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男「こんにちは」少女「こんにちは」
1 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 19:43:08.91 ID:t9wDkhjP0
男「どうしたんだい、こんな時間に、公園なんて」

少女「お兄さんこそ、今日は、休みですか」

男「休みさ。あと、お兄さんなんて、よしてくれよ。もうおじさんと呼んで良い歳さ」

少女「でも、お兄さん、って感じがするので、お兄さんで」

男「ふぅむ、そう、それならいいのだけれども。ところで、今日は平日の、それも朝だよ」

少女「朝、ですね」

男「社交辞令として、なんて、まあそんな大したものじゃないな。好奇心、興味だ」

少女「はい、なんでしょう」

男「今日は、学校じゃないのかい」

少女「ええ、学校です」

男「そうか。では一応言っておこう。行かなくていいのかな」

少女「ちょっとした、気晴らしです」

男「ほう」


2 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/07/03(日) 19:44:19.11 ID:hbfm0Oha0
きもい


3 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 19:47:00.60 ID:t9wDkhjP0
少女「そういう、気分なんですよ」

男「そうか、そういう気分、僕にも有るよ」

少女「有るんですか。社会人なのに」

男「ああ。多々ある。何も考えず、公園で、のんびりしたい時」

少女「それが今日、ですか」

男「そうだね、そうかもしれないね」

少女「はぐらかした言い方をしますね」

男「ま、思うところがあるのさ」

少女「思うところが、ですか」

男「んん。日が照ってきたな」

少女「ブランコが、日陰になってます。ご一緒にどうですか」

男「良い提案だ。僕も行こう」



4 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 19:49:41.22 ID:awzQWLQG0
見てるよ


5 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 19:52:03.95 ID:t9wDkhjP0
少女「ふぅ。ブランコって、なんだか落ち着きますね」

男「そうだな、自分の体にあった角度を醸しだしてくれるから、座りやすいしね」

少女「お兄さん、解説、好きなんですか?」

男「ううん、そうだね。というより、屁理屈をだらだらと連ねるのが好きなんだよ」

少女「そうなんですか」

男「そうさ」

少女「面白い人ですね」

男「詰まらない奴だと思うがね」

少女「自分の評価は、他人が付けるものなんですよ」

男「ほう」

少女「って、誰かがいってました」

男「受け売りかい」

少女「受け売りですよ」

男「まぁ、それも列記とした知識だ。悪く無いと思うよ」

少女「お兄さん、いい人です」


6 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/07/03(日) 19:54:08.88 ID:uIBlg1kT0
ナルシストだなこの>>1


7 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 19:57:16.75 ID:t9wDkhjP0
男「ところで」

少女「ところで?」

男「公園に来る気分になった理由、聞かせてくれたりしないかな」

少女「なんですか、お説教ですか?」

男「いんや、ただの好奇心さ」

少女「好奇心、ですか」

男「好奇心。大体、君に説教なんてしようともしてないし、する資格もない。ま、有るとすれば、アドバイスする資格かな」

少女「アドバイス」

男「助言、ね。伊達に何年も生きてはいないさ。少しばかりの助言くらいは出来るだろう」

少女「変わった大人ですね」

男「むしろ変わってない子供、かな」

少女「稀少価値です」

男「稀少価値、ね。物も言いようか」

少女「ええ、物も言い様です」


8 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 20:01:14.16 ID:t9wDkhjP0
男「さて、話を聞かせて欲しいけど」

少女「話すほどでもないんですけどね」

男「というと」

少女「ただ、単に、疲れただけです」

男「肉体的に? それとも精神的に?」

少女「セクハラですか」

男「いや、別にそういう意味じゃないけれど」

少女「両方、ですかね」

男「ほう」

少女「人間関係、面倒じゃないですか」

男「面倒、ねぇ」

少女「女の子の世界は特に、輪っかを作りたがるから」

男「へぇ」


9 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 20:05:04.16 ID:t9wDkhjP0
少女「それで、疲れちゃって」

男「まぁ、息苦しい人間関係は、疲れるよな」

少女「疲れます」

男「それで、公園に気晴らしに」

少女「ええ、無断欠席しちゃいました」

男「なかなか度胸があるじゃないか」

少女「内弁慶ですよ」

男「それは使い方があっているのだろうか」

少女「忘れました」

男「僕も忘れた」

少女「もう、ならなんで指摘するんですか」

男「気になって」

少女「気になって、って・・・・」

男「好奇心旺盛なんだよ」

少女「本当、子供って言うのも分かる気がします」


11 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 20:12:32.38 ID:t9wDkhjP0
男「お腹、減ってきてない?」

少女「どうしてですか?」

男「いや、僕がお腹へったもので」

少女「実を言うと、私もお腹が減っています」

男「そうかい、じゃあ君は家に帰って何か食べるといい」

少女「そこは、一緒に何か食べよう、とか言う場面じゃないんですか・・・?」

男「ん、なんだ、帰りたくないのか?」

少女「いや、別に、そういうわけじゃないです」

男「そうかい。なら家にかえって食べるといい。家で食べれるときには、食べてたほうがいいよ」

少女「なら、どうでしょう、私の家で食事しませんか?」

男「逆ナンパか? 初めて受けたぞ」

少女「ふふ、お兄さん、女性経験無さそうですしね」

男「またまた・・・そういう事を本人に言うのはどうかと思うぞ」

少女「で、どうします?」

男「ううん、仕方ないな。別に行くところもないし、良いかな」


12 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/07/03(日) 20:14:36.98 ID:UlQdwGW70
きも


13 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 20:19:30.29 ID:t9wDkhjP0
少女「良かったです、では、行きましょう?」

男「ああ、そうしよう」

少女「こっちです」

______________________________________

男「しかし、本当にいいのかい。いきなり見知らぬ男を連れ込んで」

少女「知っては居るんですけどね、実は」

男「えっ、どういう事だ」

少女「お兄さん、週に2回以上、あの公園にいるじゃないですか。結構有名ですよ?」

男「知らなかった・・・・・」

少女「だから、知っては居るんです。私の家族も」

男「へぇ・・・・、いや、なんか困ったな」

少女「何でです?」

男「その分だと、不審者扱いだ」

少女「何言ってるんですか、お兄さん。お兄さんが子供たちと仲良く戯れていることは、お兄さんが公園居ることと同じくらいに知られてますよ」

男「へぇ・・・・」


14 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 20:25:25.62 ID:75i75cZS0
なんかみてる


15 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 20:28:21.13 ID:Q3wQme4iO
おまわりさんこっ…… ん?


17 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 20:33:53.32 ID:t9wDkhjP0
____________________________________

少女「着きました」

男「・・・・・結構デカい家だな」

少女「最近の一軒家は皆このくらいですよ」

男「はぁ」

少女「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ただいま、お母さん」

母「おかえり・・・・・・・・・・・・・・・ん、そちらの方は」

男「ええと」

少女「公園の人」

母「やっぱり、公園の人」

男「公園の人・・・・?」

少女「そうです、お兄さんの渾名ですよ」

男「僕の知らないところで・・・・」

母「子供と、よく遊んでいらっしゃるでしょう」

男「良く、ですかねぇ」


18 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 20:39:10.08 ID:t9wDkhjP0
母「さ、立ち話もなんですから」

男「あの、自分で言うのも何ですが、僕みたいな不審者を、家に上げるのは・・・・」

母「面白い方ですね、自分を不審者、だなんて」

男「いや、というより、んん・・・・・」

母「いいんですよ、気にしないで、どうぞ。お入りください」

男「・・・・・そう言われるなら」

少女「客間へ、連れていっておくね」

母「ええ」

____________________________________

男「おお・・・・」

少女「呻くほど?」

男「いや、こんな立派な家に来るなんて久しいからな」

少女「立派?」

男「ああ、立派だ」

父「嬉しいことを言ってくれる方ですね」


19 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 20:44:51.94 ID:t9wDkhjP0
男「お父様、ですか? すみません、お邪魔しています」

父「君が噂の、公園の人かい?」

男「お父様もご存知なんですか・・・・」

少女「ね、言ったでしょう。有名だって」

男「ああ・・・・・」

少女「お父さん、私、お母さんの手伝いをしてくるから、お兄さんを客間に連れて行っててくれる?」

父「ん、ああいいよ」

男「え、あ」

少女「じゃあ、お願いね、お父さん」

男「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もう行ってしまった」

父「はは、諸突猛進って感じだね」

男「そうですね」

父「さて、客間へ案内しよう」





22 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 20:54:04.91 ID:jEl8Xr1y0
ちがったら申し訳ないんだけど>>1は教官と少女の話書いてた人?


23 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 20:56:25.34 ID:t9wDkhjP0
男「・・・・・・・・・・・・」

父「緊張しなくていいんだよ、君は客人だ」

男「しかし」

父「君はね、本当、この家庭では有名なんだ」

男「・・・・・?」

父「娘はね、うん、まあ有り体に言えば、不登校気味だ」

男「ええ、聞いています」

父「でね、良く、公園に行くんだ。君の良くいる、あの公園」

男「ああ、はい」

父「君を見つけた日は、いつも、僕達に嬉しそうに君のことを話すんだ」

父「優しいお兄さんがまた今日もいた、ってね」

男「やさしい、ですか」

父「ああ、君のような、自然に子どもと接する大人って、少ないだろう? だから目を奪われたんじゃないかな」

男「そうですかね。僕のような人間なんて、沢山居ますよ」

父「いるかも知れない。でも、あの子の周りには少なかった」


25 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 21:11:49.34 ID:v0WJ/ugD0
どうした、風呂か


27 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 21:26:47.67 ID:t9wDkhjP0
男「・・・・・・・・・・・今日も、人間関係に疲れた、とか言ってらっしゃいましたね」

父「そう、疲れてるんだよ。心が繊細でね。見た目に反して。」

男「確かに見たぶんでは、元気溌剌、といった感じです」

父「先生、友人、環境。まあ、普通の人にしてみれば、普通の環境なのだろうけど。あの子には辛かったみたいなんだよ」

男「わかります、ええ」

父「当然、僕らの育て方に問題があったのかも知れない。そこは否定しないよ」

男「そんなこと・・・ないですよ。人の人格っていうのは、それこそどういう風になるかなんて、本人次第なんですから」

父「有難う。それでね、彼女は、うん、その繊細さのせいで、彼女は辟易してしまった」

男「・・・・・それで、ですか」

父「そう、それで。あのこは、不登校気味にね。表的には、何の問題もなく過ごしてるけどね」

男「でも、裏は、ストレスが溜っている、と」

父「ああ、その通りだ。だからあの子は、公園に行って、癒しを求めた」

男「そこで、僕を見つけた、と」

父「そう、そういう事さ」



28 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 21:30:51.93 ID:6CIb4z6I0
お父さんのご職業が謎過ぎてつらい


29 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 21:35:35.72 ID:IgT/n3+50
まだまだ謎だらけ


31 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 21:51:26.85 ID:t9wDkhjP0
父「君には感謝してるんだよ」

男「はい?」

父「君は、僕の娘に再び笑顔をくれた。そのころ、殆ど笑顔のなかったあの子にだよ?」

男「そんなに笑えるようなことしてたでしょうかね・・・」

父「違うよ、最初に言ったじゃないか。優しい大人。子供に自然に触れ合ってる大人」

男「ああ」

父「いや、本当。でもまさかね、君を連れてくるとは思わなかった。あの子はずっと話したい、と言ってたが、キッカケが掴めなかったようでね」

男「そうなんですか。今日、僕が挨拶をしたんですよ。そこから話が広がって」

父「君から話しかけてくれたのかい? 本当、優しいね、君は」

男「いや、ただの挨拶ですよ」

父「只の挨拶すら、今の人達はしないじゃないか」

男「そうですけどね」

父「不審者と見られるかも知れないのに、ね」

男「そう、ですね」

父「おっと、そう言ってるうちに、話題の本人が来たみたいだ」


32 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 21:57:43.66 ID:t9wDkhjP0
少女「お兄さん、お食事の用意、出来ました」

男「ああ、えっとどうすればいいのかな」

父「ここで二人で食べなさい」

少女「わかった」

男「ん、えっ」

少女「お兄ちゃん、ご飯持ってくるから待っててね」

父「ゆっくりしていってくれ」

男「どうも・・・」

____________________________________

少女「どう? お父さんといっぱい話せました?」

男「ああ、話せたよ」

少女「私のことも、聞きました・・・・?」

男「少しね」

少女「そう、ですか」

男「・・・・・・・・・・・・・・さ、早く冷めないうちに頂こう。」


34 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 22:05:13.52 ID:t9wDkhjP0
少女「美味しいですか?」

男「ああ、美味しい」

少女「そのサラダ、盛りつけたの私なんですよ」

男「ほう、綺麗に盛りつけてあるね。食べやすいよ」

少女「有難うです。ところでお兄さん」

男「ん」

少女「私のこと、どう思いました?」

男「どうってな。うん、敢えて言えば、僕も同じような境遇だったな、としか」

少女「・・・・・えっ?」

男「そういう事さ。僕も、君と同じように、不登校気味だった」

少女「そう・・・なんですか」

男「言ったろ?最初に、君にアドバイスはしてあげられるかも、って。そういう意味もあったんだよ」

少女「知らなかったです」

男「うん。まあそうだろう」



35 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 22:05:36.16 ID:Hz2yks6+0
「公園の人」って、「ハムの人」のシャレ?


37 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 22:12:01.38 ID:t9wDkhjP0
男「あの頃・・・・君と同じような時期。僕もあの公園にいつも来ていたんだ」

少女「私と同じですね」

男「本当、君と全く一緒だ。あの公園は、そうさせるような力でもあるのかね」

少女「自然が多い、って言うのが理由でしょうか」

男「わかんないけど。でも、居やすい」

少女「ですよね」

男「本当、だから今でも来るんだよ。あの公園に。仕事始まる前とかにふらっと寄ったりしてしまう」

少女「仕事のある日も・・・・」

男「うん、もう癖だね」

少女「・・・・・・・・・・・・ねぇ、お兄さん」

男「なんだい?」

少女「どうやったら・・・・今の状況、変えれるんでしょうか」

男「そのままでいいんじゃない?」

少女「そのまま・・・・?」

男「君は頑張ってるよ、辛くても学校行ってるんだろう。それは素晴らしいことだよ」


38 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/07/03(日) 22:17:36.52 ID:fxcQVmbE0
いいね


39 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 22:18:08.68 ID:t9wDkhjP0
少女「でも、いつも頑張れ・・・って言われて。もっと頑張れ・・・って」

男「頑張るのも必要かもしれない。でもね、無理をし過ぎるといけないんだ。君は君のペースで。ゆっくりと、ね」

少女「・・・・・・・・・はい」

男「人生は、短くて、長い。焦らず、ゆっくり進めばいいよ」

少女「そんなこと、私に言う人は、初めてです」

男「まぁ、ほら、僕という例もあるんだし」

少女「そう、ですね。・・・・あの、ところで、お兄さん」

男「なんでしょう」

少女「お仕事は何をされているんですか・・・・?」

男「ん、僕か」

男「僕はね、カウンセラー」

少女「カウンセラー・・・・?」

男「学校に居ない? カウンセラー。お悩み相談、ってところかな」

少女「わからないです、私、興味なかったんで」

男「まぁ、そういうことだよ。僕はカウンセラー。人の悩みを効くのがお仕事なのさ」


40 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 22:24:03.18 ID:t9wDkhjP0
少女「カウンセラー・・・・カウンセラー・・・・ですか。ということは、私もお金、取られるんでしょうか・・・・」

男「何を言ってるんだい。僕が好奇心で君の話を聞いただけだよ。むしろお金をあげる方だよ」

少女「そう、ですか」

男「それに、食事、頂いちゃったしね。有難う、美味しかったよ」

少女「いつの間に食べ終わってたんですか・・・・」

男「食べるのはこれでも早いほうなんだ」

少女「感心します」

男「いや、でもしっかり噛んで食べようね。これは僕の悪い癖なんだ」

少女「ふふ、わかりました」

男「あと、はい、これ」

少女「なんですか・・・?これ、名刺・・・?」

男「そう、まあ電話番号と名前を書いただけの簡単な紙切れだけど。ほら、なんか有ったら、ね」

少女「でもお兄さん、いつも公園にいるでしょう?」

男「あ、そりゃそうだな」

少女「ふふ、でも、有難うございます。大切に取っておきます」


43 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 22:37:22.16 ID:t9wDkhjP0
男「大切にしてもらわなくても」

少女「大切にします」

男「・・・わかった、大切にしてくれ」

少女「ええ、言われなくても」

男「さて、そろそろお暇しようか」

少女「えっ、もう少し居ませんか? えっと、お話ししたいこともあるし」

男「ううむ、しかし、ほら、親御さんが」

少女「お父さんたちに話してくる」

男「えっ、ちょっと」

_____________________________________

少女「良いって」

男「本当に、諸突猛進だなぁ・・・」

少女「私の取り柄、かもしれませんね」

男「時には立ち止まって考えることも重要だからね、そこは気をつけるんだよ」

少女「わかりました。では、お兄さん、こっちへ来て下さい」


44 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 22:41:52.71 ID:t9wDkhjP0
男「こっち・・・? どこへ・・・」

少女「私の部屋です」

男「男を自分の部屋へ連れ込むのか? 良いのか?」

少女「お兄さんはそんな人じゃないと分かっています」

男「信用は嬉しいけれども、そうじゃない可能性だって沢山あることも知っておくんだよ」

少女「お兄さんは心配性ですね。大丈夫ですよ」

男「ならいいんだ。うん、じゃあ行こうか」

少女「はい」
_____________________________________

男「ほぉ、綺麗に整った部屋だね」

少女「そうですか? 有難うございます」

男「僕はこういう整理整頓が苦手でね。こういう部屋に憧れるよ」

少女「なんだったら、掃除に行ってあげましょうか」

男「また、そういうことを」


45 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 22:42:09.80 ID:t9wDkhjP0
すみません、食事を済ませてきます


46 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 22:43:02.02 ID:JJojka+G0
待ってるぞおおおおおおおおお


47 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/07/03(日) 22:43:23.25 ID:1aG4d7Ihi
たらふく食ってこい


48 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 22:54:15.27 ID:ZDjxmt0d0
どうも見覚えのある書き方だと思ったら
向こうのが終わってからでいいから、そのうち男が女になった奴の続き書いておくれー


49 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 23:07:12.69 ID:t9wDkhjP0
少女「本気ですよ」

男「ううん・・・・」

少女「・・・・・・・・・」

男「わかった、どうしても汚くて死んでしまいそうなとき、頼もう」

少女「普通の時に頼んでもいいですよ?」

男「検討しておく」

少女「わかりました。楽しみにしてます」

男「楽しみ、ね」

少女「お兄さん」

男「ん、何だい」

少女「相談、また、していいですか」

男「いいよ、僕で力に慣れるなら」

少女「お金はないですけど・・・」

男「はは、取らない取らない。安心していいよ」

少女「有難うございます」


51 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 23:14:35.95 ID:t9wDkhjP0
男「で、相談って」

少女「人間関係、です」

男「・・・・人間関係ね」

少女「あんまり話したくない人でも話さなきゃいけないでしょうか。自分の気持ちを、制すべきでしょうか」

男「そうだなぁ。これについては、僕もまだ色々と考えてる途中なんだけどね」

少女「はい」

男「だから、参考程度に聞いて欲しい。そうだね、嫌な人とも、笑顔で付き合う必要が、少なからずあるだろう」

少女「・・・・・ですよね」

男「でも、嫌だったら嫌と、言うのも必要だ」

少女「そう、なんですか?」

男「ああ。自分を制すべき場合があるかも知れない。でもそれで自分を潰しては駄目だ。自分を活かすために、生かすために、制するんだ」

少女「生かすため・・・ですか」

男「ああ。この場合ばっかりは、自分本位で考えるんだ。嫌いな奴と付き合っていくのは、嫌いな奴のためじゃない。自分の為にするんだ」

少女「意外と、俗、ですね」

男「自己中、って言ってもいいかな」


52 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 23:15:39.23 ID:etLV1MSr0
>>13までしか読んでないけど、言わせてくれ

ロ、ロリコンだー! AA略


53 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 23:24:56.37 ID:t9wDkhjP0
少女「自己中」

男「うん。僕もね、そういう状況にあったから分かる。その状況をどうにかすることは難しい」

少女「はい・・・そうです」

男「離れられるなら離れてるだろうし、ね」

少女「・・・・ええ」

男「だから、自分の考えを先に変えることにした。そうすると、まあ、気持ち、楽になる」

少女「・・・・気持ちだけに、ですか?」

男「いや、そんなつもりはなかったが」

少女「でもお兄さん、嫌なら嫌と言えばいい・・・・って言うのは」

男「うん、まあ、それはそうだ。でもね、たぶんそれは最終手段だ。奥の手」

少女「なんでですか?」

男「たぶん、それを実行すると、君を取り巻く環境が変わる。覚悟が必要だ」

少女「覚悟・・・・」

男「だから、まあ、自然に、普通に、そっと嫌なやつからは離れるのが、いいのかな」

少女「で、自分と合う人を探す・・・と?」


54 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 23:32:18.67 ID:t9wDkhjP0
男「その通り。やっぱり、仲の良い友達って言うのは、絶対に必要だからね」

少女「・・・・ですよね」

男「うん、まあでも、君のペースで、君のやりたいようにやれば良い。散々色々と言ったけど、結局は君の人生だしね」

少女「最後で突然なげやりになりました」

男「ううん、悪い。この件は僕もまだ右往左往してて。君に言えるのはこれくらいだよ」

少女「いいえ、十分、為になりました。有難うございます」

男「はは、為になったなら良かったよ。言った甲斐があったというか」

少女「さて、お兄さん」

男「なんでしょうかね」

少女「お礼をさせて下さい」

男「え、いや、要らないって言ったじゃないか」

少女「いえ、なんかお礼をしないと居ても立っても居られなくなってきました」

男「ううん、いや、それだとこっちもなんかなぁ」



55 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 23:36:00.94 ID:t9wDkhjP0
少女「でも・・・」

男「うん、わかった。じゃあそうだな」

男「笑ってくれ」

少女「笑う・・・?」

男「うん、笑ってくれ。それが僕に対する一番高価なお礼だ」

少女「えっ、と。それだけでいいのなら」

少女「へへっ」

______________________________________

___________________________

_____________________

男「さて、随分、結構話してしまったな。そろそろお邪魔だな」

少女「えぇ・・・・お兄さん、もう少し」

男「だめだよ。ほら、また、僕は公園にいるし」

少女「なら、明日も会いに行きます」

男「わかったよ」


57 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 23:39:56.73 ID:t9wDkhjP0
少女「お兄さん、明日は仕事、ですよね」

男「ああ、うん」

少女「・・・・・・わかりました、じゃあ、仕事終わってから公園に来ますか?」

男「たぶんそうだろうね。夕方頃に居るとおもうよ」

少女「承知です」

_____________________________________

男「すみません、長々と、お邪魔しました」

母「いいんですよ、また、いらして下さい」

父「ええ、待ってますよ」

男「はは・・・・、そんな、有難うございます」

少女「・・・・・・・・・・・じゃあ、お兄ちゃん。また、あしたね」

男「ああ、また明日」

少女「ばいばい」

男「ばいばい」




60 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/07/03(日) 23:53:37.54 ID:Hz2yks6+0
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