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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その32
- 885 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2011/10/17(月) 17:43:04.48 ID:j5PPBHkho
〜魔王城〜
パタン
ベルゼブブ「ラーヴァナが死んだ?」
アスタロス「はい」
唐突な報告にベルゼブブは本を閉じ、思わずアスタロスへと聞き返した。
ベルゼブブ「アンラ・マンユ、パズズに続きラーヴァナまでもが死んだか」
アスタロス「……」
ベルゼブブ「弱者は本当に足を引っ張ってくれる。身勝手、傲慢、不遜。どうしようもない」
アスタロス「如何に」
ベルゼブブ「別に良いさ。こことは離れた地での出来事。興味はないな」
アスタロス「御意」
ベルゼブブ「次はマーラかイブリースか……それとも」
アスタロス「西、かと」
ベルゼブブ「イブリースか。これまた人間も無茶をする。あんな絶対悪、余ならば相手にもしたくないがな」
アスタロス「……」
- 886 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:43:42.73 ID:j5PPBHkho
召喚士「行けっ!コカトリス!!」
〜第五十三部〜
- 887 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:44:14.55 ID:j5PPBHkho
魔王ラーヴァナとの死闘を終えた南方はひとまずの平穏を取り戻した。
それとは打って変わり、本国では次なる戦いに備え、慌しい動きを見せていた。
〜本国、王宮〜
皇太子「此度の戦も、ご苦労であった」
天才「本当にな。流石に疲労困憊だったわ」
エリート「詳細についてはこちらの報告書と大軍師から述べさせて頂きます」
大軍師「では早速、詳細のご報告を致します」
皇太子「頼む」
エリート「では我らはこれにて。失礼致します」
皇太子「うむ。宜しく頼むぞ」
スッ…カツカツカツカツ
エリート「次は西か?」
天才「ああ。東を制するには、連戦であたれる程の戦力は余っちゃいねぇ」
エリート「だろうな。マーラはラーヴァナ同様、大軍同士での戦闘となるだろう」
天才「そういう事。対してイブリースは、個の力はあるが、あくまで単体だからな」
- 888 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:45:00.22 ID:j5PPBHkho
エリート「西国の戦力は、華国や東方に比べれば、充実している」
天才「本当は静観気味のイブリースは後回しにしてぇんだが、とにかく時間がない」
エリート「五ヵ年計画に沿えば悠長な事は言っていられないからな」
天才「いやはや、切れ者の右大臣様がいるとこちらも心強いわ」
エリート「下らん世辞はよしたまえ。本国の兵は動かすか?」
天才「いや、今回はいいっつーか、これ以上は正直厳しい」
エリート「……北か?」
天才「ああ。北は最大勢力。本国も10万規模の兵を動員する必要がある」
エリート「温存か。承知した。物資の輸送と周辺の偵察程度は請け負うとしよう」
天才「頼むぜ」
エリート「その代わり必ずや勝利を。そして……いや、何でもない」
天才「……ハーッハッハッハ! ま、頑張ってみるさ」
カツカツカツカツ
エリート「……」
そして1人も死なせる事なく。それが不可能だと悟ったエリートは、途中で言葉を止めた。
- 889 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:45:39.14 ID:j5PPBHkho
〜中央広場〜
戦士「あぁー流石に身体がダルイ……」
魔道士「ですね……。私も魔力が全然回復しませんよ」
戦士「でもよ、次はすぐに西なんだよな」
盗賊「……ああ」
魔道士「久々に王子や神官さんと一緒ですかね。ねぇ、召喚士さん?」
召喚士「……え、ええ。そうですね」
戦士「何だよ、また考え事か?」
召喚士「いや、そうじゃないんだけど、そういえばサモナーさん……大丈夫かなぁ」
魔道士「サモナーさんって、神官さんの所へ行ったんでしたっけ?」
召喚士「ええ。あれから1週間近く経っているのでもう終わったと思いますけど」
戦士「ワークショップに連絡はなかったんだろ? 三日月島へ行ってみるか?」
召喚士「……うーん」
戦士「どうせ西へ行くんだから、そのついでに寄ればいいだけさ」
召喚士「……まぁ、そうだね。そうしてみようか」
戦士「おっしゃ!」
- 890 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:46:23.56 ID:j5PPBHkho
盗賊「……?」
魔道士「おっしゃって何です?」
戦士「えっ? あ、いや……別に……」
パッカパッカパッカ…
大軍師「「おや、これは朱雀先生」
召喚士「大軍師さん。早速西方へ出発ですか?」
大軍師「いえいえ。我らはこれより北へ向かいます」
盗賊「……北? 戦でもあるのか?」
大軍師「大きな戦いなどなくとも、北では毎日戦続きですよ」
魔道士「……っ」
大軍師「それに今、北方軍では来るべき日に備え、進路を確保しています」
召喚士「進路? 魔王城までの……ですか?」
大軍師「そういう事です。南を平定した今、少しでも多く、兵を北へと回さねばなりません」
戦士「あっち行ったりこっち行ったり、大変だなぁ……」
大軍師「まぁそれが仕事ですからね。ふっふ」
- 891 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:47:02.44 ID:j5PPBHkho
魔道士「頑張って下さいねっ!」
大軍師「皆様方も西方でのご活躍、心よりお祈り申し上げます」
バーテン「そんじゃ、気を付けてな」
マジシャン「頑張れよ! ハッハ」
戦士「おーう……っておい!?」
バーテン「ああ。俺らはついでに送って貰うだけだ」
マジシャン「そんな怒鳴るような事じゃねーだろ……」
戦士「気付いてんなら声かけろって事だよ! 何、サラっと立ち去ろうとしてんだよ」
バーテン「今更、お前らにかける声なんぞないさ。俺らはとっくに第一線を退いた身だしな」
魔道士「でも、今回の時だって……」
マジシャン「おいおい、あんまりオッサンを働かせるんじゃねぇぜ? ハッハ!」
盗賊「……」
マジシャン「とにかく、今はお前らが頼りっつーか主力なんだ。頑張れよ」
バーテン「疲れた時にやいつでも店に来い。待ってるぜ」
召喚士「ありがとうございます」
- 892 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:47:39.35 ID:j5PPBHkho
大軍師「あ、そうそう。戦士殿、例の物……本部にてご用意出来ておりますよ」
戦士「マジか!? 助かるぜ、サンキュ!」
魔道士「例の物?」
大軍師「それでは、ご武運を」
ドドッ…パッカパッカパッカ…
魔道士「例の物って何です?」
戦士「ちょっとな。んじゃ早速、国軍本部に行ってくるわ」
盗賊「……一緒に行くよ」
召喚士「うん。国軍本部にはどうせ行かなきゃいけないしね」
魔道士「それじゃみんなで行きましょうっ!」
戦士「そうすっか」
召喚士「それじゃ先に行ってて下さい」
魔道士「どこか行くんですか?」
召喚士「結界石と傷薬などを買ってきます」
魔道士「あっ、それなら私も行きます!」
- 893 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:48:16.95 ID:j5PPBHkho
…
テクテクテクテク
召喚士「すみません、付き添って貰ってしまって……」
魔道士「いーえっ、私が好きで付いてきただけですから」
召喚士「あ、ありがとうございます」
魔道士「ところで、結界石と傷薬なんて今更必要なんですか?」
召喚士「俺の魔力が枯渇してしまったので、万が一の事も考えて……」
魔道士「あ……っ」
召喚士「すみません。もう少し俺が強ければこんな苦労はしないんですが……」
魔道士「何言ってるんですかっ! 召喚士さんは十分すぎる程、頑張ってるじゃないですか!」
召喚士「……」
魔道士「だからもっと、自信を持ってえばってていいんですっ。えへへ!」
ニパッ
召喚士「……っ」
魔道士「ん? あれ……っ!?」
- 894 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:49:28.39 ID:j5PPBHkho
テクテクテクテク
アマゾネス「朱雀先生!?」
召喚士「あ、アマゾネスさん」
おさげ「いいないいな〜。2人でデートぉ?」
魔道士「違いますっ!」
色黒「照れちゃって〜っ! 顔が真っ赤よぉ〜?」
魔道士「もうっ! からかわないで下さいっ!」
ポニテ「今日はお買い物?」
魔道士「そうなんですよ〜っ。次は西へ行きますので!」
ツインテ「ほにゅ〜っ。なんか、大変だねぇ〜」
アマゾネス「ところで朱雀先生」
召喚士「はい、何でしょうか?」
アマゾネス「あの……もう1人、朱雀召喚士がいた……よね?」
召喚士「……あっ!」
アマゾネス「彼は、どこへ行ったのだ?」
- 895 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:50:00.62 ID:j5PPBHkho
〜北方、山脈〜
同門「……」
ザッザッザ
――「しっかし寒みぃな〜」
同門「……」
――「北ってこんなに寒いのか? もっと北に行ったら更に寒いのか?」
同門「……」
――「やっぱ帰ろうかなー」
同門「五月蝿いな貴様は!」
紅孩児「貴様じゃねぇ! 俺様は紅孩児だ、何度言ったら分かるんだ! 覚えとけ!」
同門「魔物の名前なんぞ興味ないな」
紅孩児「んだとぉ……!?」
同門「貴様が勝手に付いて来たのだ。大人しくしていろ」
紅孩児「……クソが。着いたら覚えてやがれよ」
同門「……ちっ」
- 896 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:50:28.73 ID:j5PPBHkho
〜2日前、南方〜
同門「……」
ザッ…スタスタスタ
同門(魔王ラーヴァナには勝った。勝ったが……)
紅孩児「1人、冴えないツラしてんなぁ……」
同門「――っ!?」
ザザッ…ジャリッ
紅孩児「そう警戒すんなって、敵じゃねぇよ。まぁ味方でもねーけどなハハハ!」
同門「……」
紅孩児「おぉい無視かよっ!? はっはーん、さてはテメー友達いねえ――」
スタスタスタスタ
紅孩児「くぉらああぁぁ!!」
同門「……何なんだあいつは」
紅孩児「……ちっ、魔王を倒したはいいが俺の実力では足元にも及ばなかった」
同門「心を読むんじゃねぇ!!」
- 897 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:51:55.27 ID:j5PPBHkho
紅孩児「おっ!? 当たった!?」
同門「……てめぇ」
紅孩児「なーんだ。1人足手纏いで逃げ帰るってわけか。ハハハ!」
ピタッ
同門「殺す。降りてこい」
紅孩児「やなこった! 大体勝てると思って……」
同門「行けっ、フェニックス!」
シュイイィィィン…ゴゴウッ!!
紅孩児「――っ!!」
同門「降りてこぬならそのまま殺す!」
紅孩児「馬鹿が! 炎の紅孩児様相手に炎で勝てるとでも思ってんのかぁ!?」
ズッガオオォォォォ!!
同門「!?」
紅孩児「効くわけねぇだろーがよぉ!」
シュバッ!!
- 898 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:52:53.77 ID:j5PPBHkho
ドゴオオォォッ!!
紅孩児「……!?」
同門「お互い様だな」
紅孩児「ちっ、相性悪すぎ」
同門「無駄な力は使いたくねぇんだ。さっさと消えろ」
紅孩児「おーおー消えてやるよ。こっちもテメーなんか用はねぇからな!」
同門「……」
クルッ…スタスタスタ
紅孩児「……なぁおい」
同門「いい加減しつこいぞ貴様」
紅孩児「お前、北に行くのか?」
同門「……さぁな」
紅孩児「北に行くんならちょっと連れてけよ。付いてってやるよ」
同門「意味が分からん。死ね」
紅孩児「あぁ!?」
- 899 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:53:40.52 ID:j5PPBHkho
同門「何故俺がお前と一緒に行かねばならんのだ」
紅孩児「ほぅ、やはり北に行くのか」
同門「……っ」
ザッ
同門「だったら何だ! 貴様に構っている暇はない!」
紅孩児「まぁそう言うなよ。別にテメーの邪魔するってワケじゃねぇんだ」
同門「ならば勝手に行け。俺は知らん」
紅孩児「そうしたいのは山々なんだが、俺様、北にはどうやって行けばいいか分からん」
同門「……だから何だ」
紅孩児「いや、1回だけ行った事あんだけどよ、方向がイマイチ分からんのよ」
同門「……」
紅孩児「飛んでったんだけどさ、なんつーの? 後を付けてっただけだし方角が……」
同門「五月蝿い奴だな。だったらあっちだ、真っ直ぐ飛べ。早く視界から消えろ」
紅孩児「うわームッカツく奴だなぁ。だからダチの1人もいねーんだよ」
同門「……やはり殺す!」
- 900 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:54:14.49 ID:j5PPBHkho
〜現在〜
紅孩児「なぁなぁ、夜になるともっと冷えるのか? あ、これが冬ってやつか?」
同門「……」
紅孩児「しっかしまだ着かねーのかよ〜。人間ってのは空も飛べずに不便なモンだわな〜」
同門「もうここまででいいだろう」
紅孩児「あん?」
同門「お前の言う町ってのは、ここから西にずっと行けばいずれ見えるはずだ」
紅孩児「……」
同門「海沿いだ。すぐに分かる」
紅孩児「……お前はどうすんだ?」
同門「このまま真っ直ぐ北へ向かう。だからここまででいいだろう」
紅孩児「そーかい。そんじゃそうするかね」
同門「さっさと行け」
紅孩児「へいへい。んじゃ、世話になったな。あばよっ!」
同門「……ちっ」
- 901 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:54:56.25 ID:j5PPBHkho
〜本国、大通り〜
アマゾネス「そうか、行方は分からずか」
召喚士「気付いた時には既に居ませんでしたから……すみません」
アマゾネス「いや、別にいいさ」
魔道士「ところで、何で同門さんに会いたいんです?」
アマゾネス「へっ!?」
召喚士「何か召喚術の事ですか? それなら俺でも答えられるかも」
アマゾネス「い、いやっ! いいんだ! 大丈夫!」
魔道士「……?」
アマゾネス「忙しいところ引き止めてしまったなっ、それじゃ失礼する! ほら行くぞっ!」
おさげ「あ、はぁ〜い。それじゃまったね〜!」
色黒「しっかり楽しんでね♪ デ ェ ト !」
魔道士「だから違いますっ!」
召喚士「は、ははっ。なんだか賑やかですね……っ」
魔道士「そ、そうですね……えへへ……っ」
- 902 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:57:22.25 ID:j5PPBHkho
〜国軍本部、正門〜
タッタッタ
戦士「遅かったな」
召喚士「ごめんごめんっ、ちょっとアマゾネスさん達と話し込んじゃって」
盗賊「……さて、行こうか」
魔道士「はいっ!」
テクテクテクテク
戦士「すんません。大軍師さんから荷物を受け取りに来たんスけど」
受付「これはこれは朱雀先生方ではありませんか。どうぞお入り下さいませ」
召喚士「ど、どうも」
テクテクテク…
盗賊「……とうとう何もなく入れるようになってしまったぞ」
戦士「出世したもんだなぁ。駆け出しだった頃が懐かしいよ」
召喚士「本当にね……」
魔道士「……あっ!」
- 903 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:58:07.38 ID:j5PPBHkho
カツカツカツ
隊長「よぉ、今回も大活躍だったそうだな。話は聞いたぜ」
女隊員「ご苦労様ッス〜!
召喚士「特遊の皆さんっ! 皆さんこそ大丈夫でしたか?」
男隊員「ああ。海峡での戦後処理だかんな。別に何事もねーさ」
召喚士「そうでしたか」
隊長「イブリース、行くのか?」
戦士「ああ。勿論だ」
女隊員「たまには休んでもいいんスよ?」
盗賊「……まぁ、な」
戦士「そうしたいとこなんだが、おたくの司令直々のご用命でね」
格闘家「師匠が?」
魔道士「そうなんですよ。西国との交流もあるからって……」
隊長「ああそういう事か。まぁ確かに戦力として考えても適任だわな」
召喚士「……どうなんでしょうね」
- 904 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:58:48.97 ID:j5PPBHkho
男隊員「ま、今回は俺らも一緒だ。安心して戦ってくれや」
隊長「こいつらは大丈夫だろ、むしろお前が心配だよ」
男隊員「おいおい。いくら隊長と言えど発言には気をつけろよ?」
女隊員「客人の前で揉めないで下さいッス!」
隊長「んで、何しに来たんだ? 作戦会議か?」
戦士「あぁ、ちょいと大軍師に頼んでおいた荷物が……」
格闘家「結界石ですか。それなら保管庫に移しましたので。どうぞ」
魔道士「結界石!?」
盗賊「……もしかして……ラーヴァナの」
召喚士「……なるほどっ! そういう事か!」
戦士「ん〜まぁな」
魔道士「ど、どういう事です……?」
戦士「付いてくりゃ分かるよ。とにかく行こうぜ」
隊長「こっちだ、付いてきな」
召喚士「はい」
- 905 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 17:59:34.04 ID:j5PPBHkho
〜保管庫〜
ガチャッ
本国兵「ご苦労様ですっ!」
隊長「大軍師が確保してた分があるはずだが、受取人が来たぞ」
本国兵「あ、はい! こちらです」
テクテクテク
戦士「で……でけぇ!!」
召喚士「こ、こんなに巨大な結界石だったのか……っ!!」
本国兵「掘り起こすのに半日を費やしたそうです」
盗賊「……よく運べたな。こんな物……っ」
隊長「竜騎士隊がいるからな。今は輸送も楽なもんだよ」
魔道士「な、なるほどですね……っ」
本国兵「えぇと、この程度で足りますか?」
戦士「いや、十分すぎるよ。ありがとう」
保管庫「見ての通り、有り余る程の量ですので、不足の際にはいつでもどうぞ」
- 906 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 18:00:04.48 ID:j5PPBHkho
…
男隊員「んで、そいつをどーすんだ?」
戦士「ああ。アンラ・マンユに得物ぶっ壊されたからな」
魔道士「そっか! それを素材に……」
戦士「そゆ事。雷切復活だ!」
召喚士「これだけの雷の力を持った結界石があれば、威力も大きく増えるね」
戦士「おうよ。魔力がねぇ分、こっちで補わねーとな」
隊長「ところで西方には直に行くのか? 軍船は明後日の朝、三日月島へ出航の予定だが」
魔道士「ご一緒します?」
召喚士「戦士はどうするの?」
戦士「ああ、お前らが良ければ今日中にも三日月島に行きたいところだな」
召喚士「それじゃ俺らは直に行きます」
隊長「了解だ。作戦開始はまで週間程度あると思う。それまでに下準備して待っていてくれ」
戦士「了解!」
魔道士「頑張りましょう!」
- 907 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 18:00:46.80 ID:j5PPBHkho
隊長「そんじゃ、また後日」
女隊員「お疲れ様ッス!」
カツカツカツカツ…
召喚士「さて、それじゃ俺らも三日月島へ向かいましょうか」
魔道士「戦士さん、何で三日月島なんです?」
盗賊「……もしや……開発機関か?」
戦士「そういう事だ」
魔道士「鍛冶屋さんじゃないんですか?」
戦士「改良や時間をかけての作成ならおやっさんに頼りたいとこだが、今回はそうもいかんからな」
召喚士「確かに、あれだけの設備があれば短期間で仕上げられるもんね」
戦士「まぁ引き受けてくれるかどうかは別だけどな」
魔道士「天才さんあたりにお願いしたらどうです?」
戦士「個人の事でそこまでは気が引けるし、あんまり軍には借りを作りたくないからな」
魔道士「いっぱい貸してるし大丈夫じゃないかなぁ……」
盗賊「……貸しってその発想……流石は魔道士」
- 908 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 18:01:25.62 ID:j5PPBHkho
…
召喚士「15時頃の船で大丈夫そうですね」
魔道士「じゃあそれまで少し遅めの昼食にして待ってましょうか」
戦士「だな。ノンビリ昼メシ食うのもいつ最後になるか分からんしなぁ」
召喚士「……」
魔道士「ちょっと、何て事言うんですかっ!」
戦士「す、すまんすまん。悪気はないんだ……っ!」
召喚士「戦士の言う通りさ。もしかしたら今日が最後になるかもしれない」
魔道士「召喚士さん……っ?」
召喚士「だから、1日でも1時間でも、悔いなく過ごそうよ」
盗賊「……同感だな」
戦士「ああ、そうだよな。そうじゃなきゃ駄目だよな」
魔道士「……もちろんですよっ!」
身勝手かもしれないが、そうする事で先に逝った者達への感謝の気持ち。
生きている、生かされた者のすべき事なのかもしれない。召喚士はそう心に思った。
- 909 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/10/17(月) 18:07:35.36 ID:j5PPBHkho
書き溜めして保存したメモリをまんまと忘れてきてしまった…
とりあえずここまでにて!ご支援ありがとうございました!
それでは失礼致しますですよ!ノシ
- 912 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/10/17(月) 18:23:29.46 ID:DpDkgh4DO
>>1乙
保管庫がしゃべってワロタw
- 915 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/10/17(月) 19:44:55.08 ID:90gifi2ro
結局、斧に五行付加は諦めちゃったのかな
ドワーフの悲願だし、今の戦士なら五行武器使いこなせると思うんだけどな
- 916 名前:NIPPERがお送りします(東京都) [sage] 投稿日:2011/10/17(月) 19:45:46.34 ID:Au631uQjo
とりあえず雷切復活させて余ったらって感じじゃね
- 917 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [] 投稿日:2011/10/17(月) 19:46:34.17 ID:Q4096Qqbo
どう考えても流れ的にラストの方のさいきょうぶき
強い鉱石も魔王の所で補充して下ろうし
- 919 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/10/17(月) 20:59:34.60 ID:HXARmR+SO
武器一つに五つ全部じゃなくて全身の装備に散らすんじゃなかったっけ?
- 922 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2011/10/18(火) 01:26:20.88 ID:gW90L4cAO
ベルゼブブってたしか元はゾロアスター教で天使的ポジションだったのにキリスト教が蠅はキモイって言って悪魔にされちゃったんだよな
- 923 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2011/10/18(火) 02:10:21.45 ID:5C0JDBPAO
イブリースはイスラム教のサタンだよね。
Wikiによると擁護論まであるとか
- 925 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/10/18(火) 03:06:41.92 ID:Vge4+9tIO
一つの武具に五行じゃツヴァイハンダーの二番煎じになっちゃうしな。
魔剣がどの部類に入るのかが気になるところ
- 975 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/10/18(火) 19:23:38.81 ID:15wYXxPCo
>>925
でも今までツヴァイハンダーしかなかったのが
二番煎じを造れる様になったら人間にとって大きな前進だ
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