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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その29
90 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/19(木) 18:02:37.54 ID:tPGUQS6/o
〜アマゾネスの村〜

アマゾネス「お、来たな」

ザッザッザ…ゾ゙ロゾロ

魔道士「その方達は?」

アマゾネス「我が村が誇る召喚士の者らだ」

盗賊「……ほぅ」

アマゾネス「私を入れて丁度5人。そちらの人数と全く一緒だ」

朱雀嬢「5対5で、戦うんですわね?」

アマゾネス「ああ。勝ち抜き戦でいいだろう」

白虎長「ここまできたら仕方ない、ちゃっちゃと終えてちゃっちゃと帰りましょ」

アマゾネス「ふっ。……おい」

ザザッ

アマゾネス「では互いに順番を決めるがいい」

朱雀嬢「やるしかないですわね……」

玄武娘「やってやるですのー!」


91 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/19(木) 18:03:46.64 ID:tPGUQS6/o


白虎長「さて、どうしましょう」

青年子「そうですね……」

朱雀嬢「私、先鋒を務めますわ」

白虎嬢「朱雀嬢ちゃん、頑張ってね!」

朱雀嬢「貴女も戦うのよっ!」

白虎嬢「あら〜そうでした〜」

白虎長「じゃあ先鋒は朱雀嬢ちゃん。次鋒は……」

玄武娘「私、行くですの!」

白虎長「玄武先生はもっと後ろに回したいわね」

青年子「……ええ」

玄武娘「そうなんですの?」

白虎嬢「それでは、私が行きますね〜」

白虎長「……そうね。それで中堅は私」

玄武娘「えーと……私は?」


92 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/19(木) 18:06:35.57 ID:tPGUQS6/o
白虎長「副将ね。それで大将は青年兵くん、いいわね?」

青年子「僕まで回りそうもありませんね」

魔道士「頑張って下さいね、皆さんっ!」

朱雀嬢「ふふっ、丁度良い腕試しですわ」

白虎嬢「頑張りましょ〜」

玄武娘「燃えてきたですのー!」

白虎長「頼もしい限りねぇ」

青年子「ええ」

テクテクテク

アマゾネス「準備は出来たか?」

青年子「……はい」

アマゾネス「よし、では付いて来い。場を変えるぞ」

魔道士「私達も頑張りましょう!」

盗賊「……?」

魔道士「応援ですよっ、えへへ!」


93 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/19(木) 18:19:27.94 ID:tPGUQS6/o
〜本国、上空〜

天才「何だか悪いな〜。送ってもらっちゃって」

名士「急ぎなのだろう? 構わんさ」

召喚士「えっと、この辺りは……」

従者「間もなく本国上空ですよ」

マーマン「は、早……っ」

オーク「空を飛べるっていいなぁ。羨ましいです」

名士「目的地は火山で良かったかな?」

天才「ああ。アンタも久々なんじゃないのか?」

名士「……そういえばそうだね。最後に訪れたのは1000年以上前の話だな」

召喚士「せ、せん……」

ハヌマーン「魔族は長寿だからな」

天才「長寿ってレベルじゃねーけどな。ハーッハッハ!」

名士「さぁ、海を越えれば間もなく火山が見えてくるはすだ」

召喚士「……ええ」


94 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/19(木) 18:32:18.45 ID:tPGUQS6/o
〜西方、南の砂漠〜

西方兵「配置、完了致しました!」

横たわるサルワをぐるりと取り囲むように、兵らが万が一に備える。

男隊員「……」

女隊員「……っ」

隊長「準備出来ました」

戦士父「すまんな。行ってくる」

ズザザッ…ザザァ

王子「大丈夫かな?」

戦士「さぁな。だが、親父は強い。簡単にやられるタマじゃねーさ」

王子「……うん」

スタッ…ザッザッザ

戦士父「……」

山のようにそびえるサルワの体。しかし、交戦時より萎んでいるように見えた。

戦士父はそのごつい山を登り、突き刺さるゾディアックの元へと足を進める。


95 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/19(木) 18:34:14.19 ID:tPGUQS6/o
ガシッ

戦士父「ぬぅん!!」

ズボォ!!

男隊員「……抜けた」

隊長「サルワの様子はぁ!?」

女隊員「変化なしッスね!」

戦士「ん、何だ!?」

シュウウゥゥゥゥ

パイク長「魔物の体が縮んでおるぞ!?」

戦士父「……」

スタッ…タタタタッ

王子「何が起きたの?」

戦士「さぁ」

隊長「おそらく魔力を失ったんだろう。それで全身が縮小してるのさ」

戦士「なるほどな」


96 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/19(木) 18:42:00.52 ID:tPGUQS6/o
ザッザッザ

隊長「ゾディアックは無事ですか?」

戦士父「ああ。問題ない」

戦士「あれ……待てよ?」

王子「……?」

戦士「これでゾディアック全ての所在が判明したって事か?」

戦士父「ああ、そうなるな」

パイク長「このパイクの事か?」

戦士「ああ。そいつはゾディアックっつ――」

ドドオオォォォォン!!

隊長「何だっ!?」

西方兵「魔物が起き上がったぞぉーっ!!」

砂漠の砂が舞い上がり、その奥より小さく、しかし強靭な姿の魔物が睨みを利かせる。

サルワ「…………」

魔王アンラ・マンユの眷属、サルワが再びその意識を取り戻した。


97 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/05/19(木) 18:47:20.59 ID:tPGUQS6/o
それではここまでにて失礼致します!
多数のご支援ありがとうございました!マジシャンの反響にびっくり…

>>50
ごめんなさい…何で紛れ込んだんだろう…orz

〜先にオマケ〜

名士「あー疲れたー」スパー

眼鏡「経理部も忙しそうだなぁ」モクモクモク

紅孩児「お疲れさんです!」テクテクテク

名士「お疲れ。確か、営業部の紅孩児だっけか?」

紅孩児「はいっす!」

眼鏡「若いのは元気だなー」

紅孩児「部長達だって若いじゃないっすか。ハハッ!」

名士「いやいや、もう年よ年。しかしいつも頑張ってるな、新入社員なのに」

紅孩児「そりゃもう! バリバリ働いて、社長目指しまてすから……おっと、それじゃ失礼します!」タッタッタ

名士「社長かー。そんなの目指してた頃もあったなー。あの頃は若かった……」

眼鏡「遠い昔の事だねぇ。今は無事、定年を迎えられればいいさ。あはは」


101 名前:NIPPERがお送りします(長屋) [sage] 投稿日:2011/05/19(木) 19:56:24.69 ID:mNRxq7sPo
サルワって水じゃなかった?砂漠で戦うとか絶望的すぎるだろ
つーかマジシャンさん…命の恩人の召喚士に感謝の言葉も無しかよ


102 名前:NIPPERがお送りします(大阪府) [] 投稿日:2011/05/19(木) 20:26:51.47 ID:ofwRYLYC0
マジシャンおかえりー


103 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/05/20(金) 00:01:05.40 ID:FsGCknwAO
予言の民…か


105 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/20(金) 18:35:08.60 ID:P0WRBw3do
すみません。諸事情により本日明日とお休みさせて頂きます
本当に申し訳ありません…ご報告のみ失礼致します!


123 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/22(日) 19:29:23.44 ID:BBfMNs2qo
〜アマゾネスの村〜

アマゾネス「さて、それでは始めようか」

魔道士「朱雀嬢ちゃん、頑張って!」

朱雀嬢「……行ってきますわ」

テクテクテク

玄武娘「おぉ、真面目な顔ですの」

白虎嬢「本当ねぇ〜」

盗賊「……当たり前だろ」

ザッザッザ

――「あなたが私の相手? 私はおさげ。ヨロシクね」

朱雀嬢「……宜しくですわ」

アマゾネス「では、朱雀嬢対おさげの試合を始める」

朱雀嬢「出て来い、ハーピー!」

おさげ「……行け、ハーピー!」

朱雀嬢「!?」


124 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/22(日) 19:29:59.15 ID:BBfMNs2qo
盗賊「……互いにハーピーか」

青年子「いや、それよりも今……」

魔道士「え、えぇ。『行け』……って」

シュイイィィィィン

朱雀嬢「……」

おさげ「……うふふ」

互いのハーピーが無言のまま睨み合う。

おさげ「あら、来ないのかしら? それじゃあ……こっちから」

ドシュンッ!!

白虎長「早いっ!!」

盗賊「……いやっ、大丈夫!」

猛スピードで突進するおさげのハーピー。だがこれを朱雀嬢のハーピーは、

ひらりと宙へ舞い上がり、回避する。

おさげ「うふふっ、空中戦がお好みなのね」

朱雀嬢「……はあぁ!!」


125 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/22(日) 19:30:42.11 ID:BBfMNs2qo
ドガガガガガッ!!

魔道士「す、すご……っ」

玄武娘「早くて……何が何だか分からないですの」

2匹のハーピーがぶつかり合う度にはじける火花。互いに一進一退の攻防が

ノーガードの打ち合いとして繰り広げられている。

おさげ「ふぅん、思ったよりやるじゃない」

朱雀嬢「まだまだ……これからですわっ!」

おさげ「!?」

朱雀嬢はハーピーを更に上空へと羽ばたかせると、太陽を戦士に急降下を始める。

おさげ「目晦ましのつもり!? 甘いわよっ!!」

朱雀嬢「……」

バシュウウゥゥゥゥ!!…ブワッ

おさげ「――!?」

降下するハーピーを迎撃しようと、おさげのハーピーが腕を伸ばした瞬間、

朱雀嬢のハーピーはその場より姿を消す。いや、消えたように見えたのだ。


126 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/22(日) 19:31:13.20 ID:BBfMNs2qo
アマゾネス「更に速度を……!?」

朱雀嬢「いっけぇーですわ!!」

再び姿を現した朱雀嬢のハーピーは、対峙するハーピーの真下から

弾丸のような勢いで螺旋を描き突撃を敢行し、両手の爪を光らせる。

おさげ「んなぁーっ!!」

ズガガガガガッ…バシュウウゥゥゥゥ

ドリルのように抉り突き上げた朱雀嬢のハーピーは、上空で回転を止めると、

おさげのハーピーの消滅を確認し、朱雀嬢にVサインを見せながら笑った。

朱雀嬢「……勝ち、ですわね?」

アマゾネス「……勝者、朱雀嬢」

魔道士「すっごぉい!! 圧倒的じゃない!!」

白虎長「ハーピーの特性を活かした、うまい戦術だったわね」

玄武娘「やったやったですのー!」

テクテクテク…ピタッ

朱雀嬢「さぁ、どんんどんかかっていらっしゃい!」


127 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/22(日) 19:32:18.66 ID:BBfMNs2qo
アマゾネス「……次」

ザッザッザ

アマゾネス「朱雀嬢対色黒、始め!」

色黒「ハーピーの動きは見切ったわよ!」

朱雀嬢「……それなら」

シュウウゥゥ…

朱雀嬢「出て来いっ、グリフォン!」

シュイイィィィィン

色黒「ほぉ、召喚獣を変えたかいっ!」

朱雀嬢「さぁ、これならどうするのかしら?」

色黒「ならば……」

ザザッ

色黒「行け、サンダーバード!」

シュイイィィィィン

色黒「さぁ、行くわよぉ!」


129 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/22(日) 19:35:40.42 ID:BBfMNs2qo
巨大な嘴に、炎のように赤く燃える瞳。コカトリスとほぼ同等であろうか、

サンダーバードと呼ばれる巨鳥の召喚獣が姿を現す。

玄武娘「な、何ですのあれ!?」

白虎長「さぁ、初めてみる召喚獣ね……っ」

色黒「ふふっ、始めて見る召喚獣のようね! これはチャンス!」

朱雀嬢「……それは、どうかしら」

色黒「何……?」

朱雀嬢「貴女のサンダーバード……雷を使うわね?」

色黒「!? な、何故それを……」

朱雀嬢「ふふっ、お見通しですわ」

色黒「まさか初見で見破るとは……やるな貴様っ!」

盗賊「……名前で丸分かりのような気が」

魔道士「言っちゃ駄目ですよ……」

朱雀嬢「さぁ、行きますわよっ!」

色黒「来いっ!」


130 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/22(日) 19:37:22.84 ID:BBfMNs2qo
朱雀嬢のグリフォンが低空飛行でサンダーバードの足元へ潜り込む。

青年子「うまいっ!」

玄武娘「ほえ?」

白虎長「雷相手なら、密着して真下へ潜るのが効果的なのよ」

青年子「そうすれば、相手は落雷や電撃を使えませんからね」

魔道士「なるほどですね……っ」

色黒「く……っ」

朱雀嬢「逃がしませんわっ!」

振り切ろうとするサンダーバードの動きを探知し、グリフォンが離れる事なく、

その後を追い、ぴったりと張り付きながら追跡する。

ドシュウウゥゥゥゥ

色黒「だがこうもくっ付いてちゃあ、そちらも攻撃は出来んぞっ!」

朱雀嬢「……どうかしら」

色黒「!?」

朱雀嬢「グリフォン!」


131 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/22(日) 19:43:42.26 ID:BBfMNs2qo
グリフォンは一度地面をトンと蹴ると、身を回転させ、サンダーバードへと牙を向ける。

ドシュッ!!

グリフォン「グオオォォーッ!!」

色黒「甘いっ! その程度のスピードなら回避は余裕だ!」

サンダーバードはグリフォンの攻撃をひらりとかわし、反撃の態勢を整える。

朱雀嬢「残念ですわ」

色黒「……?」

朱雀嬢「狙いは……こっち!」

噛み付こうと空振ったグリフォンは、通過間際に獣のような後ろ足で、

サンダーバードの嘴を大きく蹴り上げた。

ガゴオォンッ!!

よろけるサンダーバードの背中に、グリフォンの鋭い前足が爪を立てて掴みかかる。

グリフォン「ウオオォォォォンッ!!」

ゴウッ!!

色黒「――っ!!」


132 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/05/22(日) 19:46:22.34 ID:BBfMNs2qo
きりもみ状に、二匹の召喚獣は地面への降下を開始し、サンダーバードの上へ

のしかかるような状態で、グリフォンは地面へと相手を叩きつけた。

ドグシャアアァァァァ!!

朱雀嬢「さぁ、翼をもがれたも同然ですわよ?」

色黒「くっそぉ……!」

グリフォンは大地を疾走し、牙と爪で繰り返しサンダーバードへ攻撃を与え続ける。

青年子「しかし、本当に見事な戦いぶりですね」

白虎長「ええ。極力離れず、でも接近しすぎて反撃を受けず……」

青年子「かなりの経験を積んだのでしょうね」

玄武娘「朱雀嬢ちゃんは、凄く頑張っていたですの!」

色黒「まさか、ここまで封じられるとはぁ……っ!!」

朱雀嬢「さぁ、まだ続けるかしら?」

色黒「……っ、ま……参った!」

決め手を欠き一方的な展開となった勝負は、色黒の召喚解除にて幕を閉じた。

朱雀嬢「さぁこれで2人抜き。まだまだ行きますわよっ」


133 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/05/22(日) 20:39:27.42 ID:8e/i8D6Lo
 ,_    バサバサ
<l・ヽ/彡 ≡=
 `(_ミ彡 三ニ
    ヾ



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