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スト2のリュウが娼館で働くようです
- 785 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage]
投稿日:2010/07/26(月) 12:38:40.50 ID:9fCrxz/d0
リュウが買い物を終える十分ほど前。娼館、受付―――
リリー「はい…いえ、今はいません…はい、そうです…」
女主人「…」
リリー「お願いします。すぐに来てください。…はい、そこにいます。間違いないです」
女主人「リリー?」
リリー「!」
ガチャン
女主人「…珍しいね、誰かに電話?」
リリー「うん、弟たちにちょっと」
女主人「そう…」
リリー「ごめんなさい、勝手に電話使っちゃった。外線がついてるの、これしかないから」
女主人「別に構わないけど」
リリー「じゃ、じゃあ、あたし部屋に戻るね!」
タッタッタ
女主人「……」
- 786 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/07/26(月) 12:39:38.14 ID:Xk/GzyAI0
やだやだやだ、りりーちゃんやだやだ・・・・・・
- 787 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 12:40:09.45 ID:9fCrxz/d0
店の前―――
リュウ「さて、今日は何を作るかな」
???「リュウだな?」
リュウ「!」
???「はぁ!」
背後からの攻撃になんと防御するリュウ。謎の男のパンチが買い物袋を切り裂き、あたりに物が散乱する。
???「良い反応だ」
続けざまに攻撃を繰り出す男。
なんとか防いでいたが、わずかな隙をつかれ男の拳がリュウの顔面を捉えた。
リュウ「ぐっ!」
リュウの身体が道の真ん中まで吹っ飛ぶ。
???「お前に怨みは無い。が、お前を倒せと依頼された」
リュウ「…ペッ!」血の混じった唾を吐く
(あの動き。中国拳法か。それも相当の達人)
???「はぁ!」
リュウ「たぁりゃ!」
激しい攻防が始まる。
男の構えに一瞬の隙を見つけ、リュウはそこに渾身の正拳を見舞った。
- 790 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 12:45:01.85 ID:9fCrxz/d0
???「かかったな!」
リュウ「なに!」
次の瞬間、リュウの身体は宙に浮いていた。
リュウ(これは合気道の技!)
空中で無防備になったリュウに男はニ連脚を叩き込む。
リュウ「うぐっ!」
再びリュウは吹っ飛び、ショーウィンドウを突き破り先ほどまでいた店の中へと転がり落ちた。
棚などがひっくり返り、店の中は無茶苦茶になる。
店主「どわぁ!」
リュウ「くっ…!」
リュウが立ち上がると、割れたガラスの向こうで男が手招きをしていた。
- 791 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 12:46:10.65 ID:9fCrxz/d0
娼館、玄関ロビー―――
ヴィラ「リュウ、遅い」
ロック「どっかで道草でも食ってんだろ。あいつの事だから本当に道の草食ってたりしてな」
ヴィラ「…」
ロック「冗談だよ。怒んなよ」
ヴィラ「いつもはもうとっくに帰ってきてる」
ロック「あのブタと話し込んでじゃねえか。あそこもうちに物売ってるから目ぇつけられてるらしいしな」
ヴィラ「…迎えに行こうかな」
- 793 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 12:46:49.08 ID:9fCrxz/d0
ロック「おい、ヴィラ。それは駄目だぞ」
ヴィラ「でも」
ロック「でもじゃない。駄目だ。リュウに任せるんだよ。心配いらねえって。強いんだから」
ヴィラ「…うん」
ジリリリリリリ
ロック「お、電話だ。マダム、電話鳴ってるよ!」
女主人「はいはい。(ガチャッ)もしもし、ウチは今店じまい中だよ。あら、店主さん、何か御用?」
「……リュウが戦ってる?」
ヴィラ「!」
ロック「マダム、貸せッ! おいブタ! どういうことだ、詳しく話せ!」
「リュウがやられてる? 馬鹿言うな! あいつより強い奴なんか…」
タッタッタ、ガチャ、バタン!
女主人「ヴィラ!」
- 794 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/07/26(月) 12:47:22.48 ID:AemuEn1y0
中国拳法と合気道というとギースを連想するな
支援
- 795 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/07/26(月) 12:47:41.13 ID:t55Y4XMr0
いかん ロリが!
- 796 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 12:48:10.25 ID:9fCrxz/d0
店の前―――
リュウ(拳法の鋭い動きと、合気道の捌く技術が完全に融合している。隙が無い)
???「その目。見ているとイライラするな」
リュウ(だが!)
猛然と攻撃を仕掛けるリュウ。隙を見つけ、そこにフックを放った。
???(かかったな)
リュウ「竜巻!」
フックを取りに来た男の虚をつき、その場で回転しながら飛び上がる。
リュウ「旋風脚!」
バキィ!
???「がはぁ!」
- 798 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/07/26(月) 12:49:30.60 ID:mNHsmiBV0
なんとなく元のイメージ
- 799 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 12:49:45.45 ID:9fCrxz/d0
男は倒れたもののすぐに立ち上がった。だが、ペースを掴んだ手ごたえを感じ、リュウは果敢に攻め続ける。
リュウ「はっ! せいや!」
???「ぐっ!」
リュウのアバラ打ちが男の肋骨を軋ませる。次に男の喉仏に狙いを定め、さらに攻撃を繰り出した。
タッタッタ
ヴィラ「リュウゥ!」
リュウ(ヴィラ!?)
“リリー(リュウが怖い…て、思っ…ちゃっ……た)”
リュウ(いかん、迷うなっ!)
???「そこだ!」
ほんの一瞬。鈍ったリュウの拳を潜り抜け、男の双掌がリュウに炸裂する。
喉を血が逆流してくる感触と同時に男の連撃が次々とリュウに炸裂する。
リュウ「ぐはぁ!」
ドサァ―――
ヴィラ「リュウ!」
- 801 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 12:54:22.31 ID:9fCrxz/d0
女主人「ヴィラ! 戻りな!」
ロック「ヴィラ!」
ヴィラ「やだよ…リュウ。そんな…!」
リュウ「……」
ヴィラ「リュゥウゥゥ!」
ヨーク「泣く姿も可憐ですねぇ」
女主人「!」
ガッ!
ヴィラ「やだっ! 放して!」
ヨーク「うちには色々な格言があるんですが、その中でもっともシンプルかつ為になる言葉があるんですよ」
「“捕まえた鳥は逃がすな”って。ふひひ」
「良くやってくれました。ミスターベルト。大手柄です」
女主人「ベルト?」
ベルト「……」
- 802 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 12:59:57.45 ID:9fCrxz/d0
ヨーク「さて、たしか組織の手配書には生死は問わずって書いてましたね。さてと…息してますね」
カチャッ←リュウに頭に銃口を向ける。
ヴィラ「ダメェ!」
ヨーク「こら、ヴィラちゃん、暴れないで! 痛い痛い!」
ガバッ
ヨーク「いたたた。はぁ〜、ヴィラちゃんどきなさい。そこをいられちゃあ一発でしとめられない」
ヴィラ「いや! 絶対どかないから!」
女主人、ロック「ヴィラ!」
ヨーク「黙れよ、ビッチ。私は今ヴィラちゃんと会話してんだ。その年増くせえ口は閉じてろ」
「ヴィラちゃん? 良い子だからどいてくれる? あとで飴さんを挙げよう」
ヴィラ「ぃゃ…! 絶対嫌!」
- 804 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 13:05:08.85 ID:9fCrxz/d0
ヨーク「どうしたらどいてくれるのかなぁ? お兄ちゃんに出来る事ならなんでも言ってくれよ」
ヴィラ「…リュウを助けて。殺さないで」
ヨーク「それは無理だよ。だって、殺さないと欲しいものが手に入らないもん」
ヴィラ「お願い…!」
ヨーク「…そんな目で見られちゃあ言う事聞きたくなってくるなぁ。可愛いなぁもう! ふひひ」
「OK! でも交換条件がある。ヴィラちゃんがぁ、私の所にぃ、一緒に来てくれれば助ける」
ヴィラ「…本当に?」
ヨーク「本当だよぉ」
ロック「ヴィラ、やめろ! 嘘に決まってんだろ!」
ヨーク「あ! あ! あ! 二度目は無いぞ、クソビッチ。死ね!」
バァン!
- 806 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 13:10:31.83 ID:9fCrxz/d0
店主「いってぇぇぇ!」
ロック「ブタぁ!? お前、何してんだよ!?」
店主「大丈夫です、肩に当たっただけですから。女王さまを守るのがブタの役目なんで」
ロック「女王を守るのは騎士だろ! このブタ!」
ヨーク「ちっ、やだやだ。大人同士ってのは。もう一発いっとくか?」
ヴィラ「行きます」
ヨーク「ん?」
ヴィラ「一緒に行きます。だから…」
ヨーク「良い子だねぇ、ヴィラちゃんわ。OK。この犬っころと、おまけであのブタとビッチも助けよう」
「これで良いかい?」
ヴィラ、うなずく。
ヨーク「今日はなんて素晴らしい日だ。さあヴィラちゃん、あそこ曲がった所に車があるからね。先に乗ってて」
「私はちょっとお話があるから。大丈夫、約束は守るよ」
- 807 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/07/26(月) 13:12:49.21 ID:AemuEn1y0
店主△
- 809 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 13:16:46.92 ID:9fCrxz/d0
ヨーク「おい、売女ども。今日はあの子に免じて許してやる」
「だが俺はあの娼館も、この男もあきらめた訳じゃないからね」
女主人「この、ゲス野郎!」
ヨーク「ふひひ、あんたはもう何も出来ない。この様子じゃあこの男も再起不能だ」
「そうだな、明日の朝までに娼館にかんする全ての書類を持ってくれば、穏便に済ましてやる」
女主人「ヴィラも返してくれるんだろうね」
ヨーク「は? 返すわけねえだろ」
「さ、話は済んだ撤収撤収」
ザッザッザ
ベルト「……」
女主人「なんで、あんたがそっち側にいるのさ!」
ベルト「もうあの頃の俺ではない」
女主人「アニーは今でも…」
ベルト「そんな女は知らん」
…ザッザッザ
- 810 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 13:18:00.60 ID:9fCrxz/d0
ここで一旦切ります。
話もいよいよ佳境に入ってきました。
オリキャラばかりですいません。
- 811 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 13:18:23.93 ID:6L+07So60
なんちゅう名作
これ1000までに終わるのか?
- 814 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 13:23:38.18 ID:9fCrxz/d0
>>811
それが終わりそうに無いです。
VIPがパートスレを嫌うらしいので、どうすればいいんでしょうか?
- 823 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 13:33:42.11 ID:9fCrxz/d0
了解です。
今日中には書き込めるとは思うのですが、完結は難しいかと。
こんな事なら書き溜めればよかったですね。VIPの加速をなめてました。
とりあえず、950までいったら次スレを立てます。
- 836 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 13:58:25.22 ID:qJK94ilg0
VIPでいいよ。最後に2とか3とか数字付けなきゃ大丈夫
何度でも立てればいいさ。どうせ最初からクソのたまり場
- 837 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/07/26(月) 14:00:26.68 ID:iZ02VDj1P
面白ければ全て許される
- 843 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 14:17:21.63 ID:9fCrxz/d0
じゃあ、一応、次スレはVIP内に立てます。スレタイは全く同じで。
荒らされたらGEPに移動するという感じで、よろしいでしょうか?
- 846 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/07/26(月) 14:41:54.29 ID:eMpoxV4pP
>>843
そういう風に馴れ合いしてるからスレストされるんだわさ
- 847 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/07/26(月) 14:42:53.95 ID:pelFVF9A0
とスレストをする側が言ってもね
口実に過ぎんし、正当な理由ってわけでもない
- 855 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 15:38:44.10 ID:9fCrxz/d0
―――
リュウ「せいや!」
ケン「ぐあっ!」
ドサァ―――
リュウ「はぁはぁ…」
ケン「クッ…」
ゴウケン「……リュウよ。ケンに止めを刺せ」
リュウ「え?」
ゴウケン「弱き者は我が流派に必要ない。止めを刺せ」
リュウ「お師匠様、それはあまりに…」
- 857 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 15:40:02.30 ID:9fCrxz/d0
ゴウケン「出来んというのか! この師の言葉が聞けんと言うのか!」
リュウ「……」
ケン「……」
ゴウケン「やれ! リュウ! やらぬか!」
リュウ「……出来ません。俺には出来ない!」
ゴウケン「愚か者が! ならばワシ自らが引導を渡してくれる!」
リュウ「やめてください! 師匠!」
ゴウケン「ふん、ならば止めてみよ。このワシをな」
リュウ「……師匠、御手向かい致します」
- 858 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 15:41:12.26 ID:9fCrxz/d0
ケン「よせ! リュウ…!」
リュウ「うおおお!」
ゴウケン「遅い、粗い、まるでなっておらん! ふん!」
ゴッ!
リュウ「ぐはぁ!」
ゴウケン「その程度の腕で良くワシに手向かうなど言うたわ」
リュウ「まだだっ! うおおおお! 波動拳!」
バシュウ!
ゴウケン「ふん、こそばゆいわ。覚えたての波動などそよ風のようなもの。ワシを止めたくば…波動拳!」
ズドンッ!
リュウ「がっっ…」
ゴウケン「これほどの練りをしてみせい!」
リュウ「…まだだ。まだ、やれる!」
- 859 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 15:41:58.80 ID:9fCrxz/d0
ゴウケン「ほう、あれ食らってまだ立つか。よほど死にたいらしいのう」
ケン「リュウやめろ! 師匠、どうか俺に止めを! リュウは助けてやってくれ!」
ゴウケン「敗者の弁など聞く耳持たぬわ。リュウ、覚悟を決めよ。ワシ最高の拳を見舞ってやるわ」
リュウ「……来い!」
ゴウケン「ちぇぇりゃぁぁぁ!」
ゴォォォゥゥゥン
- 860 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 15:42:59.87 ID:9fCrxz/d0
ケン「!!」
リュウ「……」
ゴウケン「とりあえずは合格じゃ。お前らの性根、しかと見届けた」
ケン「合格? もしかして…」
ゴウケン「殺す気などないわい。もしリュウが止めを刺そうとしたらワシが止めとった」
ケン「なんだよ、それ! 本気であせったんだぞ!」
ゴウケン「ぬわっはっは。お主らも強くなってきたからのう。生半可な事をしてはすぐにばれると思ったのよ」
ケン「なんだよ、もう。寿命縮んだぜ…
- 861 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 15:44:33.82 ID:9fCrxz/d0
リュウ「しかし、何故こんなことを…」
ゴウケン「うむ。リュウ、ケンよ。お主らがいま習いたるものは何ぞ?」
ケン「そりゃあ…えーと…」
リュウ「…」
ゴウケン「お主たちが習い、ワシが教えているこの技。その源流は暗殺拳」
「人を殺める事を目的とした邪拳だった」
「わしはそれをさらに昇華させ、格闘術としての体系を作り上げた」
リュウ「存じています」
ゴウケン「だが、それでもお主らの技は十二分に人を危めるに足るでろう事は明白」
「その拳を振るえば、肉を絶ち、骨を砕く。いくらワシが格闘術だと言おうがな」
ケン「はい…」
- 862 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 15:45:24.74 ID:9fCrxz/d0
ゴウケン「人の中にはさまざまな物が渦巻いている。悲しみ、憎悪、そして殺意」
「波動の力はそれらに染まりやすく、増幅させる」
「拳とて同じよ。殺意を持って振るえばどうなるかは分かるじゃろう?」
リュウ、ケン「はい」
ゴウケン「殺意に身を任さば、お前たちの行く末は冥府魔道の遥か彼方。人ならざる深淵」
「だが、己の信念に従い、正しき道を歩めば、その拳は破邪顕聖の“よすが”となろう」
リュウ「お師匠様。正しき道とは何でしょうか?」
ゴウケン「さあのう。だがリュウよ。己を信じ、拳を信じれば自ずと道は見えてくる」
ケン「うーん、情け持てって事?」
ゴウケン「それもある。だが情けは時に拳を鈍らせる事もあるじゃろう」
ケン「わかんねぇなぁ」
リュウ「……」
ゴウケン「迷うがいい。お主らは若い。その答えが見えたときのお主らが楽しみじゃわい」
- 864 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 15:46:31.14 ID:9fCrxz/d0
女主人の寝室―――
リュウ「!」
女主人「目が覚めたかい」
リュウ「俺はどれくらい寝てたんだ?」
女主人「半日くらいかね。もうすぐ夜が明けるよ」
リュウ「くそっ、うう!」
女主人「参考までに言っておくと、安静にしてろってさ」
リュウ「くっ…」
女主人「さて、あんたが起きた事だし、行ってくるかね」
リュウ「どこにだ?」
女主人「リイワーのとこだよ。朝までにこの書類を持っていかなきゃいけないから」
リュウ「待て、マダム。早まるな」
- 866 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 15:47:23.13 ID:9fCrxz/d0
女主人「早まっちゃいないよ。あんたが負けたんだ。うちに出来る事はないよ」
リュウ「まだだ、まだ終わってない!」
ガバッ。
女主人「ちょっと安静にしてなきゃだめだって」
リュウ「俺が行く。ヴィラも助ける!」
女主人「なんでヴィラのこと…」
リュウ「朦朧とする中であの子が俺を守ってくれていたのを聞いていた」
「だから、俺が助けなきゃ…くっ!」
女主人「無理だよ! そんな身体で」
ガチャバタン!
女主人「ええい! もう! リリー、ロック、アニー! 来ておくれ! あいつを止めて!」
- 868 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 15:48:25.28 ID:9fCrxz/d0
地下室―――
リュウ「はぁ、はぁ」
ガチャバタン!
ロック「おい、リュウ! てめぇ正気か?」
リリー「リュウ駄目だよ、死んじゃうよ!」
アニー「……」
リュウ「……」
ロック「胴着に着替えてる場合じゃねえだろう。寝てろって。あたしたちならもう覚悟は決めてるから」
リリー「リュウ、聞いてよ」
リュウ「これは俺の道だ…」
ロック「格好つけてる場合じゃねえだろ!」
リュウ「俺の道は常に一人で行くものだと思っていた。だが違う。道とはどこかにつながっている」
「交じり合い、出会うものだったんだ」
リリー「何言ってるのよ!」
- 870 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 15:55:41.51 ID:B+GC8M0H0
いとしさと切なさと云々
- 874 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/07/26(月) 16:07:04.57 ID:qjlOvBnC0
夏厨は保守間隔さえも知らないのか
- 876 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 16:12:23.20 ID:9fCrxz/d0
リュウ「俺はあの子に出会った。もしあの子が道を踏み外そうとしているのなら、俺は…」
「俺はあの子を助けたい」
アニー「…」
リュウ「アニー、ザックの中に赤い鉢巻が入っている。取ってくれないか」
アニー「…これね」
リリー「アニー!」
リュウ「ありがとう」
シュル――――キッ!
- 877 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2010/07/26(月) 16:13:01.13 ID:BYSEg6h00
でもこのSSのイメージに合ってる気がする>いとしさと切なさと
BGMにして読んでるとすごく雰囲気が出る
- 878 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 16:13:07.82 ID:9fCrxz/d0
リリー(目つきが変わった…)
ロック「本気で行く気なんだな」
リュウ「ああ」
ロック「くそ! くそくそ! 行って来い。死んでくればいい! 勝手にしやがれ!」
「けどもし戻ってくるなら、絶対にヴィラを連れて帰って来いよ! じゃないと許さねえからな!」
リュウ「分かっている」
アニー「リュウ、あなたと闘った人は私の…」
リュウ「言わなくていい」
アニー「そうね。いってらっしゃい」
リリー「リュウ!」
ガチャバタン!
リリー「なんで? 何で止めないのよ!」
ロック「無理だよ。あいつを止めるなんて」
アニー「格闘家だもの」
リリー「そんな…」
- 879 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 16:13:50.62 ID:9fCrxz/d0
玄関ホール―――
女主人「…」
リュウ「……」
女主人「やっぱりダッサいわねぇ、その格好。やっぱり止められなかったかい」
リュウ「…」
女主人「行けばクビって言っても?」
リュウ「…ああ」
女主人「ふふ、だろうね。行ってきな」
リュウ「…」
ガチャ、キィィィ、バタンッ!
- 880 名前:1 ◆pw4Po6J6Frgk [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 16:15:11.15 ID:9fCrxz/d0
サルに引っかかりだしたので。
ここまでにしておきます。長くなってすいません。
次の投稿で一気に行きたいと思います。
- 884 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2010/07/26(月) 16:25:05.36 ID:wkO1cESY0
ダサいのにカッコイイ・・・
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