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幼剣士「待っていて下さい・・僕が必ず・・!」
36 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:47:32 ID:yvVjkyBE
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――【次の日】


青年剣士「よし、じゃあ・・行ってくるよ」

幼剣士「また、すぐに来る?」


青年剣士「もちろん。強くするのは約束だ。休みの時は一緒に修行をしよう」

幼剣士「・・・わかった。待ってるねお兄ちゃん」

青年剣士「うん。じゃ、行ってきます」


幼剣士「行ってらっしゃい」

乙女僧侶「お気をつけて・・・」


・・・・タッタッタッタ・・


37 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:48:35 ID:yvVjkyBE
 
幼剣士「・・行っちゃった」

乙女僧侶「ふふ、青年剣士さんに負けないように、頑張って強くなりましょうね」

幼剣士「・・・うん!」

乙女僧侶「じゃあ、私はちょっと晩御飯の買い物に行ってきますね」パタパタ

幼剣士「いってらっしゃい!」


・・・・ザッ


???「おい、そこの新入り!」

幼剣士「・・・?」

???「お前だよ!」
 
幼剣士「あ・・・僕か」


童子騎士「俺は童子騎士。確か、お前は幼剣士とかいったな!」


38 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:49:38 ID:yvVjkyBE
 
幼剣士「う・・うん?・・・うん」

童子騎士「いいか、ここでは俺がルールなんだ、覚えておけ!」

幼剣士「よ、よくわかんないけど・・・そうなの?」

童子騎士「ああ。俺に逆らうんじゃないぞ。俺はリーダーなんだ」


幼剣士「・・・わ、わかった」


童子騎士「ところで、青年剣士を兄貴とか言ってたけど・・お前、青年剣士さんの弟なのか?」

幼剣士「そう・・・だと思う」

童子士「どういうことだ?」

 
幼剣士「ん・・・うんとね・・・」


39 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:50:26 ID:yvVjkyBE
 
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・


幼剣士「っていう・・・わけ・・・」

童子騎士「そうか・・。お前も親がいないんだな」

幼剣士「・・・も?」

童子騎士「ああ。俺も親がいないんだ・・・。流行り病っていうので死んじゃったんだ・・」


幼剣士「・・・そうなんだ」


童子騎士「・・・まあいいよ。そんなことより、お前・・・青年剣士の弟にもなるってことは、強いんだろうな?」

幼剣士「?」

童子騎士「あの人はな、この世界中を冒険して、人々を助けるスーパーマンなんだ!
       って、乙女僧侶が言っていた」


40 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:51:31 ID:yvVjkyBE
 
幼剣士「・・・強くなりたいとは思う」

童子騎士「・・・へへ、じゃあ俺が強さを見てやるよ」


幼剣士「・・・?」


童子騎士「ちょっと待ってろ」ヘヘ


41 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:53:47 ID:yvVjkyBE

 
・・・・・・・・・・・・・

めがね魔道「・・・俺が審判すればいいんだね?この武器重いんだよ・・・」ハァ

・・・ドサドサッ



童子騎士「ああ。頼むぜ」

幼剣士「えーっと・・・これは?」


めがね魔道「実戦形式の試合だよ。一本いれたら勝ち。
        そこにある擬似武器から選んで戦い合うんだよ」


童子騎士「俺は使いなれた槍がいいな・・・」ゴソゴソ

幼剣士「・・・」

童子騎士「お前は?やっぱこの剣でいいか?」チャキッ


幼剣士「うーん、僕はじゃあ・・・この、お兄ちゃんから貰った剣がいいかな」チャキッ


42 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:54:25 ID:yvVjkyBE
 
童子騎士「ば、ばかやろう!本物で斬ったら大怪我しちゃうだろ!」

めがね魔道「だめだよ・・・幼剣士くん。この擬似武器でやらないと・・・」


幼剣士「あ・・・ごめん。じゃあえっと・・この剣でいいかな」ヨイショ

 
童子騎士「へへ、じゃあルールは簡単。相手に一回でも攻撃を入れたら勝ちな」

幼剣士「う、うん」


めがね魔道「ようし・・・じゃあ、準備はいい?」


童子騎士「おう」スチャッ

幼剣士「うん」チャキッ


めがね魔道「ようし・・・はじめっ!」


43 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:54:56 ID:yvVjkyBE
 
童子騎士「行くぞっ!」ブゥン

・・・ヒュッ


幼剣士「わわっ」

童子騎士「どうした!それでもあの人の弟かよ!」ブゥンブゥン

 
・・・ヒュッヒュッ

幼剣士「くっ・・・ええいっ!」ブン

 
・・・・カンッ

童子騎士「そんな大振りじゃあ当たらないぜっ」


44 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:55:42 ID:yvVjkyBE
 
幼剣士「・・・・くぅっ」ブウン

童子騎士「甘い甘い!」カンッ


・・・・・・・・・・・
青年剣士「脇をもっと締めて・・・力任せに振るんじゃない・・・・」
・・・・・・・・・・・


幼剣士(そうだ・・・こうだっ!)ブオンッ!!

童子騎士「うおっ」カァン!!


幼剣士「・・・へへ」

童子騎士「いいね・・・、楽しくなってきた!」


45 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:56:21 ID:yvVjkyBE
 
・・・・カァン!!
・・ヒュッ・・・・・ヒュッ・・・・ブォン!!
・・・ダダダッ・・・・・カァン!!


幼剣士(つ・・・強い・・・)ハァハァ

童子騎士「やるじゃないか・・・」ハァハァ

めがね魔道「・・・」ゴクリ


童子騎士「だけど・・・これで終わりだっ!」ブォン!

幼剣士「・・・ええいっ!」ブンッ!!



乙女僧侶「こらーーーーーーっ!!!!」
 
・・・・・ピタッ


46 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:56:54 ID:yvVjkyBE
 
童子騎士「わわっ、乙女僧侶!」


乙女僧侶「こら!乙女僧侶さんでしょ!」コンッ

童子騎士「いたいっ!・・・ごめんなさい」
 
 
乙女僧侶「めがね魔道くんも・・・何やってるんですか・・・」ハァ 


めがね魔道「あの・・・童子騎士くんに審判をやれって・・・」

乙女僧侶「両成敗ですっ」コツンッ

めがね魔道「いたいっ!」

 
乙女僧侶「幼剣士くんも・・・初日からこんなことしてっ」

幼剣士「う・・・ごめんなさい・・」


47 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:58:13 ID:yvVjkyBE
 
乙女僧侶「こういうことは大人がいるところじゃないと、やっちゃだめっていってるでしょ!」


幼剣士「・・・」ショボーン


乙女僧侶「でもま・・・仲良くやってるみたいだからいいですけどね」フフ

童子騎士「・・・むう」

めがね魔道「・・・」グスン

幼剣士「・・・」ショボーン


乙女僧侶「全く・・遊ぶのもいいですけど、怪我だけはしないようにしてくださいね?」

3人「はーい・・・」


48 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 12:59:36 ID:yvVjkyBE
 
乙女僧侶「もうすぐ、お昼ご飯を作りますよ。手伝ってくれますか?」ニコッ

童子騎士「任せろー!」

めがね魔道「今日のお昼はなんだろう・・・グラタンがいいなあ」

幼剣士「・・・料理したことない・・」


乙女僧侶「今日はカレーですよ♪さ、中に入ってください・・・手洗ってくださいねー」


49 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:00:51 ID:yvVjkyBE
 
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――【それから数時間後・寝室】


童子騎士「ふー・・・疲れた・・・」

めがね魔道「・・・さすがにちょっと眠いよ」

幼剣士「うん・・」フワァ



童子騎士「幼剣士、俺らと一緒の部屋でよかったな」

幼剣士「・・・うん」


50 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:01:34 ID:yvVjkyBE
 
童子騎士「・・・それにしても、お前・・・意外と強いんだな」

幼剣士「へへ・・・そんなこと・・」

めがね魔道「ううん。童子騎士と打ち合うなんて凄いよ」


幼剣士「そ・・そうかな」


童子騎士「これなら、あの計画を進められそうじゃないか?」

めがね魔道「・・うーん・・・・」


51 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:02:05 ID:yvVjkyBE
 
幼剣士「計画?」

童子騎士「・・・ここの大聖堂の経営が最近・・・圧迫してるんだ」

幼剣士「・・・?」

めがね魔道「・・・簡単にいえば、大聖堂がなくなっちゃうかもしれないんだ」

幼剣士「・・・え?」

 
童子騎士「近くに、この大聖堂の土地代を管理してる地主がいるんだけど、
       その人に、交渉にしに行くんだ・・・秘密だぜ?」ヘヘ


めがね魔道「前、行ったんだけど・・・門番に帰れっていわれたんだ・・・」

幼剣士「・・・うん」


童子騎士「だから、門番をやっつけて地主に直接交渉するんだ!」


52 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:03:36 ID:yvVjkyBE
 
幼剣士「で、でも危ないんじゃ・・・」

童子騎士「だから強いお前と俺がいれば!突破できるわけだ!」

幼剣士「・・・うーん・・・」


めがね魔道「僕もここがなくなるのは嫌だから・・・」


幼剣士「・・・わ、わかった。僕も手伝うよ!」

童子騎士「へへ、そうこなくっちゃ」

めがね魔道「大丈夫かなあ・・・」


童子騎士「大丈夫だって!俺とコイツがいれば・・・、いくら大人でも倒せるって!」


53 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:04:09 ID:yvVjkyBE
 
幼剣士「・・・それで、いつ行くの?」


童子騎士「乙女僧侶・・・・さん、がいる日は怒られるからダメだったんだけど・・・」

めがね魔道「明日、冒険学校に用事があるからいないハズですなんですよ」

童子騎士「ってわけ。明日の朝、乙女僧侶・・・・さん・・・が出かけたら、すぐ出発だ」


幼剣士「う、うん」

 
めがね魔道「なんで素直に乙女僧侶さんって言えないのさ」

童子騎士「う、うるせー!」

幼剣士「?」


54 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:04:45 ID:yvVjkyBE
 
めがね魔道「好きな人を下に見たい気持ちは分かるけどさ・・・」

童子騎士「う、うっせうっせ!」

幼剣士「あ、童子騎士くん・・・乙女僧侶さんのこと好きなの?」

童子騎士「それ以上いうんじゃねー!うがーー!」


・・・・ガチャッ


乙女僧侶「こーら・・・また童子騎士くんたちですか・・・。もう夜なんですから静かにですよ!」


めがね魔道「あ・・・ごめんなさい」

童子騎士「ごめんなさい・・・」

幼剣士「ごめんなさい・・・・」


55 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:05:18 ID:yvVjkyBE
 
乙女僧侶「早く寝てくださいね?消灯は夜9時なんですから・・・寝る子は育つです」ニコッ


童子騎士「はーい・・」

乙女僧侶「では、おやすみなさい」


・・・・・ガチャン

 
 
めがね魔道「ま・・まあ、明日もあるし早く寝ようか」

童子騎士「そうだな・・・」

幼剣士「ふああ・・・眠いもんね・・・」


56 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:05:48 ID:yvVjkyBE
 
童子騎士「・・・電気消すぞ」

めがね魔道「・・・おっけー・・」

幼剣士「うん・・・」


・・・・・・・・・・・・パチッ


57 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:06:18 ID:yvVjkyBE
 
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
・・・
・・


58 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:06:55 ID:yvVjkyBE
 

・・
・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・


59 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:07:33 ID:yvVjkyBE
 
・・コケコッコー!!
・・・・チュンチュン


「・・・きろ」

「・・・・・おきろ」


童子騎士「起きろー!」


幼剣士「わあっ!」


60 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:08:08 ID:yvVjkyBE
 
めがね魔道「あ・・・起きた」

幼剣士「お・・・おはよう・・・」キーン

童子騎士「さっき乙女僧侶が出かけたから、チャンスだぞ!」


めがね魔道「・・・本当に行くの?」

童子騎士「ここまでやって引き返したら男が廃る!」

幼剣士「・・・わ、わかった」
 
 
童子騎士「めがね魔道、言ってたのは持ってきただろ?」

めがね魔道「ほら・・・昨日使ってた擬似武器でしょ」カチャカチャ

童子騎士「へへ・・これがないとな」


61 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:09:03 ID:yvVjkyBE
 
めがね魔道「はい・・・幼剣士くんの」チャキッ

幼剣士「あ、ありがとう」
 
 
童子騎士「おっしゃ!じゃあ行こうか!」スチャッ

めがね魔道「なんか・・・凄い不安だ・・」

童子騎士「出発だ!」


幼剣士「お、おー!」


62 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:09:33 ID:yvVjkyBE
 
・・・・・・・・・・・・・・

童子騎士「あそこに見えるのが地主の家だ」コソコソ

めがね魔道「相変わらず門番がいるね」コソコソ

幼剣士「強そうだね・・・」

 
童子騎士「なあに、一発殴れば気絶するさ」ヘヘ

幼剣士「・・・」

めがね魔道「・・・」


童子騎士「よし・・・じゃあ突撃だ・・・!」スチャッ

めがね魔道「わかったよ・・・」スッ

幼剣士「・・・うん」チャキッ


63 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:10:22 ID:yvVjkyBE
 
・・・・・・ダダダッ!!

童子騎士「うわあああっ!」


門番A「な、なんだ!」

門番B「あいつら!この間のガキ共じゃねーか!」

 

童子騎士「覚悟ぉぉぉっ!」ブウン

幼剣士「え、えぇいっ!」ブンッ

めがね魔道「・・・・し、小火炎魔法っ!」ボワッ


64 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:11:03 ID:yvVjkyBE
 
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・

トコトコ・・・


乙女僧侶「まったく・・・、届け物を忘れるなんて・・・バカですね私も・・・」ハァ


・・・・ザワザワ
・・ナニシタンダ・・・?コドモガ・・・


乙女僧侶「・・・何か騒がしいですね?あそこは確か地主さんの家のはず・・・」


・・・トコトコ・・・チラッ

乙女僧侶「よいしょ・・・何でしょうか・・・。って、童子騎士くんたち!」


65 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:11:37 ID:yvVjkyBE
 
門番A「くっ・・・このガキ・・・防衛隊に突き出してやる!」

童子騎士「離せぇぇ!地主に合わせろ!」ジタバタ


門番B「ああ、会わせてやるよ!ただし縛られた状態でな・・・!」

童子騎士「く、くそぉぉ・・・」

めがね魔道「ごめんなさい!ごめんなさい!!」グスッグスッ

 
乙女僧侶「・・・な、何してるんですか!」


門番A「アァ・・・?おお、そこの大聖堂の僧侶さんですか」

門番B「いや・・・このガキ共が突然殴りかかってきたんですよ。全く・・・しつけがなってないですな!」


66 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:12:33 ID:yvVjkyBE
 
乙女僧侶「ご・・・ごめんなさい・・・」


童子騎士「お、乙女僧侶が謝ることじゃねーよ!こいつらのせいで大聖堂が潰れそうなんだろ!」

門番A「戯言を・・・・」


・・・・・ギィィィ・・・


地主「朝からやかましい声がすると思ったら・・・・」


門番A「じ、地主様!」ビシッ

地主「一体どうしたというのだ・・・」

門番A「いえ・・・実はこのガキ共が・・・・」


67 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:13:33 ID:yvVjkyBE
 
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・

地主「なるほどな」

乙女僧侶「ほ・・・本当に申し訳ないです・・・・」


門番A「どうしますか?このガキ共。防衛隊に逮捕してもらおうと思いまして」

乙女僧侶「そ・・それだけは!」


地主「・・・いやでもねえ、こんなことする子供たちですよ?未来のためにもねえ・・・」

乙女僧侶「私から・・・よく言い聞かせるので・・許してもらえませんか・・・」
 
 
地主「それに、ワシが土地代を値上げたことを、よく思ってないそうじゃないか・・・?」


68 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:14:12 ID:yvVjkyBE
 
乙女僧侶「い・・・いえ・・確かにうちも経営は厳しいと言っておりましたが・・・・地主様も大変なんだろうと・・」


地主「大変?違うな・・・。もう時代遅れの聖堂なんていらないんだよ」

乙女僧侶「そ・・・そんな・・・」

地主「あそこを潰して、貸し地にすればもっといい金になるかもしれんからな」ハハハ

 
幼剣士「そ、そんなことをしたら僕たちは・・・」


地主「そんなもん知らん。ワシはワシの金になればいいのだ!」

乙女僧侶「・・・」ギリッ


69 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:15:02 ID:yvVjkyBE
 
地主「とっととガキ共を防衛隊に引き渡せ!」

門番A「はっ!」


乙女僧侶「・・・待ってください・・・、何でもしますから・・・・その子たちだけは・・・」


地主「・・・ほう?」


乙女僧侶「お願いします・・・」

地主「何でもするのか?」クイッ

乙女僧侶「あっ・・・」


70 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:16:02 ID:yvVjkyBE
 
童子騎士「この・・・離せぇぇ!」

乙女僧侶「・・・」


地主「ひひ・・・若い娘は嫌いじゃないぞ・・・」ペロッ

乙女僧侶「・・・くっ・・・」ゾワッ


幼剣士「お・・・乙女僧侶さん・・・・!」ググッ


乙女僧侶「・・あ・・・・」


地主「・・・・ひひ・・・ひひひ・・・、部屋に来てもらおうか・・・・」ハァハァ

乙女僧侶「・・・・あ・・・あぁ・・」

地主「・・・さあ、さあ・・・!」グッ


71 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:16:52 ID:yvVjkyBE
 
 
「・・・・そこまでにしてもらえませんか?」


乙女僧侶「あ・・・」

童子騎士「・・・・あぁ!」

幼剣士「あ・・・お兄ちゃん・・・!」


青年剣士「俺の大事な仲間を、離してやってくれませんか?」


地主「ああん・・・?なんだぁ・・お前は?」


72 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:17:45 ID:yvVjkyBE
 
青年剣士「・・・まあ、そういう横暴も今日まででしょうが・・・」

地主「・・・どういうことだ?」

青年剣士「・・・・」ゴソゴソ・・・ペラッ


乙女僧侶「そ・・それって・・・」

地主「た、逮捕状!?」


青年剣士「防衛隊の皆さん、お願いします」

防衛隊「はっ!」

 
・・・・タッタッタ・・・ガシッ


地主「は・・・離せ!!何でワシが逮捕なんだ!」

青年剣士「不当な値上げ、それを脅しとした売春行為。他の人たちからの立証です」


73 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:18:44 ID:yvVjkyBE
 
地主「ぐ・・・・」

防衛隊「ほら!きりきり歩け!」

地主「覚えてろよ・・・貴様らぁぁ!」


・・・・タッタッタッタ・・・



乙女僧侶「う・・・うぇええん・・・青年剣士さんっ・・・・!」ダキッ

青年剣士「おっとっと・・・」ハハ


童子騎士「・・・あ、あの・・・ありがとうございました・・」

幼剣士「お・・お兄ちゃん・・・」

めがね魔道「・・・ありがとうです・・・」


青年剣士「これがどういう状況なのか・・・説明してもらおうかな?」


74 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:19:54 ID:yvVjkyBE
 
・・・・・・・・・・ 
・・・・・・・・・・・・・・

童子騎士「・・・・・ということです・・・」


青年剣士「・・・・」

乙女僧侶「・・・」ハァ


青年剣士「・・・・いいかい。皆。確かに君たちは強いかもしれない。 けど、こういう事をしてはいけないよ」


童子騎士「で・・・でも、守るために・・・」


青年剣士「その結果が乙女僧侶を危険に巻き込んでしまった。
       もしかしたら、俺がここにこなかったら君たちは牢屋の中だったかもしれない」

幼剣士「・・・ごめんなさい」


75 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:20:50 ID:yvVjkyBE
 
乙女僧侶「・・・」


青年剣士「・・・でも。君たちは、正義から・・行動を起こしたんだ。そこは褒めないとね」ハハ

幼剣士「お兄ちゃん・・・」


青年剣士「たーだーし。乙女剣士には後でたっぷり怒られてもらうよ。ちゃんと謝るんだ」


童子騎士「・・・ごめんなさい・・・」
 
幼剣士「・・・・ごめん・・・なさい・・・・」

めがね魔道「・・・ごめんなさい・・・」


76 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:21:48 ID:yvVjkyBE
 
青年剣士「・・・よく謝れました。あとは乙女僧侶、頼んだよ」
 
乙女僧侶「そうですね・・・。部屋に戻っておいてください。後でしっかり叱りますよ・・・」


3人「はーい・・・」

トボトボ・・・


 
青年剣士「でも、無事でよかったよ・・・」

乙女僧侶「本当にありがとうございました・・・。でも、何であなたが逮捕状を?」

青年剣士「・・・結構前から、あの地主が不当な値上げをしていたのは知っていたんだけど・・」

乙女僧侶「そうなんですか・・」

青年剣士「どうしても実証を得られなくて、見てることしかできなかったんだ。
       だけど昨日、急に訴えた人がいて、証拠をつかんだから・・仕事で行ってきたんだ」

乙女僧侶「そういうことでしたか・・・。わざわざ・・・ありがとう・・・です・・・本当に・・・」グスッ


77 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:22:22 ID:yvVjkyBE
 
青年剣士「はは、別に仕事をきちんとやってるだけだよ。雑務も多いしね」ニコッ

乙女僧侶「・・・」グスッ

青年剣士「・・・しばらくは暇だから、ここで弟の面倒を見てみようかなって思ったり」ハハ


乙女僧侶「・・・色々お世話になってしまいますね・・・」


青年剣士「気にしないで。俺も子供たちが可愛いとは思っているんだから」ハハ

乙女僧侶「・・・ふふ」


青年剣士「それに、幼馴染にこの事を話したら"しっかり面倒見なさいよ"だってさ」

乙女僧侶「・・・幼馴染さんらしいですね」フフ


78 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/26(水) 13:26:35 ID:yvVjkyBE
 
青年剣士「よしっ、じゃあ俺はちょっとだけ町にいってくるよ」

乙女僧侶「わかりました。では、たっぷり叱っておきますよ」フフ

青年剣士「はは、よろしくお願いするよ」


・・・・タッタッタッタ


乙女僧侶(・・・私も・・幼馴染さんのように・・・青年剣士さんの
       心の寄り処になってあげたいです・・・。恋・・なんでしょうか・・・)ハァ


79 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/26(水) 13:29:03 ID:yvVjkyBE
一旦終了です。


80 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/06/26(水) 13:34:48 ID:b3sYlIBo
乙乙
続編待ってた
テンポ良いしいつも楽しみにしてるよ


81 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/06/26(水) 13:39:22 ID:Fdc.BbZk
乙。凄い量だ…


83 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/06/26(水) 22:17:01 ID:qnJ9kvgo
お疲れ様
今回も面白かったよ



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