■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その8
1 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/12/25(金) 18:49:19.81 ID:WEijUlUo
〜前回までのあらすじ〜

コカトリスをクリト…と間違えて呼んでしまったダメ召喚士は、
パーティー仲間の頼れる戦士、どうみても処女な魔道士(戦士談)
スタイルいいが無口な盗賊(戦士談)と力を合わせ、数々の出会い、
そして別れを経験し困難を乗り越えて行く。魔道士は故郷へ残り、
三人と別れ、別行動となったが、そこに待ち受けるものとは…!?

◆7xまとめ様(いつもありがとうございます)
http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/summoner_ike_Cockatrice.html

◆キャラクター人気投票所(コメがあると嬉しいんだからねっ///)
http://vote3.ziyu.net/html/cocka.html

◆前スレ(その7)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1260686779/

◆過去ログ
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1256864948/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1257265640/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1257266712/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1258207232/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1258977379/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1259802767/


24 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/25(金) 22:42:31.04 ID:op0UHoso
〜本国〜

パカラッパカラッ・・・ドドッ・・・

前方の馬車より、エリートが歩いて来る。

エリ−ト「…着きました」

父「着いたって…ここは…」

魔道士「本国の…王宮!?」

母「……一体!?」

エリート「今日本国へ来たのは、こちらにお越し頂く為です」

父「ま、まさか……っ!!」

エリート「はい。お会いになりたいと……陛下が…」

父「!?」

母「へ、陛下がっ!?」

魔道士「……!!」

エリート「……さぁ、行きましょう」

父「…わ、分かった!!」


25 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/25(金) 22:51:08.67 ID:op0UHoso
〜王宮内〜

魔道士「ここが…王宮…!」

エリート「魔道士さん、私達はこちらで…」

魔道士「は、はい…」

エリート「荷物、お持ち致します」

カツカツカツ…

エリート「……父上」

右大臣「ご苦労だった。…大商家殿も久し振りだな」

父「これは右大臣様!」

右大臣「早速だが陛下がお呼びだ。奥方も…」

母「はい……」

父「では…魔道士はここで待て」

魔道士「……はい」

両親は右大臣に連れられ、部屋を後にする。

魔道士「………」


26 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/25(金) 22:53:40.98 ID:Q/CsUZko
こいつはひょっとするとひょっとするってえとあれですか


27 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/25(金) 22:57:12.03 ID:op0UHoso
〜置く王の間〜

右大臣「失礼致します……」

カツカツカツ…

右大臣「大商家とその奥方をお連れ致しました」

国王「おぉ、ご苦労であった。下がって良いぞ」

右大臣「……?」

国王「…下がれ、と申したのじゃ」

右大臣「ははぁ」

カツカツカツ…

父「……」

母「……」

国王「……久し振りだな。二人とも」

父「陛下。お元気そうで何よりでございます!」

母「おひさしゅうございますっ!!」

国王「そのように畏まらず、近くへ…」


28 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/25(金) 22:58:13.24 ID:op0UHoso
〜国王の間〜

右大臣「失礼致します……」

カツカツカツ…

右大臣「大商家とその奥方をお連れ致しました」

国王「おぉ、ご苦労であった。下がって良いぞ」

右大臣「……?」

国王「…下がれ、と申したのじゃ」

右大臣「ははぁ」

カツカツカツ…

父「……」

母「……」

国王「……久し振りだな。二人とも」

父「陛下。お元気そうで何よりでございます!」

母「お久しゅうございますっ!!」

国王「そのように畏まらず、近くへ…」


29 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/25(金) 23:03:15.38 ID:op0UHoso
両親は国王の近くへ移動する。

国王「皆、元気そうで何よりだ」

父「はっ、魔道士もすっかり大きくなりまして…」

国王「そうか……いくつになったか?」

母「19……でございますわ」

国王「もう19になったか…。時が経つのは早いのう…」

父「……」

母「そっ、それで…本日はどのような…?」

国王「……うむ」

父「魔道士……でございますか?」

国王「なにやらワーカーとして旅をしておるそうだな」

母「もっ、申し訳ありません!!」

父「し、しかし…なぜ…!?」

国王「………これ」

カツカツカツ…


30 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/25(金) 23:10:19.81 ID:op0UHoso
父「……大軍師…様!?」

大軍師「ふふっ…先日はご馳走になりました」

国王「大軍師より事情は伺った」

父「……な、なるほど」

大軍師「魔道士様は最近噂のパーティーのようで…

母「……」

父「そ、それで…どうなされ…と?」

国王「早く縁談は出来ぬものか…?」

父「そうしたいのはやまやまではございますが……」

母「……本人もまだ…その気はなく」

国王「……」

大軍師「なかなか…難しいものですな…ふふふ」

父「陛下は……如何お考えで?」

母「……」

国王「……それをワシに聞くかね」


31 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/25(金) 23:14:57.63 ID:op0UHoso
父「こっ、これは失礼を…!!」

国王「本人は何をしたいと?」

母「恐れながら…旅を続けたい様子かと……」

国王「左様か」

大軍師「……だ、そうでございます」

国王「ううむ……」

父「……」

国王「お主ら両親はどうしたいのだ?」

母「!?」

父「…それは勿論、当家の娘として恥じぬ…」

国王「本当か…?」

父「……はっ」

国王「あの子の自由はどうするか…?」

母「……私は、尊重してあげたいと考えております」

父「お、お前……!?」


32 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/25(金) 23:18:04.14 ID:ADbyplwo
嫌な予感がする


33 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/25(金) 23:22:47.52 ID:kpzxHISO
国王直々に・・・か


40 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/26(土) 00:15:56.91 ID:EJg7gAUo
国王「……ふむ」

母「やはりここは…本人の意思を…」

父「しかしだなっ…!まだあの子は…」

大軍師「本当のところ、陛下はどうお考えで?」

国王「……ふぅむ」

父「……」

母「…陛下」

国王「勿論結婚し、商家の娘として平穏に暮らすのが良かろう」

母「!?」

父「・・・・・・仰る通りでございます」

国王「・・・・・・・・・だがな」

父「・・・!?」

国王「ワシが言えるような立場ではないが・・・」

大軍師「・・・・・・ふふっ」

国王「本人が旅をしたい。そう申すならそれも叶えてやりたい」


41 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/26(土) 00:27:57.34 ID:EJg7gAUo
父「陛下…!!」

国王「分かっておる…魔道士の親はそなたらだ」

母「……」

国王「しかし…しかしな…」

スッ…

大軍師「どうしても…ご心配ですか…?」

母「…?」

父「それは…勿論」

大軍師「では、国軍を周囲に付けて、お守り致しましょう」

父「な、何もそこまで……」

国王「……」

大軍師「ご安心下さい。魔道士様は命を落とされたりは致しません」

父「!!…何を根拠に…っ!!」

大軍師「わが軍には…凄腕の占い師がおりましてね…ふふふ」

父「あ……っ!!」

大軍師「………ふふふっ」


42 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/26(土) 00:36:22.83 ID:EJg7gAUo
国王「なんでもかんでも占卜に頼るのもどうかと思うがな」

大軍師「外した事がありましたかな…?」

国王「いや。まぁ…15年前の一度きりか」

母「……そ、それでは!?」

国王「後は…本人の好きにさせてはどうか?」

父「ですが!?……宜しいのですか…?」

国王「ワシらが強制するような年齢でもあるまい…」

母「……」

国王「ましてや、ワシらが言える立場では…」

父「陛下・・…」

大軍師「……宜しいですかな?」

父「……陛下がそう仰られるのであれば」

国王「二人には本当に苦労をかける。これからも…」

母「滅相もございません……」

父「……陛下こそ、お気遣い…まことに感謝致します」


45 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/26(土) 00:48:44.77 ID:EJg7gAUo
〜部屋〜

エリート「!?」

バッ!!…タタッ!!

エリート「し、しまった…!!魔道士さん…っ!」

エリートは慌てて部屋を出て、来た道を戻り走る。



魔道士「…はぁ…はぁ」

タッタッタ…

魔道士「!!」

男「うおっと…危ない!!」

魔道士「すっ、すみません…!」

男「これはご婦人…大慌てで何か…?」

魔道士「あ、いえ…!急いでおりまして…すみません!」

男「そうですか…お気をつけて」

魔道士「あっ、ありがとうございます!!」

タッタッタッタッタ…


46 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/26(土) 00:54:49.52 ID:EJg7gAUo
男「……?」

タッタッタ!!

男「うおっ!…エリート、今度は君か…」

エリート「こ、これは殿下!失礼致しました!」

皇太子「今日は祭りでもあるのかな?ははっ」

エリート「失礼ですが殿下、こちらに女性一人…」

皇太子「あぁ、ついさっき去って行かれたよ」

エリート「遅かったか…!!」

皇太子「それにしても…美しいご婦人であった…」

エリート「……魔道士さん」

皇太子「…魔道士さん、と申すのか」

〜王宮外〜

タッタッタッタッタ…

魔道士(……ごめんなさい…本当に…!!)

魔道士は大きな荷物を抱えて、本国の街中へと消えて行った…。


47 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/26(土) 00:54:58.52 ID:hRgTHrIo
この男・・・フラグか!?


49 :パー速民がお送りします [sage] :2009/12/26(土) 00:56:59.08 ID:dGZqJaco
まさか魔導師は国王の娘?


50 :パー速民がお送りします [] :2009/12/26(土) 00:57:24.48 ID:qBV7yQDO
魔道士、やっと自分に素直になったんだな


53 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/26(土) 01:07:42.86 ID:EJg7gAUo
魔道士(私…やっぱり…)

タッタッタ…

魔道士(自分の道を…っ)

タッタッタ…

魔道士(そして……仲間を…!!)

タッタッタ…

魔道士(みんなと言う力を借りて…っ!)

タッタッタ…

魔道士(籠の中から…羽ばたきたいっ!!)

タッタッタッタッタ

魔道士「……はぁはぁっ…はぁ…」

魔道士は立ち止まり、後ろを振り返る。

魔道士「お父様お母様…ありがとう…ございました…っ!」

タッタッタッタッタ…

魔道士はただ必死に、港までの道を走った。


54 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/26(土) 01:13:32.04 ID:EJg7gAUo
〜国王の間〜

バンッ!!

エリート「……はぁ…はぁっ!」

国王「…?」

母「エリートさん…一体!?」



父「…そうか」

エリート「申し訳ありません……」

大軍師「追わせますかな?馬を飛ばせば追いつきますよ?」

父「……ううむ」

大軍師「行き先は…分かっておるのでしょう?」

母「…!!……み、港!…きっとそうですわ!」

大軍師「……ふふふっ」

国王「さて…自分の意思で飛び出してしまったな…」

父「……追わずとも……結構です」


55 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2009/12/26(土) 02:04:11.94 ID:EJg7gAUo
国王「あの子が自分で選んだ道だ…仕方あるまいな」

父「本当に良かったのでしょうか?」

母「……」

国王「ワシには関係のない事だ」

父「……そうですか」

国王「だが、友人の娘だ。なんとか強力はさせて貰うぞ」

母「…!!……は、はいっ!」

父「…陛下!」

大軍師「さて、これで解決…と言うところですかな?」

国王「お前にも迷惑を掛けるな…」

大軍師「何を仰いますやら。陛下のお頼みとあらば…ふふ」

国王「二人にも…。感謝するぞ…」

父「こちらこそ!!」

母「……ありがたきお言葉」

国王「ふう…、何やら疲れてしまったわ。休ませて貰うとするか…」



次へ 戻る 戻る 携 上へ