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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その21
396 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:50:21.95 ID:0P3Ra76o
〜次の日〜

魔道士「おっはよーございます!」

戦士「…おう、今日も元気だな」

魔道士「はい!えへへっ!!」

召喚士「あっ、副司令さん…おはようございます」

東方副司令「これはこれは、お早うございます」

盗賊「……おはようございます」

東方副司令「食堂で朝食をご用意しております。宜しければ皆様も…」

戦士「いいんすか!?」

東方副司令「勿論。質素なものだが宜しければ是非……」

盗賊「……いただきます」

東方副司令「それならば、食堂はこちらだ。付いておいで」

魔道士「は〜い!良かったですねぇ!」

召喚士「ええっ!」

魔道士は東方副司令の車椅子を押し始め、一同はそれに付き従い食堂を目指す。


397 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:51:18.24 ID:0P3Ra76o
〜食堂〜

ザワザワザワッ…ワイワイ

戦士「……おぉー」

盗賊「…食べ放題…?」

東方副司令「朝食はビュッフェ形式です。自由に食して構わないからね」

魔道士「おぉ〜美味しそうです〜!」

テクテクテク…

占い師「おはよ〜」

魔道士「おはようございますっ」

東方司令「……うぅ〜頭痛い」

戦士「そんじゃ取りにいくか」

盗賊「……うん」

魔道士「私達も行きましょ、召喚士さんっ」

召喚士「そうですね……あれ、青年兵くん?」

長テーブルの間を縫うように進み、座する人々に声をかける青年兵。


398 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 20:52:07.40 ID:0P3Ra76o
青年兵「あの……」

魔道兵「いや、いきなりそう言われてもなぁ…」

青年兵「……とにかく、この資料だけでも受け取って下さい。すみません」

テクテクテク

青年兵「あの……」

東方兵「……はぁ。まぁ後で見てみるわ」

青年兵「ありがとうございます」

召喚士「何…してるんだろう?」

ザッザッザッザッザ

東方参謀「……一人一人、直接声をかけておるようだのう」

戦士「直接って……まさか、昨日のあの話をか!?」

東方参謀「議決権のある者だけでなく、一兵卒にまで話をしているようだな……」

東方副司令「いやはや、気の遠くなる話だなぁ」

召喚士「青年兵くん……」

必死に声を懸け続ける青年兵。召喚士はそれを見て下唇をぐっと噛み締めた。


400 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/07(日) 22:12:21.09 ID:E63y1HUo
占い師「昔っからアンタら二人の解放させられる私の身になってよね…っ」

占い師ちゃんにはいったいどんな隠された能力がwwwwww


401 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 23:03:56.20 ID:0P3Ra76o
青年兵「……はぁ」

コトッ

溜息に似た息を一つ吐きながら、青年兵が席に座ると、一人の男が近くに歩み寄る。

東方伍長「やっぱりお前か、青年兵っ!」

青年兵「……!?先輩っ!!」

東方伍長「久し振りだなぁ!」

青年兵「いつ以来ですかね!?」

東方伍長「んで、何やってんのお前?」

青年兵「あ…っ、先輩も良かったらこれ……」

東方伍長「……?」

カサッ

東方伍長「お前……これ…っ」

青年兵「先輩もお力を貸しては頂けませんか……?」

東方伍長「……あっははははっ!!」

青年兵「!?」


402 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/07(日) 23:11:01.28 ID:lUYqodA0
1乙ー!
理性を開放させてんじゃね


403 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/07(日) 23:20:42.53 ID:lLURgmso
青年兵までしっかりしてきて・・・それに比べて主人公は・・・


404 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 23:34:44.81 ID:0P3Ra76o
東方伍長「協力ってお前なぁ……殿下っつったら右翼だぞ?」

青年兵「……ええ」

東方伍長「それに、そんな話は俺らみてーな下っ端にゃ関係ねぇだろ」

青年兵「……」

東方伍長「お前が右翼に擦り寄ってんのかは知らねーが、ここじゃ控えとけって」

青年兵「……し、しかし」

東方伍長「あんまり暴れてっとそれこそ……」

魔道兵「あ、いたいた!アイツですアイツ!」

東方伍長「……ほら見ろっ、お…俺は知らねぇぞっ!!」

ザッザッザ

東方魔道長「……貴様か、食堂内で戯言を申しているとか言う輩は」

青年兵「……」

東洋魔道長「聞けば左大臣様を侮辱し、殿下推進派への移り変わりを強要しているとか……」

青年兵「強要んくぁどしておりません!それに…侮辱も誤りです」

東方魔道長「……ここ東方司令部で左大臣様を否定する事が既に侮辱なのだよ」


405 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/07(日) 23:35:45.57 ID:bkKQ202o
青年兵落ち着けwwwwwwww


406 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 23:36:42.10 ID:X8b3BF6o
青年兵おちつけww


407 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 23:40:13.32 ID:0P3Ra76o
青年兵「……」

東方魔道長「部外者が好き勝手するのを見逃してはおけんのでな。やめて貰おうか」

青年兵「……出過ぎた真似を致しました」

東方魔道長「ふん、分かれば宜しい」

青年兵「しかし……お言葉ですが、本国の頂点は左大臣様ではございません」

東方魔道長「……あ?」

青年兵「陛下を差し置いて、左大臣様を優先するのが東方司令部なのですか?」

東方魔道長「貴様……言わせておけば……」

カラカラカラッ

東方副司令「まぁまぁ、朝から何を揉めておるかね?」

東方魔道長「副司令様……」

東方参謀「ここは双方、身を引くという事で鞘を納めようではないか」

青年兵「……ご迷惑をお掛け致しました」

東方魔道長「むむむ……」

口惜しそうな表情で、東方魔道長は食堂を後にする。


408 名前:GEPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 23:42:38.14 ID:0P3Ra76o
>>393
×占い師「昔っからアンタら二人の解放させられる私の身になってよね…っ」
○占い師「昔っからアンタら二人の介抱させられる私の身になってよね…っ」


>>404
×青年兵「強要んくぁどしておりません!それに…侮辱も誤りです」
○青年兵「強要などしておりません!それに…侮辱も誤りです」

自分でワロタww
どういう打ち間違いしてんだ……はぁ…すみませぬ…


409 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2010/11/07(日) 23:45:07.72 ID:oWpNiV2o
テンションが低いな、ちゃんと休んでくれよ


410 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 23:47:15.50 ID:0P3Ra76o
戦士「なーにがむむむ…だ。ムカつくヤローだな」

召喚士「…戦士、それは言い過ぎだって」

青年兵「……」

東方参謀「……身を以って分かったであろう?ここは異質なのだ」

青年兵「……」

東方参謀「そもそもが、月の宴含め左大臣様の提言された国政に基づいて動いておる」

東方副司令「東方司令部とは、左大臣様ありきの場所なのですよ」

ザッザッザッザ

東方司令「……朝から何を騒いでいる。頭に響くからやめろ」

東方副司令「これは司令、失礼致しました」

占い師「いいのよ。自業自得の二日酔いなんだから」

東方司令「……五月蠅い」

召喚士「青年兵くん、食事は?」

青年兵「……いえ、まだです」

召喚士「そっか。なら良かったらさ、一緒に食べようよ!」


411 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/07(日) 23:52:12.13 ID:0P3Ra76o
カチャッ

魔道士「……何の騒ぎだったんですか?」

召喚士「え、ああ…いやっ……その……」

青年兵「……」

戦士「…まぁいいからよ、食べようぜ」

盗賊「……モグモグ」

召喚士「なかなか…難しいもんだね」

青年兵「ええ……」

戦士「昨日も話した通りよ、焦ってもロクな事はない。焦らずいこうぜ!」

青年兵「そうなんですけど…ついつい我を忘れて走ってしまうんですよね…」

召喚士「良い事だと思うよ。でも…行き過ぎる前に一度立ち止まって考えてみるのも必要かもね」

青年兵「…そうですよね、ありがとうございます」

召喚士「うん…っ!」

魔道士「…よく分かりませんが…良かったですね!」

盗賊「……モグモグ」


412 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/11/08(月) 00:03:41.86 ID:4kJWJAo0
1乙
召喚士って、すぐ秘密にしたがるよね
そんなに仲間が信頼出来ないのか……
だから戦士に主人公を奪われたんだな


414 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2010/11/08(月) 02:19:47.08 ID:Apobf0Qo
召喚士≠主人公
召喚士=ヒロイン


420 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/08(月) 18:09:48.16 ID:i2dp6ego


盗賊「……なるほどな」

魔道士「じゃあ、ここの方々を説得しないと、過半数に満たない……」

青年兵「そうなのです……」

戦士「まぁ、いきなり言われてもなかなか難しいわな」

召喚士「そうだね。もっと決定打があればいいんだけど……」

魔道士「殿下直々、演説とかしてはどうでしょうかね?」

戦士「演説…?あーそれはいいかもなぁ」

召喚士「確かに…。インパクトもあるし、何より直に声が聞けるっていうのは」

盗賊「……大きいな」

戦士「でもよ、ここでいきなりってのは難しいだろうな…」

青年兵「ええ。左翼も良い顔はしないでしょうし……」

魔道士「そっかぁ…残念…」

青年兵「でも、後々は試みたいですね。ありがとうございます」

魔道士「良かったです。えへへっ!」


421 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/08(月) 18:10:26.46 ID:i2dp6ego
テクテクテク

占い師「しっかり食べてる?ビュッフェなんだから楽しまないと」

魔道士「はいっ!でもぉ、朝なんであんまり食べられません…」

盗賊「……モグモグ」

占い師「朝から頑張ってるみたいじゃない」

青年兵「…お恥ずかしい」

占い師「よいっしょ」

スゥッ…コトッ

占い師「…ごめんなさいね。私のせいで」

青年兵「え…?」

占い師「私の予言さえ戻れば……」

青年兵「い、いや…っ!占い師さんのせいでは…」

戦士「んな事行ったら左大臣との亀裂が深まったのは俺のせいだ」

召喚士「戦士は悪くないよ、あれは結果論であって…俺だって…」

東方司令「……なんだこの辛気臭い奴らは?」


422 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/08(月) 18:11:00.19 ID:i2dp6ego
スタスタスタ…コトッ

魔道士「少食ですねぇ…」

東方司令「二日酔いで食えんだけだ」

盗賊「……モグモグ」

東方司令「…お前はよく食うな。だから発達するのか」

盗賊「…か、関係ないだろ!」

魔道士「そうですっ!関係ありません…っ!」

戦士「なに膨れてんだお前?」

東方司令「…それで、参謀には話したのか?」

青年兵「ええ。しかし手ごたえはありませんでした」

東方司令「…そうか、じゃあ無理だな」

青年兵「…はい。今日のところは一先ず引き下がると致します」

東方司令「賢明だ」

占い師「もう戻るの?」

東方司令「もう食べ終わった。それに…お前らと違ってボクは忙しいのだ」


423 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/08(月) 18:12:59.61 ID:i2dp6ego
カチャカチャカチャッ…スタスタスタ

占い師「全く…可愛げのない奴ね」

召喚士「そう言えば、お二人は知り合いなんですか?」

占い師「ん〜まぁね。腐れ縁って奴?」

青年兵「それでは、僕も失礼致します」

戦士「俺らも行くとすっか」

占い師「そうね。なら…魔道学校に寄って学園長に挨拶してから行きましょう」

魔道士「はいっ!」

戦士「そんで……また本国かぁ」

召喚士「も、もう大丈夫だって…」

戦士「なんかトラウマだよ…ははっ」

占い師「それじゃここは昼過ぎに出るとしましょ」

戦士「まだちょい時間あるな」

魔道士「ウロウロしてるとなんだか悪いですから部屋にいましょうか」

盗賊「……だな」


424 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/08(月) 18:13:46.65 ID:i2dp6ego
〜海上〜

隊長「……」

西方参謀「……」

海兵「あの…隊長……」

隊長「ああん」

海兵「進路をターミナルで宜しいですね…?」

隊長「あー」

西方参謀「…ったく。だから行き当たりばったりはイヤなんだよ」

隊長「あぁ!?てめぇが酔っ払ってフラフラしてっからだろうが!」

西方参謀「何ぃ!?外交なんだから書面の一つや二つ持ってこいや!」

隊長「それが出来ねぇからテメーに頼んだんだろうがっ!けっ!!」

西方参謀「けっ!!……ヒック」

隊長「しっかし…まさか、突っぱねられるとは思わなかったわ…」

西方参謀「だからよぉ、東方は特殊なんだって。言ったろ?」

二人は甲板の上に仰向けで寝そべり、青空を見上げ放心する。


425 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/08(月) 18:15:10.14 ID:i2dp6ego
〜数時間前〜

タッタッタッタッタ

足軽頭「何!?間違いなく本国の軍船なのだな!?」

関所番「へ、へい!間違いなく……!」

ザザッ

足軽頭「こ、これはまた巨大な軍船が来たものだな…っ」

関所番「ほれっ、どけどけ!そこを通さぬか!!」

ザッザッザ

足軽頭「本国の方だなーっ!このような早朝に何用かぁ!!」

ザッザッザッザッザ

隊長「…えぇと、お初におめにかかりまする」

足軽頭「…このような軍船にて、何用か?」

隊長「これは失礼。勘違いなさらないで頂きたい」

関所番「そそ、それで…っ、何の用かね!?」

隊長「東方の国王に面会したく……」


426 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/08(月) 18:15:52.11 ID:i2dp6ego
足軽頭「国王…?上様にか!?」

隊長「此度はご挨拶に参った次第です」

足軽頭「挨拶とな…?」

隊長「はい。そして…いずれは我が国との同盟を…と」

関所番「……!?」

足軽頭「……関所番、代官様を呼んで参れ」

関所番「へ、へいっ!」

タッタッタッタッタ…

足軽頭「お手数ですが、しばしお待ちを…」

隊長「痛み入ります」

テクテクテク

西方参謀「うぉーい、終わったかぁ?」

隊長「…見て分かるだろ、これからだよ」

西方参謀「東方の酒…楽しみだなぁ〜ヒック」

隊長「お前な、ちょっとは空気読めよ!」


427 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/08(月) 18:16:24.46 ID:i2dp6ego
タッタッタッタッタ…

関所番「代官様っ、こちらです」

隊長「……」

テクテクテク

代官「本国の…軍の方ですかな?」

隊長「はい。国軍特殊遊撃隊の隊長、と申します」

西方参謀「西方司令部参謀、西方参謀と申しますわ」

代官「…どうも。私はこの本島港の関を管理する代官と申します」

隊長「事情はお話した通りです。何卒、国王に面会を」

代官「結論から申し上げますと、難しいですな」

隊長「……」

代官「観光や小規模ならいざ知らず…このような軍船でお越しになられては…」

足軽頭「何かあるのでは、と勘繰ってしまいますよ」

隊長「確かに無礼でしたな。我が軍で動ける船がこれしかなかったもので」

代官「ましてや、南の島を通さず、直接本島へお越しになられては…」


428 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/08(月) 18:17:06.65 ID:i2dp6ego
西方参謀「本国もバタついておりましてな。書面がないんですわ…」

代官「やはり書面か相応のご身分を持たれた方でないと…」

隊長「……うぅむ、困った」

西方参謀「どうしても…無理ですかい?」

代官「…貴殿、酔っておられるのか…?」

西方参謀「酒は入ってますが素面ですよ」

足軽頭「……」

代官「申し訳ござらんが、此度は一度、お引取りを」

西方参謀「……」

代官「どうかお引取りを」

隊長「……分かりました。また、改めましょう」

代官「相応の訪問であれば、我らは歓迎致しますよ。では…」

ザッザッザッザッザ

西方参謀「あーあ、こりゃいかんわな…」

隊長「……一度、出直すぞ。くそ…っ」


429 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2010/11/08(月) 18:17:32.41 ID:i2dp6ego
〜海上〜

西方参謀「……んで、どーすんだよ」

隊長「……」

西方参謀「船の燃料も酒も切れかけ。全く…イヤになるぜ」

隊長「…書面か相応の身分、か」

西方参謀「殿下に一筆貰えねぇんか?……ヒック」

隊長「出来りゃやってるよ。てか、司令が済ませてんだろ」

西方参謀「左翼に睨まれてるってか」

隊長「事を急ぎすぎたかな」

西方参謀「司令からの期限は?」

隊長「近いうち、としか言われてねぇ」

西方参謀「本部がそんなんでどーすんだよ…。さから各司令部が苦労するんだ」

隊長「……うるせぇな。悪かったよ!」

西方参謀「相応の身分てのはどれぐらいが相応なんだろうなぁ」

隊長「そりゃお偉いさんって事だろ。そうでないなら……」



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