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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その17
1 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/07/08(木) 22:30:00.22 ID:xC1Oju.o
┏━ ノ ー‐  j  ji       |l|     _,,,,,_    ji     ji     i  i!  ,_,,xz   .|l| |l|   ┃
┃  -イ.ー┬‐ | ーチ‐      ||        |!  ーナ ̄|   ト-、  |  |!    /    ||  ||   ┃
┃.   │ _|   レ _ノ  `"⌒)  o     ,__,,」  ノ´ 、ノ   .|     丿   /^\  .o .o ━┛
                . ̄

――かつて、人間と魔族が共存し、争いを繰り広げていた時代…
    幻獣を召喚し魔物を倒す者がいた…。
   名を「召喚士」…。後に「救世主」と呼ばれる者である…。


                           ――かもしれない…。

〜前回までのあらすじ〜

朱雀先生の称号を受け継ぎ、魔王を倒す為、旅を続ける召喚士…。、
パーティー仲間の強くて頼れる二枚目の戦士、いつも明るく笑顔が
可愛い魔道士。スタイル抜群ツンデレな盗賊との冒険はまだまだ続く。
結成から一年以上が過ぎ、四人はそれぞれ修行の道を進むが…?


◆7xまとめ様(いつもありがとうございます)
http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/summoner_ike_Cockatrice.html

◆キャラクター人気投票所(ありがとうございます!)
http://vote3.ziyu.net/html/cocka.html

◆専用あぷろだ(絵の支援など大変ありがたいです!)
http://ux.getuploader.com/cockatrice/

◆前スレ(その16)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1276786014/

◆過去ログ(その1〜15)
(ry


19 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:41:51.12 ID:/msWKOEo
〜バーテンの店〜

魔道士「おはようございます!」

バーテン「おう、おはよう。よく眠れたか?」

魔道士「はいっ!バッチリです!!」

バーテン「んで、今日はアイツの別荘だかってとこへ行くのか?」

魔道士「はい。何か手掛かりがあるかもしれませんから…」

バーテン「……付いていこうか?」

魔道士「大丈夫ですよ。そんな遠くもありませんし…ふふっ!」

バーテン「そうか。くれぐれも気を付けてな」

魔道士「ありがとうございますっ!さぁて…支度支度っ!」

タッタッタッタ…

バーテン「必要なモン以外はここに置いて行って構わないからなー」

魔道士「はーいっ!」

タッタッタ…トントントンッ…

バーテン「…さーて、俺も買い出しにでも行ってくるかねぇ」


21 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:47:37.44 ID:/msWKOEo
>>19
酉忘れてました。ごめんなさい!

>>2-18
ありがとうございます〜。こちらこそ乙ですよ
あと前スレ>>1000は999なので無効ですよね…?ね?
盗賊の五行はあれですよあれ。お盆把握です!
魔法剣士はクール、眼鏡はぼっちが好きって感じですかね…
最後まで頑張って書き続けます!
キャラはなんとか個性つけてカブらないように頑張ってます!
追い付いて頂いたり、日課にして頂いたりで…感激の極みでございます!


22 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:48:22.58 ID:/msWKOEo


魔道士「お待たせしましたー!」

バーテン「鍵は開けっ放しにしておくから、勝手に入っていいぞ」

魔道士「…分かりました!」

バーテン「んじゃ、俺はこっち」

魔道士「はいっ!行ってきます!」

バーテン「おう」

テクテクテクテクテク

魔道士「よーし…頑張るぞっ!」

テクテクテク

娘「あーっ!お姉ちゃーん!!」

魔道士「あっ、おはよ〜!昨日はありがとうね!」

母親「お出かけ?気を付けてね」

魔道士「はいっ!ありがとうございます!」

魔道士は笑顔で手を振り、マジシャンの別荘へと向かった。


23 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:48:50.01 ID:/msWKOEo
〜南方、南の街〜

青龍先生「ようやく着いたわい…。おぉ、腰が痛い…」

青年兵「ここが南方の……」

召喚士「青年兵くんは初めて?」

青年兵「ええ。初めて訪れます」

青龍先生「まずは南方司令部にでも、挨拶がてら顔を出すかのう…」

腰を擦りながら司令部へ向かう青龍先生。二人がそれを追う。

テクテクテク

門兵「…?」

青龍先生「青龍じゃ。すまんが通してくれ」

青龍先生は懐より紋章を取り出し、門兵に見せる。

門兵「こ、これは…!どうぞ、お通り下さい!!」

青龍先生「すまんの…。ひょっひょ」

二人は司令室へと向かう青龍先生の後に続き、足を進める。

青龍先生「…元気にやっとるか?ひょひょひょ!」


24 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:49:17.36 ID:/msWKOEo
南方参謀「あらぁーっ!珍しいお客様ねっ!」

南方副司令「青龍先生か…!お元気そうで何より…!」

南方参謀「……あら!?」

召喚士「ど、どうも…。お久しぶりです」

南方弓長「珍しい組み合わせね」

南方参謀「朱雀先生も一緒だったの!……んっ!?」

ガバッ!!

南方参謀「この…キュートな青年はどなた?」

青年兵「は、始めまして!青年兵と申します!」

青龍先生「儂の自慢の弟子じゃ」

南方参謀「何てこと…っ!」

青年兵「え…っ?あ、あの……」

南方副司令「早くその握った手を離さんか」

南方参謀「スキンシップよ!スキンシップ!うふふっ」

青龍先生「相変わらず賑やかじゃの…。ひょっひょっひょ!」


25 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:49:44.31 ID:/msWKOEo


南方参謀「ふぅん…。修行をねぇ……」

南方副司令「…すまんな。先生」

青龍先生「…?」

南方副司令「南も魔物は少ないと言えど、何たって魔王三人だ…」

南方弓長「アンラ・マンユの動きにもっと早く気付いていれば…」

青龍先生「構わぬよ。お主等のせいでもあるまいて」

召喚士「司令は相変わらず…赤壁ですか?」

南方弓長「ええ。もう…いたくお気に入りでね、最近はほぼ常駐よ」

召喚士「そ、そうですか…」

青年兵「赤壁と言うと、現在南方で進められているという…」

南方参謀「そっ。関…と言うか、軍事要塞よ」

青龍先生「後ほど立ち寄ってみようかのう…」

召喚士「そうですね!」

青年兵「是非、お願い致します!」


26 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:50:35.32 ID:/msWKOEo
南方副司令「それで、これからどちらへ?」

青龍先生「本当は南西の鉱山にでも行きたいところじゃが…」

南方参謀「ちょっと…やめてよ、先生」

青龍先生「分かっておるわい。このまま南下してみようかのう…」

召喚士「……」

青龍先生「さて、邪魔したの…」

南方参謀「ちょーっと待った!」

青龍先生「いつまでいるの?」

青龍先生「一ヶ月以内を予定しとるが…?」

南方弓長「…なるほど」

南方参謀「ふっふっふ。先生、いい考えが…」

青龍先生「…ふむ?」

青年兵「な、何でしょうか…?」

召喚士「分からないけど…イヤな予感が……」

召喚士と青年兵は顔を見合わせ、苦笑する。


27 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:51:14.70 ID:/msWKOEo
〜南東国、分かれ道〜

隊長「ここが中間地点」

戦士「ですね」

女隊員「綺麗に十字路になってるッスね」

隊長「ここを左に行くと北の街、右へ行くと南へ抜ける」

男隊員「真っ直ぐ正面が、東の街ってわけだ!ヒャハッ」

隊長「そういう事。んじゃ真っ直ぐ進むぞ」

戦士「うっす!」

テクテクテク…ピタッ

戦士「……」

隊長「おーい、どしたー?」

立ち止まり北の街を見つめる戦士に、隊長が声をかける。

隊長「小便かー?」

戦士「ち、ちがっ!何でも…ねぇっす!」

先へ進む三人を、戦士は笑顔で追いかける。


28 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:51:41.59 ID:/msWKOEo
〜遺跡〜

盗賊「……」

ザッザッザ

盗賊「…入り口が…開けられてる」

盗賊は粉々に砕けた入り口の破片を拾い上げ、真っ暗な奥を覗き込む。

盗賊「…兄様が…?」

テクテクテク

盗賊(…よし、目は慣れてきた。これなら灯りなしで大丈夫)

ザッザッザッザッザ

盗賊(目指すは…地下八階)

盗賊はゆっくりとした足取りで、警戒しながら遺跡内を進む。

盗賊(前回の様子から見ても…おそらく魔物は出ないだろうな)

ザッザッザ

盗賊(少し、急ぐか…)

盗賊は駆け出し、階段を降って行った。


29 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:52:08.74 ID:/msWKOEo
〜遺跡、地下八階〜

二手に分かれている回廊の一つから、盗賊が姿を現す。

盗賊「…ここだ」

見覚えのある王宮のような作り。この下にネクロマンサーのラボがあった。

それを思い出しながら、盗賊は細く暗い階段の前で足を止める。

盗賊「……」

テクテク…ピタッ

盗賊「…行けば死ぬ、か」

盗賊は途中で足を止め、占い師の言葉を思い出す。

盗賊「――っ!?」

ザザッ…コソッ

盗賊「……!!」

突然の気配に盗賊は慌てて物影に身を潜める。

盗賊(…い、今の気配は…!?)

階段の下から、ゆっくりと物影が近づいてくる。


30 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:52:34.17 ID:/msWKOEo
カツ…カツカツ…ザッザッザ

盗賊「……っ」

ザッザッザッザッザ

盗賊(…!?)

影忍「……」

盗賊(…いたっ!!)

階段から姿を現した影忍は、周囲を見渡し、前進する。

ザッザッザッザッザ

盗賊「……」

チャキッ

影忍「……」

ザッザッザ…ザッ

盗賊「……っ!!」

通り過ぎる影忍を、盗賊は蜘蛛切を振りかぶり襲い掛かる。

ヒュオンッ!!……キィンッ!!


31 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:53:01.86 ID:/msWKOEo
盗賊「……!?」

キョロキョロッ

盗賊(いない…っ!しまった…!?)

チャキッ

影忍「……藤蔵の姫、か」

盗賊「――っ!!」

背後から首筋に当てられたつめたい刀身に、盗賊の額から一つ汗が零れる。

盗賊「…お見それ…しました」

影忍「……」

盗賊「……」

スッ

影忍「何のようだ?」

影忍は刀を納め、盗賊へ問いかける。

盗賊「……」

影忍「ここへは足を踏み入れるな。死にたくなくば…」


32 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:53:28.30 ID:/msWKOEo
盗賊「…あ、あの」

影忍「……」

盗賊「貴方は…何者なんだ?」

影忍「……」

盗賊「以前、南東国で会った時…」

影忍「…出るぞ」

盗賊「……?」

影忍「ここを出る、と申したのだ。それとも何か用があるのか?」

盗賊「いや、私は貴方に……」

テクテクテク

盗賊「あ…っ」

無言で先を進む影忍を、盗賊は慌てて追いかける。

ザッザッザッザッザ

影忍「眼を瞑れ。焦点を調節しろ」

盗賊「…え…っ?」


33 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:53:59.63 ID:/msWKOEo
入り口からは日光の明るい日差しが飛び込み、盗賊は顔を腕で遮る。

盗賊「……っ!」

影忍「だから言ったであろう」

盗賊「…ごめんなさい」

テクテクテク

盗賊(やっぱり…兄様だ…!)

二人は遺跡より外へ出て、向かい合う。

影忍「それで…?」

盗賊「あ、あの…兄様……?」

影忍「兄…。お前のか?あぁ、藤蔵の裏切り者か」

盗賊「違うっ!兄様はそんな…」

影忍「……」

シュルシュルッ

盗賊「……!?」

影忍「正体が見たいのであろう?」


34 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:54:32.40 ID:/msWKOEo
影忍は顔を覆う布を解き、下から素顔を曝け出す。

影忍「……これで満足か?」

盗賊「…や、やっぱり…兄様だ…っ」

ゆっくりとした足取りで近づく盗賊を、影忍は左手で遮る。

盗賊「……!?」

影忍「馬鹿か…貴様は」

バリッ…パサッ

盗賊「…っ!!」

影忍「この顔はただの変装だ。忍の基本であろうが」

盗賊「……っ」

影忍「貴様の兄、つまりは藤蔵の裏切り者。此奴の顔は何かと便利でな」

盗賊の兄であった顔は引き剥がされ、無残にも地面へと放られる。

その下からは火傷のような傷を負った、お世辞にも普通とは言い難い顔が現れる。

盗賊「…そん…な」

影忍「満足か?」


35 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 17:55:09.72 ID:/msWKOEo
盗賊「で、でもっ…占い師さんは…」

影忍「…ふー。何やら面倒な事まで存じておるのか」

盗賊は俯き、唇を尖らせる。

影忍「……お前の兄は死んだ」

盗賊「……」

影忍「その身体を拝借し、操っているのがこの私だという事だ」

盗賊「……」

影忍「……分かったか?これでもう用はないだろう」

盗賊「…そんなの…って」

影忍「…山を降るぞ。そこまでは送ってやる」

盗賊「……」

影忍「早くしろ!荷物を拾えっ」

盗賊「……っ」

盗賊は慌てて荷物を取りに戻り、身支度を整える。

影忍は火傷にただれた顔の変装を剥ぎ取り、布を巻き直した。


36 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/07/09(金) 18:17:28.00 ID:/msWKOEo
短いですがキリいいところで。所用の為失礼します!
また後ほど。ご支援ありがとうございました!それでは!ノシ


38 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/09(金) 19:00:16.58 ID:7es1xUDO
>>1乙!
そういえば東方に行った時に盗賊は全属性使えるっていう話があったな
そんな時から伏線があったとは…お見それしました


49 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/10(土) 03:33:03.13 ID:7vLzP3Eo
〜マジシャンの別荘〜

魔道士「着いたー!」

テクテクテク

魔道士「この辺りも魔物は出なくなったんだぁ…」

テクテクテク

魔道士「お陰で、お昼のうちに着いちゃった。えへへっ」

テクテク…コンコンコン

魔道士「やっぱりいないかぁ……」

カチャッ…キイィ

魔道士「あれ…?開いてる……」

魔道士は開いた扉の隙間から、別荘の中を覗き込む。

魔道士「お、お邪魔しまーす…!」

テクテクテク…ボフッ

魔道士「…凄い埃」

魔道士は右手で口元を塞ぎ上がら、左でをパタパタと扇ぐ。


50 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/10(土) 03:33:56.18 ID:7vLzP3Eo


魔道士「らんららら〜、るるる〜ん」

パタパタッ…サッサッ

魔道士「……ふーっ。よし…っ!」

魔道士は腰に手を当て、頭に巻いた布を取る。

魔道士「綺麗になったかな…!」

テクテクテク

魔道士「……ここも汚いなぁ」

食器棚の上を雑巾で拭き始める魔道士。上に置かれている小物を丁寧に片付ける。

魔道士「……?」

その奥より、一つの小さなキャンバスを手に取る。

魔道士「……ふっ」

ボフッ

魔道士「……マジシャン…さん?」

埃の下からは、若かりし頃のマジシャンと思われる肖像画が姿を現す。


51 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/10(土) 03:34:31.28 ID:7vLzP3Eo
魔道士「…あれ?これ…手にしてるのって…っ!?」

ゴシゴシ

魔道士「……赤ん坊…?マジシャンさんのお子さん…!?」

マジシャンの両腕に抱きかかえられた赤ん坊の姿。

魔道士「……」

テクテクテク…コトッ

魔道士「……よし、あともう少し!」

魔道士は絵をテーブルの上に置くと、ひとまず掃除の続きを始める。

魔道士「これが終わったら、一度戻ろうかなぁ……」

フキフキ

魔道士「どこに行けば分かるかなぁ…。やっぱり国軍に聞いてみた方がいいかなぁ…」

ゴシゴシ…キュッキュ

魔道士「ここはおしまい…っと」

テクテクテク…ジャーッ

魔道士「……さぁ、もう少し。頑張るぞっ!」


52 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/10(土) 03:34:58.29 ID:7vLzP3Eo
〜南方、東の街〜

隊長「おーし、着いた。今日はここで一泊……」

戦士「……」

隊長「……何してんだ?」

戟を布で巻き始める戦士を見つめ、、隊長が声をかける。

戦士「ん、ああ…。ちょっと……」

女隊員「南東国って刃先が出てると駄目なんスか?」

男隊員「……さぁ」

戦士「いやっ…そういうわけじゃいんだが……」

隊長「……」

戦士「色々問題あってな……っと。よし、オッケー。お待たせしました」

隊長「……んじゃ行くぞ」

女隊員「ういッス」

男隊員「へぇ。この街も綺麗に区画整備されてんのな!ヒャハッ」

四人は城門をくぐり、東の街内部へと進む。


54 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/10(土) 03:49:44.58 ID:7vLzP3Eo


隊長「宿はここでいいだろ。荷物預けて自由行動でいいぞ。18時にここで待ち合わせだ」

女隊員「ういッス!さーて観光観光!」

男隊員「なーんか旨いモンでも売ってっかなぁ…?」

戦士「……」

テクテクテク

隊長「どこ行くんだ?」

戦士「……ちょっと」

テクテクテク…

隊長「……」

戦士は城門から再び外へ出て、側面にあたる岩壁へと向かう。

ザッザッザ

戦士「……」

戦士が足を止めた場所。目の前には石碑が立ち、瓢箪がぶら下がる。

石碑には騎都尉の名が刻まれ、周囲には雑草が生えていた。


55 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/10(土) 03:52:33.62 ID:7vLzP3Eo
ブチッ…グイッ…

戦士「……全く、誰も手入れしてねぇのかよ…」

ザッザッザ

隊長「知り合いの墓か?」

戦士「隊長…!?」

隊長「なーんか気になってな。お前の行動がよ…」

戦士「…すんんません」

隊長「別に謝る事じゃねぇさ」

戦士「……騎都尉…っつって、かつて南東国一の将軍だった男っす」

隊長「……ほぉ」

戦士「あの戟も…騎都尉の形見のモンで……」

隊長「なるほどな。だから布で覆って、隠したってわけか」

戦士「……」

隊長「大そう腕の立つ男だったんだろうなぁ…」

戦士「……はい。そりゃあもう…」


56 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/10(土) 03:55:43.66 ID:7vLzP3Eo


隊長「なーるほど。その内乱でか……」

戦士「ええ…」

隊長「己の信念を貫いて…。すげぇ男じゃねぇか」

戦士「はい。騎都尉から威圧なんかも教わったんす」

隊長「そうか、あの手の技術は南東国発祥だもんな」

戦士「ええ」

隊長「騎都尉の為にも、お前はまだまだ強くならなきゃいかん

戦士「……うっす」

隊長「そんで、南東国だけじゃない。世界中の人々が安心して暮らせる世を築くためにな」

戦士「……はい」

隊長「……さて、戻るか。腹減っちまったわ」

戦士「……ははっ、そうすね」

隊長「どこか案内しろ。美味い店」

戦士「…了解っす!!」


57 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/07/10(土) 03:59:01.69 ID:7vLzP3Eo
〜南方司令部〜

青龍先生「では、またな」

南方参謀「お待ちしてますよ。セーンセ!」

召喚士「では…!」

南方副司令「おう、またな!」

南方弓長「修行、頑張ってね」

青年兵「それでは、失礼します」

南方参謀「青年兵くんは居てもいいのよ〜?」

青年兵「いえ…あの…っ、失礼します!」

タッタッタッタッタ

南方参謀「ふふっ。照れちゃって…カワイイ」

南方副司令「それじゃあ準備、進めないとな」

南方弓長「断然面白くなってきたじゃない…!」

南方参謀「楽しみねぇ…。一ヶ月後のカーニバルが…!」

南方参謀は腕を組み、不敵な笑みを浮かべる。



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