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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その11
- 197 : ◆1otsuV0WFc [saga]
:2010/02/03(水) 15:58:54.69 ID:2zBi/LAo
マジシャンと魔法剣士は背後を向き、身構える。
降り注ぐ雨の中にゆっくりと近づく影が見え始める。
魔道士「盗賊さん…?」
盗賊「……う…あぁ…!!」
震える盗賊の様子に、一同が警戒する。
ザッザッザ…
魔法剣士「……人…間?」
マジシャン「!!」
ザッザッザッザッザ
マジシャン「戦士ーっ!!」
戦士「お、おうっ!」
マジシャン「こいつを連れて退がれっ!!」
戦士「分かった…!」
戦士は魔法剣士に肩を貸す。
マジシャン「……」
- 198 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 15:59:13.09 ID:2zBi/LAo
魔法剣士「俺はまだ…」
マジシャン「いいから行け!死にてぇのか!!」
魔法剣士「!?」
戦士「オッサン…良いんだな?」
マジシャン「…ハッハ!任しとけって!!」
戦士「……おう」
戦士と魔法剣士は足早に後方へ去る。
ジャリッ…
マジシャン「……よう」
マジシャンは右手にツヴァイハンダーを持った
漆黒の甲冑を纏う男に声をかける。
魔剣士「………」
マジシャン「おーおー…相変わらず愛想のないこって…」
魔剣士「……どけ」
マジシャン「あぁ?言われて退くとでも…」
- 199 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 15:59:22.11 ID:2zBi/LAo
バギャアァァッ!!
盗賊「!?」
大剣により吹き飛ばされたマジシャンを、一同は見つめる。
魔剣士「腕は健在だな。大魔道士殿」
魔剣士は正面を見据えたまま口を開く。
マジシャン「そいつはどうも。……っぐ…ぅ!」
マジシャンは肩を押さえうずくまる。
魔剣士「もう動けぬだろう。そこで大人しくしていろ」
ザッザッザ…
マジシャン「待ちやがれ…っ!くそぉ!!」
ドシャアァッ
マジシャン「時間稼ぎにも…ならねぇとは…」
召喚士「マ…マジシャンさん…?」
戦士「来るぞ!どうする…?」
盗賊「無理だ…っ!勝てる…わけがないっ!」
- 200 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 15:59:33.29 ID:2zBi/LAo
ワーカー「じゃあどうすんだよっ!?」
幼女「あの人…人間なの…?」
魔道士「わからない…っ!でも…凄く怖い…!」
召喚士「どうする!?どうすれば……!」
ザッザッザッザッザ…
魔剣士「…なんだ?」
ザッ
お父「……」
魔剣士「…おい」
トロル「…は、はい」
魔剣士「任務を遂行しろ」
トロル「はっ、ははぁ…っ!!」
ダダッ
少数のトロルが魔剣士の指示により襲い掛かる。
召喚士「…くそぉ!もういいだろっ…」
- 201 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 15:59:41.03 ID:2zBi/LAo
魔道士「召喚士さんっ!!」
魔道士はふらつき立ち上がる召喚士を支える。
魔道士「もう…召喚獣を……」
召喚士「まだ沢山…怪我してる人がいるんだ…!」
ズッ…ズッ…
召喚士「こんなところで……」
ドシャアッ…
召喚士「もう…いいだろっ……!!」
お父「……」
ザッザッザ…
戦士「……」
戦士はお父の横へ立ち、無言のまま槍を構える。
魔剣士「……」
ヒュンッ……ドズウウゥゥンッ!!
振り下ろされたツヴァイハンダーが、地面を打ち砕く。
- 202 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 15:59:49.83 ID:2zBi/LAo
戦士「でやぁ!!」
お父「ふん!!」
ガイィンッ!!…ガシィ!!…
戦士「……!?」
左右同時に飛び掛った二人の槍と拳を、
魔剣士は大剣と肘で容易く防ぎきる。
魔剣士「…しっ!!」
シュバッ…バキャアァッ!!……シュンッ!!
魔剣士はその場で反転し、回し蹴りをお父へ放つ。
その反動で上空へ蹴り上がり、戦士の槍をかち上げ上空へ放る。
戦士「!!」
更に宙で回転し、戦士を斬り落とす。
タンッ…ビュオッ!!……ガキイィィンッ!!
戦士「…ぐわぁ…っ!!」
戦士は十字槍で防ぐが、そのまま地面へと叩きつけられた。
- 204 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 16:11:26.78 ID:2zBi/LAo
幼女「お父っ!!」
お父「ご…ごふ…っ!!」
魔剣士「どいつも瀕死…。何をしているのやら」
トロル「も、申し訳…」
魔剣士「早く片付けろ…」
トロル「い、行くぞ…っ!!」
魔道ワーカー「また…来やがった!!」
戦士「…盗…賊っ!」
盗賊「…はっ!」
戦士「まともに動けるのは…お前だけだ…っ」
盗賊「……」
戦士「頼むぞ…!!」
盗賊「…うん!」
タタッ!!
盗賊は群がるトロルめがけて走り出す。
- 205 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/03(水) 16:13:34.41 ID:y3dv/igo
ここから盗賊無双が始まるのか・・・?
- 206 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/03(水) 16:13:52.32 ID:.p7ae6DO
なんだこれ…天才と眼鏡がいてもきつそうだぞ…((((;゚Д゚)))
- 207 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 16:27:06.01 ID:2zBi/LAo
盗賊「はあぁっ!!」
シュバッ!!ドスッ…ジャラッ…バシュウゥッ!!
魔剣士「ほう、いい動きだ…」
スタッ
盗賊「……」
魔剣士「…なんだ?」
ヒュオッ!!…スガアアァァッ!!
魔剣士は勢いよくツヴァイハンダーを振り下ろすと、
水しぶきが舞う中、盗賊の動きを目で追う。
魔剣士「…上か。つまらん」
魔剣士は大剣を振り上げるがその動きを途中で止める。
魔剣士「…いつの間に!?」
ザザァ!!…
女剣士「お前をやれば…報酬もたんまりだのぉ!」
女剣士は魔剣士を背後から一閃、斬り伏せた。
- 208 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 16:34:44.57 ID:2zBi/LAo
魔剣士「…っ」
盗賊「たあっ!」
盗賊の鎖が魔剣士の顔を捉え、その勢いで
上空へと吹き飛ばされる。
女剣士「いいとこ持っていきおって…」
スタッ
盗賊「……」
女剣士「…なんだ?」
盗賊「…い…いえっ!」
女剣士「ほら、あと少しだ…!お主も手伝え!」
タンッ!!
盗賊「は、はいっ!」
タタッ!!
魔剣士「………」
盗賊は振り返り、倒れる魔剣士を見た後、女剣士の後を追う。
- 209 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 16:44:54.14 ID:2zBi/LAo
トロル「ガアアァァ!!」
ドシュッ!!
ワーカー「うぐぁ…っ!!」
トロル「大将がいなくとも…あの方がいれば…!」
ドスッ!!
トロル「魔剣士様が…きっと!ガハハハッ!!」
お父「うぅ…っ!」
ゴトゴトッ…ガラッ…
幼女「…お、お父っ!」
テッテッテッテッテ…
魔道士「幼女ちゃん!?」
召喚士「!!」
幼女「お父…っ!お父ー!」
幼女は涙を浮かべ、お父の元へと駆け寄る。
- 210 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 16:52:43.24 ID:2zBi/LAo
お父「うぬああぁっ!!」
ドギャアァッ!!
お父は右拳を振り上げトロルを渾身の一撃で殴り飛ばす。
お父「ふーっ…ふー…っ!」
トロル「おい…!こっちにもいるぜ?」
お父が振り返ると、トロルが棍棒を振り下ろす。
バキャアァッ!!
お父「ぐは…ぁ…!!」
ドシャアァッ…
幼女「お父ーっ!!」
お父「!?」
テッテッテ…
トロル「何だお前?先に殺してやろうか…!」
トロルは幼女めがけ棍棒を振り下ろす。
ヒュオッ…バギャアァッ!!…
トロルの棍棒は容赦なく、幼女の上へ覆い被さるお父へと振り下ろされた…。
- 211 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/03(水) 17:05:58.47 ID:5GE2NoAO
お父「ぬわーーーっ」
- 213 :GEPPERがお送りします [] :2010/02/03(水) 17:13:02.98 ID:Ohbqf2AO
北方厳し過ぎるだろ…jk…
- 214 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 17:19:38.46 ID:2zBi/LAo
幼女「お…父…!お父ーっ!!」
お父「……ぐふ…っ…!!」
テッテッテ…
幼女「お父…っ!何で…!?」
お父「…は…やく…逃げろ……っ…」
トロル「次はお前だ……!!」
幼女「!?」
魔道士「いやああぁっ!!」
盗賊「に…逃げ……っ!!」
戦士「――っ!!」
召喚士「ダメだ…やめろ…!やめろぉーっ!!」
…
「人間の願いなんてモンはな…都合のいいモンばかりだ」
「ましてや神頼みなんて自分勝手も甚だしい…」
「もし頼むんなら…魔物に恩でも売って頼んだ方がマシだよ…ガハハ!」
- 215 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 17:28:23.12 ID:2zBi/LAo
召喚士「…師匠。下らない事言ってないで早くして下さいよ!」
師匠「あ?どこが下らねーんだよバカヤロウ!!」
召喚士「…はぁ」
師匠「いいか?毎日お祈りしたってな、肝心の時に神様は助けちゃくれねぇ」
召喚士「……まぁ…はい」
師匠「だったら…その時間をだ、一人でもいい。助けてやれ」
召喚士「助ける……」
師匠「お前以外の全員が助けなくても、お前は手を差し伸べてやれ」
召喚士「……はい」
師匠「そうすりゃそいつは、お前の為にきっと力になってくれる…」
召喚士「なるほど……」
師匠「むしろたった一人…助けてくれたお前の為に全力で力を貸してくれるぜ?」
召喚士「そうですよね!たまに良い事も言いますね、師匠っ!」
師匠「たまにじゃねぇ!毎日だ!バカヤロウっ!!」
召喚士「あはははっ!!」
…
- 216 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/03(水) 17:28:36.45 ID:y3dv/igo
やっとあいつが始動か・・・待たせやがって
- 218 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 17:41:04.73 ID:2zBi/LAo
召喚士はふと、そんな言葉を思い出していた。
雨に打たれ倒れる己の横を、走り抜けていく鎧を見て…。
トロル「グハハァー!死ねっ!」
幼女めがけ振り下ろされたトロルの棍棒が宙を舞う。
柄には両腕が握られたままの状態である。
トロル「う…腕が…ぁ!!」
幼女「……あ…っ…」
オーク「ふーっ…ふーっ!!」
オークは多股の槍を突き出し、トロルの両腕を飛ばす。
召喚士「オーク…!!」
オーク「幼女ちゃん…!う、後ろへ!」
トロル「くそぉ…!お前魔物だろうがっ!何でっ…!?」
ヒュバッ!!……ドシュウゥッ!!
オーク「……戦いは…好きじゃねぇです」
オークはトロルめがけ突き刺した槍を、ゆっくりと引き抜いた…。
- 219 :GEPPERがお送りします [] :2010/02/03(水) 17:45:28.80 ID:ZFKZht2o
オークキターーーーーーーー!!!
- 220 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 17:49:01.63 ID:2zBi/LAo
…
師匠「な?助けてくれただろ?」
召喚士「はい」
師匠「前に自分で言ってたじゃねーか…!」
召喚士「…?」
師匠「人と人との繋がり…ってな」
召喚士「あ…っ」
師匠「最初から出来てんだよ。お前らはよ…!」
召喚士「……そっかぁ」
師匠「まぁ、アイツは魔物だけどな!」
召喚士「そ、そうですね…ははっ!」
師匠「これからも忘れんなよ?肝に銘じとけ!」
召喚士「…はいっ!!」
…
召喚士は薄れゆく意識の中で、オークの一撃を確認し…目を閉じた。
- 221 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 17:52:26.30 ID:2zBi/LAo
戦士「アイツ…やりやがった…っ」
魔道士「オークさん!幼女ちゃんは!?」
オーク「幼女ちゃん、さぁあっちへ」
幼女「…お……父…?」
お父「……」
幼女「お…父ぅ……」
オーク「幼女ちゃん!オラが連れて行くから!」
魔道士「幼女ちゃん!こっちへ!!」
魔道士は幼女を抱え、後方に下がる。
タッタッタ…
魔道士「召喚士さん!幼……」
召喚士「……」
魔道士「召喚士さんっ!?」
召喚士「……」
ザアアァァーッ…
- 222 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 17:58:03.71 ID:2zBi/LAo
ザッ
魔法剣士「気を…失っているだけだな」
魔道士「魔法剣士さん…」
魔法剣士「あと…一人」
魔法剣士は全滅した倒れるトロルの先に立つ、
黒い甲冑の男へ眼を向ける。
魔剣士「……」
盗賊「…やはり…生きていたか」
女剣士「へー…。人間のクセにあの一撃を…」
タンッ!!
女剣士は飛び出し、刀を払い上げる。
ザシュッ!!
女剣士「…!?」
刀は魔剣士の胸を一閃する。
魔剣士「…さて、どうしたものか」
- 223 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/03(水) 18:12:08.15 ID:2zBi/LAo
戦士「効いてねぇ…!!」
女剣士「な…っ…」
バキィッ!!…バシャッ…ドシャッ……
魔剣士の裏拳に、女剣士が殴り飛ばされる。
魔剣士「…このまま一気に終わらせるのも…悪くはないか」
パシャッ…ザッ!!
マジシャン「させるかよ…」
マジシャンは背後から魔剣士を羽交い絞めにする。
魔剣士「もう余力もないだろう…?」
マジシャン「余力がなかろうと…五行ぐらい使えるぜ?」
魔剣士「相打つつもりか…?」
マジシャン「…俺には責任があるんでな!!」
魔剣士「……俺を消したとしても意味はないぞ?」
マジシャン「やってみにゃあ…分からんよ!!」
マジシャンの身体が光り輝き始める。
- 224 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/02/03(水) 18:12:52.51 ID:2zBi/LAo
うわぁ、もうこんな時間だ…
すいません!今日飲み会なので行ってきますです!ノシ
夜は来れたら…という事で!!
- 225 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/03(水) 18:19:25.03 ID:TnY5E.DO
アバン先生…
- 226 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/03(水) 18:20:03.01 ID:hFGfvV2o
アバンせんせー!!
- 232 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/03(水) 23:19:36.56 ID:DPVQ0HIo
これほど>>1に来て欲しくないと思ったのは3ヶ月で初めてだ
続きを見るのが怖い……でもスレをチェックしないわけにはいかない…
- 248 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/04(木) 14:56:59.47 ID:yPhqL/E0
ここで>>1が登場↓
- 249 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/04(木) 15:17:29.33 ID:t7a5LKUo
__
/。 \
|ノ ゚|
ノ ゴ ハ
- 250 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/02/04(木) 15:20:12.19 ID:5aL9twAo
>>248-249これ恒例になってませんか?w
こんにちはー!ご支援ありがとうございます!ノシ
今日はハンカチのご用意を…
嘘です、泣ける作品書けるよう頑張ります↓続き
- 251 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/04(木) 15:20:33.20 ID:5aL9twAo
魔剣士「…本気か?」
マジシャン「冗談は言うが嘘は言わねぇ…」
魔剣士「……」
マジシャン「…お前もよく分かってんだろうが!」
魔剣士「…そうか。仕方ないな」
ザスッ!!
魔剣士はツヴァイハンダーを地面に突き刺すと、
マジシャンもろとも上空へ高く飛ぶ。
マジシャン「う…おっ!!」
タンッ!!……クルッ…バキャアァッ!!
マジシャン「が…っ!…はぁ…!!」
魔剣士はそのまま上空で反転し、マジシャンを地へ蹴り落とす。
スタッ……ジャキッ
魔剣士「余力のないお前などこの程度だよ…」
魔剣士は地に寝転ぶマジシャンへ、大剣を突きつけて口を開く。
- 252 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/04(木) 15:20:51.01 ID:5aL9twAo
マジシャン「はぁっ…はぁ…や、やれよ…」
魔剣士「……」
マジシャン「どうした?あぁ!?」
魔剣士「……」
マジシャン「お前には見えるか…?」
魔剣士「……」
マジシャン「弱き者を救う為に、ひ…人が傷つき…」
北方司令「……」
ワーカー「……」
マジシャン「傷ついた者を救う為に…人が命を掛け…」
盗賊「…」
戦士「…オッ…サン」
マジシャン「命を掛けた者を救う為に…己の全てを出して…っ」
召喚士「……」
マジシャン「そ、そして見えるか…?人を救う為に戦う魔物の姿がっ!」
- 253 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/04(木) 15:21:00.66 ID:5aL9twAo
魔剣士「……」
魔剣士は先に立つ鎧姿のオークを見つめる。
オーク「…う、うぅ…っ」
マジシャン「まぁ…人間を捨てたお前にゃ分からんか」
魔剣士「……」
マジシャン「下らねぇ事ボヤいちまったな。俺も躍起になったもんだ…」
魔剣士「…俺はもう…戻れないんだよ」
マジシャン「……」
魔剣士「…ただの亡霊だ」
スッ…
マジシャン「……逃げんのか…?」
魔剣士「任務は失敗だ。…興醒めした」
マジシャン「……」
魔剣士「前も言ったが…俺は逃げっぱなしだよ。…今もな」
魔剣士はツヴァイハンダーを担ぎ、立ち去っていった。
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