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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その12
539 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 01:13:04.52 ID:XJd.Ri.o
ザッ…ザッザッ…

戦士「……」

召喚士「終わり…ましたね…」

白馬騎士「ええ…」

タッタッタッタッ…

朱雀嬢「朱雀先生っ!」

玄武娘「…お久し振りですの!」

召喚士「玄武娘さん…回復をお願い出来ますか?」

玄武娘「勿論ですの!」

玄武娘は勢い良く返事をすると、シ−ビショップを召喚する。

白虎嬢「頑張って〜」

玄武娘「戦士さん…」

パアアァァッ…

シービショップは戦士の傷をゆっくりと塞いでいく。

戦士「………」


540 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 01:17:40.75 ID:XJd.Ri.o
ザッザッザ…

白馬騎士「……」

白馬騎士はしゃがみ、騎都尉の顔を覗く。

白馬騎士「………くっ!!」

召喚士「……」

ザッ

影忍「……」

召喚士「騎都尉さんは……」

白馬騎士「分かってるよ。最後まで……」

影忍「……」

白馬騎士「最後まで…華国の為に戦った」

玄武娘「戦士さん!」

戦士「……っう…」

召喚士「戦士っ!」

戦士「………おぉ」


541 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 01:33:03.49 ID:XJd.Ri.o
戦士はゆっくりと上体を起こす。

召喚士「無理するな…!」

戦士「……だ、大丈夫…それより」

ズズッ…ザッ…ザッ…

戦士「……」

白馬騎士「……称えてやってくれ」

戦士「……ああ」

朱雀嬢「…貴方達も負傷者ですわね?」

召喚士「治療を…」

白馬騎士「…?ああ、すまない」

影忍「……」

召喚士「…どうしました?」

影忍「…いや。俺は軽傷だ。先にその男から」

玄武娘「分かりましたですの!」

白馬騎士「……助かる。ありがとう」


542 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 01:43:40.52 ID:XJd.Ri.o


玄武娘「はい。もう平気ですの」

白馬騎士「…素晴らしいな」

召喚士「次は……」

影忍「……」

白馬騎士「……あ」

召喚士「…え?」

白馬騎士「…あ、いや。軽傷だから治療は必要ないかと」

影忍「…そう言おうとしたところだ」

召喚士「…いいんですか?」

影忍「…うむ。それよりも本陣へ」

召喚士「あっ!そうですね…!魔道士や盗賊を…!!」

玄武娘「…はいですの!」

召喚士「では急ぎましょう!!」

朱雀嬢「そうですわねっ!」


543 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 02:21:25.31 ID:XJd.Ri.o
召喚士「戦士…?」

戦士「ん…ああ」

戦士は騎都尉の身体を抱え、立ち上がる。

戦士「帰ろう。みんなで…一緒に…」

召喚士「……うん」

影忍「……」

白馬騎士「…先に行っててくれ」

召喚士「…?」

白馬騎士「すぐに行く」

召喚士「……分かりました」

白馬騎士と影忍を除く一同はその場を後にする。

影忍「……」

白馬騎士「…聞いてもいいか?」

影忍「…俺も話す事がある」

白馬騎士「……」


545 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/03/06(土) 04:45:18.45 ID:UAOPGIAO
1ヶ月後……

そこにはなんと白馬騎士に乗って元気に走り回る影忍の姿が


558 :GEPPERがお送りします [] :2010/03/06(土) 17:57:31.38 ID:qBRY4kk0
しかし白虎嬢がベヒンもす出したのは驚いた。
白虎長の立場なしwwwwww


560 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 18:48:56.32 ID:XJd.Ri.o


パッカパッカパッカ…

戦士「…赤兎…!?」

赤兎は戦士の抱える騎都尉を覗き込み、顔を舐める。

戦士「……ごめんな」

召喚士「……」

戦士「俺が不甲斐ないばかりに…お前の…」

パッカパッカ…

戦士「主人を………」

赤兎は戦士の顔を舐める。

そして地面へ座りこむよう身を低く屈める。

戦士「!?」

召喚士「…乗れって…事かな?」

戦士「……」

戦士は騎都尉の身体を預け、自身もゆっくりと赤兎へ跨った。


561 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 18:53:08.17 ID:XJd.Ri.o


影忍「………それで?」

白馬騎士「単刀直入に聞こう…」

影忍「……」

白馬騎士「お前は何者なのだ?」

影忍「……」

ガシッ

白馬騎士「この冷たさ。まるで死人のような…」

ブンッ

影忍「…我は影」

白馬騎士「影……」

影忍「…影には光も暖かさも不要」

白馬騎士「…そうか。ならばそれ以上の深くは聞かん」

影忍「……」

白馬騎士「それで…そちらの話と言うのは…?」


562 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 18:53:35.14 ID:XJd.Ri.o
影忍「……ああ」

影忍は懐より一つの書簡を手渡す。

白馬騎士「……?」

カチャッ…パラッ…

白馬騎士「…‥・!!」

影忍「…西から東への書簡」

白馬騎士「…っ!」

影忍「差出人は……お主だ」

白馬騎士「……お前が…老文官をっ!」

影忍「……違うな」

白馬騎士「……」

影忍「…俺が老文官…だったまでの事」

白馬騎士「殺したのか…?」

影忍「……北の寺を訪ねよ」

白馬騎士「!!生きては…いるのだな」


563 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 18:54:01.88 ID:XJd.Ri.o
影忍「……ああ」

白馬騎士「…何故…話したのだ?」

影忍「……」

白馬騎士「お前は雇われの身であろう?」

影忍「雇い主は死んだ。それに……」

白馬騎士「……」

影忍「…お前には救われた。借りは返す」

白馬騎士「……成程」

影忍は着衣を正し、覆面を結び直す。

影忍「…弓将軍は東西の共倒れを画策していた」

白馬騎士「それで書簡を利用した…と」

影忍「そういう事になるな」

白馬騎士「いつの間にすり替わったのだ……」

影忍「……では」

白馬騎士「…行くのか?」


564 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 18:54:28.13 ID:XJd.Ri.o
ザッザッザッザッザ…

影忍「…もうこの地に用はない」

白馬騎士「…用はない?お前は何が目的で…」

影忍「……」

シュンッ!!……ドウゥンッ…

白馬騎士「………」

影忍は白煙に身を包み姿を消した…。

〜東の街付近〜

玄武娘「おいで、シービショップ」

シュイィンン

側近「…おぉ!」

若文官「傷がみるみる…塞がっていく!」

魔道士「……んっ…!」

盗賊「……く…ぅ」

召喚士「魔道士さん!盗賊さんっ!!」


565 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 18:54:54.86 ID:XJd.Ri.o
戦士「良かった…っ!問題なさそうだな!」

朱雀嬢「無事で何よりですわっ」

白虎嬢「ですわね〜」

魔道士「……し、召喚士…さん」

召喚士「良かった…!本当に…」

戦士「…大丈夫か?」

盗賊「……ああ。すまぬ」

盗賊はゆっくりと起き上がり、周囲を見渡す。

盗賊「…終わった…のか?」

戦士「…何とかな」

魔道士「玄武娘ちゃん…!?朱雀嬢ちゃんも…」

玄武娘「お久し振りですのー!」

朱雀嬢「安心して。私達が倒してやりましたわ!」

魔道士「そうですか…!凄い…!!」

盗賊「………」


566 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 18:55:27.11 ID:XJd.Ri.o
戦士「…?どうした?」

盗賊「…あ、いや」

召喚士「…影忍…ですか?」

盗賊「…奴は…どこへ?」

召喚士「白馬騎士さんとまだ跡地に…」

盗賊「……そうか」

戦士「何かあったか?」

盗賊「……ん。別に」

召喚士「……」

パッカパッカパッカ…

剣士「街の人達は無事、避難完了致しました」

次男「ご苦労。助かりました」

剣士「…いえ。お力になれて何よりです」

タッタッタ…

召喚士「剣士さん!」


567 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 18:55:53.61 ID:XJd.Ri.o
剣士「みんな無事のようだね…!良かった」

剣士は下馬し、一同の元へ歩み寄る。

剣士「魔物は?」

召喚士「……退きました」

戦士「結局…倒せなかった…」

魔道士「……」

ザッザッザ…

白馬騎士「だが、勝ちは勝ちだ…」

召喚士「白馬騎士さん!」

白馬騎士「今戻った。こちらも無事で何より…」

タッタッタ…

三男「白馬騎士…!!」

白馬騎士「三男様!!」

次男「よくやってくれた。礼を言うぞ」

白馬騎士「私だけの力ではありません‥」


568 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/03/06(土) 19:00:39.03 ID:XJd.Ri.o
次男「…うむ」

白馬騎士「ここにいる全員。そして……」

召喚士「……」

白馬騎士「…騎都尉の…力です」

次男「…ああ。全くもってその通りだ」

盗賊「…あ、あの」

白馬騎士「…?」

盗賊「…影忍は…?」

白馬騎士「……既に去ってしまった」

盗賊「!!……そう…か」

白馬騎士「…何かあったか?」

盗賊「…いや。…助けられた礼を」

白馬騎士「…成程」

召喚士「………」

次男「…ではこれより全軍、東の街へ入る!!」



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