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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その12
101 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/22(月) 23:51:47.13 ID:QnaMkhEo
〜東の街、宮廷〜

ザッザッザ…

騎都尉「……」

戦士「…なぁ」

騎都尉「あん?」

戦士「……」

騎都尉「本当にこれでいいのか?」

戦士「!?」

騎都尉「そんな顔だな。何度も言うが…」

戦士「お見通し…ってか」

騎都尉はそっと微笑む。

戦士「本当に良いんだよな…」

騎都尉「何が正しいのかなんてやってみにゃ分らんよ」

戦士「……」

騎都尉「勝利者のみが正義を得る。そんなもんだろ」


102 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/22(月) 23:52:48.76 ID:QnaMkhEo
ザッザッザ…

騎都尉「お前はこの馬を使え」

戦士「…分かった」

騎都尉「それとも、コイツに乗ってみるか?」

戦士「……」

騎都尉「いい馬だろ。気性は荒いが…強い!」

戦士「…良い瞳だ。俺にはとても扱えそうにない」

騎都尉「…しっかり付いて来いよ」

戦士「ああ。そのつもりだ」

騎都尉「まずは俺ら二人…一点突破で突きぬける」

戦士「…一点…突破」

騎都尉「期待してるぞ?お前の力…」

戦士「俺は…いt¥や、やるしかないか」

騎都尉「4時間後に発つ。準備をしておけ」

戦士「…分かった」


103 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/23(火) 00:02:30.57 ID:s1X5Q9Ao
〜奥の間〜

金角「いよいよ開戦ですな」

銀角「まさかここまで事がおおきくなるとは…ふふふ」

金角「予想以上の結果となりましたな…!」

夫人「うふふっ…。どうなることやら…」

銀角「騎都尉が何やら張り切っておる模様…」

金角「どれ、本隊と後詰の手配でも始めるかの…」

銀角「動かしますかな?」

夫人「まだ人間だけでよかろうて…」

金角「では、我らはこれにて…」

銀角「失礼致しまする」

スッ…

夫人「…うふふ」

夜空に浮かぶ月明かりが、庭の池へとぼんやりと映し出される。

夫人「まもなく…開戦♪」


104 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/23(火) 00:07:07.10 ID:s1X5Q9Ao
〜西の街、正門〜

パッカパッカパッカ…ドドッ

白馬騎士「よし…。整列したな」

剣士「……」

召喚士「…」

白馬騎士「これより東に対し、宣戦を布告する!」

騎馬隊「…っ!!」

白馬騎士「魔物と結託し、華国を混乱へと招き…」

側近「……」

白馬騎士「挙句、老文官殿を抹殺。暴挙極まりない!」

若文官「……」

白馬騎士「このまま静観すれば更なる力をつけ…武力行使で潰されるであろう」

召喚士「……」

白馬騎士「そうなる前に、こちらから叩く!!」

騎馬隊「おぉ!!」


105 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/23(火) 00:10:21.29 ID:s1X5Q9Ao
白馬騎士「今や東に残る軍人は、魔物の存在を知っている」

剣士「…?」

白馬騎士「魔物と同様と思え!躊躇するな!!」

騎馬隊「おおっ!!」

白馬騎士「華国と後継者であられる三男様の為に…」

バッ!!

白馬騎士「行くぞっ!出陣っ!!」

騎馬隊「うおぉ!!」

パッカパッカパッカ…パッカ…

三男「……」

側近「さぁ、三男様は皆の帰りを祈り待ちましょう」

三男「…う、うむ」

若文官「我らは兵站の準備を…!!」

側近「そうであるな。急ごう」

テクテクテクテクテク…


106 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/23(火) 00:13:04.96 ID:s1X5Q9Ao
〜北の街〜

ヒュバッ…スタッ…

影忍「…動いたぞ」

弓将軍「…まことか!?」

影忍「西の連中が日の出前に出陣を開始した」

弓将軍「…狙い通りだな」

影忍「奇襲をかけるつもりらしいが……」

弓将軍「何か問題が…?」

影忍「…東も既に動いておる」

弓将軍「ほぉ…」

影忍「事態は予想以上に早いぞ」

弓将軍「…次男様は?」

影忍「寺でご就寝だ」

弓将軍「……軍備を整えておく。いつでも動けるようにな」

影忍「承知した。…逐一報告する」


107 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/23(火) 00:16:20.15 ID:s1X5Q9Ao
シュバッ!!……

弓将軍「…面白うなってきたぞ…!!」

〜分かれ道〜

パッカパッカパッカ…

騎馬隊「進軍停止ーっ!!」

白馬騎士「よし…今より編成を……ん?」

騎馬隊「将軍…!何やら人影が…!?」

パッカパッカパッカ…

白馬騎士「馬が二頭…!?」

パッカパッカパッカ…

騎馬隊「……あっ…あぁ…!!」

パッカパッカパッカ…

騎馬隊「あの…赤馬は…!?」

騎都尉「……よぉ!!」

白馬騎士「騎都尉っ!!」


108 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/02/23(火) 00:27:24.31 ID:s1X5Q9Ao
それではここまでにて…ご支援感謝でございます!
それでは、おやすみなさい!ノシ

〜オマケ〜

盗賊「し、試験…頑張ってな!おっ、お前なら…きっとその…だ、大丈夫!」

魔道士「明日試験だそうですねっ!」

クルクルッ…クルンッ

魔道士「合格のおまじないです!頑張って下さいねっ!エヘヘ!」

召喚士「皆さん…頑張りましょう!努力はきっと報われます!」

〜オマケ2〜

リザード「…ちっ、ツモれねぇか!」

召喚士「ポンッ!(空テンのくせに何を…!)」

召喚士、リザードの八索をポン。

スケル(バッカヤロウ!緑一色まっしぐらじゃねぇか!!)

ゴルリン(二、四索が手元に一枚…六索は見えねぇな)

リザード(充分あるぞ!32000点…!!)

召喚士「……」

〜行け、一索(コカトリス)!!続く〜


110 :GEPPERがお送りします [] :2010/02/23(火) 01:26:41.94 ID:ODf5lFw0
戦士のやる男率が急上昇wwwwwwwwww


114 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/02/23(火) 16:39:45.14 ID:vLbtaNoo
こんにちは!今日は暖かいですね!
過ごし易くて非常に助かります!↓続き


115 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/02/23(火) 16:40:15.08 ID:vLbtaNoo
騎都尉「…やっぱりな。お前ならこう出ると思っていた」

白馬騎士「毎度毎度…目障りな奴だ」

騎都尉「こっちの台詞だ。…行くぞ」

戦士「お、おう」

白馬騎士「たったの二騎?何を考えて……」

ドドッ!!

白馬騎士「一騎打ちか!?だが貴様の相手などしている暇はない!」

白馬騎士は迫り来る騎都尉に向け、槍をなぎ払う。

ヒュオッ!!…ブンッ!!

白馬騎士「何っ!?」

騎都尉「こちらとて貴様の相手をしている暇はない!」

ドドッ…ドドッ…

騎都尉「行くぞ!このまま突破する!!」

戦士「…!!」

白馬騎士「何だと!?止めろ!回り込め!!」


116 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/02/23(火) 16:41:06.67 ID:vLbtaNoo
ドドッドドッドドッ…

騎都尉「うおりゃあああ!!」

ブンッ!!…ザシュゥッ!!…ザンッ!!

騎馬隊「くそぉ!止まらねぇ…っ!!」

騎都尉「はーっはっは!雑魚どもが…道を空けろぉ!」

騎都尉は行く手を遮る騎馬隊を、次々と戟で葬り進む。

騎都尉「斬りたくないんだろ?斬る必要はねぇ!」

戦士「……」

騎都尉「俺が道を拓く!そのまま続けっ!!」

戦士「くっ…。ああ!!」

騎馬隊「うわああぁ!!騎都尉だぁ!」

ザシュッ!!…ドスゥ!!…ブオンッ…ドシャア!!

騎馬隊「バ…バケモノだ!勝てるわけ……」

白馬騎士「たったの二騎だぞ!食い止めろぉ!」

騎都尉「さぁどけどけぇ!道を開けろ!はーっはっは!」


117 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/02/23(火) 16:41:34.76 ID:vLbtaNoo


召喚士「何か騒がしいですね…?」

剣士「前線で何かあったのか?」

召喚士「まさか…敵…?」

ドオォォンッ!!…ビリビリビリッ!!

召喚士「!?」

剣士「この…威圧は!?」

騎馬隊「…うわああぁ!!」

ドドオォンッ…ドオォンッ…

騎馬隊「ひぎゃあああ!!」

召喚士「悲鳴!?それにこの音は…?」

剣士「やはり様子がおかしい!僕らも行こう!」

召喚士「はい!!」

タッタッタッタッタ…

二人は急ぎ乗馬し、前線へと向かう。


118 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/02/23(火) 16:42:00.06 ID:vLbtaNoo
ドドッドドッドドッ…

召喚士「あれは…!?」

剣士「東の!騎都尉…!!」

騎都尉「はーっはっはっは!どけぃ!!」

召喚士「くっ!」

チャキッ!!

白馬騎士「させるかぁ!!」

ドドッ…ブンッ!!…ギキィィンッ!!

騎都尉「本当に…邪魔なヤツだなお前は…!」

白馬騎士「お前こそ…っ、さっさと消えろ…!」

ギチギチギチィ…チュインッ!!

両者は打ち競り合った後、間合いをとり同時に魔法を放つ。

ドドオォンッ!!ブシュウゥゥッ!!…

剣士「水蒸気!!」

召喚士「またか…!周囲が…」


119 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/02/23(火) 16:43:06.24 ID:vLbtaNoo
召喚士はレイピアを手に構え、正面へ向ける。

召喚士「はぁ!!」

ゴウゥッ!!

剣士「突風で水蒸気を…飛ばしたのか!」

召喚士「いた!あそこだ!!」

騎都尉「うおりゃあ!!」

ガインッ!!…バシィ!!

白馬騎士「くぅ!!」

ドサァッ!!

騎都尉「さーて…トドメ……」

召喚士「はあっ!!」

ブンッ!!…ゴウゥッ!!

騎都尉「くっ…!風だと!?」

召喚士「剣士さん!」

剣士「おぉっ!!」


120 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/02/23(火) 16:44:11.66 ID:vLbtaNoo
ババッ…ヒュオッ!!……キイィィンッ!!

剣士「くぅ…っ!防ぐとは…!!」

騎都尉「槍ならまだしも…剣なんぞ…!」

召喚士「まだまだぁ!!」

騎都尉「ちぃ!!」

剣士「召喚士くん!後ろだ!!」

召喚士「何っ!?」

ブオッ!!…チュイイィンッ!!

召喚士「…ぐぅ…!二人いたのか…!」

白馬騎士「なんとか…防いだか!」

召喚士は突如霧の中から突き出された槍を、

かろうじてレイピアで防ぐ。

召喚士「……っ!?」

戦士「その声…召喚士か…?」

召喚士「戦……士…!?」


121 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/02/23(火) 16:44:40.05 ID:vLbtaNoo
召喚士が戦士の槍を、騎都尉が剣士の刃を受け止め、

徐々に水蒸気で出来た霧が晴れてゆく。

召喚士「何で…戦士…が?」

戦士「召喚士!?…それに…剣士さんも!」

騎都尉「ふん!」

バシッ!!

剣士「ぐぅ…!!」

騎都尉「あー、お前らあん時の…」

召喚士「……どうも」

白馬騎士「騎都尉、退け!さもなくば…」

騎都尉「お前に俺が討てるのか?」

白馬騎士「…討つさ」

騎都尉「……」

戦士「……」

騎都尉「お前はどうする?」


122 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/02/23(火) 16:46:28.26 ID:vLbtaNoo
戦士「俺は……」

ブンッ!!…バキィッ!!

戦士「…っつう!!」

騎都尉「その二人を連れて去れ」

戦士「!?」

騎都尉「良かろう。退く代わりにお前も退け」

白馬騎士「それは無理だ」

騎都尉「分からんのか!」

白馬騎士「貴様こそ…何故そうも東に固執する!?」

騎都尉「……」

バッ!!…パッカパッカ…パカラッパカラッ…

戦士「!!」

白馬騎士「…奴の言う通り、退いて頂いて結構です」

召喚士「……」

白馬騎士「今のうちに南へお逃げ下さい」


123 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/02/23(火) 16:47:42.28 ID:vLbtaNoo
召喚士「……しかし」

剣士「東にはまだ魔物がいるのでしょう?」

白馬騎士「……」

戦士「…」

白馬騎士「貴方達の目的は達成したでしょう」

戦士「だからみすみすこの状況を捨てて去れ…ってか?」

白馬騎士「他人の為になぜそうまで…」

召喚士「人の力を…信じたいからです!」

剣士「そう。なぜいがみ合わなければいけないのか…!!」

戦士「人だけじゃない!魔物だってそうだ!!」

白馬騎士「……」

召喚士「同じ志を持って…どうして一つになれないんです!?」

白馬騎士「それが分かれば…苦労はしないよ」

剣士「……」

召喚士「とにかく元凶である魔物は…倒します!」


124 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/02/23(火) 16:48:10.63 ID:vLbtaNoo
〜北の街〜

弓将軍「東西の戦いが始まっております」

次男「…なんという」

魔道士「…」

盗賊「……」

弓将軍「我ら、これより分かれ道へと進軍致します!」

次男「何をするつもりだ…?」

弓将軍「両者が争えば国内への多大な被害は必須…」

影忍「……」

弓将軍「被害を最小限に留めたく…!!」

次男「ならば私も行こう」

弓将軍「何を仰います。ここはお任せを…」

次男「…分かった。ならば行って参れ」

弓将軍「ははっ。影、お客人。それでは……」

次男「お前の部隊のみで行け」


125 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/02/23(火) 16:49:50.36 ID:vLbtaNoo
弓将軍「…と…申しますと…?」

次男「影は私が雇った者だ」

影忍「……如何にも」

次男「それにお客人は正式に国の客人として扱っておる」

弓将軍「は…ははぁ」

次男「つまりは三名共に私の直下にある…という事だ」

弓将軍「……っ」

次男「お前に指揮権はない。…行けい」

弓将軍「……ははぁ!」

弓将軍は一礼し、寺を後にする。

次男「……」

影忍「……」

次男「さて、参ろうか」

魔道士「あ、あの……?」

次男「我らも戦場に…参ろう!」


126 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/23(火) 17:11:19.95 ID:WR.EtYDO
次男よく言った!


127 :GEPPERがお送りします [] :2010/02/23(火) 17:38:18.32 ID:rhfTGYAO
次男カッコよすぎだろ


128 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/02/23(火) 18:40:06.73 ID:vLbtaNoo
それでは帰ります!久々に早く帰れる!


133 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/24(水) 01:30:55.31 ID:GGYw5Kko
ヒヒーン…ドドッ…カチャカチャカチャッ…

騎馬隊「左翼、配置を正せぇ!若干かかり気味だぞ!!」

剣士「……」

白馬騎士「三人は突撃後…そのまま宮廷へ」

剣士「分かりました」

白馬騎士「これで終わる…。やっと終わるんだ」

召喚士「…白馬騎士さん」

白馬騎士「…皆、これが戦いが正念場だ!!」

騎馬隊「おぉーっ!!」

白馬騎士「再び平和な華国を取り戻す為…」

戦士「……」

白馬騎士「各々方の命…私が預かるぞ!!」

騎馬隊「おおぉっ!!」

白馬騎士「全軍…目指すは西門なり…!進めぇ!!」

ドドォッ…



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