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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その32
30 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 18:11:49.06 ID:uh0vW/N2o
バシュウウゥゥゥゥ…

召喚士「……」

コカトリス「真っ直ぐ西で良いのだな?」

召喚士「うん。スグリーヴァ様の城まで直で向かおう」

青年兵「そうしましょう。休憩は必要ですか?」

同門「要らん」

青年兵「了解です。それじゃワイバーン、飛ばしてくれ」

ワイバーン「おう」

フェニックス「……」

ゴウッ!!…ドシュウウゥゥゥゥ

俺ら3人は先立って、スグリーヴァ様の城へと向かう事になった。

召喚士「そういえば同門さん」

同門「何だ」

召喚士「他の皆さんは元気ですか? 最近、一緒には……」

同門「……」


31 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 18:12:34.44 ID:uh0vW/N2o
召喚士「……同門さん?」

同門「俺は……」

青年兵「……?」

同門「……いや……何でもない。無事だと信じている」

召喚士「どういう意味です?」

バシュウウゥゥ…

青年兵「召喚士さんっ! あれ……っ!!」

召喚士「!?」

青年兵「見えた……スグリーヴァ様の城……っ」

召喚士「何で……」

同門「何を驚いている?」

青年兵「おかしいんです。上空から見えるだなんて……」

召喚士「青年兵くんも知ってた……?」

青年兵「はい。スグリーヴァ様の城は結界により、外界からは見えないはずなんです……っ!」

同門「!?」


32 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 18:13:24.11 ID:uh0vW/N2o
召喚士「それが見えている……一体どうして……」

同門「結界が破られたのか?」

青年兵「もしかして……スグリーヴァ様の身に何か……」

召喚士「……急ごう! 何かあった事は間違いなさそうだ」

青年兵「ええ!」

嫌な予感が胸を締め付ける。でも、いつもと変わらぬ城の姿がそれを少し和らげる。

召喚士「……っ」

スグリーヴァ様はきっと死ぬ気なんだ。それはずっと分かってた。でもそれは違うんだ。

召喚士「スグリーヴァ様……」

あの人には自分の目で見て貰わなきゃいけないんだ。あなたが望んだ世界を。

バシュウウゥゥゥゥ…スタッ

召喚士「城は無事だ! 城内へ行こう!」

青年兵「はい!」

召喚士「頼む……っ、無事でいてくれ……!」

でも、それは叶わなかった。スグリーヴァ様は……死んだ。


33 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 18:14:17.52 ID:uh0vW/N2o


召喚士「行けっ!コカトリス!!」

    〜第五十二部〜


34 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 18:15:14.24 ID:uh0vW/N2o
〜スグリーヴァの城、城内〜

召喚士「……」

ハヌマーン「ご苦労だったな、召喚士殿」

召喚士「……っ」

ガクッ…ザッ

ハヌマーン「これで確定的なものとなったな」

マーマン「結界が吹っ飛んだ如きで決め付けんなよ!」

ハヌマーン「マーマン、お前もとうに理解しておるのだろう? 認めよ、スグリーヴァ様はもう……」

マーマン「うるせーな! じゃあ見たのかよ! あぁ!? スグリーヴァ様が死――」

ハヌマーン「いい加減にせぬか!!」

マーマン「……ッ」

ハヌマーン「戦いはまだ終わってはいないのだ。犠牲は……付き物なのだ」

マーマン「……だからってよぉ……ッ」

弓使い「ハヌマーン、彼だって分かってはいるのよ。でも……」

ハヌマーン「……済まない。少し頭を冷やしてくる」


35 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 18:16:11.65 ID:uh0vW/N2o
スッ…ザッザッザッザッ…

剣士「マーマン、分かっているだろ? 一番辛いのはハヌマーン殿なんだ」

マーマン「……」

剣士「気持ちは分かる。だが結界無き今、どういう事かは君がよく理解しているはずだ」

マーマン「…………」

剣士「どうかハヌマーン殿の気持ちを察して、君が彼を支えてやってくれ」

マーマン「……クソッ、何で……なんだよぉ……ッ」

召喚士「……」

白馬騎士「それで、本隊からの連絡は?」

青年兵「あ、はい。明日以降の作戦が決定致しました。これは大軍師様からの書面です」

白馬騎士「ふむ」

カサッ…パラパラ

弟者「何だって?」

白馬騎士「……魔王を遠距離射撃で討つ……!?」

錦将軍「どういうこっちゃ?」


36 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 18:17:41.06 ID:uh0vW/N2o
青年兵「簡単に言えば、5人の射手が一行ずつを同時に放ち、五行を撃ち込む作戦です」

兄者「成程。して、我らは何をすれば良い?」

青年兵「弓将軍様」

弓将軍「……?」

青年兵「射手の1人を担って頂けますか?」

弓将軍「儂がか?」

召喚士「それと……弓使いさんにも」

弓使い「!?」

青年兵「その他、白馬騎士様、幼女ちゃんにも魔法付加を手伝って頂きます」

幼女「へっ? わ、私が……ですか?」

青年兵「やはり気心知れた近しい者がスムーズに進みますので……」

幼女「でもっ、私の魔法で大丈夫……ですか?」

白馬騎士「私もそれは不安だな。魔王を倒す程の魔力を持ち合わせているとは……」

青年兵「それはご安心を。おそらく別紙に詳細があるかと思いますが、それぞれ補佐が付きます」

弓使い「……なるほどね。私に……出来るかしら」


37 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 18:18:40.95 ID:uh0vW/N2o
召喚士「大丈夫ですよ。腕前は一流ですから」

剣士「ああ。弓使いならきっと出来る。大丈夫!」

弓使い「そ、そうかしら……」

青年兵「射撃は上空から行います。各隊、召喚獣が付きますので」

兄者「召喚獣に乗り、上空から狙い打つと言うわけか」

弟者「すげぇ発想だな。なんつう作戦だよおい……」

青年兵「弓使いさんと幼女ちゃんの所には、この同門さんが付きます」

同門「……」

弓使い「よ、宜しくね」

幼女「宜しくお願いします」

同門「あ、あぁ」

青年兵「弓将軍様と白馬騎士様らには私が付きます。宜しくお願い致します」

白馬騎士「分かりました。出来る限りやってみましょう」

弓将軍「一世一代の射撃、見せてやるかのう……ひょっひょ」

青年兵「期待しております」


38 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 18:20:39.73 ID:uh0vW/N2o
兄者「それで、他の者らは時機に此処へ来るのか?」

青年兵「はい。既に向かっております。明け方には到着するかと思います」

白馬騎士「本陣や赤壁の方は大丈夫ですか?」

青年兵「そちらもぬかりはありません。ご心配なく」

召喚士「南東国は大丈夫ですか?」

白馬騎士「はい。こちらから猿兵の皆を派遣し、万事備えております」

召喚士「良かった……」

錦将軍「ちょいちょいちょい、話は分かった。分かったがどういう事だぁ?」

召喚士「え?」

錦将軍「俺らは何もしないってのか? ここにきて何もしねーのかって聞いてんだよ」

青年兵「それならご安心を。前線で存分に暴れて頂きます」

弟者「何だよ、それを早く言ってくれよ!」

錦将軍「勿体振りやがって……全くよぉ、はっはっはっは!!」

青年兵「た、頼もしい限りですね……っ」

召喚士「う、うん……ははは……っ」


39 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/09/13(火) 18:23:10.38 ID:uh0vW/N2o
長くなりそうなので前半、後半で切りました
とうとう32スレ目になっていましました…本当に申し訳ないです
今年中にいけるかなこれ…不安になってきた…はぁ

それではこれにて失礼致します!新スレでも宜しくです!ノシ


41 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/13(火) 19:49:20.68 ID:6cAdCZbTo
完結は今世紀中でいいんだぜ?


42 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/13(火) 20:52:50.00 ID:COFSMTdho
ガンバッテ、ママー
            キャッキャッ
   アイシテル
           ギュット、ササエテ
 ウフフ


( ^ν^)「・・・・・・この組み合わせ嫌がらせだろ」


44 名前:NIPPERがお送りします [] 投稿日:2011/09/13(火) 23:09:32.85 ID:jcw6zRcDO
とうとう同門とアマゾネスの種付けか

胸熱


46 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/09/14(水) 00:09:53.68 ID:Ool5I0VAO
黄忠ならきっと…


47 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/14(水) 01:28:39.99 ID:RoC7UAdSO
「のぅ厳顔どの 見たか先程の奴らの顔を…」

「納得いかない顔をしておりましたな」

「儂らが老人だと思って馬鹿にしおる」

「ふむ…」

「ここは力を合わせて大きな手柄をたて、奴らの度肝を抜いてやろう」

「そうともそうとも」


48 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2011/09/14(水) 07:24:36.95 ID:OzyZclrAO
がんばれジジイ


52 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:29:47.95 ID:tM8RJUy4o
〜南方、林道〜

ザザッ…キョrキョロ

盗賊「……うん、大丈夫だ」

戦士「おっし、そんじゃ進むか」

女賢者「は〜い。んふっ♪」

前衛に戦士、盗賊、魔道士、女賢者が進み、そのすぐ後ろをバーテンとマジシャンが続く。

後列には南方弓長、南方魔道長、西方魔道長が連なり、最後尾には双子姉妹、、

アマゾネス、色黒、おさげ、ポニテ、ツインテ、青龍士官といった召喚士らが固まっている。

一同を知る者であればその豪華な顔触れに驚きを隠せないであろうが、

その光景を目撃した者は、張本人ら以外には居ないであろう。

バサッバサッ

おさげ「うーん、上空も異常なし。前後左右、魔物の気配はないわ」

アマゾネス「すまないな、お前らばかりにやらせてしまって」

ポニテ「気にしないで、長はこれから働かなきゃいけないんだから」

ツインテ「そうそうっ♪」


53 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:30:13.73 ID:tM8RJUy4o
色黒「あなたも気にしないで」

青龍士官「すみません……お言葉に甘えます」

バーテン「しっかしまたコイツを使う事になるとはなぁ」

マジシャン「懐かしいなおい。まだ健在だったのかよ」

魔道士「何ですかそれ?」

バーテン「ん、ああ。俺が現役の頃に使ってたボウガンだよ」

魔道士「へぇ〜」

バーテン「正式名称はクロスボウ本国13式。稀代の名匠と俺が設計、開発した代物さ」

戦士「それってもしや……鍛冶屋の師匠さんか?」

バーテン「ああそうだ。お前が世話になったっていう奴だよな」

マジシャン「開発局の局長だったんだっけか?」

バーテン「ああ。ゾディアックの分解に成功したのも奴さ」

戦士「……っ」

バーテン「いい思い出だbな。まぁ二度と使う事もねーと思ってたけどな」

魔道士「そうだったんですねぇ……」


54 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:31:10.09 ID:tM8RJUy4o
マジシャン「俺もまさか、アンタが戦線復帰するとは思ってもみなかったよ」

バーテン「そういうお前は生きてた事すら奇跡だけどな」

マジシャン「ハッハ! 全くだ。本当にコイツらには感謝してるよ」

戦士「こっちこそ生きててありがとうってカンジだよ」

魔道士「そうですよ!」

マジシャン「生きててありがとうか……なんか感慨深いものがあるわなぁ」

盗賊「……もう……何ともないのか?」

マジシャン「んーそうだなぁ。延長戦ってとこかな」

魔道士「……?」

マジシャン「俺は確実に1度死んだ身だ。それに変わりはない」

盗賊「……」

マジシャン「おそらくあと1回、確実に魔力が戻るチャンスがある。その後は……どうなる事かねぇ」

魔道士「そんなっ、嫌な事言わないで下さいよ!」

マジシャン「いいんだよ、今生きてるのでさえ奇跡なんだからよ」

戦士「……何か。方法はねーのか?」


55 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:32:46.53 ID:tM8RJUy4o
マジシャン「人間の生き死になんざ、人間がどうこう出来るもんじゃないってのは分かるだろ?」

盗賊「……」

マジシャン「人は何かを背負って生きてる。肩の荷が降りれば役目も終わりって事さ」

魔道士「そんな……」

マジシャン「俺の背負った荷物が何なのか、それはまだ分からんがな。ハッハ」

バーテン「人はいつか死ぬ。それは仕方のない事だ」

マジシャン「そうそう。お前らが俺を必要とした刻はもう終わったんだ。気にすんな」

戦士「そういう問題じゃねぇだろ」

マジシャン「おいおい、人の心配より自分の心配しろよ」

バーテン「そうだぞ。今回だってオ布良が無事に乗り切れるとは限らないんだからな」

盗賊「……まぁ……そうだよな」

マジシャン「生きろよ。まだサプライズだってあるかもしれないぜ?」

魔道士「へっ?」

マジシャン「いやいや、生きてりゃ良い事あるって事さ。ハッハ!」

静かな林道の中には彼らの声だけが響き渡り、ゆっくりとその道を進んでいった。


56 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:34:08.81 ID:tM8RJUy4o
〜東の町〜

南方参謀「兵器の配置は?」

助手「バッチリよん♪ 南側に全て並べればいいのよね?」

大軍師「はい。おそらく魔王軍は正面から一気に来るはずです」

南方副司令「凌げるかねぇ。ざっと30万以上だろ?」

南方参謀「凌がないと終わりよ。流石に赤壁とて突破されるわ……っ」

西方副司令「南を破られたら本国まではもぬけの殻。本国だって兵は少ないんでしょう?」

大軍師「ええ。今はほとんどが南北に押し上げてますからね」

南方副司令「前線を上げたはいいが、カウンターで突破されれば中身は空っぽか」

西方参謀「どのみち抜かれたら一般人を巻き込む事になる。ここで止めなきゃなんねーのさ」

大軍師「その通りです。逆に言えば、ここでラーヴァナを食い止めれば南に敵はいません」

南方参謀「パズズ、アンラ・マンユ亡き今、残るはラーヴァナだけですもんね」

大軍師「北を攻略するには本国総動員の必要がありますからね」

西方副司令「北って……そんなにまずいの?」

大軍師「直接対峙した事はありませんので憶測ですが、それこそ100万規模かもしれませんよ」


57 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:34:54.75 ID:tM8RJUy4o
南方参謀「――っ!!」

大軍師「その程度は考えておいた方が良い、という事です」

西方参謀「負けていい戦なんてもんがあるかよ……ヒック」

南方副司令「極論だが、もっともな話だ」

大軍師「さて、そろそろ布陣の最終的な詰めに入りましょうか」

南方参謀「半ば篭城戦みたいなものだから、打って出る必要は皆無ね」

南方副司令「普通の篭城戦ならな。だがこちらは数が少ない」

西方参謀「現時点での兵数は10倍以上。まともにやってたら陥ちるわな……ヒック」

大軍師「まず最初は、赤壁からの後詰めが到着するまで持ち堪える事です」

西方副司令「いけるかしら……」

大軍師「基本は兵器による攻撃と魔法付加の弓による遠距離射撃で迎撃します」

南方参謀「それに加えて、竜騎士隊に上空から攻撃させましょ」

南方副司令「騎兵と歩兵の数が乏しいからな。そっちはどうする?」

大軍師「左右よりあたらせましょう。あくまで回り込ませないようにする為です」

西方参謀「だな。下手に突撃して失っても手痛い目に遭うのは分かってるしな」


58 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:35:57.97 ID:tM8RJUy4o
西方副司令「前線の指揮官は?」

大軍師「……司令お2人に出て貰うしかないでしょう」

南方副司令「ひとまずそんなところか」

大軍師「魔道兵は全員、動けますか?」

西方副司令「西方魔道長の話だと、特に問題ないと言ってましたよ」

大軍師「成程」

西方参謀「何か企んでやがるな?」

大軍師「……ふふ、まぁそうですね」

西方参謀「神風でも吹かせようってかい? ヒック」

大軍師「吹かぬなら吹かせるまでですよ」

騎士団長「よし、それでは始めるとするか」

南方参謀「討伐隊がラーヴァナを討ってくれるまで、何がなんでも凌ぐわよっ!」

南方副司令「おう!」

西方参謀「景気付けに飲んどくか? ほれ……」

大軍師「いえ、勝利の祝い酒までとっておきますよ。ふふっ」


59 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:37:23.26 ID:tM8RJUy4o


ザッザッザ

南方司令「……どうだ?」

占い師「まだ起きないみたい」

南方司令「そうか」

占い師「この人が寝てるなんて不思議ね。寝顔なんて初めて見たわ」

南方司令「そうか。君は彼に世話して貰ったのだったかな」

占い師「世話っていうか、身寄りのない私の後継人というか……何だろ」

南方司令「君には特殊な力がある。彼もそうだ。だからこそ放ってはおけなかったんだろう」

占い師「……そうかもね」

南方司令「心配は要らぬさ。君の予言にそんな結果が出ていたか?」

占い師「……いいえ。そうよね、流石お弟子さん。よく分かってる!」

南方司令「私も彼とは付き合いが長いからな」

占い師「やっぱり厳しい師匠だった?」

南方司令「……どうだろうな。確かに実技は厳しかったが、不思議と辛いと思った事はないな」


60 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:39:48.45 ID:tM8RJUy4o
占い師「気休めかもしれないけど、大丈夫よ。私達は勝つわ」

南方司令「ああ、そう信じている。正義は必ず勝つのだ」

占い師「そうね、ふふっ。それじゃ行くわ。頑張ってね」

カツカツカツカツ…

南方司令「……何をコソコソしている」

西方司令「ひぃっ! し……師匠は……?」

南方司令「生きてるよ。心配するな」

西方司令「……っ」

南方司令「お前とも長い付き合いだな」

西方司令「へ!?」

南方司令「何でもない。明日は我らが前線に立たねばならんだろう。頑張るぞ」

西方司令「はあぁ、駄目だぁ……死んだ……っ!!」

南方司令「……相変わらずだな全く。どれ、お借りするとしようか」

西方司令「……!?」

南方司令「今回は数が多すぎるのでは。仕方あるまい」


61 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:41:42.25 ID:tM8RJUy4o
〜ラーヴァナの城〜

シヴァ「…………」

アスラ「……申し訳……御座いません」

ラーヴァナ「何故だ?」

アスラ「不手際により、多数の兵を失う目に……」

ラーヴァナ「不手際があったのか?」

アスラ「……想像を遥かに凌ぐ力を蓄えております」

ラーヴァナ「人間がか?」

アスラ「はい」

ラーヴァナ「ならば仕方あるまい。不手際は俺の責任だ」

アスラ「!?」

ラーヴァナ「敵の力量を把握せず、兵を動かした俺の失態だと申したのだ」

アスラ「滅相もございません! 断じてそのような事は……」

ラーヴァナ「アスラ。此度の結果は不問とする。しかし敗北は敗北、挽回せよ」

アスラ「……あ、有難きお言葉……ッ」


62 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:42:27.61 ID:tM8RJUy4o
ラーヴァナ「してシヴァよ、貴様も同様か?」

シヴァ「……手も足もでない、というわけではありません。しかし厄介です」

ラーヴァナ「……」

シヴァ「奴ら、徒党を組めば倍にもそれ以上にも力を増します」

ラーヴァナ「何故だ?」

シヴァ「……?」

ラーヴァナ「あれだけの兵を率いておいて何故、徒党を組まれたのだ?」

シヴァ「そ、それは……」

ラーヴァナ「貴様が身勝手な行動を起こしたからであろうがぁ!!」

ドグッシャアアァァァァ!!

シヴァ「ガフウゥ……ッ!!」

ラーヴァナ「俺の指示が聞けぬなら、早々に我が下を離れるが良い」

シヴァ「グハッ……ガッ、ガハ……ッ」

ラーヴァナ「次は殺す。いいな?」

シヴァ「…………は……い」


63 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 17:43:51.90 ID:tM8RJUy4o
ザッ

ラーヴァナ「では行けい。次は手土産を待っておるぞ」

アスラ「……必ずや!」

ズザッ

ラーヴァナ「シヴァ、貴様はどうする?」

シヴァ「……我が主アンラ・マンユが討たれ……うしなった力……ッ」

ザッ

シヴァ「助けて頂いた恩義は必ずや報います」

ラーヴァナ「良かろう。それでこそ魔族の戦士よ」

ザザッ…バッ

ラーヴァナ「……さて、あとはヴァーリンか。よもや討たれたとは思いたくないがな」

ジャガーノート「……」

ラーヴァナ「フッ、貴様も暴れたいか。良かろう……奴らが道を切り拓いた暁には……」

ジャガーノート「フゴオオォォォォ……ッ」

ラーヴァナ「さぁ人間共よ、第2ラウンドの始まりだ」


64 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2011/09/14(水) 18:13:12.80 ID:tM8RJUy4o
多数のレス、本当にありがとうございます!
それではここまでにて!ありがとうございました!では!ノシ


74 名前:NIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage] 投稿日:2011/09/15(木) 01:29:34.98 ID:WLpXBi6AO
>>1おつ

まだ活躍もしてないのジャガーノートさん人気だな


75 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage] 投稿日:2011/09/15(木) 03:00:38.24 ID:/j+Jw1u3o
最初から読み直してるけど違った発見があってかなりおもしろいわ



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