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触手「・・・・・・拾われて飼い慣らされた」
- 303 :VIPがお送りします []
:2009/07/25(土) 13:58:20.42 ID:dJY5GUUn0
女の容姿は影羅と違いとても軽い装備だった。
右腕を丸々巨大な一本の剣にし左腕は細身だが巨大な盾で覆われていた。
それ以外は全て元の制服だ。先程の影羅の格好の方がまだ強そうとも言える。
オマケに両腕の武器は無数の鎖で繋がっているのだ。
何も知らない者が見たらさぞ動き辛い印象を与えるだろう。
だが、その一つ一つの鎖は意思を持ったかのようにそれぞれランダムに動いている。
吸血鬼「キヒヒ!!!!」
羽が一つ落とされたせいで先程よりも量の少なくなった、
赤い針が女達目掛けて襲い掛かってくる。
女の後ろには、天使と影羅が居た。しかも天使は治療に集中している。
先程の治療魔法で確かに外傷は回復したが、
まだリラックスできていないのだ。精神的に安定させようとしている。
触手「女さん!!後ろにみんなが!!!!」
女「こんなの空中の塵と同じよ」
女がそのまま右手の剣を思い切り振りかぶると、
巨大な真空波のようなものが起きる。
赤い針は全てその真空波に吹き飛ばされてしまった。
女「やっぱり手負いだと弱くなるものね」
吸血鬼「キヒヒ、それはどうですかな」
吸血鬼は右手を空に翳すと、何も無い所から火が集まってくる。
- 306 :1 [] :2009/07/25(土) 14:13:21.31 ID:dJY5GUUn0
みなさんありがとうございます。続きを書かせていただきますぜ。
吸血鬼「キヒヒ、私があれ以外の攻撃を持っていないとでも?」
女「あら、焦らすなんて最低だわ」
吸血鬼はそのまま右手を女に向けて振り落とす。
すると空に集まっていた火が一斉に女目掛けて襲いかかる。
女「これは吹き飛ばせないわね、盾を使うわ」
女「触手、盾に魔力を集中しなさい」
触手「わ、分かった」
女は左腕の巨大な盾で身を守る体勢に入る。
そして、そのまま火の弾が次々と着弾していく。
女「プロテクトシェード!!!」
吸血鬼「ほぉ、魔力の厚い壁を作って防御するとは・・・・・・」
女「次だ、右腕にありったけの魔力を送れ!!」
触手「お、おう!!!!」
- 307 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 14:18:23.66 ID:onpsTVKfO
パー速でやれ
- 308 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 14:19:30.09 ID:dJY5GUUn0
女の右腕に光が集まっていく。その光は女の右腕で渦巻き、
まるで一つの光の刃になったようにも見えた。
ゴゴゴ...という騒音と共に地面がキリキリと悲鳴を上げる。
女「私、長期戦って好きじゃないのよ」
女「だからこれで終わりよ」
吸血鬼は余りの振動にたじろいていた。
いや、性格には表情は笑っているがたじろいているのだ。
女「いけ!!!触手!!!」
触手「了解!!!」
うねうねと女の周りを動き回っていた鎖が一斉に動き出す。
目にも止まらぬ速さで吸血鬼を雁字搦めにしていた。
吸血鬼「キ、キヒ!?」
女「・・・・・・行くぞ!!!」
女「エェクスゥ!カリバァァァァァ!!!!!」
女はその時を待っていたかのように、
雁字搦めになった瞬間、大きく右足を前に踏み込み、
光が集まった右腕をそのまま思い切り斜めに振り下ろした。
激しい閃光を起こす光の刃が吸血鬼を飲み込んでいく。
吸血鬼「!?!?」
- 310 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 14:31:18.67 ID:dJY5GUUn0
女「兄貴もいいんだけど個人的にセイバーもいいのよね」
女「いやぁ、あの風呂シーンはいらないだろうけど良かったわ」
女「あれだけでご飯三杯行けるわよ」
触手「・・・・・・」
触手はこのとき改めて思い返させられた。
「あぁ、この人は人類の一歩先をいってるんだ」
オマケに死ぬか生きるかの境すらを楽しむ姿は、
余計に触手の恐怖心を煽っていた。
触手(俺はとんでもない人と出会ってしまったんだろう)
女「・・・・・・あら、まだ生きてやがるわ」
吸血鬼「キヒヒ、や、やりますねぇ」
女「おかしいわね、確か必殺の一撃のつもりだったんだけど」
吸血鬼「わ、私は、そう簡単には死ねませんからねぇ」
吸血鬼の目が鮮血の色に染まっていくのが、
触手には見えていた。だが、触手は恐れたりはしない。
過去に、現在に、なんどもその色を見せ付けられたから。
だが、吸血鬼の目の色が変わったという事は何かあるはずだ。
触手「女さん・・・・・・」
- 311 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 14:39:00.52 ID:dJY5GUUn0
女「知ってるわ、気を引き締めるわよ」
触手「りょ、了解!!!」
吸血鬼が何かを起こそうとしていのは当たっていたようだ。
だが、その予想は最悪の形で的中してしまう。
吸血鬼「キヒヒヒ!!!!!!!!」
天使「う、うわぁぁぁぁ!?!?」
女「!?」
影羅「・・・・・・!!」
触手「天使ちゃん!?!?」
吸血鬼「キヒヒ、私は家に帰らせて貰いますかね」
天使「くそッ!?離せッ!!」
吸血鬼「少し大人しくして頂きましょうか」
吸血鬼はそのまま反抗している天使の口を右手で塞ぐ。
それと同時に天使が眠ってしまった。
触手「アイツ!!何する気だ!!!!」
女「人質か、果てはただ単にヤりたかっただけなのか」
- 312 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/25(土) 14:45:40.44 ID:A+1lMUxj0
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
| VIPじゃなきゃヤダヤダーってか?ww .|
|_____________| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
w wwwww || |専用の板でやれ。 |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | |________|
このスレ何番煎じ?|二=- -=二 | | wwwwwwwwww. | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~~|
⌒ヽ__________| . __-=ミ;彡⌒`丶、~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|パートスレ立 て ん な |
^ω^)| シネ |  ̄ ̄ ̄ ̄ |:::`丶今すぐ消えろ |__________|
_つO  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|.VIPを乗っ取るな.|::::::::::ヽ______| ||
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w .| とにかく邪魔 ┏┘, `"" ,l______.|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|,_ ,ィ''。_。ヽ、_,.
- 313 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 14:47:15.43 ID:dJY5GUUn0
触手「とにかく助けにいかないと!!!!」
女「私も直ぐに行きたいんだけど、そうも行かないらしいわね」
影羅「・・・・・・なぜ、ですか、早く天使さんを――」
神様「ふぉっふぉっ、その通りなんじゃ」
触手「ジジイ、一体何処から・・・・・・」
女「それで?天使ちゃんを優先出来ない程の自体って何よ」
神様「それに付いては神社に行かねばならぬ」
神様「チンタラホイ!!!」
――神社――
女「相変わらず便利ね」
触手「早くしてくれ!!天使ちゃんが!!!」
影羅「お、落ち着きましょうよ男先輩!」
女「そうよ、というか、同化を一旦解除するわよ」
触手「それで、なんだってんだよ」
- 314 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 14:55:26.19 ID:dJY5GUUn0
神様「んまぁ、実はな――」
女「三行で説明しろ」
神様「地獄の最下層に居たサタン坊が」
神様「今の混乱に乗って地上界を制圧しようと」
神様「調子に乗って地獄の門をぶっ壊しやがった」
女「・・・・・・」
触手「・・・・・・さ、サタン?」
影羅「地獄の君主です、その姿はおぞましいと言われていて」
影羅「現代に残る聖書などに頻繁に記されています」
触手「そ、そういう知識は凄いんだな」
影羅「神学とか、魔法学とか、結構好きです」
- 316 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/25(土) 15:04:53.24 ID:MarJDlj+O
サタンなにやってんだよwwww
しえん
- 317 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 15:12:22.77 ID:dJY5GUUn0
神様「いやぁのう、昔は結構良い子じゃったのじゃがのう」
神様「調子に乗ってたから地獄で反省させる事にしたのじゃ」
神様「まったく子供じゃのう」
女「それで、私達にどうしろと」
影羅「ま、まさかサタンと戦えと!?無理ですよ無理無理!!!」
影羅「だってサタンは、七つの頭と十本の角があって、その頭には七つの冠をかぶってるんですよ!?」
影羅「そんな世界最悪の化け物とどう戦えって言うんですか!!!」
触手「・・・・・・す、凄いな、七つの角、とか・・・・・・ははは」
神様「なんじゃ、サタンはそんなおっかない格好はしておらんよ」
神様「まぁなんじゃ、ちょっちぃ現代の人間には受けない格好はしているがのう」
女「おい、話がそれてるわ、どうしろと」
神様「おうすまん、ワシが言いたいのはサタン坊の軍勢を足止めして欲しいのじゃ」
女「断ると言ったら?」
神様「地上会オワタ\(^o^)/」
女「・・・・・・」
- 318 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 15:13:10.63 ID:dJY5GUUn0
誤字。ちょっとコキュートス行ってくる。
- 319 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 15:20:10.23 ID:dJY5GUUn0
神様「一応天界に連絡入れてあるんじゃけどなぁ」
神様「本隊到着まで時間が掛かるそうなんじゃ」
神様「この世界で、こういった世界の真理をしってるのはお主らだけ」
神様「頼れるのもお主らだけなのじゃ」
触手「だけど、天使ちゃんが!!!」
神様「そこでじゃ、神様の力でドーンと助太刀してやるぞい」
神様「本当ならワシがちょっちい本気だせばどうとでもなる事態なんじゃが」
神様「ワシが下手に動くと世界の理がぶっ壊れかねないからのう」
女「でも私達はただの人間よ、そんな地獄の亡者ども相手にどう戦えと」
神様「だからワシの力でチートレベルまで強化してやろうと言う事じゃ」
神様「そして、触手、いや、男よ、復活の準備は整っておる」
神様「自身の“本当”の姿で天使ちゃんを救出すればよい」
神様「何、今チラッと見てみたがまだ何もされておらんわい」
触手「そ、そうか・・・・・・良かった」
女「オラすっげぇワクワクすっぞ!!」
- 320 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 15:21:31.80 ID:qv75r8JqO
孕み支援
- 321 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 15:34:33.65 ID:dJY5GUUn0
神様「それでは時間がもうあまりない」
神様「黄泉の警備隊が応戦しているが、現代へと続く門が破られるのも時間の問題じゃ」
神様「女、影羅、主達にはたった二人で恐怖の軍勢と戦う事になろう」
神様「それでも平気か?」
女「何、化け物を刈れるなら燃える展開よ」
影羅「わ、私も役に立てるのなら」
神様「それでは頼むぞい」
神様が右手を空高くあげ、二回程円を描くと、
女と影羅は光の中に包まれていった。
それと同時に、金属が擦れ合う音がする。
神様「神様お手製の武装だから鉄壁防御じゃ」
神様「オマケに全方位ATフィールド装備!これはチートじゃろう」
触手「マジでATフィールドなのかよ!?」
神様「いや、名前だけじゃ、実際は限界性があるただの吸収防御魔法じゃよ」
触手「・・・・・・それでも十分強いじゃねぇか」
神様「さて、完全武装が完了するまでにお主にも儀式を始めないとのう」
- 323 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/25(土) 15:44:32.27 ID:DnLLmN6yO
いいんちょ…
- 324 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 15:44:43.11 ID:dJY5GUUn0
神様「鏡よ鏡よ鏡さん」
神様「世界で一番美しいのはだぁ〜れ?」
神様「さ、この鏡に唱えてみよう!!!」
触手「・・・・・・マ、マジでやるのか・・・・・・」
神様「五月蝿いのう、さっさとせんか、天使ちゃんが吸血鬼にレイプされてもいいのか?」
触手「・・・わかったよ!!やるよ!!!」
触手は突然現れた2mはあるであろう鏡の前に立ち、
神様から伝えられた呪文?を唱えた。
「鏡よ鏡よ鏡さん、世界で一番美しいのはだれ?」
その声と共に鏡が行き成り強烈な光を放ちだした。
触手は余りに強烈なため、一つしかない目を閉じる。
神様「それでは、自分の全てが決まる領域へレッツゴーじゃ」
神様「・・・・・・負ければ、あ奴を消滅させねばならぬ」
女「触手はそんなに弱くないぞ」
影羅「こ、これって・・・・・・」
神様「おうおう、正に世界を救う女騎士のご登場じゃな」
- 325 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 15:48:13.28 ID:dJY5GUUn0
委員長「ま、ま、待ってくださいぃ〜!!!」
委員長「あ、あの、皆さんいないのでここに着てみたんですけど」
委員長「空にでっかい穴が出来てます!!!」
委員長「・・・・・・あれ?なんで皆さんそんな格好を・・・・・・」
女「ちょうど良い所に来たな、神様、委員長にも頼むよ」
神様「おう!任されて!!!」
委員長「へ?へぇ?ええええ?」
影羅「・・・・・・巻き込まれた」
――一方精神と時の狭間的な何か――
触手「・・・・・・あれ?どうして俺元の姿に戻ってる・・・・・・ぞ?」
堕天使「・・・・・・うーん、なんだ此処」
堕天使「そうだ!早く天使ちゃんを助けないとならねえじゃねぇか!!」
堕天使「くそ!!!なんだよ此処!!端が無いのか!?!?」
堕天使「おまけに真っ暗じゃねぇか・・・・・・くそ」
堕天使「・・・・・・どうする、どうすれば此処から・・・・・・」
- 326 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 16:05:55.70 ID:dJY5GUUn0
神様「ふぉっふぉっ」
女「これは・・・・・・なんという」
影羅「・・・・・・ふりふり?」
そこには色取り取りの装飾と可愛い魔法のステッキを持った――
委員長がそこに居た。
委員長「ふえぇぇ!?なんでかぁこれぇ!?」
女「まんまコスプレだな」
神様「ワシのご加護は彼の者が望む姿を具現化できるのじゃ」
神様「例えば女、お主はどうやら騎士を望んだようじゃな」
銀とサファイアなどの装飾で美しい流線を描く、
まるで魔法騎士のような鎧を女は来ていた。
いかにもラスボス臭がする。
女「まぁ、主人公は最終的に強くなるものなのよ」
女「影羅は、触手と同化した時と余り変わってないわね」
影羅「・・・・・・かっこいいですから」
女「それにしても、影羅は随分背中に銃を担いでるなぁ」
- 328 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 16:12:10.81 ID:dJY5GUUn0
影羅は確かに触手と同化した際の、
黒に近いローブに白銀の二丁拳銃の装備だったが、
今回は羽がまぶしいくらいに純白色だったのだ。
オマケに巨大な砲身を持つ狙撃銃のような物や、
突撃銃らしい物も見られる。コンパクトマシンガンも見える。
影羅「や、やっぱり多勢に無勢なら、武器はなるべく多めにと・・・・・・」
影羅「そう思ってたらこうなって・・・・・・ました」
委員長「いやぁ〜、恥ずかしいよ〜(泣)」
女「文句言うな、委員長が望んだ格好だろう」
委員長「確かに魔法少女になれたらな〜とは思ってたけどなんでぇ〜」
影羅「委員長・・・・・・今からその格好で戦うんですよ」
委員長「えええええ!?」
――一方、触手――
堕天使「・・・・・・い、いつまで歩けば良いんだ」
先程から走ったりなどして色々歩き回ってみた触手だったが、
一向に出口が見えない。オマケに此処がどこかも分からなくなっていた。
堕天使「・・・・・・くそ、あのジジイ・・・・・・」
触手が途方にくれていると、足音が聞こえた。
- 330 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 16:20:15.36 ID:dJY5GUUn0
堕天使「誰かいるのか!?」
「・・・・・・やぁ」
堕天使「!?」
そこには・・・見かけない人影が――
いや、知っている。自分はこの人物を知っていた。
何故ならそこに立っていたのは自分自身なのだから。
堕天使「な!?なんだお前!?!?」
「なんだって?俺はお前だよ」
堕天使「・・・・・・はぁこの際どうでも良い、出口を知らないか?」
「・・・・・・時々、俺自身の適応力に驚かされるよ」
堕天使「お前が俺なら、どうしたいかも分かるはずだろ?」
「あぁ、俺は一刻も早く天使ちゃんを助けに行かないといけない」
「そして、女さん達を援護しなきゃいけない」
堕天使「そうだ、だから知っているなら教えろ」
「それは出来ないな」
堕天使「なんでだ!!教えないなら力ずくでも聞き出すぞ!!!」
「・・・・・・いいだろう、掛かって来いよ」
- 331 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 16:26:35.58 ID:dJY5GUUn0
触手は自身の力を振り絞って、もう一人の自分に、
右拳で殴りつけようとする。何故かは知らないが、
ここでは魔法などは使えないようだった。
だから素手だ。たとえ自身でも今は天使ちゃんが心配だ。
幼い時から姉のような存在だった彼女を今は救わねばならない。
明確で怒りに満ちたパンチのはず・・・・・・だった。
堕天使「なッ!?」
「・・・・・・駄目だな」
確かに全てを乗せた渾身の一撃はもう一人の自分を捕らえていた。
だが、それは寸前で止められた。しかも片手で。
「・・・・・・なんで天使を救おうとする?」
堕天使「そりゃぁ、俺の大事な人であり、たった一人の幼馴染だからだろ!!」
堕天使「小さい時、周りから虐めを喰らってたのに助けてくれたのはあの人だ!!!」
「そうだな、お前は・・・・・・俺は、天界に居た頃は、幼い時からその尋常ではない力を持っていた」
「そして、お前はそれが制御できていなかった、それが原因で」
「化け物」
「お前なんて天使じゃない、悪魔だ」
「近寄るな」
「はは、傑作だぜ、ただ力が強いだけでこれだもんなぁ」
堕天使「そうだな、だがそれはもう過去の事だ!!!!!」
- 332 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 16:32:18.07 ID:dJY5GUUn0
「過去の事?笑わせるなよ」
「お前はその力であの子を、影羅を傷つけたろ?暴走してなぁ」
堕天使「ッ!!!!」
「結局俺自身は何も変わってねぇんだよ、自分の力を制御する事も出来ない」
「どうせ、みんなに優しくしてるのは見捨てられるのが怖いからなんだろ?」
堕天使「・・・・・・」
「小さいとき見たいにまた誰かが助けてくれるはずもねぇよなぁ」
「だって小さいときよりも強力だからなぁ、流石の天使ちゃんも近寄れねぇよなぁ」
「だから見捨てられたくないんだろ?そうやって良い印象を与えて一人になりたくないんだろ?」
堕天使「そうだな、確かにそうだよ、でもそれはみんな同じなんじゃないか?」
堕天使「一人が嫌だから誰かと話して居たいんじゃないのか?誰かが居るから頑張れるんじゃないのか?」
「お前自身が言っている事はあながち間違ってないだろうな」
「だがそれは弱さじゃないのか?一人じゃ何も出来ないから甘えてるだけじゃないのか?」
堕天使「だからどうした、別にそんな事普段考えた事もねえよ」
「逃げてるだけじゃねえのか?」
堕天使「そうだとしても俺の今一番優先すべき事は俺自身とこんな哲学染みた事をしているんじゃないくて」
堕天使「天使ちゃんあの変態吸血鬼から助ける事が最優先事項だ!!!」
- 333 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 16:33:25.24 ID:dJY5GUUn0
誤字なんて、ないですよ。えぇ
- 334 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/25(土) 16:35:06.20 ID:Nkwv05yf0
まぁ、誤字脱字なんて前スレから散々あったし
勝手に脳内訂正して読んでるから今さら気にすんな
- 335 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 16:38:35.04 ID:dJY5GUUn0
「・・・・・・その気持ちは何処から来る?」
堕天使「そりゃぁ、あの人が俺の事をどう思ってるかを知っているからだろ」
「嘘を付け、どうせまた変な期待をしてるんだろ?」
「助けたら、良い感じになって、そのまま――とかな」
「俺はムッツリスケベだからなぁ・・・・・・なぁ?」
堕天使「うぐ・・・・・・そ、それはどんな生物であろうと男子はみな――」
「でもそれを公言しないのがムッツリなんだよ変態が」
堕天使「・・・・・・俺自身に言われるとはな」
「随分と落ちついてるな、諦めたか?」
堕天使「は?どうやって此処から出ようか考えてるんだよ」
堕天使「っていうか、お前、俺の考えてる事が分からないのか」
「ッ!?な、何言ってるんだ、分かるに決まってるだろ」
堕天使「それじゃぁ聞くが、今日の晩飯のメニューを聞かせろ」
堕天使「今日は俺が飯当番だからな、それくらい俺自身なら分かるはずだ」
「・・・・・・カレー」
堕天使「ばーか、ビーフカレーだボケ」
- 336 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/25(土) 16:41:48.75 ID:DTuzbN4H0
それは間違ってるというのか?
- 337 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 16:43:16.25 ID:MarJDlj+O
牛を使うとはブルジョアめ
- 338 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/25(土) 16:43:37.72 ID:kIq9qjde0
カレー喰いてぇぇぇぇ
- 339 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 16:43:45.23 ID:dJY5GUUn0
「な、何!?」
堕天使「おっと、ビーフカレーも嘘だぜ」
「!?」
堕天使「やっぱりな、お前、俺が現在進行形で考えてる事は分からないのか」
堕天使「いや、正確には明るい話題は分からないのか?」
「な、何を言いたいんだよ、俺自身さんよぉ」
堕天使「つまり、仮説だが、お前は俺の闇の部分で、それをペルソナ的な感じになってる」
堕天使「面倒だからゲームに例えてみた、そうじゃないのか?ん?」
堕天使「さっきから俺に吹っ掛ける話題もそうだ、エロに興味があるだの、本当は寂しいだの」
堕天使「ネガティブな事や世間体的にアウトな話題じゃねぇか」
「だったらどうしたっていうんだ、俺がお前の闇ならどうする?」
堕天使「闇だとしても俺が天使ちゃんを助けたい事だけは理解してるらしいからな」
堕天使「頼むからとっとと俺と同化してくれ、そう言いたい」
「・・・・・・いやだと言ったら?」
堕天使「そうだな、無理やりにでも体くっ付けて同化してやるさ」
- 340 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/25(土) 16:45:52.61 ID:DTuzbN4H0
微妙にブリーチに似てる気がする
いや、悪い意味じゃなくて
- 341 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/25(土) 16:49:30.77 ID:DnLLmN6yO
分身プレイとはまたマニアックな
- 342 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 16:50:57.18 ID:dJY5GUUn0
「・・・・・・」
堕天使「・・・・・・なぁ頼むよ」
「はぁ、いいだろう、おkおk」
堕天使「・・・・・・サンキュー」
「逆にお前の熱意が気持ち悪い、とっとと同化するぞ」
堕天使「・・・・・・あぁ頼む」
「たく、まさかこんな青臭い感情がマジものだったとはな」
堕天使「・・・・・・」
「目を瞑れ、そして気を強く持て、いくぞ」
堕天使「あぁ、頼む」
―――
神様「ふむ、時間のようじゃな」
女「来たか?」
影羅「・・・・・・空が真っ黒け」
委員長「な、な、なんですかぁあれぇ・・・・・・」ガクガク
- 344 :VIPがお送りします [] :2009/07/25(土) 16:56:32.87 ID:MarJDlj+O
闇と光が合わさり最強に見える
- 345 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/25(土) 17:06:55.55 ID:RN0Bt/o6O
黒が7に空が3
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