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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その33
273 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:48:40.34 ID:nbhBwjdpo
〜10時05分、西方司令部前〜

ソワソワソワ

鍛冶娘「……全く、遅っそいわねぇ〜」

――「おーい、鍛冶娘〜」

クルッ!!

鍛冶娘「もうっ、遅――」

鍛冶屋「やははは、ごめんごめんっ。ちょっと入港待ちで船が遅れててさ」

鍛冶娘「……何だ」

おかみ「何だとはなんだい。ははぁ、さては戦士くんを待ってたんだね」

鍛冶娘「違うわよっ! な、何であんなやつ待たないといけないのよっ!」

おかみ「……だってさ」

戦士「はあ」

鍛冶娘「!? ち、ちょっと何で一緒にいるのよっ!!」

戦士「いや、早く着きすぎたから、おやっさん達迎えにいったら船が遅れててな」

鍛冶娘「意味分かんない! だったら言ってよねっ!」


274 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:49:36.24 ID:nbhBwjdpo
戦士「わりぃわりぃ。んじゃ、早速行くか」

鍛冶屋「そうだね、そうしようそうしよう!」

おかみ「あんた、今日は休みなの?」

鍛冶娘「夜勤」

おかみ「あんまり無理するんじゃないよ?」

鍛冶娘「してないわよっ」

テクテクテク

鍛冶娘「それじゃ、ここで許可証と書類書いて」

局長「おかみさんっ! いらっしゃったんですね!?」

おかみ「この人の付き添いさ、悪いかい?」

局長「いえいえ!」

鍛冶屋「世話になるよ。やははっ」

局長「こないだといい今日といい……気軽に出入りしやがってこの……」

おかみ「何か言ったかい?」

局長「いーえいーえっ、さぁどうぞ!」


275 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:50:02.62 ID:nbhBwjdpo


鍛冶娘「鉱石持ってきた?」

戦士「もちろんだ。そこに立てかけてある。重かったぜ」

鍛冶娘「背負ってきたの? 馬車使えばいいのにバカね」

戦士「馬のが早いだろ」

鍛冶娘「はぁ、まあいいわ。さて、私達も行くわよ」

戦士「……?」

鍛冶娘「港よ港! 昨日、買って手配したでしょっ」

戦士「お、おぉ。そうだったな」

テクテクテクテク

戦士「あの船がそうだったのか」

鍛冶娘「商船? うん、あれに積んであるわ」

戦士「いやさっきよ、おやっさん達乗せた船が入港遅れたのも、あの船がつかえてたからなんだよ」

鍛冶娘「あぁ。大荷物積んでるからね。順番入れ替えたんでしょ」

戦士「そういう事か。納得」


276 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:50:57.67 ID:nbhBwjdpo
タッタッタッタッタ

西方兵「いいぞーっ、ゆっくり降ろせー!」

局長「なるべく水平に……そうだ、ゆっくりと慎重にな」

戦士「昨日も見たけど、あれ……何に使うんだ?」

鍛冶娘「だから……」

ヒョコッ

鍛冶屋「あの大きさだと、小船か何か?」

鍛冶娘「違うわよ。西での戦いに何で船がいるのよっ」

鍛冶屋「あ、そうか。それじゃあ……兵器?」

鍛冶娘「……兵器用の兵器ってとこかしら」

鍛冶屋「……?」

戦士「何だそりゃ」

船乗り「この荷物はどこに置いたらいいー?」

鍛冶娘「あっ、それウチのです! ほらっ、早く行くわよ!」

戦士「お、おう」


277 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:51:29.83 ID:nbhBwjdpo


鍛冶娘「さぁ、これで材料は揃ったわよ」

鍛冶屋「しかし、これだけの鉱石ともなると、加工には骨が折れるね」

戦士「そう思ってコイツを拝借してきたんだ」

ゴソゴソ…ゴトゴトッ

鍛冶娘「何これ? 見た事ない道具もあるわね……っ」

鍛冶屋「随分とまた古い道具だね。今では使ってないものも結構あるよ」

鍛冶娘「どうしたのこれ?」

戦士「こいつは雷切を作った、ドワーフじーさんのモンだ」

鍛冶娘「!?」

鍛冶屋「確か……元人間で魔物だったっていう……」

戦士「ああ。ジーサンの工房から取ってきた。使えるかなと思ってね」

鍛冶娘「私は使った事もないわ。お父さんはどう?」

ガシッ…クイクイッ

鍛冶屋「まぁ、使えない事はないかな」


278 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:52:18.40 ID:nbhBwjdpo
戦士「良かった……っ!」

鍛冶屋「でもこのハンマーとか、何で出来てるんだろ。見た事ない感じ……」

ハンマーを手に取ると、鍛冶屋は鉱石を軽く叩いた。

カァンッ!!…キインィンィンィンィン…

鍛冶屋「――っ!!」

鍛冶娘「……綺麗な音……っ」

鍛冶屋「こ、これ……凄いかもしれないっ」

戦士「!?」

鍛冶屋「うわっ、どうしよ……。すっごい興奮してきた」

鍛冶娘「軽く叩いただけであんな透き通った音が響くなんて……やっぱり凄い道具なんだ」

戦士「使えそうっすか……?」

鍛冶屋「うん。やってみるよ! 何より、僕自身が本当にやってみたいんだ」

戦士「おやっさん、ありがとう」

鍛冶屋「やはははっ。さぁ、早速とりかかろう!」

鍛冶娘「うんっ」


279 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:52:48.11 ID:nbhBwjdpo
〜三日月島、西国の港〜

西国兵「それでは、出航致します」

神官「このまま西国の城へ直接、入港します」

魔道士「そうなんですか?」

天才「昔と違って、同盟国だからな。その辺は緩和されたわけだ」

召喚士「なるほど」

神官「では今しばらくごゆるりと。大した物はありませんが軽食や飲み物などあちらに……」

盗賊「ほほう!」

魔道士「あっ、私も行きますー!」

タッタッタッタ…

召喚士「……はぁ〜」

サモナー「風が気持ちいいね」

召喚士「ええ」

サモナー「こういう何気ない一時が、幸せなのかもしれないね」

召喚士「……」


280 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:53:19.42 ID:nbhBwjdpo
サモナー「おっ、マーメイドも楽しそうに泳いでるよ」

召喚士「あのっ、サモナーさん」

サモナー「……?」

召喚士「単刀直入にお伺いします。あなたは……あの本を読んで禁呪を……」

サモナー「……」

召喚士「召喚獣への転生をするつもりなんですか!?」

サモナー「……」

召喚士「召喚獣になれば召喚は出来ません。マーメイドさんを召喚出来ている今は……」

サモナー「人間のまま。そういう事だね?」

召喚士「……ええ。俺も一応、読んで学びましたから」

サモナー「勤勉だね。流石は召喚士くん」

召喚士「サモナーさんっ、サモナーさんは……」

サモナー「召喚士くんはどう思う?」

召喚士「俺は……サモナーさんを信じています」

サモナー「以前から言っていると思うけど、僕の余命は残り僅かだ」


281 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:53:49.67 ID:nbhBwjdpo
召喚士「……ええ」

サモナー「これもある種、禁呪のようなものでね。生命を魔力に変えて放出し続けている」

召喚士「……っ」

サモナー「近々、僕は死ぬだろう。その時、答えは分かるさ」

召喚士「サモナーさん……っ」

サモナー「さぁ、暗い話はこの辺にして、僕らも何か飲み物を頂こうか」

召喚士「……はい」

魔道士「あーっ! 私のベーグルー!」

盗賊「お、置いてあったから食べていいのかと思って……っ」

魔道士「サモナーさんっ、見てくださいよ! 盗賊さんてば私のベーグル食べちゃったんですよー!」

盗賊「す、すまんっ!」

魔道士「も〜っ! 盗賊さんの食いしん坊っ! 太っちゃえ!」

盗賊「!?」

サモナー「あはははっ!」

召喚士「……」


282 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:54:25.23 ID:nbhBwjdpo
〜西方司令部、開発局〜

鍛冶屋「せーのっ!」

ガキイィィィン!!

戦士「ふーっ」

鍛冶娘「うわ、もうお昼過ぎてるじゃん。そろそろ休憩しない?」

おかみ「そうだねぇ。ぼちぼち休憩にしようかね」

鍛冶屋「僕はまだまだ大丈夫ってか、続けてたい!」

おかみ「勝手にやってなよ」

戦士「おやっさんが残るなら俺も残って手伝うよ」

鍛冶娘「えぇーっ、いいからご飯食べに行こうよ」

戦士「いや、でも……」

おかみ「いいのいいの。この人は食事よりもこうしてる方が幸せ何だからさっ」

鍛冶屋「やははっ、そうそう。気にせず行ってきなよ! ねっねっ!」

戦士「……そんじゃま、遠慮なく」

おかみ「私は後でいいから、あんたら2人で行ってきな!」


283 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:55:00.44 ID:nbhBwjdpo


鍛冶娘「んふふー」

戦士「随分とご機嫌じゃんか」

鍛冶娘「そっ、そんな事ないわよ!」

戦士「……?」

鍛冶娘「ねっ、西方司令部の食堂って使った事ある!?」

戦士「……ああ、そういや食堂はねぇな。メシは美味かった気がする」

鍛冶娘「食べた事あるのっ!?」

戦士「なんか晩餐会みたいなのがあった。本国と西国の同盟ん時に」

鍛冶娘「そんなのに出席出来るの!? ちょっと凄くない!?」

戦士「いや、たまたま居合わせただけだって。別に招待されたわけじゃねぇし……」

鍛冶娘「えーでも凄いじゃん!」

戦士「そうかぁ?」

カツカツカツ…

戦士「おっ」


284 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:55:29.86 ID:nbhBwjdpo
博士「……おー何だっけ、えぇと……朱雀んとこの何とかくん」

戦士「戦士だ!」

博士「あれ? 今日は他の奴らはいないのか?」

戦士「ああ。こいつに世話になって、武器を作ってる」

鍛冶娘「ごごっ、ご苦労様です!」

博士「うむ。ご苦労様なのら」

戦士「そっちはどうなんだ? 順調なのか?」

博士「うむ。もうひとしきり終わったのら。あとは海峡から北関、北関から北方司令部で終了なのら」

戦士「へぇ、すげぇな! これで世界中が繋がったってわけだな!」

博士「まぁそういう事なのら。少し遅延は生じるけれど、北と南で会話も出来るのら」

鍛冶娘「もしかして……電話の話、ですか?」

博士「そうなのら」

戦士「西が終わったら今度は北でも戦いがありそうだしな!」

博士「それまでにはしっかりと完成させておくのら」

戦士「頼むぜ!」


285 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:56:20.55 ID:nbhBwjdpo
カツカツカツ

助手「いたーっ!」

博士「!?」

助手「ちょっと博士〜っ、帰ってきてるなら声を掛けて下さいよ〜♪」

博士「お前と話すとストレス溜まるのら」

助手「失礼ねぇ〜。癒してあげますわよんっ」

ムギュウゥ

博士「……見てないで、助けるのら」

戦士「行こうぜ」

鍛冶娘「う、うんっ」

博士「こらぁ〜っ!」

助手「いいじゃないっ、お互い邪魔しちゃダメよぉん♪」

博士「ええい離せっ!」

助手「離しませんっ。それむぎゅーっ!」

博士「ぎゃーっ!!」


286 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:57:14.34 ID:nbhBwjdpo


戦士「おぉ」

ワイワイワイ

鍛冶娘「すごいでしょ。食堂だけなら本部以上じゃない?」

戦士「本部の食堂、見た事ねぇよ」

鍛冶娘「あ、そっか」

戦士「でも賑わってるなぁ。いいよな、こういうの」

鍛冶娘「ここって色々な機関が入ってるじゃない? だから賑やかなのよ」

戦士「確かに色んな格好した奴がいるなぁ。軍人の数より多いんじゃねぇか?」

鍛冶娘「西方軍に魔道機関に研究機関に開発機関。確かにそうかもね」

戦士「これ、食い放題なのか?」

鍛冶娘「そうなの。ぜーんぶ無料のビュッフェよ!」

戦士「へぇ」

鍛冶娘「異業種のみんなと食事も出来るから、色んな話が聞けて面白いのよね」

戦士「ああ、確かにそうだな」


287 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:57:54.76 ID:nbhBwjdpo


テクテクテク…コトッ

戦士「……」

工兵「だからさ、バリスタの射出をドリル回転すれば飛距離も伸びると思うんだ」

開発員「成程。しかしそれをどう作るかが問題だなぁ」

西方兵「あれじゃねぇか? そこに風の魔法を交えれば、更に威力も増すんjなねぇの?」

魔道兵「面白い発想ですね。擬似的な螺旋状……つまり竜巻のようなものになりますね」

テクテクテク…コトッ

鍛冶娘「ねっ、ああやって話の中から色々なアイディアが出てくるのよ」

戦士「よく出来てるなぁ」

鍛冶娘「まぁそこまで狙って作られたものか分からないけどね」

戦士「さーて、いただくとするか!」

鍛冶娘「いっただっきまーす!」

戦士「んっ!? なかなかいい味出してんじゃねぇか!」

鍛冶娘「でっしょー? ほら、これなんて結構イケんのよ! 食べてみて!」


288 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:58:50.28 ID:nbhBwjdpo


戦士「あー食った。こういうのって、つい食いすぎちまいうんだよなぁ」

鍛冶娘「分かるー。油断するとすぐ太っちゃうもん」

戦士「どこが太ってんだよ」

鍛冶娘「女の子はねぇ、見えないところで意外と太るものなのよ」

戦士「ふぅん」

鍛冶娘「それ以上は追従しないっ!」

戦士「してねーよ!」

鍛冶娘「……もしかして戦士って、少しムッチリした方が好み、とか?」

戦士「どっちでもいいよ別に。外見はそんなにこだわらねぇし」

鍛冶娘「へぇ〜っ。そんなにかぁ」

戦士「うるせーなぁ!」

鍛冶娘「照れてんの? あはははっ!」

戦士「ったく、もう行くぞ」

鍛冶娘「あっ、ちょっと待ってよ〜」


289 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:59:25.31 ID:nbhBwjdpo
ガタッ…テクテクテク

西方参謀「いよぉ、何だぁ? 乗り換えやがったかぁ?」

戦士「あのなぁ、そんなんじゃねぇって」

鍛冶娘「……」

西方参謀「何!? 2人目かぁ!? 羨ましいモンだねぇ……ヒック」

戦士「オッサン、しまいにゃ怒るぜ?」

西方参謀「冗談だよ冗談、ガハハッ!」

西方副司令「武器作ってるんですって? 順調?」

戦士「ああ。何とか次の戦いには間に合わせるつもりだ」

西方副司令「頼むわよ〜? 次はうちの司令ももっと働いて貰いますから」

西方参謀「そうそう。戦場で果てるくらい頑張って貰うわ。ガハハハ!」

戦士「は、はは……っ」

西方参謀「そんじゃま、何か困った事があったら言ってくれや。出来る限りはするぜ……ヒック」

戦士「ああ、あんがとさん」

西方副司令「それじゃあねっ」


290 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 17:59:52.66 ID:nbhBwjdpo
カツカツカツカツ

戦士「……全く、うるせぇ連中だわな」

鍛冶娘「……っ」

テクテクテク

戦士「おい、鍛冶娘?」

鍛冶娘「先行ってて! 部屋寄るだけだからっ!」

ツカツカツカツカ…

戦士「……?」

ツカツカツカツカ

鍛冶娘「何なのよ、そんなんじゃないって……!」

ツカツカツカツカ

鍛冶娘「……ああ、もうっ!!」

ビクゥッ!!

西方司令「ひいぃ!? ご、ごめんなさいいぃぃぃぃ!!」

鍛冶娘「へっ!? い、いやっ!! 違いますっ、こっちこそごめんなさい!!」


291 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 18:00:49.63 ID:nbhBwjdpo
〜西国の城〜

魔道士「到着〜っ!」

召喚士「思ったほど暑くないですね」

神官「ええ。今年は特に風がよく吹いてくれてます」

天才「……」

神官「さて、城へ向かいましょう」

召喚士「はい」

神官を先頭に、一同は西国の城へと入城した。

カツカツカツ…テクテク

神官「ただいま戻りました」

女王「これはこれは、ご苦労様です」

王女「オネエ様方っ! ご無沙汰しております〜」

魔道士「王女様っ、お元気そうでなによりですっ。ますますお綺麗になりましたねぇ〜」

王女「お2人方には敵いませんわっ」

盗賊「そ、そんな事……ないです」


292 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 18:01:26.41 ID:nbhBwjdpo
神官「あの、陛下は?」

女王「自室で仮眠をとっておりますよ。今、使いの者が呼びに行っております」

神官「こちらは本国の総司令、天才殿です」

女王「まぁ、これはこれは。はるばるようこそお越し下さいました」

天才「ん、ああ。どーも」

女王「ところで、本国の青年兵様もお見えになられてますよ」

天才「城にいるのかい?」

女王「ええ。応接室にて打ち合わせをされると申しておりましたが……」

天才「ほぉ、そんじゃちょっくら失礼するぜ」

女王「ええ。これ、案内を致せ」

西国兵「はい。ご案内致します」

神官「皆様は如何なさいますか?」

召喚士「それじゃあ俺も天才さんに付いて行きます」

魔道士「私達もそうしましょうか!」

盗賊「……だな」


293 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 18:01:58.90 ID:nbhBwjdpo
〜応接室〜

国軍士官「……」

天才「んで、夜通し遊び呆けて、有り金全部スられたってか。ハーッハッハッハ!」

青年兵「笑い事ではありませんよ……全く」

国軍士官「すみませんでしたぁ!」

天才「まーいいじゃねぇか。いい思いは出来たんだろ?」

国軍士官「そ、そりゃあもうっ!」

天才「どうせいつ死ぬか分からん身だ。出来るうちに楽しんでおいて損はねぇ」

青年兵「……まぁ、司令がそう仰るのなら」

国軍士官「以後、このような事がなきよう……気を付けます」

魔道士「何やら大変な場面に遭遇してしまったようですね……」

召喚士「え、ええ」

青年兵「ふーっ。召喚士さん、お疲れ様です」

召喚士「もう、いいの?」

青年兵「ええ。いつまでも咎めていても仕方ありませんからね。ははっ」


294 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 18:03:19.96 ID:nbhBwjdpo
〜玉座の間〜

テクテクテク

王子「あ〜お疲れー」

神官「陛下!」

王子「分かってるって。ちょっと体調不良で仮眠とってただけだよ……」

神官「どうせ昨晩、飲みすぎたのでしょう?」

王子「うっ!」

サモナーは、はは……っ」

神官「本国からの客人がいらっしゃいましたよ」

王子「もしかして召喚士さん達っ!?」

神官「そうですよ」

王子「今、どこっ!?」

神官「応接室に行かれました。直に戻ってくるでしょう」

王子「……着替えてくる!」

神官「……はぁ」


295 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 18:04:13.18 ID:nbhBwjdpo


天才「それで、こっちの首尾は?」

青年兵「具体的な戦略は神官様の下だそうで、詳細は聞けておりません」

天才「特遊は?」

青年兵「西の砦へ向かおうかと思ったのですが、丁度、皆様が来られるというので……」

天才「……今晩か明朝にでも行くとするか」

青年兵「特にこれといった報告もないので、無事かとは思います」

天才「だな。特遊と合流したら、まずは現地の地形を把握」

青年兵「次に西国と戦略、及び進軍ルートの決定」

天才「討伐対の人選、編制」

青年兵「そして、敵情視察……と言ったところですね」

天才「大軍師ばりに使えるようになってきたじゃねぇか」

青年兵「足元にも及びませんよ。ですが、ありがとうございます」

天才「ハーッハッハ! そろそろ大元帥にでもなるか?」

青年兵「嬉しいお言葉ですが、まだそこまでの実力は持ち合わせてはおりません」

天才「謙遜まで似てきたぞ? ハーッハッハッハ!」


296 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/27(木) 18:10:51.53 ID:nbhBwjdpo
コンコンコン

魔道士「はぁい」

西国兵「陛下がお見えになられました。玉座の間までお越し頂けますでしょうか」

天才「おーう。今行くー」

青年兵「君は他の者らと待機していて下さい」

国軍士官「し、失礼致します……ぅ」

召喚士「俺らも行きましょうか」

盗賊「……うん」

テクテクテクテク

魔道士「あっ!!」

王子「!? お姉……これはこれは、皆様方」

召喚士「お元気そうですね、陛下」

王子「だから王子でいいですって。あれ、戦士さんは?」

盗賊「ちょっと別件で、そのうち来るよ」

王子「そっか! とにかく今日は、再会と戦いへの健闘を称えて宴だぁ!」


304 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/10/27(木) 19:40:05.77 ID:gdri0aVDO
王子氏ねのレスがないだと…?!


307 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/10/27(木) 21:53:54.55 ID:cYjKcWs0o
ハーッハッハッハ!
 ↑
天才のテンションに合わせてハの大きさが違って見える不思議なコピペ


308 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/10/27(木) 22:07:50.46 ID:Fhro/+cRo
戦士は手紙を渡してないよね



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