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少女「そこを退け、人間」
1 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 02:59:05.76 ID:18EZlbix0
男「?」

少女「すっとぼけた顔しおって…、さっさとそこを退かぬか」

男「こんばんは」

少女「こんばんは、ではないわ!そこは私の席だ」

男「そうなのか、それは悪いことをした」

少女「ふん、分かればよい」

男「……」

少女「まだ何か用か?」

男「中二病?」

少女「聞いたことのない病だが、…私はいたって健康だぞ」

男「そーかな?」

少女「だいたいどんな病なのだ?」

男「頭の」

少女「私を馬鹿にしているのか!」


2 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 03:05:38.99 ID:18EZlbix0
男「?」

少女「貴様、よほど痛い目に遭いたいらしいな…」

男「痛くしないでね」

少女「死ね!」

男「!」

少女「外したか…」

男「(ベンチが粉々になった…)」

少女「次はないぞ…」

男「そ、それよりよかったのか?」

少女「何の話だ?」

男「そのベンチはおまえのお気に入りの場所じゃないのか?」

少女「あぁ……しまった…」

男「(頭は残念だな)」


3 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 03:10:12.45 ID:/xcqg/3lO
乙、凄く面白かったよ!
これは次回にも期待せざるを得ない


4 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 03:11:02.32 ID:Z4IA2a780
ヤバい、感動した
いいラストだったな


5 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 03:14:49.60 ID:18EZlbix0
少女「おまえのせいだぞ!!ここは私のお気に入りの場所だったのに!!」

男「そう言われましても」

少女「くそう…木工用ボンドでくっつかないだろうか…アロンアルファかな…」

男「…」

少女「ガムテープで補強すれば…」

少女「あ!あの野郎、逃げたな!!なんてやつだ!」

少女「今度あったらギッタギタのメッタメタにしてやる!!」

少女「………」

少女「直せるかな」

男「おーい」


6 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 03:23:44.05 ID:18EZlbix0
まだ終わってない…


少女「そ、そのベンチはどうしたのだ!?」

男「向こうの広場から持ってきたんだ、見たところ同じものだし、これじゃダメか?」

少女「座らせろ!」

男「どうぞ」

少女「ふむ…、あのベンチと変わらぬ座り心地!これはいいな!」

男「それは良かった」

少女「特別に許してやろう!私は心が広いからな!」

男「ははー」


7 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 03:29:44.78 ID:18EZlbix0
少女「逃げたのかと思ったが、中々見込みのあるやつだ」

男「もったいなきお言葉」

少女「………私が怖くないのか?」

男「?」

少女「ベンチ粉々にしちゃうし…」

男「そうだな」

少女「しかもこんな夜中に公園徘徊してるし!」

男「俺もしてる」

少女「…そうだな」


8 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 03:35:34.88 ID:18EZlbix0
少女「貴様は変わったやつだな」

男「そーかな」

少女「私以上に変わったやつだ」

男「そーかも」

少女「名前はなんという?」

男「男」

少女「私は少女だ」

男「かわいい名前だ」

少女「褒めても何もでないぞ!…まったく」

男「残念」

少女「…ふふ」


9 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 03:38:22.96 ID:18EZlbix0
男「……そろそろ帰るかな、いい加減眠くなってきたよ」

少女「…そうか」

男「眠くないの?」

少女「私は平気だ!」

男「へー」

少女「夜行性だからな!」

男「得意気に言われてもな」

少女「ふん!それじゃあな」

男「ああ、おやすみ」

少女「…もう会うこともないだろう」

男「また明日」

少女「!」

男「また明日な」

少女「……また明日」


14 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 07:52:05.46 ID:lz7ZhV8yO
イイハナシダッタナー


15 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 10:43:32.82 ID:NyMAStN00
終わり?


17 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 11:18:51.25 ID:18EZlbix0
寝落ち…
今から出かけるので保守していただけると嬉しかったり


24 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 15:59:06.60 ID:eEE5PDzL0
一人でも保守


26 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 17:06:17.09 ID:18EZlbix0
保守どうもです
今から頑張ります


少女「…なんだ、また来たのか」

男「また明日って言ったじゃん」

少女「…ふん」

男「嫌だった?」

少女「そんなことはない」

男「なら良かった、…どっこらしょ」

少女「わ、私の許可なくベンチに座るな!」

男「座っていい?」

少女「遅いわ!」

男「小さいことは気にしないほうがいいよ」

少女「私は小さくない!」


27 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 17:09:32.63 ID:18EZlbix0
男「そういえばおまえいくつなんだ?」

少女「こう見えて貴様の倍以上生きている」

男「見た目は中学生ぐらいなんだけどな」

少女「精神年齢は遥か上なのだ」

男「そーかな」

少女「そうだ」

男「……」

少女「なんだ?」

男「好きな食べ物は?」

少女「ハンバーグ!」

男「…あぁ」

少女「?」


28 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 17:14:22.78 ID:18EZlbix0
男「飯は普段何食ってんだ?」

少女「人間だったときと同じものを食べいる」

男「てっきり血とか人間食べてるのかと」

少女「…あれはあまりうまそうではないからな」

男「たしかにな…」

少女「だろう?」

男「ハンバーグのがうまそうだよね」

少女「だろう!?」


29 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 17:19:33.53 ID:18EZlbix0
男「おまえさ、昼間は何してんだ?」

少女「…丘の上のお屋敷で寝ている」

男「ああ、あそこはおまえのお屋敷なのか」

少女「…おい、貴様!」

男「?」

少女「おまえと呼ぶのはやめろ、私のことは少女と呼べ!」

男「あいよ、かわいい名前だな」

少女「貴様に褒められても嬉しくないわ」

男「そうかー」

少女「そうだ!」


30 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 17:24:12.92 ID:18EZlbix0
少女「…き、貴様の名前はなんだ?」

男「知りたい?」

少女「私が名乗ったのだぞ!?貴様も名乗るのが礼儀というものだ!」

男「どーしよーかな」

少女「ぐぬぬ」

男「知りたい?」

少女「もうよいわ!」

男「男だよ」

少女「?」

男「俺の名前」

少女「さっさと名乗ればよいのだ!この馬鹿者め!!馬鹿男!!!」


32 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 17:30:12.22 ID:18EZlbix0
少女「ところで男はこんな夜更けに何をしておるのだ?」

男「んー、夜の散歩かなー」

少女「ほう、私もそんなところだ」

男「やっぱり、少女は昼間行動できないの?日の光浴びると灰になっちゃうとか?」

少女「分からぬ」

男「そうなのか」

少女「ただ、朝が近づくと異様に眠くなってな、行動するのもままならぬのだ」

男「ふーん」

少女「暇なときはお屋敷でパソコンをいじっているぞ!」

男「ああ、それはすごいな」

少女「時代の流れに遅れをとってはいかんからな!」

男「パソコンでどんなことをしているんだ?」

少女「最近はソリティアだな!ペイントもなかなかだぞ!知っているか!?絵が描けるのだ!!」

男「あぁ…」


33 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 17:35:48.63 ID:18EZlbix0
男「もう3時か…、そろそろ帰るよ」

少女「そうか…」

男「寂しい」

少女「ふん、せいせいするわ」

男「俺は寂しい」

少女「!」

男「顔が赤い」

少女「私も帰る!!」

男「おやすみ」


34 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 17:42:13.45 ID:18EZlbix0
男「今日は早いんだな」

少女「私はいつもこの時間からいるのだ!早いのは男のほうだろう!」

男「そうかも」

少女「分かればいい」

男「しかし、最近暑いな」

少女「そうだな、さすがの私でもこの暑さは堪える」

男「お屋敷にエアコンはないのか?」

少女「あるにはあるが、壊れていて使えないのだ」

男「それはきついな」

少女「だいたい、昨今のエアコンはボタンがたくさんあってわけがわからんぞ」

男「そうか?」

少女「1番から12番まであるのは、あれはなんなのだ!?押してもうんともすんとも言わない…」

男「…」

少女「だから私は専ら扇風機だな!あれはボタン一つで点くし、とても快適だ」

男「うん…」


36 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 17:47:59.18 ID:18EZlbix0
男「今夜は少女のやつまだ来てないな、…何かあったかな」

1時間後

少女「お、おう男!今日は早いではないか!」

男「おまえが遅いんだろー、俺はいつも通りきたぜ」

少女「そうか…、よほど私に会うのが楽しみだったのだな!」

男「おまえだってそこの木陰でずっとこっち見てたろ」

少女「!」

男「そんなに俺と会いたかったのか?」

少女「違うぞ!あれは隠れていたのではなく、腹の調子がだな…」

男「ほー」

少女「ほんとだぞ!お腹が急に痛くなったの!!」

男「もう大丈夫?」

少女「あ…うん……」

男「なら良かった」

少女「……うん」


37 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2010/08/20(金) 18:08:24.43 ID:rABr09/KO
さっき自己紹介したよな?意味わからん、しね


40 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 18:26:09.60 ID:H4BNRb3LO
俺は好きだぜ!


41 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 18:58:08.67 ID:18EZlbix0
自己紹介してた…
申し訳ない


男「少女はいつも何時ぐらいに寝てるんだ?」

少女「だいたい日の出と共に寝るな」

男「それで何時に起きるの?」

少女「日が沈んでからだな」

男「ニートみたい」

少女「なんだ、それは?」

男「気にするな」

少女「…ふん」

男「でも、こんな夜中に出歩いてるとお巡りさんに補導されちゃうぞ」

少女「その点は問題ないぞ、私の警戒のフットワークで軽々と撒ける」

男「それはすごいな」

少女「先日車と勝負したが、私の圧勝だったな!」

男「まじで…」


42 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:01:36.95 ID:18EZlbix0
少女「もっと褒め称えろ!ふふん!!」

男「何処からそんな力が…」

少女「それには思うところがあってな」

男「そうなのか」

少女「うむ、おそらくだが…」

男「ゴクリ」

少女「ハンバーグだと思うんだ」

男「それはないだろ」

少女「そうか!?」

男「うん」

少女「毎日食べてるのだぞ!」

男「毎日かよ…」

少女「うん」


43 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:04:36.20 ID:18EZlbix0
少女「野菜ハンバーグとかお魚ハンバーグとかあるからな、飽きはしないぞ」

男「そんなのもあるのか」

少女「とくにお魚ハンバーグはおすすめなんだ!」

男「おいしい食べ方でもあるの?」

少女「ああ!フライパンで焼いて、ソースとマヨネーズ、これがまた美味だ!!」

男「うまそうだな」

少女「これだけでご飯5杯はいけるな!」

男「食べすぎだろ」

少女「私のせいではないぞ、お魚ハンバーグのせいだ」


44 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:10:21.31 ID:18EZlbix0
少女「そういえばこないだ血を吸ってみたのだ」

男「誰か襲ったの!?」

少女「いや、腕を蚊に刺されてな」

男「…」

少女「それでちゅーっと」

男「どうだった?」

少女「いまいちだな…」

男「自分のだからじゃないか?」

少女「ふむ、一理あるかもしれん」

少女「……」

男「こっちみんな」

少女「1リットルだけでいいから」

男「危険、それ危険」



45 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:13:38.18 ID:18EZlbix0
少女「……試してみたいのだ」

男「…少しだけだぞ」

少女「うむ、心得た」

男「しょうがないなぁ」

少女「…おい」

男「?」

少女「なぜ、ズボンを下ろすのだ」

男「…」

少女「続けるな!さっさと上げろ!!」


46 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:16:45.80 ID:18EZlbix0
男「じゃあ何処からがいいんだよ」

少女「それ以前に何処から飲ませようとしたのだ」

男「ニコ」

少女「き、気色悪い笑みを浮かべるな!!」

男「はぁ、…じゃあ首からかな、王道だけど」

少女「うむ!血を飲むのはやはり首からだな」

男「左様で」

少女「分かったら、さっさと脱がぬか!」

男「あん」


47 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:20:35.91 ID:18EZlbix0
男「ほら、脱いだぞ」

少女「う、うん…」

男「俺の膝の上に座ったほうが飲みやすいんじゃないか?」

少女「そ、そうだな!そのほうがいい…かな…」

男「なら、どうぞっと」

少女「!」

男「どうしたの?」

少女「いきなりだっこされたから…びっくりした…」

男「そっか、ごめんね」

少女「別にいい…」

男「ささ、どうぞお召し上がりください」

少女「うん…」


50 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:24:47.79 ID:p9zFgTGg0
さるさんだいじょぶかね


52 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:41:54.67 ID:18EZlbix0
夕餉にカツ丼を食べておりました


少女「あまり…飲んでるところ見ないで?」

男「ああ、大丈夫だって」

少女「わかった……かぷ」

男「!」

少女「コクコク」

男「…」

少女「ん」

男「…」

少女「ゴクゴク」

男「ストップ」



53 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:46:04.07 ID:18EZlbix0
男「飲みすぎ…だ」

少女「おいしかったから…」

男「…」

少女「大丈夫?」

男「そうでもない…」

少女「男!」





男「ん?」

少女「気がついたか、男」

男「ああ、気を失ってたのか」

少女「すまない、おいしかったから、つい調子にのってしまった…」

男「死にかけた」

少女「面目ない…」


54 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:47:19.52 ID:p9zFgTGg0
ふぅ


55 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:49:59.76 ID:18EZlbix0
少女「ごめんなさい…」

男「……」

少女「もうこんなことはしない」

男「今度は気をつけろよ」

少女「?」

男「たまにだったら、また飲ませてやる」

少女「ほんとに!?」

男「ああ、だから今度は気をつけてな」

少女「わかった!」

男「よしよし、なでなで」

少女「くすぐったい…」

男「なでなで」

少女「そこ!そこかゆい」

男「…」


56 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 19:58:19.09 ID:DCDXXxD8O
早くしろちんこ風邪ひくだろ


57 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/08/20(金) 20:03:22.99 ID:18EZlbix0
男「そのしゃべり方なんだけど」

少女「私のしゃべり方がどうしたのだ?」

男「歳不相応と申しますか…、無理してない?」

少女「そう見えてしまうか?」

男「たまに素に戻ってるしね」

少女「むぅ、ばれていたか」

男「ばればれ愉快」

少女「うぅ…」

男「言えない理由が?」

少女「そうではないが…」

男「?」

少女「私は容姿が幼いから…その……」

男「なでなで」

少女「うぅ!」



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