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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その20
898 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/24(日) 23:37:06.64 ID:ExGij1ko
〜国軍本部〜

隊長「……」

カツカツカツ

秘書官「…司令なら不在ですよ」

隊長「何?…こんな時に…」

秘書官「何でも顔見知りのワーカーに会いに行くとか…」

隊長「…そうか」

クルッ…カツカツカツ

隊長「…おっ」

男隊員「…特に動きナシ」

隊長「…それでいい。下手に動かれると厄介だ」

男隊員「んで、どーしますかね?」

隊長「…司令も事を進めてるようだし、しばし静観といくかね」

タッタッタッタッタ

女隊員「隊長ーっ!」


899 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/24(日) 23:37:32.91 ID:ExGij1ko
隊長「……?」

女隊員「お客さんス!すぐに正門まで…!」

隊長「客…?まさか…っ!」

タッタッタッタッタ

男隊員「…う…お!」

隊長「……来て頂けましたか!」

戦士父「……」

戦士父は手にした情報屋経由の手紙を見せる。

戦士父「事情は把握した」

隊長「すんません。お手間をかけます」

戦士父「なに…不肖の息子がしでかした事だ。親が動かんでどうする」

隊長「……」

ガラガラガラッ…ドドォ

女隊員「馬車…?」

ガチャッ…ザッザッザ


900 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/24(日) 23:37:36.95 ID:tYWpLkDO
本物の戦士だったらな


901 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/24(日) 23:37:59.18 ID:ExGij1ko
大軍師「おや、皆様お揃いでしたか」

隊長「大軍師殿か。そちらは……なっ!?」

戦士父「…お…前!」

ザッザッザ

バーテン「……はぁ」

隊長「初代…隊長!!」

バーテン「いいか?俺はあくまで間接的に手を貸すだけだからな」

戦士父「まさかお前まで出張ってくるとはな…」

バーテン「仕方ねぇだろ。事が事だ」

隊長「そうか!大軍師殿の言っていたもう一人というのは…このお方か!」

大軍師「はい。一番槍殿からもお願い頂けますか?」

戦士父「ああ。是非…力を貸してくれ」

バーテン「何度も言わせるな。間接的にだ。もう戦えるものは持ち合わせてねぇよ」

戦士父「それで構わんさ。メインは俺が引き受ける」

隊長「あとは司令の連れてくるワーカーか…」


902 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/24(日) 23:39:31.68 ID:ExGij1ko
大軍師「では病院へ向かいましょうか」

男隊員「司令を待たなくていいのか?」

大軍師「ワーカーは格闘家が案内しているはずです」

女隊員「……見ないと思ったら」

大軍師「司令は直接関わりませんし、指揮は私に一任されてますからね」

隊長「なるほどな…。そんじゃあ行くとするか」

一同は国軍本部を後にし、再び病院の手術室へと足を進める。

〜病院〜

カツカツカツ…

女隊員「明かりがついてるッスね」

大軍師「やはり既にお越しになられているようですね」

ザッ……カチャッ

格闘家「…これで全員集合ですね」

隊長「ワーカーってのは…っ!?」

戦士父「……お前か」


903 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/24(日) 23:42:05.32 ID:ExGij1ko
ザッ

天才「…ほぉ、懐かしい顔ぶれが揃ってんじゃねーか」

バーテン「…お前さん、まだ現役だったのか」

天才「はーっはっは!お言葉だな。アンタこそシケたツラしてまだ生きてたのかい」

バーテン「……けっ」

格闘家「しかし、まさか師匠が手を貸して頂けるとは思いませんでした」

天才「俺だってやりたかねーけど、お偉いさんには逆らえねーよ…はぁ」

大軍師「さて、これで侵入メンバーのお三方が揃ったわけですね」

バーテン「だから、俺は間接的にだな…」

戦士父「では概要を頼む」

男隊員「いよいよか…」

女隊員「いよいよッスね」

戦士父「……」

天才「おーし、そんじゃ始めてくれや!」

大軍師「それでは、戦士殿奪還作戦の詳細を説明致します」


904 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/24(日) 23:47:55.26 ID:QeKVf9.o
て、天才は幾つなんだ…


905 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 23:54:52.15 ID:kvPaeMDO
なにやら熱い展開に


906 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/24(日) 23:55:49.49 ID:Wbmk//.o
若くて凄腕だから天才かと思ったら老兵だったでござるの巻


907 名前:GEPPERがお送りします [saga sage] 投稿日:2010/10/25(月) 00:10:59.60 ID:NF96zMDO
天才は20年くらい前から功績1位だって描写無かったか?

魔法剣士が眼鏡と行動してたから、黒い三騎士が出てきた章だったと思うんだけど…


908 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/25(月) 00:11:21.67 ID:0hxS6rUo
きっと正体はマス…ゲフンゲフン


916 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:24:43.25 ID:n6Xj8qso
カサッ…パラパラッ

大軍師「それでは概要をご説明致します。お手元の資料をご覧下さい」

隊長「……」

天才「……」

大軍師「まずは目的。これは言わずもがな…戦士殿の奪還です」

戦士父「……」

大軍師「無罪までの経緯はご存知かと存じますが、それ以降の流れを簡単に…」

バーテン「…」

大軍師「偽者についてですが、資料に情報が記載されております」

格闘家「…ドッペル…ゲンガー」

隊長「発端は最北の村でコピーされた事だったよな?」

大軍師「はい。その後偽者は逃走。陸路経由で本国へ辿り着きました」

男隊員「そんんで罪を犯したってっわけか…」

大軍師「事件当日は日中から夕方にかけて行われました」

戦士父「…夜間は?」


917 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:25:27.28 ID:n6Xj8qso
大軍師「偽者は行方をくらまし、それ以来…所在は不明でした」

天才「まー当然、偽モンは街の外へ逃亡したと思うわな」

バーテン「目撃情報はなかったのか?」

女隊員「確か…一件だけあったッスよ」

隊長「行商の老人だかが目撃したってやつか」

戦士父「間違いないのか?」

隊長「あくまで戦士『らしき』者を、国軍『らしき』者らが取り押さえてたって話です」

男隊員「しかも目撃者はそのジーサン一人…」

バーテン「その時、国軍や本国は動いてたのか?」

大軍師「いえ、調べましたが動きはありませんでした」

天才「……偽者だな」

格闘家「…?」

天才「その国軍ってのも偽者だって事だよ」

隊長「偽者?でも誰がんな事を…」

天才「決まってんだろ。左の連中だよ」


918 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:26:01.03 ID:n6Xj8qso
女隊員「!?」

大軍師「そう考えるのが一番矛盾はありませんね」

男隊員「でもよ、何の為にそんな事…」

バーテン「……駒として使うつもりだったのか…?」

格闘家「…しかし何故」

大軍師「厄介だからではないでしょうか」

男隊員「…?」

大軍師「戦士殿のパーティー、つまりは朱雀先生の存在が…」

女隊員「厄介って…別にそんな事はないッスけど…」

隊長「俺らにとってはな。むしろ頼もしいくらいの存在だ」

女隊員「じゃ、じゃあ……」

戦士父「…厄介なのさ。魔物にとってはな」

格闘家「!!」

大軍師「そういう事です。一人で全属性の召喚を行える彼は、厄介なのです」

戦士父「左大臣の奴、裏で奴らの事を調べていたようだな」


919 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:26:29.09 ID:n6Xj8qso
大軍師「当初は犯罪を犯した戦士殿を、独自に捕らえたつもりでいた」

隊長「だが、調べてみると…それが偽者だと言う事が判明した…」

天才「そこで奴らはそれを駒に何か企んでたわけだわな」

戦士父「しかも…本物達が現れ、戦士を捕らえる事にも成功した…」

格闘家「…かつての高官事件に紐付け…一石二鳥で右翼を退けようとも…」

男隊員「ところが、高官が何故か起訴を取り下げ…計画が狂った…」

女隊員「そ、そこで…偽者と本物をすり替える作戦に変更したわけッスね…!」

バーテン「つまり…今、パーティーにいる戦士は……」

大軍師「偽者でしょうね」

戦士父「釈放のタイミングで入れ替わったっというわけだな」

男隊員「そんで本物は左大臣の屋敷へ護送。俺らが見たのはそれだな」

格闘家「…間違いないでしょう」

隊長「私兵を増やしたって事は、つまり戦士は…左大臣の屋敷にいる!」

天才「それを俺らが侵入して奪還しろってんだな」

大軍師「…皆様、流石ですね。以上が当作戦の概要です」


920 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:26:59.89 ID:n6Xj8qso
戦士父「……」

バーテン「……」

格闘家「……」

女隊員「…で、でもなんでわざわざすり替えたりしたんスかね?」

大軍師「行動の制約と問題をおこさせる為…と推測します」

隊長「そういやエリート殿やら本国の連中は?」

大軍師「作戦中にアリバイがないと真っ先に疑われますから…」

戦士父「本国待機か?」

大軍師「それも兼ねて左大臣殿の動きを抑えて頂くつもりです」

天才「…さーてと、そんじゃ行くか」

ポイッ…パシッ

戦士父「…?」

天才「ナイフだよ。んな槍やら大剣担いで行くワケいかんだろ。素性もバレる」

戦士父「…それもそうですね」

天才「さーていよいよ作戦開始だっ!はーっはっは!!」


921 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:27:29.63 ID:n6Xj8qso
〜王宮〜

青年兵「……」

エリート「…連絡はまだ来ぬか?」

青年兵「はい。早ければ今夜中に動くと思うのですが…」

ダダダダッ…バンッ!!

右文官「エリート殿っ!」

エリート「ど、どうなさいました!?」

右文官「…ふ、文を…はぁ…はぁっ」

息を切らした右文官がおぼつかぬ手で紙切れをエリートへと手渡す。

カサッ

エリート「…来たぞっ!!」

青年兵「よし…!右文官殿、すぐに左大臣様を招聘致しましょう!」

右文官「うむ!既に右秘書官が手配しておる。あとは…殿下か」

エリート「大丈夫ですよ。殿下もきっと分かってらっしゃる…きっと」

青年兵「……」


922 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:28:00.32 ID:n6Xj8qso
カツカツカツ…コンコン

皇太子「…空いているぞ」

カチャッ

エリート「失礼致します」

皇太子「夜分に如何した?」

エリート「昨日、大軍師殿より報告書が届きました」

皇太子「報告…?あぁ、屯田制の成果か。して…?」

エリート「開墾や村の復興については、特に問題ないようです」

皇太子「何が問題なのだ?」

エリート「治安ですね。魔王軍然り…賊然り」

皇太子「賊か…」

エリート「先日も最北の村で賊による盗掘が行われていたようです」

皇太子「それで、どうするつもりだ?」

エリート「…これより左大臣殿と会合を行い、予算案の修正を提案致します」

皇太子「…なんと!」


923 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:28:28.60 ID:n6Xj8qso
エリート「軍備にしろ北の整備にしろ、早急に何かしらの着手をせねばなりません」

皇太子「…しかし、予算の修正など左大臣が許すかな」

エリート「…父上にも参加して頂きます」

皇太子「右大臣にもか…!?」

エリート「はい。会合は22時に王宮内、議事堂にて行おうと考えております」

皇太子「この後か?随分性急だな」

エリート「占い師殿の予言なき今、打てる手は打たねばなりません」

皇太子「…ははっ、お前もなかなか似てきたな」

エリート「…?」

皇太子「…右大臣殿にさ。そういう強引なところ…そっくりだ」

エリート「…こ、これは失礼を…っ」

皇太子「構わぬ。嫌いではない…そういうところは、な」

エリート「…では、手配を」

皇太子「うむ、頼んだぞ」

エリート「…はい。失礼致します」


924 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:28:58.25 ID:n6Xj8qso
カツカツカツカツ…

青年兵「いかがでしたか?」

エリート「こちらは問題ない。後は……」

青年兵「左大臣様が動くかどうか…」

エリート「臨時召集は珍しい事ではない。悟られなければ問題はないさ」

青年兵「平静を装う…ですね」

エリート「そうだ。敏感なお人だ、おかしな素振りを見せると悟られかねん」

青年兵「…頑張ります」

エリート「気張らず普通でいいさ」

カツカツカツ

右文官「おそらくではあるが、無事に招聘出来そうだぞ」

エリート「では、計画通りに」

右文官「うむ。心得た」

青年兵「いよいよですね…」

エリート「…ああ」


925 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:52:30.60 ID:n6Xj8qso
〜学園長の屋敷〜

召喚士「…あ、お風呂ありがとうございました」

学園長「お疲れ様。貴方お酒は…?」

召喚士「嗜む程度は…」

学園長「そう。良かったら酌をして頂ける?」

召喚士「もちろんです。喜んで」

トクトクトクッ

学園長「…ありがと」

召喚士「…あの」

学園長「……?」

召喚士「学園長さんは…召喚術などにもお詳しいんですか?」

学園長「…そうねぇ、専門ではないから詳しいとは言えないかしらね」

召喚士「そうですか…」

学園長「何かお悩み?」

召喚士「あ、ええ……」


926 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:53:12.74 ID:n6Xj8qso


学園長「…そう…全ての属性を…っ」

召喚士「はい。何か原因とか分かれば、と思いまして…」

学園長「……ごめんなさいね。聞いた事もないですわ」

召喚士「そうですよね…」

学園長「魔力、という意味合いでは…」

召喚士「…?」

学園長「魔力は遺伝によるものが大変大きいの。それはご存知よね?」

召喚士「…ええ」

学園長「つまり貴方のご両親にヒントがあるのではないかしら」

召喚士「両親…ですか?」

学園長「例えば…貴方は師匠から朱雀を学びましたね?」

召喚士「はい」

学園長「例えばご両親が他の属性を持っていれば…」

召喚士「……」


927 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:54:21.45 ID:n6Xj8qso
学園長「ご両親は召喚士だったの?」

召喚士「い、いえ…。分かりません…幼い頃に死別してますので…」

学園長「…そう」

召喚士「でも、仮にそうだったとしても…それは限りなく低い可能性ですよね…?」

学園長「そうですわね」

召喚士「両親が…白虎と青龍であっても、更にその上に玄武と…東方の式神が…」

学園長「五行揃う事なんて…皆無かもしれませんわね」

召喚士「そうですよ…っ」

学園長「意図的にでも仕組まれない限りは…難しいわね」

召喚士「……」

学園長「生まれはどちらなの?」

召喚士「最北の村です」

学園長「手掛かりは…なし?」

召喚士「はい」

学園長「……そう」


928 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/10/25(月) 17:55:14.02 ID:n6Xj8qso
召喚士「誰か…召喚術に詳しい方は存じてますか?」

学園長「付き合いのある者といえば…青龍先生はご存知?」

召喚士「はい。お世話になってます」

学園長「彼ぐらいかしらね…。あとは……」

召喚士「……」

学園長「私の師匠が召喚術にも大変精通していましたけど…」

召喚士「その方はどちらに!?」

学園長「所在はおろか…今は生存しているかどうかすら…」

召喚士「…そ、そうですか」

学園長「ごめんなさいね。お力になれなくて」

召喚士「いえ、とんでもありません。ありがとうございます」

学園長「…さて、そろそろ失礼しようかしら」

召喚士「あ、はい。おやすみなさい!」

学園長「おやすみなさい。また明日……」

召喚士「……」


931 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/25(月) 18:41:50.19 ID:riHJ1EAO
すり替えておいたのさ!


932 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/25(月) 18:42:10.19 ID:X6p2ewM0
1乙
人間相手の戦闘はやりにくそうだな


934 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/25(月) 20:18:51.23 ID:TYlnEPEo
天才はいったい何歳なのか・・・


935 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/10/25(月) 20:52:51.03 ID:7grlOJUo
天才っていうか、ただ単に熟練なだけなんじゃ…


936 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/25(月) 21:01:47.65 ID:Zpi152DO
熟練でも剣術、五行(しかも五行合体もお手の物)、回復と三拍子揃っているしやっぱり天才だと思う


937 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/25(月) 21:56:55.71 ID:Mg/qFwDO
ここで予想厨が一言↓


938 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/25(月) 21:57:50.79 ID:M5GJVWIo
展開が全く読めない


939 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/10/25(月) 22:30:27.23 ID:E8Fm096o
なんで合言葉とか決めなかったんだろ



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