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女商人「やっと私の出番ね」ルイーダ「あ、登録しただけよ」女商人「えっ?」
- 338 名前:NIPPERがお送りします [saga]
投稿日:2013/01/21(月) 16:12:57.94 ID:NIgkV68AO
メルキドの町
賢者「……………なにか町の雰囲気がおかしい。」キョロキョロ
賢者「(明らかにこの前に来た時と違う、この町全体を覆う重い気は。)」
よたよた
町の男「あ、あんた。町の外からきた人か?へへへへ」
賢者「はい。そうですが。あの、ここは城塞都市メルキドですよね?」
町の男「ん〜そんなことはどうでもいいんだ。あんたアレ持ってないか?」
賢者「アレ?とは。(この人、目の焦点があってない!)」
町の男「だーかーら!なんつったかな、ちょこらーと?とかいう甘い菓子だよ。」
賢者「!?」
賢者「(まさかと思ったけど...この町がターゲットだったのね)」
町の男「姉ちゃん、早く出せって言ってんだろうがぁ〜!」バッ
- 339 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 16:26:07.65 ID:NIgkV68AO
賢者「くっ!?」ブツブツ
賢者「(深き眠りの底に落ちろ)『ラリホー!』」フワァ
男が突然襲いかかってきた
賢者はラリホーを唱えた
男はその場で眠り込んだ
賢者「ふう〜びっくりした。」
賢者「(まさか襲いかかってくるなんて、かなりな禁断症状が出ているみたい。)」
賢者「(この町はただでさえ、他の町よりずっと住民が絶望しているのに、そんな心のスキに入り込んでこんなことを。)」
賢者「(あの男、いるかもしれない。探してみよう。)」ブツブツ
賢者「光よ我の姿を消したまえ『レムオル』」パァー
賢者はレムオルを唱えた
賢者の姿が見えなくなった
賢者「(これで余計なことに巻き込まれずにすむぞ、よし行こう。)」テクテク
- 340 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 16:57:03.47 ID:NIgkV68AO
メルキドの町 王の間
メルキド王「おぬしか、この町の者達の心に付け入り怪しげな食べ物をバラ蒔いていたのは。」
商人風の男「怪しげな者とは心外ですなぁ、王様。私はただ、町の皆さんに喜んでいただければと思い、タダで商品を配っているだけですよ?ふふふ。」
王「タダで配っている?しかし今、町の者はその食べ物を欲している。それでも貴様はタダでと言えるか?」
商人風の男「くっくっく。さぁてどうするんでしょうねぇ。私もすべてサービスしてしまっては商売にならないのでねぇ。」
王「いたずらに人々の心を操作してなにが楽しいのじゃ?ただでさえこの世界は今、ゾーマの恐怖によって支配されているのじゃぞ。」
商人風の男「すべては金のため、自分のため、他はどうなってもかまわない。くっくっく。」
- 341 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 17:13:39.23 ID:NIgkV68AO
王「ぐっ、なんて輩じゃ。して貴様の目的はなんなのだ?」
商人風の男「私はこの町を拠点にアレフガルド全土で商売がしたいのですよ。すでにこの町は私の意のままです。」
王「商売じゃと?貴様も人間だろう、ゾーマの恐ろしさがわからんのか?貴様も魔物に殺されかねんのだぞ。」
商人風の男「ふふふ、私はそんな者は怖くはありませんよ。私が殺されるなどということはありませんね、くっくっく。」
王「貴様は一体、まさか....?魔物と手を。」
商人風の男「くだらないおしゃべりはそこまでに願いましょうか。王様。」
商人風の男「私は今まで人を騙して騙して生きてきました。その度に、騙す者が強者、騙される者が弱者だと信じてきた。」
商人風の男「私はずっと強者のまま生きるのです。だから王様、あなたはそれを邪魔するのならここで消えてもらいます。」ジャキ
- 342 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 17:39:47.53 ID:NIgkV68AO
王「な、なにを。」
商人風の男「この町は私のものです。だからすみません、死んでください王様。」ギリギリ
バシュ!
バシュ!
バシュ!
男は構えたクロスボウをメルキド王に向けて発射した。
放たれた矢が王に向かって飛んでいく。
「氷よ!壁となれ!『ヒャダルコッ!』」
パキパキパキッ!
ピッキーン!!
ドスッ ドスッ ドスッ
王の目の前に突然分厚い氷の壁が出来上がった。放たれた矢は3本ともに氷の壁に刺さった。
商人風の男「な、なにぃ!?一体何が起きたぁ!?」キョロキョロ
賢者「お久しぶりね!商人さんっ!」バンッ!
- 343 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 17:46:17.11 ID:NIgkV68AO
今日は一応ここまでにします。夜書けたら書きたいけど。
長くなってますが、最後までお付き合いくださると幸いです。
- 344 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2013/01/21(月) 17:56:20.69 ID:ux9czCuuo
無論だとも!投下楽しみにしてる
- 345 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 18:37:26.87 ID:EQGdzcCs0
こういう感じの展開はアリでしょうか?
ジャンプっ子だったもので、つい(笑)
>>344
ありがとうございます。
- 346 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2013/01/21(月) 20:38:20.47 ID:Jd2tEYGAO
>>343
無論
待ってるよ
- 347 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 20:45:46.30 ID:EQGdzcCs0
商人風の男「久しぶり、だと?一体あなたは…」
男の問いかけを無視して賢者は王に駆け寄った。
タッタッタッ
賢者「王様!大丈夫でしたか?お怪我は?」
王「た、助かったわい…そなたはたしか。勇者どのの、お仲間の方。」
賢者「はい。その男を探していたところ、このメルキドの異様な雰囲気が気になって。」
商人風の男「一体あなたは誰だと聞いているのです!」
賢者「私は商人の町ホープバークの初代町長をしていた商人です。」
商人風の男「ホープバーク?というと、ああ、あの老人と若い女商人とが一緒に立ち上げた...
その赤い髪。覚えてますよ。あのお嬢さんでしたか。くっくっく。」
賢者「そう。あなたにまんまと騙されちゃったけどね。」
商人風の男「そのあなたがなぜ今こんなところに?町を追放でもされましたかねぇ。」
- 348 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 21:02:28.35 ID:EQGdzcCs0
賢者「たしかに、私はその後クーデターを起こされて投獄された。でも追放なんてされていない。」
商人風の男「ほう。それは幸いでしたね。ただそのクーデターもね私が仕組んだんですよ。」
賢者「な?なんですって!?(あれは仕組まれていたの?)」
商人風の男「私が金で雇った男達でねぇ。巧みにあの町に潜入させてたというわけですよ。くっくっく。」
賢者「……ふう。……まああの時のことは今はいいの。騙された私も悪かったしね。
ただあなたが今やっていることは許せない!」
商人風の男「許せない?ふ、まあそうでしょうな。ただこれが私の唯一の正義なのですよ!」
賢者「このアレフガルドに来て、ある町であなたの噂を聞いた。
賢者になっても商人だったあの時のことだけは頭から消すことはできなかった。」
商人風の男「ワケあって今はあの勇者さまご一行というわけですか。ご立派に賢者さまになられて。」
賢者「ふざけないで。ドムドーラの女の子に言葉巧みにあんな危ないチョコを食べさせるなんて。」
商人風の男「!?なに。あのチョコの秘密を知っているのか?」キッ
- 349 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 21:22:51.79 ID:EQGdzcCs0
賢者「詳しくはわからないけど、魔法で危険なものかどうかだけは判断がつく。賢者をナメないことね。」
賢者「あの中には毒か薬物が入っているんでしょ?しかもゆっくり効くようにごく微量に。」
商人風の男「チッ!まさかこいつに気が付く野郎がいたとはな。ああ、そうさ!最初はなんともないが
何個も食べれば知らずのうちに禁断症状が出てくる。そうなれば俺の思うツボさ。」
賢者「この町の皆の大半に禁断症状が出てる。この絶望の町メルキドをターゲットにしたのね?」
商人風の男「そこまでお見通しとはね。この町の人間は強い絶望感に苛まれてる。
そこに付け入り、甘い話をもちかけてやれば軽くコロっとさ、くっくっく。」
賢者「王様。この世界では犯罪者は捕まるとどうなるのですか?」ヒソヒソ
王「うむ。ラダトーム城内の牢獄に入れられるのが通例じゃが……」ヒソヒソ
商人風の男「なにをヒソヒソ話をしている?まさか俺を捕まえようなんて考えてるのかい?」
賢者「ええ。そのまさかよ。あなたを拘束します!」サッ
- 350 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 21:51:41.23 ID:EQGdzcCs0
商人風の男「拘束だと?ふざけるなぁ!!」バッ
賢者「(あれは?爆弾石?)」
商人風の男「貴様らまとめてぶっ飛ばしてやるわ、食らえ!!」ビュン
王「ひいぃぃぃ〜〜!!」
賢者「王様!伏せてっ!!(間に合うか!)」ブツブツ
賢者「聖なる光よ、我らを包め『フバーハ!』」パアァァー
男が投げた3つの爆弾石が賢者と王の目の前に転がり、直後爆発を起こした。
ドッゴーーーーン!!!
ズドーーーーーーン!!
パラパラ カラン.....
王「く、むうう。ワシはぶ、無事なのか?」キョロキョロ
賢者「……………」
王「け!賢者どの!?大丈夫か?」
- 351 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 22:13:27.06 ID:EQGdzcCs0
賢者「んん...くう。お、王様はご無事ですか?」ハァハァ
王「ワシは大丈夫じゃ、賢者どのが庇ってくださったのでな。それより賢者どのが....」
賢者「私もなんとか大丈夫です...フバーハのおかげで致命傷は避けましたから。」ブツブツ
賢者「我らの傷を癒せ『ベホマラー』」パァ
賢者はベホマラーを唱えた
王と賢者の傷が治ってゆく
王「お。おおお、傷が治ってゆく。」
賢者「けっこう危なかったなぁ。それよりもあいつはどこに?逃げたの?」キョロキョロ
メルキドの町 郊外
商人風の男「はぁはぁ。俺まで巻き込まれるところだった……」
商人風の男「だけどあいつら、爆発をモロに食らったな。ありゃあ死んだな、へへへ。」
商人風の男「(一度どこかに隠れてほとぼりが冷めるまでは大人しくしているか。)」
賢者「待ちなさい!あなたは逃げられない!」
- 352 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 22:30:34.02 ID:EQGdzcCs0
商人風の男「なっ!貴様!あの爆発をモロに食らって生きてるだと?」
賢者「不意打ちで危なかったけどね。死ぬかと思ったよ。」
商人風の男「普通の人間である俺じゃああんたにゃ敵わないようだな。」
賢者「もう無理だよ。観念しなさい!」キッ
商人風の男「人間ならなあぁ!」ピィーーーー!「来い!魔物たちよっ!!」
男は口笛を吹いた。
遠くより魔物が大量に押し寄せた。
賢者「なんですって!?あなたまさか、魔物と手を組んだっていうの?」
商人風の男「その通り!俺は魔物と契約したのだ。はっはっは!」
商人風の男「大魔王ゾーマの城で待っているぞ。そいつらを全部倒せたらの話だがなぁ!」
男はドラゴンの背に乗り、立ち去っていった。
賢者「ま、待てぇ!(数が多すぎる!いくらなんでもこの数は…)」
- 353 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 22:57:36.86 ID:EQGdzcCs0
魔王の影ABCDEがあらわれた
マクロベータABCDEがあらわれた
メイジキメラABCがあらわれた
ラゴンヌABCDがあらわれた
サタンパピーABCDがあらわれた
マドハンドABCDEFGHIJKがあらわれた
ヒドラABCがあらわれた
賢者「ただ、逃げることもできないみたいね。やってやる!」ブツブツ
賢者「炎の精霊よ!猛り狂え!『ベギラゴーン!!!』」
賢者「風の精霊よ!刃となりて切り裂け!『バギクローース!!!』」
賢者はベギラゴンとバギクロスを唱えた。
炎が風に乗り勢いが何倍にもなり魔物達を襲う。
ドゴオォォォォ〜〜〜〜!!!
ビュオォォォ〜〜〜〜!!!
魔王の影ABを焼き尽くした
マクロベータADEを焼き尽くした
メイジキメラABCを焼き尽くした
ラゴンヌADを焼き尽くした
サタンパピーCDを焼き尽くした
マドハンドABCDEを焼き尽くした
ヒドラCを焼き尽くした
賢者「はぁはぁ。戦士と武闘家に教わった合体呪文はスゴイわね。でも.....」
- 354 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 23:20:39.64 ID:EQGdzcCs0
賢者「も、う魔力が尽き、ちゃった、みたい…(ここまでかな私。)」バタッ
賢者はその場に倒れこんだ。
残った魔物達がじわりじわりと賢者に近づく
賢者が動かないのを確認すると魔物達は一気に賢者に襲い掛かった
その時、勇敢なる詠唱の叫び声が響いた
「天なる轟よー!裁きの雷となり降り注げーっ!!」
『ギ ガ デイィーーーーーン!!!』ピカァ!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴォ!!
ドッシャアァァァァーーー!!
バチバチバチ!!!
シュウゥゥゥ〜〜〜
魔物達全頭が豪雷により一瞬で焼け死んだ。
勇者「賢者!大丈夫?ダメだよ無理しちゃあ〜〜」ペシペシ
賢者「………ん。ううん。………」スゥ
勇者「(よかった。ただ魔力の使いすぎと体力の消耗が激しいだけだね。)」
勇者「とりあえず。ラダトームに戻らなきゃね。」ブツブツ
勇者「天よ繋がれ!『ルーラ!』」
勇者は賢者を背負い、ルーラを唱えた
- 355 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/21(月) 23:25:06.46 ID:EQGdzcCs0
今日はかなり書きましたー。また明日続きを投下します〜。
かなり派手な展開でした(笑)
- 357 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/22(火) 08:48:43.66 ID:gwBFKx6AO
賢者がメルキドの町に着くとほぼ同時刻
マイラの町 温泉
戦士「きぃもちイイ〜!生き返るわ〜。」チャプ
戦士「こんなのいつぶりかしら?まだ勇者達と旅に出る前か。」
戦士「早いなぁ、もう少しでこの旅も終わる...」
戦士「(生きて帰れればだけど、ねぇ。)」ブクブクブク
戦士はふと自分の両腕を見た。
戦いでついたと思われる深目の傷が無数にあった。
戦士「(あ、こんなところに傷が。)」
戦士「はぁ〜」
戦士「(戦士になってから体も強くなったけど、傷が増えたわね。仕方ないか。)」
- 358 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/22(火) 09:07:28.51 ID:gwBFKx6AO
戦士「(アリアハンに帰ったら、どうしようかな。それかレーベの師匠のところでまた働こうか。)」
女番頭「お客さま〜。お湯加減はいかがですか〜?」ヒョイ
戦士「きゃあ!びっくりした。女将さんか〜(覗きかと思った)」ドキドキ
女番頭「ああ、ごめんなさいね。ついいつもの癖で。」
戦士「湯加減、ちょうどよくて最高ですよ。こんな温泉は滅多にないかな。」
女番頭「そうですか、よかった〜。お客さまは今日はどちらから?」
戦士「あ....あの上の世界からなんです。」
女番頭「え?上の世界から?じゃあお客さまはもしや、勇者さま?」
- 359 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/22(火) 09:26:50.64 ID:gwBFKx6AO
戦士「え、ええまあ。私は勇者の仲間です。」
女番頭「ホントッ?きゃー!最近噂になってて凄いんですよ。」
戦士「私達がですか?(案外有名人なんだな私達。)」
女番頭「ええ、それはもう!このアレフガルドを救う『希望の勇者』って。」
戦士「希望の勇者...そんな噂が。」
戦士「(悪い気はしないけど、なんか恥ずかしいわよね。)」
女番頭「その勇者さまのお仲間さんがこの温泉に来てくれるなんて〜。」
女番頭「よ〜し、見てなさいよ。隣の温泉の年増女将め、このことを上手く利用して、
ここをもっと宣伝して.....」ブツブツ
戦士「(………商魂逞しいわね。賢者もたまにああなるし。)」
- 360 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/22(火) 09:36:43.26 ID:gwBFKx6AO
戦士は温泉をたっぷり満喫したあと、温泉宿の食事処で食事をこれまた満喫していた。
食事時というのもあり、食事処はけっこうな人で賑わっていた。
戦士が運ばれてきた食事を食べている時にふと近くの席から男達の話し声が聞こえてきた。
- 361 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/22(火) 09:50:44.79 ID:gwBFKx6AO
マイラの町 温泉宿食事処
男A「なあ、それよりも知ってるかよ?」
男B「あん?なんのこった?」
男A「町外れに住んでる男Cのさ様子がおかしいんだよ。」
男B「あいつの様子のおかしいは今に始まったこっちゃねーだろが。」
男A「いや、そういうことじゃなくてな、ラリってる感じで。」
男B「おい、それって。なにかヤバい薬でもやってんじゃ?」ヒソヒソ
男A「なんでも近所のガキにもらった食い物を食べはじめてかららしい。」
男B「ガキの食い物?ホントか。それか魔物かなんかが関わってたりするんじゃねぇのか。」
- 362 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/22(火) 10:05:20.70 ID:gwBFKx6AO
男A「ん。まああいつはゾーマがここを支配してから特にやる気
をなくしちまったというか、塞ぎ込んでたしなぁ。」
男B「だな。あ〜あ、早く噂の勇者さまってのがゾーマを倒してくれないもんかね。」
男A「ムリに決まってんだろ?なんでも勇者以下、全員20にもいかない女の子だっていうぜ。」
男B「ああん?じゃあさすがにムリだよな、そんな色気もねぇようなお子様達にゃあよ。」
男A「ちげえねえ、はっはっはっ〜!その辺で転んで『いったぁ〜い』なんて言ってるのがオチだな。」
プッツン
ガタンッ!
- 363 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/22(火) 10:25:55.94 ID:gwBFKx6AO
戦士「あんた達、さっきから人が黙って聞いてると思って。」キラッ
男A「うわっ!なんだよいきなり!ヒィッ!」
戦士は右手に持った剣を男Aの喉元に突き付けた。
男B「なんだ?この女!やんのか、オラァ?」
戦士「やめたほうがいいわよ、私を怒らせたあんた達が悪い。」ブツブツ
戦士は左手を男Bに向けて広げ、何やら魔法を唱えようとしている。
男B「な、何の真似だ?そんなんで俺が怖じけずくとでも...」
ボッ!!
戦士の左手にメラミの炎が浮かんだ。
戦士「あんたの顔面をこの炎でめちゃくちゃにしてあげてもいいのよ。」
男B「ひっ!や、やめろぉ。いや、やめてください!」ガタガタ
- 364 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/22(火) 10:37:00.62 ID:gwBFKx6AO
戦士「撤回しなさい。」
男達「はい?」フルフル
戦士「私はバカにされてもいっこうに構わない。でも私の仲間をバカにするのは許さないわ。」
男達「は、はい。本当にずびまぜんでじた……」ポロポロ
戦士「わかってもらえて嬉しいわ」ニカッ
男達「ひいぃぃぃ〜〜!」ダダダッ
男達は一目散に逃げ去った
………シーン………
戦士「あっ!」
戦士「(やっちゃった!)」アセ
戦士「ご、ごめんなさーい。あの、ごちそうさまでした〜!」ササッ
戦士も一目散に立ち去った。
- 365 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/22(火) 10:39:43.24 ID:gwBFKx6AO
静かにブチ切れるこの子を書くのは楽しいな(笑)2回目だし。男達もわけわからずにかわいそうだし。
- 366 名前:NIPPERがお送りします [saga] 投稿日:2013/01/22(火) 10:53:46.15 ID:gwBFKx6AO
マイラの町 町中の公園
戦士「はああ〜、またやっちゃった。」ボソボソ
戦士「(よかった。今回は私だけで。)」
戦士「(でもあの男達が最初に言ってた話、気になるわね。)」
戦士「(こっちの世界でもそんなヤバいものが出回ってるなんてね。)」
戦士「(そういえば師匠が言ってたわね、『薬物は魔物の手によって精製する方が容易じゃ』)って。」
戦士「ま、いいか。とりあえずゾーマを倒してからよね。」
戦士「もう少し、町を散策してみようかしら。」テクテク
戦士は再び、町中に歩いていった。
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