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少女「貴方のための娼館へようこそ。存分にお楽しみくださいませ」
664 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:12:29.51 ID:mIyY4HSw0
今までの五日間を思い返す
目の前の光景はそれはもうひどいものであったが、心を打ち砕くものだったが
それでも止まればどうしようもないことは事実

単語を抽出……
たくさんのものがまぎれていた五日間の中で、なにかおかしなものはなかったか

男(おかしなもの……イレギュラー。……助言……!)

男(え、えっと、その話は、仏の顔は、三度で……。三度目で仏はいなくなって鬼がくるんだ)

男(鬼とつながるものはなんだ……鬼とつながるもの……)

男(鬼は黄泉の世界の住人だから……あッ! 河原ッ!)

男(そう、そうだ、三途の川の河原、賽の河原ッ! ここに鬼がいる!)

男(鬼が来て困るのは……)

男(……子供……ッ! 積み石をする子供!!)

男(親より先に死んだことを詫びて、子供たちは石を積む……たしか、ケアン)

男(でも、石を積んでも積んでも、……完成する前に鬼に壊される……!!)

男(積み石……、ああ、あった。あったぞ……!)


665 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:13:39.88 ID:Z+6x7JZ50
この男パねえな


670 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:16:11.65 ID:kvjCQo2w0
マジパネェwww


673 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:17:15.73 ID:YVRRT5Ju0
頭冴え過ぎwwww


674 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:18:02.90 ID:Sp+Lq8VF0
保守間隔落とそうぜ


676 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:22:06.43 ID:mIyY4HSw0
口の中に鉄の味を感じる
集中しすぎて、気づかぬうちに唇を噛み切っていたようだ

少女「あら、どうするのですか?」

俺は答えず、自分の辿った道を戻る

少女「……まあ。……ふふ、前よりは少し、早いわね」

俺は扉に手をかける

少女「さて、このペースならどれだけ引き継げるのか……」

俺は悪魔に耳を貸すまいと、扉を思いっきりしめてやった

すぐに風除室を抜けて、端を渡る
遮られたら、などとおもったがそれは愚考
わたりきり扉を開いて風除室。そして館へと戻る

出入り口に設置されたそれ
二つ積まれ、一つが落ちている石の飾りの前へ立つ


678 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:22:52.68 ID:1hzWw1Ks0
そういえばvipって寝取られ的なの苦手な人多い希ガス
それとおまいら減速しようぜww


679 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:25:02.46 ID:Alq8IlPI0
>>676
石を全部積み上げたら鬼が来るのか!


682 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:28:10.81 ID:mIyY4HSw0
男(一度積まれているのか……?)

積み石は誰かが二つの石を重ねなければ、ただの石でしかない
ということは、こうして積み石となっているということはつまり、誰かが積んだのだ

男(……これも何かの暗示か?)

考える

男(そういえば、助言……。仏がいなくなれば云々のところはなんとなく理解できるが、“三回”というワードがまだつながらない)

男(そう、これは二回までならゆるされるということで……)

男(それを俺に助言として話したと言う事は、俺は何か二回まで許されるとも考えられる……?)

男(……あ、ああああ!)

俺はたどり着く
鬼が来るのは仏がいなくなってから
ということは、仏は積み石をする誰かを見守っているとなる
そしてこの積み石はすでにいちど積まれていて……

男(いや、まさか、そんな)

俺が、積んだ、のか……?


683 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:31:03.12 ID:yxGD0rVVO
まさかのエンドレスエイト


684 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:31:12.75 ID:I164FP/M0
一度バッドエンド経験済みかよ

まじひぐらし


685 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:32:44.78 ID:w7UnM6lr0
ちょっと誰か頭良い奴生理してくれ
積み石に一回失敗してるということなのかこれ?


686 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:34:02.07 ID:1hzWw1Ks0
話進めば分かるんじゃない?


689 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/22(火) 00:35:21.09 ID:1nL5ov790
積み石が何を意味するのかがまだ分からんから失敗かどうかは


690 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/22(火) 00:35:55.78 ID:6q9LtCuaI
>>685疑問が沸くのはわかるが
質問は終わってから主にたっぷり聞けばいい
今は減速だ
てことで俺はもう書き込まない


691 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:36:03.38 ID:mIyY4HSw0
もちろん積んだ覚えなど無い
それがどういうワケなのかも分からない
しかしそう考えるならば、俺は既に一回を使っていることになる

男(なら……これを積むのはつまり、ラストチャンス……)

男(だが、何を俺は失敗したんだ……?)

全く記憶にな――あ、れ
記憶にないのに、というワード
まさにそれを体験して、何故か覚えていたことに疑問をもったような……

男(エンパイア・スタイル?)

そう、そうだ。聞いた事もない単語を覚えていて

男(そういえばあの少女、引き継ぐとか……)

それは、あ……ッ!

男(そ、そうか、分かった……!! そういうことか……!)

俺は積み石の仕組みを理解する
もちろん納得はしていない
でも、今はこれにかけるしかなかった

男(頼む……!)

そうして俺は、最後の積み石を積んだ


692 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:36:03.28 ID:rCmGCX4W0
お前らはROMという言葉を覚えて実践するべきだな


693 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:37:41.40 ID:zmBmij490
この物語は2回目つまり1回目も謎は解けたが積み石で失敗して、記憶を失った?かなんかで最初っからになってるって事じゃないの?
只今2回目しかし仏の顔は2回までだから次はない


697 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:41:13.91 ID:b6tNcslxO
書き込み控えてもらうよりお前が早く書けば解決するだろ馬鹿


699 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/22(火) 00:41:56.76 ID:Alq8IlPI0
ひぐらしのなく頃に 三途の川編


700 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/22(火) 00:42:27.46 ID:8Sbih1Js0
臭いの多すぎでございます


701 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:44:07.55 ID:mIyY4HSw0
男「娼……館……?」

少女が言った。ここは貴方のための娼館だと
なんのことかわからず、聞き返す

少女「不思議な顔をなされてますね。もしや娼館をご存知でない?」

男「……いや、それは知ってるけど……」

周りを見渡す
そこはなにやら広いホールで、豪華っぽい
左右に廊下が二本と、普通サイズの扉が一つ。それと玄関口になる大きな扉が、後ろにあった

少女「ああ、ご安心ください」

少女「当館ではどのような殿方にも満足していただけるよう、尽くせる限りの“遊び”をご用意しております」

少女「きっと貴方にも満足していただけるでしょう」

男「は、はあ」

なんか見覚えがあるなあとおもうのだが、よく分からない
疲れているのかもしれないといわれて、俺は適当に頷いた

するとなにやら元気なメイドが現れて、俺を案内してくれると言い出した
よくわからないまま俺はそれについていった


702 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/22(火) 00:44:16.15 ID:vBJzQnkR0
正直に申し上げますと、幼馴染の置かれてる状況が結構ツボだったりします


705 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:46:31.82 ID:w7UnM6lr0
時系列ループものはなんか知らんけどアツいよな


706 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:46:47.79 ID:BjWy/NSz0
お前ら黙れよ


710 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:50:14.74 ID:mIyY4HSw0
部屋は豪華で、俺はたじろぐ
なのに妙な既視感

男「な、なあ」

メイド「はい! なんでしょう!」

男「うーん。俺の事しってる?」

メイド「しってますよもちろん! お客様データは完璧です!」

男「どんな人?」

メイド「へたれです! ほら、いまも大きな部屋で尻込みしてて!」

ううん、なにか聞いてるのとずれているような

男(どっかで、みたことある気がするんだけどなあ)

男「あ、そうだ」

メイド「はい?」

男「特製ミックスジュース、とかっていうやつあったりする?」


713 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:55:30.07 ID:mIyY4HSw0
なんとなく、そんなワードが頭をよぎって聞いてみる
すると何故かメイドは顔を輝かせた

メイド「おおお、何故しってるんですか!? あります、ありますよー!」

男「あ、まじか」

やっぱり、俺の記憶のどこかしらに、この人物はいるような気がする

メイド「あ、じゃあウェルカムドリンクってことで、一杯いっちゃいます!?」

男「いっちゃいます」

メイドさんはうきうきと、ソレを取りに行く
なんか可愛い子だなーとおもった

男(いやいや何をのんきな。こんなわけの分からん場所にいるんだからさっさと帰らないと)

自分で自分をいさめる
こんな状況でゆっくりしてるほうがおかしいじゃないか

あのメイドさんが来たら、帰る事を伝えよう


714 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 01:00:26.84 ID:mIyY4HSw0
メイドさんの持ってきたその特性ミックスジュースとやらを飲む
美味しかったのでお変わりを頼んだら、結構いっぱいあるようだった

そうしていると、なんだか帰る気持ちも失せてくる
自分の部屋でくつろいでいるような、そんな感覚で、むしろ帰るというほうがおかしいんじゃないか? なんて思えてくるのだ

俺は元気なメイドさんと一応「帰る帰らないの問答」をしてから、寝ることにした

大体こういうのは、寝て醒めれば元通り
起きた時にはきっと、自分の元の部屋にいるのだ

メイド「電気けしときますねー。おやすみなさい!」

男「ああ、お休み」

そうして暖かい布団の中、ゆっくりと俺は夢の中へと落ちていった


715 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 01:01:17.96 ID:FcAy1/F8O
ドグラ・マグラは青空文庫で読めるぞ


716 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 01:08:26.99 ID:mIyY4HSw0
夢の中、俺は浮遊している感覚で――

男(……?)

自分と同じ顔をした誰かが過ごす屋敷での生活をみた

一日目は俺と同じく適当にねて
二日目は焼印を押された少女達に合って、皆とギクシャク食事して風呂はいって
――幼馴染がドライブしようといっていて――
三日目は屋敷を歩いて、皆で楽しくおやつを食べて
――幼馴染はドライブの日に予定が入ったといっていて――
四日目は遊戯室で遊んで、そのまま夜中までトランプをし通して
――幼馴染は同窓会よりもドライブでもいいかな、なんていっていて――
五日目は――

男(……)

男(……これは……、予言か……?)

男(いや……ちがう)

特製ミックスジュースとやらを飲むたびに、毎回毎回夢をみた
それは今日とて同じ

このジュースは、そう
飲むたびに、記憶を呼び戻してくれていたのだ


720 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 01:16:22.62 ID:mIyY4HSw0
目が覚めると朝

男「……」

アレだけの量の記憶をみたのはきっと、昨日の夜にあのジュースを大量にのんだからだろう

男「そう、か」

一週目の記憶は思い出せない
それは引き継げなかったと言う事だろうか

男「まだ二日目の朝……、俺は少女達とあってないから……もしかしたら」

希望は、あった
俺はすぐさま部屋を飛び出す

メイド「わっ」

扉の前に、ちょうど朝食を持ってきていたメイドがいた

男「ちょうどいい! 今、あの少女――いいや、館の主はどこにいる?」

メイド「……あら……」

メイドは驚いて面食らったような顔をした


721 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/22(火) 01:19:57.48 ID:7G/8jT2C0
解答編クルー?


723 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 01:24:15.52 ID:akoukCHwO
ラストにこれだけwktkするSS久しぶりだな
だから愛していますの人と似てるが
>>1がんばれよ


724 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 01:24:23.27 ID:mIyY4HSw0
メイド「この時間であれば……私室に」

男「ありがたい!」

俺はすぐに廊下を駆け出して、玄関ホールから階段を上り、三階の部屋へ
さすがに息がきれそうになったが、それでもおれは二つの扉を乱暴に叩く

男「いるか!」

すぐに返事が無くて、俺はすこし焦る
でもすぐに、扉は開いた

少女「あら、どうなされました?」

男「幼馴染はどうなってる!」

少女「ああ、立替人ですか。いまはたしか、システムのお勉強中です」

男「もうやめさせてくれ! おれは絶対に“ここの女を抱かない”から!!」

少女「あらあら……」

困ったように少女は笑う


725 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 01:30:41.20 ID:mIyY4HSw0
そう、少女は言っていた
「性を提供して対価をいただきます」と
二週目の俺はそれをずっと曖昧にしていた
しかし俺がそれを明確に拒否すれば――

少女「ふふ、分かりました。では、キャンセルといたしましょう」

男「ほ、ほんとうか……!」

少女「ええ。当館は性を提供して対価をいただきます」

少女「一泊泊まっておられますが、ふふ、それは迷った旅人を好意で止めてあげたようなものとしましょう」

男「い、いいのか?」

少女「ええ。当館は悪魔の館ではありませんもの」

少女「望まぬ人に無理やりサービスを提供して対価を得るなんて事、しません」

男「ああ……本当に……っ」

ありがとう、と俺は言う
ああこれで、俺の幼馴染は救われる……!


727 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/22(火) 01:32:05.66 ID:7tPDlUx/O
嫌な予感…


729 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 01:32:17.22 ID:hC8jZEdJO
まだ油断できない……っ


731 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/03/22(火) 01:33:18.14 ID:zY/cDsyT0
仏の顔も三度ってことは・・・?



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