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白剣士「毎日が平和なこと」
- 162 名前: ◆qqtckwRIh. []
投稿日:2013/09/10(火) 10:54:04 ID:.dyIQWbU
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【次の日・悠久国…港】
…ボォーッ…
白剣士「うおー…なんだこりゃ!」
悠久姫「ふふ…紹介しよう、これが我が国が誇る大自然が織り成す景観の国…、悠久国だ!」
…サワサワサワ……
白剣士「風が心地いいな…」
悠久姫「ふふふ」
白剣士「噂には聞いてたが、すげー自然がいっぱいだな。空気が美味い」
- 163 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/10(火) 10:54:50 ID:.dyIQWbU
悠久姫「私も久々の帰還じゃな」
白剣士「で、お前の城はどこにあるんだ?」
悠久姫「ここから歩いて結構早いぞ。渓谷国と同様、まだ発展しつつある場所じゃからの」
白剣士「なるほど。つーか、俺行って本当に大丈夫なのか?」
悠久姫「姫と一緒だぞ?」
白剣士「ま…そりゃそうか…ん?」
…ザッ
兵士「おい、お前!」
- 164 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/10(火) 10:55:26 ID:.dyIQWbU
白剣士「なんだよ」
兵士「そちら側のフードを被った怪しい奴…姿を見せろ!」
悠久姫「む…私か?」
兵士「そうだ!」
白剣士「ここだったら良いんじゃないのか?」
悠久姫「そうか…、ようやくこのフードを脱げるな。ふふ、特と私の姿を見るがいい…それっ!」バッ
兵士「…なっ!」
悠久姫「私は悠久姫ぞ!頭が高い!ひかえい!」
- 165 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/10(火) 10:55:56 ID:.dyIQWbU
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
…ガチャンッ
白剣士「おい」
悠久姫「…」
白剣士「おい!」
悠久姫「…」
白剣士「なんで、我が国で牢屋に入れられるんだよ!!」
悠久姫「知らぬ!」
- 172 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:17:47 ID:Vsb8Cih.
牢屋番「おい!うるさいぞ…静かにしろ!」
白剣士「うっせーのはお前だコラァ!何で姫と俺が牢屋に入れられなくちゃいけねーんだよ!」
牢屋番「…」
白剣士「…っち…無言かよ」
悠久姫「一体どうなっておるのじゃ…」
白剣士「お前が留守の間に、だいぶ情勢が傾いたみたいだな…?」
悠久姫「…そ、そうだ……父上、母上はどうなったのじゃ!?」
牢屋番「…」
- 173 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:18:17 ID:Vsb8Cih.
白剣士「…」イラッ
悠久姫「教えてくれ!頼む…」
牢屋番「…」シーン
白剣士「…」イライラ
悠久姫「なぜ黙っておる!」
牢屋番「…」
白剣士「…」ボソッ
- 174 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:18:57 ID:Vsb8Cih.
牢屋番「…」
…パチパチ
牢屋番「…?」
…ボワッ!!
牢屋番「うおっ!服に火が!?」
白剣士「しゃべれるじゃねーか」ハハハ
牢屋番「あっつ!お、おい!消してくれ!」
白剣士「自分で何とかしろ」
- 175 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:19:48 ID:Vsb8Cih.
牢屋番「わ、わかった!しゃべるから頼む!!」
白剣士「それでいいんだよ」
悠久姫「白剣士…」
ボォォォッ
牢屋番「早く!早く!!」
白剣士「一回こっち来い」
…タタタッ…グイッ!!
牢屋番「…うぐっ!」
- 176 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:20:19 ID:Vsb8Cih.
白剣士「小水魔法」
…バシャッ!!…ブシュゥ……
牢屋番「はぁ…はぁ…」
白剣士「火消した後、逃げられかねんからな。こうやって掴めばどうにでもなる…このまま首握りつぶすか?」
牢屋番「…わ、わかった…な、何を聞きたいのだ…」
悠久姫「父上と母上はどうなった!?この国は今どうなっておるのじゃ!」
牢屋番「…処刑された」
悠久姫「…何……」
白剣士「適当なこと言ってると喉マジで潰すぞ」
- 177 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:20:55 ID:Vsb8Cih.
牢屋番「ほ、本当だ!2日前、王国軍や騎士団の中から反乱軍が出て…一瞬だったんだ!」
悠久姫「我が王国軍が…裏切りを…」
牢屋番「それに…姫がここに戻ってくることは…既に分かっていた」
白剣士「あ?…そりゃそうだよな。考えりゃおかしい話だ…、何でお前らが姫を見て驚かないんだ」
悠久姫「…どういうことじゃ」
白剣士「お前は本来、誘拐されていたはずだ。それが港で、連行されて兵士の中を歩かされた。なのに驚く様子がなかっただろ」
悠久姫「…そういえば…そうじゃな…」
牢屋番「…そ、それは……」
- 178 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:21:28 ID:Vsb8Cih.
…カツン…カツンカツン…
???「おい」
???「はっ!」
…バシュウッ!!バチバチッ!!
白剣士「ぬああっ!!」
悠久姫「白剣士!?」
牢屋番「ごほっ…ごほごほっ…やっと離しやがって…」
- 179 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:21:59 ID:Vsb8Cih.
悠久姫「…誰じゃ」
???「誰って…哀しい事言ってくれるじゃないか…」
???「全くですね」
白剣士「…ってえな、誰だこらぁ!」
悠久姫「…!」
剛闘家「…ふぅ、久しぶりだね…姫」
ウィッチ「お久しぶりです、お嬢様」
- 180 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:22:31 ID:Vsb8Cih.
白剣士「なんだ?知り合いか?」
悠久姫「剛闘家とウィッチじゃ…」
剛闘家「ごめんねーこんな牢屋に入れちゃってさ」
ウィッチ「お嬢様、申し訳ありません」
白剣士「なんだそりゃ。お前、誘拐されてたんじゃないのかよ」
剛闘家「誰あんた」
白剣士「白剣士だ。ちょっとした理由で着いてきたんだが、なんか牢屋に入れられたんだよ」
剛闘家「ははは、そりゃ災難だったね!」
- 181 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:23:29 ID:Vsb8Cih.
悠久姫「…どういうことなのじゃ!」
剛闘家「まあまあ。これは仕方ないことだったんだよ」
悠久姫「仕方ないことだと…?」
剛闘家「ウィッチ、説明してあげて」
ウィッチ「失礼します。僭越ながら、私が説明いたしますね」
悠久姫「ウィッチ…」
ウィッチ「簡単にいえば、今回の誘拐は元々仕組まれたことでした」
- 182 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:24:00 ID:Vsb8Cih.
悠久姫「…何?」ピクッ
ウィッチ「裏でどういう事情が動いてたかご存知ですか?」
悠久姫「いや…」
ウィッチ「王が星降町の支援を切った理由は、支援に図に乗った星降町がこの国へ軍事介入をしてきたのです」
悠久姫「なんじゃと!?」
ウィッチ「国境付近で、小さな紛争が何度も起きていました」
悠久姫「そんな話…」
ウィッチ「聞いた事ないでしょうね。王は心配をかけない為に、平和のままだと見せていましたし」
- 183 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:24:31 ID:Vsb8Cih.
悠久姫「だが、それだけで今回のような事は…!」
ウィッチ「もちろん、問題なのはそれからでした…。憤慨した王がそれを収めるために、見せしめで国境付近で戦士達を拘束し、処刑したのです」
悠久姫「しょ、処刑!?」
ウィッチ「図に乗った者を抑える為でした。ですが、処刑するのは"戦士たち"だけのはずだったのですが…」
悠久姫「…」
ウィッチ「どこで取り違えたのか、一般住民を含んで処刑してしまったのです」
白剣士「むちゃくちゃだな。結局、制度がきちんと行き届いてないだけじゃねーか」
- 184 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:25:01 ID:Vsb8Cih.
悠久姫「そ、それでどうなったのじゃ!」
ウィッチ「…」
剛闘家「…殺されたのはアタシ…いや、俺の弟だ」
悠久姫「!」
白剣士「なるほどな」
ウィッチ「それだけじゃないんです。王はそれで一時的に収まるのを確認すると、それで次々と解決していったのです」
白剣士「まあ、確かに一番有効な方法だが…」
剛闘家「幼い頃からお世話になってた王だったが、さすがにそれは見過ごせなくなった」
- 185 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:25:33 ID:Vsb8Cih.
ウィッチ「それに反発した一部の者たちが、今回の誘拐を企てました」
白剣士「その考えに共感したウィッチも剛闘家の案に乗ったってわけだな」
ウィッチ「その通りです。その後、姫様が城を飛び出たあとすぐに王は、剛闘家含む反逆者たちに捕らえられてしまいました」
悠久姫「…」
ウィッチ「しかし…王は拘束されながらも、星降町を愚弄し、それはそこの出身者を暴徒させるのに簡単な理由になりました」
- 186 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:26:03 ID:Vsb8Cih.
白剣士「自業自得か」
ウィッチ「暴徒化した反乱を止めるのは難しく、王と貴方の母上は…」
悠久姫「…うぅ…父上…母上ぇ…」ガクッ
ウィッチ「…申し訳ありませんでした」
白剣士「…」
- 187 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:26:34 ID:Vsb8Cih.
ウィッチ「…」
剛闘家「…ウィッチ、鍵を開けてくれ」
ウィッチ「…はい」
…カチャンッ
剛闘家「…姫様」
悠久姫「…?」グスッ
…スタッ
剛闘家「この度、母上と父上をお助けできず、申し訳ございませんでした」
白剣士「お前…」
- 188 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:27:06 ID:Vsb8Cih.
剛闘家「全て、自分の責任です。弟を殺され、逆上した自分は同志を募り、結果的に王国をボロボロにしてしまった」
悠久姫「…」
剛闘家「…」ペコッ
白剣士「まぁ…待て…話をまとめさせてもらうぞ?」
剛闘家「…」
- 189 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:27:41 ID:Vsb8Cih.
白剣士「支援にあやかって星降町が調子に乗り、国境から紛争を仕掛けた。それを止めるべく、王は見せしめの処刑を行った」
ウィッチ「そうです」
白剣士「それに反発心を覚え、再支援を望んでいた星降町の出身者や剛闘家が、自作自演で誘拐を演じたってとこか?」
ウィッチ「そうですね」
白剣士「んで均衡していた所に、王が星降町への暴言を吐いて…暴徒化した反発者が王たちを処刑した…だな?」
ウィッチ「大体のところは合ってます。問題はそこからなのですが」
- 190 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:28:13 ID:Vsb8Cih.
剛闘家「ご名答。港付近から城までは反発隊…まあレジスタンス…うん、レジスタンス軍の領地ってわけ」
白剣士「領地まで奪い合いか。紛争じゃねえか」
剛闘家「…こんな大事にするつもりはなかった」
白剣士「バカが。お前の安易な考えのせいで、多くの人間が犠牲になってるんだろうが」
剛闘家「う、うるさい!じゃあ、自分の故郷の人間が次々殺されていくのをただ見ていろっていうのか!?」
白剣士「…王女の側近で、中途半端に権力を持っていて、中途半端に立ち上がるからこういう目に合うんだ!」
剛闘家「くっ…」
- 191 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:28:44 ID:Vsb8Cih.
白剣士「結果的にどうあれ、お前が姫を哀しませた事には変わりねーんだぞ!」
剛闘家「わ…私だって…私だって……哀しんで…」
白剣士「父と母、その肉親を奪っといて…、この王国を破滅の道に歩ませてるんじゃねーか!!」
剛闘家「ち…違う…私は…故郷を救いたかった…だけで…」グスッ
白剣士「お前は…!」
…ガシッ
白剣士「…あ?」
- 192 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:29:14 ID:Vsb8Cih.
悠久姫「もうよい…白剣士…」
白剣士「…」
悠久姫「…父上が…剛闘家の弟を殺したのには変わりないし…その罪を償っただけなんじゃ…」
白剣士「だけどよ!!」
悠久姫「何より…私は剛闘家も哀しんでいる事が誰よりも分かっておる…だからもう…やめてやってくれ…」
白剣士「…」
剛闘家「…」ポロポロ
白剣士「姫…人のこと言えねえぜ。お前だって、優しすぎるぞバカ野郎…」
- 193 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:29:49 ID:Vsb8Cih.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【悠久国・レジスタンス領の宿】
…ガチャッ
白剣士「へえ、いい部屋だな」
ウィッチ「レジスタンス側の領地に、このホテルがあるのは幸いでしたね」
白剣士「…姫はどうした?」
ウィッチ「先ほどから、一人にしてくれと部屋に篭っているようです」
- 194 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:30:33 ID:Vsb8Cih.
白剣士「そうか」
ウィッチ「不思議な方ですね。姫があそこまで貴方を信頼しているとは思いませんでした」
白剣士「信頼…してるか?」
ウィッチ「あそこまで素直な姫様は久しぶりです」
白剣士「…ふむ」
ウィッチ「…それと訃報なのですが、船はしばらく出港しません」
白剣士「何だって?帰れないのかよ!!」
ウィッチ「一時的な紛争による閉鎖が決定しました。もちろん、道中は戦いがあちこちで起きているので抜けるのは難しいでしょう」
- 195 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:31:18 ID:Vsb8Cih.
白剣士「…面倒なことを」
ウィッチ「…それと、お願いがあるのですが」
白剣士「何だよ…」
ウィッチ「姫様は、これから王国側につくか、レジスタンスに付くか決めることになるでしょう」
白剣士「何でだよ?レジスタンスで保護すりゃいいじゃねえか」
ウィッチ「…それが一番いいのですが、民を愛した姫様が、王国民を裏切る事は出来ない可能性が高い」
白剣士「…かもな」
ウィッチ「最悪、私たちの敵になる可能性があるということです」
白剣士「…」
- 196 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:31:52 ID:Vsb8Cih.
ウィッチ「その際、姫様の側についていてほしいのです」
白剣士「何で俺が!」
ウィッチ「…」
白剣士「…」
ウィッチ「お願いします」
白剣士「…嫌だといったら」
ウィッチ「…」
- 197 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:32:25 ID:Vsb8Cih.
白剣士「…」
ウィッチ「…あなたの望む事を叶えましょう。それで…お願いいたします」
白剣士「へえ…」
ウィッチ「…いかがでしょう」
白剣士「ふーん、じゃあ…今晩一緒に寝てもらおうか?」
ウィッチ「…それが望みなのですか?」
白剣士「俺の一晩に付き合えるか?もしかしたら凄ぇ変なクセとかあるかもしれねえぜ?」
- 198 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:32:57 ID:Vsb8Cih.
…スッ
ウィッチ「それが望みなら…受け入れます」
…スルスル…パサッ…
白剣士「っ!」
ウィッチ「…」
白剣士「…」
ウィッチ「…優しく、お願いします」
- 199 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:33:40 ID:Vsb8Cih.
白剣士「…いい」
ウィッチ「?」
白剣士「もういい!わかった!」
ウィッチ「…しかしそれでは……」
白剣士「もういいって言ってるだろうが!」
ウィッチ「私は…姫様の為なら…何でも受け入れるつもりです…」
白剣士「そういう問題じゃねえ!女が自分を安売りするんじゃねーよ、バカが!」
- 200 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:34:10 ID:Vsb8Cih.
ウィッチ「自分が…言ったのですよ?」スッ
白剣士「だー!こっち来るな!」
ウィッチ「…」
白剣士「覚悟は…分かったよ。そこまでされちゃ、断れないだろうが…」
ウィッチ「…」
白剣士「いいから服を着ろ…」スッ
ウィッチ「…いいのですか?」
白剣士「…いいから服着ろ。もう一度言うぞ…自分安売りすんな」
- 201 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:34:41 ID:Vsb8Cih.
ウィッチ「…それではあなたの望みが…」
白剣士「適当に考えとくからよ、安心しとけ」
ウィッチ「そうですか…」
白剣士「…」
スッ…トコトコ
ウィッチ「…よろしくお願いします」ペコッ
白剣士「おう」
…ガチャッ…バタン
- 202 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:35:12 ID:Vsb8Cih.
白剣士「参ったね…はぁ〜…面倒なことになった…まじかよー…」
…ブツブツ
白剣士(…ってまあ、文句ばかりいってても何が変わる訳じゃないんだがな…どうしたもんか…)
…コンコン
白剣士「あ?またウィッチか?入っていいぞ」
…ガチャッ
悠久姫「…」
- 203 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/11(水) 08:35:42 ID:Vsb8Cih.
白剣士「何だ…姫か。どうした?」
悠久姫「私は…どうしたらいいのじゃ?」
白剣士「…ん?」
悠久姫「…王国が2つに割れ、父上と母上を失い、私はもうどうしたらいいのか…分からないんじゃ…」
白剣士「…」
悠久姫「白剣士…教えてくれ…私は…どうすればいいのだ…?」
…スタッ
…ガタガタッ…スッ…
白剣士「…まあ、お座り下さい…お姫様」
- 204 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/11(水) 08:37:17 ID:Vsb8Cih.
本日はここまでです。
ありがとうございました。
- 205 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/09/11(水) 09:11:07 ID:EiMYwM2s
乙です
毎日の更新ありがとうございます。とても楽しんでいます。
- 209 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/12(木) 10:58:18 ID:Hap.iK0w
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
…ゴクッ
白剣士「この国のお茶、思ったより美味いんだな。改めて飲んでみてどうだ?」
悠久姫「…」
白剣士「温かいもの飲めば、少しだが落ち着くもんだ。とりあえず、色々ありすぎたな」
悠久姫「…」
白剣士「俺だって訳が分からねえよ。突然戦いだ、裏切りだ、処刑だの…、お前は俺よりもっともっと深く考えてるんだろうけどよ」
- 210 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/12(木) 10:59:39 ID:Hap.iK0w
悠久姫「…」
白剣士「お前は、これからどうしたいと思ってる?具体的にはいらん。大まかに、だ」
悠久姫「国を1つに戻したい…」
白剣士「そう、それだ。その気持ちが大事なんだ」
悠久姫「…」
白剣士「お前の性格は、短いながらも付き合って少しだけ理解してる…と思う。お前は、人より人のため、犠牲にして動ける…なんつうか…」
悠久姫「…」
白剣士「すげぇ奴だ!」
悠久姫「…」
- 211 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/12(木) 11:00:23 ID:Hap.iK0w
白剣士「すげぇ奴は、すげぇ事を出来るはずだ。これから何があろうと、流されない事が大事だと思うぜ」
悠久姫「流されない…こと?」
白剣士「ああ。姫が突然中央国で俺と出会ったように、他人に任せるんじゃなく…自分自身の考えで動く事が出来る奴…それが姫だろ?」
悠久姫「そう…だな」
白剣士「乗りかかった船だ。俺もお前に着いてってやるからよ、考えて考え抜け。夜は長いんだ」
悠久姫「お主…、私に着いて来てくれるのか…?」
白剣士「も、もちろんじゃねえか!」
悠久姫「そうか…白剣士…ありがとう…」グスッ
白剣士(冗談でも、ウィッチに一晩寝かせろとか言った事、口が裂けても言えねぇ…)
- 212 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/12(木) 11:00:59 ID:Hap.iK0w
悠久姫「…恐らくだが、私はこれからどちらか付くか、選択を迫られると思う」
白剣士(そこまで分かってるのか)
悠久姫「ウィッチや剛闘家がいるレジスタンス側か、王国軍率いる国民側か…のどちらかじゃ」
白剣士「…そうだな」
悠久姫「お主なら…どちらに付く?幼馴染がいる側と、私たちを信じてくれた民…」
白剣士「…居心地の考え的に、王国側だろう」
悠久姫「…」
白剣士「それにな…このままレジスタンス側についても、姫が危険になる可能性がある」
悠久姫「どういうことじゃ?」
- 213 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/12(木) 11:01:29 ID:Hap.iK0w
白剣士「簡単な話だ。その…お前の一家というか…、お前の事を未だに恨んでいる奴が必ずいるはずだからな」
悠久姫「…っ」
白剣士「単純にいえば、姫がこちら側についている場合…自身が"最悪な結末"を迎えることになりかねないってことだ」
悠久姫「…」ブルッ
白剣士「剛闘家やウィッチがいようと、それは変わりないだろう」
悠久姫「それでは…剛闘家たちを裏切れと…?」
白剣士「そういう事じゃねえ。あいつらも姫を全力で守ろうとするだろうし、一概にどっちがいいとは言えない」
- 214 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/12(木) 11:01:59 ID:Hap.iK0w
悠久姫「…」
白剣士「それも含めて、ゆっくり考えてみろ。そこは俺が決められるところじゃないだろう?」
悠久姫「そう…じゃな」
白剣士「さっきも言った通り、俺はお前が決めた方向へ向く。それだけだ」
悠久姫「その言葉だけでも、私は心強いぞ…ありがとう」ニコッ
白剣士「…ふん」
悠久姫「話…感謝する。それじゃあ私は部屋に戻って…考えてみる」
白剣士「おう」
- 215 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/12(木) 11:02:33 ID:Hap.iK0w
…ガチャッ…バタンッ…
白剣士「…」
…ゴロン…
白剣士「少し…寝よう…」
- 216 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/12(木) 11:03:18 ID:Hap.iK0w
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