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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その23
- 801 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga]
投稿日:2011/01/10(月) 18:47:52.09 ID:4WNdGC2ho
…
国境線を挟んで行われる異例の会談。
更に会談者は国王、南を任された司令。更には魔族とこれまた異例。
南方司令「では、我らは直ちに華国による同盟の意志をお伝えしましょう」
三男「頼みます。こちらは弱小国ゆえ、何も出来ぬかもしれませんが……」
白馬騎士「魔物を募っていた事に関して敵意はない。それだけはお分かり頂きたい」
南方司令「うむ。今回の事で全て把握させて貰った」
戦士「……」
法師「我らはスグリーヴァ様の御意志に従い、両国を手助けさせて頂く」
剣士「その上で、これまで華国で募った魔物も遊軍として編入致します」
ハヌマーン「それぞれの橋渡しには、私や法師様が協力致そう」
白馬騎士「華国の再建も整いつつあります。軍備増強させ進めれば……」
兄者「うむ。我らとて魔王軍と戦う際には兵を進められるな」
魔道士「……皆さんが力を合わせて一つになりましたねっ!」
戦士「ああ。召喚士と盗賊にも見せてやりたかったな!」
- 802 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:48:21.31 ID:4WNdGC2ho
…
南方弓長「全軍、赤壁まで帰還するわよっ。司令、先に戻っておりますよ」
南方司令「ああ。所用を済ませ次第、すぐ赤壁に戻る」
白馬騎士「誠に有難う御座いました」
南方司令「なに、これぞ正義の務めというもの。はっはっは!」
南方弓長「それでは、失礼致します」
ザザッ…パッカパッカパッカ
ハヌマーン「司令殿」
南方司令「…?」
ハヌマーン「ヴァーリン様の事は我らにお任せあれ」
南方司令「そうさせて貰う。まだ仕掛けてくる様子もなさそうだしな」
ハヌマーン「うむ。おそらくこちらから動かぬ限りは問題ないと思える」
南方司令「了解した!私達は牽制しつつ来るべき日に備えるとする」
法師「頼みます」
南方司令「うむ。正義の元に任せたまえ!」
- 803 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:48:50.59 ID:4WNdGC2ho
…
三男「兄上」
法師「私は、華国へ戻るつもりはないぞ」
三男「……」
法師「三男、お前は立派に務めておるではないか」
三男「……」
法師「自信がないのか?」
三男「それもありますが……」
法師「私に気を遣っているのなら、それは間違いだ」
三男「……しかし」
法師「私は自ら、華国を捨てたのです」
三男「それは理由があっての……」
法師「どのような理由があろうと、一度王位に就いたのであれば、それを全うせよ」
三男「……っ」
法師「お前には辛い事を押し付けてしまったと思っている。許して欲しい」
- 804 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:49:32.56 ID:4WNdGC2ho
三男「……私こそ」
法師「自信がないのなら、後ろを振り返ってみるが良い」
三男「……?」
法師の言葉に従い、三男はゆっくりと背後を振り返る。
三男「……!!」
法師「お前を心から支える、何人もの勇者がいるではないか」
三男と法師、二人の目に映る五虎将軍の姿。
法師「白馬騎士」
白馬騎士「……はっ」
法師「三男を頼みます」
白馬騎士「……」
法師「我が代わりに兄となって、支えてくれ」
白馬騎士「……っ」
法師「任せたぞ」
白馬騎士「……お断り致します」
- 805 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:50:07.71 ID:4WNdGC2ho
三男「……!?」
白馬騎士「此度、独断にて陛下を危険な目に合わせてしまいました……」
三男「そ、それは……」
白馬騎士「いえ、私の責務です。大将軍を辞任させて頂き――」
弟者「何を勝手な事言ってんだぁ!」
白馬騎士「……!?」
錦将軍「さーれがお前さんのせいだって決めたんだよ」
老将軍「そうじゃ。陛下を危ない目に合わせたは、我ら五虎将の責務」
兄者「お主が居なくなれば、誰が華国をまとめあげるのだ」
白馬騎士「……し、しかしだなっ」
三男「白馬」
白馬騎士「……陛下」
三男「そのような事を申すは、私が許さんぞ」
白馬騎士「……」
三男「頼む。私の右腕となり、華国を支えてくれ」
- 806 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:50:41.61 ID:4WNdGC2ho
法師「頼むぞ、白馬」
白馬騎士「……この命に代えても…陛下をお守り致しまする」
三男「ありがとう。白馬」
法師「これで私も、安心して旅を続けられるよ」
ハヌマーン「……行きますか」
ザッ
三男「待っております!」
法師「……?」
三男「お近くへ来られた際は…お立ち寄り下され」
法師「三男……」
三男「是非、旅のお話などお聞かせ下さい。……法師殿」
法師「…相分かった。そうさせて頂きます……陛下」
三男「お元気で」
法師「……では、行こうか」
三匹の魔物を連れた盲目の法師は、スグリーヴァの待つ南の地へと去って行った。
- 807 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:51:15.76 ID:4WNdGC2ho
…
兄者「さて、我らも戻ると致そう。側近らが心配しておるぞ」
白馬騎士「そう致しましょう」
戦士「そういや司令、アンタはどうすんだ?」
南方司令「無論、お前らに付いて行くよ」
戦士「無論って……意味が分からん!」
魔道士「何か…ご予定でも?」
南方司令「ん?忘れたのか…?」
ガシッ…ワシワシッ
剣士「や、やめて下さい…っ。頭を揺らされると二日酔い……」
南方司令「剣士殿のプロポーズを見届けねばならんからな!」
戦士「……は?」
魔道士「へ…!?」
剣士「……えっ!?」
安堵の戻った彼らの胸に、再び激震が走った。
- 808 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:51:51.17 ID:4WNdGC2ho
〜華国、東の城〜
パッカパッカパッカ…
錦将軍「凱旋凱旋…とくらぁ!」
弟者「凱旋たって、手柄もなけりゃ迎えもねぇ」
錦将軍「ばっきゃろぃ!己が錦を飾ればそれ即ち凱旋よ!」
弟者「よく分かんね…」
兄者「ほれ、ごちゃごちゃ申してないで早く入城せんか」
老将軍「…むっ、あれは……」
テクテクテク…
側近「陛下はご無事か!?」
三男「私はこの通り無事だ」
老文官「一安心ですわい…。それで、全てうまくいったのかな?」
白馬騎士「はい。本国と親睦を深める事も出来ました」
若文官「何と…っ。それは大きいな……」
白馬騎士「詳しい事は城内にて…」
- 809 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:52:33.42 ID:4WNdGC2ho
側近「うむ。ささ、殿下はこちらへ」
弟者「俺等も先に行ってるぜ」
スタスタスタスタ…
兄者「…ん、どうなすった?」
剣士「いえ、ここで失礼しようかと思いまして」
白馬騎士「これより祝賀の宴もあるというのに……」
戦士「またかよ……」
剣士「ちょっと…所用がありまして……」
兄者「何と…。それは誠に残念よ……」
魔道士「また今度、改めてお邪魔しますっ」
兄者「うむ。待っておるぞ」
白馬騎士「……剣士殿」
剣士「はい」
白馬騎士「貴公、我が主の下で働いて頂けぬか?」
剣士「…えっ!?」
- 810 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:53:46.48 ID:4WNdGC2ho
白馬騎士「かねてより貴公には将器有りと感じている」
兄者「確かに。此度の働きからも十分にお見受けする」
剣士「そ、そんな滅相もない…っ!」
白馬騎士「どうか私から推挙させて貰えぬだろうか?」
剣士「い、いえ…っ!僕なんかがとても……」
白馬騎士「……今すぐとは言わぬ。考えて頂きたい」
剣士「……っ」
兄者「騎都尉の役職も空いておるしな…」
戦士「…すげぇじゃんか!」
魔道士「そうですよ剣士さん!」
剣士「…わ、分かりました。考えさせて下さい」
白馬騎士「良い返事を期待しているぞ」
兄者「…うむ。楽しみに待っていようか。はっはっは」
剣士「…あ、あのっ」
兄者「……?」
- 811 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:54:42.91 ID:4WNdGC2ho
剣士「騎都尉で思い出したのですが…」
白馬騎士「何か…?」
剣士「…この馬を、お返し致したいのです」
白馬騎士「赤兎を…ですか?」
剣士「ええ。これからは頻繁に乗る機会も減るでしょうし…」
白馬騎士「しかし……」
剣士「元より華国の名馬。僕は一時的にお預かりしたに過ぎません」
白馬騎士「…うぅむ。兄者殿」
兄者「…?」
白馬騎士「貴方なら使えこなせよう。赤兎を引き取って貰えぬか?」
兄者「某がか!?……宜しいのか?」
剣士「私は既に所有馬がありますし…」
兄者「……相分かった。では頂戴するとしよう」
剣士「…良かった」
戦士「そんじゃあこれも返しておくかい…?」
- 812 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:55:25.44 ID:4WNdGC2ho
ズイッ
兄者「騎都尉の戟か……」
白馬騎士「……うぅむ」
戦士「こいつだって、元は……」
白馬騎士「いや、それは戦士殿が引き継いでくれ」
戦士「……は、はぁ」
兄者「馬と違い、使用頻度も高いはず。きっと助けになるであろう」
戦士「…ああ」
兄者「それに、某とて得物は一流と自負しておる」
白馬騎士「兄者殿の得物は『青龍偃月刀』と謳われる素晴らしき槍」
兄者「槍と言うよりは大刀に近いがな。はははっ」
戦士「……ちょいと見せて貰っていいですかい?」
兄者「ああ。構わんぞ」
ヒョイッ…ズシッ
戦士「お、重…っ!!」
- 813 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:56:10.97 ID:4WNdGC2ho
兄者「どうかね?」
戦士「……確かに、こりゃあ大した逸品です」
兄者「そうであろう?はっはっは」
戦士「は、ははっ。……お返しします」
南方司令「それでは行くとしようか」
魔道士「はいっ!」
白馬騎士「もうじき日も昇ると思います。お気を付けて」
剣士「ありがとうございます。それではまた……」
テクテクテクテク…
南方司令「…さぁ、いよいよ君の番だ!」
剣士「……酔った席とはいえ…何であんな事」
戦士「もうここまできたらビシっと決めましょうぜ」
魔道士「が、頑張りましょうっ、剣士さん!」
南方司令「さぁさ、村は近いのだろう?急ごうではないか」
剣士「足取りが……重い…」
- 814 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:56:50.38 ID:4WNdGC2ho
…
ドドッドドッドドッ…
戦士「どうっすか?新しい馬の乗り心地は?」
剣士「うん。兄者さんが乗っていた馬も全然悪くないよ!」
戦士「そっか…。良かった」
剣士「戦士くんの南方馬もなかなか凄いよね」
戦士「まぁ借り物だけどな」
南方司令「良ければやるぞ?」
戦士「いや…。旅にはほとんど使わないし…宝の持ち腐れっすよ」
魔道士「確かに…そうですよねぇ」
南方司令「そうか。まぁ必要な時があれば言ってくれ」
戦士「ういっす」
魔道士「もうじき夜が明けますね……」
戦士「ああ。それに…村ももうすぐだ!」
剣士「……うん」
- 815 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 18:57:18.07 ID:4WNdGC2ho
朝日が昇り、村には今日も光が訪れる。
弓使い「……はーっ」
剣士の家の前。弓使いが両手を口の前に当て、息を吐く。
弓使い「……」
やや寒そうに方をすぼめ、一睡もせず剣士の帰りを待っていた。
弓使い「……あ…っ」
ザッザッザ…タッタッタ
剣士「弓使い…!?起きてたのか?」
弓使い「お帰りなさいっ。何だか…寝つけなくて……」
剣士「…ただいま」
弓使い「おかえりなさい。……あれ、戦士くんと魔道士ちゃんは?」
剣士「え、えっと……もうすぐ…来るんじゃないかな?ははっ」
弓使い「…?」
剣士「……あ、あのさ…っ」
弓使い「はい?」
- 816 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 19:02:46.68 ID:4WNdGC2ho
剣士「……えぇと」
弓使い「…な、何よ?なんだか少し…お酒臭いわね…」
剣士「あ、ちょっと…飲まされて…」
弓使い「大丈夫なの?弱いんだから無理しちゃダメよ?」
剣士「あ、あぁ…」
弓使い「それで…何?」
剣士「え、えっと……そのぉ……」
弓使い「……」
剣士「……ちょっと…墓参り行ってこようかな。はははっ」
弓使い「……はぁ」
剣士「先に家の中へ戻っててくれ!」
タッタッタッタッタ
弓使い「……何なの?もう…っ」
テクテクテク…ピタッ
弓使い「…あれ?……魔道士ちゃん…?」
- 817 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 19:28:04.19 ID:4WNdGC2ho
ドキィッ!!
弓使い「そんな物陰でどうしたの!?」
ソソーッ
魔道士「いっ、いえ…!な、何と言いますかそのぉ……」
弓使い「…?」
テクテクテク
戦士「魔道士ー。落し物見つかったのかぁ?」
魔道士「戦士さんっ!」
戦士「…おっと、弓使いさんか。早いなぁ……」
弓使い「お帰りなさい。何だか寝れなくてねぇ……」
戦士「睡眠はしっかり取らないとお肌に悪いっすよ?」
弓使い「あら、三十路過ぎた女への嫌味かしら?」
戦士「滅相もない!まだまだお綺麗!老け込むには早いっすよ」
弓使い「…ふふっ、ありがと。……あら、そちらの方は?」
戦士「あ、そうそう」
- 818 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 19:29:40.68 ID:4WNdGC2ho
ザッ
南方司令「南方司令と申す。初めてお目にかかる」
弓使い「始めまして。弓使いです」
戦士「この人は南方司令部の司令だ」
弓使い「え、えぇーっ!?」
南方司令「うむ。そうとも言うな」
魔道士「ど、どうしたんですか?急にそっぽ向いて……」
弓使い「だ、だってそんなお偉い人の前に…す、すっぴんで……」
戦士「別に気にしなくていいと思うけど…。特にこの人の場合……」
南方司令「ん?」
弓使い「す、すみませんっ!どうぞ…お入り下さいっ」
南方司令「ああ、お構いなく。それで剣士君は…?」
弓使い「え、えと…っ、すぐ戻ると思いますので…っ!」
戦士「……逃げたな」
魔道士「逃げましたね……」
- 819 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 19:30:25.75 ID:4WNdGC2ho
ヒュウウゥゥ
剣士「……はぁ」
一人墓前の前にしゃがみこむ剣士。
剣士「なぁ魔道士、僕は…どうしたらいい?」
コツッ!!
剣士「痛っ!!」
コロコロコロ…
剣士「…小石?どっから降ってきたんだ!?」
頭のてっぺんをさすりながら、剣士は頭上をきょrきょろと見渡す。
剣士「……まさかな」
何もない空から目線を墓へと移し、剣士はほくそ笑む。
剣士「…ありがとう。そうだよな……!」
スクッ…ザッザッザッザ…
剣士「…よしっ!!」
折からの向かい風は、剣士を後押しするように追い風へと変わった。
- 820 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 19:31:36.63 ID:4WNdGC2ho
〜剣士の家〜
カチャッ
弓使い「……あら?」
幼女「おはよ〜」
弓使い「早いわね。おはよっ」
幼女「うん……話し声…聞こえたから…」
弓使い「起こしちゃったか…。ゴメンねぇ」
テクテクテク
魔道士「幼女ちゃん、おはよ〜っ!」
幼女「…あっ、お姉ちゃん!おかえりなさぁ〜い」
魔道士「起きるの早いねっ、偉い!」
幼女「ほんとっ?えへへへ〜」
弓使い「ど、どうぞ!座って下さいませ」
南方司令「おぉ、すまぬ。気遣い無用」
弓使い「へ、へへぇ〜」
- 821 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 19:32:47.84 ID:4WNdGC2ho
カチャッ…テクテクテク
剣士「ただいまー」
幼女「剣士さんっ、おかえりなさい!」
剣士「幼女ちゃんも起きてたのか……ただいま!」
南方司令「…あの子は孤児…か?」
戦士「ああ…。北で父代わりの男を失ってな」
南方司令「なるほど…」
魔道士「今は剣士さんと弓使いさんが面倒を見てくれてるんですよ」
南方司令「…まるで、本当の親子のようだな」
幼女を抱きかかえる剣士を見つめ、南方司令は呟く。
戦士「ああ…。元々あの二人も戦災孤児らしくてな…」
南方司令「痛みが分かる…という事か」
魔道士「この村自体もそういう村なんですよ」
戦士「そうそう。村長さんが孤児の為の村を築き上げたんだっけか」
南方司令「……そうか」
- 822 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 19:36:32.79 ID:4WNdGC2ho
カチャ…コトッ
弓使い「なるほど…そんな事が……」
南方司令「だが、剣士君のお陰もあり…万事うまくいったぞ」
剣士「いえいえ、国軍の皆さんこそ手助け頂きまして……」
南方司令「それに、君らもな」
戦士「…いや、特に何もしてねぇけどな」
魔道士「え、ええ…っ」
南方司令「華国への潜入依頼をしてくれたからこそ動いたのだ」
剣士「確かにそうです。二人のお陰でスムーズに進んだよ、ありがとう」
戦士「そ、そうかな……」
弓使い「でも素敵ね。人間だけでなく魔物まで一丸となって……」
南方司令「これからは新しき時代の幕開けだ」
幼女「そしたらっ、街の中に魔物さんが買い物に来たりするのかな?」
魔道士「あっ、そうかもしれないね〜!」
戦士「……脳内で絵に出来ねぇ」
- 823 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 19:37:54.25 ID:4WNdGC2ho
スクッ
剣士「……」
弓使い「どうしたの?」
剣士「…弓使い、話があるんだ」
弓使い「はい…?」
戦士「ぶふ……っ!」
魔道士「戦士さんっ!?」
戦士「ごほ…っ、だってよ……まさかここで…」
南方司令「私達は席を外すとしようか」
剣士「いえ、お構いなく。皆さんが証人です」
戦士「…な、何か吹っ切れてるな」
魔道士「え、ええ……っ」
弓使い「い、一体何なの…?」
剣士「弓使い」
弓使い「…は、はいっ」
- 824 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 19:39:16.00 ID:4WNdGC2ho
剣士「……え、えと…っ」
弓使い「……っ」
剣士「…あっ!そ、そうだ!その前に…っ」
タッタッタ…ゴソゴソッ
剣士「あ、あれ…!?どこに閉まったっけ!?」
魔道士「……剣士さんて意外と…」
戦士「お茶目さん…てか?」
剣士「……えっと……あ、あったあった!」
ゴソッ…タッタッタ
剣士「……弓使いっ!!」
弓使い「は、はいぃ!!」
ズイッ
剣士「……僕と…結婚してくれっ!!」
弓使い「……えっ!?」
剣士「僕と…結婚して下さいっ!!」
弓使い「え、ええぇ〜っ!?」
〜第三十部、完〜
- 827 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/10(月) 19:48:41.77 ID:DdP9TYxq0
剣士はよくやったな
褒美に死亡フラグを装備する権利をやろう
- 829 名前:GEPPERがお送りします [] 投稿日:2011/01/10(月) 19:58:53.72 ID:vWmAuZ9jo
>>819
>剣士「なぁ魔道士、僕は…どうしたらいい?」
?
- 830 名前:GEPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/01/10(月) 20:16:12.06 ID:Cgu2aVdxo
>>829
幼馴染みの男の魔道士のことだな
かなり初期の話だから読み返してみるといい
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