■戻る■ 下へ 戻る 携
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その40
957 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:24:16.20 ID:MgDgJ9Dzo
魔道士「召喚士さ――」

戦士「どけっ!!」 ダッ

大軍師「賢者殿っ!」

賢者「冗談じゃない……魔力が残ってないよ……ふぅ」

ジュニア「やるだけやれよ!! 諦めんなっ!! 死なせるわけにはいかねーだろ!!」

盗賊「戦士っ、薬を……」

戦士「後だ!! 蘇生が……先だ!!」 グッグッ

魔道士「…………」

戦士「くそっ、召喚士……くそっ、くそぉ!!」 グッグッ

魔道士「そ、そうだ……フェニックス……」 ヨロッ

同門「……死んだ者には……通じはしない」

盗賊「召喚士……っ、召喚士!! 目を開けてくれ!! なぁ!!」

マジシャン「ふ……っざけんなよ、こらああぁぁ!!」

師匠「お前は……お前だけは死んじゃならねぇんだよ……っ」

召喚士「…………」


958 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:24:43.01 ID:MgDgJ9Dzo
 フワァ……

戦士「……?」

――「ご安心下さい。私が治して差し上げますよ」

盗賊「――――っ!!」

ネクロマンサー「死んだ人間を生き返らせる事など、私にとっては造作もない事。ククッ」

剣士「貴……っ様ああぁぁぁぁ!!」

ネクロマンサー「まぁ何と言いますか。残された力もないと言うのに」

 ヒュバッ!! ドゴォ!!

剣士「ぐはぁっ!!」

戦士「ぐっがああぁぁ!!」 ドシャッ

ネクロマンサー「いきがるのはおよしなさい。もう何も残っていないのでしょう?」

盗賊「く……っ」

ネクロマンサー「力も魔力も、そして切り札さえもね。クククッ!!」 スッ

魔道士「――っ!!」

ネクロマンサー「召喚士、可哀想に」


959 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:25:15.85 ID:MgDgJ9Dzo
召喚士「…………」

戦士「召喚士に……触るんじゃねぇ!!」

ネクロマンサー「いきがるなと言っているでしょう?」 ビュオッ!!

戦士「がっはああぁぁ!!」 ゴシャッ!!

魔道士「う……うぅ……っ」

ネクロマンサー「貴方達の大切な仲間なんです。生き返らせてあげると言っているでしょう?」

魔道士「ううぅぅ……っ」

ネクロマンサー「ま、但し……理性は無くなっているかもしれませんけどね。ククッ!」

大軍師「何が……目的なのですっ」

ネクロマンサー「……」

青年兵「召喚士さんを蘇生して、魔族化して、何を企んでいる!?」

ネクロマンサー「……私はね、全てを手に入れるのです」

帝「……全……て?」

ネクロマンサー「そう、全てです。地上も地獄も、召喚獣も魔物も。そして人間も」

サモナー「……っ!?」


960 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:25:52.54 ID:MgDgJ9Dzo
ネクロマンサー「理解出来ますか? いや、出来るわけがないでしょうねぇ」

青年兵「サタンは召喚士さんが既に倒した。残念だったな!」

ネクロマンサー「……」

大軍師「貴方お1人で何が出来るというのです?」

ネクロマンサー「やはりその程度の理解か。まぁそうでしょうね」

王子「はっきりと言ったらどうだ」

ネクロマンサー「ククッ、そうですね。どうせこれで最後なのです。お教え致しましょうか」

盗賊「……っ」

ネクロマンサー「真実を!!」

名代「真実だと?」

ネクロマンサー「そう、真実です。召喚士の手に入れた真実」

格闘家「……」

ネクロマンサー「彼はサタンを倒し手に入れた。その恩恵とも言うべきものをね」

ジュニア「恩恵だぁ!?」

火の先生「全く……理解できんわい」


961 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:26:18.86 ID:MgDgJ9Dzo
ネクロマンサー「彼は全てを手に入れたのです。真実を! 真理を!」

戦士「だから、何だってんだよ……っ!!」

ネクロマンサー「それはアカシックレコード。真理の扉。万物の、世界の全て」

女隊員「アカシック……レコード……?」

男隊員「……知ってんのか?」

大軍師「いえ、初めて耳にします」

ネクロマンサー「アカシックレコードとは真理そのものなのです」

大軍師「心理とはつまり、神という事ですか?」

ネクロマンサー「流石にここまで話せば、多少は察しも宜しいようですねぇ」

ボス「神!? なんだそりゃあ……人が神にでもなるって言うのかよ!!」

ネクロマンサー「その通り!! アカシックレコードを開いた者は……神になるのですッ!!」

戦士「そうか……ようやく分かったよ。テメーの狙いが」

ネクロマンサー「魔術や召喚術だけではない。人体の構造からこの世界の形成まで……」

盗賊「……最低な奴だな、貴様は!!」

ネクロマンサー「その全てが手に入る! これを神と言わずして何と言うかッ!!」


962 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:27:18.34 ID:MgDgJ9Dzo
青年兵「貴様はその為に……多大な犠牲を出して……今日まで……」

西方司令「サタンを倒す策を逆手に取って、待ち続けていたってわけか」

白虎長「呆れちゃうくらい大したものね……っ」

ネクロマンサー「ようやくサタンを倒すべき刻が見えてきましたからねぇ」

青龍士官「我々は……貴様に利用されていたとでも言うのか……っ」

ネクロマンサー「色々とお手伝いはさせて頂きましたけれどね。ククッ」

弓使い「許せない……。自分の欲の為に、今まで酷い仕打ちをし続けてきたなんて」

剣士「貴様だけは絶対に、許せない……!!」 ザッ

ネクロマンサー「不用意に動かない事ですね。彼がどうなってもしりませんよ?」

南方司令「卑劣な。貴様に正義はないのかっ!!」

ネクロマンサー「とは言っても既に息絶えている身。どうでも良いですか」

戦士「よかねぇよ!! このクズヤローが!!」

ネクロマンサー「ムッ!?」

魔法剣士「召喚士を……返せぇ!!」

ネクロマンサー「――ッ!!」


963 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:27:48.14 ID:MgDgJ9Dzo
魔法剣士「魔法剣五行っ!! 聖!!」

 ガカアアアアァァァァ!! ズバッシュウウウウゥゥゥゥ!!

ネクロマンサー「まだ動ける奴がいたとは……ッ」 ズザッ

魔法剣士「かは……っ、はぁ……はぁ!!」 ザシャッ

戦士「盗賊っ! 召喚士を!」

盗賊「ああ!」

魔道士「……」

 ダッ!! タッタッタッタッタッ……

盗賊「魔道士……!?」

魔道士「召喚士さん……っ!」 タッタッタッ

召喚士「……」

魔道士「召喚士さん……ごめんねっ、ごめんね……っ」 ダキッ

召喚士「……」

魔道士「私が不甲斐ないから……こんな目に……遭っちゃってぇ……っ」

ネクロマンサー「……女、そこをどけ。召喚士をよこすのだ」 ザッ


964 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:29:01.18 ID:MgDgJ9Dzo
魔道士「痛かったよね……つらかったよねぇ……っ」 ギュウゥ

ネクロマンサー「召喚士の死体をよこせと言っているのだ!!」

魔道士「私……私……っ!!」

ネクロマンサー「どけと言っているッ!!」

魔道士「私……っ、ずっと傍にいるからぁ!! 召喚士さんの傍に……ずっと居るからぁ!!」

戦士「魔道士ぃ!! 後ろっ!!」

盗賊「くっ!!」

ネクロマンサー「召喚士を人形化し、全ての情報を引き出すのだ!!」

魔道士「私ぃ!! 召喚士さんを……召喚士さんを愛しています!!」

ネクロマンサー「人間や魔族など関係ない。0から新たな人類を生み出すのだ!」

戦士「魔道士いいぃぃ!!」

ネクロマンサー「私が思い描く理想郷をッ!! 楽園を今こそッ!!」

魔道士「嫌よっ! 死なせないっ! 私がっ! 絶対にいいぃぃ!!」 グッ

 スッ……

 姫のその唇が眠れる王子の唇に触れた時、奇跡は起こる。


965 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:54:40.79 ID:MgDgJ9Dzo
 パアアアアァァァァ……

ネクロマンサー「――ッ!?」

戦士「な……んだっ……?」

盗賊「魔道士……? 召喚士!?」

魔道士「…………」

召喚士「…………」

 その閉じた瞳から零れ落ちる涙を拭う傷ついた指先。

魔道士「…………?」

 そっと目を開くとそこにはいつもと変わらぬ笑顔が待っていた。

召喚士「……ありがとう……魔道士さん」

魔道士「――――――――っ!!」

ネクロマンサー「な……何イイィィィィ!?」

召喚士「魔道士さんの想い……伝わりました。ありがとう」

魔道士「召喚士さ……召喚士さああああぁぁぁぁん!!」 ギュウウゥゥゥゥ

召喚士「本当にありがとう……魔道士さん」


966 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:55:17.39 ID:MgDgJ9Dzo
魔道士「ひぐっ!! うあ……っ、召喚士……さ……っん!!」 ボロボロボロ

召喚士「……約束、破ってしまいましたね」

魔道士「……?」 ボロボロ

召喚士「戦いが終わったら、伝えたい事があるって言ったのに」

魔道士「……ひぐっ、うぐぅ……っ」

召喚士「魔道士さんに伝えたい事、先に言われてしまいました」

魔道士「召喚士……さん……っ」 フラッ

召喚士「!?」 ガシッ……ギュッ

魔道士「あ……れ? 何だか……身体……っが」

召喚士「おそらく魔力枯渇でしょう。ゆっくり休んでいて下さい」 スッ

魔道士「魔……力……?」

召喚士「俺に流れ込んできたこの魔力。とっても暖かい」

ネクロマンサー「ど、どういう事だッ!! 何がッ、何が起きたというのだッ!!」

盗賊「愛の力だな」

戦士「愛の力……そうかもな。奇跡が起きやがったぜチクショウ!」 ゴシゴシ


967 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:56:21.42 ID:MgDgJ9Dzo
ネクロマンサー「貴様……ッ、確かに死んだはずだ! 確かに……ッ」

召喚士「死んでなんかいないさ。死ぬもんか!」

ネクロマンサー「サタンを倒しアカシックレコードを開いたはずだッ!!」

召喚士「……」

ネクロマンサー「真理を得たものはそお代償に、命を失うはずなのに何故ッ!!」

召喚士「アカシックレコードなんて見てないよ」

ネクロマンサー「――――ッ!?」

召喚士「そうか。まさか代償に命を失うなんて。サタンめ、一言も言わなかったな」

ネクロマンサー「見ていない……? 見ていないだとォーッ!?」

召喚士「ああ。見てない」

ネクロマンサー「す、全てが手に入るのだぞッ!? それを……見て……それ……をッ」

召喚士「真実が全てなんかじゃない。人間はね、もっと強いんだ」

ネクロマンサー「誘惑などと言ったものではない。神への誘いを断った……のかッ」

召喚士「ネクロマンサー。貴様だけは、貴様だけはこの手で……けじめを付ける!!」 ザッ

ネクロマンサー「お……のれッ、おのれええええぇぇぇぇーッ!!」


968 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:57:00.51 ID:MgDgJ9Dzo
召喚士「貴様の野心もこれまでだな。さぁ、覚悟するがいい!」

ネクロマンサー「うおのれええぇぇぇぇーッ!!」 ザッ

盗賊「逃がすかっ!」

ジ゙ャララッ……ビュオオォォッ!!

ネクロマンサー「――!?」

盗賊「この鎖が結界石で出来ている事は、理解しているよな?」 ググッ

ネクロマンサー「ッ!!」

魔法剣士「魔法……剣……!!」 ビュオッ

 ザシュザシュザシュッ!! ドガガッ!!

魔法剣士「これでもう……完全に……動けまいっ」

ネクロマンサー「まさか……まさかこんな……」

魔道士「召喚士……さん……」

盗賊「やってやれ召喚士」

戦士「ブチかましてやれぇ!!」

師匠「召喚士」

召喚士「……師……匠っ」


969 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:57:45.04 ID:MgDgJ9Dzo
師匠「返して貰ったけどよ、俺にはもう使いこなせそうもねぇわ」

召喚士「……っ」

師匠「お前のクセが付いちまって、ちっとも言うこと効かねーよ。ガハハッ!」

召喚士「師匠ぉ……っ」

師匠「泣くなよ。まだ、終わりじゃねぇだろ?」 ガシッ

召喚士「……頭……撫でないで下さいよぉ……っ」

師匠「バーカ。お前はいくつになろうが、俺の息子でバカ弟子なんだよっ」

召喚士「……う……っぐ」

師匠「最高のな!」

し「師匠ぉ!!」

師匠「行ってこい! 最高の召喚を見せてくれ!」

召喚士「……はいっ!!」 グイッ

 ザッザッザッ

ネクロマンサー「やッ、やめろ……やめろォ!!」

サモナー「召喚士……くん……」


970 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 17:58:19.48 ID:MgDgJ9Dzo
召喚士「サモナーさん。もう少しの辛抱ですから。一緒に、一緒に帰りましょうね」

サモナー「……ありがとう……ありがとう」

召喚士「あなたから受け取った思いを、全てぶつけてきますから」

 ザッザッザッ

西方司令「しくじるんじゃねぇぞ」

南方司令「正義の力を思う存分、見せてやれ」

召喚士「はいっ!」

白虎長「何も出来ないけれど、思いは一緒だからね」

青龍士官「我らの分もお願いします、朱雀先生」

召喚士「ありがとうございます」 ザッザッ

朱雀嬢「朱雀先生……っ」

玄武娘「これで、終わりですの!」

白虎嬢「最後の最後の、本当の最後ですわねぇ〜」

美女「しっかりね!」

召喚士「はいっ」


971 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 18:00:21.83 ID:MgDgJ9Dzo
 ザッザッザッ

男隊員「頼むぜ。俺らの分もよ」

女隊員「気合いッスよ!」

格闘家「必ず、倒せます」

ボス「ああ。絶対にな!」

召喚士「ええ。決めてきます……絶対に」 ザッザッ

アマゾネス「朱雀先生……」

名代「天晴れでしたぞ、召喚士殿」

帝「冷や冷やさせおって、全く」

王子「お兄ちゃん……っ」

召喚士「すみません。でもこれで本当に、最後ですから」 ザッザッ

大軍師「ご苦労さまでした。まだ終わりではありませんが」

青年兵「ようやく……ですね」

召喚士「うん。青年兵くんの分もまとめてぶつけてくるから」

青年兵「本当は僕も仇を討ちたかったけれど……お願いします……っ!」


972 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 18:05:45.46 ID:MgDgJ9Dzo
 ザッザッザッ

ジュニア「召喚士、お前は本当に勇者だよ……ハッハ!」

賢者「流石に……驚いたよ……ふぅ」

召喚士「みんなのお陰ですよ。本当にありがとう」 ザッザッ

魔法剣士「……」

召喚士「魔法剣士さん。本当に感謝します」

魔法剣士「それはこちらの台詞だ。頼むぞ」

召喚士「……はい!」 ザッザッ

同門「……」

紅孩児「お前、とんでもねぇな」

召喚士「同門さん、紅孩児。ありがとう。行ってくるよ」

 ザッザッザッ

幼女「召喚士さん」

弓使い「私達も最後まで、付いてるからね!」

剣士「僕らの分まで全部、ぶつけてくれっ!!」


973 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 18:06:15.50 ID:MgDgJ9Dzo
召喚士「はいっ。もちろんそのつもりです!」 ザッザッ

水の先生「ここに居るみんなだけではない」

火の先生「地上で待つ皆も、応援しとるぞ!」

召喚士「はいっ!」 ザッザッザッ

バーテン「……全員、生き残ったな」

戦士父「お陰様でな」

召喚士「絶対に死なせないって、約束しましたから」

マジシャン「ったく、本当にすげー男だよお前さんはよ!! ハッハ!!」

召喚士「マジシャンさん……」

マジシャン「ありがとうな。魔剣士とプリーストを救ってくれて」

召喚士「……っ」 ザッザッ

ネクロマンサー「クソッ、クソッ、クソッ、クソッ! クソォ!! クソオオオオォォォォ!!」

 ザッザッザッザッザッ

盗賊「……」

召喚士「盗賊さん」


974 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 18:06:47.04 ID:MgDgJ9Dzo
盗賊「疲れた」

召喚士「疲れましたね」 ニコッ

盗賊「早く帰ろう。みんなが待ってる」

召喚士「ええ。そうしましょう」

 ザッザッザッザッザッ

戦士「……やったな」

召喚士「戦士……」

戦士「思えばここまで、長かったような……あっという間みてぇな……」

召喚士「そうだね」

戦士「とりあえずよ」

召喚士「ん?」

戦士「飲もうぜ! 早く帰って……1杯飲もうぜ!

召喚士「……うんっ!!」

 ザッザッザッザッザッ

召喚士「魔道士さん」 チラッ


975 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 18:07:14.70 ID:MgDgJ9Dzo
魔道士「召喚士さん……」

召喚士「魔道士さん、俺も……」

魔道士「……?」

召喚士「俺もっ!! 魔道士さんを愛していますっ!!」

魔道士「――――っ!!」

戦士「……こ、こんな大勢の中で……っ」

盗賊「……大胆な奴だな」

召喚士「召喚士は、魔道士さんを愛しています!!」

魔道士「……私もっ!! 召喚士さんを愛していますっ!! えへへっ!!」

召喚士「……ふーっ」

 ザッザッザッ……ピタッ

ネクロマンサー「…………ッ」

召喚士「さぁ、終わりにしよう」

ネクロマンサー「私は……不死だッ!! そう簡単に死んだりはしないイイィィィィ!!」

召喚士「うおおおおぉぉぉぉーっ!!」


976 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 18:07:50.28 ID:MgDgJ9Dzo
 キュイイイイィィィィン……ズゴゴゴゴゴゴゴゴ!!

ネクロマンサー「死んだりはッ、しないのだアアアアァァァァーッ!!」

召喚士「行けええぇぇぇぇーっ! コカトリス!! ユニコーン!! ワイバーン!!
     スキュラ!! ペガサス!! ハーピー!! グリフォン!! ワルキューレ!!
     フェンリル!! スフィンクス!! シービショップ!! 座敷童子!!
     シルフ!! サラマンダー!! ノーム!! ウンディーネ!!」

 シュイイイイィィィィン

召喚士「まだまだああぁぁぁぁ!! バハムート!! ベヒーモス!!」

 シュイイイイィィィィン

召喚士「それだけじゃないっ!! 夫人!! 大嶽丸!!」

 シュイイイイィィィィン

夫人「ちょっと……愛してるってどういう事ぉ!?」

大嶽丸「グハハッ、フラれたなお前!!」

召喚士「俺の魔力よ! 体内に眠る全ての魔力よっ!!」

ネクロマンサー「や……やめ……ッ、やめ――」

召喚士「全ての召喚獣よ!! 目の前の敵を……倒せええええぇぇぇぇ!!」


977 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 18:08:56.76 ID:MgDgJ9Dzo
スフィンクス「手加減しないよー!! だぶーるううぅぅぅぅ……ぱーんちっ!!」

ブリュンヒルデ「さぁ行きますわよっ、突撃ぃーっ!!」

コカトリス「最後は全召喚獣か」

召喚士「コカトリス」

コカトリス「集大成だな。お前の冒険の全てだ」

召喚士「うん」

コカトリス「これでお前と戦いを共にするのも最後であろうな」

召喚士「うん」

コカトリス「……それじゃあ見せてやるとするか」

召喚士「うん、見せてやろう。俺達の力を」

コカトリス「召喚士」

召喚士「……ん?」

コカトリス「感謝するぞ」 バッ

召喚士「……コカトリス。ありがとう」

ネクロマンサー「――――――――ッ!!」


978 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 18:10:13.56 ID:MgDgJ9Dzo
 ありとあらゆる召喚獣による一斉攻撃。威力は言わぬもがなである。

 ネクロマンサーという存在は数分の攻撃を浴びた後、その姿は跡形もなく消えた。

 生きているのか死んでいるのかさえも分からぬ程、塵1つすら無く消えた。

召喚士「…………」

 天に昇るように消えゆく召喚獣お見ながら、召喚士は笑っていた。

 胸が苦しくて辛くて、泣きそうなほど痛くて疲れ果てていた。

 それでも今までの苦労がようやく報われた、そんな思いが先にあった。

 消えゆく召喚獣の中に、みんなの笑顔もあった。

召喚士「ありがとう。そして……さよなら」

 誰に向けられたわけでもない。全ての人へ向けた感謝の言葉。

 途方もなく真っ暗で押しつぶされそうな闇の中から、光が見えた。

 隠れた影からゆっくりと顔を出すように、太陽の光が照らし始めた。

 それはスーパーノヴァを免れた証であり、サタンを倒した証であり、

 なによりも世界に平和が戻った、光が戻った証であった。

 長い戦いは今ここに、本当の終わりを告げた――――。


980 名前:NIPPERがお送りします(東京都) [sage] 投稿日:2012/08/12(日) 18:29:45.19 ID:vlHDKBTAo

相変わらず重要なところで誤字があって笑ってしまう


985 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/08/12(日) 19:23:06.97 ID:Nb1oGQllo
ザンドマン「...」


986 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/08/12(日) 20:18:07.96 ID:lAQ5nYdIO
クジャタも攻撃手段ないからしょうがなかったんだ…


987 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2012/08/12(日) 20:27:16.26 ID:1dxsTHUAO
あれ?マーマン召還フラグってどうなった?


988 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/08/12(日) 21:25:58.97 ID:DmS2QlWbo
マーマンさんは円環の理に導かれて逝ってしまったからな・・・>>1乙


991 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 22:19:34.45 ID:MgDgJ9Dzo
危ない油断してた…。次スレです!
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1344777440/

41スレ目でようやく終わり!最後の最後までお付き合いの程お願い致します!ノシ


997 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 23:27:47.92 ID:MgDgJ9Dzo
クジャタとかザントマンとか東方司令はテキトーに補完しておいてくだちい……


998 名前:NIPPERがお送りします(九州) [sage] 投稿日:2012/08/12(日) 23:50:42.78 ID:2JDf19pAO
よっしゃああああ!


999 名前:NIPPERがお送りします(長屋) [sage saga] 投稿日:2012/08/12(日) 23:57:42.04 ID:Ph9GOKr4o
>>1乙

さあ帰るぞおおおおおおおお


1000 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/08/12(日) 23:59:27.78 ID:4iXDVKW60
1000ならネクロマンサー復活



次へ 戻る 上へ 戻る 携