■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その28
584 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:12:53.67 ID:hJ7ZZbaVo
ドオオォォォォン…

召喚士「!?」

名代「何の……光だ!?」

青年兵「あの光……五行では……」

東の森の更に奥より大きく天に立ち上る光の柱。

紅孩児「なん……だぁ!?」

タルウィ「……」

ドクンッ

タルウィ「まさか……ザリチュ……!?」

青年兵「今ですっ、召喚をっ!!」

玄武娘「はいですのっ!」

朱雀嬢「……っ!!」

キュイイィィィィ

タルウィ「ザリチュ……やられた……のか?」

ドクン…ドクン…ドクン…


585 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:13:45.36 ID:hJ7ZZbaVo
タルウィ「グオアアァァァァーッ!!」

ゴゴウッ!!

同門「くっ!!」

紅孩児「まだ燃えるのかよっ、いいぜ……そっちがその気なら……」

ゴオウッ!!

紅孩児「その全てを取り込んで、糧にしてやるぜぇ!!」

手に持つ火炎槍を大きく振り回し、紅孩児はタルウィの元へと突撃する。

紅孩児「!?」

タルウィ「グガカアアァァァァ!!」

キュイイィィィィ…ドドオオォォォォンッ!!

巨大な閃光が紅孩児を丸ごと飲み込み、突撃を制する。

紅孩児「なんだよコレ……反則だろぉがよ!!」

ギギッ…ガガガガガッ

紅孩児「どうせ形は変わっても、炎は炎! 食い止めてやるぜぇ!!」

タルウィ「ゴガアアァァァァ!!」


586 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:15:13.50 ID:hJ7ZZbaVo
ボシュッ!!…ズッガアアァァァァ!!

紅孩児「すっげぇ威力。流石は長年君臨し続けた炎の眷属様だわな!」

グッ…グググッ

紅孩児「まぁ、俺が死ぬ事はないけど……弾き返すのは無理かなこりゃ」

ゴウッ!!

同門「……」

紅孩児「まだいたのかよ……」

同門「防がねば困るのだ。どいてろ」

タルウィ「虫ケラがああぁぁ!! 塵芥と化せええぇぇ!!」

ズゴアアァァ!!

紅孩児「ちっきしょぉ……仕方ねぇ、手を貸せっ!」

同門「誰が貴様なんぞに! 貴様こそ手を貸せ!」

紅孩児「あぁ!? どっちの炎が上だと思ってんだよ!!」

タルウィ「グルアアァァァァーッ!!」

紅孩児「早くしろっ! 後ろの奴等も全滅すんぞ!!」


587 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:16:17.29 ID:hJ7ZZbaVo
同門「……ちぃっ!!」

バッ

同門のフェニックスと紅孩児の操る炎が1つに交わり、高くそびえる炎の壁となる。

ゆらゆらとカーテンの様に揺れるそれは、タルウィの閃光を悉く吸収し、分散する。

紅孩児「まだ……かよぉ、何かするつもりなんだろ!?」

ゴオオォォォォォ

召喚士「……っ」

朱雀嬢「……う、うぅ……っ」

玄武娘「朱雀嬢ちゃん、頑張るですの!」

青年兵「もう少し魔力を練って、他の4人と均等に……」

朱雀嬢「……っ」

神官「止むを得ないな。一旦解除し、朱雀嬢殿に合わせるとしよう」

名代「式神も新規でとなると、かなりお時間を要しますよ?」

青年兵「しかし、それ以外に手はありません」

朱雀嬢「本当に……ごめんなさいですわ……っ」


588 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:16:52.97 ID:hJ7ZZbaVo
召喚士「……朱雀嬢さんのせいじゃありませんよ。元はと言えば俺が」

ゾクッ

召喚士「!?」

タルウィ「……何だ? 何をするつもりなのだ?」

同門「ちっ!」

紅孩児「おいおいおい、気付かれちまったぞぉ!」

ドウッ!!

タルウィ「やはり貴様は殺すべきだ、コカトリス使い!」

同門「させるかぁ!」

紅孩児「駄目だ、壁なんぞ――」

ドボォ!1

同門「何ぃ!?」

紅孩児「閃光はともかく、本体まで炎なんだ。壁で封じきれるわけがねぇ」

タルウィ「グガアアァァァァ!!」

ドドオオォォォォンッ!1


589 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:18:26.03 ID:hJ7ZZbaVo
同門「ぐあ……っ!!」

紅孩児「これが……タルウィか……っ」

大きく弾ける炎の塊。その爆発の衝撃により、同門と紅孩児は宙より吹き飛ばされた。

タルウィ「消えろっ、人間!! ザリチュの仇だ!!」

キュイイィィィィ

マーマン「させっかよぉ!!」

ドドオオォォォォンッ…ブシュウウゥゥゥゥ!!

ハヌマーン「1秒でも多く、時間を!!」

バキィッ!!

タルウィ「雑魚が雑魚が雑魚がああぁぁ!! 消えていろおおぉぉ!!」

ドドオオォォォォン…ズシャアアァァ

ハヌマーン「く……そ……」

マーマン「……まだ……まだぁ」

ザッ

紅孩児「言ったろーが。北風と太陽だってよぉ」


590 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:24:01.90 ID:hJ7ZZbaVo
タルウィ「炎の壁など無力だと、分からんのかあぁ!!」

ゴウッ

再び全身を火の玉のように突進させ、炎の壁を突き破るタルウィ。

紅孩児は諦める事なく、何度も壁を作り行く手を遮ろうと試みる。

紅孩児「次……破られたら、到達されちまうわな」

最終防衛線とも言える最後の炎の壁を、タルウィは突き破る為に加速する。

タルウィ「――ッ!?」

ドズンッ…パラパラパラッ

炎を玉は壁を貫く事なく、その分厚い壁に突き刺さり、行く手を遮られた。

紅孩児「俺の炎が……石の壁に……!?」

ハヌマーン「召喚士殿かっ!」

召喚士「……っ」

コカトリスの口から吐息の残りがゆらゆらと立ち上る。

タルウィ「貴……っ様ああぁぁ!!」

召喚士「行っけぇーっ! コカトリスー!!」


591 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:25:10.56 ID:hJ7ZZbaVo
青年兵「今のうちだ! 同調召喚の準備を!」

名代「よ、よし……っ」

朱雀嬢「……っ」

グイッ

朱雀嬢「え……?」

同門「……」

ペッ…コロコロ

玄武娘「奥歯……抜けちゃったですの」

同門「こんなものはすぐに治る……いや、戒めの為にこのままにしておくか」

朱雀嬢「あ、あの……」

同門「どけ、俺がやる」

召喚士「同門さん……」

同門「こいつらの魔力に合わせて、フェニックスを召喚すればいいんだろ?」

召喚士「……!!」

同門「……行けっ!フェニックス!!」


592 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:27:16.88 ID:hJ7ZZbaVo
シュイイィィン

朱雀嬢「……」

同門「ぼさっとしてるな」

朱雀嬢「!?」

同門「俺の代わりにmあいつの奥歯をへし折って来い!」

朱雀嬢「……分かりましたわっ!」

同門とスイッチした朱雀嬢は、ハーピーを一気に急上昇させ、タルウィの背後を取る。

そして同時に、5体の召喚獣が再び、金色に輝き始めた。

キュイイィィィィン

タルウィ「召喚獣もろとも……消し飛べええぇぇ!!」

シュバッ

タルウィ「――ッ!?」

大きく口を開いたタルウィの目の前にハーピーが回りこみ、姿を見せる。

朱雀嬢「奥歯……ガタガタ言わせて差し上げますわっ!」

タルウィ「な――」


593 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:29:59.13 ID:hJ7ZZbaVo
バゴオオォォォォンッ!!

タルウィ「がふっ!!」

青年兵「今だっ!! ワイバーン!!」

名代「毘沙門天!」

神官「セクメト!!」

玄武娘「リヴァイアサン!!」

同門「……フェニックス!」

5体の召喚獣がタルウィを取り囲み、金色の光が大きく弾ける。

キイイィィィィ…

タルウィ「グガ……ッ!! 何だ、何が起き――」

ハヌマーン「何だ……あれは!?」

神官「金色の龍……!?」

名代「まるで……麒麟のようだ……」

玄武娘「へっ?」

名代「東方に古くから伝わる、伝説の生物です」


594 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:33:08.90 ID:hJ7ZZbaVo
光り輝く天と地を繋ぐ柱の中から、長く伸びた1匹の獣のような姿が顔を出す。

金色に輝く龍のようなそれは、タルウィの身体へ巻き付くようにその身を捕らえ、

タルウィを連れて行くかの如く、空高くへと昇っていく。

召喚士「……あれが五行同調召喚の力……っ」

ゴゴゴゴゴゴ…

タルウィ「身動きが……なんな……何がぁ……ああぁぁぁ――」

パアアァァァァ

タルウィ「まさか……俺……が――――」

ドドオオォォォォ…

神官「天へ……昇って行った……」

マーマン「奴は……いない。やったのか?」

紅孩児「みてぇだな」

青年兵「成功……したのか……?」

召喚士「……うん。みんなの召喚獣が、勝ったんだ!」

金色が天に消えていくと同時に、東の森でも光の柱がその姿を消した。


595 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:34:20.38 ID:hJ7ZZbaVo
〜火山、中央〜

ドドオオォォォォ

ザリチュ「……拒絶……ッ」

ドシュウウゥゥゥゥ…

ザリチュ「不可――――」

ドドオオォォォォン…

ジュニア「がはっ、はぁ……はぁ……はぁっ」

大軍師「消滅を確認。どうやらうまくいったようですね」

天才「いってくれなきゃ困るんだよ」

魔道士「あ、あれ……何です?」

賢者「……西側だね……ふぅ」

大軍師「金色の輝き。もしや……」

天才「召喚チームだな。つー事は、タルウィも撃破か」

魔道士「本当ですか!? やったぁ!!」

天才「……ここまでは順調順調、と」


596 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 17:38:44.82 ID:hJ7ZZbaVo
大軍師「司令、次は西側の援軍に行くが宜しいかと」

天才「だぁな。この時間なら南西砦長も救えるかもしれん」

魔道士「……?」

天才「たまには予言も外れるに限るわ」

大軍師「良い方向にならば、ですけれどね」

天才「ハーッハッハ! それもそうだ」

ジュニア「んで、西に向かえばいいんだな?」

天才「おう。ニンジャちゃんと馬鹿弟子が行ってるが、大いに越した事はねぇ」

大軍師「皆さん、異変はありませんか? あれば南西砦まで後退を」

魔道士「私は大丈夫ですっ」

ジュニア「呼吸が少し落ち着かねぇが、俺も問題なしだ」

賢者「……ふぅ」

天才「そんじゃ、このまま森を突っ切るぞ!」

魔道士「はいっ!」

ジュニア「このまま他の眷属もやっちまおうかねぇ。ハッハ!」


597 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 18:00:46.88 ID:hJ7ZZbaVo
〜火山、西側〜

ドドオオォォォォ…

男隊員「やったか、やったのか……?」

女隊員「やった……っぽいッスよ!」

戦士「はぁはぁっ、はぁ……はぁ……」

ドサッ

隊長「……よくやったな、見事だ!」

戦士「はーっ、はぁ……はぁ……」

ザッザッザ

戦士父「……」

戦士「親父……」

戦士父「褒めてやりたいところだが」

戦士「……?」

戦士父「まだ終わりではないようだ」

戦士「!?」


598 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 18:02:55.76 ID:hJ7ZZbaVo
男隊員「お、おいおいっ! だってあのバケモノは……」

女隊員「完全に消滅したッスよ!?」

戦士父「いや、そうではない」

隊長「……?」

戦士父「消滅したのであれば、ゾディアックはどうした?」

戦士「……?」

戦士父「ゾディアックごと消滅するなど、有り得ない」

隊長「そういえば……槍自体も見当らないな」

男隊員「どういう事だ!?」

戦士父「……おそらく、その威力に勢い余って吹き飛んだのだろう」

女隊員「そういえば、激しく地面が抉れてるッスね」

男隊員「お、おい……っ! 地面どころの話じゃねぇだろ……っ」

女隊員「へ……っ?」

隊長「左を見てみろ。山の一角が、丸ごと消し飛んでやがる」

女隊員「――!!」


599 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 18:05:42.30 ID:hJ7ZZbaVo
戦士父「方角的には……西南西といったところか」

隊長「倒したのか?」

戦士「俺に聞くなって。無我夢中で何にも覚えてねぇって」

男隊員「とにかくこの辺りからは退けたんだ。いいじゃねぇか」

戦士「でも、ゾディアックまで失くしちゃあ……」

戦士父「ああ、まずいな」

隊長「どうします?」

戦士父「ここでの隊長は君だ。自身で決めるがいいさ」

隊長「……っ」

男隊員「……どうすんだ? 隊長」

隊長「……一度、南西砦まで退くぞ」

女隊員「了解ッス!」

戦士「……っつぅ!」

グググッ…ガシッ

戦士「!?」


600 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 18:08:59.80 ID:hJ7ZZbaVo
戦士父「……ほれ」

戦士「……サンキュ」

グイッ

戦士「!?」

戦士父「しっかり掴まってろ」

戦士「い、いいって! 自分で歩ける!」

隊長「無理すんな。左腕だって上がらないだろ」

男隊員「そうそう父親の背中なんだ。甘えとけ」

戦士「……っ」

女隊員「かっこ良かったッスよ! 戦士くんっ!」

戦士「……お、おうっ」

ザッザッザ

戦士「……親父……ありがとな」

戦士父「強く、大きくなったな……戦士」

戦士「…………おぅ」


601 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/05/06(金) 18:18:38.06 ID:hJ7ZZbaVo
ひとまずここまでにて!本日もご支援ありがとうございました!
紅孩児は久し振りすぎて皆様お忘れのようですね…
えぇと、どんな口調だったっけか…そして>>577はどこだっけかなーあはは…

それでは失礼致します!ノシ


605 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/05/06(金) 19:43:46.44 ID:/KnvrtG2o
>>1乙
紅孩児も同門もなかなか良いツンデレ
出番のない御館様のポジション危うし

>>577は騎都尉かなんかと勘違いしてるんじゃね?
紅孩児って牛魔王戦のあと法師様に説教されてどっか消えてから出番あったけ?


606 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/05/06(金) 20:14:23.03 ID:yfPt2qooo
第三十六部の8 432の事だね
http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/summoner_ike_Cockatrice/1297002187_13.html#432


611 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/05/06(金) 20:59:52.62 ID:pyelHM8DO
>>576
くのいちは入院中で行方わかってるだろ


613 名前:NIPPERがお送りします(大阪府) [] 投稿日:2011/05/06(金) 21:21:48.83 ID:YF1ofKL8o
紅孩児からツンデレ臭がする
砦長・・


628 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/05/09(月) 06:18:55.67 ID:otFCFwGDO
ここ最近空気悪いな


632 名前:NIPPERがお送りします(東海) [sage] 投稿日:2011/05/09(月) 08:04:16.84 ID:mmNatt2AO
君たち、牛乳をとりなさい


633 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/05/09(月) 08:34:18.42 ID:B92Bol1AO
これまでに比べると案外あっさり倒したな…
目標は倒したんだから仕切り直すのかな?



次へ 戻る 戻る 携 上へ