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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その11
719 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/02/12(金) 16:21:50.83 ID:N1s3x7go
こんにちは!ノシ
花粉症と風邪のダブルパンチでツライです…↓続き


720 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:22:02.91 ID:N1s3x7go
〜南東国、東の街〜

パッカパッカパッカ…

衛兵「疑わしき異国の者は地下牢へ移送致しました」

騎都尉「……そうか」

衛兵「……馬を」

騎都尉は下馬し、馬の手綱を衛兵へと渡す。

騎都尉「扱いには気を付けよ」

衛兵「承知しております」

ザッザッザ…

騎都尉は表情を変えず、戟を担ぎ宮廷内へと進む。

パッカパッカ…

金角「名馬三傑の一頭ですからね…ふふふっ」

衛兵「金角様!」

金角「私の馬もお願いします」

金角は下馬し、騎都尉の後を追うように宮廷へと入っていった。


721 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:22:10.40 ID:N1s3x7go
〜宮廷内、地下〜

カツカツカツ…

騎都尉「……異国の罪人は?」

衛兵「はっ!あちらです」

騎都尉「……ご苦労」

カツカツカツカツ…ゴンッ

戦士「……」

戦士は伏せる顔をゆっくりと上げる。

騎都尉「よぉ」

戦士「……何だよ」

騎都尉「尋問だよ。出ろ」

戦士「……別に、喋る事なんてねーぞ」

騎都尉「お前に選択権はねぇよ」

騎都尉は不適に笑い、牢の扉を開ける。

戦士「……はいはい」


722 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:22:16.47 ID:N1s3x7go
ザッザッザッザッザ…

戦士「いいのか?繋がなくて…?」

戦士は縄を解き、自由の身となった腕を見つめ、騎都尉へ話す。

騎都尉「……お前は逃亡するような男ではない」

戦士「…?」

騎都尉「目を見れば分かる」

戦士「なんだそりゃ…。気持ち悪い…」

騎都尉「ここだ。入れ」

騎都尉は扉を開け、小さな部屋へと戦士を誘導する。

騎都尉「拷問器具はねぇよ。安心しな!」

戦士「……」

戦士は無言で小部屋内へと足を踏み入れ、椅子に座る。

騎都尉「さーてと…まずは自己紹介でもして貰おうかね」

戦士「………名は戦士。生まれは北の小さな村だ。……」

戦士が次々と話す言葉を、騎都尉は目を閉じ聞いている。


723 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:22:22.84 ID:N1s3x7go


戦士「こんなもんでいいか?」

騎都尉「……ここまでバカ正直に話す奴も始めてだな…!」

戦士「お前が話せって言ったんだろ!!」

騎都尉「はははっ!褒めてんだよ」

戦士「……っ!!」

戦士は眉間にシワを寄せ、後頭部を掻く。

騎都尉「では本題だ。魔物を連れて何をしている?」

戦士「………」

騎都尉「隠せば分かる…」

戦士「……目を見れば…ってか?」

騎都尉は微動だにせず、表情だけを微笑ませる。

戦士「アイツらは俺の友人だ」

騎都尉「…ほう?」

戦士「生き場所を探している。そこへ連れて行ってやってるだけだ」


724 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:22:35.95 ID:N1s3x7go
騎都尉「そんな場所があるのか?」

戦士「……ある」

騎都尉「……それで?」

戦士「ここを通過しないといけねぇ…」

騎都尉「…ふむ」

戦士「だから変装までして頑張った。以上だ」

騎都尉「……なぁ?」

戦士「…?」

騎都尉「何故お前は魔物を助けてるんだ?」

戦士「…知らねぇよ。成り行きだ」

騎都尉「魔物から助けを請うたのか?」

戦士「…そういう事だよ」

騎都尉は顎に手を当て、ポツリと呟く。


725 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:22:42.60 ID:N1s3x7go
騎都尉「……なぜ躊躇せず殺さない?」

戦士「……」

騎都尉「魔物は魔物であろう?それを何故…」

戦士「知らねぇよ…」

騎都尉「……」

戦士「こっちが聞きたいくらいだ…」

戦士は左手で拳を作り、右手でそれを握り締める。

戦士「俺だって…魔物は全て敵だと思ってたさ…」

騎都尉「……」

戦士「でも…一人の魔物と出会って、違うって事が分かった…」

騎都尉「……」

戦士「人間が魔物化するって事も知った…!」

騎都尉「……そうか」

戦士「ただぶっ倒すだけが正義じゃないって事が分かったんだよ」

戦士は握る手を強め、騎都尉を見上げる。


726 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:22:48.87 ID:N1s3x7go
騎都尉「まぁいい。分かった」

戦士「……」

騎都尉「…お前の仲間、さらわれたぞ」

戦士「はぁ!?」

騎都尉「男二人組。お前の仲間だろ?」

戦士「さらわれた!?何言って…」

騎都尉「……付いて来い」

戦士「…?」

騎都尉は小部屋のドアを開け、通路を進む。

戦士「おい…!待てって…っ!!」

テクテクテク…

戦士「…!?」

騎都尉「……」

銀角「おや…どちらへ?」

騎都尉「地図を見に行くだけですが」


727 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:23:02.79 ID:N1s3x7go
銀角「……あまり部外者にうろうろされては困りますよ?」

騎都尉「この者は捕虜です。何も出来ますまい」

銀角「それなら宜しいですが…くくっ」

騎都尉「…来い」

戦士「ん、あ…ああ」

銀角「……くくっ」

テクテクテク…

戦士(気味の悪い野郎だな……)

騎都尉「思っても表情に出すな。思考が丸分かりだぞ?」

戦士「!?」

騎都尉「…今、こっちを向いてたか?いや…なんで分かった」

戦士「……っ!」

騎都尉「そんな表情だな」

テクテクテク…

戦士「……何なんだ、お前は…っ!」


728 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:23:12.34 ID:N1s3x7go
〜南東国、西の街〜

パカラッパカラッパカラッ…

白馬騎士「さぁ、着きました」

召喚士「ここが西の街…!!」

剣士「作りは東とそっくりだな…!」

テクテクテク…

〜宮廷〜

白馬騎士「申し送れました。私は白馬騎士と申します」

召喚士「どうも…召喚士です」

剣士「剣士、と申します」

白馬騎士「ご丁寧にありがとうございます」

白馬騎士は兜を脱ぎ、宮廷の奥へと進む。

白馬騎士「ご存知かと思いますが、この国は今乱れております」

召喚士「皇帝の息子さん達が跡継ぎ争いをしてるとか…」

白馬騎士「ええ。その通りです…」


729 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:23:30.81 ID:N1s3x7go
剣士「あの…もしやそれは…」

白馬騎士「察しが良いですね。ご想像通りです」

召喚士「東と北と…そして、西!」

白馬騎士「皇太子はそれぞれ三つの街へ散りました」

剣士「そこで…皇帝の座を争っている…!?」

白馬騎士「……残念ですが。内乱の真っ最中です」

三人は宮廷の奥に辿り着き、白馬騎士は扉を開ける。

ガチャッ…ギギイイィィッ…

白馬騎士「……どうぞ」

召喚士「失礼します……」

剣士「ここ…は…?」

白馬騎士「我らが主、三男様の部屋です」

召喚士「え…!?」

剣士「三男…様!?」

白馬騎士は先頭に立ち、片膝を付きしゃがむ。


730 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:23:41.11 ID:N1s3x7go
白馬騎士「只今戻りました…」

三男「うん。ご苦労様」

召喚士「…三男様って…こ、この方が…!?」

召喚士達の前には小さな少年が玉座に座っている。

三男「そちらの者達は…?」

白馬騎士「はい。東に襲われていた異国の旅人です」

三男「大兄のところか…」

白馬騎士「騎都尉が暴れていおりまする」

召喚士「騎都尉…?」

白馬騎士「先程の赤馬の男です」

三男「処置は任せる。下がって良いぞ」

白馬騎士「ははっ。では、行きましょう」

剣士「…はい」

召喚士と剣士は、白馬騎士の後に続き奥の間を後にする。

テクテクテク…


731 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:23:50.21 ID:N1s3x7go
白馬騎士「……」

召喚士「あの……」

白馬騎士「…?」

召喚士「なんで俺達を…?」

白馬騎士「……直感です」

剣士「直感!?」

白馬騎士「とりあえずお入り下さい」

白馬騎士は扉を開け、自室へと案内する。

召喚士「はい。失礼します…」

白馬騎士「東の街は…皇太子である長男様があられます」

剣士「…すると北には…次男?」

白馬騎士「その通り」

召喚士「なるほど…三兄弟がそれぞれの街を持ち争っている…」

白馬騎士「その中でも東は厄介なのです…」

召喚士「…?」


732 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:24:00.34 ID:N1s3x7go
白馬騎士「奴らは魔物と結託している…!」

剣士「!!」

召喚士「魔物と…!!」

白馬騎士「そう。魔物の力を借り、南東国を牛耳ろうとしているのです」

剣士「……」

白馬騎士「そんな中…貴方達は東の手先である騎都尉に襲われていた」

召喚士「…はい。仲間が捕らえられました」

白馬騎士「……そうでしたか」

剣士「なんとか…連れ戻せますでしょうか?」

白馬騎士「…私は騎都尉と一騎打ちを行いました」

召喚士「…え、ええ」

白馬騎士「貴方達は何故抵抗しなかったのです?」

剣士「すれば…殺されるのは目に見えてましたからね」

召喚士「はい…。凄い威圧でした」

白馬騎士「それで大人しく付いて来た…と?」


733 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 16:26:48.84 ID:N1s3x7go
召喚士「……」

白馬騎士「貴方は何か人と違う物を持ってますね…」

召喚士「…!?」

白馬騎士「お二人の力なら、逃げようと思えば逃げられた…」

剣士「…いや、それは……」

白馬騎士「大人しく私に付いた方が良い。そう判断したはずだ」

召喚士「そんな事は…」

白馬騎士「そう。思っていなくとも経験則での判断で自然に出るのです…」

召喚士「……っ」

白馬騎士「それが……直感ですよ」

剣士「経験則…?直感…!?」

白馬騎士「……お仲間を助けたくはありませんか?」

召喚士「…仲間になれ、と。それも…直感ですか」

白馬騎士「いやはや、話が早くて助かります」

白馬騎士はニッコリと微笑んだ。


734 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/12(金) 16:28:16.69 ID:/KLWGpwo
騎都尉って意外といいやつ・・・


735 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/12(金) 17:27:32.93 ID:ERbC84oo
…ドンッ!!…ゴゴゴゴゴゴ…

キト―-イ、
以`゚益゚以


738 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 18:45:34.64 ID:N1s3x7go
〜南東国、東の街〜

騎都尉「……まぁ見ての通りだ」

騎都尉は机上の地図を指し、戦士に話しかける。

戦士「……」

騎都尉「北、西…そして東。この国は三つの街に分かれている」

戦士「そんで…三人の王子が後継者争いをしてると…」

騎都尉「そうだ」

戦士「んで、ここは長男って人の本拠だよな?」

騎都尉「そして北が次男様、西が三男様の拠点となっている」

戦士「……何が目的だ?」

騎都尉「あん?」

戦士「とても不審者を捕らえて尋問しようって雰囲気じゃねぇ」

騎都尉「…はははっ!!」

戦士「……手を貸せ…って事か?」

騎都尉「……お前に自信があるならな」


739 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 18:45:45.45 ID:N1s3x7go
戦士「……」

騎都尉「そう睨むなよ。俺はお前を買ってるんだぜ?」

戦士「…」

騎都尉「あの威圧の中、抵抗する意思を示してみせた…」

戦士「…だから…なんだよ」

騎都尉「素質はあるって事だよ」

騎都尉は地図を畳み、小窓を開ける。

騎都尉「外も中身もまだまだ未熟だけどな」

戦士「……何をすりゃいいんだよ」

騎都尉「西のお仲間を助けてくれれば、それでいいさ」

戦士「西へ…?」

騎都尉「ああ。それが目的だろう?」

戦士「まぁ…そうだな」

騎都尉「但し、行くのは俺とお前だけだ」

戦士「!!」


740 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/12(金) 18:45:53.94 ID:N1s3x7go
騎都尉「恐れたか…?」

戦士「…いや」

騎都尉「ならば何だ」

戦士「…!?」

騎都尉「何度も言わせるな。表情に全て出ている…」

戦士「……相手は…人間なんだよな」

騎都尉「まさか、魔物は切れても人間は切れないか?」

戦士「……」

騎都尉「先に述べた発言と矛盾しておるな」

戦士「……それは」

騎都尉「人も魔物も命は同じではないのか…?」

戦士「……」

騎都尉「まぁいい。一晩ゆっくり考えるがいい…」

騎都尉は衛兵を呼び、戦士を客間へ案内させる。

戦士「…俺は……ちくしょう…!」


741 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/02/12(金) 18:47:04.77 ID:N1s3x7go
帰りますです!では、また後で!ノシ


742 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/12(金) 18:52:49.55 ID:/KLWGpwo
そういえば人と戦ったことはあっても殺したことはなかったな
まぁ殺したという描写がないからかもしれないけど


743 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/12(金) 19:16:24.96 ID:PhexkoAO
>>742
いつ戦ったっけ


744 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/12(金) 19:28:15.78 ID:/KLWGpwo
>>743
赤サルの辺り。確か商人の護衛だがの。
襲ってきたのが盗賊団なのか魔物なのかは忘れたけど


745 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/12(金) 19:59:09.46 ID:zj7koLMo
ってーと、下手すりゃ召喚士vs戦士っていう構図も……?

下手すりゃもう一つの街に魔道士ちゃんと盗賊ちゃんが(ry


746 :570 [sage] :2010/02/12(金) 20:15:20.26 ID:O2IlSLg0
>>745
>>1はそれが狙いなんじゃないか?ww


759 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/12(金) 23:38:32.67 ID:MELg.l.0
威圧だけで足が竦み上がるとか強すぎだろ。
いきなり出てきて功績上位ランカーより強いとかだったら悲しい


761 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/02/12(金) 23:52:26.47 ID:5yW6usko
ネタバレしたので打ち切ります
ご愛読ありがとうございました!




嘘です…ただいまー!ノシ
帰るなどと言っておきながらようやく帰宅…
しかも明日は親族の結婚式で早起きなのに…orz
オマケだけでも書いて寝ますです。すいません…!


763 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/13(土) 00:01:32.22 ID:SlEELEAO
あーあ ほらもう空気読めない先読み先生がイナゴのように湧いてくるから
まさに誰得だよ誰得


764 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/13(土) 00:15:30.44 ID:3oZQI.so
まぁ分かりやすい展開ですからね!全然構いませんよ〜

〜オマケ(10スレ>>976複数回予定)〜

ジャリッ…

召喚士「……」

テクテクテク…ガチャッ

バーテン「いらっしゃい…」

召喚士「空いてます…?」

バーテンは親指で奥の卓を指す。

召喚士「……」

テクテクテク…ガッ

召喚士「失礼します…」

ゴルリン・スケル・リザード「……」

召喚士は一つ空いた椅子に座り、おしぼりで顔を拭く。

ゴルリン「……タネは?」

ドンッ!!

召喚士「……あります」

リザード「ヒュゥッ!そんじゃあ始めようか!!」


765 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/02/13(土) 00:20:22.25 ID:3oZQI.so
東一局、親スケル

スケルが起家に下家順に召喚士、ゴルリン、リザード…。

カラカラカラッ…

戦士「……んー?」

バーテン「やっと起きたか」

戦士「……客かー?」

バーテン「ああ。寝てたから埋まっちまったぞ?」

戦士「あーいいよ次で。どれ…見てるとすっか」

コッ…コトッ…

召喚士(ドラはないが2シャンテン…悪くないな)

コトッ

スケル「ポン」

召喚士(三元牌を一鳴きか…。親の連荘狙い…!)

ここで8順目、ゴルリンが動く。

ゴルリン「リーチ…!!」

召喚士(来たっ!!)

戦士「……ほーぅ」

ざわ…  ざわ…

〜行け、一索(コカトリス)!!続く〜


771 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/13(土) 08:33:21.76 ID:SlEELEAO
書き手に対しても勿論なんだけど、他の読者にも気を配れないもんなのかね
先読み先生ってのはさ

爆発したらいいのに
絶滅したらいいのに


773 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/13(土) 08:52:00.43 ID:4X4AyWAo
騎都尉がやってるのが思考盗聴ってやつか
電波ゆんゆん



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