行きたいですのっ!冒険したいですの!!」
戦士「あのな…ピクニックじゃねーんだぞ…?」
玄武娘「分かってますの!ねぇ、朱雀嬢ちゃん…」
朱雀嬢は服の裾を掴み、俯く。
朱雀嬢「私は…行けませんわ…」
召喚士「あ…そうですよね」
朱雀嬢「うちにはお母様が待ってますもの…」
戦士「…家族がいるなら、帰った方がいい」
朱雀嬢「……」
玄武娘「……朱雀嬢ちゃん」
朱雀嬢が両手で掴む裾の陰からは、指輪がキラリと光る。
- 309 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/23(土) 15:19:32.19 ID:sQBu0Iso
テクテク…
朱雀嬢「な、何?」
玄武娘「……」
クルッ
玄武娘「皆さん…私、やっぱり行けないですの」
朱雀嬢「!?」
召喚士「…玄武娘さん」
玄武娘「朱雀嬢ちゃんは、私の大切な親友ですの」
朱雀嬢「玄武娘……」
玄武娘「だから…朱雀嬢ちゃんを置いてなんて行けないですの!」
魔道士「……そうだね、うん!」
盗賊「……」
召喚士「その通りだと思いますよ!玄武娘さん!」
召喚士は二人に右手を向け、指輪を見せる。
召喚士「どこにいたって…、俺達は仲間ですから…!!」
- 310 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 15:21:27.06 ID:e8J.5vco
>>306
>召喚士「だ、だって昨日…。あ!カマかけて…」
かまだけにってか
- 311 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/23(土) 15:22:45.26 ID:sQBu0Iso
…
朱雀嬢「朱雀先生…それではお気を付けて…」
召喚士「ありがとうございます」
玄武娘「また遊びに来て下さいですの!」
魔道士「うん!必ず来るよっ!エヘヘ!」
召喚士「あ…玄武娘さん…」
玄武娘「…はいですの?」
召喚士「もし…サモナーさんに会ったら、何か伝言は…」
玄武娘「!!……いつか……」
盗賊「……」
玄武娘「やっぱりいいですの!」
戦士「いいのか…?」
玄武娘「はいですの!自分で探して…ちゃんと伝えますの!」
召喚士「そうですね…!!」
玄武娘は笑顔で返し、それを見た召喚士も笑顔で応えた。
- 312 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/23(土) 15:24:37.60 ID:sQBu0Iso
…
二人は召喚士達が見えなくなるまでその場で見送る。
玄武娘「行っちゃったですの…」
朱雀嬢「…凄い人達でしたわね」
玄武娘「はいですの…」
朱雀嬢「アタシ達も…頑張らなきゃね…」
玄武娘「頑張るですの…!!」
朱雀嬢「…とりあえずアタシのうちに来るといいですわ」
玄武娘「ありがとうですの」
朱雀嬢「戦闘中の破壊だから、きっと国軍が直してくれますわ」
玄武娘「それまで、お世話になるですの!」
朱雀嬢「落ち着いたら…アタシ達も行きましょう」
玄武娘「…?」
朱雀嬢「もちろん…冒険ですわよ!」
玄武娘「!?…はいですのっ!!」
二人は互いに見つめ合い、笑顔で街を後にした。
- 313 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/23(土) 15:27:23.16 ID:sQBu0Iso
〜道〜
戦士「とりあえず目標の回復召喚獣は手に入ったな!」
召喚士「うん!玄武二つは大きいよ!」
魔道士「良かったですね!!」
盗賊「…次は」
召喚士「戦士の故郷へ行こうか…」
戦士「そうだな…。個人的な事で申し訳ねぇが…」
盗賊「…構わぬ」
魔道士「そうですよ!大切な事ですから…!」
戦士「悪いな!じゃあ行こうか」
召喚士「うん」
盗賊「…いざ…北へ!」
魔道士「行きましょう!!」
召喚士達四人は、戦士の故郷を目指す為、港へと向かった。
南方の心地良い風は、四人の背中をそっと押すように優しく吹いた…。
- 314 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/23(土) 15:29:26.12 ID:sQBu0Iso
ちょっと晩御飯の買い出し行ってきます!
>>310
よくぞ気づいてくれました!ジュースをオゴってやろう
- 318 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 15:45:38.95 ID:r518Y5so
召喚獣パクリ放題ってわけじゃなかったのか
- 319 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 16:19:12.52 ID:RgfdrnAo
理解しないと無理とかじゃないっけ?
- 320 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 16:34:42.82 ID:VoXIjqYo
確か召喚士って魔翌力は殆ど無いんだよな。
コカちゃん以外の上級召喚獣呼び出すとヤバイんじゃね?ww
今後どうなるか楽しみ!>>1がんばー
- 321 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 16:40:01.70 ID:znAJtIDO
朱雀嬢アッサリだなw
召喚士の事フラグっぽかったけど
違ったのか…
- 322 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/23(土) 17:01:23.37 ID:94MEPpg0
>>320
ここまでの旅でかなり上がったんじゃないか?
最初は二体同時召喚で寝込んでたような…
- 324 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 18:04:22.25 ID:u/qMKADO
嬢フラグとか魔道士嫉妬とかいろいろ期待してたんだがとくに何もなかった
少し残念
- 325 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 18:10:27.67 ID:0yT2/yQo
この旅のキーワードに5年後だか数年後だかあったはず
そのころには朱雀嬢と玄武娘は今の魔道士ぐらい…
つまりそういうことだ
- 327 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/23(土) 18:58:46.56 ID:sQBu0Iso
〜南方司令部〜
南方司令「……」
南方副官「伝令の行き違いと兵の編成の遅延…それが本国の言い訳だ」
南方司令「…しかし、それを昨日言うかね。半日も遅れてるぞ」
南方副官「予定では23時の到着でしたからな…」
南方司令「……」
南方副官「考えられるのは二つ…」
南方司令は机上の地図をじっと見つめている。
南方副官「一つは本国があえて援軍を回さなかったか…」
南方司令「もう一つは…内部に裏切り者が…いるか…」
南方副官「どちらにしろ由々しき問題だな…」
南方司令「それがハッキリするまでは…こちらも迂闊に動けん」
南方副官「本国で信頼出来る人物と言えば……」
南方司令「青龍先生か……総司令官だな」
南方副官「了解致しました。こちらから内密に連絡を取ります」
- 328 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/23(土) 19:00:03.89 ID:sQBu0Iso
〜本国、会議室〜
二人の男が盤上の駒を動かし、口を開く。
コトッ…
副司令官「お前ならどうする?」
大軍師「戦力差が分からぬ限り、当然籠城かと…」
副司令官「ふむ…。そしてここで敵は500…」
コトッ
大軍師「…と言っても、あの土地には砦などなく…籠城も難しい」
副司令官「更に敵は森の前にて、兵を二手に分ける…」
コトッ…コトッ
大軍師「本国へ増援を手配し…、こちらも出陣」
副司令官「敵は迂回し、あっという間に街を包囲」
大軍師「街は祭の最中にて、国軍のみでの防衛…」
副司令官「ワーカーは機能せず、街は壊滅…」
大軍師「これにてチェックメイトですな…」
コトッ
- 329 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/23(土) 19:02:20.91 ID:sQBu0Iso
副司令官「……」
大軍師「通常ならこうでしょう」
副司令官「寡兵で罠を駆使して…大群を殲滅する…」
大軍師「増援はワーカー1名。しかし結果として……勝利」
副司令官「お前なら勝利はあったか?」
大軍師「ふふふ…。愚問ですね」
コトッ…
副司令官「…その手だと、被害は大きいな」
大軍師「本国からの増援が当然来ると踏んでおります故…」
副司令官「北関といい、此度といい…何がどうなっておるのだ?」
大軍師「さぁ?存じ上げませぬ…」
副司令官「だが、これで可能性は非常に高くなったな」
大軍師「ええ…。本国内に魔王軍との内通者がいますね…」
副司令官「下層部からあたっていくか…?」
大軍師「いえ…。下手に動けば混乱を招きます。しばらくは他言無用にて…」
- 330 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/23(土) 19:03:59.26 ID:sQBu0Iso
ガチャッ
副司令官「総司令官!?今までどちらに…」
司令官「…ん。体調が優れなくてねぇ…」
大軍師「あまりご無理をなさらず…」
司令官「…すまないねぇ」
副司令官「……」
二人は敬礼の後、会議室を後にする。
副司令官「……まさか、総司令官などと言う事は…」
大軍師「ふふふ…!何を仰いますか…」
副司令官「そうだな…馬鹿らしい」
大軍師「だが、0ではありません…」
副司令官「…」
大軍師「お互い気を付けねばなりませんな…。ふふふ」
大軍師は一礼し、廊下をゆっくりと歩いていった。
副司令官「……」
- 331 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/23(土) 19:09:05.62 ID:sQBu0Iso
南方で発生した魔王軍との戦いは、
召喚士達の働きもあり、国軍の勝利に終わる。
この際召喚士が用いた、結界石を利用した落とし穴は、
過去の戦闘においても例を見ない初の試みであり、
この策については国軍の教本にも取り上げられるが、
それはまだ、しばらく先の話である…。
第一次ラクシャーサ討伐作戦。
国軍:死者28名、負傷者52名(重軽傷)
ワーカー:死者0名、負傷者1名(軽傷)
ラクシャーサ本隊:死者533名、退却1名
国軍の記録には以上のように残されている…。
〜第十一部、完〜
- 333 :パー速民がお送りします [] :2010/01/23(土) 19:12:42.88 ID:V0/H.Zw0
>>1乙
って国軍の死者以外と少ないな 半数は取られたと書いてあった様な
- 334 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 19:17:35.86 ID:GxvkTRAo
死亡ではなく死傷者が半数とか?
- 336 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 19:25:41.99 ID:dYfQ8tco
後に召喚士は大空の召喚士やら、召喚道って本をだして
世界的ベストセラーになったり、召喚学校で教科書として扱われたりするんだな
- 337 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 19:27:05.80 ID:zKL3SZko
召喚獣に肩入れしすぎるので、教科書検定でハネられる
- 339 :パー速民がお送りします [] :2010/01/23(土) 19:32:20.90 ID:pagNwxo0
副指令官と大軍師と総司令官ってどんな容姿してたっけ?
>それはまだ、しばらく先の話である…。
これって…召喚士達が魔王を倒して話が終わると考えたら…
この物語って物凄い長編になるな
- 340 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/23(土) 19:58:13.13 ID:sQBu0Iso
とりあえず第十一部も終わりました!
そろそろキャラが増えすぎて、誰が誰だか
ワケ分からなくなってきましたね…すいません…
皆様が結構設定を覚えていて下さって嬉しいです!
後付けに次ぐ後付けばかりなので、都合のいいように変換して頂ければ…
- 342 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 21:00:10.82 ID:COMHHQQo
最後の国軍の会話で言いたいことってこういうことであってる?
裏切り者「どうせあいつら援軍便りで篭城作戦取るだろ、なら援軍遅らせてやれば壊滅させれるな」
裏切り者「篭城しないのかよ、なんてこったい/(^o^)\」
副司令館「援軍が遅れるのはおかしい、裏切り者がいる」
大軍師「俺だったら負けてた」
- 343 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/23(土) 22:44:53.15 ID:sQBu0Iso
>>342
裏切り者はまだ詳細が分かりませんが、
副司令官「前回と言い今回と言い、援軍間に合わないとかワザとだろjk」
ノ::::゙、 ヽヽヽヽ ゙、
ヘ:::::::::;;: -‐''''""( )1
゙、::::::::-‐''""" ̄"'i
:V;;||:::: '~ニ=ッ, r='|
i!f !::::: ゙、i
i!ゝ!:::: ‐/リ
i::/:、 :::、 /''ii'V
 ̄ハ:::::\ "''il|バ''
ダイグンシ
大軍師 曰く、
「勝てるけど被害大。つーか罠とか素人じゃないと思いつかないしww」
みたいな感じですかね
大軍師も寡兵で挑む場合は奇策も用いるみたいですけど…
- 344 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/23(土) 22:59:56.17 ID:wW62ih6o
>>306が分からない俺
- 346 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/24(日) 00:02:56.98 ID:7Qsuaeko
>>344
>>231の事です。分かりにくいですね…ごめんなさいです><
キリいいので進めるのも何ですし、あっち書いてきます!ノシ
- 364 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/24(日) 03:16:13.39 ID:7Qsuaeko
それでは寝ます。おやすみなさい!ノシ
今日のオマケは特にオチはありません…
〜オマケ〜
満点の星空で賑わう夜空とは裏腹に、
漆黒の静寂と寒さが大地を包み込む…。
北風に鳴く木の葉の音と、梟の鳴き声に、
橋の上で一人ポツンと耳を澄ませる。
背負った刀を気だるそうに担ぎ直し、
ふと、溜息を洩らす大男…。
いや、その者は鬼丸と呼ばれる鬼の妖怪である。
鬼丸「……ふー」
鬼丸の元へ、恐れを知らぬ人間がゆっくりと近づく。
男は橋に寄りかかる鬼へ、そっと右手を差し出す。
名代「肉まん…食うか?」
鬼は白い紙包みを受け取り、中身を頬張る。
その大きな口には聊か小振りで、一飲みにて食す。
鬼丸「……うめぇ」
大鬼はニッコリと名代に微笑む。
それを受け名代もまた、ニッコリと微笑んだ…。
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