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新ジャンル食人嗜好
74 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 22:20:51.51 ID:lyfuSxVe0
妹は俺に背を向けてゴソゴソ何かしていた

兄「妹…探したぞ」
ハァっと肺の空気を入れ替えて気分を整える


何てことはない、妹はただ散歩にきてただけなのだ
何てことはない、妹は気づいたわけではないのだ
何てことは…
兄「…妹?」

妹の足元には

大量の

ニく


75 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 22:25:55.01 ID:JWbV6UNfO
(;゚*゚)うっ


76 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 22:27:56.17 ID:lyfuSxVe0
兄「……っ!」

妹「がつがつがつ」

妹は食べている

一心不乱に

足元にあル

砂がマジッた

それは大量の

ニくを…



兄「おい……っ!おい!!妹!!!」

妹「がつがつがつがつ」

妹は気づかない

妹はやめない

ただ一つの作業に没頭していた。


77 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 22:33:20.01 ID:eJp6Nnr10
wktkoeeeeeeeeeee


78 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 22:36:52.02 ID:lyfuSxVe0
兄「妹っ!!!」

無理やりこっちに体を向けさせる

恐らくさっき踏んづけた容器の中身だったであろう肉が、血が

彼女の全てを汚していた



眼が合う

妹「                 」

兄「……あ」



ただ、死んでいた

体ではなくココロが


そして気づいた

もう妹は元に戻らない、と


79 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 22:39:34.10 ID:eJp6Nnr10
wktkgkbr


80 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 22:50:04.38 ID:lyfuSxVe0
妹「     おにい ちゃん」

兄「妹っ!?」


いや、まだ完全には死んでいない!




兄「妹、俺がわかるか?」

妹「     ヒュウヒュウ   」

風がでてきた
クソッ!!
妹の声が風に消えた


そしてまたあの声がする





妹「おにいちゃ ン 私の腕が な いの」


81 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 22:55:43.33 ID:Ahto5VY4O
ザオラル!ザオラル!


82 :VIPがお送りします [sage] :2008/10/10(金) 22:56:13.05 ID:T8+EjUe/0
しかし生き返らなかった!


84 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:01:30.84 ID:lyfuSxVe0
妹「フフフっ」

兄「っ!?」

意味を聞く前に突然妹が笑い出した
混乱しながらもおそるおそる聞いてみる

兄「どういう……意味だ?」
妹「あの人はね、おいしそうにしてた」
兄「?」

妹が立ち上がる

話が見えない。一体何を喋っているのか

妹「私はね、やめて、やめてって言ったよ」
妹「でもね、あの人、笑ってた」
妹「私をね、ずっと見てたって」
妹「ずっと一緒にいてくれるって」

兄「……」

まさか……あの事件の時のことか

妹は両手を広げて竹トンボのように回りだした

クルクルクルクルと


85 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:04:05.35 ID:eJp6Nnr10
wktkgkbr


86 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:08:49.98 ID:lyfuSxVe0
妹「でもね、私は一緒にはいれないって言ったの」

クルクル

妹「家族がいるって、お兄ちゃんがいるって」

妹「そしたら、あの人余計に笑ってた」

妹「私、何が可笑しいのか分からずにあの人がもってる包丁をみてた」

妹「そしたらね…」

クルクル

妹「包丁がスッと下がってきてね」

妹「あの人は笑いながら」


妹「それでもいいって、いいな  が ら」

妹「                              」


87 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:13:27.31 ID:JWbV6UNfO
>妹は両手を広げて竹トンボのように回りだした

これ、片腕ないと思うと・・・gkbr


88 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:15:23.86 ID:lyfuSxVe0
もう妹が何を言ってるかもわからなくなった

聞こえるのはただの意味もない悲鳴


やがて妹は回るのを止め、その場に倒れた

兄「妹っ!?」

妹「あはははは」
妹「そして食べたの、肉を」
妹「私の腕」
妹「これで一緒だって」
妹「私もね、そうなんだって。呆然とそれを見てた」
妹「でもね、あれが終わって肉を食べたらちょっとわかる気がしたの」
妹「一緒になるってこうなんだって」
妹「あはは、可笑しいよね。食べればそれだけで一緒なんだよ」
妹「あははははは」

兄「……ッ」


俺は妹を抱きしめていた


89 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:20:35.39 ID:lyfuSxVe0
事件の後に思ったこと

何の変哲もない日々

それは俺の思い込みで…

お前はもう…



あとは笑うか悲鳴かだけだった

俺は妹をずっと抱きしめていた


騒ぎ疲れたのか妹は俺の手を掴み、眠るように眼を閉じて…



妹「私、お兄ちゃんとも一緒になりたいな…」


妹はもう壊れていた


90 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:23:58.36 ID:lyfuSxVe0
守ってやる

俺が

ずっと一緒に…

たとえ俺がどれだけ変わろうと

これだけは変わらない

ずっと…




いつの間にか風はやんだらしい
声はもう

聞こえない


91 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:26:33.21 ID:lyfuSxVe0
読んでる人いるか知らんがちと休憩w
コンビニいってくる


94 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:27:29.49 ID:Y7FpvnHnO
夜道に気をつけてね


96 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:34:56.10 ID:JWbV6UNfO
>>91
うしろみないでね


99 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:46:30.05 ID:lyfuSxVe0
ただいま

あ…ありのままにおこったことを今話すぜ
『俺は公園の傍を通ったときに茂みが動く音を聞いた』
な…なにをいってるのかわからねーと思うが俺も意味がわからなかった
兄だとか妹だとか(ry


100 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:49:40.63 ID:lyfuSxVe0
100
引き続き即興でお送りします


102 :VIPがお送りします [] :2008/10/10(金) 23:59:21.39 ID:lyfuSxVe0
数週間後


あれ以来常に妹一緒にいる
妹と起きて妹と歯を磨いて妹と遊んで妹と風呂に入って妹と寝る
毎日こんな感じだ

妹は俺によくなついてくれてる
何をしても嫌がることはないし、俺によく従ってくれた

壊れたココロでも俺しかいないとわかっているのだろう
どこでもベッタリだ


学校にはもう行ってない
一度友が家にやってきた

だが居留守を使った
邪魔をされたくないんだ

俺達は一緒なのだから


自分の口元が釣りあがるのがわかった


103 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 00:06:28.14 ID:m7Ab/uWE0
最近兄をまったく見ない

学校にもこないし家に行ってもいない…

友「一体どうしちまったっていうんだ…」

警察に連絡するか…?
いやしかしまだ失踪と決まったわけではない…

友「クソッ!妹ちゃんもどこいるかわからないし…」

しかし、ただ何となくは分かっていた


二人は一緒にいる


分かってはいるがあんな事件の後だ。
無事かどうかはわからない
また何かの事件にでも巻き込まれたのでは…

友は兄の相談にのった屋上で一人悩んでいた


105 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 00:14:06.29 ID:m7Ab/uWE0
ぴんぽーん

兄「……」

友、今日もきたのか
玄関からくぐもった声が聞こえてくる

友「兄〜。いないのか〜?」

あぁ、いないよ

妹「…オニイチャン」
兄「どうした?」
妹「…オシッコ」
兄「そうか、一緒に行こう」
妹「うん」


妹が用を足すのを眺めつつ友のことを考えた

友、すまない。今は妹と一緒にいたいんだ


心の中で友に謝った


106 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 00:15:01.47 ID:m7Ab/uWE0
IDかわったけど書いてる人です


108 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 00:22:23.62 ID:m7Ab/uWE0
友「うーん…」
友は一人図書館で悩んでいた

重症の少女 消えた彼女の腕

デカデカと新聞に載っている文字を眺めつつ思考を巡らせる
日付は今から約半年前の新聞
これに妹ちゃんが巻き込まれた事件のおおよその全貌が書いてある

犯人の目撃者が一人いた
証言によると帽子にサングラス、風邪のときにつけるマスク。
スタンダードな銀行強盗の風貌で包丁を所持…

この線からは辿れそうにないな…


109 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 00:31:09.28 ID:m7Ab/uWE0
友「最悪…最悪の状況を考えると…」

友「…それは、犯人がまた妹ちゃんに接触…かな」

犯人は今だ捕まっていない。可能性はないことはないのだ

このことを警察にいっても動かないだろう
まだ何も起こってないのだから

しかし仮にそうなっていたとしたら
兄と妹ちゃんは既に殺され…

いや、と友は思った
友「生きてるさ…生きてなきゃ……生きて…」

声は段々小さくなった
友「生きててくれ…兄、妹ちゃん」

友はともかく犯人の手がかりを捜そうと関連記事に没頭していった


110 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 00:38:05.51 ID:m7Ab/uWE0
「……」
誰かが俺を探っているな…警察ではなさそうだ

素人か。

「ククク…ははははは」
事件を起こした公園で若い男が一人、眼を四方八方に動かしながら辺りを探索していた

警察も俺を捕まえようと躍起になっている
そして更には素人探偵か

「クククク…」
俺をあまり探らないほうがいいぞ素人探偵

「あまり近づきすぎると…フフフ」




食人鬼は笑いながら闇に消えていった


112 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 00:42:25.98 ID:lALEdQKsO
一転して「魔人」の様相を


113 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 00:53:47.88 ID:m7Ab/uWE0
既に時刻は夜

結局公園を何周もしたが手がかり一つつかめないまま終わってしまった

友「ハァ…そりゃそうか。」
何せ警察が捜査した後だ。何も残っちゃいまい

友「わかっちゃいたけど…こりゃきついぜ」
しかしのんびりもしてられない
確かに犯人がでてきたと決まったわけではない
でもそうなってからでは遅いと友は理解していた

今自分がやっていることは無駄で意味がないかもしれない
だが、もし無駄だったときに無駄でよかったと思える方ならそれでいいではないか



その時一陣の風が吹いた
「フフフハハハハハハ……」

風にのって笑い声が聞こえる

友「!!……誰だッ!!!」


振り向いた先には誰もいなかった

友「……幻聴かな?」

ただそこには夜の闇があるだけであった


114 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 00:56:27.93 ID:tDgJa5PG0
ブチャラティとドッピオ的な?


115 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 01:02:55.35 ID:m7Ab/uWE0
うーむ


116 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 01:11:59.07 ID:m7Ab/uWE0
前から思っていた
この人は私に対して過保護すぎるのだと


そして気づいていた
自分の彼への想いも

しかし表に出すことはなかった
近すぎていたし
そして何より恥ずかしかった

だが、今なら。迷わずに言えるかもしれない
今はずっと傍にいてくれる、前よりずっと…

それだけで満足したかったはずなのに……



何故だか胸が痛かった
自分の意識すらコントロールできないでいるのに、彼への想いはそれを上回って扱いが難しかった

でも、彼は約束してくれ。ずっと一緒だと。ただ今はその約束だけで十分だ


そう想いながら彼の腕の中でまどろむ

彼女のココロは徐々にだが修復されつつあった


117 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 01:24:43.09 ID:m7Ab/uWE0
兄「ん……」

朝の日差しが眩しい
隣には妹の寝顔

それだけで幸せが心を満たした

兄「ほら妹…朝だよ」
妹「う……ん……」

眼が開く

俺を見る

見つめ合う

妹「ん…おはよう、オニイチャン」

余りに普通の対応なので驚いた
兄「妹…」
戻りつつある、戻りつつある。
自分の顔が笑っているのがわかる
妹も微笑返す

それは多分幸せな朝の時間だった


しかし、ある感情を兄は自覚しつつあった

多分、彼は…エイエンを求めていたのだ


118 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 01:28:45.41 ID:KtSrf/n90
えいえんってONEか?


119 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 01:31:23.45 ID:m7Ab/uWE0
見てる人いたのかw
おねやったことないからスマンノ


120 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 01:37:44.13 ID:7DrwvJuXO
<●><●>


121 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 01:43:04.21 ID:m7Ab/uWE0
・ ・ ・ ・       ・ ・ ・ ・ ・
見ているってことは見られているってことだぜ


122 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 01:46:57.55 ID:KtSrf/n90
まあ、ともあれ続きを書いてくれw


124 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 01:57:27.73 ID:Y3TdpbxKO
バッドエンドの予感…


125 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 02:05:44.43 ID:m7Ab/uWE0
友「あった…」

公園の端にある倉庫。
埃が蔓延するこの空間で、友はつうに犯人の尻尾を掴んだ

友「あとはコレを警察に届ければヤツも終わりだな」
連日の探偵ぶった捜査をしたおかげで眼の下にはクマができていた


疲労困憊。今すぐにでも家に帰って寝たい気分だ。
文句をいう体に鞭を打って友はその証拠品── チェーンソーを手袋をして持ち上げた

友「倉庫に地下を作るとはな、連日見回っててよかったぜ」

違和感に気づいたのはつい2日前のこと

証拠が必ず公園にあると踏んだ友は一睡もせずに探索しまわった
そして探索から2日目、床のコンクリートが不自然なことに気づいた。
コンクリートを破壊するのにまた1日かかった。結果からいえばたっぷり3日は寝てない計算になる


126 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 02:13:41.67 ID:m7Ab/uWE0
友「はー、よっこいせっと」
チェーンソーを持ち上げる

この3日は一介の学生に過ぎない彼には過酷すぎた。
だがこれは意味があるのだと確信してからは逸る気持ちが抑えられなかった
寝るのすら億劫と思えるほどに

友「あ、てか警察をここに呼べばいいか。」

功をあせりすぎては全てが泡になってしまう。
ちょっとした英雄を気取ってみたかったが、犯人を捕まえることを優先しなければならなかった
アホだな俺ー、と自傷気味につぶやいて携帯に手を伸ばす

実にこの3日は精神的には天国で体力的には地獄だった
しかしその間思考を絶やさずにいたために、思考力は低下するよりむしろ研ぎ澄まされていた



だからだろうか、倉庫にある備品の影からナイフを振り落とされたのに気づけたのは


129 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 02:28:05.45 ID:m7Ab/uWE0
ナイフが降ってくる

考えるより先に体が動いた

友「んなろ!!」
友は思いっきり横に跳んだ

「チッ」
ナイフを持った相手から舌打ちが聞こえる

友はそのまま倉庫の入り口まで移動した

相手との距離は…約5m

友「お前か…犯人は」

相手は新聞通りの格好…間違いない、ヤツだ


「フフフフ…」
犯人は不気味な声で笑いながらナイフをかまえた


友「逃げしちゃ…くれないだろうな」

轟音が倉庫に響き渡る
友「殺し合いなんざやってる暇ないんだがな…」


友もチェーンソーをかまえた


130 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 02:46:48.61 ID:m7Ab/uWE0
…ギャリギャリギャリ!!!!

チェーンソーの刃が備品につきささる
友「あ、やべ」

先手必勝!と意気込んでチェーンソーを振ったのはいいがここは倉庫の中、備品が多すぎる

友「うぁっ!」
チェーンソーを抜こうと手間取っている間に犯人は接近してナイフを繰り出す

友「ひっ!ひょっ!ほぇっ!」
友はギリギリで避け続ける
ナイフで人を殺すとなれば突くしかない

しかし直線での攻撃は読みやすい。頭が冴えている今なら避け続けられる

チェーンソーはダメだ。ここで使える代物じゃない
そう判断した友はチェーンソーを捨てて後退した


再び犯人との距離が空く
「フム、なかなかやるじゃないか…」
犯人は不気味に笑う

「しかし君は丸腰だ。どうするんだ?」

さて……


131 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 03:04:28.15 ID:m7Ab/uWE0
恐らく次が最後だな…友はそう思った

仕掛けるなら相手が油断している…今しかない

………よしっ!


友「チ、素手でナイフとやりあえるかよっ!」
そういって友は入り口まで走った

そして足が何かに躓き、転んだ

こい……こい!

絶好のスキを見つけた犯人は当然のごとく襲い掛かってくる

よしっ!

そして友の背中に向かってナイフを振りかぶって……



転んだのはあくまでフリ
すぐさま振り向いて懐に入れておいた必殺の…

友「俺の勝ちだああああああああああ!!!!!!!」

スタンガンを相手の胴にあてた


132 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 03:14:33.81 ID:m7Ab/uWE0
「!!!」
驚いた時にはもう遅い

スタンガンが胴にもう当たっていた



仰向けに倒れる犯人

友「だーれが自前の獲物もってないっていったよ」
と、皮肉を入れて腰を下ろした

一気に緊張が解けて急に眠気が襲ってくる
友「クソッ!まだ終わっちゃいないんだ」

頭を振って眠気を追い出す
えーっと、まずやることといえば…ボンヤリした頭で考える

そうだ、警察を呼ばないとな

携帯、携帯っと……あった


133 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 03:20:42.08 ID:Y3TdpbxKO
神をも斬り伏せる伝説の剣


134 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 03:25:10.71 ID:m7Ab/uWE0
元いた場所に捨ててしまっていた携帯を回収しにいく
途中でズバンッという音が聞こえたような気がしたが気にとめてる暇はなかった

体がもう限界に近い
というより限界は既に突破してるかもなー、と思いつつ携帯でダイヤルを押す

プルルル…プルルル…
呼び出し音の後に繋がった

「こちら○○警察署です」

あー、何て喋るかまったく内容考えてなかったな

友「えーと、こちらは…っと」

体がフラッと揺れた

いかんいかん、限界なんぞとうの昔に突破してたか

「もしもし?」

友「あー…えーっと」
また体が揺れた

あ、やばいこのまま寝そう


137 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 03:40:22.99 ID:m7Ab/uWE0
このまま寝てしまったら犯人が起きてしまう
スタンガンといえど人を殺せるような代物じゃない。ただ気絶してるだけだ

しかし、体が───その時フと声が聞こえた

??「…代わりに電話してあげようか?」

相手を見る。ボンヤリと輪郭しか見えなかった。

瞼はもう落ちかかっていた

友「誰かは知りませんがお願いします…ここにいるのは……事…件の犯人なんです……」

??「………」


友「有難う………俺はも……う…眠く……て……眠………」

言ってる途中で意識が落ちた


??「お休み……」



139 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 04:01:17.23 ID:m7Ab/uWE0
眠る様に横になった友は既に息をしてなかった

首からは大量の血が出ていた。


??「えぇ、はい。弟のイタズラなんです。すいません本当に」

電話を切って友を見る。その姿は例えるならスタンダードな銀行強盗…


「ナイフだけでここに来たとでも思ってたかい?」

その体にはカーボン製のシートが上半身全体に装備されていた

「素人の武装なんてたかがしてれるんだよ。フフ」


食人鬼は笑う


「まぁでも、楽しかったよ。また起きたら相手をしてやろう。はっははははははは」




そうしてまた食人鬼は夜の闇に消えていった


140 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 04:12:38.66 ID:m7Ab/uWE0
さて、思考力が低下してきた


141 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 04:15:18.82 ID:KtSrf/n90
友、なむ…


142 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 04:21:11.66 ID:m7Ab/uWE0
寝たらこれ落ちちゃうよなぁ…


143 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 04:26:38.29 ID:m7Ab/uWE0
まぁいいや、起きてまだあったら続きをば


154 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 12:17:10.88 ID:m7Ab/uWE0
ただいま
保守サンクス


156 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 12:42:21.77 ID:m7Ab/uWE0
俺と妹は居間にあるテレビを見ていた

右下には血糊がついたようなテロップが流れている
『男子高校生遺体で発見』
被害者は…友
場所はまたあの公園だった

友…死んだのか…

兄「友……」
妹「友さん…が…」
かちかちかちかち

妹は震えていた
兄「……」
妹「…コワイ」
かちかちかちかち
妹「…これは多分、あの人の仕業……」
兄「……」

そうだろうな、と兄は思った

妹を抱きしめる
妹「…お兄ちゃん、一緒にいてくれるよね…」
兄「あぁ…」
妹「お兄ちゃんがずっと一緒にいてくれるなら私は…」



妹の震えはもうおさまっていた


157 :VIPがお送りします [] :2008/10/11(土) 13:02:10.71 ID:m7Ab/uWE0
「……」

食人鬼もまた不機嫌な様子でテレビを見ていた。

「……チ、意外と発見されるのが速かったな」
あそこは誰も使っていない倉庫だったはずだ

時間を稼ぐには十分だと思っていたのだが……
「甘くみていたか…警察を」

しかし、あの倉庫に俺の痕跡はない
いくら捜査しても無駄だ

「あいつから発見されたチェーンソーも回収したしな…」
チェーンソー…

食人鬼の頬が緩む
あの少女の腕を切り落とすのに使った代物だ
最初は包丁…肘から下の肉を削ぎおとした
次にチャーンソー…骨だけになった肘に押し当てる…

フフ…その時にはもう少女は半狂乱だったな
泣き叫びながら俺に許しを求めた



フフフフフ、さて、次はいつごろ仕掛けるか…

事件のことを思いだしたのか食人鬼は興奮していた



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