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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その5
213 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/25(水) 22:09:21.31 ID:.QzXpCMo
〜藤蔵家、正門〜

戦士「こんな…山奥に…」

召喚士「で、でか…」

魔道士「お、お城…ですね・・・」

キィッ

盗賊「…さぁ」

四人は正門の中へ入る。

戦士「おいおい…まだ先があるのかよ」

盗賊「……うむ。こっちだ…っ!!」

シュッ!!…カッ

物陰からペーティーへ向けてクナイが二本飛ぶ。

戦士「何だっ!?」

シュバッ!!

塀の上から影が二つ、闇夜の空に飛ぶ。

召喚士「…ちぃっ!」


214 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/25(水) 22:09:37.99 ID:2l3QmB.o
ペーティへ


215 :パー速民がお送りします [] :2009/11/25(水) 22:11:03.83 ID:47OeBu2o
ぺティナイフ


216 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/25(水) 22:15:53.61 ID:.QzXpCMo
盗賊「…やめろっ!」

チュインッ…キンッ…キィン!!

二つの人影と盗賊が火花を散らす。

黒ずくめの女が声を発する。

女忍「…!!…ひ、姫様っ!?」

男忍「な、なにっ!?」

二人の忍びが太刀を納め、後方に下がる。

盗賊「あぁ…私だ」

女忍「姫様っ!!御無事でっ!?」

男忍「失礼をっ!!」

忍の二人はその場で膝を地に着ける。

盗賊「構わぬ…今戻った」

女忍「…御無事で……良かった」

男忍「私は御館様に報告をっ!!」

シュバッ…タッタッタッタッタ…


217 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/25(水) 22:21:01.66 ID:.QzXpCMo
戦士「……」

魔道士「…ひ、姫…」

召喚士「……ほ、本当に」

女忍「…こちらの…方々は?」

盗賊「私の客だ…」

女忍「左様ですか」

女忍が立ち上がり、盗賊に近づく。

女忍「さぁ、お客人もこちらへ・・・」

召喚士「は、はい」

ザッザッザ

正門内をしばらく歩くと、城門が姿を現す。

女忍「姫様のお戻りだ!開門せよっ!」

ゴゴン…ギイィィィ…

戦士「……なんか」

召喚士「…ば、場違い…だな…はは」


218 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/25(水) 22:23:33.50 ID:LI.y.1Yo
尋ねてきた人をいきなり襲うなんてどれだけ内気な家なんだww


219 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/25(水) 22:28:10.71 ID:.QzXpCMo
ザ゙ッザッザ…

戦士「まだ歩くのか…?」

各所の忍びが膝をつき、盗賊を出迎える。

忍「姫っ!よくぞ御無事でっ…!」

盗賊「うむ」

ザッザッザ…

忍「おかえりなさいませ!」

盗賊「…うむ」

ザッザッザッザ

忍「姫様っ!お怪我などは!?」

盗賊「……う、うむ」

魔道士「な、なんか…ホントに…」

召喚士「す、凄い…人だったの…かな」

戦士「参ったなこりゃ…」

しばらくすると、建物が見えてくる。


220 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/25(水) 22:34:29.70 ID:.QzXpCMo
〜藤蔵家、本殿〜

正面から着物の男が歩いてくる。

風忍「姫…おかえりなさいませ」

盗賊「…風忍か」

風忍「…?そちらの方々は…?」

女忍「姫様のお客人との事でございます」

風忍「…そうか、戻って良いぞ。ご苦労」

女忍「はっ!」

シュバッ…タッタッタ…

風忍「どうぞ姫。お客人はこちらへ…」

盗賊「一緒で良い」

風忍「そう言われましてもな。身分の程は?」

盗賊「しっかりしておるわ。たわけ」

風忍「失礼を…。最近不届きな輩が増えております故…」

盗賊「…また…戦か」

風忍「御庭番の宿命でございますよ…」


221 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/25(水) 22:39:01.27 ID:LI.y.1Yo
たわけwwwwwwww


222 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/25(水) 22:40:07.68 ID:.QzXpCMo
召喚士「お、お邪魔します…」

戦士「でけぇな…家の中も…」

タッタッタ…

侍女「姫様っ!!」

盗賊「侍女!?」

ギューッ!!

侍女「おかえりなさいっ!お元気でしたか!?」

盗賊「や、やめんかっ!こらっ!」

侍女「うふふっ!さぁ、お着替えしましょう!」

盗賊「い、いいよっ!」

侍女「そうおっしゃらずに…あら!皆さんも着替えましょう」

魔道士「え?…えっ?」

風忍「では殿方は私と共にこちらへどうぞ」

侍女「あらカワイらしいお嬢さん!お名前は?」

魔道士「あ…ま、魔道士ですっ!」

侍女「魔道士ちゃん!じゃあこちらへどーぞっ!」


223 :パー速民がお送りします [] :2009/11/25(水) 22:40:37.39 ID:ZSmj/oAO
盗賊たんがよく喋っとる(・_・)


225 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/25(水) 23:03:59.68 ID:.QzXpCMo
風忍「君達…えーと…?」

召喚士「召喚士と申します」

戦士「戦士です」

風忍「ありがとう、改めて風忍だ。二人は姫の…」

召喚士「え、えーとパーティー仲間です!」

風忍「パーティー…?冒険者…かな?」

召喚士「そ、そうです!」

風忍「なるほど…それはお強いのであろう」

召喚士「俺は召喚士、こっちは戦士です」

風忍「召喚士…?あぁ陰陽師のような類であったかな」

召喚士「…おん…?」

風忍「たしか守護獣を召喚出来るのであろう?」

召喚士「あ、そ…そうです!」

風忍「戦士殿は…武士と言ったところか」

戦士「…え、えぇ」」


226 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/25(水) 23:04:39.61 ID:Qd/KJOoo
侍女から百合の香りがする。


227 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/25(水) 23:29:19.77 ID:.QzXpCMo
風忍「ん…?それは…刀か!?」

風忍は戦士の腰に据えられた雷切を見る。

戦士「…あ、えぇ」

風忍「どれ…ちょっといいかい?」

カチャッ…スラッ

風忍「…うーむ」

戦士「…な、何か?」

風忍「これは…どちらの刀匠の作品かな?」

戦士「あ…遠く西方の…今は亡き…」

風忍「西方か…いや、なかなかどうして…」

召喚士「…?」

風忍「あぁ、すまない。さ…これを着てくれ」

召喚士「ありがとうございます…」

風忍「素晴らしい刀だな。東方の魂を感じるよ」

戦士「命がかかった…作品ですから」


231 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/25(水) 23:39:55.14 ID:.QzXpCMo
一方の部屋では、侍女に連れられ、女性陣が着替えている。

侍女「姫は…これっ!」

盗賊「こ、これっ!?…む、無理っ!」

侍女「無理じゃない!はい!」

盗賊「くっ!!」

侍女「魔道士ちゃんは…桃色…いや、黄色?」

魔道士「あ、あの…何でも…いいですよ?」

侍女「駄目よっ!着物は華なんですからっ!」

魔道士「は、はぃ…!」

侍女「はい!じゃあ、これ着て。あ、これも…!」

魔道士「は…はいっ!」

侍女「姫は着た?そしたら紅塗るからこっち…!」

盗賊「い、いいよ…紅なんて…」

侍女「いいからっ!!」

盗賊「は、はいっ…!」


232 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/25(水) 23:46:17.49 ID:.QzXpCMo
〜客間〜

戦士「なんか…ソワソワするな」

召喚士「分かる…こういうのってなんか…ね」

侍女「失礼致しまする」

ススッ!!

侍女が襖を開けると着物姿の魔道士が客間へ入ってくる。

戦士「………いいな」

召喚士「………あぁ」

スッスッスッ…ドターンッ!!

魔道士「い、いったっ…!」

侍女「魔道士ちゃん!大丈夫!?」

魔道士「だ、大丈夫です!…うぅ…!」

戦士「…くっ…くくっ…!」

召喚士「し、失礼だ…ぞ…!戦士…っ」

魔道士「……笑って…ますよね…?ふんっ」

召喚士「…す、すいません」


233 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/25(水) 23:51:02.60 ID:.QzXpCMo
魔道士「あ、歩きにくいんですっ!」

召喚士「…いやいや、でも…よく似あってますよ!」

魔道士「ホントですかっ?カワイイですかっ?」

召喚士「うん…カワイイですよ!」

魔道士「……あ、ありがとう…ございます///」

戦士「そういや、肝心のお姫さまは?」

侍女「もう、まもなく…お越しになられます」

しばらくすると、盗賊が客間に入ってくる。

スッ

召喚士「えぇぇっ!!?」

戦士「と…盗…賊…!?」

魔道士「うわぁ…き、綺麗…!!」

盗賊「…あ、あまりっ…見るなっ!」

盗賊は目を合わさず横切り、上座に座る。

全員が着座すると、上座の奥から足音が聞こえてくる。


236 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/25(水) 23:55:22.06 ID:VvmEz2AO



裸も良いけど着物は着物でそそるもんがあるな


241 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/26(木) 00:11:02.51 ID:H4jlUZ6o
いつ完結するのですかね…ムダに長いおまけ

魔道士「盗賊さん!皆さんに着物のお披露目を〜!」

盗賊「むっ、無理無理っ!///」

魔道士「まずは私からっ…」

ヒラリッ

魔道士「エヘヘー似あいます〜?はい、盗賊さん!」

盗賊「……うぅ」

侍女「えーいっ!」

グルグルグルグルッ

盗賊「ちょーっ!お、帯がぁっ!!」

侍女「いいでわないかーほれほれっ!」

魔道士「ほれほれー!エヘヘッ!」

ガスッ!!

侍女「いったぁ…!本気で殴りましたね・・・!?」

盗賊「た、たわけっ!!」

ではおやすみなさいー!ノシ


242 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/26(木) 00:21:05.02 ID:Ozu4x3Mo
そういえば占い師のいってた爺さんは誰だったんだ?


243 :パー速民がお送りします [] :2009/11/26(木) 00:26:24.48 ID:7stsbcAO
>>242
ラスボスだよ


246 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/26(木) 01:04:04.00 ID:.88KbWYo
着物が似合うのは貧乳。巨乳で似合うのは極少数
つまり・・・


248 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/26(木) 01:12:41.53 ID:KUVuBBUo
胸も尻もでとる場合は腹にタオル巻いて寸胴にするから
爆乳レベルでなきゃ問題なくきれいに着れる
だから盗賊がぼいんなのに着物が似合うのも矛盾のない話なのである


251 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/26(木) 06:42:10.99 ID:/km6YADO
着物は素晴らしい日本文化だ。日本に生まれてよかった


252 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/26(木) 07:28:12.27 ID:Udz5Xas0
盗賊さん・・・着物は脱がす為にあるのですっ!

ドゥフゥフゥッww


253 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/26(木) 10:33:57.33 ID:FqeFf6DO
盗賊「たわけ…」チャキッ


254 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/26(木) 12:44:17.08 ID:wJo5Q0oo
風忍「御館様のお成りだ。面を下げよ」

召喚士「…?」

侍女「こうよ…」

侍女が深々と頭を下げる。それに続いて三人も頭を下げた。

スッ…ザッザッザッザ…ドスッ

声「……面を上げよ」

顔を上げると、正面の上座に一人の男が座っている。

戦士(…な、なんつう…威圧感だ…!!)

召喚士(この人が…盗賊さんの…!?)

盗賊「ご無沙汰しております……父様」

御館様「………」

盗賊「この度は……突」

御館様「風、この者達は…?」

風忍「はっ。姫君をお連れ下さいました、旅の方でございまする」

御館様「そうか…では、持て成してやれ」

そう言うと、御館様は上座を立ち去る。


256 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/26(木) 13:18:57.16 ID:wJo5Q0oo
盗賊「ち、父様っ!!」

盗賊が声を掛けると、御館様はその場に立ち止まる。

御館様「……」

盗賊「わ…私は…っ」

御館様「貴様はこの家を捨てた」

盗賊「……」

召喚士「…」

御館様「最早、藤蔵の者ではない」

侍女「…!?」

風忍「……」

御館様「明朝、早々に立ち去るが良い」

ザッザッザ…

盗賊「ち、父様…」

魔道士「……っ」

御館様はそのまま客間を後にした…。


257 :パー速民がお送りします [sage] :2009/11/26(木) 13:21:02.64 ID:A7eNOUYo
ちちさま?
とうさまかちちうえじゃ無いのかww


260 :パー速民がお送りします [sage saga] :2009/11/26(木) 13:23:28.89 ID:wJo5Q0oo
>>257
間違えたー!w盗賊「と、父様…」でおながいします
とうさま、だと出てこなくてつい…orz


262 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/26(木) 13:40:46.84 ID:wJo5Q0oo
〜大広間〜

侍女「さぁ、こちらへどうぞ」

召喚士「あ、すいません…」

侍女「支度を」

女中「かしこまりました」

四人は中央に用意された座布団に着座する。

侍女「ここからは足を崩して、おくつろぎ下さいね!」

魔道士「あ、ありがとうございます」

ポンポン

戦士「これ…畳ってやつかな…?」

盗賊「……」

侍女「ほら、姫もお座り下さいな」

盗賊「すぐ…戻る」

侍女「あ、そんなにまくって!はしたない…」

タッタッタ…

侍女「……もう」


263 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/26(木) 14:04:40.95 ID:wJo5Q0oo
〜御館様の部屋〜

タッタッタ…

盗賊「し、失礼します…」

スッ

御館様「……」

盗賊「父様……」

御館様「まだ何か用か…?お客人」

盗賊「……」

御館様「二度と言わせるな。貴様は藤蔵の者ではない」

盗賊「……父様」

御館様「ましてや父などと…戯言を申すな」

盗賊「……っ」

御館様「……用がないのなら立ち去れ」

盗賊「わ、私は兄様の件…許すわけには参りません」

御館様「……」


264 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/26(木) 14:08:35.64 ID:wJo5Q0oo
盗賊「私は…私なりのやり方で…きっと…」

御館様「……それで?」

盗賊「……」

御館様「貴様ら兄妹は…藤蔵の恥さらしだ。出て行け」

盗賊「……言われなくとも」

御館様「…・・・」

盗賊「・・・お世話に・・・なりました」

スッ

盗賊は御館様の背に一礼すると、襖を閉めた。

御館様「・・・・・・阿呆が」

〜大広間〜

女中「お待たせ致しました」

魔道士「ありがとうございます!」

侍女「御飲み物は?」

戦士「酒があれば・・・!」

侍女「うふふっ!お持ちしますねっ!」


265 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2009/11/26(木) 14:13:28.07 ID:wJo5Q0oo
侍女が戦士に酒を注ぎ始める。

戦士「あ、どうも」

侍女「さぁ、お召し上がり下さいな」

召喚士「いただきます」

魔道士「いただきます!」

侍女「さぁ、召喚士殿もどうぞ…」

召喚士「あ、ありがとうございます…」

召喚士がお猪口を差し出すと、侍女が酒を注ぐ。

召喚士「盗賊さん…遅いですね」

侍女「まぁ…親子二人きりで話したい事もあるでしょう」

召喚士「そう…ですよね」

戦士「その辺りは、知ってるんですか?」

侍女「……まぁ…うん」

召喚士「盗賊さんはなかなか…話してくれないもので」

侍女「……そう」



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