■戻る■ 下へ
召喚士「出でよ!!可愛い獣娘!!」
- 614 名前:深夜にお送りします [sage]
投稿日:2012/09/27(木) 18:55:19 ID:ql56qlIA
召喚士「……??」
ジノ「イツツ……」
……「坊や大丈夫ぅ?」
召喚士「た、助けてください!」
ジノ「……!」
……「へぇ……最近のキマイラって固いのねぇ」
ジノ「キマイラじゃ無いしッ!」
……「………」チャキッ
召喚士 (おおおッ!天の助け!しかも美人!)
ジノ「……邪魔しないでくれるかな?」
……「うふふごめんなさいねぇ。あたしもちょっとこの坊やに用事があるのよぉ」
ジノ「………」
召喚士「……?」
…… (奇抜な髪型の青年って言ってたからこの子よねぇ……奇抜過ぎる気がするけど……)
召喚士「あ、あの……」
- 615 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/09/27(木) 19:05:25 ID:ql56qlIA
……「なぁに?」
召喚士「俺に用事って……何ですか?」
……「後で教えてあげるぅ。まずは目の前のキマイラ何とかしないとねぇ……」
ジノ「だからキマイラじゃ無いしッ!あたしはスフィンクスッ!」
……「………」
ジノ「……?」
……「そんな大層なもんがこんな所にいる訳無いでしょ……馬鹿なの?」
ジノ「こいつムカつくぅぅッ!」
……「さぁいらっしゃい。ぶっ飛ばしてあげるからぁ!」
召喚士「スフィンクスって言うのは本当ですよ……」
……「………」
ジノ「シッポが蛇じゃ無いしッ!」
召喚士「………」
……「………」
召喚士、ジノ「……?」
- 616 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/09/27(木) 19:18:11 ID:ql56qlIA
……「坊や……あんた何やったのぉスフィンクスに襲われるってぇ……」
召喚士「何って……別に何も……」
ジノ「………」
……「じゃあ何でこんな所にスフィンクスなんているのぉ……」
召喚士「それは……」
ジノ「……召喚兄さん」
召喚士「……なに?」
ジノ「そいつにあまり近付かない方がいいかもよ……」
……「………」
召喚士「お前を殴ったからか?」
ジノ「人間じゃ無いから」
召喚士「ッ!?」バッ!
……「あら……人間じゃ無いってわかっちゃう?」
ジノ「お前何者だあッ!そんな変な魂の色見た事無い!」
……「………」
- 617 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/09/27(木) 19:37:43 ID:ql56qlIA
召喚士「ジノ……」
ジノ「あたしの後ろに隠れないで……」
召喚士「えぇぇいいだろ!」
ジノ「よく無いし!」
……「なんだぁ……知り合いなのねぇ……」
ジノ「………」
……「それなら平気よねぇ。うふふ」
ジノ「何が平気なの……」
……「あんたが襲ってこないって」
ジノ「………」
……「さっきはぁ叩いてごめんなさいねぇ!ほら!襲われてる人間見たら助けないとね!」
ジノ「キマイラと間違えた事も謝って……」
……「ごめんねぇ……これでいい?」
ジノ「……オッケー」
召喚士 (ええぇぇ……)
- 618 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/09/27(木) 19:53:07 ID:ql56qlIA
ジノ「……本当に何者なの?敵意は無いみたいだけど」
……「ん……何て言ったらいいかしらねぇ……」
ジノ「それに男
……「女よぉッ!今は身も心も女ぁッ!」
召喚士「………」
……「いい!わかったぁ!?」
ジノ「う、うん……」
……「んもう!やんなっちゃう!」
召喚士、ジノ「………」
……「……そうだぁ坊やに話があるんだけどぉ!」ヨリ
召喚士「何ですか……近付かないでください……」ハナレ
……「なんでぇ?」ヨリ
召喚士「何ででも……」ハナレ
……「………」ヨリ
召喚士「………」ハナレ
- 619 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/09/27(木) 21:51:17 ID:ql56qlIA
ー
召喚士「………」
ジノ「でね!蒼頭ってのが絶対顔見せないの!」
……「そうなのぉ!うちも変わってるのと一緒にいるのよぉ!」
ジノ「どんなの?」
……「女騎士って言うんだけど……騎士なのに馬に乗れないのぉ!」
ジノ「なにそれぇ!カッコ悪い!」
……「本当そうよぉ!笑っちゃうわよねぇ!」
召喚士「……盛り上がってるとこ悪いんだけどさ」
……、ジノ「なに?」
召喚士「お前はその人の正体聞かなくていいのかよ……貴方も俺に用事があるんじゃ?」
ジノ「だれ?」
剣騎士「剣騎士って言うのぉ」
ジノ「へえ。でさ!」
召喚士「待て待て待て!そこで終わらすなよ!」
- 620 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/09/28(金) 01:08:21 ID:1aPAA8E6
ジノ「今いいところなんだけど!」
剣騎士「そうよぉ!」
召喚士「もういいや……俺が聞くから。……俺に用事ってなんですか?」
剣騎士「………」
召喚士「………」
剣騎士「なんだったっけ……」
召喚士「………」
……「剣さん!剣さん!」
剣騎士「ああ!そうそう!あれよ!」
召喚士「あれ?……なッ!」
……「………」
剣騎士「ほらぁ!」
召喚士「おおおおおおおのおの斧子さんッ!」
斧子?「………」
ジノ (この子が件の……ってッ!)
- 621 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/09/28(金) 17:43:05 ID:1aPAA8E6
召喚士「ごごごご機嫌麗しゅう!」
斧子?「はは……そうだね……」
召喚士「いやぁ!あの方は斧子さんのお知り合いだったんですね!」
斧子?「まぁ……」
ジノ「召喚兄さん……」
召喚士「それにしても斧子さんはこの青空の如く晴れやかで美しいですね!」
斧子?「曇ってるけど……」
召喚士「何を仰います!斧子さんがいれば周りはいつでも春の陽射しを受け光輝いていますよ!」
ジノ「ねえ召喚兄さんたらッ!」
召喚士「なんだよ!今忙しいんだよ!」
ジノ「この子……おかしいよ……」
召喚士「おかしいなんて失礼だろッ!」
斧子?「………」
- 622 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/09/29(土) 17:48:55 ID:p0GJGWt2
ジノ「人間じゃ無いし……魂が二つもある……」
召喚士「………」
斧子?「………」
召喚士「で?」
ジノ「で?って……魂を二つ持ってるなんてあり得ないんだよ!?」
召喚士「そんな事……些細な事だ!」
ジノ「………」
召喚士「例え斧子さんが人間で有ろうが無かろうが!魂二つ持っていようが俺は一向に構わない!」
ジノ「………」
召喚士「流石に男だったら悩むがな!」
ジノ (うわ……そこは悩まないで拒否しようよ……)
召喚士「男なんて事はありませんよね斧子さん!」
斧子?「そうだね……」
召喚士「ほら!な!」
ジノ「………」
- 624 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/01(月) 07:47:11 ID:ZIZo7J/M
剣騎士「斧ぉ……早く言っちゃいなさいよぉ」
斧子?「………」
召喚士 (これは……)
斧子?「あのね……」
召喚士 (あれか……普通は伝説の木の下で行われる愛の告白ってやつかッ!)
斧子?「………」
召喚士 (来たな……来た……長い冬だった……)
斧子?「………」
召喚士「斧子さん……その長く暗い洞窟から抜けたらそこは雪国では無いんですよ……」
斧子?「?」
召喚士「夜の底が白くなる事も誰かに遮られ止まる事も無いんです……」
斧子?、ジノ「??」
召喚士「冬の冷気を感じながらも遠くへ叫ぶように言ってもいいんです……」
斧子?、ジノ、剣騎士「???」
- 625 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/01(月) 15:43:36 ID:ZIZo7J/M
召喚士「さぁ!召喚士さあん召喚士さあんってこの胸に飛び込んで来てくださいッ!!!」キラキラ……
斧子?「………」
ジノ、剣騎士 (うわ……キラキラって……)
召喚士「親譲りの無鉄砲
斧子?「ごめんなさい……」
召喚士「二階から飛び降りて……?」
斧子?「剣さん……私こんな事するのもうやだよ……」
召喚士「一週間程腰を……」
剣騎士「斧ぉ!」
斧子?「お兄さん……騙すような事してごめんなさい……」
召喚士「………」
斧子?「あのね……お金返せないけど……」
召喚士「何の事でしょう?」
剣騎士「………」
- 626 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/01(月) 15:57:48 ID:ZIZo7J/M
ジノ「……どう言う事なの?」
斧子?「………」
剣騎士「仕っ方無いわねぇ……坊やが斧を気に入ったみたいだからぁ斧の物をまた売ろうかなってぇ来たのよぉ」
ジノ「………」
召喚士「………」
ジノ「またって……召喚兄さんこれ買ったの?」
召喚士「みんなには内緒な……」
剣騎士「はぁ……お小遣い稼ごうと思ったのにぃ……」
召喚士「……因みに次なる品は何だったんですか?」
剣騎士「……下着」
召喚士「買ったッ!!!」
ジノ「バカッ!」グバシッ!
召喚士「ぎゃぁッ!」
斧子?「………」
剣騎士「後々面倒になりそうねぇ……あたし達の正体も言っておこうかぁ……」
- 627 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/02(火) 12:22:18 ID:n20s91UQ
斧子?「剣さん……それは……」
剣騎士「大丈夫だってぇ。あたし達の声聴こえてるしスフィンクスと一緒にいるくらいなのよぉ?」
斧子?「………」
召喚士「斧子さん?」
斧子?「お兄さんごめんなさい……私……この子が持ってる斧なの……」
召喚士「……?」
斧「……剣さん持って」
剣騎士「はいはい……」
召喚士「………」
斧「………」
召喚士「み、見事な腹話術ですね!」
剣騎士「違うわよぉ本当にこの斧が喋ってるのぉ」
斧「………」
召喚士「………」
斧「騙すような事してごめんなさい……」
- 628 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/02(火) 20:35:29 ID:n20s91UQ
召喚士「じ、じゃあ……こっちの人はッ!?」
ローン「………」
斧「この子は私の召喚獣だよ……」
召喚士「ッ!?!」
ジノ「……詳しく聞かせてよ」
剣騎士「まぁ……あたし達ちょっと宿代が足りなくなっちゃってぇ!それをどうするかぁ」
ジノ「うん」
剣騎士「で、お金稼がないといけないじゃない?」
ジノ「………」
剣騎士「そこでみんなで勝負したのぉ」
斧「………」
ジノ「この斧が見事に負けたんだね?」
剣騎士「そう……笑っちゃうくらいボロ負けぇ!」
- 629 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/03(水) 06:20:53 ID:/lXZaGS6
斧「私はやりたくないって言ったのに……」
剣騎士「あんたぁ……あんだけ熱くなってたのによく言うわねぇ……」
斧「だっておかしもん!私だけ全然勝てなかったんだよ!」
剣騎士 (まぁイカサマしてたからねぇ……)
ジノ「で?その斧と魔物の子を使って偶然居合わせた間抜け面召喚兄さんにこの帽子を売ったと?」
剣騎士「あたりぃ!」
ジノ「………」
剣騎士「それでぇあたしもそれにあやかりたいってぇ坊や追い掛けて来たって訳」
ジノ「……どっちともどうしょうも無いね」
召喚士「斧子さん……」
斧「……なぁに?」
召喚士「格好良くて可愛いって言ったのは嘘だったんですか……」
斧「うん……ごめんなさい……」
召喚士「優しくしてくれたのも……」
斧「………」
- 630 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/03(水) 07:36:54 ID:/lXZaGS6
召喚士「また逢った時にはその逞しい腕で私を抱いてくださいって言ったのも……」
斧「……え?」
召喚士「俺と夫婦となり一生を仲睦まじく寄り添って生きたいって言ったのも……」
斧「なななな何を言って
召喚士「日常的にセクハラしても笑って許してくれて!尚且つそのままエッチな事に雪崩れ込んでも不思議では無い生活をしようねって約束したのも全部嘘なんですかぁぁぁぁッ!」
剣騎士「斧ぉ……あんた……」
斧「いや!私そんな事一言も言って無いよ!」
召喚士「おおおぉぁぁぁ……」
斧「お兄さん!デタラメ言わないでよッ!」
剣騎士「あーあ……」
ジノ「かわいそうに……」
斧「………」
召喚士「それは置いといて、ローンちゃんは同じじゃ無いですよね!?」ビシッ!
ジノ、剣騎士、斧「………」
- 631 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/03(水) 08:08:51 ID:/lXZaGS6
召喚士「ローンちゃんが斧子さんみたいな性悪な事考えていないとハッキリ言えますが!」
斧「性悪……私だってそんな事考えて無いよ!言えって言われたから言っただけだよ!」
ローン「……!」
斧「え?ローンちゃん……このお兄さんの事知ってるの?」
召喚士「おおおおおおッ!」
ローン「……!!」
斧「そうなんだ……」
召喚士「なんて言ってるんですか!」
斧「昔会った事があるって……」
召喚士「覚えててくれたんだぁぁぁぁッ!」
斧「………」
剣騎士「どう言う事よぉ?」
ジノ「……初恋の人……じゃないな、初恋の魔物なんだってさ」
剣騎士「へぇ……だからあんなに簡単に引っ掛かったのねぇ……」
- 632 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/03(水) 08:13:59 ID:/lXZaGS6
ー
召喚士「斧子さん、ローンちゃんをお嫁さんにくださいッ!」土下座ッ!
斧「お嫁さんって……」
召喚士「きっと幸せにしてみせますから!」
斧「………」
ローン「……!?」
斧「………」
ローン「……!!」
斧「………」
ローン「……??」
斧「………」
召喚士「なんて言ってるの!?」
斧「………」
剣騎士、ジノ「………」
召喚士「???」
- 633 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/03(水) 12:08:57 ID:/lXZaGS6
斧「うん……聞かない方がいいよ……」
召喚士「なんでッ!」
剣騎士「あたしもそう思うわぁ……」
ジノ「右に同じく……」
召喚士「ええぇ!ズルいだろ!教えてくれよ!」
剣騎士「斧ぉ言いなさいよぉ……」
斧「やだよ……」
ジノ「仕方無いなぁ……あたしが言うから……」
剣騎士「言うの……?」
ジノ「このままだとさ……召喚兄さん貴女達に付いてっちゃう勢いだし……」
剣騎士、斧「………」
召喚士「早く教えてくれ!」
- 634 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/03(水) 13:06:48 ID:/lXZaGS6
ジノ「はぁ……言うよ?」
召喚士「おう!来いや!」
ジノ「確かこいつ変態クソジジイの馬鹿孫だよな?俺、こいつ嫌いなんだよ」
召喚士「………」
ジノ「あん時は殺さないでいたが、随分と俺に悪い事してくれたな。ガキだと思ってこっちが手出さないでいたら好き勝手やってくれてよ」
召喚士「………」
ジノ「それにでっかくなってもそんなバカ面して恥ずかしくないのかねぇ……」
ローン「……!」
ジノ「……なんか俺を嫁にとか言ってたけど気持ち悪りい奴だなお前。召喚獣を嫁になんて童貞丸出しの発言だぞ」
ローン「……?!」
ジノ「今度……俺の前でそんな事一言でも言ってみろ、ぶっ殺してやるからな。あぁぁ!気分悪ぅ!」
召喚士「………」
ジノ「………」
- 635 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/03(水) 13:14:12 ID:/lXZaGS6
召喚士「嘘だ
ジノ「本当だよ……」
召喚士「嘘だ
剣騎士「本当よぉ……」
召喚士「嘘
斧「本当に言ってたの……」
召喚士「………」
剣騎士「坊や……元気出しなさいってぇ……」
斧「そうだよ……」
召喚士「」バタッ……
ジノ「まぁ……ショックだよね……」
剣騎士、斧「………」
ジノ「ほら、召喚兄さん起きて」ユサユサ……
……「パイア!あそこだ!」
ジノ「この声……」
次へ 戻る 上へ