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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その37
432 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:03:21.79 ID:Xb01xrPxo
召喚士「聖騎士団……」

青年兵「聖王が率いていた、直属の騎士団です」

大軍師「聖騎士団は活動時期がわずか数十年でありながら、聖王の逸話もあって
      古くから脚色された文献などが多く残り、今もなお人気がありますね」

召喚士「へぇ」

大軍師「とは申しても、煌びやかなイメージとは裏腹に、実際は真逆であったようですけれど」

青年兵「そうなんですか?」

大軍師「どの文献にも貴族のようなイメージで描かれておりますが、
      初めて編制された国王直属の護衛ですから。とにかく力のみを求めたようです」

召喚士「つまり……」

大軍師「ワーカーや果ては罪人でさえ取り立てていたようですからね」

召喚士「!?」

大軍師「彼らの仕事は王を守り、魔物と戦い、そして死ぬ事です。誰も異論はありませんよ」

青年兵「そうだったんですね……」

大軍師「手記の主である彼もまた、罪人であったようですよ」

召喚士「……」


433 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:04:33.26 ID:Xb01xrPxo
 ドクンッ

召喚士「……?」

大軍師「最初から狙っての事なのか分かりませんが、この者も聖騎士団として――」

召喚士(な……んだ、今の感じ……っ)

大軍師「聖騎士団として――罪を恥じ、何時の日か誇りを持って――」

青年兵「……召喚士さん?」

召喚士「えっ? あ、ああ……ごめん。何でもない」

青年兵「……?」

大軍師「ともかく、この人骨は補給戦も絶たれ、この小屋で餓死したようですね」

青年兵「なるほど。それが今もなおずっと、残っていた……と」

召喚士「白虎老人さん達も同じような策を用いて、挑んでたんだ……」

大軍師「数百年、いやもっとでしょうか。何度も挑戦し届かなかった、まさに難攻不落の城」

青年兵「それが魔王城……」

大軍師「まずは城内への突入を成し遂げる為、最初の難関が待ち受けています」

召喚士「それって……」


434 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:05:31.84 ID:Xb01xrPxo
大軍師「はい。六道門です」

召喚士「……っ」

大軍師「正面側には2つの門があります。まずはその開門を試みます」

召喚士「分かりました」

大軍師「朱雀先生は援護に回って下さい」

召喚士「え……っ?」

大軍師「天才殿から言われておりますので」

召喚士「ど、どうしてっ!?」

大軍師「貴方達には、次の戦いが待っているからです」

召喚士「……っ」

大軍師「ここで力を使い果たしてしまっては、元も子もありません」

召喚士「で、でも……」

大軍師「その為にこれだけの者らが集まったのです。任せて下さい」

召喚士「……」

大軍師「貴方もですよ、大元帥」


435 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:06:14.21 ID:Xb01xrPxo
青年兵「……分かりました」

召喚士「まずは、どの援護に回りますか?」

大軍師「そうですね。朱雀先生には援護すべき方々がいらっしゃるのではないですか?」

召喚士「……」

大軍師「不意に此方へきたのは巡りあわせかもしれません」

青年兵「ええ。お陰で猛吹雪を押さえ込む事が出来ました」

大軍師「しかし、本来援護すべき者らは、此処に居ないのではないしょうか?」

召喚士「……いいんですか?」

大軍師「ご覧下さい。此方にはこんなにも素晴らしき方々が揃っておられるのですから」

 ドドオオォォォォ

王子「もっと押すのだ! スフィンクスはどうしたっ!? 盾にならぬかっ!」

帝「西国を援護せよっ。長槍を前面に押し出し、妖を近づけるなっ!」

 ズドオオォォォォ

皇太子「南下はさせるなよっ、押した後は手際よく退くのだぞ!」

左翼長「さっきの吹雪を凌いだワーカーや前線が小屋に避難してる! 救助を優先しろぉ!」


436 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:06:42.13 ID:Xb01xrPxo
大軍師「連日の戦闘でどの隊も疲労は勿論、あります」

召喚士「……っ」

大軍師「しかし見ての通り、意思の疎通や連携も出来上がりつつあります」

青年兵「ええ、その通りです」

大軍師「ですからご心配なく。守るべき方々を守ってあげて下さい」

召喚士「……はい……っ」

大軍師「援護に特遊を派遣しておりますが、それでも数が少ないですねぇ」

召喚士「……?」

大軍師「手の空いている部隊を、共にお連れ頂けませんか?」

召喚士「分かりました」

大軍師「それでは、小屋から脱出すると致しましょうか」

青年兵「そうですね、と言いたいところですが……結構囲まれてますよ」

大軍師「おや、この程度の魔物は造作もないのでは?」

青年兵「……まぁ」

召喚士「そうと決まればモタモタしていられませんね」ザッ


437 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:07:11.03 ID:Xb01xrPxo
 ドバンッ!!

サイクロプス「やっぱりいやがったァ! コソコソ逃げ回りやが――」

召喚士「不意打ちでごめんよ!」ババッ

 ゴッゴオオオオォォォォ!! ピキッ……ピシピシッ

召喚士「次ぃ!!」

コカトリス「おおぉぉぉぉ!!」

青年兵「出でよ、アンフィスバエナ!!」

大軍師「流石ですね、ご両者っ!」ドッゴオオォォォォ!!

召喚士「大軍師さんこそっ!」

青年兵「このまま一気に駆け抜けますよ!」

大軍師「朱雀先生は無理せず、我らにお任せを」

召喚士「ありがとうございます……ん?」

青年兵「どうしました?」

召喚士「……コカトリス、どうか……した?」

コカトリス「……いや、何でもない。退くならば今のうちだぞ」


438 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:07:40.38 ID:Xb01xrPxo
〜別の小屋〜

師匠「あーしんど……」

 チラッ

師匠「吹雪止んだのはいいけど、今度は大量の魔物」

 ガチャッ

師匠「!?」

マジシャン「ハッハ! なーにビビってんだよ?」パタン

師匠「何だ、テメーか。何しにきやがった」

マジシャン「何しにってお前、単身、吹雪の中に突っ込んでった友人を助けにだな……」

師匠「へいへいそいつはありがとよ。俺はいいからそっちの連中助けてやってくれや」

ワーカー「う……ぐぐっ」

竜騎士兵「はぁ……はぁ……はぁ」

マジシャン「回復薬がいねぇってのは不便だ……っな、くそっ」

 ビリッ……シュルシュルッ

マジシャン「止血と添え木は気安めだ。痛みはしばらく我慢してくれや」


439 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:08:29.55 ID:Xb01xrPxo
師匠「さーてさて、どうすっかねぇ」

マジシャン「強行突破しかねぇだろ」

師匠「まぁそれはそうなんだが……怪我人はここに置いてくか?」

マジシャン「それしかねーだろ。流石に担いで行くのは無理だ」

師匠「だわな。幸い、この小屋は結界石で出来てるみてーだし」

マジシャン「魔物も囲んじゃいるが、攻めてこねーもんな……ハッハ」

師匠「下手に動かすより、小屋に寝かせておいて救助させた方がいい、か」

マジシャン「あんまり放っておいたらこうなっちまうけどな」カラッ

師匠「こりゃあ……避難所にしたはいいが、餓死したパターンだな」

マジシャン「ったく、無謀な作戦だよ。こんなんで魔王城陥とそうってんだからよ」

師匠「今ほど技術も魔法も武器も優れてなかったし、当時はこれが勇敢だったんだろうよ」

マジシャン「勇敢と無謀も時代の移り変わりで大きく変化するってか。悲しいねぇ」

師匠「ああ悲しいもんだよ、でもな、悲しいけどこれ……戦争なのよね」

マジシャン「しみったれた事ヌカしてねーで行くぞ!」

師匠「へいへい……ガハハッ!」


440 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:09:20.83 ID:Xb01xrPxo
マジシャン「せーの……っ!!」

 バンッ!!

マジシャン「――!?」

西方司令「デ ス ト ロ イ!! コロース!!」

 ヒュッ……ドゴッシャアアアアァァァァ!!

師匠「あっぶねぇな! 味方まで殺す気かぁ!」

西方司令「イエース!! 邪魔者は死あるのみ!! 死ねええええぇぇぇぇ!!」

マジシャン「イカれてやがるっ、離脱だ」

西方司令「ああぁぁぁぁのおおぉぉぉぉ世おおぉぉぉぉにいいぃぃぃぃ――」

南方司令「アルティメットジャスティスパアアァァンチ!!」

 ギュオッ!! ドゴッシャアアアアァァァァ!!

西方司令「邪魔すんじゃねぇぞコラアアァァァァ!!」

南方司令「ツヴァイハンダーを装備したからと言って、いい気になるなよ?」

西方司令「てめぇこそワケわかんねぇ武器握って図に乗ってんじゃねぇってか死ね!!」

南方司令「貴様ぁ、我が正義を愚弄するかぁ!」


441 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:10:00.05 ID:Xb01xrPxo


 タッタッタッタッ

剣士「召喚士くんっ、戦況は!?」

召喚士「俺らは大丈夫です! 前線はかなり混戦状態で……」

剣士「……よし、僕らも動くとしよう」

大軍師「いや、剣士殿らには朱雀先生と行動を共にして頂きたい」

弓使い「どういう事?」

召喚士「俺はこれから、魔王城の裏門へ救援に向かいます」

大軍師「宜しければ貴方達も、手を貸して頂きたいのです」

東方司令「いいよ。行こうじゃないか」

青年兵「よし、それでは準備を……」

大軍師「大元帥はこちらの指揮をお願い致します」

青年兵「しかし……」

召喚士「青年兵くん、俺らなら大丈夫」

青年兵「……確かにこちらの指揮官が消えるのはまずいですね。分かりました」


442 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:10:35.97 ID:Xb01xrPxo
 パッカパッカパッカ

剣士「大人数で向かっても逆に目立つな……」

召喚士「ええ。他の方の突入に合わせて、城壁沿いを一気に駆け抜けましょう」

弓使い「幼女、乗って!」

幼女「うんっ!」ザザッ

召喚士「では、行ってきます」

大軍師「魔王城内でお会いしましょう」

召喚士「はい。必ず!」

東方司令「はぁっ!」

 ドドッドドッドドッ……

博士「少人数で大丈夫なのら?」

大軍師「トップランカーが何人いらっしゃると思っておいでで?」

博士「……ま、それもそうなのら」

大軍師「さて、此方も引き続き、城攻めへと参りましょうかね」

青年兵「はい」


443 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:11:04.61 ID:Xb01xrPxo
 ドドッドドッドドッ

東方司令「どけええぇぇ!!」

コボルト「――ッ!?」ガシュッ!!

東方司令「やっぱりツヴァイハンダーは楽だな。騎乗したまま攻撃できるし」

召喚士「あ、そういえば……」

東方司令「ボクが盾になる。お前は後ろから付いて来い」

召喚士「あ、はいっ!」

東方司令「このまま城壁に張り付くぞ」

剣士「行けえぇ――」

 ズウウウウゥゥゥゥン

馬「ヒヒイイィィィィン!!」

 ズギャアッ!! ドシャアアァァァァッ

弓使い「剣士っ!!」

東方司令「止まれええぇぇ!!」

召喚士「くうっ!」


444 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:11:48.13 ID:Xb01xrPxo
 ガガガガッ……ドドオオォォ

召喚士「剣士さんっ!」バッ

剣士「ぐ……っくぅ」

東方司令「沼に近づくなっ! 何かいるぞ!」

召喚士「!?」

 ズググッ……ズズッ

 沼より姿を見せたのは、醜く恐ろしい姿をした巨人グレンデル。

グレンデル「……グフフウウゥゥ」

弓使い「お、大きい……っ」

グレンデル「ここから先にはァ、近づけさせるわけにはァいかぬ!!」

東方司令「問答無用!」タンッ!!

 ババババッ!! ガキイイィィィィン!!

東方司令「――っ!?」

グレンデル「不意を突いたァつもりか! 遅いッ、遅いぞォ!」

東方司令「ちいぃーっ」


445 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:12:17.91 ID:Xb01xrPxo
 バギャッ!! ズザザザザアアァァ

召喚士「東方司令さ――」

東方司令「魔物を追えぇ!!」

召喚士「!?」

東方司令「デカブツのくせに……早い!!」

幼女「後ろっ!」

グレンデル「グハハアアァァ!!」

東方司令「させるかぁ!!」ジャキッ

 バキイイィィィィン!! ゴロゴロゴロッ

東方司令「……ぺっ」

召喚士「上だぁ!!」

剣士「っ!!」

弓使い「剣士いいぃぃ!!」

グレンデル「ワハハハハ! ツマラン連中――」

剣士「…っ」


446 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:12:57.63 ID:Xb01xrPxo
 ォォォォオオオ……ゴシャッ!!

グレンデル「……?」

 剣士めがけ上空から襲いかかったグレンデルは、脇にある森の中から射出された、

 巨大な結界石の矢に貫かれ、そのまま魔王城の城壁へと突き刺さった。

グレンデル「……ブ……ランブ……ラ……」ガクッ

召喚士「な、何が……どこから……」

幼女「あれっ! 助けに来てくれたんだっ!」

召喚士「……あっ」

 ドガガッ ドドオオォォォォ

召喚士「バーテン……さん! 皆さんも……っ!」

バーテン「ほれ、任務なんだろ? 早く行け」

戦士父「立てるか?」

剣士「ありがとうございます……っ」

左翼長「馬が潰されたか。おい、オメーの馬貸してやれよ」

騎士長「……仕方ないな。気に入ったところだったんだが」スクッ


447 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:13:47.03 ID:Xb01xrPxo
 パッカパッカパッカ

剣士「……え……っ?」

弓使い「う、嘘……っ」

幼女「赤兎? 赤兎だぁっ!」ニパァッ

召喚士「赤兎は……スグリーヴァ様の城で確か……」

騎士長「コイツは南方司令部が北関へ連れてきた軍馬に混ざってたんだ」

赤兎「……ブルルウウゥゥ」

騎士長「その馬なのかどうかは知らんが、剣士くんだったか、君に縁があるようだ」

剣士「……?」

左翼長「今もコイツが急に駆けだしてな。行き着いた先がココだったってワケさ」

バーテン「きっとお前らの危機を察知して、駆け出したんだろうよ」

剣士「赤兎……っ」

赤兎「……」パッカパッカ

剣士「……本当に……いいんですか?」

騎士長「ああ。どうせ城に張り付くまでの道を作るのが俺達の仕事。お役ゴメンだしな」


448 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:14:47.78 ID:Xb01xrPxo
剣士「……分かりました。ありがたくお預かり致します!」ザッ

赤兎「ブルルウウゥゥ……ッ」

剣士「馬体といい……この乗り心地といい、赤兎としか思えない」ポンポンッ

東方司令「先を、急ぐぞ」スクッ

召喚士「大丈夫ですか?」

東方司令「直撃は受けていない。気にするな」ザッ

左翼長「そんじゃ、しっかりな」

召喚士「はいっ!」

騎士長「あ、そうそう。お前――」

バーテン「野暮な事はすんなって」

騎士長「……そうだな。余計なお世話か」

召喚士「……?」

バーテン「気にすんな。無事に帰ってくりゃ分かるよ」

召喚士「はいっ、行ってきます!」

剣士「さぁ行こう……赤兎!」ドンッ!!


449 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:15:30.87 ID:Xb01xrPxo


西方司令「消えろぉ! この世から! あの世から! 現在過去未来からああぁぁ!!」

南方司令「唸る正義の拳ぃ! 轟く正義の剛脚ぅ!」ズッバアアァァァァン!!

西方参謀「うるせえったらありゃしねぇ……ヒック」

西方副司令「でも、あの2人のお陰で魔王軍はまともに連携も取れてないわよっ」

青龍士官「続けぇーっ!!」

竜騎士兵「おおぉぉぉぉ!!」

 バッシュウウゥゥゥゥン!!

白虎長「壁は……あと1枚よぉ!!」

王子「押し込めっ、セクメト!!」

セクメト「グオオオオォォォォン!!」

白虎嬢「ベヒーモス!!」

アマゾネス「行けぇっ! ワルキューレ!」

名代「もう……一息ですよぉ!」

帝「はああぁぁーっ!!」


450 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:16:20.34 ID:Xb01xrPxo
 ドッガアアアアァァァァ!!

槍侶「破った……っ!」

僧兵長「いやっ、まだだ!」

 ドッズウウゥゥゥゥン!!

グレンデル「グハハアアァァ!!」グワッ

名代「上様ぁ!!」

帝「――っ!!」

 ドガッシュウウゥゥゥゥ!!

グレンデル「……ちっ」

 ポタッ……ポタポタポタッ

上様「……っ」

旗本「……ぐ……ぐぶっ」ドシャッ

名代「上様を守れぇ!」

王子「……ちっ」

グレンデル「こ……んのやらああぁぁぁぁ!!」グワァッ


451 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:16:54.27 ID:Xb01xrPxo
 バッゴオオオオォォォォン!!

グレンデル「ゴハアアァァーッ!!」

僧兵長「今のうちに旗本殿をっ!」

グレンデル「な……何者ダァ!?」

名代「あれは……っ」

リヴァイアサン「……コオオオオォォォォ」

 タッタッタッタッ

玄武娘「させませんのっ!」

朱雀嬢「お立ちなさい魔物っ。いえ、立たせてあげますわっ!」ビシッ

ハーピー「そーれっ!」

 ドガガガガガガッ!!

グレンデル「ゴウッ、オウッ、ウガァ……ッ! ゴフッ!」

朱雀嬢「さぁ玄武娘、とどめを――」

玄武娘「ふえぇ……魔力切れですのぉ〜」ヨロヨロ

朱雀嬢「――っ!?」


452 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:17:44.70 ID:Xb01xrPxo
王子「セクメト!」

 ガカアアァァァァッ!! ズッガアアアアァァァァン!!

グレンデル「――――」ドシャッ

王子「……大丈夫か?」スッ

帝「すまぬ……っ」グイッ

朱雀嬢「貴女は肝心なところで何をやっているのかしらっ!」ガミガミ

玄武娘「ごめんなさいですの〜びえぇ〜!」

名代「旗本殿……っ、旗本殿!!」

旗本「……上様……は?」

名代「ご無事だ。此処に居られるぞ」

帝「旗本……っ」ギュッ

旗本「ご無事で……何よ……り――」

帝「旗本っ、旗本!!」

名代「武士道に殉ずる、見事なる働きでありましたぞ……っ」

帝「……馬鹿者っ、馬鹿者め……っ」ポロポロポロッ


453 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:27:26.09 ID:Xb01xrPxo
王子「帝殿。気を落とされるな……と言っても、難しいかもしれぬが」

帝「……っ」

王子「私も西国兵長を失った。心中はお察しする」

帝「……」

王子「しかし今は戦の最中。弔うのは後だ」

帝「……お主は……強いな」

王子「痩せ我慢しているだけさ。男だからね」

帝「……」ゴシゴシ

王子「さぁ手を。共に行こう、魔王城も目前だ」

僧兵長「妖の壁は突破した。あとは門とやらを破戒するだけよ!」

東方参謀「そうカ簡単ではないぞ? 全員でしっかり、連携を取って挑む」

白虎長「ええ。壁は破ったと言っても左右は囲まれてるわけだしね」

青龍士官「上空からの援護は我らに任せてくれ」

東方参謀「あとは連中が……しっかし張り付いてくれれば良いだけだな」

帝「……」


454 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/02(金) 18:37:22.64 ID:Xb01xrPxo
 ドッゴオオオオォォォォン!!

西方司令「うおらああああぁぁぁぁ!! 死ね死ね死ね死ね死ね死ねええぇぇ!!」

グレンデル「クソウゼェ!! こんのヤロウ!!」

西方司令「ギャーッハッハッハ!! 利かねぇ利か――」

 ビュオンッ!! ガキイイィィィィン……スポンッ

西方司令「ぎゃああぁぁぁぁ!! 死んだーっ!!」

グレンデル「バカが! 武器を失ってパニクってやがらァ!」グオッ

 バッギョオオオオォォォォン!!

グレンデル「ゴハアアァァーッ!!」ドシャッ

南方司令「立てっ!」

 グイッ

西方司令「ひいいいいぃぃぃぃっ!!」

南方司令「私だっ!」

西方司令「えっ!? あぁ、ひいいぃぃぃぃ!!」

南方司令「さぁ、道は切り拓いたぞ!」


459 名前:NIPPERがお送りします(愛媛県) [sage] 投稿日:2012/03/02(金) 19:25:50.43 ID:Wv1IOXmBo
さぁ手を、じゃねーよおおぉぉぉぉぉぉ


460 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/03/02(金) 19:40:03.36 ID:ivODv3Loo
>>1おつ

旗本の武士道をダシに使った王子は絶対に許さない…!


466 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/03/03(土) 09:12:01.58 ID:KuRe7mpq0
>>1おつんつん

召喚士が一瞬だけかっこ良く見えた


467 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/03/03(土) 11:55:31.17 ID:haMs7UmSO
雑談の新スレ(´・ω・`)
http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/1329994650/l20#foot


468 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/03/03(土) 20:18:04.00 ID:5KD3J+xVo
>>1乙
今日久しぶりにvipで>>1に似たSS書く人見たんだが、もうvipには書いたりしないのか?


473 名前:NIPPERがお送りします(長屋) [sage] 投稿日:2012/03/04(日) 02:11:28.10 ID:PwBAD18go
わああああい!!
JKだ!JKだ!


475 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2012/03/04(日) 02:31:31.61 ID:ZCWcEcy2o
バレたか…いや嘘です。JKがこんなもん書くかーい!
vipは会社から繋げず、家はいつもいつも規制で…もうほとんど見てもイナイヨ
てかこれ毎日書きながら他の書くのは遅筆には無理無理でごわす!↓続き



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