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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その33
534 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 17:55:47.98 ID:BsLKDqgwo
〜満月まであと10日。西の砦〜

ホーッホーッ

盗賊「……」

王子「すぴーっ、すぴーっ」

魔方陣の前にて見張りを務める盗賊、王子、隊長、格闘家の4人。

ピクッ

隊長「……?」

ズザッ…キョロキョロ

格闘家「隊長、今何か……」

隊長「ああ。盗賊、悪いが西国陛下を起こしてくれ」

盗賊「……ああ。王子、起きろ」

王子「ん……んーっ」

隊長(今のは何だ? 魔物の気配には違いないのだが……)

王子「……なぁに? もう後退ー?」

盗賊「危ないっ!!」


535 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:03:27.08 ID:BsLKDqgwo
ヒュバッ!!…ズシャアアァァ

王子「――っ!?」

盗賊の脇に抱えられた王子は、寝惚け眼で己を狙った触手のようなものを見つめる。

格闘家「上かっ!」

隊長「それに右もだっ、いや……正面もか」

ザッザッザッザッザ

盗賊「貴……様……っ!!」

ネクロマンサー「迷ったが、まぁ倒しやすさで考えたら西しか選択しはないですよねぇ」

隊長「ネクロマンサー」

ネクロマンサー「どうも。あれ、面白いでしょう?」

格闘家「……」

ネクロマンサー「あの魔獣はね、人間の気配を察知して襲い掛かってくるんですよ」

隊長「貴様が1枚噛んでいたのか」

ネクロマンサー「あれは元より存在する者」

盗賊「……」


536 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:04:03.61 ID:BsLKDqgwo
ネクロマンサー「ククッ、私は魔獣を目覚めさせてやったにすぎません」

王子「道理で。急に魔物が増えたわけが分かったよ」

ネクロマンサー「……ふぅん、成程。その五行魔方陣で魔獣を討つつもりですか」

隊長「各員、目の前の敵を魔方陣に近づけさせるな」

ネクロマンサー「殺る気ですか? いいでしょう、少し遊んであげますよ」

ザザッ

格闘家「……」

お父「……」

王子「……っ」

北方司令「……」

盗賊(この男にとって私では役不足。何か手を打たねば……やられる)

魔剣士「……」

隊長「第1優先は己の命。第2優先は魔方陣。いいな!」

ネクロマンサー「そのどちらも、破壊して差し上げますよ! クククッ!」

夜空に響き渡る不気味な笑い声と同時に、全員が一斉に前へと飛び出した。


537 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:04:30.35 ID:BsLKDqgwo
盗賊「……しっ」

魔剣士「……」

まず最初に間合いを詰めたのは盗賊。彼女に速さで勝るものはそう簡単にはいない。

愛刀、薄緑を腰の辺りに括りつけた鞘から抜くと、それを右手で握り締め、

左手では指の間に3本程のクナイを、起用に挟みこんでいた。

盗賊「……」

普段の盗賊ならば、まずクナイを投げ、その隙に回りこみ、薄緑で仕掛けるのが定石。

だが相手の得物は巨大なツヴァイハンダー。強敵相手に思慮はいつも以上に冴え渡る。

盗賊「はあぁ!」

魔剣士「……」

更に間合いを詰め、正面切って疾走する盗賊。すでにその場所は、

魔剣士の間合い……ツヴァイハンダーの剣先に十分なものであった。

ゴウッ!!

右足を1歩踏み込み、両手でツヴァイハンダーを水平に振る魔剣士。

剣の速度は人智を超え、とても大剣を振ったとは思えぬ軌道と速さであった。


538 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:05:04.02 ID:BsLKDqgwo
が、盗賊はそれを苦もなくかわした。盗賊だからこそそう見えてのかもしれないが、

彼女にとって大剣の限られた軌道は、既にインプットされていたものなのである。

魔剣士がツヴァイハンダーを切り返し、今度は左へ水平に振る挙動を見せるが、

既に盗賊は懐へと入り込み、薄緑の刃が魔剣士の脇腹へと突き刺さった。

魔剣士「……?」

盗賊「まだまだ……っ!」

ズブブブッ

魔剣士は間合いを離す為、盗賊を右足で蹴り上げる。

ブンッ…バッシャアアァァァァ

魔剣士「……!?」

蹴り上げた盗賊の身体は、空中で水しぶきをあげると、魔剣士へと降り注ぐ。

ズザッ

盗賊「水遁……霧隠れ」

水で出来た身代わりの己が消失する刹那、魔剣士の背後に回りこんだ盗賊から、

3本のクナイがその背中へと投げつけられ、見事に突き刺さる。


539 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:05:33.84 ID:BsLKDqgwo
ドスドスドスッ…ガクンッ

盗賊「火遁……焔っ!」

ゴウッ!!…ゴガアアァァァァ

3点のクナイを起点に、盗賊の放つ火遁の術が激しく燃えさかる。

しかし盗賊の攻撃は止まらない。魔剣士が地へ落ちる前に、その追撃は繰り放たれた。

クナイを投げた際に右手の薄緑は、再び鞘の中で眠りにつき、

それと入れ替わる形で、腰に巻かれた鎖を解き、追撃の為の武器として握られていた。

盗賊「はぁっ!」

ビュォッ…ジャララララッ

盗賊の放った鎖は魔剣士の胴体をわずかに反れ、地面と体の間へと潜りこんだ。

一見外したかのようなこの一撃に、盗賊は思わず口元が緩む。

盗賊「よしっ!」

そのままの勢いで鎖を強く引き抜くと、魔剣士の右手を絡め取り、

魔剣士はその手にしていたツヴァイハンダーを宙へと放り出す格好となったのだ。

くるくると回りながら後方へ突き刺さる大剣。盗賊は鎖を力強く引き、魔剣士を遠ざけた。


540 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:06:13.42 ID:BsLKDqgwo
コオオォォォォ…

格闘家「……しいっ!」

お父「……」

バキッ…ガキンッ…ガシッ…ズガンッ!!

武器を持たぬ両者の間にあるものは、互いの拳や蹴りがぶつかり合う音、

そして時たま漏れる格闘家の息遣いのみである。

余計な金属音や、魔法のような仰々しく、派手な音や光景は一切見当たらない。

文字通りの肉弾戦。それはまるで、北の港にある地下格闘技場さながらである。

ましてや両者共に一流……いや、世界でも有数の格闘家である。

その攻防は互いの技術、肉体、精神、神経、全てが駆け引きとなり、

両者一歩も譲らぬ展開は、UFRならば大層な興行収入を得たであろう。

しかしここは戦場。2人のバトルを見守るものなど1人も居ない。それは己との戦い。

格闘家にしてみれば相手は不死。体力は一方的に減っていくのみである。

差し詰め、オッズがあるならば圧倒的に格闘家不利の様相であろう。

だからこそ彼は、己の持ち得る経験を全てをつぎ込み、眼前の敵に挑んでいた。


541 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:07:03.31 ID:BsLKDqgwo
ズザザァ

格闘家(勝利はない。しかし、敗北も許されない……)

勝利はない。あるのは敗北か引き分け。だが長期戦ともなれば敗北は必死である。

格闘家(時間はかけられないっ、勝負は一瞬)

ダッ!!

やや距離を取りながら打撃戦を繰り返していた格闘家だが、ここでついに動く。

一気にお父の元へ距離を詰めると、そこからすかさずニーキックを放つ。

お父「……っ」

格闘家のニーキックはお父の両手で遮られ不発。彼はすかさず別の攻撃へと移った。

まずは、そのまましゃがみ足払い。そしてよろけたお父目掛けて回し蹴りを1発。

バシッ…バギャアァッ!!

怯むお父が態勢を立て直そうと試みた瞬間、格闘家はお父の頭上へと大きく跳躍し、

そのまま両足でお父の頭部を挟み込むと、捻りながら地面へと打ち付けた。

ギュルッ…ドッゴオオォォ!!

お父「……ぬ……ぐっ」


542 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:07:35.96 ID:BsLKDqgwo
スタッ

格闘家「……衝撃では駄目か」

不死のお父相手に出来る手、格闘家が導き出したそれは、気を失わせる事であった。

頭部への衝撃による気絶か、もしくは絞め技での気絶。格闘家は前者を期待した。

それは単純に楽である事が1つだが、もう1つの理由として、格闘家は寝技が苦手であった。

彼は完全に独学で格闘技を鍛え、学び、そして地下格闘技場へと流れ着いた。

そこで天才に拾われ、魔法が一切使えないにも関わらず、その武力は更に増した。

ところが天才とて素手が本業ではない。関節技等、専門的なわけではないのだ。

ある程度は得ているにしろ、人様に教える程の類稀なる技術は持ち合わせていない。

つまり、格闘家は打撃こそ超一流だが、関節技等においては人より優れた程度なのだ。

格闘家「……ふーっ」

相手は己よりも卓越した格闘のプロ。その男に自分の寝技が通用するのか。

迷いよりも先に、身体が動いていた。格闘家は瞬時の内にお父の背後を取ると、

まずは四肢をフルに駆使した打撃のラッシュをけしかけ、お父のバランスを崩す。

お父の頭が下がった瞬間、先程と同様に格闘家の両足がお父の頭を捉えた。


543 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:08:27.15 ID:BsLKDqgwo
格闘家「……っ」

お父「……」

ギギッ…ギチギチッ

1回目は足首、くるぶしあたりで頭部を締め付け、そのまま捻りつつ地面へ叩きつけた。

今度の2回目は違う。太もも付近でお父の首をがっちりと締め付けている。

格闘家はお父の背面へ身体の重心を移動させると、両手両足でお父の顔を引き上げ、

後方へ倒しこむかのような具合で身体を仰け反らせ、全身の力を込める。

お父「か……はっ」

格闘家(このまま……っ、落ちてくれ……!!)

ガシッ!!

格闘家「――っ!?」

お父の両手が格闘家の肩を左右よりがっちりと掴み上げた。

ググッ…グググッ

格闘家「が……あぁ……っ」

お父「ヌアアァァァァ!!」


544 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:09:11.23 ID:BsLKDqgwo
引き離すまでもない。そう言わんばかりに、お父はそのままの状態で高く跳躍する。

格闘家「!?」

上空で反転する両者。このままでは格闘家は頭から地上へ落下する事となる。

咄嗟に両足を緩め、態勢を立て直そうと図った瞬間、お父の両腕が動く。

掴みあげた格闘家の両肩をそのまま自身の前方へと、格闘家の身体ごと持ってくる。

その時点で既に、お父の十八番であるパイルドライバーの態勢となっていた。

格闘家はもがくが、お父は更にそれを完璧なものとするべく、両腕を格闘家の腰へ移す。

完全にホールドされた格闘家に、最早、抜け出す術はなかった。

そのまま空中で独楽のように回転を加えたお父は、パイルドライバーの落着点を見据える。

勝負あり。もし観客が居ればそんな光景に絶叫をあげていたところであろう。

だが格闘家は最後まで諦めなかった。別に狙ったわけではない。身体が自然と反応した。

お父が回転を加える時計回りとは逆方向に、格闘家は身体を捻らせていた。

協力な遠心力と別方向へのベクトルでお父の両腕から力が僅かに緩む。

格闘家は空中で出来る限りの足を伸ばし、お父の胸部へ逆さのまま蹴りを見舞った。

地獄のメリーゴーランドから抜け出した格闘家は、3回目の挙動へと入った。


545 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:09:43.37 ID:BsLKDqgwo
ギュバッ…ガシィッ!!

お父の回転が残るまま、格闘家はその力を応用し、決め技へと入る。

まずは先程の同じく、両足でお父の首を絞めあげ、更に両手で顎を引き揚げる。

そしてまだ残る回転に更なる回転を加え、自身とお父の身体を反転させた。

空中を落下する2人の身体はきりもみで更にスピードを増し、

あっと言う間に暗闇の中に浮かび上がる、茶色い地面が近づいて来た。

格闘家はここしかない、というタイミングで両足を離し、お父を脳天から地面へと叩きつけた。

ゴワッシャアアァァァァ!!

格闘家「これで……決めるっ!!」

地面に突き刺さるお父の身体を弓のように反らせ、一気に絞め上げる。

ググググッ…グッ…グッ

数秒の間、その状態で静止すると、お父の体は全身から力が抜けた。

格闘家「ふーっ」

いつまた起き上がってくるか分からない。だが、格闘家は一先ずの勝利に大きく息を吐いた。

ここは戦場。分かってはいながらも、何となくゴングと歓声が聞こえたような気がした。


546 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:10:31.89 ID:BsLKDqgwo
ガキイイィィィィン

王子「はあぁーっ!」

北方司令「……」

キィン!!…ズザザアァ

王子「強いなぁ」

決して王子が弱いわけではない。しかし相手は北方司令。かの天才の弟子である。

とは言え、北方司令は他の弟子に比べると、それ程強いとは言えない。

それは彼の最後を思い返せば、分からなくもない。

しかし王子は押されていた。両者を知る者ならば至極、当然の事なのかもしれない。

1つは経験値。北方司令はなくなる直前まで、北の大地という最も過酷な戦線で

指揮を執り、魔王軍相手に戦いを繰り広げてきた。

対して王子は齢15、6の少年。幾ら経験を詰んできたと言えど未だその差は大きい。

ましてや彼は西国国王である。どうしても死地には飛び込めずにいた。

それは本人の希望とは裏腹に、周囲に静止されていたからである。

王子の性格を考えれば、彼は自ずから喜んで死地へ、先頭切って飛び込むであろう。


547 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:11:13.40 ID:BsLKDqgwo
だが、一国の主。しかも王家においてたった1人、唯一生き残った男児なのだ。

神官は目の届かぬ状況であっても、常に信頼出来る側近を彼の傍に付けていた。

その大半が西の砦で王子と共に戦ってきた者らなのである。

王子「だあぁーっ!」

北方司令「……」

ガキンッ…ギインッ…ガキイイィィィィン!!

あと5年あれば或いは、圧倒する事はなくとも、五分程度には持ち込めたかもしれない。

ヒュンッ…ブンッ…ゴアッ!!

王子「くおっ、あっぶ……な!」

必死で北方司令の斬撃をかわし、剣でいなす王子。ひとたび攻撃へ転じれば、

その倍以上の反撃を食らう。そんな攻防をかれこれ数分間、繰り返していた。

他の3人とて王子の援護に回りたいのは山々であるが、相手がそうは許してくれない。

せめて1対1の局面を作り上げたこの態勢こそ、最大の援護なのだ。

王子の出来る限りは、時間を稼ぐ事。この状況を均衡させ、交代が来るのを待つ事。

幸い、次の交代メンバーは、天才、戦士、召喚士、サモナーといった面々なのだ。


548 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:11:58.82 ID:BsLKDqgwo
王子「でっりゃああぁぁ!!」

ガイイィィンッ!!…ズダッ

王子「いってぇ、痺れたぁ――」

北方司令「……」

ブンッ!!

王子「おわっ、は……早いっ!」

不思議な事に、ここまで王子は、致命傷はおろか、かすり傷さえ受けていない。

少ないながらの経験を駆使した結果であるのもそうなのだが、一言で言えばこれは才能。

先代、西国国王がそうであったように、王子もその才能を受け継いでいた。

だがそれも改めて考えれば納得のいくものである。幼くして王位を継ぎながら、

西方という広い地を駆け巡り、魔物と戦ってきたこの約5年間。

大きな怪我や傷を負う事なくやってこれた背景には、先述の神官らによる援護の他、

王子自身の努力や才能を考慮しなくては納得のいかぬものである。

そして日課である傭兵や親衛隊との稽古ではなく、実戦という舞台に王子は胸躍っていた。

若さ故の好奇心。それは足を前へと進める。国軍の謳い文句で言えば、無謀ではなく勇敢である。


549 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:12:43.91 ID:BsLKDqgwo
ズシャッ…ザザザザッ

王子「んおりゃああぁぁ!!」

遮二無二振り回す王子の剣は、お世辞にも良いとは言えないが効果的であった。

手数を出す事で相手への牽制を兼ね、更には素人さながらの予測出来ない動きは、

弟子の中でも生真面目で、正直だった北方司令の予測を超えた動きであった。

王子「へへっ、ビビってんのかよぉ!」

北方司令「……」

シュバッ…ガッキイイィィン

王子「くっ、やるじゃんか!」

両者の戦いは力量で量れば一方的なものかと思われたが、王子にとっての地の利も働いた。

西方特有の砂漠。これは西方に住む者とそうでない者の動きを明らかに区別した。

砂漠に慣れ親しんだ王子は、沈む足をすぐさま上げ、撥ねるような走りで大地を掛ける。

ほぼ初めてに近しい北方司令は勝手が分からず、どうしてもその1歩が砂に足を囚われてしまう。

結果、北方司令は攻撃を仕掛ける事は少なく、後手に回る羽目となり、

時間を稼ぎたい王子はアリジゴクのように、砂で身動きを封じられた得物へ攻撃を繰り返す。


550 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:13:16.99 ID:BsLKDqgwo
ガキン…ガキン…ガキイイィィン!!

王子「はぁはぁ、はぁ……っ」

スタッ

王子(有利とは言っても、リーチも違えば腕も全然違う。やっぱり倒すのは無理だな)

北方司令「……」

王子「……ん?」

キュイイィィィィ

王子「魔法――っ!?」

ドドオオォォォォン!!…ズガガガガアアァァ!!

王子「ぐはぁ……っ!」

ザンッ…ズザザザザザアァ

王子「……油……断したぁ」

北方司令「……」

ザッザッザッザッザ

王子「くっそぉ……っ、どうする……」


551 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:13:49.58 ID:BsLKDqgwo
キュイイィィィィ…ドッゴオオォォォォン!!

北方司令「――ッ!?」

王子「……?」

シュウウゥゥゥゥ…ザッザッザ

王子「……み……んな……っ」

天才「ハーッハッハッハ! 交代の時間がてめーら!」

召喚士「王子っ! 大丈夫!?」

戦士「サモナーさん、王子を砦まで」

サモナー「了解した。マーメイド、君は彼らの支援を」

ザッ

天才「ほぉ、誰かと思えば不肖の弟子か」

北方司令「……司令」

天才「弟子の責任は師匠の責任かぁ。全く、恥かかすんじゃねぇよ」

ポリポリ…ジャキッ

天才「来な。久し振りに稽古つけてやんぜ。ハーッハッハッハ!!」


552 名前:NIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage saga] 投稿日:2011/11/07(月) 18:28:29.28 ID:BsLKDqgwo
なんだか変な日本語とかありますが、適当に流してやってくだしあ…
本日もご支援ありがとうです!それでは失礼致しますです!ノシ


557 名前:NIPPERがお送りします(仮鯖です)(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2011/11/07(月) 21:38:03.43 ID:YJeokgcAO
>>1乙

力量を生かしきれない役って意味だよ本来は
最近は力不足って意味も含まれるらしいから問題無し。


561 名前:NIPPERがお送りします(仮鯖です)(長屋) [sage] 投稿日:2011/11/07(月) 23:34:22.68 ID:H593e8afo
いや盗賊が自分で言ってんだから役不足は合ってんじゃないか?


562 名前:NIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/07(月) 23:47:21.10 ID:4brRZQ5Ho
もういいから


567 名前:NIPPERがお送りします(仮鯖です)(石川県) [sage] 投稿日:2011/11/08(火) 08:17:52.10 ID:q6cOcho5o
いいかげん、王子を許してやれよw
ちょっと魔導士や盗賊のおっぱい触っただけじゃねーk・・・
ゆるせんな



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