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召喚士「行けっ!コカトリス!!」
461 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 10:43:05.87 ID:l08VjtYo
大広間には女王、大臣を始め諸将が集まる。

召喚士達は神官と共に、列席の上座に呼ばれ着席する

神官「では、軍議を始めたいと思います」

ガチャ

王子「遅くなりました」

大臣「王子!?」

女王「王子…!どうしたのです?」

王子「…軍議に来ました」

女王「何を言っているのです…!執事、王子を…」

王子「…僕は、この国の王子です!」

召喚士「……王子」

王子「僕も…聞きます」

神官「……分かりました」

女王「神官!」

神官「聞くだけです。それに王子の仰る事はごもっとも…」

大臣「…うむ。左様であるな」

神官「では王子…こちらへ」

王子「うん」


463 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 10:49:59.90 ID:l08VjtYo
神官「既にご存知の方もいらっしゃると思いますが…」

大臣「うむ」

神官「こちらにおられるパーティーの皆様が王子を保護して下さいました」

親衛隊長「おぉ…!」

衛兵「そうであったか…」

ザワザワ

神官「更には我が国の為にご協力頂けると…」

大臣「…なんと!?」

女王「!?」

戦士「…まぁ、お役に立てるかどうか…」

衛兵「しかし…4人増えたとて…」

召喚兵「ううむ…」

神官「幾多の交戦にて、我が国の戦力も減る一方です」

盗賊「……」

神官「各国の援護が無い今、貴重な戦力かと…」

大臣「確かにな…」


465 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 11:08:35.68 ID:l08VjtYo
神官「民の間でもヴァンパイアの噂は広がりつつあります」

女王「……」

神官「あまり悠長に事を構えてもいられなくなって参りました」

親衛隊長「…そうであるな」

女王「…して、いかなように?」

神官「はっ。まず西高原国との戦力ですが…」

召喚士「…」

神官「我が国は全軍にて100名程度。相手はその8〜10倍かと…」

ザワザワザワッ

衛兵「…そんなにもか」

戦士「まともにやりあっても…勝ち目ねぇな」

王子「……」

女王「…そして?続けよ」

神官「はっ。当然ながら正攻法で攻めても勝ち目はございません」

召喚士「…ですね」

盗賊「…うむ」

魔道士「何か…作戦が?」


467 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 11:15:32.12 ID:l08VjtYo
神官「少数が多数を圧倒するには奇襲が定石…」

大臣「しかし…ヴァンパイアが相手となると…」

召喚士「…夜襲は難しいですね」

戦士「じゃあ、朝のうちに攻めるか?」

神官「そうなると、今度は10倍の魔物を相手とする事に…」

親衛隊長「…手詰まりだな」

魔道士「どう攻めても…勝ち目がないなんて…」

盗賊「…いやっ……誘引か」

神官「その通り。勝つにはこれしか手はありません…」

王子「誘引?」

召喚士「攻めるのがダメなら…」

戦士「相手から来て貰うって事だな!」

大臣「しかし!リスクも大きいぞ!?」

衛兵「あぁ…。失敗すれば街に被害が及ぶ可能性もある」

親衛隊長「それどころか…全滅の危機だって…」

神官「確かに…。しかしこのまま待っていても…いずれは同じ結果でしょう…」

女王「そうかも…しれぬな」


468 :パー速民がお送りします [] :2009/11/11(水) 12:12:20.60 ID:6XRQKwAO
なるほど、奇襲の為の少数精鋭か


472 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 12:32:25.61 ID:l08VjtYo
大臣「それで…?具体的には?」

神官「まずは夜襲にて魔物を殲滅します」

女王「…して?」

神官「おそらく奇襲の後は、数にて圧倒されるでしょう…」

召喚士「そこで…一度、退き…」

盗賊「……伏兵か」

神官「その通りです。高原から自国内の森林へ引き込み…叩きます」

戦士「ヴァンパイアはどうするので?」

親衛隊長「そうだな…夜間の攻撃は今までの例からすると無意味…」

神官「あちらも討って出るならば、日の出に合わせ撃破しますが…」

召喚士「ダメならピラミッドを…なんとかしないと…」

衛兵「ピラミッドは外も中も攻撃が効きませんぞ?」

神官「……なんとか、ピラミッドへ退却する前にケリをつけましょう」

大臣「それしか道はないな…」

衛兵「ええ…」

女王「すまぬな皆の者…頼むぞ」

神官「はっ…」


473 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 12:52:07.64 ID:l08VjtYo
大臣「さて、最後に編制だが…」

神官「まずは奇襲部隊…これは…」

親衛隊長「我らが行くしかないだろう」

衛兵「ええ」

神官「そうですね。魔法や召喚獣でヘタに気づかれたらおしまいです」

大臣「最も過酷な任務ではあるが…」

親衛隊長「我が国が存亡の危機なのです。命を惜しんでいられますか!」

衛兵「その通りです!まぁ我らとて犬死する気はありませんよ!」

神官「…ありがとうございます。続いて伏兵ですが…これを召喚士殿…」

召喚士「いやっ…伏兵は西国の召喚隊にお願いします」

大臣「しかしっ!それではっ…!」

戦士「やってみますよ!なぁ?」

魔道士「頑張ります!でも…魔法効きますかね?」

盗賊「……ヴァンパイアか」

神官「…分かりました。では伏兵には我が召喚隊を配置します」

王子「……みんな」

神官「最後にヴァンパイア、これには召喚士殿たちと…私が」

召喚士「…はい。異存ありません」


474 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 13:02:02.97 ID:l08VjtYo
親衛隊長「…作戦決行日は?」

神官「…3日後、満月の夜に」

戦士「…その間、向こうから攻めてくるって事は?」

大臣「それはおそらく大丈夫だろう…」

神官「西高原国に隣接するもう一つの国、西海岸国がございます…」

盗賊「……」

神官「我が国と同様の危機に晒されておりますが、実は…」

衛兵「両国の動きを見ると、どちらも領内には入られておりません」

魔道士「えーと、つまり…」

大臣「ヤツらはまだ、滅ぼすつもりで攻めてはいないのです…」

戦士「目的は?」

神官「…生きた兵の捕獲、及び…魔物化です」

戦士「!…ひでぇ話だ」

召喚士「…つまり、時間的な心配はないと?」

神官「2国を一ヶ月おき、交互にせめているようです」

親衛隊長「先月はこちらに来た。つまり今月は西海岸国って事だな」

大臣「絶対に…とは言えんな。当然城や街にも兵を配備する必要がある」

神官「…その為の奇襲です。ただですら兵力は限りなく…乏しい」


475 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 13:08:57.78 ID:l08VjtYo
大臣「…以上、かな」

神官「では3日後作戦を開始致します!」

親衛隊長「さぁ…踏ん張るしかないな」

戦士「…どこまでやれっか。…やるしかねぇか!」

神官「3日後の日の出は5時41分。作戦は2時間前の3時41分とします」

衛兵「…作戦としては完璧だな」

召喚士「これしか方法はない…って感じですね」

神官「以上をもちまして評定を終了致します!」

ガタガタッ…ザッザッザ…スタスタ

神官「さ、王子もお戻り下さい」

王子「…う、うん」

神官「召喚士殿、宜しいですかな?」

召喚士「はい、何でしょうか?」

神官「早速ですが…白虎召喚獣のお渡しについて…」

召喚士「!?…あ、ありがとうございます」

神官「では、私の部屋へ…」

召喚士「はい!じゃあ行ってくる!」

戦士「おう!俺らは先に戻ってるぜ」


476 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/11(水) 13:10:59.75 ID:xcIuCSAo
召喚士「アッーーーー!!」


477 :パー速民がお送りします [] :2009/11/11(水) 13:11:17.81 ID:yert77wo
ヴァンパイアの中には日光が平気なものもいたりするけど、まぁいいや


479 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 13:26:47.90 ID:l08VjtYo
〜神官の部屋〜

神官「我が国には古代より伝わるとされる召喚獣が3体おります」

召喚士「3体…」

神官「その中で召喚士殿には…スフィンクスを伝授したいと思います」

召喚士「ス、スフィンクス…!?」

神官「はい。我が国特有の…白虎召喚獣です」

召喚士「わ、分かりました」

神官「…ただ、スフィンスクはかなりの魔力を消費します」

召喚士「…なるほど。使いこなせるかどうか、ですね?」

神官「はい…私も一度の戦いで一回が限度と見ております」

召喚士「そんなに…!?す、すごい…」

神官「ちなみに…召喚獣の世界、というのをご存知ですか?」

召喚士「あっ…!以前師匠に朱雀の世界へ行かされました!」

神官「なるほど…では話は早い。同様の方法で伝授致します」

召喚士「分かりました…んっ!?ま、まさか…!?」

神官「はははっ鋭い。その為の……3日後です」

召喚士(なんて人だ…!全て計算尽くか……)


481 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/11(水) 13:32:28.36 ID:q2xN1fIo
コカトリスと同じくらいのレベルかなぁ


482 :パー速民がお送りします [] :2009/11/11(水) 13:34:09.40 ID:6XRQKwAO
やっぱレベルアップイベントはワクワクするな


489 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/11(水) 14:01:48.04 ID:dI0kkcAO
思ったんだがジパングの召喚獣ってなんかあったっけか?


492 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/11(水) 14:06:33.32 ID:l08VjtYo
>>489
なーんにも決めてないし、出ないかもですけど、
ジパングは神様とか妖怪が満載です。ウフフ
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%A6%96%E6%80%AA%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7


493 :パー速民がお送りします [] :2009/11/11(水) 14:07:56.99 ID:P0OIK6AO
盗賊絡みで行ったら面白そうだな


500 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/11(水) 14:18:33.02 ID:yert77wo
ぬらりひょんとか、あずきとぎとか、まくらがえしなんかの
一切何もしないのと同じ妖怪を召還してみたいw


501 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 14:22:34.01 ID:l08VjtYo
神官「作戦直前ですが…お許しを」

召喚士「あ、いえっ…全然大丈夫ですよ」

神官「まぁ…他にも…」

召喚士「はい…?」

神官「いえいえ。では3日後にまた…」

召喚士「とこどで…他の2体…というのは?」

神官「あぁ、ご説明しておきましょうか」

召喚士「差し支えなければ…ぜひ」

神官「……アヌビスとセクメト、と申します」

召喚士「…アヌビスと…セクメト」

神官「はい。ちなみにセクメトは、私が専属契約を…」

召喚士「なるほど…」

神官「セクメトは、代々筆頭召喚士へと受け継がれていきます」

召喚士「つまり…でも、次の戦いには…」

神官「大丈夫です。次代の召喚士の為にも、死ぬわけには参りません」

召喚士「神官さん……」

神官「我が国の為にも…民の為にも…」


503 :パー速民がお送りします [] :2009/11/11(水) 14:25:26.32 ID:P0OIK6AO
今更ながら西国ってのは現世でいうエジプトなんだな


504 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 14:30:26.97 ID:l08VjtYo
召喚士「あ、あと…アヌビスというのは?」

神官「アヌビスは…正直私達にも分かりません」

召喚士「…えっ?」

神官「はるか昔の王が、召喚したと記録に残されているだけなのです…」

召喚士「古代の召喚獣…」

神官「私も日々、研究を進めてはいるのですが…全く」

召喚士「…なるほど」

神官「どういった能力なのか、魔力の消費など一切が謎のままです」

召喚士「解明…出来るといいですね!」

神官「はい。きっとこの国も助けになると、信じております」

召喚士「そうですね!では…ありがとうございました!」

神官「こちらこそ…。あっ、私は3日後まで城を離れます」

召喚士「…どちらへ?」

神官「当日まで霊山にて魔力を高めたいと思います」

召喚士「分かりました」

神官「それでは3日後…」

召喚士「頑張りましょう!!」


507 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/11(水) 14:54:56.28 ID:JHP6psQo
>>427     ∧_∧   ┌─────────────────
       ◯( ´∀` )◯ < 僕はサキュバスたん!!
        \    /  └─────────────────
       _/ __ \_
      (_/   \_)
           lll


509 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/11(水) 15:03:21.96 ID:l08VjtYo
>>507
出すと、どうせえっちくなるから自重します!

ちょっと行き詰ったので休憩&書き溜めしまする


512 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 15:44:58.36 ID:l08VjtYo
〜客間〜

ガチャッ

召喚士「あれ?王子…?」

王子「おかえり!」

魔道士「召喚獣はどうでした…?」

召喚獣「3日後に伝授して貰う事になりました」

戦士「おぉーっ!やったな!」

召喚士「うん。…ところでどうして王子が?」

戦士「あー…実はな、王子が剣の稽古をしてくれってさ」

王子「うん。この前船で戦ったけど、お兄ちゃんが一番強いよ!」

戦士「いやっ、多分他のヤツらは王子に手加減…」

召喚士「よ、良かったじゃないか!戦士!この国で一番だぞ?ははは」

戦士「…そ、そうかなー?一番か!はははっ!」

王子「さっ、続きを…。あっ、どうせなら広場でやろうよ!」

戦士「よっしゃ!分かった!」

バタンッ!!タッタッタッタッタ…


513 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 15:47:48.65 ID:l08VjtYo
召喚士「元気だなぁ…はははっ」

魔道士「そうですねぇーエヘヘ」

コンコン…

召喚士「あ、はいっ!」

盗賊「……」

ガチャッ

姫「失礼します」

魔道士「王女様!どうしたんですか?」

姫「あ…いえ、次の戦に皆様方がご協力なされると聞きまして…」

盗賊「…うむ」

姫「本当に…宜しいのですか?」

召喚士「私達はこのぐらいしか出来ませんから…はは」

姫「本当に感謝致します…」

魔道士「気、気にしないで下さいね!エヘヘ!」


514 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 15:48:52.42 ID:l08VjtYo


召喚士「ところで陛下と大臣の関係ですが…」

姫「関係…ですか?」

魔道士「なんだか…王様が亡くなってから混乱してるって…」

姫「……」

召喚士「すみません…ちょっと推測でお話しますけど…」

姫「…はい?」

召喚士「陛下も大臣も…王子を思って…ですよね?」

盗賊「…?」

召喚士「陛下はきっと…王子が15歳になるまで…」

姫「…」

召喚士「大臣は…国王が生きていると信じる王子の為に…」

姫「……おそらく召喚士様が言われる通りだと思いますわ」

盗賊「…」

姫「母上は現実を受け入れ、王子が15歳になるまで執政を…」

魔道士「……」


515 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/11(水) 15:54:14.66 ID:l08VjtYo
姫「大臣は国王が戻ると信じる弟の為に…空席を…と」

召喚士「…みんな…本当にこの国が好きなんですね」

姫「そうですね…小さくても…生まれ育った国ですもの…」

召喚士「あ!そ、そういう意味ではなくっ!!」

姫「うふふっ…分かっております」

魔道士「ふふっ…エヘヘッ」

盗賊「…いい国だな」



キィィンッ

王子「!!…参りました」

戦士「おうっ!!」

王子「お兄ちゃんは本当に強いなぁ…あははっ」

戦士「王子も充分強いですよ!ハハハ!」

王子「いやっ…こんなんじゃ皆を守る事なんて出来ないよ…」

戦士「でもな、王子はまだ10歳だ…」

王子「分かってる!分かってるけど…」

戦士「まだ焦る必要はないぜ…王子。先は長いんだ…」

王子「……」


516 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/11(水) 16:10:52.48 ID:q2xN1fIo
5年か・・・長いな


517 :パー速民がお送りします [] :2009/11/11(水) 16:14:25.88 ID:9Vdl.LsP
年とれば、早く感じるようになるぜ


518 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/11(水) 16:33:39.48 ID:nmNvupEo
毎日書いてくれる>>1が素敵過ぎる

そういえば戦士って武器二つだけなんだろうか



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