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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その11
855 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:00:40.56 ID:dbpvbk6o


ハヌマーン「…成程。事情は分かった」

魔道士「…お願い出来ますでしょうか?」

盗賊「……」

オーク「…うぅ…っ」

ハヌマーンはジっとオークの顔を見つめる。

魔道士「あ、あの……」

ハヌマーン「以前も申したが、我らは人間との共存を望んでいる」

盗賊「……」

ハヌマーン「その人間が救ってくれた同士達…」

オーク「は、はいです…!」

ハヌマーン「ましてや友人であるお主等の頼み、断れようか」

魔道士「…ハヌマーンさんっ!!」

魔道士は満面の笑みでハヌマーンへ抱きつく。

ハヌマーン「こ、これっ!離さぬかっ!!」


856 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:00:48.75 ID:dbpvbk6o


ハヌマーン「それでは参ろうか」

魔道士「ど、どこへですか…?」

ハヌマーンは渓谷を指差す。

ゴブリン「ムリムリムリ!降りれないよ!」

魔道士「そうですよ!こんな所降りられるのは盗賊さんくらいしか…」

盗賊「…だな」

ハヌマーン「降りるなどとは一言も言っておらぬ」

魔道士「へっ!?」

ザッザッザ…

ハヌマーンは深い崖めがけ、ゆっくりと進んでいく。

オーク「ちょっとぉ!危ない!!」

ザッザ…スウゥッ……

魔道士「!?」

盗賊「…き、消えた!?」


857 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:00:56.41 ID:dbpvbk6o
ハヌマーン「消えたのではない。見えぬのだ」

オーク「姿が見えないのに…!?」

ゴブリン「声が聞こえるぞー?」

……スウッ…ザッザッザ

ゴブリン「あ、出た」

盗賊「…これは…つまり…?」

ハヌマーン「我らが根城への入り口は…深い霧に包まれておる」

魔道士「霧…!?」

ハヌマーン「左様。密度の濃い霧に背景が写りこみ…」

盗賊「…!あたかも道がないような…錯覚をおこす!」

ハヌマーン「左様」

オーク「す…すげぇです!」

盗賊「……なるほどな」

テクテクテク…

ハヌマーン「ただし、気を付けよ」


858 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:01:04.51 ID:dbpvbk6o
盗賊「…?」

ハヌマーン「私の背後を決して離れるように…」

魔道士「…えっ?」

テクテクテク…

ハヌマーン「まもなく霧が晴れる…」

盗賊「!!」

魔道士「ひゃあぁっ!!」

一同の足元に、か細いわずかな岩の道と、漆黒の谷底が浮かび上がる。

ハヌマーン「道幅はこれしかない。決して足を踏み外さぬようにな」

盗賊「…オーク!!…恐れず進……」

オーク「へい。頑張るです!」

盗賊「…あれ…?」

魔道士「うわぁ…高いですねぇ!落ちたらどうしよう…」

ゴブリン「怖いけど怖くない。大丈夫!」

盗賊「……」


859 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:01:15.69 ID:dbpvbk6o
魔道士「あれ…?どうしました盗賊さん?」

盗賊「…ん…いや」

ハヌマーン「…無駄な心配だったようだな」

盗賊「…ふふっ、そうだな」

オーク「……?」

一同はか細い岩の橋を渡り、反対側へと渡りきる。

テクテクテク…

ハヌマーン「…もう間もなくだ」

ゴブリン「おー!!」

魔道士「こちら側は賑やかですね。至る所から鳴き声が…」

盗賊「…鳴き声というよりも、…魔物の雄叫びというか」

オーク「うん。すげぇ沢山の魔物がいますです!」

ハヌマーン「幾多の種族がいるが、皆…魔王の元を離れた者達よ」

盗賊「…なるほど」

ハヌマーン「さぁ、見えてきたぞ」


860 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:01:23.56 ID:dbpvbk6o
ザッザッザ…

盗賊「…!?」

オーク「…う…おぉ!!」

ゴブリン「すげー!!」

魔道士「これって…お城ですか!?」

ハヌマーン「…猿王スグリーヴァ様の居城だ」

盗賊「…猿王」

ハヌマーン「左様。我が主であられる方だ」

オーク「おぉ…!」

ゴブリン「しっかしでけーなー!」

ハヌマーン「ここから見渡す限りの平地は我らが根城としている」

盗賊「……」

魔道士「こんなに広い…土地を?」

ハヌマーン「人間が踏み入らぬ土地でな…。食料も容易い」

オーク「ほえぇー…!!」

ハヌマーン「では、参ろうか」

ハヌマーンは石で出来た巨大な城へと進んでいく。


861 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:01:30.99 ID:dbpvbk6o
〜分かれ道〜

剣士「……」

召喚士「……と、いうところですかね」

剣士「…しかし彼はどうかな…?」

召喚士「腕は確かですし、それに……」

パカラッパカラッパカラッ…ドドォ…

召喚士「…!?」

剣士「…軍勢!?一体どこの…」

パッカパッカパッカ…

弓将軍「そこで何をしている…?」

召喚士「…!?」

弓将軍「異国の者だな?このようなところで何をしている?」

剣士「……貴方は?」

弓将軍「……ほう、先になを名乗れと…?」

召喚士「……」


862 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:01:42.87 ID:dbpvbk6o
弓将軍「弓将軍と申す。この先…北の街の司令官だ」

召喚士「北!?」

弓将軍「さぁ答えよ。そなたらは何者であるか?」

弓将軍は腰に佩いた剣を抜き、二人へ突きつける。

召喚士「お…俺達は……」

剣士「…西の街に雇われたワーカーだ!」

召喚士「!?」

弓将軍「…ほう?」

剣士「西の街は後日、東の街との戦闘を企んでいる」

召喚士「剣士さん!?」

剣士は目配せし、召喚士を制する。

弓将軍「……それで?」

剣士「そこで我らワーカーが募った。その数およそ300!」

弓隊「300!?かなりの数だぞ!!」

馬上で弓を手に持つ弓隊が一斉にどよめき立つ。


863 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:01:54.30 ID:dbpvbk6o
弓隊「バカな…!?斥候からそんな報告は…!」

弓将軍「…それで」

剣士「弓将軍殿は東の事をどれ程ご存知か?」

弓将軍「貴様らよりは把握しておるつもりだが?」

召喚士「魔物と手を組んでいる事も…?」

弓将軍「………当然よ」

剣士「我らの目的はその魔物を撃破する事」

弓将軍「…!!」

召喚士「そこでお願いがございます!」

弓将軍「……なんだ」

剣士「我らが東の魔物を叩く間、北は動かないで頂きたい!」

弓隊「貴様らにどのような権限があり、そのような事をっ!!」

弓将軍「まぁ待て…」

弓隊「しかし…!!」

弓将軍「……魔物を討てるのか?」


864 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:02:00.71 ID:dbpvbk6o
召喚士「……討ちます!!」

弓将軍は召喚士の目を鋭く見つめる。

弓将軍「……帰還するぞ」

弓隊「宜しいので?」

弓将軍「優男二人で何も出来まい…」

剣士「……」

弓将軍「白馬騎士に宜しくな」

パッカパッカ…

召喚士「あ、あのっ!!」

弓将軍「…?」

召喚士「貴方は…なぜ戦うんです?」

弓将軍「…意味がよく分からないな」

召喚士「だって…!同じ国の人間同士ですよ!?」

弓将軍「お前は戦わんのか?」

召喚士「え…!?」


865 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:02:09.32 ID:dbpvbk6o
弓将軍「幼き頃より面倒をみさせて頂いておる次男様…」

剣士「……」

弓将軍「そのお命が危険に晒されている…」

召喚士「しかし…」

弓将軍「更に次男様が実権を握られれば、私は丞相だ」

剣士「…非情だな」

弓将軍「夢も野心も持てぬ人間なぞ、死んだも同然よ」

召喚士「…く…っ!!」

弓将軍「間違っているのなら…反論するがいいさ」

召喚士「しかし…人間同士が争うなんて…」

弓将軍「人と魔物が争うのはいいのに…か?」

召喚士「……それは」

弓将軍「貴様等も流浪を重ねてきたのであろう?」

召喚士「……」

弓将軍「そこでは見えなかったか?人間の悪が…」


866 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 17:05:28.76 ID:dbpvbk6o
召喚士「………」

弓将軍「……若いな」

召喚士「!?」

弓将軍「ではまたいずれ…戦場で!」

パカラッパカラッパカラッ…

弓将軍と弓隊の軍勢は、北の街へと引き上げていく。

剣士「……召喚士くん」

召喚士「……」

剣士「行こうか…」

召喚士「…ありがとうございます」

剣士「…ん?」

召喚士「剣士さんの機転で助かりました…!」

剣士「召喚士くんの弱点だからねぇ」

召喚士「…え?」

剣士「バカ正直なところさ…!ふふっ…はははっ」


867 :GEPPERがお送りします [] :2010/02/15(月) 17:16:18.58 ID:ijtM8oAO
策士なのに正直は、確かに弱点かも…


868 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 18:08:12.72 ID:dbpvbk6o
〜東の街、宮廷〜

戦士「うおりゃああぁっ!!」

ガインッ!!…キイィンッ!!

騎都尉「踏み込みが甘いっ!もっと前にだ!」

戦士「うりゃあっ!!」

騎都尉「ふんっ!!」

チュイィンッ!!…キイィンッ!!…スタッ

戦士「はぁっ…はぁ…はぁ…っ」

騎都尉「…もう終わりにするか?」

騎都尉は戟を肩に担ぎ、首を回す。

戦士(あんだけ暴れて息一つ切らしてねぇ…!!)

騎都尉「…ふはは!俺が疲れていないのが不思議そうだな?」

戦士「!?」

騎都尉「そうだな…。まずはそこから鍛えてやるとするか…」

戦士「……」


869 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/02/15(月) 18:33:47.00 ID:dbpvbk6o
では一旦抜けますー!ノシ
ご支援感謝です!また後ほど!


871 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/15(月) 18:46:33.38 ID:sUJ2e4k0
乙!!
戦士は体力作りかな?


882 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 23:38:19.17 ID:TkWITKko


騎都尉「いいか?お前は今、おれがとてつもなく強いと感じている」

戦士「……」

騎都尉「正直になれ。俺はお前を鍛えてやろうってんだ」

戦士「……ああ」

戦士はぶっきらぼうに返答する。

騎都尉「なぜそう感じるのか、それはお前が弱いからだ」

戦士「…分かってるよ…んな事ぁ」

騎都尉「そうじゃない。気持ちの問題だ」

戦士「はぁ…?」

騎都尉よく考えろ。お前は世界中を旅してきたのだろう…?」

戦士「……」

騎都尉「とんでもない奴らが数多といたはずだ…」

戦士「…まぁ…な」

騎都尉「お前は手も足も出なかったのか?」


883 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 23:38:36.19 ID:TkWITKko
戦士「確かに…。おかしな話だな…?」

騎都尉は不敵に笑みをみせる。

騎都尉「お前は気持ちで最初から負けてんだよ」

戦士「気持ちで…負けている?」

騎都尉「そう。俺と対峙した瞬間に勝負が着いてるってこった」

戦士「……」

騎都尉「俺の威圧に縮こまってんだよ」

戦士「!!そんな事は……」

騎都尉「ある」

戦士「!!」

騎都尉「事実、お前は普段の動きはおろか…」

戦士「……っ」

騎都尉「呼吸すら正常ではないはずだ…!」

戦士「……くっ!」

騎都尉「それが威圧。武術は技量だけが全てではない」


884 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 23:38:48.55 ID:TkWITKko
戦士「……!!」

騎都尉「いいか?よく見ておけ…!」

騎都尉は戟を両手で握り、前方に構える。

ドンッ!!…ゴゴゴゴゴゴゴ……

戦士「……くぅ…っ!!」

騎都尉「どうだ…感じるか?これが俺の威圧だ…!」

戦士(ダメだ…!気持ちで既に負けると感じてしまう…!)

騎都尉「踏みとどまり己自身も気を保て!!」

戦士「ちぃ!!」

戦士は仰け反る身体を起こし、十字槍を両手で握る。

騎都尉「さぁ…!俺を殺すつもりで威圧してみせろっ!!」

戦士「……う…おぉ…!!」

騎都尉「どうした?立っているのがやっとか…?」

戦士「…ぐ……うぅ…っ!!」

騎都尉「……」


885 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 23:39:00.35 ID:TkWITKko
スゥッ…

戦士「!?…はぁっ…はぁ!はぁっ!!」

騎都尉「……なるほどな」

戦士「はぁ…っ…はぁ…!?」

騎都尉「…槍の稽古を再開しよう」

戦士「…?威圧は…いいのか?」

騎都尉「ああ。お前には無理だ」

戦士「…無理…?」

騎都尉「今のお前には無理だ、と言っているのだ」

戦士「……」

騎都尉「さぁ…日が暮れるぞ?さっさと立て!」

戦士「……ああ」

騎都尉「よし、…来い!」

戦士は立ち上がり、ゆっくりと槍を構える。

戦士「……りゃあ!!」


886 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 23:39:06.79 ID:TkWITKko
〜西の街、厩舎〜

パッカパッカパッカ……

衛兵「お帰りなさいませ」

剣士「…お願いします」

二人は下馬し、馬を厩舎に預ける。

テクテクテク…

召喚士「でも…剣士さんがいて助かりました!」

剣士「ん…?」

召喚士「やはり」機転が利くというか…視野が広いというか…」

剣士「はははっ!臆病なだけさ。それに…」

召喚士「……?」

剣士「言ったろ?僕は僕のやれる事で手伝うって…!」

召喚士「……なるほど!!」

剣士「さぁ、部屋で細かな作戦の立案だ…!」

召喚士「はいっ!!」


887 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 23:39:14.23 ID:TkWITKko
〜南方、スグリーヴァの城〜

魔道士「でも本当…中も広いですねぇー!」

盗賊「…ああ」

オーク「こんな所に…住めるんですか?」

ザッザッザ…

ハヌマーン「もうまもなくスグリーヴァ様がお見えになられる」

魔道士「はい」

ハヌマーン「もうしばし待たれよ…」

盗賊「…うん」

ハヌマーンは玉座の数段脇にある椅子へ腰掛ける。

ゴブリン「……」

オーク「どんな方なんですかね?」

魔道士「偉い魔物さんなんですよねぇ…」

猿兵「スグリーヴァ様!お見えになられました!」

ハヌマーン「……」


888 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/15(月) 23:39:24.35 ID:TkWITKko
ハヌマーンは椅子から立ち、片膝をついて頭を下げる。

一同もそれを見習い同様に頭を下げる。

ドズン…ドズン…ドズン…ドズン…

スグリーヴァ「……」

ハヌマーン「皆様、面を上げられよ」

一同は姿勢を正し、玉座を見る。

盗賊「…!!」

魔道士「…スグリーヴァ…様?」

オーク「大きな方です…!!」

玉座には威風堂々とした、大きな猿の魔物が腰掛けている。

スグリーヴァ「軍師ハヌマーンよ…」

ハヌマーン「ははっ!!」

スグリーヴァ「此方が人間のお客人と同士であるな…?」

ハヌマーン「いかにも…」

スグリーヴァ「……ふむ。某はスグリーヴァ。猿王を名乗らせて頂いておる」


889 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/16(火) 00:00:41.56 ID:OeLnoYAO
なにこれほんの少しの台詞で下手な人間より素敵そうな立派な王に見える




890 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/16(火) 00:02:48.49 ID:QsQjxtko
こんばんはー!少しだけ更新ですーすいません…
うへぇ…もう900か…ちんたらですいません…orz
それでは、おやすみなさい!ノシ

〜オマケ〜

東一局、一本場

スケル「おっとぉ…!ドラがオタ風とはな!!」

召喚士(くそ…っ!これではまた早い手が…!!)

5巡目、スケルは上家の二萬をチー。

召喚士(!?……入ってるのか?)

更に7巡目、上家の三索をポン。

召喚士(2フーロ!!テンパイか!?)

スケル「へへへ…っ!」

リザード「おっとぉ…!リーチ」

タンッ!!

召喚士「!?」

戦士「おやおや…!」

ゴルリン「外野ぁ…。口出すんじゃねよ…!」

戦士「おぉーっと…悪りぃ悪りぃ」

召喚士(七筒を手出しでリーチ…。筒子は親にも通しやすいな…!)

タンッ!!

スケル「あん…?その一筒、ロンだ!!」

パタパタパタァ…

召喚士「!!」

スケル「東ドラ3…まーたか!12000は12300だ!!」

召喚士「……!!」

召喚士、痛恨の親満2連続振り込み…!残りわずか700点!

〜行け、一索(コカトリス)!!続く〜


895 :GEPPERがお送りします [] :2010/02/16(火) 08:37:55.08 ID:hcvLnE20
東京タワーに行くと(ryってレイアースかよw


896 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/02/16(火) 11:42:23.04 ID:UflusYDO
召喚士と剣士は話が合いそうだな
平和な世界なら仲の良い友達同士になってそうで
見ていてなんか微笑ましいww


911 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/17(水) 17:52:13.98 ID:/fSp3QYo
おぉ、復活してる!?こんにちはー!ノシ
今月も落ちてた感じですかね?↓続き


912 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/17(水) 17:52:31.89 ID:/fSp3QYo
魔道士「は、始めまして!魔道士と申しますっ」

盗賊「…盗賊…と申します」

スグリーヴァ「ふむ。先の戦いでは大変世話になったな…」

魔道士「いえいえっ!こちらこそ…!」

スグリーヴァ「ラクシャーサはおろか…羅刹まで片付けてくれたそうだな」

盗賊「…私達だけの…力ではないです」

スグリーヴァ「いや…我が動けぬ故、手間を掛ける。礼を言うぞ」

ハヌマーン「彼らとあと二人…、更には南方の軍人にも力添え頂き…」

魔道士「ハヌマーンさんもですよ!!」

ハヌマーン「いやっ…私は…」

盗賊「…あなたには…助けられた。感謝している」

魔道士「そうですよー!一緒に戦った仲間ですっ!」

ハヌマーン「……」

魔道士「だからお礼なんて必要ないですよ!」

ハヌマーン「…む…ぅ」


913 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/17(水) 17:52:42.12 ID:/fSp3QYo
スグリーヴァ「がーっはっはっは!そうであったな!」

魔道士「はいっ!エヘヘ!」

ハヌマーン「王。本題に入りますが…」

スグリーヴァ「うむ。左様であったな…」

ハヌマーン「オーク殿、ゴブリンの皆様、前方へ」

オーク「へ…へい!」

テクテクテク…ゾロゾロ…

スグリーヴァ「…主らはなぜ魔王の下を離れて…?」

ゴブリン「俺達のボスは北関で死んだ。だから何も出来ない」

スグリーヴァ「……」

ゴブリン「そう。それに戦いとかやだ!楽しく暮らしたい」

スグリーヴァ「なるほどな…」

ハヌマーン「お主は…?」

オーク「オ、オラは…人間とか魔物とか…関係ねぇです」

盗賊「……」


914 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/02/17(水) 17:52:48.13 ID:/fSp3QYo

オーク「みんなが血を流して戦うのはオカシイです…!」
スグリーヴァ「……まさにそうだな」

オーク「だから……」

スグリーヴァ「逃げるか?」

オーク「逃げたかったです…。でも今は違うです」

ハヌマーン「……」

オーク「皆さんに会って、勇気を貰ったです!」

スグリーヴァ「…ふむ」

オーク「どっちも戦うのはよくないです。でもそれは魔王様が原因です」

魔道士「魔王……」

オーク「だから、みんなで魔王様をやっつけるです!!」

スグリーヴァ「……ハヌマーンよ」

ハヌマーン「ははっ」

スグリーヴァ「…頼もしい味方が増えたようだな。がーっはっはっは!!」

ハヌマーン「……如何にも。ふふふっ…ははっ!」



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