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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その38
76 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/26(月) 18:11:27.13 ID:uqySCMANo
〜北関〜

 ドドオオオオォォォォ

北関兵「囲まれておりますっ! かなりの数になりそうですよ……っ」

将軍「うろたえるな、どうせ結界石で侵入は出来んのだ」

ボス「しかしだな、飛行タイプが来たら突破されちまうでゴワスよ?」

将軍「何のためにこの備えがあるかっ。恐れるに足らずよ!」ズラッ

親衛隊長「グレートなカタパルトの数ですねぇ」

局長「おい、早く魔物を何とかしてくれ! 次の物資が輸送出来ないじゃあないか!」

将軍「分かっておる! 焦るでない、焦れば負けるぞ」

剣士長「しかし、これではどうにも出来ませぬぞ」

将軍「我らの任務を忘れるな。我らがすべき事は敵の殲滅ではない。北関を守る事だ」

海峡兵「そうだ! 黙って大人しくしてやがれっ!」

剣士長「何ぃ!?」

将軍「揉め事はよせ。一丸とならねば綻びが生じるぞ」

北関兵「魔王軍っ、来ます!」


77 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/26(月) 18:12:40.76 ID:uqySCMANo
 ズドドドドオオォォォォ……

将軍「壁は結界石で守られておるっ! 気にせず門だけ集中して守るのだっ!」

弓兵「一斉射撃ぃ! 放てぇ!」バシュシュシュッ!!

北関兵「左翼っ、手薄になってんぞぉ!!」

ボス「任せておくでゴワス!」ダッ

将軍「正面っ、魔道兵を集結させ、一斉に援護と攻撃を仕掛けよ!」

北関兵「魔王軍っ、後退しております!」

将軍「ようし、弓兵……撃ち方やめっ。各隊も攻撃を中断し、補給に入れ!」

剣士長「なんて手際だよ……っ」

海峡兵「分かったかい? 臆病と罵られようが、これが俺達……海峡兵の戦い方さ」

剣士長「……っ」

将軍「拠点防衛は慣れたもの、いや……それしかしてこなかったからなぁ」

海峡兵「そうですね。当時は結界石も皆無な最前線で……よく踏ん張ったもんですよ」

将軍「感傷に浸るにはまだ早いぞ。次の攻撃に備えよ」

海峡兵「了解でありますっ!」バッ


78 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/26(月) 18:13:30.04 ID:uqySCMANo
 ゴッゴオオオオォォォォ……

魔道兵「撃てぇーっ!!」

北関兵「……ん?」

海峡兵「どうした?」

北関兵「後方から……何か来る……?」

海峡兵「へっ?」

 キュイイィィィィ……バッシュウウウウゥゥゥゥ!!

北関兵「ぐわ――――」

 ガッカアアアアァァァァ!! ズドオオオオォォォォン!!

海峡兵「……お、おい……っ」

剣士長「何が起きたぁ!」

海峡兵「わ、分かりません……っ。いきなり光が……攻撃――」

 バシュッ!! ズッドオオオオォォォォン!!

剣士長「……ちぃ!!」ババッ

弓兵「正面後方っ、大型の魔物が放っている模様っ!」


79 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/26(月) 18:14:09.88 ID:uqySCMANo
将軍「何だっ!」

弓兵「分かりません……っ。ドラゴン……なのか?」

将軍「……っ」

 タッタッタッ……カンカンカンカンカンッ

将軍「……何だ……あれはっ!!」

 勢いよく塔へ駆け上がり、後方から迫る魔物を目撃した将軍はその姿を見て同様を隠せない。

 ドラゴンのような魔物が地べたを這いずりながら腐敗したような体でゆっくりと迫っている。

 黒々とした皮膚は溶け落ち、両翼も穴の空いた傘のように破れ、骨が見え始めていた。

将軍「アンデッド型の……ドラゴンっ!!」

海峡兵「ババっ、バケモンだ……っ!!」

ドラゴンゾンビ「グッゴオオオオォォォォーッ!!」

親衛隊長「……クレイジーだ……っ」ゾクッ

ドラゴンゾンビ「……ブハアアァァ!! コロス……皆殺しデス……!!」

海峡兵「し、喋ったあぁ!!」

将軍「何なのだ一体……っ」


80 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/26(月) 18:14:40.40 ID:uqySCMANo
 ドズウウゥゥゥゥン!!

将軍「北関へ張り付かれる前に迎撃するぞ!」

海峡兵「バリスタぁ! 装填っ!」

魔道兵「合体魔法が撃てる者は、あのバケモノに集中攻撃しろ!」ザッ

剣士長「いいかっ、連中が攻撃している間……他の雑魚は俺達で牽制するんだ。いいな!」

北関兵「了解っ!」ジャキッ

将軍「攻撃……開――」

 ガゴンッ!! ギイイイイィィィィ……

海峡兵「門が……開い……」

 ザッザッザッザッザッ……

将軍「お、おいっ!! 何をしている!!」

 ザッザッザッ……

将軍「死ぬ気かぁ!!」

 ザッ

女侍「こんな所で死にゃあしないよ。……イヌの為にもねぇ!!」チャキッ


81 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/26(月) 18:15:07.02 ID:uqySCMANo
将軍「……っ」

剣士長「何者だ、あの女は!!」

北関兵「分かりませんっ。ワーカーのようですが……っ」

 ザッザッザッ

女侍「アンタ、さっきの魔物が入り込んでるんだろぉ?」

ドラゴンゾンビ「ゴ……オオオオォォォォ……ッ!!」ズズズズッ

女侍「アンタのクッサイ臭いがプンプンしてさ、すぐに分かるよ……下衆野郎っ!」

リッチ「……ククッ! さっきはよくもォ……ヨクモオオォォ!!」

女侍「お前だけはこのアタイの手で――」

 ザザッ

サル「……なーに1人でカッコつけてんだよっ」

キジ「悪いけど、イヌの仇を討ちたいのは、お頭だけじゃないさー」

女侍「お前ら……っ」

サル「帰ったと思ったかい? 甘いっつ〜の! ん〜ふふふふっ!」

キジ「さぁ、イヌの仇討ちさー! お頭っ、行くさー!」ザザッ!!


84 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/03/26(月) 18:21:32.57 ID:oQcuA6GDO
マジでガイルvsブランカ入れおったww


92 名前:NIPPERがお送りします(東海) [sage] 投稿日:2012/03/26(月) 22:48:10.66 ID:2XIDr10AO
>>75
更新中にレスを挟むなよ
>>85-86みたいに不快に思った訴えのレスが付いて荒れてくんだから
気をつけろ


93 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/03/26(月) 23:13:56.30 ID:gItUgeCSO
サモナーさんがかっこよすぎるwwwwww地味だけど…
それにしても、まさに総力戦見せ場が多くて困るよ1乙


94 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/03/26(月) 23:21:55.14 ID:mYEUe+/DO
ボスって特遊にいるよね?
ゴワスは番長だっけ?


105 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/27(火) 18:11:53.73 ID:IxiS7zjWo
リッチ「クァーッハッハッハ!! 貴様等に何が出来るウウゥゥ!!」

 ドウンッ!! ズオオォォォォ!!

リッチ「先程の借りはアアァァ、ここでキッチリと返させて貰いますよオオォォ!!」

女侍「アンタさぁ、粋じゃないんだよ」

リッチ「アァーッ!?」ゴアッ

女侍「家来を盾に戦ったり、拠り所を得て虚勢を張ったりさぁ」

リッチ「何をゴチャゴチャとオオォォォォ!!」

女侍「ネチネチネチネチ、カビ臭いって言ってんだよっ!」ザシャッ

キジ「サルっ、援護するさー!」

サル「分かってらい!」

 ザザザザッ ババッ!!

サル「おーらよぉ!!」ボッフウウゥゥゥゥン!!

リッチ「煙幕などとッ、小賢しい!」

サル「ん〜ふふふふっ。小賢しいのが俺の仕事なんだよねこれ」

リッチ「……居ないッ!?」


106 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/27(火) 18:12:30.42 ID:IxiS7zjWo
サル「残〜念っ。後ろ後ろ」

リッチ「しま――」

 ブンッ!! バシャッ!!

リッチ「……?」

サル「まだまだいくぜぇっ!」

リッチ「何……だっ、これは……」

サル「な〜んだって……必殺、水風船乱舞よっ」ポポポポイッ

リッチ「……愚弄するかァ!!」ゴアッ

サル「キジっ!」

キジ「あいあいさー!」

 ドドオオオオォォォォン!! ガッカアアァァァァ!!

リッチ「――――ッ」バチチイイィ!!

サル「頭使って考えなって。たーだ水風船でお遊びする状況じゃないだろうがっての」

リッチ「ガ……ガカ……ッ。感電させる為に水を……」

サル「いちいち言わんでもいいっつの。こっちが恥ずかしいだろ!」


107 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/27(火) 18:13:03.94 ID:IxiS7zjWo
 ザンッ!! フォンッ

リッチ「……?」

 突如の事にリッチは驚きの表情で、地面へ落ちる斬り落とされた尻尾を見つめた。

リッチ「な……ッ」

女侍「次はどこがいい? ソコかい? アソコかい?」チャキッ

リッチ「何が起きたのだッ、どうして尾が切れて……」

 ヒュバッ!! ザシュウウゥゥゥゥ!!

リッチ「どうしてダメージが与えられるウゥ! アンデッド……不死なのだぞオォ!!」

女侍「だから何だってんだい」ザシュッ!!

リッチ「……何故だッ、何故エエェェ!!」

女侍「不死だろうが何だろうがっ、アタイの敵だって事に代わりはないんだよぉ!」

 ズバッシュウウゥゥゥゥ!!

リッチ「!?」

女侍「さぁ、覚悟しなっ!!」ザシュッ!!

リッチ「そうか……ッ。貴様その剣……2本を!!」


108 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/27(火) 18:13:34.98 ID:IxiS7zjWo
女侍「不思議なモンだねぇ。魔剣はともかくとしてさ」

 チャキッ

女侍「三日月宗近……不思議な力を感じるよ」

サル「呪いとかいうやつはもう平気なのか?」

女侍「ああ。さーて、次で決めようじゃないかい」スチャッ

キジ「全力で援護するさー」ゴゴゴゴゴゴ……

サル「しっかり決めてくれよぉ!」ゴゴゴゴゴゴ……

リッチ(……理解出来ないッ。個々では大した力もないくせに……ッ)

女侍「はああぁぁーっ!!」ダンッ!!

リッチ(こいつ等の底力は何なのだッ。何がそんなにも……力を与えているというのだッ!)

――『……それが、人の力ね』

リッチ「――ッ!!」

女侍「剣聖流裏奥義っ、隼……改!!」

 二刀抜刀術。頭上より高速回転をかけ、そのまま左右の刀を鞘から迸らせる。

 巨大な鋏のように襲い掛かる魔剣と聖剣はドラゴンへ憑依したリッチへと振り下ろされた。


109 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/27(火) 18:29:00.10 ID:IxiS7zjWo
リッチ「ガアアアアァァァァーッ!!」

 キュイイィィィィ……

サル「させっかってのぉ!!」

 口内より閃光を撃ち放とうとするリッチに対し、サルは両手一杯の玉を取り出した。

サル「粘着水風船!!」

 全ての玉はリッチの口内へとめがけ放たれる。それらが粘り気をもちながら、

 リッチの閃光を消化し、発射を未然に防ぐ。

キジ「1秒くらいは、大人しくしてるさー!」

 ドドオオオオォォォォン!! ズガカアアァァァァ!!

 キジの放つ雷の魔法によりリッチは生涯最後の動きを止めた。

 そこへ二刀が一瞬の内に通過し、巨大なドラゴン型の首を斬り落とした。

 ズッギャアアアアアァァァァ!! ズザザアアァァ

リッチ「人……の、力……ッ――」ドッズウウゥゥゥゥン

サル「……終わったな」

女侍「ああ、私怨はこれで終わりさね」


110 名前:NIPPERがお送りします [sage saga] 投稿日:2012/03/27(火) 18:31:44.01 ID:IxiS7zjWo
沢山のご支援を頂いたにも関わらず今年1番の忙しさという悲報…
実に申し訳ないです。帰宅後更新出来たら書きますので!

北方司令→北方兵
北関:ボス→番長

毎度の事ながらごめんなさい。それでは失礼致します!ノシ


113 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2012/03/27(火) 19:01:02.78 ID:FVRMk/5C0
>>1おっつっつ

誤字・脱字・誤変換はご愛嬌


114 名前:NIPPERがお送りします(長屋) [sage] 投稿日:2012/03/27(火) 19:54:33.58 ID:W3SkqLWZo
>>1乙

お前らがみんな魔導師ちゃんの人になればこんな不毛な争いも起きないであろうに…神はなぜ人に個性を持たせたのか


115 名前:NIPPERがお送りします(長崎県) [sage] 投稿日:2012/03/27(火) 19:56:20.34 ID:I49qeDCJo
魔導師ちゃん(64)とか懐かしいなあ


119 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/28(水) 17:55:20.20 ID:b8zFwjCTo
ザッ

キジ「トドメ、差さなくていいさ?」

サル「コイツぁ、アンデッドだろ? だったらトドメは俺達にゃ差せねーさ」

 ドドッドドッドドッ……

将軍「……たったの3人か……っ」

サル「国軍さんよぉ、今更のおでましかい?」

北関兵「馬鹿者っ! お前らが勝手に出たんだろうが」

サル「ん〜ふふふっ。それもそうだぁな」

将軍「まだ完全に死んではおらんな」

女侍「あとはアンタらの仕事だろ? 任せたよ」

将軍「うむ。おい、結界石を用意し、この魔物を閉じ込めておけ」

北関兵「了解です」

将軍「これで再び日が昇れば、自然と消滅するであろう」

女侍「頼んだよ」ザッ

キジ「お頭、どこ行くさー?」


120 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/28(水) 17:55:58.82 ID:b8zFwjCTo
女侍「言ったろ? 私怨は終わったさね」

サル「……おいおいっ、まさか」

女侍「こっから先は、アタイら以外の為に頑張ろうじゃあないか」

サル「はぁ!? 自分が何を言ってるのか分かってんのか!?」

キジ「お頭の気持ち、少し分かるさー」

サル「何がだよっ」

キジ「ここ最近、国軍と一緒に戦ってきて思ったさー」

将軍「……?」

キジ「国軍はもう、昔みたいな弱い者を切り捨てるような連中じゃないさー」

女侍「……」

キジ「それに、イヌが死んで初めて分かったさ」

女侍「人ってのは、自分1人じゃあどうにもなんないさねぇ」

サル「そりゃ……」

女侍「色んな人間に支えて貰って、助け合って、初めて成り立ってるんだねぇ」

将軍「その通りだ。君達だって分かっては居たはずなのだ。ただ向き合わなかった」

サル「でもよっ、イヌの仇討ちは終わっただろ? 俺達の仕事はもうここまでだぜ?」

将軍「確かに君の言う通りだ。君達は依頼をかけたワーカーではない。もう……」

キジ「さっき、いつもじゃ考えられない力が発揮できたさ」

女侍「サル、あんただって感じたはずだよ」


121 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/28(水) 17:56:41.28 ID:b8zFwjCTo
サル「……っ」

女侍「あの後押しは、あいつのモンだったさね」

サル「ちっ」

女侍「別に誰かを助ける為にやろうってんじゃない。自分達の為にやるのさ」

キジ「そうそうっ。小悪党が死んだらお宝盗めないし、肉やが死んだら肉が食えなくなるさー」

将軍「ふははっ。それで良い、人は1人では生きてゆけぬ。必ず誰かが必要なのだ」

サル「……」

女侍「その為に戦うのさ。サル、強要はしないよ。好きにしな」

将軍「取り込み中すまんが、そろそろ北関に戻らねばまずい。包囲され始めておる」

北関兵「奴ら、さっきの魔物が仕留められたのをみて、正面から右翼へ回り始めております!」

将軍「すぐに兵を回せ! 右翼は手薄のはずだっ!」

北関兵「ははっ!」ザザッ

将軍「……と言うわけだ。すまぬが君らも、右翼へ回って貰えぬか?」

女侍「ああ。それじゃ行こうかねぇ、キジ」バッ

キジ「了解さー」


122 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/28(水) 17:57:13.72 ID:b8zFwjCTo
 ザッザッザッザッザッ……

将軍「……君もすぐに避難したまえ。では失礼するぞ」ドドッ

サル「……っ」

 タッタッタッタッタッ……

キジ「右翼って東側さー?」

女侍「だろうねぇ。ほら、見てみなよ」

キジ「……凄い数ね」

女侍「森側から来た連中と合流したんだろうねぇ」タタッ

キジ「2人でやれるさー?」

女侍「ははっ! そりゃあアタイらでも、ちょーっと無理な話さねぇ」

キジ「でも、やるしかないさー」

女侍「援護しなっ! このまま突っ込むよぉ!」

 ダァンッ!! ザザザザザザッ

スケルトン「な、何だァ!? 人間……ッ」

女侍「やるべき事はやったんだっ、この命尽きようとも……悔いはないねぇ!!」ザシャアァ!!


123 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/28(水) 17:57:52.79 ID:b8zFwjCTo
〜六道門・修羅〜

ウォッチマン「ァ……ゥァゥ」ズシャッ

天才「ご苦労。あとは任せとけ」

格闘家「師匠……?」

天才「ゴミ掃除はお前らの手で済んだんだ。あとのゴミ捨ては俺様に任しとけ」

ボス「まさかっ、五行を……」

天才「んなワケねーっつの。俺様、このあと魔王ちゃんと戦うんだぞ?」

女隊員「……だったら尚更、私らがやるッスよ」

天才「門は開いたんだ。お前らの任務はココまで」

男隊員「……」

天才「この先は魔王とダンスを踊る、招待券を持った選ばれた奴だけが入れるお・部・屋」

格闘家「意味が分かりません」

天才「うるせーな。とにかく、テメーら足手纏いだからここまででいいって言ってんだよ」

格闘家「いくら何でも、そこまで劣っているとは思えませんが――」ガシッ

男隊員「行くぞ」


124 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/28(水) 17:58:31.41 ID:b8zFwjCTo
格闘家「……?」

男隊員「それじゃ、あとは任せましたよ」

天才「おーう。任された」

男隊員「我ら特遊はこれより、本陣へと戻り、現状の報告を任務とする」

格闘家「隊長」

男隊員「命令だ。黙って従え」

格闘家「……」

男隊員「では、ご武運を」

天才「おう」

 ザザッ タッタッタッタッタッ……

女隊員「何を簡単に引き下がってんスか!」タッタッタッ

格闘家「同意見です。納得いきません」タタタッ

男隊員「相手はアレだぞ。駄々こねて通ると思ってんのか?」

ボス「で、では……っ」タッタッタッ

男隊員「総司令は紛れもなく天才だ。悟られんように折を見て引き返すぞ」


125 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/28(水) 17:59:00.11 ID:b8zFwjCTo
 ドドドドドドオオォォォォ

天才「……邪魔者は消えて、2人っきりだな」ザッザッ

ウォッチマン「……ッ」

天才「とは言え、縦真っ二つの上に頭も吹っ飛ばされてちゃ、返事も出来ねーか」

ウォッチマン「……ォ……ァ」

天才「さーて、まずは……」

 キュイイイイィィィィ……ゴゴゴゴゴゴ……

天才「ゴミ掃除から終わらせねーとなぁ」ギロッ

ウォッチマン「……ゥ」

天才「何? 五行は使わない? ああ、ありゃ嘘だ」

 ゴゴゴゴゴゴ……

天才「俺様もそれなりに資料を見ながら研究やらはやってんだ」

ウォッチマン「……ッ」

天才「知ってっか? 国軍本部にゃ総司令を含む、ごく一部の人間しか入れない部屋がある」

 ザッザッ……ザッ


126 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/28(水) 17:59:29.30 ID:b8zFwjCTo
天才「その部屋はな、表にゃ出せないような古〜い書物が一杯並んでてなぁ」

天才「その中には大昔に魔法の研究を行ったなんてモンもあるわけだ」

天才「確か、五行を放つと完全消滅して、地獄での蘇生も無理なんだよな?」

天才「魔法ってのは色々と不思議なモンで、人間はワケも分からず使ってる」

天才「まぁ便利だし何ら副作用もねーからな。そりゃこぞってバンバン使うわなぁ」

天才「四行だと魂っつーの? 精神は消滅しないが肉体が消失し、地獄へ逆戻りってわけだ」

天才「ちなみに人間へは五行は通用しない。だが、四行は通用する」

天才「それが、表に出せねぇ書物に記載されてる『研究結果』だ」

天才「何が言いたいかって? 五行の仕組みなんざd−でもいいんだよ。だが……」

 キュイイイイィィィィ

天才「この地上はおろか、地獄にすら存在を残したくねー魔物には、使うっきゃねぇって事だ」

 ズゴゴゴゴゴゴ……

天才「この、五行をなあぁ!!」

 ガッカアアアアァァァァ!! 

天才「さっきから流れる音楽のお陰だろうけどよ、魔力が湧き上がってしょうがねぇんだ」


127 名前: ◆1otsuV0WFc [sage saga] 投稿日:2012/03/28(水) 18:00:01.07 ID:b8zFwjCTo
  ゴッゴオオオオォォォォ……グラグラグラ

女隊員「な、なんスかこの揺れ……っ」

男隊員「……五行使いやがったな」

格闘家「……!?」

男隊員「かと言って、俺らが心配したところでどうしようもないけどな。ヒャハハ」

ボス「それで、まずはどうしますか?」

男隊員「まずは正面まで戻り、城外の様子を確認しつつ、報告を済ませる」

格闘家「……了解」

男隊員「状況次第では城外の戦闘に参戦するが、問題なさそうだったら……」

女隊員「戻るんスね?」

男隊員「但し、魔王との交戦は当然ながら許可しない。いいな?」

ボス「とてもじゃないっすけど、魔王と戦おうなんざ思いませんよ……っ」

男隊員「何の為に戻るのか、しっかり理解しとけよ」

女隊員「へっ? あ、はいッス!」

格闘家「……」


132 名前:NIPPERがお送りします(東京都) [sage] 投稿日:2012/03/28(水) 20:49:19.86 ID:xCI+2NcP0
>>1 おつ
アスモデウスがまだいるけど あと門一つか



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