■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その10
218 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 15:47:00.52 ID:.UPBDe6o


魔道士「……んっ…」

盗賊「…んんぅ……」

ゴソゴソッ

召喚士「あ…起こしちゃいましたか…?」

召喚士は本を閉じ、身体を起こす魔道士へ問いかける。

魔道士「す、すいません…私、寝て…」

盗賊「……」

盗賊は目を擦り、寝ぼけ眼で起き上がる。

ザッザッザ

戦士「お、起きたか…!」

召喚士「あっちの二人はまだだけどね…」

戦士「司令部の中も準備出来たみたいだぞ?」

召喚士「それじゃ行こうか…」

盗賊「……?」


219 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 15:47:56.47 ID:.UPBDe6o
召喚士が朱雀嬢を、戦士が玄武娘をおぶり、馬車の外へ出る。

魔道士「祝賀会…ですか?」

召喚士「ええ。簡単にらしいですけど…」

ザッザッザ

戦士「カーニバルも今日は終わっちまったしなぁ…」

召喚士「……もう23時かぁ」

盗賊「……」

朱雀嬢「……んっ…!?」

召喚士「お目覚めですか…?」

朱雀嬢「……」

朱雀嬢は一瞬、召喚士の背中におぶられている事に戸惑う。

朱雀嬢「また……子供扱いして…」

召喚士「そ、そういうわけじゃないですよ」

朱雀嬢「……どうかしら」

朱雀嬢は横を向き、口を尖らせる。


220 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 15:49:02.43 ID:.UPBDe6o
召喚士「だって凄いですよ。15歳であんな…」

朱雀嬢「……・貴方だって…」

召喚士「…?」

朱雀嬢「…なんでもありませんわ」

ギュウゥッ

召喚士「!?」

朱雀嬢「……ありがと。降ろしていいですわ」

〜南方司令部、医務室〜

プリースト「負傷者…ですか…?」

召喚士「いえ…疲労のみだと思いますが…」

プリースト「それならばこちらのベッドにどうぞ」

戦士は玄武娘を、背中からベッドへと移し寝かせる。

召喚士「じゃあ…よろしくお願いします」

プリースト「かしこまりました」

ガチャッ…キィッ…


221 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/22(金) 15:51:56.06 ID:Y9VrecAO
召喚士にもフラグが!


222 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 15:52:32.02 ID:.UPBDe6o
召喚士「あ…っ!?」

ボス「!?」

チンピラ「よ、よぉ!」

戦士「大丈夫か…?」

ツカツカツカ

ボス「……」

召喚士「…あ、あの…」

ボス「まさか…朱雀先生とは…」

召喚士「え、あ…あぁ。一応…」

ボスは召喚士に頭を下げる。

ボス「……失礼しました」

召喚士「!?…いや、気にしないで下さい」

ゴロツキ「そちらの…お嬢さんが玄武先生とか…」

ゴロツキはベッドで横になる玄武娘を見る。

ボス「自分の浅はかさが…身に染みました」


223 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 15:55:25.32 ID:.UPBDe6o
召喚士「でも…あなたも強いと思いますよ」

ボス「……」

召喚士「あ、いや…俺が偉そうな事言える立場じゃないんですけど…」

召喚士は頭を掻きながら、言葉を続ける。

召喚士「召喚獣とのコンビネーションとか参考になりました」

ボス「…はぁ」

チンピラ「みんな歳もそんなに変わらねぇのに…凄いよな」

戦士「まぁな。経験してきた修羅場の数ってヤツ?」

魔道士「戦士さん!」

チンピラ「いや、正論だ」

ボス「俺は、国軍に志願しようと思う」

召喚士「それは良い考えだと思います…!」

盗賊「…うん」

ゴロツキ「ボスがその気なら俺だって…!」

チンピラ「ああ!剣兵として名を挙げてやろうぜ!」


224 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 15:57:38.04 ID:.UPBDe6o
戦士「お前らも祝賀会出んだろ?行こうぜ!」

召喚士「あ、そうだね…!待たせちゃってるかも…」

ゴロツキ「あ、ああ…っ!」

一同はエントランスを抜け、大ホールへと移動する。

〜南方司令部、大ホール〜

戦士「うぉ…!すげぇな!!」

一人の軍人がこちらに気付き、近付いて来る。

南方参謀「ちょっと遅いわよ!?主役だからって遅れて…」

召喚士「主役なんかじゃないですよ…」

南方参謀「いいからっ!こっちこっち!」

ギュッ!!

南方参謀は戦士の手を強く握り、引っ張る。

戦士「いってぇ…っ!っつーか酒臭せぇ!!」

召喚士「も、もう飲んでるのか…ははっ…」

盗賊「……はぁ」


225 :パー速民がお送りします [] :2010/01/22(金) 16:00:26.94 ID:jTsdXfQo
召喚士たちがどんどん大きくなっていく…
それに比べて、俺と言ったら…
これ以上出世は見込めないな。


226 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 16:02:07.00 ID:.UPBDe6o


南方司令「あーあー、声のテスト」

南方副官「何だよそれ」

南方司令が壇上より乾杯の挨拶を行う。

南方司令「えー…この度は……グスッ」

召喚士「!?」

南方司令「この度は皆の者、よく頑張ってくれた!」

魔道士「…」

南方司令「皆の力が私に宿り、見事敵を討ち果たす事が出来た!」

剣兵「うおぉーっ!」

魔道兵「司令ー!!」

戦士「……」

南方司令「だが…此度の戦いにおいて、無念の最後を遂げた者もいる」

盗賊「……」

南方司令「皆で弔いの酒と致そう!では、乾杯!!」


227 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 16:03:46.50 ID:.UPBDe6o


魔道士「不思議ですね…」

召喚士「…?」

魔道士「なんだか、国軍にもこんな方達がいるだんなぁ…って」

召喚士「……そうですね」

二人は正面の壇上を見つめる。

チラッ

戦士「やっ、やめろ…って!!」

南方参謀「いいじゃないの〜!約束じゃないっ!」

戦士「してねぇっ!!」

チラッ

南方司令「そこでだ!俺のギガトンパンチが…」

剣兵「うおぉー!?マジすかあぁっ!!」

魔道兵「さすが司令〜!!」

南方副官「……そんな場面はない」


228 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 16:05:55.40 ID:.UPBDe6o
バァンッ!!

召喚士「!?」

南方司令「な、なんだぁ…!?」

一同が後ろのドアを振り向く。

玄武娘「ぐすっ……うぅー…っ!」

朱雀嬢「玄武娘…?」

玄武娘「私を除け者にしてみんなで…ヒドイですの…っ!」

朱雀嬢「ちょっと…!違いますわよ!」

玄武娘「…美味しそうなものいっぱい…うぅー…」

朱雀嬢「ほ、ほらっ!早く来て食べなさいよっ!」

玄武娘「朱雀嬢ちゃあぁぁん…っ!」

テッテッテ…

朱雀嬢「ほら…よしよし…」

南方参謀「あれでも玄武先生なのよね。大したもんだわ」

南方司令「ああ。技量は申し分ない!しっかり見させて貰ったよ」


229 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 16:07:02.54 ID:.UPBDe6o


南方副官「…!?この、三人を…?」

戦士「ああ…」

ボス「……ぜ、是非っ!」

南方魔道長「…魔法は?」

チンピラ「いえっ!剣のみです!」

ゴロツキ「おっ、同じく…!!」

南方副官「……」

召喚士「ダ、ダメでしょうか…?」

南方副官「まー…、街中でプラプラされるよりはマシか…」

チンピラ「・・・!!」

戦士「良かったな…!」

ボス「ありがとうございます!!」

南方副官「入隊は明後日からだ。初日からビシビシ行くぞ!」

ゴロツキ「おっ、お…おっす!」


230 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 16:08:03.38 ID:.UPBDe6o


南方副官「……おう」

戦士「あの三人、すんませんね」

南方副官「なーに…恩人の頼みだ。断れねぇよ」

南方副官は左手を上げ、酒瓶を戦士に見せる。

戦士「これ…!?高いんじゃ…」

南方副官「言ったろ。終わったらとっておきのを用意してやるってよ!」

戦士「へ…っ!律儀だなぁ」

南方副官「命の代償にゃ、安いモンよ!」

南方副官は戦士のグラスへ豪快に酒を注ぎ込む。

南方副官「乾杯!」

戦士「おうっ!」

グイッ!!…

戦士「―――!!かぁー…っ!強えぇっ!」

南方副官「がーっはっはっは!!」


231 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 16:09:25.51 ID:.UPBDe6o


南方参謀「そういえば……」

朱雀嬢「…?」

南方参謀「召喚乙女組の大将はどこ行っちゃったの?」

召喚士「!!」

玄武娘「あー…それなら…」

朱雀嬢「かっ、家庭の事情で帰りましたわよっ!」

召喚士「そ、そうそう…っ!」

南方参謀「あら?朱雀先生もお知り合いなの?」

召喚士「えぇっ!?ま、まぁ顔見知りというか…はははっ…」

玄武娘「…?」

南方参謀「それじゃあ明日の表彰式は貴方達二人ねぇ」

朱雀嬢「仕方ないですわ」

召喚士「そうそう!仕方ないですホント!」

玄武娘「……ですの!」


232 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 16:10:26.66 ID:.UPBDe6o


召喚士「いやっ、そこまではいいですって…!」

戦士「そうそう!絶対遠慮したい!!」

南方参謀「あらぁ?何でよ?」

南方司令「大した設備じゃないが、自由に使ってくれ!」

魔道士「も、もう…宿も取ってありますし…」

南方副官「ほら、お客人を困らせるんじゃないって…」

南方参謀「えぇ〜っ!?残念〜!!」

南方司令「俺の武勇伝をトークしてやろうかと思ったのだが…」

戦士「良かった!ほんと良かった!!」

召喚士「う、うん!!」

魔道士「それではおやすみなさいっ!エヘヘ!」

玄武娘「ですのー!」

南方参謀「また明日、カーニバルで会いましょうっ!」

召喚士「では、失礼します…!」


233 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 16:13:15.99 ID:.UPBDe6o
〜南の街〜

朱雀嬢「いいですわよ。そんなの…!」

魔道士「でも…東の町まで距離もあるし…」

玄武娘「そうですの!一緒に泊まるですの!」

朱雀嬢「……」

召喚士「お金も勿体無いですし、遠慮せずとも…」

盗賊「…うむ」

朱雀嬢「ま、まぁ…。朱雀先生がそう仰るなら…」

玄武娘「やったですのー!」

魔道士「今日は四人でお風呂ねっ!」

朱雀嬢「!?」

戦士「さーて…俺らは二人、ゆっくりしようぜ」

召喚士「そ、そうだね…。ははは…」

魔道士「さぁ、宿へ出発〜!!」

盗賊「……はぁ」


234 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/22(金) 16:15:44.31 ID:.UPBDe6o
>>225
魔道士「大丈夫です!頑張れば何だって出来るんですよ?エヘヘ!」

>>221
書いててなんですが、コイツからリア充臭がしないんですよねぇ
あ、天才の三刀流は残念ながら、お尻です


236 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/22(金) 16:50:08.03 ID:pXoVY.AO
弔いの酒って献杯じゃなかったっけ?


237 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/22(金) 17:06:57.11 ID:.UPBDe6o
ちょっとお伺いさせて頂きたいのですが、
こういう日常のシーンって需要あります?

>>236
一応メインは祝賀会なので…分かりにくくてすみません


238 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/22(金) 17:12:41.57 ID:2rzpy6DO
>>237

本編より日常編が好きな俺の出番だな


239 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/22(金) 17:25:16.46 ID:jNOulkAO
そんなことよりも四人の入浴シーンの執筆を急ぐんだ


240 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/22(金) 17:30:43.21 ID:.UPBDe6o
あ、了解です。やっぱりそこは重要なのですね
加筆して参ります。すいません


242 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/22(金) 17:36:53.63 ID:TWTFl6SO
日常があるから戦闘も栄えるるだと思いますよ
よって需要はあると思います!今日もかわゆいよ魔導士ちゃん


243 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 18:04:50.77 ID:.UPBDe6o
〜宿〜

ドサァ…

召喚士「つ…疲れた…」

戦士「ああ…。疲れた…」

召喚士「今回は…本当にシンドかった…」

戦士「ああ…。シンドかった…」

二人はベッドに倒れこみ、うつ伏せに話す。

戦士「でもよ、得たものも…大きかったな」

召喚士「うん。失ったものも大きいけど…」

戦士「明日、戦後処理があるってな…」

召喚士「うん。戦死者の弔いも行われるってさ…」

戦士「俺らも参加すっか…」

召喚士「勿論。そのつもり」

戦士「とりあえず…今日は風呂入って寝ようぜ…」

召喚士「うん…。もう限界だ……」


244 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 18:06:45.09 ID:.UPBDe6o
〜隣の部屋〜

盗賊「……せ、狭いぞ」

魔道士「しょうがないですよー!四人いますし…」

朱雀嬢「じゃあ…別々に入れば…」

玄武娘「みんな一緒が楽しいですの!」

ザバァッ

盗賊「……」

魔道士「はい。まずはこれを使います」

朱雀嬢「このブランドいいですわよね」

魔道士「あっ!分かる!?これいいよねっ!」

玄武娘「ほえぇー…。勉強になるですの」

チャパチャパッ…ニュルッ…クチュクチュッ…

魔道士「こうして泡立てて…」

玄武娘「ふーっ!!」

ボワッ!!


245 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/22(金) 18:07:44.18 ID:84ah4gAO
え…?男2人の風呂もあるの!


246 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 18:08:03.16 ID:.UPBDe6o
魔道士「きゃっ!ちょっとぉ…やったわねっ!えいっ!」

朱雀嬢「うわ…っ!こっちにも…!!」

玄武娘「泡だらけですのー!!」

盗賊「………ふふっ」

魔道士「盗賊さんも…えいっ!」

盗賊「っ!!」

朱雀嬢「うふふーっ!!」

盗賊「…目っ、目に…っ!!」

魔道士「わあっ!ご、ごめんなさい…っ!」

玄武娘「楽しいですのーっ!!」

盗賊「痛い…っ!うぅー…っ!!」

朱雀嬢「お湯お湯っ!!」

ザパアァッ…

盗賊「……むぅ」

魔道士「盗賊さんごめんなさい…本当に…」


247 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/01/22(金) 18:12:33.12 ID:.UPBDe6o
盗賊「べ…別に…怒ってるわけでは…」

玄武娘「もう上がっちゃうんですの…?」

盗賊「…の、のぼせた」

朱雀嬢「!!」

盗賊「……な、何!?」

朱雀嬢「盗賊さん…そ、その胸は…!?」

玄武娘「盗賊さんは凄いんですの!」

魔道士「……反則です!」

盗賊「ち、違うっ!邪魔な…だけっ!」

魔道士「大きい人は皆、そう言います!」

ムニュムニュ…

朱雀嬢「………はぁ」

盗賊「み、みんなまだ若いし…これから…」

魔道士「……私は一つしか変わりませんっ!」

玄武娘「が…頑張りますのっ!!」


248 :パー速民がお送りします [sage saga] :2010/01/22(金) 18:13:35.78 ID:.UPBDe6o
こんなもんで宜しいかな…

>>245
ご希望とあらば…!



次へ 戻る 戻る 携 上へ