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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その40
514 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/25(水) 18:24:01.53 ID:QFSNz+JBo
〜本国、中央広場〜

男「お、おい……何か急に空が……っ」

老人「なんじゃなんじゃ!?」

青年「まさか、魔王サタンのなんとかってのじゃないのか!?」

男「やっぱり……噂は本当だったんだぁ!!」ダッ!!

エリート「うろたえるな。これはただの自然現象だ」

青年「何だよ自然現象って! 実際に起きてんだろうがよっ!!」

女「もう……もう世界は終わりなのよ……っ!!」フラッ

皇太子「信じるのだ」

老人「……陛下っ」

皇太子「皆が信じなくてどうする。信じて、その力を彼らに届けるのだ」

男「……っ」

皇太子「言ったであろう? これは古くより観測されている自然のものだと」

エリート「陛下、参りましょう」

皇太子「ああ。まずは新聞社、その後に私の声を皆に届ける」ザッ


525 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23:41:09.11 ID:ou/AOoqSo
〜封印の森〜

東方司令「……」

 ザッ……ガサッ

東方司令「!?」ビクッ

バーテン「……おっ?」

東方司令「こんな所で何をしている?」スッ

バーテン「こっちの台詞だよ」

東方司令「……っ」

バーテン「俺はちょっと様子を見に来ただけさ」

東方司令「ふぅん。ま、ボクもそうだけどね」

バーテン「んな物騒な剣を持ってか?」

東方司令「……五月蝿いな。護身用だ」ムスッ

バーテン「護身でクソデカイ剣を2本も担いでりゃ世話ねーわな」

東方司令「いちいち五月蝿いんだよキミは!」

バーテン「行くのか?」


526 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23:41:55.50 ID:ou/AOoqSo
東方司令「……」

バーテン「サタンの所に行こうってんだろ?」

東方司令「ボクは……もう戦わないって決めたんだ」

バーテン「……」

東方司令「これからは誰かの為じゃなく、ボクの為に生きるって」

バーテン「じゃあ、何でここに居る?」

東方司令「分からないんだよっ! 気付いたら……いつの間にか来てた」

バーテン「……」

東方司令「……教えてくれ。ぼくは……どうしたらいい?」

バーテン「さぁな。俺はお前の師でもなけりゃそんな身分でもねーよ」

東方司令「……」

バーテン「自分で考えな。分かってんだろ? お前ならどうするべきか」

東方司令「……」

バーテン「お前の師なら、どうしたかをな」

東方司令「……っ」


527 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23:44:11.04 ID:ou/AOoqSo
〜地獄、外部〜

西方司令「うおっりゃああああぁぁぁぁ!!」

南方司令「ジャスティスオブジャスティスパンチ!!」

ネクロマンサー「クッ」ズザッ

帝「はぁっ!!」

魔剣士「……」

 ガキイイィィィィン!! ズザザッ!!

剣士「助かったよ。ありがとう」

同門「後は任せておけ」ザッ

弓使い「……?}

男隊員「いい具合に分散してんな。よーし、ここはいっちょ……」

 スッ……ザッザッザッ

同門「……」

男隊員「おいっ、何をし――」

同門「任せてくれ」


528 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23:46:53.44 ID:ou/AOoqSo
 ザッザッザッ

同門「……」

紅孩児「グルウウゥゥゥゥ」

男隊員「おいっ! 任せろってお前なぁ!」

剣士「賭ける価値はあるかもしれません」

男隊員「……?」

剣士「彼、自信というか……確信のような何かを持っています」

女隊員「確かに、そうッスね」

剣士「それにお忘れですか? 召喚獣の事」

格闘家「召喚獣?」

剣士「結界の外部では召喚出来ないという話なのに、彼はフェニックスを召喚した」

弓使い「あっ!」

剣士「何かある、そう感じませんか?」

男隊員「いいだろう。様子は見る、だが……危ういと思ったらすぐに割り込むぞ」

格闘家「了解……!」ギュッ


529 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23:48:31.00 ID:ou/AOoqSo
 ザッザッザッ

同門「……」

紅孩児「グルアアァァァァーッ!!」ドウッ!!

女隊員「っ!!」

同門「紅孩児」

紅孩児「……ッ」

 ザシュウウゥゥゥゥ!!

同門「……」ツツー

弓使い「……かすった……だけ?」

剣士「やっぱり戸惑っているんだ……紅孩児も」

同門「紅孩児、いい加減もういいだろう」

紅孩児「人間は……」

同門「お前は魔王に取り込まれるのか? 魔王を越えるのではなかったのか?」

紅孩児「人間は……殺す……ッ!!」

同門「魔王になるというのはウソだったのか?」


530 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23:50:32.55 ID:ou/AOoqSo
紅孩児「黙れエエェェェェ!!」

同門「今の貴様は、貴様の炎は……腐っているぞ!!」

フェニックス「ゴアアアアァァァァ!!」

紅孩児「ウオアアァァァァーッ!!」

 ドッゴアアアアァァァァ!!

弓使い「きゃあっ!!」

格闘家「凄まじい熱風だ……っ」ザッ

男隊員「ど、どうなった……っ」

 ゴッゴオオオオォォォォ……

同門「……ぐ……っく」

紅孩児「ウオアアアァァァァーッ!!」

剣士「紅孩児が……燃えている……っ!!」

同門「これが真の、魂の炎だ。お前も持っていたはずだ! 思い出せ!」

紅孩児「俺様は……ァ! 俺様は……紅孩児様だアアァァ!!」

同門「っ!!」


531 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23:52:55.15 ID:ou/AOoqSo
 ドッゴアアアアァァァァ!!

紅孩児「ガハ……ハアアァァァァ……ッ」シュウウゥゥ

同門「紅孩児……」

紅孩児「殺す」

同門「!?」

紅孩児「この……紅孩児様の行く手を阻む奴ァ、誰であろうとォ! 殺す!」

 ドウッ!!

同門「!?」

紅孩児「人間であろうとォ! 魔王であろうとオオォォ!」

 ドッギャアアァァァァ!!

同門「ぐはぁっ!!」ドガッ!!

女隊員「同門――」

男隊員「いやっ、大丈夫だ! 見ろ!」

弓使い「!?」

紅孩児「アアアアァァァァーッ!!」


532 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23:56:10.51 ID:ou/AOoqSo
 ズシャッ!!

魔剣士「!?」

紅孩児「吹き……飛べエエェェ!!」

 ドゴッシャアアァァァァ!!

ネクロマンサー「何!?」

西方司令「どこ見てやがるクソボケがぁ!!」ガオンッ!!

ネクロマンサー「ちぃっ」

南方司令「どうやら勝負は決まった喪同然だな。正義は勝つ」

ネクロマンサー「まさか魔剣士もろとも消し去るとは……」

剣士「消し去ったんじゃない。消え去ったんだ」

ネクロマンサー「まぁ良いでしょう。行くべき場所は分かっております」スッ

男隊員「逃げる気か!?」

ネクロマンサー「逃げる? ククッ、私も行くのですよ。最後の刻を迎えにネ」

格闘家「最後の……刻」

ネクロマンサー「あまりモタついていると、世界あ滅んでしまいますよ? クククッ」


533 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23:58:46.08 ID:ou/AOoqSo
 フオンッ!!

女隊員「消えたッス!」

格闘家「ちっ」

剣士「同門、大丈夫か!?」

同門「……サタンの元へ」

剣士「……?」

同門「奴らは皆、サタンの元へ行ったに違いない。俺らも……」ヨロッ

南方司令「だな。我らも再び、サタンの宮殿へ向かうとしよう」

 ゾクゥ!!

格闘家「何か……来るっ!!」

弓使い「えっ!?」

西方司令「地獄の魔物が戦いの臭いを嗅ぎ付けてきやがったんだ」

剣士「まずいですね。早く離脱した方がいい」

男隊員「振り切れるか……くそっ」

同門「行け」


534 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/27(金) 00:01:57.54 ID:3qxYU9g+o
弓使い「え……!? あなたは……」

同門「フェニックスがある。何とか時間を稼ぐ」

男隊員「バカな事、言ってんじゃねぇ!」

同門「いいから行け!! 時間がない!!」

男隊員「……っ」

同門「大丈夫だ、死にはしない。フェニックスは絶対に滅びない」

剣士「……行きましょう。同門を信じましょう」

西方司令「絶対に無事、てめぇも来るんだぞ」

南方司令「君の正義、確かに受け取ったぞ!」ザッ

男隊員「……くそっ。いいか? これは貸しだ。生きて戻ったら一杯オゴらせろよ? ヒャハハ!」

 タッタッタッタッタッ……

同門「……ふん」

フェニックス「全く、格好付けおって」

同門「――――!?」

フェニックス「同門、貴様も行け」


535 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/27(金) 00:06:02.63 ID:3qxYU9g+o
同門「フェニックス……お前……っ」

フェニックス「ここは私が引き受ける。貴様も向かうのだ」

同門「引き受ける? 何を言っている……?」

フェニックス「良いから早く行け。また後に召喚すれば済む事であろう?」

同門「……っ」

フェニックス「先程、自身が言ったではないか。私は不死鳥、決して滅びぬ」

同門「……わ、分かった」ザッ

 タッタッタッタッ……

フェニックス「……」

 バシュッ……スタッ

――「やはり貴公じゃな。貴公じゃの、フェネクス公爵」

フェニックス「久しぶりだな、ハルファス」

ハルファス「元気じゃな。元気じゃの」

フェニックス「貴様も変わらず、何よりだ」

ハルファス「さて、幾つか訪ねたい事があるんじゃな。あるんじゃの」ギロリ


537 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/07/27(金) 00:07:32.02 ID:XwOrJvmDO
おつんぽ!

不死鳥たんが喋った!!


542 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/07/27(金) 07:40:31.32 ID:OjfDsVdIO
同門が黄金聖闘●に見えた


544 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/27(金) 17:49:47.22 ID:4RMTxn78o
フェニックス「……」

ハルファス「フェネクス侯爵、貴公はどうして人間の味方をするんじゃな? するんじゃの?」

フェニックス「味方をしているつもりはない」

ハルファス「……」

フェニックス「しかし天秤に掛けた時、どちらがよりマシかという話だ」

ハルファス「それは裏切りじゃな。裏切りじゃの」

フェニックス「裏切り? 笑止。だがそう思いたくば思うが良い」

ハルファス「……」

フェニックス「私だけではない。ベヒモスやレヴィアタンも同様だ」

ハルファス「そうじゃな。そうじゃの。だが、他者はどうでも良いんじゃな。良いんじゃの」

フェニックス「……」

ハルファス「貴公とこのハルファスは縁の者。だからこその忠告なのじゃな。忠告なのじゃの」

フェニックス「貴公の忠告、有り難いが、我が想いは決して変わらぬよ」

ハルファス「ならばフェネクス侯、そなたとは戦わねばならんじゃな。ならんじゃの」

フェニックス「……」


545 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/27(金) 17:50:41.23 ID:4RMTxn78o
ハルファス「しかし、本体でない貴公と戦っても無駄じゃな。無駄じゃの」

フェニックス「そうだな」

ハルファス「今日は止む無く見逃すのじゃな。見逃すのじゃの」

フェニックス「……」

ハルファス「しかし……次はない。その事は肝に銘じておくのだな。フェネクス」

フェネクス「誰に口を聞いているか……ハルファス」

 ズゴゴゴゴゴゴゴゴ……

ハルファス「……」

フェネクス「……」

ハルファス「ま、二度と地獄へ近寄らぬ事じゃな。事じゃの」ニコッ

フェニックス「無論そのつもりだ。もう会う事もあるまい。さらばだ」バサッ

ハルファス「二度と会わぬ事を願っておるのじゃな。おるのじゃの」

フェニックス「……フン」 バッシュウウゥゥゥゥ……

ハルファス「次会う事あらば、反逆者として始末せねばならぬからなぁ」

ハルファス「……ソロモン72柱の1人として、かつての同志をな」ブンッ


546 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/27(金) 17:51:12.88 ID:4RMTxn78o


西方司令「道は合ってんだろうなぁ!?」

格闘家「ええ。間違いはないと思います」

剣士「地面をよく見てみて下さい。ほんの少しですが焦げ跡が残っています!」

女隊員「なるほどっ! 紅孩児の炎の跡ッスね!」

剣士「そうです。つまりこれを辿って行けば、行き着く先はサタンの宮殿のはずです!」

男隊員「そーいう事。分かったかい? オッサン共!」

西方司令「バカヤロー!! 最初っからお見通しだゴラァ!!」

 タッタッタッタッタッ……

同門「……?」

 バシュウウゥゥゥゥ

同門「フェニックス!」

フェニックス「乗れ」

同門「あ、ああ……っ」スッ

フェニックス「一気に行くぞ」


547 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/07/27(金) 17:51:40.53 ID:4RMTxn78o
 バッシュウウウウゥゥゥゥ!!

同門「……」

フェニックス「……聞きたいか?」

同門「……別に」

フェニックス「そうか。ならば良い」

同門「誰にでも話したくない事もある。話す必要もない事も、話すべき事ではないものだってな」

フェニックス「ああ、そうだな」

同門「俺にとってお前は、召喚獣フェニックス。それ以上でも以下でもない」

フェニックス「ああ、そうだな」

同門「俺の親父が最強と語った、召喚獣フェニックスだ」

フェニックス「……ああ、そうだな」

同門「……1つだけ、頼みを聞いてくれないか?」

フェニックス「内容による」

同門「俺はどうなってもいい。皆をどうか、助けてやってくれ」

フェニックス「それは聞けぬ相談だ。お前も含め、皆を救うとしよう」 バシュウウゥゥ



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