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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その22
343 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 03:21:48.36 ID:f98HRqIo


召喚士「行けっ!コカトリス!!」

    〜第二十七部〜


344 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 03:22:17.78 ID:f98HRqIo
束の間の酒宴、そして雷の弔いを終えて、

召喚士や帝らは藤蔵の屋敷へと戻った。

奉公人「お、おかえりなさいませ!」

御館様「うむ」

侍女「何か…あったの?」

奉公人「お客様が…お、お見えに……」

風忍「客…?」

御館様「どこの者だ」

奉公人「そ、それが……っ」

帝「……」

奉公人「お、御館様にではなく……」

帝「……私か?」

テクテクテク…

使い番「ご報告……う、上様…っ!?」

帝「…うむ」


345 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 03:23:18.96 ID:f98HRqIo


使い番「い、いやはや驚きました…っ.。まさか上様が…お、女子……」

帝「それより、何用か」

使い番「ははっ。ご家老様より言伝に御座りまする!」

帝「……申してみよ」

使い番「はっ、本国より書が届きまして……」

魔道士「本国…!?」

使い番「本国の王より、直々に謁見なさりたいと……」

召喚士「!?」

帝「なんと…っ」

盗賊「…ほ、本国の王…って」

戦士「皇太子殿下だろうな」

土忍「…しかし…早すぎるな」

召喚士「…隊長達だ」

女剣士「……?」

召喚士「本国へ報告すると言ってましたから…」


346 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 03:23:55.27 ID:f98HRqIo
風忍「それにしても動きが早いな…」

帝「此方としては願ったりだ。それで…いつ来られると…?」

使い番「そ、それが……既に東方へ向かわれておるとの事…」

帝「何…っ!?」

戦士「……早すぎんだろ」

召喚士「…う、うん」

帝「……」

使い番「ご家老様、名代様は上様のご判断を仰ぐと……」

帝「…帰るぞ」

女剣士「え…?」

帝「都へ帰るぞ。……会おう」

水忍「良いのですか…?」

帝「折角お越しになるのだ。それに乗らない手はない」

御館様「……確かにそうかもしれませんな」

帝「すぐに手筈を整えい。それと……」


347 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 03:24:25.43 ID:f98HRqIo
チラッ

召喚士「……?」

帝「召喚士らは本国の王と面識があったな?」

召喚士「え、ええ……」

帝「お主等さえ良ければ、共に来ては貰えんだろうか?」

盗賊「…そ、それは構えいませんが」

魔道士「い、いいんですか…?」

帝「うむ。利用するような形になってしまうかもしれんが…」

召喚士「俺らは全然問題ないですよ」

戦士「ああ。一緒に行きましょう」

帝「助かる」

侍女「そ、それじゃすぐに用意しますね!みんな、着替えて!」

戦士「おう!」

火忍「上様、くれぐれもお気を付けて!」

帝「……うむ、有難う」


348 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 03:25:19.07 ID:f98HRqIo
ザザーン…ザザーン…

〜洋上〜

皇太子「……」

右秘書官「どうしました?海など見つめて…」

皇太子「…いや、東方の海も初めてなものでな」

右秘書官「……はぁ」

皇太子「東方の王か、一体どんな者であろうな」

右秘書官「まだ幼いと伺います。交渉は後見人になるでしょうな」

皇太子「……うむ」

エリート「…しかし、殿下の気まぐれにも困ったものだな」

右文官「お陰で窮地を切り抜けたではありませんか」

エリート「……まぁそれもそうだが」

右文官「一時凌ぎに過ぎぬが…良いタイミングであったわ」

エリート「……」

右文官「もう間もなく着くかな。殿下にもお伝えして船内に戻るとしよう」


349 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 03:26:00.98 ID:f98HRqIo
遡る事数日前、本国では一つの動きがあった。

〜本国、王宮〜

エリート「……チェックメイト」

コトッ

皇太子「……むっ」

エリート「チェスでは殿下を越えてしまいましたかな…」

皇太子「こやつめ…ハハハ」

エリート「ははっ」

タッタッタ…コンコン…カチャッ

青年兵「失礼致します…っ!」

エリート「このような夜分にどうした?」

皇太子「……」

コトッ

青年兵「はっ。じ、実は……」

皇太子「何だ、申してみよ」


350 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 03:27:07.02 ID:f98HRqIo
青年兵「左大臣様が…面会をと……」

エリート「このような時間にか!?」

青年兵「すでに玉座の間へお出ででございます!」

エリート「…ちぃ、一体何だと言うのだ」

皇太子「…まぁいい。すぐに向かう」

エリート「殿下…!」

皇太子「無下に帰すわけにもいくまい」

エリート「それはそうですが…何か目論見があるのかも…」

皇太子「…ん、チェックメイトだぞ?」

エリート「え…っ?」

コトッ

エリート「あっ!!…い…いや、こんなところに空きがあったか…!?」

皇太子「勝負は私の勝ちだな。さて、行くとしよう」

スタスタスタ

エリート「殿下!?…さては入れ替えましたな!大人気ない…っ」


351 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 03:27:35.15 ID:f98HRqIo
カツカツカツカツ…ギィッ

皇太子「…待たせた。何用か」

左大臣「これは殿下ァ。夜分にすみませんなァ」

皇太子「構わん。用件を述べよ」

左大臣「先日の強盗事件もようやく一段落着きましてなァ…」

皇太子「そうか、災難であったな」

左大臣「そこで、そろそろ議会を開こうかと……」

エリート「何!?」

左大臣「我らとて、国民からの税金を湯水のように使うわけにはいきませぬ」

青年兵「……」

左大臣「無駄な経費は早々に処置を施さねばなりませんからなァ」

皇太子「…もっともだな」

エリート「そ、それで……いつ議会を開かれるおつもりか?」

左大臣「そうですなァ……近日中、いや…数日中にはァ……」

青年兵「っ!?」


352 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 03:28:03.84 ID:f98HRqIo
エリート「急ぎすぎではないのですか?準備も何も…」

左大臣「準備?ただの話し合いに準備なの必要かね?」

エリート「それはそうですが……」

左大臣「それとも、何か小細工でも考えておるとかァ?」

エリート「……まさか」

左大臣「…どのみち票数で決議するもの。条件は一緒よ」

エリート(何をぬけぬけと…!票で左翼が上回る事は火を見るより明らかではないか!)

左大臣「準備に一日二日要します。出来次第すぐに連絡致しましょう」

皇太子「……分かった」

左大臣「予定は空けておいて下されよ?フッハハハ」

コツコツコツコツコツ…

青年兵「で、殿下……っ」

皇太子「致し方あるまい。いずれは分かっていた事だ」

エリート「……っ」

皇太子「とにかく今日はもう休むとしよう。お前らも下がるがいい」


353 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 03:31:28.70 ID:f98HRqIo


青年兵「…まずい事になりましたね…っ」

エリート「……」

青年兵「ど、どうなさいますか…?」

エリート「今更説得も難しいだろうしな……」

青年兵「い、いよいよ打つ手なし…ですか…」

エリート「…まだ時間はある。限りなく短い時間ではあるが」

青年兵「エリート様…」

エリート「とにかく、各方面の右翼協力者へコンタクトを取るぞ」

青年兵「は、はい!」

エリート「それから北の大軍師殿にもだ」

青年兵「明日の朝一番で伝令を飛ばします」

エリート「頼むぞ」

青年兵「はっ!それでは…おやすみなさい」

エリート「…ああ、おやすみ」


357 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 23:11:53.36 ID:f98HRqIo
コツコツコツ…

左秘書官「お疲れ様でした。いかがでした?」

左大臣「…別に、これと言った事もない」

左文官「馬車を正面へ回せ」

従者「ははっ」

左秘書官「それで…動きはありそうですか?」

左大臣「どうだかなァ…。動くにせよ大した手はあるまい」

左秘書官「それもそうでしょうが……」

左文官「しかし……」

左大臣「……」

左文官「ここ最近、性急ではありませんか?」

左大臣「…んー?」

左文官「あ、いえ…っ。なんと言いますか……」

左大臣「…ほぉ、焦っているとでも言いたいのかァ…?」

左文官「そ、そのような事は決して……!!」


358 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 23:12:29.79 ID:f98HRqIo
左秘書官「左文官殿が申される事も一理ございます」

左大臣「…なに?」

左秘書官「一連の騒ぎで一部の国民に不信感が出ております」

左大臣「……」

左秘書官「こちらのみ…というわけではありませんが……」

左大臣「…ふぅむ」

左文官「中には魔王軍と通じているなどという不穏な噂も…」

左大臣「……」

左文官「い、いや…っ!通じているなどというわけではなく…!」

左大臣「…貴様らはどう思うのだ?」

左秘書官「まさか、そのような事…微塵たりとも…」

左大臣「では構わんだろう。捨て置けい」

左文官「しかし……右翼の風説による罠とも考えられます」

左大臣「……失望したなァ」

左文官「……!?」


359 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 23:13:27.97 ID:f98HRqIo
左大臣「貴様らが物ともせぬ噂を…民が信じると思うかね?」

左秘書官「尤もですな」

左文官「……っ」

左大臣「最近慌しかったからなァ。貴様らも疲れておるのだろう…」

左文官「……」

左大臣「また忙しくなる。休めるうちにしっかり休めよ…?」

左秘書官「…はっ」

左大臣「今日はこのまま屋敷へ戻る。貴様らも直帰するが良い」

左文官「……は、ははっ」

左大臣「…ではなァ」

カツカツカツ…

左大臣「……そうそう」

左文官「…?」

左大臣「先の噂」

左秘書官「魔王軍と通じているというヤツですか?」


360 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 23:14:00.05 ID:f98HRqIo
左大臣「一つ…言っておくがァ、私はなァ……」

左文官「……」

左大臣「もし魔王軍と手を組む事が利益になるのならばァ……」

左秘書官「……!?」

左大臣「我らの理想とする国…世界の為とあらば、魔王軍と手を組むぞ」

左文官「っ!!」

左大臣「……フッハハハァ。もしもの話だよ」

コツコツコツコツコツ…

左文官「……怖い…お方だっ」

左秘書官「だが、それが左大臣様よ」

左文官「……っ」

左秘書官「己の正義とあらば、悪魔とも契約なさる…そんな方だ」

左文官「……あ、ああ」

左秘書官「左大臣様の理想は我らの理想…。さぁ、戻りましょう」

左文官「う……うむ」


361 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 23:15:36.07 ID:f98HRqIo
〜次の日〜

カツカツカツ…

エリート「…おはよう。眠れたか?」

青年兵「おはようございます…。一睡も出来ませんでした……」

エリート「…だろうな。私もだ」

コツコツコツコツ

皇太子「…おはよう……二人して顔色が優れんな。大丈夫か?」

青年兵「……おはようございます」

皇太子「気持ちの良い朝だな。さぁ朝食にしょうか」

コツコツコツ…

エリート「……大胆と言うか……暢気と言うか」

青年兵「まぁ…それが殿下の良いところでもあります」

エリート「まぁな」

青年兵「…あ。各方面への伝令は先程完了致しました」

エリート「ご苦労。さて…と、我々も朝食の共をするとしよう」


362 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 23:16:49.04 ID:f98HRqIo
右文官「はっ」

カツカツカツカツ…カサッ

皇太子「どれ……」

青年兵「うまく…いったのでしょうか…?」

エリート「確か一度は入国に失敗したと聞いたが…」

青年兵「その後に観光名義でもう一度出発なされました」

エリート「…そうであったな。して、殿下…如何なる内容で?」

皇太子「…これより東方の北側へ向かうとの事だ」

青年兵「北へ…ですか?」

皇太子「……ヤマタノオロチ討伐に参戦すると書いてある」

エリート「――っ!!」

青年兵「ヤ……ヤマタノオロチ…討伐!?」

皇太子「書の到着から逆算すると、既に交戦中かもしれんな……」

青年兵「え、援軍は…宜しいので!?」

エリート「同様の伝書は本部にも行っているだろう。それで動きがないとすると…」


363 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 23:17:42.70 ID:f98HRqIo
青年兵「しかし…っ、敵は強大と伺います…っ!」

エリート「そう簡単に援軍など出せぬさ。出来ていれば彼らが行く事もあるまい」

皇太子「そういう事だ」

青年兵「……っ」

皇太子「思ったより早かったな」

エリート「ええ。同盟後に共闘がベストではありましたが……」

皇太子「致し方あるまい。そうそう都合の良いようにはいかんさ」

青年兵「……」

エリート「あとは…何と…?」

皇太子「…うむ。こちらは吉報だ」

青年兵「…?」

皇太子「東方の王が面会に前向きだそうだ」

エリート「なんと…っ!!」

青年兵「やりましたね!」

皇太子「…まずは一歩前進だな」


364 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 23:19:42.78 ID:f98HRqIo
青年兵「しかしながら…今は時期が悪かったですね……」

エリート「まぁな。だがそう分かっただけでも収穫さ」

皇太子「……いや、待て」

エリート「…?」

皇太子「行こうではないか」

青年兵「へ、へ…っ?」

皇太子「東方へ行こうではないか。明日にでもすぐに」

エリート「なっ、何を仰っているのです!」

右文官「このような時に……」

青年兵「……あ…っ」

皇太子「…そうだ」

エリート「ま、まさか…この時だからこそ…行くというのですか!?」

皇太子「そうだ。良かったじゃないか…活路が見出せたぞ」

右文官「そ、それはそうですが……」

エリート「東方の事情すら分からぬまま行かれるなど……」


365 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 23:37:16.19 ID:f98HRqIo
青年兵「そ、そうですよ…!しかも東方ではヤマタノオロチと交戦すると……」

皇太子「かといって、本国に居れば左翼の思う壺ではないのか?」

エリート「……」

皇太子「まぁ…あちらにも都合はある。ダメなら東方観光でもしようではないか」

青年兵「殿下…っ」

右文官「……」

エリート「……分かりました。但し条件があります」

皇太子「何だ?」

エリート「一つは戦闘に関わらない事。一切の武装は持参致しません」

皇太子「…良かろう。それで、もう一つは?」

エリート「私も付き従います」

皇太子「…分かった。エリートと右文官の二人が共に来たまえ」

右文官「わ、私も…ですか?」

皇太子「君の仕事だろう?」

右文官「……は、はぁ」


366 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/05(日) 23:42:01.70 ID:f98HRqIo
皇太子「青年兵、君は本国に残り右秘書官と左翼の動きをチェックしてくれ」

青年兵「か、畏まりました!」

皇太子「いざとなれば右大臣にも手を借りると良い」

青年兵「…はっ!」

エリート「父には私からも口添えしておく」

青年兵「では、すぐに準備へ取り掛かります」

皇太子「頼んだ」

右文官「西方参謀殿にも伝書をしておきましょう」

エリート(これで一時的ではあるが…左大臣の思惑からは逃れられるか…)

皇太子「東方か…。手土産はどうするかな…」

エリート「……」

皇太子「…どうした、顔が険しいぞ。もっとリラックスしたらどうだ?ははっ」

エリート「……っ」

一抹の杞憂を残し、こうして皇太子らは東方入りをする事と相成った。

彼らが出航する丁度その頃、東方ではヤマタノオロチの討伐が完了したのであった…。


367 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/12/06(月) 00:20:20.44 ID:1OW6cvso
それではここまでにて!ご支援感謝感謝!
ではおやすみなさーい!ノシ

〜オマケ〜

皇太子「……ブツブツ」

ソーッ

青年兵「…で、殿下は何をなさってるのです?」

エリート「…さぁな。遠足気分で身支度でもしているんじゃないか?」

青年兵「ま…まさかぁ。はは…っ」

エリート「私も下準備をしなくてはな。いくぞ」

青年兵「はい」

スタスタスタ

皇太子「…折り畳み傘に…替えの下着…と」

ゴソゴソッ

皇太子「ん…?そういえば……」

ゴソッ

皇太子「……おやつはいくらまでだったか。まぁ…適当に持っていくか。はははっ」


379 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/06(月) 17:38:14.15 ID:9zXvfgEo
〜経済機関庁舎〜

左翼兵「とにかく事実関係を整理するのだ!」

左文官「いつの話だそれは!?」

カツカツカツカツ

左大臣「随分と騒がしいなァ……」

左文官「さ、左大臣様…っ」

左大臣「一体何があったのだァ?大商家が破産でもしたかァ…フハハァ」

左秘書官「殿下が出航されたそうです」

左大臣「出航?何処へだァ…?」

左秘書官「……東へ向かったと」

左大臣「東?…この期に及んで東方司令部を抱き込むつもりかァ」

左文官「無駄足だとは思いますが……」

左大臣「先日、右翼のヒヨッコが乗り込んで撃沈したらしいじゃないかァ」

左秘書官「青年兵ですね。確かに説得も出来ず引き下がっております」

左文官「…しかし、此度は殿下直々で…っ」


380 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/06(月) 17:38:59.61 ID:9zXvfgEo
左大臣「…フッハハハァ。本当に心配性な男よ…貴様はァ」

左文官「……っ」

左大臣「まァ、貴様の言う事も然りか。それで、殿下以外にはァ?」

左翼兵「エリート様と右文官様が同行の模様…!」

左大臣「秘書官やヒヨッコは抜きか。確かに本腰入れておるようだなァ」

左文官「司令部丸ごと抱え込む事は不可能でも…一部の切り崩し程度なら…」

左大臣「直々の演説で可能かァ?……ふぅむ」

左秘書官「……」

左大臣「わざわざくれてやる事もない…かァ。よし、手を回しておけい」

左秘書官「……気になりますね」

左大臣「…それ程の事かァ?」

左秘書官「いえ、殿下とてそこは分かっているのではないでしょうか」

左大臣「…何が言いたい?」

左秘書官「狙いは……本当に東方司令部なのでしょうか?」

左文官「議会と聞いて慌てて行動に移られたのでしょう」


381 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/06(月) 17:39:29.34 ID:9zXvfgEo
左大臣「……待て、どういう意味だァ?」

左文官「…で、ですから…近日中に議会との事で……」

左大臣「貴様ではない。秘書官…何が本当の狙いだと申すのだァ?」

左秘書官「殿下の狙いは……東方司令部の…更に東なのでは――」

左文官「…!?」

左大臣「な……に?」

左文官「まさか……東方との同盟交渉に…!?」

左秘書官「いや、あくまで推測ですが…可能性は無きにしもあらず」

左大臣「…成程なァ。抱え込むより易しと踏んだかァ」

左文官「い、如何致しますか!?」

左大臣「如何も何もなかろう。そこまでは追いきれんよ」

左秘書官「ひとまず東方司令部へ手を打ち、そこで様子を伺いましょう」

左大臣「…うむ。頼んだぞ」

左文官「……早急に東方司令部へ人をやるのだ!急げ!」

左大臣「……やってくれる……右翼」


382 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/12/06(月) 17:40:01.07 ID:9zXvfgEo
〜海上、現在〜

皇太子「……もう間もなく東方か」

エリート「…何ですかそれは?」

皇太子「……チョコレートだが。お前も食すか?」

エリート「…結構です」

右秘書官「さて、左翼は動きますかね?」

右文官「あれしきの事で撹乱出来たとは思えぬがな」

エリート「まぁそうでしょうね。しかし殿下不在では議会も何もありませんよ」

右文官「それもそうか……」

皇太子「……うーん、やや甘みが足りんな。これは外れか…」

エリート(一体…殿下はどこまでお考えの上で動いておられるのだろうか…)

海兵「申し上げます。まもなく東方、都へ入港致します」

皇太子「おっ、ご苦労」

右秘書官「やはり小型の船であればすんなり入港出来るようですね」

エリート「…さて、いよいよ本番だな」


371 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/12/06(月) 01:37:57.82 ID:MHMiWkDO
>>1乙!
殿下と東方の面々は相性良さそうだな
今から掛け合いが楽しみだwwww


372 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/12/06(月) 02:19:33.75 ID:wvkCXkUo
殿下、王子、帝・・・どうしてこの世界のお偉方は戦闘、外交の前線に立ちたがるのか

控えめなのは三男くらいじゃねぇか


373 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/12/06(月) 13:37:58.85 ID:hPMnuOwo
いちおつおつ
これ以上、人物(外交官等)が出るとキャラ増esくぁwwせdrftgyふじこlp


375 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/12/06(月) 16:40:06.80 ID:am1fTVco
>>372
上に立つ人間はその身を持って規範を示さなければならない

どっかの東の島国が異常に腐ってるだけ


377 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/12/06(月) 17:37:27.25 ID:9zXvfgEo
こんばんは。今日もご支援ありがとうございます!
確かに揃いも揃ってぶっ飛んでますね…
王子以外は多少自重するような気がします…

>>373
こ、これは不二子のような外交官を出せと!?…嘘です
自分でも把握が怪しくなってきたので新キャラは減ると思います↓続き



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