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少女「魔王さんなら、ママを生き返せるのかな…」
247 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/22(月) 20:13:18.45 ID:W8TOKAywO
魔女「……くぅ……くぅ……」
少女「よく寝てるなぁ魔女さん。
   このところ歩き詰めだったし、疲れてるのかな。
   寝てたら普通の女の人……ん?
   この人、一体何歳なんだろ……」

ガサッ、ガサガサッ

少女「!」バッ
魔女「んん……」ポリポリ

ガサガサッ
キキッ、キー

少女「な、なんだ……リスか。
   ほら、魔女さんのローブなんかにちょっかい出してたら、
   手足千切られて変な箱に入れられるよ。しっしっ」

キキー
タタタタッ…

少女「あーあ、こんなぐちゃぐちゃに……」バサッ


……ポロッ


少女「あれ? これは……」カサ…


248 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/22(月) 20:17:03.00 ID:W8TOKAywO
チュン、チュンチュン…


少女「魔女さん、わたしに何か隠し事してるでしょ?」
魔女「はぁ? 何のことだ?」
少女「別にいいんですけどね。
   ただ、腐らせておくには勿体無い魔導装置の設計図を見掛けた気がしただけです」
魔女「……てめぇー……」
少女「悪戯なリスさんが見付けてくれたんですよ。
   わたしは落ちたものを拾っただけですからね。
   条件次第で手伝ってあげますよ」
魔女「こんのクソガキ、なんでそんな偉そうなんだよ」
少女「魔女さんじゃこのレベルの高魔力放出と書式の精密再現が
   安定しないからお蔵入りにしちゃったんでしょうが、
   わたしならギリギリなんとかなるレベルです」
魔女「チッ……誰がてめぇーになんか頼むかよ」
少女「いいんですか?
   会いたいんでしょ、魔王さんに」
魔女「……」
少女「地獄の果てまで会いに行く、って魔女さんらしいじゃないですか」

魔女「馬鹿にしてんの?」
少女「まさか」


249 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/22(月) 20:18:31.60 ID:W8TOKAywO
魔女「……条件次第ってのは?」
少女「ギブアンドテイクってやつですね。
   わたしのは魔女さんに取ってはそんなに難しいことじゃないですよ」
魔女「なんだよ、言ってみろ」

少女「わたしは地獄の門を開く魔導装置の起動を手伝う。
   魔女さんは侍女さんを蘇らせるのを手伝う。

   悪い話じゃないでしょ?」


250 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/22(月) 20:20:07.80 ID:W8TOKAywO
少女「侍女さんって魔導人形だったんですね。
   って言ってもゴーレムや魔導傀儡じゃなくて、
   人工妖精を魔導装置に宿すタイプのですけど……
   記憶はお城にあったメンテナンス機材から復元できます。
   でも、わたしがこの水準の魔導工学を自由に扱えるようになるには、
   まだまだ果てしない時間が掛かってしまいます」
魔女「はん。それで僕の出番ってわけか」
少女「そう言うことですね」
魔女「なにが『そんなに難しいことじゃない』だ。
   そこらへんの魔導工学と、妖精界でも最高峰の技師レベルだった
   魔王の謹製魔導人形を同列に並べるんじゃねぇーよ」
少女「でも、魔女さんならできるんですよね?」
魔女「……当たり前だ」
少女「じゃあ交渉成立ってことで」
魔女「クソ胸糞悪ぃーが、妥協しといてやるか……
   言っとくけど失敗したら許さねぇーからな」


253 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/22(月) 20:36:25.40 ID:bBP0fstE0
俺の侍女さんが人形だったなんて




むしろ好物です


254 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/22(月) 20:43:37.38 ID:W8TOKAywO
魔女「何にせよ、一旦僕の工房に戻らないといけないな」
少女「侍女さんの方がなんとかなったら、わたしと侍女さんで冥界に行ってきます」
魔女「冥界? なんでだ?」
少女「地獄って冥界の地下深くにあるんですよね?
   前にお城の書庫で、魔王さんの友達だった冥王さんが編纂した、
   地獄に関する書籍を読んだことがあるんですが……」
魔女「そんなんがあるのか」
少女「冥界でも地獄についてはほとんど把握できてないみたいで、
   最後に地獄に行ったっきり戻って来なかった人がいたのが1000年前、
   最後に地獄から戻って来た人がいたのは8000年前だそうです」
魔女「……やべぇーんじゃねぇーの、それ」
少女「魔王さんも『あんなの死ぬ前に行くとこじゃないね』って言ってました」
魔女「……」
少女「なので、とりあえず魔女さんが行く前に、
   出来る限りの情報を集めておこうかと思いまして」
魔女「な
るほどな。
   その間に僕は装置の方を組み上げる、と」
少女「はい。どうですか?」
魔女「まぁいいだろう。それで行くか」


255 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/22(月) 20:56:21.55 ID:9RXrVSP70
なんだろう
地獄では「生あるものがここに何をしにきた!」ってノリノリに言う魔王がいそうな雰囲気が


256 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/22(月) 20:57:27.26 ID:W8TOKAywO
魔女「しっかし……これが設計図か。
   設計図自体が一つの魔法陣になってんな。
   複雑過ぎて普通の魔導師にはまず読めん」
少女「それも偶然書庫で見つけたものです」
魔女「よく残ってたな。
   作図されたのが妖精界の二つ前の王権の時だぞこれ」
少女「結構無造作に置いてあったんですけどね……
   それで、その、なんとかなりそうですか?」
魔女「んー……正直これは想定外の難易度だが、とりあえずやってみっか。
   資材自体はここのあり合わせで間に合いそうだしな」
少女「よろしくお願いします」ペコリ


257 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/22(月) 21:01:00.35 ID:c41dDVn0O
キャラクター全員好きだ
勇者は別だが


258 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/22(月) 21:01:15.50 ID:W8TOKAywO
こんな感じでいいなら、話を練って来る


259 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/22(月) 21:02:31.97 ID:8JunXTRXO
>>258
いいもわるいも

がんがれ


260 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/22(月) 21:04:30.57 ID:jm0mM6a50
>>257
別も何も、勇者どっかいったよな


261 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/22(月) 21:07:17.45 ID:c41dDVn0O
>>258
布団の上で全裸待機してるぜさあ早く

>>260
見返してきたら
魔王に「『止まれ』」って言われてから出番無い


271 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 00:19:19.49 ID:znoTLrJOO
――――ガシャッ


魔女「ふー。
   素体の方はこれでパーペキだな」
少女「……どう見ても侍女さんですね」
魔女「問題は人工妖精の方なんだけどよー。
   魔導工学に召還魔術と錬金術をブレンドした技術が要るんだわ。
   これに必要な水準の召還魔術は基本的に専門家でないとキツいぞ」
少女「どうするんですか?」
魔女「知り合いに丁度いいのがいるから、軽く殴ってコツを聞くか」
少女「はぁ」
魔女「墓の下に住んでて、いっつも死体いじくり回して、
   毒虫やらよくわからん木の根っこやらで遊んでるやつだ。
   一緒に来るか? 最近はすっかり希少種になった屍霊術師だぜ」
少女「……遠慮しておきます」


272 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 00:27:22.64 ID:znoTLrJOO
魔女「あっそ。
   じゃあ僕はちょっと行ってくるから、留守番頼んだぞ」
少女「お客さん来たらどうしましょうか?」
魔女「客ぅ?
   滅多に来るやつはいねぇーが、まぁもし来たら待たせとけ。
   そのうち帰って来るってな」
少女「はぁ」
魔女「勝手にそこらへんのもんいじったらぶっ殺すからな」


……バタン


少女「……何してよう」


274 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 00:38:59.35 ID:znoTLrJOO
少女「工房の中は掃除もできないし……
   ……召還魔術か。ちょっと試してみようかな」ガタン、



ガリガリガリ、ガリガリ…



少女「えーと、魔法陣はこんなもんかな?
   とりあえず、ちっちゃい火蜥蜴のにしてみよう。
   んー……」ポゥ…


……パキッ
パキンッ…ギギッ……ボッ!


蜥蜴「……」ノソノソ
少女「おー、できたできた。
   案外なんとかなるものなのかな?
   他も試してみようっと」


276 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 00:49:36.62 ID:znoTLrJOO
……バキンッ
シュウゥ……


少女「うーん、またダメか。
   ある程度複雑な魔導式と魔法陣の組み合わせになると、途端に難しくなる……
   多分何かコツがあるんだろうなぁ。
   魔導式はある程度回路を自動化して……これでどうだ」ガリガリ


ポゥ……


少女「んんん……えいっ」バリッ


バキッ
ビリビリッ……バチンッ!


天馬「ヴルル……」バサッバサッ
少女「やった!
   この方向性で魔導式を書き換えて行けばもうちょっと上階層のもできるかな?」


285 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 02:08:58.16 ID:znoTLrJOO
……バギ……ギギッ
……シュウゥ


少女「ダメだー。
   魔導式の自動化にも限界があるね。
   根本的な術式の組成を考え直さないといけないのかな……
   でも魔法陣は基本的にいじれないし、魔導式はこれ以上複雑には出来ないし……
   どうすればいいんだろ……」


……バチッ、バチンッ、
バギギッ……バギンッ!!


翼竜「ゴァアァッ!」バサァッ


少女「?!」バッ

術師「複雑な……魔導式と魔法陣……を組み合わせる術式……では……
   ……魔導式と魔法陣……の間に回路を対応……させる変換式……
   ……を置けばいい……回路の自動化……までは正解」


286 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 02:15:27.65 ID:znoTLrJOO
少女「……あなたは?」

術師「ここ……の工房の魔女……の知り合い……屍霊術師……をやっている」

少女「え? 魔女さんの?
   ……ってことは、魔女さんと入れ違い?」

術師「アレと話す……のは疲れる……すぐ叩くし……怒鳴るし……
   次の満月……にアレが来る……のを守護霊が暗示……したから……
   ……入れ違いになる……ようにこっち……に来た。
   要件……は知ってるあなたに……人工妖精の召還……を教える」

少女「あはは……わざわざありがとうございます」ペコリ

術師「あなたは才能……がある資質……がある。
   独学……で幻獣族の召還……は普通無理……あなたに教えたいそれに……
   ……アレになにか教える……のが嫌」

少女「酷い言われようだ……」


287 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 02:21:49.63 ID:vvZVMkTBO
術師かわいいよ支援


289 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 02:25:52.41 ID:znoTLrJOO
術師「人工妖精……は厳密……には召還物……じゃあない。
   錬金術の人工精霊……に近いけどより魔導的……な存在。
   魔力から生成……されるもの……その生成術式……にたくさん召還術……
   ……との共通……する手順……がある」
少女「ふむふむ」
術師「人工妖精にも上級種……から下級種……まで色々な種別がある。
   今回必要……なのは最上級の人工妖精……だから難しい」
少女「難しいと言うと、どのくらい……?」
術師「……魔王を倒すぐらい」
少女「それは難しいですね……」


290 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 02:31:46.34 ID:znoTLrJOO
術師「とにかく……下級種の生成……から始める。
   魔導式と魔法陣……はこれ」ペラッ
少女「うわっ、下級種でこの複雑さですか!」
術師「中間変換式……の使い方がわかれば簡単……になる多分。
   ……やってみて……見てる」
少女「が、頑張ります。
   まずは魔導式……」ガリガリ、ガリガリガリガリ……


292 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 02:33:56.24 ID:znoTLrJOO
眠い寝るおやすみ


302 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 07:23:01.83 ID:jSvgZphQO
入れ違いになって歯噛みしてる魔女にきゅんきゅん保守


309 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 12:07:09.33 ID:znoTLrJOO
ポゥ……
……パキッ、パリッ!


妖精「?」キョロキョロ

少女「ふー……できました!」
術師「……」
少女「あれ? ダメ……ですか?」
術師「一回目で成功……するとは思わなかった……
   さすがに魔王……の後継ぎか」
少女「し、知ってるんですか?」
術師「あなたこの界隈……では割と有名人。
   『竜王の眼』と『妖精の衣』……と『魔王の才覚』……を持った幼い……魔女って」
少女「そうなんだ……」
術師「アレ……が『そんなヤツが僕に弟子入りした』……って言いふらしてるから」
少女「あはは。
   ……これは喜んでいいのかな?」


310 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 12:17:12.40 ID:znoTLrJOO
術師「実際あなたの才覚……はすごい。
   それはアレ……も認めてる。
   ねぇ……この際うちの研究室……に来ない?」
少女「えーと……考えておきますね」
術師「是非……じゃあ次、これ……」ペラッ
少女「はい」
術師「ここから一気……に難しくなる……頑張って」


313 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 12:46:25.02 ID:znoTLrJOO
シュウゥ……


少女「手応えはあるんですが、さすがになかなか上手く行きませんね……」
術師「まだ始めてから数時間……充分な成果。
   アレが帰って来る前……には術式は完成する」
少女「だといいんですけどね。
   そろそろ暗くなって来たし、ご飯にしましょうか?」
術師「これ……飲むから平気。
   食事の代わり、これ」スッ
少女「お薬ですか?」
術師「霊薬……タウリン入ってる。元気……になるよ。いる?」
少女「……遠慮しておきます」
術師「元気……になるのに……」グビッグビッ


316 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 12:53:48.81 ID:znoTLrJOO
ガチャッ、


少女「お休みになられるなら、こちらでどうぞ」
術師「これあなた……のベッド?」
少女「ごめんなさい、この工房には魔女さんのとわたしのしか無いんです」
術師「それは全然……問題無い……けどあなたはどこで……寝るの?」
少女「わたしはもうちょっと練習してから、工房で寝ます。
   慣れてるんで平気ですよ」
術師「……そう、ありがとう。
   じゃあ……また明日」
少女「はい。おやすみなさい」


……バタン。


術師「……あんな助手……本当にほしいな」


318 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 13:15:43.17 ID:znoTLrJOO
少女「……よし、これだ」ポゥ…


パリッ…パキンッ……ギギッ……
……バチンッ!


妖精「……」シュウゥ…

少女「できた!
   術式を安定させる補助魔導式を足せばいいんだ……」カキカキ
妖精「……あの」
少女「えっ?」ビクッ
妖精「あなたがわたくしの主ですか?」
少女「あっ、うわっ、びっくりした。
   えーと、はい、まぁそう……かな?」
妖精「わたくしは何をすればいいですか?」
少女「あ、えと、……練習で召還したと言うか、えーと……」
妖精「わたくしは何をすればいいですか?」
少女「困っちゃったな……どうしよう」


322 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 13:23:43.66 ID:znoTLrJOO
術師「拘束魔導式を解除……すればいい。
   術式には最初……からそれが組み込まれてる」

少女「あ、おはようございます。
   拘束魔導式……これかな。えいっ」パキンッ

妖精「!」

少女「はい、これであなたは自由ですよ。
   わたしの命令に従う必要はありません」
妖精「……どこに行っても、いいのですか?」
少女「もちろん。……大丈夫ですよね?」
術師「その魔力水準……なら十分自然界……でも独立できる。大丈夫」
少女「だ、そうです。
   練習に付き合ってくれてありがとうございました」ペコリ
妖精「……」ペコリ


フワッ……


少女「うわー、飛んでいっちゃった」
術師「驚いた……一晩中やって……たの?」
少女「いえ、寝てたんですけど、ちょっと今朝方に試してみたい方法を思いついて」
術師「……お疲れさま」
少女「いえいえ、なんのこれしきです」


324 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 13:53:40.65 ID:ChDI3muP0
そういえばママさん出て来ないのか?


325 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 14:07:39.92 ID:Hq0nqWrY0
つーか勇者どこ行った


326 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/23(火) 14:08:58.90 ID:E/okKddn0
>>325
勇者「いつに…なったら…動けるようになるんだ…魔王…」


328 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 14:24:37.40 ID:lNtw6J6nO
地獄を快適生活ゾーンにして
城ぶったててそう魔王。


329 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 14:42:30.13 ID:WnmOZKIxO
ママはどこにいるの?


330 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 14:43:15.84 ID:znoTLrJOO
少女「ところで、術師さんの研究室までどのくらい掛かるんですか?」
術師「ルートに……よるけど大体片道……5日から10日ぐらい……かな」
少女「結構掛かるんですね、やっぱり」
術師「アレがあんまり早く……戻ってこないように結界……
   ……いっぱい作ったから……往復2ヶ月は掛かる……ふふふ……ふふ」
少女「あはは……」
術師「でも1週間も掛からなさそう……あなた、飲み込みが早すぎる。
   そうなると……暇になっちゃうな……」
少女「んー、多分ですけど、もう言ってる間に魔女さん帰ってくると思いますよ」
術師「……そんな気がする。
   早いうちにお暇……しよう」


331 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 14:46:37.59 ID:znoTLrJOO
勇者御一行→無口な魔女の助手(奴隷)として資材調達やなにやらをしている。
少女の母親→故郷で娘の帰りを待ちながら暮らしている。


334 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 14:53:52.13 ID:znoTLrJOO
ガリガリ、ガリガリガリ……


術師「もう上級種の妖精……も呼び出せるよう……になってるはず。
   中級種と特別種……は上級種と同じ手順……で大丈夫」
少女「はい」


ガリガリガリ、ガリッ


術師「でも、特別最上級種……しかも精密魔導装置の機関……として呼び出す人工妖精は……
   ……普通の術師にはまず扱えない……色々条件……がある」
少女「条件、ですか?」
術師「そう、条件……」


336 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 15:07:01.65 ID:znoTLrJOO
術師「……まず魔力水準……使う魔力は僅か……
   ……でも膨大な魔力保有量の後ろ盾がない……とこの術式は使えない……
   これはあなた……なら問題無い」
少女「はい」
術師「それから……魔導式の超高速演算……魔法陣の超精密展開……
   ……これを同時にできる……術師としての資質……これもあなた……なら大丈夫」
少女「ありがとうございます」
術師「最後に……呼び出す人工妖精……の強固なイメージ……
   内在的な象徴……を媒体にして……人工妖精を召還……する」
少女「イメージ……」
術師「最上級の人工妖精……は知性も魔力……もずば抜けて高い……
   つまり……個性がある……しかも安定している……
   ……この矛盾すら内包……する魔力運用のイメージ……
   ……できそう?」

少女「……はい。大丈夫です」


337 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 15:13:18.21 ID:znoTLrJOO
術師「そう……じゃあやって……みて。
   ここで見てる……これは手伝えない」
少女「わかりました。やってみます。
   えと、魔導式を書き足して……」ガリガリガリ……








ペラッ

【ごゆっくり。】

魔女「あの腐れ死体マニアめぇぇぇええええッ!!」ビリビリビリ


338 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 15:22:57.22 ID:znoTLrJOO
少女「召還媒体はこの侍女さんのメンテナンス機材の中枢と……それからこのドレス」
術師「その……ドレス?」

少女「はい。
   魔王さんも多分、このドレスを媒体にしたはずですから」

術師「……そう」
少女「よし、魔導式、魔法陣、補助術式全て準備できました」ポゥ…
術師「集中して……イメージを強く……」
少女「はい……」


…キィィ…ィイイイイインッ
バキッ…ギギッ……バチンッ……


少女「……侍女さん……戻って来てください……!」カッ



バリバリバリッ――――


339 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 15:26:14.36 ID:5/W6iTSf0
  召喚マン参上
             .  .
        __ .◆.
      ヽ|・∀・|_| ヨブゼ!
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         ■
        __.\  カモーン!
      ヽ|・∀・|/\
      |__|   \
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      ヽ|・∀・|/\
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340 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/11/23(火) 15:27:01.91 ID:5/W6iTSf0
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