■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その33
569 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:00:05.53 ID:P9WhCXERo
召喚士「北方司令……さん」

北方司令「……」

戦士「そうか、あんたの弟子だったんだっけか」

天才「……ああ。ったく、どいつもこいつもよぉ」

召喚士「……?」

ジャララッ…スタッ

戦士「盗賊」

盗賊「あの男、戦士ならやれるか?」

魔剣士「……」

ヒュッ…スタッ

格闘家「師匠」

天才「何を手こずってんだよ、はぁ」

お父「……」

召喚士「……ネクロマンサー、ネクロマンサーがいない……!?」

盗賊「……奴なら、先程まで隊長と戦っていたはずだが」


570 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:00:57.62 ID:P9WhCXERo
コオオォォォォ

ネクロマンサー「……頑張りますねぇ」

隊長「……はぁ、はぁ……はっ」

ズザッ

ネクロマンサー「ここまで、貴方の攻撃が184回。しかし決定打は無し」

隊長「……」

ネクロマンサー「分かっているのでしょう? 不死相手に、貴方が出来る事など……」

ザザザザザザッ

ネクロマンサー「有りはしないのですよッ!」

無数に伸びるネクロマンサーの触手。盗賊の鎖よりも更に柔らかくしなりを見せ、

それらは上下左右から逃げ惑う隊長めがけ追跡し続ける。

ネクロマンサー「ククククッ! あと183回、貴方にはお返しせねばなりませんからねッ」

隊長「くっ!」

ヒュバッ…シュンッ!!

ネクロマンサー「そうですよぉ、しっかりと耐えて下さいねぇ……クククッ!」


571 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:01:52.33 ID:P9WhCXERo
ズガガガガッ

隊長(……幾らなんでも、戦線を遠ざけすぎたか)

ノコギリ状の独特な剣を手に、ネクロマンサーの触手を払いのけ続ける隊長。

隊長(だが、時間を考慮すれば今頃は司令らが……)

ネクロマンサー「163、162、161…頑張りますねぇ」

ビュオッ…フォンッ…ヒュバッ!!

ネクロマンサー「ならば、更に倍といきましょうか」

ズアァッ!!

隊長「――っ!?」

ネクロマンサー「流石にこの数は避けられませんよねぇーッ!?」

隊長(……ちぃ……っ!!)

ズババババッ…ザシュシュッ!!

隊長「ぐうぅ……っ!!」

ネクロマンサー「残り139回で脇腹へ4発」

隊長「がは……っ!」


572 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:02:44.17 ID:P9WhCXERo
ズドドドドッ!!

隊長「――っ!!」

ネクロマンサー「残り131回で左肩へ1発」

隊長(これ以上は……マズイだろ……っ!!)

キュイイィィィィ

ネクロマンサー「ん?」

ドドオオォォォォン!!…ゴガガガガアアァァ!!

ネクロマンサー「土の壁ですか。なかなかやりますねぇ」

隊長「はっ、はっ、はっ、は……っ」

ネクロマンサー「しかし、この程度では防御になりませんよぉ」

壁越しに呼吸を整える隊長だが、そこへネクロマンサーの触手が襲いかかる。

隊長の作り上げた土壁のことごとくを貫通し、その向こうに居る人間めがけ、

意思を持っているかのように一斉に襲い掛かった触手は、壁越しに突き刺さると静止した。

ネクロマンサー「……あと127回を残して、終わりましたか」

ガラガラと崩れ落ちる土壁。無数の尖った触手が標的へと突き刺さっている。


573 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:03:22.32 ID:P9WhCXERo
ゴシャッ…ゴトゴトッ…

ネクロマンサー「身体は傷付けませんよ。勿論、利用価値がありますからねぇ」

隊長「……」

両手両足へ触手が突き刺さり、宙へと持ち上げられた隊長。さながら磔の様である。

ネクロマンサー「ククッ、最早……身動きも取れませんか?」

1本の触手が隊長の頬を撫でるように伸び、そのまま首をぐるりと絞め付ける。

ススッ

隊長「……ぅ」

ネクロマンサー「ん?」

隊長「……ペッ」

ビチャッ

ネクロマンサー「…………」

隊長「勝手に喚いてろ……痰壺ヤローがよ」

ネクロマンサー「大人しくラボで施されれば、苦しまずに済んだものを……」

隊長「――――っ!? がああああぁぁぁぁ!!」


574 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:03:58.43 ID:P9WhCXERo
激しい激痛に見舞われ、遠のいてゆく意識。目の前が真っ白になった。

隊長は朦朧とした意識の中、必死に手を伸ばし、何かを掴んだ。

隊長「…………?」

――こんなところで果てたら、末代までの恥さね。

隊長「だ……れだ……?」

――倒すべきは魔王。こんな小者にやられてる暇があるのかい?

隊長「……っ」

――大地の力はこんなものじゃあないさねぇ。

ゴワッ!!

ネクロマンサー「……何です?」

浮かぶ隊長の身体を支えるようにせり上がる砂と土。

その簡易的な柱を右手で掴むと、隊長は勢い良く身体を前方へと飛び出させた。

ネクロマンサーは咄嗟に触手を己の元へと縮めるが、それよりも早く、隊長は標的へと到達する。

隊長「……おおぉぉぉぉ!!」

ネクロマンサー「――ッ!!」


575 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:04:27.62 ID:P9WhCXERo
ギュアッ…ザッシュウウゥゥゥゥ

隊長の手にする異形の剣が、ネクロマンサーの右腕から腰にかけてを切断した。

スタッ

隊長「……っはぁ!!」

ネクロマンサー「……どういう事です?」

しゃがみ込み息を切らす隊長は、呆然と立ち尽くすネクロマンサーは問い掛けを続ける。

ネクロマンサー「捉え、意識も失ったと思いましたが……一体どういう事です」

隊長「どーもこーもねぇよ。これが……現実だ」

ネクロマンサー「……あと127回」

隊長「……」

ネクロマンサー「続けましょう。残り0まで生きている事が出来れば、貴方の勝ちとしましょう」

隊長「余裕かましてくれるじゃねぇか。その前に、てめぇを退かせてやるよ」

ネクロマンサー「ククッ、面白い! その傲慢な態度と頑丈さが、どこまで持つかッ!」

隊長「どこまででもやってやるぜ!」

ほぼ同時に両者が振り向き、再び激しい攻防が開始された。


576 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:05:01.79 ID:P9WhCXERo
ザッザッザッザッザ…

天才「さーて、どっちから稽古してやるかぁ?」

北方司令「……」

魔剣士「……」

天才「あ、やっぱいいや。どっちも雑魚だから2人まとめてかかってこいや」

戦士「お、おい……っ」

天才「いいからテメーらはそのレスラーもどきと主犯を何とかしろ」

召喚士「は、はいっ」

盗賊「……し、しかし」

ザッ

お父「……」

召喚士「……っ」

天才「情けなんぞかけるなよ? 相手は既に人間じゃねぇ。死人なんだ」

戦士「分かっちゃ……いるけどよ」

天才「さぁ、ラウンド2の始まりだ!」


577 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:05:36.42 ID:P9WhCXERo
ドウンッ!!

砂煙が上がると、天才の姿は既にそこにはなく、遥か前方へと移動していた。

北方司令「――ッ!?」

天才「ハーッハッハッハ!!」

咄嗟に迎撃する北方司令の長剣が振るうよりも早く、天才のツヴァイハンダーが猛襲する。

ドッグオオォォォォン!!

天才「……あ?」

魔剣士「……」

シュウウゥゥゥゥ

盗賊「受け止めた……!?」

天才と北方司令の間に割って入る魔剣士は無表情のまま、天才を見つめる。

魔剣士「……」

天才「忙しい奴だなぁ……」

ジャキッ…グルン!!

天才「だったらまずはテメーから、引導渡してやるぜぇ!!」


578 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:06:12.06 ID:P9WhCXERo
ツヴァイハンダーを回転させ、魔剣士を振り払うと、天才はすぐさま次なる一撃を見舞う。

刹那の内に自身の眼前を影で覆うツヴァイハンダーに、魔剣士は防御体勢を取るが、

そんなものは無駄と言わんばかりに、天才は防御の上から大剣を打ち下ろす。

ゴッシャアアアアァァァァ!!

響き渡る衝撃音と砂塵舞う中、地に伏せた魔剣士を蹴り飛ばし、天才はすぐに場を変える。

つい先程、口ではあのような事を述べておきながら、回り込んだ先は北方司令の背後。

すると、天才はそのままツヴァイハンダーを北方司令の背中より突き刺し、

そのまま地面を引き摺りながら空中へと放り投げると、右手を突き出し炎を放った。

ドッドオオォォォォン!!…ゴアオオォォォォッ!!

空中で燃え盛る火炎。直撃した北方司令は黒煙を上げながら地面へと垂直に落下した。

天才「……ほぉーっ、案外シブとい人形じゃねぇか……ハーッハッハッハ!」

ブスブスブスッ…スクッ

北方司令「……」

魔剣士「……」

天才「おら、さっさと来いよ。夜が明けちまうぜ?」


579 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:07:07.38 ID:P9WhCXERo
ザッ

お父「……」

召喚士「お父……さん……っ」

スッ

召喚士「……?」

格闘家「ここは任せて下さい」

召喚士「格闘家……さん」

格闘家「あなた達にとっては酷なのでしょう? ここは俺が……」

召喚士「……ごめんっ、ありがとう!」

ダッ!1

戦士「盗賊、行くぞ!」

盗賊「あ、あぁ」

ザザッ…タッタッタッタッタ

格闘家「1度の勝利は仮初めの勝利。2度目の防衛戦を勝利してこそ、真のチャンピオンだ」

お父「……」


580 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 18:07:41.75 ID:P9WhCXERo
タッタッタッタッタ

召喚士(ネクロマンサー……どこに行った……!?)

戦士「隊長までいないってのが気になる。何もなけりゃあいいが……」

盗賊「だが、予言では死者はいないと――」

召喚士「いたっ!!」

ズザザァ!!

召喚士「――っ!?」

戦士「隊長っ!!」

スガガガガッ!!

ネクロマンサー「……ん?」

隊長「ぐく……っ!」

ズシャッ

召喚士「ネクロマンサー……貴様ぁ!!」

ネクロマンサー「……やはり来たかッ! 召喚士!」

召喚士「貴様だけは絶対に……許すわけにはいかないっ!!」


588 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 23:22:39.06 ID:/x9oVvJ0o
オオォォォォ…

ネクロマンサー「許さない? 貴方に許しを請う覚えはないんだが」

召喚士「どの口が言うかっ!」

ネクロマンサー「付け上がるなぁ!」

召喚士「貴様は今までそうやって、罪もない人々を!!」

ゴゴゴゴゴゴ

召喚士「忘れたとは言わせない……っ!!」

ネクロマンサー「貴様如き若造に……何が分かるものか!」

ズザァ

戦士「今のうちだ、隊長……手を!」

隊長「む……うぅ」

戦士「盗賊、一旦後退するぞ」

盗賊「……召喚士……?」

戦士「どうし……な、何だよありゃ……っ!」

盗賊「なんて……数っ、すべて……召喚士なのか?」


589 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 23:23:45.27 ID:/x9oVvJ0o
ズゴゴゴゴゴッ

ネクロマンサー「……ほおぉ」

スキュラ「随分とまぁ」

ザントマン「ヒヒヒッ」

ゴーレム「こんなに必要なのかは……些かの疑問」

ペガサス「そんで、この黒ゾウキンみたいなの倒せばいーの?」

ワイバーン「召喚士の奴、我を忘れて全放出したのか……?」

コカトリス「……らしいな。全く、困ったものだ」

グリフォン「その割には、随分と冷静だなコカトリス」

コカトリス「この数ではすぐに魔力枯渇に陥るさ」

サンダーバード「だからまずいのだろうが」

コカトリス「1を100回使うのとは違い、100を1回ならば枯渇はその時までの事」

シービショップ「すぐに回復する、という事かい」

コカトリス「ともかく、今はあのネクロマンサーとやらを退かせる事が先決」

スフィンクス「よーし、いっくぞぉー!!」


590 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 23:24:47.43 ID:/x9oVvJ0o
ドッドオオォォォォ

ネクロマンサー「ククッ! まさか……これ程までとはなぁ!!」

召喚士「今日ここで貴様を倒す!!」

バシュウウゥゥゥゥ

ブリュンヒルデ「……突撃!!」

オルトリンデ「はあぁーっ!!」

グリフォン「続くぞ!」

ワイバーン「おう!」

バシュウウゥゥゥゥ!!

スキュラ「食らうがいいっ!」

サンダーバード「我が雷……っ!!」

ドドオオォォォォン!!…ガガアアァァ!!

ゴーレム「グゴアアァァァァ!!」

スフィンクス「両手ぱーんちっ!!」

バッギャアアァァァァ!!


591 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 23:25:31.39 ID:/x9oVvJ0o
召喚士「ああああぁぁぁぁーっ!!」

ネクロマンサー「――ッ!!」

ゴギャッ!!…ズガガガガアアァァ!!

ネクロマンサー「こ……こまでとは……ッ」

ズッシャアアァァ

戦士「す……げぇ……っ」

盗賊「こ……れが……召喚士の力」

召喚士「はぁ……はぁ、はぁ、はぁ」

ググッ…フラァ

ネクロマンサー「……ク、ククッ」

召喚士「はぁ……はぁ……っ」

ネクロマンサー「本当に、面白いですね。貴方は」

召喚士「……っ」

ネクロマンサー「貴方のような人材が手に入れば、きっと私は……クククッ」

召喚士「……?」


592 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/08(火) 23:26:57.83 ID:/x9oVvJ0o
ネクロマンサー「まぁいい。これ以上貴方の相手を続けるには、ちと分が悪い」

召喚士「逃げる気か?」

ネクロマンサー「逃げませんよ。まだ、すべき事があるのでねぇ」

召喚士「何っ?」

フワッ

召喚士「!?」

ネクロマンサー「それ程の召喚獣を同時に召喚し続けるのは、かなりの魔力を使うでしょうね」

召喚士「……っ」

ネクロマンサー「どれ、そろそろ枯渇のお手伝いをして差し上げましょうか」

そう言うとネクロマンサーは、上空へと飛び、全身より触手を出現させる。

召喚士「しま――」

ネクロマンサー「さぁ、全ての召喚獣でどこまで避けきれるかな?」

ズァッ!!…ボボシュウウゥゥゥゥ!!

無数に伸びた触手の針が、次々と召喚獣へと襲い掛かる。数が多ければそれだけ、

1匹当たりに対する魔力の配分は小さい。結果、召喚獣は次々と姿を消す事となった。


593 名前:NIPPERがお送りします(仮鯖です)(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/11/09(水) 01:13:52.21 ID:ExkEsBlAO
噛ませっぽくなってる…


597 名前:NIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage] 投稿日:2011/11/09(水) 07:09:34.63 ID:kwgeI+nIO
召喚士の名脇役っぷりに胸厚


599 名前:NIPPERがお送りします(仮鯖です) [] 投稿日:2011/11/09(水) 11:55:27.89 ID:kpA8bXpDO
さすが名脇役の召喚士さんやでぇ


600 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/09(水) 18:07:04.88 ID:N23LSmkCo
ネクロマンサー「ククククッ! さぁ、どこまで持ち堪えられるかなぁ?」

ドドドドドドッ!!

召喚士「ぐう……っ!」

戦士「召喚士!」

盗賊「待て、様子がおかしい」

戦士「……?」

盗賊「よく見てみよ。直撃の寸前に召喚獣が……消えているぞ」

戦士「っ!?」

盗賊「召喚士は何かするつもりのようだ。私達は……」

戦士「ああ。ここは一旦、召喚士に任せて、隊長を砦まで連れてくぞ」

盗賊「……ああ」

戦士「俺が背負ってく。お前は護衛を務めてくれ」

盗賊「了解だ」

戦士「出血もさほどないし、傷はそんなに深くねぇはずだ。隊長、しっかりな!」

隊長「う……っく」


601 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/09(水) 18:07:32.96 ID:N23LSmkCo
ザザザザッ

ネクロマンサー「さぁ、そろそろ限界ですか?」

召喚士「……2体」

ネクロマンサー「……はい?」

召喚士「2体間に合わず、失った。これは俺の未熟さが招いた結果」

ネクロマンサー「ハッ、何を……」

召喚士の言葉に嘲笑するネクロマンサーだが、その途中でようやく異変に気付く。

ネクロマンサー「……待て、貴方……まさか」

召喚士「行けっ、スフィンクス!」

シュイイィィィィン

ネクロマンサー「潰されたと見せて、実は己で――」

スフィンクス「両手……にぎりつぶしいいぃぃ!!」

ガシッ!!…ゴキャゴキャグシャアァ!!

ネクロマンサー「ヌグゥ……ッ!!」

スフィンクスの両手に挟まれ握りつぶされたネクロマンサーは、捨てられるように投げ飛ばされた。


602 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/09(水) 18:08:01.43 ID:N23LSmkCo
ズッシャアアァァァァ

ネクロマンサー「……ちぃっ」

召喚士「次は……」

シュイイィィィィン

グリフォン「1を100回と50を2回では質が異なる。先程同様とは思うなよっ!」

コカトリス「はあぁーっ!」

ネクロマンサー「早い……ッ」

ガシィッ!!

グリフォン「コカトリスッ、オレごと石化しろ」

コカトリス「了解だ」

キュイイィィィィ

ネクロマンサー「させるかぁ!!」

グリフォン「ヌッ!?」

バシバシッ…ズガガガガッ!!

グリフォン「切り抜けたか。すばしっこい輩だ」


603 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/09(水) 18:08:40.26 ID:N23LSmkCo
ネクロマンサー「ハァ、ハァーハァー」

召喚士「どうしたネクロマンサー。息が上がっているぞ」

ネクロマンサー「ククッ、不死の私が人間に心配されるなど……」

ズアッ!!

ネクロマンサー「不愉快だ!」

伸びる触手は前方のグリフォンとコカトリスをすり抜け、召喚士へと真っ直ぐ迫る。

ネクロマンサー「本体さえ潰せば、召喚獣など何するものぞ!」

召喚士「行けっ! ペガサス!!」

シュイイィィィィン

ペガサス「手数の多さなら……負っけないぞぉ!!」

ドガガガガガガガガァ!!

ネクロマンサー「この数の触手を……防ぐだとぉーッ!?」

召喚士「いっけえぇーっ!!」

グリフォン「無数の流星が1つとなりまるで彗星のように……」

ネクロマンサー「お、押されている――!?」


604 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/09(水) 18:09:09.32 ID:N23LSmkCo
バッゴオオォォォォン!!

スフィンクス「やったぁ!」

ドシャアアァァ

ネクロマンサー「……正直、予想外ですよ……。まさか回復が間に合わないとはね」

召喚士「……はぁ……はぁ」

ネクロマンサー「まぁ、お互い様ですか」

ズザァ

天才「あん?」

格闘家「……!?」

タッタッタッタ

戦士「あいつ、こんな所まで吹っ飛ばしたってのか……っ」

盗賊「戦士、そのまま砦へ。私は向こうの援護に回る!」

戦士「了解っ!」

天才「おや、誰かと思えば死人の親玉じゃねーか」

ネクロマンサー「やれやれ。まだ遊んでいたのですか」


605 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/11/09(水) 18:09:46.63 ID:N23LSmkCo
天才「朱雀、分かってんだろうなぁ?」

召喚士「すみません。つい、熱くなってしまいました……」

天才「北の連中に言われたんだろ? その通りやれよ馬鹿」

召喚士「はい……っ」

ネクロマンサー「……」

キョロキョロ…ジッ

ネクロマンサー「くくっ、成程」

フワァ

ネクロマンサー「もうしばし時間を稼ぎなさい。遊ぶ必要はありません。全力でね」

召喚士「逃がすかっ!」

バッ

お父「……フン!!」

格闘家「っ!!」

浮遊するネクロマンサーを追跡しようとする召喚士とコカトリスの前にお父が割って入る。

振り払われた格闘家も慌てて追うが間に合わず、召喚士はやむなくその場で防御に回った。



次へ 戻る 戻る 携 上へ