■戻る■ 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その38
208 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/01(日) 23:52:51.16 ID:eycITOfSo
〜六道門・餓鬼〜

アスタロス「……」

西方司令「さっさと刹那にマッハで死んどけやこらああぁぁ!!」

南方司令「バーニングジャスティス……キーック!!」

 ドゴッシャアアアアァァァァ!!

大軍師「魔物も戸惑っているようですね」

青年兵「ええ……っ」

東方参謀「2人だけではないぞっ。とうりゃああぁぁ!!」

皇太子「弱点は足元だ。怯まずに突っ込むぞ」ダッ

エリート「陛下を援護するっ。支援は任せるぞ!」

青年兵「はいっ!」

大軍師「さて、どう致しましょうかねぇ」

青年兵「あの魔物、厄介ですね」

大軍師「ええ。多対一に慣れているというか、向いていますね」

青年兵「陛下の言うとおり、まずは懐に飛び込みたいのですが……」


209 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/01(日) 23:53:29.03 ID:eycITOfSo
 ブッシュウウゥゥゥゥ!!

西方参謀「どわああぁぁぁぁ!!」

南方参謀「あの毒霧を何とかしないとっ!」

南方司令「信じてこのまま突っ込むぞ」

南方副司令「はぁ!?」

東方参謀「後方が必ずや、援護してくれる事よっ!」ズザッ

西方司令「おるああああぁぁぁぁ!! 死ね死ね死ね死ねええぇぇぇぇ!!」

 ドッゴオオォォォォ!! ズガアアァァァァ!!

大軍師「西方参謀殿、西方副司令殿」

西方参謀「あぁ?」

大軍師「前線への魔法付加をお願い致しますよ」

西方副司令「え、ええっ。了解!」

大軍師「大元帥殿は召喚獣、まだいけますかな?」

青年兵「ええ、隙さえあれば。でも……大軍師さんは?」

大軍師「……ふっふ」


210 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/01(日) 23:54:13.65 ID:eycITOfSo
 タタッ

青年兵「っ!?」

西方参謀「おらっ、ボサっとしてんじゃねぇ! 野郎を援護しねぇか!」

青年兵「あっ、はい!」

エリート「援護が来たぞ。今のうちだ!」

アスタロス「……どういう事だ、何故ッ、毒が効かぬ」

大軍師「さぁ、次はどうします?」

 右腕に巻きつく毒蛇から噴出す毒の息は何故か拡散せず、

 アスタロスの右腕の周りへとまとわりつくように留まっている。

 ゴウッ

アスタロス「これは……風?」

青年兵「流石は大軍師さんだ……っ。風を操り毒撃の拡散を防いでいるんだっ!」

南方司令「正義の風が吹いているぞっ!」

西方司令「無駄にカッコイイ事言ってんじゃねぇぞオラッ! 死ね!!」

アスタロス「……」


211 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/01(日) 23:55:39.22 ID:eycITOfSo
 ドッゴオオオオォォォォ!!

アスタロス(確かに人間にしては、それなりにやるようだ)

西方副司令「援護しますっ!」ゴウッ!!

南方参謀「司令っ、頼むわよぉ〜!」

アスタロス(……だが、結局はこんなものか)

大軍師「……」

アスタロス(我が主の脅威となるどころか、この私を倒すにも及ばぬ)

バハムート「ゴッガアアアアァァァァーッ!!」

アスタロス「――!?」

青年兵「どこを見ているっ、アスタロス!」

 ドッドオオオオォォォォン!!

アスタロス「……ッ」ドズンッ

青年兵「これで足元は互角。次は貴様を地上へ降ろす」

アスタロス「……生意気だな」

青年兵「ああ、よく言われるよ!」


212 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/04/02(月) 00:03:41.15 ID:99Y11b0DO
危うく煽るとこだった

エイプリルフールでよかた…


213 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 00:06:58.87 ID:bsfBE/Teo
 ズザザアアァァ

西方参謀「……おい」

大軍師「はい」

西方参謀「思ったより闘えてるわなぁ……ヒック」

大軍師「そうですね」

西方参謀「んでよ、どうやって倒すんだよ……アレ」

大軍師「どう致しましょうかねぇ」

西方参謀「おいおい、天下の大軍師様が何をすっとぼけてやがんだよっ」

大軍師「正直、ここに居る面々では完全消滅とまではいかないでしょうね」

西方参謀「だから聞いてんだろうが……ヒック」

大軍師「開門だけで済めば良い、そう思っておりましたが……」

西方参謀「残念ながら、アレを倒さないと門も開かないみてーだぞ」

大軍師「そうですねぇ」

西方参謀「すかしてる場合じゃねぇだろ。マジでどうすんだ?」

大軍師「……あの方の話が本当ならば、この城に2人は居るはずなんですがねぇ」


214 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 00:07:29.11 ID:bsfBE/Teo
 タッタッタッタッタッ……

大軍師「五行を、己の寿命を削る事なく使いこなせる程の……」

 タッタッタッタッタッ……

大軍師「膨大な魔力を持つお2人が、生きていると……」

 タッタッタッ……バンッ!!

西方参謀「……?」

青年兵「……あ……っ」

アスタロス「……何者だ?」

 ザッ

ジュニア「……どうやらお取り込み中だったかな? ハッハ!」

賢者「……みたいだね……ふぅ」

大軍師「ふっふ。噂をすれば、というやつですね」

西方参謀「ア、アイツらか……っ。お前……分かってて……」

大軍師「城内に居るだろうとは予想していましたが、このタイミングは予想外ですよ。ふっふ」

西方参謀「……てめぇさんは本当に、どこまでが本当か分からんぜ……ヒック」


215 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 00:13:04.03 ID:bsfBE/Teo
相変わらず土日は少しで申し訳ないです…!
ご支援ありがとうでした!それではおやすみなさい!

>>212
ごめんなさい。もう1個あったんですがインパクトある方を採用しました

〜エイプリルフールボツネタ〜

召喚士「今日は皆様にご報告があります」

魔道士「何と、『行けっ! コカトリス!!』が2012年9月からアニメ化する事になりました!」

召喚士「毎週金曜、深夜1:30からTBSにて放送予定です!」

魔道士「詳細はまだ未定ですので続報をお見逃しなくっ! えへへ!」



戦士「いや、バレバレすぎるだろ……」

盗賊「うん。話にならん」

召喚士「……だからボツにしたんですよ」

天才「というわけで次回からは『ハーッハッハ! 天才様のお通りだ』が始まるぜ、ヨロシクな!」

召喚士「えっ!?」

魔道士「えっ!?」

天才「今までお疲れさん! 後は任しとけ、ハーッハッハッハッハ!!」


216 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2012/04/02(月) 00:21:26.27 ID:ta6ir1rAO
>>1乙
アニメ化か…
入浴シーンとか毎回ありの方向で


219 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2012/04/02(月) 00:40:56.85 ID:PqkePHoAO
>>1おつ

ラノベにすりゃアニメ化の可能性はあるな


220 名前:NIPPERがお送りします(長崎県) [sage] 投稿日:2012/04/02(月) 00:44:59.97 ID:hWrWqZd3o
深夜枠ということは…


あの謎ランキングをこの眼で確かめr
(人生が省略されました。続きも読めません。)


228 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:07:38.58 ID:6Hb4bkmto
ジュニア「な、んだぁ……あいつは!?」

賢者「……ただの魔物ではなさそうだ……ふぅ」

 今や世界でも屈指の使い手とされている両者にとっても、

 わずか数秒の内にその表情は引き締まり、目の前の魔物が只者ではないと悟った。

大軍師「いやはや、お2人の合流、心より感謝致します」

ジュニア「悪いが状況がサッパリだ。何がどう……」

大軍師「あの魔物を倒せば生き延びる。負ければ死、です」

ジュニア「……分かりやすい解説で助かるぜ。ハッハ」

西方参謀「これで倒せる術は手に入れたな……ヒック」

大軍師「そうですね。ミスする事なく駒を進めさえすれば、チェックメイトです」

西方参謀「何人使う?」

大軍師「五行に3人、媒介に3人ですかね」

西方参謀「ん? お前さんもか。んじゃその間、毒は耐えるっきゃねぇってか……ヒック」

大軍師「恙無く事が進めば、大きな被害は有り得ませんよ」

ジュニア「何でもいいから早く指示してくれっての」


229 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:08:06.02 ID:6Hb4bkmto
 ドッゴオオオオォォォォ!!

皇太子「青年兵、下のドラゴンが厄介だ。何とか頼む」

青年兵「了解です!」ドウッ

エリート「そうは言っても、上の本体さえまともな攻撃をみせていない……」

東方参謀「うむ。攻めるに攻めきれぬわ……」

エリート「これだけの人数、攻撃を受けながら反撃を見せないとは」

東方参謀「相当の冷静さを持っておるわ。厄介極まりない」

皇太子「どんな敵であろうと、倒さねばならぬ事に変わりはない」

大軍師「陛下の仰るとおりです。気負いすれば負けますよ」ザッ

エリート「では早速、打破出来る献策をお聞かせ願おうか」

大軍師「東方先生、私と共に前線へ」

東方参謀「むっ?」

エリート「君が前線とは如何なるつもりだ?」

大軍師「一撃で仕留める為の算段です」

東方参謀「ほう」


230 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:08:33.91 ID:6Hb4bkmto
皇太子「しかしそれでは、君の身が心配だな」

大軍師「お言葉ですが陛下、この場ではどこに居ようがさほど、違いは生じませんよ」

エリート「……」

大軍師「それに私達の任務は第一に魔物を倒す事ではありません」

皇太子「何?」

大軍師「第一に優先すべきは、陛下の安全を図る事です」

皇太子「それは聞き捨てならぬ……」

エリート「陛下、このような場ではありますが、自覚して下さいませ」

皇太子「……」

エリート「貴方は我々の主君であり、本国の頂点なのです」

大軍師「その通りです。幾ら魔王を倒したところで陛下を失うなどという事態になれば……」

東方参謀「本国の存亡にも関わるな」

皇太子「大仰だな」

大軍師「いいえ大仰ではございません。そういうものなのです」

皇太子「……っ」


231 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:09:00.73 ID:6Hb4bkmto
大軍師「故に次の手、陛下と右大臣様は後衛と共に行動を」

エリート「足場を潰せば良いのか?」

大軍師「はい。その隙にアスタロスを叩きます」

東方参謀「現状で13人。前衛6、後衛6か」

大軍師「はい。東方先生、南方司令、西方司令、ジュニア殿、賢者殿、そして私」

エリート「我らと残りが後衛か」

大軍師「あまった大元帥殿には、どちらの役目も兼ねて頂きますがね」

東方参謀「ふっ。あの若造がそこまでに達するとはな」

大軍師「おや、何かおありで?」

東方参謀「いや、ついこの前までは、大口を叩く生意気な若造だと思っていたがなぁ」

エリート「確かに青年兵は、かつて王宮務めをしていた頃の比にならぬ」

皇太子「ああ。これ程までに成長してくれた事、弟のように感慨深いものだ」

青年兵(……聞こえてますって……っ)

バハムート「ゴガアアアアァァァァーッ!!」

青年兵「よしっ、もう1度……側面から仕掛けるっ!」


232 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:09:32.09 ID:6Hb4bkmto
 ドウンッ!! ズッゴオオオオォォォォ!!

 召喚獣バハムートの力は絶大である。ましてや使い手は、

 青龍召喚士の中でも有数の青年兵である。

 並大抵の低級な魔物であれば、触れるだけでも一撃でその命を落とすであろう。

 だがそれはピーク時の話である。数日もの間、激しい戦いを繰り返してきた青年兵、

 その魔力はピークとは言えず、ましてや相手は魔王軍でもトップクラスの軍団長。

 圧倒するどころか、互角を保つ事すら困難な情況下である事は容易に想像がつく。

 ところがだ、どういう事か青年兵はアスタロス相手にほぼ互角を保っていた。

青年兵「……っ」

 別段、自分自身が意識しているわけではない。自然と魔力が継続している。

 時たま、自分がこれだけ奮闘出来る事に疑問を生じはしたが、

 今はそれどころではない。ただ戦える限り戦い続け、召喚出来る限り召喚し続ける。

 青年兵はその思いを一心に、アスタロスへ牽制をし続けていた。

 そして青年兵の疑問に関する答えを知る者がそこに1つの懸念を感じ始めていた。

アスタロス「……」


233 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:10:00.53 ID:6Hb4bkmto
青年兵「まだまだあぁーっ!!」ゴゴウッ!!

アスタロス(人間共の力、やはり決定打はないものの……脅威となりつつある)

南方副司令「後方に退がるぞっ! 陛下を援護しつつ、あのドラゴンをぶっ倒す!」ジャキッ

アスタロス(それは何故か、全ては……この音色よ)

西方副司令「大軍師さんが居なくなった分、毒が来るわよっ。そっちも警戒を!」

アスタロス(詩人……貴様は果たして。だが、条件は同等)

 ズゴゴゴゴゴ……

南方参謀「まっ、また更に凄い威圧を……っ」

西方司令「ビビってんじゃねぇ!! 殺せば雑魚も同然だ!!」ドスン

南方副司令「意味が分からん……」

大軍師「司令のお2人、宜しいですか?」

南方司令「……?」

西方司令「あぁ!? 指図してんじゃねぇぞこの三下クズヤローが!!」

大軍師「これより皆様のお力を借り、アスタロスを倒し、開門致します」

南方司令「ほぉ。何をするつもりだ?」


234 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:10:27.69 ID:6Hb4bkmto
大軍師「こちらへ」

 ザッザッザッ

ジュニア「んで、どうすりゃいいんだ?」

大軍師「お2人には、五行を放って頂きます」

ジュニア「はぁ!?」

大軍師「とは申しても、1人で放つわけではありません」

賢者「……2行ずつかな? ふぅ」

大軍師「その通りです。木行を除く4行を、お2人で放って頂きたい」

ジュニア「アレ相手じゃ、かなりの魔力を放つ必要があるな」

賢者「そうだね……ふぅ」

大軍師「お2人の力量ならば問題ないでしょう?」

ジュニア「自負すんのいもあれだが、それに耐えうる木行の使い手なんざ……」

大軍師「……ふっふ」ヒラヒラ

ジュニア「……まさか、アンタか?」

大軍師「私も自負は出来ませんが、木行のみならば合わせる事は可能かと」


235 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:10:58.48 ID:6Hb4bkmto
 ザッ

 居並ぶ6人の男。普段は決して交わる事のない不思議な縁。

南方司令「さぁ、正義の為に必ずや成功させようではないか」

賢者「正義……美しいね、ふぅ」

西方司令「死にたくなけりゃしっかり援護して、そして死ね!!」

ジュニア「意味が分からねぇよっ!!」

東方参謀「悟られぬように分散してタイミングを計るぞ」

大軍師「さて、駒はうまく進めたつもりですが果たして……」

 ズガガガガガガッ!!

青年兵「おおぉぉぉぉ!!」

南方副司令「不思議なモンだな」

南方参謀「ええ。使っても使っても、力が溢れ出てくるみたい……っ」

西方副司令「うまくいくかしら……」

西方参謀「不安があるとすれば1つ。西方司令の武器が壊れない事を祈るのみ! がはは!」

西方副司令「……」


236 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:11:31.45 ID:6Hb4bkmto
皇太子「エリート、感謝するぞ」

エリート「……?」

皇太子「私がこうして最前線で戦えるのは、君の助力があってこそだ」

エリート「急に何を仰います。今日限りです。金輪際は戦場へ出る事は禁じますよ」

皇太子「ああ。戦場に出る機会がない事を祈ろうではないか」

エリート「この戦いが終われば、私達の仕事は終わりです。あとは祈りましょう」

皇太子「エリート、随分と気が早いな。そういうものは戦いが終わってから言うものだぞ?」

エリート「失礼致しました。陛下の申す通りです」

バハムート「ゴガアアアアァァァァ!!」

アスタロス「召喚獣め、よく健闘してくれる……ッ」

 青年兵を始めとする後衛は、左側面からの攻撃を行えずにいる。

 それはアスタロスが右腕にもつ毒蛇のせいであり、踏み込めばたちまち死に近づくからだ。

 アスタロスもそれは重々、承知の事であり、神経を注ぐべきは前後右の3ヶ所。

 更に言えば正面は、土台であるドラゴン型の獣により炎や激しい爪、牙、突撃、

 そういった類の攻撃があり、仕掛けうる術は背後か右側面に限られていた。


237 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:11:58.76 ID:6Hb4bkmto
青年兵「……」

アスタロス(狙いは背後か左側。人間共の考えは分かっている)

 だからこそアスタロスはほとんど間合いを詰める事もなく、背後の壁に背を預けている。

 それは背後かラの攻撃を防ぐと同時に、門への蓋という意味合いも兼ねていた。

西方参謀「どうにかよぉ、あのバケモンを引き摺り降ろさにゃなんねぇ……ヒック」

青年兵「分かっています。しかし、決定打がない……っ」

西方参謀「決定だなんてモンはよぉ、自分で作り出すモンじゃねぇのかよ」

青年兵「作り出す……」

西方参謀「頼むぜ。大元帥様の名が泣くぞ……ヒック!」

青年兵「……」

南方副司令「陛下の脇を固めるぞ!」ダッ

南方参謀「こんな所で……死ぬわけにはいかないのよっ!」

青年兵(そうだ。自分の命がある限り、自分で打破しなきゃいけない……っ)

西方副司令「せめてっ、あのドラゴンタイプだけは……っ!」バシュッ!!

西方参謀「そうらっ、付加……いっくぜぇ!!」


238 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:12:32.58 ID:6Hb4bkmto
青年兵(僕は大元帥なんだ。僕がやらなきゃ……誰がやるんだ!)

皇太子「エリートっ、左に回りこむぞ!」

エリート「牽制の魔法を放てぇ! 陛下と私の進む道を作り出してくれっ!」

青年兵(こんな事では……きっと笑ってますよね、父さん、母さん……青龍先生)

バハムート「……オオオオォォォォ」

青年兵(こんな事では浮かばれませんよね……踊り子さん、女記者さん……ウィッチさん)

 ズゴゴゴゴゴゴ……

アスタロス「……?」ピクッ

青年兵「うああああぁぁぁぁーっ!!」ビリビリッ!!

皇太子「な……っ」

ジュニア「な、何だぁ……っ!?」

青年兵「……出でよ」

 ズズズズッ

青年兵「出でよっ……出でよおおぉぉ!! 青龍!!」

大軍師「!?」


239 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/04/02(月) 18:13:08.45 ID:6Hb4bkmto
 シュイイイイィィィィン

南方参謀「な、何なの!? バハムートが金色に光って――」

西方副司令「きゃっ!!」

 ズッゴアアアアァァァァァァ!!

青年兵「……っ!?」

サラマンダー「無茶をするな。バハムートに更なる力を与えようなどと、人智を越える所業ぞ」

青年兵「サ……ラマンダー?」

サラマンダー「四神の召喚は基本精霊の昇華。貴様も使い手ならば心に刻んでおくが良い」

青年兵「!?」

 赤き灼熱に燃えるサラマンダーが金色から白、そして青い炎へと変化した。

 そして小型の召喚獣はどんどんと上下に伸び、巨大化を始める。

 天井を突き破り、粉々に砕き、尾は天へとさかのぼってゆく。

 轟音鳴り響く中、その轟音をも掻き消さんばかりの咆哮を、アスタロスへと放つ。

  ゴシャアアァァァァ!! ドドオオオオォォォォン!!

 青龍最強にして最高の召喚獣、青龍。今ここに再び、姿を現す。



次へ 戻る 戻る 携 上へ