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冒剣士「…冒険酒場で働くことになった」
152 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/11(日) 06:49:52 ID:T02ZkGx.
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…ガチャッ


…ガヤガヤ…

孤高騎士「お、帰ってきたか」

冒剣士「うひゃ、酒場のほう凄いお客さんですね」

孤高騎士「まーな、一応ここは観光としても有名な町だし、山岳を登る人らの中継地点だからな」


女メイジ「えーっと…」ゴソゴソ


…ドサッ


153 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/11(日) 06:50:25 ID:T02ZkGx.
 
孤高騎士「ん?これは?」

女メイジ「孤高さんの服も一応買ってきました…よいしょ」

孤高騎士「お、おぉ…ありがとよ」


冒剣士「安く売っててよかったよね」

女メイジ「ほーんとに…」


孤高騎士(お、仲良くなってるじゃねーか。少しはこれでパーティとしても…いい感じだな)


冒剣士「よしっと…これで後は明日、本格的に洞窟に向かうだけですね」

孤高騎士「そうだな、酒場の連中にも今の情報を聞き出したかったからな…、おい、アンタ聞きたいことがある」


???「ん?俺か?」


154 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/11(日) 06:51:05 ID:T02ZkGx.
 
女メイジ「……?どっかで聞いたことある声…」

???「あ…あぁ…?なんで、女メイジがここにいるんだ?」


女メイジ「あーっ!」


冒剣士「な、何なに?」

孤高騎士「知り合いか…?って、あなたは!」


僧侶戦士「……お前ら、なんでここにいるんだ?」


155 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/08/11(日) 06:52:38 ID:T02ZkGx.
本日はここまでです。
できるだけ毎日更新、1日20〜のペースで維持できればいいんですが(A´ω`)


157 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/08/11(日) 12:40:31 ID:p.IDBShU
孤高騎士に孤高ッぽさが無い


158 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/08/12(月) 06:43:59 ID:6/T7pAsg
皆さんありです。これから色々展開されていくので…どうぞお付き合いください


159 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:45:06 ID:6/T7pAsg
 
女メイジ「なんでって…こっちのセリフですよ!」

僧侶戦士「いやいや…、ここ俺の実家あるし…」

女メイジ「あ…そういや雪降村っていってましたね…」


僧侶戦士「久々に親にも顔出しにな」


冒剣士「えーっと…」

僧侶戦士「ん?なんだそいつ」


女メイジ「オーナーのところの新しい専属冒険者です。今回は孤高さんのクエストに同行してます」


160 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:45:52 ID:6/T7pAsg
 
僧侶戦士「あー…なるほどな。その少年を見ただけで大体どんな事があったか分かるわ…」

女メイジ「たはは…」


僧侶戦士「えーと一応挨拶しておくか。俺は僧侶戦士だ、よろしくな」


冒剣士「えっ!…あの、うちの冒険酒場の専属の…?」


僧侶戦士「ああ、まあ一応な。っていうか、"うち"ってなんだ?」

孤高騎士「女メイジ、教えてやってもいいんじゃないの?」ハハ


僧侶戦士「面白そうだな、話聞くぜ。変わりに、一杯奢ってやるよ」


161 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:47:24 ID:6/T7pAsg
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


冒剣士「…っていうことがありました」

僧侶戦士「ははは、なるほどな。アイツらしいな」


孤高騎士「僧侶戦士さん、お聞きしたいことがあります」


僧侶戦士「なんだ?」


孤高騎士「この辺に新しい洞窟がありますよね?その調査に訪れたのですが、何か情報とか知りませんか?」


162 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:48:12 ID:6/T7pAsg
 
僧侶戦士「洞窟なぁ…んー…」

女メイジ「何でも些細な情報があればいいんですが…」


僧侶戦士「って言っても、俺もここにずっといたわけじゃないし…」

孤高騎士「そうですよね…」

僧侶戦士「ちょっと待ってろ、白魔道ーっ!」


白魔道「…はいはーい!」


僧侶戦士「白魔道、お前だったらずっとここに住んでるし…洞窟の噂って聞いたことあるだろ?」

白魔道「洞窟…、あ〜!山小屋から少し離れた場所にあるやつですね?」

僧侶戦士「この3人がその事について聞きたいんだってよ、教えてやってくれないか?」

白魔道「ええ、いいですよ」ニコッ


163 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:48:56 ID:6/T7pAsg
 
孤高騎士「それじゃ…えーっと、洞窟ってのは広いのか?」

白魔道「広いらしいですよ。周辺にイエティも見られますし、イエティの巣なんじゃないかって話もあります」

孤高騎士「内部に入った人は?」


白魔道「私です」


孤高騎士「えっ?」

冒剣士「へっ?」

女メイジ「ん?」

僧侶戦士「な…に…?」


164 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:49:27 ID:6/T7pAsg
 
白魔道「私がここでパーティを集ってイエティ討伐に行った時、見つけたんですよ」

孤高騎士「そ、それは話が早い!」

白魔道「って言っても、入ったのは入り口付近までですけどね」


孤高騎士「内部はどんな感じだった?」


白魔道「普通の洞窟となんら変わりませんが…魔石の宝庫ですよあそこ」


孤高騎士「魔石の?」

白魔道「原石の数が尋常じゃなかったです。あそこら辺は開発も進んでなかったですし、もしかしたら鉱脈があるのかもしれません」


冒剣士「鉱脈かあ…」


165 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:50:00 ID:6/T7pAsg
 
白魔道「そうですね、奥まで行ってないので何ともいえませんが」

孤高騎士「魔石の種類は?」

白魔道「氷属性です。かなり寒いですよ、普通の防寒着じゃ厳しいかもしれませんね」


女メイジ「だから新しいの買っといてよかったじゃないですか!ね?」


孤高騎士「はは…、そうだな。他に何か注意することはあるか?」

白魔道「特にないんじゃないですかね…、ただ…」

孤高騎士「ただ?」


白魔道「今まで、あんな近くに鉱脈があった、入り口があったのが発見されなかったというのが不思議ですね…」


僧侶戦士「まぁ確かにな。不思議だよな」


166 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:50:35 ID:6/T7pAsg
 
白魔道「天然洞窟ですし、何があるかは分かりません。専門装備ももしかしたら必要になるかもしれませんよ」

孤高騎士「まあ、危ないと思ったら一旦引き返すよ。情報ありがとう」


…ゴゴゴッ


冒剣士「…ん?」

女メイジ「なんか揺れ…」


…ゴゴゴッ!!!グラグラグラッ…


孤高騎士「地震か!」

白魔道「ああ、あわてなくても。最近多いんですよ」


…グラグラ……グラッ…

………


白魔道「ね?おさまりました」


167 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:51:17 ID:6/T7pAsg
 
孤高騎士「地震なんて久々だ…」


冒剣士「びっくりしたー…」

女メイジ「中央国のほうはあまり地震なんてないから…」

白魔道「こっちも最近多いっていうだけですからねえ…」


僧侶戦士「そういや、地震だけじゃなくて最近は山にも異変があったな」

白魔道「融解地区ですね…」

孤高騎士「融解…地区?」


白魔道「えぇ、万年雪山とも呼ばれた猛雪山ですけど、最近頂上から離れた部分に雪が解けて露出した部分があるんです」


168 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:51:52 ID:6/T7pAsg
 
孤高騎士「猛雪山に?そんなバカな」

白魔道「バカなも何も…実際あるんですから…」

孤高騎士「原因は?」


白魔道「不明です。その調査も行う予定ですが、一種の天候変化だろうと言うだけで、実際に調査はされていません」

孤高騎士「まぁな、寒い地区が暑くなったり…雪が降る地区に雪が降らないことだってあるわけだし…」

白魔道「ま、そうですね」


僧侶戦士「ふむ…」


169 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:52:26 ID:6/T7pAsg
 
孤高騎士「よしっと…では、情報ありがとうございました」

僧侶戦士「ああ、気にするな」

白魔道「また何かあったら、お気軽にどうぞ〜♪」



孤高騎士「…今日はしっかり休んで明日に備えるか。部屋少なくてな、2人は一緒の部屋とっといたぞ」ニカッ


女メイジ「…え!?」

冒剣士「えええ!?」


170 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:52:57 ID:6/T7pAsg
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【部屋】


女メイジ「べ…ベッドがひとつ…」

冒剣士「ど、どうしよっか…」


女メイジ「一緒に寝るなんて嫌ーーっ!あなたは床で寝てよ!」


冒剣士「ええ!?」

女メイジ「レディーファーストでしょ!」

冒剣士「半分ずつ使って寝ればいいじゃないか!」

女メイジ「それは一緒に寝るっていうの!!」


冒剣士「むぅ…」


171 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:53:27 ID:6/T7pAsg
 
女メイジ「こ、こうなったらあれよ…」

冒剣士「あれだね…」


女メイジ「…」ググッ

冒剣士「…」ゴクリッ

 

女メイジ「ジャーン…!!」

冒剣士「…ケーン!!!」


「ポンッ!!!」


172 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:53:57 ID:6/T7pAsg
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


冒剣士「さ…さむっ!」ブルブル

女メイジ「うっさい!寝れないでしょ!」


冒剣士「っていっても、床は冷たすぎるよ…」ブルブル

女メイジ「勝負に負けたら文句いわないの!」

冒剣士「ぐぬう…」ブルブル


173 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:54:39 ID:6/T7pAsg
 
女メイジ「…」

冒剣士「…」

女メイジ「…」

冒剣士「…」


女メイジ「ねぇ…」ボソッ

冒剣士「ん?」


174 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:55:14 ID:6/T7pAsg
 
女メイジ「冒剣士は…さ、夢とかあるの?」

冒剣士「夢?」

女メイジ「うん」


冒剣士「夢かぁ…、そりゃやっぱり英雄って呼ばれる事かな?」

女メイジ「ぷっ…」

冒剣士「…何がおかしいのさ」ムッ


女メイジ「ううん、立派な夢だと思うよ…」

冒剣士「…そういう女メイジの夢は何?」


175 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:55:49 ID:6/T7pAsg
 
女メイジ「私はね…オーナーのお嫁さんになること…とか…?なーんて…」

冒剣士「もうオーナーには魔法使いさんがいるじゃないか…」

女メイジ「夢っていうのは夢だからいいの!」


冒剣士「そりゃそうだけど…」


女メイジ「…」

冒剣士「…」

女メイジ「寂しくは…ない?」


冒剣士「えっ?」


176 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:56:29 ID:6/T7pAsg
 
女メイジ「冒剣士は遠い…、東方から来たんだよね?その…寂しくないのかなって」

冒剣士「あぁ…どうだろう…、僕は冒険したい一心で中央大陸…、中央国に足を運んだから…」

女メイジ「そっか…」

冒剣士「女メイジは、寂しい?」


女メイジ「…んーん全然?私も冒険したい想いのほうが強いかな…」


冒剣士「…そっか」

女メイジ「…それに、みんな良い人ばっかで…」

冒剣士「みんな、本当に良い人ばっかりだよね」

女メイジ「うん…」


冒剣士「…」


177 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:56:59 ID:6/T7pAsg
 
女メイジ「…」

冒剣士「…」

女メイジ「…」


冒剣士「そういや、女メイジはどこの出身なの?」

女メイジ「…」

冒剣士「…ん?」


女メイジ「…」

冒剣士「…?」ムクッ


178 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:57:35 ID:6/T7pAsg
 
……トコトコ…


女メイジ「…」スゥスゥ

冒剣士「なんだ、寝ちゃったのか…」


女メイジ「…ん〜……」パサッ


冒剣士「ああもう、寒いのに布団避けて…、きちんとかけないと風邪ひくよ」ハァ

女メイジ「…」


…グイッ

冒剣士「うわっ!」

……ドサッ…


179 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:58:05 ID:6/T7pAsg
 
冒剣士「寝ぼけてる…?ちょ、この状況は色々とまず…」


女メイジ「お母さん…」


冒剣士「…」

女メイジ「…」ギュッ

冒剣士「…」


…スッ

冒剣士「……、僕も寝よう…。おやすみ、女メイジ」


……トコトコ…パサッ…


180 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:58:37 ID:6/T7pAsg
 
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181 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:59:24 ID:6/T7pAsg
 
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……ガヤガヤ…


孤高騎士「よっ、おはよう!」

冒剣士「…」ムニャムニャ

女メイジ「おはようございます!」


孤高騎士「なんだぁ、冒剣士眠そうにして…きちんと寝てないのか?」

冒剣士「いえ…朝にちょっと弱いだけです…」

孤高騎士「これから雪山登るんだからしっかりしろよ!」


冒剣士「…ふぁい……」ムニャッ


182 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/08/12(月) 06:59:55 ID:6/T7pAsg
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


孤高騎士「よし、装備は確認したか?」

冒剣士「大丈夫です」

女メイジ「防寒着もばっちり!」


孤高騎士「よっしゃ、それじゃ…出発だ!」


「オーッ!!」



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