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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その32
1 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/09/12(月) 18:53:01.09 ID:QT0KVdSOo
┏━ ノ ー‐  j  ji       |l|     _,,,,,_    ji     ji     i  i!  ,_,,xz   .|l| |l|   ┃
┃  -イ.ー┬‐ | ーチ‐      ||        |!  ーナ ̄|   ト-、  |  |!    /    ||  ||   ┃
┃.   │ _|   レ _ノ  `"⌒)  o     ,__,,」  ノ´ 、ノ   .|     丿   /^\  .o .o ━┛
                . ̄

――かつて、人間と魔族が共存し、争いを繰り広げていた時代……
   幻獣を召喚し魔物を倒す者がいた…。
   名を「召喚士」…。後に「救世主」と呼ばれる者である……。


                           ――かもしれない……。

〜前回までのあらすじ〜

世界でも有数の使い手となった召喚士、王の落胤でもあり
心優しき気丈な魔道士。本国最強の槍使いの父を持つ、
抜群なセンスと強さを兼ねた戦士。東方の忍でもあり
寡黙ながら心技体と美貌に優れた盗賊。
魔王ラーヴァナとの決戦は佳境に入り、その結末とは……?

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◆前スレ(その31)
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7 名前:NIPPERがお送りします(東海) [sage] 投稿日:2011/09/12(月) 20:33:38.98 ID:QY+FgCbAO
>>1乙

魔王は知恵付けずに単純にぶつかってきたほうが強い気がしなくもない

シンプルな敵こそヤバいって聞仲が言われてた


8 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/12(月) 21:21:30.27 ID:/NzSeTRDO
>>1乙
そういや詩人とかいたよな、あれってまだ謎のままだよね?


9 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/12(月) 22:25:22.71 ID:UOno1lh1o
おつ
やっぱり戦士が主人公だったのか


10 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/12(月) 22:38:11.94 ID:ta7TbLbfo
>>7
確かにあの機動力で単身突撃された日には一瞬でやられそうだな
ただ華麗な進軍とか行動を自ら制限してしまうのが魔族なんだろうからそういう事はないんだろうな


11 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/12(月) 23:00:20.78 ID:JGzhAdtBo
>>7
人間ごときを戦闘相手と考える様な魔王はいなそう(好戦的だったパズスがそうかもしれないけど)
ちまちました戦闘なんかせずに、圧倒的な力で殲滅しようとしたアンラ・マンユが
後世の歴史で見ると一番ヤバい評価されそう


12 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2011/09/13(火) 02:41:18.65 ID:MdvjdhBAO
今回の作戦は成功したこど中ボスレベルは誰も倒してないってのは怖いな


14 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:06:18.91 ID:uh0vW/N2o


大軍師「さて、射手と付加の魔法を担う者は決まりましたね」

南方参謀「あとは何が必要なの?」

大軍師「各々を運ぶ担ぎ手ですね」

南方弓長「担ぎ手? どういう事?」

大軍師「おいそれと魔王に近づけるとは思いません。遠方より射撃致します」

南方魔道長「だから、どうすんだっての」

大軍師「……上空より狙い撃ちます」

西方副司令「上空って……まさか……」

大軍師「はい。召喚獣です」

召喚士「やっぱり……っ! さっき言ってたそれくらいでも運べるって言うのは……」

大軍師「いけますよね? 3、4人であれば」

召喚士「……まぁ、多分ですけど」

戦士「んじゃ空を飛べる召喚獣も5匹必要って事か?」

大軍師「そうなります」


15 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:06:45.18 ID:uh0vW/N2o
南方司令「1人は召喚士で確定だな」

召喚士「……が、頑張ります」

青年兵「僕ももちろん行きますよ」

青龍士官「俺もです。これで3人……」

魔道士「えっと、あと2人……」

戦士「……」

同門「……何だよ」

召喚士「あ、同門さんがいるじゃないですか!!」

同門「……」

大軍師「担って頂けますか?」

同門「……」

戦士「まさかてめぇ、散々人に愚痴っといて、自分は行かねーなんてないだろうなぁ?」

同門「……ちっ、やりゃいいんだろうがよ」

召喚士「同門さん……っ」

大軍師「助かります。これであと1人」


16 名前:酉忘れてた… ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:07:26.06 ID:uh0vW/N2o
盗賊「……あやつはどうだろうか?」

魔道士「へっ?」

盗賊「……ほら、アマゾネスの」

魔道士「アマゾネスさん! そうですよ! いるじゃないですか!」

大軍師「そういえばそうですね。確かこちらに来ていると伺ってますが」

南方副司令「あぁ、火山の連中か。確かにさっき合流したな」

騎士団長「南西砦からの増援と共におるはずだ。その者が助力してくれれば……」

占い師「これで……揃うっ」

南方参謀「完璧じゃない……っ、いけるわよこれ!」

南方副司令「だな。よし、女賢者とアマゾネスと呼んできてくれ」

大軍師「あとはスグリーヴァ軍と合流出来れば問題なしですね」

バーテン「早まって出過ぎたりしなきゃいいけどな」

南方参謀「大丈夫だとは思うけど……。特に出る理由もないし」

大軍師「そうですね。念の為、考慮して動きましょうか」

召喚士「……」


17 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:08:33.30 ID:uh0vW/N2o


テクテクテクテク

南方魔道長「連れてきたぞ」

女賢者「はいは〜い♪ お呼びかしら、んふっ♪」

アマゾネス「……」

大軍師「すみません。お二方にはこれからの任務にご参加頂きたいと思いまして」

女賢者「任務?」

大軍師「はい。魔王討伐の為の任務です」

アマゾネス「……構わんが、力になれるだろうか」

魔道士「大丈夫ですよっ、アマゾネスさんなら力になれます!」

女賢者「何をすればいいの?」

大軍師は今しがた立案した内容を、2人へ説明を始める。

アマゾネス「なるほど、召喚獣を……か」

大軍師「やって頂けますか?」

女賢者「モチロンいいわよ♪ やってやろうじゃありませんか〜んふっ♪」


18 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:09:06.41 ID:uh0vW/N2o
南方副司令「おーし、それじゃメンバーは決まったな。整理すんぞ」

南方参謀「まず1番手。召喚士くん、戦士くん、魔道士ちゃんの3名」

戦士「おう」

魔道士「頑張りましょうっ!」

召喚士「ええ!」

南方参謀「2番手はバーテンさん、双子姉妹、あとは……アマゾネスさん」

双子姉妹「宜しくお願い致しますわっ、アマゾネスさん」

バーテン「何だお前ら、知り合いなのか?」

アマゾネス「ん、まぁ。本国では王宮で世話になってるからな」

南方参謀「3番手、弓使いちゃんに幼女ちゃん、女賢者ちゃんと……同門くん」

同門「!?」

南方副司令「不満か?」

同門「……いや、別に」

南方参謀「4番手は弓将軍、マジシャンさん、白馬騎士さん、青年兵」

青年兵「畏まりました」


19 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:09:37.95 ID:uh0vW/N2o
南方参謀「最後5番手は南方弓長、南方魔道長、西方魔道長に青龍士官ね」

南方弓長「宜しくね」

青龍士官「はっ。こちらこそ」

西方魔道長「難儀な事になっちまったねぇ」

南方魔道長「やるしかねぇさ。それ以外の道はねぇんだからな」

大軍師「以上の面々は、討伐隊として別行動と致します」

西方参謀「動くなら早い方がいい。宵の闇い紛れるも良しだな」

大軍師「ですね」

騎士団長「しかし直にラーヴァナの城を目指すのも危険ではないか?」

大軍師「はい。スグリーヴァ様の城を経由するが良いかと思います」

南方参謀「どうせあっちにもキーパーソンはいるんだし、丁度良いんじゃないかしら」

大軍師「先に作戦を伝える必要もありますので、朱雀先生、青年兵殿、同門殿」

召喚士「……?」

大軍師「後ほど、ちょっとお願いします」

青年兵「は、はぁ……」


20 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:10:11.23 ID:uh0vW/N2o
大軍師「それ以外の方々は、この町を拠点に防衛線となります」

南方司令「攻め入らんのか?」

大軍師「どうせ明日以降は向こうから来てくれますよ」

西方魔道士長「物騒な事をさらっと言うもんじゃないよ全く」

盗賊「……あ、あの」

大軍師「ああ、そうそう。盗賊さんなど一部の方には、討伐対の護衛を務めて頂きますので」

盗賊「っ!!」

魔道士「みんな一緒だ! 良かったですね、盗賊さんっ!」

盗賊「う、うん……っ」

大軍師「それでは以上、何も無ければ深夜に行動を開始致します」

南方参謀「下準備や仮眠取ったりしておいてね。明日以降はかなりハードになるわよ」

南方副司令「では解散。不明な点などあれば都度、確認してくれ」

ガタガタッ…ザザッ

光明が見えたかのように思える作戦会議であったが、一同の表情に笑顔は見られない。

それ程までに、今回の戦いは過去のものと比較しても異様な状態であった。


21 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:10:53.06 ID:uh0vW/N2o
大軍師「見事な編制でしたね。流石です」

南方参謀「まぁ半ば、適当だけれどね」

テクテクテク

召喚士「あの、大軍師さん」

大軍師「ああこれはすみません。実はお三方には先立ってスグリーヴァ様の城へ向かって貰おうかと」

青年兵「我らがですか?」

大軍師「はい」

同門「……」

召喚士「さっき決定した内容を伝えればいいんですか?」

大軍師「はい。それと後続の為に、魔物が居ないかなどの偵察も念の為」

青年兵「畏まりました。何かあればすぐにお知らせ致します」

大軍師「現地でもまだ動きがあるようでしたら、援軍にもなりますしね。ふふっ」

同門「んで、行きゃいいんだよ」

大軍師「お任せ致しますよ。準備が整い次第、3人で向かって下さい」

召喚士「……分かりました」


22 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:11:52.26 ID:uh0vW/N2o


カチャッ

南方司令「様子はどうだ?」

プリースト兵「とてもじゃないですが、良いなどとは言えませんね」

西方司令「総司令……っ」

衛生兵「おそらく、全治は1ヶ月程度は必要とするかと」

南方司令「1ヶ月もか!?」

衛生兵「司令だからと踏んでですよ。常人ならば3ヶ月いや、半年は必要かも……」

西方司令「もう駄目だ……終わったあぁ!!」

南方司令「……とにかく、最善を尽くしてくれ。今回は我らが踏ん張るしかないな」

西方司令「わ、私もおおぉぉ!?」

テクテクテク…パタン

天才「……へっ」

プリースト兵「ん? 今……笑わなかったか?」

衛生兵「気のせいだろ。重傷だぞ?」


23 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:12:30.57 ID:uh0vW/N2o
テクテクテクテク

バーテン「おう、司令は?」

南方司令「全治1ヶ月だそうだ」

マジシャン「おいおい。人の事引っ張り出しておいて、自分はベッドインかよ」

バーテン「全く、困ったもんだ」

南方参謀「はいはーい、ここは禁煙よ〜。タバコ吸うなら外行って頂戴っ!」

バーテン「……厳しい時代になったもんだな」

マジシャン「全くです事」

スタスタスタ…シュボッ

バーテン「はぁ〜うめぇ〜」

マジシャン「こうしてまた、タバコ吸えるとは感謝だなぁ……ハッハ!」

ザッザッザ

バーテン「!?」

マジシャン「おいおい、今日は同窓会かぁ?」

戦士父「何だ、来ていたのか」


24 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:13:21.60 ID:uh0vW/N2o
バーテン「俺らは正式なお呼ばれ組だよ。お前こそ何してんだこんな所で」

戦士父「届け物をしに来ただけさ」

バーテン「届け物? あぁ、ゾディアック……見つかったのか」

戦士父「まぁな」

マジシャン「見ない間に、随分とボロボロになったもんだなぁ」

戦士父「お前こそ、人の事言えんだろ」

マジシャン「ハッハ! 確かにな!」

バーテン「お前も戦うのか?」

戦士父「いや。俺の仕事はもう終わったよ」

バーテン「そうかい。そりゃご苦労さん」

戦士父「……」

スッ…ザッザッザッ…

バーテン「……なぁ、たまには店に来いよ」

戦士父は振り向く事なく、左腕だけ頭上にかざし、その場を後にした。

無言の2人の手元から、煙草の煙がゆらゆらと暗闇の中へと消えていた。


25 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:13:53.63 ID:uh0vW/N2o
〜スグリーヴァの城〜

ガーゴイル「クソォーッ! イテェよー!」

トロル「ギャーギャー騒ぐナ、大した傷じゃないだろうがヨ!」

テクテクテク

マーマン「怪我したラクシャーサ、全員運び終えたみてーだぞ」

ハヌマーン「そうか」

マーマン「オークは?」

ハヌマーン「まだ意識は戻らぬようだ」

マーマン「……無茶しやがって……ッ」

テクテクテク

法師「怪我人はこれで全てですか? 手の空いている者は手当ての手伝いを」

錦将軍「手当てって言ってもよ、人間と一緒いいのか? 勝手が分からんぜ」

弓将軍「まさか魔物の手当てをする事になろうとはのぅ。数奇なものじゃ……ほっほ」

剣士「白馬騎士様っ!!」

白馬騎士「どうしました?」


26 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:14:33.99 ID:uh0vW/N2o
タッタッタッタ

番長「周囲の魔物は全て追い払ったでゴワスよ」

親衛隊長「我らのハンドにかかればノープロブレム!」

白馬騎士「良かった。お見事です」

剣士「どうやら華国方面への進軍も防げたようですね」

白馬騎士「ええ。これで後顧の憂いは絶ちました」

弓使い「でも……スグリーヴァ様は……」

幼女「……っ」

ハヌマーン「……」

マーマン「まだ死んだと決まったわけじゃねーだろ!」

剣士「マーマン……」

マーマン「一時的なモンかもしれねぇ。諦めたらそこで終わりだろ」

ハヌマーン「マーマンの申す通りだな。それにまだ肝心の敵が残っておる」

兄者「ラーヴァナか」

白馬騎士「魔王を討つ事こそが今回の目的なのですからね」


27 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:15:11.05 ID:uh0vW/N2o
弟者「しっかし、この先どう展開するんだ?」

錦将軍「こっちの手数だけじゃあどうにもならんかもしんねーぞ?」

剣士「確かに。敵の本拠地まで攻め入る事は出来ても決定打に欠けるようでは……」

白馬騎士「南方軍本隊が何とかしてくれますよ」

兄者「まぁ、彼らに頼りきるのは不本意ではあるが、どうしようもないしな」

マーマン「……俺は……行くぞ」

弓使い「行くってどこに……」

マーマン「このままで終われるかよっ、せめて魔王に一撃食らわしてやるぜ」

ゴブリン「そうだそうだ!」

オーガ「フガアァ!!」

ラクシャーサ「行くのか? そんなら俺達が案内すんぜ」

マーマン「何っ!? マジかよ!!」

ハヌマーン「落ち着け。まだ敵の動きはおろか、味方の動きも分からぬのだ」

マーマン「んな事言ってる場合かよ」

ハヌマーン「お主が申した事であろう」


28 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:16:00.93 ID:uh0vW/N2o
マーマン「!?」

ハヌマーン「スグリーヴァ様が命を賭して守って頂いた身だ。無駄にするでない」

マーマン「……」

法師「ハヌマーンの申す通りですよ。軽率な行動は意に反します」

マーマン「……分かったよ」

剣士「新しい仲間も増えたんだし、大丈夫! みんなと合流すればうまくいくよ!」

ラクシャーサ「仲間!? ち、ちげーよ俺らは……」

トロル「何だよ仲間じゃねーのカ? じゃあ殺スゾ!」

弓使い「ちょっと物騒ねぇ。照れてるのよ、ねぇ?」

ラクシャーサ「照れてるって何だよ!」

幼女「魔物って不器用……っていうか、極端?」

剣士「はは……っ、きっと純粋なんじゃないかな?」

白馬騎士「裏切ってしまったからには戻れまい。協力はして貰うぞ?」

ラクシャーサ「……道案内くらいは出来る。あとは……知らん」

白馬騎士「十分だ。それでいい、共に戦おう」


29 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 17:16:36.14 ID:uh0vW/N2o
南方軍とラーヴァナ軍の激突から丸3日。水面下での作戦が遂行されるに反し、

戦場はそれを感じさせぬ程、至って静寂なものであった。

やや残暑の残る中、南からの風が夜間においても温さを運び、

何とも言えぬまとわりついたような空気が不安を掻き立てる。

ここまで魔王軍の被害、おおよそ7万程度に対し、人間側の被害は数百名程度。

しかし全兵力で比較すれば、南方の増援など全てを含めても8万に届くかという数字。

そして魔王軍は未だに30数万の兵力を抱えている。

勝利条件は魔王ラーヴァナの殲滅。これ以外にはない。

果たして明日以降、両軍合間見える大戦の行く末はどんな結果を描くのであろうか……。



〜第五十一部、完〜



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