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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その19
- 493 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2010/09/04(土) 23:34:29.34 ID:bnDO9GYo
ドウゥッ!!…ゴアアァァァァッ!!
魔道士「きゃ…っ!!」
マジシャン「召喚士っ!?」
爆炎とともに姿を消すスフィンクス。煙の中からはまた別の巨大な姿が浮かび上がる。
召喚士「……大丈夫です。直前で召喚解除しました」
魔道士「良か…った…!」
戦士「…さぁて。あちらさんもいよいよ本気だぞ?」
盗賊「……強いな」
マジシャン「…全く。厄介なこった…!!」
ドドドドドド…ズオォォッ
召喚士「……!!」
戦士「なん…だ、こりゃあ…!!」
魔道士「ドラ…ゴン……!?」
盗賊「……くっ!」
煙の中より姿を見せる巨大な漆黒のドラゴン。伯爵の本当の姿である。
- 494 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:34:57.24 ID:bnDO9GYo
ドズゥンッ…ググググッ
マジシャン「……ここまで…変身するとはな…っ!」
ドズウゥンッ!!…グワァッ!!
伯爵「グッハハハハァ!!」
ドゴォッ!!
戦士「うお…っ!!」
伯爵「私をこの姿にさせたのだぁ!死を以って償うが良い!!」
召喚士「来ますよ!!」
盗賊「…散れっ!!」
戦士「この程度のデカさ…どうってことねーぜ!」
伯爵「安い挑発だな!大きさで判断するなど…己を否定するも同然ぞ!」
戦士「ちっ…。バケモンになったからって…冷静さは失われてねぇか…」
マジシャン「力に過信しない分、厄介だぞ!」
盗賊「魔道士っ、詠唱を!」
魔道士「はいっ!!」
- 495 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:35:25.70 ID:bnDO9GYo
ザザッ
召喚士「コカトリス!!」
コカトリス「この大きさ、ちと厄介ではあるな…」
コカトリスは伯爵の頭上高くを旋回し、背後に回る。
ゴウッ!!
伯爵「貴様の動き…何度も見ているぞっ!」
コカトリス「!!」
伯爵は巨体からは想像御つかぬ早さで旋回し、コカトリスの動きにぴたりと合わせる。
バサァッ…ドウゥッ!!
戦士「くそ…っ!宙に行かれちゃどうしようもねぇ!!」
マジシャン「作戦は変わらん!まずは奴の翼を……」
召喚士「ええ…!動きを封じましょう!!」
マジシャン「……おーし、一発ブチかましてやっか!!」
マジシャンは上空の巨大なドラゴンめがけて両手に力を溜め始める。
マジシャン「……そーりゃあ!!」
- 496 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:36:04.74 ID:bnDO9GYo
ドドオオォォォォンッ!!…ガカアアァァッ!!…ズガアアァァンッ!!
魔道士「…す…ごい威力っ!!」
マジシャン「なに…!?」
シュウウゥゥ…
伯爵「……落雷?下の人間か」
戦士「効いてねぇだ!?」
マジシャン「あれだけの魔力で…コンマ数秒動きを止めて終わりかい…!」
召喚士「……どう…見ます?」
マジシャン「ありゃ、内部へ力説打ち込まん事にはどうにもならんな…」
魔道士「付加…ですか?」
マジシャン「そゆ事」
盗賊「…しかし…上空では手も出しようがないぞ?」
召喚士「……」
戦士「召喚士…」
召喚士「…まさか……戦士…!?」
- 497 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:36:44.22 ID:bnDO9GYo
戦士「…ああ。こないだ同様、コカトリスに乗っけてくれ!」
魔道士「戦士さん!?」
戦士「補うには…それっきゃねぇだろ」
召喚士「……」
マジシャン「いけるのか!?」
戦士「やるしかねぇ!」
キュイィィ…ドドオオォォンッ!!
盗賊「…くぅ…っ!!」
伯爵「何をゴチャゴチャと…!!」
戦士「早くっ!モタモタしてっと全滅だぞ!」
召喚士「……分かった。但し……」
戦士「……」
召喚士「行けっ!ワイバーン!!」
シュィィン
召喚士「コカトリスは俺が乗って、戦士を援護する!戦士はワイバーンに!!」
- 498 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:37:34.63 ID:bnDO9GYo
戦士「…おうっ!頼むぜワイバーン!」
ワイバーン「…人を乗せて飛ぶとは。なんと奇特な…っ」
召喚士「コカトリス、行こう!」
コカトリス「…・・魔力の消耗に気を付けろよ…!」
バサァ……ドシュウッ!!
マジシャン「…ったく!なんつう奴らだよ…っ」
コカトリスとワイバーンの背に乗り伯爵の待つ上空へと飛び立つ二人を見て、マジシャンは苦笑する。
マジシャン「おーし、俺らは二人の援護に回るぞ!」
魔道士「はいっ!!」
盗賊「……よし!」
ゴオオォォォォ…
伯爵「…召喚獣が…二匹か」
ゴウッ!!
伯爵「何っ!?……人間が乗っているだと…ぉ!」
召喚士「戦士っ、地上からの援護まで俺が牽制するからっ!」
- 499 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:38:06.17 ID:bnDO9GYo
バサァ…ドシュウゥッ!!
戦士「頼むぜ!うお…っとぉ!!」
ワイバーン「……落ちるなよ?」
戦士「当ったり前だ!攻撃仕掛ける前に落ちたなんて…笑い話にもなんねぇよ!」
マジシャン「さーて、どうすっかな……」」
魔道士「戦士さんに魔法付加ですかっ?」
マジシャン「そうしたいところだが…。そういやアイツの得物、雷属性だっけか?」
魔道士「え、ええ…」
マジシャン「そうか…。魔道士ちゃん、火と風…頼むわ!」
魔道士「火と……えぇ!?ま、まさか…っ」
マジシャン「戦士の魔力程度なら問題ない。大丈夫だ!」
魔道士「……分かりました…っ」
マジシャン「行くぞ…!擬似的五行だ!!」
盗賊「…戦士っ!雷切だ!!」
戦士「おうっ!いつでも来い!!」
- 500 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:38:58.18 ID:bnDO9GYo
キイイィィィィンッ
魔道士「撃ちますっ!!」
マジシャン「いっくぞおぉ!!」
キュイイィィ…
召喚士「来たっ!」
コカトリス「行くか!」
召喚士「うん!俺らが盾になる!!」
地上にて光る魔法とほぼ同時に、コカトリスが全面へと進む。
伯爵「何度目だと思っている!!」
近づくコカトリスめがけ風を帯びる伯爵。
伯爵「石化など吹き飛ばせば…問題ない!!」
召喚士「あっとち初見のはずだっ!」
伯爵「!?」
伯爵の側面より迫るもう一匹の召喚獣、ワイバーン。
戦士「いけぇ!!」
- 501 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:39:25.72 ID:bnDO9GYo
ワイバーン「ハアアァァッ!!」
伯爵「初見…?そんな低級な召喚獣…数百と見てきたわ!」
ワイバーンの放つ炎を、頭部をすぼめ避ける伯爵。
戦士「かわされたっ!!」
召喚士「いや…これでいいんだ!!」
直後、コカトリスの石化を含んだ息が一気に吐き出される。
伯爵「そんな当てずっぽうが…当たるかっ!!」
ゴオオォォォォ…ズゴゴゴゴッ
伯爵「……な…っ!!」
マジシャン「石化で…炎が……!?」
ワイバーンの炎を徐々に石化し始めるコカトリス。炎であった岩は伯爵の頭上で落下を始める。
伯爵「く…ぬぅ!!」
ゴシャシャアァッ…ドゴォッ!!
盗賊「そうか…っ!岩で目くらましを…!!」
召喚士「今だぁ!!」
- 502 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:39:55.08 ID:bnDO9GYo
戦士「おうっ!!」
マジシャン「撃つぞーっ!!」
魔道士「やあぁっ!!」
ドドドドオオォォォォンッ!!
伯爵「――ッ!!」
戦士「で…っりゃああぁぁーっ!!」
戦士の雷切が稲光を帯びるとともに、地上からの魔法付加が加わり、真白く輝きを放つ。
ヒュンッ…ブオォッ!!……ザシュウウゥゥッ!!
光の線を帯びながら振り降ろされた雷切は、伯爵の右翼を根元から捉える。
バシュウウゥゥゥゥッ
伯爵「グ……ギャアアァァ!!」
マジシャン「いよっしゃあぁ!!」
召喚士「や…った!!」
戦士「いや…。これからが本番だぜ…っ!」
方翼の悪魔は上空で態勢を崩し、地上へと落下を始めた。
- 503 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/09/04(土) 23:49:34.66 ID:8qQpysDO
召喚士が主人公に見えてきた
- 504 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/09/05(日) 00:24:24.18 ID:kHrT2cAO
>>1乙
ここしばらく名のある敵はほとんど倒しきれずに逃がしてたからな…牛魔王でその嫌な流れが変わると良いな
- 507 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/09/05(日) 00:47:46.45 ID:YbS2Rwgo
この展開・・・・・・ダメージを与える→巨大化→五行ロボ
日曜朝の番組枠は貰ったな
- 510 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/09/05(日) 02:06:18.28 ID:9FkiEMDO
人の魔力により作られし五行ロボ
と対するは
人の使役する超神獣五行ロボ
これで深夜枠もいける
マジシャン「お前ら若僧に何がわかる!」
召喚士「わからない…でもあなたは間違っている!だから全力であなたを倒す!行け、超神獣合体だ!」
マジシャン「ハハハっ、つまりお前は愛しの魔道士ちゃんを殺すっていうのか?」
召喚士「!?……ま…魔道士さんが……なに…を…言っているんだ…あんたは…?」
マジシャン「教えてやるよ、この次世代機の真髄は…人間をコアとした新しい五行システム…そしてこの五行ロボのコアこそが魔道士ちゃんなんだよ!」
- 516 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/05(日) 20:10:57.01 ID:jk3ep42o
グラァ……ズズッ
伯爵「ウ……グアアァァッ!!」
戦士「何っ!?」
右翼をもがれ落下する伯爵。しかし巨体を強引に捻り、尾を戦士めがけ振り払う。
ゴウッ!!
戦士「ちぃ…っ!!」
強烈な伯爵の一撃を、戦士は盾と雷切にて防ぐ。
伯爵「ウ…ヌアアァァ!!」
ドグゥッ!!…バチィ!!
戦士「しま…っ!!」
キュインッ!!…クルクルクルッ
召喚士「雷切が…っ!!」
ダッ!!
盗賊「…雷切は任せろ!」
戦士「…すまん!!」
- 517 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/05(日) 20:11:29.01 ID:jk3ep42o
ゴオオォォォォッ…ドズウウゥゥンッ!!
伯爵「…ハアァ…ハア…ハア……」
マジシャン「さーて…第二ラウンドだ…!」
伯爵「最終ラウンドだよ」
マジシャン「…へっ、余裕かましてくれんぜ」
伯爵「…それはそうだろう。貴様等もその程度だったという事だ」
魔道士「……」
伯爵「五行を放ち片翼一枚…。その程度だと申しているのだ」
バサァ…スタッ
戦士「言ってくれんじゃねーか」
召喚士「……」
伯爵「召喚獣使い。貴様の手の内はよく分かった。もう通用はせんぞ」
召喚士「……行きましょう」
マジシャン「おうよ」
魔道士「……はいっ!」
- 518 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/05(日) 20:12:29.03 ID:jk3ep42o
ザザッ…
戦士「…そのまま使え。今のお前なら扱えんだろ」
盗賊「……ああ」
雷切を手にした盗賊がゆっくりと戦士の隣へ並び立つ。
戦士「悪いな…。さっきので俺の魔力は空っぽだ」
盗賊「…分かった。次は私の番だ」
戦士「雷切がありゃ、魔道士とオッサンの付加で五行が撃てる」
盗賊「…ああ」
戦士「美味しいとこ譲ってやるよ!」
盗賊「……遠慮なく!」
タンッ!!
盗賊の猛進に続き、戦士が戟を手に後ろを追う。
召喚士「コカトリス!ワイバーン!二人の支援をっ!!」
コカトリス「おう!!」
ワイバーン「上空より…けし掛けてくれよう!」
- 519 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/05(日) 20:13:13.91 ID:jk3ep42o
ドウッ!!…バサァッ
召喚士「魔道士さん、マジシャンさん!」
マジシャン「ああ…。準備は出来ている!」
魔道士「次は…盗賊さんですね!」
地上の木々をなぎ倒し迫る漆黒のドラゴンに、盗賊が飛びかかる。
伯爵「お…のれぇ!!」
マジシャン「うまい!空を飛べない以上、間合いに入っちまえばこっちのもんよ!」
盗賊はすかさず伯爵の後足を蹴り上げ。背中伝いに駆ける。
伯爵「虫がぁ…!!纏わり付くなぁ!!」
盗賊「はあぁ!!」
ザシュッ!!…キィンッ!!
盗賊(硬い…っ!!)
戦士「無理するな!付加を待てっ!!」
盗賊「ああっ、そうする!」
後を追い間合いを詰める戦士が声をかけ、それに反応した盗賊が背部へ後退する。
- 520 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/09/05(日) 22:50:19.46 ID:kHrT2cAO
>>1乙
盗賊「雷切は任せろ〜」バリバリ
- 521 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/05(日) 22:56:45.09 ID:jk3ep42o
伯爵「背を…這いずるなぁ!!」
背上の盗賊をフラ払う為、強引に体を反転させる伯爵。
グルンッ!!…ゴアァッ!!
盗賊「……っ!!」
魔道士「つ…潰され…っ!」
戦士「盗賊ーっ!!」
盗賊「!!」
ジャララッ!!
盗賊はすかさず鎖を手にとり、戦士の突き出した戟へと力強く投げ放る。
ビュオッ…ガシッ!!……グッ!!
戦士「引っ張るぞっ!!」
盗賊「うん!」
シュバッ!!……ドズウウゥゥゥゥンッ!!
戦士「大丈夫かっ!?」
盗賊「…ああ!」
- 523 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/05(日) 23:32:06.52 ID:jk3ep42o
コカトリス「はあぁ!!」
伯爵「む…っ!」
ゴウウゥゥッ!!…ドシュウウゥゥ
伯爵「……しつこい奴だ」
コカトリス「…お互い様だ」
ググッ…
戦士「……コカトリスとワイバーンが支援してくれてる。今なら隙があるはずだ」
盗賊「…ああ」
戦士「俺が盾になる。奴の喉元一点に集中してかかれ」
盗賊「……分かった」
戦士「よし……今だっ!!」
盗賊「……っ」
ダンッ…タタタッ
ワイバーン「さぁ、次はこっちだ!!」
コカトリス「……はあぁ!!」
- 526 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/09/06(月) 01:13:37.28 ID:zIQKLkMo
五行のオンパレードになってきたな。
しかし召喚の分割四属性は負担あったみたいだけど、
五行は失敗さえしなければデメリットないのかな。
- 527 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/09/06(月) 01:26:04.53 ID:ijJ4xgDO
召喚獣の攻撃に五行は付加できないんかな?
聖行に五行を付加できたらマロンだな
- 528 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/09/06(月) 01:31:05.24 ID:O8D7SkAO
召喚のはあれが完成形みたいな感じだから負荷あったんじゃね
五行分割は分担するかわりにその分威力落ちるみたいだし
- 530 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/09/06(月) 11:39:48.15 ID:oTl61Fco
マダンテ=一人5行
ミナデイン=分割5行
召喚のあれは皆でマダンテとかそんなあれだと思ってた
- 531 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/06(月) 17:46:11.22 ID:p/svlO.o
シュンッ……ドシュウゥンッ
伯爵「……」
伯爵は上空を旋回し、交互に攻撃を繰り出すコカトリスとワイバーンを見つめる。
伯爵(…何かを狙っている。五行…地上からの光…。そうか…っ!)
グワッ
伯爵「貴様が起点かぁ!!」
上体を起こし盗賊を睨みつける伯爵。巨大な口を開け、雄叫びを上げる。
盗賊「…っ!!」
戦士「構うな!俺が盾になる…!!」
振り下ろされる凶暴な右手の爪撃。戦士はやや腰を落とし左腕を押し出す。
戦士「はああぁぁ!!」
伯爵「ヌガアアァァ!!」
ギュオォッ!!…ガキイイィィンッ!!
戟を引っ掛け、それと同時に出した盾で伯爵の一撃を防ぎきる戦士。
戦士「……ふーっ!」
- 532 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/06(月) 17:47:58.79 ID:p/svlO.o
シュウゥゥ…
伯爵「止…めた……!?」
戦士「今の内に!!」
盗賊「ああっ!」
タタッ…
戦士「…いや……待て!!」
盗賊「!?」
ィィィィイイ…
召喚士「何だ…っ!?」
イイイイイイ…
北の空より突如近づく複数の光球。いち早く気付いた召喚士と戦士が動く。
ダッ!!
召喚士「防げるか…!?」
コカトリス「…やってやるさ!」
ワイバーン「はああぁぁーっ!!」
- 533 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/06(月) 17:48:40.34 ID:p/svlO.o
三つの燃えさかる塊が、一同の頭上へと迫り来る。
途端、炎の球が二つ大きく弾け、火の粉の奥より二匹の召喚獣が姿を見せた。
コカトリス「あと一つ…!」
ワイバーン「…間に合わん!」
戦士「っりゃあ!!」
盗賊「!?」
ガシッ……バッ!!
ドズウウゥゥンッ…ゴオオォォ…
伯爵「あれ…は……!!」
北の空を見る伯爵。その目には光球を放った主であるドラゴンが群れを成し、
両翼を羽ばたかせながら猛然と迫り来る。
盗賊「戦士!?」
戦士「…傷は浅い。軽い火傷だ、気にすんな…っ」
盗賊「…で、でも」
戦士「それよりまずいな…。増援だ」
- 534 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/06(月) 17:49:40.73 ID:p/svlO.o
タタッ…ザッ
マジシャン「ドラゴンだとぉ!?」
魔道士「……っ」
召喚士「……更に敵、か」
伯爵「クハハハハッ!これはありがたい。しかし…私まで被害に遭うところ……」
バサァッバサァッ……ゴウウゥゥッ!!…ドウンッ!!
伯爵「……!?」
魔道士「と、通り過ぎて……行った…!?」
マジシャン「ハッハ!もはやお前なんぞ…援護する価値なしだとよ」
伯爵「――ッ!!ウガアアァァーッ!!」
ドズウウゥゥンッ!!
戦士「ドラゴンの群れは司令部狙いか!…ちょっと数が多すぎやせんか!?」
召喚士「こっちも助けに行きたいけど…これじゃあ……」
伯爵「グルアアァァーッ!!」
ドラゴンの群れが通過した事による一瞬の隙。それを逃さなかったのは伯爵側であった。
- 535 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/06(月) 17:50:47.87 ID:p/svlO.o
ズドオオォォッ
マジシャン「……な…っ!?」
せり上がる地面。その中より伯爵の巨大な尾が大木のように地面を貫き伸びる。
召喚士「魔道士さんっ!!」
召喚士が駆け出した瞬間、伯爵の尾が魔道士の左肩を貫く。
ズドオオォォッ!!
魔道士「っ!?」
フワッ……ドサァッ
伯爵「クッハハハハ!!これで…五行はもう使えまいっ!!」
マジシャン「しま…っ!!」
ダンッ……タタタッ…ガシッ
召喚士「……っ!!」
魔道士「…か……ふ…っ」
召喚士「……行け、ユニコーン」
魔道士抱きかかえる召喚士の両肩が震え、同時にユニコーンが目の前に現れた。
- 536 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/06(月) 17:51:48.82 ID:p/svlO.o
〜最北の村〜
ヴァンパイア「ぐぎゃああぁぁ!!」
青龍兵「こっちは片付いたぞ!」
白虎兵「こっちもだ!!」
白虎長「まとめて…片付けるわよっ!」
キュイイィィィィ…ボシュウウゥゥッ!!
ヴァンパイア「クオ…アアァァ――」
青龍兵「…や…った」
白虎長「それより、東の空にドラゴンらしき影が見えたわね…」
白虎兵「やはり隊長も…!?自分も見ました!」
白虎長「……」
青龍兵「いかが…致します?」
白虎長「下手に動いてここを奪還されるのはまずいわ。このまま待機してて!」
青龍兵「白虎長殿は…!?」
白虎長「北の村へ向かうわ。大軍師に報告してくるっ!」
- 537 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/06(月) 17:52:50.38 ID:p/svlO.o
〜本陣〜
北方兵「司令っ!!正面からドラゴ……」
左翼長「!?」
ォォォォオオ……ゴウゥッ!!
バリスタ兵「くぅ…っ!!」
左翼長「すげぇ風だな…!低空飛行でなんつう…」
参謀「まだ来ます!!」
左翼長「ボサっと素通りさせてんじゃねぇ!迎撃用意いぃ!!」
北方兵「正面!二匹来るぞぉ!!」
参謀「発射ーっ!!」
ドウンドウンッ!!…ドシュウウゥゥ…
バリスタの放つ巨大な結界石の矢が正面のドラゴン一匹を突き刺す。
ドラゴン「グギャアアァァァァーッ!!」
ヒュウウゥゥゥゥ
左翼長「落下すんぞ!!回避ーっ!!」
- 538 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/09/06(月) 17:54:10.82 ID:p/svlO.o
ドズウウゥゥンッ!!
北方兵「あ…あぶな…っ」
参謀「バリスタ共々下敷きになってオダブツだなんて…笑い話にもなりませんね…」
左翼長「もっと遠方で迎撃しろ!近すぎると落下の被害に巻き込まれる!!」
バリスタ兵「しかしドラゴンの動きが早くて……うわっ!!」
ゴウゥッ!!
左翼長「背後からも狙え!!ケツ丸出しで隙だらけじゃねぇか!!」
北方兵「いっけぇ!!」
ドウンッ!!……ドズウウゥゥゥゥンッ!!
バリスタ兵「いよっし!命中!!」
参謀「ここで数を減らすのです!先には司令部しかないのですよ!?」
左翼長「その通りだ!司令部が落ちちまったら勝ち戦でも宿なしだぞ!」
北方兵「西側に旋回してるぞ!反転と同時に狙えーっ!」
参謀「魔道兵っ、魔法で牽制と援護を!」
左翼長「よーしよし順調だ。あとは頼むぜぇ?司令部!」
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