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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その13
317 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 23:23:14.28 ID:XTIZJnso
〜次の日〜

召喚士「では、絶対にあそこへは近寄らないように」

青年「言われなくとも怖くて近寄れませんよ」

村長「ありがとう。報酬はワークショップ経由で」

魔道士「お世話になりました」

村長「……」

マーマン「……」

村長「お主も、ありがとう」

村長は右手をマーマンに差し出す。

マーマン「……あ、ああ」

ガシッ

盗賊「……ふふ」

青年「ではお気を付けて!」

戦士「それじゃ!!」

召喚士「失礼します」


318 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 23:24:23.81 ID:XTIZJnso
テクテクテク…

青年「不思議な一行でしたな」

村長「うむ…。魔物とああも通じ合えるとはのう…」

青年「魔物とて話せば分かってくれるのでしょうか…」

村長「我らも考えを改めなければならんなぁ…」

二人は小さくなる召喚士たちの姿をじっと見送った。

〜街道〜

戦士「さーて…次はコイツをスグリーヴァんとこへ…」

マーマン「!?」

盗賊「……」

テクテクテク…

召喚士「あ……」

少女「!!」

少女は驚いた表情で一同をを見つめる。

魔道士「あ、お…お世話になりました」


319 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 23:25:19.99 ID:XTIZJnso
少女「……っ」

召喚士「では……」

テクテクテク…

少女「………あ、あのっ」

戦士「…?」

少女「…あ、ありがとう…ございましたっ!」

召喚士「い、いえっ…」

少女「……ま、魔物さんも…その…」

マーマン「!?」

少女「……っ」

タッタッタッタッタ…

戦士「…へっ、良かったな!」

マーマン「……まぁ…悪い気はしねーな…はは」

魔道士「エヘヘッ!!」

召喚士「さて…行きましょうか!」


321 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/04/04(日) 23:59:15.33 ID:XTIZJnso
それではまた明日…おやすみなさいです!ノシ
リスト本当にありがとうございましたー!!


344 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/05(月) 17:16:47.90 ID:DkG9z8Yo
ザッザッザッザ…

戦士「しっかしあの鉱山は何だったんだろうな?」

召喚士「…うーん…そうだね」

魔道士「誰かが作ったものなんですかね?」

召喚士「形跡はありましたね」

戦士「でもよ、何でそんなところに魔物が?」

召喚士「それは…分からないけど…」

盗賊「……」

召喚士「とにかくあそこは普通じゃない」

戦士「ああ。立ち入り禁止にした方が良さげだな」

召喚士「うん。後で南方司令部にも立ち寄って頼んでみよう」

魔道士「そうですね!」

マーマン「へぇ〜、あとどんなもんだぁ?」

盗賊「…3時間は…かからないかな」

マーマン「まだそんなにあるのかよ…はぁ…」


345 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/05(月) 17:17:29.36 ID:DkG9z8Yo
戦士「何だよ情けねぇな…」

マーマン「バーカ、お前らと違って俺は水棲なの!」

戦士「んな事は分かってるって」

マーマン「じゃあ労えっての…はぁ…ふぅ…」

盗賊「……要る?」

盗賊は水の入った器をマーマンへ差し出す。

マーマン「ありがてぇ!…と言いたいところだが…」

魔道士「…?」

マーマン「お前らだって水は貴重だろ?大事にいこうぜ!」

マーマンは親指を立て、引きつった顔で笑みを浮かべる」

召喚士「あははっ!辛い時は言ってね!」

戦士「そうそう!その意気だっ!」

魔道士「頑張りましょうマーマンさん!えへへっ!」

マーマン「全く…昨日とは打って変わってだな…」

盗賊「……」


346 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/05(月) 17:18:56.06 ID:DkG9z8Yo
戦士「確かによ、言われたとおり…くよくよしててもしょうがねーしな」

魔道士「そうですよ!次は頑張りましょうっ」

マーマン「もう負けたなんて思ってねーみたいだな」

召喚士「まぁ、正直言うと負けたなんて思ってないんだ…」

マーマン「そうなんか?」

召喚士「確かにタルウィに追い詰められた時は…」

戦士「全滅…って思ったな」

召喚士「うん…」

盗賊「……」

召喚士「でもい、結果的に生きて帰って…」

魔道士「……」

召喚士「アレを見たときにやった!…って思ったんだ」

マーマン「アレ?」

召喚士立ち止まり後ろを振り返り指差す。

その先には戦士が大きな功績を手に笑っている。


347 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/05(月) 17:19:50.16 ID:DkG9z8Yo
マーマン「それって…!?」

戦士「でけぇだろ!!」

召喚士「これだけの鉱石はおそらく…そう見つからないですよ」

盗賊「…ああ」

魔道士「ちなみに売れば…家一軒ぐらいは買えますよ!」

盗賊「!?」

戦士「流石の目利きと……盗賊魂…」

盗賊「あ、い…いや」

魔道士「売ったりしたらダメですよぉ〜?」

戦士「当ったり前だろ!コイツは……」

戦士は腰にぶら下げた斧を手に持ち、頭上の太陽に照らす。

戦士「……約束なんだよ。…俺達のな」

盗賊「……ああ」

召喚士「……うん」

召喚士はキラキラと輝く斧を見つめ、ニッコリと笑う。


348 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/05(月) 18:09:51.48 ID:DkG9z8Yo
〜南方、南の森〜

ザッザッザ…

マーマン「なーんか昼だってのに薄気味悪い森だなぁ」

魔道士「マーマンさんが言うとちょっと本気にしちゃいますよ…」

召喚士「た、確かに…」

マーマン「魔物の気配はないみたいだけどな…」

盗賊「…ああ」

戦士「恐怖とかあんのか?」

マーマン「そりゃあ……あるさ」

戦士「へぇ…魔物より怖いのってなんだろうな…」

マーマン「多種族に恐怖はねーよ…あるとすれば…」

召喚士「……魔王…ですか」

マーマン「魔王なんて会った事もねぇさ」

魔道士「そうなんですか…?」

マーマン「ああ。謁見出来るのなんて、限られた奴らだけだろ」


349 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/05(月) 18:10:20.75 ID:DkG9z8Yo
ザッザッザッザッザ…

戦士「上下関係てのはどこも変わらねーんだな」

マーマン「…まぁなー、あ…そうだ」

盗賊「…?」

マーマン「もし魔物にあったら、まず声に反応しな」

召喚士「声…ですか?」

マーマン「そう、話が出来る奴ってのは知能が高い証拠だ」

魔道士「…言われてみれば…そうですよね」

マーマン「裏を返しゃ、話も通じねぇ奴らに何を言っても無駄」

盗賊「……」

マーマン「構わず即座に殺せ」

召喚士「……はい」

マーマン「話せる奴は場合によっちゃ戦闘も回避出来る」

戦士「今回みてぇにな」

マーマン「ああ」


350 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/05(月) 18:23:21.60 ID:DkG9z8Yo
戦士「しかしお前…なかなか詳しいし…」

魔道士「なんだか…強いんですよね…?」

マーマン「違うって!長年生きてる年の功ってヤツだよ」

召喚士「……」

盗賊「…見えてきたぞ」

先頭の盗賊が切り立った崖を指差し、全員が足早に向かう。

マーマン「うぇ…ここ、降るのか!?」

魔道士「そう思いますよね!実は……」

スゥ…

マーマン「消えたっ!?」

召喚士「ここ…」

召喚士は霧の中へ腕を突っ込み、霧に飲まれた腕は眼前より消失する。

戦士「この中がヒミツの入り口ってワケよ」

マーマン「はぁー…、なるほどねぇ…!」

マーマンは驚き顔で恐る恐る霧の中へと足を入れた…。



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