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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その27
- 35 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2011/03/24(木) 18:45:46.19 ID:uTobbTdPo
王宮内の騒動など知る由もなく、本国は静寂な宵に包まれていた。
フォン
道士「……ククッ」
闇から闇へ。魔物はその姿を北へ北へと進ませる。
いつものように任務を追え、静かに、速やかに帰還する。ただそれだけの事であった。
ピクッ
道士「……?」
魔物の移動が止まる。いや、何かの気配を感じ取り、移動を止めたのだ。
道士「……下?」
建物の並ぶ街中を抜け、郊外に出た矢先の事。
結界石が敷き詰められた城壁の、効力が最も弱い部分に差し掛かった頃であった。
道士「移動して……背後かっ!!」
それは即ち、龍脈上。道士の背中に佇む地下へと続く坑道への出入り口。
道士「……ッ!!」
そこから姿を現すは、上位ランカーと謳われる二人の男であった。
- 36 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:46:52.74 ID:uTobbTdPo
ザッザッザッザッザ
ジュニア「ハッハ!本国着いて早々、魔物のご歓迎かよ」
眼鏡「このような所に、何をしている?」
道士「く……ッ!!」
ジュニア「おっと動くなよ?」
キュイイィィ
眼鏡「……返答次第では、殺す」
ジャキッ…スタスタスタ
道士「……カアァ!!」
ドンッドンッドンッ!!
ジュニア「な……っ!?」
間合いを詰めるジュニアと眼鏡の前に、突如地面から魔物が現れる。
僵尸「……」
ジュニア「眼鏡っ、左右に散って迎え撃つぞ!!」
眼鏡「……ああ!」
- 37 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:47:40.00 ID:uTobbTdPo
ザザザッ…タンッ
ジュニア「この程度の使い魔で……やれると思ってのかぁ!?」
キュイイィィ…ドドンッ!!
先程から手に溜めていた魔力が、一気に爆発する。
僵尸「ギイイィィーッ!!」
その白い閃光は、赤みを帯び始めると発火し、容赦なく僵尸の全身を飲み込んだ。
ジュニア「やっぱりコイツら……ゾンビかっ」
ゴオオォォ
ジュニア「コイツらの弱点は火だ!!」
眼鏡「分かっているっ!!」
ザザッ…ダダッダダッダダッ…
僵尸「――!?」
犬「ガウウゥゥ!!」
立ちはだかる僵尸めがけ、眼鏡の左右より無数の犬が飛び掛かり、
その身を食い千切り、僵尸は次々とその場へと崩れ落ち始めた。
- 38 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:48:08.89 ID:uTobbTdPo
眼鏡「さぁ、離れていておくれ」
犬「ウワンッ!!」
キュイイィィ…
眼鏡「はあぁーっ!!」
全ての犬が後退するのを見届けると、眼鏡は両手で長剣を握りしめ、
激しく燃え盛るその刀身を勢いよく、水平に振り払った。
ブオォンッ!!…ゴアオオォォ!!
ジュニア「すっげ……っ」
眼鏡「追うぞ!」
ジュニア「あん!?あっ、あの野郎……逃げやがったかっ!!」
眼鏡「こっちだ!」
ジュニア「分かるのか!?」
眼鏡「臭いで分かる。下種な瘴気だ」
ジュニア「本当、犬みてぇな奴だな」
眼鏡「……あはは、そうかもしれないね」
- 39 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:48:48.16 ID:uTobbTdPo
ザザザザッ
道士「……ッ」
最初に感じた気配。その殺気とも言えるべきものに、道士は恐怖を感じていた。
道士(……あれは、人間などのものではない……っ)
ザザザザザッ
道士(あれは……)
シュバッ!!
道士「――ッ!?」
眼鏡「……逃げられると、思うなよ」
道士(そう、これは……魔族の――)
シュバッ…ボトッ…コロコロコロ…
眼鏡「…………」
スタッ
ジュニア「うっわ……。問答無用だな」
一閃の下に斬り落とされた道士の頭部を見下ろし、ジュニアは苦笑した。
- 40 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:49:21.74 ID:uTobbTdPo
道士「……グ……ウゥ」
眼鏡「まだ終わりではない。こいつは不死だ」
首のない体を眼鏡が掴み挙げ、ジュニアへと突き出す。
道士「や……めろぉ……っ」
ジュニア「はぁ、五行は使いたくないんだよなぁ……」
ポウッ…キュイイィィ
ジュニア「あんまり魔力高めると死んじゃうし。……ま、こんなモンでいっか」
道士「やめ――」
眼鏡「やめろと言った人間を、お前は何人殺してきた?」
道士「私を殺したところで、何も変わらんぞおぉ!!」
ジュニア「首だけのくせに、元気だこと」
道士「フッ、フフフフハハハハ!!」
ジュニア「あん、頭おかしくなっちまったか?まぁいいや……そんじゃな」
ドドオオォォンッ!!…バシュウウゥゥゥゥ
道士「国王暗殺の任は終えたのだあぁ!我が命、とうに不要の事よ!フッフハハ!!」
- 42 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:50:59.29 ID:uTobbTdPo
シュウウゥゥゥゥ…
眼鏡「……!?」
ジュニア「……おい」
ザッザッザ
ジュニア「今、なんと言ったぁ!?」
道士「明日になれば分かるさ、貴様らの王はああぁぁ」
ジュニア「……っ」
キュイイィィ…
道士「私がああぁぁ暗――」
ドドオオォォォォンッ!!
体に続き、道士の頭部も同様に、五行の光に包まれ消滅した。
眼鏡「…………」
タッタッタッタッタ
犬「ワンッワンッ!」
ジュニア「陛下を……暗殺……だとぉ!?」
- 43 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:51:47.78 ID:uTobbTdPo
召喚士「行けっ!コカトリス!!」
〜第四十二部〜
- 44 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:52:57.25 ID:uTobbTdPo
〜国軍本部、地下牢〜
隊長「……まぁ、こんな状況だ」
決して破壊などされるはずもない、頑強な牢獄。
その内側から何者かが無理矢理こじ開けた、無残な形跡だけが残る。
青年兵「壊せるものなんですか……っ」
隊長「無理だな。常識で考えりゃ設計上、人の手には皆無に等しい」
青年兵「……」
隊長「設計は総司令だ。おそらく、己の魔力限界で破壊出来る作りになってたんだろ」
青年兵「何のために……」
隊長「こういう時の為か?まぁ、それにしちゃ出来過ぎだよ」
青年兵「魔力……」
隊長「厳密にゃ五行だな。まぁ、仕組みはよう分からんが」
青年兵「結界石で固められたこの牢を……抜けるなどと……」
隊長「んで、その後の状況はどうなんだ?」
格闘家「……」
- 45 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:54:03.60 ID:uTobbTdPo
……――
ズズウウゥゥゥゥ
国軍兵『何の音だ……!?』
衛兵『地下……じゃないのか……?』
国軍兵『地下って、まさか総司令!?』
カツカツカツ
格闘家『そこにいろ。俺が見てくる』
国軍兵『格闘家様っ!』
タッタッタッタ…ササッ
格闘家『…………』
司令官『「あー。隠れなくてもいいぞ』
格闘家『!?』
司令官『お前を付けておくたぁ、副司令も捨てたモンじゃねぇな』
格闘家『……いえ、青年兵様の命令です』
司令官『そっちか。ふぅん、こりゃ楽しみになってきた』
- 46 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:55:52.14 ID:uTobbTdPo
格闘家『……あの』
司令官『お前の、無口なところが好きだぜ?』
格闘家『……?』
司令官『ふんっ!!』
ドグゥッ!!
格闘家『がは……っ!!』
司令官『油断しすぎだよ、バーカ』
クルッ…タッタッタッタッタ
格闘家『……ぐ…くっ!』
ドシャッ
格闘家『な、何をしようと……言うのです…っ!?』
――……
格闘家「……と、言うわけです」
隊長「情けねぇ。それでも特遊の一員かよ」
格闘家「申し訳ありません」
- 47 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:56:57.49 ID:uTobbTdPo
青年兵「とにかく、追うしかありませんね」
隊長「しかし、街中に騎士団を配備している。到底逃げ切れるとは思えんぞ?」
青年兵「いえ、算段が無くば、こんな無謀な真似をするとは思えません」
隊長「じゃあ何か?隠し通路でもあるってのかよ」
青年兵「ありますよ」
隊長「何っ!?」
格闘家「そうかっ、地下水路!!」
青年兵「その通りです。おそらく、もう本国を離れていると思われます」
隊長「畜生……っ、人の事言えた立場じゃねぇな。俺もヤキが回ったもんだわ」
ザッ
隊長「青年兵殿、手遅れかもしれんが出動命令を!」
青年兵「……分かりました。特殊遊撃4名、直ちに総司令捕縛へ向かって下さい」
隊長「了解っ。行くぞ!!」
格闘家「はい」
タッタッタッタッタ…
- 48 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:58:04.98 ID:uTobbTdPo
〜王宮〜
左大臣「……」
魔道士「…………」
左大臣「流行の服はァ、お嫌いですかなァ?」
魔道士「…………」
左大臣「それとも王女様ァ、先程のお話……ご理解頂けておりませんのかなァ?」
魔道士「……すかっ」
左大臣「……?」
魔道士「何で、私がこんな事……っ。何なんですかっ」
左大臣「それがァ、しきたり……いやァ、この国での決まりだからですよ」
魔道士「そんな事……今更、王女とか……」
左大臣「全く、亡き陛下と右大臣にはァ、失望致しますなァ」
魔道士「そんな……」
左大臣「とにかく貴女はァ、我らの支持する後継者なのですよ。フハハァ!!」
魔道士「……っ」
- 49 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 18:59:40.53 ID:uTobbTdPo
〜数刻前〜
右大臣「な、何だとぉ……っ!!」
左大臣「聞こえなかったのかね?かの右大臣も、耄碌したものよなァ」
エリート「陛下の後継者は皇太子殿下、それで問題はないはずです」
左大臣「まぁ待て。それは改めて、話そうではないかァ」
右大臣「改めるも何もあるものかっ!」
左秘書官「まぁ落ち着いて下さい。では、会議室へ移ろうではありませんか」
エリート「ここでは問題があると?」
左秘書官「そうではありません。不要な方々も多い、という事です」
東方参謀「不要?」
左大臣「殿下と王女、それにワーカーの諸君らは下がって良いぞ」
召喚士「……?」
左秘書官「ここからは文官の仕事です。どうぞお引取り下さい」
戦士「お引取りって……」
召喚士「戦士、行こう。それでは失礼致しました」
- 50 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 19:01:02.64 ID:uTobbTdPo
戦士「おいっ、召喚士!!」
召喚士「邪魔になるだけだ。俺らは戻ろう」
戦士「……あのなぁ」
盗賊「…戦士、行くぞ」
戦士「……ちっ」
魔道士「あ……っ」
スタスタスタ
皇太子「魔道士、我らも下がるとしよう」
魔道士「……っ」
皇太子「彼らと、居たいのかな?」
魔道士「……」
皇太子「構わんぞ。但し、あとで呼ばれるだろうから、王宮内に居てくれ」
魔道士「……すみません」
ペコリ…タッタッタ
皇太子「……荷が……重いな」
- 51 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 19:01:31.07 ID:uTobbTdPo
テクテクテクテク
戦士「……もう頭ん中がどうにかなっちまいそうだぜ」
盗賊「…うん」
戦士「何なんだよ、魔道士が王女だとか陛下が崩御だとか……」
召喚士「……」
戦士「挙句に総司令が内通者で逃亡しただぁ?次は何だ、魔王でも攻めてくるってか?」
召喚士「戦士、もうやめ――」
タッタッタッタッタ
魔道士「皆さんっ!!」
盗賊「…魔道士?」
魔道士「はぁ、はぁ……っ」
召喚士「魔道士さん、いいんですか?」
魔道士「……はい。今は、一緒に居させて下さい」
戦士「いや、まぁ…俺らは構わないけど……なぁ?」
召喚士「……うん。もちろん」
- 52 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 19:02:37.61 ID:uTobbTdPo
〜会議室〜
エリート「ではすみませんが、左大臣殿らのお話を伺いたい」
左秘書官「先程、左大臣様が述べたように、我らは魔道士王女を擁立する」
右文官「貴様らは国家に反逆すると言うのかっ!?」
左文官「何だとぉ!?言葉に気を付けよっ!!」
左翼官「宜しいですか?一先ずはこちらの資料をご確認下さいませ」
右文官「……資料資料と、文字で見たところでどうなる事か」
左翼官「百聞は一見に……とも言いますぞ?」
右文官「……ぐぬっ」
カサッ
左翼官「陛下が崩御された今、早急に跡継ぎを決定し、戴冠式を行う必要がございます」
右大臣「だからそれは、殿下が即位すれば済む事であろうっ!」
左秘書官「ところが、ここにきて何故か、もう一人候補者が出てしまいましたからね」
エリート「失礼だが、貴方達は常識というものを知らないのですか?」
左秘書官「……と、申されますと?」
- 53 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 19:03:56.99 ID:uTobbTdPo
エリート「皇太子殿下は第一王子。それがどういう意味か分かっているのですか?」
左翼官「直径の王族で長男。何も問題が無ければ王位継承権一位という事ですね」
エリート「ならば結論は出ているではありませんか」
右文官「そうだ、余計な混乱を招く必要がどこにあるっ!」
左翼官「私の言葉では伝わりませんでしたかな?」
右秘書官「……?」
左秘書官「左翼官殿は『何も問題がなければ』、と申したのです」
右文官「問題があるとでも言うのかっ!」
エリート「……くっ!!」
左大臣「気付いたかね?そう、想像通りだァ」
左翼官「皇太子殿下は、魔力を持っておられません」
右大臣「……っ」
左翼官「例え男子で、継承権が一位であろうとも、それは最早……論外なのです」
右文官「いい加減にしろっ!無礼にも程があるぞ!!」
左文官「無礼なのはそちらであろうがっ!!」
- 54 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 19:04:52.81 ID:uTobbTdPo
左秘書官「古来より、絶対的な魔力を持ってして王族は成り立ってきたのです」
右秘書官「時代が違います」
左秘書官「それはどうでしょうか。王族は国の象徴。時代などかん系ありません」
右秘書官「だが、魔力など今は王族が率先する時代ではない」
左秘書官「亡き先代とて、パフォーマンスには利用されておりましたよ?」
右秘書官「パフォーマンスであろう?それならば別の手段とて取れるではないか」
左秘書官「魔法とは目に見える強さ。殿下は如何にして国民に示すのです?」
右秘書官「……っ
左秘書官「まさか罪人を、自らの剣で錆にでもなさると……?」
右大臣「もう良い。しかし魔道士王女は女性であり、まだ若い」
左翼官「それは偏見です。そちらこそ時代が違うのでは?」
右大臣「刻が来れば、禅譲すれば良い。それまで殿下が……」
左翼官「禅譲するならば、最初からでも問題はありませんよ」
右大臣「…………」
左翼官「それに、こんな事は古より度々、起こっている事なのです」
- 55 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 19:05:39.09 ID:uTobbTdPo
パサッ…スッ
左翼官「ご存知かと思いますが、本国の歴史は古い」
エリート「……」
左翼官「数代前の女王陛下。彼女もまた、同じような境遇でした」
左大臣「落胤である王女がァ、病弱な殿下を押し退けて即位したァ」
左翼官「ご存知でしょう?鉄の女王と呼ばれた有名な御方ですから」
右大臣「ケースが違う。殿下は魔力が使えないというだけであってだな……」
左翼官「だから、それgは重要だと我らは申しておるのです」
エリート「魔道士王女は政務の一切を存じ上げておりません。それでもですか?」
左秘書官「その為の我らです」
右文官「ふざけるな!それでは王女は……ただの傀儡ではないか!!」
左秘書官「人聞きの悪い事を申されますな」
右大臣「そうやって……本国を牛耳るつもりか……っ」
左大臣「聞こえは悪いがァ、結果的にそうなっても致し方あるまいなァ」
右大臣「貴様という男は……っ」
- 56 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 19:06:09.78 ID:uTobbTdPo
左大臣「フッハハハァ!!右翼よ、とんだ茶番であったなァ!!」
エリート「……」
左大臣「今まで必死に殿下を支え、我らを封じ込めてきたと言うのに……」
右文官「……くっ」
左大臣「まさかここにきて、落胤が発覚するとはなァ!!」
エリート「一応聞きますが、本人が辞退した場合は……」
左翼官「辞退は一向に構いませんよ」
カサッ
左翼官「これも歴史にある事です。辞退したケースもございますから」
右秘書官「……」
左翼官「辞退は出来ますが、それは認められません」
左秘書官「王族の血を覆す事は出来ませんよ」
左大臣「お前も分かっておるのだろう右大臣?だからこそ……」
右大臣「……」
左大臣「赤子の段階で、魔道士王女を隠したのだァ」
- 57 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 19:07:02.62 ID:uTobbTdPo
左秘書官「当然、即位後の政務放棄は可能です」
エリート「代行は貴方達が為さるという事か」
左秘書官「ご名答です」
左大臣「皮肉なものよ。なァ、そうであろう?」
エリート「……」
左大臣「今まで右翼の為に働いてきたワーカーが王女」
右文官「く……っ」
左大臣「それが左翼擁立の王女となり、右翼と戦う羽目に遭う」
右秘書官「……」
左大臣「自ら守ってきた皇太子殿下にとどめを刺す、というわけだァ!」
右大臣「…………」
左大臣「確かに殿下の支持率は国民の間で非常に高い。高いが、どうであろうなァ?」
左翼官「朱雀先生のパーティ。今や押しも押されもせぬ実力者らしいですね」
左秘書官「国民の支持も大変高いものでした。新聞にも載ったそうで」
エリート「……ちっ」
- 58 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/03/24(木) 19:08:44.73 ID:uTobbTdPo
左翼官「更に男性の大半は、魔道士王女の支持に流れると見て良さそうですしね」
左文官「うむ。器量も良く毅然とし、外見にも申し分はない」
左大臣「民はこう考えるはずよ。『絶大なる魔力を持つ女王陛下の誕生』、となァ」
右大臣「……馬鹿げている……っ」
左大臣「そして『小覇王と武勇名高き殿下は、女王補佐に適任』……となァ」
エリート「……」
左大臣「目を瞑ると、その光景が鮮やかに浮かぶではないかァ。フハハハハァ!!」
左翼官「お分かり頂けましたかな?」
左大臣「右大臣よ、恥じるが良い。長年の間、隠蔽した報いが来たのだからなァ!」
右大臣「私が……っ」
左大臣「あの時隠さねば、その間に手をうてたやもしれぬものを…フハハァ!!」
右大臣「陛下……お許し下され……っ」
左大臣「楽しみにしておる事だなァ!フッハハハハァ!!」
カツカツカツカツ…パタン
右大臣「陛……下ぁ……」
- 62 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/03/24(木) 21:58:38.76 ID:+dDScG8AO
乙!
なんか左翼が勝ち誇ってるけど、魔道士が「皇太子に王位を譲る」って発言すればそれまでなんじゃねえの?
- 63 名前:NIPPERがお送りします(千葉県) [sage] 投稿日:2011/03/24(木) 22:11:44.01 ID:hImq+OHbo
>>1乙
何で左翼がこんなにヒャッハーしてるのか自分が低脳すぎてわからん
魔導士が右大臣とかエリートとか殿下に任せるって言ったりして終了じゃないのか
- 64 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2011/03/24(木) 22:56:57.88 ID:VlUWgYPAO
王政ってのはそういうもんなんだよ
- 65 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/03/25(金) 05:16:56.69 ID:Swd+qOGSO
普通に相手にしなきゃ済む話だろ
「嘘よおぉーっ!!だって、だって私はあぁ……っ!!」
じゃねえよボケ
- 69 名前:NIPPERがお送りします(長屋) [sage] 投稿日:2011/03/25(金) 09:36:49.12 ID:WILPRqodo
>>65
いや、普通に親だと信じていた人が違ったってだけでもけっこうショックだろ
即座に相手にしないという判断を下せる奴の方が非現実的
- 70 名前:NIPPERがお送りします(千葉県) [sage] 投稿日:2011/03/25(金) 09:39:45.78 ID:sgoTl+6Eo
現実も個人の意志で決められることではないだろ
独裁国家じゃないんだから
しかも皇太子の支持率が激減するのはほぼ確定だろ
- 71 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/25(金) 09:53:59.30 ID:Tx5dsN1DO
>>1乙
議会がある国で王とはいえ左翼全無視とかしたら大問題過ぎるだろ。
王に強行な人事権とかは無いだろうし、左翼が先に魔道士を擁立しているし、
右翼は過去に魔道士を隠匿というか捨てている様な物だから、今更後見するのも難しそうだし
魔道士を捨てた事に関わっていた事を公開されたら、右大臣とかは失脚してしまうだろう。
- 73 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/03/25(金) 12:15:47.74 ID:6WhBQVzDO
今まで親だと思ってた人に土下座された挙げ句敬語で謝られるとかトラウマになりそう
- 77 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/03/25(金) 14:12:10.01 ID:q6wP1+3DO
王家は魔法使いの血筋じゃないの?
- 78 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/03/25(金) 17:51:34.78 ID:2x+gjCRDO
>>77
もう一回読んだ方が良いと思うの
前に誰かも書いていたけど>>1が盛り上がる分には構わないって言っているんだから
いちいち目くじらたてる必要はないのでは?
気持ちはわかるけど嫌ならスルーすればいいだけだし
少なくとも雑談の流れに悪態が入っている方が気分悪い
まあ、雑談は読んでないんだけども、どちらも一歩引こうってことだ
ここまで書いてきてくれるんだし気分よく書いてもらいたいじゃないか
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