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少女「男はどうして私と話すの?」男「それが俺のバイトだ」
- 95 名前:深夜にお送りします []
投稿日:2012/03/16(金) 07:50:49 ID:T4b/1g.o
脱衣場
男「……………」
少女「……………」ジィー
男「……………」
少女「……………」ジィー
男「………流されるままに来たものの、さすがにこれはまずいだろ。」
少女「…………なにが?」
男「…………例えば、お前は俺に裸を見られるとどう思う?」
少女「………恥ずかしい。」
男「だろ?」
少女「………けど、裸の付き合いも、親睦を深めるためには、必要………」
男「うぉう………」
- 96 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 07:58:55 ID:T4b/1g.o
少女「………男は、私に裸を見られるのは、嫌?」
男「………なんか、お前、ずれてねーか?」
少女「…………嫌なの?」
男「……恥ずかしいし、嫌だな。」
少女「…………困った。」
男「………だから一人では入れ。後で俺も入るから。」
少女「むぅ………」
男「大丈夫だ。ことここに至ってしまうと、帰る気なんて更々起きねーよ。」
少女「………そうだ。」ポン
男「?」
少女「…………男、ついてきて」グイグイ
- 97 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 08:09:50 ID:T4b/1g.o
ウォークインクローゼット
男「規模がでかすぎて、例えきれねーけど、多分、この中で四人は生活できるな………」
少女「………私の服があるとこ。」ゴソゴソ
男「これはもう部屋だよな……」
少女「………部屋にしては狭くない?」ゴソゴソ
男「そこら辺はもう突っ込まないけど………ツッコミきれないけど、お前、絶対ここにある服で着たことないやつあるだろ。」
少女「…………八割、魔女さんにもらった。」ゴソゴソ
男「魔女?………あぁ、あの腹黒女な。………ってことは着たことあるわけか。」
少女「………着せられた。」ゴソゴソ
男「そいつはまぁ……なんとも言えないな。」
少女「………あった。」
男「なにかだ?」
少女「………これを使えば、大丈夫。」バサッ
男「………………」
- 98 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 08:33:17 ID:T4b/1g.o
再び脱衣場
男「………お前の分はそれでいいとして、俺の分はどうするんだよ。」
少女「………多分、大丈夫。執事が……何かしてる。」
男「………?」
少女「………大丈夫。」
男「……なんだこれ?」パサッ
少女「…………」
男「…………」
少女「ね。何かしてたでしょ………それに、メモもある。」
男「ホントだ。何々」
『お嬢様に万一があった場合、お話があります。海にドライブにでも行きましょう。』
男「………沈められないようにしないとな。」
- 99 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 08:49:48 ID:T4b/1g.o
お風呂場
男「風呂場というよりも、大浴場って感じだな………貸し切り感がすごいな……」
少女「…………露天風呂もある。」
男「まぁ絵面的には風呂と言うよりは、温水プールって感じだな。」海パン着用中
少女「………泳ぐ?」スク水着用中
男「そんな気にはなれないな………」
少女「………よかった。」
男「なにがだよ。そして気になってるんだが、どうして俺にしがみついてるんだ?」
少女「………泳げない。」
男「ホントお前は、ぶれないな……」
- 100 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 09:03:01 ID:T4b/1g.o
男「というか、お前、泳げないなら、毎日どうしてるんだよ。」
少女「………?」
男「俺にしがみつくくらいだから、この風呂に一人ではいるのは怖いんだろ?」
少女「………いつもはシャワー。」
男「なるほどな。」
少女「………たまに、執事。」
男「聞かなかったことにしておこう。」
少女「………?」
- 101 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 09:12:43 ID:T4b/1g.o
少女「………男は、いい体」ペタペタ
男「ぶっ!………な、なんだよ、急に……」
少女「………ほどよく、引き締まってる」ペチペチ
男「そ、そうか?」
少女「………うん、触り心地最高」スリスリ
男「しがみつかれるくらいならギリギリ自制心が保てたが、あまりベタベタ触らないでくれ。イロイロとヤバい。」
少女「…………下半身が?」
男「わかってんならやめろ………というか、お前そんなこと言うキャラだったか?」
少女「………執事がよく言う。」
男「今度執事さんとドライブにいくか……山にでも。」
- 103 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 09:28:55 ID:T4b/1g.o
少女「………男、髪、洗って。」
男「はぃ?」
少女「………髪、洗って。私も男の髪、洗うから。」
男「なんでだよ……」
少女「………なんとなく。男が裸を嫌がったせいで、私は水着を着てる……だから、男は私の背中を流すことができない……。………それとも脱ぐ?」
男「………脱がなくていい。でも、髪洗うのは………」
少女「………背中なら洗う?やっぱり、脱ぐ。………恥ずかしいけど」
男「まてまてまてまてっ!脱ぐなっ、脱がなくていいっ!つーか、恥ずかしいなら無理するなっ!」
少女「………髪、洗ってくれる?」
男「いや、まぁ………」
少女「…………」スルッ
男「洗うっ!洗うから、無言で肩紐ずらすなっ!」
少女「ふふっ……」
男「なんだこの弄ばれてる感………」
- 104 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 09:36:11 ID:T4b/1g.o
男「…………」シャカシャカ
少女「………気持ちいい」
男「おーおー、幸せそうで何よりだ。………と、目瞑れ」
少女「ん………」ザパァ
男「トリートメントは、これか?」
少女「………左から七番目からはトリートメント。」
男「……普通、シャンプーもトリートメントもこんなにはないけどな。」
少女「………メロンが私のお気に入り。」
男「わかった、これな。」カシュカシュ
少女「………この匂い、好き。」
男「ふぅん………しかし、お前、結構髪長いな。腰くらいまである。」クシャクシャ
少女「………切るのがめんどう」
男「お前のことだからそんなとこだとわかってたよ………」
- 105 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/03/16(金) 09:46:17 ID:THS4e0eM
支援するのもバイトだ
- 106 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 09:48:46 ID:T4b/1g.o
少女「………次は、男の番。」
男「いや、俺はいいよ、自分でする。」
少女「………じゃあ、背中洗って。」
男「断る」
少女「むぅ………」
男「そんな顔してもダメだ。」
少女「…………」スルッ
男「オーケィ、わかった、髪を洗ってくれ。そして肩紐を戻せ。」
少女「………素直じゃない。」
男「お前、それ、脅迫っつーんだからな。」
- 107 名前:一旦小休止 [] 投稿日:2012/03/16(金) 09:50:57 ID:T4b/1g.o
>>105
やめろ、スレタイからずれてることは気にしてるんだ。
それにしても自分で書いててなんだが、男の精神力すげぇな………
- 108 名前:再開 [] 投稿日:2012/03/16(金) 10:54:09 ID:Gnfzw2Gk
少女「………痒いとこはありませんか〜」クチュクチュ
男「力入ってないせいで、頭皮がくすぐったい。」
少女「むぅ………」ガリガリ
男「いたっ!爪たてるな!」
少女「………難しい。」ペチャペチャ
男「言っとくけど、お前が洗うつったんだからな?」
少女「わかってる………んぁっ」クチュクチュ
男「?どうした?」
少女「んんっ……いたっ!」パチパチ
男「大丈夫か?」
- 109 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 11:00:44 ID:Gnfzw2Gk
少女「………泡が目に入った。」
男「ほら、お湯張った桶あるから、それで目をすすげ。」
少女「うん……」バシャバシャ
男「ったく………力ないなら最初からするなよ」シャカシャカ
少女「うぅ〜……まだ痛い、ジンジンする………」
男「しっかりすすげよ。」ザパァ
少女「ねぇ、男………ちょっと見てくれない?」ズイッ
男「ちょっ!おまっ!」
ドガシャァン!
- 110 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 11:12:48 ID:Gnfzw2Gk
男「おも………くはないけど、この体勢はまずいっ!とりあえずお前降りろ。」
少女「おとこぉ………あつい、あついよぉ………」
男「……………」
少女「も、もう、……がまん、できないよぉ……」
男「……………」
少女「おとこぉ……なんとか、してぇ………」
男「何とかしてやるから。」
少女「はやくぅ……はやくぅ……」
男「………あくまで目の話だからな?」
- 111 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 11:19:40 ID:Gnfzw2Gk
男「いい加減降りろ」ヒョイ
少女「うぅ……」グシグシ
男「ほら、目を見せてみろ」
少女「開かない………」
男「目を閉じて上目使い………狙ってるとしか思えないよな。」
少女「………ワケわからないこと
、言ってないで、何とかして……」
男「ハイハイ。ちょっと我慢しろよ?」ザパァ
少女「ぷぁっ!………酷い。顔にかけるなんて……」
男「でも、流れたろ?」
少女「………ヒリヒリするけど、痛くない。」
男「なら、よかった。」
- 112 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 11:23:29 ID:Gnfzw2Gk
少女「………お礼に背中洗ってあげる。」
男「いや、いいよ。」
少女「………私にさせるだけが気まずいなら、男もする?」スルッ
男「ぜひ頼むから、脱がないでくれ。」
少女「………わかった。」
- 113 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 11:29:39 ID:Gnfzw2Gk
少女「………やっぱり男はいい体。」コシコシ
男「そいつはどうも……」
少女「………男受けしそう。」コスコス
男「どういう意味だよそれ。」
少女「………言葉通りの意味。強いて言うなら………ウホッ?」サワサワ
男「トラウマがあるから、止めてくれ。」
少女「………トラウマ?」シャワシャワ
男「体育教師から、ちょっと、な………」
少女「………聞きたい。……流すよ?」ザパァ
男「勘弁してくれ。」
- 116 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 14:15:51 ID:Gnfzw2Gk
少女「………前も、する?」
男「いや、そこまでしなくていい。」
少女「そう………」
男「だいたい、背中を洗うのは、届きにくいからだしな。普通に届く前に関しては洗ってもらう必要はないよ。」
少女「………洗いにくいなら、私も男に……」
男「しまった………」
- 117 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 15:21:07 ID:Gnfzw2Gk
少女「………男のいやがることはしない。」
男「そいつはどうも。………じゃあ、俺はもう一回湯船に入ってくる。」
少女「……どこにもいかない?」
男「どこにもいかない。」
少女「………じゃあ、いい。」
- 118 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 15:36:55 ID:Gnfzw2Gk
男「ふぃ〜………」
男(………それにしてもまさか、アイツと風呂に入ることになるとはな……。予想できなかったなぁ……、っつーか、予想できるやつとかいねぇよな。うん。あの腹黒女以外は……。)
男「足伸ばせる風呂っていうのはやっぱりいいなぁ………」
少女「………そうなの?なら、毎日……」
男「それは慎んで遠慮しとく。つーか、一人言に答えるなよ。」
少女「………むなしくない?」
男「ほっとけ。」
男(このまま、こんな関係でいつまでも続くんだろうか………。悪くはないよなぁ。)
少女「………男。」
男(悪くはないんだ。………ただ、引っ掛かるよなぁ。さっきのこととか。こいつが俺を側に置きたがることとか。)
少女「………ねぇってば。」
男(夢見の悪さで心細くなってというのにしては、あまりにも大袈裟すぎるんだよな………。俺はコイツのことを知らないって言うのはなぁ)
少女「………ぇぃ」ドバシャア
- 119 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 15:40:58 ID:Gnfzw2Gk
男「ぷるぁっ!な、なにするんだよ!」
少女「………さっきから呼んでるのに、上の空。」
男「あ、悪い………ちょっと考え事………ぉぃ。」
少女「………なに?」
男「水着はどうした水着は。」
少女「………めんどう。」
男「………………」
- 120 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 15:42:02 ID:Gnfzw2Gk
休憩。
もうすぐ折り返せるはず
- 123 名前:再開 [] 投稿日:2012/03/16(金) 22:03:48 ID:Gnfzw2Gk
男「………もぅいいや。もう上がるぞ。」
少女「………うん。」スタッ
男「ま、まてまてっ!その姿で立ち上がるなっ!」
少女「………?」
男「いや、……本気で訳がわからないみたいな顔するなよ……。」
少女「………恥ずかしいけど嫌じゃない。だから、男がどうしていやがるか……」
男「………青少年には刺激が強すぎるんだよ。いいから湯船につかれ。」
少女「………男って非経験者?」
男「黙れ。」
- 124 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 22:08:38 ID:Gnfzw2Gk
脱衣場
男「浴衣というのは、季節柄合わねぇよな………」
少女「………そう、かな?」
男「いいとこ今は春先だからな。少し肌寒いかな。」
少女「………でも、それ、厚手の浴衣。」
男「浴衣なんて夏祭りのときくらいしか着ないから、違いはわかんないな。」
少女「………似合ってる。」
男「そりゃどーも。」
少女「………メイド服の次に。」
男「どういう意味だっ!」
- 125 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 22:14:43 ID:Gnfzw2Gk
少女「………私の中の男の似合ってる服、第四位。」
男「果てしなくどうでもよさげな順位だが、残り三つを聞こうか。」
少女「………第三位、ウェイター服。」
男「喫茶店の制服な。………あれ、もう少し地味だったらいいんだけどなぁ………。ちょっとキザっぽいし。」
少女「………今度、魔女さんに言っておく。」
男「あの、腹黒女に言ってどうするんだよ。」
少女「………あの服、魔女さんお手製。」
男「マジかよ………」
少女「………まじなのです。」
- 126 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 22:24:07 ID:Gnfzw2Gk
男「まぁ、それはいいや。で、次は?」
少女「………第二位、メイド服。」
男「不名誉なのがきたな………」
少女「………かわいい。ウチでも雇いたい。」
男「止めてくれ。メイドが雇いたいなら、あの腹黒女にでもしとけ。アイツ、バイトのときいつもメイド服着てるだろ。………おかげでアンティーク喫茶のイメージぶち壊しだ。」
少女「………たまに、変なお客さんも来るよね。」
男「まったくだ。」
少女「………この間は、鼻に電池入れてる人が来てた。」
男「なに、その危険人物………」
少女「………単1」
男「………どうやっていれたんだ?」
- 127 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 22:33:44 ID:Gnfzw2Gk
少女「………男の似合ってる服、栄えある第一位は……」
男「………第一位は?」
少女「………学生服です」パチパチパチ
男「意外な結果だな。俺の学生服姿とか見たことあるか?」
少女「………男、いつも学生服で喫茶店に来てる。」
男「………あぁ、そう言えばそうだよな。いつも着替えてから話してたから、忘れてた。」
少女「………学生服で、バイトはしないの?魔女さんはともかく、マスターは許してくれない?」
男「意識の切り替えって重要だからな。この服を着てるときは、こういう気分、とか、そういうやつ。」
少女「………例えると?」
- 128 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 22:43:21 ID:Gnfzw2Gk
男「うーん、ちょっと難しいな………。ただ、まぁ、なんとなくって感じなんだよ。ウェイター服を着てると、ミスが減らせそうなきがするんだよな。」
少女「………男は、そんなことしなくてもミスなんてしないと思う。」
男「どうだろうな。繰り返しになるけど、気分の問題だよ。」
少女「………じゃあ、今の気分は?」
男「今の気分、というと?」
少女「………浴衣姿のときは、どんな気分?」
男「祭りの前とか、修学旅行とかそんな気分かな。」
少女「………修学旅行?」
男「いくら、学校にいってないとはいえ、それくらい知ってるだろ?………小学校でもあったんだし。」
少女「………私、学校にいったことない。」
男「…小学校も?」
少女「小学校も。」
- 129 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 22:49:12 ID:Gnfzw2Gk
少女「………行かせてもらえなかったから。」
男「いや、いくらなんでも、義務教育だぞ?そんなことできるわけないだろ……」
少女「………お勉強できれば、出席日数はお金で買えるよ。」
男「……………」
少女「………どうしたの?」
男「………なんでもない。ほら、湯冷めしたらまずいし、もう寝ろ。着いていってやるから。」
少女「………うん。」
男(どういうことなんだよ………)
- 130 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 23:04:45 ID:Gnfzw2Gk
少女の寝室
男「もう、ツッコム気力も起きないけど、なんだよ、キングサイズの天蓋付きのベッドって………」
少女「………寝る。」
男「ハイハイ、おやすみ。俺はお前が寝たら帰るから、そこら辺に座っとくから。」
少女「男も、一緒に……」
男「………なら、ベッドの端にでも座っとくから。」
少女「寝るの………」
男「枕元の辺りに座っとくから……」
少女「寝るのっ!」グワッ!
男「うわっ!」ドサッ
少女「…………」ダキッ
男「あの〜、少女ちゃん?もし、よかったら、離してくれませんか?」
少女「…………」フルフル
男「………わかったよ。」
少女「………おやすみ」
- 131 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/03/16(金) 23:12:14 ID:Gnfzw2Gk
まぁ、いいや。俺も寝る。
おやすみ。
今日はあんまり進まなくてスマソ。
伏線らしきものはこれから回収していくからねー。
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