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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その10
- 848 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]
:2010/01/29(金) 18:21:14.02 ID:mAzIj3.o
数日後の朝、ついに国軍が慌しく動き始めた。
〜北方司令部、三階〜
戦士「今日は朝から騒がしいな」
魔道士「そうですね…」
コンコン
召喚士「はい」
カチャッ
参謀「おはようございます」
召喚士「おはようございます」
魔道士「今日は賑やかですね」
参謀「ええ。ついに魔王軍が動き始めました」
盗賊「!?」
戦士「…それで?」
参謀「これより作戦会議に入ります。ご同行を…!」
召喚士「…はい!」
- 849 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/29(金) 18:21:24.14 ID:mAzIj3.o
〜司令部二階、作戦会議室〜
ザッザッザ…
北方司令「おはよう」
召喚士「おはようございます」
左翼長「話は聞いたな…?」
戦士「……ええ」
四人は端の席に座る。
参謀「では始めます」
召喚士「え…あの、これだけ…ですか?」
北方司令「主力は既に北関へ発った」
参謀「残るは最低限の護衛とワーカーのみです」
盗賊「…なるほど」
参謀「昨晩…深夜ですが、魔王軍が動きました」
騎士長「斥候の話しでは三方向へそれぞれ100ずつ」
戦士「合計で300か…」
- 850 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/29(金) 18:21:33.95 ID:mAzIj3.o
参謀「まず衛兵隊の主力は北の港へ派遣します」
北方司令「奴らも港へは牽制だと思われる」
召喚士「距離がありますからね…」
左翼長「その通り。だが、港を陥とさせてはまずい」
盗賊「…ああ」
参謀「その為の衛兵隊です。ここまででご質問は?」
戦士「大丈夫だ」
召喚士「…ええ」
参謀「続いて明朝、我が軍の兵を北関へ派遣致しました」
騎士長「これはほぼ主力に相当する」
魔道士「主力…」
参謀「万が一北関への侵攻が続いた場合……」
北方司令「この主力部隊にて殲滅する」
召喚士「100ならなんとか…?」
参謀「無論です。北の兵は強いですよ?」
- 851 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/29(金) 18:21:48.16 ID:mAzIj3.o
召喚士「いや…そういう意味では…。すいません…」
参謀「お気になさらず。そして此処ですが…」
盗賊「…」
左翼長「既に北関方面よりワーカーが集結している」
北方司令「数は…?」
騎士長「およそ40名ほど…」
戦士「少なくねーか?」
参謀「まぁ問題ないでしょう……」
魔道士「…?」
参謀「常駐しているワーカーには上位ランカーも数名います」
戦士「おぉー…」
参謀「それに…貴方達がおりますからね」
召喚士「……買い被りすぎですよ」
盗賊「…敵は?」
参謀「はい…敵の大半、いや全てですかね…」
- 852 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/29(金) 18:22:03.37 ID:mAzIj3.o
左翼長「……トロルだ」
魔道士「…トロル」
北方司令「図体がデカく、凶暴な魔物だ」
召喚士「物理攻撃は?」
参謀「非常に堅いですが効きます」
盗賊「……」
騎士長「ただ、上位のトロルになると逆に魔法が効かない」
魔道士「…!!」
左翼長「今回はいてもおそらく大将だろうがな」
召喚士「…分かりました」
北方司令「まずは敵を此処に誘導したい」
召喚士「静観しますか…?」
左翼長「それがいいだろうな」
参謀「はい。まず十中八九、此処に集まるでしょう…」
盗賊「…?」
- 853 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/29(金) 18:22:16.61 ID:mAzIj3.o
北方司令「アイツらも学習してるみたいでな…」
参謀「人間じみた戦略を仕掛けてくるんですよ」
戦士「無能じゃねーって事か」
召喚士「……」
参謀「司令部に近づけさせ過ぎるると厄介です」
参謀は大地図を棒で指す。
参謀「殲滅地点は、この山と致します」
左翼長「上策だな」
盗賊「…うむ」
召喚士「問題ないでしょう」
北方司令「よし、決まったな」
参謀「ではこれより…作戦を開始致します!」
ガタガタッ!!…ザッ!!
一同は起立し、敬礼する。
参謀「お二人は司令部の指揮をお願い致します」
- 854 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/29(金) 18:22:29.63 ID:mAzIj3.o
左翼長「ああ」
騎士長「後方支援が俺らの仕事だからな」
盗賊「……」
北方司令「朱雀先生」
召喚士「はい…?」
北方司令「利用させて頂きますよ?」
召喚士「…へ?」
〜北方司令部正門〜
ザッザッザ…ザザッ
北方司令「ご苦労…」
北方司令は集まった兵とワーカーの前に立つ。
北方司令「既にご存知の通り、魔王軍の侵攻が始まっている」
ザワザワザワ…
北方司令「国軍は司令部の防衛に専念せよ」
ザッ!!
- 855 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/29(金) 18:22:40.32 ID:mAzIj3.o
剣兵長「ははっ!!」
北方司令「ワーカーの諸君については主力そして頑張って頂く」
参謀「皆様方あっての作戦です…!」
後方にでまばらに並ぶワーカー達がどよめく。
ワーカー「まぁ…そう言われちゃ…なぁ?」
魔法剣士「………」
北方司令「そしてまず、皆に紹介しておきたい者がいる」
参謀「さ、どうぞ」
テクテクテク…ザッ
召喚士(な…何でこんな事に…!?)
北方司令「この者、齢23ながら…かの朱雀先生である」
ザワザワザワ!!…
ワーカー「朱雀先生…!?」
剣兵「世界中で魔王軍と戦ってるらしいぞ!」
衛兵「あれが噂の…」
- 856 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/29(金) 18:24:42.58 ID:mAzIj3.o
ワーカー「そんな奴がいるなら安泰だな…っ!!」
召喚士「あ、あのぉ……」
参謀「見事士気は上昇したようですね」
召喚士「はぁ…」
北方司令「それではこの後、作戦の説明に入る!」
北方司令は姿勢を正し、敬礼する。
北方司令「諸君の検討を祈る!!」
剣兵長「ははっ!!」
ザザッ!!
一同は敬礼を返し、北方司令は司令部内へと戻る。
その後、国軍とワーカーは、参謀より作戦の詳細を受けた。
参謀「以上!宜しくお願い致します」
戦士「さて、俺らも備えるかね……」
召喚士「うん」
ツンツン…
- 857 :パー速のローカルルールが変わりました [sage saga] :2010/01/29(金) 18:26:44.08 ID:mAzIj3.o
とりあえずここまでにて…
続きは帰宅後投下します!ノシ
- 858 :パー速のローカルルールが変わりました [] :2010/01/29(金) 18:36:08.45 ID:YhPfx.Qo
朱雀先生wwwwwwww
俺はその名前にまだなじめない…
やっぱり、チョット抜けた召喚士が好きだなぁ。
- 859 :パー速のローカルルールが変わりました [sage] :2010/01/29(金) 19:24:55.36 ID:t3hJ1yko
あの紹介の後の「うん」がかわいすぎるwwwwww
- 860 :パー速のローカルルールが変わりました [sage] :2010/01/29(金) 19:29:06.86 ID:rTJbDiso
>北方司令「利用させて頂きますよ?」
てっきり召喚士の女装を利用して、ワーカーの士気を上げるのかと思った。
- 867 :パー速のローカルルールが変わりました [sage] :2010/01/29(金) 21:36:59.60 ID:1vQFkwUo
RPGだとトロルは中盤の雑魚だけど
それ以前のファンタジーだと厄介な相手だな
- 874 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/30(土) 00:06:46.09 ID:vfDUntco
突如、召喚士の服が背後から引っ張られる。
召喚士「…?」
戦士「あぁっ!!」
幼女「……」
魔道士「え?え…っ?」
盗賊「……」
召喚士「幼女ちゃん!何で!?」
幼女「…ん」
幼女は遠く背後を指差す。
戦士「あっ!アイツワーカーだったのか!」
召喚士「お父さんに付いて来たんだね?」
幼女は黙って頷く。
盗賊「…この子は?」
召喚士「実は、北の港で顔見知りになりまして…」
魔道士「北の港で、ですか…?」
- 875 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/30(土) 00:07:18.70 ID:vfDUntco
戦士「あー…まぁな、はははっ…」
盗賊「…?」
召喚士「と…言う事は幼女ちゃんのお父さんも…?」
幼女「…うん」
召喚士「そっか…」
魔道士「でも、いくらお父さんが参加するからって…」
戦士「こんな小さな子連れてちゃ危ねーわな…」
召喚士「司令に掛け合って此処で…」
幼女「あ、いいの……」
盗賊「…?」
幼女「私は…お父と……」
ザッザッザ…
お父「…何をしている」
幼女「…あ、ごめんなさい」
お父「……」
- 876 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/30(土) 00:07:48.92 ID:vfDUntco
召喚士「あ、あの……」
お父「行くぞ」
幼女「……はい」
ザッザッザ…
魔道士「今のがお父さんですか?」
戦士「ああ。しかし…相変わらず無愛想な奴だな」
召喚士「……」
盗賊「…どうした?」
召喚士「あ、いえ……」
四人は立ち去るお父と幼女を、後ろから見つめる。
召喚士「あれ…?」
戦士「ん、どうした?」
タッ!!
魔道士「召喚士さん!?」
タッタッタ…
- 877 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/30(土) 00:08:02.99 ID:vfDUntco
召喚士「魔法剣士さん…でしたよね?」
魔法剣士「…朱雀先生だったのか」
召喚士「あ、つい…この前からですが。名乗らせて貰ってます」
魔法剣士「そうか」
魔法剣士は壁に寄りかかり、遠くを見つめている。
テクテクテク…
魔道士「あっ!この方…!!」
盗賊「……」
召喚士「魔法剣士さんもこの戦いに…?」
魔法剣士「…まぁな」
戦士「稼ぐにはうってつけだしな」
魔法剣士「…私は常に北に居る」
召喚士「常に……」
魔法剣士「…まぁ、互いに……」
魔道士「頑張りましょう!」
- 878 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/30(土) 00:17:46.33 ID:vfDUntco
魔法剣士「…死なぬようにな」
テクテクテク…
戦士「どいつもこいつも…」
戦士は立ち去る魔法剣士の背中を見つめ、呟く。
盗賊「…行くか」
召喚士「ええ」
戦士「いつでも動けるよう、準備しとかんとな…」
魔道士「そう…ですね…」
…
ポツッ…ポツポツッ…ザアアァァ…
参謀「降ってきましたな…」
北方司令「……ああ」
北方司令は窓から外を眺め呟く。
北方司令「…吉と出るか…凶と出るか」
降り注ぐ雨の中、静かに開戦の刻を迎えた…。
- 879 :パー速のローカルルールが変わりました [] :2010/01/30(土) 00:30:54.47 ID:Knjyc620
魔法剣士の一人称は私だったのか
俺だと思ってたから脳内でちょっとキャラ変わった
- 884 :パー速のローカルルールが変わりました [sage saga] :2010/01/30(土) 01:28:06.51 ID:vfDUntco
落ちてました…すいませんorz
キリいいので明日(今日)投下致しますね!ノシ
この度もご支援ありがとうございました!!
〜オマケ、と見せかけてチラ裏ですので…御容赦を〜
そしてついに、本日をもって三ヶ月達成致しました!やったー!ノシ
vipで>>1の頃は想像もつかない事でしたが、
皆様の多大なご支援にて、ここまで長期で続けてこれました
まずは一つ、感謝の区切りとしたいと思います!
初期に比べるとペースも落ち、1週間に1スレが今じゃ
2週間に1スレとかになっちゃって…すいません
でも3カ月で10スレってキリよくていいですね!
なので今日中に10スレ目も終わらせたいと思います!
次スレから引っ越しになりますし、心機一転頑張ります!
これからも魔道士や盗賊の応援、宜しくお願いします!
あ、戦士もでした。すいません!!
それでは、おやすみなさい!ノシ
召喚士「あ、あれ?何かおかしくないですか…?え?えっ!?」
- 892 :パー速のローカルルールが変わりました [] :2010/01/30(土) 08:45:03.86 ID:lTckIyw0
豚が仲間になったからあとは河童と猿ですね
- 893 :パー速のローカルルールが変わりました [sage] :2010/01/30(土) 08:55:57.15 ID:fh.wzMgo
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┏━ ノ ー‐ j ji |l| _,,,,,_ ji ji i i! ,_,,xz .|l| |l| ┃
┃ -イ.ー┬‐ | ーチ‐ || |! ーナ ̄| ト-、 | |! / || || ┃
┃. │ _| レ _ノ `"⌒) o ,__,,」 ノ´ 、ノ .| 丿 /^\ .o .o ━┛
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≪≪ 祝! 連載 3ヵ月 ≫≫
おめでとう
- 901 :パー速のローカルルールが変わりました [] :2010/01/30(土) 16:46:25.01 ID:Knjyc620
三ヶ月…もうそんなにたったのか…最初から見てたけど、時がたつのは本当に早いな
何はともあれ>>1も召喚士一行も乙です
これからも皆の活躍に期待してます
あ、召喚士は早く、朱雀先生って呼ばれるに相応しい人になってくれな
俺はまだ、お前が朱雀先生って呼ばれてるのに慣れないから
- 909 :パー速のローカルルールが変わりました [sage saga] :2010/01/30(土) 17:55:01.36 ID:vfDUntco
こんばんは!遅くなりました!
多数のお祝いレスありがとうございます!ノシ
>>893
うわぁ!カッコイイ!このAAタイトルにしちゃったりして
いいですかね?次スレの一発目とかに…
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