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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その24
419 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:13:49.93 ID:pwJ74x8no
〜風呂〜

カポーン

鉱山の町には数多くの宿が存在する。そしてそれは、どの宿も、

入浴のみの利用が可能であり、毎日多数の利用客が疲れを癒しに訪問する。

町人のみならず、鉱山がある故に鉱夫やワーカーの利用者が大半を占めるのだ。

バシャバシャッ…ザバァ……チャポッ

召喚士「……はぁ〜」

戦士「……あぁー」

召喚士「結構、混んでるねぇ」

戦士「鉱山で働く奴らが使ってるからなぁ」

召喚士「そっか」

戦士「寝床はともかく、風呂は入ってサッパリしてぇところだろ」

召喚士「確かにそうだね」

戦士「見てみ、お陰でどいつもこいつもすっげぇ身体付き……」

召喚士「戦士もだけどね……」


420 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:16:14.17 ID:pwJ74x8no


戦士「……アイツ、かなりのワーカーだな」

召喚士「分かるの?」

戦士「ただの鉱夫とワーカーじゃ、鍛え方や使う筋肉が違うからな」

召喚士「……マニアだ」

戦士「中でも無駄に筋肉を付けず、全身バランスよく鍛えてやがる」

召喚士「それがあの人?」

戦士「あぁ……。俺の見立てではかなりの実力者……」

ザバァー

ジュニア「……ふーっ」

召喚士「ジュニアさん!?」

戦士「!!」

ジュニア「あん?おぉ……お前らっ!!」

召喚士「奇遇ですねっ!……って、鉱山だからおかしくないか」

ジュニア「お前らこそこんな所でどうしたんだよ?」

召喚士「ここから北に用がありまして…立ち寄りです」


421 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:16:49.02 ID:pwJ74x8no


ジュニア「……ほぉ。召喚獣のねぇ〜」

召喚士「そうなんですよ」

戦士「いやぁ、まさかジュニアさんだとは思わなかったぜ」

召喚士「戦士の目利き、凄いね!」

戦士「だろっ!」

ジュニア「何だそりゃ?」

召喚士「いや、筋肉の付き方とかでジュニアさんを上位ワーカーって……」

ジュニア「ハッハ!そりゃすげぇ。でも普通に顔見りゃいいじゃねぇか」

戦士「シャンプーしてたから見えなかったんだよ」

召喚士「ジュニアさんは、仕事順調ですか?」

ジュニア「んーまぁな。ちょいと忙しくなってきてってのが本音かな」

戦士「そうなのか?」

ジュニア「穴掘りも急ピッチで進めろって話でな…ハッハ」

召喚士「そうですか……」


422 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:17:26.03 ID:pwJ74x8no
ジュニア「んーまぁ、人もボチボチ帰ってきたり増えたりしてっから大丈夫かな」

ザバァ

召喚士「上がるんですか?」

ジュニア「おーう。明日も早いし……風呂の後は……」

戦士「一杯引っ掛ける!」

ジュニア「…ハッハ!正解っ!!」

戦士「召喚士、俺らもお供すんぞ!」

召喚士「う、うん」

ザバァ…スタスタスタ

ジュニア「なかなかシャレた店があってなー」

戦士「おぉ、楽しみ!」

ジュニア「そういや、嬢ちゃん方は一緒なのか?」

召喚士「ええ。一緒ですよ」

ジュニア「風呂上りの見目麗しき乙女達……たまらんねぇ。ハッハ」

召喚士「……は、はは…っ」


423 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:17:54.88 ID:pwJ74x8no


フキフキフキッ…パンッ!!

ジュニア「酒の前に……まずは、コレよっ!」

ドンッ!!

戦士「……分かってねぇな!漢はどノーマル!!」

ドドンッ!!

召喚士「じ、じゃあ俺はフルーツ牛乳で……」

ジュニア「タオルを腰に巻きぃ〜!!」

戦士「左手をその腰へ添えるぅ!!」

ジュニア「おい、ノリ悪いな。早くやれよ」

召喚士「は、はい」

ジュニア「そしてええぇぇ、一気に乾いた喉へと流し込むううぅぅ!!」

戦士「いただきますっ!!」

ゴクッゴクッゴクッ

召喚士「……いただきまーす」


424 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:18:39.44 ID:pwJ74x8no
ゴクッゴクッゴクッ

ジュニア「……」

戦士「……んっ…んっ」

ムニー

ジュニア「奥義っ、変顔!!」

戦士「ぶほぉっ!!」

召喚士「うわっ!汚いなぁ…もうっ」

戦士「げほっ!ごほごほっ!て、てんめぇ……っ」

ジュニア「ハッハッハ!俺の勝ちだ!!」

戦士「……殺す!」

ジュニア「おっ?やるか…!?おっ?おっ?」

戦士「功績3位だか何だかしらねーが、肉弾なら負けるわけにゃいかねぇ!」

ジュニア「よーし…掛かって来い!!腕相撲ファイトオオォォ!!」

戦士「レデイイィィ……ゴオオォォ!!」

召喚士「……子供みたいな二人だ」


425 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:19:10.79 ID:pwJ74x8no


テクテクテク

召喚士「お待たせしました」

魔道士「意外と遅かったですねぇ」

戦士「…実はな、この人に会ったモンでな!」

バッ

戦士「……って、いねぇ!?」

スーッ…クンクンクン

ジュニア「……はぁ、いい匂い」

盗賊「――っ!?」

魔道士「変態だー!!」

ジュニア「ちょっ!?違っ――」

ドゴッ!!

ジュニア「……ってぇー!!」

おかみ「観念しなっ!この変態野郎っ!!」


426 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:19:42.64 ID:pwJ74x8no


魔道士「ごめんなさい」

盗賊「……ごめんなさい」

おかみ「本当にごめんよ……」

戦士「いや、謝る必要ないんじゃねーか?」

召喚士「う、うん……」

ジュニア「バカ!ちょっとした戯れで脳天唐竹割りされちゃたまらんっての!」

召喚士「自業自得のような……」

戦士「あぁ…」

ジュニア「とにかく、飲みに行くぞー!付き合えー!!」

魔道士「私達もですかぁ…!?」

おかみ「あたしは先に失礼するよ」

ジュニア「おうおう。オバさんは帰りな!」

おかみ「誰がオバさんだってぇ…!?」

ドゴッ!!


427 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:20:25.37 ID:pwJ74x8no
〜バー〜

魔道士「…へぇ〜っ、オシャレなお店ですねぇ!」

盗賊「……ああ」

ジュニア「……」

召喚士「瘤になってますね…」

戦士「さーて何飲もうかな……」

ジュニア「ウィスキー。ストレートで」

戦士「俺はビールでいいや」

召喚士「俺は赤ワインを」

魔道士「私はどうしよう……あ、ピーチフィズで!」

ジュニア「盗賊ちゃんはどうする?」

盗賊「…私は」

戦士「こいつ酒飲めないから」

ジュニア「あ?そうなのか?……じゃあ、サラトガ・クーラーでいっか」

マスター「かしこまりました」


428 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:21:06.99 ID:pwJ74x8no


マスター「どうぞ」

コトッ

ジュニア「では、再会を祝ってカンパーイ!」

チィンッ

盗賊「……これ、酒じゃないのか?」

戦士「ノンアルコールカクテルってやつだ。酒は入ってない」

盗賊「……そうなのか」

召喚士「しかし賑わってますね〜」

ジュニア「鉱山で働く奴なんてのは、酒好きが多いからなぁ…ハッハ!」

チリンチリン

マスター「いらっしゃい」

召喚士「ほら、またお客さんが一人……」

眼鏡「ミルクを一つ」

召喚士「ぶふっ!!」


429 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:21:34.34 ID:pwJ74x8no
戦士「汚ねっ!お前…っ、人の事言え……」

召喚士「げほごほっ!だ、だって……」

咽びながらも召喚士はカウンター脇に座る男を指差した。

魔道士「眼鏡さんっ!?」

眼鏡「……!?」

戦士「こりゃまた…今日はなんて日だよ…っ」

盗賊「……はい、タオル」

召喚士「あ、ありがとうございます」

眼鏡「やぁ、久し振りだね」

ジュニア「ありゃ?お前ら知り合いなんだっけか?」

魔道士「お元気でしたかっ?」

眼鏡「うーん、元気…だったのかな?」

召喚士「この町に戻ってらしたんですね」

眼鏡「うん。つい先日、お呼びが掛かってね」

ジュニア「さっき言ったろ?戻ってきた連中もいるってよ」


430 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:22:04.94 ID:pwJ74x8no
戦士「それが眼鏡さんか…!」

ジュニア「他にもかなり増えて……お陰で大繁盛だな、マスター」

マスター「そうですね」

召喚士「それまではどちらにいらしてたんですか?」

眼鏡「うん。北の調査なんかをね」

召喚士「そうでしたか」

眼鏡「君達はどうだい?」

ジュニア「そうそう。あれから色々あったんだろ?聞かせてくれよ」

魔道士「えっと……」

四人は眼鏡とジュニアの二人に経緯を簡潔に述べた。

ジュニア「…そらまた、随分と忙しいなぁ…ハッハ」

眼鏡「凄いね。あのヤマタノオロチまで倒すなんて…」

魔道士「ご存知なんですか!?」

眼鏡「あぁ、噂には聞いた事があるよ」

盗賊「……ほぉ」


431 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:22:32.75 ID:pwJ74x8no
ジュニア「つーか、お前は何を飲んでるんだよ!」

眼鏡「何って……ミルクだけど?」

召喚士「意外ですね……」

戦士「本人まで犬みたいな感じだな…ははっ」

ジュニア「酒飲めっ!酒を!!」

魔道士「下戸なんですか?無理させちゃダメですよ〜」

眼鏡「下戸…ではないんだけれど、酒が入ると気が荒くなるっていうか…」

ジュニア「……マスター。カルーアミルク一つ!!」

マスター「かしこまりました」

魔道士「も〜っ、ジュニアさんったら……」

ジュニア「ハッハ!せっかくの再会だ、パーっといかんでどうする!」

戦士「…んーまぁな」

召喚士「あ、あのぉ…無理はしなくても……」

眼鏡「いいよいいよ。一杯だけ付き合おう」

ジュニア「そうっ!その意気よ!!……ハッハ」


432 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:23:37.41 ID:pwJ74x8no


戦士「あー飲んだ……」

召喚士「結構飲んじゃったね。魔道士さん、大丈夫ですか?」

魔道士「はいっ!このくらいなら全然ですよ〜えへへ!」

盗賊「……10杯は飲んでるぞ?」

召喚士「ジュニアさん眼鏡さん、俺らはそろそろ戻ります」

ジュニア「何だとぉ〜!?もう少し飲んでいけってんだぁ!」

戦士「……出来上がっちまってるな」

眼鏡「いいよ。彼は僕が抑えておくから」

盗賊「お、抑えて!?」

魔道士「すっごく楽しかったです!」

戦士「また飲みましょうや!」

ジュニア「おーう!…マスター!ウィスキーおかわり〜」

召喚士「……そ、それでは、失礼します」

眼鏡「見せの外まで見送らせてくれ」


433 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:24:05.91 ID:pwJ74x8no
テクテクテク…カチャッ

マスター「ありがとうございました」

魔道士「こちらこそっ。ジュニアさん、。それではまた!」

ジュニア「ハッハ!まったなぁ〜!!」

テクテクテク

召喚士「……あの、眼鏡さん」

眼鏡「…ん?」

召喚士「眼鏡さんは、どちらかに拠点を持ったりはしないんですか…?」

眼鏡「拠点…?寝床って事かな?」

召喚士「ええ……」

眼鏡「特に…予定はないかな」

盗賊「……」

眼鏡「それが何か?」

召喚士「あ、いえ…。戦いの後、いつも姿を眩ませてしまうので……」

魔道士「そうですよっ。寂しいじゃないですかぁ…」


434 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:24:35.37 ID:pwJ74x8no
眼鏡「…ははっ、ゴメン。そういうつもりはないんだけどね」

戦士「しばらくは、この町にいるのかい?」

眼鏡「…そうだね。そうしようかと思ってるよ」

魔道士「本当ですかっ!?」

眼鏡「うん。僕もやるべき事は改めて見えてきたし……」

盗賊「…やるべき事?」

眼鏡「あぁ、うん。自分なりの目標ってやつかな」

召喚士「そうですか……」

戦士「俺らも、少しでも追いつけるように頑張らないとな!」

召喚士「うん!」

魔道士「眼鏡さん、これからも宜しくお願いしますねっ!」

眼鏡「うん。互いに頑張ろう」

召喚士「それでは、失礼します!また近いうちに…!」

魔道士「お元気で!」

眼鏡「うん。みんなもね」


435 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:25:03.22 ID:pwJ74x8no
テクテクテクテクテク…

眼鏡「……ヤマタノオロチが死んだのか」

クルッ

眼鏡「これは……そろそろ……」

ザッザッザ…カチャッ

眼鏡「……おーい」

ジュニア「ん、ん〜?」

眼鏡「起きられるか?」

ジュニア「当ったり前よぉ!まだまだイケるぜぇ〜」

眼鏡「……これはダメだな」

マスター「寝かせておいていいですよ。いつもの事ですから」

眼鏡「そうかい?それじゃ…代金だけ」

チャラッ

マスター「ありがとうございました」

眼鏡「また来るよ。……ミルクを頂きにね」


436 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:25:32.73 ID:pwJ74x8no


魔道士「いや〜結構飲んじゃいましたねぇ」

召喚士「知り合いがいるとついつい盛り上がっちゃいますよね」

盗賊「……」

戦士「何だ?酒飲めなくて不貞腐れてんのか?」

盗賊「…別に」

戦士「お前ってさ、変なところで女っぽいんだよな!カワイイっつーかさ」

盗賊「……っ!」

戦士「……あ、いやっ!?その…性格がっつーか…ほらっ、あれだよ!」

盗賊「あ、うんっ!そ、そうだな…!」

戦士「……」

盗賊「……」

召喚士「はははっ!……あれ?二人ともどうしたの?」

戦士「…別に」

盗賊「…別に」


437 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:26:02.84 ID:pwJ74x8no
〜鍛冶屋の家〜

魔道士「ただいま帰りましたー!」

おかみ「おかえりっ!……変態は大丈夫だったかい!?」

召喚士「え、えぇ……まぁ…」

おかみ「全く…。あーいう酔っ払いとは付き合っちゃダメだよぉ?」

魔道士「は、はい…っ」

召喚士「気を付けます……あ、いやっ…根は良い人なんですよっ」

鍛冶屋「おかえり!」

戦士「手伝おうか、おやっさん」

鍛冶屋「大丈夫大丈夫。手入れだけだから」

戦士「いやぁ、そうは言っても大変っしょ。手伝いますよ」

召喚士「俺もやりますよ!」

鍛冶屋「そうかい?なんだか悪いね。でもそれならオーバーホール出来そうだね!」

魔道士「オーバーホールって何ですか?」

おかみ「あぁ、一回バラして細かくメンテナンスするのさ」


438 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:26:32.49 ID:pwJ74x8no
鍛冶屋「大事なんだよ?定期的にする事で一本の武器をずっと使う事だって出来る」

魔道士「へぇ〜!」

盗賊「……凄いな」

鍛冶屋「武器も防具も、きちんと手入れさえしていれば繰り返し使えるものなんだ」

戦士「そうそう。盗賊の鎖なんてまさにそうだな」

召喚士「確かに…。耐久度はさほどないはずなのに…なかなか壊れませんよね」

鍛冶屋「それは細かなメンテナンスが出来ている事が一つ」

盗賊「……」

鍛冶屋「更には大きな要因として、鎖の繋ぎ目に結界石を挟み込む事で、
     強度を上げているのも要因だね。それから使い方っていうのも重要!
     盗賊さんの腕前によるものだろうけど、引力や無理な方向からの力が
     ほとんど掛かっていない事も貢献しているね。これは彼女の腕だね。
     でも一番なのはやはりメンテナンスが出来ている事。これは――」

召喚士(……し……しまった)

戦士(スイッチ…入っちまったか……)

魔道士「……え、えへへ……っ」

鍛冶屋「そうっ!実は腹部へ装着している事で、その負担を軽減し――」


439 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:28:24.18 ID:pwJ74x8no


おかみ「……無理しないで早く寝るんだよー」

戦士「ういーっす」

鍛冶屋「さーて、始めよっか」

召喚士「はいっ、お願いします」

鍛冶屋「戦士くんは雷切と蜘蛛切をバラしてオーバーホールして」

戦士「了解っ!研磨材あります?」

鍛冶屋「右の引き出しに入っているよ」

召喚士「俺は何をやりますか?」

鍛冶屋「こっちの手伝いをして貰おうかな」

召喚士「はいっ!」

鍛冶屋「じゃあ、まずはこの盾をバラそうか」

召喚士「えぇと、ここを外して……こうか」

戦士「おっ、なかなかいいセンスしてるじゃねぇか!」

鍛冶屋「ほんとほんと!二人ともうちで働いて欲しいくらいだよっ。はははっ」


440 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:34:45.26 ID:pwJ74x8no
〜寝室〜

おかみ「少しはゆっくり出来たかい?」

盗賊「…うん」

魔道士「出来ましたよ〜」

おかみ「工房が騒がしいけど…寝られるかい?黙らせてこようか?」

魔道士「大丈夫ですっ。お構いなく」

盗賊「…うん。いつもの事」

おかみ「あははっ!楽しいようで何より」

魔道士「毎日楽しいですよ〜。もちろん、辛い事もありますけど……」

盗賊「…うん…楽しいな」

おかみ「あの二人、いい男だからねぇ」

盗賊「!?」

おかみ「ああいう男、なかなかいないよ?絶対に逃がしちゃダメだからねっ!」

魔道士「……が、頑張りますっ!」

盗賊「……頑張ります…っ」

おかみ「あははっ!……さぁ、寝ようかね。おやすみっ!」


441 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:38:00.94 ID:pwJ74x8no
〜次の日〜

魔道士「……おはようございます〜」

おかみ「アンタら…徹夜したのかい!?」

召喚士「いえ、仮眠は取りましたよ」

鍛冶屋「二人とも優秀でね、あっと言う間に終わっちゃったよ!」

戦士「そりゃあおやっさんの下で世話になったんだからな!」

おかみ「泣かせる事言ってくれるじゃあないかいっ!」

戦士「あ、そういや鍛冶娘は元気でやってるのか?」

おかみ「ちょくちょく手紙来るけど、まぁ頑張ってるみたいだよ」

鍛冶屋「国軍付となると、なかなか色々あるからね」

召喚士「そうなのか…」

おかみ「さぁ、朝食にするよっ!手伝っておくれ」

盗賊「…はい」

魔道士「三人は座ってて下さいっ」

鍛冶屋「そうかい?じゃあ、座って待っていようかな」


442 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:42:08.80 ID:pwJ74x8no


戦士「いっただっきまーす!」

おかみ「それでこれから北だっけ?」

召喚士「ええ。このすぐ北に行きます」

鍛冶屋「あんな山脈地帯に、人なんて住んでいるものなんだね〜」

魔道士「そんなに険しいんですか?」

鍛冶屋「うん。標高は低いけど冬はかなり厳しいと思うよ」

召喚士「そっか…。標高が低い分、風当たりが強いのかも……」

盗賊「…防寒具を増やした方がいいかもな」

召喚士「そうしましょう」

おかみ「本当に気を付けなよ?何かあったらたまったもんじゃないよ」

戦士「分かってますって。無茶な事はしません!」

おかみ「ならばよし!」

戦士「そんじゃ……おかわり!!」

盗賊「……お、おかわりっ!」


443 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:45:18.41 ID:pwJ74x8no


魔道士「お腹いっぱい……」

盗賊「…うん。食べ過ぎた…かな?」

テクテクテク

鍛冶屋「はい。武具はバッチリ仕上がったよ!」

召喚士「ありがとうございます!」

鍛冶屋「いやいや、二人が手伝ってくれたからさ!」

戦士「いやぁ、それでもやっぱりこの仕上げは…おやっさんにしか出来ねぇっすよ!」

召喚士「それじゃお代を……」

おかみ「お代はいいよ。勘弁してくれよ」

召喚士「いえいえ、こちらこそそういうわけにはいきません」

魔道士「そうですよっ!いつもお世話になりっぱなしなんですから!」

戦士「これじゃ俺らが恥をかいちまう。少しばかりでもいいから受け取ってくれ」

おかみ「……だってさ、あんた…っ」

鍛冶屋「…そうだね。君達の気持ちもあるだろうし、心ばかしだけ頂戴するとしようか」


444 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:47:50.38 ID:pwJ74x8no


戦士「…うっし!バッチリ!!」

おかみ「忘れ物はない?大丈夫?」

盗賊「…うん。ありがとうございました」

鍛冶屋「また困った事があったら寄ってね!待ってるよ!」

召喚士「はい!ありがとうございます」

魔道士「おかみさん、これ…あげます!」

おかみ「あらっ!?昨日風呂で使った…いいやつじゃない?」

魔道士「はいっ。まだストックもあるので…良かったらどうぞ!」

おかみ「高い物なんじゃない?」

魔道士「そんな事ないですよ!」

おかみ「そ、そうかい…?それじゃ遠慮なく……ありがとね!」

魔道士「えへへ!こちらこそお世話になりました!」

召喚士「では、行ってきます!」

鍛冶屋「うんうん。またねっ!気を付けてね!」


445 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 18:54:58.14 ID:pwJ74x8no
テクテクテクテク…

戦士「やっぱり、顔見知りが元気な姿見ると、こっちも元気になるよな!」

盗賊「…ああ、全くその通りだ」

召喚士「ジュニアさんや眼鏡さんも元気そうでしたし……」

魔道士「ですねぇ〜。私達も笑顔で頑張りましょう!」

召喚士「眼鏡さん、前よりなんだか表情が柔らかくなった気がしませんでしたか?」

戦士「……あー言われてみれば」

魔道士「何か心境の変化でもあったんですかね…?」

召喚士「……かもしれませんね」

戦士「…どれ、しっかりと防寒もしたし……」

盗賊「…目指すは北の山奥」

魔道士「はりきって行きましょーっ!!」

召喚士「はいっ!!」

馴染みの顔触れと再会し、元気を分けて貰った召喚士一行。

寒さ厳しく、そして道のり険しい鉱山北の山を新たな召喚獣目指し、挑むのであった。


449 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:59:35.20 ID:i5f7mq4Io
>>1乙
犬は牛乳を飲むと腹を下しやすくなるという特性があってだな…


454 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/25(火) 08:19:15.27 ID:/rBEKoHDO
召喚士は女の子みたいな体つきなのだろうか


455 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/25(火) 08:25:31.42 ID:jtxwR2cro
そうじゃなきゃ女装してもすぐバレるだろうしな。背が低めで華奢なんだろうたぶん


487 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/01/25(火) 18:52:37.21 ID:stc+OzV3o
それでは失礼致します。ご支援感謝!ノシ

>>449
さては飼ってますね!?そうなんですよねー

召喚士は華奢ではないですがボクサー体型で
着やせするという事で……



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