■戻る■ 下へ
少年剣士「冒険学校の休暇です!」
118 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/21(金) 20:25:47 ID:DFOASDP2
 
・・・・・・・・・
―――――夜・交易場

幼馴染「赤髪少女ちゃん・・・大丈夫?」

赤髪少女「・・・うん」ハァハァ


少年剣士「前はすぐ元気になったのに・・・やっぱり・・どんどん衰弱してるんだ・・」


武道家「えと・・・4番線のはずだったな」

幼馴染「3番線ね」

武道家「・・うっせ!わざといったんだよ!・・・どこだ3番線・・・」


少年剣士「・・・あった・・あそこだ・・」

武道家「お・・・3番って書いてあるな。思ったより荷台が広いし・・結構楽できそうだ」

幼馴染「そうね・・・」


119 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/21(金) 20:26:32 ID:DFOASDP2
 
少年剣士「まだ商人はいないみたいだし・・・今がチャンスだね」ゴソゴソ

幼馴染「次は私・・・っと・・結構高いな・・・」グラグラ


武道家「赤髪少女、登れるか?」

赤髪少女「う・・うん・・」ガタガタ


少年剣士「手を・・・」

赤髪少女「・・・ん・・ありがとう」ギュッ

少年剣士「よいしょ・・・、武道家で最後だ」

武道家「おっこらしょっと・・・」ゴソゴソ


120 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/21(金) 20:27:24 ID:DFOASDP2
 
少年剣士「・・・ここにいればバレないかな?」ボソボソ

武道家「わかんねーが・・バレないように願うだけだ」

赤髪少女「何か・・ドキドキするね」

幼馴染「赤髪少女ちゃんは、少し寝ていくといいよ・・・もう夜遅いしね」


少年剣士「一応毛布持ってきたから、横になってていいよ」ヨイショ

赤髪少女「ん・・・」モゾモゾ

武道家「はは、また膝まくらか。好かれてるな」

幼馴染(むう・・・)


121 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/21(金) 20:27:55 ID:DFOASDP2
 
・・ガタ・・・ガタ・・ 
・・・・・・ガタガタ・・・・

武道家「・・商人が来た・・静かに・・・」

幼馴染「・・・」ドキドキ

少年剣士「・・・」

赤髪少女「・・・」スゥスゥ


初老の商人「・・・さて・・、出発するか・・・」

・・・ヒヒーン!!


・・パカッ・・・
・・・・・パカッ・・パカッ・・・パカッパカッパカッ・・・



・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


126 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/22(土) 17:52:16 ID:kvp1yXlc
 
パカッ・・・パカッパカッ・・・・・ギシ
・・・・・・・ギシギシ
ミシ・・・ギシッ・・・・・・・ミシミシ


少年剣士「・・・」グーグー

赤髪少女「・・・」スゥスゥ

武道家「・・・」ブゴゴゴゴ・・ンガー!!

幼馴染「・・・」クークー
 
 
少年剣士「・・・・」パチッ

3人「・・・」zzz

 
少年剣士(朝・・・かな?すっかり寝ちゃったよ・・・外見てみよう)ソッ

 
・・・・・パサッ・・・パァッ

少年剣士(わ・・・眩しっ・・・って、うわあ・・・!)キラキラ


127 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/22(土) 17:52:52 ID:kvp1yXlc
 
武道家「んむ・・・眩しい・・・ふわあああ」ノビノビ

幼馴染「眩し・・・んー・・?すっかり寝ちゃってたね・・」ノビノビ

赤髪少女「・・・」スゥスゥ


少年剣士「あ、2人共起きた?外見てみなよ!」

武道家「んー・・・?」ゴソゴソ

幼馴染「わ・・・」


・・・・コンコン・・サァッ・・・・フワフワ・・

少年剣士「雪だよ・・・」


128 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 17:53:32 ID:kvp1yXlc
 
武道家「そうか・・この辺からもう猛雪山が近いのか・・」

少年剣士「僕と幼馴染は珍しくないけど、やっぱ何か綺麗でいいよね」ヘヘ

幼馴染「だね・・・って、寒っ!」ブルッ


赤髪少女「・・・」スゥスゥ


少年剣士「これ着ていいよ。僕は大丈夫だから」パサッ

幼馴染「・・・ありがとう」ギュッ
 
 
武道家「いやマジでちょっと寒いな。あとどんくらいで着くんだ?」

少年剣士「雪がものすごくて・・遠くが見えないけど、そろそろだと思うんだよなあ・・」


129 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 17:54:02 ID:kvp1yXlc
 
赤髪少女「・・・んー・・着いたの?」ゴシゴシ

少年剣士「あ・・・ごめんね。起こしちゃった?」

赤髪少女「んーん・・・」ヨロヨロ


少年剣士「あ・・危ないっ!」ダキッ

赤髪少女「あう・・・なんかフラフラする・・・」

少年剣士「寝起きだからだよきっと」アハハ


幼馴染「・・・」

武道家「・・・」
 

少年剣士「・・・、まだもう少しかかりそうだから休もうk・・」

・・・・ドォン!!


130 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 17:54:32 ID:kvp1yXlc
 
武道家「何の音だ!?」

少年剣士「攻撃音っぽかった・・・なんだろう?」

 
・・・・・ヒヒーン!!!

初老の商人「な、なんだあんたら!」

盗賊A「俺らは高貴な盗賊団!」

盗賊B「見たところ、雪降町への輸送の途中と見た!」

盗賊C「あんたにゃ悪いが、その荷物をもらおうか・・」

 
幼馴染「盗賊!?こんなところで・・・」

少年剣士「くっ・・・」チャキッ

赤髪少女「・・・」ギュッ

武道家「だが・・・出て行ったら忍び込んだのがバレるぞ!」


131 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 17:55:03 ID:kvp1yXlc
 
少年剣士「荷台を見られたらバレだろうし、商人のオジサンも助けないと!」バッ

幼馴染「あっ!少年剣士!」


盗賊A「面倒だ、このオッサン殺して奪おうぜ」

盗賊B「それがいいな」

盗賊C「覚悟しろオッサン」

初老の商人「く・・・」


少年剣士「おい!やめろ!」チャキッ

初老の商人「・・・!?」


132 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 17:55:35 ID:kvp1yXlc
 
盗賊A「あ?なんだぁテメェ」

少年剣士「・・・・ご、護衛だ!」

初老の商人「・・・?」


・・・パサッ、ダッダッダ

武道家「ったく!」グッ

幼馴染「しょうがないわねえ・・・」スッ


初老の商人「に・・荷台から・・・いつの間に」


盗賊A「はっはは、ガキばっかじゃねえか」

盗賊B「お、おお、俺あの女の子欲しい!」

盗賊C「じゃあ俺はあの少年でいいわ」ヘヘ


133 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 17:56:07 ID:kvp1yXlc
 
少年剣士「引いてくれませんか?」チャキッ

盗賊A「んなの無理に決まってんだろ。ガキは家でカーチャンの乳でも吸って寝てろ!」ヒュッ

盗賊B「出た!アニキの得意なナイフ投げ!」
 
 
少年剣士「・・・」チンッ!

盗賊C「弾きやがった!」


少年剣士「・・・、どうしても引かないというのなら・・・・」ビュッ

盗賊A「な・・・早っ・・」


・・・・バキッ!

盗賊A「」ドサリ


134 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 17:56:43 ID:kvp1yXlc
 
盗賊B「よ、よくもアニキを!」
盗賊C「覚悟しやがれ!」

武道家「掌底波!!(非常に弱め)」

幼馴染「中水流魔法!!」バシャッ


盗賊B「」ドゴォン
盗賊C「」ブシャアァ
 
・・・・・ドサリ


少年剣士「・・・ふう」

武道家「弱いなこいつら。お疲れサン」

幼馴染「余裕ね♪」


初老の商人「ちょっと・・・・」


135 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 17:57:26 ID:kvp1yXlc
 
少年剣士「あ・・・」

初老の商人「助けていただいのは感謝するが・・・何で荷台にいたのか・・説明してくれるね?」

少年剣士「・・・あの・・・その・・」

幼馴染「ち、ちょっとどうしても早く雪降町に行きたかったので・・」


初老の商人「・・なぜだね?」

武道家「そ・・それは・・・」
 
少年剣士「・・・その・・」

 
初老の商人「・・・理由はいえないか。仕方ない・・・、今回は護衛ということにしておこう」

少年剣士「ほ・・本当ですか!?」

初老の商人「理由はどうあれ、助けてくれたのには変わりないからな・・」ハハ


136 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 17:58:09 ID:kvp1yXlc
  
赤髪少女「お・・終わったの・・・?」ハァハァ

初老の商人「ま、まだいたのか・・・大所帯だな」

少年剣士「出てきたらダメじゃないか!」タッタッタ


赤髪少女「で・・でも・・心配・・で・・」

少年剣士「あはは、大丈夫。お兄ちゃんは簡単にやられないよ」ポンポン

 
赤髪少女「お兄・・・ちゃん?」

少年剣士「あ・・・その・・う、うん。お兄ちゃんはやられないよ!」

赤髪少女「お兄ちゃん・・・!」ヘヘ


初老の商人「ま、出発しようか・・・。雪降町までは急いでいるんだろう?」


138 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 18:01:14 ID:kvp1yXlc
>>137 間違いなので修正分はります

武道家「あ・・お願いします」

幼馴染「あの・・・あと雪降町まではどのくらいですか?」

初老の商人「あと2、3時間といったところだね」


少年剣士「そうですか・・・ありがとうございます」

初老の商人「これでも恩はきちんと返すほうでね・・密航はよろしくないけどな」ハハ

武道家「ははは・・・」

 
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・


139 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 18:02:05 ID:kvp1yXlc
 
――――――3時間後・雪降町

初老の商人「よいしょと・・・着いたぞ少年たち」パサッ

少年剣士「あ・・本当にありがとうございました」ヨイショ

赤髪少女「・・・」フラフラ

少年剣士「・・・おっと、お兄ちゃんが背負ってあげるよ・・」ヨット

赤髪少女「・・・うん」

初老の商人「何やら大変そうだが・・・頑張ってな」


武道家「・・・ふー・・」

少年剣士「さてと・・どこに僧侶戦士の家があるのかな」

幼馴染「どこらへんとか聞いてないの?」

武道家「あー・・そういえば聖堂で世話になってるって言ってなかったか?」


少年剣士「そっか・・そういや言ってたかも。聖堂探そう」

武道家「そうだな・・」

幼馴染「あと・・・僧侶戦士に聞いて・・・防寒具も買おう・・・」ブルブル


140 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 18:02:48 ID:kvp1yXlc
 
・・・・・・・・・・

僧侶戦士「・・・父と子の聖霊のみ名によって、主願わくは我らを祝し、
       我らの食せんとする賜物を祝したまえ・・・」

子供たち「・・・頂きます」


・・・コンコン

僧侶戦士「はい、どなたでしょうか」


・・・ガチャッ

シスター「僧侶戦士、あなたにお客様ですよ」

僧侶戦士「シスター・・・私に客人が・・・?」


武道家「・・・よっ」

少年剣士「わ・・僧侶っぽい」

幼馴染「なんかかしこまってたねー!」

僧侶戦士「な・・・何だお前ら・・・?」


141 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 18:03:20 ID:kvp1yXlc
 
・・・・・・・・・・

少年剣士「っていうわけ・・」

僧侶戦士「なるほどな。赤髪少女に竜の王・・か」


赤髪少女「・・・」ハァハァ


武道家「最初は元気にしゃべってたのに・・・」

幼馴染「・・・」


僧侶戦士「まあ、手伝うのはいいぜ。が、ちょっと色々と困ったことがあってな」

少年剣士「・・・?」


142 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 18:04:09 ID:kvp1yXlc
 
僧侶戦士「雪山に登るのなら俺が慣れてるし、実際、猛雪山自体は
      何度か登ってるし頂上まではいけないことはないんだ」

少年剣士「うん」

僧侶戦士「だがな、その中枢部分に特待学校の下官クラスが来てるんだよ」

武道家「え?」

僧侶戦士「山の中枢でここ最近、イエティが見られるようになってな」

幼馴染「イエティ?」

少年剣士「雪山の巨人。僕らもここじゃないけど、討伐しにいったことはあるよ」


僧侶戦士「で。だから、今は封鎖されているんだ」

少年剣士「どうしよう・・」

武道家「俺らなら顔面識あるし、通れるんじゃないか?」


143 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 18:05:34 ID:kvp1yXlc
 
僧侶戦士「通れることは通れると思うんだが・・・」チラッ

赤髪少女「・・・」ハァハァ

僧侶戦士「赤髪少女に負担をかけないで登れるか?イエティと遭遇したら?」


少年剣士「・・・大丈夫。きっと。僕は赤髪少女を元気にするって決めたんだから」

僧侶戦士「・・・はは、お前ならそう言うと思ったよ」


武道家「急いだほうがいいだろう・・・頂上まではどのくらいかかる?」


144 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 18:06:38 ID:kvp1yXlc
 
僧侶戦士「山に登るのが大体2日はいるだろう。中枢にある山小屋で必ず休憩が必要だ」

少年剣士「休みとか、学校とか、今は気にしていられないかな・・・」

武道家「そりゃそうだろ!」

幼馴染「・・・今日から出発できるの?」


僧侶戦士「そうだな・・・、今日は雪がひどいからな・・・」

武道家「それでもいいだろ!・・・急ごうぜ!」

僧侶戦士「ばかやろう!山を甘く見るんじゃねえ!
       どんなベテランでも遭難することがあるんだ!」

武道家「そ・・・そうか・・・悪ぃ」


145 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 18:07:10 ID:kvp1yXlc
 
僧侶戦士「それに、防寒具と食料が必要だ。出発は明日の明朝にしよう」

少年剣士「・・・わかった」コクン


幼馴染「どこで食料とかは買うの?」

僧侶戦士「ここは登山客の多いふもとの町だぜ?何でもあるさ」ッフ

武道家「・・・わかった。赤髪少女はここで休ませて・・おくか?」


少年剣士「赤髪少女・・・どうする?」

赤髪少女「・・・」ハァハァ


僧侶戦士「・・・辛そうだな。シスターに頼んで休ませておこう」タッタッタ

少年剣士「・・・すぐ戻るから大丈夫だからね・・」


146 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 18:08:02 ID:kvp1yXlc
 
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・

赤竜「戦争?」

バハムート「ああ。白竜側がワシらに戦争を仕掛けてきた」

赤竜「それで・・・私たちはどうなるの?」

バハムート「大丈夫だ。ワシらが負けるはずがないだろう」

赤竜「・・・うん!」

・・・バァン!

竜側近「大変です!白竜軍がそこまで来ております!」

バハムート「・・・、竜側近。言っていた事を頼む・・」

竜側近「・・・わかりました。お嬢様、こちらに来てください」ガシッ

赤竜「・・・え?どこに行くの?お父様のところにいる!」

バハムート「・・・」

赤竜「・・・お父様?お父様・・・!お父様・・・・・!!」

・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・


147 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/22(土) 18:09:03 ID:kvp1yXlc
 
赤髪少女「・・・・お父・・様っ・・・!!」ハッ

・・・コチコチコチ・・

赤髪少女「ここ・・どこ・・・・?お兄ちゃん・・・?」グスッ

コチコチ・・・

赤髪少女「・・・・」ハァハァ

スタッ・・
トコトコ・・・・トコトコ・・

赤髪少女「どこなの・・・?お兄ちゃん・・・・」


ガチャ・・・ギィ・・・・・・・・・バタン・・・・


シスター「・・・赤髪少女ちゃん、ご飯ができ・・・って・・・あら・・・?」



次へ 戻る 上へ