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召喚士「出でよ!!可愛い獣娘!!」
- 398 名前:深夜にお送りします [sage]
投稿日:2012/08/03(金) 16:22:59 ID:mY30iv1E
ーー
ジノ「さっき見た地図のとこまで行くの?」
喚起士「そうですね。北と西へ行く道が分岐する所にある街までですね」
ジノ「そっか!」
召喚士「………」
ネメア「……どうかしたのか?」
召喚士「ふえ?な、何でも無いよ」
ネメア「珍しく考え事をしているように見えるが?」
召喚士「……うん、ちょっとね」
ネメア「……?」
蒼頭「……その丸太はなんだ」
剣士「仕方無くだよ。気にすんな」
蒼頭「そう言えばお主、自分の得物は持っていないのか?」
剣士「ああ……折られちまった……」
蒼頭「誰に?」
- 399 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/03(金) 19:10:54 ID:mY30iv1E
剣士「召喚士。……俺が未熟だから仕方無かったんだけどよ」
蒼頭「………」
剣士「どうした?」
蒼頭「……あやつ其程強いのか?」
剣士「強えなんてもんじゃねえぜ!仙人の技を使えたりするんだぜ!」
蒼頭「……あやつがか?」
剣士「そう!俺なんか束になっても敵わねえって!何たって達人だからな!」
蒼頭「ほう……」ヒョイ
剣士「石なんか拾ってどうするんだ?」
蒼頭「……投げる」
剣士「無駄だと思うぜ?避けられるって」
蒼頭「………」
ビュバッ!
- 400 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/03(金) 19:39:04 ID:mY30iv1E
召喚士 (お?銅貨発見!)ヒョイ
蒼頭「なッ!」
剣士「な?」
バシンッ!
喚起士「な……」バタッ……
剣士、蒼頭「………」
姫宮「か、喚起士!どうしたのッ!」
召喚士「……おい何かあったのか!?」
姫宮「わからない!突然倒れて……喚起士!喚起士!」
召喚士「喚起士さんしっかりしてくださいッ!」
剣士「……お前ちゃんと謝っとけよ」
蒼頭「ああ……心の底から謝ろう……」
- 401 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/03(金) 20:05:23 ID:XLI3R2K.
ベタなw
- 402 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/03(金) 20:53:53 ID:mY30iv1E
ー
喚起士「………」
蒼頭「………」ドゲザッ!
喚起士「もう……頭をお上げになって宜しいので……」
蒼頭「誠に申し訳無かった!」
喚起士「………」
召喚士 (やべえ……喚起士さん超怒ってるよ……)
蒼頭「あの……」
喚起士「女だから……私が気に食いませんか?」
蒼頭「そ、そうでは御座らん!」
喚起士「女の癖にでしゃばるなと……石を投げつけ!」
蒼頭「本当にそうでは……」
喚起士「………」
蒼頭「それに某も人間で言えば女に成るゆえ、決して侮辱するような事は御座らん!」
- 403 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/03(金) 20:56:21 ID:.qUAk1KA
え?!
- 404 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/03(金) 20:57:35 ID:cqvNlrGc
えっ
- 405 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/03(金) 21:04:24 ID:mY30iv1E
召喚士、姫宮「……え?」
喚起士「は?」
蒼頭「……何かおかしな事がありましたでしょうか?」
剣士「はあ?お前抱えたけど全然肉無かったぜ?」
蒼頭「悪かったな……喚起士殿程成長せんで!」
喚起士「……し、信じられません!」
蒼頭「信じられないと言われましてもな……」
姫宮「………」
蒼頭「姫ならわかりますな!」
姫宮「ううん……全然……」
蒼頭「なんと……」
剣士「脱いだ方が早いんじゃねえのか?」
- 406 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/03(金) 21:22:57 ID:mY30iv1E
蒼頭「………」
召喚士「剣士……お前さ……」
剣士「……な、なんだ?まずかったか?」
召喚士「たまには良い事言うな!俺もそう思うよッ!」
剣士「だよな!」
蒼頭「………」
喚起士「………」
蒼頭「……仕方ありませんな。お目汚し失礼……」
喚起士「ま、待ってください!」
蒼頭「………」
喚起士「……少し疑問に思っていた事がそれで晴れましたので」
蒼頭「疑問?」
喚起士「姫宮さんと行動を共にしていたのですから……なんて言うか……」
蒼頭「………」
- 407 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/03(金) 21:26:12 ID:BxtM8aRA
蒼頭、勝手にジジイだと思い込んでた!
- 408 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/03(金) 21:39:46 ID:mY30iv1E
喚起士「間違い……みたいな事が起きるとまずいではないですか……」
蒼頭「………」
喚起士「………」
蒼頭「確かに異性同士なら……起こり得るかもしれませんな」
喚起士「姫宮さんを守らせるならそれなりに強いだけで無く……同性と言う条件もあったのではと」
蒼頭「……なるほど」
喚起士「ですから……脱がないで結構ですよ」
蒼頭「承知致した」
召喚士 (えええええ……)
剣士「……なんだ脱がねえのか」
喚起士「貴方と言う方は!少しは召喚士さんを見習ったらいかがですか!」
剣士「何を見習うんだ……?」
喚起士「召喚士さんみたいに煩悩を消し去り間違いを起こさない事です!」
- 409 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/04(土) 01:26:20 ID:KSVVVwe6
剣士「俺は間違いなんて起こしてねえだろ……」
喚起士「起こしそうだから言っているのです!」
召喚士「………」
剣士「なんだよそれ…」
蒼頭「お二方そこまでで!……元は某が悪かった故……」
喚起士「………」
剣士「………」
ネメア (元からあった溝がまた深くなったか……)
姫宮「蒼頭……女だったんだ……」
蒼頭「姫はわかっていると思っておりました……」
姫宮「……ごめん。全然わからなかったよ」
蒼頭「左様ですか……」
- 410 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/04(土) 03:53:50 ID:ioHmKZbs
C
蒼頭、どんな声なんだ…
- 411 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/04(土) 13:20:57 ID:KSVVVwe6
ー
召喚士 (あの二人……何とか仲良く出来ないのかぁ……)
剣士「盗賊喰らえぇッ!」
ドガンッ!
盗賊「……ッ!」
召喚士 (喚起士さんが言ってた……お姫様守らせるってなんだろ?……後で聞いてみるか)
ひゅゅん……ドカッ!
召喚士「イタッ!ななななんだ!?」
盗賊「………」
剣士「悪りいな召喚士!盗賊ぶっ飛ばし過ぎたぜ!」
召喚士「そんな物振り回すなよ……ってお前武器買わなかったの?」
剣士「……ちょっとな。後、いい物無かったからよ」
召喚士「そうなんだ」
- 412 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/04(土) 13:31:46 ID:KSVVVwe6
盗賊「………」クイッ
剣士「やんじゃねえぞ……俺は盗んだ物を持ってこられても嬉しくねえって」
召喚士「………」
盗賊「………」
剣士「そうだ!次の街で買って貰うからな!」
召喚士 (なんでそれで意志疎通出来てんだよ……)
剣士「ん……」
召喚士「どうした?」
剣士「盗賊よ、お前今まで盗んだ物で一番凄けえもんてなんだ?」
ネメア「……何故そんな事を聞く?」
剣士「ちょっと気になるだろ?どんだけ凄け女盗賊だったかって」
ネメア「………」
剣士「本当だって。盗賊使って金儲けしようなんざ考えてねえよ」
ネメア「ならいいが……」
- 413 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/04(土) 15:35:54 ID:KSVVVwe6
剣士「で、なんだ?」
盗賊「………」……?……?
剣士「………」
盗賊「………」!
剣士「お?思い付いたか!」
盗賊「……喋る斧」
剣士「喋る斧だぁ?」
盗賊「………」コクッ
剣士「へぇ、喋る斧か。欲しいな……」
召喚士「剣士さ……ここに喋る手甲があるぞ?」
剣士「いらねえよ……」
ネメア「………」
- 414 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/04(土) 17:56:20 ID:KSVVVwe6
剣士「それで喋る斧ってのはどうしたんだ?」
盗賊「……売った」
剣士「かぁー!勿体ねえ!」
召喚士「あのさネメア……ネメアの仲間じゃないよね?」
ネメア「違うと思うが……いくらなんでも仲間を売ったりはしないだろ……」
召喚士「………」
ネメア「………」
- 415 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/04(土) 19:36:26 ID:KSVVVwe6
ーー
喚起士「すっかり暗くなってしまいましたね……」
召喚士「宿取れたらいいんですけど……」
喚起士「そうですね……」
剣士「ああッ!腹減った!」
盗賊「………」グウゥゥアッ!
蒼頭「なんとも……恐ろしき音を出す腹の虫だな……」
姫宮「………」ビクッ……
蒼頭「いかがなされた姫様?」
姫宮「な、なんでも無いよ……」
蒼頭「………?」
喚起士「私は宿へ向かいますね」
- 416 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/04(土) 19:44:49 ID:KSVVVwe6
剣士「飯だッ!行くぞ盗賊!」
盗賊「………」コクッ!
蒼頭「姫様、某達は如何しましょう?」
姫宮「喚起士に付いて行くよ」
蒼頭「かしこまりました」
召喚士「喚起士さん、俺は剣士に付いて行きますよ。……何かあるといけないので」
喚起士「わかりました。……お任せしますね」
召喚士「じゃあ後で……」
喚起士「はい」
- 417 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/04(土) 21:04:07 ID:KSVVVwe6
ー
喚起士「困りましたね……」
蒼頭「……そうですな」
喚起士「一部屋しか空いて無いなんて……」
ジノ「困る事なんて無いじゃん!」
喚起士「何故です?」
ジノ「野郎共は夜空の下に仲良く寝かせればいいよ!」
喚起士「そう……いえ、それは可哀想じゃないですか……」
ジノ (……結構酷いな喚起士)
喚起士「召喚士さん達が帰って来たら相談してみますよ」
姫宮「蒼頭……頭巾を取る事ってあるの?」
蒼頭「湯浴の時ですな……流石に頭巾を着けたままでは入られんので」
姫宮「そうなんだ……」
喚起士、ジノ「………」
- 418 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/05(日) 01:05:13 ID:129.aWVY
ー
剣士「ほれは俺のだッ!ふほんじゃねえよッ!」ガツガツッ!
盗賊「………」バババッガツガツッ!
召喚士「………」
ネメア「口の中に物を入れたまま喋るな!」
召喚士「ひい……ふう……みい……」
ネメア「どうした?」
召喚士「お金足りないかも……」
ネメア「………」
召喚士「………」
剣士「はだか!みせろっつーの!」モグモグッ!
盗賊「………」バババッガツガツッ!
召喚士「ちゃんと喋れよ!誤解されるだろ!」
ネメア「………」
- 419 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/05(日) 15:25:03 ID:129.aWVY
ー
召喚士「………」
剣士「いやぁ喰った喰ったッ!」
盗賊「………」ケフッ
剣士「召喚士って少食なんだな!」
召喚士「お前らが手当たり次第食いまくるからこっちまで回って来なかったんだよッ!」
剣士「早く食わねえから……」
召喚士「少しは遠慮しろよッ!しかもお前ら……人のお金で食いまくるから俺はすっからかんだよ!」
剣士「ごちッ!」バッ!
盗賊「……ごち」バッ!
召喚士「こいつらは……」
ネメア「………」
- 420 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/05(日) 17:47:21 ID:129.aWVY
ー
召喚士「……マジですか」
喚起士「はい……マジです……」
召喚士、喚起士「………」
蒼頭「……姫様は確定なのでこのままで」
姫宮「う、うん……」
剣士「野宿嫌だな……」
召喚士「……部屋を使う人をどうやって決めます?」
喚起士「………」ドンッ!
召喚士「それは……?」
喚起士「四本の棒のうち、二本印を付けてあります。印が付いた物を引けば宿に……」
召喚士「四本ですか?……何故です?」
喚起士「パイアは小さいので誰かと一緒に寝てもらいます」
召喚士、ネメア、ジノ (様が取られてる……)
- 421 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/05(日) 21:28:59 ID:129.aWVY
喚起士「後は言わなくてもわかりますね?」
召喚士、剣士、蒼頭「………」
喚起士「では……皆さん一斉に……」
剣士「恨みっこ無しだぜ……」
セーノッ!!
蒼頭「姫様をお守りしなければいけない身なのだから当然の結果だなッ!」
剣士「お?ラッキー!」
召喚士、喚起士「………」
蒼頭「ではお二方、出口は彼方で御座ります」
召喚士「そんなの言わなくてもわかっとるわ!」
蒼頭「左様ですか。くふふふふ」
召喚士、喚起士「………」イラッ
- 422 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/06(月) 00:24:23 ID:PkUxNxa6
ー
召喚士「蒼頭の野郎……」
喚起士「……今度無理矢理頭巾を剥がしましょう」
召喚士「それはちょっと……」
喚起士「蒼頭さん、本日私を二回苛立たせたのでフフフ……」
召喚士 (目が怖いよ……)
ジノ (これはチャンスか!)
召喚士「あの喚起士さん……」
喚起士「なんでしょうか?」
召喚士「お姫様を守らせる条件とか言ってましたげど……あれは何です?」
喚起士「あれですか……実は蒼頭さんに姫宮さんを守るように言った方がいたんですが……それが将軍と言う方だったんです」
召喚士「悪い奴じゃ無かったんですか……」
喚起士「わかりません……召喚士さん、この事は姫宮さんの耳に入れないようにお願いします」
召喚士「……わかりました」
- 423 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/06(月) 00:34:50 ID:PkUxNxa6
ー
蒼頭「ささ!姫様!」
姫宮「う、うん……ありがとう……」
剣士「いやぁ外じゃ無くて良かったぜぇ」
蒼頭「……剣士」
剣士「なんだ?」
蒼頭「……これよりこちら側に入ったなら斬る。心得ておけ」
剣士「……なんで?」
蒼頭「お主に襲われたくは無いのでな」
剣士「無理矢理なんてしねえよ……」
蒼頭「………」
剣士「それにその刀使いこなせてねえ奴に斬られるかってんだ」
蒼頭「……何故使いこなせて無いとわかった?」
- 424 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/06(月) 00:46:23 ID:PkUxNxa6
剣士「まあ……お前と立ち合ったからな。それぐらいならわかるぜ」
蒼頭「………」
姫宮「二人……戦ったの?」
剣士「おう戦った!こいつ酷いんだぜ!俺が木剣なのに刀で向かってきて!」
姫宮「………」
剣士「その時な、こいつ刀を使いこなせて無いなってわかったんだ」
蒼頭「………」
剣士「その刀よ……お前には重過ぎるんだろ?」
蒼頭「その通りだ……意外と凄いのだなお主は」
剣士「誰だってわからぁ」
蒼頭「………」
- 425 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/06(月) 07:28:55 ID:PkUxNxa6
剣士「ところでよ、なんで自分に合ってない武器何か使ってんだ?」
蒼頭「幼少より……この刀を使っていた故。……これがあったから今日姫様と一緒出来ている訳だがな」
剣士「どう言うこった?」
蒼頭「某はこの刀より軽く強靭な刀を求め旅をしていたのだが……途中路銀が尽きてな……」
剣士「………」
蒼頭「その時に拾ってくださったのが谷の国だったと言う訳だ」
剣士「へぇ……で、お前の求めてる刀はまだ見付かってねえ訳か」
蒼頭「そう……なのだが……」
剣士「……?」
蒼頭「この地方の何処かにナイトヘッドモデル?とか言う豪剣を制作している者がいると噂を聞いた」
剣士「その噂本当かよ?……後、それはナイトメアモデルな」
蒼頭「それそれ。……あくまでも噂だ。本当にいるのかは知らん」
剣士「………」
蒼頭「その者を探し出せれば……某の求めている刀を手に入れられるのではないか……とな」
剣士「………」
- 426 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/06(月) 07:40:55 ID:PkUxNxa6
ー
喚起士「……zzz」
召喚士「………」
ジノ「ほれ!レッツダイブ!」
召喚士「出来るか……」
ジノ「情けない!……白くて良い匂いして柔らかき肉の海がそこにあるじゃん!」
ネメア「ジノ……やめておけ……」
ジノ「兄ちゃんは黙ってて!」
召喚士「流石に夜這いは駄目だろ……こう言うものはちゃんと手順を踏まえてだな……」
ジノ「………」
召喚士「………」
ジノ「……チッ」
召喚士「舌打ちするなよ……」
- 427 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/06(月) 12:28:29 ID:PkUxNxa6
ジノ「………」
召喚士「……喚起士さんってさ、寝付きいいよね」
ジノ「そりゃそうだよ魔力回復してんだもん。召喚兄さんだって同じでしょ?」
召喚士「ああ……いや、ん……どうなのかな……」
ジノ「……?」
ネメア「こいつは自分の魔力の増減がわからないのだ」
ジノ「はぁ?」
召喚士「……悪かったな」
ジノ「………」
ネメア「どうした?」
ジノ「それってさ……ヤバいんじゃないの……?」
召喚士「……なんで?」
ジノ「魔力を限界以上使ってもわからないんだよ?知らない間に命まで消費しててもわからないし!」
召喚士、ネメア「………」
- 428 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/06(月) 13:27:02 ID:PkUxNxa6
ジノ「……突然死んだりするかも」
召喚士「やややややめろよ!」
ネメア「ジノ!冗談が過ぎるぞ!」
ジノ「……ああ大変!召喚兄さんの魂が夜空に消えていく!」
召喚士「ギャァァァアッ!俺の魂帰ってこいぃぃいッ!」
ネメア「………」
召喚士「カンバァァァアックウウゥゥ魂ぃぃいッ!」
ジノ「うっそぉー」
召喚士「………」
ネメア「魂が体から離れたら喋れる訳無いだろ……少しは考えろ……」
召喚士「………」
ジノ (そっか……)
- 429 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/06(月) 18:28:38 ID:PkUxNxa6
ー
……「こんばんは。良い夜ですね」
召喚士「……はあ?そうですね」
……「こんな夜だと……心が勇む気分になりますね」
召喚士 (だ、誰だ?)
……「月明かりが銀ら金らと……」
召喚士「……あの、何方ですか?」
……「天界からの刺客と言えばおわかりでしょうか?」
ネメア「ッ!」
召喚士「ネネネメアッ!」
……「シー……お静かに。このお嬢さんが起きてしまいます」
召喚士「……ぁぁ」
……「………」
ネメア「ガルゥゥ……」
……「ネメアのライオン……本当に人間といたのですね……」
- 430 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/06(月) 22:09:48 ID:PkUxNxa6
ネメア「誰だ貴様は……」
ジノ「に、兄ちゃん!こいつ……」
……「こちらは……魂の守護獣……」
ジノ「………」
……「……御察しのようですね。そう私は天使ではありません」
ネメア「………」
……「私……マルコシアスと言う者です」
ネメア「なぁッ!」
召喚士 (聞きたいけど……聞いたらまた馬鹿がって言われるんだろうな……)
ネメア「何故ッ!冥界の住人が天界の刺客などしているッ!」
マルコシアス「……色々と事情がありましてね」
召喚士「おいジノ……あれ悪魔?」
ジノ「そうだよッ!それぐらい知っとけこの童貞野郎ッ!」
召喚士「ぐはぁ……ネメアに聞けば良かった……」
- 431 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/06(月) 23:14:34 ID:PkUxNxa6
ネメア「召喚士ッ!構えろ!」
召喚士「おぅ……」ふらふら……
ネメア「貴様はこんな時に何をやっているんだッ!」
召喚士「心に楔を撃ち込まれて……ぁぁぁ……」
マルコシアス「………」
ジノ「喚起士ッ!起きてッ!」
マルコシアス「待ってください。……お二方、誤解なさずに」
ネメア「………」
ジノ「そうやって油断させようと!」
マルコシアス「していません」
ネメア「……ならなんだッ!貴様は私を捕らえに来たのではないのかッ!」
マルコシアス「………」
- 432 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/07(火) 10:31:27 ID:ka/q2jr6
ー
召喚士「……?」
マルコシアス「面白い人間に使役されているのですね」
ネメア「そんな事はどうでもいい……貴様は何をしに来たのだ!」
マルコシアス「単刀直入に言います……ネメア、貴方のタテガミを頂きたい」
ネメア「……何故?」
マルコシアス「貴方は私を倒す事は出来ない」
ネメア「そうだな……貴様も私を倒す事は出来ない」
マルコシアス「そう……そして貴方に勝つ事も出来ない」
ネメア「………」
マルコシアス「ならどうするか?……貴方を倒した事にすればいいと」
ネメア「それでタテガミを寄越せと言うのか……」
マルコシアス「はい」
- 433 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/07(火) 12:15:42 ID:ka/q2jr6
ネメア「………」
マルコシアス「これならお互い損も無く……私は目的を達成し、貴方は天界から追われる事も無くなると」
ネメア「なるほど……」
マルコシアス「……如何でしょう?」
ネメア「………」
ジノ「兄ちゃん……」
ネメア「貴様は何故……天界に加担している?理由を教えろ」
マルコシアス「………」
ネメア「………」
召喚士「何が何だかわからないんだけど……」
ジノ「今は黙ってろ!この
召喚士「だ、黙ってるからそれ以上言わないでくれ……」
- 434 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/08(水) 00:36:45 ID:XYIsMxtY
マルコシアス「私……元々主天使の座に付いていました」
ネメア「………」
マルコシアス「………」
ネメア「なるほど。……どこぞの天使に私を倒すなり捕獲したなりしたらその座に戻すと言われたのか」
マルコシアス「その通りです。……それだけではありませんが」
ネメア「……?」
マルコシアス「馴染みの……親類が困っているのですから助けにとですね」
ネメア「………」
召喚士、ジノ「どういう事?」
ネメア「……祖父の知り合いだ」
ジノ「じいちゃんの!……こいつ凄い偉い奴じゃん!」
召喚士「お前らの爺さんってどんな奴だ?」
ジノ「……地獄の番犬」
- 435 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/08/08(水) 00:44:45 ID:XYIsMxtY
召喚士「……首が三つあるやつ?」
ジノ「そう……」
召喚士「………」
マルコシアス「お願い出来ますでしょうか?」
ネメア「わかった……渡そう」
マルコシアス「ありがとうございます……本当に……うぅぅ」
ネメア「……泣く程の事なのか?」
マルコシアス「主天使の座に戻る事……私の悲願でした……」
ネメア「………」
マルコシアス「これで……これでようやく……ぐぅぅ……」
ジノ「………」
召喚士「………」
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