■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その20
514 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:28:55.24 ID:pwdvTHUo
〜北方司令部〜

ザッザッザ

騎士長「おう、ご苦労。待ってたぞ」

召喚士「すみません。またお世話になります」

騎士長「気にするな。俺らにとってもお前らにとっても想定外の出来事だ」

盗賊「……」

騎士長「とにかく左翼長も待ってる。ひとまず話を整理しよう」

〜司令室〜

カチャッ

騎士長「連れてきたぞ」

左翼長「…おう」

魔道士「失礼します」

左翼長「話は聞いた。それで、何か掴めたか?」

召喚士「…いえ、残念ながら……」

左翼長「……そうか」


515 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:29:55.01 ID:pwdvTHUo
・・・

騎士長「しかし…ドッペルゲンガーとはねぇ…」

召喚士「ご存じですか?」

騎士長「いんや、噂に聞いた事がある程度だ。何でも見たら寿命が縮むとか…」

左翼長「んなモン迷信だろ。とにかく…実際相まみえた事はねぇな」

戦士「寿命…!?か、勘弁してくれよ…っ」

左翼長「しかし…狙いは何なんだ?」

魔道士「狙い…ですか?」

左翼長「ああ。何が目的で戦士の姿を模して…うろついてやがるのか…」

召喚士「確かに…それは謎なんですよね…」

騎士長「引っ掛かるな…」

戦士「成りすましたところでメリットにもならんしな…」

左翼長「考えうる事は二つ…。一つはお前の記憶から情報を得る事」

召喚士「その可能性は高いですね。ただ…」

騎士長「…?」


516 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:30:55.95 ID:pwdvTHUo
召喚士「もしそうならばもっと情報を持った人物と接触を持った方が…」

左翼長「ドッペルゲンガーはずっと洞窟にいたんだろ?」

魔道士「誰か来る事を待っていたとか?」

召喚士「その可能性も無論ありますが…どうなんですかね」

騎士長「確かに。変化前が設置型なら話は別だが…」

魔道士「そっか…!動けないから誰かが来るのを待ってた…?」

左翼長「考えられるな…」

戦士「んで、もう一つってのは?」

左翼長「ずばり撹乱だな」

戦士「撹乱?」

左翼長「つまりはだ、お前の姿形で例えば…犯罪を繰り返すとか…」

戦士「はぁ!?」

騎士長「…メリットはあんのか?」

左翼長「…ない。今は…な」

戦士「今は…?」


517 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:31:54.21 ID:pwdvTHUo
召喚士「…あ、そうか」

盗賊「…?」

召喚士「例えば戦いが起きた時とか…」

左翼長「そう。北方で戦が起きたと仮定しよう」

魔道士「…はい」

左翼長「敵が北の村を狙ったとして、戦士の偽物がここを訪れる」

召喚士「その時、もし誤った情報…例えば北関を狙ってるとか吹聴すれば…」

騎士長「伝令が出てるとは言え、若干は北関へも兵を割くだろうな」

左翼長「そうだ。30分だろうが1時間だろうがのロスは作れるって事さ」

戦士「……ちっ、そう考えると怖い存在だな」

召喚士「とにかく…いち早く捕まえなくてはなりません…!」

騎士長「ああ、こっちは安心してくれ。北方中に捜索隊を派遣してある」

左翼長「手配書もバラ蒔いた。明日からはワーカーも動くだろう」

召喚士「あとはドッペルゲンガーの情報を得たいところですね…」

騎士長「得体の知れん相手だからな。原型や特性を掴みたいところだな」


518 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:33:05.31 ID:pwdvTHUo
魔道士「何か…知っている人でもいればいいんですが…」

左翼長「元特遊の俺らですら噂程度だからな……」

騎士長「書物でも片っ端から漁れば…手掛かりが掴めるかもしれないけどな…」

盗賊「……書物」

召喚士「書物…か。あるとすれば…あっ!国軍本部の資料室…!?」

戦士「ああ、あそこか」

騎士長「確かに本部の資料室ならば…手掛かりはあるやもしれんな」

魔道士「…行ってみますか?」

左翼長「こちらからも頼む。北の捜索は軍が引き受ける」

召喚士「すみません…お願いします!」

騎士長「今日は泊まっていくといい。夜のうちに本国へ伝令を飛ばしておく」

魔道士「あ、ありがとうございます…!」

左翼長「よし…。頼んだぞ!今日はこれにて解散だ」

戦士「……うっす!」

召喚士「勝負は…明日か」


519 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:33:31.99 ID:pwdvTHUo


召喚士「……」

コンコン・・・カチャッ

戦士「…おっす」

召喚士「戦士…」

ドアを開け右手の酒瓶をかざす戦士。それを見て召喚士は微笑む。

トクトクトク

召喚士「…っと、ありがと」

戦士「こんな時に酒飲むなんてアレだけどな…」

召喚士「……」

戦士「…なんか落ちつかなくてよ」

召喚士「うん」

戦士「…しかし、怖いもんだな」

召喚士「ドッペルゲンガーの事?」

戦士「ああ…」


520 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/10(日) 23:34:10.36 ID:7XSV86co
フラグメイカーの戦士なら、寿命が縮まってもいいや


521 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:34:36.94 ID:pwdvTHUo
召喚士「…確かに…怖いよね」

戦士「皮肉な事だが、失うものが少なくて良かったと思うよ」

召喚士「……」

戦士「故郷の村はそんな気にする心配もないだろうし…」

召喚士「親父さんは?」

戦士「返り討ちだろ。俺でも勝てる気しねぇよ…」

召喚士「そっか…」

戦士「……はぁ。しっかし…ヘコむわぁ」

召喚士「…別に戦士のせいじゃないって」

戦士「…それは分かってるんだが…なぁ」

召喚士「……」

戦士「やっぱり気持ち悪いっつーか…」

召喚士「自分の姿をした魔物がうろついてるんだもんね…」

戦士「何もなけりゃいいけどさ…」

召喚士「……うん」


522 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:35:42.28 ID:pwdvTHUo
戦士「マジシャンの手掛かりも召喚士の手掛かりもなかったしな…」

召喚士「…だね」

戦士「でも、久々に故郷の村を歩いてさ、どうだった?」

召喚士「…いや、やっぱり…何もないかな」

戦士「……そか」

召喚士「故郷といっても、生まれた場所だけど…覚えてもいないしね…」

戦士「……」

召喚士「明日は頑張ろ」

戦士「…だな。いつまでもクヨクヨしててもしょうがねーしな…!」

召喚士「…うん!」

戦士「んじゃ戻るわ。サンキュな!」

召喚士「あ、うん。おやすみ!」

戦士「おう!」

テクテクテク…カチャッ…パタン

召喚士「……故郷…か」


523 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:37:06.33 ID:pwdvTHUo
〜次の日〜

左翼長「そんじゃ…頼むぞ」

魔道士「はいっ!行ってきます」

騎士長「心がけるべき事は…?」

召喚士「戦士の…単独行動はしない事ですかね」

騎士長「…ん。その通りだ」

盗賊「…分かってるな?」

戦士「んな事言われんでもするか!」

左翼長「北は気にしなくていい。とにかく何か情報を得たらすぐに教えてくれ」

召喚士「分かりました」

左翼長「ついでなんだが……」

盗賊「…?」

左翼長「黒マントって知ってるか?」

魔道士「あ…っ」

騎士長「…?」


524 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:38:04.73 ID:pwdvTHUo
召喚士「あ、あの…!噂程度は!」

左翼長「どうも昨日からこの辺りをうろついてるって情報が入ってな」

盗賊「…!!」

騎士長「最北での盗難容疑がかかってる。みかけたらそれも教えてくれ」

戦士「お、おう」

召喚士「それでは失礼します!」

魔道士「え、あ…あのっ」

戦士「ほれ!行くぞ魔道士!」

魔道士「あっ、それではまた…っ!」

タッタッタッタッタ

騎士長「忙しない奴らだな…」

左翼長「…ま、それなりに責任感じてるんじゃないのか?」

騎士長「そりゃそうだわな…。さて、こっちもボチボチ始めるとするか」

左翼長「おう。まずは近隣地域へ手配書をバラ蒔くぞ」

北方兵「ははっ!!」


525 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:39:34.33 ID:pwdvTHUo
テクテクテク…

魔道士「良かったんですか?」

戦士「何が?」

魔道士「あの、黒マント…くの一さんの事…」

戦士「何を話せってんだよ?」

召喚士「くの一さんは最北の件とは無関係だと思いますよ」

盗賊「…ああ」

魔道士「確かに…そうですよね」

戦士「でもなぁ、考えてみりゃ…盗賊しいてるんだよな…」

召喚士「あれで足を洗ってくれると良いんだけど…」

戦士「一応…正体は話しておくか…?」

盗賊「…少し…時間を与えよう」

戦士「時間…?」

盗賊「…足を洗うやもしれん」

魔道士「盗賊さん…」


526 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/10(日) 23:40:02.20 ID:7XSV86co
魔道士は口が軽いのかな…


527 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:40:52.49 ID:pwdvTHUo
盗賊「…それでも懲りぬようなら…捕えればいいさ」

召喚士「…それは賛成ですね」

戦士「そうすっか…。でもなぁ…」

盗賊「…もし奴を…捕まえるならば」

戦士「……?」

盗賊「…私や…女侍達も同様」

魔道士「た、確かに…」

召喚士「俺はくの一さんが一般市民から搾取するような人には見えなかった…」

戦士「……そうだわな」

魔道士「あ…じゃあ、あの商人さんがどんな人なのか調べてみます?」

盗賊「…成程」

戦士「でもよ、顔だけで手掛かり掴めるかねぇ…」

召喚士「いっそ大軍師さんに頼んでみようか」

戦士「大軍師に?」

戦士「商人はあの後、北の村へと向かったはず…」


528 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:42:58.66 ID:pwdvTHUo
魔道士「そうですよね…。伝言をお願いしましたもんね…!」

召喚士「そこで身分や素性を話していれば……」

戦士「そうか…。それが一つの手掛かりになるわけか…!」

召喚士「どちらが善で悪なのか、多少は判断着くと思いますよ」

戦士「…まぁ、とにかくこっちの件が終わってからだな」

盗賊「…うむ」

戦士「その間に捕まっちまうかもしれないしな…」

召喚士「多分、捕まらないさ」

戦士「…?」

召喚士「黒マントの正体がくの一さんとバレた以上、もうあの格好は出来ないさ」

魔道士「そうなんですか…?」

召喚士「あれは己の姿を悟られない為のカモフラージュですよ」

戦士「そうか…。盗みを働いた後の逃走時は…全く別の姿になる…!」

召喚士「そういう事」

盗賊「……変装だな」


529 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:44:42.72 ID:pwdvTHUo
魔道士「変装…ですか」

戦士「そういや東方の出身とか言ってたな?」

盗賊「…変装は……忍びの十八番だ」

召喚士「盗賊さんや藤蔵に近しい身分の人かもしれませんね」

盗賊「…可能性は…あるな」

戦士「そういやお前はニンジャなのに変装しないよな?」

盗賊「…一人の時は…してたぞ」

戦士「あ、そうなの?」

魔道士「ど、どんな格好とかするんですか!?」

召喚士「興味ありますね…!」

盗賊「……とか」

戦士「あん?」

盗賊「…男装とかっ!」

魔道士「だ、男装〜っ!?きゃ…っ!」

盗賊「も、もういいだろっ!行くぞ!」


530 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:46:39.84 ID:pwdvTHUo
陸路のため、時間を費やしながらも四人は本国へと辿り着いた。

辺りは既に灯りが点り始め、街の人々は夜を迎えようと慌ただしく動き回る。

〜本国〜

召喚士「とりあえず…ここまでは無事到着…」

戦士「だが手掛かりもなし。参ったな…」

召喚士「よし、このまま本部へと向かいましょうか」

魔道士「はいっ!」

テクテクテク…ヒソヒソ

町人「……あれ……ねぇ」

盗賊「…?」

ヒソヒソ…コソコソ

女性「……やっぱり!」

魔道士「…な、何だか騒がしいですね」

戦士「……こっち見てねぇか?」

召喚士「……まさか!?」


531 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:47:55.45 ID:pwdvTHUo
〜国軍本部〜

タッタッタッタ…

召喚士「すみません!司令か…いえ、誰か士官クラスの方を至急…」

門兵「……?」

――「それは無用です」

盗賊「!?」

ザッザッザ

召喚士「…あ、あの」

――「お待ちしておりましたよ」

戦士「……っ!!」

魔道士「戦士…さん…?」

数名の兵と共に、スーツ姿の男性が戦士の元へと歩み寄る。

戦士「……アンタ…は!」

カツカツカツ…バッ

高官「…この手配書、君だね?そして…数々の罪状を元に…」


532 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:50:56.85 ID:pwdvTHUo
ガチャッ

高官「戦士…君と言ったかな?君を逮捕する」

盗賊「!?」

召喚士「ちょっと待って下さい!!」

高官「……?」

召喚士「戦士は無罪です!全ては戦士の偽物が…っ!」

高官「それはこの…北方での話だろう?」

高官はヒラヒラと手配書を召喚士へと振り、見せつける。

高官「最大の罪状は住居不法侵入と、暴行罪…私へのね」

召喚士「――っ!!」

魔道士「…て事は…この人が……ウィッチちゃんの…っ!?」

高官「おい、連れて行け」

衛兵「はっ!」

タッタッタ…ガチャガチャッ…グイッ

盗賊「……戦士っ!!」


533 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:52:55.18 ID:pwdvTHUo
戦士「……く…っ!」

召喚士「待てって言ってるんだ!」

高官「手を貸せば…君らも逮捕する事になるぞ…?」

召喚士「……っ!」

魔道士「戦士さんっ!!」

戦士「…こっちはいい。とにかく三人で…偽物を…っ」

衛兵「喋るな!来いっ!」

グイッ

戦士「く…っ!」

高官「お仲間の処罰は追って報告するよ。ワークショップ経由でね」

カツカツカツカツ

魔道士「召喚士さん!何とか……」

バッ!!

盗賊「待て!……ここは…耐えるしかないっ」

召喚士「くそっ!!」


534 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:55:44.63 ID:pwdvTHUo


魔道士「どどどどーするんですかっ!?」

盗賊「…お、落ち着けっ」

召喚士「……」

盗賊「…しかし…どうする?不味い事になった」

召喚士「…すみません」

門兵「え…あ、は…はい」

召喚士「司令が無理なら…白虎長さんか…特殊遊撃隊の隊長さんを…」

盗賊「…召喚士?」

召喚士「お願いします」

門兵「は、はいっ!」

タッタッタ…

盗賊「…召喚士」

召喚士「今はっ!」

盗賊「!?」


535 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:57:12.32 ID:pwdvTHUo
召喚士「……今は…やるべき事をやりましょう」

魔道士「召喚士さん…」

召喚士「戦士も戦うつもりです。俺らが外から…助けてあげないと…」

盗賊「…すまん。お前の言う通りだな」

召喚士「いえ、こちらこそ…」

テクテクテク

門兵「お、お待たせしました!」

白虎長「召喚士くん…?それに……」

魔道士「こ、こんばんは…」

白虎長「どうしたの?険しい顔して…あっ、もしかして例の件?」

召喚士「……はい」

白虎長「それで、その調本人は?」

召喚士「たった今…逮捕されました」

白虎長「逮捕!?」

盗賊「……ああ」


537 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:58:30.27 ID:pwdvTHUo
〜国軍本部、応接室〜

白虎長「……」

魔道士「そ、それで…戦士さんは…」

白虎長「…おかしいわね」

盗賊「…?」

白虎長「本部の見解では、単独行動での彼を見かけたら即座に捕えろ、と…」

召喚士「俺らが一緒だったじゃないですかっ!」

白虎長「だからおかしいのよ…。本物だと確実に分かってるはずなのに…」

召喚士「じゃあ、一体何故…っ」

白虎長「彼を逮捕したのはどこの隊?分かる?」

魔道士「あ、えっと…ウィッチちゃんの…」

召喚士「経済機関の高官だと言う事しかわかりません。どこの部隊かは…」

白虎長「経済機関…?どういう事…!?」

盗賊「……」

白虎長「国軍の動きじゃないわ…っ!」


538 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/10(日) 23:59:46.17 ID:pwdvTHUo
召喚士「え…っ!?」

白虎長「経済機関は本国直轄よ。軍とは全くの無関係…」

召喚士「しかし、逮捕の権限はあるんですか?」

白虎長「政府の人間である以上、令状さえあれば可能よ」

盗賊「…令状?」

召喚士「それは誰が…!?」

白虎長「国軍においては総司令か副司令……」

召喚士「政府においては…?」

白虎長「もちろん…国王よ」

魔道士「っ!!」

白虎長「でも陛下は…病で伏せてらっしゃるし…それに代行する者…」

召喚士「!?……そ、それって」

白虎長「……・皇太子殿下ね」

魔道士「そ、そんな…っ!」

召喚士「皇太子…様が……!?」


539 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/11(月) 00:01:00.24 ID:ktKG5/ko
白虎長「に、しても…動きが早すぎるわね」

召喚士「それには一つ事情がありまして…」

召喚士は戦士とウィッチに関する事件を事細かに説明する。

白虎長「…そう。そういう事…か」

召喚士「だから、殿下が令状を出すとは…到底考えられないんです!」

白虎長「それに、どうも高官の私情が絡んでるみたいだしね」

召喚士「おそらく偽物なんてどうでもいいんですよ」

魔道士「……?」

召喚士「偽物が起こしたトラブルにつけこんで…あの事件の裁きを行うつもりなんです」

魔道士「そ、そんな…っ」

盗賊「…ところで…偽物は何をしでかしたんだ?」

召喚士「令状が出せると言う事は…既に何かトラブルを起こしているはずですよね」

白虎長「しかも…本国でね」

召喚士「調べられますか?」

白虎長「……いいわ。付いてらっしゃい」


540 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/11(月) 00:02:05.85 ID:ktKG5/ko
〜国軍本部、一階〜

カツカツカツカツ

国軍兵「お疲れ様ですっ!」

白虎長「ご苦労様。ちょっと資料を見せて」

国軍兵「はいっ。どの事件でしょうか?」

白虎長「例の手配書が出てる…ワーカー偽物事件のやつ」

国軍兵「えぇっと……こちらですね」

ドサッ

白虎長「……何これ?」

国軍兵「…えっ?あの…資料ですが…?」

白虎長「……これ…全部?」

魔道士「こ、こんなに…ですか…!?」

召喚士「……」

白虎長「…まぁいいわ、ちょっと借りるわね。…そこのテーブルでいいわね」

魔道士「あ…はいっ」


541 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/11(月) 00:03:04.63 ID:ktKG5/ko
カツカツカツ…ドサッ

盗賊「……こんなに…?」

召喚士「これ全部…資料ですか?」

白虎長「まぁ北方やら捜索隊からのレポートなんかも混じってるけど…」

魔道士「ふえぇ…っ」

白虎長「…あったわ。まずは……これね」

パサッ

召喚士「えぇと…っ、!?」

魔道士「えっ!?ど、どうしたんですか…?」

召喚士「……む、無銭飲食…っ」

白虎長「それと…これと…これもかしらね」

盗賊「……痴漢…覗き」

召喚士「食物の窃盗…器物破損…」

白虎長「これ全て……市民からの通報よ…っ!」

魔道士「……あ、あの…えっと…つまり」


542 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/11(月) 00:05:00.67 ID:ktKG5/ko
召喚士「…偽物は戦士の姿で…街中で悪さをしていると…?」

白虎長「今はもう本国にいないみたい。昨晩から今日の昼過ぎにかけてで止まってるわ」

盗賊「……」

召喚士「な、なんて事…っ」

魔道士「あっ!!」

盗賊「……?」

魔道士「だから…街中で皆さんジロジロと……」

召喚士「そういう…事です…」

盗賊「……あ」

白虎長「…はぁ。困ったわね」

召喚士「…会って来ます」

白虎長「…えっ?」

魔道士「誰に…ですか?」

盗賊「……ま、まさか…!?」

召喚士「…皇太子殿下にです」


543 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/11(月) 01:02:27.50 ID:bRO8sBA0
1乙
左大臣一派は魔物よりやっかいだなあ


545 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/11(月) 13:20:11.40 ID:OC.qdIDO
そういや皇太子はどこかで魔物に変な攻撃されてたっけ徐々に蝕む的なやつ
何もなければいいんだが


547 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/11(月) 19:01:37.76 ID:hbgM4zAo
禁書の新刊に雷切がでてニヤッとしてしまったww


549 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/11(月) 22:15:33.00 ID:MjNdh.AO
1さん乙です
今日から入院なので寝る前の楽しみが入院中唯一の楽しみになってしまいましたorz
あと入院前の悪あがきに2キャラアプしましたので気が向いたら確認してください。


550 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/11(月) 23:14:46.73 ID:cLqmj4Mo
1の話は面白くて好きなんだが・・
ハネムーンだとか入院だとかどうでもいいと思う。


554 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/11(月) 23:42:36.08 ID:WW.9FUAO
召喚士たちがドラマを創って日々を歩んでるように
液晶の前にいる俺たちも毎日ドラマを創ってるって事だよ


566 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/10/12(火) 00:25:43.74 ID:09omkN6o
こんばんは。本日もご支援ありがとうございます!

>>545
特に問題ありませんでした。殿下は今日も元気です!

>>546
いや、本当におめでとうございました!
お気にせずハネムーンうぃ楽しんで下さい!

>>547-548
なんと禁書にも!?刀キャラがいるんですかね?
小説読まないから詳しくなくてすみません…

>>549
なんと…お大事になさって下さい!
天才と女侍ありがとうございます!天才がカッコ良すぎる…!!

>>550>>554
いえいえ!皆様あっての…ですから!…すみません



次へ 戻る 戻る 携 上へ