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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その31
954 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:06:11.71 ID:QT0KVdSOo
〜スグリーヴァの城〜

ゴゴゴゴゴゴ…

弓使い「良かった……スグリーヴァ様生きて……」

ハヌマーン「……」

マーマン「ど、どうした……?」

ハヌマーン「スグリーヴァ様……ではない……ッ!!」

白馬騎士「何っ!?」

ズゴゴゴゴゴ…

スグリーヴァ「……フシュウウゥゥ」

ハヌマーン「何と言う事だ……ッ」

オーク「で、でもあれはスグリーヴァ様で……」

ハヌマーン「違う。外見は確かにスグリーヴァ様だが……中身は別物だ」

法師「確かにスグリーヴァ様の気配は最早……ありませぬ……」

剣士「!!」

スグリーヴァ「クッ…・・・フフ、フハハハハァ!!」


955 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:06:38.75 ID:QT0KVdSOo
ドオオォォォォン!!

マーマン「何なんだこれは! どういうこっちゃ……」

ハヌマーン「……ヴァーリンさ」

マーマン「!?」

ハヌマーン「スグリーヴァ様の肉体は、ヴァーリンの精神に乗っ取られたのだ……ッ」

弟者「なにぃ!?」

スグリーヴァ「ハヌマーン……よ……」

ハヌマーン「……ッ」

ズズッ…ズズズッ…

ヴァーリン「残念だったなぁ!!」

幼女「そ、そんな……そんなぁ……っ」

ヴァーリン「グハハハハアァ!! 馬鹿な奴だ、最後の力を持ってしても相打つ事すら出来ぬとは!」

兄者「止む無し、もう一度攻撃を仕掛けよう」

マーマン「どこにそんな力が残ってるってんだよぉ!」

オーク「…………」


956 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:07:08.55 ID:QT0KVdSOo
ゴゴゴゴゴゴ

剣士「……オ、オーク?」

オーク「……くもっ、よくも……よくもよくもよくもおおぉぉ!!」

ミシッ…ベキベキベキィ!!

錦将軍「な、何だ!?」

弓使い「オークの体が……っ!?」

突如、オークの身体は筋肉が膨れ上がり、徐々にその姿を巨大化させ始めていく。

ミシミシッ…ズゴゴゴゴゴゴ…

マーマン「まずいっ!! オークを止めろおぉ!!」

弓将軍「止めろってどうやってだな……」

マーマン「何でもいいっ! あのまま突っ込む気だぞ!」

オーク「お……おぉ……オ、グオオオオォォォォーッ!!」

ズッダアアァァァァン!!

マーマン「バッカヤロオオォォ!!」

ハヌマーン「ちぃっ!」


957 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:08:10.26 ID:QT0KVdSOo
傍から見ても分かるような、理性を失ったオークは雄叫びをあげながら目を光らせ、

その巨体に不似合いな速さで、スグリーヴァの姿を持ったヴァーリンへと突進する。

ヴァーリン「どれ程、力を込めようとも、当たらなければ何ら意味はない!」

オーク「ゴガアアァァァァーッ!!」

ヴァーリン「そら、貴様の攻撃をそっくりそのまま返して――」

ピキイイィィィィン

――『させぬよ。そのまま静止しておれ』

ヴァーリン「何ィーッ!?」

ビタアァ!!

白馬騎士「敵の動きが止まったっ!?」

オーク「ガアアアアァァァァ!!」

ヴァーリン「――ッ!!」

ドグッシャアアァァ!!…ゴガガガガッ…ドッズウウゥゥン

オーク「グ……ルルウウゥゥゥゥ!!」

マーマン「オーク!!」


958 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:08:38.54 ID:QT0KVdSOo
ズザザッ…スタッ

マーマン「バッカヤロー! しっかりしろ!」

オーク「グウゥ……」

マーマン「テメー1人で突っ込んでどうする! 死ぬ気か!?」

オーク「…………ウゥ」

マーマン「オメーが死んだら、スグリーヴァ様が体張った意味がねーだろうがよっ!」

オーク「……ッ」

マーマン「みんなを生かす為にあの人ぁ、自ら犠牲になったんだろうが!」

ハヌマーン「マーマンの言う通りだオークよ。気持ちは分かるが、お前1人に任せるわけにはいかぬ」

オーク「ウ……ウウゥゥ……ッ」

グラァッ…ドッズウウゥゥゥゥン

幼女「オーク!?」

ハヌマーン「大丈夫、気を失っているだけのようだ」

弟者「おいっ!! ヤ、ヤローが!!」

兄者「!?」


959 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:09:11.76 ID:QT0KVdSOo
オオォォォォ…

白馬騎士「い、いない……っ!?」

弓使い「もしかして、倒したの……!?」

法師「いえ、そのような感じはありませんでした。突如、気配がふと消えたような……」

剣士「退いた……のか?」

白馬騎士「とにかく、今のうちに一旦、城内へ戻りましょう」

ハヌマーン「それが良かろう。多勢でなくば、城内の方が安全だ」

マーマン「オーク、おいオーク!」

シュウウゥゥゥゥ…

弓将軍「縮んでゆく。力を使い果たしたのか……?」

マーマン「……くっそ、重てぇな……っ」

オーガ「フガッ!!」

トロル「オークは俺達に任セロ!」

マーマン「……あ、あぁ」

剣士「よし。それじゃみんな、一度城内へ戻ろう」


960 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:09:39.10 ID:QT0KVdSOo
〜赤壁〜

パッカパッカパッカ…パシャッ

騎兵「……っ

南方兵「これが……戦果か……っ」

エリート「……」

門兵「おぉ!! 右大臣様ご帰還だぞ、開門ーっ!!」

ギッギイイィィ…ガゴオオォォン

エリート「凄まじいものだな」

大軍師「ご覧になられましたか? お見事でした」

エリート「こちらに残党は?」

大軍師「いえ。おそらく抵抗しようという気はおきますまい」

エリート「それもそうだな。あの光景を見てしまえば……な」

大軍師「息のある者は捕虜として一応、治癒は施しております」

エリート「……大丈夫なのか?」

大軍師「何も全て殲滅する必要はありませんし、役に立つ者もおりましょう」


961 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:10:16.22 ID:QT0KVdSOo


衛生兵「……っ」

赤壁兵「何ビビってんだよっ、早くしろって」

衛生兵「他人事だと思ってちきしょう……。ほ、本当に大丈夫なんだろうな?」

ツンツン

ラクシャーサ「ウ……ッ」

衛生兵「そもそも治療って、何をすりゃいいんだよ……っ」

大軍師「何でも構いませんよ。治癒魔法は無理でしょうから、普通の応急手当を」

赤壁兵「大軍師様! それに……右大臣様も」

エリート「そこそこの数はいるな」

大軍師「同じ種族でも強さはまちまちのようですからね。おそらくは部隊長クラスが大半かと」

ラクシャーサ「ウ……ウゥ」

大軍師「大丈夫ですか?」

ラクシャーサ「……こ……ろせ」

大軍師「そうは参りません。無抵抗な者の命を奪うなど、それこそ魔物と同じですからね」


962 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:11:03.36 ID:QT0KVdSOo
ラクシャーサ「……」

大軍師「お聞きしますが、魔王軍の狙いは本国ですか?」

ラクシャーサ「……さぁな」

大軍師「規模は? 軍団長の数は?」

ラクシャーサ「さぁな」

大軍師「……ふむ、なかなか忠義ですね」

エリート「少し痛めつけるか?」

大軍師「いえいえ。無理強いする必要もありません。今は休ませておきましょう」

ラクシャーサ「覚えていろ……必ず、殺してやる……ッ!」

大軍師「貴方も味わったでしょう? 我らの力を。それでもまだやりあいますか?」

ラクシャーサ「……」

大軍師「ラーヴァナが倒れれば、貴方達だけでは勝ち目はありますまい」

ラクシャーサ「……クッ」

大軍師「ましてや、他の魔王が手を貸す事もないでしょうしね」

エリート「……」


963 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:11:36.91 ID:QT0KVdSOo
テクテクテクテク

西方参謀「うぉーい、客人だぞ」

大軍師「おや、貴方は……」

テクテクテク…ザッ

バーテン「おう。総司令は?」

大軍師「前線にて指揮を執られてますよ? 現役復帰ですか?」

バーテン「まさか。民間人のお小遣い稼ぎだよ」

双子姉「エリ−ト様っ」
双子妹「御機嫌よう」

エリート「お前達も来たのか。陛下のご意思か?」

双子姉「はいっ!」
双子妹「この方をお守りしろって」

エリート「そうか。宜しく頼むぞ」

双子姉妹「はいっ!」

バーテン「これから前線に行く予定はあんのか?」

大軍師「ええ。こちらは落ち着きましたので、本陣を東の町へ押し上げます」


964 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:12:06.66 ID:QT0KVdSOo
バーテン「んなら良かった。同行するわ」

大軍師「はい。出発まで今しばらくお待ち下さい。こちらの後処理がありますので」

エリート「先程申していた件だな」

大軍師「はい。右大臣様にお任せ致します」

エリート「後詰も兼ねて、確かに引き受けるぞ。手短に打ち合わせをしよう」

大軍師「はい。バーテン殿は中で待機していて下さいませ」

バーテン「そうさせて貰うぜ」

テクテクテク…

バーテン「おっ!?」

マジシャン「いよいよお出ましかい、初代隊長」

バーテン「やめてくれや。そんなご大層なもんじゃねぇよ」

占い師「私達も同行するから、一緒に行けるわね」

バーテン「お−そいつは良かった。お守りは苦手でな」

双子姉妹「お守りっ!? まぁひどい……っ」

マジシャン「両手に花で羨ましい限りじゃねぇか、ハッハ!」


965 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:12:55.59 ID:QT0KVdSOo
〜司令室〜

エリート「さて、まずはどうする? 魔物の死体を片付ければ良いか?」

大軍師「そうですね。それが完了次第、近辺の警備をお願い致します」

エリート「了解した。既に1万程度の兵が残党を追い払う為、巡回している」

大軍師「こちらの被害は?」

エリート「ほぼ皆無だな。初撃の奇襲で数十名の死傷者が出たといったところか」

大軍師「成程」

エリート「5万を相手にしては奇跡的な数字だよ。全ては戦略の賜物だな」

大軍師「そうですね。それに、こちらの技術も通用するに至ったという事ですね」

エリート「ああ。研究機関、開発機関もよくやってくれている」

大軍師「裏方である彼らの功績も、十分に評価せねばなりません」

エリート「分かっているさ。それは……全てが終わった後に然るべき処置を施すさ」

大軍師「宜しくお願い致します」

エリート「まぁ、お互いに最後まで生きていればの話だがな。ははっ」

大軍師「ごもっともですね。ふふふっ」


966 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:13:45.42 ID:QT0KVdSOo


西方参謀「おっしゃ、馬車の手配は完了! 兵はどうだぁ……ヒック」

魔道兵「魔道兵、衛生兵、護衛の騎兵……全て準備整っております!」

西方参謀「さーて、あとは……」

テクテクテク

大軍師「お待たせ致しました。準備は……大丈夫のようですね」

エリート「頼んだぞ」

大軍師「はい。まぁ大丈夫でしょう、伝令がないと言う事は、無事であるという証です」

エリート「まぁな。こちらもこまめに偵察隊を出すとしよう」

大軍師「助かります。さて、行きましょうか」

西方参謀「おーう、そんじゃ……出陣!」

パッカパッカパッカ

占い師「いよいよね……」

バーテン「ああ。さっさと終わらせて、無事に帰ろうぜ」

マジシャン「全くだ、せっかく生き長らえた命、無駄に使えるかってんだよ……ハッハ!」


967 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:17:23.42 ID:QT0KVdSOo


夜。各地での戦闘は一旦収束し、開戦より3日目を終えようとしていた。

〜東の町、内部〜

衛生兵「包帯が足りねーぞ! もっと持って来い!」

西方兵「救援物資の荷解きはまだやってないのか!? 早くしろと言っただろ!」

ザッザッザ

南方副司令「かなりやられているな。流石に大規模ともなると仕方ないか」

南方参謀「お気楽な事言ってる場合jはないわよ……っ」

ザッザッザッ…ザッ

南方参謀「……生きてる?」

女賢者「大丈夫、命に別状はないわよ。んふっ♪」

南方副司令「しっかし、御大将がこれじゃあ……明日以降、大丈夫かねぇ?」

南方参謀「ええ……っ」

ザッザッザ

南方司令「師……司令は?」


968 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:18:12.18 ID:QT0KVdSOo
南方参謀「ご覧の通りよ」

西方司令「ひ、ひいいぃぃ……っ」

女賢者「肋骨やら鎖骨やら……まぁ酷い有様ね」

南方参謀「戦えそう?」

女賢者「無理じゃない? こんな状態で戦ってたら、間違いなくご臨終ね♪」

南方副司令「こりゃどうしようもないわな」

南方司令「この程度でくたばるような人ではないさ。正義の名においてな」

南方参謀「正義かどうかは置いといて、今は総司令抜きのプランを立てましょ」

西方司令「……っ」

南方副司令「そんじゃ戻るぞ。会議室で明日の立案だ」

ゾロゾロ…ザッザッザッ…

天才「……ちっ」

女賢者「やっぱり起きてた。んもぅ、ダメじゃない寝てなきゃ〜♪」

天才「余計な事ベラベラ言いやがってこのクソアマ……っ」

女賢者「事実でしょ。あんまり無茶すると本当に死んじゃうわよぉ〜?」


969 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:18:59.25 ID:QT0KVdSOo
ザッザッザ

南方参謀「弓長〜っ、これから会議よ〜」

南方弓長「ええ、今行くわ」

ボス「……ぐっ」

南方弓長「起きないでいいわよ……っ、具合はどう?」

ボス「……気にしないでくれっ、この程度で……」

南方弓長「……っ」

スクッ

南方弓長「いい? とにかくしっかり休んで、早く付いて来なさいよね!」

ボス「……」

南方弓長「返事は!」

ボス「……お、おう……っ」

南方弓長「宜しい。約束……したわよ」

ザッザッザッザッ…

ボス「……情けねぇな……俺って」


970 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:20:26.67 ID:QT0KVdSOo
テクテクテク

召喚士「青年兵くん!」

青年兵「召喚士さん、大丈夫でしたか?」

召喚士「こっちは平気。そっちは?」

青年兵「こちらも大丈夫です……と言うか、急に魔物が退きました」

召喚士「やっぱり……」

青龍士官「何かあったのですか?」

召喚士「実は……」

戸惑う2人に、召喚士は先程遭遇した出来事を事細かに説明する。

青龍士官「……魔王……ラーヴァナ」

青年兵「まさか単身、最前線へ姿を見せるとは……」

召喚士「うん。俺らも全くの予想外だったよ」

青年兵「こう言っては何ですが、よく……無事でしたね」

召喚士「ラーヴァナは俺らの事なんて眼中になかったみたいだね」

青龍士官「……っ」


971 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:21:23.39 ID:QT0KVdSOo
ザッザッザッザ…

南方副司令「おー丁度良かった、これから会議室で作戦会議だ。来てくれ」

青龍士官「了解です!」

青年兵「それでは行きましょうか」

召喚士「あ、うん。先に行ってて! みんなを呼んでくるから」

青年兵「分かりました」

テクテク…ザッザッザ…

召喚士「……えっと、3人はどこに……あ、いたいた」

盗賊「……召喚士。青年兵には会えたか?」

召喚士「ええ、話も済ませました。それと、これから作戦会議があるそうです」

魔道士「明日のですねっ」

召喚士「はい。俺らも行く……って戦士は?」

盗賊「……この中だ」

召喚士「……?」

魔道士「今……取り込んでまして……」


972 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:22:38.20 ID:QT0KVdSOo
カチャッ…ソーッ

戦士「フザけんなよ! バカにも程があんだろうが!」

戦士父「……」

戦士「使い物にならねーからって……無茶しすぎだろうが!」

グイッ

戦士「この右腕じゃ……投擲はおろか日常だって……」

戦士父「俺の役目は終わったんだ。これでいい」

戦士「あのなぁ……」

同門「……なぁ」

戦士「あんだよ」

同門「このオッサン、お前の親父さんなんだろ?」

戦士「……だから何だよ」

同門「生きてるだけいいじゃねぇか。それに、本人はやる事やったんだ、それでいいじゃねぇか」

戦士「てめぇが何をほざいてんだよ!」

同門「余計な世話かもしれねーけどよ、他人だから分かる事だってあるんじゃねぇか?」


973 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:23:26.28 ID:QT0KVdSOo
戦士「あぁ?」

同門「この人はお前に全てを託したんだろ。じゃあそれを素直に受け取れよ」

戦士「んな事ぁ分かってんだよ! 問題はそのやり方だ!」

同門「あのな、俺は現場に居たから分かるが、この人は……」

戦士父「もういいだろ。今はこんな事、愚痴言ってる場合じゃないんだ」

スクッ

戦士「……親父」

戦士父「戦士、お前はまだ戦わなくちゃならん。行け」

戦士「……?」

戦士父「仲間が待ってるんだろ、早く行け」

戦士「……ちっ」

ガタッ…テクテクテク

戦士「……おう」

召喚士「あ、ごめん……作戦会議だってさ」

戦士「ああ、行こうぜ」


974 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/12(月) 18:24:21.24 ID:QT0KVdSOo
バタン…テクテクテク…

戦士父「……」

同門「良かったのか?」

戦士父「悪いな。お前さんにまで余計な事させちまって」

同門「……別に」

戦士父「お前さんも行くといい。役に立ちたいんだろう?」

同門「……」

戦士父「誰も拒んだりはしないさ。その力は本物だ。自分を信じろ」

同門「……あんたはどうする?」

戦士父「どうもしないさ。こんなナリじゃあ何も出来やしない」

同門「……」

戦士父「だが、逃げたりはせん。行く末を見守らせて貰うさ」

同門「……そうか」

戦士父「死ぬなよ」

同門「……死ねねぇよ」



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