■戻る■ 下へ
少女「抱っこをご所望です、おにーさん」 男「困った」
- 69 名前:深夜にお送りします []
投稿日:2012/04/17(火) 21:22:16 ID:m403o496
────
男「そんなある日のこと」
男「今日は朝から天気がよかったので花見でもしたいな、となんとはなしに朝食の場で言ってみた」
男「すると昼には庭に花見の準備ができていた。出来たメイドもいたものだ」
男「庭……にわにわにわにわとりがにわ」
少女「お、おにーさんが、おにーさんが!」ガタガタ
母「下がって、娘! 男さんはもう私たちの知ってる男さんじゃないの!」
メイド「ううう……せめて、せめて私の手で成仏させてあげるっス!」チャキ
男「早口言葉を言っただけだ。だからその手の無骨に黒光りする日本では所持が許されていない銃器を下ろしてください」
母「騙されちゃいけないわ! そうやって油断させるのが奴らの常套手段よ!」
男「誰だ、奴らって」
- 70 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/17(火) 21:28:47 ID:m403o496
少女「それじゃおにーさん、突発的花見大会の始まりです」
男「ああ、そだな。庭に桜があるってのはいいな」ナデナデ
少女「です」
母「あれ? もっとやんないの? 遊んでよ娘ー」
メイド「もう聞いてないようっスよ」
少女「じゃじゃーん」
男「おお、お重」
少女「私が作りました。……と言いたいところですが、メイドさんにほとんど作ってもらいました。私はちょこっとしか手伝ってません。……不器用なこの手が憎いです」
男「手伝おうとする意思が尊いの。まだちっこいんだし、頑張ればグングン上達するさ」ナデナデ
少女「……♪」スリスリ
母「親の目の前で口説いてるわね」
メイド「見上げた根性っス!」
男「別に口説いてはいません」
少女「困ります。口説いてください」
男「えー……」
- 71 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/17(火) 21:43:15 ID:m403o496
少女「今ならどんな落とし文句でも落ちる保証付きです」
男「んー……じゃあ、月が綺麗ですね?」
少女「みーとぅー」ギュー
男「落ちた」
少女「というか、既に落ちていますので、何を言われようが変化ないです」
男「なるほど」ナデナデ
少女「んふー」
母「はいはい、イチャイチャするのもいいけど、そろそろご飯にするわよ。いい加減お腹空いて死にそうだわ」
メイド「準備は既に整ってるっス! 有能なメイドと褒めてもいいっスよ?」
男「このメイドさんは有能でおっぱいが大きくて素敵だなあ」
メイド「そ、そんな褒めても何も出ないっスよ……もー! 男さんは! もー!」バンバン
男「痛い痛い。背中を叩くな」
少女「…………」ムニムニ
男「いや、小さい方が好きですから。難しい顔して自分の胸触らなくても大丈夫かと」
少女「じゃあ全く問題無いです」
- 72 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/17(火) 22:02:43 ID:m403o496
メイド「私とのことは遊びだったっスね……しくしく」
男「始まってもいません」
母「したの!? シたのね!? この益荒男!」
男「してねぇ」
少女「おにーさん、おにーさん。私の隣に座ってください」ポフポフ
男「ん、了解」
母「ちっ、びくともしないわ。つまんないの」
メイド「はいはい、それじゃご飯にするっスよ。一番上の段がおかずの層っス。煮物や玉子焼き、天ぷらなどがひしめいてるっス!」
メイド「そして二段目がご飯の層っス。ちらし寿司とおにぎりが半分ずつあるっスから、好きな方を食べて欲しいっス!」
メイド「とどめの三段目がデザートの層っス! まんじゅうをいっぱい作ったので、食後にゆっくり食べて欲しいっス!」
男「いや、本当に有能なメイドさんだ。よくもまあ短時間でこれだけ作ったものだ。すごいすごい」
メイド「そ、そんな、私の仕事っスから……そ、そんな真面目に褒める必要ないっスよぉ///」
母「今日もフラグ建設お疲れ様ね!」
男「物理的に説得してえ」
少女「(……今日からお料理も勉強しよう)」
- 73 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/17(火) 22:20:09 ID:m403o496
メイド「さあさあ、遠慮せずに食べるっス! 奥様も、ささ」
母「笹!? 誰がパンダだってのよ!」
メイド「ひぃ!? だ、誰もそんなこと言ってないっス!」
男「まだ飲んでもいないのに絡んでるのか。メイドさんも災難だなあ」
メイド「見てないで助けるっスよぉ!」
男「そうしたいのは山々なんだが、少女が俺の膝の上に乗っており、動けないんだ」
少女「気がつくと移動してました。助けられず、申し訳ない気持ちでいっぱいです」チョコン
メイド「なら一刻も早く下りるっスよぉ!」
少女「おにーさんに後ろから抱っこされてると、幸せで幸せで動けなくなっちゃうんです」
男「なら仕方ないな」
メイド「仕方なくないっス! へるぷみーっス!」
母「特に竹やぶがいいわよ!」
- 74 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/17(火) 22:43:04 ID:m403o496
少女「おにーさん、おにーさん。まずはおにぎりなんてどうですか?」
男「お、いいな。いただくよ」
少女「んしょ……あの、これ、私が握ったおにぎりです。……食べていただけますか?」
男「もちろん! 怪獣モチロンさパパ!」
少女「はい?」
男「じゃあ、いただきます」
少女「え、あ、はい。……え?」
男「はぐはぐ」
少女「どきどき」
男「はぐはぐ……ごくん。ん、おいしい」
少女「ほっ……。どきどきしました。おいしいと聞いて安心しました。……それが嘘でなければ、ですけど」
男「というか、おにぎりをまずくするなんて逆に難しいだろ。塩つけて握るだけだろ?」
少女「これだから素人さんは困りものです。その絶妙な塩加減が、そしてなにより上手に握ることが、どれだけ難しいか……」
男「あ、じゃあこれは練習のたまものか」
- 75 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/17(火) 22:43:30 ID:m403o496
少女「……ま、まあ、私は天才さんなので、練習など必要ないのですが」
メイド「うっぷ。お嬢様の失敗作を食べ過ぎて、思わずげっぷが出ちゃったっス。失礼したっス」
少女「……母様、ごー」
母「おっす! オラ、母! いっちょ(性的な絡みを)やってみっか!」
メイド「ひぃぃぃぃ!!?」
男「酷くない?」
少女「当然の罰です」
男「でも、まあ、頑張ったんだな。偉い偉い」ナデナデ
少女「…………///」
母「……いけない、冗談なのになんか燃えてきた。百合もアリかも!」
メイド「ナシっス、全力でナシっス!」
- 76 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/17(火) 22:50:15 ID:ml6jQkvo
モチロンw
( ´∀`)っC"
- 77 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/17(火) 23:41:35 ID:m403o496
男「んじゃ、次は少女が食べる番だな」
少女「私はいいです。おにーさんが食べてください」
男「俺はさっき食ったからいーの。少女も食え食え」
少女「……じゃあ、その。……食べさせてください」
男「えっ」
少女「おにーさんに食べさせてもらうと、おにーさん菌がついておいしさ栄養度共に1.5倍にあっぷします」
男「菌とか言うとマイナスのイメージがありませんか? というかそもそもそんな菌存在しないような」
少女「とにかく、おにーさんに手ずから食べさせてもらいたいんです。仲良しな感じで食べたいのです」
男「……な、なるほど、分かった。んじゃ、何がいい?」
少女「なんでもいいです。おにーさんに食べさせてもらう、ただその一点のみが重要なのです」
男「ええい、恥ずかしいことをしれっと。じゃあこの玉子焼きでいいな?」
少女「はい、問題ありません。じゃあ一度それを咥えてください」
男「嫌な予感しかしないので断ります」
少女「大丈夫、よいことしか起こりません。それを私が食べ、そのついでにおにーさんにちゅーするだけです」
男「俺の予感が的中だ」
- 78 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/17(火) 23:41:58 ID:m403o496
少女「大丈夫、ちゃんと舌も入れます。がんばります」
男「頑張らなくていい」
メイド「男さんはヘタレっスね」
母「むしろちんこの上に玉子焼きを乗せるくらいのことはしてほしいわね」グビグビ
男「そこの酔っぱらい、娘の教育上よくないので存在しないでください」
母「あそこの婿養子に死ねって言われたあ! うえええん! メイドちゃん、慰めて!」
メイド「ああはいはい、泣かない泣かないっス」ナデナデ
男「まだ結婚してねえ」
少女「私が今13歳だから……あと3年の我慢ですよ、おにーさん」
男「えっ」
少女「それまでは、私の瑞々しい肢体を堪能していてください。婚約者の特権です」
男「え、あれ、婚約したっけ?」
少女「この家におにーさんを呼んだ時点でしてます。私内部で」
男「それは一般的にしてない、と言います」ナデナデ
少女「むう」
- 79 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/17(火) 23:42:31 ID:m403o496
今日はここまで。
- 80 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/18(水) 00:18:54 ID:NlngmI8w
次回も楽しみだ
( ´∀`)っC"
- 81 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/18(水) 00:58:50 ID:9AbXtmQI
またぬらぬらしてきましたC
- 82 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/18(水) 21:09:48 ID:K9FeWvVY
少女「しょうがありません。若さをウリに、おにーさんを篭絡してみせます。手始めにお風呂DEスク水、なんていかがでしょうか?」
男「どうかと聞かれると、その、想像しただけで大変ですよ? ……いやそうじゃなくて。別に婚約が嫌とかそういう話じゃなくてだな」
少女「早速今日にでもおにーさんの背中を流してあげます。大喜びですか、おにーさん?」
男「はいッ!!! ……いや、だからそうじゃなくて」
母「ここまで腹の底から響く声、久しぶりに聞いたわ」
メイド「男さん、性欲に思考を奪われてるっス」
男「だってスク水とか言われたらしょうがないじゃないですか!」
母「うわぁ。ちょっと引くわ」
メイド「流石にキモいっス」
男「ちょっと本音を出すとこれだ。これだから現実ってのは嫌なんだ。やはり二次元に走るべきか?」
少女「じゃあ、スク水で背中を流すのはやめますか?」
男「たまには現実もいいよね!」ギュー
少女「ぶい」
母「メイドちゃん、一応男さんの行動監視しといてね。ちょっと不安になってきたわ」
メイド「お任せっス!」
- 83 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/18(水) 21:10:34 ID:K9FeWvVY
男「将来の親が監視をつけてきた。どうしよう」
少女「母様が将来の親ということは……わ、私は、将来のお嫁さんですか?」
男「え、あ、そうなりますね」
少女「……え、えっと。ふつつかな娘ですが、よろしくお願いします」ペコリ
男「え、あ、こちらこそよろしくお願いします」ペコリ
少女「…………///」
男「(しまった、可愛い)」
メイド「動くなっス!」ポワワ
男「ぎゃあ! ていうか動くなって言いながら撃つな。なんだその銃」
メイド「ポワワ銃っス! かっこいいっス!」
男「…………」ヒョイ
メイド「ああっ、私のポワワ銃が!」
男「宇宙の彼方まで飛んでけー」ポーイ
- 84 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/18(水) 21:27:17 ID:0Z80.oJs
輪っかみたいな光線が出そうだな。
- 85 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/18(水) 21:33:45 ID:K9FeWvVY
メイド「あああああっ! 酷いっス、酷すぎっス! 悪逆無道っス! ねんがんのポワワ銃だったのにっス!」
男「殺してでも うばいとる」
少女「な なにをする きさまらー。……まあ、もう私はおにーさんのものなので、奪う必要などないのですが」スリスリ
メイド「私の宝をダシにイチャイチャしてるっス! 許しがたいっス!」
母「ていうかなんか男さんさー、スク水の辺りからはっちゃけてない?」
男「煩悩が理性を駆逐したんだろうね」ナデナデ
少女「よい傾向です♪」
母「よし! ならこの母もなでてみてはどうかな?」
男「あ、それは結構です」
母「なんでよ! こう言っては何だけど、結構ロリ体型なのよ! ……あっ! ……こほん。お兄ちゃん、なでなでして?(ロリ声)」
男「……よし。えっと、こうして……『お兄ちゃん、なでなでして?』」
母「なななんで録音なんてしてるのよッ!?」
男「金持ちの弱み、ゲットだぜ!」
少女「おにーさんの手練手管にめろめろです」
母「そこっ! 実の親が大ピンチなんだから、ちょっとは助ける素振りを見せなさいよっ!」
- 86 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/18(水) 21:35:08 ID:K9FeWvVY
少女「それもそうですね。そのスマホ、私に貸してもらえませんか、おにーさん?」
男「少女の頼みを俺が断るはずないだろう。はい」
少女「ありがとうございます、おにーさん」ペコリン
母「ナイスよ、娘! さあ、さっきのデータを消しちゃって!」
少女「はい。……あ」
母「あ!?」
少女「……機械の操作は苦手なので、しょうがないです」
男「そうだな、しょうがない」ナデナデ
母「なな何したの、何したのっ!?」
少女「ちょっと間違って、おにーさんの友人全員にさっきのデータを転送してしまいました。てへ☆」
男「うむ、可愛いので無罪!」ナデナデ
少女「ぶい」ピース
母「有罪、有罪、ゆうざーいッ! 明らかに有罪! なんてことしてくれたのよ、娘! ああもう、今すぐ隠蔽工作しないと!」
少女「その必要はないです」
母「あんでよ! その友人とやらがそのデータを週刊誌とかに売ったりしたら、母のイメェジがとんでもないことになっちゃうじゃない! これでも外では有能な社長で売ってるんだから!」
- 87 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/18(水) 21:48:57 ID:K9FeWvVY
少女「おにーさんに友人はいませんでしたので、転送しても無意味でした」
男「ぼっちで助かった」
母「……なるほど。二人して私で遊んでたわけね?」
男「いや、遊んでいたのは少女だけで、俺は知らなかったですよ?」
少女「おにーさんが私を売ります……」
男「俺が全て悪い。罰は俺が全て受けます!」
少女「おにーさんの愛を感じます!」
母「……じゃあ、今日から一週間、男さんだけ夕食抜きね」
男「少女も罰を受けるから半分にまかりません?」
少女「おにーさん……」ウルウル
男「俺が全ての罰を受ける! この可愛い少女に手を出す奴は誰も許さねえ!」
母「飯抜き二週間ね」
男「しまった、余計なことしたせいで増えた!」
少女「おにーさん、ふぁいとっ」
- 88 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/04/18(水) 21:50:32 ID:K9FeWvVY
男「ええい、しょうがないから今のうちに死ぬほど腹に飯を詰め込むぜ! もがもがもが」
少女「たくさん食べるおにーさん、素敵です」
男「喉に詰まった。ぐええ死ぬ」
少女「青紫色のおにーさんも素敵です」
メイド「ふぅ……ようやく見つかった──って、なんで男さん泡吹いてるっスか!?」
母「もうちょっとマシな許嫁いなかったのかしらね」
次へ 戻る 上へ