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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その18
- 867 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2010/08/21(土) 23:17:09.73 ID:VxYFbbgo
〜南方司令部〜
伝令「東の町南方に多数の魔物を確認!!」
魔道兵「交戦中の火の山より南西、魔物の群れを確認!」
南方兵「南の軍勢、真っ直ぐこちらへ向かっております!」
南方副司令「何が…どうなっているんだ!?」
南方兵「兵の展開を急がせろ!南に集結ーっ!」
伝令「東の町へのご伝言は…!?」
南方副司令「……っ!!」
バンッ!!
南方副司令「魔道兵及び衛兵も全て南へ回せっ!!」
南方兵「ははっ!」
南方副司令「西方へもっと兵を近づけろと要請しろ!!」
魔道兵「りょ…了解!!」
南方副司令「東の町へは……生きて戻れ、と伝えておけ!」
伝令「か…かしこまりましたっ!!」
- 868 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/21(土) 23:18:15.26 ID:VxYFbbgo
〜東の町〜
衛生兵「駄目です…!囲まれております!」
ボス「道は北…司令部への街道のみだ…」
ゴロツキ「て…撤退だ!」
番長「何を言うでゴワス!町の人々を見捨てるでゴワスか!?」
チンピラ「でもよぉ!あの数みろよ…!倒せるわけねーじゃんかよ!!」
親衛隊長「確かに…。ベリーデンジャーですね…」
ザッザッザ
南方弓長「…でも、国軍がここで逃げだすわけにはいかないわ」
ボス「……姉御の言う通りだ」
南方弓長「誰がアネゴよっ!……あ、それより…」
白虎嬢「……?」
南方弓長「青龍先生見なかった?どこにも見当たらないのよ……」
番長「さぁ…?見てないでゴワスが?」
南方弓長「そう…。この忙しい時に、何をしてるのかしら…全く」
- 869 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/21(土) 23:19:00.91 ID:VxYFbbgo
〜赤壁南の陣〜
南方参謀「無理よっ!こっちだってこれ以上援軍なんか出せないわよっ」
南方魔道長「……こいつはちとマズイな。赤壁まで後退しよう」
南方参謀「…そうね。ここでは双方の連絡が取り辛いわ……」
騎兵「伝令と僅かの兵を残し、赤壁まで退却します!」
南方参謀「手筈は任せるわっ。急いで頂戴っ!」
騎兵「はっ!」
南方魔道長「慌ただしくなってきたな……」
南方参謀「……」
南方参謀は炎の山を見上げ、ぽつりと呟く。
南方参謀「…大丈夫よね、みんな」
南方魔道長「…………」
ザザッ
騎兵「馬のご準備…整いました!」
南方参謀「ありがとう…。各員、赤壁まで退却っ!!」
- 870 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/21(土) 23:19:36.95 ID:VxYFbbgo
〜火焔山〜
羅刹女「今頃…てんやわんやしてるんじゃないのかい?うふふっ」
盗賊「…貴様」
戦士「よせ」
盗賊「……!?」
戦士「あっちはあっちで、みんないるんだ…。心配するな」
羅刹女「へぇ、随分冷静だねぇ。早く帰った方が良いんじゃないのかい?」
召喚士「冗談言え」
羅刹女「ふぅん…」
戦士(マズイ…。あの突風をここでやられたら……)
召喚士(うん…。今吹き飛ばされたら…タイムロスになる…)
戦士(どうする?ひと固まりになって…後に備えるか……)
召喚士(一か八かの賭けに出るか……)
羅刹女「仕方ないねぇ。強制的に帰って貰おうかねぇ…」
召喚士「ちょ、ちょっと待って下さい!」
- 871 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/21(土) 23:20:33.56 ID:VxYFbbgo
羅刹女「……?」
召喚士「み、みんなと…相談したいなぁ…って」
羅刹女「…はぁ?」
召喚士「流石に…一人一人では返答出来ませんから…ははっ」
魔道士「……?」
戦士「そうだな…時間はかけない。40秒でいいや」
羅刹女「……何か、企んでるね?」
召喚士「…まさか」
羅刹女「まぁいい。時間をやるよ…その代わり……」
召喚士「……」
羅刹女「コッチまで聞こえるよう、大きな声で喋るんだね!」
召喚士「……分かった」
羅刹女はニッコリと微笑むと、一歩後ろに下がり、召喚士へ顎で合図する。
ザッザッザッザッザ
魔道士「…召喚士さんっ」
- 872 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/21(土) 23:22:56.57 ID:VxYFbbgo
三人が召喚士の元に集まり円になる。
シュイィン
盗賊「!?」
魔道士「あっ!!」
戦士「……さぁ、どうする?」
羅刹女「声が小さいよ!」
召喚士「ここまで来て、帰るわけにはいかないなぁ」
戦士「そりゃあそうだ。でも相手も強いぞぉ」
召喚士「それでも、帰るわけにはいかないなぁ」
戦士「お前らは、どうするー?」
盗賊「…え?」
戦士「どうすんだよ?」
魔道士「…あ、か…帰りたく…ないです」
戦士「そうかー。分かったぁ」
羅刹女「……40秒経ったよ。さぁ、どうすんだい?」
- 873 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/21(土) 23:23:56.37 ID:VxYFbbgo
クルッ……ザッ
召喚士「……俺達は…帰るわけにはいかない!」
羅刹女「……ほぉ」
羅刹女は両手で芭蕉扇を握りしめ、大きく肩の横へと担ぐ。
召喚士「ちょ、ちょっと待って下さい!」
羅刹女「何だい…。往生際悪いねぇ」
召喚士「最後に一言だけ……」
羅刹女「……?」
召喚士「……目には目を、だよ」
召喚士が言葉を発した瞬間、横の魔道士から強風が巻き起こる。
羅刹女「!?」
魔道士「やあぁっ!!」
ドドオオォォンッ!!…ゴオウウゥゥッ!!
羅刹女「……っ!!」
召喚士「いっけぇ!!」
- 874 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/21(土) 23:24:45.80 ID:VxYFbbgo
ダダッ!!
一瞬の隙を突かれ、突風をモロに受ける羅刹女。
懸命に足を踏ん張り、両手を顔の前に構え何とかそれを耐える。
羅刹女「そんな程度でぇ…」
ブオッ!!
態勢を立て直し再び芭蕉扇を構える羅刹女。そこへ放たれる盗賊の飛び道具。
盗賊「…しっ!」
放たれたクナイは羅刹女の手元へ真っ直ぐ向かうが、羅刹女はそれをあっさりとかわす。
ヒュオッ!!
羅刹女「さぁ、終わりだよ!」
盗賊「はあぁ!!」
ジャララッ…ビュンッ!!
羅刹女「……!!」
ガシッ!!…ギュルギュルギュルッ!!
羅刹女「……ふん、こっちが本命かい」
- 875 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/08/21(土) 23:25:23.64 ID:Gvunuuco
羅刹女優しいな…
- 876 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/21(土) 23:51:23.18 ID:VxYFbbgo
右腕に巻きつけられた鎖を見つめ、羅刹女は苦笑する。
戦士「まだまだぁ!!」
間髪いれず羅刹女へ走り向かう戦士。そのまま両者は掴み合いとなり均衡を保つ。
羅刹女「……っ」
戦士「…ぐ……ぬぅ…!」
グググッ
戦士「!?」
羅刹女「勘違いしてないかい?…お前なんかより、よっぽど力はあるんだよぉ!」
グイッ!!
盗賊「!!」
ブンッ!!
羅刹女はその細い腕で、盗賊の鎖ともども戦士を投げ飛ばす。
召喚士「魔道士さんっ!!」
魔道士「は、はいっ!!」
召喚士の指示により魔道士は羅刹女の横を懸命に走り去る。
- 877 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/21(土) 23:54:07.72 ID:VxYFbbgo
盗賊「召喚士!」
召喚士「任せて下さい!大丈夫です!」
鎖を引き戻し走る盗賊が召喚士へ頷いて返し、魔道士の後を追う。
それと同時に召喚士は高く飛び、吹き飛ばされる戦士の手を懸命に掴む。
召喚士「くぅ…っ!!」
ブンッ!!…スタッ
戦士「召喚士!!」
戦士は羅刹女の背後に着地し、必死に叫ぶ。
シルフ「アンタ!早く逃げなさいよ!!」
召喚士「分かってますって!!」
盗賊「召喚士!」
ジャラッ!!…ビュオッ
盗賊「掴まれっ!!」
弧を描くように放たれた盗賊の鎖。召喚士は鎖に掴まり、懸命に真横へと飛んだ。
タンッ
- 878 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/21(土) 23:54:41.78 ID:VxYFbbgo
盗賊「くぅ…っ!!」
ダダッ
戦士「引けぇ!!」
魔道士「は、はいっ!!」
グイッ!!
羅刹女「逃がすかいっ!!」
盗賊、戦士魔道士の三人が召喚士の握る鎖を力ずくで一気に引っ張る。
四人は再び合流し、羅刹女は芭蕉扇を大きく振りかぶった。
羅刹女「もうチョコマカは出来ないねぇ…!」
ググッ…
羅刹女「終わりだよっ!」
召喚士「……」
羅刹女「……!!」
召喚士「……」
羅刹女「……く…っ」
- 879 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/22(日) 00:33:30.46 ID:eo77vpoo
召喚士「…どうした?撃たないのか?」
羅刹女「……これも…狙いかい」
戦士「その団扇ブン取れなかった時は…ヒヤッとしたけどな…」
羅刹女「そこまで考えて…。ふふっ……くそぉ!!」
召喚士「戦いは、二手三手先まで読んで…始めて活路を見いだせるものだよ」
シルフ「やったね!大成功っ!!」
羅刹女「まさか城を盾に取るとは…恐れいったよ」
戦士「この状態で撃てば…城ごと消し飛んじまうもんな…!」
戦士は背後にそびえる城を親指で指し、にやりと笑う。
羅刹女「しかし…いつの間にそこまで作戦を…。話す暇などなかったはず…」
召喚士「さっき貰った時ですよ」
羅刹女「……?」
魔道士「シルフさんから、全て作戦は聞きましたから!」
シルフ「エッヘン!!」
羅刹女「そ…うか!隠れて小型の召喚士獣を…!……やってくれるよ」
- 884 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 08:21:45.67 ID:0zedNMg0
ああやっぱりシルフちゃん小さいのね
人型である程度は身長あると思ってたわ
- 886 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 09:03:06.90 ID:1O6Zk9co
コカトリスも魔翌力の入れ方?で大きさ変わったし
シルフも変わるんじゃね?
- 887 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 11:45:20.45 ID:JkrppUAO
手のひらサイズのコカトリスやスフィンクスならほしいな
- 890 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 19:51:20.19 ID:jel5d9wo
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 コカトリス「ピヨ」
召喚士「行けっ!スフィンクス!!」 スフィンクス「にゃー」
- 891 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/22(日) 21:40:43.58 ID:eo77vpoo
ザッ
羅刹女「…それで、お終いかい?」
魔道士「……?」
羅刹女「これで勝ったつもりかい?って言ってんのさ!」
戦士「……」
羅刹女「詰めが甘いねぇ!おーっほっほっほっほ!」
召喚士「二手三手…」
羅刹女「…?」
召喚士「さっき…言ったよね。先を読んでこそって…」
羅刹女「……だから…何?」
召喚士は無言で羅刹女の背後を指差す。
羅刹女「……?」
クルッ
羅刹女「ひっ!!」
そこへ佇むは大きな両翼を広げ、嘴を開いた召喚獣の姿。
- 892 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/22(日) 21:41:22.48 ID:eo77vpoo
羅刹女「やめ…っ……」
召喚士「コカトリス!!」
コカトリス「がああぁぁ!!」
ゴオオォォォォッ!!
羅刹女「くああぁぁーっ!!」
シュウウゥゥ
羅刹徐「ク……ククッ…!!」
召喚士「残り僅かの魔力…。前進は無理でも…右腕の一本ぐらいなら…」
コカトリスの吐息により石化する羅刹女の右腕と芭蕉扇。
召喚士「これでもう…扇子は使えない!」
戦士「終わりだな…」
羅刹女「馬鹿な…っ!こんな…こんな事が…っ」
ザッ…チャキッ
盗賊「……」
羅刹女「……っ」
- 893 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/22(日) 21:42:02.71 ID:eo77vpoo
戦士「魔力も限界だろ?あとは俺に任しておけ」
召喚士「戦士…」
羅刹女「くぅ…っ!!」
戦士「さぁて……」
ザッ
盗賊「戦士っ!!」
戦士「!?」
羅刹女へ近づく戦士の真横から激しい岩の破片が飛び散る。
戦士「ぐっ…!」
ゴシャアアァァッ!!
大鬼「バハハアァーッ!!」
魔道士「あ…っ!」
羅刹女「……」
タッ
盗賊「待てっ!!」
- 894 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/22(日) 21:42:35.20 ID:eo77vpoo
タタタッ
羅刹女「助かったよ!」
大鬼「グオオオォォ!!」
盗賊「城に逃げるぞ!」
召喚士「こい…つっ!!」
魔道士「召喚士さん下がって…!」
キュイイィィ…
大鬼「……グゥ」
ドスッドスッドスッ…
魔道士「逃げ…た…?」
召喚士「戦士、大丈夫!?」
戦士「…ああ、不意討ち喰らっただけだ。問題ねぇ!」
盗賊「…どうする?」
召喚士「二匹とも城内へ退いたか……」
戦士「簡単な話じゃねーか」
- 895 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/22(日) 21:43:38.88 ID:eo77vpoo
盗賊「……ああ」
魔道士「…行きましょう!」
召喚士「ええ…行きましょうか!」
四人は火焔山の頂上に高くそびえる、その門をくぐった。
〜火焔山、城内〜
ジャリッ…
隊長「さーて…第一ラウンドだ」
男隊員「付加は俺が引き受ける。クソアマは風と土で防御力を極限まで上げろ」
女隊員「……了解ッス!」
隊長「……ふー」
牛魔王「……」
ドンッ!!
目にも止まらぬ早さで、一気に駆け抜ける隊長。同時にその右手で抜刀する。
男隊員「うおりゃあぁ!!」
女隊員「てやぁ!」
- 896 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 22:03:04.14 ID:ypG42Mgo
男隊員のイケメンLvが段々あがってきやがった・・・クソッ
- 899 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/22(日) 23:08:47.69 ID:eo77vpoo
タタンッ…フォンッ!!
軽快な音と同時に、両隊員の魔法が隊長へ到達する。
男隊員の魔法付加、女隊員の魔法補助。隊長の戦闘能力はそれで上限へと達す。
隊長「っらああぁぁぁぁ!!」
ドズンッ!!……ドッゴオオォォッ!!
女隊員「きゃあ…っ!!」
男隊員「…すっげ……威力っ!」
スタッ…シュウウゥゥ…
隊長「……ふー」
男隊員「やった…か…!?」
隊長「こいつは…お手上げだな」
女隊員「…!?」
シュウウゥゥ…
牛魔王「……ふはははっ、次はどうする?…ん?」
隊長「ガードもなしでほぼ無傷…。どうなってんだ…最近の魔物はよぉ」
- 900 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 23:11:13.38 ID:SeT1WcDO
隊長たち頼むから死なないでくれよぉ……
- 901 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/22(日) 23:30:38.73 ID:eo77vpoo
牛魔王「どうするのだ?…特になければ殺すが…?」
男隊員「隊長、一旦退がれ!」
隊長「……」
男隊員「わーったよ。んじゃ五行放つから…名誉の戦死を…」
隊長「……」
牛魔王「…何だ、何もないのか」
ズラッ
女隊員「とてつもなくデカイ剣ッスよ!?隊長、早く退……」
ビュオッ!!
その巨体には似つかわしくない程、高速の一閃。足元の隊長へと一瞬にして振り降ろされる。
隊長「!!」
天才「うおらあぁ!!
ババッ!!……ドッゴオオォォッン!!
牛魔王「……それで?」
天才「はは…っ、不意討ちも関係なしってか!半端ねぇな…!」
- 902 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/22(日) 23:36:44.37 ID:eo77vpoo
タッタッタ…
南方司令「……うおっ!」
牛魔王の巨大な剣を受け止め、血だらけの隊長を見て、南方司令は驚きの声をあげる。
青年兵「……何と言う巨大な魔物…っ!」
隊長「下……がれ、コイツは……」
天才「…そこの。さっさとこれ救出しろい」
女隊員「は、はいッス…!」
タタッ…ガシィ
女隊員「隊長!大丈夫ッスか!?」
男隊員「何やってんだ!アンタは…!!」
隊長「今の…で、確認出来た……」
男隊員「…あ!?」
隊長「闇雲に…攻めて…も、駄目だ」
女隊員「……っ」
隊長「攻撃の瞬間に…僅かだが、隙が出来る…。そこを……」
- 904 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/22(日) 23:42:31.55 ID:eo77vpoo
ザッザッザ
天才「さーて、お次は俺様だ」
ザッ
南方司令「手負いの状態で無茶を…」
天才「……ちっ」
牛魔王「どれ、来るがいい」
天才「……余裕コキやがって…!」
ザッ
天才「三行ブチ込む。耐えろよ」
南方司令「……おうっ!」
青年兵「…ワイバーンで牽制します」
南方司令「はああぁぁぁぁ…っ!!」
ゴゴゴゴゴゴ…
牛魔王「ほぉ…」
南方司令「いくぞ…っ!!」
- 905 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/22(日) 23:56:18.79 ID:eo77vpoo
ドンッ!!
両腕を身体の横へ大きく広げ、牛魔王へと駆ける南方司令。
そこへ天才の放つ火、風、土…三行の魔法が両拳へと付加を始めた。
青年兵「ワイバーン!…頭部だ!」
ワイバーン「はぁ!!」
牛魔王「……蝿が」
振り払おうと伸ばす牛魔王の手を、うまく掻い潜り囮になるワイバーン。
南方司令「うおおぉぉぉぉ!!」
牛魔王「……ふん」
バッキイイィィッ!!…ドグシャアアァァッ!!
南方司令の両拳と、牛魔王の左拳が激しくぶつかり合う。
南方司令「……」
牛魔王「…見事だな」
牛魔王の左腕が、激しい炎の風により煙を吐き出す。
それと同時に南方司令の両腕から、おびただしい量の血が噴き出した。
- 906 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/08/23(月) 00:07:41.70 ID:Mbgd4yIo
こんばんは!夜はようやく涼しくなって参りましたね!
お陰で体調もほぼバッチリ!ご迷惑をお掛け致しました!
〜久々のオマケ〜
森の中で眼鏡を拾った戦士父。小さな村へと辿り着く。
村人「…怪我人かえ?」
戦士父「ああ、すまないが…少し置いて貰えんか?」
村人「……なーんもない。寝る所くれぇしか用意出来ねぇが?」
戦士父「構わん。薬草や応急処置程度の物ならある」
村人「…こっちだで」
テクテクテクテク…
村人「ここを使いんさい」
戦士父「すまんな。頼む」
村人「……?」
戦士父「道中拾っただけだ。これ以上の面倒は見れぬ」
村人「ちょっと…困るだで……」
戦士父「ワーカーでも呼ぶがいいさ。こちらからも依頼しておく」
〜続く?〜
- 910 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/08/23(月) 07:04:20.62 ID:I/luuLso
__________
/__) )_\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
//< ● ●>.\\< どうするのだ?
\\ / l // │…特になければ[ピーーー]が…?
 ̄/ ヽ( o o)  ̄ \_________
 ̄ ̄ ̄\ /⌒ `\
\ l_ r /`> )
 ̄ ̄ ̄ ̄ }(_)━━━━━(__/━━
/. | /\ \
____/ | / ) )
ヒl ( \
\二)
- 911 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/23(月) 17:42:26.90 ID:JYlnCCco
ブシュウウゥゥッ
南方司令「……ぐあ…っ!」
ガクンッ
牛魔王「…このまま潰してやろう」
牛魔王は左掌を開くと、南方司令へ向けてそのまま押し潰す。
ドグシャアアァァッ!!
鈍い音と共に飛び散る破片と血飛沫。それは南方司令の死を表していた…。
誰もがそう思った瞬間、地面と掌の間を滑るように飛び込むワイバーン。
南方司令「!?」
ワイバーンは背に南方司令を背負い、間一髪救出を完遂していた。
青年兵「間に合った……」
牛魔王「……」
牛魔王は地面のみを押し潰した左手を、ゆっくりと引き上げる。
天才「…三行でも駄目。こりゃあいよいよ…かな」
南方司令「…くっ…はぁ……はぁ」
- 912 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/08/23(月) 17:43:18.85 ID:JYlnCCco
ヨロッ…
隊長「もうちょっとだ…。もうちょっと……」
天才「…あ?」
隊長「アイツらが…来れば、四人で一行ずつ…ぶっ放せる」
南方司令「……」
隊長「攻撃の瞬間を狙えば…いける…っ!」
天才「アイツら…ねぇ」
男隊員「その前に…っ、現状を何とかしろぉ!」
男隊員は牛魔王の振り回す巨大な剣を避けながら懸命に叫ぶ。
牛魔王「フハハッ、これは面白い余興よ。さぁ…逃げろ逃げろ」
ブンッ…ドゴォ!!…ズガァッ!!…ドゴォッ!!
女隊員「ちょお…ぉ!」
男隊員「どうすんだよこれ!」
隊長「今考える……待……」
南方司令「…来た…っ!」
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