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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その8
441 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/30(水) 02:38:36.21 ID:sIFm4oAO
〜鉱山最下層〜

スプリガン「ようやくデス…ようやく動けます…」

ズズウゥン…

スプリガンが足を一歩前に進める。

眼鏡「……」

スプリガン「楽に死ねると思うなよ?」

眼鏡「…もういいだろう」

スプリガン「その余裕…気にくわないデスねっ!」

スプリガンが土の蔓を眼鏡に放つ。

シュバッ…ヒュオッ…ガスッ…

蔓は眼鏡の顔を掠める。

カシャン…カタッ…

スプリガン「眼鏡の次は…腕、そして…」

ゴゴゴゴゴゴ…

スプリガン「なっ、何デス…!?」

眼鏡「あーあ…。眼鏡吹っ飛ばしやがって…」

スプリガン「!?」

ドドドドド……

無数の足音が鉱山内に響き渡る。

スプリガン「な…何だ!?コイツ……!!」


443 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/30(水) 02:46:54.85 ID:sIFm4oAO
ドドド…タタッ…タタッタタッ…

眼鏡の周りに多数の犬が取り囲む。

眼鏡「もう…止められないぞ」

犬達が一斉に吠え、姿が増大していく。

スプリガン「狼…!?いや……こ、これは…っ!!」

眼鏡「とくと味わえ…地獄の炎を…!」

眼鏡が言葉を発すると、その場に四つん這いとなる。

ゴゴゴゴゴゴ…

スプリガン「これだ…このカンジは…っ!!」

眼鏡の身体は体毛に覆われ、更には増大し始める。

スプリガン「このカンジは……人間ではナイ…!!」

眼鏡が獣のような異形の姿に変わると、首から更に二つの顔が生える。

眼鏡「…ゥォオオ!!」

スプリガン「こ…これは……っ!!ケルベロス…!!」

ゴゴゴ…ズシャッ…ドズウゥゥン!!

ケルベロス「……死ね」


444 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/30(水) 02:53:58.15 ID:sIFm4oAO
眼鏡が姿を変えたケルベロスと、多数の魔獣が大声で雄叫びを上げる。

ケルベロス「ガオアアァァァッ!!」

ビリビリビリッ…!!

スプリガン「う…動けな……」

スプリガンの声と同時に、魔獣が一斉に襲い掛かる。

スプリガンが全身を噛み削られ、その場に平伏す。

ドズウゥゥン…

ケルベロス「どうだ…?それが狩られる恐怖だ」

スプリガン「たっ、助け……」

ケルベロス「そう言った人間を…貴様は許したのか…?」

スプリガン「やめ…っ、やめてくれ…っ!!」

ケルベロスは口を大きく開ける。

同時にケルベロスの口内が黒く輝く。

ケルベロス「地獄にすら残らぬ…灰と塵になるがよい」

ドドオォォンッ…ゴアオオォォッ!!

スプリガン「………!!」

スプリガンが漆黒の炎に包まれ、その姿を完全に消した…。


447 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/30(水) 03:00:57.53 ID:sIFm4oAO
シュウウゥゥ…

ケルベロス「……」

魔獣「グルルゥ…」

ケルベロスと魔獣が姿を戻す。

人の姿に戻ったケルベロスは歩き、眼鏡を拾い、耳にかける。

眼鏡「…替えの服を」

眼鏡が声をかけると、一頭の犬が荷袋をくわえて近寄る。

眼鏡「ありがとう」

眼鏡は着衣を済ますと、何事もなかったように出口へ去って行った…。

〜鉱山、外〜

戦士「まだ戻ってないのかね?」

召喚士「宿にも戻ってないみたいだし…」

盗賊「……」

戦士「行くか…?」

召喚士「うん…」

ザッザッザッザッザ…

魔道士「あ…っ!!」

鉱山の入口から眼鏡と犬が姿を現す。

召喚士「眼鏡さんっ!!」

眼鏡「やぁ、みんな…どうしたんだい?」


448 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 03:04:43.96 ID:sP4mYd.o
あれから結構な時間がたってるはずなのにこの爽やかさ


449 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/30(水) 03:06:15.75 ID:sIFm4oAO
魔道士「帰りを待ってたんですよー!」

戦士「無事で何よりだ…!」

眼鏡「僕なんかを?そんな…いいのに」

召喚士「何を言ってるんですか…!一緒に戦ってくれた仲間じゃないですか!」

眼鏡「……ありがとう」

戦士「あのバケモノは…!?」

眼鏡「あぁ…氷に包まれて土に還ったよ」

盗賊「……そうか」

召喚士「凄いですね…っ!魔道士さんっ!!」

魔道士「私だけの力じゃありませんよ!皆さんのお陰です!エヘヘ!」

戦士「まぁまぁ…謙遜するなっての!」

魔道士「もちろん、眼鏡さんの力もあってですっ!」

眼鏡「…!?」

召喚士「本当に…ありがとうございました!」

盗賊「…ありがとうございました」

眼鏡「いや、いいんだ。これが僕の仕事だから…」


450 :パー速民がお送りします [] :2009/12/30(水) 03:07:35.90 ID:3zrzBboo
魔族にもいろいろ派閥がありそうだねぇ


451 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/30(水) 03:15:13.20 ID:sIFm4oAO
召喚士「では…俺達はこれで…」

眼鏡「うん。気をつけてね」

魔道士「ありがとうございます!」

戦士「また…会えるかね?」

眼鏡「ワーカー同士だ、きっと…」

盗賊「…ああ」

召喚士「眼鏡さんもお元気で…!」

眼鏡「ありがとう」

テクテクテク…

眼鏡「……」

眼鏡は四人を見送ると、下の鉱山へ迎って行った。

〜港〜

戦士「あぁ…疲れたなぁ…」

召喚士「うん…あ、どうしようか?」

盗賊「…?」

召喚士「次…どうします?」

戦士「魔道士は行きたいとこあるか?」

魔道士「本国以外なら……特に…」

戦士「そうか…」

召喚士「あの…だったらいいかな…?」

盗賊「…ん?」

召喚士「ちょっと…西国へ行きたいんですけど…」


452 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/12/30(水) 03:16:35.56 ID:sIFm4oAO
こんな時間に支援ありがとうございます!
みんな愛してるよー!ノシ
酔っ払い&眠いので、誤変換したらスイマセン…!


453 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/30(水) 03:22:41.52 ID:sIFm4oAO
戦士「西国!?」

魔道士「私は構いませんけど…」

盗賊「何か…あったか?」

召喚士「ちょっと召喚獣で…気になる事が…」

戦士「召喚出来なくなった事…か?」

召喚士「それも…あるけど…」

盗賊「…?」

召喚士「ユニコーンが出たんだ…」

魔道士「…?」

召喚士「召喚してもいないのに…」

戦士「そりゃ、変な話だな」

魔道士「ですね…」

召喚士「それに……」

盗賊「……?」

召喚士「いや…、とにかく真実を知るには…」

魔道士「あっ!!」

召喚士「こちらから…行くしかないです!」

戦士「……神官さんか!」

召喚士「師匠のいない今…召喚獣の世界に行く手段は…」

盗賊「…なるほど」


454 :パー速民がお送りします [] :2009/12/30(水) 03:28:00.13 ID:LDXvtxEo
眼鏡すごくいいキャラだ


455 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/30(水) 03:30:57.58 ID:sIFm4oAO
戦士「こっからなら近いし、いいんじゃねぇか?」

魔道士「はい!私も賛成ですっ!」

盗賊「…うむ!」

召喚士「ありがとうございます…!」

魔道士「では早速、西国行きの船を手配して来ますねっ!」

テッテッテ…

戦士「戻るといいな…召喚術」

召喚士「うん……!」



テッテッテ…

魔道士「船は1時間後に到着して、出発は2時間後ぐらいです!」

召喚士「そうですか…」

戦士「まだ…時間あるな…」

タッタッタッタ…

召喚士「…あれ?」

四人の元へ女性が駆け寄る。

戦士「お前…どうした…?」


456 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/12/30(水) 03:34:26.57 ID:sIFm4oAO
もしもしの充電と「かじや」が変換で出て来ないので、ここまでにて…!
遅くまでありがとうございました!ノシ


463 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 04:13:04.08 ID:yWQqHQUo
乙!
召喚術使えないとか眼鏡の存在とか
絶妙に緊張の糸が張ってるのがいつもわくわくする


467 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 11:12:57.00 ID:7Vgz7.AO
西国って事はまた王子出てくんのかwwww


468 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 12:10:29.28 ID:wFelaoDO
みんな王子大好きだなww


482 :パー速民がお送りします [] :2009/12/30(水) 16:48:55.91 ID:V6WkWg20
今日は更新無しかな?
まぁ体調悪いって言ってたし養生してるのだろうな


483 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 16:50:43.28 ID:7Vgz7.AO
>>482
と見せかけて何だかんだで来ちゃうから困る


485 :パー速民がお送りします [saga] :2009/12/30(水) 17:46:29.13 ID:QUNhdoAo
ただいまー。さっき家に帰って来ました!ノシ
徹夜ですが…まぁ、まだ大丈夫です!
なんたってそう、今日は連載2ヶ月目になりました!やった!
日頃よりご支援、本当に感謝しております。今後もご贔屓に…!


486 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 17:51:37.59 ID:ZrkZIVAo
大丈夫な人は自分で大丈夫といわないってメイドさんが言ってた


487 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/30(水) 18:08:53.71 ID:QUNhdoAo
鍛冶娘「……」

戦士「…?

魔道士「どうしたんでしょう…?」

盗賊「…先に…行くぞ」

召喚士「え…?」

盗賊は港の中へ入って行く。

魔道士「あっ…盗賊さん…!?」

魔道士も盗賊の後を追う。

召喚士「戦士…、先に行ってるね…」

戦士「…おう」

テククテク…

鍛冶娘「あ、あのっ…」

戦士「…ん?」

鍛冶娘「もう家には…来てくれないの…?」

戦士「いや、また近いうちに寄らせて貰うよ…!」


488 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/30(水) 18:13:56.06 ID:QUNhdoAo
鍛冶娘「そういう事じゃなくて…っ!その…」

戦士「え?あ、あぁ…仕事に…か?」

鍛冶娘「うん……」

戦士「まぁ本業じゃないし…これからも冒険を続けるつもりだしなぁ」

鍛冶娘「……そう」

戦士「何か…あった…のか?」

鍛冶娘「いや…っ!そうじゃないけど…良かったらって…」

戦士「…?」

鍛冶娘「前に帰る家はないって言ってたじゃん?」

戦士「あ、ああ…そういえば」

鍛冶娘「だっ、だから…う、うちは…あなたの家っていうか…っ」

戦士「・・・んー、まぁ言いたい事は分かったけど…すまん!」

鍛冶娘「え…!?」

戦士「今回ので分かったと思うが…やっぱり住む世界が違うんだ」

鍛冶娘「……そんな事…っ!!」


489 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/30(水) 18:19:54.14 ID:QUNhdoAo
戦士「いやっ、こんな事はある」

鍛冶娘「……」

戦士「お前やおやっさん達に…絶対に迷惑をかけないとは言えない」

鍛冶娘「……そう」

戦士「気持は本当に嬉しいけどな。ありがとうなっ!」

鍛冶娘「うん……」

戦士「じゃ、行くわ…」

鍛冶娘「たっ、旅はいつ終わるの…!?」

戦士「…うーん、期限があるわけでもないしなぁ」

鍛冶娘「お…終わったらさ…かっ、帰ってきてよっ!」

戦士「!?」

鍛冶娘「わっ、私…待ってるから…!」

戦士「いや……勝手に待たれても…」

戦士は神妙な顔で、照れくさそうに頭を掻く。

鍛冶娘「わ、私が待ってるって言ってるんだからっ!いいのっ!」


490 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 18:22:41.28 ID:gTIpxf6o
女難の相か・・・ww


491 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/30(水) 18:26:20.52 ID:QUNhdoAo
戦士「!?」

鍛冶娘「だから…っ!素直に聞いてればいいのよっ!」

戦士「……はいはい」

戦士は呆れ顔で手を振る。

戦士「また近いうち来るから…!」

テクテクテク…

鍛冶娘「…きっ、気をつけてね!!」

戦士は歩きつつ、背後の鍛冶娘に手を振る。

鍛冶娘はそのまま戦士の背中を見送った。

魔道士がパーティーに戻り、久し振りに四人が再開した。

召喚士達は召喚獣の世界への道を拓くため、

神官を訪ねるべく、西国へと向かうのであった…。

〜第九部、完〜


492 :パー速民がお送りします [saga] :2009/12/30(水) 18:29:48.91 ID:QUNhdoAo
忘れ物してないよね…!?これで第九部完でございます!
第十部は西国と…あ、ちなみに王子は出ません。多分。ヒャッホウ!!


493 :パー速民がお送りします [saga sage] :2009/12/30(水) 18:33:06.16 ID:QUNhdoAo
何で上がってるの!?と思ったらsageてなかった/(^o^)\
ほんとスイマセン…ちょっと仮眠取ろう…orz


494 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 18:34:04.07 ID:MrbifEDO
召喚士は主人公なのに…ww

王子はでないのか、よかった


495 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 18:46:55.00 ID:8L0NJbYo
王子「スレ民をでないと油断させてお姉ちゃんたちと……」


502 :パー速民がお送りします [] :2009/12/30(水) 19:42:27.84 ID:6H2JfQSO
戦士は本当にモテるな
しかもチンコもデカいしイラつくぜ


503 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 20:07:35.97 ID:yWQqHQUo
存在感があるのに4人中戦士の人気最下位な理由


504 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 20:09:40.72 ID:8L0NJbYo
一番リア充だからだろ……


505 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/30(水) 20:12:46.18 ID:hiRtTo2o
俺の戦士のイメージ

大柄のマッチョメン

斧振るうくらいだからゴリマッチョだな

イケメン長身細マッチョ ←今ここ


518 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/31(木) 00:52:52.81 ID:BezJdwDO
召喚士は魔導師タンが帰ってきてから、召喚できるかどうか試してないよね。
愛しの魔導師タンがいれば召喚できるんじゃないの?メンタル的に考えてさ


519 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/31(木) 01:23:27.03 ID:rRaNJXIo
しかしユニコーンを呼ぶためにはっ!魔道士に手を出すわけにはいかないのだっ!!


520 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/12/31(木) 02:18:16.02 ID:v0JrU.AO
実は本編に登場しているシーンは非常に少ない
にもかかわらずここまで語られ続けている王子の人気は異常www


522 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/31(木) 07:52:10.45 ID:FsnFJoSO
今までの魔翌力より2割増しで召喚しないと出てこないとか
ユニコーン召喚MP10→MP12みたいな


523 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/31(木) 08:49:52.24 ID:l.IIO6DO
>>522
必死になって一時的スランプ解除が妥当じゃね?
まだ行く必要がある訳だから試すシーンは無いがユニコーン出てから試したんだろうと今脳内補完してる


524 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/31(木) 09:55:00.98 ID:FaG2hBUo
朱雀先生になったから賃上げ要求でストライキ?


525 :パー速民がお送りします [saga sage] :2009/12/31(木) 11:18:11.90 ID:rjSW9lIo
さすが王子。人気ありすぎ格が違う。おはようございます!
大掃除完了!あとはお雑煮作らなきゃですね〜



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