■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その33
- 371 名前:NIPPERがお送りします [sage saga]
投稿日:2011/10/31(月) 17:58:22.85 ID:40LsjFIlo
もう2年を費やし3年目突入とか申し訳ない限りですね…
一応おめでたいという事でありがとうございます!!
これからも何とか完結目指し頑張ります!お付き合い下さい!↓続き
- 372 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 17:58:49.48 ID:40LsjFIlo
…
神官「それでは参りましょう。どうぞお乗り下さいませ」
青年兵「ラクダ……ですか?」
神官「ええ。砂漠の移動はこれが一番楽……効率が良いので」
魔道士「私、初めて乗ります」
召喚士「ええ、俺もです」
天才「しかしこれで西の砦へ行くたぁ、砂漠を縦断でもする気か?」
神官「その通りですよ」
サモナー「魔物は、大丈夫なんですか?」
神官「今日まで陛下が大変頑張って下さいましたから」
王子「そうそう。お陰で町や砦なんかの周囲には、もう魔物はいないよ」
盗賊「おぉ」
神官「政務を無視してまで頑張った甲斐がありましたね」
王子「お前は本当に、一言多いんだよ」
召喚士「あははははっ」
- 373 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 17:59:16.27 ID:40LsjFIlo
〜西方司令部、開発局〜
戦士「おやっさん、こっち閉めるってさ。そろそろ終わりにしようぜ」
鍛冶屋「あ、うん。そうしようそうしよう!」
テクテクテクテク
戦士「……おっ?」
鍛冶娘「そっち持っててくださーい!」
開発員「了解〜。せーのっ!」
戦士「……頑張ってるよなぁ」
鍛冶屋「うんうんっ。頑張ってるし、それに楽しそうだ」
戦士「ああ……」
テクテクテク…ザッ
局長「ほれ、部外者はさっさと退出せんか」
戦士「お……っと。すんません」
局長「何度も言うがここは極秘施設なんだ。あんまりうろちょろすんなよ」
鍛冶屋「やはははっ、ごめんね。それじゃ失礼するよ」
- 374 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 17:59:42.99 ID:40LsjFIlo
スタスタスタスタ
鍛冶屋「……あの子、腕はどう?」
局長「あぁ? お前さんなんざより、よっぽどいい腕してるよ」
鍛冶屋「やははっ。そりゃそうかもね。何たってあの人の孫娘なんだからね」
局長「皮肉に皮肉で返すたぁ、テメーも言うようになったじゃねぇか」
鍛冶屋「ご、ごめんごめん。そんなつもりじゃなかったんだ……っ」
局長「謝るなよ。俺が惨めになんだろうが」
鍛冶屋「……っ」
局長「未だにお嬢さんが、テメーを選んだ事には納得いかねぇ」
鍛冶屋「局長……」
局長「んだが、お前が外から、俺は内からそれ以上に、あの人の意思を継いできた自信はある」
鍛冶屋「そうだね。君のお陰で開発機関も働きやすくなったと思うよ。本当に」
局長「ふんっ。ほれ、弟子が呼んでるぞ。さっさと行け」
戦士「おーい、おやっさん! 早く行こうぜー」
鍛冶屋「うん。それじゃ失礼するよ。弟子じゃないけどね……やははっ」
- 375 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:00:09.01 ID:40LsjFIlo
〜西方、砂漠〜
ゴオオォォォォ
魔道士「風……一向に収まりませんね……っ」
召喚士「ええ。以前来た時はこんなに強くなかったけれど、季節的なものですか?」
神官「いえ。ここ最近、やたらと西からの風が強くて、こちらもなかなか困っております」
天才「魔王様が威嚇してんだよ」
盗賊「!?」
天才「これから来る狩猟者に対し、自分の力を誇示してんのさ」
青年兵「サンドワームが居なくなった分、直々に牽制をかけているわけですね」
サモナー「まさか、こんな所まで……っ」
天才「しっかしあと何時間かかるんだ? 夜が明けちまうぞ」
王子「もうじき着くよ。あとは南へ真っ直ぐ進むだけさ」
盗賊「わ、分かるのか?」
王子「そりゃ何年も砂漠を走り回ったからね。星の位置さえ掴めればこの程度なら平気だよ」
天才「ハーッハッハ! 流石だな。土地勘信じて付いてくしかねーわな」
- 376 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:00:35.35 ID:40LsjFIlo
…
ザザザザアァ
王子「ほらあった! 見える? あの砂丘の間っ!」
魔道士「ほ、本当だ……凄い!」
王子「へっへー! さ、急ごう!」
〜西国、西の砦〜
ドドオォ
西国兵「王子っ!!」
王子「よぉっ、みんな……久し振りだなぁ! 腕は鈍ってないだろうな?」
傭兵「王子こそいっちょまえに国王なんぞ勤めて、腕が落ちたんじゃないのかぁ?」
王子「何!? 試してみるか?」
傭兵「望むところよ! ぐわはははっ!」
神官「陛下、客人も居られるのです。あまり馬鹿騒ぎなさらぬよう」
王子「おっとそうだった……」
神官「それでは皆様、部屋へご案内致します」
- 377 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:01:02.03 ID:40LsjFIlo
テクテクテクテク
盗賊「……ん、ここは確か」
魔道士「前に来た事ありますよね……?」
召喚士「ええ、あの時も3人で……町の人に助けを求められて西の山に……」
王子「西の山!?」
召喚士「えっ、う……うん」
魔道士「大変でしたよね。木は動くし、巨大な魔物は現れるしで」
天才「……」
サモナー「思い出した。そんな事もあったね」
神官「本当に西の山へ行かれたのですか……?」
召喚士「な、何か……まずかったですか?」
神官「い、いえ……。まずい事はありませんが……」
盗賊「……?」
天才「お前らの行った山てのが、魔王イブリースの棲み処だぞ」
召喚士「――っ!!」
- 378 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:01:43.08 ID:40LsjFIlo
天才「良かったな、下手に山を越えないでよ。ヘタしたら死んでたかもな。ハーッハッハ」
魔道士「た、確かに凄い魔物がいましたけど……まさか魔王がいたなんて……っ」
天才「まぁいいや。詳しい話はあとでじっくり聞くとしよう」
神官「この上が部屋になります。個室ですので、それぞれお好きな部屋をお使い下さい」
西国兵「鍵などはこちらでお渡し致します」
王子「30分後に大広間で平気?」
天才「ああ。頼むわ」
神官「そういう事ですので、宜しくお願い致します」
サモナー「分かりました。それじゃ早速、荷物を置いてくるよ」
青年兵「召喚士さんもどうぞ」
召喚士「ありがとう」
テクテクテク…
天才「特遊は?」
神官「既に大広間へいらっしゃると思いますよ」
天才「りょーかい」
- 379 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:02:42.60 ID:40LsjFIlo
〜30分後、大広間〜
テクテクテク
魔道士「あっ、お疲れ様です〜」
隊長「おう。南の次は西、あっちこっち大変だな」
盗賊「……まぁ、な」
テクテクテク
女隊員「朱雀先生も来たッスね!」
男隊員「いよぉ。あれ、戦士はどした?」
召喚士「こんばんは。戦士は別行動で、今は西方司令部にいますよ」
隊長「西方司令部?」
召喚士「壊れた武器の修復……というか、新しく作ってます」
格闘家「なるほど」
カツカツカツカツ…ザッ
天才「うちの連中は全員いるな?」
格闘家「師匠」
- 380 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:03:10.68 ID:40LsjFIlo
天才「おーう。任務は順調か?」
隊長「順調といえば順調ですが、ここ数日は動きなしです」
天才「まーいい。順に詳しい話を聞いて行こうじゃねぇか」
神官「それでは西国、本国合同作戦会議を行います」
ザワザワザワ
魔道士「何だかこういうの、久々ですねっ」
召喚士「ええ。何度やっても緊張しちゃいますね……ははっ」
神官「まずはこちらの地図をご覧下さいませ」
青年兵「思ったより近いですね」
神官「ええ。しかし先程も述べた通り、今は風が強く、容易には近づけません」
天才「風ってのは近づけば近づくほど強いか?」
隊長「体感では。まぁ山までは行ってないので何ともですがね」
青年兵「上空からの突入も困難ですか?」
神官「私はそう踏んでおります」
格闘家「同意見です。砂嵐のように空をも覆ってました」
- 381 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:03:57.22 ID:40LsjFIlo
召喚士「なるほど……」
天才「行軍時間は? 砂嵐抜きで構わん」
王子「うーん……だいたい3時間くらい?」
盗賊「……近そうに見えて、結構かかるな」
王子「足場が悪いからね。それに不慣れな面子だとこんなもんだと思う」
天才「山からが大変だってのに、時間かかりすぎだわな」
神官「それでしたらご心配なく」
天才「あん……?」
神官「戦いに備え、船を用意しておきました」
男隊員「船? 砂漠にか? 海路なんかねぇぞ?」
神官「ええ。しかし確かに船です。西国にしか出来ない、とっておきの船ですよ」
天才「……んじゃ、そこは任せていいんだな?」
神官「はい。心配ご無用です」
青年兵「それでは、進軍に関しては何ら問題なさそうですね」
隊長「いや、そうでもねぇぞ」
- 382 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:04:25.15 ID:40LsjFIlo
青年兵「……?」
女隊員「サンドワームの数が思った以上に多いッス」
男隊員「いちいち相手するのもキリがねぇし、強行突破した方がいいぜ。ヒャハハ」
隊長「司令としては、その辺はどうお考えで?」
天才「知るかよ。指揮官は俺様じゃなくコイツ。青年兵に聞け」
青年兵「!?」
天才「……あ、いや待て。指揮官はやっぱ俺様だ」
格闘家「どっちなんですか」
天才「よし決めた。西国の船ってやつを見てから判断する」
神官「援護があれば、強行突破も可能だと考えております」
天才「よっぽどの自信だな。そんじゃ早速、その船とやらを拝見させて貰おうかい」
神官「それならば、既に後方の壁に控えておりますが」
天才「あん? ……ハーッハッハッハッハ! そういう事かい! そりゃいい、気に入ったぜ!」
神官「お気に召して頂けたようですね」
天才「ああ、大いに気に入った。地中のミミズはこっちに任しときな」
- 383 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:05:41.41 ID:40LsjFIlo
…
天才「んで、次は特遊共の報告を伺おうかね」
隊長「ああ、はい。砂嵐は想像以上に激しいもので、視覚、聴覚共に支障をきたします」
青年兵「確かに……。ここへ来るだけでもなかなか厳しいものがありましたね」
隊長「相手の懐へ飛び込むまでの連携は、何か手を打たねばいかんかと」
天才「だわな。でなきゃ奇跡の天候回復でも祈るしかあるまい」
神官「神頼み、ですか……」
天才「天候回復の話だよ。もっと現実的な策を練った方が手っ取り早い」
召喚士「天候……っ。いや、待って下さい。それ、面白いですよ!」
天才「あん?」
召喚士「思い切ってやってみる価値はあるんじゃないですか?」
神官「何か、手があるのですか?」
召喚士「はい。ちょっと試してみないと自信ないですけど……」
天才「ふーん。ま、いいや。あとでテストしてみ」
召喚士「はいっ」
- 384 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:06:09.58 ID:40LsjFIlo
天才「他は?」
隊長「夜間行軍であれば、視界の面は西国の面子でカバー出来るかと」
王子「星の位置? それなら問題ないぞ」
女隊員「やっぱり厄介なのはあの魔物ッスね」
隊長「作戦まで2週間以上。あまり労力は費やしたくないな」
天才「おっとそうだった。おい朱雀。お前の見た魔物ってのはサンドワームの事か?」
召喚士「いえ、何ていうか……山のように巨大な、竜のような亀のような……」
魔道士「見た事もない魔物でした。あと、木が動いて……森全体が襲い掛かってくるみたいで」
盗賊「……ああ」
天才「めんどくせぇ。2週間でそこいらを一掃してぇな」
青年兵「西方司令部が来れば、なんとか戦力は整いますよ」
神官「西国も兵を投入は出来ますが、あまり人数ばかり増やしても仕方ありませんからね」
天才「ああ。今回は前と違い、大軍がいるわけじゃねーしな」
サモナー「とりあえず数日は牽制と調査、だね」
召喚士「……そのようですね」
- 385 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:06:39.16 ID:40LsjFIlo
…
神官「それでは細かな作戦は、本国の西方司令部が到着次第と致します」
天才「あと5日程度でいけるはずだ。それまでこっちは徹底的に下調べを進める」
青年兵「魔物の討伐も行いますか?」
天才「モチロンだ。ギリギリまで出来る限り叩き続けるぞ」
王子「もぐら叩きみたいだなぁ」
天才「ハーッハッハ! まさにそうだな」
召喚士「あの、俺らには何が出来ますか?」
天才「特遊と一緒に、周囲の行軍ルートの調査をメインでやってくれや」
盗賊「……了解した」
神官「では早速、明日から行動に移りましょう。必要な物など御座いましたらお申し付け下さい」
天才「おーし、気合い入れて行くぞ! 魔王への道は自分達で切り拓け!」
王子「おーっ!」
魔道士「今回も頑張りましょうね、召喚士さんっ!」
召喚士「はい、頑張りましょう!」
- 386 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/10/31(月) 18:19:23.87 ID:40LsjFIlo
ひとまずこれまでにて失礼致します
改めまして、ご支援&おめでとうレスありがとうございました!ノシ
- 389 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/10/31(月) 18:40:35.11 ID:QU5fmBAX0
1乙
いつそんなやつと交戦したっけ? (第十七部 13)
次へ 戻る 戻る 携 上へ