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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その21
745 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/17(水) 18:10:49.47 ID:ohr8Dsso
夜行「……」

隊長「見たか!?やはり付加は有効的のようだぞ!」

西方参謀「そんじゃお前さんの出番だな」

名代「私も参戦致しましょう」

西方参謀「お手並み拝見、ですな……ヒック!」

西方参謀は燃えさかる両手を合掌すると、徐々にそれを頭上に掲げる。

ボボッ…ゴオオォォッ!!

足軽「な、なんと…っ!?炎が…!!」

西方参謀「……ほれ、早く準備しろよ」

隊長「……へいへい」

腰の長剣を抜き眼前で構えると、隊長は一つ、大きな呼吸を吐く。

隊長「……はぁ」

パキンッ

両手で握った長剣が左右へ真二つに分かれる。

柄と柄を繋げ合わせると、両端に刀身を持つ異形の剣が誕生した。


746 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/17(水) 18:13:37.85 ID:ohr8Dsso
ジャキッ

西方参謀「…おぉ、本気じゃねーか」

隊長「最近、色々と触発される事が多くてなぁ…」

西方参謀「ふーん。まぁ何でもいけど…ヒック」

隊長「おらっ!来な!!」

双刃の剣を頭上で振り回し、身構える隊長。

ヒュオンッ…チャキッ

西方参謀「んじゃ、いっくぜぇ!!」

それを確認した西方参謀は口元へ酒瓶を運び、一気に口内へ流し込む。

名代「……っ」

西方参謀「ブフウゥーッ!!」

口に溜め込まれた酒が、頭上の炎え一気に吹き付けられる。

西方参謀「よっしゃ!受け取れぇ!!」

隊長「でかいな…!!力加減が難しいぞ、おい!!」

更に肥大した炎の塊が、隊長の元へと投げつけられた。


747 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/17(水) 18:15:36.45 ID:ohr8Dsso
ゴウッ!!

名代「…な、何という…っ」

西方参謀「酒を呑めば呑む程、魔力を溜め込める…ヒック」

名代「不思議な術ですね…」

西方参謀「酔拳…なーんてな。ガハハッ!」

名代「あれ程の炎を…まさか……」

西方参謀「剣へ付加させ…魔法剣として攻撃するってわけですわ」

ジャキッ…ガシィ!!

隊長「…喰らい…やがれぇ!!」

夜行「っ!!」

跳躍した状態より夜行の頭上へ双刃剣を振り下ろす隊長。

ヒュッ…ブオォッ!!

夜行「避ける…と思ったかい?」

隊長「!?」

隊長の振り下ろした炎を纏わぬ側の刀身。夜行は刀でそれを受け止める。


748 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/17(水) 18:17:51.64 ID:ohr8Dsso
夜行「よけて空振った着地際に…炎を叩き込もうってハラだろ?」

隊長「ちぃ…っ!」

夜行「浅はかだねぇ……ヒヒッ」

名代「マズイ!?」

西方参謀「……?」

名代は大慌てで札を取り出し、前方へと投げつける。

ボンッ…ボシュウゥッ

夜行「そうれ…!!」

受け止めた刀身を押し返すように、夜行は隊長を剣ごと押し出す。

隊長「……っ!」

空中でバランスを取り直し、隊長は雪上へと着地し、素早く立ち上がる…が。

夜行「ヒヒッ!!」

その瞬間を狙いすまし、夜行の一刀が一気に迫る。

グググッ…グッ…ビュオオォォ

夜行「っ!?」


749 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/17(水) 18:31:23.93 ID:ohr8Dsso
隊長「……?」

前進する夜行の速度が突如速まり、両足が宙を離れる。

夜行「な…っ!?」

それは前進ではなく、背後からの突風に煽られてのものであった。

天狗「……もう一つ!」

名代の札より現れた天狗は、手にした扇子のようなものを一つ扇ぐ。

フォンッ……ビュオオォォ!!

夜行「く……ぁ!!」

再び風に煽られる夜行。立ち上がり態勢を戻した隊長の目の前へ無防備に迫る。

隊長「助かった!!」

クルクルクルッ…ジャキッ!!

先程と同様、鋭さを見せる双刃剣。今度は炎を纏った刀身が迫り出す。

隊長「……でえぇりゃあぁ!!」

夜行「立て…直……」

がら空きとなった腹部へ、炎を得た双刃剣が深く突き刺さった。


751 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/17(水) 21:39:20.55 ID:/wpHRPEo
隊長ダースモール的な戦い方か
アレいつ見ても自分の腹にさくっといきそうでハラハラする


753 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/17(水) 22:09:18.16 ID:Hf4uNjgo
東方は忍術以外の魔法の概念がないのかな?


756 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/17(水) 23:56:30.47 ID:s6IdLvwo
ドズゥ…

夜行「……ッ!!」

隊長「へっ」

ガシッ

隊長「!?」

夜行「…なんてぇな」

隊長「き、効いてねぇのかよ…っ」

グッ…グッ

隊長「抜…けねぇ…っ!」

夜行「いんや、効いたよ。痛い痛い……」

懸命に剣を抜こうとする隊長だが、夜行に阻まれ刀は抜けない。

夜行「こりゃ倍返ししてやらんとねぇ」

隊長「っ!!」

夜行「そうれ…。こいつでも喰らいな!」

隊長「……くっ!!」


757 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/17(水) 23:57:40.74 ID:s6IdLvwo
バシュシュシュッ!!

夜行「!?」

刀を振りかぶる夜行は、左右からの火矢に気付き、攻撃の手を止める。

隊長「……っ」

バキンッ!!

夜行「な…!?」

双刃剣は隊長の手により二つへ分離され、その片方が隊長の手へと戻る。

ザザッ

西方参謀「大丈夫か!?」

隊長「剣の片方、持ってかれちまった」

夜行「おいおい、自分でブッ刺しといて…ひでぇ言いようだな」

西方参謀「…だとよ」

隊長「うるせぇ!さっさと何とかすんぞ!!」

名代「天狗!!」

天狗「……」


758 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/17(水) 23:59:27.57 ID:s6IdLvwo
ゴウッ!!…ビュオオォォッ

夜行「天狗たぁ…小賢しいねぇ!」

弓隊「続けぇ!!」

バシュシュシュッ…シュシュンッ

夜行「ちぃ…っ!」

名代「退きますよ!」

隊長「……?」

名代「本陣の展開が終わりました。誘い込みます!」

西方参謀「……おっしゃ!」

一同の後方にて、城主率いる本陣がUの字を描くように兵を展開させている。

隊長「……剣はぜってぇ回収すっからな!」

西方参謀「自業自得だ!てめぇで頑張れや…がははっ!」

夜行「…仕方ないねぇ。まずは……お前さんからっ!」

天狗「!?」

夜行は背後に身構える天狗へ急反転し、一刀の元に斬り伏せた。


759 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 00:20:51.05 ID:Ib6Lg.2o
ボウゥンッ!!

名代「天狗がやられたか…っ」

弓隊「退くぞぉ!牽制しながら急いで退けぇ!!」

ザザザッ

隊長「……」

西方参謀「直撃したんだよなぁ?」

隊長「ああ。間違いなく刺さったはずだ」

西方参謀「まさか火の属性か…?」

隊長「だったら矢を避ける必要はねぇ。何かある気がするぜ……」

西方参謀「……」

ザザザッ

城主「ご無事で!?」

隊長「こっちは問題ない!それよりも……来ますぜ!」

隊長の指差す先、吹雪の中より夜行がゆっくりと姿を現す。

夜行「……ヒヒッ、さぁて本番といこうかねぇ…!」


760 名前:三日目東R59Aがお送りします [] 投稿日:2010/11/18(木) 01:35:38.27 ID:5EclEj20

夜行強いね、軍団長クラスかな…?



768 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 13:02:40.81 ID:JjxB3bko
ザスッ…ザスッ…

隊長「考えられる事は?」

西方参謀「…アンデッドじゃねぇか?」

隊長「…はぁ、めんどくせぇ」

西方参謀「結界石は?」

隊長「あるわけねぇだろ」

西方参謀「合体五行は?」

隊長「…足りねぇ。お前、水行出来るのか?」

西方参謀「……お手上げだな」

隊長「……っ」

名代「お気にせず。東方は我らが国」

城主「あとは我々にお任せ下され!」

西方参謀「…だってさ」

隊長「それじゃ、俺らは支援しつつ…何とか一手考えるとするか」

西方参謀「おうよ」


769 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 13:03:29.21 ID:JjxB3bko
ザザザッ

夜行「…コイツはすげぇすげぇ。大した数だわ」

城主「躊躇せず陣内へ入り込んでくるとは…!」

名代「それだけ自信があるのだろう……」

キョロキョロ

夜行「…さーて」

足軽「…う、うぅ…っ」

足軽頭「怯むな!陣を乱すでないぞ!」

ザザッ…ダダダッ

弓隊「包囲完了」

城主「…よし。足軽隊、長槍隊……突撃ぃ!!」

足軽「わああぁぁーっ!!」

中央に一人佇む夜行に対し、周囲を取り囲む兵が一斉に襲いかかる。

城主「続けて…弓隊、援護射撃ぃ!!」

弓隊「射てぇ!!」


770 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 13:07:48.37 ID:JjxB3bko
ワアアァァ…

夜行「…ヒヒッ、烏合の衆が…何するものぞ」

刀や槍を手に夜行へ掴みかかる足軽隊と長槍隊。

ある者は足へ掴みかかり踏み潰され、ある者は顔へしがみ付きあしらわれる。

隊長「なんつう…戦いだよ…っ」

西方参謀「ただ…がむしゃらに突っ込んで、命をぶつけてやがる」

隊長「……あれが東方の戦いなのかよ」

西方参謀「あれも一つのチームワークだわな」

隊長「誰かが犠牲になってでも…一人がトドメを刺しゃいいってか?」

西方参謀「サムライの美学ってヤツかねぇ」

隊長「…確かに部外者だがよ、散っていく命を見過ごせるほど……」

西方参謀「…ああ。冷徹にゃなれねーわな!」

隊長「お前は弓隊に付いて、付加を頼む!」

西方参謀「おうよ!」

隊長と西方参謀、両者は見合わせ頷くと、左右へそれぞれ散開した。


771 名前:三日目東R59Aがお送りします [] 投稿日:2010/11/18(木) 13:11:54.27 ID:PBdG.H.P
今日は早いな
仕事休みか?


772 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 13:19:36.32 ID:JjxB3bko
夜行「そらそら、もっと来ぬかぁ」

ブオンッ!!

足軽「ぐぎゃあぁっ!!」

夜行「ほれ、どうした?」

足軽「このぉ!!」

ザザァ

名代「食らえぃ!」

足軽隊の中を掻き分け、名代が最前線へ姿を見せる。

夜行「来たなぁ…!?」

待っていたぞ、と言わんばかりの夜行に対し、名代は札を一斉に投げつける。

ババッ……ボシュシュン!!

札から姿を形取る様々な式神は、夜行の周囲をぐるりと取り囲み、戦闘態勢へと入る。

ザザッ

隊長「すげぇ数だな…!こりゃ召喚獣ですかい!?」

名代「……手持ちを全て放ちました。まぁ、似たようなものです」


773 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 13:23:46.76 ID:JjxB3bko
隊長「ならば…っ、この機に乗じて…!!」

ダダッ!!

夜行「…式神なんぞ何匹こようが…っ!」

鎌鼬「……試してみるがいいさっ!」

雪女「さっきはやってくれたじゃあないのさ!お返しするよぉ!」

天狗「…鼬、援護するぞ」

鎌鼬「助かる!」

天狗の巻き起こす風に乗り、鎌状の両手を持つ鼬が宙を舞うように飛ぶ。

ビュオッ!!

夜行「…むっ!?」

雪女「目くらましさね…。ついでに鼻も封じてやろうぞ…ほほっ」

ゴオオォォ…

鎌鼬「そらそらぁ!!」

雪女の凄まじい吹雪の中、鎌鼬が背後より鋭利な両手で斬りかかる。

夜行「ぐぬ…!」


774 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 13:28:33.72 ID:JjxB3bko
サクッ…スパッ!!

鎌鼬「…!?」

天狗「…どうした?」

鎌鼬「あっ、いやぁ……」

足軽「俺達も続けぇ!!」

ダダッ!!

西方参謀「決めてにゃかけるが、千を越える兵の度重なる攻撃……」

弓隊「射撃用意ーっ!!」

西方参謀「こりゃ時間はかかるが…いずれかはヤツを……」

弓隊「射てえぇ!!」

西方参謀「…おっと、補佐しないとな…ヒック」

後方より風上に立ち、放たれる支援の矢。西方参謀の手により徐々に付加の炎が宿る。

ボボボッ……シュシュシュン!!

足軽「援護射撃が来たぞ!一旦離れよ!」

統制された動きにより、援護射撃と同時に足軽隊が一度、夜行の元より引き離れる。


775 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 13:32:27.11 ID:JjxB3bko
隊長「いやはや…お見事っ!!」

名代「隊長殿っ!?」

後退する足軽隊とほぼ同時に、飛び交う矢の中を隊長が突出する。

夜行「このっ、離れろ」

鎌鼬「そらそらっ!」

タタタッ…ザザッ

隊長「……いい加減…返せよコラ!」

飛び蹴りのように両足を夜行の腹部と胸部へ叩き込み、

その反動で刺さった剣を抜き取る隊長。

夜行「人間…っ!!」

隊長「ふんぬううぅぅ!!」

グググッ……ズボォ!!

隊長「…ふーっ」

天狗「退け人間。更なる矢が来るぞ」

隊長「ご忠告ありがとよ!」


776 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/18(木) 13:39:38.59 ID:QMDiAUwo
おいそこの鎌鼬、いやおまえたち


777 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/18(木) 16:33:00.54 ID:PrY7UcAO
>>1乙!
隊長の武器は分離可能なダブルセイバーのような感じかな?


778 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/18(木) 17:03:06.82 ID:AXYo6tko
劉備が使ってたとされる雌雄一対の剣みたいなもんだろうな

ただ、あれって耐久力が低いからあんまり雑に使うと折れると思うぞ


779 名前:三日目東R59Aがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 17:09:00.73 ID:JjxB3bko
>>771
午後は珍しく外出だったので、少し早めに投下しました!
思ったより遅い帰社になってしまった…続き頑張ります…

>>776
鎌鼬「……?何だ?」

>>777-778
一つの時はクレイモア、二つに分離すると両手剣、
それを縦にくっ付けると双刃剣ってな〜んだ?みたいな感じですかね


784 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 18:10:45.46 ID:JjxB3bko
バッ!!

鎌鼬「それでも退がらんのかよ!」

隊長「アンタ、風が使えるんだろ!?」

天狗「……!!」

隊長「背後は任せた!」

天狗「私に…援護せよと申すか!?」

制止を振り切り夜行の前へと飛ぶ隊長。手にした二本の剣を向かい合わせ、

一つとなった長剣がずじょうより振り下ろされる。

ビュオンッ!!……ゴガアアァァッ!!

隊長「だりゃあぁ!!」

夜行「…なかなかの……力よ!」

グッ…グググッ…

隊長「でえぇりゃああぁぁっ!!」

夜行「何…っ!?」

両手で力を込める隊長の一撃は、夜行の身体を地面へと押し付けた。


785 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 18:11:34.19 ID:JjxB3bko
ドシャアアァァッ!!

夜行「……くっ!!」

隊長「ふーっ」

名代「ま…さか、真っ向から競り勝つとは…っ」

西方参謀「援護射撃いったぞぉ!」

名代「天狗っ!」

隊長の背後より迫る火矢。突如直前でその軌道を変える。

ビュオオォォ…

天狗「……これで良かろう」

隊長「…助かる!」

鎌鼬「でも…っ、ただ失うには勿体無い!」

向きの変わった矢を、鎌鼬が更に上空から倒れる夜行へと軌道を変える。

ドシュシュッ…ヒュオンッ!!

夜行「ッ!?」

降り注ぐ矢の雨を懸命に手で払い落とし、夜行は素早く態勢を立て直す。


786 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 18:37:27.74 ID:JjxB3bko
ババッ…ズシャアァ

夜行「調子に乗るなよ…人間ども!」

隊長「……」

チャキッ

弓隊「もう一度……射てぇ!!」

再び放たれる炎を纏った無数の矢。しかし夜行は回避する素振りを見せず、

迫る矢群の中へと跳躍し、刀を振り回し始める。

夜行「この程度の矢なぞ、最早…相手にはせぬ!」

弓隊「矢の中を突っ込んで……」

隊長「……っ!!」

夜行「はあぁ!!」

ドッグオオォォンッ!!

弓隊「ぐあぁーっ!!」

西方参謀「マズイ!前線すっ飛ばして背後に回りやがった!」

城主「陣を立て直せ!!足軽隊、前へっ!!」


787 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 18:42:22.23 ID:JjxB3bko
夜行「まだ刻はあるし、遊んでやろうと思うたが……」

隊長「……」

夜行「面倒面倒。面倒事はさっさと終わらせてしまおう」

西方参謀「ちぃっ!!」

名代「弓隊、早く退くのだ!!」

飛び出す名代と西方参謀。すかさず西方参謀は土の壁を作り出し、防御壁を張る。

名代「天狗っ、鎌鼬、雪女!」

天狗「止めるぞっ!」

夜行「この程度の壁で…何するものぞっ!!」

バキャアァッ!!

西方参謀「一撃でブチ破るかい…っ!」

城主「名代様ぁ!!」

名代「な…っ!?」

破られた土壁の正面、弓隊の間に割って入った名代が夜行と鉢合わせる。

夜行「……ヒヒッ!」


788 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/18(木) 23:21:38.36 ID:Ib6Lg.2o
西方参謀「壁が破られてる!戻れ、名代殿!!」

名代「――っ!!」

夜行「終わりだ…ヒヒッ!」

夜行の手にする刀が、無常にも名代の顔めがけ振り下ろされる。

隊長「名――」

ドウッ!!……ボシュウゥンッ

夜行「……!?」

隊長「え……っ?」

西方参謀「……き、消え…た?」

夜行「一体…何がどうなってるんだぁ!?」

西方参謀「今だ!陣形を整えろっ!!」

城主「弓隊反転!足軽隊は前へ!!」

夜行「……しまったねぇ」

西方参謀「し、しかし……名代殿はどこへ?」

隊長「まぁいい。まずはコイツを止めるのが先決。ちょっと分かった事もあるしな…!」



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