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白剣士「明日が平和なこと」
313 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:13:34 ID:PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…チュンチュン

ガチャッ…バタンッ


白剣士「おはようございます」

女エルフ「おはよう」

白剣士「あれ…姫はどこです?」


女エルフ「外で水撒きしてるわ。今日は暑いからやろうとしたら、代わりにやるって張り切って」クスッ


…バシャアッ!!

白剣士「ああ…はは…」


314 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:14:32 ID:PdSCI.nM
 
女エルフ「…」

白剣士「…」

女エルフ「…私の役目は、あなたたちを預かること」

白剣士「?」


女エルフ「だから…そこまで。あなたは、あの"人"の…息子なんでしょう?」

白剣士「一体何を…」

女エルフ「あの人はね、自分で考えて、すぐ行動して、気づけば英雄剣士と呼ばれるようになってたの」

白剣士「…」


315 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:15:05 ID:PdSCI.nM
 
女エルフ「だから、止めないわよ?それは聖剣士クンもわかってると思う」

白剣士「…まさか、あの話を聞いて…?」

女エルフ「…その学士さんというのを、助けたいんじゃないの?」


白剣士「それは、ただ話を聞いただけで…」


女エルフ「…時には、正直に自分と見詰め合うことも必要よ?」

白剣士「俺は…」

女エルフ「あなたが動いて、その人を助けることは…できると思う?」


316 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:15:55 ID:PdSCI.nM
 
白剣士「…恐らく、出来る。そしてそれは、この戦争も止める事が出来るかもしれないんです」

女エルフ「…」

白剣士「でも、俺は姫を巻き込みたくない。俺が行くといったら、必ずあいつは着いてくる」

女エルフ「…そうね」


白剣士「…世界と天秤にかけてアホみたいだな。でも俺はアイツに、ああいう酷い思い…二度とさせたくない…」


女エルフ「何があったかは分からない。けど、それは…"貴方が着いててもう1度起きること"なの?」


317 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:16:33 ID:PdSCI.nM
 
白剣士「…俺が着いてて?」

女エルフ「そう。もし、あの子がここに残ると言って、一人で出かけることが出来る?」

白剣士「…!」


女エルフ「無理…よね?」

白剣士「…」

女エルフ「…」


白剣士「…俺はどうすれば」


318 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:17:03 ID:PdSCI.nM
 
女エルフ「自分に素直になることも大事。あの子のことを思うならね」

白剣士「…姫を?」

女エルフ「このことを言っちゃ駄目なんだろうけど…、あの子、悩んでたわよ?」

白剣士「…え?」


女エルフ「あなたが剣を取りにいった後。家に残った姫様に相談されたのよ」


319 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:17:34 ID:PdSCI.nM
 
白剣士「な、何てですか?」

女エルフ「今までのこと、もちろん昼間のこと。私はいつも、白剣士の足枷になってて辛い事がある…ってね」


白剣士「そんなこと…思っていない!」


女エルフ「…」

白剣士「…」

女エルフ「素直に、なれそう?」


白剣士「…分かりました。だったら…」


320 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:18:10 ID:PdSCI.nM
 
女エルフ「待って」

白剣士「…?」

女エルフ「続きは、後ろを向いて」


白剣士「?」

…クルッ


321 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:19:04 ID:PdSCI.nM
 
悠久姫「…」

白剣士「うおっ!」ビクッ


女エルフ「…」


白剣士「…」

悠久姫「…」

白剣士「…、その…なんつうか…」


322 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:19:39 ID:PdSCI.nM
 
悠久姫「…私は、お主に従う。残れというなら、残る。私はお主に迷惑は…かけたくないのじゃ」

白剣士「…」

悠久姫「白剣士…」


白剣士「…姫。俺はお前を危険な目に合わせたくない…だけど、今回の話を聞いて…俺の力が必要な気がした」

悠久姫「…そうじゃな」

白剣士「だからな…」


悠久姫「…」ゴクッ


323 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:20:24 ID:PdSCI.nM
 
白剣士「一緒に来い。今は何が起きるか分からない。だけど、俺が守る」

悠久姫「いいのか…?」

白剣士「また、一人には出来ないだろう。それに、あの夜のような失敗は…もうしない。絶対にだ」


悠久姫「わかった…!嬉しいぞ…白剣士」ニコッ

白剣士「…おう」


女エルフ「…」クスッ


白剣士「もう9時前か。港に来るって言ってたな…準備を急げ!さっさと出かけるぞ!」


324 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:21:03 ID:PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…タッタッタ

白剣士「…いた」


錬金学士「…」ソワソワ


悠久姫「…一人じゃな?」

白剣士「どうせすっぽかしだろ。前金貰ったら消える奴なんぞ、沢山いるからな」

悠久姫「ひどい話だの…」


326 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:23:05 ID:PdSCI.nM
 
白剣士「…おい」

錬金学士「あっ、は、はい!…って、あなたでしたか…」

白剣士「約束の9時…だな?」

錬金学士「…そうみたいですね。騙されたんですね、僕」

白剣士「…急ぎすぎだ。そもそも、お前…何でここにいるんだ?」


錬金学士「…なぜって?」

白剣士「中央で依頼をしたほうが、よっぽど人が来ただろうに」


327 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:23:53 ID:PdSCI.nM
 
錬金学士「…遅からず早からず、設計図が盗まれた事はバレます。依頼を受ける人もいなくなるでしょうし…」

白剣士「お前…、そのことを密告すれば…お前が無罪で済んだんじゃないのか?」

錬金学士「…言ったでしょう。僕は自分を犠牲にして、友達を助けたいんです」


白剣士「…はっはっは!」

錬金学士「…?」


白剣士「いい人じゃなく、人がいいって良く言ったもんだ。まさにお前のことだよ!」

錬金学士「そうかも…しれませんね」


328 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:24:42 ID:PdSCI.nM
 
白剣士「…気に入った。俺が一緒に行ってやる。金はいらん」

錬金学士「えっ…あ、え!?」

白剣士「一緒に行ってやるって言ってんだよ。頼む以上、お前にも考えがあるんだろ?作戦もなしに敵陣に突っ込むとかはナシだぞ?」

錬金学士「も、もも、もちろんあります!」


白剣士「…こっちは俺の仲間の女剣士だ。よろしくな」

悠久姫(女剣士)「宜しく」

 
錬金学士「よ、宜しくお願いします!」


329 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:25:44 ID:PdSCI.nM
 
白剣士「…金はいらねぇが。飯代やら、道中の金くらいは頼むぜ?」ハハ

錬金学士「そのくらいなら…任せてください!」

白剣士「うっし…それじゃ、船ん中で色々聞かせてもらうかな」


錬金学士「…はい!」


悠久姫「それじゃ…」

錬金学士「お願いします!」


白剣士「星降へ、出発だ」


331 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:26:24 ID:PdSCI.nM
 
next story.......
【TO BE CONTINUED】


332 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/23(月) 09:27:02 ID:PdSCI.nM
 
2幕が終了致しました!
読んでいただいた方々、ありがとうございました。

修正分、後書きで今回は終了です。


333 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/23(月) 09:27:36 ID:PdSCI.nM
 
■後書き
最終、第三幕へと続きます。
久々の3幕作品、やや長編になりました。

元々全シリーズで合わせると、3000書き込みを越すくらいの大長編なのですがw


少年剣士は1幕完結型で3つ、幼剣士以降が完結と前編後編の3つ、
冒剣士から上下の2つと、続編型になりました。

それでは、最後までお付き合い頂ければ幸いです。ありがとうございました!


335 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/09/23(月) 09:29:09 ID:novyEStw
初めてのリアルタイム遭遇!
乙でした。続きも楽しみにしてます!


336 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/23(月) 09:30:51 ID:PdSCI.nM
>>330
お気に召されなかったようで、残念です。
が、作品をきちんと読んで頂いての評価として真摯に受け止めさせていただきます(A´ω`)
ありがとうございます。


337 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/23(月) 09:33:07 ID:PdSCI.nM
>>335
ありがとうございます(A´ω`)


338 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/09/23(月) 10:25:04 ID:uCCVLG62
更新おつ
第3幕はどうなるのか楽しみだ


339 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/09/23(月) 11:56:46 ID:IrcyMFeo
読んでて、ワクワクするし、キャラも大好きだよ!シリーズの最初からずっと読んでて、毎回新しいシリーズがはじまったり、更新があるたびに、続きを楽しみにしてます!頑張って書いて、それでもっと読ませてください!私みたいに応援してる人もたくさんいるはずだから!


340 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/09/23(月) 13:16:49 ID:7/r16DXE
乙です。
私は【幼剣士「僕には夢が出来ました」】からずっとリアルタイムで読んでました。
たまに青年剣士たちの年齢を質問したりしててすみませんでしたw
各シリーズの主人公がとても共感できるキャラたちで毎回の更新が楽しかったです。
>>1さんが満足できる作品となるように第3幕の幕開けを楽しみにしていきます。


341 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/09/23(月) 17:28:45 ID:KBo6YsQ6
最初っからずっと読んでるよー
乙でし!


342 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/09/23(月) 18:45:52 ID:4GlMuZio
>>333
長い読み物が好きな自分には有り難すぎるSS


343 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/23(月) 23:16:11 ID:PdSCI.nM
皆様、心より、多くの嬉しい言葉、本当に感謝いたします。
明日より、三幕が公開予定なので、是非、よろしくお願いいたします


344 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/24(火) 09:46:59 ID:qyjkAyCU
新スレ
白剣士「未来が平和なこと」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1379983305/l50

それと、既に読んで下さった方がいましたが、
実はこっそり新作を昨晩から【不定期更新/主に夜間更新】で開始いたしました。
(本編を読んでる方は"オッ"と思えるシーンがあるかも)な位置づけのものですが、
そちらの誘導もしておきます。

竜騎士「田舎に飛ばされ自給自足生活」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1379945614/l50


345 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/09/24(火) 10:56:34 ID:lYqH.XTM
やっぱり竜騎士もあなたでしたか!毎日楽しみにさせていただいてます!


346 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/09/24(火) 23:26:29 ID:JILs4i8.
mixiのコピペから来ました(^-^)/過去のも面白いし、これからも期待してます(。-_-。)



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