■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その14
- 182 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]
:2010/05/06(木) 18:09:39.90 ID:NApsUPAo
〜北方司令部、北東の平野〜
トロル「!?」
親衛隊「うおぉーっ!!」
ヒュッ…サシュウゥッ!!
親衛隊「…ちっ、一流の国家鍛冶が打ったというのに…」
親衛隊は絶命したトロルから引き抜いた、槍の先端を見つめ呟く。
ドドッドドッドドッ…
皇太子「ふんっ!!」
ザシュッ!!……ブンッ!!
皇太子「はぁ…はぁ、次ぃ!!」
エリート「殿下!上空をっ!!」
皇太子「何っ!?うおぉ…っ!」
上空を舞う巨大なドラゴンの火球を、皇太子は間一髪かわす。
皇太子「トロルはともかく…上はどうにもならんな」
エリート「ええ…支援射撃も所詮は牽制程度のものですし…」
- 183 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/06(木) 18:10:07.17 ID:NApsUPAo
皇太子「何か決定打があれば良いのだが…」
皇太子率いる騎馬隊は、懸命にトロル隊を迎撃する。
数では押されているものの、機動力と個々の強さでなんとか優勢を保っていた。
ドドドッドドッ…
親衛隊「……りゃあ!!」
トロル「ぐおぉ…!?」
ギィンッ!!…ドシュッ!!
皇太子「次から次へとキリがないな……はあぁ!」
エリート「オーガ隊の動きは!?」
本国兵「ありません!いえっ…それどころか…」
エリート「……?」
本国兵「後退したまま…姿すら見えず…っ」
エリート「何…!?」
親衛隊「どういう事だ!?劣勢とみて退いたか…?」
皇太子「それなばら良いが…。まさか……」
- 184 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/06(木) 18:10:34.78 ID:NApsUPAo
その時、後方の兵達から悲鳴が挙がり始める。
国軍兵「敵襲!敵襲ーっ!!」
将校「森から伏兵だと!?バカなっ!!」
後方支援に務めていた兵達は虚を突かれ、
側面の森より現れたトロル隊の伏兵により陣を崩され始めた。
エリート「くそぉ!いつの間に!!」
皇太子「已むを得ん!一度後退し援護を……」
親衛隊「殿下ーっ!!」
馬首を返した後退しの側面に、低空飛行で迫るドラゴンが口を大きく開ける。
ゴラゴン「ゴアオオオォォ!!」
後退し「しまっ……」
エリート「殿下あぁーっ!!」
ビュオオォォッ!!………ドズウウゥゥンッ!!
ドラゴン「…ガ…オォ……アア……ァ…」
西側の高台より撃ち放たれた巨大な矢が、ドラゴンの口内を貫いた。
- 185 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/06(木) 18:12:51.36 ID:NApsUPAo
エリート「あ……っ…!!」
親衛隊「氷を付加した…巨大な矢…?」
皇太子「……!?」
一同は驚き隠せぬまま振り向き、高台を見上げる。
ジャリッ…
国軍兵「命中!ドラゴンを撃破!!」
魔道兵「精度も上々…ですな」
高台の兵達は射撃を担った男を見上げ、笑みを浮かべる。
左翼長「……どこがだよ。一撃で仕留めも出来てねぇ」
国軍兵「充分ではないですか」
左翼長「ま、焦点定まらねぇ身で命中しただけでも万々歳…か」
国軍兵「流石ですねっ!」
左翼長「おら!ボサっとしてないで援護しろっ!」
国軍兵「は、はは!」
国軍兵は慌てて手綱を引き、高台を駆け下りる。
- 186 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/06(木) 18:14:36.87 ID:NApsUPAo
魔道兵「それにしても…凄い威力ですね…!」
左翼長「コイツは『バリスタ』っつってな、巨大な矢の発射台ってとこか」
魔道兵「初めて見ました」
左翼長「昔は結構使われてたんだがなぁ…」
魔道兵「そうなんですか?」
左翼長「召喚隊やら魔法付加がメインになってからは、影を潜めちまった」
魔道兵「な…なるほど」
左翼長「そこらのモンかき集めたとはいえ…組み立てにも時間掛かるしなぁ」
魔道兵「確かに…到着まで掛かってしまいましたもんね…」
左翼長「しかしコイツに付加してぶつけるってのは、我ながらナイスアイディアだな!」
魔道兵「これ…魔法付加をうまく使えば、凄い兵器ですよ!」
左翼長「早速進言してみっか…。はっはっはっは!」
左翼長は高らかに笑い、再び顔を引き締める。
左翼長「あと二匹。今度は一撃で仕留めんぞ!!」
左翼長の鼓舞に、兵達が大声を上げて応えた。
- 187 : [sage] :2010/05/06(木) 18:24:16.07 ID:u44/rAso
色々ともちけつww
- 189 : [sage saga] :2010/05/06(木) 18:32:56.05 ID:NApsUPAo
ゴラゴンwwなんだそりゃ…orz
一時撤退致します…ご支援ありがとうございます!では!ノシ
>>172
RPGツクール2000の標準チップセットで作ったのですが、
せっかくならばドラクエのチップセットとかでやれば良かったですねw
- 194 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/08(土) 01:56:52.74 ID:osZepmYo
ドドドッ…ドドッ…
親衛隊「あれは…弓騎兵隊!?」
エリート「いや、それよりも…この巨大な矢は…!?」
皇太子「……」
親衛隊「殿下!まだ息が…っ!」
皇太子「!?」
ドラゴン「グ…ウゥ……ッ」
皇太子「………くっ」
ドズッ!!
皇太子は地に倒れ微かに息をするドラゴンの頭部へ、槍を突き刺す。
しばらくの後、ドラゴンから目の光が失われ、息絶えた…。
皇太子「…左翼長。よくぞ間に合ってくれた…!」
ドドッドドッドドッ…
国軍兵「殿下っ!よくぞご無事で…!!」
皇太子「助かったぞ!背後よりトロル隊が迫っている。迎撃を頼む…!」
- 196 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/08(土) 03:06:35.59 ID:osZepmYo
エリート「それで…この矢は……」
国軍兵「バリスタ…というそうです」
親衛隊「バリスタ!?これが……!」
エリート「噂には聞いた事があるが…この威力は…」
国軍兵「司令殿がバリスタと魔法付加を掛け合わせこのように…」
親衛隊「いや…これは何とも見事…」
ドドッ…
国軍兵「では、トロル隊迎撃へ向かいます!!」
親衛隊「我らも続きます!!」
エリート「頼む…!」
皇太子「エリート、私達は後方の支援へ向かうぞ」
エリート「はは!」
弓騎兵と親衛隊が走り去る姿を見送り、二人は後方へ引き返す。
皇太子「………」
エリート「……殿下?」
- 197 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/08(土) 04:08:52.78 ID:osZepmYo
ガシィ!!…キリキリキリッ…
左翼長「……よーし、もうちょい右…そこだ!ストップ!」
国軍兵「…魔道士っ」
魔道兵「おう!」
数人の魔道兵は設置された兵器の後ろへ立ち、瞑想を始める。
左翼長「ドラゴンは急旋回しやがるからな。気を付けろよ?」
国軍兵「はっ!」
左翼長「奴らが攻撃を仕掛ける瞬間が…狙い時だ」
国軍兵「了解っ!!」
一同は夜空を見上げ、飛び回る二匹のうち、一匹のドラゴンに狙いを定める。
左翼長「数撃ちゃ当たるモンじゃねぇんだ…!一発で決めるぞ!」
国軍兵「………はい…っ!」
左翼長「さあ、口を…開けて……」
左翼長はドラゴンが宙で止まり、口を大きく開けたその瞬間を狙い撃つ。
左翼長「今だっ!!撃てぇーっ!!」
- 201 : [sage] :2010/05/08(土) 23:49:41.89 ID:7BOzPmI0
そういや砂漠や沼地、火山とか遺跡とか言ってる割に雪国とか無いな
要するに召喚士と魔道士たんのイチャコラが見たいです
- 202 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 00:53:07.65 ID:ESmMyz2o
ギ…ギギッ……バシュウゥゥッ!!
左翼長の合図とともに、一人の兵が結びつけられた縄をナイフで切る。
それと同時に瞑想を解いた魔道兵が一斉に氷の魔法を放ち始めた。
バキィッ!!…ヒュオオオォォ………ドズウゥゥッ!!
左翼長「ちぃ!!」
バリスタより放たれた巨大な矢は、ドラゴンの顔の真横を通過し、
巨体の首筋へと勢い良く突き刺さる。
ドラゴン「ギィアアアアァァッ!!」
左翼長「くっそぉ…!若干ずれたか…!」
国軍兵「司令っ!今の一撃でバリスタの車輪がっ!!」
国軍兵は破損した車輪の軸を指差し、叫ぶ。
左翼長「……。構うな!車輪を外し土台としてここへ置け!」
国軍兵「はっ!!」
左翼長「寄せ集めの道具じゃこんなモンかよ…。くそっ…」
魔道兵「司令…っ」
- 203 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 00:53:43.01 ID:ESmMyz2o
左翼長「あと一本…もってくれよ!!」
ドラゴン「グルオオオォォ……ォ」
ドラゴンは首筋へ刺さる矢に悶え苦しみ、身体を揺さぶらせる。
皇太子「まだ終わりではないぞ…!」
エリート「!?……ドラゴンを狙い撃てぇ!!」
将校「…っ!!……皆、ドラゴンへ射かけよ!!」
後方の兵が一斉に弓を構え、手負いのドラゴンへ矢を向ける。
シュシュシュンッ!!…シュシュンッ!!……ドドドドッ!!
皇太子「親衛隊と弓騎兵がトロルを抑えている!今のうちにドラゴンを叩け!」
エリート「左翼長殿はっ…。まだいけるのか……!?」
皇太子「エリート」
エリート「……はっ」
皇太子「槍を……」
エリート「…?」
エリートは国軍兵より一本の槍を受け取り、皇太子へと手渡す。
- 204 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 00:55:10.47 ID:ESmMyz2o
ザッ…
エリート「で、殿下…!?」
皇太子「……」
バッ!!……スタッ
皇太子は大量の矢を射かけられ、悶えるドラゴンを見上げる。
そして手に構えた槍をその巨大な化物めがけゆっくりと構えた。
皇太子「………はあぁ!!」
ググッ……ブンッ!!
エリート「!!}
国軍兵「おぉっ!!」
ビュオオオォォッ!!………グサアァッ!!
ドラゴン「ギイィィアアァァッ!!」
エリート「お……お見事…っ!」
皇太子「手負いのドラゴンだ…。他愛ない」
皇太子は投擲によりトドメを刺され落下を始めるドラゴンを見つめ、静かに呟いた。
- 205 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 00:55:39.62 ID:ESmMyz2o
ドドッドドッドドッ…
親衛隊「一匹たりとも通すな!!」
国軍兵「おうよっ!!」
国軍兵達は一斉に弓を引き、進軍するトロル隊を足止めする。
親衛隊「我らは左右より挟撃するぞ!続けーっ!!」
国軍兵「どんどん射よ!ドラゴンは左翼長様がなんとかしてくれる!」
トロル「ぐぅ……!こ、こいつら…っ!!」
国軍兵「俺達は分断すればいい!なんとか先にドラゴンを…っ!」
トロル「このぉ…っ!!」
ドスッ!!
国軍兵「ぐあぁっ!!」
親衛隊「ちぃ!!…被害が増えているな。何とか急がねば…」
国軍兵「くそぉ!中央抜かせるな!持ち堪え……ごふっ!」
親衛隊「何事か!?」
国軍兵「トロル隊、中央を強行突破の模様っ!!」
- 206 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 01:00:35.45 ID:ESmMyz2o
親衛隊「何ぃ…!?させてなるものか!!」
グイッ…パカラッパカラッ…
親衛隊「支援を頼むっ!」
国軍兵「トロル隊の指揮官のようです!」
親衛隊「おうっ!!」
数名の騎兵がひと固まりに、そのまま中央へと駆け抜けて行く。
国軍兵「親衛隊を後方より援護しろ!撃て撃てぇ!!」
ドドッドドッドドッ…
親衛長「はあぁ!!」
トロル「!?」
シュンッ!!……ギキイィンッ!!
ひと際大きなトロルが、親衛隊の隊長が振るう槍を長剣で受け止める。
親衛長「貴様が親玉だな…?」
大トロル「ほう…。いい度胸だ!」
チュインッ!!…キィンッ!!…ガキィンッ!!
- 207 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 01:01:01.36 ID:ESmMyz2o
国軍兵「ご…互角っ!?」
トロル「ボスッ!!」
親衛長「おおぉ!!」
大トロル「ぐぬぅ…!!」
ガキイィンッ…ギギッ…グググッ…
大トロル「ワシの兄貴は…この前の戦いで人間に…殺された…」
親衛長「それは…お気の毒…っ」
大トロル「兄貴の…カタキ!!」
親衛長「それはお門違いってやつだが……」
グググッ…
親衛長「俺も家族を魔物に殺されてるんでなっ!」
キィンッ!!……ザクゥ!!
大トロル「ぐう……ぅ…!!」
親衛長「…悪いが…みすみすやられるわけには…いか…ん…」
打ち合いの末、両者の得物が互いの胸部を貫いた。
- 208 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 01:19:03.80 ID:ESmMyz2o
魔道兵「トロル隊の動きが止まりました!」
左翼長「なんとか持ち堪えてくれよぉ!」
ガチャッ……キリキリッ…
国軍兵「しかしどうするんです!?車輪がなくては照準を…」
左翼長「合わせらんねーなら…向こうに合わせて貰うしかないな…」
国軍兵「……?」
左翼長「…おい、閃光弾を」
国軍兵「は、はいっ!」
国軍兵は慌てて閃光弾を左翼長へと手渡す。
左翼長「さーて…うまくいってくれよ…!」
左翼長は背負った弓を手に持ち、閃光弾を矢へくくり付ける。
左翼長「……よし」
カチカチッ…バシュッ…
閃光弾の導火線へライターを近づけ、点火する。
左翼長「……ドラゴンさんよ、俺は…ここだぜっ!!」
- 209 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 01:23:14.92 ID:ESmMyz2o
グッ…キリキリキリッ………バシュッ!!
左翼長の放った矢は大きな弧を描き、暗闇の中をグングンと突き進む。
やがてそれは大きな発光を起こし、辺り一面へ光を与えた。
カアアァァッ……
ドラゴン「グウゥ…!?」
魔道兵「ド、ドラゴンがこちらに…っ!?」
国軍兵「どうするんです!?」
左翼長「バリスタ用意!!的が来るぞっ!」
ドラゴンは閃光弾を放った主めがけ、上空を猛スピードで迫る。
左翼長「魔道兵!渾身の一撃頼むぞ!」
魔道兵「はっ、はい!!」
バリスタを構える一同に対し、ドラゴンは急激に迫り、攻撃の素振りへと移る。
左翼長「口を開けるぞっ!発射用意!!」
国軍兵「発射用意ーっ!!」
ドラゴン「グアオオオォォ!!」
- 210 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 01:27:39.76 ID:ESmMyz2o
ドラゴンは大きく口を開け、それは赤い光を灯し始める。
左翼長「………撃てぇ!!」
バスッ!!…ドシュウゥゥッ!!………
魔道士「放てぇー!!」
ドドオオォォンッ!!…ギキイイィィンッ!!
ドラゴン「!!」
放たれた巨大な矢に氷の付加が加わり、巨大な氷柱となったそれは、
ドラゴンの大きく開かれた口内へと見事直撃する。
ズガアアァァッ!!
ドラゴン「……ギィ…アア…アアァァ!!」
国軍兵「やった!!」
左翼長「……どうだ…!?」
魔道兵「…頼む!そのまま倒れてくれっ!」
ドラゴン「……グ…グル…ゥ…」
羽ばたき旋回をみせたドラゴンであったが、やがて眼の光を失い、そのまま地面へと降下を始めた。
- 211 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 01:32:07.75 ID:ESmMyz2o
ヒュゥゥウウウウ……ドズウウゥゥンッ!!
国軍兵「いよっしゃあ!!やったぁ!!」
魔道兵「やりましたねっ!!」
左翼長「ふーっ…うまくいったな!皆の者、ご苦労!」
ピシッ……バカァッ!!
国軍兵「バ、バリスタが…!!」
左翼長「道中で拾ったモンで作った即興品だ。仕方ねぇさ」
左翼長はポケットからタバコを取り出し火を付けると続けて言葉を発する。
左翼長「さあ、殿下と合流だ!急げっ!」
国軍兵「トロル隊も…退いているようですね!」
魔道兵「うまく防いでくれたみたいですね!」
左翼長「………」
左翼長はジッと右方で展開されるトロル隊との交戦を見つめる。
国軍兵「……し、司令?」
左翼長「ああ、すまん…。行こうか」
- 213 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 01:41:01.71 ID:ESmMyz2o
…
国軍兵「ト…トロル隊、後退していきますっ!」
親衛隊「隊長ーっ!!」
バッ!!…タッタッタ
親衛長「……ごっ、ごふっ……!」
国軍兵「くそ…っ!こ…この傷では…もうっ…」
親衛長「か…構わん…。それよりも…殿下は…?」
親衛隊「ドラゴンは見事殲滅…!トロルも退いております!」
親衛長「そう…か。良かった……」
親衛隊「隊長ーっ!!」
親衛長「孤児の我らを拾って下さり…本国の親衛…隊として…がは…っ!」
国軍兵「っ!!」
親衛長「殿下の為に…この命………本…望…」
親衛隊「隊長……?隊長っ!!」
親衛長は微笑み、ゆっくりと目を閉じた…。
- 214 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 02:09:09.91 ID:ESmMyz2o
…
左翼長「殿下、お怪我は…!?」
皇太子「ご苦労、こちらは問題ない。よくやってくれた」
左翼長「お役に立てたようで何より…」
エリート「しかし…素晴らしい威力でしたな。確かバリスタ…」
左翼長「ええ、過去の物、ですがね…」
ドドッドドッドドッ…
親衛隊「殿下!!」
皇太子「ご苦労。トロル隊は?」
国軍兵「敵の大将を討ち取り、敗走致しました!」
エリート「ようし…!これでこの戦局は我らが優勢…!」
親衛隊「し、しかしながら……っ」
親衛隊は馬の背に積んだ親衛長の亡骸を地面へとそっと降ろす。
エリート「な……なんとっ…」
皇太子「………」
- 215 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 02:13:13.36 ID:ESmMyz2o
ザッザッザ…
皇太子「……ご苦労であった」
皇太子は跪き、親衛長の頬をそっと撫でる。
親衛隊「で…殿下…ぁ!!」
皇太子「長きに渡り我が盾となり…働いてくれた。礼を言うぞ…」
左翼長「……」
皇太子「亡骸はなんとしても本国へ連れて帰る。良いな?」
親衛隊「ははぁ!!」
エリート「殿下…」
皇太子「…それで、オーガ隊の動きは?」
国軍兵「それが…既に戦場から姿がないようでして…」
エリート「姿がない…?不利と見て退いたのか…!?」
左翼長「いや…しかし………ま、まさかっ!?」
将校「……」
皇太子「…敵も…馬鹿ではないようだな…!」
- 216 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/09(日) 02:19:29.57 ID:ESmMyz2o
国軍兵「まさか…奴ら司令部へ!?」
エリート「考えられるのは…それしかないな」
左翼長「急ぎ司令部へ戻りましょう!」
皇太子「うむ。お前らは馬と…亡骸の回収を済ませ後から追え」
国軍兵「かしこまりました!」
皇太子「左翼長殿は歩兵を率い西側より司令部へ」
左翼長「はは!」
皇太子「えりーと将校は私と南側より強行する!」
エリート「畏まりました」
将校「騎兵は急ぎ手筈を整えよ!」
皇太子「急げっ!時間はないぞ!!」
エリート「間に合ってくれ…!頼む!!」
左翼長「魔道兵は後方を、歩兵は前を固めよ!」
魔道兵「了解です!行くぞ!」
国軍は二手に分かれ平野を進発し、北方司令部めがけ急行した。
- 217 : [sage] :2010/05/09(日) 02:23:48.57 ID:uvMXhIAO
あたしえりーさん。 今あなたの後ろにいるの
- 219 : [sage saga] :2010/05/09(日) 02:26:57.23 ID:ESmMyz2o
>>217
ゴメンナサイ……
次へ 戻る 戻る 携 上へ