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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その35
- 952 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2012/01/21(土) 03:16:14.79 ID:yRL5+EEIo
〜剣聖の屋敷〜
神野「ワイが孤独……やとォ!?」
召喚士「そうだ。その証拠に、お前の下には助けがいたか?」
神野「……!?」
召喚士「自身では部下や仲間だと思っていたかもしれないけれど、誰もいないじゃないか」
神野「……クッ」
召喚士「窮地だというのに、誰も助けに来ない。これが孤独でないなら何なんだ!」
神野「言わせておけばァ……!」
召喚士「俺達1人1人は確かに、お前より弱いかもしれないさ」
神野「……」
召喚士「それでも、皆で力を合わせれば、お前だって魔王だって、倒す事が出来るんだ!」
神野「……貴様、名は何と言う」
召喚士「……召喚士」
神野「ククッ。召喚士、覚えておくでぇ。いつの日か必ず、貴様を殺したる!」
召喚士「……」
- 953 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:17:06.20 ID:yRL5+EEIo
夫人「ふふっ。出来ると良いがのぅ」
神野「……何?」
夫人「何でもないわ。おーっほっほっほ」
召喚士「さぁ、これで終わりだ……神野悪五郎」
シュイイイイィィィィン
ウンディーネ「……?」
ノーム「やれやれ。まだ何か用があるのか?」
サラマンダー「何じゃ、お前らも一緒かい」
シルフ「うぇ、朱雀以外も呼ぶ必要あるのー?」
召喚士「もはや瀕死のお前に、全力で4属性を放つまでもない」
名代「四属性!? まさか……」
召喚士「最後の魔力……受け取ってくれええぇぇ!!」
ズゴゴゴゴゴゴッ
ノーム「むっ!?」
サラマンダー「おーおー。力が漲ってくる!」
- 954 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:17:51.82 ID:yRL5+EEIo
ピッキイイイイィィィィン!!
キジ「ひ、光が……っ」
帝「金色の……光……っ」
ドッシュウウウウゥゥゥゥ!!
召喚士「食らええぇぇぇぇ!!」
神野「召喚士イイィィィィ!! 必ずや貴様オオォォォォ――――」
ドッゴオオオオォォォォ!! ズゴオオオオォォォォ……
魔道士「――っ!!」
サル「く、くうぅーっ!!」
女剣士「す、凄まじい……輝きだ……っ」
金色の光は石化した神野悪五郎を包み込み、それを天へと誘うように伸びてゆく。
光は夜空を突き抜け、天地を結ぶ光のように輝き、そして消える。
耳鳴りの残音。突如戻る暗闇。一同は何が起こったのか把握するのに時間が掛かるくらい、
そのくらい一瞬で、呆気なく、そして瞬く間に、神野悪五郎は消滅した。
今ここに、神野悪五郎は東方、本国連合軍の手によって討ち滅ぼされた。
- 955 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:18:43.10 ID:yRL5+EEIo
〜竜宮城、地下〜
ドドオオオオォォォォォ……
戦士「魔王は……消えた、か」
盗賊「やった……んだよね?」フラッ
戦士「!?」
ガシッ
戦士「盗賊っ!? 盗賊!!」
盗賊「……やった……よ……みんな……っ」ガクッ
戦士「……盗賊」
女隊員「やったッス……ついに、ついにマーラを倒したッスよ……っ」
西方参謀「多大な犠牲を払ったが、これで任務終了……」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
格闘家「大きいですね……っ、これは――」
ドッガアアアアァァァァ!! ドドオオオオォォォォ!!
東方参謀「壁が決壊したぞっ! 退避っ、退避だ!」
- 956 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:19:38.02 ID:yRL5+EEIo
青年兵「皆っ、早く脱出を!」
戦士「盗賊! くそっ、気を失ってやがる……っ」
男隊員「戦士ぃ! 早くしろぉ!」
戦士「仕方ねぇ、おぶってく!」グイッ
タッタッタッタッタッ
戦士「っといけねぇ! ゾディアックを!」クルッ
女隊員「何してるんスか! 早くっ!」
戦士「すぐに行く! 先に行っててくれ!」
格闘家「しかし……っ」
男隊員「いいから早くしろぉ! 間に合わなくなるぞ!」
格闘家「……くっ」
タタッ
戦士「……よし。こっちもさっさと脱出を…・・・」ガシッ
ドッガアアアアァァァァ!!
戦士「ぐぶあ……っ! く……っそ」
- 957 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:20:28.03 ID:yRL5+EEIo
ドドオオオオォォォォ!!
戦士「がぼ……っ、ご……っ!!」
ザザアアアアァァァァ
戦士「盗……賊っ――」
盗賊「…………」
ザアアアアァァァァ……
西方参謀「道は開けてんのかぁ!?」
東方参謀「概ね問題なさそうだ」
ドガアアアアァァァァ!!
南方参謀「!?」
青年兵「水が勢いを増している。こんな所まで……っ」
男隊員「急げ急げ急げえぇ!!」
槍侶「左の壁っ! 今にも崩れそうですよ!」
女隊員「右もッスよぉ!!」
ドッガアアアアァァァァ!!
- 958 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:21:19.14 ID:yRL5+EEIo
南方参謀「きゃっ!!」
格闘家「……はぁ……はぁっ」ガクンッ
男隊員「ち……っ、疲労で体力もピークだ……クソッタレ」
女隊員「……」ピタッ
男隊員「おい、何してんだ! 早く――」
女隊員「戦士くんと盗賊ちゃん、他の場所から逃げられるッスかねぇ」
西方参謀「あぁ? まぁこれだけ崩壊してりゃあ隙間から脱出出来る公算は高いだろうな」
女隊員「……ん。じゃあ問題ないッスね」
格闘家「女隊員さん……?」
女隊員「私がここで時間を稼ぐッス。先に逃げるッスよ」
青年兵「ちょっと待って下さい! 時間を稼ぐってどうやって……」
女隊員「こうやって……ッスよおぉ!!」
バッゴオオォォォン!! ドガガガガアアァァァァ!!
男隊員「ちいぃ!! バッカヤロー!!」ダッ!!
ゴガガアアァァァァ!!
- 959 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:22:01.69 ID:yRL5+EEIo
男隊員「……くそぉ! 塞がれた……っ!!」
西方参謀「水の勢いが……止まった……」
チョロチョロチョロチョロ……
東方参謀「今の落盤で、蓋となったようだな……」
南方参謀「ちょっと待ってよ!! 女隊員ちゃんは……」
格闘家「この岩の……向こうです……っ」
南方参謀「どうすんのよぉ!! これじゃあ女隊員ちゃんは……」
男隊員「……行くぞ」
南方参謀「!?」
男隊員「早く……脱出すんぞ」
南方参謀「女隊員ちゃんを見捨てるって言うの!?」
男隊員「アイツが命を賭けて拓いてくれた道だっ!! 無駄に出来ねぇだろうが!!」
槍侶「……っ」
男隊員「それにアイツは言った。時間を稼ぐってな」
青年兵「……」
- 960 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:23:02.13 ID:yRL5+EEIo
男隊員「時間稼ぐんなら、そのうち戻ってくるって事だ。そうに違いねぇんだよ!」
東方参謀「……どうする?」
青年兵「……このまま脱出します」
南方参謀「ちょっと!!」
青年兵「女隊員さんは死んだりはしません。あれだけ強い方ですから」
男隊員「……っ」ギリギリッ
ガゴンッ!! ポタタッ
男隊員「……行くぞ。時間がねぇ」
格闘家「了解です……っ」
タッタッタッタッタッ
西方参謀「あと少しだ。ここを曲がって真っ直ぐ進みゃあ一階部分に到達する」
南方参謀「何て非力なの……私は……っ!」
東方参謀「責めるな。皆……同様だ」
男隊員「……」
青年兵「さぁ、行きましょう」ザッ
- 961 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:23:59.04 ID:yRL5+EEIo
ドドドドオオォォォォ
女隊員「……ふーっ。参ったっすねぇ」
ザザアアァァァァ バシャッ!!
女隊員「ぷっ! もう、胸の辺りまで水が迫ってるッス……」
ザアアアアァァァァ
女隊員「こりゃ……隊長と一緒にここで暮らすしかないッスかねぇ」
――『ゴメンだね』
女隊員「!?」
ドザザアアァァァァ!!
女隊員「水が……退いて……いやっ、壁にぶつかって……戻っていく!?」
――『ほれ、早く行けよ』
女隊員「た……隊長!?」
ボウッ
――『あと8秒後に……壁を殴れ』
女隊員「隊長……生きて……隊長ぉ!!」
- 962 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:24:50.69 ID:yRL5+EEIo
――『5、4、3…………今だ』
女隊員「くっ!!」ババッ!!
ドッゴオオオオォォォォン!!
女隊員「……やった、道が……っ」ハッ
ババッ!!
女隊員「……隊長」
ザアアァァァァ
女隊員「幻……だったんスかね」
ザアアァァァァ……
女隊員「おっと、こうしてる場合じゃないッス! この隙に……脱出するッスよぉ!」
タッタッタッタッタッ……
戦士(…………盗賊)ゴボッ
盗賊「…………」
戦士(……くそっ、どこか脱出口を。いやそれよりもまずは、空気のある所を……)
ゴボボッ ゴボゴボゴボッ
- 963 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:26:11.21 ID:yRL5+EEIo
戦士(こりゃあんまり、息ももたんぞ……っ)ゴボッ
ゴオオオオォォォォ!!
戦士(!? 転流か!!)
ゴゴオオォォォォ!!
戦士(くそっ!! せめて……盗賊だけでも……)
フワッ
戦士(……?)
――『グハハッ! 世話が焼けるぜ』
――『全くだな……カカカッ!!』
戦士「――――っ!?」
――『ほれ、このまま上がっていきな!』
――『姫、重くなりましたな。などと申しては怒られてしまうか。カカッ!』
戦士(鬼丸……!! 雷忍!!)ゴボォ!!
盗賊「…………」ゴボボッ
戦士「ごぼぁ……が……っ!!」ゴボッ
- 964 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 03:34:55.98 ID:yRL5+EEIo
ありゃ…もう1000近くか
お次の更新は残りを見てというか、次の夜には次スレ立てまする
とりあえず寝ます。おやすみなさいです!ご支援感謝!ノシ
〜オマケ〜
戦士「というわけで、今日から俺が主人公になった!」
召喚士「どういうわけぇ!?」
魔道士「可哀想ですよ戦士さんっ。召喚士さん、あんまり特徴ないんですから」
盗賊「そうだぞ。お前みたいに前衛で見せ場もないし、召喚獣がなかったらそれこそ――」
召喚士「へいへーい!! 言いすぎ言いすぎー!!」
戦士「あー分かった。最初に主人公選べるシステムにすればいいんじゃんか!」
召喚士「何それ!? 選べる……システム!?」
魔道士「7人くらいの中から主人公を選んでプレーするんですよ! それならフリーシナリオにしてサガフ――」
戦士「えぇと! まずは俺。んで盗賊と魔道士」
盗賊「青年兵と天才は外せないな」
魔道士「ああいう感じだと、同門さんみたいな一匹狼主人公も必要ですね!」
戦士「あー! 朱雀嬢と玄武娘忘れてた! アイツらはセットで1つでいいよな」
盗賊「おぉ。丁度7枠埋まったではないか。完璧だ」
召喚士A「ちょっとぉ!? 主人公選べるシステムの意味は!? ってかAって何よAって!!」
- 965 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/01/21(土) 03:38:53.37 ID:4oZ/Mpdx0
>>1おつ
女隊員がかっこいいな
- 967 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/01/21(土) 03:53:11.42 ID:CfrRZghDO
いちおつ
深夜更新ありがとう。
しかし、召喚士魔翌力あがりすぎだよな…
昔コカトリスだけでひぃひぃだったのに。
- 972 名前:NIPPERがお送りします(石川県) [sage] 投稿日:2012/01/21(土) 10:19:16.71 ID:rbV5Y7F7o
題名も違ってくるな
俺は主人公は魔導士がいいな
魔導士「撃ちますっっっ!!」
- 973 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2012/01/21(土) 14:35:24.03 ID:SGRjlzwAO
>>972
夫人『なぜ妾の方を向いておるのじゃ?』
- 983 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 23:10:49.37 ID:yRL5+EEIo
〜剣聖の屋敷〜
東方司令「……終わったな」ザッザッ
召喚士「……」
ザッザッザッ
名代「神野悪五郎。結局は誰からも愛されず、孤独な存在だったのかもしれませんね」
召喚士「ええ。もし奴がマーラと結託していたら……」
帝「今回以上に苦しい戦いだったであろうな」
召喚士「……はい」
サル「ともかく、これでぜ〜んぶ終わったんだよな」
召喚士「こっちは、ですけどね」
魔道士「そうですよね……っ。盗賊さんや戦士達は大丈夫でしょうか……」
召喚士「藤蔵の皆や鬼丸もいるし、きっと今頃は終わっているかもしれませんよ」
イヌ「キジ、大丈夫ね?」
キジ「ああ。でもこれじゃあ……盗賊稼業を続けるのは無理さー」
サル「だろうなぁ〜。こりゃ本格的に足を洗うしかね〜か?」
- 984 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 23:11:27.81 ID:yRL5+EEIo
女侍「……さーて、帰るとするかねぇ」
イヌ「帰るって、本国へ?」
女侍「ああ、そうさ」
サル「おいおい、こんな状態で帰ったら、真っ先に御用に……」
東方司令「なりはしないさ」
女侍「そういう事。今回の一件で、本国にゃあ大きい貸しが出来たからねぇ」
魔道士「あ、そっか……っ!」
女侍「そこの司令さんが報告をあげてくれりゃあの話だけどね」
東方司令「馬鹿にするな。ボクはそんな姑息な真似はしない」
女侍「ははっ。分かってるよ。分かってるから言ったのさ」
東方司令「……ふん。しかしどうせなら、同行してくれた方が早いんだがな」
女侍「アンタらといつまでも一緒にツルむ気はないよ。なぁ?」
イヌ「そりゃそうね。軍の連中は天敵ね。手を貸すのは今だけの話ね」
キジ「そうさー。あくまで同じ人間として、敵と戦う時だけさー!」
サル「ってなわけでよ、俺っち達ぁ〜さっさとおさらばさせて貰うぜぇ〜」
- 985 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 23:12:04.83 ID:yRL5+EEIo
召喚士「あ……っ」
ザッザッザッ……ピタッ
女侍「……」クルッ
女剣士「……?」
女侍「そういや、刀……借りっぱなしだったねぇ」チャキッ
女剣士「それは姉……あなたのものです」
女侍「……」
女剣士「剣聖の刀を継げるのは、あなただけです」
女侍「……」
女剣士「左様なら。女侍殿」
女侍「……ははっ!」クルッ
名代「宜しいのですか?」
帝「そうだぞ。此度の働きで我らからも褒美を……」
サル「おっと、そいつは聞き捨てならねぇな!」
女侍「いいよ、褒美なんてもんはさ」
- 986 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 23:12:49.94 ID:yRL5+EEIo
サル「お、おい……っ!」
女侍「アタイらはねぇ、盗賊なんだ。人から奪ってナンボの商売なのさ」
帝「……」
女侍「でも、それでも頂けるのであらば、一つ聞いて頂きたく」
帝「聞こう」
女侍「そうか、剣聖の屋敷の修復と、名誉の回復を」
帝「……承知した。だが、残念ながら、褒美を充てる事は出来ぬ」
女侍「……」
帝「元よりそいのつもりであるからな。褒美など充てる必要もない」
女侍「上様……っ」
帝「己の中で全てを終えたら、何時でも戻ってくると良い」
女侍「……っ」
帝「父の墓と、妹がきっとお前を待っておるはずだ」
女侍「……御免っ!」バッ
ザッザッザッザッザッ
- 987 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 23:13:18.47 ID:yRL5+EEIo
くの一「……女剣士……さん」
女剣士「良いのだ。あれは姉上ではなかった。剣聖を慕う……見知らぬ盗っ人さ」
テクテクテク
女剣士「お姉様。刀を有難うございました」
東方司令「お前の刀はあげてしまったんだろ? じゃあそれはくれてやる」
女剣士「しかし……っ」
東方司令「別にそれ、元々ボクのじゃないし」
女剣士「確かにそうですけれど、相当の得物ではないですか?」
東方司令「そうなのか? まぁどうでもいいさ。ボクにはこれがある」カチャッ
召喚士「それって確か……」
東方司令「魔剣。あいつはムラサマ? とかそんな事言ってたな」
召喚士「まぁ確かに、東方司令さんにしか仕えない代物ですしね」
東方司令「まぁお師匠も使えるけど、ツヴァイハンダーは手放さないだろうし」
名代「さて、一先ずはこれで全て終えましたな」
魔道士「はいっ!」
- 988 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 23:13:47.90 ID:yRL5+EEIo
夫人「これこれ、まだ終わりではないぞ」
魔道士「……そういえば、どうして夫人がここに」
召喚士「……っ」
夫人「それは至極簡単な事。わらわと召喚士は契りを結んだからじゃ」
魔道士「っ!!」
召喚士「だからっ、結んでないってば!!」
夫人「でも結ぶ事には違いないのじゃ。満月まであと3日……うふふっ」
召喚士「だからぁ……! あのっ、魔道士さん! 違うんですよっ、これは――」
魔道士「……」ゴゴゴゴゴゴ
召喚士「!?」
魔道士「……契りとは……どういう事でしょうか……?」
夫人「決まっておろう。床を共にするという事じゃっ♪」
魔道士「……へ〜っ」ドゴゴゴゴゴゴッ
帝「……おぉ、これは神野悪五郎以上の殺気!」
名代「……」
- 989 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 23:14:21.15 ID:yRL5+EEIo
召喚士「魔道士さんっ、勘違いしないで下さいね! おい夫人! 誤解を生むような事は――」
夫人「誤解? そんな事はなかろう。事実は事実じゃ」
召喚士「だからっ!!」
夫人「召喚士と三日三晩……肌と肌を重ね合わせて……うふふっ♪」
魔道士「肌と肌あぁ!?」ゴウッ!!
召喚士「それは必要ないって山本さんも言っただろ!」
夫人「それはわらわが決める事じゃっ。あんなクソジジイの言い分を聞いていられるか」
召喚士「く……っ、俺は絶対……言いなりになんてならないぞ!」
夫人「なぁに。わらわの房中術にかかれば、召喚士なぞイチコロよんっ♪」
召喚士「いやっ、絶対にそうは――」
夫人「どうせ経験もないのだろう? 無理をするな」
召喚士「――!?」ガンッ
夫人「初めての相手がわらわとは気の毒にのぅ。もう他の女では満足いかぬ身体に――」
魔道士「召喚士さんっ!!」
召喚士「は、はいぃ!!」
- 990 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 23:14:48.22 ID:yRL5+EEIo
魔道士「いまいち……っ、話が読めませんけれど!!」
召喚士「で、ですから夫人と契約を……」
魔道士「契約ぅ!?」
召喚士「し、召喚獣としてのです……っ!」
魔道士「!?」
召喚士「満月の夜になれば、全て終わりますから……ははっ」
魔道士「……っ」
夫人「……ほーっほーう。成程、小娘お主、さては妬いておるのか」
魔道士「――っ!!」
夫人「そうかそうか。さてはお主ら、好きあっておるのかえ?」
召喚士「!?」
夫人「じゃとしたら、気の毒な事をしたかのぅ……うふふっ♪」
召喚士「そ、そういう事じゃなっくてぇ……っ」
夫人「おや? 違うと申すのか?」
魔道士「……好きですよ」
- 991 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 23:15:23.41 ID:yRL5+EEIo
召喚士「そうそうっ! …………へっ?」
帝「おぉ……っ」
魔道士「私、召喚士さんの事……大好きです」
召喚士「ま、ままま……魔道士さ……」
魔道士「好きで好きでたまりません。大好きです」
夫人「……」
魔道士「でも私、今はそれ以上は望めません」
召喚士「……魔道士さん……っ」
魔道士「戦士さんや盗賊さんみたいに、それを強さに変える事が出来る人が羨ましい……」
東方司令「……」
魔道士「私は絶対、溺れてしまいそうで……。頼ってしまいそうで……」
女剣士「……」
魔道士「だから、全てが終わるまでは、今のままでいいんです」
夫人「その間に、奪い取ってしまうとしたら?」
魔道士「私……召喚士さんの事……信じて待ってます」
- 992 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 23:18:29.25 ID:yRL5+EEIo
夫人「……ふぅん」
魔道士「私の思いは変わる事はないと思います。いやっ、ありません! お婆ちゃんになっても!」
召喚士「魔道士さん……っ」
魔道士「ずっと、ずーっと……待ってますからっ!」
召喚士「……」
夫人「ともかく、満月の夜……待っておるぞ」シュウウゥゥ
フッ
くの一「消え……た……」
女剣士「……」ポカーン
名代「いやはや、愛の力……ですね」
帝「うむ。見事也」
魔道士「……」カァーッ
召喚士「……えっと……あ、あの……その……」
魔道士「は、早く行きましょう! 北の皆さんだってどんな状況か分からないわけですしっ!」
召喚士「そそっ、そうですよ! そうしましょう! うんっ!」
- 993 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2012/01/21(土) 23:35:47.48 ID:yRL5+EEIo
36スレ目です…
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1327155768/
次スレでもご支援、宜しくお願い致します!ノシ
〜オマケ〜
謎の順位表 Ver3.0
【神クラス】
盗賊、夫人、白虎長、女侍
↑キョNEW!
【トップクラス】
助手、女王、おかみ、女将、北方女兵、女隊員、記者
↑キョNEW!
【それなりクラス】
弓使い、占い師、西方副司令、南方弓長、玄武娘、王女、女剣士、踊り子、白虎嬢、くの一、帝、鍛冶娘、ウィッチ
【あーうん…クラス】
朱雀嬢、幼女、魔道士、東方司令
魔道士「は……はああぁぁ!?」
東方司令「冗談ではないぞっ!! こ、このボクが……最下位……だとぉ!?」
- 994 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/01/21(土) 23:36:10.39 ID:mQfKtGPDO
召喚士爆発しろ!
乙
- 996 名前:NIPPERがお送りします(東京都) [] 投稿日:2012/01/22(日) 00:02:15.01 ID:6WphL3wV0
いちおつ
あとは都の御大将っていう伏線が気になる
- 1000 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2012/01/22(日) 02:02:05.34 ID:bD8cudcGo
999なら、コカトリスに嫁ができる!
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