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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その30
877 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/24(日) 23:22:07.86 ID:h3//Fkj1o


大軍師「それでは二手に分かれて、東方副司令を追いましょう」

隊長「俺ら特遊と彼女らは、海峡と連携しつつここで待機だな」

朱雀嬢「かしこまりましたわ」

玄武娘「かしこまりましたですの!」

天才「残りの奴らは俺様と西へ向かう」

戦士「おうよ」

召喚士「絶対に捕まえよう、青年兵くん」

青年兵「……ええ」

男隊員「こっちに引き返してくる可能性は?」

大軍師「1割未満でしょうね。戻る道理がありませんので」

女隊員「そうッスか……」

天才「もし万が一、対峙する事があっても、森にだけは絶対に入るなよ」

隊長「分かってます」

大運氏「それでは参りましょう」


878 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/24(日) 23:22:36.29 ID:h3//Fkj1o
ザッ

青年兵「お2人も、くれぐれもお気をつけて」

朱雀嬢「は、はい! 青年兵様も……」

青年兵「ありがとうございます」

魔道士「玄武娘ちゃん、頑張ってね」

玄武娘「ありがとうですの」

天才「おーし、そんじゃ行くぞ」

盗賊「……絶対に……捕らえてやる」

戦士「そっちも油断すんなよ?」

男隊員「だーれに言ってやがる。ヒャハハ!」

天才「走んぞ! 遅れんなよ!」

魔道士「は、はいっ!」

戦士「召喚士、行くぞ」

召喚士「うん」

一同は二手に分かれ、内通者である東方副司令を迎え撃つ。


879 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/24(日) 23:23:04.97 ID:h3//Fkj1o
ザザザザッ…タタッ

格闘家「……」

コート男「ちっ、しつこい野郎だ」

格闘家「……」

ザザッ…チラッ

コート男「かと言って、ここで召喚獣を出すわけにはいかんからなぁ」

タタタッ…ザザァ

格闘家「……?」

コート男「仕方ない。多少……相手をするか」

格闘家(急に立ち止まって……まさか迎え撃つ気か?)

スタッ…ザッ

コート男「見逃してはくれないようだなぁ」

格闘家「諦めたか?」

コート男「諦める? ふっふ、笑わせるな」

格闘家「捕捉する」


880 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/24(日) 23:23:54.98 ID:h3//Fkj1o
タンッ!!…グオォッ

格闘家「はああぁぁ!!」

コート男「……くっく」

立ち止まり迎え撃つコートの男は、一切の武器を構えず飛び掛る相手を見据える。

格闘家(……何が……狙いだ!?)

コート男「……」

格闘家(……ちっ、構うものか!)

飛び上がった身体を反転させ、右足で回し蹴りを繰り出す格闘家。

必殺の一撃。並大抵の者ならばこの一振りで地へ沈む。だが……。

コート男「はあぁーっ!」

格闘家「!?」

コート男は格闘家同様、身体を反転させると右足を蹴り上げる。

ガキイイィィ

格闘家「な……にぃ!?」

地対空。両者の足が鍔迫り合いのようにぶつかり合う。


881 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/24(日) 23:24:58.37 ID:h3//Fkj1o
コート男「徒手空拳が自分だけだと思うなよぉ!」

バギャッ!!

格闘家「ぐぅ……っ!!」

ドザザザザッ…ズシャァ

コート男「お気に召したかね? 我が拳」

格闘家「……げほっ、ごほ」

コート男「また相見える事あらば、相手してやろう」

格闘家「逃がすか!」

ガバッ…ヒュバッ

コート男「しつこい奴だ。この場で殺すか」

格闘家「おおぉぉぉぉ!!」

普段は決して無理な戦いはしない。感情的ではあるが格闘家はそういう男だ。

しかしそれは以前からのものではない。軍人という立場において習得したものである。

コート男「ぬ……おぉ!!」

格闘家「はああぁぁーっ!!」


882 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/24(日) 23:25:25.68 ID:h3//Fkj1o
2人の拳が交互に繰り出され、拳と拳同士が激しくぶつかり合う。

ドガガガガガッ!!…ズガガッ!!

コ−ト男「……ほぉ、自負するだけの事はあるようだ」

格闘家「ああぁぁぁぁ!!」

コート男「1秒間にこれほど拳を繰り出すとは……なかなか恐れ入る」

格闘家「ああぁぁぁぁーっ!!」

コート男「だが、こんな事もあろうかと鍛え続けたこの身体!」

ズガガガガガガッ

コート男「脚力ならばいざ知らず、腕力で勝てると思うなよぉ!」

格闘家「おああぁぁぁぁ!!」

物心ついた頃には天涯孤独であった。預けられた教会からはすぐに飛び出した。

格闘家「ああぁぁぁぁ――」

どんなに飢えていても、盗みだけは絶対に働かなかった。

自己防衛と稼ぎの為に、どうしても強くなる必要があった。

そして、その強さはやがて防衛に留まらず、頂点を目指す道を進む事となる。


883 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/24(日) 23:26:10.72 ID:h3//Fkj1o
……――

格闘家「地下格闘場……?」

ストリートファイトで金と食料を手に入れ、腕を磨いていた時、それを耳にした。

格闘家「ここが……そうか」

ワーワーワーッ!!

最初の相手は図体のデカイ、プロレスラーだったか……。

プロレスラー「流派はどかだぁ? ガハハ、俺のパイルドライバーで瞬殺してやるぜ!」

掴みにきたところを鳩尾に一撃。そして背後から回し蹴りを一撃。

格闘家「……流派などない。強い奴を求めて彷徨っただけだ」

返答したものの、巨体は気を失い、リングに顔をうずめていた。

天才「ほぉ、お前……修行もしねーでここまで鍛えたのか」

その男は突然現れて、自信に満ち溢れてた口調で言った。

天才「俺様と一戦交えてみねーか? お前が勝てば人類最強だ」

格闘家「……あなたが勝てば?」

天才「俺様の言う事を1つ聞いて貰おうか。ハーッハッハッハ!」


884 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/24(日) 23:26:43.40 ID:h3//Fkj1o
――……

ザザッ…タッタッタッタッタ

盗賊「……そんな事が」

天才「アイツより強い奴なんてのは腐る程いる」

召喚士「……」

天才「だがな、素手で戦ってアイツに勝てる奴は、今やいねーだろうな」

戦士「なるほどな……」

大軍師「魔法の使えない森の中は好都合と言うわけですね」

天才「だが、今のアイツは牙を抜かれた獣だからな」

魔道士「どういう……意味です?」

大軍師「彼は国軍に入隊し、強くなりました」

天才「だがそれは、衛る為の強さ。敵を倒す為の強さじゃねぇ」

青年兵「……」

天才「その壁を破れるかどうか、それはアイツ自身の問題だ」

召喚士「格闘家……さん」


885 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/24(日) 23:27:49.18 ID:h3//Fkj1o


ガガガガガガッ…ズガガガガッ!!

格闘家「ああああぁぁぁぁ!!」

コート男「……?」

格闘家「ああぁぁぁぁーっ!!」

コート男「何だ……? 奴の拳が……速度が上がって――」

格闘家「ああぁぁぁぁ――!!」

コート男「そんなバカな……っ! これ程の男が存在するというのか……!!」

バゴオオォォォォン!!

コート男「ぐおああぁぁーっ!!」

ドシャッ…ズザザザザアァ

コート男「この俺を……凌駕するとは……」

格闘家「俺は……負けない」

コート男「……ちぃ」

格闘家「魔力は無かろうと、皆を守る為に……俺は負けん!」


887 名前:NIPPERがお送りします(大阪府) [sage] 投稿日:2011/07/25(月) 00:20:27.19 ID:4j+aAEIzo
今度はウルベか
本当にGガン好きだな


889 名前:NIPPERがお送りします(九州・沖縄) [sage] 投稿日:2011/07/25(月) 02:44:10.96 ID:sJvWHFCAO

ウルベ吹いたwwww


891 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/07/25(月) 07:39:13.04 ID:h3RyKDPDO
いちおつ
格闘家ってそんなに強かったのね


895 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:10:09.60 ID:XlQgDdYco
……――

リングアナ「勝者、マスク・ド・ジーニアス!!」

ワアアァァァァ!!

天才「……おい」

格闘家「……っ」

天才「ほれ、掴まれ」

格闘家「参り……ました」

力をつけて、真っ向勝負で人生初めての敗北。

天才「テメー、魔力枯渇してんのか?」

格闘家「よく言われますが違う。もとより持ち合わせていない」

天才「……ほぉ、ソイツはレアキャラだなおい」

その傲慢な態度からは想像もつかぬほど、冷静で繊細な戦いぶり。

格闘家「約束は約束。俺は……何をすればいい?」

天才「そうだな、お前……俺様の弟子になれ! ハーッハッハ!」

その言葉に対しての返事はイエス。即答だった。むしろ願ってもいない事。


896 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:11:03.77 ID:XlQgDdYco
――……

格闘家「立て。次でケリをつける」

コート男「立て? 小僧、なめるなよ」

格闘家「……ふぅーっ」

ザッ

コート男「……なかなか隙の無い、良い構えだ」

ススッ

格闘家「……っ」

コート男「だが、左脇腹を庇っているな。ククッ、手負いか」

格闘家(……気付かれたか……くそっ)

先の戦いにおいてサルワとの交戦で負傷した肋骨。

当然、完治などするはずもなく、今なおテーピングで固定している状態であった。

コート男「そうと分かれば……狙いは1つ」

格闘家(……来るかっ)

既に痛みはないものの、コート男の初動に対し、無意識に庇う動きが入る。


897 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:12:14.54 ID:XlQgDdYco
ザザッ…ブワッ

格闘家(庇うな! 考えるな! 意識するな!)

コート男「ふははははっ!!」

その瞬間、コート男は格闘家の左側へ踏み込んだ足を素早く引き戻す。

格闘家「!?}

コート男「……誰が相手するかよ、バーカ」

ザンッ…ヒュバッ!!

格闘家「しま……っ! 逃がすか!」

ザザザザッ…タタタッ

コート男「ははは! 諦めろ、もはや森の出口は目前よ!」

格闘家「……っ」

直情的だからこそ、得る事の出来る強さもある。

格闘家「く……っそぉ!!」

だが逆に、得る事の出来ぬ対極の強さもある。

結果、格闘家は北の森にてコート男を捕捉する事は出来なかった。


898 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:13:49.80 ID:XlQgDdYco
ズザザザザッ…スタッ

コート男「……」

森を出ると即座に身を反転させ、コート男は森の中の格闘家に備える。

コート男「ふむ。森から出ては来ぬか」

スクッ

コート男「てっきり深追いするものかと思ったが、よく調教されているじゃあないか」

森の外ならば魔法の使えぬ格闘家など、召喚獣で瞬時に始末出来る。

しかし格闘家は出ては来なかった。コート男として然したる問題はなかったが、

あの直後に冷静である彼の思考には、ただただ驚きと感心を覚えた。

コート男「む……っ?」

森から西へ進むコート男は、見覚えのある一団を発見する。

コート男「ちっ、思ったより早いな。ここで魔王城へ向かうは愚策か」

ザッ…ジャリッ

コート男「……ふっ、ならば奴らの首を手土産に帰参するとしようか」

密かに召喚獣を忍ばせながら、コート男は方向転換し、南西へと走った。


899 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:16:45.77 ID:XlQgDdYco
タッタッタッタッタ

盗賊「……森が終わっている」

天才「よーし、この辺りで迎え撃つぞ」

戦士「あとは、敵さんがこっちに来てくれるかだな」

青年兵「来ますよ……必ず」

大軍師「同感ですね。素性を知られて人間社会に戻る道理がありませんから」

魔道士「な、なるほど……っ」

天才「魔族化してると思うか?」

大軍師「それはないでしょうね。結界石の要所をいとも容易く抜けておりますから」

召喚士「……」

大軍師「それに、あくまでこれは憶測の域を過ぎませんが……」

盗賊「……?」

大軍師「魔族化の後は召喚魔法を使えないのでは、と」

戦士「何……っ!?」

天才「……まぁ、そうなんだよなぁ」


900 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:19:17.79 ID:XlQgDdYco
召喚士「言われてみれば、見た事ありませんね」

青年兵「た、確かに……」

魔道士「つまり、どういう事でしょう……?」

大軍師「分かりません、召喚術には謎が多いですからねぇ」

天才「そういうのを解明するのはお前らの仕事だ」

召喚士「が、頑張ります……」

青年兵「人間のエゴなのかもしれませんね」

召喚士「……え?」

青年兵「どういったものなのか完全に分かっていないにも関わらず……」

召喚士「……」

ピクッ

盗賊「!?」

天才「構えろ! どこだ、どこから来る……?」

戦士「奴か!?」

魔道士「……っ」


901 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:20:11.46 ID:XlQgDdYco
ゴゴゴゴゴゴ

戦士「俺にも感じ取れる距離まで来てる。近いぞ!」

大軍師「上ですっ! 全員回避ーっ!」

ズドオオォォォォン!!

ベヒーモス「ゴアアァァァァーッ!!」

召喚士「行けっ! コカトリス!!」

青年兵「出でよっ、ワイバーン!」

シュイイィィィィン…ゴゴオオォォォォ!!

盗賊「いたぞっ!」

コート男「ちぃ、しつこい奴らだ!」

戦士「召喚獣は任せたぞ! 盗賊、俺らは奴を――」

天才「バカヤロー! 召喚獣が1匹だと思うんじゃねぇ!」

戦士「……っと、そうだった」

天才「大軍師、朱雀とスイッチしろ!」

大軍師「了解です。朱雀先生、本体を頼みます」


902 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:21:04.06 ID:XlQgDdYco
召喚士「はいっ! コカトリス……奴を追うんだ!」

コカトリス「おう」

バシュウウゥゥ!!

天才「青年兵!」

青年兵「分かってます。ベヒーモスをやれば、奴の足止めになる!」

ワイバーン「ハアアァァーッ!」

コート男「倒して魔力を削ごうってか、はっ! やれるものならやってみるがいい!」

ベヒーモス「グゴアアァァァァ!!」

対峙する2匹の召喚獣は互いに威圧し合うような咆哮をあげる。

キュイイィィィィ…

大軍師「回避ーっ!!」

ベヒーモス「アアァァァァ!!」

ドドオオォォォォン!!…ズガアアァァァァ!!

魔道士「きゃあぁーっ!」

青年兵「ワイバーン!!」


903 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:21:44.21 ID:XlQgDdYco
ベヒーモスの閃光を回避し旋回するワイバーンは、

一気に間合いをベヒーモスへとその距離を近づける。

コート男「はーはっはっはっはっは!!」

ズシャアアァァ!!

ゴーレム「グゴオオォォォォ!!」

ワイバーン「何っ!?」

青年兵「リンドヴルム!!」

バシュッ!!…ズガガアアァァァァ!!

ベヒーモスの前に突如現れた、壁のように立ちはだかる召喚獣ゴーレム。

ワイバーンをその両手で大きく挟み込もうとする矢先、

背後から援護に召喚されたリンドヴルムがゴーレムの頭上めがけ雷を落とす。

コート男「小僧、やるじゃないか」

ベヒーモス「ゴガアアァァァァー!!」

キュイイィィィィ…ズバシュウウゥゥゥゥ!!

青年兵「しまっ――」


904 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:23:15.01 ID:XlQgDdYco
リンドヴルム「グギャアアァァァ!!」

魔道士「青年兵さんっ!!」

青年兵「まだだっ、まだ1体やられただけだ!」

コート男(あいつ……リンドヴルムは最低限の魔力か)

チラッ

コート男(ゴーレムが本気ではないと咄嗟に判断して……やはり油断は出来んな)

青年兵「ワイバーン! いっけえぇ!!」

コート男「させんよっ!」

シュイィ…

戦士「おらぁ!!」

コート男「――っ!?」

盗賊「喰らえっ!」

ヒュオッ!!

コート男「くそっ、召喚途中で邪魔を……」

戦士「まだまだぁ!!」


905 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:25:07.00 ID:XlQgDdYco
ズザザザザッ

コート男「……」

草原を駆けるコート男めがけ仕掛ける戦士と盗賊。

戦士は戟を両手で握ると、一気にコート男めがけ突きを放つ。

ブオォッ!!…ギュルッ

戦士「かわした……っ!?」

コート男「心外だねぇ。そんな弱そうに見えるかな?」

盗賊「……」

コート男「貴様もどこか痛めているな? ましてや、槍術に不安があるか……」

戦士「っ!!」

コート男「下半身が隙だらけだぞ!」

バシッ!!…バキャアアァァ!!

盗賊「戦士っ!!」

コート男による足払いから続く回し蹴りの連続攻撃。

戦士はバランスを崩しながら腹部を蹴り飛ばされ、後方へと倒れる。


906 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:26:08.90 ID:XlQgDdYco
戦士「こ……いつ……」

コート男「次は君かね? お嬢さん」

盗賊を挑発するように手招きするコート男。

コート男「……ほぉ、冷静だな」

盗賊「……」

コート男「っと、君の相手をしている場合ではなくなったな」

盗賊「……?」

コカトリス「逃がさんっ!」

バシュウウゥゥゥゥ

コート男「コカトリス! 来たかっ!」

召喚士「逃がしてなるものかぁーっ!」

コート男「ふははははっ!! そうら!!」

バシュシュシュウウゥゥン

フェンリル「グガアアァァ!!」

ガルム「グルルルル……ッ」


907 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/07/25(月) 18:31:26.20 ID:XlQgDdYco
盗賊「……召喚獣か」

召喚士「退がって下さい。ここは俺が……!」

シュイイィィィィン

ザントマン「……ヒヒッ」

コート男「ほぉ、ザントマンか。徹底して本体狙いだな」

召喚士「!?」

コート男「おいおい、分からんとでも思ってるのか? 白虎召喚士だぞ?」

戦士「召喚士、援護してくれ。俺が行く!」

召喚士「いやっ、もうじき天才さんが――」

ババッ!!

天才「じゃんじゃじゃーん! ハーッハッハ! 死ね!」

コート男「来たか。流石に貴様の相手は骨が折れる」

天才「んにゃろう! 逃げる気かっ!」

コート男「これ以上は相手にしてられんよ。せいぜいそいつ等を相手に楽しむ事だな」

フェンリルとガルムの群れを盾に、コート男は北へと足早に草原を駆け抜けた。


911 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2011/07/25(月) 20:27:49.96 ID:EygLf5PAO
>>1乙
コートさんの台詞がいちいちガンダム風味で素敵



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