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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その28
294 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:11:01.66 ID:d/iJFa8Fo


パッカパッカパッカ…ドドォ

白馬騎士「ここで良いのか?」

剣士「ええ。ここからは歩いて行けますので。ありがとうございました」

三男「こちらこそ有難う。本当に助かったよ」

剣士「いえいえ」

白馬騎士「それでは、我らもこれから出兵なのでな」

剣士「はい。頑張って下さいね」

白馬騎士「ありがとう。それでは」

三男「また、会おう」

ドドッ…パッカパッカパッカ…

剣士「……」

ザッ…テクテクテク

剣士「……っ」

グッ…タッタッタッタッタ…


295 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:11:33.82 ID:d/iJFa8Fo
〜剣士の村〜

剣士「ただいま〜」

パタパタパタッ

幼女「おかえりなさ〜い!」

弓使い「どうだった?」

剣士「うん。無事、終わったよ」

弓使い「良かったわねぇ」

剣士「華国だけじゃなく、東方も西国もみんな集まって、そりゃあ凄かったよ」

幼女「へぇ〜っ! 楽しそう〜」

弓使い「楽しくないわよぉ〜。だって、戦争のお話よ?」

幼女「あっ、そっかぁ……」

剣士「……うん」

スタスタスタ

弓使い「あっ、ご飯は……どうする?」

剣士「いいや。ちょっと休むよ」


296 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:12:11.10 ID:d/iJFa8Fo
スタスタスタ…パタン

幼女「……?」

弓使い「……」

ドサッ

剣士「……」

ベッドへ寝転ぶ剣士は、ぼんやりと天井を見上げる。

剣士(いよいよ戦いは始まった……)

見上げたまま、剣士は動く事なく、心臓の鼓動と鼻息だけが聞こえた。

剣士(……こんな大事な時に、僕は何を……っ)

彼の中でずっと燻っていたもの。分かってはいたが認める事は出来ず、

ずっと心の奥底へと隠してきた。それが先の会談を目の当たりにし、

いよいよ隠し切れなくなっていた。

剣士「……悔しいけど、僕は男なんだな」

スクッ…スタスタスタ…ガチャッ

剣士「弓使い、幼女……。話があるんだ」


297 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:12:38.19 ID:d/iJFa8Fo
弓使い「あら、なぁに? やっぱりお腹空いた?」

剣士「いいから2人とも座ってくれ」

幼女「……う、うん」

トテトテ…ストッ

剣士「……僕は、弓使いという素晴らしい妻と」

弓使い「……」

剣士「幼女という素晴らしい娘を得る事が出来た。幸せ者だ」

幼女「……」

剣士「もちろん不満なんてない。今の生活は本当に楽しくて幸せなんだ」

弓使い「……っ」

剣士「でも、やっぱり……目を背けて逃げる事は出来ない」

幼女「お父さん……っ」

剣士「たった今も人々の為に戦っている人がいる。その現実を改めて見てしまって……」

ググッ

剣士「僕だけが、こんな贅沢な事……してられない!」


298 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:13:10.06 ID:d/iJFa8Fo
弓使い「剣士……あなた……」

剣士「分かってる。2人には本当に迷惑を掛けてしまうって事も分かってる……」

弓使い「それでも……行くの?」

剣士「……すまない。やっぱり、逃げてなんていられないんだ」

弓使い「だから、華国の仕官も国軍の仕官も断ったのね……」

剣士「受け入れれば、生活も楽になるのは分かっているんだけど……ごめん」

弓使い「……ふふっ」

剣士「……?」

弓使い「あなたらしいわね。そういうところって本当に」

幼女「……うん!」

弓使い「ぜ〜ったい、そう言うと思った! ねっ!」

幼女「うんっ! 言うと思った!」

剣士「え……っ?」

弓使い「あなたは絶対、じっとなんてしていられない人ですもの」

幼女「そうそうっ!」


299 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:13:36.48 ID:d/iJFa8Fo
剣士「弓使い……幼女……」

弓使い「まぁ、そういうところが好きなんだけど……ボソッ」

剣士「えっ?」

弓使い「……何でもない」

幼女「ふふっ!」

剣士「本当にすまない! ありがとう!」

弓使い「……ちょっと待ってて」

スクッ…スタスタスタ

剣士「……?」

弓使い「ここ最近、妙に上の空だったもんねぇ」

幼女「うんうん」

テクテクテク…ドサッ

剣士「……!?」

弓使い「はいっ。身支度……出来てるわよっ」

剣士「――っ!!」


300 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:14:04.81 ID:d/iJFa8Fo
幼女「頑張ろうねっ! お父さん!」

剣士「……ってか、ちょっと荷物多くない? それに頑張ろう……?」

弓使い「何言ってるのよ。行くんでしょ?」

剣士「えっ、え……っ?」

弓使い「もちろん、私達も行くわよ!」

幼女「うんっ!」

剣士「はぁ!? それは駄目だよ!!」

弓使い「あら、どうして? 私達だってワーカーよ?」

幼女「そうだよっ。私だってワーカーなんだからっ!」

剣士「いやっ、でも今回は……」

弓使い「男のくせにごちゃごちゃうるさいわねぇ。ほら、早く行きましょ!」

幼女「本当ねぇ。はい……お父さん、荷物荷物!」

剣士「……っ」

弓使い「戸締りよし! 忘れ物なし!」

幼女「準備おっけー! それじゃ出発ーっ!」


301 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:14:47.46 ID:d/iJFa8Fo
剣士「何だか……似てきたなぁ……」」

弓使い「何か言った?」

剣士「い、いや……っ」

弓使い「村を出る前に、村長さんに連絡しておかないと」

剣士「そうなの?」

弓使い「ちゃ〜んと相談済なんだから。家の管理とかお願いしなきゃ!」

幼女「せっかくのぬかが駄目になっちゃうもんね!」

弓使い「あっ! それも心配ねぇ〜」

剣士「……っ」

テクテクテクテク

幼女「村長〜っ!」

村長「おぉ、皆でどうしたんじゃ?」

弓使い「今から、行く事になりました!」

村長「……そうか」

剣士「村長……」


302 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:15:29.17 ID:d/iJFa8Fo
村長「剣士、儂もな……最初は猛反対したのじゃ」

剣士「……」

村長「しかしだ。先日、この村で起きた件の時も、2人はよう戦った」

幼女「えっへん!」

村長「実力はそこらのワーカーより上であろうぞ」

剣士「それは……そうですが……」

村長「何より、家族を守るは父の役目ぞ。お主がしっかり守ってやれ」

剣士「……」

村長「目の届かぬ所に置いておくより、身近に居た方が守りやすい事もある」

弓使い「そういう事っ」

村長「お主らは強い。自信を持って、そして……生きて帰って来い!」

剣士「……分かりました!」

弓使い「さぁ、それじゃあ出発よ!」

幼女「お〜っ!!」

剣士「それでは村長、行って参ります!」


303 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:16:08.93 ID:d/iJFa8Fo


テクテクテク

弓使い「重くない? 大丈夫?」

幼女「うんっ。このくらい平気だよー」

剣士「疲れたら言ってくれ。馬の荷物を降ろすから、それに乗るといい」

幼女「大丈夫大丈夫っ!」

弓使い「それで、まずはどこへ行くの?」

剣士「うん。ひとまず近い所へ合流しよう」

幼女「近い所? 南?」

剣士「うん。南方軍は今、赤壁に集結しているはずだから」

弓使い「そこへ行くのね。よーし、頑張るわよ〜!」

幼女「おぉーっ!」

弓使い「他のみんなも赤壁って所にいるの?」

剣士「いや、彼らは……」

幼女「……?」


304 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:16:38.32 ID:d/iJFa8Fo
〜南方、沿岸部〜

ザザーン…ギギィ…ザザーン

戦士「見えてきたぜ。あれが火山だなっ」

盗賊「……ああ、間違いない」

戦士「しっかし、こんな堂々と上陸していいのかよ……?」

隊長「あえてだよ。気付かれなきゃ誘き出せないだろうが」

戦士「それもそっか」

格闘家「間もなく、接岸します」

隊長「各自、上陸後は馬で一気に南西砦へ入れ!」

海兵「はっ!」

盗賊「……船は……どうするのだ?」

隊長「残念ながらこのまま放置だ。囮になって貰う」

戦士「派手な作戦だな。しかも帰りはなし」

隊長「後ろの道はねぇ。帰りたければ目の前を切り開け!」

戦士「……はいよ!」


305 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:17:14.03 ID:d/iJFa8Fo
ドドオォンッ

海兵「上陸可能ですっ!」

隊長「行くぞっ!!」

戦士「おうっ!!」

ドドッドドッドドッ…

海兵「全員、船より退避! 南西砦の位置は分かるな!?」

青龍兵「出でよ!ワイバーン!!」

シュイイィィン…ゴウゥ!!

青龍兵「空からの偵察はこちらで引き受ける! お前は地上を!」

白虎兵「あぁ! 撃墜されて死ぬなよっ!」

青龍兵「お前こそ、溶岩に飲まれて生き埋めになったりすんなよな!」

バシュウウゥゥッ!!

白虎兵「出でよ!フェンリル!!」

シュイイィィン

白虎兵「……っと、俺もさっさと逃げないとな。やばいやばい」


306 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:17:47.15 ID:d/iJFa8Fo
ドドッドドッドドッ

隊長「お前らはそのまま南西砦へ向かえ! 報告も兼ねてな!」

海兵「了解でありますっ!」

ドドッドドッドドッ

隊長「さーて、あいつらはどこに……」

キラッ

戦士「何か光ったぞ?」

盗賊「……空だっ」

隊長「ワイバーン。青龍兵からの伝令だな」

チカチカチカッ

格闘家「南西砦より真西に人影2つ……」

隊長「このまま南の方向だな。飛ばすぞ!」

盗賊「……ああ」

戦士「あっちも気付いてりゃいいが……」

隊長「気付くさ。生きてりゃな……」


307 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:18:16.64 ID:d/iJFa8Fo


男隊員「今の光、見えたか?」

女隊員「……はいッス。ここで待機してれば来てくれるみたいっすね」

男隊員「待機……ねぇ」

チラッ

ヘルハウンド「グルルウウゥゥ……」

男隊員「あんまり、ここに居たくねーんだがなぁ」

女隊員「何を悠長な事言ってるんスか! 囲まれてるッスよ!?」

男隊員「ちっ、うっせーなぁ。分かってんだよんな事ぁ」

ザッ

男隊員「一掃して、ちょいと高台まで避難すんぞ!」

女隊員「でもぉ、この数……抜けられるッスか?」

男隊員「やるっきゃねーだろ。てめぇだってサボってたワケじゃねーだろ?」

女隊員「……勿論ッスよ」

男隊員「そろそろ本気見せてみろ! てめぇの馬鹿力で道を拓け!」


308 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:18:56.56 ID:d/iJFa8Fo
女隊員「了解ッス!」

ヘルハウンド「グルルル……ッ」

特殊遊撃隊所属、女隊員。今までの主たる任務は極秘の偵察がほとんど。

今回が初めてと言って良い程、迅速さを伴わぬ任務となる。

女隊員「よい……っしょおぉ!!」

グググッ……ズンッ!!

元来の得物は、本人の姿に似合わぬ、巨大なハンマー。

男隊員「うはっ、怖えぇ。ほれ頑張れ、怪力女」

女隊員「変なあだ名付けないで欲しいッス……」

ヘルハウンド「グアウウゥゥ!!」

ダダッダダッダダッ…

女隊員「せーのおおぉぉ!!」

ブンッ!!……ゴッシャアアァァ!!

打撃部分が結界石で出来た巨大な槌は、一振りでヘルハウンドを粉砕し、

施された氷の付加も相まって、その姿を粉々に消し飛ばした。


309 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:19:36.43 ID:d/iJFa8Fo
ズシャアアァァ

ヘルハウンド「……グウゥ……ッ」

女隊員「さぁ、かかってくるッスよぉー!」

男隊員「ヒャハハ! すっげぇ力! お陰で敵さん、縮こまってやがるぜ」

大声をあげて笑う男隊員は腰に据えた2本の剣を構える事もなく傍観している。

女隊員「呑気に見てないで、手伝って欲しいッス」

男隊員「手伝ってんだろ! 魔法でよぉ!」

先程の氷に続き、男隊員は再び詠唱へと入る。

男隊員「次は地面だ!! 飛べっ!!」

女隊員「はいッス!!」

グアッ…ブオォンッ!!

男隊員と女隊員が同時に跳躍する。更に女隊員の手にしたハンマーが大きく回転し、

自身の落下に合わせ、勢いよく地面へと叩きつけられた。

男隊員「おらよっ!!」

その瞬間、男隊員の放つ土行が付加し、大地は大きく、そして激しく地響きを起こした。


310 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:20:43.08 ID:d/iJFa8Fo
ドッズウウゥゥンッ!!…ビキビキビキッ!!

ヘルハウンド「――ッ!?」

ドッゴオオォォォォンッ!!

大地がひび割れ、無数の石つぶてと土の針が魔獣を襲う。

ヘルハウンド「ギャインッ!!」

男隊員「ついでにオマケだっ!」

シャキンッ…ザシュッ…ズバッ!!

ヘルハウンド「ガフゥ……ッ!!」

ドシャッ

男隊員「トドメはいい! 今のうちに抜けるぞ!」

女隊員「はいッス!」

ヨタヨタッ

男隊員「チンタラしてんじゃねぇ!」

女隊員「そ、そんな事言ったって……重いッスよぉ」

男隊員「あのなぁ……!? おいっ! 後ろ――」


311 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:21:45.38 ID:d/iJFa8Fo
女隊員「へ……っ!?」

ヘルハウンド「ガアアァァーッ!!」

男隊員「ちぃっ!」

ババッ…ザシュウウゥゥ!!

女隊員「大丈夫ッスか!?」

男隊員「カスリ傷だ! 構うなっ、先に抜けろ!」

女隊員「そっ、そんな事言ったって……」

男隊員「早く行けっ! お前までやられるぞ!」

女隊員「……っ」

ダッ

男隊員「そうだ、それでい――」

女隊員「逃げるなんて……出来るわけないッスよ……!」

男隊員「……ちっ」

女隊員「どうせ隊長達が来てくれるッス! それまで踏ん張るッスよぉ!」

男隊員「仕方ねーなぁ、やってやるか!! うおおぉぉーっ!!」


312 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:22:38.79 ID:d/iJFa8Fo
ザザッ…バシュッ!!

男隊員「――!?」

ザッザッザ

隊長「ったく、あんまり人の事を頼りにすんなよな」

女隊員「隊長おおぉぉ!!」

隊長「まだ終わりじゃねぇだろ! 来るぞっ!」

ヘルハウンド「グルアアァァ!!」

戦士「っりゃああぁぁ!!」

盗賊「はあぁ!!」

ザシュッ!!…ズバッ!!

男隊員「お前らっ!!」

格闘家「はあぁ……」

ドズンッ!!…バキィッ!!

女隊員「格闘家くんっ!」

隊長「このまま一掃して、一気に抜けるぞ!」


313 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:23:22.55 ID:d/iJFa8Fo
〜2番艦〜

海兵「上陸出来ます!」

青年兵「それでは行きましょう! 船はこのまま北上し、本国へ」

海兵「了解致しましたっ! ご武運を……!!」

名代「退路はなくなりましたね」

神官「ええ。これで、あとはやるしかないわけだな……」

青年兵「召喚士さん、ここから鉱山の村までは……」

召喚士「多分、そう遠くないはずだけど」

青年兵「……なるほど」

玄武娘「はわぁ〜。船に揺られて……気持ち悪いですの……」

朱雀嬢「貴女は少しくらい、緊張感を持ちなさいですわっ!」

青年兵「ひとまず鉱山の村へ入り、他の動きを待ちましょう」

召喚士「うん。そうしよう」

朱雀嬢「ほらっ、行きますわよ!」

玄武娘「はいですのぉ……」


314 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:24:00.03 ID:d/iJFa8Fo
〜3番艦〜

天才「海は広いな〜大きいな〜っとくらぁ」

賢者「……」

ジュニア「呑気だなぁ。とても大将にゃ見えん」

天才「大将は俺様じゃねーぞ。青年兵だ」

ジュニア「……聞こえてんのかよ……っ」

大軍師「司令は地獄耳ですからね。気を付けた方が宜しいですよ?」

魔道士「……っ」

大軍師「さて、改めてザリチュの特性を説明致します」

天才「あいあい」

大軍師「最も厄介なのは毒性。おそらく短期間で死に至るものと思われます」

ジュニア「勘弁してくれよ……」

大軍師「そこで当然ですが、回復役も担える賢者殿、最後衛を」

ジュニア「……ふぅ」

大軍師「同じく後衛に魔道士殿」


315 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:24:48.15 ID:d/iJFa8Fo
魔道士「は、はいっ!」

大軍師「残りの我ら3名が前衛を務めます」

ジュニア「げっ! 勘弁してくれよ……」

天才「何だテメーは? レディを前衛に配置しろってのか?」

ジュニア「いや、そういう事じゃなくてだな……」

大軍師「ご安心下さい。我らの武力などたかがしれております」

天才「そうそう。最前衛は俺様が務めますからご心配なく」

ジュニア「……」

賢者「……それで……どうするのかな? ふぅ」

大軍師「どういった毒の能力かにもよりますが、最も効率が良いのは……」

賢者「……出会い頭に葬る……か。ふぅ」

天才「ほぉ、流石はババアの孫。察しがいいじゃねーか」

ジュニア「かなりの難易度だな」

天才「外せば再詠唱まで数分のロス。出来れば一撃で決めたい」

大軍師「同じ手は二度食わぬかもしれませんしね」


316 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/04/27(水) 18:26:32.65 ID:d/iJFa8Fo
タッタッタ

海兵「まもなく到着致します!」

天才「さーて、いよいよだ」

ジュニア「魔道士ちゃん、準備は出来てっか?」

魔道士「はい……っ!!」

ジュニア「……ハッハ! いい顔だ。気合い入ってるぜ!」

天才「よいしょ」

ジャキッ

魔道士「あれ……? 武器……変わりました?」

天才「あん? あぁ、これが本当の姿だよ」

魔道士「……?」

天才「ツヴァイハンダーフュンフ。五行付加完了だ!」

魔道士「五行……!?」

天才「ハーッハッハ! まぁ難しい事はいい。とにかく、俺様に相応しい最強の剣って事だ!」

間もなく船は陸地へと隣接し、討伐隊の精鋭全員が無事、上陸した。



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