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青年剣士「運命ということ・・」
307 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:18:06 ID:ixD0af1c
 
・・・・ウワアアアアアアッ!!!

レジスタンス「うおおおおおっ!」

レジスタンス「覚悟しろおおおおお!」

レジスタンス「皆のもの!立ち上がれ!今こそ王を倒し、平和と自由を手に入れるんだ!」


酒場の戦士「行け行け!相手は油断している・・・攻めろぉぉ!」

酒場の僧侶「休ませるな!進めぇ!」


・・・ウォォォォ!!!


308 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:18:37 ID:ixD0af1c
 
王様「な・・・ななな、兵士たち!ワシを守るのだ!」

エリート魔法使い「そうだ!守れ!!」


兵士A「はっ・・・し、しかしこの人数では・・・!」

兵士B「う、うわぁぁぁ!」

カランッ・・タダダダッ


王様「こらぁ!!逃げるんじゃない・・・この二流兵士どもがあぁ!」


310 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:19:09 ID:ixD0af1c
 
兵士B「・・ぎゃぁぁっ!」バスッ・・ドサッ

王様「!」


レジスタンス「王よ・・・今こそ終焉の時が来たんだ・・・」

王様「く、来るな・・・・!」


レジスタンス「俺らの家族返してもらうぞ・・・、俺の友人の死を償ってもらうぞ・・・・」


311 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:20:09 ID:ixD0af1c
 
王様「か、金がほしければやる!」

レジスタンス「・・・」

王様「何でもやる!だから、だからぁ・・・命、命だけは助けてくれぇぇ・・・・・!」


レジスタンス「ですって。どうしますか」


・・・スッ


白竜人『・・・ふん、醜い豚が・・・いまさら命乞いか・・・』

王様「き、貴様ぁぁ・・・・、アイツにやられたのではなかったのか!」

白竜人『ふん・・』


・・・スチャッ


312 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:20:46 ID:ixD0af1c
 
王様「そ、それはワシのショットガン!か、返せ!!」


白竜人『・・・そういや、昨日は痛かったぜ・・・』チャキッ

王様「わ・・ワシに向けてどうするつもりだ・・・・」

白竜人『ふ・・・』


エリート魔法使い「ま、待て!それ以上やったら・・・お前の弟に容赦はしないぞ!」

白竜人『両腕が使えぬ者が粋がってもな・・・』

エリート魔法使い「いつでも殺せるぞ!逆らうんじゃない!」


白竜人『もう俺らは止められない・・・最初からこうすればよかったのだ』


・・ドォン!!!・・・グシャッ・・・


エリート魔法使い「・・・きさ・・・ま・・・」

・・・ドサッ


313 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:21:16 ID:ixD0af1c
 
王様「ひっ・・・・ひぃぃぃ!」

白竜人『・・・さて、次はお前の番か』

王様「やめてくれ・・・やめてくれぇぇ・・・・・・!」


白竜人『地獄で・・・償うんだな・・・・!』


・・・カチッ・・・


白竜人『なんてな。お前には王政の終わりを告げてから・・・って』


王様「・・・」ブクブク・・


レジスタンス「あーらら・・・色々汚いですね」

白竜人『ふん・・・縛り上げて牢にでも入れておくことだ』

レジスタンス「了解しました!」ビシッ


314 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:21:51 ID:ixD0af1c
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

兵士「ひ、ひぃぃ!やめ・・・・ぐはっ・・」

ドシュッ・・・


酒場の戦士「だいぶ周辺は落ち着いたか?」

酒場の僧侶「そうみたいだな。あの声明も良かった・・・、大部分で反乱がおき始めている」

酒場の戦士「上手くいったな・・・」

酒場の僧侶「・・・あぁ!」


315 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:22:22 ID:ixD0af1c
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・ガチャッ


幼剣士「あ・・・青年剣士!」

赤髪少女「よかった、無事だった・・・!」ギュッ


青年剣士「心配をかけてごめんよ・・・少年剣士はいるかい?」


少年剣士「うん・・・どうしたの?」

青年剣士「君がよければなんだが・・・、君のネックレスを・・・貰えないか?」

少年剣士「あの手紙が入ってたやつ・・・?」

青年剣士「あぁ・・・必要なんだ」


316 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:22:52 ID:ixD0af1c
 
少年剣士「・・・うーん・・わかった・・・」

青年剣士「ありがとう・・・代わりに・・もう少ししたら・・・君たちに最高の幸せをプレゼントするよ」


少年剣士「・・楽しみにしておく!」

幼剣士「・・・・期待しておくよ!」

赤髪少女「・・・」ワクワク


青年剣士「しばらく外は危険だからね・・・出ちゃだめだ。それまでは俺がついてるから・・・大丈夫」


3人「・・・うんっ!」


317 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:23:26 ID:ixD0af1c
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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・・


318 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:23:56 ID:ixD0af1c
 
――それから数日。王政はあっさりというほどに崩壊した。

わずか7日でレジスタンス軍は勝利し、王政が崩れ、王はやがて処刑された。

落ち着きを取り戻すのにそれから5日。

ずっと"我慢"という溜め込まれた人の蓋が開けた時の暴動は、狂気としかいい様がなかった。


王国の城は陥落し、奴隷として扱われていた女達、子供達が解放された。

人々は家族と再び会い、泣き、笑いあった。


そして―――――・・・


319 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:24:26 ID:ixD0af1c
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【幼剣士らの家】


・・・コンコン・・


幼剣士「はーい・・・!」

少年剣士「どうぞ!!」


幼母「ただいま・・・!幼剣士っ・・・!」

少母「少年剣士・・・ごめんね・・・ただいま・・・!」


幼剣士「おかあ・・さんっ・・・!」グスッ

少年剣士「おかあさぁぁぁん!!!」ギュッ


320 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:24:58 ID:ixD0af1c
 
青年剣士「よかったね・・・みんな・・」


幼母「本当に何といっていいか・・・」

少母「ありがとうございます・・」

幼剣士「ありがとう・・・青年剣士・・ありがとう・・・・・」

少年剣士「・・・ありがとう・・・」



青年剣士「それと・・・少ないけど・・・これ。今後どうなるか分からないけど、持ってて損はないと思う・・・」ゴソゴソ

・・・ドンッ!!

幼剣士「これは?」


321 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:25:34 ID:ixD0af1c
 
青年剣士「500万ジェムが入ってる。これだけあれば今後の生活もしばらく困らないと思う」

幼剣士「ごっ・・・」

青年剣士「俺はもう、このお金もいらなくなる。だから君たちにあげるよ」ニコッ


幼剣士「えっ・・そ、それって・・」


青年剣士「そう・・・今までありがとう2人とも。俺はここでさよなら・・・だよ」


少年剣士「だめっ!いっちゃだめっ!」

幼剣士「そ、そうだよ!別にずっと一緒に住んでてもいいんだよ!?」


青年剣士「はは・・ありがとう。でも・・・俺は俺の帰る場所があるんだ・・・」


少年剣士「・・・今日、もう行っちゃうの・・?」

幼剣士「・・・」


322 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:26:08 ID:ixD0af1c
 
青年剣士「あぁ・・・赤髪少女もお母さんに会わせないといけないし、色々・・・とね・・」


幼剣士「また、会えるかな・・・」

少年剣士「・・・」グスッ


青年剣士「会えるさ。離れていても、必ず心はつながってるから・・・ね?」

幼剣士「わかった・・・」

少年剣士「今まで・・ありがとうございました・・・・」


青年剣士「うん、君たちも・・・元気で・・・幸せになってね」


幼剣士「ばいばい・・・青年剣士っ・・・!」

少年剣士「ありがとう・・・!青年剣士ぃぃ・・」グスグス


青年剣士「・・・」ニコッ


・・・・ガチャッ・・・バタン・・・


323 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:26:38 ID:ixD0af1c
 
幼剣士「行っちゃった・・・本当に・・・」

少年剣士「寂しいな・・・うう・・」グスッ
 
 
少母「・・・本当に不思議な人だったわね・・・、感謝してもしきれないくらい・・」


・・・カサッ


少母「・・あら?お金の下に何か・・・手紙・・・?」


少年剣士「お母さん・・・よ、読んで!」

少母「あらあら・・・はいはい」ニコッ


324 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:27:08 ID:ixD0af1c
 
"短い間だったけど、本当にありがとう"

君たちがいて、俺がいて、仲間がいて、今回の事はすべてが上手くいけた。

感謝しているよ。


そしてね、君たちは・・・・勇気があり、光がある


だから、くじけそうになっても、最後の最後まであきらめず何ごとにも頑張って・・・


325 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:27:56 ID:ixD0af1c
 
少年剣士「・・・うん、頑張る・・!」

幼剣士「・・・うん!」


少年剣士「母さん・・・僕らも英雄剣士みたいになる!絶対!強くなってみせる!」

幼剣士「そうだな・・・俺らも頑張って、あの人みたいになるんだ!」

・・・ワァワァ!!


少母「・・・子供たちの目に光が・・。ありがとう、青年剣士さん・・・」

幼母「私たちも頑張りましょうね・・・、あの子たちのためにも・・」

少母「えぇ・・・もちろん・・・」


326 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:28:26 ID:ixD0af1c
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【王城・魔界の扉前】


・・・トコトコ・・・


赤髪少女「・・・」ギュッ

青年剣士「・・・赤髪少女、幼剣士らに別れは・・・」


赤髪少女「大丈夫・・思い出は沢山作ったの・・・・・寂しかったけど・・・寂しいけど・・・」グスッ

青年剣士「・・・」ギュッ・・・ポンポン

赤髪少女「でもやっぱり・・寂しいよぅ・・・」ウッ・・


青年剣士「これからママに会えるんだ・・・、いっぱい・・お話して・・・ね・・・」ニコッ


327 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:29:01 ID:ixD0af1c
 
赤髪少女「ママ・・・うん・・・」ギュッ


・・・トコ・・・トコトコ・・・・
ガチャッ・・・ギィ・・・・


レジスタンス「はっ!青年剣士様!お待ちしておりました!」


酒場の戦士「よう・・・」

酒場の僧侶「やっ」

酒場の魔法使い「来たか」


328 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:29:51 ID:ixD0af1c
 
青年剣士「皆さん・・・わざわざ見送りに・・・?」


酒場の戦士「お前と会えるのは・・・これが最後なんだろ?」

酒場の僧侶「戻るんだろ・・・元の世界に」


青年剣士「はい・・・恐らく、そうなると思います」


酒場の戦士「そうか・・・楽しかったぜ。短い間だったけどな」グッ

酒場の僧侶「あとは、この世界は俺たちに任せてくれ」グッ

酒場の魔法使い「俺らがこの世界を引っ張る幹部に選ばれちまった・・・はは・・・」


329 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:32:18 ID:ixD0af1c
 
青年剣士「未来の世界、いえ・・・この世界のこと。任せました、頑張ってください」


酒場の戦士「お前もな・・・」

酒場の僧侶「・・・じゃあな」

酒場の魔法使い「また、どこかで会えたら・・・」


青年剣士「はい・・・じゃ、赤髪少女・・・行こうか」

赤髪少女「うん・・・おじちゃんたち・・バイバイ・・・・」


青年剣士「それでは・・・ありがとうございましたっっ!!」ビシッ


酒場の戦士「・・・英雄剣士殿に・・・敬礼っ!」

全員「・・・」

・・・ビシッ!!!


・・・・ギュゥゥゥゥゥ・・・・ゥゥゥゥン・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


330 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:32:51 ID:ixD0af1c
 
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・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
・・・
・・


331 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:33:23 ID:ixD0af1c
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――【魔界・竜王の城】



竜兵士「・・・こちらです」

青年剣士「ありがとう」


・・・ガチャッ・・・ギィィィ・・・・・・・・


 
 
青年剣士「・・・・!!」

赤髪少女「ママァ・・・!!!」グスッ


332 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:33:54 ID:ixD0af1c
 
赤竜王「・・・・お待ちしてました。辛い目にあわせましたね・・・2人とも」


青年剣士「・・・」


赤竜王「そんな顔をしないでください・・・私は・・あなたの妹の・・・ままですよ?」

青年剣士「赤髪少女・・・、立派になったね・・・」


赤竜王「今や全魔界を制する王となりました。貴方がここに来るのを・・・ずっと、ずっと待っていました」


青年剣士「・・・ありがとう・・・・ありがとう・・」


赤髪少女「ままぁ・・・やっと会えた・・・ままぁ・・・・!」グスグス・・

赤竜王「ふふ・・・いつまでたっても貴方も私と一緒で・・・甘えん坊さんなんですね・・・」


333 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:34:26 ID:ixD0af1c
 
青年剣士「・・・」クスッ

赤竜王「それと・・・お入りなさい」


・・・ガチャッ


側近「・・・」

青年剣士「なっ・・・お前は王の側近!なぜここに!」


竜側近「はぁ・・・全く。私は竜側近です・・・だいぶ歳をとり、転生を重ねたので分からないかもしれませんが」

青年剣士「り、竜側近さん!?」

竜側近「あの時はすいませんでした。まだ色々といえる立場ではなかったのです」


青年剣士「・・・」


334 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:35:00 ID:ixD0af1c
 
赤竜王「これで・・・全てが終わりました。平和が戻り、もうじき魔界と人間界の扉は再び閉じられることでしょう」

青年剣士「良かった・・・それと、このネックレス・・・」チャリッ

赤竜王「・・・」


青年剣士「過去の俺から、手紙には"全てが終わり、魔界への道が開いた時に全てが戻る"とある。どういう意味か、教えてくれるかな」


赤竜王「ふふ・・」

青年剣士「?」

赤竜王「竜側近、あれを持ってきてください」


竜側近「はいっ・・・」スッ


335 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:35:31 ID:ixD0af1c
 
青年剣士「仮面と・・・、また・・手紙・・・・・?」カサカサ


赤竜王「手紙は過去の貴方から預かったモノです」

青年剣士「・・・」カサッ


"これから起きる出来事について話をしておく・・・"


青年剣士「・・・」

赤流王「・・・」 
 
青年剣士「ふむ・・・なるほど・・」


336 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:36:07 ID:ixD0af1c
 
赤竜王「全ての出来事が・・・書いてあったのですか?」 


青年剣士「いや、要所要所だけかな・・・、やっぱり自分で体験しろってことなのかも」アハハ

 
赤竜王「ふふ・・・よっぽど真実を知るよりも、自ら体験しつつ未来を築いていくのが好きなようですね・・・」

青年剣士「はは・・・そうかもしれない」


赤竜王「ですが、これだけは教えなければなりません。恐らく手紙にもあったでしょうが・・あなたが戻った過去で、幼剣士らが惨事に巻き込まれます」

青年剣士「・・・」


337 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:36:37 ID:ixD0af1c
 
赤竜王「貴方はそれを助けるべく、再び世界に帰還します・・・」

青年剣士「・・・」


赤竜王「貴方を元の世界に戻す時空の扉。それはこちらの黒い魔石の研究を極秘裏に進め、成功しました」

青年剣士「・・・」

赤竜王「そこで、700年前の世界へ戻すことが出来ます」

青年剣士「・・・頼む」



赤竜王「そこで、その仮面が必要なのです」

青年剣士「・・・・・これは・・・ただの仮面じゃないのか・・?」


338 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:37:07 ID:ixD0af1c
 
赤竜王「時空の扉は元々、一般人には耐えられない代物です。貴方は竜の力を持ち、強靭な肉体でそれを防いだ・・・」

青年剣士「・・・」

赤竜王「ですが・・2度目は、貴方の人格・・・記憶・・・意識を奪うことになるでしょう」

青年剣士「なっ・・・」


赤竜王「その仮面には、一時的に人格を裏に沈ませることが出来る"呪い"がかかっています」

青年剣士「・・・」

赤竜王「そうすれば、時空の扉を抜ける時・・・深い眠りについた貴方の意識は守られる」


青年剣士「・・・なるほど」


339 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:37:43 ID:ixD0af1c
 
赤竜王「仮面は仮面の人格を持ち、2つの意識で1つの体となりましょう」

青年剣士「それは・・大丈夫なのかな・・・」


赤竜王「深層心理とでもいいましょうか、別の意識を持ちつつも"目的意識"を忘れなければ、貴方の意識が目覚めた時・・・再び体は貴方のものに戻ります」

青年剣士「・・・」

赤竜王「強靭な精神力も必要ということです・・・ですが、あなたなら大丈夫です」


青年剣士「わかった・・・ありがとう。ありがたく受け取るよ」


赤竜王「・・・そう言うと思っておりました。竜側近、時空の扉の準備を・・」


竜側近「はっ・・・」

青年剣士「あ・・・そうだ、その前に・・・それじゃあ紙とペン、いただけませんか?」

竜側近「・・・こちらに」スッ


340 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:38:47 ID:ixD0af1c
 
青年剣士「用意がいいんですね・・・よし・・・」カサカサ

赤竜王「・・・」

青年剣士「・・・」スラスラ

赤竜王「・・・」


青年剣士「これでよしっ・・・と。これを仮面の裏の隙間に入れて・・・」カサッ

赤竜王「準備は・・・できましたか?」

青年剣士「・・・いつでも」


341 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:39:18 ID:ixD0af1c
 
赤竜王「それと・・・貴方にこの・・・技術を渡しておきます・・・」フゥッ・・・


・・・サァァッ・・・・・

青年剣士「・・・暖かい・・竜のブレスか・・・。記憶と技術が・・・流れ込んでくる・・・」


赤竜王「"命転生の術"・・・。それは必ず貴方が必要になるであろう秘術ですが・・・出来れば使わない事を・・・望みます・・・・・・」

青年剣士「・・・」ギュッ


竜側近「・・・時空の扉、準備が出来ました!」


ギュゥゥゥ・・・・ゴゴゴゴ・・・・


342 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:39:56 ID:ixD0af1c
 
青年剣士「皆さん、ありがとうございました。俺は・・・俺の時代へと帰ります」

竜側近「・・お元気で。あちらの私にも宜しくお願いします」


赤竜王「青年剣士・・・、もう1度会えて嬉しかったです・・・・」

青年剣士「・・・はは、そんなに気を使わないでくれよ最後まで。昔みたく・・・ね?」


赤竜王(赤髪少女)「お兄ちゃん・・・また会えて・・・嬉しかった・・」

青年剣士「・・・」ニコッ



ダダダッ・・・・!!

ギュゥゥゥゥン!!!!!

青年剣士「待っていてくれ・・・俺は・・・戻るぞ・・・・!うあああっ!」



・・・・・・ギュゥゥゥゥゥゥン!!!!!


343 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:40:34 ID:ixD0af1c
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・

ゴォォォォォ!!!!!
ゴォォォォォォォォッ!!!!


青年剣士「なんて魔力の渦だ・・・体が・・・引きちぎられそうだ・・・・・!」


グォォォォォォォ・・・・オォォォ!!!!


青年剣士「意識が・・遠のく・・・仮面・・・頼むぞ・・・、もう1人の俺となって・・みんなを助けてくれ・・・!」ゴソゴソ

・・・スチャッ


仮面の男「・・・・!」ギラッ


344 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/07/25(木) 08:41:08 ID:ixD0af1c
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
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・・・
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