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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その26
- 422 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2011/03/08(火) 00:04:19.06 ID:lkamvrGVo
〜北の道〜
魔道士「あっ、花が咲いてる!」
召喚士「本当だ」
魔道士「ありゃ何て花だ?冬の花じゃないのか?」
魔道士「遠くてよく分からないけど……春の花だと思いますよ〜」
盗賊「……もう…季節も変わるんだな」
召喚士「いいのか悪いのか…ですね。ははっ」
戦士「なんか……色々と緊張しちまうよな」
魔道士「あんまり考えたくないですよ……」
召喚士「まぁまぁ、のんびりいこうよ」
戦士「そうだな!どーんと構えてようぜ!」
盗賊「……ああ」
魔道士「やる事はしっかりやらないとですよ〜?」
戦士「もっちろんよ!」
召喚士「ええ!」
- 423 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:04:45.01 ID:lkamvrGVo
〜北の街〜
盗賊「……到着」
戦士「割かし早く着いたな」
召喚士「うん。時間が時間だけに…普通のホテルも取れそうだね」
魔道士「良かった!えへへっ!」
戦士「そんじゃ大通りの……ん?」
盗賊「…何だ?」
召喚士「あれは……っ!!」
パッカパッカパッカ…
従者「……」
四人の前を豪華な馬車が一台、通過する。
パッカパッカパッカ…
戦士「今の馬車…知ってんのか?」
召喚士「……うん。あれは――」
盗賊「!?」
- 424 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:05:20.17 ID:lkamvrGVo
ババッ
戦士「どうした!?」
盗賊「魔物の気配……っ」
魔道士「えっ!」
召喚士「どこです……っ!?」
盗賊「……」
クルッ
盗賊「あれだっ!!」
通りの反対側を指差すその先、法衣を纏い笠を深く被った者が路地裏に姿を消す。
戦士「どうする?」
召喚士「もちろん追うっ!」
戦士「だよなっ!!」
ダダッ…タッタッタッタッタ
戦士「…ちぃっ、早いな……っ」
魔道士「お、追いつけますか!?」
- 425 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:05:47.18 ID:lkamvrGVo
盗賊「…仕方ない。先に行くぞ」
シュバッ…タタタタタッ
戦士「気を付けろよっ!!」
タタタタタッ
盗賊(……いたっ!)
シュバッ!!…タンッ…タンッ
盗賊(……あの動き、まさか……っ)
タタタタッ……スタッ
盗賊「……どうした?もう…逃げぬのか?」
――「……ふっ」
タッタッタッタッタ
戦士「盗賊!」
召喚士「いたっ!!」
魔道士「はぁ…はぁ……はぁ……っ」
――「勢ぞろいか。相変わらず元気そうで何よりだ」
- 426 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:06:13.85 ID:lkamvrGVo
シュルッ…ハラッ
召喚士「あ、あなたは……っ!!」
魔道士「ハヌマーンさんっ!?」
ハヌマーン「こんな所で会おうとは、奇遇だな」
戦士「そっちこそこんな所で何してるんだ!?」
ハヌマーン「……先程の馬車」
召喚士「名士さん…ですか?」
ハヌマーン「ああ。彼の者に用があってな」
召喚士「名士さんに?一体……」
盗賊「……あの者、魔物ではないのか?」
魔道士「えぇっ!?」
盗賊「…微かだが、あなたとは違う…魔物の気配を感じた」
ハヌマーン「……流石だな」
召喚士「め、名士さんが……魔物…っ」
戦士「一体、どういう事だよっ!?」
- 427 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:06:40.22 ID:lkamvrGVo
ハヌマーン「あの者は魔族だ。古くからこの地に住んでいる……な」
魔道士「……っ!!」
召喚士「そうか……っ。どうりで……」
戦士「何か思い当たる節でもあるのか?」
召喚士「……言われてみれば…だけど」
盗賊「……」
召喚士「以前、同門さん達の件で訪ねた時……」
戦士「ああ、一度会ったって言ってたよな?」
召喚士「うん。でも、正確に言えば会ってはいないんだ」
魔道士「……どういう事ですか?」
召喚士「カーテンごしに姿は見えなかったし、話も従者の方を通してだったんだ」
盗賊「…なるほど。姿を隠していたわけか」
召喚士「まさかハヌマーンさんが会いに来たというのは……」
ハヌマーン「……ああ。想像の通りだ」
魔道士「スグリーヴァ様と……?」
- 428 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:07:08.52 ID:lkamvrGVo
ハヌマーン「うむ。わが主とは共闘の契りを結んでおる」
戦士「!!」
召喚士「い、いつの間に……っ」
ハヌマーン「法師様に付いて、世界を回っている時に偶然な……」
戦士「そういう事だったのか……」
ハヌマーン「オークは北の出身であろう?そこから情報を得てな」
魔道士「……凄い…っ」
ハヌマーン「我らとて驚いたさ。まさか北の地に志同じ者がおるとはな……」
召喚士「そうか、どうりでこの辺りの魔物も減ったわけだ……っ」
ハヌマーン「おそらく名士殿が裏で動いてくれておるのやもしれぬな」
盗賊「……」
ハヌマーン「ともかく、この事は秘密裏に頼むぞ」
戦士「言ったところで、誰も信じねーって」
ハヌマーン「…ふっ。それもそうだな」
魔道士「え、ええ……っ」
- 429 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:07:35.20 ID:lkamvrGVo
ザッ
ハヌマーン「では、私はこれで……」
召喚士「ハヌマーンさんも気を付けて下さいねっ!」
ハヌマーン「お主等もな。また会おう!」
シュバッ…フッ
魔道士「……驚きましたね」
盗賊「…ああ」
戦士「動いているのは、国軍だけじゃねーって事か……」
召喚士「うん……。個々がそれぞれ…準備を進めているんだ」
魔道士「……っ」
戦士「こりゃ、俺らもどっしり構えてる場合じゃねーかもな」
盗賊「……出来る範囲で動けばいいさ」
召喚士「うん…。他の邪魔にもなりかねないしね……」
戦士「……そうだな」
四人は静寂を取り戻した路地裏を後にし、ホテルへと向かった。
- 430 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:09:54.38 ID:lkamvrGVo
〜ホテルの部屋〜
魔道士「お風呂ーっ!!」
バシャーンッ!!
盗賊「……っ!!」
魔道士「盗賊さんっ、ちゃんと洗わないと駄目ですよー?」
盗賊「……あ、洗ってるよ…っ」
魔道士「いえいえ。いつもより念入りに、です!」
盗賊「……何故」
魔道士「だってぇ〜っ、明日はお風呂は入れないじゃないですかっ!」
盗賊「…はぁ」
魔道士「だから、超洗わないと駄目です!えへへっ!」
盗賊「…超…ですか」
魔道士「超です!……えいっ!!」
盗賊「ひっ、ひああぁぁ!」
夜は更けた。
- 431 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:12:37.69 ID:lkamvrGVo
〜次の日〜
戦士「おーし、そんじゃ行くぞー」
魔道士「はーいっ!」
召喚士「ここからは険しい道になりますからね。頑張りましょう」
盗賊「……ああ」
戦士「険しいったって、前ほどじゃねーだろ」
召喚士「それはそうだけど……」
戦士「大丈夫大丈夫。ノンビリ行こうじゃないの」
魔道士「戦士さん、そんな余裕ぶって、痛い目みても知りませんよ?」
戦士「はははっ!俺にはそのくらいの方が丁度いいって!」
盗賊「……」
戦士「さぁさぁ、出発〜」
魔道士「…大丈夫ですかね?」
召喚士「まぁ……多分……ですけど」
戦士「あっはっはっはー!」
- 432 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:15:17.14 ID:lkamvrGVo
ビュオオォォォォ
戦士「……ささっ、寒い……っ!!」
魔道士「だから言ったじゃないですかっ!」
召喚士「凄い吹雪……っ。こんなにも天候が変わるなんて……」
戦士「何が楽勝だよバカヤロー!」
魔道士「自分で言ってたんじゃないですかっ!」
盗賊「……全くだ」
戦士「うぅ、こいつは敵わん。さっさと下山しようぜ」
召喚士「そうだね」
戦士「召喚士、あれだよほら……クジャタだクジャタ」
召喚士「はぁ……」
魔道士「他人任せですねぇ」
戦士「仕方ないだろっ!寒くて剣も握れネェ・・・。こんな時に敵にでも遭遇したら……」
盗賊「何かくる!?」
魔道士「えっ!?」
- 433 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:17:01.11 ID:lkamvrGVo
ドドオオォォ
召喚士「イ…イエティ……!!」
戦士「でけぇ!!こりゃ多分、ボスクラスの奴だぞ!!」
魔道士「詠唱します!」
イエティー「ガアアァァーッ!!」
ブオンッ
戦士「あっぶね……」
盗賊「戦士っ!後ろにもいるぞ!!」
戦士「何ぃー!?」
イエティ「グオオォォ!!」
ガバァ
戦士「ちぃっ」
ザザッ
召喚士「戦士ーっ!!」
キュイイィィ……ドドオオォォンッ!!
- 434 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:19:39.98 ID:lkamvrGVo
イエティ「グアアァァ!熱いいぃぃ!!」
戦士「魔道士ナイス!助かった!!」
魔道士「い、いえ…っ。まだ撃ってないですよ……!?」
戦士「何!?」
召喚士「それじゃ一体……誰が……」
イエティ「グ…ウオオォォ」
――「こっちよ!!」
――「魔物さん!!」
キュイイィィ…
イエティ「――!?」
――「炎の魔法とぉー」
――「風の魔法でぇー」
ドドオオォォンッ!!
――「合体攻撃ーっ!!」
ドッグオオォォォォン!!
イエティ「グギャアアァァーッ!!」
- 435 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:23:11.62 ID:lkamvrGVo
ドシャアアァァ…ブスブスブスッ
魔道士「す、凄い……威力っ」
召喚士「イエティを一撃で……っ」
盗賊「……何者だ?」
ザッザッザッザ
――「大丈夫ですか!?」
――「皆さんっ!!」
戦士「あ、あぁ…。お陰で助かったぜ」
召喚士「ありがとう…ございます」
――「いえいえ、私達は」
――「当たり前の事をしたまでっ」
魔道士「え、えぇと……」
――「ご紹介が遅れましたわっ」
――「私達、旅のワーカーです」
双子姉「私が姉っ!」
双子妹「私が妹っ!」
双子姉妹「二人合わせて、シスターズですわっ!ヨロシク!」
- 436 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 00:27:54.14 ID:lkamvrGVo
雪かと思ったらポップコーンとわたあめでした。
間違えちゃいましたね、今日は晴れです晴れ
>>418
まだ続いてましたすみません…
何はともあれ、退院おめでとーございます!
また無駄に新キャラ出しちゃった…増えすぎてごめんなさい
折角なので、双子姉妹の特徴でも募集を……
あと忘れてた。開発局の局長も募集しましょう!
安価はなしで色々なご意見のいいとこ取りでいきたいと思います!
それではおやすみなさい!
ご支援ありがとうございましたー!ノシ
- 438 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/08(火) 00:53:34.59 ID:DUqhD7FRo
>>1乙
双子の特徴か
外見ならポニテとツインテールて感じか?
- 440 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/08(火) 01:03:38.57 ID:F/+hMEAYo
どう見ても全く同じ見た目だけどなぜか見分けのつく戦士がモテモテ
- 442 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/08(火) 01:58:51.31 ID:Ql/LJACSO
いちおつ!
師匠…あの時の合体魔法の修業の時の双子の例え話は…伏線だったのですね……?
- 443 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/03/08(火) 02:03:49.16 ID:JJSaV/9P0
じゃ外見以外で
双子らしくシンクロした会話になるなら、あえてそれが噛み合わないとか
例えば、姉がしゃべらせてもらえない、もしくは出遅れる、あがり症で上手く話せない等々
さらに言うと、きっちり信頼関係はあってほしい
二人とも悪気は一切なく素でそうなっちゃうみたいな
- 444 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/08(火) 02:04:32.16 ID:o8KiNLA3o
なんだろう。策略姉妹みたいなの想像した。
- 445 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/03/08(火) 02:22:04.52 ID:PfHfq5WAO
姉は召喚士、妹は魔道士に惚れてほしい
- 450 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/03/08(火) 05:19:45.58 ID:mK22bfpDO
>>1乙
>>408の
司令官「…ん、決めた。総司令官には死んで貰う事にしよう」
これって総じゃなくて副?
違ってたらごめん
- 451 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/08(火) 05:23:34.32 ID:KDXNfr8SO
自分を死んだことにするって事だと思った
- 452 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/03/08(火) 08:00:32.47 ID:EicYM4QIO
誤植かどうかも含めて、この先の展開をまとうではないか
( ´Д`)y━・~~
- 457 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 18:09:01.33 ID:XfspLDDso
…
盗賊「……」
戦士「……」
魔道士「……えっと」
双子姉「あのー」
双子妹「何か?」
召喚士「双子の…魔道士さん…ですか?」
双子姉妹「はいっ!」
戦士「二人でワーカーやってんのか?」
双子姉妹「はい、そうですよ!」
盗賊「……何故、こんな所に?」
双子姉「私達はこれから」
双子妹「西高原国へ向かう所です」
魔道士「そうなんですか!?実は私達もなんですよー」
双子姉妹「おぉーっ!」
戦士「……左と右から同じ音が聞こえる」
- 458 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 18:09:57.49 ID:XfspLDDso
テクテクテク…
双子姉「いやぁー」
双子妹「すみません、何だかご一緒させて貰っちゃってー」
召喚士「いえいえ、頼もしい限りですよ」
戦士「そうそう。あのでけぇイエティを一撃だもんなぁ」
双子姉「いえいえー」
双子妹「ありませんわ。むしろ皆様こそ頼もしいですよー」
魔道士「そんな事ないですよー」
盗賊「……うん」
双子姉「だってー」
双子妹「まさか、あの朱雀先生方とは驚きですよー」
双子姉「……ちょっと双子妹ちゃんっ!」
双子妹「なぁに、お姉ちゃん」
双子姉「私にもお話させてよぉー!」
双子妹「すればいいじゃないー」
戦士「……おぉ、分離した」
召喚士「分離…!?」
- 459 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 18:11:02.70 ID:XfspLDDso
…
召喚士「え、えっと……双子姉さん?」
双子姉「は、はいぃっ!」
召喚士「双子姉さんと妹さんは、何故二人でワーカーを?」
ドキーン!!
双子姉「…………」
ドッドッドッ…
双子姉(朱雀先生ってば、わざわざ私がお話出来るように配慮を……)
召喚士「……あ、あのぉ?」
双子姉「そ、それはですねっ!」
双子妹「母が病気で入院していて、そのお金を稼ぐ為です」
双子姉「きぃーっ!!」
双子妹「父は蒸発して行方不明ですし、私たちが稼がなくてはいけなくて」
魔道士「そうだったんですか……偉いですねっ!」
双子妹「そんな事ないですよー」
魔道士「いえいえっ、本当に偉いと思いますよ!えへへっ!」
- 460 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 18:12:06.07 ID:XfspLDDso
ドキーン!!
双子妹「……」
ドッドッドッ…
双子妹(なんて可愛らしい方なんだろう……)
魔道士「……あのぉ」
双子妹(同じ魔道士として、とても勉強になるわ)
魔道士「双子妹……さん?」
双子妹(あの杖…ハート型!?やっぱり魔道士はこう在るべきよっ、うん!)
戦士「なんだか…別世界に行ってるぞ?」
盗賊「…う、うん」
双子姉「たまに双子妹ちゃんはこうなります。放っておいて結構ですよー」
戦士「はぁ……」
双子姉「それでは皆様」
双子妹「西高原国までヨロシク!ですわー」
双子姉「私にも言わせてええぇぇ!!」
戦士「……こいつら、面白いな」
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