■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」
9 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/14(土) 23:17:50.47 ID:2iwiF9go
ザッザッ…ガサガサッ

盗賊「!!……家だ」

召喚士「…!?」

戦士「ようやく着いたかぁ…」

森を抜けると、草原の中に白い家が建っている。

魔導士「なんだが…綺麗…」

家の煙突からは白い煙が空に上り、脇では泉が沸いている。

召喚士「…絵本のような…景色ですね」

盗賊「……うむ」

パシャッ…

泉から水しぶきが上がり、かすかに声が聞こえる。

魔導士「サモナーさんですかね?」

召喚士「行ってみましょう!」

スタスタスタ…

戦士「うおっ!!」

召喚士「わわっ…!」

そこには、裸の美しい女性が行水をしている姿があった…。


11 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/14(土) 23:35:03.61 ID:HXjO23Qo
森とか草原で炎の魔法とか・・・
山火事にならんか?


12 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/14(土) 23:45:08.04 ID:2iwiF9go
女性「…あら?」

召喚士「すすすすいませんっ!」

盗賊「…///」

一同は慌てて後ろを振り向く。

女性は胸元に水着をあてゆっくりと着始める。

召喚士(サモナーさんかと…思いっきり覗いてしまった…)

女性「失礼しました…」

召喚士「こ、こちらこそっ!!」

魔導士「ごめんなさい!」

女性「いえいえ…お気になさらず…」

女性は微笑みながら、柔らかな口調で静かに語る。

召喚士は泉を向き、深々と頭を下げ女性を見て驚嘆した…。

召喚士「…!?…あ、足が…!?」

魔導士「さ…魚!?」

その時、後ろから男性の声が聞こえてくる。

男性「…おや?お客さんかな…?」

召喚士「…!?もしかして…サモナーさん…ですか?」

サモナー「…ええ、そうですが…?なぜ僕の事を…!?」


13 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/14(土) 23:45:43.28 ID:ifErFEAO
生木はそうそう燃えねーお( ^ω^)
山火事ってな枯れ木やら泥炭層から燃え出すんだ。


14 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/14(土) 23:47:32.39 ID:2iwiF9go
氷にしようかと思ったけど、獣道の拓けたところだから
大丈夫かな〜って魔導士が撃っちゃいました><


23 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 00:52:13.28 ID:u486TrQo
召喚士「やっぱりサモナーさんでしたか!」

魔導士「やりましたねっ!!」

サモナー「…?」

召喚士「あ…じ、実は……」



召喚士「…というわけなんです」

サモナー「なるど…短髪くん達かぁ」

戦士「……」

召喚士「と、ところで…そちらの…人魚さんは…?」

サモナー「あぁ失礼。彼女はマーメイド。僕とここでく暮らしているんだ」

魔導士「へぇ〜。素敵なおうちですねぇ」

盗賊「……うむ」

サモナー「そうかい?あ…丁度ケーキが焼き上がったところなんだ」

戦士「う〜ん…た、確かにいい匂いが…」

サモナー「そちらのイスに座ってくれ」

サモナーはそう促すと、家の中へ入って行く。

召喚士達は泉の脇にある白い椅子に腰掛ける。


24 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 00:57:06.92 ID:u486TrQo
戦士「よっと…」

魔導士「白い家に奇麗な泉…そして真っ白なテーブルとイス…」

盗賊「……」

魔導士「草原に爽やかな風が吹き…」

召喚士「青い空には白い雲と心地よい日差し…」

戦士「そして、湧き出る泉には美しい人魚…」

盗賊「……」

マーメイド「まぁ…美しいなんて…」

戦士「あっ!?い、いやっ…その…!」

盗賊「……」

召喚士「先程は本当にすいませんでした…」

マーメイド「ふふ…気にしないで下さいな…」

テクテク

サモナー「お待たせしました」

サモナーはテーブルにケーキと紅茶を用意する。

魔導士「うわぁ!美味しそう〜!」

サモナー「お口に合うかどうか…さぁ、どうぞ」


25 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 01:02:28.51 ID:u486TrQo
戦士「いただきます…!…んー!こりゃうめぇ!」

魔導士「戦士さんー、そんなにがっつかなくても…」

マーメイド「ふふふ…」

召喚士「あ、あの…サモナーさん…」

サモナー「…?」

召喚士「お尋ねしたいのですが…あの…」

サモナー「何でしょう?」

召喚士「そちらの…マーメイソさんは…召喚獣では?」

マーメイド「……!」

サモナー「そうですが…?お詳しいですね」

召喚士「やはり!あ、プリーストさんに聞きまして…」

サモナー「そうですか」

召喚士「あの……属性は玄武…ですよね?」

サモナー「…?はい、そうですけど?」

戦士「よっしゃあっ!!」

魔導士「バッチリでしたねっ!やったやったぁ!」

サモナー「……?」


27 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/15(日) 01:05:16.76 ID:Duf8C72o
>マーメイソさん
吹いたwwwwwwwwwwwwwwww
とりあえず休め>>1wwwwwwwwwwwwwwwwww


28 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 01:08:47.81 ID:u486TrQo
召喚士「実は俺達…玄武属性の召喚士を探していて…」

サモナー「そうですか」

召喚士「そこで…お、お願いが…」

盗賊「……」

サモナー「何でしょう?」

召喚士「玄武の基本精霊を…見せて頂けないでしょうか?」

サモナー「お断りします」

召喚士「……えぇっ!?」

魔導士「な、何でですか!?」

サモナー「それだけ魔力を無駄に消費するからです」

召喚士「し、しかし…基本精霊ぐらいそんなに…」

サモナー「ぐらい…?そのぐらいでも僕にとっては惜しい」

戦士「いや…ほんの一瞬でも構わ…」

サモナー「僕はね、マーメイドの為に一瞬でも無駄な魔力を使いたくないんです」

盗賊「……」

召喚士「そ、そんな…」


29 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/15(日) 01:11:03.56 ID:u486TrQo
>>27
ほんとだ!!こりゃまたヒドイ\(^o^)/
お言葉に甘えて休みます…orz


30 :パー速民がお送りします [] :2009/11/15(日) 01:11:13.70 ID:srVkdcAO
まあそんな簡単にはいかないわな


31 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/15(日) 01:17:32.33 ID:UUPafoAO
>>1乙

マーメイドを現世に留め続けられるって事は、サモナー相当魔翌力の循環効率良いんだろうな


32 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/15(日) 01:59:44.94 ID:u486TrQo
師匠「おい…お前さっさと言えよ」

マジシャン「あぁ?てめぇが言えよ…」

師匠「何だお前?皆様に感謝の気持ちってのがあんのか?」

マジシャン「そりゃこっちの台詞だ!腐れ召喚士!」

師匠「おうコラ…腐れ魔導士、ちょっと表出ろや」

マジシャン「ふー…消し炭と永久氷壁、好きな方選べ…」

ガチャ・・・バタン!!…シュィィン!!ドゴォッ!!バキッ!!ゴォォッ!!

バーテン「ふー…みんな、いつもありがとうな…」

では、おやすみなさい!ノシ


38 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/15(日) 03:09:10.06 ID:yrlfVsAO
>>32
喧嘩すんなwww


46 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 13:28:30.04 ID:u486TrQo
戦士「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

サモナー「お話は以上ですか…?では、お引き取りを…」

そう言うとサモナーは席を立ち、家の中へ戻って行く。

戦士「お、おいっ!」

召喚士「戦士!」

後を追う戦士に声を掛け、首を横に振る召喚士。

戦士「…でもよぉ」

魔導士「……サモナーさん」

キイィ…パタン

盗賊「……」

召喚士「…マーメイドさん」

マーメイド「…はい」

召喚士「サモナーさんは…貴方以外は…」

マーメイド「…召喚して…おりません」

召喚士「そうですか…」


47 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 13:30:04.34 ID:u486TrQo
マーメイド「……あ、あのっ!」

召喚士「…?」

マーメイド「……彼を…助けられますか?」

戦士「…?」

魔導士「助ける…って…?」



マーメイド「ご存じの通り…彼は私の召喚に前魔力を費やしております」

召喚士「しかし…四六時中召喚するには…尋常ではない魔力を」

マーメイド「……はい」

召喚士「…おそらく師匠クラスでも…もって10日程度」

マーメイド「かれは…ここに来て1日も解いた事は…ありません」

召喚士「……!!?」

魔導士「ここに来て…!?な、何日召喚を…」

盗賊「……」

マーメイド「約2年…一度も…休む事なく…」

戦士「そ、そんなに…!?」


48 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 13:32:18.73 ID:u486TrQo
召喚士(理論的に不可能だ…!だが…もしかすると……)

魔導士「そんな事…可能なんですか?」

召喚士「不可能です…ただ一つの方法を除けば…」

マーメイド「………」

戦士「ただ一つ…?」

召喚士「あぁ……己の命を魔力に…」

盗賊「…!!」

魔導士「そ…それって…つまり……!」

マーメイド「彼の寿命は短くなる一方です…」

召喚士「やっぱり……そうか…」

マーメイド「私ではもはや何を言っても……」

戦士「……」

マーメイド「皆さんに……助けられますか…?」

召喚士「おそらく……」

戦士「……?」


50 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 13:34:10.28 ID:u486TrQo


マーメイド「彼は、己の命を魔力に変換する方法を知りました…」

盗賊「……」

マーメイド「そして会得する為に…3年前に西方へやって来ました…」

召喚士「召喚術発祥の地…ですね?」

マーメイド「はい…この地にヒントがある…彼はそう思ったそうです」

戦士「そしてそれは……あった」

マーメイド「はい…古代の呪禁と呼ばれるものです…」

盗賊「……呪禁」

マーメイド「彼は元から召喚術に対する研究を行っていたのですが…」

召喚士「……研究」

マーメイド「1年近くを費やし…ついに呪禁を会得しました」

魔導士「……で、でも…マーメイドさんが自分の意志で戻ればっ」

マーメイド「それも…呪禁の一つで封じられております」

戦士「封じられる?」


51 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 13:36:02.52 ID:u486TrQo
マーメイド「術師が召喚獣に対する、強い意志を持つ場合留め置く事が出来るのです」

召喚士「それで…2年近くか…」

マーメイド「私とて…彼と毎日過ごしていたい…でも…!」

盗賊「……」

マーメイド「彼を…彼を……」

ガタッ…スタスタスタ…

召喚士は席を立ち、家のドアを叩く。

サモナー「……何か?」

召喚士「お話を…よろしいですか?」

サモナー「まだ…何か?」

召喚士「……はい」

ガチャ

サモナーがドアを開けると、召喚士は家の中へ入っていった。

魔導士「召喚士さん…」


52 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 13:39:35.01 ID:u486TrQo
サモナー「彼女から聞きましたか?」

召喚士「ええ…」

サモナー「ですか。では…お引き取りを…」

召喚士「サモナーさん」

サモナー「私の勝手です。気は変わりませんよ」

召喚士「そのつもりは……ありません」

サモナー「…おや?止めに来たのでは?」

召喚士「恋愛は……当人同士の問題です」

サモナー「……」

召喚士「俺に止める権利なんて…ありませんよ…」

サモナーははっ…面白い方だな。こんなケースは初めてだ」

召喚士「だから…これは俺のワガママで言わせて貰います」

サモナー「…?」

召喚士「俺の為に……魔力をお借りしたい!!」

サモナー「………」


53 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 13:41:33.57 ID:u486TrQo
召喚士「俺の身勝手で貴方達の貴重なお時間を…頂きたい!」

サモナー「……正直な方だな」

召喚士「嘘や方便を言っても仕方ありませんから…」

サモナー「……」

召喚士「サモナーさん…言いそびれましたが、俺も召喚士なんです…」

サモナー「…そうでしたか」

召喚士「プリーストさんに貴方のお話を聞いた時…」

サモナー「……」

召喚士「マーメイドさんの為に…無駄な魔力を使う事をやめた…」

サモナー「…」

召喚士「そして…二人だけの時間を作りたかったんだと…そう思いました」

サモナー「……ええ」

召喚士「だから…貴方の決断に文句を言うつもりもありません…」

サモナー「……」

召喚士「そして召喚士だからこそ…分かる部分も…あります…」


55 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 13:47:01.29 ID:u486TrQo
サモナー「なぜそこまでして…」

召喚士「俺は…朱雀、青龍、白虎の属性を召喚出来ます」

サモナー「…!!?」

召喚士「残るは…玄武のみなんです…」

サモナー「そんな事が…あり得るのか…!?」

サモナーはその場をうろつき、独り言を呟く。

サモナー「いや…確かに…だが…うまくいけば…」

召喚士「サモナーさん…玄武の精霊、お願い出来ませんか?」

サモナー「……」

召喚士「俺達の手掛かりは…貴方以外には…」

サモナー「玄武は朱雀に次いで少ないですからね…」

召喚士「……」

サモナー「…見せて頂けますか?」

召喚士「…はい?」

サモナー「3属性の…精霊を」


56 :パー速民がお送りします [] :2009/11/15(日) 13:49:46.99 ID:srVkdcAO
いい流れ


57 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 13:54:34.54 ID:u486TrQo
召喚士「……もちろんです」

召喚士はすぐさま召喚を開始する。

召喚士「行けっ!シルフ!!サラマンダー!!ノーム!!」

シュイィィィィィィィン

サモナー「……あ、あり得るのか…!?」

召喚士の前に3体の精霊が並んでいる。

召喚士「……ふーっ」

サラマンダー「おいコラ…!こないだも用無しで呼んだやろ?あ?」

召喚士「…えっ!?あ…す、すいません!」

サラマンダー「今日も用無しやないやろな?あん?」

召喚士「い、いやぁ〜…そうですねぇ…ははっ」

シルフ「…くふふっ!」

ノーム「やれやれ…そんな事で腹を立てるでないわ…」

サラマンダー「あんなぁ…ジーサン、このダァホはなぁ…」

サモナー「……本当に面白い方だな」


58 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/15(日) 13:59:35.80 ID:u486TrQo
召喚士「あ…ははっ…!すいいません…」

サモナー「それで…全属性を得ると何が?」

召喚士「さ、さぁ…俺も分かりません…」

サモナー「……」

召喚士「ただ…師匠からの課題でして…はは」

サモナー「…そうですか」

召喚士「そして…師匠は余命が……その…」

サモナー「それで…急がれているのですか」

召喚士「はい…せめて3か月程度でなんとかと…」

サモナー「…私は…召喚術の研究を昔から続けております」

召喚士「マーメイドさんから……伺いました」

サモナー「西方の地に来て、古い古文書から伝承まで…」

召喚士「……」

サモナー「片っぱしから聞いては集め…研究しております」

召喚士「……なるほど」

サモナー「…全ては…世界を平和にしたい。その為です」

召喚士「同感です…」



次へ 戻る 戻る 携 上へ