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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その10
405 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 20:13:47.82 ID:7Qsuaeko
〜路地裏〜

テクテクテク…

戦士「ん…?」

幼女「……」

ガサガサッ…パクッ

幼女「……」

召喚士「子供…?」

戦士「おい、どうしたお嬢ちゃん…」

幼女は手にしたパンを黙々と食べ続ける。

召喚士「お、お父さんかお母さんは…?」

幼女「……」

戦士「こんなとこ、一人で居たら危ねぇぞ?」

幼女「……」

召喚士「と、とりあえず表通りまで…」

幼女「お父が…知らない人に付いて行くなって言ってた…」


406 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 20:16:45.16 ID:7Qsuaeko
戦士「いや、まぁ…そりゃそうだけどよ…」

召喚士「俺達は怪しい者じゃないから…」

ガスッ!!

召喚士「いって…っ!!」

幼女「……」

幼女は召喚士の脛を蹴り、走り去っていく。

タッタッタッタッタ…

戦士「な、何だアイツ…?大丈夫か?」

召喚士「う…うん…」

戦士「戦災孤児かねぇ…」

召喚士「…かもしれないね」

戦士「ま、何にせよ物騒なこった」

召喚士「…大丈夫かな?あの子……」

戦士「なーんか慣れてたみてぇだし、大丈夫じゃねぇか?」

召喚士「……うん」


407 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 20:19:06.04 ID:7Qsuaeko
テクテクテク…

二人は路地裏の地下階段を降りて行く。

ワアァァァ…

戦士「さてと…んじゃ行きますか」

召喚士「うん」

二人はうす暗い通路を抜け、重い扉を開ける。

ワアァァァッ!!

戦士「うお…っ、すげぇ歓声…」

召喚士「すいません。二人…」

召喚士はガラの悪い男に入場料を渡す。

店員「あいよ…。ドリンクは奥で貰いな」

テクテクテク…

戦士「この辺でいっか」

召喚士「うん」

戦士「こっからはお前の戦略眼にかかってる…頼むぞ!」


408 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 20:20:58.08 ID:7Qsuaeko
召喚士「……分かってる!」

戦士「いざとなったら…俺も行こう」

召喚士「無茶しなでくれよ…?」

戦士「最悪の場合は、だよ」

召喚士「うん」

二人は中央のリングを見つめる。

リング上では二人の男が互いの腕を掴み、殴り合っている。

召喚士「……よし!」

召喚士は席を立ち、壁に貼られたボードを眺める。

召喚士「……うーん」

戦士「…どうだ?」

召喚士「やぱり固くチャンピオンに賭けるべきかなぁ」

戦士「しかし倍率がなぁ…」

召喚士「うん…」

戦士「複数張ってる暇はねぇからな。一点勝負だぞ?」


409 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 20:21:33.12 ID:JqBZ6kDO
今日も会えたね!

今更だけど、中指は拒否の指なんだぜー。
人差し指にしとけばいいと思う。


410 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 20:23:01.08 ID:7Qsuaeko
召喚士「チャンピオンの相手は初挑戦か…」

戦士「初挑戦でいきなりチャンプ相手とは…」

召喚士「逆に考えれば…相当自信がある?」

戦士「それにしてもいきなり挑むか?」

召喚士「そうだよねぇ…」

戦士「俺だってそんな度胸は…ん?」

召喚士「どうしたの…?あっ…!」

幼女「……」

戦士「お前っ!さっきの…!!」

召喚士「こ、こんなとこまで…!」

幼女「……」

召喚士「ここは危ない!外に……」

幼女「お父が出てるの…」

戦士「お前の親父が…?」

幼女は黙って頷く。


411 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/24(日) 20:25:19.49 ID:7Qsuaeko
>>402
ごめんなさい…

>>409
……!(;゚;Д;゚;)


421 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 23:17:16.85 ID:7Qsuaeko
召喚士「そ、そうだったんだ…」

戦士「どれがお前の親父だ?」

幼女はボードを指差す。

召喚士「!?」

戦士「チャンプに挑む初挑戦の奴…?」

幼女「……うん」

召喚士「お父さんは強いの?」

幼女「もちろん」

召喚士「……」

戦士「!?…お、お前まさか…?」

召喚士は幼女の瞳をジッと見つめる。

幼女「……」

召喚士「……うん。お父さんは強いんだねっ!」

幼女「……強いよ」

召喚士「戦士。この子の父親に賭けよう…!」


422 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 23:19:56.65 ID:7Qsuaeko


リングアナ「本日のイチオシバトル!!」

戦士「おっ、始まんぞ…!」

召喚士「……」

リングアナ「まずはご存じ!20戦連勝中〜!チャーンプッ!!」

チャンプと呼ばれる筋肉質の男は、リング中央へ足を運び、吠える。

チャンプ「……うおぉぉぉっ!!」

ワアァァッ!!

召喚士「す、凄い人気…!!」

戦士「すげぇ髪型だな…。ホウキみてぇだ…」

召喚士「元軍人だってさ…」

幼女「……」

リングアナ「対するは、なんと初参戦ながらチャンプに挑む…挑戦者!」

ザッザッザ…

戦士「おっ、アイツが親父さんか…!」


423 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 23:21:31.33 ID:7Qsuaeko
幼女「……うん」

戦士「なかなかいいガタイしてんな…!」

召喚士「ああ。これは意外といけるかもしれないよ」

幼女「違うもん。絶対勝つもん」

召喚士「ごめん、そうだね…。きっと勝てる…!」

戦士「さぁ、いよいよだ…!!」

両者がリング中央に歩き、向かい合う。

チャンプ「よお?初挑戦で俺に挑むたぁ…大層お強いんだろうなぁ」

お父「……」

レフェリー「いいか、金的、目潰し以外は何でもアリだ」

お父「……分かった」

チャンプ「けっ!いい度胸してんな…!」

レフェリー「行くぞ…?レディー……」

ザザッ…

レフェリー「ファイッ!!」


425 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 23:23:38.45 ID:7Qsuaeko
バッ!!

戦士「まずは両者、距離を取ったな…」

召喚士「相手の出方が分からない限り…定石だね」

戦士「チャンプって野郎はしゃがんだな…」

召喚士「何か狙ってる…?カウンターか?」

リング端でしゃがむチャンプに対し、幼女の父が間合いを詰める。

戦士「仕掛けるか!?」

召喚士「しかしチャンプの出方が分からない限り難しいぞ!?」

幼女「……うるさい」

お父「ふんっ!!」

お父がしゃがむチャンプに対し、ローキックを繰り出す。

チャンプ「甘いわっ!」

クルッ…バシィッ!!

チャンプは反転し、しゃがんだままローキックを返す。

お父「……」


427 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 23:26:06.33 ID:E/lDlCEo
サマーソルトで音速なあの人?


428 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 23:26:28.55 ID:URcaTa.o
ソニッブーンソニッブーン


430 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 23:27:19.27 ID:4ijU6j2o
待ちガイルかよwwwwwwww


434 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 23:31:02.01 ID:7Qsuaeko
召喚士「チャンプって人…ずっとしゃがんでるね」

戦士「ああ。戦い慣れてやがる…」

召喚士「…?」

戦士「ああやって、防御に徹し、シビレを切らした相手が…」

お父は一呼吸つき、助走を付けて飛びかかる。

戦士「間合いに飛び込んでくるのを待ってんのさ!」

チャンプ「はっはっは!バカがっ!!」

チャンプは不敵に笑い、宙に飛ぶお父に飛び蹴りを放つ。

戦士「ウマいっ!対空だ!!」

召喚士「成程…。完全なカウンタータイプか…!」

バキィッ!!……ドオォンッ…スタッ!!

お父は宙で蹴り飛ばされ、後方へ吹き飛ぶ。

チャンプ「へいへい!どうした…!?」

お父「……ぐ…っ」

チャンプは宙返りで着地すると、挑発するように声をかける。


435 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 23:31:13.24 ID:7s/yV2DO
待ちガイルUZEEEEEE!!
そういやしゃがみ強キックかなんかがくるっと回りながら蹴るモーションだったなwwww


436 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 23:33:30.51 ID:7s/yV2DO
サマーソルトキターー−−−−−−−−wwwwww


437 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 23:42:42.80 ID:7Qsuaeko
召喚士「これ…ちょっとヤバイんじゃない…?」

戦士「さすがチャンプと名乗るだけあるぜ。あれは俺もやり辛いわ…」

幼女「……お父…」

お父は身体を起こし、首をぐるりと回す。

お父「……ふー」

チャンプ「さぁチャレンジャー。どうする…?」

ダンッ!!

戦士「うおっ!懲りずに飛び込みやがった!」

召喚士「いや!これは間合いが短い…っ!?」

お父は再び助走を付け、宙に飛ぶ。

チャンプ「はんっ!何度やっても…!?」

チャンプは飛び蹴りを直前で止め、その場に起き上がる。

お父「…っ!?」

チャンプ「間合いを外しての跳躍…。誘発を狙ったか…」

お父の飛び蹴りをフェイントと見抜いたチャンプは、お父の着地と同時に背後へ回る。


438 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 23:45:39.86 ID:IziVIVUo
やばいジャーマンが


439 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 23:46:19.87 ID:KuVbN6AO
でもガイルの下蹴は少し打点が高いから帯電ブランカの弱点である足元を攻めることが出来ない

つまり電気を纏え!お父!!!!


441 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 23:46:54.31 ID:7Qsuaeko
戦士「読んでやがる!!」

幼女「お父ー!」

チャンプは背後からお父の腰を掴み、背面からリングへ叩きつける。

グイッ……ドズウゥンッ!!

召喚士「バックドロップだ!!」

戦士「これは効いたな…っ!!」

幼女「うるさいうるさいっ!!」

チャンプ「へっ!どうだ…!?」

ムクッ!!

お父「……むぅ」

チャンプ「打たれ強さは一人前みたいだな…!」

チャンプは後方へ飛び、三度しゃがむ。

お父「……仕方ない」

お父は深呼吸を付くと、大きく息を吸い込み、前進に力を入れる。

グオォッ!!…ミキミキッ…ビキィッ!!


444 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/24(日) 23:52:03.94 ID:7Qsuaeko
微妙に訂正しておきます…
多分そんなに気にされないとは思いますが…

召喚士「バックドロップだ!!」
        ↓
召喚士「ドラゴンスープレックスだ!!」


445 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 23:52:24.92 ID:Kfx/uEDO
お父「待たせたな。これがスーパーお父さん3だ」


446 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 23:53:42.93 ID:KuVbN6AO
そんなことより前進の訂正をしろとwwwwww


447 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/24(日) 23:58:27.36 ID:7Qsuaeko
お父の筋肉が膨張し、前進が一回り大きくなる。

戦士「な、何ぃ!?」

幼女「お父が本気だっ!」

召喚士「さぁ!どう出るチャンプ!?」

お父はそのまま前進し、間合いを詰める。

チャンプ「な、何だ…?何をする気だ!?」

お父「ふんっ!!」

お父はチャンプへまたも飛びかかる。

召喚士「飛んだ!?」

戦士「また餌食に…!!」

チャンプ「ただのバカだったか…!」

チャンプは余裕の表情で飛び蹴りを放つ。

ブオンッ!!…ガキィッ!!

チャンプ「なっ…何いっ!?」

その飛び蹴りは、お父の壁のような両腕でいとも容易くガードされた。


448 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/24(日) 23:59:57.24 ID:7Qsuaeko
>>446
本当だ…!これは失礼致しました…orz

ダメだなぁ…寝るとします。すいません!
それでは多数のご支援、ありがとうございました!!ノシ


452 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/25(月) 00:11:29.24 ID:otaHZ0Mo
〜オマケ〜

盗賊「……」

ジーッ

店員「お嬢ちゃん、どうだいそれ?カワイイだろっ!」

盗賊「……うん」

店員「この猫さんリストバンドは他じゃ手に入らないよ〜?」

盗賊「……」

店員「今なら二個で…これでどうだい?」

盗賊「……んー」

店員「ほらっ!付けてみなっ!きっと似合うよ!」

ゴソゴソ…グイッ

盗賊「……かわいい」

店員「だろっ?なんなら彼氏とお揃いで…。なっ!

盗賊「!!……こ、これっ…下さい!」

店員「はいよーっ!毎度ありぃ〜!!」



それでは、おやすみなさい!ノシ


456 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/25(月) 01:31:06.53 ID:l05xEIMo
前ジャンプ空中ガードは無いから、これはブロッキングかww


457 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/25(月) 01:36:39.92 ID:y6xDRjIo
父の元キャラが気になるところだな
ガタイいいってあたりアレックスとかかね


458 :パー速民がお送りします [] :2010/01/25(月) 02:11:16.24 ID:WjW.3Mko
毎日の誤字も定番となってるな
もう突っ込んだほうが負け


459 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/25(月) 04:24:25.57 ID:..TBOsAO
召喚フェスの指輪お返しにあげればいいのに


460 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/25(月) 05:30:02.45 ID:kNkKR1Qo
>>459
男用のサイズの指輪だと、女性の指には厳しいんじゃね?
親指なら嵌めれるかもしれんが。


467 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/25(月) 16:45:31.03 ID:RBP0WGMo
召喚士「強引にいった!力攻めだっ!!」

戦士「肉を切らせてってヤツだな…」

幼女「…なんでそんな説明ぽいの?」

お父は着地と同時に再び跳躍する。

そして空中で逆さのままのチャンプへ掴みかかる。

戦士「取ったっ!!」

召喚士「いけぇ!勝てば4倍!!」

お父「ふぬぅんっ!!」

ガシィ!!…ゴオォッ…ドズウゥゥンッ!!

召喚士「うおぉぉ!空中で掴んで、そのままいったぁっ!」

戦士「ツームストーンパイルドライバー!!」

空中より脳天から垂直に落とされたチャンプは、

お父が手を離すと、そのままマットに沈んだ…。

レフェリー「……」

レフェリーはチャンプの顔を見るやいなや、両手を大きく振った。


468 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/25(月) 16:46:24.03 ID:RBP0WGMo
カンカンカァンッ!!

観客「うおぉ!チャンプをやりやがった!!」

召喚士「勝ったぁ!勝ったよっ!!」

幼女「ほら、ほらっ!お父は強いんだ!!」

戦士「てか…ありゃ死んだんじゃねーか…?」

観客「新チャンプ誕生だ!!」

観客席が一気に湧き上がり、熱気に包まれる。

お父「……」

お父はリング上で照れ臭そうに頬を掻く。

戦士「おい、てか…4.36倍頂いたぞ!!」

召喚士「うん!!」

戦士「ど、どうする…?もういっちょいっちまうか…?」

召喚士「そ、そうだね…」

タタッ

召喚士「あ…っ!幼女ちゃん…!?」


469 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/25(月) 16:47:26.71 ID:RBP0WGMo
〜控え室〜

ガチャッ!!

お父「……?」

幼女「お父…」

お父「……ああ。何だ?」

幼女「…ううん。何でも」

テクテクテク

召喚士「し、失礼しまーす…」

戦士「…」

お父「誰だ…?」

召喚士「ええと……」

幼女「…一緒に…応援したくれた」

お父「……下らん」

お父は衣服を荷袋に詰め込み、立ち上がる。

お父「…いくぞ」


470 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/25(月) 16:48:19.05 ID:RBP0WGMo
幼女「あ…うん」

テクテクテク…ガチャッ…

戦士「無愛想な奴…」

召喚士「……」

〜ショッピングモール〜

召喚士「しまった…!意外と時間食っちゃったな…」

戦士「先に合流すっか。買い物は後だ!」

召喚士「うん…!」

〜時計台〜

タッタッタッタッタ…

魔道士「あ、来た来たっ!」

盗賊「……」

召喚士「お待たせしました!」

戦士「悪いっ!!」

魔道士「もうっ!どこ行ってたんですかぁ?」


471 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/25(月) 16:49:13.68 ID:RBP0WGMo
召喚士「いや、あの…すいません!」

魔道士「ふふっ、な〜んて!気にしてませんよっ」

盗賊「……」

召喚士「本当にすいません…」

盗賊「…どこ、行ってたの?」

戦士「男同士のヒミツだ」

盗賊「……///」

戦士「…?」

召喚士「宿は取れましたか?」

魔道士「はいっ。バッチリです!エヘヘ!」

戦士「よっし…。それじゃ宿で腹ごしらえにすっか…!」

盗賊「…うん!」

召喚士「後は…明日のルートも決めないとね」

戦士「あぁ、そうだな…」

魔道士「…?」



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