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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その15
790 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 17:32:20.61 ID:.bU55T6o
〜北の港〜

戦士「…そんで、一段落着いたって感じだ」

ウィッチ「はぁ〜…。私と同い年であられるのに…凄いでございます…」

戦士「まぁまだまだガキンチョだけどな。お前さんのが余程しっかりしてるよ!」

ウィッチ「そっ、そんな事…ございませんわ…」

戦士「おっ、船が来たぞ!あれだっ!」

ウィッチ「は、はいでございますっ!」

テクテクテク…

戦士「えーっと…あ、こっちだ…」

ウィッチ「……っ」

戦士「お、ここだ。俺は隣」

ウィッチ「……ほっ」

戦士「ん?」

ウィッチ「い、いえっ!何でもございません!」

戦士「食事なんかもセルフにしてあるから。好きにしてくれ」


791 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 17:32:47.53 ID:.bU55T6o
〜大陸港の町への道〜

サモナー「この辺りも久々に通るけど…魔物出なくなったね…」

魔道士「そういえばそうですね…。ついこの前までいましたけど…」

召喚士「最近は国軍も相当力を入れてますからね…」

盗賊「……」

召喚士「至る所に結界が張られてますよ」

魔道士「本当だ…。よく見ると凄い整備されてる…!」

サモナー「昔じゃ考えられないね…」

盗賊「…便利」

召喚士「ええ。これからは本当に便利な時代になりますよ」

魔道士「安心して暮らせますねっ!」

召喚士「まぁ…空から侵攻もあるので、一概には言えないですけどね…ははっ」

魔道士「あっ、そうかぁ……」

サモナー「それでも大きな進歩だよね」

召喚士「……ええ!」


792 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 17:33:21.32 ID:.bU55T6o
〜船上〜

戦士(…………)

ベッドの上へ寝そべり、天井をぼっと見つめる戦士。

戦士(なーんか…慣れちまったせいなのかなぁ……)

コンコン

戦士「…?はいよー」

カチャッ

ウィッチ「……」

戦士「…どした?」

ウィッチ「あ…あのぉ…」

〜通路〜

ウィッチ「す、すみませんでございます!本当に…っ」

戦士「いいっていいって。俺も丁度メシにしようかって思ってたとこだ」

ウィッチ「その…一人というのはどうも慣れていなくて……」

戦士「……そっか。ほら、着いたぜ」


793 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 17:33:49.09 ID:.bU55T6o
〜レストラン〜

戦士「よっしゃ、いただきます!」

ウィッチ「…い、いただきますでございます」

カチャカチャッ…コトッ…

戦士「……酒飲むか?」

ウィッチ「おっ、お酒なんて…とてもとても…!」

戦士「そっか。酒を知らぬとはもったいない!…なんてな」

ウィッチ「……うぅ」

戦士「しかし…なんでお前さんみたいなお嬢様がワーカーなんぞやってんだ?」

ウィッチ「……」

戦士「…言いたくなきゃいいさ。無理には聞かねぇよ」

ウィッチ「……ごめんなさいでございます」

戦士「本国までは、ちゃんと送っていくから」

ウィッチ「……はい」

戦士「…ほれ、さっさと食わないと冷めちまうぞ?」


794 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 17:34:16.81 ID:.bU55T6o
〜大陸港の町〜

サモナー「すっかり暗くなってしまったね…」

召喚士「まぁ、夜の方が都合はいいかもしれません…」

サモナー「…?」

四人は見慣れた宿の一画にある扉を開く。

カチャッ…チリチリン…

召喚士「こんばんは」

バーテン「…おう。よく来るなぁ」

召喚士「お邪魔してすみません…」

バーテン「いーや、こっちとしちゃ常連のお陰でおまんま食えるってもんだ」

魔道士「この間はありがとうございました!」

バーテン「おう。お構いなく…ん?そっちの兄さんは?」

サモナー「始めまして。サモナーと申します」

バーテン「こりゃご丁寧に。何だ、戦士は役立たずでクビか…」

盗賊「ち、違うっ!!」


795 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 17:34:46.45 ID:.bU55T6o


バーテン「……ほ、本当か!?」

召喚士「ええ…」

バーテン「そうか…やっぱり生きてやがったか!ははっ!」

魔道士「記憶が戻ると良いんですけど…」

バーテン「そうだな…。まぁ、気長に待つしかないわな…」

盗賊「…うん」

バーテン「寂しいな…」

盗賊「!?」

バーテン「…そうでも…ないか?」

盗賊「…し、知らぬっ!」

召喚士「出来れば何か力になってあげたかったんですが…」

バーテン「…まぁ気持ちは分かるが、そこは二人にしてやって正解だと思う」

召喚士「そう…ですよね…」

バーテン「…アイツの分もせいぜい飲んで行ってくれ。安くしておくぜ」


796 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 17:36:39.36 ID:.bU55T6o
〜船上〜

テクテクテクテク…

戦士「そんじゃ、また明日な。おやすみ」

ウィッチ「……あ、あのぉ」

ウィッチは俯き、小声で戦士を呼び止める。

戦士「…?」

ウィッチ「…なっ、何故別々のお部屋を…?」

戦士「何故…って、そりゃあ色々とマズイだろうよ」

ウィッチ「……」

戦士「何もないとはいえ、男女二人っきりだ…。見たくないモンだってあるだろ」

ウィッチ「……」

戦士「……じゃ、じゃあ…おやすみ!ははっ!」

ウィッチ「…あ…っ、はい……」

カチャッ…パタンッ

ウィッチ「……」


797 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/06/14(月) 17:41:15.11 ID:6DZzWwAO
戦士ー!フラグフラグ!


799 :GEPPERがお送りします [] :2010/06/14(月) 17:44:26.34 ID:1ksgeTY0
しかしこの世界の技術形態はどうなってるんだろうな?
世界の北から本国とはいえ半日で着く速度の船がある反面
いまだに馬車を使っていたりだし
技術的に火砲はまだなさそうだしね


800 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/06/14(月) 17:52:02.52 ID:sHbUjsSO
>>799

そいつは野暮ってもんだよ(゚Д゚ )


801 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 18:06:55.39 ID:.bU55T6o


戦士「あー…ビックリした……」

ゴロッ…

戦士「……ふー」

コンコン

戦士「…?」

戦士はベッドから起き上がり、部屋のドアを開ける。

戦士「…ウィッチ…!?」

ウィッチ「……」

俯きながら不安げな顔を見せるウィッチは、両手で枕を抱えている。

戦士「ど、どう…した…?」

ウィッチ「…ごめんなさい…ごめんなさい…っ」

戦士「……え、えぇと」

ウィッチ「何だか…眠れなくて…その……」

戦士「……」


802 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 18:07:28.33 ID:.bU55T6o


ウィッチ「……」

戦士「あーいいよ。ベッド使ってくれ」

ウィッチ「そ、そうはいかないでございます…っ」

戦士「いいからいいから。気にすんなって」

ウィッチ「……」

戦士「しっかし…今までもこんなんじゃ大変だったろ?」

ウィッチ「…?」

戦士「…あ、いや…何でもない」

ウィッチ「……」

戦士「…寝れないなら、話でもしてっか?」

ウィッチ「…あ、あの…っ」

戦士「分かってるよ。お前さんの事は聞かねぇって…」

ウィッチ「私は……不要なのでございます…」

戦士「…!?」


803 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 18:07:56.55 ID:.bU55T6o
ウィッチ「……魔道学校へ入ったにも関わらず…落ちこぼれで…」

戦士「……」

ウィッチ「お姉様のように…両親の期待に応えられず……」

戦士「お前……」

ウィッチ「…両親にも…っ、見放され…て……」

戦士「……」

ウィッチ「ひっ…ひぐっ…。私は…もうっ…」

戦士「そうだったのか……」

ウィッチ「うぅ…うわあぁ…!」

戦士「お、おいっ!?」

ウィッチ「うぅ…っ!ひぐっ…!」

戦士「……」

ウィッチ「ひぐっ…ごめんな…さっ…い」

戦士「……泣きたい時は泣けばいいさ」

胸元で号泣するウィッチの頭を、戦士は優しくそっと撫でた。


805 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/06/14(月) 18:24:56.78 ID:.bU55T6o
>>799
海路や海洋技術はそれなりに発展してると思います
しかしながら街道の整備はまだ不完全であり、魔物の侵攻による破損も…
本国は中央集権だったので地方はまだ未発達なのもありますね

火砲について技術的には可能そうですが、
魔術や召喚術が存在する為、そちらへの拠り所が大きいですね

日本で言うと幕末のような技術背景でしょうかね…

などと書きましたが、まぁ適当な感じで…お願い…します……


806 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 18:30:30.49 ID:.bU55T6o
〜バーテンの店〜

召喚士「バーテンさん」

バーテン「…ん?」

召喚士「戦士の親父さんて、かつては同僚だったんですよね?」

バーテン「……まぁな」

召喚士「どんな方だったんです?」

バーテン「……無骨でまっすぐな奴だよ」

盗賊「……」

バーテン「仲間の為には命も惜しまない…」

魔道士「……」

バーテン「戦いじゃ常に先陣切って、道を切り拓く……」

サモナー「……」

バーテン「そして…とにかく強かった」

召喚士「そっくりですね…。誰かさんに……」

バーテン「ああ。全くだ…ははははっ!」


807 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/06/14(月) 18:30:51.52 ID:skAGY5s0
>>799
そりゃ、話の舞台が関東程度の大きさの大陸だ。発展するには色々と足りてないんだよ


808 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 18:33:14.11 ID:.bU55T6o
戦士「へーっくしゅっ!!うー…冷えたかぁ?」

戦士はベッドで寝るウィッチを横目に右手で鼻をこする。

戦士「…泣きつかれて寝ちまったか」

ゴソゴソッ

戦士「…手紙、か」

カサッ…

戦士「……ははっ!魔道士らしいな!」

カサカサッ…

戦士「盗賊……長げぇ…」

つらつらと書かれた盗賊の手紙を、戦士はじっくりと読みふける。

戦士「……」

カサッ…

戦士「……ありがとな…盗賊」

ガサゴソ…

読み終えた二つの手紙を大事に折り畳み、カバンの奥底へとしまい込んだ。


809 :GEPPERがお送りします [] :2010/06/14(月) 18:42:31.90 ID:1ksgeTY0
うん、ファンタジーにソレは野暮ってモンだな確かに
だが一つだけ言いたいことがある


大砲とおっぱいには男のロm…………おや?宅配便かな?


810 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 18:49:12.40 ID:.bU55T6o
盗賊「……っくち!」

召喚士「!?」

魔道士「盗賊さん、風邪ですか?」

盗賊「…いや…大丈夫」

召喚士(…くしゃみ?)

バーテン「明日も早いんだろ?休んだらどうだ?」

盗賊「…そうする」

魔道士「あ、じゃあ私も…!」

サモナー「お休みなさい」

召喚士「部屋はフロントに言えば分かりますので!また明日!」

魔道士「はいっ!おやすみなさい!」

テクテクテク…カチャッ…チリチリン

召喚士「サモナーさんも休まれますか?」

サモナー「良かったらもう少し話してもいいかな?」

召喚士「…はいっ。もちろんです!」


811 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/06/14(月) 18:54:18.40 ID:.bU55T6o
W杯でみんな帰るのが早い…巻き添え帰宅です…
また後ほど!ご支援ありがとうございました!ノシ

>>809
大砲はあと4年で開発が間に合えば…っ!
おっぱいと太ももは同一IDがなんとか…っ!


812 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/06/14(月) 21:09:51.43 ID:ECVppzco

川 ゚ -゚) 「・・・・・・」
バチバチ
 ───z___
          バチバチ
_/\_
 (゚、゚ ソン  「・・・・・・」


川 ゚ -゚) 「戦士とはずっと一緒に旅してきた仲だ」

_/\_
 (゚、゚ ソン  「一緒の部屋で夜を過ごした仲ですわ」

川 ; - ;) ソ、ソンナ

_/\_
 (゚、゚ ソン  フフン


('A`) 「イイノ? センシクン」

( ^ω^) 「お、白虎のねーちゃん本国に来てたのか。呑みに行こうぜ」


814 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/14(月) 23:58:22.26 ID:.qu92MYo


サモナー「特殊遊撃強襲隊…?」

召喚士「ええ。ですよね?」

バーテン「ああ…」

バーテンはタバコに火を付け、ぶっきらぼうに答える。

サモナー「一体…どういう隊なんです?」

バーテン「何でも屋だよ…」

召喚士「……」

バーテン「密偵から魔物の封印…。奇襲から……暗殺まで、な」

サモナー「……」

召喚士「そんな…」

バーテン「まぁ最近はそんな事もないんじゃねぇかな…」

召喚士「今も存在はするんですか…?」

バーテン「ああ。そうみたいだぞ」

サモナー「……特殊遊撃強襲隊…か」


815 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/15(火) 00:02:07.10 ID:K7pjk8Yo
バーテン「ま、そんもんでいいだろ。若い奴らの話を聞かせてくれ」

サモナー「話…と言っても…」

召喚士「目新しい事もないですし…」

バーテン「何だい…召喚士が二人もいて何もなしかよ…」

サモナー「そう言えば、新しい召喚獣は順調?」

召喚士「ええ。玄武もシービショップとスキュラを手に入れました」

サモナー「玄武娘?」

召喚士「そうです!」

サモナー「それは何より…」

召喚士「あとは…こんな物を…」

召喚士は荷物の中より一冊の本を取りだす。

サモナー「これは…?朱雀召喚獣…!?」

召喚士「はい。師匠の家で見つけたんです」

サモナー「凄いな…。ここまで詳細が書かれている本も珍しい…」

召喚士「そう…なんですか?」


816 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/06/15(火) 00:20:04.63 ID:K7pjk8Yo
サモナー「召喚士はその性質から、門外不出な部分も多いからね…」

召喚士「確かに…。流派いよってかなり違いがあるみたいですね…」

サモナー「うん。同属性でも色々と手法は違ったりするしね…」

バーテン「なるほどなぁ……」

サモナー「今後は量に囚われず、質にこだわった方が良いかもしれないね」

召喚士「前に青龍先生にも言われました…」

サモナー「せっかく全属性を持てるなら、属性のバランスもいいけど…」

召喚士「……?」

サモナー「火や水や雷…攻撃だけではなく、補助や回復…」

召喚士「臨機応変に戦えるように…ですね?」

サモナー「当然高等召喚獣だけを揃えると、同時召喚での魔力負担も大きい…」

召喚士「なるほど…!そうですよね…!!」

サモナー「そうそう。例えば…コカトリスは石化と毒と言う高い攻撃力を持つけど、そのぶん魔力を消費する」

召喚士「ええ…」

サモナー「だから…同時召喚のサポートは、低魔力で地上型の補佐なんかだと、バランスがいいかもね」


817 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/06/15(火) 00:23:16.14 ID:GqQomZk0
>>799
まだ魔物の領土や未開の地だってあるんだから世界が船で半日、ではなく本国の領土が船で半日程度で北までいける程度の広さしかないと考えるべき
そうすると魔王が7人いたとしても地球程の範囲は補えていないだろうから魔王以外にも魔王4天王や大魔王などがいてもおかしくないし、他の大陸で魔族と戦う人間以外の種族なんてのも想像できて100章でもたりなさそうだぞ


818 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/06/15(火) 00:26:08.77 ID:K7pjk8Yo
サッカーが気になって集中出来ない…

魔道士「頑張れニッポン!えへへっ!」

盗賊「がっ、頑張れー!!」

>>812
このシリーズ大好きなんです…連載はいつですか?

>>817
許して下さい……


822 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/06/15(火) 01:33:34.85 ID:kucAwAAO
大砲がなんちゃらとか話題あったが、ガンランス的な近接爆撃的な武器あると戦闘の幅も広がるなぁ


832 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/15(火) 16:54:09.27 ID:T0duwVMo
バーテン「召喚術ってのも、奥が深いもんだよなぁ…」

召喚士「本当ですね…」

サモナー「近年ではその火力を重視されて前衛なんかも務めますしね」

召喚士「かつては違ったんですか?」

サモナー「うん。その大半は後方支援がメインだったからね」

召喚士「なるほど…」

サモナー「でもそれを昇華させたのが…伝説と呼ばれる召喚士達…」

バーテン「ああ、先生方か…」

サモナー「彼らが魔王を倒した事で、その評価が大きく変わったんだ」

召喚士「な…なるほど!」

サモナー「一時期はこぞって魔道士から召喚士への転職も相次いだとか…」

バーテン「っつっても…一朝一夕で身に付くもんでもないよな」

サモナー「そうですね。魔道士以上に資質は重要となると…」

召喚士「資質……」

サモナー「そういう意味では…召喚士君はとてつもない資質の持ち主だね」


833 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/15(火) 16:55:03.03 ID:T0duwVMo
召喚士「そう…ですか!?」

サモナー「だって、全属性を召喚出来るなんてまさにじゃない?」

召喚士「…あまり…実感はないですど」

バーテン「五行極めるのだって…なかなかシンドイってのにな」

召喚士「そうかぁ……」

バーテン「そういう意味じゃ魔道士のお嬢ちゃんも相当なモンだ」

召喚士「ええ…。彼女は本当に素晴らしいです…!」

サモナー「まだ若いのに…凄い事だよ」

召喚士「魔道士さんだけじゃない…。戦いを重ねる事に分かります…」

サモナー「……?」

召喚士「戦士も盗賊さんも…本当に凄い…」

バーテン「互いがそう思える事は本当に良い事だ」

召喚士「……?」

バーテン「お前がそう思ってるって事は、他の奴らも同様だって事さ」

召喚士「……」


834 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/15(火) 16:56:02.17 ID:T0duwVMo
サモナー「あ…そうだ、良かったら…」

ゴソゴソッ

召喚士「……?」

サモナー「僕が文献からまとめた、召喚術に関する資料さ」

召喚士「!?」

バーテン「ほぉ…!これまた凄いな」

バーテンは手帳をパラパラとめくり、感嘆の声を挙げる。

サモナー「さっき話した、召喚術の歴史とかもまとめてあるよ」

召喚士「……凄い…!」

バーテン「これ、普通に本として売れるな…」

サモナー「そこまでのものではないですよ…はは…」

召喚士「いやっ、でもこれ…本当に分かりやすくて…凄い…っ」

サモナー「良かったら貰ってくれないかな?」

召喚士「えっ!?いいんですか……?」

サモナー「うん。清書したものは既に保管してあるし…」


835 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/15(火) 16:56:34.85 ID:T0duwVMo
召喚士「すみません…。色々とありがとうございます」

サモナー「ううん。好きでやっている事だし、何より役に立てば…」

バーテン「……やっぱりいいモンだわな」

召喚士「…?」

バーテン「自分でいつも言ってるだろ。人と人との繋がり…ってよ」

召喚士「……ええ!本当にそう思います」

バーテン「決して直接関わらずとも、間接的にだって人の役に立てるのさ」

サモナー「はい。召喚士君らが役者なら、僕らは舞台裏の係…」

召喚士「役者だなんて…っ…」

バーテン「…意外とそういう人間が重要なんだぜ?」

サモナー「そうそう!職人次第で大根役者も一流に映えるってものです」

バーテン「違いねぇ!ははははっ!!」

召喚士「……頑張って…一流役者目指します」

サモナー「冗談冗談っ、もう充分一流さ…!」

バーテン「だってよ。頑張らないとな…!」


836 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/15(火) 16:57:03.00 ID:T0duwVMo


カチャッ…チリチリン

魔道士「…あれ、もしかしてずっと起きてたんですか?」

召喚士「あ…もうこんな時間か……」

盗賊「…日の出前に出ないと…遅れてしまうぞ」

サモナー「そうだね…。それじゃそろそろ…」

召喚士「お世話になりました」

魔道士「また、来ますねっ!えへへ!」

バーテン「おう、いつでも歓迎だ」

盗賊「…では」

カチャッ…チリチリンッ…パタン

召喚士「さて…このまま真っ直ぐ海峡へ向かいましょう」

盗賊「…うん」

魔道士「頑張りましょうっ」

サモナー「……今から…行くよ、みんな」



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