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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その24
387 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/23(日) 23:51:25.76 ID:6L2IPbwSo
召喚士「えぇ。でもわざわざ南方へ行くより、近場からあたろうかと思います」

盗賊「…北か?」

戦士「北っつーより、鉱山の町と北の港の間ぐらいだな」

魔道士「えっと……このザントマンさんですか?」

召喚士「ええ。ここからそう遠くはないですし、行ってみようと思うんですが…」

戦士「いいんじゃないか?俺、オススメの召喚獣だし!」

魔道士「私も賛成ですっ!」

盗賊「…異論なし」

召喚士「それから、南を目指したいと思います」

戦士「南…?ハーピーか?」

召喚士「うん。あと、ゴーレムもだね」

魔道士「ゴーレムですか?」

召喚士「ええ」

戦士「でもよ、ゴーレムは西方のずーっと南の方に印ついてるぞ?」

召喚士「いや、一人……思い当たる召喚士がいて……」


388 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/23(日) 23:52:08.94 ID:6L2IPbwSo
盗賊「…顔見知りなのか?」

召喚士「え、えっと……まぁ……」

戦士「譲って貰えそうなのか?」

召喚士「た、多分……」

魔道士「えっと…それではまず、北の港を目指しますか?」

戦士「いや、鉱山の町のが近いだろ」

魔道士「あ、本当だ…。ここからも船が出てる……」

召喚士「鉱山の町から入って、そのまま北を目指しましょう」

戦士「おうっ!」

召喚士「それじゃ、船の手続きしてきます」

魔道士「あっ、私も行きますーっ!」

テクテクテクテクテク

戦士「よーし、久々の召喚獣集め。やる気出てきたぜ!」

盗賊「…あぁ」

そして四人は鉱山の町へと船で向かう事となった。


389 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/23(日) 23:54:31.45 ID:6L2IPbwSo
〜東方司令部〜

ザッザッザ…

門兵「ご苦労さまです!」

青年兵「……お世話になります」

カラカラカラッ

東方副司令「青年兵殿。お待ちしておりました」

青年兵「本日より東方司令部配属となりました。宜しくお願い致します」

東方副司令「司令室して司令がお待ちです。さぁどうぞ」

青年兵「はい」

〜司令室〜

カラカラッ…コンコンコン

東方副司令「青年兵殿がお見えになられました」

青年兵「失礼致します」

ザッ…カツカツカツ

東方司令「……」


390 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/23(日) 23:55:56.81 ID:6L2IPbwSo
青年兵「本日付にて東方司令部配属となりました。宜しくお願い致します」

東方参謀「……聞けばお主、自ら志願したそうではないか」

東方魔道長「……」

青年兵「……はい」

東方司令「ケジメ…のつもりか?」

青年兵「それもあります」

東方司令「……奇特な奴だな」

青年兵「……」

東方司令「しばらくは参謀に付いて、務めるがいい」

青年兵「畏まりました。東方先生、宜しくお願いします」

東方参謀「うむ…っ」

東方司令「分からない事があれば、副司令に訊ねるといい」

東方副司令「それでは早速、部屋を案内しましょう」

青年兵「はっ!」

ザザッ…カツカツカツカツ…


391 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/23(日) 23:57:19.86 ID:6L2IPbwSo
東方魔道長「……私は賛成出来ませんな」

東方参謀「…?」

東方魔道長「今回の件は、あの者が招いた事態です」

東方司令「…ああ」

東方魔道長「その厄介払いを此処で受けるようなものです」

東方参謀「勘違いするでない。あ奴は自ずから此処へ来たのだ」

東方魔道長「それを承認したのは本部です。変わりませんよ」

ザッ…カツカツカツ…

東方司令「……はぁ。面倒な事になんなきゃいいけどね」

東方参謀「お主はどう動くつもりだ?」

東方司令「ボクは関係ないよ。別に何もしない」

東方参謀「……そうか」

東方司令「ボクが動くのは、師匠の指示があった時だけ」

東方参謀「それで、その肝心の師匠は何と…?」

東方司令「何もないよ。だから何もしない。それだけだ」


392 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/23(日) 23:57:52.64 ID:6L2IPbwSo
〜国軍本部〜

コンコン…カチャッ

秘書官「隊長殿、お見えです」

司令官「…ん」

隊長「失礼します」

司令官「何か用かな?もしかして…今回の事?」

隊長「……まぁ」

司令官「丁度良かった。君らに頼みたい事があってね」

隊長「……何でしょうか」

司令官「…耳を」

隊長「……?」

カツカツカツ

司令官「………………」

隊長「――っ!!」

司令官「…頼んだよ」


393 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/23(日) 23:59:24.85 ID:6L2IPbwSo
隊長「……っ」

司令官「あ、それと…もう一つ」

隊長「は…っ」

司令官「格闘家に、明朝6時…西の広場へ来るように伝えて」

隊長「……?」

司令官「頼んだよ」

隊長「……畏まりました」

司令官「では、宜しく」

隊長「失礼致します」

クルッ…カツカツカツカツ…

隊長「……」

カツカツカツカツ…

隊長「……」

男隊員「隊長ー」

隊長「……」


394 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:00:26.56 ID:GFgzbY+So
女隊員「隊長ーっ!!」

隊長「!!」

男隊員「何ぼーっとしてんだよ…」

隊長「わ、悪いな」

格闘家「それで、何か聞けましたか?」

隊長「…いんや。それよりも任務だ」

女隊員「なんスか!?」

隊長「特遊は本日より、隠密行動に入る」

男隊員「……ほぉ」

隊長「これより伝える任務は一切の他言無用。破られれば即座に全員死罪とする」

女隊員「……うッス!」

男隊員「そんなに重要任務か…っ」

隊長「いいか?絶対に失敗は許されん。よーく聞いておけ」

格闘家「……はっ」

隊長「任務内容は――」


395 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:01:33.49 ID:GFgzbY+So


女隊員「……っ」

格闘家「……」

隊長「……以上だ」

男隊員「マジ……かよ……っ」

隊長「大マジだ。交戦は必要ない。情報と証拠だけを徹底的に集めろ!」

女隊員「了解ッス!」

隊長「それと格闘家」

格闘家「はい」

隊長「お前は明日6時、西の広場へ向かえ」

格闘家「何か…?」

隊長「知らん。総司令直々の命令だ」

格闘家「…了解です」

隊長「深夜のうちに出発するぞ。各員、身支度を整えろ!」

女隊員「はいッス!!」


396 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:02:35.26 ID:GFgzbY+So
〜本国、王宮〜

右文官「失礼致します」

皇太子「うむ、どうした?」

右文官「大軍師様、お越しになられました」

エリート「大軍師殿が…!?一体どうしたのだ……?」

右文官「分からぬ。とりあえず我らに話があると……」

右秘書官「……」

皇太子「…良かろう。応接室へ通せ」

右文官「畏まりました」

カツカツカツカツ…

エリート「青年兵の件でしょうか?」

皇太子「さぁな。とにかく会って、話を聞くとしよう」

右秘書官「殿下、彼の者とてあまりご信用なされますなよ?」

エリート「しかし大軍師殿は議会においても協力的であったではないかっ」

右秘書官「この事態です。誰が敵で味方かわかりませぬ。油断はせぬよう……」

皇太子「皆を疑えと申すのか…?全く、嫌な事だ」


397 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:03:31.39 ID:GFgzbY+So
〜応接室〜

カチャッ

皇太子「すまぬ、待たせた」

大軍師「……いえいえ、こちらこそ突然のご訪問…申し訳御座いません」

右秘書官「……」

エリート「それで、今回はどうなさったのです?」

大軍師「……陛下のご容態は如何ですか?」

皇太子「…うむ。先程も見舞ったのだが……あまり良いとは言えぬな」

大軍師「……左様ですか」

皇太子「以前よりは回復しつつあるが、政務を執るのは最早困難であろうな」

右文官「……っ」

大軍師「では、今後においては実質…殿下が執り仕切ると……」

皇太子「そうなるな」

大軍師「それならば話が早い。本題へと入りましょう」

皇太子「……うむ」


398 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:05:21.32 ID:GFgzbY+So
大軍師「五ヵ年計画に於いては、既に計画の半分が経過親しました」

皇太子「…で、あるな」

大軍師「残す期間は正直、ほとんどが実行期間となります」

エリート「それで、我らにどのような……?」

大軍師「……ある資料をお貸し頂けませんでしょうか」

皇太子「資料…?何だ、申してみよ」

大軍師「王宮に勤めた者達の個人情報です」

右文官「な……っ!!」

右秘書官「大軍師殿、幾らなんでもそれは無理と言うもの……」

大軍師「……やはり…そうでしたか」

エリート「そ、それが一体…何だと言うのです!?」

大軍師「まだ詳しいお話までは出来ませんが……まぁ、炙り出しですかね」

右文官「炙り出し……?」

皇太子「事情があるのだろうが、やはりその話は無理だな」

大軍師「……それは残念です」


399 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:06:15.12 ID:GFgzbY+So
皇太子「……あれは我らとて無用に閲覧出来ぬよう、厳重に管理されている」

大軍師「……ほぅ」

皇太子「王宮が誇る厳重な地下金庫においてな」

大軍師「……?」

皇太子「まぁ一流の盗賊団とて、盗み出すのは難しかろうな」

右文官「……ま、まぁ…確かにあれは厳重ですからな」

大軍師「…ふっふ、そうですか。それを聞いて安心しました」

皇太子「そうか?それは何よりだ」

エリート「殿下」

皇太子「分かっている。今日のところはそれだけかな?」

大軍師「はい。近いうちにまた…ご報告が出来るかと…」

皇太子「…うむ、楽しみにしているぞ」

大軍師「ありがとうございます。……では、此度はこれにて」

ザッ…カツカツカツカツ

皇太子「……」


400 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:07:05.26 ID:GFgzbY+So
エリート「殿下、幾ら何でも……」

皇太子「何がだ?私は何もしておらんぞ……?」

エリート「……全く」

右秘書官「しかしこれで、国軍が何か動いているのは分かりましたな」

右文官「うむ。右翼なのか左翼なのかは置いといたとしてもな…」

エリート「こちらも出来る限りは動いておく必要がありそうですね」

右文官「そちらは我らに任せてくれ」

右秘書官「殿下とエリート殿は政務に専念して下され」

エリート「……はっ。しかし宜しいので…?」

右秘書官「下手な動きをして、巻き込みたくはありませんので」

右文官「そうだな……。大事に至る事とてある」

エリート「賛成ですね」

皇太子「……」

議会が巻き起こした波紋は、波打ち際で大きく跳ね返り高さを増してゆく。

荒れる波は各地で高波となりて、再び中央でぶつかり合うのであった。


401 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:08:02.99 ID:GFgzbY+So
〜鉱山の町〜

魔道士「すっかり夜になっちゃいましたね」

召喚士「とりあえず、宿を探しましょうか」

戦士「鍛冶屋さんとこに泊めて貰うか?」

召喚士「でも、悪い気もするから……」

戦士「鍛冶娘が出てってから寂しいだろうしなぁ…」

魔道士「……」

盗賊「…どちらでも…構わぬぞ」

召喚士「…それじゃあひとまず、挨拶に行きますか」

戦士「おう。そんで様子を見て、邪魔になりそうだったら宿を取る!」

魔道士「そうしましょっか!」

盗賊「…同意」

召喚士「では、早速鍛冶屋さんの所を訪ねてみましょう」

テクテクテクテク

戦士「さーて、いるかな?」


402 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:08:53.48 ID:GFgzbY+So
カチャッ

おかみ「いらっしゃ……戦士くんじゃないかいっ!」

戦士「おかみさん!元気そうで何よりっ!」

おかみ「みんなも一緒かい?一緒だねっ!」

テクテクテク…

鍛冶屋「おぉーっ、皆さんよく来てくれました!いやいやいや〜」

魔道士「ご無沙汰してますー!お二人とも、お元気そうで何よりっ!」

盗賊「……あ、そのエプロン…」

おかみ「もっちろん使わせて貰ってるよ!ねっ、あんた!」

鍛冶屋「いやはや、汚すのが勿体ないくらいだよ。はははっ」

おかみ「ささ、遠慮しないで入っておくれ」

戦士「うっす!お邪魔しまーす!」

魔道士「おじゃましますーっ」

おかみ「今日はあれだろ?もちろん泊まっていくだろ?」

鍛冶屋「うんっ。それがいいそれがいい」


403 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:09:52.11 ID:GFgzbY+So


盗賊「……いただきます」

召喚士「すみません…何だか、いきなり食事まで……」

おかみ「いいんだよ。こっちこそ残り物で申し訳ないねぇ」

戦士「…相変わらず美味いっ!」

おかみ「おかわりはたーんとあるからね!」

盗賊「……頑張ります」

おかみ「それで、調子はどうだい?」

召喚士「まぁ……順調ですかね」

鍛冶屋「武具の調子はどう?」

戦士「あの盾、絶好調ですよ!」

鍛冶屋「本当かい!?いやはや、それは良かった!」

魔道士「私の杖もバッチリですよーっ」

鍛冶屋「あとでまとめてメンテナンスしよう。見せてくれ」

召喚士「す、すみません……」


404 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:10:24.93 ID:GFgzbY+So


鍛冶屋「……」

召喚士「……」

鍛冶屋「……うん。特にひどい状態はなさそうだね」

戦士「……良かったぁ」

盗賊「……ああ」

鍛冶屋「四人共、大切に使ってくれているようだね。ありがたい事だよ」

各々が机の上においた武具を入念にチェックし、鍛冶屋は笑顔で感謝を述べる。

戦士「一応、手入れしてっからなぁ」

鍛冶屋「手入れも巧くなったんじゃない?かなり状態良いよ」

戦士「本当すか!?それはマジで嬉しい!」

鍛冶屋「これなら良い鍛冶屋になれるよ」

魔道士「ですって!戦士さんっ!!」

戦士「将来考えておくかな……」

盗賊「……」


405 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:12:51.63 ID:GFgzbY+So


鍛冶屋「それじゃ明日までにはキッチリバッチリ仕上げておくから!」

召喚士「すみません。何から何まで……」

おかみ『えぇーっ!』

盗賊「!?」

魔道士「ど、どうしました…っ!?」

タッタッタッタッタ

盗賊「…何か…あったのか?」

おかみ「あっ、ごめんごめん…。どうも風呂が壊れちゃったみたいでさぁ」

鍛冶屋「どうしたどうした?……点かないのかい?」

おかみ「あんた、ちょっと見ておくれよ」

鍛冶屋「……うーん。罐の連結部分が割れてしまっているね…」

召喚士「……」

鍛冶屋「これは替えが利かないから、修理に時間かかりそうだねぇ」

おかみ「まいったねぇ……。お客さんが来ているってのにさぁ」


406 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 00:15:49.25 ID:GFgzbY+So
戦士「いいよいいよ。その辺の宿で風呂借りてくっから」

おかみ「ほんとにごめんよ、なんだか逆に気を使わせちゃったねぇ…」

召喚士「こちらこそ泊めて頂くだけで感謝ですよ」

魔道士「そうですよっ!」

おかみ「そうかい…?すまないね……」

召喚士「それじゃ風呂に行ってこようか」

魔道士「はいっ!」

戦士「ついでに一杯引っ掛けてくるか〜」

盗賊「……はぁ」

鍛冶屋「宿の場所は分かるかい?」

召喚士「はい。大丈夫です」

魔道士「おかみさんも一緒に行きましょうよっ!」

鍛冶屋「それがいいそれがいい!せっかくなんだし、行ってきなよ!」

おかみ「い、いいのかい…?それじゃあ行ってくるよ」

鍛冶屋「留守番は任せておいて!ついでに色々やっておくからさ」


407 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/24(月) 01:12:56.72 ID:KYN9YmwAO
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