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少年「そうだ!天使を見つけに行こう!」僧侶「私もお伴します」
40 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 18:09:56 ID:1fGqkMHk
ゆっくりですが、投下していきます


41 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 18:10:48 ID:1fGqkMHk

――


少年「んーー……まだ足りないかなぁ」

報酬と合わせて数えるが、いまいち心もとなかった

僧侶「フム…。簡単なものを受けてみますか?」

少年「うん。幸いこの町もギルドがあるし、行きましょうか」

相談を終え、冒険者ギルドへ向かう


――


鉄の都にくらべると、この町の冒険者ギルドは二スケールほどダウンして見えた

少年「小さいけど、ここも賑わってるなぁ」

ガヤガヤ、ザワザワと慌ただしい
ここも他と同じように酒場と合体しているので、酒の匂いが充満している


42 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 18:30:11 ID:1fGqkMHk

少年「なにか手頃なクエスト……ないかな」

ズラッと貼りだされた用紙を眺めていく

「なんだ?入り用かい?」

少年「え?ああ、はい。そうです」

「これなんかどうだい?収集クエストだし、近場だから日帰りで出来る」


【 毒消しの素材となる『新緑のコケ』を袋いっぱいに集めてきてほしい。
  コケはここから南西にある沢で取ることが出来る――難易度 低 】


少年「…どうします?」

僧侶「いいと思いますよ。特に日帰りというのがいい」

少年(判断基準はそこなんだ……)

「あいよ。これが収集用の袋だ。集まったらここに納品してくれ。気をつけて行ってこいよ!」


43 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 18:48:37 ID:1fGqkMHk
町から南西へ進むと、緑豊かな綺麗な沢を見つけた

少年「わぁ!すごい……」

僧侶「おお、なんとも素晴らしい場所だ……」

木漏れ日が小川に反射し、キラキラと煌めいている


少年「コケは…どの当たりにあるかな」

僧侶「資料にはこういった手頃な石、岩の影にあるそうです」

少年「ふーん……あっ、これがそうかな」

僧侶「それですね。……どれ、自分用にいくつか拝借……」


小一時間ほど収集に没頭した

少年「この辺りのはだいたい取ったけど、まだ足りないなぁ」

僧侶「もう少し奥へ行ってみましょうか?」

コケを求めて奥へ進んでいった
もう、沢というより山に近くなり、先ほどのような神秘的な光景も鳴りを潜めていった

少年「なんか……いきなり薄気味悪くなったような…」


44 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 19:05:20 ID:1fGqkMHk

ズゥゥ…ン……

少年「!?」

僧侶「!」

日の当たらない暗がりで、巨大な何かが蠢いている
それが身動ぎするたびに木に当たり、大きな音をたてていた


少年「か、カニの怪獣……」

僧侶「周りも見て下さい…サイズは落ちてますが、他にも怪物カニは居ます…」


巨大なカニがボスなのだろうか、取り巻くように大小のカニがその下を這いずっている

僧侶「どうしましょうか…」

少年「…あと少し集められれば……」

僧侶「やはりあれとやりあうのは避けるべきかと。そっと迂回して、もう少し上流へ行きましょう」

僧侶の提案通りに恐る恐る迂回して、上流へ向かう
しかし……


少年「だ、だめだ…全然見つからない……」


45 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 19:38:51 ID:1fGqkMHk
僧侶「この荒らされた状況から察するに、先ほどのカニが食べ尽くしたようですね」

少年「じゃあ…さっきのところにしか、もう無いってこと…?」

僧侶「かも、しれません」

さっき見た巨大カニとその取り巻きの多さを思い出し、怖気を振るう

少年「か、簡単って話だったのにぃ〜…」

僧侶「ううム…半分以上集まってますから、今回はこれで妥協しますか?」


前のクエストの時に、超人的技能を発揮した僧侶だったが、彼をして避けたほうがいいと言うのである
少年にしてみれば、それはこの世で最も恐るべき言葉だった

しかし

少年「少しだけ…少しだけ様子を見てみよう」

僧侶(フム……?)

少年「無理そうだったら僧侶さんの言う通りに諦めましょう」

僧侶「…少年殿がそういうのであれば、私はそれに従います」
  「ただ、危険と判断したらすぐに逃げますよ?」

少年「ハイ。それでいいです……では、行ってみましょう」


46 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 20:01:39 ID:1fGqkMHk

再びカニたちの元に戻ってきた一行
カニたちは大人しく、先ほどのように動いては居ない

少年「あれ?動いてない……寝てる?」

僧侶「かも知れませんな。ただ休憩しているだけなのかも…」

よく観察して見ることにした


本当に寝ているのか、身じろぎ一つしていない
それどころか休憩しに来た鳥達が、止まっているのにも気づいていない様子だった

僧侶「これは、千載一遇のチャンスかもしれませんぞ」

少年「うン。こっそり行って残りの分も取れそうだ」

チャンスを逃さないように、こっそり、そして迅速に行動していく


カニたちから離れた場所に到着し、手早くコケを採集していく

少年(うううぅ……近くで見たら、お腹のあたりに顔があるぅ…)

僧侶(なんという威圧感……町へ戻ったらギルドへ報告したほうがよさそうだ)


47 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 20:12:09 ID:1fGqkMHk

ガリィッッ!

恐怖と焦りのせいか、手元が狂い、大きく岩を削ってしまった
音が波紋のように響き渡る

カシャ……  カシャ……


硬くて乾いた、何かが擦れる音が背後から聞こえてくる

僧侶(マズイ!気付かれた!)

少年「あわわわわわわ……」

背後を見ると、先程までぐったりしていたカニたちが起き上がりはじめていた

僧侶がガッとコケを鷲掴みにして袋へ詰める

僧侶「さあ!逃げますよッ!」

少年「!? は、ハイッ!」

元きた道を矢のように駆けていく
その後をガシャガシャという音が追随する

少年「わわわ!き、来てるぅっ!!」

僧侶「後ろを見ずに走ってッ!」


48 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 20:37:51 ID:1fGqkMHk

ブォォンッ!
        ドガァッ!

背後から轟音が聞こえてくる
続いて、ミシミシミシ……という木が軋む音が聞こえてきた

少年「木ッ!? 木が倒れてる!!?」

僧侶「ッ! 急いでそちらへ避けて!」

間髪を入れず、横へ飛び退る二人
だがそのせいでバラバラになってしまった

――大丈夫ですか! 私は無事です! このまま平野まで逃げ切りましょう!

少年「わ、分かった!!」

そう返事すると、足を大車輪のように動かし、力いっぱい走る

出口は近いはずだった



―――

僧侶(少年殿を少しでも遠くに逃さねば……私一人ならどうとでもなる)


49 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 21:09:34 ID:1fGqkMHk

僧侶は少年を逃すため、囮になることに決めた
自分一人なら脱出もさほど困難ではない、という算段があったからだ

近くにある枝を折り、カニの集団へ投げつける

―― !?

脇に人間が居ることを気付かなかったのか、すぐに僧侶へなだれ込んだ

僧侶(そう、それでいい……相手は私だ…)

徐々に誘導して、少年が逃げていった方向とは違う場所へ誘導する


50 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 21:25:40 ID:1fGqkMHk

僧侶「なにッ!?」

自分の頭上からカシャカシャと音が聞こえた
カニだ。小さなカニが木を伝って襲ってきたのだ

僧侶(木登りも出来るのか!?)

慌てて拳を上へ突き出す

バキャァッ

カニのカラが砕けた

僧侶「小さいものなら攻撃は通るのか……しかし…」

足を止めてしまったために、カニに追いつかれてしまった


51 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 21:33:19 ID:1fGqkMHk
僧侶(万事休す…か……)

僧侶(いや……まだだ)

閃いたことがあり、慌てて懐へ手を伸ばす

僧侶「…これが間違いでないのなら、食いつくはず……」

パッと、懐からとりだしたなにかを辺りに投げつけた


―― !!

それは緑色をしていた
自分用にこっそり集めていた新緑のコケだ

一瞬動きが止まり、そして投げ出されたコケに一斉に群がり始めた

僧侶「や、やった。今のうちに…」

コケに目を奪われている内に、身を翻し脱兎のごとくその場から逃げ出した


52 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 21:41:58 ID:1fGqkMHk
ついに平野へとたどり着いた
少し離れたところに少年が弓をつがえて待機していた

少年「そうりょさーん!いそいでぇー!」

走りながら背後を見る
そこには、最初に見た巨大カニの姿があった


ヒョォォ……
      バァァンッッ!

何かが飛来して、爆発した
それはカニに直撃し、ひるませた

続いて第二射、第三射と命中していく


僧侶「少年殿!御見事ぉッ!」

飛来しているのは矢で、それを射ているのは少年だった
爆発は、恐らくなにかを矢に括りつけて飛ばしているのだろう

少年「さあ、逃げましょう!」

最後の一矢を射ち切ってから走りだした


53 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 21:53:59 ID:1fGqkMHk

僧侶「いやぁ、助かりました。弓も達者なんですね!」

少年「父さんに習ってたんですよ!」

走りながら先ほどのことを話す

僧侶「あの爆発は?矢になにかついてると見ましたが」

少年「あれですか?僕は『爆発の実』ってよんでます」
  「故郷の近くになってて、出立の時に少し持ってきたんです」

この辺りにもあると思ったんですが中々ないですねー
そう言って空になった袋をひっ繰り替えしてみせた


そうこうしている内に、町の門が見えてくる


―――

門番「な、なんだあれは!? あ!人が二人追われているぞ!門を開けろ!」

門番「ギルドと兵舎へ連絡をとれ!怪物がこっちに向かってる!」


―――


少年「ヤバイかも…アイツまだ追ってくる!」


54 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 21:58:35 ID:1fGqkMHk
僧侶「城門の上を!兵隊が集まってる!」

門の入口で、門番がこちらに向かって叫んでいる
どうやら急げと言っているようだ

僧侶「迎撃するようです!私達はいそいで門の中へ!」

少年「はいッ!」


――

門番「二人を保護した!門を閉じてくれ!」

急いで門が閉じられていく

門番「二人とも無事ですか?よく逃げてこれましたね」

兵士「安心して下さい。今我々と冒険者が力を合わせてアイツを追い払います」

少年が門の上へ目をやると、先程よりも多くの人が立っていた
次々と矢を射掛けているのか、先程から風切音がひっきりなしに聞こえてくる

魔術師も居るのだろう、風切音とは別の爆発音が聞こえてきた


兵士「魔術師がいるなんて、運が良かった。一人いるだけで随分と安全度が上がる…」


55 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 21:59:52 ID:1fGqkMHk

ドゴォォォ!

轟音をたてて、門が揺れる

「ヤバイ!接近された!門を破られるぞ!!」

「術師どのぉ!アイツを止めてくれッ!!」

「やっているッ!このぉ!止まれ、クソカニ野郎ォォ!!」

「うわぁ!だ、駄目だ!!破られるッ!」


バゴォッッ!

城門がついに破られてしまった
巨大カニはあちこち焼け焦げ、矢が大量に刺さっていた
それでも動くことをやめようとはしなかった


兵士長「ひ、避難状況は!?」

兵士「ハッ!門付近はほぼ完了しております!」

兵士長「弓隊を後方へ下げさせろ。戦鎚隊前へ!」


56 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 22:28:37 ID:1fGqkMHk
巨大で物々しい戦鎚をもった兵士たちが前へ進み出てきた

兵士長「小さいのは我々と冒険者が相手にする。戦鎚隊はあのデカブツを落とせ!」

行けッ!
号令一喝。戦鎚隊は巨大ガニに近づき、次々と攻撃していく

他の兵士たちは、既に侵入していた中型、小型のカニたちと戦っていた


少年「僧侶さん、僕達も一緒に戦ったほうが……」

僧侶「そのような疲れた顔をしていては、きっと足手まといになるだけですよ……残念ながら…」

兵士「さあ、あなた方は安全な場所へ。私が案内します」


57 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 22:35:42 ID:1fGqkMHk

その時町の方向から鉄塔のような体躯の男が進みでてきた
黒いマントに身を包み、腰にチラリと短刀がのぞく
影になっていたが、傍らには少女もいた

状況が読めていないのか、男が質問してくる

男「なんだい?ありゃぁ」

兵士「危険だから近づいちゃダメだ! 化け物カニだよ。見ての通りッ」

男「ふぅん?……見たところやばい状況のようだ、手伝おうか?」

兵士「あんた……冒険者かい?」

男「一応。本業は行商だがな」


58 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/07/10(水) 22:45:54 ID:m1XxCWeA
あ、シリーズの一つか


59 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 22:46:26 ID:1fGqkMHk

兵士「そ、そうか。助かるよ。今戦鎚隊がデカブツを攻撃してるから、それよりちっちゃいのを何とかしてくれ」

少女「……」

男「……いや。俺が殺るのは、あのでかいのだッ!」

大きさに見合わない俊敏さで、一直線に巨大ガニに迫っていく

少女「私は他の方の援護に回りますね」

少女は兵士の言う通りに、小型のカニたちのほうへ向かっていく

兵士「な、なんなんだ?……一体」


―――


風の様に駆けていく男
身を出来るだけ低くし、巨大カニに接近する

男「くらえッ!」

身体を滑り込ませ、腰の短刀を抜き放ち、すれ違いざまにカニの足の一本を容易く両断する
巨体が傾ぎ、体勢が大きく崩れた


60 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 22:52:05 ID:1fGqkMHk
戦鎚兵「お見事!!」

見事な一撃と、短刀の切れ味に喝采をおくる隊のメンバー
そして今が好機と、いっそう攻撃を強めた


男は次々とカニの要所を削っていった
恐怖を感じたか、カニは巨体を震わせ、振り落としに掛かった

男「ムオッ!?」

足場がおぼつかなくなったところを、ハサミが男を狙って動く

男「邪魔なハサミめ!」

飛んできたハサミをギリギリでかわす
ハサミの勢いで身につけたマントがヒラリとはためいた

避けた動作がそのまま攻撃につながり、付け根の部分に刃を叩きつける

パキンッ!と音を立て、そのままの勢いで切れたハサミが飛んでいった


ゥオオオオオオオオオオオォォォォ!!!

その様子に沸き立つ兵士と冒険者たち

兵士長「身ぐるみ剥がされた今が好機だ!押し込めェッ!」


61 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 22:57:27 ID:1fGqkMHk
男と共に現れた少女も素晴らしい活躍だった

少女「力はないけど、これくらいなら!」

腰のポシェットに手を伸ばし、そこから取り出したものを投げつける

ビシィッ!

投げナイフがカニの関節に深々と突き刺さった

少女「私が援護します。皆さん頼みますよ!」

その様子をみた冒険者達は、少女の手並みに感心した
動いている物体、それも小さい的となれば、どれほどの技術が必要なのか

思わぬ強力な助っ人に、負けじと張り切りだした


62 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 23:01:42 ID:1fGqkMHk


少女の目は的確で、全方位を見えているかと錯覚させるほどのナイフ捌きだった

いつしか少女を中心に人々が動き、彼女の精確な援護で確実に怪物の数は減っていった


ただ途中から、ナイフからツブテへ変わったことが周りの人の首を傾げさせた
もしかしたらナイフが尽きたのだろうか?


――


程なくして化け物カニは全て駆逐された
男の活躍に喜んだ兵士長は彼に謝礼を出そうと探したが、いつの間にか消えており、見つけられなかった
少女も同様だった




63 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 23:12:36 ID:1fGqkMHk

少年と僧侶はギルドと兵隊に事情聴取を受けることになった
クエストを受け、近くの沢にコケを取りに行ったところ、あのカニと遭遇し追われたと話した

ギルド役員「それはおかしい」
       「あの場所は危険なことで有名で、我々の方でもクエストを出さないようにしている」

不審に思った役員は、彼らにクエストを与えた担当者を調べるも
該当する人物は勤めていないとわかった


しかし、これはギルド側の過失とし、支払われるはずの金額の倍を払い、決着した
コケは折角なので、然るべき場所へ納品された


ギルドは、

ギルド役員「何者かがギルドへ無断で出入りして、意図的に事件を引き起こそうとしている」

と、各ギルドへ事の顛末を発信することで、注意を促した


64 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 23:19:25 ID:1fGqkMHk

少年はその話を聞き、無差別に悪意をばらまく人物が居ると知って、恐怖した
平気で人が死ぬことを行える者がいるのかと思ったのだ

その様子を見たギルド役員は

ギルド役員「安心して下さい。あなた方のおかげで、今後このようなことは起こりません」

そう少年を慰めた



一大事件へ発展してしまったが、無事帰還でき、報酬も得ることが出来た
その日はそのまま泥のように眠り、翌日も疲労を落とすため、町でゆっくりすることに決めた



そして三日後……





65 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 23:27:35 ID:1fGqkMHk

―――


少年「うん。これだけあれば十分すぎるかな」

僧侶「次の目的地は……『花の街』ですか。なにやら賑やかそうなところですね」

少年「話によると、三年前の事件で大被害を被ってから、街の防備強化を決定して……」
  「最近になって、ようやく冒険者ギルドが出来上がったそうですよ」

僧侶「そうですか。もしかしたら、そこまで華やかではなくなってしまったのかもしれませんね」

少年「うん。それまでは兵隊さんたちも、花で彩られた装備をしていたらしいですし」

僧侶「いいですねぇ……今もそうであると嬉しいんですが」

少年「どんな感じなんでしょうね?花っていうからやっぱり花で溢れてるのかなぁ?」



目指すは西。向かうは花の街。天気は快晴


名前に胸を踊らせながら、中年と少年は街道を往く




66 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 23:28:35 ID:1fGqkMHk

 前編  完



 後編  女盗賊とベテラン冒険者に続く


67 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2013/07/10(水) 23:31:03 ID:1fGqkMHk
ここまで読んでくださってありがとうございました
レスくれた方もありがとうございます。嬉しかったです

後編はまだ書き溜めてないので、それが終わり次第このスレで投下したいと思います


70 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/07/11(木) 00:34:33 ID:ahdJur2w
例の男と行商人の娘のスピンオフか

これから別の話を書くなら>>1に関連作品を書いてくれると追っかけやすいな


71 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/07/11(木) 00:42:01 ID:mUQeWDvs
男「そうだ!東へ行こう!」少女「行きましょう!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1371906427/

今はこれだけですが、一応
世界観を共有しているだけなので、特に読んでなくても大丈夫ですよ



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