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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その16
- 1 名前:GEPPERがお送りします []
投稿日:2010/06/17(木) 23:46:54.40 ID:N4RrjH6o
┏━ ノ ー‐ j ji |l| _,,,,,_ ji ji i i! ,_,,xz .|l| |l| ┃
┃ -イ.ー┬‐ | ーチ‐ || |! ーナ ̄| ト-、 | |! / || || ┃
┃. │ _| レ _ノ `"⌒) o ,__,,」 ノ´ 、ノ .| 丿 /^\ .o .o ━┛
. ̄
――かつて、人間と魔族が共存し、争いを繰り広げていた時代…
幻獣を召喚し魔物を倒す者がいた…。
名を「召喚士」…。後に「救世主」と呼ばれる者である…。
――かもしれない…。
〜前回までのあらすじ〜
朱雀先生の称号を受け継ぎ、五つ目の属性を求める召喚士…。、
パーティー仲間の強くて頼れる二枚目の戦士、いつも明るく笑顔が
可愛い魔道士。スタイル抜群ツンデレな盗賊と冒険を続けていく。
結成から一年余り…。彼らに待ち受ける新たな試練とは…?
◆7xまとめ様(いつもありがとうございます)
http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/summoner_ike_Cockatrice.html
◆キャラクター人気投票所(ありがとうございます!)
http://vote3.ziyu.net/html/cocka.html
◆専用あぷろだ(絵の支援など大変ありがたいそうです!)
http://ux.getuploader.com/cockatrice/
◆前スレ(その15)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1274882847/
◆過去ログ(その1〜14)
(ry
- 8 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/18(金) 05:06:35.75 ID:92KAOUSO
>>1乙〜
>>1に書かれてる前回までのあらすじ変わってる事に今気づいたwwwwいつからだったんだろうwwwwww
- 10 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:50:09.12 ID:F70mJNgo
ゴソッ…
戦士「……ん、もう夜明けか」
漁師「おう、起こしてしまったかの…?」
戦士「おはようっす…。……それ、なんすか?」
漁師「漁に使う網じゃよ。出る前に最終確認しておかないと…っな!」
そう話しながら、漁師は網の端を力強く引っ張る。
漁師「はぁー、近頃はめっきり力も衰えて……」
戦士「どれ、貸してみ。……ふんっ!」
グイッ
漁師「おぉ、流石じゃの!」
戦士「これぐらい朝飯前……」
グキュルルウウゥゥ…
戦士「お…っと…」
漁師「わはははっ!確かに朝飯前じゃったな!食べるとするか!」
戦士「……お言葉に甘えて!」
- 11 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:50:46.04 ID:F70mJNgo
…
戦士「…うっめぇ!!」
漁師「獲れたてはもっと美味いぞ?」
戦士「マジすか!?やっぱ新鮮な魚はいいわぁ…!」
漁師「じゃろ…?漁師になれば毎日食えるぞい?」
戦士「うーん…。それもいいかもなぁ……」
漁師「…そうじゃそうじゃ!」
戦士「でも、すまんな…。まだちょーっとやる事あんだわ」
漁師「そうか……。それは残念じゃの…」
戦士「……ごっそさん。美味かったっす!」
漁師「そいつは何より…。おっと、もうこんな時間か…」
戦士「そろそろ……」
漁師「うむ。漁に出るぞい」
戦士「おっす!準備は出来てるぜっ!!」
ニンマリと笑顔を見せ、二人は子供のように笑う。
- 12 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:51:30.28 ID:F70mJNgo
テクテクテク…
漁師「この船じゃ。ボロですまんのぉ…」
戦士「そうか?いい船じゃねーか…!」
漁師「お世辞でも嬉しいのぅ…。さぁて、出航じゃ!」
戦士「俺が漕ぐぜ…任しておきなっ!」
戦士は櫂を勢いよく海中へ突き刺し、、目一杯に船を漕ぐ。
漁師「まずはこのまま潮の流れにのって西進じゃ!」
戦士「おう!」
漁師は網を勢いよく海面へ放り、それを船の後方へ結びつける。
漁師「流れに乗ったら帆を張るぞい!」
戦士「了解っ!!それまでは…しっかり漕ぐぜ!」
漁師「頼もしいわいっ!わっははは!!」
戦士「体力だけには自信があるからなっ!」
漁師「頑張れ頑張れ!その意気じゃ!わははは!」
笑い声とともに、船はゆっくりとその進路を西へと進める。
- 13 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:52:23.95 ID:F70mJNgo
〜本国〜
路地裏の小さなホテルの前、青年兵が人を避けるように立っている。
テクテク…タッタッタ…
ウィッチ「おはようございます」
青年兵「おはようございます。…これを」
青年兵は顔をフード付のローブをウィッチへ手渡す。
青年兵「フードを被れば顔が隠せる…。念のために…」
ウィッチ「は、はいでございます!」
ゴソゴソッ…ズボッ
青年兵「よし…行こう!」
ウィッチ「は、はいでございます!」
タッタッタッタッタ…
ウィッチ「あの…昨日はどちらへ?」
青年兵「買い出しと…自分の家へ戻ってたけど…何で?」
ウィッチ「いえ…っ、ちょっと心配で……」
- 14 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:52:57.47 ID:F70mJNgo
青年兵「…ありがとう。大丈夫だから」
ウィッチ「……」
青年兵「君は何も気にする事はないから。信じて」
ウィッチ「はいでございます…!」
青年兵「ここを曲がれば…王宮の裏口……」
タッタッタッタッタ
青年兵「ご苦労様です!」
門兵「おう。…ん?誰だ?」
青年兵「殿下へ推薦しようかと思いまして…」
門兵「ああ…。例の本国召喚隊を新設ってアレか…?」
青年兵「はい!」
門兵「そいつはご苦労さん。頑張れよ!」
青年兵「ありがとうございます!…さぁ、こちらです」
ウィッチ「ありがとうございます」
門兵「……女…?」
- 15 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:53:28.79 ID:F70mJNgo
〜王宮内〜
青年兵「もう大丈夫。脱いでいいよ」
ウィッチ「はいでございます…!」
ヌギヌギッ…
青年兵「お父上は経済機関だったよね?」
ウィッチ「ええ…でございます」
青年兵「王宮で顔を会わせる事はなさそうだな…」
ウィッチ「そ、そうでございますね…」
青年兵「それに…この時間なら人も少な……」
テクテクテク…
エリート「……ん?」
青年兵「…!?」
通路の正面より資料を読みふけりながら歩いてくるエリート。
その姿を見て青年兵は声も上げず目を丸くする。
エリート「どうしたんだ…?こんな時間……」
- 16 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:54:08.06 ID:F70mJNgo
通路の正面より女性を連れて歩いてきた青年兵。
その姿を見てエリートは言葉途中に目を丸くする。
青年兵「エリート様っ!こ、こちらへ…!」
青年兵は慌てて横の備品室へエリートとウィッチを押し込める。
…
エリート「……成程。事情は把握した」
青年兵「何とか…なりませんかね?」
エリート「まぁ、彼の今までの功績や…背景を考えれば……」
ウィッチ「……」
エリート「免罪とまではいかなくとも…。しかし……」
エリートはウィッチの顔をちらりと見る。
エリート「お父上は確か…経済機関の次官…だよね?」
ウィッチ「そう…でございます」
青年兵「次官!?」
エリート「……ちょっと…骨が折れるかもしれないね…」
- 17 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:54:56.52 ID:F70mJNgo
〜国王の寝室〜
右大臣「……」
皇太子「では、私の一存で構わない、という事で良いのですね?」
国王「ああ……。そちに任せる」
皇太子「…畏まりました」
国王「頼むぞ…ごほっ…ごほ!」
皇太子「はっ」
コンコン…
右大臣「何だ?」
親衛隊「殿下、エリート様がお越しになられました」
皇太子「分かった。私の部屋で待て、と伝えてくれ」
親衛隊「ははっ!!」
皇太子「それでは…失礼致します」
カツカツカツ…
国王「……」
- 18 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:56:22.63 ID:F70mJNgo
ガチャッ…
皇太子「やぁ、おはよう。待たせてしまったかな?」
エリート「いえ、大丈夫です」
青年兵「……」
エリートと青年兵に続き、ウィッチも慌てて敬礼する。
皇太子「おや…?青年兵も一緒か。それで…そちらの方は?」
エリート「経済次官の次女であらせられます」
皇太子「おぉ、そうであったか」
ウィッチ「ウィッチ…と申しますでございますっ」
皇太子「これはご丁寧に…。それで…何かあるんだろう?」
青年兵「はっ。実は…ですね……」
青年兵は経緯を事細かに、殿下へと伝える。
皇太子「……それはまた…厄介だね」
青年兵「はい…」
ウィッチ「あ、あのっ…戦士様は悪くないのでございます!」
- 19 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:57:22.01 ID:F70mJNgo
皇太子「まぁそれは分かるのだが…手を出してしまったのはなぁ…」
エリート「無罪…というわけにはいかないでしょう…」
ウィッチ「罪なら私が受けるでございます!どうか戦士様を…っ!」
青年兵「…いかが致しましょう?」
皇太子「それで…今、彼はどこに?」
青年兵「ひとまずは西方に……」
エリート「西方!?」
皇太子「……そうか」
青年兵「あの…何か…?」
エリート「ちょっと話を変えるよ。実は今…西方との同盟に動いておるのだ」
青年兵「な、なんと…!?」
皇太子「ところが厄介な事になっててね…。はは…」
エリート「西方からの条件が厳しいんだ…」
青年兵「あの…それって一体……」
皇太子「三日月島をよこせ、と言ってきている…」
- 20 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:58:04.27 ID:F70mJNgo
青年兵「…!!」
エリ−ト「三日月島には西方司令もあるし…何より……」
皇太子「今後の魔王討伐における重要拠点の一つだからね…」
エリート「どうするおつもりですか…?」
皇太子「父上にも確認は取ったが、私に一存するそうだ」
エリート「…と、言う事は…!?」
皇太子「ああ。当初の予定通り…北半分を明け渡す、という事でいく」
エリート「後は西方が納得するかどうか……」
皇太子「なに、納得させるさ。何が何でもな…」
エリート「戦士氏の件は一度預かるとしよう。しばし待て」
青年兵「はっ!お願い致します!」
皇太子「丁度いい機会だ。君らも同行するといい」
青年兵「……?」
エリート「近いうちに三日月島へ向かう」
皇太子「国軍本部へは既に護衛の依頼を出してある。整い次第出発するぞ!」
- 21 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:58:51.71 ID:F70mJNgo
〜海峡〜
召喚士「おはようございます」
隊長「おーう。体調はどうだ?」
召喚士「お陰様で…もう問題ありません」
副隊長「それは良かったです…。ははっ…!」
将軍「夜間中も警備に当たっていたが…特に動きはなかったな」
女隊員「やっぱり森の中以外は襲ってこないんスかね?」
サモナー「その事について…宜しいでしょうか?」
隊長「…あん?」
召喚士「召喚獣を呼んで、昨日の状況を伺ってみようかと…」
男隊員「おぉ!そりゃいいなっ!ギャハハ!!」
召喚士「それでは早速、外へ……」
テクテクテク…
魔道士「おはようございますっ!」
盗賊「……タイミング…悪かった?」
- 22 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 17:59:42.22 ID:F70mJNgo
…
召喚士「俺一人で大丈夫ですから」
サモナー「……すまない」
召喚士「…行けっ!コカトリス!!」
シュイィン…
女隊員「おぉ!凄いッス!!」
副隊長「これが…朱雀先生の…コカトリスか…!」
召喚士「コカトリス…昨日は…」
コカトリス「…召喚士」
召喚士「まさか一撃とはね…ははっ。もっと精進しないとね…」
コカトリス「いや…お主の魔力はなかなかのものであった。しかし…」
盗賊「……」
コカトリス「相手がそれ以上に…強かった」
サモナー「…ええ」
召喚士「相手は何者…?」
- 23 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 18:00:57.97 ID:F70mJNgo
コカトリス「初見だ。見た事もない…」
隊長「一撃だったのか?」
コカトリス「ああ。私とした事が剣で一閃さ」
副隊長「……やはり相当のものですね」
将軍「……ふぅむ」
タッタッタッタッタ…
伝令「本部より急ぎ申し伝えます!!」
将軍「伝令…?何事か?」
伝令「特殊遊撃強襲隊、任務完了次第…至急、戻られるようにと!」
男隊員「はぁ!?」
女隊員「また任務ッスかぁ?」
隊長「お次は何だい?」
伝令「皇太子殿下、三日月島への護衛であります!」
将軍「殿下が…!?」
召喚士「……」
- 24 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 18:06:06.65 ID:F70mJNgo
隊長「あーくそっ!人使い荒れぇな!!」
副隊長「まぁまぁ、仕方ないですよ…」
女隊員「それじゃあ戻るッスか?」
隊長「1時間だ」
男隊員「げっ!」
召喚士「……?」
隊長「1時間で支度しろ!んで、ここに集合!いいな!」
魔道士「わ、私達もですか…?」
隊長「当ったり前だろ!!おら、早くしろよ!」
テクテクテク…
女隊員「うへぇ…参ったッスね……」
将軍「こちらは急ぎ、馬を用意しておこう」
召喚士「俺らも…行きましょうか…」
盗賊「…うん」
一同は苦笑し、足早に自室へと戻っていった。
- 25 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/18(金) 18:08:57.11 ID:xNPTdlQo
なるほど、3箇所同時進行かと思ったらここで合流させるんだ
- 26 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/06/18(金) 18:14:57.27 ID:F70mJNgo
こんばんは!前スレにチョロっとオマケも投下しました!
たまに短編書くと息抜きになりますね!感謝です!
週末で明日も早起きじゃないから、今日はこの後も投下出来そうです!
同一IDも…それでは失礼します!ありがとうございました!ノシ
- 28 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/18(金) 18:45:30.62 ID:qjcfBdIP
しかしだ、人類社会の存亡に関わるというのに同盟の条件に
自国の益にしかならないような領土問題を持ち出す国主が信用されると思うのかねぇ?
これは王子の失点じゃね?
- 29 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/18(金) 19:00:10.79 ID:xNPTdlQo
>>28
西側からしたら自国の益になりまくりじゃん
上に立つ者は広く長い目で見る必要があるしね
魔王を封印した後、島の領土があるなしでは格段に経済水域などなどに差が出るしね
また、両国の関係をイーブンに保つこともできる
結局どちらも同盟を組むつもりなんだから、どこまで好条件をひっぱれるかが腕の見せ所
- 30 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/18(金) 19:09:06.30 ID:qjcfBdIP
いや、西側のことを言ってるわけよ
好条件を出させたはいいけど、そんな条件を出すような国を
土壇場で信じられるか?ってこと
王子を若いけど強かなヤツと印象付けられたかもしれないけど
同時に油断のならないヤツとも思わせた
三日月島に住民が居るのかどうかでまた変わってくるけど
- 34 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/18(金) 21:02:06.78 ID:t1lBcYso
隊長コカトリスと普通に会話してたけど
- 36 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/19(土) 00:44:12.07 ID:V0U2.ESO
特殊遊撃強襲隊だし
それに召喚獣と話せる事は色んな事件を通じて周知されたんじゃね?
- 39 名前: ◆1otsuV0WFc [] 投稿日:2010/06/19(土) 02:43:26.37 ID:lMGEZHgo
〜西方、海上〜
漁師「さてと……」
戦士「ん…?」
漁師「これか?見ての通りじゃよ」
戦士「竿…。釣りか」
漁師「そうじゃ。イキのいい大物はコイツで釣り上げるに限る!」
戦士「ほほう」
漁師「お前さんもやってるかね?」
戦士「いいのか!?……是非!」
漁師「どれ…勝負といこうかのぉ…!」
戦士「望むところだ!!」
漁師の差し出す竿を受け取り、戦士はそれを一気に振り上げる。
ヒュッ………チャポッ
漁師「お手並み拝見じゃ…!」
戦士「へっへっへ!」
- 40 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/19(土) 02:43:55.64 ID:lMGEZHgo
…
戦士「…………」
漁師「……むんっ!」
グイッ……バシャッ!!
漁師「ひょっ!これで四匹目…!!」
戦士「……ぬぅ」
漁師「お前さんは……まだ釣れてないのか?」
戦士「…うるさい!これからだ!」
漁師「わっははは!期待しようかのぉ…!」
ピクッ
戦士「きたああぁぁ!!」
グイッ…ザバァ……
戦士「……長靴。これまたベタな……っ」
漁師「わははは!大物大物っ!」
戦士「ぐ…っ!」
- 41 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/19(土) 02:45:26.62 ID:lMGEZHgo
…
戦士「ジーサン、あれは何だい?」
戦士は対岸を指差し、漁師に問いかける。
漁師「ありゃあ三日月島じゃな…」
戦士「三日月島……」
漁師「古くはなーんにもあい無人島じゃったが、今は国軍の要塞がある」
戦士「ほう…!」
漁師「資源が豊富なんじゃと…。まぁワシらには関係のない話じゃ…」
戦士「……そっか」
漁師「そろそろ潮の流れが変わる。帆を張って北上するぞい」
戦士「おっしゃ!」
漁師「北へ登れば…直接西国じゃ」
戦士「おぉ…!」
漁師「さぁ…もう一息頑張ろうかの」
戦士「おっす!」
- 42 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/19(土) 02:46:05.05 ID:lMGEZHgo
〜海峡〜
将軍「では、君らも気を付けてな」
召喚士「はい。ありがとうございます」
サモナー「……また…来ます」
魔道士「サモナーさん……」
盗賊「……」
隊長「おら、行くぞ?」
召喚士「はいっ!」
女隊員「途中の駅で馬を変えて…思いっきりすっ飛ばすッスよぉ」
男隊員「強行軍かよ…たまんねぇな!ヒャハハ!」
副隊長「決して油断は出来ませんので…。くれぐれもお気をつけて…」
将軍「うむ…分かっておる」
隊長「おっし…そんじゃあ出発!目標は本国…!」
魔道士「はいっ!」
召喚士「……三日月島…か」
- 43 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/19(土) 02:47:06.22 ID:lMGEZHgo
〜西国〜
漁師「ほれっ、見えてきたぞ!西国じゃ…!」
戦士「おぉ…っ、本当に着いた……!」
漁師「さてここでお別れじゃな…」
戦士「ジーサン…本当にありがとう!」
漁師「なぁに…こっちこそ助か……」
グイッ…グイッ…
漁師「お前さんの竿…!?引いておるぞ!?」
戦士「…!?本当だ…!このやろっ!!」
ググッ……ザバアアァァッ!!
戦士「お……おおぉぉ!?」
漁師「コイツは……とんだ大物じゃ…っ!!」
戦士「…やった…っ!最後の最後で…!!」
漁師「…わっはは!ワシの負けじゃ…いい手土産を貰ったわい!」
戦士「はははっ!!恩返し出来て良かったぜ!!」
- 44 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/19(土) 02:49:05.62 ID:lMGEZHgo
テクテク…ストッ…
戦士「じゃあ…元気で…!」
漁師「お前さんもな、頑張ってな」
戦士「おうっ!長生きしてくれよっ?」
漁師「もちろんじゃ…!またの…!」
漁師は手を振り、船をゆっくりと漕ぎ出す。
戦士「また…必ず!」
戦士は小さくなる船をじっと見つめ、やがてその背を向け、歩きだした。
ザッザッザ…
戦士「さーて…話が分かりそうなのは…と」
門兵「……?」
戦士「えーと…。神官さんを……」
門兵「…戦士…先生でいらっしゃいますか…?」
戦士「先生…?いや、まぁ…いかにも戦士だが…」
門兵「…や、やはり!!」
- 45 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/06/19(土) 02:56:36.42 ID:lMGEZHgo
門兵は紅潮した顔で王宮内へと走り去っていく。
タッタッタッタッタ…
戦士「……何だ?」
タッタッタッタッタ…
戦士「あ、帰ってきた…」
門兵「さぁ、どうぞ!!」
戦士「……は、はぁ」
テクテクテク…
剣兵「おぉ…戦士さんだぞっ!」
衛兵「戦士先生!ご無沙汰しております!!」
門兵「以前稽古をつけて頂いた時から、我らにとっては先生なのですよっ!」
戦士「教えたっつっても…そんなたかが半日程度…」
門兵「いえいえっ!それでも内容は十二分に濃密なものでしたから…!」
戦士「そっか……」
戦士は照れ臭そうに頬を掻いた。
- 50 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/19(土) 03:15:11.68 ID:ybUlh3UP
今度は竿士になるフラグか・・・おのれ戦士!
- 51 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/06/19(土) 03:15:58.32 ID:cGWXWxso
>>50
竿士ってなんかエロいな…
- 53 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/06/19(土) 03:41:13.13 ID:lMGEZHgo
あれ…見れないですか?多分html化されてて見れると思いますよ!
>>28-30
それぞれの思惑は多々あると思うのですが、
一番は魔王討伐に対しての価値観ですかね…
本国としては数年以内にケリをつけたいので何が何でも他国の協力を得たい。
しかし西国としては軽視しており、そこまでの重要性を感じていない。
なぜなら魔王は討伐せずとも、現在において存亡までの危機がないからです
もし魔王が人類を滅ぼそうとしいているなら、既にしているのではないか、と…
もっと厳密な話になると…・
本国から見た西方は、小国連合から成り立つ弱小の存在であったが、
近年では西国が台頭し、徐々に力を付け大国と化している。
ようやく足りえる存在が出来たので、何としても協力を得たい。
西国から見れば、ようやく本国と対等の立場に並べる国力を付けてきた。
しかしここで下手に出ては今までと何ら立場が変わる事はない。
あくまで対等かそれ以上の付加を持たせる同盟でなければ意味がない。
多分政治的な背景はこんな感じかと…
その上で神官や皇太子、大軍師や司令官の思惑が左右ているのかなぁ
まぁメインは王子のワガママかと思いますが…
>>34
隊長はあんな感じの性格なので、国軍の中でも異質な部類の人だと思います
長々とすみません。でも色々な意見を頂けると大変ありがたいです!感謝!
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