■戻る■ 戻る 携 下へ
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その14
782 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/05/23(日) 22:32:12.25 ID:sTTBYtQo
こんばんは〜昨日の夜から風邪引いてしまい…絶不調です…
ちょいとだけ更新を…ごめんなさい!!><
↓続き


783 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/23(日) 22:32:52.12 ID:sTTBYtQo
〜本国〜

街道には軍の凱旋を出迎える、民の熱気で溢れかえっている。

老人「殿下ー!!」

男「国軍っ!良くやったぞぉ!!」

その中央を岐路に着いた騎馬がゆっくりと進む。

皇太子は左右に忙しなく振り返り、笑顔で手を振る。

パッカパッカパッカ…

副司令官「それでは殿下、此度の北伐…まことにご苦労様でした」

皇太子「うむ。国軍の皆々もゆっくり養生されよ」

副司令官「ははっ!ありがたき御言葉…!!」

皇太子「エリートと青年兵はそのまま王宮へ供につけ」

エリート「はい」

青年兵「はは!」

副司令官「では…。国軍隊反転!本部へと向かうぞ」

副司令官の号令を合図に、隊は二手に分かれ、王宮と国軍分部へそれぞれ向かった。


784 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/23(日) 22:33:35.01 ID:sTTBYtQo
〜王宮〜

右大臣「陛下っ!お戻りになられましたぞっ」

国王「う…む…」

国王は寝床よりゆっくり起き上がり、右大臣の手を借り、起き上がる。

右大臣「思わしくなければ、私が代行に…」

国王「問題ない。それに…折角の凱旋だ。直接出迎えてやらんでどうする…」

右大臣「……は。しかしご無理はなんさいますな…?」

国王「分かっておる。自分の身体だ…」

二人は皇太子の待つ謁見の間へと足を進める。

ザッザッザ…

皇太子「………」

国王の入室とともに、一同がひれ伏し、それを合図に玉座へと腰掛ける。

国王「無事戻ったようだな。此度の働き、まことにご苦労…」

皇太子「ありがたき御言葉」

皇太子は顔を上げ、玉座に座る国王を見つめる。


785 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/23(日) 22:35:31.72 ID:6aeiEMDO
>>1
ムリすんなよ!
辛かったら、体を温かくして寝ろよ


786 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/23(日) 22:36:16.47 ID:sTTBYtQo
国王「しかしだ…。また無謀な戦いをしたそうだな」

皇太子「無謀…?御言葉ですが、そのような事…断じて御座いませぬ」

国王「……」

皇太子「私の尊敬する亡き大元帥殿のお言葉通り、勇敢に戦いまして御座います」

国王「そんなものは詭に過ぎぬ」

皇太子「詭弁?何が詭弁なのですか!?」

国王「お前が一介の兵士ならそれで良い。立場をわきまえよ、と申しておる」

皇太子「一介の兵士と私に如何ほどの違いがございましょうか?」

国王「………」

皇太子「魔族を討つ志…いや、同じ人間では御座いませぬか」

国王「お前が死んだら…この国はどうする?」

皇太子「私の変わりなど幾らでも務まりまする!」

国王「一介の兵士でもか?」

皇太子「……それこそ詭弁です」

国王「同じ事であろう?」


787 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/23(日) 22:38:33.22 ID:sTTBYtQo
右大臣「殿下、どうか……陛下の心中をお察し下され」

エリート「しかし殿下は万民の為に……」

右大臣「分をわきまえよエリート!」

エリート「父上…っ」

右大臣「殿下の盾となり、更には制するのが貴様の務めであろう?」

エリート「………」

国王「よいか?私には最早、お前しか居らぬのだ…」

皇太子「……」

国王「どうかその命を粗末にせんでくれ…」

皇太子「……畏まりました。失礼致します」

クルッ…スタスタスタ…

エリート「…失礼致します」

青年兵「しっ、失礼致します!」

ザッ…スタスタスアt…

足早に去りゆく皇太子を追い、エリートと青年兵が退室する。


788 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/23(日) 22:39:02.46 ID:sTTBYtQo
国王「……困った奴だ」

右大臣「殿下のお気持ち…分からんではありませんが…」

国王「ああ見えて、猪突猛進の馬鹿ではない」

右大臣「ええ。兵法にも長けております故…」

国王「それ即ち、魔力無き事を恥じておるからじゃ…」

右大臣「……」

国王「誰もそのような事、気にしてはおらぬと言うのに…」

国王は虚ろな表情で一つ溜息をつく。

国王「…『覇王』と謳われた我が祖父、先々代のように……」

右大臣「……」

国王「武でこの国を守ろうと…そう感じておるのであろうな…ごほっ!」

右大臣「陛下っ!?」

国王「大事ない…。やや感情的になり…心拍が上がっただけよ…」

右大臣「お身体に障りますぞ!…さぁ、戻られましょう」

国王「…ごっほ!…ごほ…っ。……う、うむ」


789 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/23(日) 22:39:11.96 ID:2afp1qQ0
>>1さん、御自愛下さい。
つ 旦


790 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/23(日) 22:39:29.60 ID:sTTBYtQo
〜王宮、廊下〜

カツカツカツ…

エリート「で、殿下……っ」

皇太子「私は毛頭、王の座など継ぐ気はない…」

エリート「殿下、それはなりませぬ。ましてや貴方様一人…」

皇太子「妾の子がおるのだろう?その者で良かろう」

エリート「殿下っ!!」

カツカツ…ピタッ

皇太子「二人とも…此度はよく働いてくれた。礼を言う」

青年兵「いえっ、そのような事…」

皇太子「しばらく外征はない。ゆっくり休暇を取るが良い」

エリート「殿下……」

皇太子「大丈夫。……そこまで弱い男ではないよ」

皇太子は微笑み、自室へと姿を消した。

エリート「殿下……」


791 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/23(日) 22:40:41.26 ID:sTTBYtQo


青年兵「エリート様…っ」

エリート「聞いたであろう…」

青年兵「……」

エリート「青年兵くん…。故郷は?」

青年兵「故郷…ですか!?」

エリート「休暇を取ると良い。故郷はまだ健在なのかな?」

青年兵「ええ…。ここより北西にある海岸近くの小さな村です」

エリート「両親共にご健在で…?」

青年兵「いえ、父は物心つく前に…亡くなりました」

エリート「それは…すまない」

青年兵「いえ…。僕もほとんど記憶にありませんから…」

エリート「たまには帰省し、孝行でもすると良い」

青年兵「…そう…ですね」

自室へと向かうエリートに一礼し、青年兵もその場を後にした。


792 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/23(日) 22:44:18.32 ID:RPQ5epYo
無茶しないで>>1


793 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/23(日) 23:06:01.61 ID:sTTBYtQo
〜国軍本部〜

カツカツカツ…

秘書官「此度は総指揮、ご苦労様でした」

副司令官「うむ…。総司令は?」

秘書官「不在です」

副司令官「不在…!?一体どちらへ…」

秘書官「プライベートにつき、お教え出来ませぬ」

副司令官「くっ…!残処理があるというのに……」

秘書官「今日のところはお引き取りを」

副司令官「承知した。明日改めよう」

頭を下げる秘書官にそう返答すると、副司令官は講堂へと向かう。

カツカツカツ…

魔道兵「あっ!お疲れ様です!!」

副司令官「先生はおるか?」

魔道兵「ははっ!あちらにいらっしゃいます!」


794 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/23(日) 23:16:28.28 ID:T8Vegu.0
世の中には、SS書き始めると体調不良で中断する書き手ばかりだと言うのに
この>>1の熱意、素晴らしいな

同じSS書きとして尊敬に値するわ


795 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/23(日) 23:25:52.11 ID:eGMrfcDO
更新は嬉しいが……無理はしないでおくれよ>>1さん


796 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/23(日) 23:40:35.74 ID:sTTBYtQo
カツカツカツ…

副司令官「…失礼しますよ、先生」

青龍先生「…なんじゃ、お主か」

副司令官「ご迷惑でしたかな…?」

青龍先生「中年親父に来られて、迷惑でない男などおるかの…」

副司令官「相変わらずですね……」

青龍先生「ワシは男には興味ないわい…」

副司令官「全く……」

副司令官は呆れた顔で両手を腰におく。

青龍先生「それで…何の用じゃ?」

副司令官「……これを」

青龍先生「…?……ふむ」

一枚の紙を副司令官の手より受け取り、青龍先生はそれに目を通す。

カサッ

青龍先生「………!?」


797 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/23(日) 23:49:52.57 ID:sTTBYtQo
副司令官「殿下より直々の要請です。構いませんな…?」

青龍先生「どうせあの方のことじゃ…。もう連れて行ってしまったのじゃろ?」

副司令官「…い、いかにも」

青龍先生「ヒョッヒョッヒョ!構わんよ。ワシとしては口惜しいがのぅ…」

副司令官「……」

青龍先生「彼…青年兵にとっても、大きな経験となるじゃろうて…ヒョッヒョ」

副司令官「では明日、正式に司令官へ書類を回させて頂きます」

青龍先生「うむ」

副司令官「それでは…、失礼致します」

副司令官は深く頭を下げ、講堂を後にする。

カtカツカツ…ピタッ

副司令官「……お身体、宜しいので?」

青龍先生「最近はすこぶる良いよ。…そんな事を聞いてどうする?」

副司令官「いえいえ、ただのお節介です。……失礼します」

青龍先生「お気遣いすまんの……。ヒョッヒョ!」


798 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/24(月) 00:00:34.91 ID:2DKmtQAO
>>1無理はせずに



魔導師ちゃんが出番少なくなるのは寂しいはずだったんだが…なぜだろう、今すごく穏やかな気持ちで居られる
嫉妬の炎も今日の雨で沈静化されてきたみたいだな


799 : ◆1otsuV0WFc [sage saga] :2010/05/24(月) 00:05:08.07 ID:DaXd1NUo
〜北方司令部〜

一同は無残な姿へと変わり果てた墓を、険しい表情で見つめる。

騎士長「思っていた…以上だな」

左翼長「くそ…っ!魔物め!!」

参謀「……っ」

左翼長「北関での話がもし本当なら…結界石の意味はあまりない」

騎士長「ああ…。今より警備と偵察を強化しよう」

参謀「ですね…」

左翼長「良いか…この先、もし北方司令の姿を見かけたら……躊躇するな」

参謀「望ましくない、いえ…あってはならぬ事ですが…」

騎士長「彼は亡くなった。既にこの世には居ないのだ。もし現れればそれは幻にすぎぬ…」

北方兵「ははっ!!」

奔放兵達は一斉に敬礼をし、表情を引き締める。

騎士長「狙いが分からぬ限り…ここも暇にはならんな……」

左翼長「全く…。とんだ厄介事だよ」


800 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/05/24(月) 00:11:28.65 ID:DaXd1NUo
それでは寝させて頂きますですー
ご支援&ご心配ありがとうございました!おやすみなさい!ノシ

>>785>>789>>792>>795
うおお、ありがとうございます!元気貰いました!
>>794
SS書きさんも呼んで下さってるんですね!感謝です!でも尊敬する程の者ではありません
>>798
魔道士はもうちょいしたらまた出て来ます!一緒に祝ってやって下さい!


801 :GEPPERがお送りします [] :2010/05/24(月) 00:22:53.74 ID:PqdEWSQ0
>>1乙!ゆっくり休んでくれ!


802 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/24(月) 00:36:06.19 ID:mXDL4oDO
>>1乙!
今流行ってる風邪は、こじらせて肺炎になる人もいるくらい
性質が悪いらしいので無理して悪化させないように気をつけてなー!


803 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/24(月) 07:05:05.37 ID:K4FtT4s0
俺が肺炎だと知っている奴がいると聞いて


804 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/24(月) 10:50:20.60 ID:kz7LcJY0
>>803
安静にして早く治せ


805 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/24(月) 12:30:23.80 ID:iZRnW7Q0
--------
----

紬は一人離れて店内を物色していた

ブラブラ

紬(やっぱり鍵盤楽器はないわ……これくらいの文化圏だとしょうがないのかしら)

唯「あ、ムギちゃーん!」

向こうから唯がかけよってくる

紬「あら、唯ちゃん、どうしたの?あ、みんなも……」

唯「えっと、店主さんがムギちゃんの演奏聴かせて欲しいんだって!」

紬はそこで初めて唯たちの後ろにいる人物に気づく

店主「すまないが、君の演奏をぜひ聴かせて欲しい!」



806 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/24(月) 12:33:38.37 ID:iZRnW7Q0
うわああああああああ
誤爆したあああああああ
死にてぇまじ迷惑かけた死にてぇ

すまん>>1、そしてみんなあぼーんしてくれ、マジごめんなさい


808 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/05/24(月) 12:49:57.31 ID:BX1LGuMo
>>805-806
お構いなく!同板かな…?今度見させて頂きますね!ノシ

盗賊「……」

戦士「どした?」

盗賊「…いや、素敵な…音色だなって」

魔道士「変わったな楽器ですねぇ。初めて見ます…」

召喚士「ええ。しかもみんな若いし、は…派手な格好だなぁ…」

魔道士「……どこ見てるんですか」

召喚士「い、いえっ!べべ、別に…っ…あっ!?魔道士さん待って下さい!」

戦士「お前もなんか出来るんだっけか?」

盗賊「……こ、琴を…少々」

戦士「琴?琴って何だ?」

召喚士「東方の楽器じゃないかな…?」

盗賊「……う、うん」

魔道士「わぁ!今度聴かせて下さいっ!えへへ!!」

盗賊「むっ、無理!……下手…だし」

戦士「よーし!じゃあ今度演奏会だなっ!はははっ!」

盗賊「や、やだやだっ!!勘弁して下さい!!」


809 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/05/24(月) 12:54:01.23 ID:BX1LGuMo
>>801-802
ご心配頂き、ありがとうございます!
まぁ仕事は休むわけにもいかず…頑張ります

>>803-804
魔道士「大事になさって下さいね!早くよくなるよう、祈ってます!」

盗賊「…む、無理はダメだからなっ!」


810 :GEPPERがお送りします [sage] :2010/05/24(月) 12:55:18.65 ID:iZRnW7Q0
>>1の心の広さに感謝
もうSS書きながら他スレ覗くのは金輪際やめます
お詫びと言うほどのことはできませんが、最後までご支援させて頂きます

本当にどうも申しわけございませんでした



811 :GEPPERがお送りします [sage saga] :2010/05/24(月) 18:03:56.15 ID:BX1LGuMo
>>810
いやいやもう全然気にしないで下さい!
こういうきっかけでの縁もありますし、
何より楽しければそれで良し!ですよー

↓続き



次へ 戻る 戻る 携 上へ