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召喚士「出でよ!!可愛い獣娘!!」
636 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/03(水) 19:53:09 ID:/lXZaGS6


ジノ「パイア……他の面子は?」

盗賊「違うとこ探してる」

ジノ「そう……」

ネメア「ジノ無事か?」コソコソ

ジノ「無事だけど?」

ネメア「なら何故召喚士が倒れている?」コソコソ

剣騎士「なぁにこのチビッ子。それと何コソコソしてるのよぉ?」

ジノ「な、何でも無いよ。パイアはあたしのね……使役してる人間なの!」

剣騎士「へぇ……このチビッ子凄いのねぇ……」

ネメア「……こいつらはなんだ」コソコソ

ジノ「兄ちゃん黙ってて!」コソコソ

斧「あわわわわわ……」カタカタ

剣騎士「斧ぉ?」


637 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/04(木) 19:00:16 ID:Ob8bJi9Y
斧「な、なんで……」

剣騎士「?」

盗賊「………」

斧「ここここの人私を売った人だよ……」

剣騎士「あらま。……ん?おかしくないかしらぁ?あんた売られたのって百年くらい前じゃないのぉ?」

盗賊「あ……」

斧「ッ!!」

ネメア「どうしたパイア?」

盗賊「あれ……売った喋る斧」

ネメア「なんだと!?」

剣騎士「………」

ジノ「……兄ちゃん声聴こえちゃってるよ」

ネメア「………」

剣騎士「なぁにこの声ぇ……」

ジノ「………」


638 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/05(金) 08:52:29 ID:pLLgqC6Y
剣騎士「……随分と渋い良い声ねぇ素敵ぃ!」

ネメア「………」

剣騎士「ねぇあんた!この声の主どこ!」

ジノ「……ここ」

剣騎士「………」

斧「剣さん……逃げようよ!」

盗賊「………」ジー

斧「………」カタカタ……

盗賊「………」ガシッ!

斧「ひぃぃッ!」

ネメア「パイア……やめなさい……」

盗賊「………」

ネメア「喋る斧よ……」

斧「な、なに?」

ネメア「昔……パイアがお前に対して行った事……詫びよう」


639 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/05(金) 09:02:00 ID:pLLgqC6Y
斧「………」

ネメア「パイア……この喋る斧に謝りなさい」

盗賊「……ごめん」

ネメア「後な、パイアは人間では無い」

斧「………」

剣騎士「それでぇ……人間なら生きてる筈無いものねぇ」

ネメア「喋る斧よ、すまなかった……」

斧「………」

剣騎士「謝ってるんだから許してあげればぁ?」

斧「うん……」

ネメア「良かった……パイアもう一度謝りなさい」

盗賊「ごめん」

斧「もういいよ……」


640 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/05(金) 09:13:20 ID:pLLgqC6Y


剣騎士「なんで嘘ついたのぉ?」

ジノ「めんどくさい事になるかと思って……」

剣騎士「あたし達も人間じゃ無いからならないわよぉ」

ジノ「そお?……ところでさ剣騎士って何者?」

剣騎士「あたしは喋る剣なのよ」

ジノ「あの斧の子と同じ?」

剣騎士「そう」

ネメア「……そして魔王の

剣騎士「あああああッ!」

ネメア、ジノ「……?」

剣騎士「あたし達はね!精霊様ってのが造ったのよぉ!」

ネメア「なんだそれは……」

剣騎士「ちょっとその手甲貸して……」

ジノ「ほい」


641 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/05(金) 09:34:32 ID:pLLgqC6Y
ネメア「ジノ!物みたいに扱うな!」

剣騎士「渋い声の……聞いて」

ネメア「なんだ?……あまり近付かないでくれるか?」

剣騎士「どこまであたし達の事知ってるのぉ?」

ネメア「大体なら聞いた。お前達の力の事等な」

剣騎士「誰に?」

ネメア「お前達を造った者が親しくしている魔物だ。ドヴェルグと言う奴だな」

剣騎士「なるほどぉ……なら斧には魔王が造ったって事は内緒にしてちょうだい……」

ネメア「何故だ?知っているので無いのか?」

剣騎士「あの子は知らないのよぉ……知ってしまったら力が使えなくなってしまうかもぉ……」

ネメア「………」


642 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/05(金) 17:04:07 ID:pLLgqC6Y
剣騎士「何百年生きてるって言っても中身は子供なのよ……」

ネメア「………」

剣騎士「何で自分が生まれたか……誰に造られたか……」

ネメア「………」

剣騎士「本当の事を知ってしまったら自分のしようとしている事を放棄しちゃうかもしれないのよぉ……」

ネメア「そうか……」

剣騎士「ね?だから言わないで」

ネメア「わかった。私も無理に言うつもりは無い」

剣騎士「そう……良かった」

ジノ「………」

剣騎士「ところでぇ……この手甲の中身はいい男ぉ?ね?」

ネメア「………」

剣騎士「渋い声からして……そうねぇ筋肉が引き締まった感じで長身金髪切れ長ちょっとダンディなハンサムお兄さんと見たけど……どお!?」


643 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/06(土) 21:23:19 ID:vuNXHlRQ
ジノ「……ライオンだよ」

剣騎士「ええぇぇ……有り得ないし最悪ぅぅぅ……」

ネメア「………」

剣騎士「んもう……あたしそっちの趣味は無いのよねぇ……」

ネメア「……私を馬鹿にしているのか?」

剣騎士「いいえ!残念って思っただけですぅ」

ネメア「………」

剣騎士「どこかにいないかしらねぇ……筋肉ムキムキ絶倫剣士やってるみたいないい男ぉ……」

ネメア、ジノ (いるなんて言えないな……)

剣騎士「はぁ……ライオン?」

ネメア「私はな……」


644 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/07(日) 12:09:41 ID:UJQRHcKY


斧「あの……聞いていいかな……」

盗賊「………」コクッ

斧「何で私を売ったの?」

盗賊「………」

斧「………」

盗賊「……お腹減ってたから」

斧「………」

盗賊「………」

斧「それだけ……?」

盗賊「………」コクッ

斧「………」

盗賊「………」

……バシュンッ!


645 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/07(日) 12:20:25 ID:UJQRHcKY
ネメア「召喚士が側にいて良かった。見せた方が早いだろう」

剣騎士「ほへぇ……立派なライオンねぇ」

ネメア「……それだけか?」

剣騎士「それだけよぉ?何?あんた有名なの?」

ネメア「………」

ジノ (兄ちゃん……)

斧「あわわわわゎゎゎゎ……」カタカタ……

剣騎士「またなによぉどうかしたの斧ぉ?」

斧「ネネネネメネメネメアのラララライオン……」カタカタ

剣騎士「このライオン?」

斧「つ、剣さん逃げないとぉぉッ!!」

剣騎士「なんでぇ?」

ネメア「……?」


646 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/07(日) 12:34:52 ID:UJQRHcKY
斧「おじさんやられちゃうからッ!早く!」

剣騎士「あんた……あたし達の仲間狙ってんの?」

ネメア「何の事だ?」

斧「……おじさんやお姉さん達の世界を壊しに来たんじゃ無いの?」

ネメア「話が見えないな……その事を話して貰えるか?」

斧「………」

ネメア「………」

ジノ「兄ちゃん……昔の癖が再発したの……」

ネメア「癖とは何だ……人間と戦い渡っていただけだろうが……」

ジノ「へぇ……あんだけ暴れ廻って?」

ネメア「……昔の事だ。退治され大人しくしていただろう……」

斧「大人しくしていたのに……なんで襲って来たの……」


647 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/07(日) 12:45:43 ID:UJQRHcKY
ネメア「お前を襲ったと言うのか?」

斧「そう……」

ネメア「……そうか。なるほど、なんなくだがわかった」

斧「……?」

ネメア「喋る斧よ、お前の持っている力は……召喚だな?」

斧「そうだけど……何でわかるの?」

ネメア「それはある魔物に聞いた。後でそいつから説明して貰え。……それとセーレを召喚出来るな?」

斧「今は出来ないけど……セーレと契約はしてたよ……」

ネメア「そうか……これで話は繋がったな」

斧「私にはわからないんだけど……」

ネメア「説明するとだな……」


648 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/07(日) 13:07:50 ID:UJQRHcKY


ネメア「と言う訳だな。私を使って……思い出しただけでも腹立たしい……」

斧「………」

ネメア「理解したか?」

斧「うん……」

ネメア「………」

斧「なら何で……貴方はここにいるの?」

ネメア「わからぬ……この馬鹿に喚ばれ居るのだと思うのだが」

斧「なにそれ……」

ネメア「この世界に喚ばれたならしなければいけない事はわかっている」

斧「……それは?」

ネメア「お前に謝礼する事だ」

斧「………」


649 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/07(日) 14:18:00 ID:UJQRHcKY
ネメア「操られていたとは言え……お前に牙を向けるような事をして申し訳無かった……」

斧「………」

ネメア「それに……セーレに私を天界の門まで運ばせ仕返しの機会まで与えて貰った事も礼を言う」

斧「え……」

ネメア「恐らく私を操るのに関わったであろう天使を食らう事も出来た。……まぁそれに無関係な天使だったかも知れんがな」

斧 (セーレ……何やっちゃってくれてるの……)

ネメア「………」

斧「………」

ネメア「喋る斧よ……ありがとう」

斧「い、いいよ……ははは……」

ネメア「………」


650 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/07(日) 17:26:50 ID:UJQRHcKY
ジノ (兄ちゃん……何で喚ばれたかわからないって……)

剣騎士「斧ぉ……あんた色々と因縁持ってるのねぇ……」

斧「ごめん……今はちょっと話掛けないで……」

ジノ (召喚兄さんは両親は生まれる前に死んだって言ってるくらいだから自分の出生は興味無いみたいだし……)

ネメア「……お前達はこれからどうするのだ?」

剣騎士「待ってるのがいるのよぉ。だから戻るけど」

ジノ (つーか、両親先死んでたらお前はその両親の子じゃ無いだろって!)

ネメア「そうか……」

剣騎士「お小遣いは稼ぎ損なったけどねぇ……まぁいいでしょ。こんなんなっちゃったし」

ネメア「こんなん?」


651 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/07(日) 17:41:26 ID:UJQRHcKY
ジノ (何故自分がいるのかわからない、自分が何者なのかわからないでお互い一緒してたんだね……)

アルミラージ「………」ふん

斧「あ、あれ?アルミラージなんで出てるの?」

アルミラージ「………」ふんふん

斧「ローンちゃんと交代って……」

召喚士「ああ……ウサギさんこんにちは……うふふ」

アルミラージ「………」

召喚士「俺ね、さっき好きだった魔物に気持ち悪いって言われちゃったよアハハ」

アルミラージ「………」

召喚士「しかも殺すって言われたよ。可笑しいよねアハハハ」

アルミラージ「………」

召喚士「もう生きてるの辛いなぁ……」

ネメア「……これは酷いな」

剣騎士、斧「………」


652 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/08(月) 12:48:39 ID:j0W7q8xM
ジノ (まぁそのうちわかる事だから放っておいていいよね……)

ネメア「これはこちらで処理しておこう……」

剣騎士「お願いするわねぇ」

ネメア「………」

剣騎士「なに?」

ネメア「お前は神留の力を使うのか?」

剣騎士「あたしは違うわよぉ。あたしは分身ね」

ネメア「……どちらにしてもその体の持ち主は難儀してそうだな」

剣騎士「失礼ねッ!難儀してるのはこっちなのよぉ!……もっとガチガチのいい男が良かったのに!」

ネメア「………」

斧「……そろそろ行かないと置いてかれちゃうよ」

剣騎士「そうねぇ」


653 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/08(月) 12:57:57 ID:j0W7q8xM
ネメア「斧よ……ではな。お前と会えて良かった」

斧「うん……」

ネメア「………」

ジノ「じゃあね!」

剣騎士「またねぇスフィンクスとおかしなライオンさん」

ネメア「私におかしな所など無いだろ!」

剣騎士「うふふ……ンチュッ!」

ネメア「………」ゾゾゾ……

ジノ「………」

ネメア (な、なんだ!?この全身を駆け巡る悪寒は……)

タタタッ……

ジノ「ありゃ兄ちゃんに気があったね」

ネメア「……やめてくれ」


654 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/09(火) 17:55:44 ID:ik3c2fms
ーー

喚起士「召喚士さん……どうなされたんですか?」

ネメア「ジノに聞いてくれ。私は戻る」

ジノ「あたしも」

バシュンッ!

召喚士「」グデェ……

喚起士「ジノ……これは?」

ジノ「現実が理想をフルボッコしちゃっただけだよ」

喚起士「意味がわかりません……」

蒼頭「召喚士殿は見付かり……これは?」

喚起士「現実が理想を打ち砕いたみたいです?」

蒼頭「意味がわかりませぬ……」

剣士「召喚士見付かった……これは?」

蒼頭「何らや現実が理想を玄翁のごとき所業を行ったとか?」


655 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/09(火) 18:26:15 ID:ik3c2fms
剣士「はぁ?意味わかんねえぜ……」

姫宮「……召喚士どうしたの?」

剣士「現実と理想と情熱の狭間だってよ」

姫宮「ジノ……どう言う事?」

ジノ「………」

ネメア「どこぞの馬鹿のせいでもう辺りは暗くなっているがどうするのだ?」

喚起士「そうですね……」

蒼頭「この辺りだと村と村の中間辺りで御座ろうから進むにしても戻るにしても同じで御座いまする」

喚起士「なら野宿ですかね……」

ネメア「そうか。剣士よ」

剣士「なんだ?」

ネメア「こいつを運んでくれ」

剣士「ああ、わかった」


656 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/10(水) 17:21:33 ID:IZGsNwgg


パチッ……

剣士「………」

蒼頭「………」

剣士「……今日は召喚士見張りしねえから組み合わせがおかしいな」

蒼頭「某とは嫌だったか?」

剣士「そうじゃねえよ。思った事を口に出しただけだよ」

蒼頭「………」

剣士「ただじっと周り警戒しながら焚き火見てるだけじゃ暇だろ?」

蒼頭「……そうだな」

剣士「なんかねえかなぁ……」

蒼頭「……?」

剣士「お前、全部終わったらどうするんだ?刀見付かったしここいらに用はねえだろ?」

蒼頭「某は……帰ろうと思う。この地を離れるのは名残惜しいがな」

剣士「なんで名残惜しいんだ?」


657 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/11(木) 02:31:32 ID:UJYqFeW6
蒼頭「この刀を探す旅の途中、路銀が尽きてな……谷の国で雑用として登用して貰ったのだがな……」

剣士「お前雑用って……そんなに強えのにか?」

蒼頭「この身なりで兵士などになれる訳無いだろう……某のような身元も容姿も解らぬ輩を雇って貰っただけでも有り難いのに」

剣士「そりゃそうだな」

蒼頭「そこでだな某は人間で無いと隠し勤めていたのだが……周りの諸人は某を快く受け入れてくれたんだ」

剣士「………」

蒼頭「素性の解らぬ某をな。……嬉しかった」

剣士「………」

蒼頭「………」

剣士「それで姫さんの護衛なんてしてるのか?」

蒼頭「そうだ……いくら命されたとしてもこのような大役、義理が無ければ引き受けていない」

剣士「命されたってなんだい?」


658 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/11(木) 04:06:22 ID:UJYqFeW6
蒼頭「ネメア殿や喚起士殿から聞いていないか?」

剣士「何も聞いてないぜ」

蒼頭「谷の国を乗っ取り今国を動かしている将軍と言う輩に命されたのだ」

剣士「………」ピクッ

蒼頭「………」

剣士「………」

蒼頭「……どうした?」

剣士「何でもねえ……将軍……」

蒼頭「……?」

剣士「………」

蒼頭「某も聞いていいか?」

剣士「……なんだ?」

蒼頭「お前は何故強くなりたいんだ?」


659 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/11(木) 04:16:16 ID:UJYqFeW6
剣士「召喚士にも聞かれた事があったがよ……強くなれば何でも手に入るからだな」

蒼頭「……物欲の為か」

剣士「ん……それがな、自分でも何が欲しいかわからないんだわ。欲しい物が欲しいってやつ?」

蒼頭「………」

剣士「強くなれば……それが手に入るんじゃねえかなってな」

蒼頭「……もし、それが手に入らなければどうするのだ?」

剣士「そんときゃまた考えるさ」

蒼頭「手に入るといいな……」

剣士「ああ」

蒼頭「………」

剣士「………」


660 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/11(木) 04:26:24 ID:UJYqFeW6


喚起士「はぁ……」

ジノ「なに?溜め息なんかついちゃって」

喚起士「………」チラッ

召喚士「」

ジノ「召喚兄さんがどうかしたの?」

喚起士「私の事が……好きだと……」

ジノ「……あれ?」

喚起士「はい……あの方が言ったあれですね……」

ネメア「何の事だ?」

ジノ「兄ちゃんは興味無いだろうから黙ってて」

ネメア「………」

喚起士「………」チラッ

ジノ「そんなに意識しない方がいいよ?」


661 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/11(木) 22:01:53 ID:UJYqFeW6
喚起士「ですが……こんな事初めてで……」

ジノ「………」

喚起士「それに私以外の方も好きな人がいるんですよね……」

ジノ「そっちの方は終わったから気にしないでもいいよ……」

喚起士「終わったですか?」

ジノ「まぁ……あれだったんだよ。召喚兄さんの初恋の相手だったんだよね」

喚起士「そうだったんですか……」

ジノ「こっぴどく振られたけど」

喚起士「………」

ネメア「それで召喚士はこの状態なのか」

ジノ「そうだね……」

喚起士「……ジノ」

ジノ「ん?」


662 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/10/12(金) 17:26:04 ID:D6itry76
喚起士「男の人は……皆、何人も好きな人が出来るんでしょうか……」

ジノ「………」

喚起士「………」

ジノ「そうかもね……」

ネメア (ジノが私の方を見ている気がするのは気のせいだろうか……)

喚起士「なら私は……召喚士さんにお応えするのは無理かもしれません……」

ジノ「そんなに早く答えを出すのは早いんじゃない?」

喚起士「………」

ジノ「全部終わってからでも十分間に合うと思うよ。何年先でも間に合うかも」

喚起士「そうでしょうか……」

ジノ「気に食わなかったら召喚兄さんに死ねって言えばいいし!」

喚起士「………」

ジノ「なるようになるって」

喚起士「はい……」



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