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幼剣士「待っていて下さい・・僕が必ず・・!」
385 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:11:47 ID:Gh25PfuI
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――【西の漁港】

幼剣士「・・・」フラフラ

童子騎士「ほら・・・肩。しっかりしろ・・・」

幼剣士「あうう・・・ごめん・・・」


武道家「ほう、思ったよりもきちんと体制保ててるな」

僧侶戦士「・・・ん?」



・・・・タッタッタ・・・ビシッ!!

軍人「住民の方から不信な船が着港したと聞き、一応見に来ましたが・・・・、軍の少尉殿らとお見受け致します!」


386 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:12:25 ID:Gh25PfuI
 
武道家「わざわざご苦労様です!」ビシッ

僧侶戦士「わざわざお手数をお掛けしました」ビシッ


軍人「それで、この漁港に何用があって参られたのでしょうか?」


僧侶戦士「星屑・・・いえ、星降町の調査です」

軍人「え・・・ほ、星降町ですか!?し、しかしあそこは今危険で・・・・」

武道家「どうしても行かねばならないんです」


軍人「そうですか・・・ですが、今日はもう陽が傾いていますし、ここで休憩なさっていってはいかがですか?」


387 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:13:01 ID:Gh25PfuI
 
僧侶戦士「ええ、どこも今は大変な時期ですが・・・・、そちらがご迷惑でなければ泊めさせていただければ・・・」


軍人「主要の宿泊施設はすべて避難民でいっぱいですが・・・、軍支部で良ければいかがですか?」

武道家「あー・・・そうですね。一般人の子供2人もいるのですがよろしいですか?」


軍人「身内という事ならば大丈夫だと思います」


僧侶戦士「ありがとうございます」


388 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:13:32 ID:Gh25PfuI
 
・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・カツ・・・カツ・・・

童子騎士「ここが・・・軍の支部か・・・」キョロキョロ

幼剣士「初めて入ったけど、キレイだね」キラキラ


僧侶戦士「お、少しは気分良くなったのか?」

幼剣士「うん、迷惑かけてごめんなさい・・・」

武道家「気にスンナってば」


軍人「あ、着きました」

・・・コンコン

「"入っていいぞ"」


389 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:14:04 ID:Gh25PfuI
 
・・・・ガチャッ・・・ギィ・・・


軍人「調査隊の方々をお連れ致しました」

少佐「ありがとう、下がっていい」

軍人「はっ!」ススッ



僧侶戦士「今日だけお世話になります、僧侶戦士少尉です。中央国のほうから海を渡ってきました」

武道家「・・・武道家少尉です」


少佐「・・・なんと・・・海を渡ってきたのかね?」

僧侶戦士「はい」

少佐「よくクラーケンの海を渡ってきたね?」

武道家「く、クラーケンの海ですか?」


390 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:14:42 ID:Gh25PfuI
 
少佐「今回の騒動で・・海に大量のクラーケンがウヨウヨしていてね・・・、迂闊に海に近づけないんだ」


武道家「・・・」タラッ

僧侶戦士「・・・本当ですか・・・・」

童子騎士「は・・・あはは・・・・」


少佐「それで、何の用でココに来たんだったかな?」


僧侶戦士「えと・・、塔の調査関連で訪れました」

少佐「許可は?」

僧侶戦士「ありません」

少佐「・・・何?」


391 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:15:14 ID:Gh25PfuI
 
武道家「独自の判断です。ある理由で塔を登らなければなりません」

少佐「・・・無断で行けると思っているのか?」

僧侶戦士「・・・」


少佐「あそこは今・・・この暴走した魔獣を解く鍵を握る、最重要地点だ。下手に塔に近づくことは許されないぞ?」


武道家「ですが・・・行かなければならない理由があります・・・」

僧侶戦士「・・・」コクン


少佐「・・・」


392 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:16:02 ID:Gh25PfuI
 
武道家「許可、出来ませんか?」

少佐「・・・何か訳ありだな?」

僧侶戦士「・・・はい」


少佐「・・・」

僧侶戦士「・・・」ゴクッ

少佐「・・・・真剣な眼差しか・・・、問題だけは起こすんじゃないぞ・・・?」


武道家「で・・では・・・!・・・ありがとうございます!」

僧侶戦士「・・・感謝致します」


393 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:16:32 ID:Gh25PfuI
 
幼剣士「・・・!」パァァ

童子騎士「・・・良かったな!」


少佐「・・・して、この2人の子供はなんだ?」


僧侶戦士「軍に所属する中尉殿の弟と、その友人です。ちょっとした理由で同行させています」

少佐「ここから先の前線は危険だぞ?」

僧侶戦士「そのことなんですが、片方の童子騎士という子を預かってほしいのですが・・・」

少佐「ずいぶんと、ワシにお願いごとをしてくるな」

僧侶戦士「ご迷惑だとは分かっておりますが・・・どうか・・・」


394 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:17:27 ID:Gh25PfuI
 
少佐「・・・ま、一般人の保護もワシらの仕事だ。受け入れよう」

僧侶戦士「ありがとうございます!」

少佐「そっちのもう1人は連れて行くのか?」

僧侶戦士「え、えぇ・・・はい」


少佐「・・・」


僧侶戦士「・・・」


少佐「はて、思い出したぞ」ポン


395 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:18:10 ID:Gh25PfuI
 
僧侶戦士「・・・?」

少佐「中尉の弟と言ったな。確か、先発部隊で・・・塔の中途で行方不明になったのも中尉だったな・・・?」

僧侶戦士「は・・・はい・・・」

少佐「・・・そういうことか」


武道家(トボけた顔して・・・、このオッサン食えねえ洞察力もってやがる・・・)


僧侶戦士「・・・」


少佐「・・・そういうのは嫌いではない。餞別だ・・・、今の前線の状態を教えてやろう」

僧侶戦士「ほ・・・本当ですか!?」


396 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:18:52 ID:Gh25PfuI
 
少佐「・・・半日も歩けば星降町に着くが、今はほぼ9割が壊滅状態になっている」

僧侶戦士「・・・」

少佐「だが、集会所にはまだ住民らが待機して必死の抵抗をしているはずだ」

武道家「保護はしないんですか?」

少佐「元々、紛争を長く繰り返してた住民らだからな・・・下手な軍人よりも武力はある」


僧侶戦士「・・・ですね」


少佐「まぁ長話はこの辺にしておこう。少し疲れただろう・・・?ゆっくり休むといい」

僧侶戦士「ありがとうございます!」

少佐「全員、下がっていいぞ」

2人「はっ!」ビシッ


397 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:19:33 ID:Gh25PfuI
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
――【軍支部・客室】
 

武道家「何が、下がっていいぞ・・だよ!あのジジィ!」

僧侶戦士「この辺を仕切ってる少佐だぞ・・・。壁に耳ありって言うだろ・・・・あまりそういう事は言うな」

武道家「だけどよ・・・」


幼剣士「でも、これで塔に登れるんだ・・・?」

僧侶戦士「・・・そうだ」


武道家「無事でいるといいんだがな・・・・」


398 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:20:03 ID:Gh25PfuI
 
・・・・コンコン・・・ガチャッ


軍人「失礼します。少佐殿から、長旅の疲れを癒すよう"入浴"の準備をしておいたそうです」

武道家「まじかよ!風呂なんて久しぶりだぜ・・・いい少佐殿だ!」

僧侶戦士「・・・おい」


幼剣士「お風呂か・・・」


僧侶戦士「俺と武道家は後でいいから、お前ら入ってきたらどうだ?」

童子騎士「あ、いえ俺は水洗魔法で既に体を流したので・・・」

幼剣士「ええ・・僕1人・・・・?」


軍人「いかがなさいます?」


399 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:20:33 ID:Gh25PfuI
 
幼剣士「・・・入る」

軍人「わかりました、ではご案内いたしますのでこちらにお願いします」


僧侶戦士「おぼれるなよー」

武道家「お前それ何気にひどいぞ・・・」


・・・・・ガチャッ・・・

・・・・トコトコ・・・


400 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:21:03 ID:Gh25PfuI
  
軍人「・・・あそこの扉です。ごゆっくりなさってください」

幼剣士「・・・ありがとう」



トコトコ・・・・・ガチャッ
 
 

幼剣士(お風呂か・・・お兄ちゃんと入った時・・・楽しかったな)

・・・ゴソゴソ・・ヌギヌギ
・・・パサッ


・・・・ガラッ


401 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:21:54 ID:Gh25PfuI
 
幼剣士「わぁ・・・広い・・・・」

・・・シャァァァ


幼剣士「・・・・シャワーの音?誰か先に入ってる人でもいるのかな?」

・・・ペタペタ・・


幼剣士「・・・湯気でよく見えないけど・・・、こんにちわっ!」


???「・・・えっ!だ、誰!?」


幼剣士「・・・あ、ココで一晩お世話になってるんだけど・・・それで風呂に入れって・・」


???「そ、そうじゃなくて・・・・」


402 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:22:25 ID:Gh25PfuI
 
幼剣士(あ・・・・湯気が晴れて・・・)

・・・・サァァァッ・・・


幼剣士「・・・えっ?」

吟遊詩人「・・・き、君は・・・・」


403 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:23:03 ID:Gh25PfuI
 
幼剣士「確か・・・吟遊詩人くん!?」

吟遊詩人「な、何でここに・・・?」

幼剣士「僕ら、ちょっと用事があって・・・」


吟遊詩人「そ、そうなんだ・・・・」

幼剣士「・・・うん」


吟遊詩人「・・・」

幼剣士「・・・」


吟遊詩人「・・・って、きゃあああっ!」ガバッ

幼剣士「えっ、えっ!?」ビクッ


404 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/03(水) 13:23:51 ID:Gh25PfuI
 
吟遊詩人「ま、前隠してよ!っていうか、こっち見るなぁー!」

幼剣士「ど、どういうこと?湯気であまり見えないよ・・・?」


吟遊詩人「そ、そういう問題じゃ・・・いくら私でも男子の裸を見るのも、自分の裸を見せるのも恥ずかしい!」


幼剣士「・・・も、もしかして・・・・・女の子・・・」

吟遊詩人「い、今頃!?はっ・・・そういえばずっと吟遊詩人くんって・・・」


幼剣士「ご、ごめんね」トコトコ


吟遊詩人「こ・・・こここ・・・・こっちに来るなぁ〜っっ!!!」


405 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/07/03(水) 13:24:23 ID:Gh25PfuI
本日の投稿はここまでです。お疲れ様でした。


406 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/07/03(水) 15:26:51 ID:3Sen64rs
吟遊詩人ちゃん乙ぱい


407 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/07/03(水) 15:30:18 ID:oVF36LdE
乙ぱい


408 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/07/03(水) 15:32:59 ID:hg4f7c9Y
乙ぱいぱいぱい


409 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:41:21 ID:Zq.X94s6
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・


吟遊詩人「・・・・」ハァハァ・・

幼剣士「ご・・ごめん・・・・・」


吟遊詩人「いくら僕でも・・・ああいうのは苦手なんだ・・・勘弁してくれ・・・」


幼剣士「僕?さっきは私って・・・」

吟遊詩人「そ、それは忘れてくれ・・・」


410 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:42:10 ID:Zq.X94s6
 
幼剣士「う、うん・・・でも、なんでココに?」

吟遊詩人「それは僕のセリフ。なんで君がココにいるんだ?」


幼剣士「ちょっと星降町に用事があって来たんだ・・・」

吟遊詩人「あ、あそこに?なんでまた・・・」

幼剣士「そ・・それは・・」


吟遊詩人「・・・・ま、いいよ。僕はここにお爺ちゃんが支部長やっててね、こんな状況だからお世話になってるんだ」

幼剣士「へえー」

 
吟遊詩人「それより・・・さっき、僕の・・・見た?」

幼剣士「え?」


411 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:42:46 ID:Zq.X94s6
 
吟遊詩人「だから・・・見た・・・?」

幼剣士「何を?」

吟遊詩人「・・・言わせるなっ!」


幼剣士「・・・・ああ!裸!?」

吟遊詩人「大声で言うなっ!」


幼剣士「だ、大丈夫だよ・・・湯気であんま見えなかったから!」

吟遊詩人「・・・本当か?」ジー

幼剣士「本当だよ・・・本当本当!」


吟遊詩人「それならいいけど・・・」ハァ


412 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:43:18 ID:Zq.X94s6
 
幼剣士「?」

吟遊詩人「それにしても、僕ってそんな男っぽいかなぁ・・・。ずっと間違われてたなんて・・・」

幼剣士「あの大会でもアナウンスで"吟遊詩人クン"って呼ばれてたし・・」

吟遊詩人「・・・あー・・」


幼剣士「でも初めて見た時も思ったけど、凄いキレイな声で、顔もキレイで・・・」

吟遊詩人「・・・」グヌッ


幼剣士「女の子って髪の毛が長いイメージあったから・・・そういうのもあるかも・・・」


吟遊詩人「あぁこれはね・・・」シュルッ


・・・・フワッ


413 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:43:49 ID:Zq.X94s6
 
幼剣士「わっ・・・」

吟遊詩人「僕は動きまわるほうだからね・・・、髪の毛はいつも結って短くしてるんだよ」

幼剣士「すごーい!!綺麗!さらっさらだぁ・・・!長いほうが可愛いよ!」ワイワイ


吟遊詩人「そ、そうかな・・・ありがと」テレッ
 


・・・・コツ・・・コツ・・・

武道家「おーおー・・・騒がしいと思ったらナンパか幼剣士は」

僧侶戦士「女ったらしの所もアイツに似なくていいんだぞ」ハハ


414 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:44:22 ID:Zq.X94s6
 
幼剣士「ナ、ナンパなんかじゃないよ!」

吟遊詩人「もしかして・・・ナ、ナンパだったのか?そういうの疎くて・・・気づかなかった・・・ごめん・・・」

幼剣士「違うってばぁ!!」
 

武道家「はっはっは・・・ん?お前、どっかで見たことあるな?」

吟遊詩人「僕ですか?」

武道家「んー・・・どこかで・・・」


吟遊詩人「もしかして・・・・、髪の毛結べば・・・」ヨイショ


武道家「あぁぁ!思い出した!中央国で大会に出てただろ!」


415 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:46:00 ID:Zq.X94s6
 
吟遊詩人「あ、はい・・・」

武道家「なんだよ女の子だったのか・・・」

吟遊詩人(・・・)ビクッ


幼剣士「・・・うーん、女の子かもしれないけど・・・、僕と戦った時は凄い強くて・・・、尊敬したよ!」

吟遊詩人「・・・!」


武道家「あー・・・まあな。女子でも強いやつ知ってるわ・・・」

僧侶戦士「俺らの周りって、考えたら強い女子ばっかしかいないんじゃねーか?」


吟遊詩人「強い・・?」


416 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:47:26 ID:Zq.X94s6
 
武道家「おうよ、一緒に冒険をしてきた仲間は結構女の子いてな・・・」


幼剣士「でしょ?だから、"なんだよ女の子かよ"とかはダメだよ!」

武道家「はは・・・怒られちまった。悪かったな・・・えーと・・」

吟遊詩人「吟遊詩人です」

武道家「そうそう・・・すまんな、吟遊詩人」

吟遊詩人「・・・いえ」アセッ



僧侶戦士「だからお前は口に気をつけろってーの。俺らは風呂いってくるわ」

武道家「部屋に後きちんと戻っておけよ」

幼剣士「あ・・・うん」


・・・カツカツ・・カツ・・・・
ガラッ・・・


417 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:48:07 ID:Zq.X94s6
 
幼剣士「・・・」

吟遊詩人「・・・」

幼剣士「・・・」

吟遊詩人「その・・・何か、ありがと・・」


幼剣士「・・・何が?」


418 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:49:22 ID:Zq.X94s6
 
吟遊詩人「僕のことを尊敬するとか・・・女が関係ないとか・・・さ」

幼剣士「え?当然だよ・・僕は負けたし、あの時も凄いと思ったし、そういうの気にしなくていいと思う!」

吟遊詩人「・・・そういうの嬉しいな」


幼剣士「・・・えへへ、当たり前のことだってば!」

吟遊詩人「・・・僕さ、冒険とか・・・戦ったりすることが好きなんだけど・・・」

幼剣士「うん」


吟遊詩人「やっぱり、友達とか親とかからは"女の子なんだから"とかばっかで・・・」

幼剣士「・・・」


419 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:50:07 ID:Zq.X94s6
 
吟遊詩人「でも・・・初めてだよ。そんな風に言われたの・・」

幼剣士「少しでも元気になってくれたなら良かった・・・えへへ」


吟遊詩人「・・・」テレッ


幼剣士「あ、いけない・・・童子騎士くん部屋で1人だよ・・・」

吟遊詩人「あぁ・・・、あの時一緒にいた子?」


幼剣士「うん・・・ごめんね、また今度お話しよう!」ダッ


吟遊詩人「あ・・・またね・・・」


420 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:50:40 ID:Zq.X94s6
 
・・・・ガチャッ!


童子騎士「おぉ、遅かったな?」

幼剣士「ごめんごめん、ちょっと色々あって・・・」

童子騎士「なんだかよくわかんねーけど、お・・おう・・・」

 
幼剣士「・・・・?、何してたの?」

童子騎士「これ、あの2人の軍服と少尉のエンブレム・・・かっけえよな」キラキラ

幼剣士「そうだね・・・やっぱり、ココまで来るのに努力したんだろうなあ・・・」

童子騎士「俺・・・軍人目指そうかな・・・」


421 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:51:17 ID:Zq.X94s6
 
幼剣士「軍人?」

童子騎士「今回の旅っていうか、師匠とか、あの2人とか、軍の人たち見るとさ・・・何かやっぱ・・・憧れないか?」

幼剣士「・・・うん、憧れる・・」


童子騎士「本当は強くなって、乙女僧侶を守りたかったんだけど・・・、軍に入れば一緒のことは出来る・・よな?」

幼剣士「うん」


童子騎士「よっしゃ!俺は軍に入って、師匠みたいな立派に国のために尽くす軍人になるぞ!」

幼剣士「・・・僕はどうしよ・・」

童子騎士「軍人を目指さないのか?」


422 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:52:14 ID:Zq.X94s6
 
幼剣士「僕は、お兄ちゃんに"お前を強くして、世界を見せてやる"って言われたんだ・・・」

童子騎士「おぉ・・・」

幼剣士「でも・・・お兄ちゃん・・・こんな事になって・・・、僕・・・」

童子騎士「まーたすぐ泣く!師匠に何かその事で言われたことなかったのか!?」


幼剣士「あ・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
青年剣士「泣き止んだか・・・強い子だね」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・


幼剣士「うん・・僕、強くなる・・・」


423 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:53:39 ID:Zq.X94s6
 
童子騎士「その意気だ!」

幼剣士「・・・うん!」


・・・ガチャッ


僧侶戦士「なんだ、まだ起きてたのか」

武道家「童子騎士はともかく・・・幼剣士は早く寝ておけよ?」


幼剣士「あ、ごめんなさい」アセアセ


僧侶戦士「早く休むことも修行であり、仕事の1つ!って似たようなこと、兄ちゃんいってただろ?」ハハ


424 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:54:19 ID:Zq.X94s6
 
幼剣士「そうだった・・・じゃ、僕は寝るね」

童子騎士「俺だって疲れたから寝るよ・・・」


僧侶戦士「俺らは、一応・・・風呂のお礼言ってくるから・・・明かり消しておくぞ?」

武道家「おやすみ」モゾモゾ


僧侶戦士「うおい!お前も行くんだよ!」

武道家「えー・・・眠いのに・・・しゃあないな・・・」ガバッ


僧侶戦士「じゃ、おやすみ」

幼剣士「・・・おやすみ〜」

童子騎士「おやすみなさい」
 

・・・・・・・・パチッ・・


425 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/04(木) 12:54:49 ID:Zq.X94s6
 
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・
・・・
・・



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