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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その26
262 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:39:12.72 ID:GHSy577/o


魔道士「それでは、失礼致します〜」

パタン…テクテクテクテク

戦士「んで、どーすんだ?青年兵に会っていくのか?」

召喚士「…もちろん」

戦士「まぁ、そうだよな。えっと…講堂の方って言ってたっけか?」

召喚士「うん。あっちなら道も分かるし、受付にだけ許可を貰っておこうか」

四人は一旦、受付へと戻り、青年兵を訪ねる旨を伝え講堂方面へと向かった。

テクテク…ザッザッザ

召喚士「えぇと。こっちかな」

盗賊「…声が聞こえるな」

戦士「兵舎っつー事は、召喚兵の寮って事か?」

召喚士「寮もあるかもね。召喚兵の拠点ってとこかな」

魔道士「なるほど〜」

召喚士「…ん?あっちから声が聞こえる……」


263 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:39:45.88 ID:GHSy577/o
〜召喚兵舎、練兵場〜

青龍兵「だっりゃああぁぁ!!」

青龍士官「後ろから仕掛けろっ!!」

青龍兵「了解です!」

ゴウッ!!

青年兵「……」

前後左右、四方よりワームとワイバーンが青年兵を取り囲む。

その中心に立つ青年兵の頭上にはリンドブルムが一匹。

青龍士官「同時に攻めればかわされる!時間差攻撃だ!」

ババッ

青龍士官「ゴーッ!!」

青龍兵「うおおぉぉ!!」

青龍士官の掛け声えお合図に、召喚獣の群れが順番に、

一体のリンドブルムへと牙を剥き襲いかかる。

青年兵「……」


264 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:40:26.15 ID:GHSy577/o
フワッ

青年兵「……いけるっ」

リンドブルムは錐もみ状態で空中を旋回し、前方のワイバーンを潜り抜けると、

その後に続くワームらも次々に回避し、再び中央へと戻った。

青龍兵「……くっ」

青龍士官「……もう一体ずつ…召喚だっ!」

青龍兵「出でよ、ワーム!」

青龍士官「出でよ!リンドブルム!!」

シュイイィィン

青年兵「これで8体。流石にかわすには限界か」

ザザッ

青龍士官「あちらももう一匹だすつもりだぞっ」

青龍兵「召喚前に……叩くっ!」

ゴウッ!!

青年兵「出でよ、アンフィスバエナ!!」


265 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:41:04.72 ID:GHSy577/o
シュイイィィン

青龍士官「な、何だとぉ!?」

青龍兵「……くぅっ!」

青年兵「はあぁーっ!!」

迫る召喚獣らの魔道士に突如姿を見せたアンフィスバエナ。

当然使い手はかれらの知る限り青龍先生のみであり、青年兵がこの召喚獣を

呼び出した事に対し。驚きを見せていたのであった。

青龍士官「まずいっ!前後の召喚獣を――」

ドゴオオォォンッ!!

青龍兵「がふぅ……っ!」

青年兵「まずは…2匹!」

アンフィスバエナの前後にある頭部より猛毒の霧が吐き出される。

青龍士官「早く召喚解除をしろっ!」

もがき苦しみ力尽きるワイバーンらを余所目に、青年兵はその召喚主を探す。

魔力を消費した事により、息の上がっている者を捉えるのは容易であった。


266 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:42:01.88 ID:GHSy577/o
青年兵「あの二人か。という事は……」

回避に専念していたリンドブルムが一転、攻撃へと移り変わる。

青年兵「……ここだっ!」

リンドブルム「ガアアァァーッ!!」

おびただしい量の落雷がリンドブルムを囲むように覆い、帯電した球体を

作り上げたそれは、空中の龍達を次々に地面へと墜落させる。

青龍士官「ぐあぁ……っ!」

ズドオオォォンッ…ドシャアアァァ

青龍兵「8体もいた召喚獣が……っ」

青龍士官「たったこれだけの時間で……」

スタッ

青年兵「次っ、稽古できる者はいないか?」

青龍士官「青年兵――様」

青年兵「呼び捨てでいいよ、青龍士官」

青龍士官「今日はお前も含め、みんな疲労が激しい。また明日にしよう」


267 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:42:30.25 ID:GHSy577/o
青年兵「……」

青龍士官「気持ちは分かるが、正直残った魔力ではお前の相手にはならん」

青年兵「……よし、今日はここまでとする。各自しっかり休むように」

青龍兵「ありがとうございましたっ!」

ザザッ…カツカツカツカツ

青龍士官「俺も、失礼するぞ」

青年兵「ああ、ありがとう」

ザッザッザ

青龍士官「っ!?」

召喚士「ど、どうも」

青年兵「召喚士……さんっ!?」

タッタッタッタッタ

青年兵「どうしたんですかっ、こんな所へ……」

召喚士「うん。ちょっと本部へ用事があったから…ついでにね」

青年兵「……召喚士さん、ちょっと宜しいですか?」


268 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:43:24.14 ID:GHSy577/o
召喚士「え…?う、うん」

青年兵「青龍士官、あとは頼む。すぐ戻るから」

青龍士官「お、おう…っ」

テクテクテクテク…

召喚士「あ、あの……」

青年兵「東方司令部の事、聞きましたか」

召喚士「…うん。よく分かったね」

青年兵「つい先日まで東方司令部に居た僕を、わざわざ本部で訪ねるなんて…」

戦士「そっか、異動したって知らなくちゃ有り得ないわな」

魔道士「青年兵さん、女記者さんは本当に……」

青年兵「……っ」

ババッ

青年兵「申し訳ありませんでしたっ!!」

召喚士「……!!」

青年兵「全ては……この私の過失です」


269 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:43:52.33 ID:GHSy577/o
召喚士「せ、青年兵くん…っ」

戦士「お前のせいじゃないだろ、頭を上げてくれよ」

青年兵「いえ、僕が殺したも同然です」

盗賊「…それならば、我らとて同罪だ」

召喚士「……ええ」

戦士「何があったか…聞かせてくれよ」

青年兵「予兆も何もありませんでした。本当に突然です」

魔道士「放火…ですか?」

青年兵「いや、魔法によるものです。犯行はおそらく東方魔道長……」

魔道士「――っ!!」

青年兵「確信はありません。本人も死亡しておりますから」

戦士「つー事は、左翼の仕業なのか…?」

青年兵「左翼は左翼でしょうけど、同胞の東方魔道長もころされてます」

盗賊「……裏切ったのか?」

青年兵「何かしらの理由で、不要な者を切った…という見解も出来ます」


270 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:46:42.21 ID:GHSy577/o
召喚士「それで、何故…女記者さんが……」

青年兵「真犯人の目的が何なのか……」

盗賊「……」

青年兵「消失した西地区、及び西の塔はほとんど無人の地区です」

戦士「だから被害者が少なかったのか……」

魔道士「何で人が少ないんです?」

青年兵「保管庫だからですよ。備品や……資料のね」

召喚士「……っ」

青年兵「もし、資料の喪失が真犯人の目的ならば女記者さんは…」

戦士「まさか…口封じに!?」

青年兵「……これ、何だか分かりますか?」

スッ

魔道士「手帳……?」

召喚士「もしかして……っ」

青年兵「ええ。生前、女記者さんが使っていた手帳です」


271 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:47:32.79 ID:GHSy577/o
魔道士「っ!!」

盗賊「…これが…何か?」

青年兵「先日、東方司令部で僕がお二人に言った事、覚えてられますか?」

戦士「二人?俺らか…?」

召喚士「……えっと」

青年兵「風呂で話したかと思います。女記者さんの事で……」

戦士「ああ、お前が女記者に好意を寄せてるって……」

青年兵「違いますっ!……女記者さんは一字一句間違う事無く……」

パラパラッ

青年兵「聞いた事を書きとめている。そう言いましたよね?」

召喚士「こ、これは……っ!!」

戦士「行きの馬車でした…俺らの会話!?」

魔道士「こ、こんな事まで書き記していたんですね…っ」

青年兵「この中に一文、ある言葉が書かれています」

盗賊「……?」


272 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:48:13.09 ID:GHSy577/o
青年兵「ただ一言なんです。『海峡北の森はどうする?』……と」

召喚士「――っ!!」

青年兵「だれの発言かは分かりません。いや、そんな事はどうでもいいのです」

召喚士「その一文だけでも……当事者にとっては……」

青年兵「そうです。まずいでしょうね」

戦士「つ、つまり……」

青年兵「ここから話す事は、完全にぼくの推測です」

盗賊「……」

青年兵「一連の犯行は、真犯人の実行犯である東方魔道士長によるもの」

魔道士「……」

青年兵「目的は西地区にある資料。具体的に言えば行動記録です」

戦士「……っ」

青年兵「それを喪失させる為に、理由を付けて東方魔道長に犯行を起こさせ…」

召喚士「…口封じに…殺害……っ」

青年兵「更にはこの手帳を見た真犯人は……女記者さんを……」


273 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:49:17.73 ID:GHSy577/o
戦士「じゃあ犯人は……」

青年兵「東方司令部の士官。その線が濃厚です」

魔道士「でもっ、士官って司令と副司令と参謀さんと……」

召喚士「皆、犯人には思えない……っ」

青年兵「……東方魔道長と女記者さんは、素手で殺害されていました」

戦士「素手?」

青年兵「しかも、僕は犯人を一瞬目撃した……」

魔道士「っ!!」

青年兵「しかし、召喚したワイバーンも一瞬で消し飛ばされました」

召喚士「……まさか…魔法で…?」

青年兵「腕力があり、強力な魔法が放てる。普通はそんな者いませんよ」

盗賊「…それはそうだ」

戦士「……普通は?腕力……?」

召喚士「……っ」

青年兵「僕は……信じたくありません」


275 名前:>>274修正 ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:52:10.43 ID:GHSy577/o
……――

戦士『……あぁー』

ザブザブザブ…バシャッ

召喚士『腕相撲終わったの?』

戦士『ん、ああ』

召喚士『勝った?』

戦士『結局、勝負付かずで引き分けだ』

召喚士『へぇ、東方参謀さんて強いんだね』

戦士『あれで文官とか……反則だろ』

青年兵『ええ…っ。戦う軍師というか……』

――……

魔道士「あの……っ、えっとつまり……」

戦士「いるんだよ…っ。一人だけどっちもすげぇのがよ……っ」

召喚士「でも…そ、そんなはずは……っ」

盗賊「……っ」


276 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:53:16.09 ID:GHSy577/o
青年兵「真犯人は……東方参謀です」

魔道士「う、嘘……っ」

戦士「それ以外にいねぇよな……っ」

召喚士「……」

青年兵「この事、絶対に言わないで下さいね」

召喚士「…もちろん」

青年兵「お願いします」

召喚士「でも、一つだけ……」

青年兵「…?」

召喚士「俺には東方先生が内通者とは、思えないんだ……」

青年兵「…僕だって未だにそうですよ……っ」

召喚士「だから、他の道も探して欲しいんだ。出来る限りの協力はするから!」

青年兵「…勿論です。既に動いていますから」

召喚士「……うん…っ」

青年兵「おそらく、東方司令部は近々、解散する事になると思います」

召喚士「…………」


277 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:54:50.93 ID:GHSy577/o


召喚士「じゃあ、青年兵くんも気をつけてね」

青年兵「ええ、召喚士さん達も。狙われる可能性はありますから」

盗賊「…心得ておこう」

召喚士「それじゃ、また」

青年兵「はい」

召喚士「あ、あのさ……」

青年兵「…?」

召喚士「女記者さんは……」

青年兵「新聞社の編集長へお願い致しました」

戦士「……」

青年兵「あの方が、女記者さんのお父さんだそうです」

魔道士「……っ!!」

召喚士「……そんな事…って」

青年兵「良かったら、訪ねてあげて下さい」


278 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:56:31.32 ID:GHSy577/o
テクテクテクテク

戦士「……」

召喚士「……」

戦士「……どうしていいか…分かんねぇよ」

盗賊「……うん」

戦士「新聞社へ行ったところで、何も出来るわけじゃない」

召喚士「でも、やっぱり行くべきだよね」

戦士「…ああ、そりゃそうだ」

カツカツカツ

博士「およ?朱雀先生なのら」

召喚士「博士さん…?」

博士「こんな所で何をしているのら?」

召喚士「博士さんこそどうしたんです?」

博士「ふっふっふ。ついに、ついに完成したのら!」

魔道士「…?」


279 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:57:10.94 ID:GHSy577/o
〜通信室〜

博士「君達だから特別に見せるのら」

召喚士「ありがとうございます。これが……」

博士「そう。電話なのら」

戦士「ほんとにこんなんで、離れた人間と会話が出来るのか?」

博士「……試してみるか?」

戦士「い、いいのか…っ!?」

博士「…おい、準備するのら」

通信士「は、はいっ」

ガチャッ…ブゥン

博士「こっちを口元、こっちを耳に当てるのら」

戦士「お、おう」

博士「しばらくすると声が聞こえるはずなのら」

魔道士「…な、なんだか緊張しますね……っ」

召喚士「え、ええ……」


280 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:58:29.96 ID:GHSy577/o
〜西方司令部、通信室〜

ジリリリリッ…カチャッ

助手「はーいっ。もっしもーし!」

戦士『聞こえるかー』

助手「聞こえますよー。ってか、誰ー」

戦士『そっちこそ誰だ?』

助手「助手でーす。博士いますかぁー?」

戦士『博士、呼んでるぞ』

博士『…全く、なんなのら』

ガタガタッ…ザザッ

博士『代わったのら』

助手「今の誰です?」

博士『ああ、朱雀先生パーティーの戦士なのら』

助手「ふぅん」

博士『それだけなのら。以上』


281 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:59:20.87 ID:GHSy577/o
ガチャッ

博士「……とまぁ、こんなもんなのら」

魔道士「へぇーっ!すっごぉい!!」

戦士「さっきの女は誰なんだ?」

博士「ああ、西方司令部の助手なのら」

召喚士「本当に、西方司令部と……」

盗賊「…あんな…離れた場所なのに」

博士「今は本部と西方司令部だけだけど、今後は全部繋げるのら」

魔道士「夢のようなお話ですね〜っ」

博士「それが夢じゃないのら。既に始まっているのら」

召喚士「でも、これどうやって……」

博士「詳しくは言えないのら」

戦士「軍事機密か」

博士「少しだけ教えると、地下に結果石と雷の鉱石を使っているのら」

召喚士「地下…ですか?」


282 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 17:59:56.03 ID:GHSy577/o
博士「地上だと魔物の目にもつくし、余計な混乱を招くのら」

戦士「よく海上を通せたな」

博士「そこは以前からの動きに便乗させて貰ったのら」

魔道士「何かあったんですか?」

博士「大昔に本国と三日月島を地下で繋ぐ計画があったのら」

盗賊「…!!」

博士「そこを再利用して、まぁみんな頑張ってくれたのら」

戦士「そんな形跡なかったけどなぁ……」

博士「そうでもないのら」

盗賊「…?」

博士「西方司令部には地下があるし、本国だって……」

戦士「地下水路かっ!!」

博士「ほら、形跡はちゃーんと残ってるのら」

召喚士「そうだったんですね…っ」

魔道士「それで、他の司令部にはいつ頃繋がるんですか?」


283 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 18:00:48.65 ID:GHSy577/o
博士「うーん。南はまだ先なのら……」

召喚士「という事は、北は近い将来……」

博士「うむ。穴掘り連中の進み具合によるのら」

戦士「穴掘り?」

博士「今、懸命に地下道を掘っている連中がいるのら」

盗賊「……」

博士「本国から北にある鉱山の町の――」

召喚士「あぁーっ!!」

博士「!?」

召喚士「鉱山の町……穴…っ、そいいう事か!!」

戦士「まさか…穴掘り連中って……」

召喚士「ジュニアさんや眼鏡さん達だよきっと!」

盗賊「……っ!!」

召喚士「前に言ってた……特殊な任務だって……」

ジュニアと初めて会った日、バーテンの店での会話を召喚士は思い出す。


284 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 18:01:29.97 ID:GHSy577/o
……――

召喚士『ジュニアさんこそ、その若さで功績三位だなんて凄いじゃないですか!』

ジュニア『んーまぁ特殊な任務してっからかねぇ…ハッハ』

盗賊『…特殊?』

ジュニア『そ。モチロン戦ったりもするけど、裏方のが多いからねぇ』

バー テン『…もしや、龍脈絡みのアレか!?』

ジュニア『ご名答!でも…国家機密なんでこれ以上は言えませーん』

――……

召喚士「きっと……この事だったんだ」

戦士「どーりで功績もバカスカ上がるわけだわな」

召喚士「でも、龍脈が関係するんですか?」

博士「さぁ、それは研究機関の管轄外だから分からないのら」

召喚士「……」

博士「多分、本国から鉱山の町まではすぐにでも着工出来るはずなのら」

魔道士「そこから更に北の……北方司令部まで……」


285 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 18:02:27.61 ID:GHSy577/o
博士「うむ。まぁ鉱山から司令部までの距離はそこまで難しくないはずなのら」

召喚士「それ以外にも繋げるんですか?」

博士「最終的な構想は、海峡まで引くつもりなのら」

戦士「海峡!?とんでもなく遠いじゃねぇか」

博士「馬鹿なのら」

戦士「誰が馬鹿だっ!」

博士「遠いからこそ、電話導入の意味があるのら」

召喚士「それは…そうですけど……」

博士「海峡はそこまで困難ではないはずなのら」

魔道士「そうなんですか?」

博士「うむ。既に結界石を使った母体があるから楽なのら」

盗賊「……母体?」

博士「おや、知らぬのか?司令部、北関、海峡を繋ぐ立派な……」

戦士「……地獄の壁……かよっ」

博士「何だ、知ってるじゃないか」


286 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/03(木) 18:03:21.85 ID:GHSy577/o
戦士「……全部、計画通りって事か……っ」

博士「別に電話の為に作ってきたわけではないのら」

召喚士「……っ」

博士「でも結果的にこうなる事は、運命ってやつなのら」

召喚士「このタイミングで全てが出来上がっていく……」

盗賊「……」

召喚士「そりゃ五ヵ年計画が…実行されるわけだ…」

博士「ここまで完璧に整えて、それでも勝てなかったら……」

魔道士「……」

博士「人間はこの先、魔物に勝つ事は出来ないのら」

召喚士「…………」

戦士「事は思った以上に重大。改めて思い知らされたぜ…」

盗賊「…ああ」

召喚士「俺らは出来る限りの事を…やるだけですよ」

魔道士「……はいっ!」


299 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/03/04(金) 00:23:21.77 ID:t2RH7xDwo
まぁまぁ、みんなで楽しく盛り上がりましょうよ!
やっぱり和気藹々と色々するのがこういう所の醍醐味であって…
まぁなんかごめんなさい。自分がもうちょっとちゃんとせねばですね…気を取り直して↓続き!



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