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白剣士「毎日が平和なこと」
284 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/15(日) 10:15:35 ID:3mByo3oY
皆様、ありがとうございます。
最終回、投稿いたします。


285 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:16:05 ID:3mByo3oY
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【夜・高台】

…ガチャッ…バタンッ


白剣士「…ん」

悠久姫「…」

白剣士「…どうした」

悠久姫「戦いは、いつから始まるのだ?…もう夜になっただろう」


白剣士「さあな。ここから全体はよく見渡せる。何かあったら確認できるだろうぜ」


286 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:17:10 ID:3mByo3oY
 
悠久姫「これで…よかったのか」

白剣士「いまさら収拾がつく状況じゃねえ。言わずもがな、こうなっただろう」


悠久姫「そうではない。流れに飲まれ、結局戦いのまま来てしまった」

白剣士「ああ…夜間戦か。逃げる道もあったかもってことか?」

悠久姫「…そうじゃ」


白剣士「まー…なくはないと思うが、あいつら…王宮兵士らのプライドが許されないと思うぜ」

悠久姫「プライド?」


白剣士「慕っていた王を失ってるのに、戦える兵力をもってながら撤退できると思うか?」


287 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:17:44 ID:3mByo3oY
 
悠久姫「…だが…」

白剣士「戦争…戦いが始まる理由なんて大体些細なもんさ。喧嘩と一緒だ」

悠久姫「私には…わからん…」

白剣士「誰だってわからねーよ。人に赦す心ってのがあれば、もっとも戦争なんて起きないのかもしれないがな」

悠久姫「…」


…ヒュゥゥゥ…ドォォンッ…!!


白剣士「!」

悠久姫「!」


288 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:18:52 ID:3mByo3oY
 
白剣士「北側の森で閃光…、始まったか?」

悠久姫「…」ブルッ


…ドォォンッ……ドォン…


白剣士「…始まったみたいだな」

悠久姫「この音はなんじゃ…?」

白剣士「魔法戦だな。赤く燃え上がっている…」


悠久姫「…っ」


…ドゴォォォン……ビリビリッ…


289 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:19:47 ID:3mByo3oY
 
白剣士「なんつう轟音だよ…ここまで空気が振動してきやがる」

悠久姫「…あの1回の光で、一体何人の命が…」

白剣士「あまり考えるな。心がやられちまうぞ」

悠久姫「…」


白剣士(あいつらは、亡き王もだが…姫の為に命を落としているんだ…なんてさすがに口に出していえねえよ)


290 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:20:51 ID:3mByo3oY
 
…ビリビリッ……ドォン…


白剣士「今度は南部側の森か。城下町はどうやら見る限り、戦線にはなってない…か」

悠久姫「何とか民だけは守れているようじゃな…」

白剣士「側近のやつ、上手く立ち回ってくれてるみたいで何よりだ」


悠久姫「この戦いが終わったら、側近には勲章を授与せねば」


白剣士「…そうだな」


悠久姫「…む?」

白剣士「どうした?」


291 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:21:50 ID:3mByo3oY
 
悠久姫「あの…向こう側の光も、魔法なのか?」

…ピカッ…ドォン…


白剣士「…西側の森林で光?もうあそこまで王国側が進行したのか…?」

悠久姫「いや、爆発はまだ最初の場所でも見えるが・・・」


白剣士「…?」


292 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:22:34 ID:3mByo3oY
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【レジスタンス領・本部】


剛闘家「…お互い、城下町への干渉を少なくする考えでよかったよ」

ウィッチ「姫様が上手くやってくれてるようですね」

剛闘家「姫…くそっ!あの時逃がしてなければ!」

ウィッチ「…」


…コンコン


剛闘家「入っていいぞ」


293 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:23:09 ID:3mByo3oY
 
ガチャッ!!
 
偵察隊員「報告します!」


剛闘家「どうした」

偵察隊員「北側、南側で我がレジスタンス軍は王国軍と交戦中でしたが、勢力均衡状態になっています!」


剛闘家「そうか、ご苦労。下がっていい」

偵察部隊「はっ!」


…バタンッ


294 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:23:52 ID:3mByo3oY
 
剛闘家「兵力的にこちら側が不利なんだが、ウィッチの作戦のおかげで上手くいってるね」

ウィッチ「戦士が少なくても、領地があればある程度はカバーできますからね」

剛闘家「…」

ウィッチ「どうしたのですか?」


剛闘家「いや…、姫は大丈夫かなと思ってさ。あいつバカだから、前線に行こうとしてないかなって」


ウィッチ「大丈夫でしょう。あの御仁が姫様を引き止めていると思いますよ」

剛闘家「…っ」

…ガシッ!!


295 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:24:27 ID:3mByo3oY
 
ウィッチ「…」

剛闘家「何であんたは、あいつをそんなに信用しているんだ?お前があの日、部屋に行ったことも知ってるぞ?」

ウィッチ「…部屋を案内しただけですよ」


剛闘家「…」ググッ

ウィッチ「…」


…バッ!

剛闘家「っち…ごめん。頭に血が上りやすくなってるんだ」

ウィッチ「いえ、こんな状況ですし仕方ないですよ」


296 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:25:08 ID:3mByo3oY
 
剛闘家「…姫、無事だといいな」

ウィッチ「あなたは本当に姫様が大好きなのですね」ニコッ


剛闘家「…大好きって、そ、そういう好きじゃないからな!?」

ウィッチ「ふふ」

剛闘家「くっ…、こんな話してる場合じゃない!次の作戦もどんどん立てるぞ!」


…コンコン

剛闘家「またか…入っていいぞ!」


297 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:26:00 ID:3mByo3oY
 
…ガチャッ!!

偵察隊員「ほ、報告します!!」

剛闘家「血相変えて、どうした?」


偵察隊員「レジスタンス領の西側…、星降町の国境域から謎の戦闘集団が出現!交戦状態に入りました!!」

剛闘家「…っ!?」

ウィッチ「…それは、ちょっと不都合な話ですね」

剛闘家「相手の情報は!?」


偵察隊員「手薄になった所を襲われましたので、何も…!」


298 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:26:32 ID:3mByo3oY
 
剛闘家「王国軍の奇襲じゃないのか?」

偵察隊員「わかりません!」


剛闘家「…っち、本部に残るやつらに西側の配備を固めろと伝えろ!」


偵察隊員「…はっ!」

…タッタッタッタッタ…


ウィッチ「何が起きてるのでしょうか」

剛闘家「…わからない」


299 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:27:18 ID:3mByo3oY
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【王国軍側・本部】


…タタタタッ!!

伝令隊員「伝令!北部と南部にて、交戦状態に突入した模様!」


側近「ご苦労。様子はどうだ?」

伝令隊員「均衡状態が続いております!」

側近「わかった…下がれ」

伝令隊員「はっ!」


…タタタッ


300 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:28:40 ID:3mByo3oY
 
王宮兵士長「…均衡ですか。…兵力的にはこちらが有利だというのに」

側近「仕方ないな。相手にはあの"ウィッチ"がいる…」


王宮兵士長「ですが、お互い城下町への被害は考えていたようで安心しました」

側近「それは確かに…」


王宮兵士長「あの白剣士というやつ、お嬢様のことちゃんと守ってますかね」

側近「きっと大丈夫でしょう」

王宮兵士長「側近殿がそう言われるなら…いいのですが…」


301 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:29:22 ID:3mByo3oY
 
…ダダダダッ!!

伝令隊員「き、緊急通達!」


側近「…どうした」

伝令隊員「レジスタンス領の西側の国境沿いで、レジスタンス軍が謎の勢力と交戦状態になった模様!」

側近「何?」


王宮兵士長「それは手薄に見せかけた、レジスタンス側の罠かもしれん」 

側近「ふむ…」

伝令隊員「いかがなさいますか」


側近「情報が確定しないまま動くのは得策ではありません。少し様子を見ましょう」

伝令隊員「はっ!」


302 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:30:03 ID:3mByo3oY
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――――【高 台】


白剣士「…様子がおかしいな」
 
悠久姫「どうしたのじゃ?」

白剣士「火の手が上がるはずのない場所で、次々と戦火が見える」


悠久姫「…戦いが本格的になってきたのではないのか?」


…カサカサ…


白剣士「わからん…」

悠久姫「ふむ…」


303 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:30:54 ID:3mByo3oY
 
…カサカサカサ…


白剣士「とりあえず、いったん部屋に戻って…」クルッ

悠久姫「うむ」

 
…スタッ!!

???「…」

…ビュッ……ドゴォッ!!


白剣士「ぐっ!?」

悠久姫「な、なんじゃ!?」


304 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:31:38 ID:3mByo3oY
 
…ズザザ…ドサッ

白剣士「いっつ…」


???「…今の一撃で沈まないとは」

???「側近とやらか?…だが側近は今は前線のはず。こいつは誰だ?」

???「どうでもいい。俺らは目的だけ果たして帰るぞ」


悠久姫「し、白剣士!?誰じゃおぬし等は!」


???「おおう…姫様、噂どおりお美しい」

???「ちょっと申し訳ありませんが、ついてきてもらいますよ」


305 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:32:12 ID:3mByo3oY
 
白剣士「何だテメェら…姫から離れろ…」ググッ


???「黙っていてくれるかな」

…ゴツッ!!!…ドシャッ…


白剣士「ぐっ…」

…ドサッ


悠久姫「し、白剣士ぃ!!」ダッ

???「おおっと、姫はいかせる訳にはいかないんでね」


悠久姫「ど、どかぬか!」

???「やれやれ、おてんば姫の名前は伊達じゃないね。ちょっと眠っててもらうよ」ドスッ

悠久姫「むぐっ…」

…ガクッ


306 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:32:51 ID:3mByo3oY
 
???「えーと…これであとは、姫を連れてって仕事は終わり?」

???「そうだな。これでいいはずだ、俺らは戻るぞ」

???「結局こいつが誰か分からなかったが…まあいい。いくぞ」


白剣士「…」


…タッタッタッタッタ…


307 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:33:45 ID:3mByo3oY
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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・・・・
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・・


308 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:34:26 ID:3mByo3oY
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…チュンチュン


側近「…起きろ白剣士」

白剣士「…んむ…」


側近「ひどくやられたな。後頭部から血を流してたのは死んだと思ったぞ」

王宮兵士長「立てるか」


白剣士「そっ…そうだ…姫は…!」


309 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:35:41 ID:3mByo3oY
 
側近「おそらく誘拐された。相手もプロだな…足跡すら残っていない」

白剣士「くっそ…くっそおお!」ダンッ!!

王宮兵士長「…あいつらにはしてやられた」


白剣士「…あいつら?」


側近「昨日の戦いの途中で、第三の勢力が現れたのだ」

白剣士「そっ…そうだ。戦火があちこちで上がりはじめて、その直後に…」

側近「…困ったことになった」ギリッ


310 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:36:15 ID:3mByo3oY
 
白剣士「すまねえ…俺のせいで姫が…」

側近「…それに関連することで、姫の誘拐と同じくらいの大問題が生じている」

白剣士「どういうことだ?第三の勢力とかいっていたな?」


側近「…」

王宮兵士長「…星降町の奴らが、この紛争に乗じて王国へ侵攻してきたんだ」


白剣士「なっ…」


側近「どうしたものか。恐らく姫を誘拐したのはその一味だろう」


311 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:36:52 ID:3mByo3oY
 
白剣士「…っ」

王宮兵士長「元々内争で素人とは呼べぬように軍人化していた町民だ。恥じる事はない」

側近「…姫様の救出がてら、その本部を叩ければいいのだが」


白剣士「…本部の場所は?」

側近「検討はついている」

白剣士「教えろ」

側近「…危険すぎる」


白剣士「こういう場合は集団より単独行動のほうが楽だ。それにこのキズのお礼…まだなんでな」ギロッ


312 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:37:26 ID:3mByo3oY
 
側近「…」

王宮兵士長「…ふん」


白剣士「…教えろ!!」グイッ


側近「…」

白剣士「…」

側近「…分かった」

白剣士「…感謝する」


313 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:38:02 ID:3mByo3oY
 
王宮兵士長「…正直なところ、俺らは今…動ける状況ではない。姫様のこと…頼むぞ」

白剣士「あ?」

王宮兵士長「…」

白剣士「…任せろ」


側近「…必要な装備は準備する。行動はすぐにでも出来る、大丈夫か?」


白剣士「…上等!」


314 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:38:41 ID:3mByo3oY
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――――【中央軍・本部】


元帥「事態は緊急を要する!もはや、これは一国の問題だけではない!」

大将「あの美しい悠久国が、星降町のように堕ちてもらっては困りますからな」

中将「現在の状況を教えてくれ」


元帥「悠久国は2分し、レジスタンスと王国側で戦っていたが、そこへ星降町の民軍が侵攻したらしい」


大将「ははっ、星降町は堕ちる所まで堕ちたみたいですな」

元帥「…困ったことだ」


315 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:39:19 ID:3mByo3oY
 
中将「…で、どうするんだ」

元帥「今のまま見過ごすことは出来ん。本日11時をもって、中央軍の鎮圧作戦を実行する!」


大将「…了解!」

中将「了解!」


元帥「…頼むぞ。嫌な予感がする」

大将「元帥殿の嫌な予感、意外と当たるんですよね」

中将「…」


元帥「こんな時に…英雄剣士がいてくれれば…どんなに楽か…」


316 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:39:55 ID:3mByo3oY
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【レジスタンス領・本部】

剛闘家「まさか…星降のやつらが裏切るなんて!」ドンッ!!

ウィッチ「…予想外でしたね」

剛闘家「ちくしょう…間に挟まれた俺たちは分が悪すぎる!」


ウィッチ「このままでは全滅するのは目に見えています。国民への影響も考え、王国側に白旗を揚げるべきでは…」


剛闘家「それで…レジスタンス側が納得するか…?」


317 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:40:25 ID:3mByo3oY
 
ウィッチ「…しないでしょうね」

剛闘家「…この状況をどうしろというんだ」

ウィッチ(いずれ、私の考えではもっと酷いことになると思うのですが…言わないでおきましょう)


…ガチャッ!!バァン!!

偵察隊員「報告します!星降側から再び攻撃を受けました!前線部隊が壊滅!」

剛闘家「すぐに援軍を送ってくれ!」

偵察隊員「はっ!」

…タッタッタッタ


318 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:41:16 ID:3mByo3oY
 
剛闘家「く…くそっ…」

ウィッチ(私がうまいことしないと、本当に壊滅しかねない。側近殿に後で連絡しておきましょう)


剛闘家「…俺は、英雄になるつもりだったのかもしれない…」

ウィッチ「…ふむ?」

剛闘家「町を救い、国を安泰させ、姫にも認められ、英雄と呼ばれてみたかったのかもしれない…ふと、そう思った」

ウィッチ「なるほど。英雄は誰しも憧れるもの。気持ちは分からないでもないです」


剛闘家「…」


319 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:42:02 ID:3mByo3oY
 
ウィッチ「…ですが、英雄とはなる者ではなく、そう呼ばれるようになるもの」

剛闘家「はは、笑えるな。気がつけば今回の騒動の親玉みたいなもんだ…どうしてこうなったんだ…」

ウィッチ「私も似たようなものですけどね」


剛闘家「本当に英雄がいたら…私はそいつに倒されるのかもしれないな」

ウィッチ「どうでしょうね。意外と、もうそんな方と会ってたり…するかもしれませんよ」フフ


剛闘家「…どういうことだ?」

ウィッチ「私にとって、姫様を案じる人たちは…全員"英雄"と呼ぶべきだと思っていますので」クスッ


320 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:42:46 ID:3mByo3oY
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【王国軍側・本部】


側近「…白剣士は行ってしまったか」

王宮兵士長「…大丈夫でしょうか」

側近「さあな」


王宮兵士長「…昨日の戦いで、多くの仲間が命を落としました」

側近「本当にすまないことをした…」

王宮兵士長「自分も、守れた命があったのではないかと…悔やみきれません」


321 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:43:23 ID:3mByo3oY
 
側近「この戦いは、どうなっていくのだろうか」

王宮兵士長「星降町を救いたかった剛闘家が行った自作自演の誘拐…それがまさか…ここまで広がるとは」

側近「それを裏切り、侵攻してきた星降町の民軍…はは、笑えてくるな」


王宮兵士長「…人々は、今一度望んでいるでしょうね。特に、戦争の中心に立たされている国民たちは」

側近「何をだ?」


王宮兵士長「…英雄の再来です」


側近「この戦いを静められる人間がいると思うか?」

王宮兵士長「いいえ…だからこそ、ですよ」


側近「この戦いを静められる人がいたら、それを"英雄"って呼ぶだろうよ」

王宮兵士長「…そうですね」


322 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:44:21 ID:3mByo3oY
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ガサガサ…

…タッタッタッ…タッタッタッタッタッタ…!!

白剣士「…っ、あいつの教えた道、走りずらいんだよクソが!」


ドクン…ドクン…

白剣士「はぁ…はぁ…!!待ってろよ、姫!!」


…ドクンッ!!


323 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/15(日) 10:45:29 ID:3mByo3oY

next story.......
【TO BE CONTINUED】


324 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/15(日) 10:50:28 ID:3mByo3oY

1幕はこれで終了です。読んでいただいた方々、ありがとうございました。
後書き、修正分で終了です。


次回は早くて明日、遅くても数日以内に投稿開始します。ありがとうございました。


327 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/15(日) 10:54:38 ID:3mByo3oY
■後書き
今回は先述していたとおり、かなりゴチャゴチャした展開になり、わかり難い部分が多かったかなと思います。
こういうストーリーは書いてみたかったので、自分なりに工夫しながら展開をわかりやすく書いたつもりですが、こうすればよかった、というのが多いです。

次回も既にある程度できているのですが、今回よりも会話パート(個人の生活)に当てた部分が多いので
4部にあたる今回は完全に自己満足な世界観で展開しています。

まあ、SSはそもそも自己満足の世界観で展開されるもの、ですが(A´ω`)

それでは、ありがとうございました。


330 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/09/15(日) 13:19:54 ID:lhrU7rmc
どっかにまとめありますか。1のurlに飛んでも見られないんですが


331 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/09/15(日) 13:55:14 ID:bydmkmpo
>>330ググったら出てくると思うよ?


333 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/09/15(日) 17:23:02 ID:rvs3GiOo
次スレはどこよ?


334 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/16(月) 09:48:09 ID:Ca2sZJL2
次回
白剣士「明日が平和なこと」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1379292369/

>>333
今日から書き込み始めです。ぜひ(A´ω`)
>>330
多数まとめられている場所があると聞いているので、
調べるとすぐに出ると思います(冒剣士などで調べればすぐ出るかと)



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