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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その13
408 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/07(水) 18:00:10.43 ID:HznfDcIo
〜街道〜

戦士「しっかし不思議なモンだよなぁ〜」

魔道士「…何がですか?」

戦士「いや、だってよ…人間と魔物が一緒に旅する事になるとは…」

召喚士「まぁ俺達もそうだったけどね」

盗賊「…うん」

戦士「だからさ、それが当たり前ってのが不思議だって話だよ」

召喚士「まぁ…言われてみればそうだよね…」

戦士「だろ?船の上でバカでかいイカに襲われてピーピー言ったり…」

魔道士「ありましたね…」

戦士「…師匠の修行で出会った奴なんて、本当は良い奴だったかもな…」

召喚士「…そう…だね」

戦士「…まぁ、考えても仕方ないか」

盗賊「…あるのは…前進のみ」

魔道士「そうですよっ!」


409 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/07(水) 18:00:39.81 ID:HznfDcIo
戦士「ほんで、次はどうすんだ?」

召喚士「まずは南方司令部に言って報告しないとだね」

魔道士「あ、そうですよね!」

召喚士「流石に呼びかけたと言えど…」

戦士「放ったらかしはマズイもんな…」

盗賊「…ああ」

魔道士「それじゃ司令部まで…」

戦士「レッツゴー!ってか」

盗賊「……」

召喚士「…どうしました?」

盗賊「…すっかり…元気出たな」

召喚士「…そうですね。南東やタルウィの事は吹っ切れたようです」

盗賊「…うん」

召喚士「あの…何か…?」

盗賊「…ん?…いや。…行こ」


410 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/07(水) 18:01:21.00 ID:HznfDcIo
〜南方司令部〜

テクテクテクテク…

衛兵「……!?」

召喚士「あ、あの…」

衛兵「朱雀…先生でしたよね!?」

召喚士「あ、は…はい」

衛兵「しばしお待ちをっ!」

衛兵は敬礼を解き、慌てて司令部内へと駆けて行く。

戦士「すっかり有名人だなっ!」

召喚士「よ…止してくれないかな…」

〜司令部、応接間〜

コンコン…ガチャッ

南方参謀「最近は頻繁に会えて嬉しいわぁ〜」

南方参謀はドアを開けるや否や満面の笑みで手を振る。

戦士「…はぁ、どうも」

南方参謀「それで、どうしたの?」


411 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/07(水) 18:03:01.22 ID:HznfDcIo


盗賊「……ズズーッ…あちっ」

南方参謀「なるほどねぇ…。そんな事が…」

召喚士「はい…」

戦士「実際戦ったから分かるが、アレは次元が違いすぎる」

南方参謀「あなた達が太刀打ち出来ないんじゃ…私達でも無理ね」

戦士「どうすんだ?」

南方参謀「そうねぇ……封印?」

魔道士「封印ですか?」

南方参謀「だって魔王までいる可能性が高いんでしょ?」

盗賊「……ああ」

南方参謀「じゃあせめて封印するしかないわよ」

戦士「下手に手を出して返り討ちにあってもしょうがないしなぁ」

召喚士「…うん」

南方参謀「そういう事。そうとなれば……」


412 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/07(水) 18:11:57.31 ID:HznfDcIo
スッ…テクテクテク…コトッ

南方参謀は紙とペンを取り、再び席に着く。

魔道士「どうするんですか?」

南方参謀「私たちじゃどうにもならないもの…」

南方参謀はつぶやきつつも、紙に文章を書き連ねていく。

盗賊「……」

南方参謀「…よし」

カサカサッ…シュッ

南方参謀「はいっ」

召喚士「へっ…?」

戦士「届けろってか…?」

南方参謀「そうよ」

魔道士「誰に……?」

南方参謀「そりゃあ決まってるじゃない!一番偉い人よ」

召喚士「!!」


413 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/07(水) 18:23:51.97 ID:HznfDcIo
戦士「な、何で俺達がっ…」

南方参謀「私達の兵が行くより早いし安全だからよ」

召喚士「そんな…良いんですか?勝手に…」

南方参謀「良いのよ!私に権限あるんだし!」

戦士「お気楽っつーか…なんつーか…」

南方参謀「国家の機密事項よ?決して紛失や漏らしたりしないように!」

盗賊「……無論」

南方参謀「なんてね!あなた達の事は信頼してるから頼むのよ!」

召喚士「……分かりました」

南方参謀「それに、本国の皆様もあなた達の事は目に掛けてるようだしね」

魔道士「そうなんですか…?」

南方参謀「そうよ?青龍先生に白虎長に…総司令官に…」

召喚士「そんな滅相もないっ!」

南方参謀「本当の事よ。頼むわね…!」

戦士「真顔で頼まれたんじゃ…断れねぇわな…!」


414 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/04/07(水) 18:51:24.80 ID:HznfDcIo
では失礼します!ご支援ありがとうございました!ノシ


420 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/08(木) 01:33:25.42 ID:EHZ36QAO
凄いな魔導師ちゃん達…
こんな凄いパーティーが少し前まで雑魚ばっかり狩って生計立ててたのかと思うと…なにかこう、来るモノがあるな
何だったっけか、一番最初の挑戦
またまた頭から読み返すかー>>1と魔導師ちゃん愛してる


423 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/08(木) 12:17:26.02 ID:UcQhvwDO
雑魚ばっかり狩るというか
最初の頃から攻撃翌力と防御力のバランス的に防御に合わせてやってる感じがするな
だから攻撃は効いてても最初の頃苦戦とかしてただろ?


424 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/08(木) 13:56:25.64 ID:wE6sWgDO
コカトリスのおかげで攻撃翌力は高かったもんな

後はイケメンユニコーンさんのおかげでバランスの悪さを補ってたよな…


425 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/08(木) 14:39:36.03 ID:Vgjn7EAO
>>248
今更だが、これって意外とすごい事じゃね?


427 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/08(木) 16:28:36.08 ID:FjjL5wI0
>>425
気になったから実際にやってみた

スゲー
http://beebee2see.appspot.com/i/agpiZWViZWUyc2VlchQLEgxJbWFnZUFuZFRleHQY1vxmDA.jpg


428 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/08(木) 17:02:34.38 ID:t4z/GAYo
召喚士「…本国…ですか」

魔道士「……」

南方参謀「もちろん強制ではないわ」

盗賊「……どうする?」

魔道士「……行きましょう!」

召喚士「…はい」

南方参謀「じゃあ、お願いするわね」

戦士「おう」

戦士は南方参謀より手紙を受け取る。

南方参謀「報酬もちゃんと用意するから」

召喚士「そんな、別に…」

南方参謀「いいえ。親しき仲にも礼儀あり、でしょ?」

召喚士「…ありがとうございます」

南方参謀「いーえっ!」

南方参謀は笑顔で召喚士に抱きついた。


429 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/08(木) 17:08:31.62 ID:t4z/GAYo


南方参謀「じゃ、気をつけてね」

魔道士「ありがとうございます」

盗賊「…では」

衛兵「ご武運を!」

四人は一礼し、南方司令部を後にした。

南方参謀「……」

ザッザッザ…

南方参謀「…あら、戻ったの?」

南方魔道長「話は聞いた。面倒な事になったな…」

南方参謀「お陰様で位置が特定出来たわ」

南方魔道長「しっかし…ココも厄介なもんだわな…」

南方参謀「パズズにラーヴァナに…アンラ・マンユ……」

南方魔道長「んなもん北だけで十分だっつうに…」

南方参謀「ま、だからこそ優秀な皆さんがここにいるのよねぇ」


430 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/08(木) 17:09:11.74 ID:t4z/GAYo
南方魔道長「優秀…ねぇ」

南方参謀「貴方もよっ」

南方魔道長「…アホか」

ザッザッザ…

南方参謀「……ほんと、骨が折れるわねぇ」

テクテクテク…

〜街道〜

魔道士「本国までどのように?」

召喚士「まぁ北上して…船が最短ですかね」

戦士「だな!ちゃっちゃと行って終わらせちまおう」

召喚士「うん」

魔道士「それでは、目指せ港っ!えへへ!」

戦士「目指せ本国!!」

魔道士「ほらっ、盗賊さんも!」

盗賊「お…おー…」


431 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/08(木) 17:09:59.83 ID:t4z/GAYo
〜???〜

ボウッ…ボッボッ…

小さな火の玉が徐々に大きくなり、人の形を成す。

ザッ…スタスタスタ…

タルウィ「…ん?」

テクテク…ピタ

ザリチュ「……」

タルウィ「…やあ」

ザリチュ「……上機嫌」

タルウィ「まぁな…久々に楽しめたよ」

ザリチュ「…召集」

タルウィ「アンラ・マンユ様が?」

ザリチュはゆっくりと頷く。

タルウィ「そう…。ならば行こうか」

ザリチュは再び大きく頷き、タルウィの後に続いた。


432 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/08(木) 17:10:39.77 ID:t4z/GAYo
ザッザッザッザッザ…

サルワ「さっさとしろこのクズ!!」

タローマティ「……」

カツカツ…コッ…

ドゥルジ「穏やかじゃないわねぇ…」

サルワ「文句でもあるのか…?ドゥルジ?」

ドゥルジと呼ばれた妖艶な女性を模した魔物は溜息交じりに言葉を返す。

ドゥルジ「サルワ…。タルウィは戦いを終えてここに…」

サルワ「戦い?それこそが既に手緩いわっ!!」

サルワは巨体を振り返り、腕組みを解き会話を続ける。

サルワ「人間相手に戦いだと?馬鹿か。あるのは圧倒的な蹂躙のみ!」

テクテクテク…

タルウィ「……」

サルワ「拳を交え心を弾ませたところで何を…」

タルウィ「…」


433 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/08(木) 17:11:10.17 ID:t4z/GAYo
テクテクテク…

サルワ「話を…聞けぃ…!!」

サルワは顔を紅潮させ、両拳を強く振り上げる。

ブアッ!!

タローマティ「…御前だ。黙れ」

サルワ「…う…ぐっ!!」

ドドドドドドドドドドド……

ドゥルジ「……」

ザリチュ「……」

ザザッ!!

只ならぬ気配に、一同は即座に膝をつき平伏す。

タルウィ「……」

アンラ・マンユ「アカ・マナフがおらぬな」

タローマティ「単独にて任務…遂行中にて」

アンラ・マンユ「そうか。して…タルウィ・・・」


434 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/08(木) 17:13:31.80 ID:t4z/GAYo
タルウィ「…は」

アンラ・マンユ「上々か?」

タルウィ「上々です」

アンラ・マンユ「…ならばよし」

タルウィ「人間も此処の存在に気付くでしょう」

タローマティ「必死になるかの……」

ドゥルジ「なってくれれば…しめたものね」

ザリチュ「……」

アンラ・マンユ「あと数年かな。うん…」

ドゥルジ「…楽しみですわ」

サルワ「パズズ不在の今こそ!!」

タローマティ「それよりも…重要な事は…」

タルウィ「…サタンの存在」

ザリチュ「…好機」

アンラ・マンユは静かに微笑み、漆黒の中に姿を消した。


435 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/04/08(木) 17:15:10.92 ID:t4z/GAYo
〜南方、港〜

召喚士「……涼しい〜」

魔道士「潮風が気持ちいいですねぇー!」

戦士「湿気ベッタリだったかんなぁ…!」

盗賊「…うん」

召喚士「船は40分後に出発ですね」

戦士「そんじゃ飲み物と軽食だけ買っておくか」

召喚士「ワークショップは本国に着いてからでいいね」

魔道士「そうしましょう!」

戦士「おっし!んじゃ、行ってくる!」

盗賊「…わ、私も…!」

召喚士「お願いしますっ!…ははっ」

四人は南方での任務を終え、本国を目指す。

しかし本国では、更なる試練が待ち受けていたのであった…。

〜第十四部、完〜


436 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/04/08(木) 17:16:31.90 ID:t4z/GAYo
こんにちは!とりあえず第十四部、完でございます!

>>427
これ凄いですね!需要はなさそうですが…ww


437 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/08(木) 18:38:31.08 ID:Alpdb9Ao
ひとまず乙

何かアンラ・マンユの軍勢いきなり強そうだな・・・・・・
でも一体噛ませがいたようなwwww


442 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/09(金) 01:07:15.39 ID:.syEfgAO
>>1乙
また一つの章が終わってしまった
マーマンいいやつだったな


魔物だけで会話すると簡潔にしか話さないから意図を掴みにくいな…でもなんか怖い


443 :GEPPERがお送りします [] :2010/04/09(金) 01:41:05.38 ID:SPQhY6SO
魔物だけの会話は重要っぽいよな

とりあえず1乙


444 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/09(金) 03:13:00.20 ID:WX.cg0E0
ついに魔王が喋ったな
今までは名前だけだったからまだ遠い存在って感じだったけど
なんかドキドキする
これが…恋⁉


445 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/09(金) 10:47:30.05 ID:ty.AaISO
>>444

いや、変です。



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