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囚姫「助けてっ!」詐欺師(ここはどこでしょう?) 落ちた・・・
- 57 名前: ◆wV/dOv7SG. []
投稿日:2010/11/25(木) 23:19:47.25 ID:XBs1J/qu0
─詐欺師のマンション
どさっ!!
詐欺師「いたたた・・・」
詐欺師(ここは、私のマンションですね。無事に帰ってこれたのでしょう)
詐欺師(日付は・・・2月13日、やはり向こうの世界と日付は同じですか)
詐欺師(しかし2月だというのにあの暑さ、向こうの世界の異常性を思い知らされましたね。こっちに戻ってきていきなり寒くなったので風邪でもひいてしまいそうです)ブルブル
ペカッペカッ
詐欺師(ん?携帯が光ってますね・・・実質向こうにいたのは2日と少しですから、重要な用件でも返事が送れて大事にはならないでしょう)
パカッ
詐欺師(あ、友からですね・・・何々?大きな仕事終えたんだろ?今夜飲みにいこうぜ!ですか)
詐欺師(送信日時は・・・えーと、12分前。なんというタイミングですか)
ピッピッピッピッピッ
詐欺師(わかりました、ちょっとお話したいこともあるので、バーで待ち合わせでお願いします・・・送信っと)パタン
詐欺師(さて、夜まで時間も余ることですし、久々に自分の布団で眠るとしますか)ゴソゴソ
すー・・・すー・・・
- 58 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/25(木) 23:20:55.86 ID:XBs1J/qu0
─夜 とあるビルのバー
マスター「いらっしゃいませ・・・おや詐欺師さん、お久しぶりです」
友「おせーよ詐欺師!」
詐欺師「すみません、少し着替えに手間取っていたもので」
友「いつもと大して変わらねーじゃねーか」ゲラゲラ
詐欺師「いえ、この腕時計とか仕事では着けてませんよ?」
友「おいおい、ブレゲ トラディションかよ・・・」
詐欺師「仕事で着けられるような品物ではないでしょう」
友「違いねえ、こんなもん着けてたら時計だけ狙われて斬られるかもしれねーからな」
詐欺師「しかし、なんだか友とこうやって飲むのも久しぶりな気がしますね」
友「そっちがデカイ仕事で忙しかったからじゃねーか、最近こっちは抗争も無くてヒマだっつうのによ」
詐欺師「最近はどうなんです?そちらの様子は」
友「そうだなあ・・・一度デカイ抗争があってからは小さな小競り合いが何度かあったけど他はなんもナシだ、平和なもんさ」
詐欺師「あまり波風を立てすぎると警察も黙っていないでしょうし、それくらいがちょうどいいですよ」
友「でもよお、なんかこうぱーっとやりてえよな」
詐欺師「先代様もそんなことを言って今は刑務所の中じゃないですか」
友「あれが漢の生き様ってもんよ!」
詐欺師「ヤクザの考えはよくわかりませんね」
友「お前みたいにみみっちくセコセコ稼ぐよりマシだぜ?」
詐欺師「それもそうかもしれませんね」クスクス
友「だろ?」ケラケラ
- 61 名前: ◆wV/dOv7SG. [] 投稿日:2010/11/25(木) 23:22:21.08 ID:XBs1J/qu0
詐欺師「マスター、マティーニをいただけますか?」
マスター「いつものやつで?」
詐欺師「お願いします」
友「おい、いつものってなんだよ?」
詐欺師「ああ、私はそんなにお酒に強くありませんので少しウォッカの量を減らしてあるんですよ」
友「はっはあ、そういやお前は弱かったな・・・飲まねーといつまでたっても強くなれないぜ!」
詐欺師「強くても便利かもしれませんが、弱くても便利なんですよ?」
友「ったく、おめーはそういう見方しかできねーからなあ・・・マスター、俺はヘルメスだ」
マスター「はい、少しキツめにしますか?」
友「ったりめーだ、ガツガツしたのが飲みたいぜ」
マスター「お任せください」
詐欺師「そういえばマスター」
マスター「なんでしょう?」シャカシャカ
詐欺師「メスカルっていうお酒がありますよね?ここにあるでしょうか?」
マスター「メスカルですか・・・メスカルというのは竜舌蘭の根を醗酵・蒸留して作られるお酒の総称で、テキーラのことですよ。テキーラというのはメスカルの中でテキーラ村という村で作られたもののことを言います」
詐欺師(あれはテキーラだったのですか・・・飲んだことがあるのにおかしいですね)
マスター「他のメスカルだと竜舌蘭に付く虫がボトルに入ったグサノ・ロホがあります、これですね」ゴトッ
詐欺師「・・・しまってください」
マスター「失礼しました」
- 62 名前: ◆wV/dOv7SG. [] 投稿日:2010/11/25(木) 23:23:27.38 ID:XBs1J/qu0
友「ところでよ、話したいことがあるとか言ってなかったか?」
詐欺師「ああ、そのことですか・・・」
友「なんだよ、ずいぶんもったいぶるじゃねーか」
詐欺師「いえ、私はこの2日間エジプトにいたのですよ」
友「ハアッ!?エジプトだあ!?」
詐欺師「はい、大仕事を終えた体を癒しに少し旅をしていました。実は昼過ぎに帰ってきたばかりなんですよ」
友「しかしなんでまたエジプトに・・・」
詐欺師「なんとなく、ですかね。特に理由はありませんよ」
友「それで?エジプトはどうだったよ?」
詐欺師「特に衝撃的な事件はありませんでしたね、現地の人間に頼まれて少し仕事をしたくらいでしょうか」
友「お前はエジプトに行ってまで仕事してんのかよ、ホント好きだよな」
詐欺師「好きでやっているわけじゃありませんよ、報酬がもらえるからやっただけです」
友「トラディション巻いてるような奴が報酬とか、やっぱりみみっちいぜ?」
詐欺師「お金はあって困ることはないでしょう?で、そこである一家と出会いました」
友「ある一家?」
詐欺師「そこは村の村長さんの家で、私を歓迎してくれましたよ」
友「おいおい、まさかオチはそれじゃねーだろうな?そんなオチつけやがったら指ツメさせんぞ」
詐欺師「怖いことを言わないでください、それだけじゃないですよ。そこにかわいい娘さんがいたんです」
友「マスター、警察呼んでくれ」
マスター「了解しました」
詐欺師「そこで妙な団結力を発揮しないでください」
マスター「冗談です」
- 70 名前: ◆wV/dOv7SG. [] 投稿日:2010/11/26(金) 00:00:02.14 ID:pwkdxaip0
詐欺師「別にそういう意味で言っているわけじゃありません、ただ笑顔をいつも絶やさない子で、今回の仕事にも関係があっただけですよ」
友「そいつはいくつなんだ?」
詐欺師「15歳と言っていましたね」
友「やっぱ警察呼んでくれ」
マスター「これはマズいですね、早く法の下に捌きを受けねばならないようです」
詐欺師「・・・まあいいでしょう。まあ、この話はここで終わりなんですけどね」
友「やっぱ指ツメろお前、オチがついてねーじゃねえか」
詐欺師「ひどいですね、これでも頑張って話したほうなんですが」
友「お前は口八丁で相手を騙す仕事してんだろ?もうちょいがんばれや」
詐欺師「と言われましても、特に面白い出来事もなかったんですよ」
友「しかし、お前の口からガキといえど女の話が出てくるとは・・・まさかそのガキに惚れたのか?」
詐欺師「そんなわけないじゃないですか、ただ・・・こんな幸せそうな顔で笑う人もいるのだと思っただけですよ」
友「確かに、俺たちみたいな世界で生きてると心がすさんじまっていけねーよな。そういう顔を見ると俺も胸が苦しくなるぜ」
詐欺師「おや、友にもそんなことを思える心が残っていたのですね」
友「ひどいぜおまえっ!」
詐欺師「ちょっとした仕返しですよ」クスクス
- 71 名前: ◆wV/dOv7SG. [] 投稿日:2010/11/26(金) 00:01:30.80 ID:pwkdxaip0
そしてさるってたすまん
前スレ書き込めないからこっちでやりますわ
最初からの人もいると思うけどこのペースなら多分今日中に終わる
そしておなか痛い・・・
- 72 名前: ◆wV/dOv7SG. [] 投稿日:2010/11/26(金) 00:03:33.41 ID:pwkdxaip0
バタンッ!ドタドタドタッ!!
ボーイ「何だてめえっ!」
???「るせえっ!○○組の友って奴はどいつだぁっ!」
友「やべえな、鉄砲玉だ・・・」ヒソヒソ
詐欺師「どうします?逃げられますか?」ヒソヒソ
友「無理だろ、この店には裏口もねーんだよ」ヒソヒソ
ボーイ「ここを○○組のシマって分かってんのかっ!」
鉄砲玉「黙ってろっつってんだろっ!」バーン
ボーイ「ぐがっ・・・げふっ・・・」バタリ
友「てめえっ!ウチのに何しやがんだこらあっ!」バンバン
詐欺師「うわっ!こんなとこで・・・」
マスター「詐欺師さん、こちらに」スッ
詐欺師「カウンターって弾に当たっても大丈夫なんですか?」
マスター「ご心配なく、装甲版を中に入れてありますから」ニコッ
詐欺師(実はこのマスターが一番強いのではないでしょうか・・・)
バンッ!バンバンッ! ・・・・・
マスター「終わったようですね」ゴソッ
詐欺師「ええ、こんなことがよくあるんですか?」ゴソゴソ
マスター「最近はおとなしかったんですが、久しぶりのことですよ」
友「おお、無事か詐欺師」
詐欺師「まあなんとかなってますよ、ところで鉄砲玉の方は?」
友「ああ、こいつか?」グリッ
- 73 名前: ◆wV/dOv7SG. [] 投稿日:2010/11/26(金) 00:05:15.83 ID:pwkdxaip0
鉄砲玉「うぐっ・・・は、放せっ・・・!」
友「ああっ!?てめえウチの殺(ヤ)っといて何ほざいてんだよっ!ああっ!?」
鉄砲玉「何も喋らねえぞ・・・げふっ・・・」
友「そうかいそうかい・・・ほんなら死ねやコラ」バンッ
詐欺師「っ・・・ふう、この光景は何度見ても慣れませんね」
友「しかしヤベえな、こんなところで撃ち合いしちまったらすぐにサツ来ちまうぜ」
マスター「早くお逃げになってください若、後は私にお任せを」
友「悪いなっ!ほらっ、早く行くぜ」
詐欺師「わ、わかりました・・・ご馳走様でした」
マスター「またいらっしゃってください」
友「ああそうだ」ピタッ
詐欺師「っ!?」ドンッ
詐欺師「ちょっと、いきなり止まらないでくださいよ」
友「ああ、わりいわりい・・・んで、マスター」
マスター「なんでしょう?早くお逃げにならないと時間が」
友「わかってるよ、ボーイの葬儀はしっかりな。俺をかばってくれたんだから」
マスター「わかりました、確実に手配します」
友「んじゃっ!」
バタバタバタ・・・
- 74 名前: ◆wV/dOv7SG. [] 投稿日:2010/11/26(金) 00:06:39.67 ID:pwkdxaip0
─詐欺師のマンション
友「ふう・・・さすがにこの寒い中でもマラソンすると汗かくんだな」
詐欺師「ぜっ・・・ぜっ・・・友みたいに運動が得意ならいいかもしれませんが、私は日ごろの運動不足がたたって汗どころじゃ・・・ありませんよ・・・ぜえっ・・・」
友「情けないぜオイ」
詐欺師「そんなことを言われましても・・・って、友!血が・・・」
友「ああ、心配すんな。かすり傷だ」
詐欺師「でも一応手当てをしないといけませんよ」
友「心配性だなテメーは、大丈夫だっつの。ここまで送ればもう平気だろ、俺は帰るぜ」
詐欺師「抗争になりそうですか?」
友「わからねーな、ならないように努力はしてみるけどよ」
詐欺師「無茶はしないでくださいね、友は私の唯一と言ってもいい友人なんですから」
友「おうよ、お前も一応しばらくは身を隠せよ?もしかしたら狙われてるかもしれないからな」
詐欺師「わかりました。頑張ってくださいよ、7代目」
友「任せてくれ、お前が救った○○組、俺がツブす訳にはいかねーからな!」ニヤッ
- 78 名前: ◆wV/dOv7SG. [] 投稿日:2010/11/26(金) 00:08:31.13 ID:pwkdxaip0
─友の帰り道 路上
友(ヤベえな・・・意識がはっきりしなくなってきやがった・・・)ヨロヨロ
友(これは死ぬだろうな、多分・・・まあアイツが怪我しなかっただけでも良しとするか)ドサッ
友(アイツは何度も俺を助けてくれたからな、こんなどうしようもないロクデナシの俺を・・・そういや俺がオヤジに日本刀で切られそうになったときも体張って止めてくれたっけか)ズル・・・ズル・・・
友(ったく、普段は口ばっかのクセしやがって、そういうときだけ漢見せやがんだよなアイツは・・・)
友(そういやエジプトでガキに会ったって言ってたな、まあそのガキはねえだろうけど、アイツにもいつか好きになる女ができるといいよな)ハア・・・ハア・・・
友(くっそ、せっかく○○組を救ってくれたってのに・・・ロクに恩返しもできずに死んじまうのかよチクショー!)ドンッ!
友(へへっ、俺らしくもねえか。アイツを守れたことでちょっとは恩返しできたかもしれねえしな・・・わりいな詐欺師、ちっとばかし・・・先に・・・逝く・・・ぜ・・・・・・・)
─詐欺師のマンション
詐欺師(・・・?)
詐欺師(何か嫌な予感がします・・・まさか・・・いや、そんなはずはありませんよね、任せてくれって言ってましたから)
詐欺師(あっちの世界に行きましょう、あそこなら誰も追ってはこれないでしょうから)
詐欺師「我が天幕へ!」
シュンッ!─
- 79 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/26(金) 00:09:36.52 ID:sSzWzDBL0
微妙に加筆されてる?
前スレでは>>73の葬儀の話はなかったが
- 80 名前: ◆wV/dOv7SG. [] 投稿日:2010/11/26(金) 00:11:04.52 ID:pwkdxaip0
ごめん・・・マジで眠い
Vip落ちたり色々とアクシデントあったせいで最初からだし・・・
前スレから読んでる人にはとても申し訳ないんだが続きは朝と夜(PM11:00)でいいか?
- 82 名前: ◆wV/dOv7SG. [] 投稿日:2010/11/26(金) 00:13:13.20 ID:pwkdxaip0
>>79
ああ、もしかしたらそうかも
ところどころ直してるから、どこをいじったか覚えてないわww
- 83 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/26(金) 00:14:08.96 ID:ClIvpLoC0
おkおk
結末ちゃんと書いてくれるならなんでも良い
腹痛も治しなよ。
- 84 名前: ◆wV/dOv7SG. [] 投稿日:2010/11/26(金) 00:15:06.53 ID:pwkdxaip0
とりあえずさる食らうまでは投下してく
切れたらさる食らって寝たと思ってくれ
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