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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その13
224 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/02(金) 00:45:04.26 ID:oCF78Fko
タルウィは今までとはうって変わり、物静かな口調で一同に話しかける。

タルウィ「不可思議な顔をしておるな?饒舌な事が珍しいか?ん?」

ザッザッザ…

召喚士「!!」

タルウィ「あはは。だからそう怯える事はない…申したであろう」

盗賊「…く…っ!」

戦士「……」

チャキッ

タルウィ「…何も皆殺しにしようなどとは思っておらぬよ」

ザッザッザ…

タルウィ「正直、先程の姿にて力を使いすぎたし…何より手間は嫌いでな」

魔道士「…うっ…うぅ……」

タルウィ「主らも抵抗する気はないのであろう?ん?」

召喚士「このまま帰して…頂けるのですかな…?」

タルウィはニッコリとほほ笑む。


225 :GEPPERがお送りします [] :2010/04/02(金) 00:47:22.96 ID:W7RIxlgo
召喚士微妙に口調がうつってるぞww


226 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/02(金) 00:47:56.95 ID:Cqet5coo
口調がうつるとかかわいすぎる


227 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/02(金) 00:48:42.89 ID:oCF78Fko
タルウィ「皆殺しにはせぬ。そう申したであろう?」

ザッザッザ…

タルウィ「私もね、使命があるのだよ…使命が」

魔道士「使…命?」

タルウィ「アンラ・マンユ様をお守りするという使命がね」

召喚士「アンラマンユ…!!」

タルウィ「おや?我が主、存じておるのか…。それはそれは鼻が高い」

魔道士「た、確か……魔王…」

タルウィ「そう。七大魔王の一人であられる御方よ」

盗賊「……!!」

タルウィ「さぁ問答は終了。選んでくれ」

戦士「選ぶ…?な、何を……」

タルウィ「皆殺しにはしない。二人帰すが二人死んでもらう」

戦士「はぁ!?」

召喚士「何の……ために…」


228 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/02(金) 00:51:57.95 ID:oCF78Fko
タルウィ「あはは、意味はないよ。悲しいだろう?」

盗賊「っ!!」

バッ!!

タルウィ「動くな。主が一人目かな?」

盗賊「………っ」

ガシッ

戦士「大人しくしてろ…」

戦士に肩を掴まれ、盗賊は俯き唇を噛む。

タルウィ「せっかくだし男女一人ずつ…生贄とでも言うのかな?」

召喚士「……」

タルウィ「差し出して貰おうかな」

召喚士「俺が一人…残りましょう」

戦士「おいっ!!」

盗賊「!?…ならば…私がっ」

魔道士「そんなのダメですよ!!」


231 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/04/02(金) 01:03:42.65 ID:oCF78Fko
寝ます。ご支援ありがとうございました!お休みなさい!ノシ

〜オマケ〜

魔道士「盗賊さんもうすぐですね!」

盗賊「??」

魔道士「このお話も残すところあと3部!!」

盗賊「えっ!!そうなの!?」

魔道士「え…?知らないんですか!?」

盗賊「…き、聞いてない……!!」

魔道士「……ふっ…ふふっ…ふふふ!!」

盗賊「な、何!?」

魔道士「なーんて!今日はエイプリルフールですよー!エヘヘ!」

盗賊「………あ、あの」

魔道士「もー…!盗賊さんたらっ!」

盗賊「エイプリルフール…昨日……」

魔道士「えぇ!?」

盗賊「……今日…4月2日だから……」

魔道士「………」

盗賊「………」

魔道士「………」

盗賊「わわっ!な、泣かないでっ!ねっ!だ、騙されちゃった…なぁ!あははっ…」


232 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/02(金) 01:22:23.79 ID:SSJPPQAO
わ、わーこれには俺も騙されたなー(棒)

Ω<ホラッオマイラモノッテヤレヨ!


244 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/04/02(金) 22:13:05.85 ID:oCF78Fko
こんばんは!今日は年度も変わり色々と…
所用済ませて深夜にまた来ます!すみません!


250 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/03(土) 03:23:44.93 ID:aafn.GIo
召喚士「何とか俺一人で勘弁してもらえませんかね?」

タルウィ「あはは」

戦士「何が…おかしいんだよ」

タルウィ「人間はそういうの好きだよね」

盗賊「……」

タルウィ「庇い合い?助け合いっていうのかな」

召喚士「……」

タルウィ「でもさ、よーく考えてご覧よ」

魔道士「…?」

タルウィ「君達が花を摘む時に、何か感情を抱いているかい?」

戦士「…!?」

タルウィ「せいぜいどの色にしようか、その程度だろう?」

召喚士「それは…」

タルウィ「同じ事だよ。私にとってはつまりがそういう事さ」

魔道士「そん…な…」


251 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/03(土) 03:30:31.43 ID:aafn.GIo
タルウィ「それとも花や虫は良くても人間は駄目なのかい?」

魔道士「そ、そういう事では…」

タルウィ「人は愚かだ…。常に自分勝手で…傲慢そのもの…」

召喚士「それは……っ」

タルウィ「まぁそれは魔族とて同様か」

盗賊「……」

タルウィ「所詮は相容れぬ存在。これ以上は無用かな」

ザッザッザ…

召喚士「…くっ!」

戦士「もういいっ!やるしかないだろ!!」

魔道士「二人とか…自分がとか…そんなのありません!」

盗賊「…ああ」

チャキッ

召喚士「……」

タルウィ「皆で仲良く死を選ぶのか?それもまた一興か」


254 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/03(土) 04:04:20.82 ID:aafn.GIo
召喚士(そうは言っても…どうみても勝ち目はない)

戦士(さぁて…どうすっかね…)

召喚士(俺はおろか…魔道士さんの魔力ももう…)

タルウィ「苦しみはないよ。一瞬で灰と化すだろうから…」

キュイイィ……

盗賊「っ!!」

タルウィは右手を差し出し、掌が徐々に輝きを見せる。

タルウィ「では…さようなら」

タルウィは不敵に笑みを浮かべると、右手に力を込める。

ドドオオォォンッ!!

魔道士「きゃっ…!!」

召喚士「!!」

ドドオオォォンッ!!…ジュウウゥゥ…ッ!!

タルウィの放つ一閃が、一同を襲うが、その背後より水流が現れ、

赤黒い炎を衝突し、互いを相殺する。


255 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/03(土) 04:08:01.06 ID:aafn.GIo
盗賊「……!?」

戦士「な…んだ!?」

タルウィ「……ん?」

シュウゥゥ…

召喚士「……!!」

ザッザッザ…

マーマン「………」

魔道士「マーマン…さん!?」

マーマンは両腕を降ろすと、一つ溜息をつく。

マーマン「お前は…タルウィか…?」

タルウィ「魔族か?誰だ貴様は……?」

マーマン「こいつはとんでもない奴を相手にしてるなおい」

戦士「……したくて…してるんじゃねぇよ」

タルウィ「主は魔族よな?何を人間と戯れて……」

タルウィはその状況に不可思議な顔で問いかける。


257 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/03(土) 04:13:00.00 ID:aafn.GIo
マーマン「まぁお前さんみたいなのにゃ分からんよ」

タルウィ「……」

マーマン「分かる必要もねーだろうけどな」

タルウィ「人間と戯れておるのか…?」

マーマン「はぁ?何だそりゃ」

召喚士「ありがとうございます…!」

マーマン「別にー。俺はただ助けたかっただけだぁよ」

タルウィ「助ける…?主がこ奴らを…!?」

マーマン「ああ。ダチだからな」

魔道士「マーマンさん…!!」

盗賊「……」

タルウィ「……あはは。人間に協力するのか?」

マーマン「協力ってのはおかしな言い草だが、共存って事だわな」

タルウィ「共存…。人間と共に生きてゆく…と?」

マーマン「悪りぃかよ。今はそれが…俺の夢だ!」


258 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/03(土) 04:17:09.09 ID:aafn.GIo
タルウィ「面白い事を申すな。夢か…あはは」

マーマン「お前も少しは分かち合ってみなよ」

タルウィ「人間と分かち合う…。何のために…」

マーマン「意味なんているかい?同じ世界に棲む生き物同士だろ?」

タルウィ「見事な詭弁だ。理解に値せん」

マーマン「魔王様直属のお偉い方には分からんでしょーね」

戦士「……」

タルウィ「………ふむ」

盗賊「…?」

タルウィ「…馬鹿げているとはいえ同士を殺すのは気が引ける」

召喚士「……」

タルウィ「かといってこ奴らに手を出せば、同士も死ぬ…面倒よな」

マーマン「ここは大人しく互いに退こうじゃないの」

タルウィ「………」

召喚士「……」


259 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/03(土) 04:20:45.23 ID:aafn.GIo
タルウィはしばらく無言で考え事を始め、やがて口を開く。

タルウィ「良かろう。今日は終いとしようか」

盗賊「!?」

マーマン「流石お偉いさんは話が分かる」

タルウィ「主の言う詭弁も見物であるしな」

マーマン「あーそうかい…」

タルウィ「次回会う時に…はたしてどうなっておるやら…。あはは」

バッ

戦士「……助かった…のか?」

盗賊「……」

タルウィ「もし再び、この地に足を踏み入れれば…その時は…」

召喚士「分かっております…」

タルウィ「………」

召喚士「……」

タルウィ「…なかなかに楽しめたぞ人間」


260 :GEPPERがお送りします [] :2010/04/03(土) 04:23:22.72 ID:ZL/VZ6AO
セーフ・・・?


261 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/03(土) 04:36:11.80 ID:aafn.GIo
タルウィは振り返り、その場を後にする。

スタスタスタ…ピタッ

タルウィ「……・のう」

マーマン「…?」

クルッ

タルウィ「…主は…何者か?」

マーマン「はぁ?何者…?」

タルウィ「私の攻撃を見事相殺したよな?」

マーマン「……あー」

タルウィ「そう簡単に出来る芸当ではないぞ」

マーマン「何なんだよもう…」

タルウィ「…姿は変われど…上位の魔族なのではないのか?」

マーマン「仮にそうだとしても、それがどうかしたのかよ」

タルウィ「……いや」

マーマン「早く消えろ!しっしっ!!」


262 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/03(土) 04:39:01.74 ID:aafn.GIo
タルウィ「……あはは。変な奴」

スタスタスタ…タンッ!!

マーマン「ふー…。やっと消えやがった…」

魔道士「………」

召喚士「……」

マーマン「あん?何ボーっとしてんだよ!?」

戦士「え、あ…ああ…」

マーマン「さっさと帰ろうぜ。ここは危険すぎる」

召喚士「そ、そうですね…!」

盗賊「…うん」

マーマン「通路の火は消した。一気に脱出すんぞ」

戦士「…ありがとな」

マーマン「…!?」

魔道士「ありがとうございます…助かりました!」

マーマン「あーもうっ、礼は後でいいからっ!ほら行くぞ!」


263 :GEPPERがお送りします [saga] :2010/04/03(土) 04:44:48.23 ID:aafn.GIo
そろそろ眠気が…。遅くなってすみませんでした…
たまにはこんな時間もいいですかね…なんて。ご支援まことに感謝!
それでは、おやすみなさい!ノシ

〜オマケ〜
………が浮かばなかったので…チラ裏ですが
飛ばして頂いて構いませんです



タルウィの第一段階は珍しく外見モチーフがあります!
それは…ナウシカの巨神兵でございます!
あんな感じのが倒したと思ったらいきなり人型になって
復活したら面白いかなーなんて…思ったり…しまして…

別に大した事でもないです…ほんとすいません


268 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/03(土) 09:56:56.11 ID:pC25dYSO
何気にマーマン大物フラグ


282 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 00:39:46.74 ID:XTIZJnso
召喚士「そうですね…。確かに」

盗賊「…ああ」

マーマン「アイツらマジで怖いからなー。さっさと逃げるが勝ち」

戦士「……おう」

召喚士「歩けますか…?」

魔道士「あ、はい…!大丈夫です!」

戦士「んじゃ、行くか」

盗賊「…うん」

マーマン「来た道そのままで問題ねーはずだ」

召喚士「はい」

タッタッタッタ…

戦士「でもよぉ…よく分かったな」

マーマン「あん?」

戦士「俺らがあそこにいるって事」

魔道士「確かに…もの凄く複雑な作りなのに…」


283 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 00:40:28.60 ID:XTIZJnso
マーマン「何言ってんだ?自分達で書いたんだろ?」

盗賊「…!!……目印」

戦士「そうか…!そういやそうだわな…」

召喚士「…うん」

マーマン「慣れてんだな。こういうの」

召喚士「そんな事ないですよ…」

マーマン「そうなのか?じゃあなかなか賢いな」

盗賊「……」

戦士「ま、冒険者のはしくれだしな」

マーマン「冒険ねぇ……」

魔道士「……?」

マーマン「あーいや、何でもねぇ。さてここを越えりゃあとちょいだ」

召喚士「ええ。行きましょう!」

盗賊「……ああ」

一同はなんとか鉱山を脱出する。


284 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 00:41:04.11 ID:XTIZJnso
〜鉱山入口〜

ザッ…

マーマン「おっしゃ着いた着いた」

召喚士「……」

盗賊「…」

マーマン「どした?暗い顔して…?」

魔道士「いえっ……」

戦士「そりゃ暗くもなるだろ…」

マーマン「…?」

戦士「俺達は負けたんだ…。しかも完敗だよ」

マーマン「負けたのか?」

召喚士「言いたい事は分かります。命ある限り負けではない」

マーマン「分かってるじゃねぇか」

召喚士「でも…そう簡単には切り替えられませんよ…」

盗賊「……うん」


285 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 00:42:16.76 ID:XTIZJnso
マーマン「なんか…めんどくさいよなぁ…」

魔道士「……?」

マーマン「人間ってのは面倒だなって言ったの」

戦士「お前らから見りゃ、そうかもな」

召喚士「でも、感情があるからこそ…人間なんです」

マーマン「なるほどねぇ」

魔道士「マーマンさんは…思わないんですか?」

マーマン「ん?」

魔道士「負けた時とか…くやしかったり…」

マーマン「んー…」

マーマンは腕を組み、頭を傾ける。

マーマン「あんまり考えた事もねぇな…」

盗賊「……」

マーマン「生きてればいいや、って感じかね」

マーマンは少し笑みを見せ、再び足を進めた。


286 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 00:43:39.31 ID:XTIZJnso
〜南東の村〜

テクテクテク…

マーマン「すっかり深夜になっちまったな…」

召喚士「ええ…」

戦士「そんなに洞窟内にいたのか…」

盗賊「…!?」

一同の前にうっすらと明かりが見える。

ザッザッザ…

青年「…!?皆様方、ご無事ですか!?」

青年は松明を身体の前へと向け、召喚士達を確認する。

召喚士「あ…これは、遅くなりました…」

村長「おぉ…。全員ご無事のようで何より…」

マーマン「………」

村長「そなたもご苦労じゃったの…」

マーマン「…!?」


287 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 02:03:18.97 ID:XTIZJnso
村長「さぁ、とにかくこちらへ」

青年「食事もあります。まずはゆっくりと…」

戦士「……」

マーマン「ほら、行ってこいよ」

マーマンは戦士の背中をポンと叩く。

戦士「ん…あ、ああ」

マーマン「へっ」

村長「何を言っておるか」

マーマン「…ん?」

村長「お主もじゃよ」

青年「……さあ」

マーマン「はぁ!?でもよぉ…」

村長「先程は済まなかった…」

青年「人間とか魔物とか…関係ないよな!」

マーマン「アンタら……」


288 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 02:05:29.60 ID:XTIZJnso
魔道士「良かったですね…!マーマンさんっ!」

青年「村の者らもちゃんと理解してくれた」

村長「うむ…。歓迎しよう」

マーマン「………」

戦士「…だとさ。行こうぜ!」

マーマン「なんか…悪りぃな…」

盗賊「……」

戦士「照れてんな?」

マーマン「はぁ!?そんなんじゃねーって…!」

召喚士「ふふっ…あはは!」

盗賊「……ふふっ」

戦士「んじゃ、行くか!」

マーマン「しゃーねぇなぁ…!」

村長「さ、こちらじゃ」

魔道士「はいっ!エヘヘ!」


289 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 02:19:54.07 ID:XTIZJnso
〜村長の家〜

村長「………そうであったか」

召喚士「ええ。あの鉱山は危険すぎます」

青年「魔王…!!この村は…・・!?」

戦士「まぁおそらくは大丈夫だろう」

召喚士「ええ。こちらが仕掛けない限りは理解力がありそうです」

マーマン「俺もそう思うぜ」

村長「しかし…まさか目と鼻の先に……ま、魔王がいるとは…」

召喚士「一応、国軍にも連絡しておきます」

村長「おぉ…ありがたい」

そう言うと村長は召喚士へ酒を注ぐ。

青年「しかし…君達は大したものだな…!」

盗賊「…?」

青年「そんな危険な奴らから無傷で生還するとは…」

戦士「俺らの力じゃねーよ……」


290 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/04(日) 02:22:57.99 ID:zHqSLYAO
(´;ω;`)ブワッ


291 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/04/04(日) 02:37:07.60 ID:ZCu/TQDO
マーマン格好良さすぎだろう!


311 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 23:12:07.57 ID:XTIZJnso


戦士「……」

テクテクテク

召喚士「…はい」

戦士「おう、サンキュ」

歩み寄る召喚士からグラスを受け取る。

戦士「みんなもう寝たのか…?」

召喚士「うん。多分…」

テクテクテク…

召喚士「!?」

戦士「お前ら……?」

盗賊「……」

魔道士「寝れませんよ…」

戦士「そっか…。だよな」

召喚士「盗賊さん、魔道士さん…」


313 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 23:18:15.04 ID:XTIZJnso
魔道士「皆さん……」

盗賊「…?」

戦士「な、なんだよ?改まって…」

魔道士「……今日は、パーっといきますよー!」

召喚士「えっ!?」

魔道士「イヤな事は忘れて、明日からまた頑張りましょう!」

盗賊は魔道士へお茶を手渡す。

魔道士「さぁ、飲みましょう!」

召喚士「……ははっ…あはは!」

戦士「飲みましょうって…お前ら茶じゃねーか…」

魔道士「だってー、飲めませんからー」

戦士「お子様…」

魔道士「もうっ!あと少しの辛抱ですー!」

戦士「そういやそうか……んじゃ、お前も飲めるようにならんとな!」

盗賊「!?…よ、余計な…お世話だっ!」


314 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 23:19:21.60 ID:XTIZJnso
召喚士「あははっ!」

魔道士「エヘヘッ!!」

盗賊「……もぅ…っ!」

戦士「ははっ……ん?」

ザッザッザ…

マーマン「お?まだ起きてたんか」

魔道士「マーマンさん!」

戦士「みんな眠れなくてな…」

マーマン「……そうか」

召喚士「……」

魔道士「さっきは本当にありがとうございました」

マーマン「気にすんなって。俺が勝手にした事だし…」

召喚士「いえ…。お陰で命拾いしましたから…!」

盗賊「…ああ」

戦士「今回は本気の本気でやばかったからな…」


315 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 23:20:55.61 ID:XTIZJnso
マーマン「まぁ結果的に助けになって良かったわ」

召喚士「正直勝てるとか…そういう次元の相手じゃなかった…」

戦士「だな…。悔しいがお情けで命を拾ったようなもんだ」

盗賊「…実際…そうだな」

マーマン「だから暗い顔すんなって!」

魔道士「そ、そうですよ!一応無事帰って来れたわけですし…」

マーマン「ほらアレだろ?…えーっと……無謀と勇敢ってやつ」

召喚士「勇敢と無謀を…履き違えるな…?」

戦士「何でお前がそれを!?」

マーマン「あーほら…例の人間が…」

召喚士「槍をくれたって言う…?」

マーマン「あーそうそう。そいつが言ってたよ」

盗賊「……」

マーマン「力を過信して死んでく奴はただの無謀だって…」

魔道士「……」


316 : ◆1otsuV0WFc [saga] :2010/04/04(日) 23:22:09.40 ID:XTIZJnso
召喚士「そうだ…。今は退いたって良い…!」

戦士「生きてる限り…幾らでもちゃんすはあるんだもんな!」

盗賊「…それが…勇敢な心」

魔道士「ただ逃げるだけでは駄目ですもんね!」

戦士「ああ…。よーし見てろよ…!あの野郎!!」

召喚士「うん……」

マーマン「よーし!元気が出てきたとこでたまには盛り上がるか!」

戦士「おっ!飲むか?」

マーマン「いや、酒はちょっと…。水でいいや」

戦士「何だよ…下戸か」

マーマン「悪かったな…」

魔道士「じゃあ、明日からまた…頑張りましょう!」

召喚士「はいっ!」

盗賊「……」

四人と一匹は高々とグラスを掲げ、ささやかな酒宴を楽しんだ。



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