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少年剣士「冒険学校の休暇です!」
- 236 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage]
投稿日:2013/06/23(日) 22:08:36 ID:hRlB68ws
・・・・・・・・・・
―――――医務室
・・・ガラガラッ
幼馴染「少年剣士!」
赤髪少女「お兄ちゃん!」
少年剣士「・・・・あっ・・・・幼馴染・・・赤髪少女・・・?」
幼馴染「良かった・・・って・・・、あんた・・その髪の毛の色・・・」
赤髪少女「わあ・・・私と一緒だ!」
少年剣士「・・・え?」
竜側近「・・・・やはり、竜の血の影響は避けられませんでしたか・・」
幼馴染「か・・・鏡見る?」
- 237 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:09:27 ID:hRlB68ws
・・・・・・・・・・・・・
竜側近「・・・というわけで、少年剣士様を治療いたしました。その影響だと思います」
少年剣士「そうなんですか・・・・参ったなぁぁ・・・真っ赤だよ・・・」アカアカ
武道家「すげー・・見事にまっかっかだな・・・」
赤髪少女「私と一緒の色・・・やだ?」グスッ
少年剣士「う、ううん?そんなことないよ・・・ただ、ちょっとビックリしちゃってさ」ハハ
赤髪少女「キレイな色だよっ!」
少年剣士「はは・・ありがとう」ニコッ
- 238 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:10:06 ID:hRlB68ws
竜側近「・・・立てますか?」
武道家「いやいや・・あれだけの出血とキズを受けたのに・・・」
少年剣士「・・・」ヨイショッ
・・・スタッ
- 239 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:10:47 ID:hRlB68ws
少年剣士「全然大丈夫だよ、はは」
僧侶少年「・・・・まじかよ」
武道家「・・・・、すげえな竜の血・・・」
幼馴染「少年剣士ぃぃっ!」ダキッ
少年剣士「わわっ・・・」
赤髪少女「私も抱きつくー!」ギュッ
少年剣士「ち、ちょっと・・・!」ギューギュー
武道家「・・・納得いかねえな?」
僧侶戦士「・・・ああ」
- 240 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:12:23 ID:hRlB68ws
竜側近「それでは、バハムート様にご挨拶にいきましょうか?」
少年剣士「バハムートって・・・」
赤髪少女「私のお父様!」
竜側近「はい。お嬢様のお父様にして、我ら竜族の王です」
武道家「お、俺らが簡単に挨拶できるような方なの?」
僧侶戦士「魔王に次いで、今の魔界を取り仕切る最強の竜か・・・」
竜側近「先にお話はさせていただいておりました。ぜひ、お会いしたいと」
少年剣士「・・・僕らでよければ」
竜側近「わかりました。では、ご案内いたしますのでこちらに・・」
幼馴染「緊張してきた・・・」
- 241 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:12:55 ID:hRlB68ws
・・・・・コンコン
バハムート「入るが良い」
竜側近「失礼いたします」
・・・・・ガチャッ
少年剣士「・・・・!」
幼馴染「・・・・」
武道家「・・・・はは」
僧侶戦士「・・・・圧巻というべきか」
赤髪少女「お父様っ!」
- 242 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:13:55 ID:hRlB68ws
少年剣士(・・・何て気迫・・・)
幼馴染(凄い大きい・・・これが竜族の王・・・)
武道家(大陸戦争で本当にこんなスゲェやつらに俺らの先輩は勝ったのかよ・・・)
僧侶戦士(何で擬態して竜人化してねーんだ・・・?)
バハムート「気迫は成長と共に得られるものだ。そこの少女よ・・・ワシが王では不服か?・・・
まあ、先の戦争ではしてやられたがな・・・気にするな、竜人化は色々と具合が悪いのだ」
少年剣士「え・・・?」
幼馴染「か、考えてることが・・・」
武道家「読めるのかっ!?」
僧侶戦士「・・・・凄いな」
- 243 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:14:45 ID:hRlB68ws
バハムート「驚かすつもりはなかったのだがな・・・」
少年剣士「い・・いえ・・・」
バハムート「今回の旅、お前にとっては非常に重いとなったな。
我が娘の件、ワシから直々にお礼を言う。ありがとう」
少年剣士「いえ・・・そんな・・」
バハムート「・・・分かっている。全て。お前たちが我が娘にしてくれた事。
この子への優しさが溢れているのをしっかりと感じている」
武道家「・・・」
幼馴染「・・・バハムートさん」
バハムート「・・・礼をしたい。一人ずつ、望みを言うがよい」
- 244 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:15:32 ID:hRlB68ws
少年剣士「いえ・・・僕は望みはありません。命を助けて頂いただけでも・・・」
幼馴染「私も・・・。少年剣士の命が救われただけでも・・・」
僧侶戦士「俺もです」
武道家「・・・俺も!」
バハムート「・・・欲のない子たちだ」
竜側近「・・・お嬢様が出会ったのが、あなた達で本当に良かったと思います」
バハムート「・・・そうだな」
僧侶戦士「あ、そういえば・・お聞きしたいことがあるのですが」
バハムート「・・・なんだ?」
- 245 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:16:10 ID:hRlB68ws
僧侶戦士「戦争のとき、終結寸前で・・・あなたと戦い、脚に傷をつけた人がいるのを覚えていますか?」
少年剣士「それって・・・」
バハムート「・・・・、ワシが極斬で脚を切り裂いた戦士のことか?」
僧侶戦士「・・・はい」
バハムート「覚えている。今はもう・・・亡くなっているのだろう?」
僧侶戦士「いえ・・・生きているんです。な、少年剣士」
バハムート「何!?」
少年剣士「はい。それで、赤髪少女をココに連れてく決め手になったのは・・その人のおかげなんです」
バハムート「な・・・」
少年剣士「その時、赤髪少女がバハムートさんの娘だと分かったんです。
ですが、そっと頭を撫でて、抱き上げ、笑って"あれは戦いだった"から仕方ないと」
- 246 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:16:55 ID:hRlB68ws
バハムート「・・・」
少年剣士「上に従うしかなかった竜たちは、俺らと一緒だった・・・と」
バハムート「そうか・・・、・・・そうなのか・・・・・」
少年剣士「・・・はい」
バハムート「竜側近。ワシのウロコを5枚剥がせ」
竜側近「はい」・・・ベリベリッ
少年剣士「な・・何を・・・」
バハムート「それをその戦士に1枚。残りの4枚をお前たちにやろう」
武道家「竜のうろこ・・・?」
僧侶戦士「・・・・!」
- 247 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:17:51 ID:hRlB68ws
武道家「なんだなんだ?」
僧侶戦士「ばっ・・・ばっかやろう!竜のウロコは伝説の素材だ!
武器、防具・・・。魔力を宿し、硬く、全ての素材の頂点を・・・」
武道家「わかった、凄い素材だな!」
少年剣士「ありがとうございますバハムートさん」
バハムート「許してもらえるかは分からん。が、それがワシからの気持ちだと伝えてくれ・・・」
少年剣士「わかりました!」
- 248 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:18:41 ID:hRlB68ws
バハムート「それと・・・あの亀裂に関してだが・・・あれはワシらによって閉じることにする」
幼馴染「・・・閉じるのですか?」
バハムート「次も必ず守りきれるとは限らないのだ・・・それと・・・」
赤髪少女「えっ・・・!?待ってお父様・・・そ、それじゃ・・・!」
少年剣士「・・・・」
赤髪少女「や、嫌だよ・・?せっかくお兄ちゃんが出来たのに・・・・」
竜側近「お嬢様・・・」
- 249 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:19:20 ID:hRlB68ws
赤髪少女「そんなの嫌だ・・・そんなのやだよ・・・・やだやだ!」
バハムート「娘よ・・・。寂しいのは分かる。だが・・・、
亀裂を閉じなければ、人間界に少なからず影響があるのだ・・・」
赤髪少女「で・・・でも・・・嫌だっ!」ダッ
・・・・タッタッタッタ・・ガチャッ・・
幼馴染「あっ!赤髪少女ちゃん・・・」
バハムート「・・・・」
少年剣士「・・・・」
・・・ドタドタッ!!
赤髪少女「きゃああっ!」
- 250 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:19:57 ID:hRlB68ws
少年剣士「なんだ!?」
竜側近「・・・今の悲鳴は・・お嬢様!」
バハムート「・・・・!」
・・・・・ガチャッ
バハムート「貴様は・・・」
竜側近「・・・どうやって地下牢から逃げ出した?」
僧侶戦士「真っ白な竜人・・・ってことは・・」
幼馴染「あれがバハムートさんたちの敵!?」
赤髪少女「は・・・離して・・・・苦しい・・・」ググッ
- 251 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:20:59 ID:hRlB68ws
少年剣士「あ・・・あいつは・・・・!?」
バハムート「・・・バジリスク・・・」
バジリスク「はっは!逃げ出してみるもんだ!!こんなチャンスが巡ってくるとはなァァ!!」
僧侶戦士「・・・・バジリスク?」
竜側近「白竜側の長で、反乱を起こした張本人です・・・、まさか逃げ出すとは・・」
少年剣士「くっ・・・赤髪少女を離せ!!」チャキッ
バジリスク「・・・あァ?」イラッ
赤髪少女「あう・・う・・・」
竜側近「し、少年剣士様・・・」
- 252 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:21:30 ID:hRlB68ws
バハムート「・・・バジリスク。どの道お前ではここから逃げ出せんだろう」
バジリスク「うるせェ。コイツを盾にしながら進ませてもえば・・・どうかなァ?」
バハムート「・・・」
バジリスク「くくく・・・」
少年剣士「やっと・・・お父さんにも会えたんだ・・・。
やっと、元気になったんだ。お前の手に渡すわけにはいかない!」
バジリスク「・・・」イラッ
少年剣士「その子を離せ!」
バジリスク「クソ下等生物風情が・・・・てめェ・・・死にてェらしいな・・・?」
- 253 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:22:03 ID:hRlB68ws
幼馴染「り、竜側近さん・・・バジリスクって強いんじゃ・・・」
竜側近「・・・そうですね・・・、私以上ですよ・・・」
僧侶戦士「ばか!少年剣士!せっかく拾ってもらった命・・・、捨てることになるぞ!」
武道家「落ち着くんだ!」
少年剣士「助けてもらったからこそだよ・・・!」
バジリスク「クソガ・・・・死ねや!竜波動!」ブワッ!!
武道家「ありゃアイスタイガーを吹き飛ばした技じゃねえか!」
幼馴染「少年剣士ぃぃーーーっ!」
少年剣士(・・・・あれ・・・?なんだこれ・・・?)
・・・・・・キィン!!
- 254 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:23:19 ID:hRlB68ws
幼馴染「あ・・・!」
バジリスク「何・・・・弾いただと・・・?」
少年剣士「・・・・」
バジリスク「てめェ・・・何しやがった!」
僧侶戦士「け・・・剣気で跳ね除けやがった・・・」
武道家「ど・・・どうやったんだ!?」
バハムート「・・・血か」
僧侶戦士「・・・血!?そういや・・・竜側近さん・・・、アイツ・・すんなり血を受け入れたって・・」
竜側近「え・・えぇ。本来は拒否反応なども含んで対処するはずでしたが・・、
あまりにも吸い込まれるように馴染んでいったんです・・・」
少年剣士「・・・・」
幼馴染「ど・・どういうことなの!?」
- 255 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:24:20 ID:hRlB68ws
バハムート「竜の混血を持った人間・・・か」
竜側近「髪の毛が赤くなったという事は、何かしら細胞に変化をきたしたということですので・・・
やはり、竜の力を自身で変化させていったようですね・・・」
少年剣士「・・・」
幼馴染「どういうこと・・・?じゃあ、もう少年剣士は人間じゃないの・・・!?」
僧侶戦士「人間だ。人間だけど・・・人間でありながら・・・竜の力を持ったんだ・・」
バジリスク「気に入らねェなァ!!」ヒュッ
僧侶戦士「ま、また竜波動!」
少年剣士「・・・・」スッ
・・・キィン!!
- 256 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:25:13 ID:hRlB68ws
バジリスク「くっ・・・!」
武道家「バジリスクがひるんだ!」
竜側近「ここです!」ヒュッ
・・・・バキィ!!
バジリスク「うあっ!」ドゴォン!!
赤髪少女「きゃあっ!」ポーン
少年剣士「・・・赤髪少女!」ギュッ
赤髪少女「えへへ・・・ありがとう少年剣士」
バハムート「・・・・・一度地獄を見てくるが良い・・・」スゥゥゥ
バジリスク「・・・・ちっ・・・逃げるが勝ちよォ!」ダッ
- 257 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:26:34 ID:hRlB68ws
少年剣士「逃がさない!竜波動!」ブワッ
バジリスク「な、何ィ!」
・・・・ドゴォン!!
僧侶戦士「・・・おいおい」
バハムート「分かり合えず・・・・残念だったバジリスク・・・・・竜波撃っっ!」ゴワッ・・・!
・・・・・ブオォォォォッ!
!
バジリスク「こんな・・・クソガキ・・・にィ・・・!!」
・・・・ジュワッ・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・ドサッ
幼馴染「や、やったの・・・?」
竜側近「・・・・ですね」
- 258 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:28:05 ID:hRlB68ws
・・・タッタッタッタ・・
僧侶戦士「・・・少年剣士」
武道家「少年剣士、お前、その力・・・」
少年剣士「・・・なんか強くなっちゃったのかな?・・・はは・・・」
幼馴染「いや強くなりすぎでしょ・・・って」
赤髪少女「あれ?お兄ちゃん、髪の毛の色・・少し戻ってるよ」
少年剣士「・・え?本当?」サワサワ
竜側近「・・・なるほど。力は一時的なものだったようですね」
バハムート「人には過ぎた力であったということだな・・・。
だが、混血は紛れもない事実・・・」
竜側近「それに・・・まだ完全に戻っていないようです。
恐らくですが、わずかながら竜の力は引き継いでしまったようですね・・」
- 修正 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/27(木) 00:00:14 ID:nu00J/B2
バハムート「少なきながらも力を得た・・か。だが、あいつなら安心出来る・・・そう思わないか?」
竜側近「ええ・・・そうですね」
バハムート「少年剣士。再び娘を助けてもらうとはな・・・心から感謝する」
少年剣士「当然のことをしたまでです・・」
バハムート「・・・」
赤髪少女「お父様・・・やっぱり穴は閉じちゃうの・・?」
バハムート「・・・お前も今、体験しただろう。あのような危険分子が
亀裂を通じ、外の世界へと出て行けば、再び世は混乱する」
赤髪少女「・・・」
少年剣士「赤髪少女・・・」
竜側近「・・ふむ。そういえばですが、皆さんはお急ぎの旅なのですか?」
- 260 名前: ◆HhIFXGIog2 [sage] 投稿日:2013/06/23(日) 22:29:45 ID:hRlB68ws
僧侶戦士「いや・・・、あ。そうか、特待学校に戻らないといけないのか・・・」
武道家「あと休みは何日だっけ?」
幼馴染「えーと・・・あと・・・、5日くらいかな?」
少年剣士「北西冒険学校に1回戻らないといけないから、戻りも含めると
・・・ぜんぜん時間がないよ!」
僧侶戦士「北西学校から特待まで3日、ここから学校まで2日!?」
赤髪少女「え・・・。じゃあ・・・もう帰らないと・・・いけないの・・・?」
少年剣士「そう・・・なっちゃうね・・・」
竜側近「・・・なるほど。では、相談があるのですが・・・」
- 261 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/23(日) 22:30:16 ID:hRlB68ws
今日はここまでです。ありがとうございました
- 262 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/06/24(月) 04:07:05 ID:dDJ6BEtI
おつ
毎回すごい量だがどれくらいでかいてるんだ?
- 263 名前: ◆HhIFXGIog2 [] 投稿日:2013/06/24(月) 14:13:52 ID:Yg8p9fHU
>>262 大体2〜3時間ほどですねー(´ー`*)
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