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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その31
894 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/09(金) 18:15:52.20 ID:5ZvAiEOFo
カ〜東の町、南側〜

アスラ「グ……ヌウゥ……ッ」

天才「はぁ、なんかお前ら……とんだザコだな。まるで手ごたえないわ」

アスラ「愚弄しおってぇ……」

天才「事実だし」

地面に突き刺したツヴァイハンダーに腕を乗せ、耳をほじりながら話す天才。

アスラ「殺す!!」

天才「そうそう。テメーらがいくら頭使ったって、結局無駄なんだからよぉ」

アスラ「グラアアァァァァ!!」

天才「理性取っ払って力ずくで来いよ! 戦略とか策とか無理無理」

先程までとは逆の立場となる両者。至って冷静な天才に対し、

血相を変えたヴァーリンが怒涛の攻撃を繰り出す。

天才(それでいい。力んで遮二無二暴れてくれりゃあ軍はおろか、退く事すら忘れてくれる)

アスラ「アアアアァァァ!!」

天才(そうすりゃコッチのモンさ。今日中にまず1匹、大物を始末出来るな……ハーッハッハ!)


895 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/09(金) 18:17:12.66 ID:5ZvAiEOFo
ザザッ…タッタッタッタッタ

南方司令「うおおぉぉぉぉ!!」

西方司令「ひいいぃぃぃぃ!!」

慌てふためき暴れるラクシャーサの大群の中、2人は必死に駆け回る。

南方司令「うおおぉぉ!?」

ヒュウウゥゥゥゥン…ドッズウウゥゥゥゥン!!

西方司令「ぎゃあぁーっ! もう終わりだぁ! 死んだああぁぁ!!」

南方司令「死ぬか馬鹿者! 我らの部下は優秀! 味方にまで当てたりはしない!」

西方司令「ひええぇぇぇぇーっ!!」

南方司令「しかし、そうは言っても早く戦線を離れ……」

西方司令「師匠だって死ぬんだああぁぁ! もう駄目だああぁぁ!」

南方司令「死ぬわけがないだろうっ! それはお前もよく分かっているだろう!」

西方司令「ででででもぉ、五行発動しっぱなしであんな戦闘続けて……ひいいぃぃ!!」

南方司令「……今……何と言った?」

西方司令「みんな死ぬんだああぁぁぁぁ!!」


896 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/09(金) 18:17:55.60 ID:5ZvAiEOFo
ドッゴオオォォォォン!!…ザザァ

南方司令「……おい」

西方司令「ひぃっ!?」

ポイッ…パシッ

南方司令「助けに行くぞ。目標はアスラだ」

西方司令「うおりゃああああぁぁぁぁ!! 殺すっ!!」

南方司令「さっき言った事、本当なのだな?」

西方司令「あぁ!? あー天才さんか? 見りゃあ分かんだろこのダボがよぉ」」

南方司令「……」

西方司令「暴れ足りねええぇぇ!! 血を見せろ!! 絶望を味わええぇぇ!!」

巨大な刃が前方めがけて打ち下ろされる。その一撃によって、正面には道が出来上がる。

作られた道を南方司令が拳を振り、更に開かれた道を西方司令の剣によりまた更に先へ。

繰り返される猛攻に、ラクシャーサ達が上空へ舞い上がる。

一撃一撃が投石器の岩と匹敵か、ほぼそれ以上の光景であった。

そして何者も寄せ付けぬ道は、真っ直ぐに天才とアスラの元へと伸びてゆく。


897 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/09(金) 18:18:52.31 ID:5ZvAiEOFo
ズザザザッ…タタタッ

南方司令「いたぞっ!!」

西方司令「さっきはいいもの貰っちまったなあぁ!! 倍にして返すぜくらああぁぁーっ!!」

アスラ「!?」

天才「ちっ、邪魔すんじゃねぇ!」

大剣を構える天才の背後から、2人が左右に跳躍する。

アスラ「…………ッ」

突然の奇襲に驚いたその一瞬が、アスラに冷静さを取り戻させる隙を与えてしまった。

アスラは天才の動きを見据えつつ、静かに飛び掛る2人を迎撃すべく、腕を伸ばす。

天才「バカやろうがっ!」

ツヴァイハンダーの斬撃ではどちらか一方しか間に合わない。総判断した天才は、

大剣を地面へ突き刺すと自身も2人を追うように高く飛び、両手を光り輝かせる。

そして更に、左右にいる弟子らの腕を掴むと、そのまま五行を発動した。

アスラ「――ッ!!」

あたかも己の武器かの如く、2人の弟子を振り下ろすと、同時にアスラの腕が2本、宙を舞った。


898 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/09/09(金) 18:21:32.69 ID:5ZvAiEOFo
それではここまでにて!たぶんまた後ほど!
沢山のご支援ありがとうです!それでは!ノシ


900 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/09(金) 23:11:45.11 ID:2yueyZKDO
>>1乙!
魔物にも感情があって色んな考え方をするやつがいるよなー

そして天才……
まだ大丈夫だよな?な?


902 名前:NIPPERがお送りします(東京都) [] 投稿日:2011/09/10(土) 02:57:50.15 ID:eNQQS39R0
1おつ
天才強すぎ…


903 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/10(土) 03:03:57.99 ID:xT9H27Iao
ヒュンヒュンッ…ドサッ

地面へ落下するアスラの腕に遅れる事、天才に叩きつけられるように、

2人の司令は頭から地面へと落下した。

ズシャアアァァァァ

西方司令「ぐっはああぁぁぁぁ!!」

南方司令「無茶……しやがってぇ……っ」

天才「ぐっはーじゃねぇよタコ! そこで少し反省してやがれ」

南方司令「まさか我らを媒介に五行を……ぐく……っ」

天才「反動で立てねーだろ。しばらく寝てろ」

アスラ「おのれぇ……貴様、またしてもおおぉぉ!!」

天才「ハーッハッハ、残り2本だなアスラちゃんよぉ」

アスラ「おのれええぇぇ!!」

天才「余計な邪魔が入ったが、続きといくかね」

再び両者が合間見えようとしたその瞬間、天才とアスラの動きは、

突如現れた者の手によって、静止する。


904 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/10(土) 03:10:19.52 ID:xT9H27Iao
ゴゴゴゴゴゴ

天才「――っ!!」

アスラ「な……何故……」

ゴゴゴゴゴゴ

アスラを更に上回る異形の姿。その最強を誇る威圧によって、

全ての動きを静止した天才が、ようやく口を開く。

天才「……てめぇ、何者だ?」

アスラ「軽々しく話しかけるでない!!」

天才「ほぉ、て事はやっぱり……」

アスラ「何故ここへいらしたのです……ラーヴァナ様!」

ラーヴァナ「貴様等が余りにも遅いのでな。様子を見て回っているのだよ」

アスラ「……」

ラーヴァナ「フハハッ! アスラよ、苦戦しているではないか」

天才「アンタがラーヴァナちゃんかい?」

ラーヴァナ「だとしたら?」


905 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/10(土) 03:17:01.35 ID:xT9H27Iao
天才「そうだな。悪いが今はそいつの相手してるんだ。アンタはもうちょい待っててくんねーか?」

ラーヴァナ「……」

天才「明日にでも行くから、城にでも篭って待ってろって!」

ラーヴァナ「それはわざわざ痛み入る」

天才「遠慮すんなって」

ラーヴァナ「ならばお言葉に甘えるとしようか」

天才「おーう。そうしてく――」

カッ!!…ズッドオオォォォォン!!

西方司令「んな――」

南方司令「師匠……!? 消し飛んだ……」

ラーヴァナ「さてアスラよ、今日は退くとしようではないか」

アスラ「…………ッ」

ラーヴァナ「全軍、退却の指示を致せ」

アスラ「……はい」

ラーヴァナ「ではまた会おう、人間よ」


906 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/10(土) 03:30:03.18 ID:xT9H27Iao
〜東の町、内部〜

南方参謀「撃って撃って! どんどん撃ちまくるのよ!」

助手「もう駄目よ〜。タネ切れだわぁ」

西方副司令「何か出来るでしょ! 手配してっ!」

南方魔道長「何やってる!? 魔王軍に詰め寄られるぞ!」

その時、突如町を守る壁から轟音が響き渡る。

ズッガアアァァァァン!!…パラパラッ

チンピラ「な、何だぁ!? 敵の攻撃かぁ……!?」

南方副司令「い……いやっ、あれは……っ!!」

天才「……っつう」

ゴトッ…ドサッ

南方参謀「司令っ!?」

天才「……クソヤローが……ぜってぇ……殺す」

その場に倒れこむ天才とほぼ同じタイミングにて、ラーヴァナの咆哮が響き渡り、

それを合図にラクシャーサの群れが進軍を諦め、続々と後退を始めた。


907 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/10(土) 03:44:42.64 ID:xT9H27Iao
ザザッ…ドドドドドド…

ラクシャーサ「後退、ほぼ完です!」

アスラ「ご苦労。貴様も早々に退くが良い」

西方司令「待てやコルアアァァ!! 逃がすかああぁぁ!!」

ラクシャーサ「あぁ!? やんのかコラァ!!」

南方司令「やめろ、あちらも退いているのだ。こちらも退くぞ」

アスラ「おい、人間」

南方司令「……?}

アスラ「あいつに伝えておけ。次こそは確実に殺すとな」

南方司令「分かった。だが次も、相手してくれれば、の話だがな」

アスラ「どういう意味だ?」

西方司令「考えろやこのド低脳が!! 師匠は魔王にワンパン貰ったんだ、礼はしねーとなぁ!」

南方司令「そういう事だ。次は大将戦になるやもしれん」

アスラ「臆す事なく、再び対峙する事を願うとしようか」

生き残った第4軍全員の退却を確認すると、アスラもまたその場より姿を消した。


909 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/10(土) 05:33:05.28 ID:qSrJzdwDO
>>1乙
ラーヴァナやべぇ……


910 名前:NIPPERがお送りします(東海) [sage] 投稿日:2011/09/10(土) 13:55:47.44 ID:88q6rFHAO
>>1乙

アンラマンユが弱く見えるな…

てか西方司令…完全に鉄砲弾やで…………


912 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/10(土) 18:30:28.93 ID:tHII/oPDO
元々天才ってチートすぎるんだよな
確か賢者になるってめちゃくちゃ難しいんだろ?
今まで出てきた賢者2人見ても魔翌力ハンパなさそうだし
その上、近接においても超トップクラス
できないのは召喚ぐらいじゃなかろうか


913 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/10(土) 21:14:29.02 ID:duucvmFDO
>>1乙

>>902
西方司令と南方司令の発言と反応を見てると、天才はずっと命削りながら界王拳使って戦ってるような感じだったんじゃないかな?

魔王討伐に入る前辺りでずっと魔翌力温存してたって言うような発言もあったし
自分の先が長くないのを解っていて、命の蝋燭を一気に燃やしてるような感じなんだろうね


917 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/09/11(日) 00:39:13.58 ID:g9TkqPWAO
天才の強さには秘密がある気がするのよね


918 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [] 投稿日:2011/09/11(日) 00:41:39.47 ID:IGZrBc0Lo
単に経験だろ
若い感じで年はかなり喰ってるみたいだし


919 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2011/09/11(日) 01:07:55.87 ID:RKbtDdKAO
>>1おつ

その場から消し飛ぶくらいのワンパンくらって痛いで済むとか天才は人間じゃねーな


937 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/11(日) 23:42:16.54 ID:8itdCdKso
〜南方、南西平野〜

戦士「おわぁっ!」

シヴァ「1匹ずつ握りつぶしてやる!」

時間稼ぎの為に逃げ回る戦士を背後から追い回し、

シヴァは大きな手を伸ばし、戦士を捉えようと狙う。

戦士「あっぶね……っ!」

シヴァ「案ずるな! 他の奴らもすぐに後を追わせてやる!」

戦士「んだとぉ!」

シヴァ「大人しく死ねぇ!」

ズザッ!!…ドッドオオォォォン!!

シヴァ「――ッ!?」

戦士「魔法……!?」

スタッ

盗賊「遅くなった、すまぬ!」

魔道士「戦士さん、大丈夫ですか!?」


938 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/11(日) 23:42:54.76 ID:8itdCdKso
戦士「お前ら……っ」

シヴァ「……ン……ヌゥ」

魔道士「全然効いてない!?」

戦士「生半可な攻撃じゃ駄目だ。不用意に近づくなよ」

盗賊「……召喚士は?」

戦士「援護要請に行ってる。もうじき戻ってくる」

盗賊「……援護?」

戦士「魔道兵だ」

魔道士「魔道兵ってもしかして……」

戦士「ああ。ゾディアックと五行でコイツを――」

ガガアアァァ!!…ズドオオォォォォン!!

シヴァ「こうなれば3匹まとめて殺してくれるわ!」

戦士「させっかよ!」

盗賊「戦士、左に回れ! 魔道士は援護を!」

魔道士「はいっ!」


939 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/11(日) 23:43:23.04 ID:8itdCdKso
シヴァ「散って攻撃しようという気かぁ!」

戦士「あいつが戻ってくるまでは俺が、いや俺達が……っ!」

盗賊「……凌ぐ!」

シヴァ「何をゴチャゴチャほざいているかぁ!!」

魔道士「きゃあっ!」

ゴアッ!!

盗賊「……むっ、来たぞ!!」

戦士「召喚士!」

ズザザッ…ドドドドドド

召喚士「よし、戦士は無事……魔道士さんに盗賊さんっ!?」

西方魔道長「おやまぁ、こりゃまた大物じゃないか」

魔道兵「それでっ、対象はぁ!」

戦士「コッチだ! この槍めがけて頼む!」

西方魔道長「全員、構えっ!」

盗賊「……?」


940 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/11(日) 23:44:13.01 ID:8itdCdKso
魔道兵らが練り上げた魔力を開放しようと並び立った瞬間であった。

まずそれに気付いたのは盗賊であった。

盗賊「……待て、待てっ!」

その後、次々と各人が異変に気付き始める。

戦士「っ!!」

召喚士「な、何だ……っ!?」

魔道士「す……凄く重たい空気が……」

ゴゴゴゴゴゴ…

改めて見てみると、シヴァだけはただ1体、その動きを完全に硬直させていた。

シヴァ「あ……ああぁ……ッ」

背後に現れた不気味な黒い影。それは半透明からゆっくり具現化していく。

召喚士(分かる……こんな威圧、他には絶対に有り得ない……っ)

シヴァ「……ラーヴァナ……様!!」

ラーヴァナ「何やら梃子摺っておるようだなシヴァよ。フハハッ!」

召喚士「やはり……魔王!!」


941 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/11(日) 23:44:46.16 ID:8itdCdKso
ゴゴゴゴゴゴ

シヴァ「ラーヴァナ様っ、何故このような所まで……」

ラーヴァナ「ん? 来てはならなかったかな?」

シヴァ「い、いえ……そうでは……」

ラーヴァナ「ふむ、ここにも人間がおるのか」

戦士「コイツが……魔王ラーヴァナか……っ」

ラーヴァナ「何とも、不思議なものよ。人間なぞ束にならねば何も出来ぬかと思えば」

魔道士「……っ」

ラーヴァナ「先程の者と言い、個々の強さも持ち合わせておるとはなぁ」

シヴァ「もっ、申し訳ございません! すぐに始末を……」

ラーヴァナ「良い良い。今日はここまでとする」

シヴァ「は……っ?」

ラーヴァナ「他所の者らは既に一度退いた。貴様も一度退くが良い」

召喚士「何……っ!?」

シヴァ「しかしっ!」


942 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/11(日) 23:45:22.88 ID:8itdCdKso
ラーヴァナ「退く、と申しておるのだ。聞けぬか?」

シヴァ「……い、いえっ」

ラーヴァナ「そういうわけだ人間。また明日な」

戦士「お、おい……っ」

ラーヴァナ「ん?」

戦士「……っ」

ラーヴァナ「特に用もないならこれにて失礼するぞ」

シヴァ「……ちっ」

バシュッ…ウウゥゥゥゥ

魔道士「消……えた……っ」

盗賊「……」

西方魔道長「な、何だったんだい……?」

召喚士「……」

肩透かしを食らう形となった召喚士達は、安堵と同時に言い得ぬ恐怖に駆られる。

やがて戦場のオアシスは、夜と共に静寂を取り戻した。


943 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/11(日) 23:46:48.44 ID:8itdCdKso
〜南西平野、南側〜

青龍士官「押し込めぇ! 敵はかなり弱ってきているぞ!」

竜騎士兵「おおぉぉぉぉ!!」

青年兵「……」

青龍士官「うまくいけば、このまま倒せるかもしれんな」

青年兵「ああ。思った以上にやれている」

青龍兵「な、何だあれ!?」

青龍士官「どうした!?」

青龍兵「上空を! 何やら黒い影が……っ」

青年兵「!?」

ズズッ…ズズズズ

アジ・ダハーカ「グ……オオォォォォ!!」

青龍士官「どうした!? 急に息を吹き返したかのような……」

青年兵「あの影に呼応して……反応したのか?」

アジ・ダハーカ「オオォォォォーッ!!」


944 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/11(日) 23:47:46.97 ID:8itdCdKso
バシュウウゥゥゥゥ!!

青龍士官「!?」

竜騎士兵「逃げるぞ!!」

ゴウッ!!…ゴオオォォォォ

青年兵「待て、追わずともよい!」

オオォォォォ…

青龍士官「急にどうしたというのだ……?」

青年兵「分からない。だけどあの影……」

青龍士官「……」

ゾクゥッ!!

青年兵「――っ!!」

青龍士官「な、なん……」

バハムート「グゴオオォォォォ!!」

青年兵「バ、バハムート!? 落ち着くんだ……っ」

青龍士官「い、一体……っ」


945 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/11(日) 23:48:31.47 ID:8itdCdKso
フッ

青年兵「消えた!?」

青龍士官「な……なんだったのだ今のは……」

バハムート「ゴ……グオオォォ……」

青年兵「今の威圧は間違いない……あんな強烈なものは今だかつて……」

その場にいる竜騎士隊の面々もそれはすぐに分かった。魔王のものである事を。

青龍士官「退いた……のか?」

青年兵「みたいだな。何がどうなっているのだ……」

戸惑いを隠せない青年兵と青龍士官。そして竜騎士隊一同。

青年兵「ともかく、一旦こちらも後退して、皆と合流しよう」

青龍士官「あ……あぁ、そうだな。各自、退却準備!」

青年兵「……さぁ、僕らも戻ろうか」

青龍士官「ああ、そうだな」

2人は上空を見上げて、最後まで異常がないかと見据え、バハムートの召喚を解く。

訪れた闇と共に、無数のワイバーンは北へと戻っていった。


946 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/09/11(日) 23:59:50.45 ID:8itdCdKso
週末もご支援ありがとうでした!それではまた明日!
あと、可愛らしい魔道士の新作ありがとうございました!ノシ

〜オマケ〜

イヌ「くぅ〜んくぅ〜ん」

魔法剣士「美味いか? ミルク、もっとあるからな」

眼鏡「おや、すまないね。面倒見てくれてるのか」

魔法剣士「可愛いもんだよな。なぁ、犬って飼うの大変か?」

眼鏡「いや、そんな事はないよ。頭も良いし、手間も全然かからない」

魔法剣士「ふぅん」

眼鏡「か、飼いたいのか……?」

魔法剣士「いや、いいなぁって思ってな。ほれ、お座り」

犬「くぅ〜ん」

魔法剣士「賢いな……って、なんでお前まで座ってんだ?」

眼鏡「えっ、あ……いや、こうすると犬の気持ちも分かるかなぁなんて……ははは」



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