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勇者「チビ魔王に一目惚れした」
- 1 名前:VIPがお送りします []
投稿日:2011/08/17(水) 22:36:35.72 ID:RzeuAxC20
誰か
- 4 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/17(水) 22:47:30.97 ID:v5Ap5XV7O
これだからロリコンは
- 5 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/17(水) 22:49:24.28 ID:g+gha/t30
ショタかもしれないじゃないですかー!
- 6 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/17(水) 22:54:39.83 ID:RzeuAxC20
ほ
- 7 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/17(水) 23:00:32.69 ID:Sy4ynpkqQ
勇者「あ〜」
勇者「誰だよ! 勇者を世襲制にしたバカは!」
勇者「そんなに権力を残したかったのか? クソ先祖が……」
勇者「……言っても、しゃあないか。とにかく魔王城まで来たんだし」
勇者はコソコソと物影に隠れながら、魔王城を移動していく。
勇者「レベル1のままだからな、サーチアンドデストロイは御免こうむりたいぜ」
勇者は蛇もビックリの動きで魔王城の最奥部まで辿り着いた。
勇者「さて、魔王はどこに……っと」
- 8 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/17(水) 23:02:03.23 ID:RzeuAxC20
レベル1だと縛りプレイ、この勇者玄人!
- 11 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/17(水) 23:17:33.80 ID:VuekX8doO
レベルE思い出した
- 12 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/17(水) 23:19:45.73 ID:RzeuAxC20
ほ
- 13 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/17(水) 23:22:37.11 ID:5nhjKdaE0
ロリとショタ、どっちがいいかな
- 14 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/17(水) 23:22:47.95 ID:Sy4ynpkqQ
鎧の魔物「ガシャガシャ」
勇者「ふむ、全身鎧ならバレずに進めるな」
物影から魔物を見て1人つぶやく勇者。
勇者「お、ちょうど良い所に鎧が」
何かの祭壇に見るも禍々しい鎧を見つける勇者。
勇者「目立つ所にあるって事は……重要アイテムだな!」
勇者脳で判断。
迷わず近寄り、装着する勇者。
勇者「装着っ!」
デンデロリ〜ン!
呪われる勇者。
勇者「はい来たよ! クソゲー来たよ、コレ!」
- 17 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/17(水) 23:29:39.26 ID:ql6WXQJx0
間違いなくこの勇者はゆとり世代
- 18 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/17(水) 23:32:52.05 ID:RzeuAxC20
ほ
- 19 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/17(水) 23:34:31.23 ID:Sy4ynpkqQ
?「そ、そんなっ!?」
勇者「やべっ! 見つかった!?」
勇者が声に振り返ると、祭壇の前に小柄な少女……というか幼女が立っていた。
幼女「……」
勇者「……」
勇者(羊のような二本の角に、高そうな装飾服……タダ者じゃないのは確かだな)
幼女「…………お」
勇者(来るか!)
幼女「お父たま〜!」
勇者「んなっ!?」
幼女が全身鎧の勇者をタックルで吹き飛ばした。
- 24 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/17(水) 23:49:07.83 ID:a4Zu0R3p0
何だショタじゃないのか
- 28 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:09:35.29 ID:BauLFq000
実はショタもいたみたいな
- 34 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 00:28:47.07 ID:I7JOdo0OQ
書く
↓
エラー
↓
1から書き直し
↓
二回連続
↓
死にたい
- 35 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:30:21.10 ID:qv37uZ9H0
がんばれw
- 36 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 00:31:42.87 ID:I7JOdo0OQ
勇者の後頭部が鎧越しに、勢い良く石床に叩きつけられた。
勇者「ぐべらっ!?」
幼女「お父たま〜! お父たま〜!」
だが、幼女は勇者を抱きしめたまま手を離さない。
勇者(い、意識が、……?)
もうろうとする意識の中で勇者の目に、泣き続ける幼女の顔が映った。
赤い瞳に黒い髪。
肌は白く、キメ細やか。
そして、意志の強さを表しているように美しく流れる柳眉。
勇者はただ純粋に、それらが泣き顔に沈むのが勿体ない気がして、気がついたら声を出していた。
勇者「だ、大丈夫だから」
幼女「……お父たま?」
勇者「大丈夫だから、泣くんじゃないよ?」
幼女「……うん!」
幼女が涙を拭いてうなずくのを見届けると、勇者の意識は急速に暗くなって言った。
幼女「え? ……さま! ……!」
幼女が何かを言っていた気がしたが、もう勇者の耳には届かなかった。
- 37 名前: 【関電 70.2 %】 [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:38:45.73 ID:N3zniDdc0
か
- 38 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 00:39:22.19 ID:I7JOdo0OQ
医療魔物「肉体が有りますが、鎧からは離れられない。しかもその肉体は人間並に弱々しくあります」
幼女「つまり、どういうことか?」
医療魔物「復活が中途半端、鎧に留まりながら力を蓄えている……という感じですかね」
幼女「わかった、下がってよい」
医療魔物「ははっ!」
幼女「……」
幼女「お父様、そんな身体で無理をして」
幼女(私ったら……ひどい自己嫌悪です)
勇者「う、う〜ん?」
幼女「お父様! お目覚めになられたのですね!?」
- 39 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 00:44:37.75 ID:I7JOdo0OQ
勇者「?」
幼女「どうしたのですか? まだどこか痛むのですか?」
勇者「お父様? オレが?」
幼女「?」
勇者「ここは……どこだ? オレは誰だ?」
幼女「ま、まさか……お父様」
勇者「何も……覚えていない」
幼女「あ、ああ」
幼女は、ベッドに鎧のまま寝ている勇者に力無く倒れこんだ。
- 44 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 01:10:18.89 ID:I7JOdo0OQ
幼女「天にとどろく〜、その御名を〜」
勇者「……」
幼女「大地を揺るがすそのパワ〜」
勇者「……」
幼女が両手を広げ、勇者の前で声高らかに歌う。
やがて、一通り終わった幼女が静かに両手を下げた。
幼女「わかりましたか? お父様」
勇者「うん、なんとなく」
勇者「つまり、オレは魔王でキミがオレの子供だと?」
幼女「はい、……本当にお忘れなのですね」
勇者「うん、ごめん」
幼女「ふふ、正直ですね。お父様らしいです」
幼女「でも困りました、どうしたものでしょう?」
- 45 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 01:20:23.30 ID:I7JOdo0OQ
幼女「そうだ! いい案があります!」
幼女は一転、顔を輝かせながら手を胸の前で叩き合わせた。
勇者「いい案?」
幼女「この城、お父様がいない間に改装したんです」
幼女「でも、まだ昔の名残をたくさん残していますし、改装箇所を確認するついでとして一緒に城を見て回りましょう」
勇者「もしかしたら記憶が戻る、か」
幼女「どうでしょう?」
勇者「よし、のった」
幼女「やったー! お父様大好き!」
- 48 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 01:33:19.86 ID:I7JOdo0OQ
幼女「ここが訓練場です」
勇者「ふむ」
幼女「お父様は常日頃から修練を絶やさぬ人でした」
勇者「そうかそうか、さすがオレ」
幼女「……ふう」
勇者「ん? 誰かこっちに来るぞ」
幼女「あら、彼女は……」
?「おっすー! 魔王女様ー!」
勇者「く、首が無いっ!?」
- 49 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 01:47:24.46 ID:I7JOdo0OQ
幼女「彼女はデュラハンです」
デュラ「おうおう! 魔王女様? そっちの鎧は新人さんかい?」
首を小脇に抱えた少女が、黒ずんだ全身鎧を鳴らしながら2人に近寄ってくる。
勇者「は、はあ。新人というか何というか」
デュラ「おお、会話出来る知能があるなんて珍しい!」
勇者「珍しい?」
デュラ「そうそう、ここの連中は知能も無い使い魔みたいな連中ばかりでね、ほとんど自我が育ってないんよ」
デュラ「会話出来る知能を持つ者は、たぶん10人も……」
幼女「デュラハン」
デュラ「おっと、失敬」
勇者「?」
- 52 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 02:10:36.63 ID:I7JOdo0OQ
デュラ「しかし、新しい奴が増えたら、拙者、我輩、どんな一人称なら円滑な関係を築けるか少し困るでござる」
幼女「少なくとも本人の前ですることじゃないわね」
デュラ「あ、そうでござった! こりゃ失敬!」
幼女「こんなヤツです」
勇者「はあ、何とも気さくというかフレンドリーというか」
幼女「素直にうざい、と言ってやって下さい。彼女のためにもなります」
デュラ「ひどいっ!? ……て、いうか、魔王女様が敬語って何者なの? そいつ」
幼女「この鎧に心当たりは?」
幼女が軽く人差し指で、勇者の鎧をノックした。
デュラ「えっ? ……そう言われたら祭壇の鎧にそっくりだな」
幼女「つまり?」
デュラ「似たような物も腐るほど有るってこったな!」
デュラハンは邪気の無い満面の笑顔で答えた。
- 53 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:11:36.72 ID:qv37uZ9H0
支援
- 54 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:27:43.28 ID:UcLeReSi0
書き手はもうねたのか?
- 55 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:30:25.48 ID:FF64cIzy0
きっと筆が遅いだけだ
- 56 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:31:29.03 ID:bnZUKRy60
書き…手…?
- 57 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 02:42:18.26 ID:I7JOdo0OQ
幼女「お父様の鎧が腐るほど有るですって!?」
デュラハンの言葉を受け、幼女のこめかみに青筋が走った。
デュラハン「え? お父様って、……え?」
幼女「だったら! あなたが後生大事そうに腰に引っ提げてるクソ宝剣! そいつは何なの! ゴミ溜めの肥やしかしら?」
デュラ「ク、クソとは言外な! この剣は数多の戦場を共に駆けてきた相棒! 見てくだされ、それでも尚、輝きの衰えぬこの深紅のを刀身を!」
デュラハンが剣を腰鞘から抜き放つと、赤い残光を曳きながら、剣が皆の眼前に躍り出た。
勇者「お、おぉ」
デュラ「どうでござるか!」
幼女「ゴミね」
デュラ「はうっ!?」
幼女「一山を二束三文で叩き売りされてるような、貴女のなまくら剣なんかよりもお父様の鎧の方が断然素晴らしいわ!」
デュラ「あ、あうあう」
幼女「もう貴女はダメダメだわ! 斬死しなさい、ここで宝剣と共に!」
ふんっ、と幼女がそっぽを向いた。
- 58 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:55:56.78 ID:FF64cIzy0
どんどん書いてくれ!
- 59 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 02:58:15.15 ID:I7JOdo0OQ
勇者「す、少し言い過ぎじゃないか?」
幼女「あ、……ご、ごめんなさいませ、お父様。ついお見苦しい所を……」
勇者「それよりアレ、どうする?」
デュラ「る〜る〜ら〜」
地面で赤ちゃんのように丸まり、胸に頭を抱きしめたデュラハンの姿。
漏れて聞こえてくる悲しみの歌声が不気味で仕方がない。
幼女「放っておいてください」
勇者「で、でも」
幼女「たぶん、優しい声をかけたら2秒で復活します」
幼女「そして『ありがとう! 頑張る私!』とか言うつもりなんです彼女は」
幼女の言葉にデュラハンの歌が止む、まるで図星を突かれたように。
だが数瞬後、何事も無かったように再び歌が響き始めた。
幼女「ね? もう行きましょう、お父様」
勇者「……うん」
デュラハンの悲しみの歌は、2人が去った後もわずかに続いていた。
しかし、飽きたように少しずつ歌声は小さくなり、やがて消えた。
- 60 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:04:55.42 ID:FF64cIzy0
デュラハンかわいい
- 61 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 03:15:04.10 ID:I7JOdo0OQ
幼女「正面玄関です」
勇者「ほう、立派な石像だ」
幼女「ですって、喜びなさいゴーレム」
石像「オオォォォ!!」
勇者「せ、石像がしゃべった!?」
幼女「ゴーレムです。正面玄関の番人という役割を与えられています」
勇者「すごいな、こいつがいたら百人力じゃないか」
勇者の目の前にそびえ立つゴーレムは3階建ての家屋に相当する大きさ。
ゴーレムにとったら人間なぞ、まったく物の数ではないだろう。
幼女「だったら良かったんですけど」
勇者「? どうした?」
幼女「本当に覚えてないんですね」
幼女はため息をついた。
- 62 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:31:19.41 ID:FF64cIzy0
今度こそ寝たのか?寝たんだったらおやすみ
- 65 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 04:31:53.70 ID:FF64cIzy0
わかった!寝る!
- 71 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 06:21:39.35 ID:I7JOdo0OQ
幼女「動けないんです」
勇者「は?」
幼女「高名な彫刻師の方に、立派な竜を模した外観を彫ってもらったのですが……」
勇者「動けない?」
幼女「魂を吹き込み、さあ、内部に魔力を供給するぞ」
幼女「そんなおりに突然、魔力を供給する主がいなくなりまして……」
勇者「それって、もしかして」
幼女「はい、魔王様です」
- 72 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 06:22:54.50 ID:I7JOdo0OQ
勇者「えっ、と」
幼女「あ、お体の調子がよろしくない現状で無理はしない方がいいです」
幼女「ですが、体調が回復したあかつきには是非とも、いの一番に魔力をお授けなされる事を検討してあげて下さい」
幼女「戦力としてだけではなく、泰然と門を守り続けた忠実な部下としても」
勇者「うん、わかった」
幼女「それでは次の場所に、……ゴーレム! 任せたわよ!」
石像「オオォォ!」
長い風洞をこだまするような重低音を返してくる石像に、2人は軽く手を振って別れた。
- 73 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 06:53:28.52 ID:2g4XgKkr0
>>1のID丸いなーと思ってたら末尾Qだった
初めて見た
- 74 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 06:57:20.26 ID:I7JOdo0OQ
〜廊下〜
幼女「まだ何も思い出せませんか?」
勇者「いや、ごく最近ここらの道を通ったような気が……」
幼女「本当にっ!?」
思わず口に出した幼女は、慌てて自分の口を押さえて訂正する。
幼女「ととっ、すみません」
顔を恥ずかしそうに赤く染めて、幼女が上目遣いに勇者を見てくる。
勇者(か、かわいい!?)
勇者(っ!? ……いや、落ち着け! オレは『お父様』だぞ!)
勇者(でも、もし『お父様』と違っていたら……)
勇者(待て! 何を考えているんだ! 自分っ!)
幼女「ところで、次はどこに行きますか?」
勇者「は? はひっ?」
- 75 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 07:12:47.23 ID:I7JOdo0OQ
幼女「?」
勇者「い、いや〜。どこに行こうにも記憶が無くてさ」
幼女「これは申し訳ありませんでした」
幼女がぺこりとお辞儀をして続ける。
幼女「そうですね、あと見て回るとしたら、中庭と、北の尖塔、そして書物庫に、地下施設くらいですね」
勇者「地下施設?」
幼女「はい、サキュバスさんが管理している箇所でして」
勇者「よし、行こう!」
幼女「え?」
勇者「地下施設を目指すんだ、急ごう!」
幼女「あ、はい!」
勇者は3倍速の早足で歩き出し、幼女は疑問に首をかしげながらも走りながら勇者を先導する。
勇者(いざいかん! めくるめく官能の世界へ!!)
勇者は鎧の下で、精悍な男の表情を浮かべていた。
- 78 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 07:30:20.19 ID:I7JOdo0OQ
〜地下施設・管理棟〜
勇者「…………」
幼女「…………」
サキュバス「シュコー……シュコー……」
幼女を挟んで、2つの鎧が対峙していた。
片方は勇者の禍々しいトゲトゲ鎧、もう片方は美しい白銀で造られた流線形の鎧。
共に全身鎧で、顔はおろか手先すら見えない。
そんな中で白銀の鎧、サキュバスが勇者にポツポツと話し始める。
サキュ「これは、魔王様の鎧……」コーホー
サキュ「そうですか、御復活なされたのですか」コーホー
しかし、勇者は動かない。
サキュ「……魔王様?」
勇者「さ」
サキュ「さ?」
勇者「サギじゃ〜〜〜〜っ!!」
- 79 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 07:43:01.92 ID:oRlLwpD50
支援
- 80 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 07:45:17.02 ID:I7JOdo0OQ
勇者「もっとこうさ! ボン! キュッ! パッ! って感じでさ!」
勇者「とにかく、鎧を脱ごう! 話はそれからだ!」
勇者の手がサキュバスの鎧に伸びるが、サキュバスはその手をはたき落とした。
サキュ「や、やめてください!!」
勇者「さ、逆らうのか!」
サキュ「パワハラです! 訴えますよ!」
勇者「く、くぅ……」
幼女「待って、お父様! サキュバスが鎧を着ているのには、ちゃんと訳があるの!」
勇者「訳、だと?」
- 81 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 07:57:24.18 ID:IBKsXRCy0
しえん。
- 82 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 08:09:39.21 ID:IBKsXRCy0
とまった…?
- 92 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 10:58:21.88 ID:CKqURHKS0
あ、あれ?ここで終了???
- 132 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 15:32:13.01 ID:I7JOdo0OQ
幼女「このサキュバスは対人、対魔恐怖症なんです」
勇者「恐怖症だと!」
幼女「はい。『初めての戦い』で相手に倒されかけ、それが他者への不信感に」
サキュ「ちょっと! 魔王女様っ!?」
幼女「下手な誤解が生まれる前に、説明しておく必要がありますよ?」
サキュ「い、いや。たぶん魔王女様のイメージする『戦い』との誤解が」
幼女「そんな事はありません。あなたの『初めての戦い』はよく知っています」
幼女「入念に場所や相手を下調べする慎重さ。あらゆる状況にそなえて磨きぬかれた技巧」
幼女「お互いに丸腰で対峙。しかし、相手は卑怯にも大剣を隠し持って……」
勇者「『初めての戦い』ってもしかして」
サキュ「それ以上言うなっ!!」
幼女「しかし、サキュバスさんは挫けない! 迫り来る相手の大剣をバットで叩き折ったんです!」
勇者「……うわっ」
サキュ「ひく……えぐ……」
相手が幼女なので説明出来ず、ただ白銀の鎧の中で涙ぐむサキュバス。
胸を張って武勇伝を語る幼女のBGMに、サキュバスの嗚咽が混じっていた。
- 133 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:33:53.14 ID:5rVwliG60
ここで途切れてるとかぁぁーーーーーっ!!!
- 134 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:34:33.21 ID:5rVwliG60
あ、続いてる
続けてください
- 135 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:37:02.92 ID:qv37uZ9H0
キターーーーーーー
- 136 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 15:41:03.63 ID:yYZeJn080
処女喪失のときか
- 137 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:46:19.67 ID:IBpB0ee00
きてたーーーーー
- 138 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:46:25.15 ID:yL2aDfJbO
短小包茎の俺ならサキュちゃんにふさわしいよな
- 139 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 15:48:35.88 ID:I7JOdo0OQ
サキュ「もういいだろ! どっか行っちまえ!」
心の古傷をえぐられたサキュバスが、暴れ始める。
幼女「そうですね、じゃあ次に行きましょう、お父様」
勇者「う、うん」
2人は暴れるサキュバスを置いて、地下をあとにした。
勇者「…………」
幼女「彼女、慎ましい人なんです」
勇者「慎ましい?」
幼女「みんなに語るのを嫌がるんですよ、武勇伝」
勇者「……嫌がることは無理にするべきじゃないなぁ」
2人はトボトボと中庭を目指して歩く。
風が通っているのか、誰かが泣くような声が地下から響いて来ていた。
- 140 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:49:17.43 ID:lZOMYSFR0
サキュバスなのに処女とか最高
- 141 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:50:12.99 ID:IfHdbZWeO
また名前だけサキュバスかyo
- 142 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 16:00:36.07 ID:I7JOdo0OQ
勇者「何この密林」
中庭はジャングルみたいに、一面ツタで覆われていた。
幼女「中庭を守る結界、というよりは彼女の部屋みたいな物です」
勇者「彼女?」
幼女「アレです、アレ」
勇者「アレ? ……花のつぼみ?」
幼女の指差す先には、ちょっとした小屋くらいの大きさの花が赤いつぼみを膨らませていた。
幼女「少し待っていてください」
幼女はトテトテと、花のつぼみに近づいて行く。
幼女「起きて下さい! マンドラゴラさ〜ん!!」
花のつぼみをつかんで揺さ振りながら、幼女が声を上げた。
- 144 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 16:15:54.30 ID:I7JOdo0OQ
幼女の呼び掛けから数十秒後、花のつぼみがゆっくりと開いていく。
マンドラ「ふあぁ……」
花の中から現れたのは緑の髪のお姉さんだった。
釣り鐘みたいにスカートを広げたドレス姿をしており、ドレスもやっぱり緑色である。
幼女「おはよう」
マンドラ「あ、おはよ〜魔王女様〜」
勇者「やけに間延びした声だなー」
マンドラ「……魔王女様? その人だれ〜?」
幼女「鎧をよく見てみなさい、シンキングタイムは十秒」
マンドラ「鎧を〜? う〜ん……」
幼女「チッ、チッ、チッ……はい十秒!」
マンドラ「すぅ……すぅ……」
幼女「寝るなーっ!!」
- 145 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 16:28:23.84 ID:qv37uZ9H0
ほ
- 146 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 16:35:42.49 ID:I7JOdo0OQ
マンドラ「ふあぁ……」
幼女「まったくもう、答えは私のお父様です」
マンドラ「……魔王様〜?」
幼女「よしよし、デュラハンよりは飲み込みが早いのね」
マンドラ「えへへ〜褒められた〜」
マンドラゴラはゆっくりと花を閉じていく。
マンドラ「じゃあ、おやすみ〜」
幼女「まだ話は終わってないです!」
マンドラ「でも〜、お日様がポカポカの時に〜、力をたくわえないと〜、お姉さん〜枯れちゃうの〜」
幼女「ウソおっしゃい、地下にびっしりと根を張って、しかも大量に実を作る余力まで残しているじゃないですか」
顔を上げる幼女。
勇者がつられて顔を上げてみると、大量の毒々しい赤緑色の実が頭上に実を結んでいた。
マンドラ「えへへ〜、ばれた〜? 1つ食べる〜?」
幼女「いりません!」
- 147 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 16:39:28.33 ID:2g4XgKkr0
俺「食べる〜」
- 148 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 16:43:19.87 ID:IBpB0ee00
食べた〜い
- 149 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 16:53:39.91 ID:I7JOdo0OQ
結局、その後はのらりくらりとマンドラゴラにはぐらかされ、満足に会話も出来ないまま2人は別れた。
幼女「ああいう相手です」
勇者「マイペースな人だったなぁ」
幼女「この城では一番の古株ですから、なにげに頭も良いのが憎たらしい所です」
幼女「ところで……何か思い出せませんか?」
勇者「ごめん」
幼女「そうですか、気にしなくていいですよ。まったりと行きましょう」
勇者「ああ」
幼女「えっと、後は北の尖塔と、書物庫ですかね」
勇者「そこには何があるんだっけ?」
幼女「北には剣聖様2人、書物庫には頭のネジが緩んだアホがいます」
勇者「また両極端な」
- 150 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 17:09:41.97 ID:I7JOdo0OQ
〜北の尖塔〜
じいさん「き、今日のご飯は……」
娘「もう食べました、主様」
北の尖塔には白髪の老人と、それを介護するポニーテールの娘がいた。
幼女「剣聖様たちです」
勇者「に、人間?」
幼女「はい、おじいさんの方は人間です。訳あって客人として招き入れております」
勇者「おじいさんの方は、ってことは」
幼女「ええ、彼女の方は」
娘「……九十九神だ」
むすっ、とした様子でポニーテールの娘が口を開いた。
勇者「九十九神?」
娘「………………」
勇者「……えっと」
- 151 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 17:19:02.56 ID:qv37uZ9H0
ほ
- 152 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 17:24:16.41 ID:I7JOdo0OQ
幼女「刀に宿った魂みたいなモノです」
幼女「彼女は寡黙な方ですから、無礼は大目に見てやってください」
勇者「そうか、寡黙ならしょうがない」
勇者「でも、なんで人と、刀の精が」
幼女「持ち手と生まれた忠義の絆は、戦いが終わっても健在というわけです」
勇者「いい話だなー」
じいさん「ご、ご飯は……」
九十九「自分のクソでも食ってろ」
勇者「……忠義?」
幼女「介護も長く続いてますから」
- 153 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 17:36:09.48 ID:I7JOdo0OQ
〜北の尖塔・階段〜
幼女「さて、これで見回りは終わりです」
勇者「あれ? 書物庫は?」
幼女「まだ太陽が出てますから無駄足になります」
幼女「それに、会わない方が身のためです」
勇者「?」
幼女「気にしないでください」
勇者「まあ、そう言われたら何も聞かないけどさ」
勇者が返事をしたと同時、全身鎧に慣れない勇者の足が階段を踏み外した。
勇者「うおぶっ!?」
幼女「お父様!?」
- 156 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 17:41:56.56 ID:I7JOdo0OQ
勇者「いてて」
勇者は鎧越しに後頭部をさすりながら、立ち上がる。
幼女「だ、大丈夫ですか?」
勇者「あ、ああ……頭を軽く打っただけだ」
幼女「よかったぁ〜」
勇者(…………)
勇者(やべぇ、思い出しちまった。オレ、勇者だ)
勇者(どうしよう)
- 159 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 18:01:09.10 ID:I7JOdo0OQ
勇者(どうしたものか……ん?)
2人が階段を降り切ると、鎧の魔物が廊下の向こうから走って来ていた。
幼女「あら? 何でしょう」
幼女からも魔物に近づき、会話を始める。
魔物「……」
幼女「ふむふむ」
魔物「…………」
幼女「……っ!? 何ですって!?」
突然、幼女の顔色が変わった。
勇者「ど、どうした?」
幼女「用事が出来ました! 少し待っていてください、お父様!」
幼女はバタバタと1人で駆けて行った。
勇者「お、おい? お〜い」
- 160 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 18:07:40.11 ID:I7JOdo0OQ
1人残された勇者。
勇者(逃げるチャンスだな、しかし……)
何かが勇者の足を引き止める。
勇者「…………」
勇者「仕方ない、様子だけでも見とくか」
勇者は幼女の後を追って歩き始める。
なぜか幼女の事が気になって仕方がなかった。
- 166 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 18:41:33.33 ID:I7JOdo0OQ
〜正前玄関〜
石像「オオォォッッ!」
男「そんなに騒ぐな、バラバラにするぞ?」
石像「オオオォォッッ!!」
男「……ふう」
男がため息をつくと、ちょうど玄関の扉が押し開かれた。
幼女「そのゴーレムはお父様の財産で、大切な部下です」
幼女が敵意と殺意のこもった笑顔を男に向ける。
幼女「相変わらず、お父様の財産を食い潰すのがお得意なようで」
男「口が過ぎるぞ、妹よ」
幼女「ふんっ! お父様の財産を持ち逃げして、おめおめと自分たちだけ安全な場所に逃げた卑怯者たちめがっ!!」
男「戦線の後退に合わせて、拠点を移動しただけだよ。父上の二の舞は御免だからね」
幼女「! ……きさまっ!!」
男「あー、お前とケンカしてるほど暇じゃないんだよ。さっさとお父上に会わせてくれないか?」
- 167 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 18:44:39.97 ID:MCPobhLf0
クズ降臨
- 168 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 18:45:28.85 ID:oRlLwpD50
ほええr
- 169 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 18:50:07.55 ID:5rVwliG60
勇者逃げてー
- 170 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 18:53:53.43 ID:IBpB0ee00
勇者終了のお知らせ
- 171 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 18:54:55.73 ID:I7JOdo0OQ
幼女「さあ、何のことやら」
男「隠しても無駄だよ、確たる情報はある」
幼女「はて? 何を言っているのかよくわかりません」
男「つまり、無理やり押し通れって事かい?」
幼女「ほう? 無能な腰抜けが、よくもそんな大口を叩けた物ですね?」
男「……くく」
幼女「ふふふ」
- 172 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 18:57:50.37 ID:I7JOdo0OQ
〜玄関ロビー〜
勇者「なんか雲行きが怪しくなって来たな」
こっそりと、扉の影から覗き見ていた勇者が小声でつぶやく。
するとその背後から、声が返って来た。
デュラハン「そうでござるな」
勇者「うおっ!? いつからいた!」
デュラ「気配を消すのは騎士スキルの1つでありまする」
勇者「……騎士スキル?」
デュラ「言わないで! ただの個別スキルとか言われたら、影の薄いボッチみたいで泣きまする!」
- 173 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 18:59:58.21 ID:IBpB0ee00
デュラハンかわゆ
- 174 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 19:07:32.61 ID:C7butHHU0
おちるぞ
- 175 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 19:08:04.60 ID:qv37uZ9H0
>>174
ありがと
そろそろ危ない時間帯だな
- 176 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 19:12:30.64 ID:qv37uZ9H0
ほ
- 177 名前: 忍法帖【Lv=39,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 19:13:06.85 ID:hLRPY8EO0
む
- 178 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 19:13:32.85 ID:I7JOdo0OQ
勇者「まあ、それはいいとして……」
勇者は扉越しに男を指差す。
勇者「アレ、なに?」
デュラ「……? えっと、あなた様は魔王様でござりますよね?」
勇者「あー、オレは記憶喪失なんだよ」
デュラ「なんと、そうでしたか……それでは説明をば」
デュラ「魔王様には子供がたくさんいまして、その数は百にのぼります」
勇者「百っ!?」
デュラ「しかし、9割以上が魔王の子供を自称しているだけで、真偽はわかりませぬ」
勇者「あ、ああ、そうなんだ」
デュラ「しかし、そこに落とし穴が」
勇者「?」
- 185 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 19:35:19.39 ID:I7JOdo0OQ
デュラ「魔界の領主や貴族が、各自に魔王の子供を擁立したから『さあ大変!』でござる」
勇者「具体的に、何が大変なんだ?」
デュラ「まったく、魔王様は」
やれやれ、と首を脇に両手を左右に開くデュラハン。
デュラ「魔界は各自に旗を掲げて内乱中、人間も攻め手を緩めない。かなり危ないでござる」
勇者「……なるほど」
勇者「つまり、あの男は魔王の子供の1人で、『自称魔王の子供』から脱却するために魔王へと会いに来たわけだ」
デュラ「たぶん、そうでござる」
デュラ「各自、腹の内はどうあれ、魔王様の正統後継者を次期魔王にするという『理由』を掲げて戦っているでござる」
デュラ「魔王様直接のお墨付きがあれば、問答無用で黙らせたり、戦いを有利に進められるでござるな」
- 191 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 19:54:35.02 ID:I7JOdo0OQ
勇者「む? 待てよ……」
デュラ「何でござる?」
勇者「じゃあ、オレにお父様、お父様、と抱きついて来たあの幼女は?」
デュラ「……本当に、記憶喪失なんでござるな」
デュラハンはどこか悲しげに瞳を閉じる。
そしてゆっくりと再び目を開けて、勇者を見据えた。
デュラ「魔王女様は間違いなく、あなた様の娘です」
デュラ「ゆえに、内乱を画策した連中から邪魔者扱いされ、地上にある城へと追いやられたのです」
勇者「……そうだったのか」
デュラ「それと……」
勇者「……っ!?」
デュラハンの鋭い視線が勇者を射抜く。
勇者は思わず、一歩後退りした。
デュラ「あの御方は利害で動く人ではありません。あなたとの再会をただ喜んでいるだけです」
デュラ「どうか、それだけは御忘れなされるな」
勇者「……わかった」
- 195 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 20:02:55.43 ID:IBKsXRCy0
保守せざるを得ない
- 200 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 20:12:06.70 ID:I7JOdo0OQ
デュラ「さて、話は終わりでござる。魔王女様を助けなくては」
勇者「そうだな」
デュラ「いえ、魔王様はここにいてくだされ。どうやら体調が悪い様子でありますれば」
勇者「わかるのか?」
デュラ「分かるでござる、魔力の波動をとんと感じませぬ」
勇者「むう」
デュラ「それでは行って来るでござる」
デュラハンはそう言うと、勇者をその場に置いて、扉の先へと進んでいった。
勇者「……どうしたものか、本当に」
- 201 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 20:13:20.28 ID:qv37uZ9H0
勇者弱いままだと話展開しにくいんじゃないか?
そんなこともないか?
- 202 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 20:15:23.91 ID:MCPobhLf0
ほ
- 203 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 20:19:53.52 ID:C7butHHU0
ずる賢く勝つ魔王もいいじゃないか
- 204 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 20:28:40.69 ID:MCPobhLf0
保守
- 205 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 20:29:05.42 ID:I7JOdo0OQ
〜正面玄関〜
デュラハン「主の危機に、いざ推参!」
男「デュラハン? 面倒なヤツを飼ってるな」
扉を開け放って現れたデュラハンを見て、幼女と対峙していた男が地面を蹴って後方に飛び退く。
幼女「デュラハン!」
デュラ「その首! 貰い受ける!」
男「ちょっと待て! 私がここに来た理由は」
デュラ「問答無用!」
男「うおぅっ!?」
デュラハンは深紅の刀身を男の首に目がけて横薙ぎにする。
かろうじて寸前で身を屈めた男の髪が、いくらか切れ飛んだ。
男「わ、私は大衆の総意をだな!」
幼女「やっちゃえ! 殺っちゃえ!」
デュラ「うおおぉッッ!!」
男「聞いちゃいねえ!?」
- 210 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 20:54:11.43 ID:I7JOdo0OQ
デュラハンは騎士が無念の中で命を落とす事で生まれる。
しかし、騎士を名乗る素人が死んでもデュラハンにはならない。
長く積み重ねられた修練という下地が精神を打ち鍛え、騎士が死しても自我を残す強烈な魂を持つに至った時。
そこで初めてデュラハンになる条件を満たす。
つまり、デュラハンとなった者は例外無く卓越した戦闘能力を持っていた。
デュラ「うおっしゃあー!」
男「おぉーっ!?」
デュラ「逃げるな!」
男「追うな!」
幼女「ボコれ! 凹れ!」
男「く、くそっ! 仕方ない! 交渉は中止だ!」
男が口に指を当て、口笛を吹き鳴らす。
デュラ「む?」
幼女「空! 気を付けて!」
空からいくつもの黒い影が急降下。
それらは庭先に突き刺さり、土煙を上げながら小さいクレーター作り上げた。
- 211 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 20:54:25.02 ID:5rVwliG60
(;´Д`) シコシコ
_(ヽηノ_
ヽ ヽ
- 212 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 20:59:06.80 ID:MCPobhLf0
>>211
はええよwwwwwww
- 213 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:03:57.90 ID:C7butHHU0
>>211
えっ
- 214 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:05:47.56 ID:tl6/O5ku0
ほし
- 215 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 21:09:44.20 ID:I7JOdo0OQ
デュラ「……こ、これは!?」
幼女「ゴーレム? でも、何だか」
男「素晴らしきや鋼のパワー! 石細工の置物と一緒にするなよ!」
もうもうと立ち上ぼる煙の中で、メタリックなボディが揺れ動いていた。
デュラ「ふははっ! 敵にとって不足無し!」
デュラハンが一気にメタルゴーレムとの距離を詰める。
デュラハン「我が至高の一閃! その身に刻むがいい!」
デュラハンが赤い軌跡を描く剣を振るい、メタルゴーレムたちを斬り抜けた。
そして、その深紅の残光が消える時。
静かに崩れ落ちた。
デュラハンの剣が。
- 216 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:10:54.95 ID:qv37uZ9H0
デュラハァアアアアアアアンwwwwwwwww
- 217 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:15:42.65 ID:MCPobhLf0
デュラッハァァァァン
- 218 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:18:49.82 ID:2g4XgKkr0
うわぁぁあああwwww
- 219 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 21:24:38.78 ID:I7JOdo0OQ
デュラハン「ほへっ?」
パキーンッ、と甲高い音を立てて剣が折れた。
デュラ「…………」
幼女「…………」
デュラ「い」
幼女「い?」
デュラ「いやああァァァァッッ!!」
デュラハンが折れた剣を見て泣き叫んだ。
デュラ「宝剣がぁッ! 我が家に伝わる伝家の宝剣がっ!!」
幼女「後ろ! デュラハン後ろ!」
デュラ「え?」
デュラハンが振り返ると、メタルゴーレムたちがデュラハンを取り囲んでいた。
デュラ「……えっと」
男「グッドラック!」
男は親指を下に向けて、ゴートゥーヘル。
メタルゴーレムたちが一斉にデュラハンに襲い掛かった。
- 220 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:24:48.58 ID:5rVwliG60
ほ
- 221 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:25:49.81 ID:5rVwliG60
ああああもう!!>>1は俺が嫌いか!!保守と同時に書き込みやがって!!
- 222 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:25:54.38 ID:R8ipM9Gr0
も
- 223 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:27:05.37 ID:JVdpIzqr0
>>221
保守じゃなくて支援と思えばよい
- 224 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:28:38.06 ID:5rVwliG60
書き込む前に更新してるのに…何で同時に書き込みでしかも俺の方が若干遅いんだ
- 225 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:30:50.29 ID:C7butHHU0
デュラハああああああああああああああああああああん
- 226 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 21:33:54.41 ID:I7JOdo0OQ
〜デュラハンがタコ殴りにあう少し前〜
勇者「加勢しようにも武器が無いとな」
勇者「地下施設に武器庫があったっけ?」
勇者が廊下を走り抜けて行くと、地下への階段が見えはじめた。
勇者「よし、行くか」
勇者が加速し、階段へと向かう。
その途中、横の廊下から何かが勢い良く飛び出した。
?「ハイヤー!」
勇者「ぐぶらばっ!?」
勇者はその何かに、横から勢い良く弾き飛ばされた。
- 227 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:35:03.94 ID:2g4XgKkr0
アイヤー
- 228 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/08/18(木) 21:36:30.12 ID:sCdrDlrm0
あいやー
- 229 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/08/18(木) 21:42:58.97 ID:I7JOdo0OQ
勇者「な、なんだぁ」
?「ありゃ? めんごめんご」
空飛ぶ巨大コウモリの上に1人の少女が立っていた。
勇者「お、お前は?」
?「ヴァンパイアでーっす! よろしく魔王様!」
勇者「お、おう」
ヴァン「それじゃ、私は地下でお休みするから、チャオ!」
勇者「ちょっと待ってくれ! 幼女が大変なんだ!」
ヴァン「?」
勇者「実は……」
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