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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その23
- 406 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2010/12/31(金) 21:13:31.06 ID:rjSW9lIo
召喚士と盗賊が丁度、北関へと差し掛かった頃、
南へと発った戦士と魔道士、そして青年兵らは大陸港の街へと到着していた。
魔道士「到着です〜!」
戦士「ここも久々な気がすんぜ」
魔道士「そっか。前に戦士さんと来た時は偽者さんでしたもんね」
戦士「…?」
青年兵「思い出深いですね……」
魔道士「え…?」
青年兵「皆さんと初めて会ったのは海峡防衛戦の時でしたよね」
戦士「そういやそうだったなぁ」
魔道士「あの時もこの辺りでは色々ありましたからねぇ」
戦士「俺らもあの時から比べると…だいぶマシになったよな」
青年兵「ええ。僕も一兵卒に過ぎませんでしたからね」
魔道士「私達だって、ワーカーランキングなんかとは無縁の存在でしたよ〜」
戦士「そうそう。貧乏だったしなぁ……」
- 407 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:14:18.59 ID:rjSW9lIo
テクテクテク…
右秘書官「船の準備が出来るまで、もうしばし待ってくれ」
青年兵「分かりました。何かお手伝いしましょうか?」
右秘書官「いや、それには及ばない。三人で時間を潰していてくれ」
魔道士「うーん…。どうしましょうか?」
青年兵「そんなに遠出する程の時間はないですしね…」
魔道士「あっ、それじゃあバーテンさんの所に行きましょうか」
戦士「そうだな。あそこで時間を潰すとするか」
魔道士「じゃあそうしましょうっ」
テクテクテク…カチャッ…チリチリン
魔道士「こんにちは〜」
ドアを開けると備え付けられたベルがチリチリと音を鳴らし、
店の店主がのそりと起き上がり、顔にかけた新聞を取り頭を掻く。
バーテン「……おーう」
戦士「やる気ねぇ……」
- 408 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:15:24.45 ID:rjSW9lIo
バーテン「アホか。元から営業時間は夜だろうが」
青年兵「……」
バーテン「おや、お前さん確か…国軍の……」
青年兵「あ、青年兵と申します」
バーテン「そうそう。大活躍みてぇじゃねーか」
そう言いながらバーテンは新聞の一面をパンパンと叩く。
青年兵「あまり嬉しくない盛り上がりですけどね…」
バーテン「そうか?人々の評判はわりかし上々だぞ」
青年兵「それは何よりですが、僕なんかよりも殿下や他の方を…」
バーテン「そうなのか、てっきり頭でも狙ってんのかと思ってたが…」
青年兵「それはそうありたいと思ってますが…目立つのはちょっと…」
バーテン「考えてもみろ。頭になったらもっと目立つんだぞ?」
青年兵「……あ」
バーテン「それに目立つからこそ皆が注目する。目立ってナンボだよ」
青年兵「……成程、ありがとうございます」
- 409 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:15:54.65 ID:rjSW9lIo
バーテン「んで、今日はどうしたってんだ?」
魔道士「あっ、実はですね……」
これまでの敬意をバーテンへと話す魔道士。
バーテン「……成程な」
魔道士「…と言うわけで、船の準備が出来るまでお邪魔しようかと」
バーテン「はいよ。どうする、コーヒーか?紅茶か?」
戦士「俺はコーヒーをブラックで」
青年兵「あっ、もう一つお願いします!」
魔道士「私は紅茶でっ」
バーテン「んじゃ、ちょっと待っててくれ」
スタスタ…
青年兵「……」
戦士「どした?」
青年兵「……いい絵ですね」
バーテン「だろ?」
- 410 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:16:23.92 ID:rjSW9lIo
青年兵「これって…かつての皆さんですか?」
バーテン「ああ。知った顔も何人かいるだろ」
青年兵「はい。っていうか…全員知ってるような……」
戦士「このスマートなの将軍のオッサンだぜ」
青年兵「ええ。面影ありますよ」
戦士「マジかよ…。すげぇな……」
青年兵「…あれ?その隣の女性は…?」
魔道士「どなったでしたっけ?バーテンさん」
バーテン「左翼長の妹だよ。兄妹で特遊だったって言ったろ」
戦士「あぁ、そうそう」
青年兵「左翼長妹さんは、退役なさったんですか?」
戦士「そういや俺も会った事ねぇな……」
バーテン「……」
戦士「…あん?」
バーテン「言わなかったっけか?戦死したんだよ」
- 411 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:16:54.19 ID:rjSW9lIo
魔道士「……っ」
戦士「……そうだったのか」
青年兵「……あれ、こっちの絵って」
戦士「…ああ、これ」
魔道士「これって何ですかっ!失礼な……」
青年兵「上手ですね。画家はどなたなんですか?」
戦士「盗賊が描いたやつだよ、それ」
青年兵「えぇ!?う…うまい……っ」
魔道士「でも、恥ずかしいですよ……」
バーテン「でもその絵、すげぇ評判なんだよな」
魔道士「そうなんですかっ!?」
バーテン「お前さんのファン共が売ってくれって五月蝿くてよ……」
青年兵「ファン…ですか!?」
戦士「そういやいたなぁ…」
バーテン「窃盗まがいの事件まで起きて大変なんだよ」
- 412 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:17:26.56 ID:rjSW9lIo
魔道士「そ、そんなにですか…っ!?」
バーテン「ああ。……ほれ、お待たせ」
コトッ…カチャッ
魔道士「ありがとうございますっ!」
青年兵「うわぁ……良い香り〜」
戦士「何たってバーテンのオッサンはバリスタだもんな!」
青年兵「バリスタ…!?」
戦士「そうそう。えぇと、何だっけか?」
バーテン「おいおい……」
魔道士「紅茶も美味しい〜っ」
バーテン「そんでよ、演説はどうなんだ?」
青年兵「順調ですよ。いえ、出来すぎかもしれません」
バーテン「何か落とし穴がなけりゃあいいけどな」
青年兵「ええ」
魔道士「そうですね……」
- 413 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:18:07.94 ID:rjSW9lIo
…
青年兵「ご馳走様でした」
魔道士「美味しかったですっ」
戦士「そんじゃ行くとすっかね」
バーテン「気をつけてな。そういや、あの二人は別行動なのか?」
戦士「今回はな。二人は北にいるよ」
バーテン「……ここは南北の中間地点だ」
戦士「あん?」
バーテン「何かあれば橋渡しくらいにはなれる。遠慮すんなよ」
魔道士「ありがとうございますっ」
バーテン「青年兵も頑張れよ。無理はせずにな」
青年兵「ありがとうございます。それでは」
テクテクテク…パタン…チリチリン
バーテン「……本当に無理はすんなよ」
空になったカップを手に取り見つめ、バーテンはぽつりと呟いた。
- 414 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:18:35.71 ID:rjSW9lIo
テクテクテク…
右文官「準備は出来ているぞ。出航しよう」
青年兵「お待た致しました。行きましょう」
右秘書官「お二人も乗り込んで下さい」
魔道士「はいっ。失礼します」
戦士「こっから直で向かうのか?」
右文官「うむ。南方司令部へそのまま入港する」
戦士「随分急ぐんだな」
青年兵「急ぐにはわけがありましてね」
魔道士「わけ…ですか?」
右秘書官「南方司令部へ行けば分かるさ」
戦士「……また何か企んでるって事かい」
右文官「まぁそう言うでない。ほれ、行くぞ」
魔道士「はいっ」
青年兵「では、出航しましょう」
- 415 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:19:17.50 ID:rjSW9lIo
…
ザザーン…ザザーン…
魔道士「海ですねぇ〜」
戦士「海だなぁ」
魔道士「いい天気ですねぇ〜」
戦士「いい天気だなぁ」
魔道士「クラーケンですねぇ〜」
戦士「クラーケンだなぁ」
魔道士「えっ!?」
戦士「あぁ!?」
青年兵「各員っ!戦闘態勢!!」
右秘書官「右文官殿っ、船内へ非難致しましょう!」
右文官「う、うむ…っ!」
タッタッタッタッタ…
戦士「…どーれ、久々に暴れるとすっかね」
- 416 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:19:50.45 ID:rjSW9lIo
ザッ
青年兵「いえ、ここは僕に任せて下さい」
戦士「…そうか?」
青年兵「お二人は大事なお客様ですから」
魔道士「青年兵さん…っ」
青年兵「……出でよっ、リンドヴルム!」
シュイィンッ
魔道士「あ…あれはっ!?」
戦士「リンドヴルム…っ!!使えたのか……」
青年兵「僕だって……ただ頭ばかり動かしてたわけではありませんよっ!」
ザッ
青年兵「リンドブルムの炎と雷なら……っ!」
リンドブルム「……ガオオォォン!!」
青年兵「クラーケンとの相性も抜群だっ!!」
リンドブルムのよる空中からの落雷が、クラーケンの身を焦がす。
- 417 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:20:37.46 ID:rjSW9lIo
ドドオオォォンッ!!…ガカアアァァッ!!
クラーケン「……グオオォォッ!」
ドズウゥン……バッシャアアァァ!!
戦士「い、一撃ぃ…っ!?」
魔道士「凄い…魔力……っ!」
青年兵「……ふーっ」
シュイイィン
魔道士「青年兵さん!お見事ですっ!」
戦士「全くだ。いつの間にここまで……」
青年兵「皆さんに遅れを取るわけにはいきませんから」
タッタッタ…
右秘書官「ご無事ですか…?」
青年兵「はい。一匹だけでしたから」
右文官「見事な手際よ。さぁ部屋へ…もうじき到着するぞ」
青年兵「はい。そう致しましょう」
- 418 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/31(金) 21:21:05.20 ID:rjSW9lIo
フラァ…ヨロッ
青年兵「……っ!?」
戦士「…どした?来ないのか…?」
青年兵「す、すみません…っ。いま行きます」
テクテクテク
魔道士「もうじきですね〜」
右秘書官「……分かりますか?」
魔道士「ええ。潮の匂いというか…気候というか…」
右文官「……ほぅ」
戦士「…ん?どうした青年兵?」
青年兵「いえ…っ、ちょっと疲れがでたみたいで…」
魔道士「大丈夫ですか!?」
右秘書官「少し横になっているといい」
青年兵「そうですね…。そうさせて頂きます…」
戦士「……」
- 430 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 02:07:49.78 ID:B4y/2f.o
魔道士「明けましておめでとうございますっ!!」
盗賊「……おめでとうございます」
魔道士「今年も宜しくお願いしますっ、えへへ!」
盗賊「…宜しくお願いします」
魔道士「なんだかんだでまた、年を跨いでしまいましたね……」
盗賊「……ああ」
魔道士「今年こそ、今年こそ無事、終わる予定なので…!」
盗賊「…う、うん」
魔道士「今年も皆様のご支援、心よりお願い申し上げますっ!」
盗賊「……宜しくな」
魔道士「それでは最後に、主人公から一言っ!」
召喚士「うえっ!?い、いきなりですか…っ!?」
魔道士「さぁどうぞ!残り僅かですよ…!」
召喚士「えっ、あ…えぇと…皆様のご健勝をお祈りして…えっとぉ……」
魔道士「はい時間切れです!改めて、今年も宜しくですよ〜えへへっ!!」
- 442 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:41:35.33 ID:B4y/2f.o
あけましておめでとうございます!
今年も沢山のご挨拶、本当にありがとうございます!励みになりますよ〜
皆様のご健勝とご多幸をお祈りしつつ…
今年のお雑煮は我ながら傑作!うふふ…!↓続き
- 443 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:42:13.56 ID:B4y/2f.o
召喚士「行けっ!コカトリス!!」
〜第三十部〜
- 444 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:42:43.06 ID:B4y/2f.o
ゴウンゴウンゴウン…ゴゴオォン
南方兵「入港完了です」
海兵「錨を降ろせぇ!」
ザッザッザ…
戦士「到着〜」
〜南方司令部〜
魔道士「う〜ん。南方は冬だけど比較的暖かめですねぇ」
右文官「そうだな。この時期は羨ましい限りだ」
戦士「つーか、南方司令部って港あったんだなぁ」
右秘書官「港と言うよりは簡易的な船着場と言ったものだがな」
テクテクテク…
南方参謀「まぁ失礼ね。必死で作ったって言うのに〜」
魔道士「南方参謀さんっ!」
南方参謀「お久し振り〜!元気ぃ〜?」
魔道士「はいっ!元気ですよーっ!」
- 445 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:43:17.07 ID:B4y/2f.o
南方参謀「良かったわぁ。あら…?今日は二人なの?」
戦士「ああ。俺と魔道士と、あとは本国の……」
テクテクテク
青年兵「…ご無沙汰しております」
南方参謀「あーら!青年兵クンじゃない!」
右秘書官「顔見知りなのか…?」
青年兵「え、ええ。ちょっと……」
魔道士「それよりも青年兵さん、具合は大丈夫なんですか…?」
青年兵「お陰様ですっかり良くなりましたよ」
右文官「では、世話になるぞ」
南方参謀「あのぉ…。ところで、ウチの大将は…?」
魔道士「あれ…!?そういえば全然見てないですけど……」
船内には居たけどなぁ……」
南方参謀「……みんなは司令部へ行ってて頂戴っ」
戦士「……?」
- 446 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:43:49.05 ID:B4y/2f.o
青年兵「そ、それではお言葉に甘えて、司令部へ行ってましょうか」
魔道士「そうですね…っ」
〜船内〜
テクテクテク…バンッ!!
南方参謀「……」
南方司令「ぐおぉーっ……があぁ……」
南方参謀「正義のなんたらが聞いて呆れるわ…」
テクテクテク…バシッ!!
南方参謀「起きなさいっ!」
南方司令「……ん、おぉ…南方参謀ではないかぁ」
南方参謀「なーにが『南方参謀ではないかぁ』ですか!」
南方司令「……?」
南方参謀「とっくに着きましたよ!早く起きて頂戴っ!」
南方司令「……おぉ、すっかり爆睡してしまった」
南方司令「早くその格好、何とかしてっ!」
南方司令「…ん?はっはっは!すまんすまん!」
- 447 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:44:15.90 ID:B4y/2f.o
〜南方司令部〜
右秘書官「失礼致します」
南方副司令「おぉ、これはこれは。おや…?司令と参謀は?」
魔道士「もうじき来ると思いますけど……」
南方弓長「お久し振りね」
戦士「おう、みんなも元気そうで何より!」
南方魔道長「お疲れであろう。ゆっくり休むと良い」
青年兵「そうしたいのは山々なのですが……」
南方副司令「…?」
右文官「実はな、これよりすぐに演説を行いたいと思っておる」
南方副司令「こ、これからすぐに…!?」
右秘書官「ちなみに、北方の天気を伺いたいのだが…」
南方魔道長「おい、今日の天気を教えてくれ」
南方兵「はっ。本日北方は生憎の雪模様との予測です」
南方魔道長「……だ、そうだ」
- 448 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:44:42.30 ID:B4y/2f.o
青年兵「……いけますね」
魔道士「…?」
右秘書官「おそらくですが、左翼の連中は演説を数日後と見ているはずです」
戦士「そうなのか?」
青年兵「ええ。殿下が東方へ向かい、その足で南入すると踏んでいるでよう」
右文官「そこで逆手を取って、さっさと演説を終わらせてしまうという寸法よ」
戦士「なるほどなぁ」
右秘書官「北が雪なら北へ向かった左翼も進みが遅いはずですしね」
テクテクテク…
南方参謀「……はぁ」
南方司令「皆の者、戻ったぞ!」
南方弓長「おかえりなさい」
南方副司令「…また騒がしくなるな」
南方魔道長「まぁ仕事は捗ったお陰で…粗方片付いたがな」
戦士「……言ってる事…分かる気がする」
- 449 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:45:43.89 ID:B4y/2f.o
…
南方参謀「…成程ね、確かにそうかもしれない」
南方弓長「でも、何にも準備してないわよ…?」
右秘書官「簡素なもので結構。そんなに力を入れるわけでもありませんし」
魔道士「そうなんですか?」
右文官「元来右翼派の強い所だ。演説の良し悪しで簡単には転ばんさ」
魔道士「あ、そっか……」
南方副司令「相分かった。では、直に手筈を整えよう。構わんな…司令?」
南方司令「うむ。任せる!」
南方参謀「じゃあみんな、準備に取り掛かって!」
南方魔道長「あいよ」
カツカツカツ…
青年兵「では、こちらも準備を――」
フラッ……ドサッ
魔道士「青年兵さんっ!?」
- 450 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:46:15.60 ID:B4y/2f.o
…
青年兵「……ん…っ」
魔道士「青年兵さんっ!」
青年兵「魔道士さん……。それに…皆さんも……」
南方参謀「ちょっとっ、大丈夫!?」
戦士「ビックリしたぜ。いきなりぶっ倒れるんだもんな……」
青年兵「……」
南方参謀「容態はどうなの?」
衛生兵「診断結果としましては、過労によるものかと…」
南方副司令「…と言う事だ。しばらく安静にするんだな」
青年兵「し、しかし……っ」
右文官「演説の事なら我々に任せて、休むのだ」
右秘書官「そうだ。ここで君にもし、何かあったりすればそれこそ……」
南方参謀「……いいわね?」
青年兵「……はい…っ」
- 451 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/01(正月) 22:46:42.45 ID:B4y/2f.o
カチャッ…パタン
魔道士「青年兵さん……。辛そうでしたね…」
戦士「俺は思ったより元気そうで何よりだったけどな…」
魔道士「いえ…っ、そうではなく……」
右秘書官「責任感の強い男だからな。悔しいのだろう」
戦士「……あぁ、そっちか」
右文官「かと言って、ここで無理して容態を悪化させては元も子もない」
右秘書官「演説は延期するわけには参りません。我らでこなしましょう」
右文官「うむ、そうする以外あるまい。すぐ準備を再開しよう」
カツカツカツ…
戦士「青年兵抜きで大丈夫かな?」
魔道士「まぁ演説も重視するものでないと、さっき仰ってましたし…」
戦士「俺らが心配してもしゃーねぇか…」
魔道士「……ええ…っ」
戦士「さーてと、ひとまず戻るとすっかね」
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