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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その40
- 380 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2012/07/19(木) 18:00:50.62 ID:CiRcpU1Xo
ドッドオオオオォォォォ……
召喚士「がは、ごほっ!!」ビチャッ
魔道士「召喚士さんっ!!」
召喚士「ぐ……っかは!!」
駆け寄る魔道士らを手で制する召喚士。
召喚士(……音が聞き取り辛い。聴覚の一部をやられたか……っ)
戦士「サタンは!?」
盗賊「……健在だ……っ」
ドドオオオオォォォォ……
サタン「……成程」
大軍師「五行で丸裸となったところに、更なる五行で攻撃を仕掛ける」
青年兵「……」
大軍師「戦果はどうみますか?」
青年兵「効果はあったと思います。思いますが……」
大軍師「ダメージの度合いがどれ程のものなのか、。ですねぇ」
- 381 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/19(木) 18:01:40.15 ID:CiRcpU1Xo
ゴゴオオオオォォォォ……
盗賊「……なぁ」
戦士「あん?」
盗賊「……私の勘違い、ではないよな?」
戦士「だから何だよ!? 早くしろ、次の攻撃が来るぞ」
盗賊「サタン、少し小さくなってないか?」
戦士「……何ぃ!?」ババッ
剣士「……ほ、本当だ」
戦士「ごくわずかだが、さっきより縮んでる……気がする」
青年兵「――!?」
大軍師「完全に見えましたね、攻略の糸口が」
青年兵「やっぱり効いていたんだ……っ! 五行が、効いていたんだ!」
召喚士「ぐ……ぅ……」ヨロッ
サタン「このサタンに対し直接、五行を撃ち込むというのか」
召喚と名代による五属性召喚。それは確実に、サタンへダメージを与えていた。
- 382 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/19(木) 18:02:09.38 ID:CiRcpU1Xo
青年兵「……」
帝「名代っ、無事か?」
名代「わ、私は毘沙門天のみですので、さほどの被害はなく……」ザッ
青年兵「……っ」
五行がサタンに通じる事は判明した。だがそれは、青年兵にとって苦渋の決断でもあった。
何故ならば理由は単純明快。ただでさえ五行という負担の大きな攻撃をしつつ、
サタンの災厄による肉体への負担をも浴びなくてはならないからだ。
攻撃を繰り返せば繰り返すほど、サタンを倒す好機は巡ってくる。
だがそれとは引き換えに、攻撃を繰り返せば繰り返すほど、災厄による
自分自身へのダメージは徐々に蓄積されていくのである。
青年兵は攻撃が効く事を祈りつつも、最も避けて通りたい作戦であった。
サタンが先か、こちらが先か、文字通りノーガードの打ち合いなのである。
青年兵「やるしか……ありませんね」ザッ
大軍師「分かりました。最終編成へ移りましょう」
青年兵はただ1度、こくりと首を縦に頷いた。
- 383 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/19(木) 18:03:11.95 ID:CiRcpU1Xo
ヨロッ……ザッ
召喚士「……っ」
サタン「まだ立つか。奮闘しているのは単独だがな」
西方司令「でけぇ図体でゴチャゴチャ喋るんじゃねぇ! 耳に響くんだよ!」
南方司令「次、行くぞ」ダッ
格闘家「石破ああぁぁ!!」
ズッドオオオオォォォォン!!
青年兵「名代さん、連続ですが……いけますか?」
名代「ええ、お任せ下さいませ」
青龍士官「青年兵、お前は下がっていてくれ」
青年兵「だが……」
青龍士官「青龍は俺が担う。お前が潰れては指揮系統が乱れる」
青年兵「……すまない」
白虎長「それじゃいくわよぉ!」
朱雀嬢「はいですわ!」
玄武娘「はいですのっ!」ザッ
- 384 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/19(木) 18:04:24.32 ID:CiRcpU1Xo
ドガガガガガガッ!!
サタン「どうせ狙いは、五行なのだろう?」
戦士父「通常攻撃はもう、無駄かもしれんな」
戦士「ああ。サタンにも読まれてるしな」
西方司令「理屈じゃねぇ! 手数でサタンの動きを封じんのも役目だろうが!」
南方司令「そうだ。後方の連中の為にも、サタンの足止めをするのが我らの仕事!」
奮闘する前衛を心配そうに見つめる後方の一団。魔道士達である。
大軍師「召喚隊の準備は整ったようですね。こちらも参りましょう」
火の先生「さっきから連発じゃからな。もうあまり撃てんぞい……」
水の先生「確かに、序盤から少しハリキリすぎましたね」
ジュニア「さっさと決めてやろうぜ……ハッハ」
賢者「……ふぅ」
大軍師「それでは、五行……発動!!」
5人の魔力が均等に揃い、白い光が1つに集約し、次第に巨大化を始める。
サタン「来るか」
- 385 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/19(木) 18:05:04.39 ID:CiRcpU1Xo
戦士「まずは突破口おおぉぉ!!」
盗賊「はあぁーっ!!」
サタン「……ここは良い、良いのだ。甘んじて受けようぞ」
戦士「何!?」
盗賊「反撃しないだと……っ?」
サタン「問題は次だ。さて、どうする」
ジュニア「どうすんだぁ!?」
大軍師「構いません! このまま撃ちます」バッ
ドッドオオオオォォォォン!! ガッカアアアアァァァァ!!
サタン「……あえて、受けてみるか」
火の先生「――――!?」
水の先生「直撃……!!」
青龍士官「どういう事だ!」
青年兵「自身の魔力で中和しなかったんだ……っ」
白虎長「じゃあこっちはどうするのよ!?」
- 386 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/19(木) 18:05:51.60 ID:CiRcpU1Xo
青年兵「それでも、撃つしかありません」
名代「……っ」
青龍士官「次の五行だって控えているんです。手を休めるわけにはいかん!」
白虎長「……じゃあ、いくわよもうっ!!」ゴアッ!!
朱雀嬢「玄武娘、抑え目になさいな!」
玄武娘「えーと……おいで、ケルピー!」
シュイイイイィィィィン……ギキイイイイィィィィン!!
サタン「さて、次はこれをどうするかだな。甘んじて受けるかそれとも……」
ズザァ
サタン「……?」
召喚士「受けざるを得なく……してやるさ……っ」
男隊員「あのバカ……っ、これ以上は無茶だ!!」
ボス「ど、どうするつもりなんだ……っ」
召喚士「サタン、俺がここで五属性召喚を放てば、お前はどうする?」
サタン「……名は?」
- 387 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/19(木) 18:07:31.27 ID:CiRcpU1Xo
召喚士「……召喚士」
サタン「前にも会ったか?」
召喚士「残念だけど……初めてだよ。ごほっ」
サタン「召喚士、死をも厭わぬその覚悟、なかなか感心するものがある」
召喚士「行っけええええぇぇぇぇ!!」
シュイイイイィィィィン!!
サタン「貴様には更なる苦しみを分け与えてくれようぞ」
ガッカアアアアァァァァ!! ドドオオオオォォォォ……
戦士「いった!! これで3発目か……っ」
魔道士「召喚士さぁん!!」ダッ
玄武娘「……何とも……ないですの」
朱雀嬢「朱雀先生のお陰ですわ……っ」
白虎長「私達の召喚をサタンに中和させ、自身の召喚でサタンを……」
青龍士官「……お陰で、災厄は全て……朱雀先生に」
召喚士「……うああああぁぁぁぁ!!」
- 388 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/19(木) 18:08:30.77 ID:CiRcpU1Xo
ドシャッ ズズッ
召喚士「ぐ……っううぅぅ……!!」
ジュニア「……じ、冗談じゃねぇ」ヨロッ
大軍師「5名による合体五行ですら、この災厄だと言うのに……」
水の先生「朱雀先生はたった1人でっ、どれ程の災厄を被っているというのだ……!」
魔道士「召喚士さんっ! 1度、退がりましょう!」
召喚士「こ……こから……ですよ……っ」ガクン
サタン「そうでなくばな。貴様には更なる罪と罰を与えねばならぬ」
召喚士「望む……ところぉ!!」グイッ
戦士「もう見てらんねぇ。俺も行くぜ、五行をよぉ!!」ザシャッ
盗賊「ああ。召喚士1人にこれ以上、頼っていられぬ」
青年兵「召喚士さん、僕もこれ以上は我慢出来ません。行きますよ」
王子「最後の切り札は私にある。案ずる事はない。限界まで挑もうじゃないか」
召喚士「……これからだ、これからが正念場だ!」ザッ!!
サタン「たった1人の所業が、他者を鼓舞し力となるか。やはり召喚士、貴様から始末しよう」
- 390 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/07/19(木) 18:10:19.96 ID:Z5c7z1P2o
いちおつ
召喚士飛ばし過ぎだが・・・どうなるのかはらはらしてる
- 397 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/07/19(木) 21:13:57.92 ID:tmrz13qRo
召喚士って実は主人公なんじゃないかと思い始めた
- 398 名前:NIPPERがお送りします(三重県) [] 投稿日:2012/07/19(木) 21:44:14.40 ID:TG2eDv9i0
>>397いや・・・・名脇役だ
- 400 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/07/20(金) 00:18:12.89 ID:qhEEu7xDO
モブ召喚士がやるじゃないか。
それよりも夫人のターンはまだか
- 403 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/20(金) 17:48:47.01 ID:qv8xwrG7o
召喚士「……っ」
サタン「目が死んでおらぬ。精神、肉体共にダメージを受けていると言うのにな」
召喚士「つぎだ、次……っ」
サタン「そしてこの目だ。この目……何かを感じる」
召喚士「行けっ! クジャタ!! コカトリス!!」
シュイイィィィィィン……ドズウウウウゥゥゥゥン
サタン「コカトリス、そして召喚士……このサタンに対し、迷いを生じさせる存在」
盗賊「突風が……っ」
戦士「召喚士! 何するつもりだ!? これじゃ近寄れねぇぞ!!」
召喚士「クジャタの風に……コカトリスの……っ」
コカトリス「石化の風か。しかしこんなものでサタンを封じ込められるとは思えんがな」
召喚士「いいんだよ……これでっ!」
コカトリス「ならば従うまでだ。行くぞクジャタ」
クジャタ「ウゴオオォォォォーッ!!」
サタン「突風……いや、竜巻に石化。狙いは遮断か」
- 404 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/20(金) 17:49:32.90 ID:qv8xwrG7o
青年兵「召喚士さんっ!!」
召喚士「……ぐくっ」
青年兵「召喚士さんの考えは分かっているつもりです」
召喚士「……」
青年兵「次の攻撃は、皆に任せて下さい」
召喚士「……」
青年兵「召喚士さんっ!!」
召喚士「……ごめん、ありがとう」
青年兵「あなたが1人で戦っているわけではない。痛みは皆で、分かち合いましょう」
召喚士「そうさせて貰うよ……」
青年兵「五属性、いきますよ!!」ザッ
アマゾネス「行けっ、ワルキューレ!」
サモナー「マーメイド……頼んだよ」
白虎嬢「いっきまーす!」
名代「東方の陰陽師を……こんなものだと思うでないぞ……!!」
- 405 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/20(金) 17:50:40.03 ID:qv8xwrG7o
シュイイイイィィィィン ズゴゴゴゴゴゴ……
召喚士「もうそろそろ……解けるよっ」
青年兵「……いつでも」
サタンを取り囲むコカトリスの石化を得たクジャタの突風。
吹き付けるそれはまるで、陶芸のろくろのような外観である。
作られた灰色の壺に亀裂が走る。巻き付く風が四散し、中から光が弾ける。
西方司令「破られんぞぉ!!」
ドッガアアアアァァァァ!!
石化した風の壁がサタンの拡散閃光により内部より粉々に砕け散った。
男隊員「3秒おおぉぉ!!」
カウント開始からきっちり3秒後、大軍師と男隊員の手により、
クジャタとコカトリスの壁が風魔法で綺麗さっぱりと吹き飛ばされる。
その奥に相も変わらず佇む魔王サタンは、次の攻撃へと移る準備のような素振りであった。
そこへ五属性召喚が発動される。サタンが壺の中に収められている間に、
十分過ぎる程の下準備は完了していたのだ。
- 406 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/20(金) 17:56:27.18 ID:qv8xwrG7o
青年兵「タイミングは完璧。中和する暇もないはずだっ!」
その言葉通り、サタンは不意を突かれた形となり、青年兵らの放った
五属性召喚が見事、直撃する。
サタン「…………」
五行の光が輝く中、サタンは表情を一向に変える事はない。
しかし無傷とはいかず、またしてもその体を小さくする事と相成った。
ガッカアアアアァァァァッ!!
ジュニア「よしっ、命中!」
青年兵「がはっ!」ガクン
白虎嬢「う……っくぅ」
青年兵「こっ、これが……災厄……っ」ズシャッ
玄武娘「サモナー様!!」
サモナー「……ごほっ、ごほ!」
マーメイド「サモナー……っ」
サモナー「どいてくれマーメイド。まだ終わったわけじゃないんだ」ググッ
- 407 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/20(金) 17:58:52.00 ID:qv8xwrG7o
マーメイド「サモナー……あなたには無理よ……っ。立つのですらやっとじゃない!」
サモナー「……そうだね。でも、やらなくちゃいけないんだ」
マーメイド「……っ」
サモナー「今ここでやらなきゃ、どうしようもないんだ……っ!」ザッ
マーメイド「でもここままじゃ……まともに戦う事だって……」
サモナー「召喚士くんだって苦しんでる、みんな苦しんでるんだ。僕だけじゃない」
マーメイド「……サモナー」
サモナー「今が勝負どころなんだ。だから……休んでいるわけにはいかないよ!」ザッ
王子「よくぞ申した。西方の同志として共に戦おう」
サモナー「陛下……っ」
名代「西だけではありません。我ら東方もお忘れなく」
青年兵「では、もう1発いきましょう!」
白虎長「白虎嬢は休んでなさい。次は私が行くわよっ」
青年兵「大軍師さん!」
大軍師「はい」
- 408 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/20(金) 18:00:05.75 ID:qv8xwrG7o
青年兵「次は、連撃で行きましょう」
大軍師「……やりますか」
青年兵「五行によって明らかに縮んでいるのは明白です。ここは一気に畳み掛けましょう」
大軍師「そうですね。あまり時間を費やしてもいられませんし」
全員ではない。一部の人間だけではあるが、サタンとの戦いにおいて、
常に念頭している懸案事項があった。スーパーノヴァである。
青年兵と大軍師の会話における時間がないとは、体力的なものもそうであるが、
サタンによるスーパーノヴァ発動という最大の悪夢を防がねばならない。
攻略法が見えた今こそ、徹底的に、迅速にサタンを倒さなくてはならないのだ。
召喚士「……」
当然、召喚士もそんな事は理解している。承知の上でいる。
だがサタンの戦いぶりに、どうしても何か不自然な点を感じていた。
召喚士(……サタンは……何かを待っているのか?)
サタン「……」
先の見えぬ当てのない戦いはまだまだ続く。
- 410 名前:NIPPERがお送りします(長屋) [sage saga] 投稿日:2012/07/20(金) 20:25:04.51 ID:Sj9VVQI1o
>>1乙
肉体の一部を失うのかな?災厄最悪だな
- 411 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/07/20(金) 20:43:16.93 ID:Yk1bfhUDO
もうペニスは種無しになっていてもおかしくないな
- 416 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/22(日) 23:58:59.32 ID:sQdR2ba9o
大軍師「撃てええぇぇ!」
ガッカアアアアァァァァ!!
サタン「芸のない事だ」スッ
白虎長「また中和する気よ!」
ジュニア「かかったな、バカめ!!」
サタン「……?」
ゴッガアアアアァァァァ!!
サタン「……一行足らぬな」
ジュニア「その通りよ! テメーが食らったの四行だ!」
美女「どういう事ぉ!?」
ドッドオオオオォォォォン!! ガッカアアアアァァァァ!!
サタン「…………」
賢者「……こっちが本物の五行さ……ふぅ」
大軍師「ジュニア殿が五行に見せかけた四行を放ち、本物の五行は背後から」
朱雀嬢「別の方達が放ったって事ですわね……っ」
- 417 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/22(日) 23:59:27.48 ID:sQdR2ba9o
ドクンッ
魔道士「う……あぁ!!」ズキィ!!
大軍師「それでも反動はやはり……」
ジュニア「……四行ですらっ、災厄があんのかよ……っ!」ズザッ
サタン「少しは小細工を考えたようだが……」
大軍師「直撃は与えられたものの、決定打にはなっておりませんね」
青年兵「やるしかありませんよ、手を替え品を替え、ね」
青年兵の宣言通り、これよりありとあらゆる策における五行攻撃が始まった。
五行を放てば放つ程、傷付く一同。それでも手は一向に休めない。
隙を生み出しては五行を放ち、また策を変えては繰り返し放つ。
繰り返す事、何度目であろうか。サタンの体は目に見える程に変化をしていた。
戦士父「どれだけ撃った?」
青龍士官「数えてなんか……いませんよ……っ」ジャリッ
青年兵「でも見てください。サタンが……」
召喚士「……うん。最初の時から半分くらいに小さくなってる」
- 418 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/22(日) 23:59:59.10 ID:sQdR2ba9o
ドドオオオオォォォォ……
サタン「不思議でならぬ」
盗賊「はぁ……はぁ……はぁ……はぁっ」
サタン「群れの強さのみかと思えば、個々の強さも持ち合わせている」
召喚士「……う……っぐ、はぁ……はぁ」
サタン「それでいて的確にこのサタンへダメージを与えている」
召喚士「……っ」
サタン「己の命を消耗してもだ。覚悟だけではない。別の強さがある」
召喚士「……これは、みんなの力だ」
サタン「……」
召喚士「ここに居るみんなの力だけじゃない。今だって祈ってくれているみんな……」
サタン「……」
召喚士「そして、ここまでの道を繋ぐ為に、死んでいったみんなだって!」
サタン「成程な。そういう類の――――」
ドッドオオオオォォォォン!! ガカアアアアァァァァ!!
- 419 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/23(月) 00:00:27.08 ID:dCBRElUio
サタン「……」
ジュニア「呑気にオシャベリしてんじゃねぇよ……ハッハ!」
サタン「召喚士と話をしておるのだ。ちと行儀が悪いな」
グアッ
ジュニア「!?」
サタン「それで、いつまでその力とやらを続けるつもりだ?」
ゴキィ!! ドシャッ!!
召喚士「ジュニアさんっ!!」
ジュニア「ぐ……っは」
玄武娘「ジュニアさんぅ、宙に置いたと思ったら突然……」
朱雀嬢「サタンの力ですわよ……っ」
青龍士官「右腕を折られている。回復を!」
賢者「……ふぅ」パアアァァァァ
サタン「それで、いつまで続けると聞いているのだ。召喚士」
召喚士「サタン……貴様っ」
- 420 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/23(月) 00:01:01.16 ID:dCBRElUio
大軍師「良い頃合いかもしれませんね」
戦士「……?」
戦士父「サタンの大きさが半分以下となっている。こちらの攻撃が相当効いている証拠だ」
大軍師「ここで一気に叩き込んで、とどめをさしましょう」
ボス「どうやって……っ」
青年兵「……ありったけの五行を一斉に、サタンへぶつけます」
盗賊「!?」
戦士「五行の……同時攻撃だとぉ!?」
大軍師「原理的には不可能ではないはずです」
剣士「出来るのか……そんな事が……っ」
青年兵「まず、最初の1人が五行を放ち、サタンに中和させます」
大軍師「その後、五行の一斉攻撃でサタンの体を極限まで攻め立て……」
召喚士「最後の1人が……とどめ」
大軍師「その通りです」
ジュニア「文字通り……命がけの攻撃だわな……ハッハ」
- 421 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/23(月) 00:01:41.14 ID:dCBRElUio
ガカアアァァ!! ゴアッ!!
帝「攻撃が来るぞっ!」
青龍士官「出でよっ、バハムート!!」
男隊員「土行おおぉぉ!!」
ゴッガアアアアァァァァ!!
弓使い「サタンも本気で攻めに来ているわっ、早くしないと!」
大軍師「まず最初の五行を放つ者を選定致します」
男隊員「こりゃとんでもなく重要な役割だぞ。ましてや1人でだろ?」
召喚士「俺がいきます」
魔道士「召喚士さんっ!?」
召喚士「確立は最も高いと思います。大丈夫、信じて下さい」
盗賊「召喚士、お前……」
召喚士「死ぬわけじゃないんだ。だったら、まだいける」
戦士「……召喚士を信じようぜ。これ程の役目をこなせるのはこいつしかいない」
青年兵「……分かりました。召喚士さん、お願いします」
- 422 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/23(月) 00:02:55.37 ID:dCBRElUio
召喚士「うん」
大軍師「次に最後の五行を担う者……」
戦士父「俺がやる」
戦士「親父……?」
戦士父「戦士、ゾディアックを貸せ」
戦士「だからっ!!」
戦士父「投擲ならば問題あるまい。誰か、付加を頼む」
魔道士「それなら私がっ!」
戦士「……そのゾディアックがどういうゾディアックか、理解してんだろうな?」
戦士父「オリジナルだろ? だったら尚更だ。俺がかつてなんと呼ばれていたか知っているか?」
戦士「……」
大軍師「槍の名手……一番槍ならば為せると?」
戦士父「ああ」
青年兵「……承知しました。最後の一撃、あなたに託します」
戦士父「確かに引き受けた」
- 423 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/23(月) 00:03:41.74 ID:dCBRElUio
戦士「……」
戦士父「戦士、ゾディアックを貸せ」
戦士「……親父」
戦士父「難だ」
戦士「……死ぬなよ!!」ポイッ
戦士父「俺を誰だと思っている。お前の親父だぞ」ガシッ
白虎長「また攻撃が来るわよぉ!!」
ジュニア「防御壁ぃ!!」ズアッ
賢者「やれやれ……ふぅ」
ゴッガアアアアァァァァッ!!
西方司令「サタンも勘付く! やるなら早くしろや!」
青年兵「召喚士さん、いけますか!?」
召喚士「いつでも!!」
大軍師「それでは……実行――――」
盗賊「待てっ!! あいつ……くっそぉ!!」
- 424 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/23(月) 00:04:27.58 ID:dCBRElUio
ズザァ!!
戦士「盗賊!?」
召喚士「行けっ! サラマンダー! シルフ! ノーム! ウンディーネ! 座敷――」
ザッ
召喚士「…………」
紅孩児「……フウウゥゥゥゥ」
青龍士官「な……にぃ!?」
紅孩児「カアアアァァァァ!!」
ゴアァッ!! ズッガアアアアァァァァ!!
格闘家「ぐあぁ!!」
戦士「し、召喚士ぃ!!」ダッ
召喚士「……ごぶっ、ごほ……っ」
紅孩児「人間は……殺ス!!」
召喚士「こ……紅孩……ごほぉ!!」
招かれざる客の乱入。戦局はますますの混乱を生じ、歪んだ宿命を生み出す。
- 429 名前:NIPPERがお送りします(長屋) [sage saga] 投稿日:2012/07/23(月) 08:29:55.57 ID:NHt80qWQo
>>1乙
紅害児め、面倒くさいこと山の如しだな
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