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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その6
853 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 11:51:23.41 ID:VDX1hUAO
〜夜〜

召喚士「今日も…森ですか…?」

旦那「当たり前だっ!昼の奴らが復讐に来るかもしれん!」

召喚士「いや…そんな事は…」

旦那「とにかくっ!しっかり荷物を死守したまえ!」

ザッザッザ…

召喚士「……」

テクテク

金髪「この先…左が町、右が北関だ」

召喚士「あ…金髪さん」

金髪「魔物が来るなら右側だ…」

召喚士「あの…男さんは…?」

金髪「まだ動ける状態じゃねぇ」

召喚士「そう…ですか…」

金髪「………おい」

召喚士「はい…?」

金髪「…てめえらでもいないよりマシだ」

召喚士「…」

金髪「後ろはしっかり守れよ!ひゃはっ!」

ザッザッザッザッザ

召喚士「はい」


854 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 12:00:24.97 ID:VDX1hUAO
戦士「どこまでケチ臭せぇんだよっ!」

魔道士「せっかく守ってあげたのに…」

盗賊「…うむ」

召喚士「まぁ…仕方ないよ」

赤サル「なぁ…腹ぁ減ったんだけど…」

盗賊「……」

召喚士「仕方ない。食材集めに行きましょうか」

赤サル「げっ!…自給かよぉ〜!」

戦士「お前な…」

魔道士「昨日の残りも少しありますし…」

召喚士「早めに集めて、明日に備えましょうか…」

盗賊「……だな」

赤サル「よ〜し…!俺も手伝…」

戦士「てめぇはここにいろ!」

赤サル「バッカ!俺は食材集めんのも…」

魔道士「ダメです!」

赤サル「逃げたりしないって!」

召喚士「いーや…、逃げます」

赤サル「け〜っ!信用されてないの!」


857 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 12:31:44.09 ID:VDX1hUAO
ドサッ…

戦士「こんなもんでいいか…」

召喚士「す、凄い量だね…」

戦士「今日は色々あって腹減っちまった…ハハハッ!」

魔道士「さぁ〜っ頑張って作りますよーっ!」



赤サル「おいっ!早く食わせろって〜」

召喚士「うるさいなぁ…」

赤サル「お前が食わすのかよっ!?ソッチのカワイコ…」

魔道士「い・や・で・す!」

召喚士「ほらっ、口を開けて」

赤サル「あ〜っんむ…アッ…チ!アッフイー!!」

召喚士「……はぁ」

盗賊「!!」

バッ!!

戦士「どうした…!?」

盗賊「…気配っ!」


858 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/12(土) 12:33:03.97 ID:wzA6D2AO
へ?…金髪…まさかお前…ツンデレだったのか!?


861 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 12:47:08.78 ID:VDX1hUAO
戦士「また…アイツらか?」

魔道士「昨日に続いて…性懲りもなく…」

召喚士(……はたしてそうか?…何だろう…何かひっかかる)

盗賊「…消えた」

戦士「…?」

赤サル「何だ何だぁ〜っ!?」

召喚士「戦士、盗賊さん…一応警戒を…」

盗賊「…任せろ」

戦士「今日の営業時間は終わったっつーのに…忙しいな」

魔道士「まさか…魔物…ですかね?」

召喚士「可能性はあります」

戦士「でもよ…関には国軍がいるんだよな?」

盗賊「……」

ドオォォン!!…バキバキバキイィ…ドドオォ…ン

その時前方より、木の倒れるような、激しい轟音が鳴り響いた。


862 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 13:33:39.53 ID:VDX1hUAO
戦士「な…なんだっ!?」

召喚士「前方からだっ!」

盗賊「…どうするっ!?」

召喚士「…行きましょう」

赤サル「待て待て待てっ!俺はどーすんだっての?」

戦士「ここにいろ…!」

赤サル「ふん縛られて魔物が来たらどうすんだよ!?」

魔道士「ど…どうしますっ!?」

召喚士「……」

赤サル「な、なんなら…っ手伝う!なっ!」

召喚士「戦士…縄を解いてくれ」

戦士「!!…お、おぃっ…!」

召喚士「大丈夫。もし相手が魔物なら、この森から一人で出るのは…」

盗賊「…難しい」

赤サル「そうそうっ!なっ…?役に立つぜぇ〜!」


876 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 19:05:54.08 ID:5LG0ME6o
タッタッタッタッタ

5人は最前列まで辿り着く。森の木々は無残にも

なぎ倒され、数匹の馬が地に伏せている。

戦士「…こりゃあ…ひでぇ」

召喚士「魔物の攻撃…?いやっ!これは……」

魔道士「…魔法…ですね」

召喚士「…風……!長髪さんか!」

ガサッ!!

盗賊「……!!」

戦士「来たかっ!?」

長髪「………」

召喚士「長髪さんっ!これは…一体?」

ドサァッ!!

魔道士「きゃあぁぁっ!」

召喚士「!?」


877 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 19:15:00.73 ID:5LG0ME6o
無言で倒れた長髪の背中は、血にまみれていた…。

ザッ…

赤サル「…ダメだ、息絶えたな」

魔道士「そんな…っ!?」

ガサッ!!

戦士「…今度こそ来たか…!?」

盗賊「……気配は…複数だ!」

赤サル「さぁ〜っ、おいでなすったぜぇ〜!」

戦士「っ!!あっ、…あれは!」

召喚士「……ワーウルフ!!」

森の奥より二匹のワーウルフが姿を現した。

ワーウルフ「ほら見ろ、殺し過ぎなんだよ」

ルー・ガルー「お前もだろ。あーあ…メンドくせぇ」

盗賊「…ワーウルフ…ッ!」

盗賊と戦士が前衛に移動し、剣を構えた。


882 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 19:41:04.83 ID:5LG0ME6o
ワーウルフ「悪いな、ちょっと腹ごしらえさせて貰ってた」

盗賊「!?」

ルー・ガルー「ソイツらがいきなり仕掛けてきたもんだからな…」

戦士「……」

ルー・ガルー「つい殺しちまった」

召喚士「もう一人は…どうした…?」

ワーウルフ「あっちに転がってるぜ」

ルー・ガルー「首だけ、だけどな!クッハハハ」

赤サル「さぁて、ここはさっさとトンズラしましょうかね」

戦士「そうはいかねぇよ…」

盗賊「…あぁ」

ザッ!!

赤サル「お、おいっ!流石にキッツイぜ…

ワーウルフ「そうそう、退いてくれ。俺達もワケアリでな」

ルー・ガルー「そっ。もう帰るから通してくれや」


883 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 19:50:55.45 ID:5LG0ME6o
召喚士「……泥棒…さん」

朝サル「んぁ?あぁ…サルでいいよ」

召喚士「サルさんは…後衛を…」

赤サル「お前もやる気かよっ!」

魔道士「詠唱します…右手に炎…」

赤サル「かぁーっ!こりゃ残った方が生存出来そうだわな」

戦士「なかなか賢いな…」

赤サル「流石に一人でこんあ状態の森は抜けられねぇよ」

盗賊「……」

赤サル「伊達に何年も盗賊やってねぇって」

ワーウルフ「だから気付かれると面倒だって言ったろ」

ルー・ガルー「何度も言わせるな。お前のせいだろ」

召喚士「…戦士!盗賊さんっ…!」

戦士「おうっ!!…行くぞっ!」

盗賊「……あぁっ!」


885 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/12(土) 20:41:28.73 ID:ZeNEpgDO
mobじゃなくて名前有りの敵とかワクワクするな!


886 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/12(土) 20:45:29.70 ID:fPhOgYoo
ルーガルー=仏語で狼男
おそらくワーウルフとの区別のためだと思われ


887 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/12/12(土) 20:50:04.98 ID:5LG0ME6o
風呂でたー!

>>886
正解です!AとかBでもいいんですけど変えてみました


888 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/12(土) 20:51:39.09 ID:ZeNEpgDO
ああ、名前じゃなくてそういう事か…
勘違いしてすまん…死にたい…orz


889 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/12/12(土) 21:01:26.46 ID:VDX1hUAO
>>888
名前に置換して頂いて、全然おkですよ!

PCマイナス異音発生中につき、もしもし投下に戻ります


890 :パー速民がお送りします [] :2009/12/12(土) 21:06:06.72 ID:NMAecISO
そんな事よりも第6の男「朝サル」がいる!


892 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 21:11:55.37 ID:VDX1hUAO
ダンッ!!

二人が左右に分かれて、走り込む。

ワーウルフ「しゃあねぇ…力ずくだ」

ワーウルフは向かってくる盗賊めがけて、鋭い爪を振る。

盗賊は振り下ろされる右腕へ、クナイを飛ばす。

キィンッ!!

盗賊「なっ…!?」

クナイは右手の平へ当たるが、刺さる事なく地面に落ちる。

ブオッ…バシィッ!!

盗賊は左足でワーウルフの右腕を蹴り上げ、

後転し、ワーウルフとの距離をとる。

ワーウルフ「ほぉ…」

盗賊(クナイを…弾いた…!?)

召喚士「…!?」

ワーウルフ「バカなっ?……って顔してるな」

戦士「西の奴らより、強いぞ…っ!?」


893 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 21:23:13.05 ID:VDX1hUAO
ルー・ガルー「西?あー…西国のヴァンパイアかぁ」

ワーウルフ「んっ?伯爵が人間を魔物化してたわな」

魔道士「…っ!」

ルー・ガルー「あのな、あんな未完成の魔物と同じワケないだろ」

ワーウルフ「そうか、それで力量誤ったか…クッハハハ!」

召喚士「オリジナル…なのか…?」

戦士「とにかくやるしかねぇ…!援護頼む!」

赤サル「脱力させちまぇ〜」

盗賊「…?」

赤サル「力入んなきゃ、防御も脆いってもんよ」

召喚士「なるほど…!」

戦士「おらぁっ!!」

ダッ…ガキイィィンッ!!

ルー・ガルー「すげぇ力だが…傷一つ付けられんぜ?」

戦士の雷切を両手で掴み、ルー・ガルーが笑う。


895 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 21:32:29.99 ID:VDX1hUAO
戦士「こっからよっ!」

戦士が柄を両手で強く握り力を込めると、刀身が稲光を発する。

ガカアァァッ!!

ルー・ガルー「うおぉっ!」

バシィッ!!

ルー・ガルーが咄嗟に両手を刀身から話す。

戦士「らぁっ!!」

ザシュッ!!…タンッ!!

ルー・ガルーが斬られた胸を見つめつつ、右手で撫でる。

ルー・ガルー「なかなか…器用なもんだな」

戦士「防御解いても…固てぇな」

召喚士「…行けっ!コカトリス!!」

シュイィン

ワーウルフ「!!…コイツ、召喚士か」

ルー・ガルー「…厄介だな」

ワーウルフ「だから言ったんだ。こんな…」

ルー・ガルー「何度も聞いたって言ったろ。それより…」

召喚士「…?」

ワーウルフ「…だなぁ。やるかぁ」


896 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/12/12(土) 21:49:29.43 ID:6ETt/cAO
長髪と金髪…
素直じゃないがいい奴らだった…


897 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 21:52:04.39 ID:VDX1hUAO
ルー・ガルー「今日が満月じゃなくて…良かったなぁ」

盗賊「…!?」

召喚士「っ…!コカ…」

ワーウルフ「グルオオォォォッ!!」

二匹は空を向き、とてつもない声で雄叫びを上げる。

その瞬間、二匹の体が倍近く膨張し、赤い目を光らせた。

赤サル「やべぇっ!強化しやがった!!」

召喚士「強化!?」

赤サル「ああ!理性がぶっ飛んでる!殺されるぞ!?」

戦士「本調子なら…さっきの一撃で…。くそっ!」

戦士はアバラを撫でながら呟く。

盗賊「来るぞっ!!」

ダンッ!!

魔道士「は、早いっ!!」

召喚士「コカトリスっ!!」

コカトリス「あぁっ!!」


899 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 22:09:13.67 ID:VDX1hUAO
コカトリスは飛び掛かる二匹の前に立ちはだかり、毒尾を伸ばす。

ワーウルフが右に体を捻り、毒尾をかわす。

そのまま尾を掴み、コカトリスを振り回し、空に投げ飛ばす。

ブンッ!!…バサァッ!!

コカトリス「!?…ほぉ…」

上空で羽を広げ、体制を立て直したコカトリスは、

そのまま真下の二匹めがけて石化の息を放つ。

ゴオォォッ!!

二匹は石化の息を左右にかわし、そのまま正面へ駆ける。

ルー・ガルー「グルオアァァッ!!」

戦士「うおらぁっ!」

ガキイィィン!!

ルー・ガルーの爪と雷切が激しくぶつかり合い、雷切が宙を舞う。

召喚士「戦士っ!」

タタッ…ブンッ!!

召喚士が斧を手に取り、戦士に投げ渡す。


900 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/12(土) 22:10:15.60 ID:MgNX0s2o
斧ってどれぐらいのサイズなんだろう
片手斧?でかいやつ?


902 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/12(土) 22:19:14.29 ID:Gkak056o
せんしはくびをはねられた!


903 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 22:26:23.82 ID:VDX1hUAO
パシィッ!!

戦士「力も速さも…向こうが上か…っ!」

ルー・ガルー「グルウゥゥゥ!!」

赤サル「…カワイコちゃん」

魔道士「…?」

赤サル「敵を中央にまとめられるかい?」

召喚士「…どうします?」

赤サル「五感を断とう」

召喚士「!?」

赤サル「全部は無理だけど…目と鼻と耳」

魔道士「……やります!」

赤サル「んふふふ〜っ!カワイイじゃないのっ!」

召喚士「サルさんっ!…指示を!」

赤サル「ま〜かしときっ!んじゃ…いっくぜぇ!」

魔道士「いきますっ!……やあぁっ!!」

ドドンッ!!ゴオォォッガカアァッ!!


904 :パー速民がお送りします [] :2009/12/12(土) 22:31:08.32 ID:aHumpcDO
サルいいね


905 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 22:34:52.72 ID:VDX1hUAO
魔道士の両手から放たれた炎に包まれた雷が、上空より降り注ぐ。

戦士「合体魔法!!」

落雷と同時に炎を発し、二匹を囲むように燃え盛る。

二匹は炎を避けるように飛び、炎の輪の外へ飛ぶ。

赤サル「あんちゃん!押し込めっ!」

戦士「!?…おうっ!」

戦士は向かって飛んでくるルー・ガルーの正面へ回り、

両手で力任せに大斧を振り回す。

ルー・ガルーは大斧を弾き飛ばそうとするが、

上空よりコカトリスの尾が伸び、それを制する。

戦士「っりゃあぁっ!」

ブオンッ!!…ガスウゥッ!!

ルー・ガルーは吹き飛ばされ、炎の輪に再び落ちる。


906 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 22:42:46.36 ID:VDX1hUAO
同時に盗賊も飛び上がり、ワーウルフめがけ、二本のクナイを投げ付ける。

キィン!!

クナイはいとも簡単に弾かれるが、間合いに入った盗賊が、

蜘蛛切の柄でワーウルフのみぞおちを突く。

ドズッ…

ワーウルフ「…グウゥッ!!」

着地と同時に、盗賊は再び飛び上がり、両足でワーウルフを蹴り飛ばす。

バキィッ!!……ドサッ

赤サルは筒を炎の中に投げ込む。

すぐさま筒からは白煙が立ち上り、あたりは煙幕に包まれる。

赤サル「忍者のねーちゃんっ!狙えよっ…?」

赤サルは手に持つ玉を上空へ放り投げる。


907 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 22:50:17.76 ID:VDX1hUAO
盗賊「絶対に…外せないっ!」

盗賊がクナイを手に取り、落下する玉を狙い定める。

盗賊「…………はぁっ!」

シュバッ……カスッ!!

白煙に包まれる直前に、クナイは玉を貫いた。

ビシャアァッ!!

赤サル「強烈な毒液だ!顔に布を当てろっ!」

召喚士「くっ…!」

赤サル「撃てっ!」

魔道士「はいっ!!」

ドドンッ!!…ガカアァァァッ!!

巨大な雷が白煙の中に落ち、轟音が響き渡る。

召喚士「五感は断った!」

赤サル「行けぇ〜!全部ブチ込めぇっ!!」


908 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 22:59:08.83 ID:VDX1hUAO
盗賊「てやぁっ!!」

魔道士「やあぁっ!!」

召喚士「行けえぇっ!!」

盗賊の放つクナイと同時に、魔道士の氷の矢が白煙の中めがけて消えていく。

直後に、上空よりコカトリスの冷たい息が降り注ぐ。

召喚士「とどめだぁっ!」

赤サル「ブチかませっ!」

召喚士「行けっ!スフィンクス!!」

シュイィン

上空に現れたスフィンクスが、地面の白煙に向け、降下する。

スフィンクスはそのまま両手を伸ばし、地面めがけて踏み潰し、着地した。

ズズウゥゥゥン…

風圧により、煙幕と炎が掻き消され、あたりが晴れる。

二匹の姿は跡形もなく、静寂のみが残った…。


913 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/12(土) 23:21:19.02 ID:8R/RKoQo
やったかっ!?


914 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 23:29:27.52 ID:VDX1hUAO
テクテクテク…

召喚士「……」

召喚士は地面に散らばった石を手に取り、見つめる。

赤サル「やったやったぁ〜!おーみごとっ!!」

魔道士「はぁーっ…疲れましたぁ…」

戦士「…くっ」

召喚士「戦士…大丈夫か…?」

戦士「あぁ、すまん。ちょっとテーピングが緩んだだけだ…」

赤サル「ナイス連携!やるなぁっ!!」

召喚士「サルさんのアイデアのお陰ですよ」

魔道士「ありがとうございます!」

赤サル「んふふふっ!いやいや、それほどでもぉ…」

盗賊「…おい」

盗賊がクナイを拾い上げながら、口を開く。

召喚士「…?」

盗賊「…商人は…大丈夫かな」

戦士「…確かに!」

召喚士「おそらく大丈夫だと思いますけど…」

赤サル「一応行ってやっかね」


915 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/12(土) 23:42:18.87 ID:wzA6D2AO
あれ…?やってた…?
てか赤サル、もしかして召喚士以上の策士?


917 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/12(土) 23:49:45.80 ID:VDX1hUAO
〜最前列〜

タッタッタ…

召喚士「男さんっ!?」

男「はぁっ…はぁ…。お前らか…」

グラァ……ガシッ

召喚士「無理しないで下さい!」

男「魔物…何だろ?」

魔道士「はいっ!でも、もう…」

戦士「…アンタのお仲間二人が退治してくれたぜ」

男「それで、アイツらは…?」

召喚士「…相打ち…でした」

男「……そうか」

旦那「それでっ?もう大丈夫なんだろうな!?」

召喚士「ええ…。ただ、馬が数頭やられて…」

旦那「なんだと!?何をやっとるかっ!」

盗賊「……」

旦那「これでは身動きが取れぬではないかっ!!」

戦士「…ちっ!」


918 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/12/13(日) 00:25:15.85 ID:MZD9Gzko
男「馬のやられた馬車を捨てるか、残るか…」

召喚士「…」

男「旦那、どうしますか…?」

旦那「捨てるわけがないだろう!当然残るぞ!」

男「…だ、そうだ」

盗賊「……」

男「朝になったら誰か馬を連れてきてくれ」

魔道士「連れてくるって…どうやって…!?」

男「んなモン本国に戻るか、先の町に行くしかねぇだろ」

戦士「けっ…!」

旦那「とっ、とにかく…護衛はしっかり頼んだぞ!」

スタスタ…バサッ

赤サル「なーんだよ、カンジ悪りぃの!」

戦士「おい……召喚士」

召喚士「……」



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