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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その16
875 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:17:45.77 ID:8zz0QuUo
〜海上〜

戦士「……」

テクテクテク

隊長「港町に着いたら、そこから歩いて東へ向かうぞ」

戦士「…うっす」

隊長「そこから南東国を抜けて南の山に入る」

戦士「南東国!?」

隊長「あぁ。最近は内乱も収まって、通行も緩和されたみてぇだしな…」

戦士「……そうすか」

隊長「なんかあんのか…?」

戦士「…いえ、別に」

隊長「……ま、いいけどよ。とにかくすぐ発てるように準備しとけよ」

戦士「…うっす」

テクテクテク

戦士「南東国…かぁ……」


876 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:18:14.70 ID:8zz0QuUo
〜国軍本部、講堂〜

タッタッタッタッタ

青龍先生「おっ、戻ったか」

青年兵「お待たせ致しました!」

召喚士「どう?大丈夫そう…?」

青年兵「それが……」

――……

皇太子「ほう?青龍先生の下で、朱雀先生と修行を…?」

青年兵「任務があればすぐに帰参致します。どうか…お許し頂けませんでしょうか?」

エリート「……殿下」

皇太子「構わぬ。ぜひ行ってくるが良い」

青年兵「…!?」

エリート「君のレベルアップは、即ち殿下のお力にもなる。素晴らしい事だ」

青年兵「は、はぁ……」

皇太子「何日でも何週間でも構わぬ。じっくりと学んでくるが良い!はははっ!」


877 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:20:13.20 ID:8zz0QuUo
……――

青年兵「…というわけです」

召喚士「あ、あっさり…だね……」

青龍先生「……まぁ良い。折角貰った時間じゃ。有効的に使わせて貰うかの」

青年兵「宜しくお願い致します!」

召喚士「それで、南のどちらに…?」

青龍先生「港町から更に南、そこに高地がある。そこへ向かおうかの」

青年兵「畏まりました」

召喚士「それでは、船の手配をしてきましょうか…」

青龍先生「いや、それには及ばぬよ」

召喚士「……?」

青龍先生「お主等もだいぶ、魔力をコントロール出来るようになってきたしの…」

青年兵「……?」

召喚士「あ、あの……?」

青龍先生「ひょっひょっひょ…!」


878 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:21:06.87 ID:8zz0QuUo
〜本国、港〜

盗賊「…えぇと…船のチケットは」

テクテクテク

盗賊「…お金は…大丈夫」

事前に召喚士より分配された金を見つめ、盗賊は微笑む。

盗賊「…大事に使お」

テクテクテク

店員「いらっしゃいませ。どちらまで行かれますか?」

盗賊「…えぇと、港町…まで」

店員「かしこまりました。昼の便はもう出航しているので、夕方の便で宜しいですか?」

盗賊「…はい」

店員「では手続き致します。こちらにご氏名と希望の船室。オプションなどを…」

盗賊(め、面倒だなぁ……)

カキカキ

盗賊(そっか…。召喚士や魔道士はいつもこういう事、やってくれてたんだな…)


879 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:21:54.62 ID:8zz0QuUo
店員「はい。それではお待ち下さいませ」

盗賊「……」

盗賊がきょろきょろと周辺を眺めていると、店員が戻ってくる。

店員「お待たせ致しました。こちらでお間違いないですか?」

盗賊「…お間違いないと…思います」

店員「はい。では料金を…はい、ありがとうございます」

盗賊「…よし」

テクテクテク

盗賊「……まだ…時間あるな」

キョロキョロ

盗賊「…ご飯…食べよ」

テクテクテク…カチャッ

飯屋「へいらっしゃい!」

盗賊「…Aセットランチ…大盛で。…あと、バナナオレも」

飯屋「はいよっ!毎度ありー!」


880 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:22:39.06 ID:8zz0QuUo


飯屋「ありやしたー!!」

カチャッ…テクテクテク

盗賊「…お腹いっぱい」

盗賊は腹部を擦りながら、船着場へと再び移動する。

盗賊「…あっ、あれかな…?」

一隻の船が南方入港し、折り返しの為の準備を始めた。

ゾロゾロ…

盗賊は降りてくる船客をぼーっと眺めている。

盗賊「……!?」

テクテクテク

天才「――」

格闘家「――」

盗賊(あの二人は…確か……)

見覚えのある二人組を遠方に捉え、盗賊は傍へ駆け寄る。


881 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:23:32.62 ID:8zz0QuUo
タッタッタッタッタ…

天才「…いいな。分かったか?」

格闘家「……はぁ」

盗賊「…あ、あの」

天才「あぁ?…おーお前は確か…北伐でも会ったっけな」

盗賊「…そ、そうです」

天才「何か用か?つーか…一人か?」

盗賊「…ちょっと…色々あって」

天才「あっそ。そんじゃま…気を付けてなー」

格闘家「……」

格闘家はぺこりと頭を下げ、天才の後に続く。

テクテクテク…ピタッ

天才「あ、そーだ。ちなみにどこ行くんだ…?」

盗賊「…え?……南の…遺跡に」

天才「遺跡…?」


882 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:24:35.53 ID:8zz0QuUo
盗賊「…うん」

天才「……」

格闘家「……」

天才「あっそ。頑張って」

盗賊「…う、うん」

スタスタスタ

盗賊「……?」

盗賊はきょとん、としたまま船へと向かう。船は間もなく乗船可能となっていた。

盗賊(一人で船に乗るのなんて…いつ以来だろ)

テクテクテク

盗賊(あぁ、戦士が故郷に帰って…召喚士が師匠の元へ行った時…)

テクテクテク

盗賊(ふふっ。なんだか懐かしいな…)

盗賊は一人、思い出し笑いをし、しばらくの後にふと我に返る。

周囲を見渡し赤面すると、こそこそと、いつもとは違うこじんまりとした椅子に座った。


883 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/07(水) 18:25:45.15 ID:H4q7FXU0
ちっーちっちっおっぱーい


884 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:26:18.48 ID:8zz0QuUo
〜国軍本部、裏門〜

青龍先生「……」

テクテクテク

召喚士「……」

テクテクテク

青年兵「……」

テクテクテク

召喚士「あの…っ、先生…?」

青龍先生「んー?」

召喚士「このまま…どちらへ行かれるのですか?」

青龍先生「このままずーっと真っ直ぐじゃよぉ」

青年兵「あの…このまま南下しても…海ですが…」

召喚士「なるほど…!国軍の船で…」

青年兵「国軍の船なら、西側の港から出なければ…」

召喚士「あ、そうか……」


885 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:34:06.84 ID:8zz0QuUo
青年兵「それに…この先は……崖ですよ…?」

青龍先生「そうじゃよ?」

召喚士「あの…ま、まさか泳いでいくなんて事は…」

青年兵「修行だからって…それは……」

青龍先生「泳いで行きたいならそうしても良いぞ?儂は嫌だけど」

召喚士「じゃあ…一体何を…っ」

青龍先生「ほれ、もう間もなく崖っぷちじゃ」

青年兵「……」

青龍先生「ここから南までひとっ飛びするぞい」

召喚士「……はい?」

青年兵「ど、どういう事でしょうか…!?」

青龍先生「ん?召喚獣に乗って、びゅーんとひとっ飛びじゃよ。ひょっひょ!」

召喚士「!?」

青年兵「召喚獣に乗ってって…えぇーっ!?」

青龍先生「ひょっひょっひょ!ほれ、早よぅせんか」


886 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:34:54.49 ID:8zz0QuUo


召喚士「……行けっ、コカトリス」

青年兵「出でよっ!ワイバーン!!」

シュイイィィン…

コカトリス「…召喚士、大丈夫か?」

召喚士「…が、頑張る」

青年兵「ワイバーンに乗って、海を…越えるのか…」

召喚士「先生はバハムートですか?」

青龍先生「阿呆。あんなもんに乗ったら、魔力なくなって往生しちまうわい」

ジャリッ

青龍先生「出でよ、アンフィスバエナ」

召喚士「アンフィスバエナ…?」

青年兵「は、初めて見ますね…」

青龍先生の召喚した『アンフィスバエナ』、と呼ばれる召喚獣。

身体の両端に竜の頭を持つ、何とも不思議な召喚獣であった。


887 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/07(水) 18:39:06.07 ID:2/6FdNMo
しっぽにも竜の頭がある感じかぁ


888 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:42:07.64 ID:8zz0QuUo
シュイイィィン

青龍先生「さて、皆…準備出来たかの?」

召喚士「…はい」

青龍先生「お主は既に経験済だから良かろう。青年兵…」

青年兵「はい」

青龍先生「召喚獣に乗る。即ちこれは召喚獣に対し、常に餌を与えている状態…」

青年兵「……はい」

青龍先生「乗っている限り、常に魔力を吸われておる。つまり……」

青年兵「いかに最小限に、消費を抑えるかが…重要という事ですね?」

青龍先生「……そういう事じゃ。ひょひょひょ!」

召喚士「……さて」

青龍先生「参るぞいっ!」

青龍先生はアンフィスバエナの背に乗り、一気に上空へと飛び立つ。

召喚士「俺らも…続こう!」

青年兵「はいっ!!」


889 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:42:57.02 ID:8zz0QuUo
バサァッ……ゴウッ!!

青年兵「……く…うっ!!」

ワイバーン「大丈夫か…?」

青年兵「う…うんっ。思ったよりは…何とか…」

ワイバーン「振り落とされぬよう…しっかり掴まっていろよ?」

青年兵「うん。ありがとう…!」

青龍先生「……」

召喚士「ねぇコカトリス…?」

コカトリス「…ん?」

召喚士「師匠もさ、こうやって…コカトリスと一緒に飛んだの?」

コカトリス「…ああ。アイツは召喚獣使いの荒い奴だからな…」

召喚士「……」

コカトリス「私を、馬か何かと勘違いしておるような扱いだったな…」

召喚士「…そっか。師匠らしいね」

コカトリス「…まぁ、私も嫌ではなかったがな。ふっ」


890 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:43:56.60 ID:8zz0QuUo
〜大陸港の町、路上〜

魔道士「…よいっしょ」

トスッ

魔道士「さぁて…頑張りますよー!」

テクテクテク

魔道士「こんにちはー!」

男「……?」

魔道士「そこのお店ですっ!よろしかったら来て下さいねっ!えへへ!」

男「…は、はぁ」

魔道士「美味しいお酒が飲めますよーっ」

男「……」

テクテクテク

魔道士「……うーん、駄目だったかなぁ」

テクテクテク

男(可愛かったな…。店員さんか?よし、行ってみるか…)


891 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:44:30.84 ID:8zz0QuUo


魔道士「こんにちはー。どうぞっ」

母親「…へぇ、宿の一角にこんなお店があったのねぇ」

娘「ママー、行ってみたーい!」

魔道士「料理も美味しいですよっ!よろしければご家族でどうぞっ!」

母親「ふふっ、ありがとう」

魔道士「いえいえっ。お待ちしてまーす!」

テクテクテク

魔道士「あっ、こんにちは!どうぞーっ!」

青年(カワイイな…。何だろ、料理屋?)

魔道士「どうぞーっ。エヘヘッ!!」

老人(ほうほう…)

魔道士「なんだか…あんまり反応ないなぁ…」

ゴソゴソ

魔道士「あ…もうこんな暗くなってる…。そろそろ戻らなきゃ…!」


892 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:46:19.39 ID:8zz0QuUo
カチャッ…チリチリン

魔道士「ただいまー…」

バーテン「おう、ご苦労さん」

魔道士「なんだか、あまり反応ありませんでした…」

バーテン「だーから、いいっての…」

魔道士「でもぉ…せっかく普段の恩返しが出来るチャンスなのに〜」

バーテン「そんな大した事もしてねぇよ」

魔道士「あっ、じゃあ…せめて料理とか…手伝います!」

バーテン「お、おい…っ!?」

魔道士「エプロンは…これでいっか。よし…!」

タッタッタ…ガチャガチャッ…ジャーッ

バーテン「…元気だ事」

カチャッ…チリチリン…

バーテン「はいよ、いらっしゃい」

男「……ここ…だよな」


893 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:49:03.30 ID:8zz0QuUo


ワイワイワイ…ガヤガヤ

バーテン「オムライス、ビーフシチュー二つ…えぇと、それにハンバーグ!」

魔道士「はーいっ!あ、これ出来てますよー」

バーテン「お、おう…っ!」

老人「手料理まで食わせて貰えるのかいな…。生きてて良かった…」

娘「ママー!美味しいねーっ!!」

母親「本当っ。良かったわねぇ!」

娘「うんっ!!」

青年「額に汗を垂らしながら…アリだな…」

男(う…美味い!……毎日…来よう。うん)

バーテン「…凄い…賑わいだな」

魔道士「サラダ出来ましたー!次は…っと…」

バーテン「……たまにはこういうのも…アリか」

バーテンは魔道士と客席を見つめ、やや口元を緩めた。


894 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:49:45.22 ID:8zz0QuUo


魔道士「ありがとうございましたー!」

男「…あああ、明日も…来ます…っ!」

魔道士「お待ちしてますっ!えへへ!」

娘「お姉ちゃんバイバーイ!またねーっ!!」

魔道士「うんっ!まったねー!!」

母親「本当に美味しかったわぁ。ご馳走様!」

魔道士「本当ですか!?ありがとうございますっ!えへへー!」

カチャッ…パタン

魔道士「ふー、一段落〜」

バーテン「良かったな。凄い賑わったじゃねぇか」

魔道士「はいっ!チラシ配った時は、どうなる事かと思いましたけど…」

バーテン「さて、お次は大人の部。酒飲みが来るぞ」

魔道士「はいっ!じゃあ今度は客席に回ります!」

バーテン「悪いな。助かるよ」


895 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:50:55.54 ID:8zz0QuUo
〜港街〜

戦士「着いた。原点…!」

隊長「あん?」

戦士「あ…こっちの話です」

女隊員「隊長、まずはどこへ行くんスかぁ〜?」

隊長「このまま山道を突っ切るぞ」

男隊員「おえ…。なんつうハードな……」

隊長「アホか。平坦な道を行って、修行になるかっての」

男隊員「へいへい…」

戦士「すぐ…行くんですかい?」

隊長「そりゃそうだ。さっさと行くぞ」

戦士「あの…食料とかは…?」

隊長「現地調達」

戦士「さ、酒…なんて……」

隊長「……き、禁酒だ!」


896 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:52:22.55 ID:8zz0QuUo
女隊員「…ちょっと…迷ったッスね」

男隊員「間違いなく迷ってた。うん」

戦士「そんなぁ……」

隊長「てめぇは何しにきたんだ?あぁ?酒を飲みに来たのか!?」

戦士「い、いえ…っ!」

隊長「じゃあなんだ?」

戦士「しゅ…修行を…しに……」

隊長「修行に酒がいるのか…?お?」

戦士「い、要りません…っ」

隊長「よし、んじゃ行くぞ!!」

女隊員「ういッス!!」

男隊員「こりゃ…覚悟しとかなきゃねぇ…。ヒャハハ!」

隊長「夜通し歩いて、朝には南東国に入る!いいな!」

戦士「う…うっす!!」

四人は港街から南下し、山中へと入っていった。


897 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:53:08.70 ID:8zz0QuUo
〜南方、上空〜

青年兵「……っく!!」

召喚士「…そろそろ…しんどくなってきたぞぉ…!」

グラァ…

青龍先生「気を抜くでないぞ?」

青年兵「は…はいっ!!」

召喚士(青龍先生…流石だな…!!)

アンフィスバエナの上にあぐらをかき、背伸びをする青龍先生。

召喚士(魔力がぶれるどころか、消費をごく僅かに…見事に抑えている…)

青龍先生「ここで魔力が尽きたら…海へドボンじゃぞ?ひょひょひょ…!」

青年兵「……ぐ…っ!!」

召喚士「…見えてきたっ!南方だっ!!」

青龍先生「よぅし…!もうちょっとじゃ。頑張れよぉ!」

青年兵「……よ…ぅし…!」

召喚士「もうちょっとだ…っ!行けぇ!コカトリスーッ!!」


898 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:54:31.18 ID:8zz0QuUo


青年兵「…っく…はぁ!…はぁ…はぁっ!!」

召喚士「も…もう…空っぽです……っ」

青龍先生「ふむ。流石にこのぐらいが限界かのう…」

青龍先生は北を見つめ、日没寸前の薄暗い海を見つめる。

青龍先生「ほれ、日が落ちてしまったわい。行くぞい」

召喚士「も、もう少し…休ませて下さい……」

青年兵「た、立てません…っ」

青龍先生「……やれやれ。仕方ないのう」

召喚士(しかし青龍先生は…なんでこうもケロっとしてられるんだ!?)

青年兵(流石に先生とて…疲れているはずでは…!?)

青龍先生「どっこいしょ。それじゃ、少しだけ休むかの」

召喚士「す、すみません…っ!」

青年兵「申し訳ありません……」

疲労困憊の二人を、青龍先生はじっと見つめながら微笑んだ。


899 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:55:03.72 ID:8zz0QuUo
〜バーテンの店〜

ヒソヒソ

ワーカー「おい…。あんなカワイイ店員いたっけか…?」

ヒソヒソ

酒飲み「いや…。先週はいなかったぞ…!?」

ワーカー「まさかあのマスター……」

酒飲み「おいおい、年の差考えろ。どうせ無い金はたいて買ってきたんだろ…」

テクテクテク

魔道士「どうぞー、お待たせ致しましたー」

ワーカー「お、おう…っ」

酒飲み「お嬢ちゃん、いつからだい?」

魔道士「はいっ!今日からですっ、エヘヘッ!」

酒飲み「おぉ!こりゃラッキーだ!」

魔道士「ラッキー…ですか…?」

ワーカー「あーいやいや、コッチの話だ…ガハハッ!」


901 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:56:41.82 ID:8zz0QuUo


バーテン「おらっ、店仕舞いだよ!帰れっ!」

ワーカー「はあぁ!?夜はこれから…」

バーテン「今日は終わりなんだよ!充分飲んだだろうがっ」

酒飲み「なーんだよ、せっかく魔道士ちゃんが酌してくれてるってのに…」

バーテン「それ、別料金だからな」

酒飲み「はぁ!?きったねぇの!ボッタクリバーだ!!」

バーテン「いいから帰れっ!」

ワーカー「わーったよ。魔道士ちゃん、明日も来るからねー!」

酒飲み「いやぁ…楽しかった!もう毎日来ちゃおうかなぁ?」

魔道士「ありがとうございましたっ!またお待ちしてますねー、ふふっ!」

カチャッ…パタン

バーテン「あー終わった…。疲れた……」

魔道士「お疲れ様でしたっ!えへへ!」

バーテン「嬢ちゃんこそお疲れさん、ありがとな…!」


902 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:57:43.58 ID:8zz0QuUo
魔道士「はいっ、どうぞ!」

コトッ

バーテン「……?」

魔道士「バーテンさんのお夜食です」

バーテン「……わざわざ悪りぃな」

魔道士「いいえっ、ふふっ…。あ、お風呂お借りしますね!」

バーテン「あ、あぁ……」

トットット…カチャッ…パタン

バーテン「……うーん」

カチッ…カチッ…シュボッ

バーテン「…ふー。幻と言われる若返り薬ってやつでも…探してみるかな」



魔道士「はー…。疲れたけど…楽しかったっ!」

ジャアアァァー…バシャバシャバシャッ

魔道士「たまにはこういうのも…楽しいなぁ。ふふっ…!」


903 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:58:35.78 ID:8zz0QuUo
盗賊「…楽しくない」

盗賊は甲板に出て、海を見つめながらぼやく。

盗賊(魔道士も召喚士も…戦士もいないなんて…楽しくない)

クルッ…ストッ

盗賊(…あれ?私いつから…そんなんなっちゃったんだろ…)

自分の心境の変化。戸惑いながらもそれを心地良く思う盗賊。

盗賊「…これが…仲間、か」

夜空をぼんやり見上げる盗賊の耳に、伝声管より声が聞こえてくる。

船員「間もなく港街に到着致します。お降りの皆様、ご準備をお願いします」

盗賊「…着いたか」

盗賊は荷物を抱え、下層へと移動する。

しばらくの後、船は港街へと入港し、盗賊は一番最初に船を降りる。

船員「お待たせ致しました!お疲れ様でございました!」

盗賊「…久々だなぁ」

懐かしい景色を前に切なさと懐かしさが交差し、盗賊は一つ深呼吸をした。


904 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/07/07(水) 18:59:48.44 ID:8zz0QuUo
とりあえずここまでにて!ご支援ありがとうございました!
今回は1ヶ月以内に次スレ行けそうですね!頑張ります!!ノシ


908 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/07(水) 19:30:37.49 ID:T5me4XE0



↑アンフィスバエナ


909 名前:GEPPERがお送りします [saga sage] 投稿日:2010/07/07(水) 20:25:08.38 ID:plpB8UDO
南東国って何があった所だっけ?
最初から見直して来るか…


913 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/07(水) 21:28:02.56 ID:lNMQUjw0
>>909
内乱が終わって交通も整理っていやー・・・
イトーイの墓があるとこやろ


914 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/07(水) 21:45:09.15 ID:EaNSor.o
          アンフィスバナナ!!
      \\  アンフィスバナナ!!  //
  +   + \\ アンフィスバナナ!! /+
          .┌┐    ┌┐     ┌┐      +
         / /     / /    / /  +
     +  / / i    / / i   /  / i
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