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白剣士「未来が平和なこと」
124 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:12:49 ID:Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


…ドンドン!!

ナイト「白剣士!姫様!起きてくれ!」


白剣士「…っせぇな…」モゾッ

悠久姫「…」スヤスヤ


白剣士「あ…」ハッ


ナイト「大丈夫か!?何かあったのか!?」ドンドン!


125 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:13:21 ID:Q2URht9M
 
白剣士「やっべ、また寝ちまってた…姫、起きろ!」

悠久姫「んん〜…」

白剣士「寝ぼけてる場合じゃない、何か騒いでるぞ、オッサン、今開けるぞ!」


ガバッ!!…タッタッタッタ、ガチャッ!!


ナイト「おはよう、全然部屋も開かないから、何かあったのかと思ったぞ」

錬金学士「おはようございます!」


126 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:14:13 ID:Q2URht9M
 
悠久姫「…あ、おはよう…」ボケーッ

白剣士「寝ぼけすぎだ。…って、俺も人のこと言えたモンじゃねーが…」


錬金学士「…一緒に寝てたんですか?」

白剣士「あー…いや、そういうことじゃないぞ?あいつが人のベッドに潜り込んできてたんだよ」

錬金学士「姫様が…?」

白剣士「まあ、な。んで、オッサン…どうしたんだ?」


錬金学士「…っ」


ナイト「ああ、えっとな…さっき、宿番から連絡が入った」


127 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:14:57 ID:Q2URht9M
 
白剣士「どうしたんだ?」

ナイト「やはり、昨日の軍人たちに関してだ。今日、ホテルや旅行者の一斉調査を行うかもしれん…らしい」


白剣士「それじゃ…」

ナイト「あぁ…"チャンス"到来ってわけだ」

白剣士「…作戦通り、かな」


ナイト「あぁ。人数にもよるが、捕まえるのは手伝ってもらうが、そこからは任せてくれ」

白剣士「もちろん」

ナイト「…それじゃ、連絡が来るまでこっちの部屋ででも待たせて貰おうかな」

白剣士「おう」


128 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:15:41 ID:Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ズズーッ…


白剣士「ぷはー…お茶うめぇ」

悠久姫「さすがに落ち着いているな」

白剣士「当たり前だ。こんな状況だからこそリラックスだ」


ナイト「そのくらい図太くないと、とてもじゃないけどね」ハハ

錬金学士「僕は気が気じゃない部分ありますけどね」

ナイト「はっはっは、オッサンが守ってやるよ」


錬金学士「そ、そうですか…」


129 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:16:51 ID:Q2URht9M
 
ナイト「それなりに働いてくれてるって感じだな。いい宿で良かったよ」

白剣士「まったくだ」


悠久姫「いずれ、ここの宿番にも感謝せねばな」

白剣士「あぁ、勲章の授与でもしねーとな」ハハ

悠久姫「我が国には勲章がなかったな…、いっそのこと落ちついたら制度を確立して…」


白剣士「どんだけマジメなんだよ」

ビュッ

悠久姫「はっ!」

…ガシッ!!


130 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:17:43 ID:Q2URht9M
 
白剣士「お、俺のゲンコツを受け止めた…だと」

ナイト「おぉ…」


悠久姫「ふははは、白剣士、見切ったり!」

白剣士「あっ、左腕が勝手に!」

…ゴツッ!!


悠久姫「〜〜…!」

白剣士「甘かったな!」

悠久姫「痛いっ!」


131 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:18:15 ID:Q2URht9M
 
白剣士「え…、お?」

悠久姫「痛かったぞ!あー…痛い…」チラッ

白剣士「…す、すまん」


錬金学士「だ、大丈夫ですか?」


悠久姫「痛かったなー」チラッ

白剣士「…わ、わるかったよ…」

ナデナデ…

悠久姫「…うむ」エヘヘ


132 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:18:45 ID:Q2URht9M
 
ナイト「…ところかまわずイチャつくのは、見てるほうが恥ずかしいぞ」

白剣士「…そ、そういうのじゃねぇ!」


…コンコン


ナイト「!」

白剣士「!」


ナイト「どうぞ」


133 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:19:20 ID:Q2URht9M
 
宿番「失礼します。今、表のほうに軍服を着た人らが見えました。恐らく、調査かと」

ナイト「…感謝する。一番奥の部屋、借りられるかな」

宿番「大丈夫です」

ナイト「ありがとう、それじゃ行こう」


白剣士「この2人はどうする?」

ナイト「どこをどう調べるか、分からないからな…。壁際に固めて、守る形で迎え撃とう」

白剣士「把握した」


宿番「では、ご案内します」


134 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:19:57 ID:Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…ドカドカ


星降軍人A「自分は、民軍准尉様の直属軍である。ここに、滞在者がいると聞いた。調べさせてもらう」

星降軍人B「まずは宿泊帳を見せてもらおうか」


宿番「へい、しかしうちには誰もいませんよ?」

…スッ


星降軍人A「…」

星降軍人B「…」

…ペラッ…ペラペラッ…


135 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:20:34 ID:Q2URht9M
 
星降軍人B「…確かに記載はないようだな」

宿番「だから言ってるじゃないですか」


星降軍人A「…とにかく中を案内してもらおう」

宿番「何も出てきませんよ?」

星降軍人A「いいから案内しろ。反逆罪で拘束されたいのか」


宿番「は、はい…」

コツコツコツ…


136 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:21:05 ID:Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…コツ…コツ…


白剣士「…」

ナイト「足音。来たか?」

白剣士「1人…2人、3人か。1人は宿番だとして、相手は2人だな」


ナイト「…さてと、準備はいいか?」スチャッ

白剣士「もちろん」チャキッ


悠久姫「…」ゴクリ

錬金学士「…」ドクンドクン


137 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:21:38 ID:Q2URht9M
 
ガチャッ…

宿番「この部屋が最後です」


星降軍人A「むっ」

星降軍人B「なんだ、お前ら!」



ナイト「行くぞ!」タァンッ!!

白剣士「おらああっ!」ダッ!!


138 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:22:15 ID:Q2URht9M
 
ズバァァン!!キィン!!

星降軍人A「…っ!」

星降軍人B「…くっ…」


白剣士「ダメだ、こっち側、反応が早くてガードされた!」


星降軍人B「貴様、その顔…白剣士とかいうヤツか!」

白剣士「やっぱり俺は…大人気者だね!」

…ダッ……ブゥン!!


139 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:23:16 ID:Q2URht9M
 
星降軍人B「舐めるなよ!」

キキキィン!!…キィンッ!


白剣士「へぇ、やるな」

星降軍人B「だが、この状況はちと多勢に無勢だな」

白剣士「逃がさんぞ…」チャキッ


…ブンッ!!


星降軍人B「小火炎魔法っ!」

…ボォン!!…クルクル…ザシュッ!!


140 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:23:53 ID:Q2URht9M
 
白剣士「くっ!俺の剣が!」 

ナイト「剣だけ狙って火魔法で吹き飛ばすとは」


星降軍人B「俺は意外と細かい作業は得意なんでね…?」

白剣士「あちち…面倒くせー野郎だな…」


コソッ…

白剣士「!」


141 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:24:24 ID:Q2URht9M
 
悠久姫「おりゃーーーっ!」

…ゴォォォンッ…

星降軍人B「ひぎっ!」


…ドシャッ


ナイト「き、金属ポット…」


星降軍人A「」

星降軍人B「」


142 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:25:11 ID:Q2URht9M
 
白剣士「おま…」

悠久姫「…どうじゃ、白剣士!やる時はやるんじゃ!」

白剣士「危ないマネすんじゃねぇ!ケガしたらどうするつもりだ!」

悠久姫「…私だって、役に立ちたかっただけじゃ…」


白剣士「そういうことじゃねえ!」

悠久姫「それと…、こうやって…一矢報いたかった…」


白剣士「…っ」


143 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:25:57 ID:Q2URht9M
 
悠久姫「…すまん」

白剣士「この…バカが…!」ユラッ

…トコトコ…


悠久姫「…」

白剣士「…」

…スッ

悠久姫「…っ!」ビクッ


144 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:26:29 ID:Q2URht9M
 
白剣士「…手、見せてみろ。ケガとかしてないだろうな」

悠久姫「え…?…う、うむ」

白剣士「…はぁー…助かったっちゃ、助かったが…こういう事、もうすんなよ?」

悠久姫「うむ…すまなかった…」


白剣士「普段こんなことしてないだろ?腕とか大丈夫か?」

悠久姫「平気だ!」

白剣士「そうか。それならいいんだ」

ポンポン…


145 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:27:08 ID:Q2URht9M
 
悠久姫「へへ…褒められた…」

白剣士「褒めたが、バカだ。無茶な怒りと半々で、評価は変わらん!」

悠久姫「うぬぬ…」


白剣士「ま、上出来だ。オッサン、あとは頼んだぞ?」

ナイト「任された。宿番、この部屋しばらく貸してもらうぞ」


宿番「はい、大丈夫です」


ナイト「っと、縛り上げて…と。あとは俺がやるから、みんなは部屋に戻っといてくれ」


146 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/27(金) 08:27:54 ID:Q2URht9M
本日はここまでです、ありがとうございました。


147 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/09/27(金) 08:31:14 ID:TlcemG1A
毎日お疲れ様です。


150 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:45:55 ID:p46zMaqI
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

白剣士「…ふぅ」

錬金学士「お、お疲れ様でした…」

白剣士「さすがに打ち損じた時はどうしようかと思ったぜ」


悠久姫「でも、私の勇敢なリカバリーによってだな…」


白剣士「調子のんな!」

悠久姫「…」ショボーン


白剣士「さて、ちょっと宿番のところいってくる」


151 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:46:31 ID:p46zMaqI
 
悠久姫「私も行くぞ」

白剣士「いや、すぐ戻ってくる。待ってろ」

悠久姫「むぅ…」


錬金学士「いってらっしゃい」

悠久姫「気をつけての」


白剣士「近くだからな。何も気をつけることなんかねえから大丈夫だ」


ガチャッ…バタン


152 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:47:20 ID:p46zMaqI
 
錬金学士「…」

悠久姫「ふぅ…お茶でも淹れておくか…」


…トコトコ…カチャカチャ


錬金学士「あ、ああの…」

悠久姫「ん?お茶は嫌か?」

錬金学士「そ、そういうことではなくて…、腕、その、大丈夫ですか…?」


悠久姫「ん?」


153 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:47:52 ID:p46zMaqI
 
錬金学士「その、殴った時の…」

悠久姫「ん…あぁ、大丈夫じゃ」

錬金学士「よ、よかったです」


悠久姫「心配してくれてたのか、ありがとうな」ニコッ

錬金学士「いい、い、いえ…」


悠久姫「…」

…カチャカチャ…コポコポ…


154 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:48:28 ID:p46zMaqI
 
錬金学士「…きちんと倒したのに、白剣士さんは、文句を言うんですね」

悠久姫「まぁな。それだけ心配してくれてるんだろう」

錬金学士「…でも」


悠久姫「あいつの優しさは私がよく分かってる」

錬金学士「…そうですか」


悠久姫「…さ、お茶でも飲むがいい」スッ


155 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:49:20 ID:p46zMaqI
 
錬金学士「…ありがとうございます」


悠久姫「ふんふん〜♪」

錬金学士「…」

悠久姫「あいつは熱めが好きだからの…、もうちょっとしたら淹れてやろう」


錬金学士(背中姿…)

…ドクン…ドクン…


156 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:49:51 ID:p46zMaqI
 
錬金学士「…っ」

…フラ…フラフラ……


悠久姫「んん〜♪」

錬金学士「…」ゴクッ


悠久姫「ん?」クルッ


錬金学士「…っ!」ハッ

悠久姫「うわっ!…ど、どうしたのだ…?」

錬金学士「あ…あ…、い、いや…その…」


157 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:50:57 ID:p46zMaqI
 
…ガチャッ

白剣士「ただいまーっと」

悠久姫「お、白剣士。おかえり、何をしてきたのだ?」

白剣士「んむ、ちょっとな。つーか、何してんの?」


錬金学士「あ、い、いや…白剣士さんにお茶を淹れようとしてたので…て、手伝おうかなと…」


白剣士「そ、そうか…」

悠久姫「熱い茶を淹れるぞ。待っておれ!」

白剣士「おう…それと、ほら」

…ガサッ…


158 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:51:39 ID:p46zMaqI
 
悠久姫「…何だこれは?」

白剣士「食い物。見たら分かる」


悠久姫「…?」

…ガサガサ…

悠久姫「お…おぉ、これは…」


錬金学士「…?」


悠久姫「…あの時の…、私たちが会った時の…?」

白剣士「そ。昨日の飯の材料に使われてたから、あるかなと思ってな」


159 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:52:27 ID:p46zMaqI
 
悠久姫「懐かしいな…」

白剣士「だろ?」

悠久姫「でも、何でこれを?」


白剣士「お前の反抗記念。なんつってな」ハハハ


悠久姫「反抗記念…?」

白剣士「お前が、お前の手で、初めて敵を倒しただろ?」

悠久姫「そ、それだけで…?」


160 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:53:08 ID:p46zMaqI
 
白剣士「まあ、人を倒すってのは…後味が悪いもんだ…生死に関わらずな」

悠久姫「う…」ドキン

白剣士「気にしないようにしてたって、ダメだ。いずれ思い出すし、感触は嫌というほど甦る」

悠久姫「…」


白剣士「金属バッドで人殴るのも、金属ポットで殴るのも、思いっきりやったら変わらないってことだ」


悠久姫「…」

白剣士「だから、少しでもケアを…と思ってね。少し休め」


161 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:53:58 ID:p46zMaqI
 
悠久姫「…うむ」


錬金学士「…人を殴っただけで、そんなに嫌に思い出になりますか?」

白剣士「…お前は、人を殴ったことがないのか?」

錬金学士「あ、あるわけがないじゃないですか!」


白剣士「だから…分からないんだ。些細なケンカでも、人をどついた感触は嫌でも残るもんだ」


錬金学士「…そうなんですか」

白剣士「もし、本気で人を殴ったり…殺したりして…罪悪感に悩まされなかったら…自身が壊れてるか、よっぽどなバカかのどっちかだろうよ」


162 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:54:33 ID:p46zMaqI
 
悠久姫「…」

白剣士(俺はよっぽどなバカなんだろうな)


トコトコ…ストン

悠久姫「…」

白剣士「ま、姫。お疲れサン」

悠久姫「…うむ」


163 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:55:12 ID:p46zMaqI
 
白剣士「…」

悠久姫「そういえば、私は…この他にも、思い出として大好きな食べ物があるのじゃ」

白剣士「なんだ?」

悠久姫「チョコレート。ずーっと昔、子供のころ、よく覚えていないのだが、貰ったのだ」

白剣士「…覚えてないのに、好きって…」


悠久姫「今もあの甘い味は覚えている。誰かに貰ったことなど、当に忘れているのだがな」

白剣士「へぇ…」


…コンコン

白剣士「お、誰だ?」


164 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:56:28 ID:p46zMaqI
 
…ガチャッ

ナイト「ただいま」

白剣士「お、オッサン」

ナイト「訊けた。下水は開発施設と繋がっているらしい」

白剣士「マジか!」ガタンッ


ナイト「そもそも、開発施設は下水の一部を使ってるものらしいからな。だが、既に他の場所とは閉鎖されている部分が多いそうだ」

白剣士「なるほどな」

ナイト「それと、今は厳戒態勢みたいだな。俺らの情報がモロで漏れてる」


165 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:57:24 ID:p46zMaqI
 
白剣士「まあ…そりゃわかってたことだ」

ナイト「兵器まで近づけるかどうか。下水の見張りもそれなりに多いみたいだしな」


白剣士「下水を通る…のが最善か?」

ナイト「…だろうな」

白剣士「いっその事、奇襲で正面突破とかどうだ?」


ナイト「…悪くないが、死ににいくようなものだ」


166 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:58:43 ID:p46zMaqI
 
錬金学士「じゃあ…あの2人の服を使って、変装…とか…」

ナイト「…悪くないな」


白剣士「だが2着か。それに、俺らは顔バレしてるからな。着るなら…」チラッ


ナイト「俺と…」

錬金学士「ぼ、僕ですか!?」


白剣士「しかいないだろ」


167 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 10:59:19 ID:p46zMaqI
 
錬金学士「む…むむむ、無理無理無理無理ぃぃ!無理です!!」

白剣士「…おい」

錬金学士「無理ですって!死にます!すぐバレます!!本当に無理です!!」

白剣士「…こら」


錬金学士「あ…そんな目で睨まないで下さい!!無理なものは無理です!!」


白剣士「話をきけぇーーー!」

…ゴツッ!!!


168 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 11:00:03 ID:p46zMaqI
 
……ドサッ

錬金学士「ひっ…い、痛い…」


白剣士「おい」

錬金学士「…ひぃぃ」

白剣士「おい!」

…グイッ


錬金学士「…な、何で殴るんですか、痛いじゃないですか…」


169 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 11:00:55 ID:p46zMaqI
  
白剣士「お前、友達救いたくないのか」

錬金学士「…え?」

白剣士「いいか。ここは敵の陣地の真っ只中だ」

錬金学士「…」ブルブル


白剣士「逃げる事はできる。立ち向かう事は難しい。だが、立ち向かうしか道がないに等しい。分かるか?」


ナイト「…」

悠久姫「…」


170 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 11:01:26 ID:p46zMaqI
 
白剣士「お前が、友達を救いたいと言ったのは…ウソか?」

錬金学士「ほ、ほほ…本当です…」

白剣士「だろうな。俺にもわかる。だが、今、助ける手段…世界を救う手立ては…、これしかねえ」

錬金学士「…」ブルブル


白剣士「味方はこれだけだ。人がいない。だが、誰よりも頼もしい味方だと思ってる」


錬金学士「ぼ…僕も…?」

白剣士「俺には考えつかねぇ頭がある。見た目以上に勇気がある。仲間と仲間は信頼してこそ、だろうが」


171 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 11:02:23 ID:p46zMaqI
 
錬金学士「…ゆ、勇気…?」

白剣士「ここにいる時点で、お前は人より人以上の勇気の持ち主だよ」

錬金学士「…っ」


白剣士「だから、できないことはねぇ。本当は、俺とオッサンで充分だが…俺はこの作戦をできないんだ。わかるか?」

錬金学士「…はい」

白剣士「肉体派じゃないお前に頼むのは酷だと思ってる。だが…やってくれるとも思ってる」

錬金学士「…」


白剣士「やって、くれるな?」


172 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 11:03:52 ID:p46zMaqI
 
錬金学士「…失敗したら?」

白剣士「俺とオッサンが全力でカバーする。俺らを信頼、できないか?」

錬金学士「…で、できます…!」


白剣士「…ありがとよ。お前も立派な戦士だぜ」


錬金学士「戦士…!」

白剣士「おう。それじゃ、服奪って、そこからだな」


ナイト「だな。それじゃ…行くとするか」


173 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/28(土) 11:04:26 ID:p46zMaqI
 
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