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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その21
362 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/06(土) 02:10:16.67 ID:rTl3gXUo


カポーン

魔道士「……はぁ〜」

盗賊「…また『はぁ〜』って言ってるぞ」

魔道士「あ……っ」

盗賊「…いや…別にいいけどさ」

ガチャッ

魔道士「!?」

東方司令「…ほぉー、ボクより先に一番風呂とは…いい度胸だな」

盗賊「…す、すみません」

東方司令「…まぁいい。客人だ、大目に見てやろう」

盗賊「…ありがとう…ございます」

魔道士「すみません…っ」

スタスタスタ

東方司令「…お前、なかなかいい身体をしているな」


363 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/06(土) 02:11:31.16 ID:rTl3gXUo
グイッ

盗賊「!?」

東方司令「…ふむ。細身ではあるが、無駄のない筋肉だ」

魔道士「し、司令こそ…凄いですね…っ」

東方司令「日々の鍛錬の賜物だ。……それにしても」

ムニュッ

東方司令「…邪魔じゃないのか?」

盗賊「…邪魔だ」

東方司令「…だろうな。切ってしまえばいいのに」

魔道士「!?」

東方司令「冗談だよ。邪魔するぞ」

ザプンッ

東方司令「……はぁ〜」

魔道士「……」

東方司令「…ん、何だ?」


364 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/06(土) 02:12:10.32 ID:rTl3gXUo
盗賊「…い、いえ」

東方司令「…お前ら歳は幾つだ?」

魔道士「今20です」

盗賊「…もうすぐ…22だ」

東方司令「…処女か?」

盗賊「!?」

魔道士「ななっ、何を言い出すんですか!?」

東方司令「…ふぅん、処女だな。その慌てよう…」

魔道士「何の関係があるんですかっ!」

東方司令「…いやな、気を付けろよ」

盗賊「…?」

東方司令「魔物の中には生娘の肉を好む奴もいる…」

盗賊「…なるほど」

東方司令「それにいつ死ぬか分からん。…済ませておいた方がいいんじゃないか?」

魔道士「よ、余計なお世話です…っ」


365 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/06(土) 02:12:57.94 ID:rTl3gXUo
盗賊「…お前は…ち、違う…のか?」

東方司令「…ボクか!?」

盗賊「…ああ」

東方司令「……あ、当たり前だろ。幾つだと思っている…っ」

魔道士「……」

東方司令「…まぁ……100人は固いかな、うん」

盗賊「……」

東方司令「…何だよ、その目は…っ」

魔道士「い、いえ…っ」

盗賊「……本当に…」

東方司令「しつこいな!殺すぞっ!!

盗賊「…ご、ごめんなさい」

ユラァ〜ッ

占い師「へぇ〜。アンタ……まだ、なの」

東方司令「お、おまっ…いたのか!?」


366 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/06(土) 02:13:30.39 ID:rTl3gXUo
占い師「あらぁ〜、さっきからずーっといますわよぉ〜?ねっ、うふふっ」

東方司令「……出るっ!」

ザバッ

占い師「あら、いじけちゃった…」

東方司令「――っ!あのな、いい加減にしろっ!」

占い師「あら、何よ…?」

東方司令「お前なんか予言がなけりゃ、ただのババアだ!」

占い師「はぁ!?自分の事を棚に上げて何言ってんのよ!このロリババア!!」

東方司令「ボクのどこがロリババアだ!!」

占い師「どこをどう見たってロリババアよっ!!」

東方司令「……ふんっ!」

ザバッ…スタスタスタ

占い師「あっ…逃げる気!?待ちなさいよっ!!

魔道士「…ちょっと…カワイイ人なのかもしれない…っ」

盗賊「……ああ」


367 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/06(土) 02:14:00.38 ID:rTl3gXUo


カポーン

戦士「しっかしいいのかね?俺らが先に入っちまって…」

召喚士「司令部の人達はまだ任務中だし…遠慮するのも逆に失礼かなぁ」

戦士「…だな。お、ここか…」

ガラッ

戦士「……」

召喚士「……」

賢者「…………ふぅ」

召喚士「…何…してるんですか?」

賢者「…見ての通りさ。鏡に映る肉体美…美しいとは思わないかい?…ふぅ」

戦士「…そうっすか」

スタスタスタ…ヌギッ

戦士「…ああいうのは関わらん方が身のためだと思うぞ」

召喚士「……う、うん…っ」


368 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/06(土) 02:14:37.08 ID:rTl3gXUo


召喚士「…はぁ〜。サッパリしたぁ!」

戦士「…風呂上がりは牛乳に限るな…はははっ!」

召喚士「…ん?あれ…青年兵くん?」

青年兵「……あ、召喚士さん…っ」

召喚士「こんな所でどうしたの!?」

青年兵「あ、いや…っ」

戦士「何かワケありだな…。牛乳飲むか?」

青年兵「い、いえ…大丈夫です」

召喚士「良かったら…聞かせてくれないかな?」

青年兵「……」

召喚士「無理にとは…言わないけど……」

青年兵「…ありがとうございます」

戦士「また殿下絡みの話か?」

青年兵「実は…ですね……」


369 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/06(土) 02:15:19.16 ID:rTl3gXUo


戦士「……なるほどなぁ」

召喚士「そっか…。議会で過半数を取らないと…」

青年兵「ええ…。せっかく屯田制もうまく回り始めたというのに…」

召喚士「…でも…それは困ったね」

青年兵「ええ。まずは話だけで良いと言伝でしたが…これでは…」

戦士「…でもよ、そんなに深刻なのか?」

青年兵「…?」

戦士「だってよ、その屯田…ってのは普通の連中が主体なんだよな?」

青年兵「まぁ…そうですね」

戦士「だったら自分らで自炊したり村を作ったりしてるんだろ?」

召喚士「そうか…。それならお金を稼ぐのだって…」

戦士「そうそう。作物売ったり鉱物掘ったり出来るんじゃねぇの?」

青年兵「……」

召喚士「確か北方は鉱石の産地でもあるんだよね?」


370 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/06(土) 02:15:48.88 ID:rTl3gXUo
青年兵「た、確かに……」

召喚士「まぁ…微々たるものかもしれないけどね」

戦士「ないよりましだろ。北の生活なんて質素なもんさ」

青年兵「…すっかり予算の事ばかりに目がいってましたね…っ」

召喚士「一度、大軍師さんと相談してみたら?」

青年兵「…いや、ありがとうございます。目から鱗ですよ…!」

戦士「俺らは北の出身だからな。こんぐらいはな…」

召喚士「うん。北の事なら色々とアドバイス出来ると思うよ」

青年兵「…なんだか胸の痞えが取れました!」

戦士「あんま深刻になってもしゃーない。前向きにいこうぜ!」

召喚士「そうそう!」

青年兵「…そう…ですよね。あははっ」

戦士「そーそー。ポジティブシンキングってやつだ!ははっ!」

召喚士「戦士…難しい事知ってるね!」

戦士「バカにしてんのかお前はっ!!」


381 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:27:31.39 ID:0P3Ra76o


魔道士「それじゃおやすみなさいですー!」

占い師「はいはい。おやすみ〜」

盗賊「……おやすみ」

テクテクテク…パタン

占い師「……ふーっ」

〜司令室〜

占い師「…それで、青年兵クンは何だって?」

東方司令「大体の見当はついているんだろ?」

ピラッ

占い師「…ふぅん、殿下からねぇ」

カサッ…

占い師「…んで、断ったわけ?」

東方司令「…ああ」

占い師「……全く、あんた司令でしょ?何とかなさいよ」


382 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:28:04.41 ID:0P3Ra76o
東方司令「出来ればとっくにしている」

占い師「……」

東方司令「ただでさえ、先日の人事異動で左翼色が強くなったのだ」

占い師「…参謀?」

東方司令「今は左翼の軍事介入を食い止める事で精一杯だ」

占い師「……」

東方司令「更に議決権なんて…。これ以上はボクの首がヤバイ」

占い師「…そっかぁ」

東方司令「ボクだって我が師の為に動きたいさ。でもこれが精一杯だ」

占い師「…分かったわよ。まぁ無理はしないで頂戴」

東方司令「……」

占い師「…さぁて、お酒ある?飲みましょっ」

東方司令「……そこ」

占い師「あ、でもアンタは少しだけね」

東方司令「…少しで…いい」


383 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:28:39.21 ID:0P3Ra76o


東方参謀「…あー、やっと終わったわい」

カツカツカツ…ザッ

東方参謀「…むっ?」

青年兵「東方参謀様」

東方参謀「お主…青龍の。それに朱雀先生も一緒とは何用か?」

召喚士「……」

青年兵「はい。少しお時間宜しいでしょうか…?」

東方参謀「…ふむ。構わん…付いて来い」

青年兵「…はい」

カラカラッ

東方副司令「…参謀、魔道兵の…おや?」

戦士「…どーも」

東方参謀「丁度いい。お主も付いて来い」

東方副司令「…はっ?」


384 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:29:05.30 ID:0P3Ra76o
〜参謀室〜

東方参謀「…して、何の用かな?」

青年兵は、先程交わした東方司令との会話の件を東方参謀へ伝えた。

東方参謀「…ほぅ。殿下がか」

青年兵「はい。それで東方参謀様にもと……」

東方参謀「…ワシは同意出来んな」

青年兵「……」

東方参謀「まず勘違いするでないぞ?ワシは派閥などというものが大嫌いだ」

召喚士「……」

東方参謀「だがな、左大臣様の国政については…指示しておる」

東方副司令「…私もです」

青年兵「何故……」

東方参謀「あの方は多少、強引なところはあるが…何より国を思うておられる」

戦士「……」

東方参謀「民の安全を一番に考えた国政、それこそがあの方の掲げるものだ」


385 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:29:42.62 ID:0P3Ra76o
召喚士「民を…第一に…」

東方参謀「左様。殿下や本国の申す五ヶ年計画とやら、あれは危うすぎる」

戦士「危うい…?」

東方参謀「そうであろう?予言なんぞに頼った…根拠も何もない愚策」

青年兵「しかし…っ、今日まで作戦の遂行は全て順調で…」

東方参謀「しかしだ、その為にどれ程の命が犠牲になっておる」

召喚士「でも…今のままでも民に平和とは…」

東方参謀「古来何百年と今のままでやってきておるのだ。何を今更変える必要がある」

東方副司令「その通りです。古よりの確立された国政で問題はない…」

青年兵「現状のままでは未来に何ものこりませぬ!新しい試みを…一歩を踏まねば…」

東方参謀「それでもし誤ったら、取り返しはつくのか?」

青年兵「……」

東方副司令「失敗した時の損害は計り知れません」

東方参謀「東が力を抑え、他が魔物を抑える。これで平和が維持出来ておるのだ」

青年兵「…一概に平和と申しましても、本当の平和ではございません」


386 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:30:21.97 ID:0P3Ra76o
東方参謀「いいか青二才、口で言うのは簡単だが…実際に行うのは困難なのだぞ?」

青年兵「……心得ております」

戦士「…まぁ本国の連中はそれで安泰かもしれんな」

東方副司令「……?」

戦士「北に住む奴らは…そりゃもう毎日、魔物を警戒しながらの生活だよ」

東方参謀「…お主は北の生まれか?」

戦士「ああ。生まれも育ちも北の村よ」

召喚士「確かに…ここ数年で魔物の数は減ってきましたね」

東方参謀「……」

青年兵「それも殿下や本国の努力による賜物とは思いませぬか?」

東方副司令「…確かに…魔物の数はだいぶ減りはしましたね」

戦士「お陰でワーカーにとっちゃ仕事が減る一方だけどな」

青年兵「北だけではありません。南に西に…ここ、東。それから…」

東方参謀「…東方や西方も、とでも言うのか?」

青年兵「はい。他国も含めた世界中の平和の為に…です」


387 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:31:17.03 ID:0P3Ra76o
東方参謀「そう言えば先日、西方と手を結んだと聞いた」

青年兵「西方だけではありません。今後は東方や南東国とも…」

東方参謀「…いつの話だ?」

青年兵「近いうちには必ず…。東方とは特にです」

東方参謀「バカバカしい。何年も動かぬ東方が動くとでも?」

青年兵「…我らが成し遂げます!」

東方参謀「……」

青年兵「……」

東方参謀「…お前は何を目指しておる?」

青年兵「……?」

東方参謀「お前自身は何を目指しておる、と聞いているのだ」

青年兵「それは…人々から魔物の恐怖を取り除き、世界を…」

東方参謀「そうではない。お主自身の身の在り方だ」

青年兵「……大元帥になります」

東方参謀「大元帥…!?」


388 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:31:44.63 ID:0P3Ra76o
青年兵「はい」

東方参謀「……うわはははっ!ハッタリがデカすぎるぞ!小僧っ!」

青年兵「…本気です」

東方参謀「……」

青年兵「……」

東方参謀「小僧、お主がもし…大元帥になった暁には…」

青年兵「…はい」

東方参謀「我が主と経緯を表し、この命預けてやるわっ!」

青年兵「…ありがとうございます。参謀として迎えさせて頂きます」

東方参謀「…良いよるわ!精々頑張るがいいわ!うわっははは!」

東方副司令「…参謀殿、お時間が。明朝にまた…」

東方参謀「うむ。すまんな副司令」

青年兵「…今日はありがとうございました。では…」

召喚士「で、では失礼しますっ」

青年兵の後に続き、召喚士と戦士も参謀室を慌てて離れた。


389 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:32:15.19 ID:0P3Ra76o
テクテクテク…パタン

東方参謀「……」

東方副司令「…若いですなぁ」

東方参謀「…ああ。考えも態度も若い」

東方副司令「…これでは右翼も先が思いやられますな…」

東方参謀「…だが、いい目をしていたな」

東方副司令「…目、ですか?」

東方参謀「時代が変わりつつあるのかもしれんな…」

東方副司令「参謀殿…?」

東方参謀「だが、この東方司令部…そう易々と変えられんぞ?」

東方副司令「…で、ですね」

東方参謀「さぁて、宴の報告書をまとめなくてはな」

東方副司令「え、ええ…っ。まずはこの資料と…これを…

東方参謀「…うむ」

東方副司令「……」


390 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:32:47.31 ID:0P3Ra76o


テクテクテク

戦士「…ったく、青二才だの小僧だの…腹が立つヤローだな」

青年兵「まぁ参謀様の言う事もごもっともですよ」

戦士「悔しくねーのか?」

青年兵「そりゃ悔しいです。でも…今、急には変えられませんから」

召喚士「青年兵くん…」

青年兵「宗教と同じです。人間の考えを変える事は難しい事ですよね」

戦士「……まぁなー」

召喚士「…そうだね」

青年兵「…とにかく、時間はありませんがゆっくりと頑張りますよ!」

召喚士「…うんっ」

青年兵「それでは、おやすみなさい。ありがとうございました!」

召喚士「こっちこそ!おやすみ…!」

戦士「また明日な!!」


391 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:33:16.20 ID:0P3Ra76o
テクテクテクテク

戦士「…シツも強くなったなぁ」

召喚士「…うん。俺らも負けてられないね」

戦士「…だな!」

召喚士「さて、寝よっか」

戦士「だな。部屋は…あっちだっけか?」

召喚士「うん」

テクテクテクテク

召喚士「……あっ」

賢者「……ふぅ」

召喚士「賢者さん…まだ寝ないんですか?」

賢者「…魔力を使った後は…気持ちが昂ぶってね……ふぅ」

戦士「だからって…バスローブにグラス片手で廊下うろつくなよ…」」

賢者「これは僕の寝巻さ。問題あるかい?ないだろう?……ふぅ」

召喚士「……お、おやすみなさい…っ」


392 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:33:48.01 ID:0P3Ra76o
〜寝室〜

魔道士「……んっ」

モゾモゾッ

魔道士「……あれ、盗賊さん?」

モソッ…テクテクテク…

魔道士「…どうしたんです?窓縁に座ったりしてると…風邪引きますよ?」

盗賊「…魔道士」

魔道士「いないから、ちょっと心配しちゃった…へへっ」

盗賊「…すまんな。……寝付けなくて」

魔道士「星を見てたんですか?」

盗賊「…ああ、見えるか?」

魔道士「…あ、東の空」に見える双子星ですねっ」

盗賊「…ああ。東方では…二つ星と呼んでいた。…冬の風物詩だな」

魔道士「ええ。あの星が出ると、冬なんだなって…感じますね」

盗賊「……さて、寝るとするか。布団へ戻ろう」


393 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:35:03.69 ID:0P3Ra76o
〜司令室〜

占い師「……」

東方司令「……にゃによぉその目は〜。にゃんか文句あるわけぇ〜?」

占い師「…だから少しって言ったのに」

東方司令「ボクお酒だぞぉ〜?にゃんで門k言われにゃいといかんだぁーっ!」

占い師「昔っからアンタら二人の解放させられる私の身になってよね…っ」

東方司令「にゃんだよぉ〜お世話ににゃってますよぉ〜」

占い師「…ほーんと、国軍でも酒癖の悪さ1、2を争う二人が身近なんて…災難だわ」

東方司令「おーうっ!ボクがイチバンだぁ〜」

ガシッ…グイッ

占い師「ちょっと、それ私の……」

東方司令「白虎長には負けないにゃあ〜!!」

占い師「あーもうヤダヤダ。アンタが一番…あ、いや…一番って言えばあの人がいたわね」

東方司令「にゃに〜ぃ?じゃあ国軍一は誰だにゃ〜!」

占い師「えーほら、いるじゃない。年中いつでもどこでも酒飲んでる……」


394 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:48:45.67 ID:0P3Ra76o
〜船上〜

西方参謀「……ぶぇーっくしょい!!うー誰だ噂話してる奴はぁ」

ザッザッザッザ

隊長「真夜中に甲板で酒煽ってりゃ、風邪も引くだろうに……」

西方参謀「なんだぁ〜?お前も飲むか?……ヒック」

隊長「バッカヤロウ!いい加減控えねぇか!」

西方参謀「うるせぇな〜。俺は酒が入らないと力が出ねぇんだよ」

隊長「……ったく」

西方参謀「それは馴染みのお前がよーっく知ってんだろ」

隊長「分かったよ。酒は良いが仕事ハキチンとこなしてくれよ?」

西方参謀「んな事ぁ分かってるっての。だからこうしてわざわざ東方くんだりまで来てんだろ」

隊長「……なら、いいけどよ」

西方参謀「んで、俺を引っ張ってきたって事ぁ、大物か?」

隊長「大物だ。とびっきりのな」

西方参謀「……東方の王か?ヒック」


395 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:49:41.75 ID:0P3Ra76o
隊長「……そういう事だ」

西方参謀「かぁー、やだやだ。俺の一番嫌いな仕事だよ……」

隊長「まぁそう言うな。お前しか頼れるヤツはいないんだよ」

西方参謀「左翼にでも頭下げりゃいいだろうが。外交官なんぞ腐るほどいる」

隊長「出来ればしている」

西方参謀「なんだ?左右のケンカに首つっこんでんのか?ロクな事ねぇぞ?」

隊長「突っ込みたくて突っ込んだわけじゃねぇ!」

西方参謀「そらお前の性格からは考えられんもんなぁ……」

隊長「とにかくだ。それとこれとは別件。頼むぞ!」

西方参謀「頼まれても確約は出来んよ。やるだけはやってみっけどな」

隊長「お前なら問題ないだろ」

西方参謀「……へっ。んで、今回の資料は?よこしな…着く前に目を通しておく」

隊長「……ん?そんなモンねぇぞ?」

西方参謀「…………はっ?」

隊長「……だから、ねぇって。行き当たりばったりだ」



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