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白剣士「明日が平和なこと」
- 264 名前: ◆qqtckwRIh. []
投稿日:2013/09/22(日) 06:49:12 ID:lMOA/Gz6
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
…トコトコ
白剣士「なんつうか、俺とは反対なヤツだったな」
悠久姫「反対?」
白剣士「明るくて、礼儀正しくて。見てるこっちが気持ちいい位だ」
悠久姫「白剣士も明るくて、優しくて、見ていてかっこいいぞ?」キョトン
白剣士「そっ…、そういうことじゃなくてだな!」
悠久姫「?」
- 265 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:50:04 ID:lMOA/Gz6
…ザワザワ
白剣士「…んー?」
悠久姫「何やら騒がしいな?」
白剣士「…あそこのマークは、冒険酒場だな」
悠久姫「ずいぶん賑わってるようじゃの」
白剣士「仕方のないことだ。傭兵募集が大人気とか言ってたからな」
悠久姫「なるほど…と、何か様子が変じゃぞ?」
白剣士「あん?」
- 266 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:50:35 ID:lMOA/Gz6
青年「嫌です!」
ヒゲ傭兵「だーから、このヒゲ傭兵様に任せろって…言ってんだろ!」
青年「嫌だっていってるじゃないですか!」
ヒゲ傭兵「うっへっへ…」
悠久姫「何やら青年が困ってる様子だぞ」
白剣士「冒険酒場じゃよくある風景だ」
悠久姫「…」
白剣士「…」
悠久姫「…」チラッ
- 267 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:51:07 ID:lMOA/Gz6
白剣士「…お前、まさか」
悠久姫「…」ニヘラッ
白剣士「…マジで?」
悠久姫「…」コクン
白剣士「わかったよ!もう!」
青年「…うう」
ヒゲ傭兵「さっさと依頼書を渡しな!俺がやってやるって言ってるんだ!おとなしくよこせ!」
青年「あなたのような人にこの依頼書は渡せない!」
- 268 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:51:56 ID:lMOA/Gz6
ヒゲ傭兵「なにぃ…!」
…ザッ
白剣士「はいはーい、そこまでそこまで」
青年「…っ?」
ヒゲ傭兵「なんだぁお前」
白剣士「みっともないぜ、ヒゲ傭兵さんとやら。大声がうるさいのなんのって」
ヒゲ傭兵「何だと…?」
白剣士「大丈夫か?立てるか、ほら」
- 269 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:52:26 ID:lMOA/Gz6
青年「あ…ありがとうございます」
白剣士「一体何だよ、この騒ぎは」
青年「僕が持ってきたクエスト依頼書の話を聞かれて、俺によこせよこせって…」
ヒゲ傭兵「当たり前だろうが!物品の破壊だけで、3000万ゴールドなんて手堅いクエスト、受けたいに決まってるだろう!」
白剣士「3000万…!?」
青年「僕が貯めてきたお金…全てです。僕のせいで…とんでもない事になってしまって」グスッ
白剣士「あーあー…まあ落ち着け。いい年して泣くなよ」
ヒゲ傭兵「ごちゃごちゃ言ってないで、早くよこせ!」
- 270 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:52:56 ID:lMOA/Gz6
青年「嫌ですっ!!」
ヒゲ傭兵「なら無理やり奪うまでだぜ!」
…スチャッ
白剣士「…斧か。傭兵らしいっちゃ傭兵らしいが」
ヒゲ傭兵「…ああん?」
白剣士「ちょっと、弱者は見過ごせない性質なんでね…助太刀させてもらうぜ?」
悠久姫「よ…よく言う…」
- 271 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:53:43 ID:lMOA/Gz6
ヒゲ傭兵「…なら、仲良く倒れやがれ!」
ビュオッ!!!
白剣士「…俺の剣の味を食らうが…あれっ?」
…スカッ
白剣士「あ、預けたまんまだ…った…」
…ドゴォォォッ!!
- 272 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:54:13 ID:lMOA/Gz6
悠久姫「ちょっ!白剣士!?」
…モクモク
ヒゲ傭兵「…へへ……、ん?」
白剣士「…こんな筋肉男の斧を素手で受け止められるのは俺くらいじゃないの?」
…グググッ
ヒゲ傭兵「な、なんだと!」
青年「…っ!」
- 273 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:54:48 ID:lMOA/Gz6
悠久姫「…」ホッ
ヒゲ傭兵「は、離せ!」
…グググッ
白剣士「…」
ヒゲ傭兵「うぬぬ…ぬぬぬぬっ!」ブルブル
白剣士「…」
ヒゲ傭兵「ぬああああっ!」
…パッ
白剣士「あ、離しちゃった」
ヒゲ傭兵「うおおおっ!?」
…グルンッ!!…ドゴォォォッ…
- 274 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:55:18 ID:lMOA/Gz6
青年「…す、凄い」
白剣士「んで、ヒゲ傭兵…まだやるのか?やるなら、本気でやるぞ…」ギロッ
ヒゲ傭兵「…わ、わかった…」
白剣士「さっさと消えろ!」
ヒゲ傭兵「くっ、くそ!」
…タッタッタッタッタ…
悠久姫「白剣士、さすがじゃ!」ダキッ
白剣士「あんなのに負けるかよ」
- 275 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:56:15 ID:lMOA/Gz6
青年(こ、この人なら…やってくれる…?)
白剣士「それじゃあな、冒険酒場は血が盛んなやつが多いから気をつけることだ」
青年「ま、待ってください!」
白剣士「ん?」
青年「…このクエスト、受けてくれませんか?」
白剣士「パス」
青年「はやっ!」
- 276 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/22(日) 06:56:45 ID:lMOA/Gz6
白剣士「俺らもちょっと暇じゃないんだ。爆弾とか色々…」ブツブツ
青年「…爆弾?」ピクッ
白剣士「あ、いや!何でもない、気にするな!」
青年「…もしかして、軍事関係者の話…ですか?」
白剣士「関係者ではなくはないが…って、お前…爆弾のこと知ってるのか?」
青年「知ってるも何も…」
白剣士「?」
青年「開発したのは、僕ですから」
- 277 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/22(日) 06:58:18 ID:lMOA/Gz6
本日はここまでです。ありがとうございました。
>>239 今日は早めに投下しておきます、のミスですね。
色々と間違っているので、後日修正分あげておきます。
- 280 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2013/09/22(日) 08:19:13 ID:U5338nQk
更新おつ
今白剣士が英雄剣士になる前の親父が使ってた長剣持ってるって事は
初代英雄剣士から受け継いだ野太刀みたいな大剣を英雄剣士は担いでるのか
- 282 名前: ◆qqtckwRIh. [sage] 投稿日:2013/09/23(月) 08:52:09 ID:PdSCI.nM
皆様ありがとうございます。
報告忘れていましたが、本日で2幕は最終でした。
- 283 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 08:52:55 ID:PdSCI.nM
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
錬金学士「挨拶が遅れました…僕は錬金学士といいます」
白剣士「…」
錬金学士「…お話した通り、今回のクエストはその兵器…爆弾の破壊をお願いしたいのです」
白剣士「お前のせいで盗まれたのか?」
錬金学士「学校時代からの開発の友達が、設計図のコピーを星降の面子に渡していました。その瞬間を見てしまったんです」
- 284 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 08:54:01 ID:PdSCI.nM
悠久姫「…」
錬金学士「その友が、星降の出身とは知ってましたが…まさかそんな事をするなんて…」
白剣士「軍に伝えろよ。それが最初だろうが」
錬金学士「そ、それでは友達が死罪になってしまう!」
白剣士「お前な、バカか?」
錬金学士「…」
白剣士「どんな状況だか分かってるのか?そのバカ友のせいで、世界が危険にさらされてるんだぞ?」
- 285 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 08:54:45 ID:PdSCI.nM
錬金学士「それでも…」
白剣士「そんなんじゃ本当の友達でも何でもないな」
錬金学士「…」
白剣士「この件は身内に報告させてもらう。行くぞ、ひ…女剣士」
悠久姫「うむ」
錬金学士「確かに…僕のせいです…」
- 286 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 08:55:16 ID:PdSCI.nM
白剣士「ん?」
錬金学士「…お願いします!破壊、分解の方法は僕が知っている…、内密に動いてください!!」
白剣士「…だから、俺に言っても無理なんだよ」
錬金学士「軍が動くまでは、報告から時間がかかります。ですが、もう時間がないのです!」
白剣士「…何?」
錬金学士「今回造った兵器は、材料さえあれば造れるもの。すでに爆弾は完成していると思うのです…」
- 287 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 08:55:46 ID:PdSCI.nM
白剣士「…」
錬金学士「3000万…いえ、5000万…お願いします…」
白剣士「本来ならいい話なんだろうがな、俺にはもっと大事な仕事があるんだ」
錬金学士「…え」
白剣士「…こいつを守ること」グイッ
悠久姫「わわっ」
白剣士「こいつは危険に合わせられない。それだけだ。少し前の俺なら、有無も言わず受けてたけどな」
錬金学士「…」ガクッ
- 288 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 08:56:18 ID:PdSCI.nM
白剣士「それじゃあな」
…トコトコトコ
悠久姫「…良かったのか?」
白剣士「ああ。俺なんかが相手の陣地に踏み込んで解除?破壊?無理に決まってるだろ」
悠久姫「そうか…」
白剣士「それより、そろそろ女エルフさんが帰ってきてるかもしれないしな。向かおうぜ」
悠久姫「…わかった」
- 289 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 08:57:11 ID:PdSCI.nM
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・
- 290 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 08:57:42 ID:PdSCI.nM
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――――【女エルフの家】
女エルフ「ごめんなさいね。買い物にいってたの」
白剣士「いえいえ。こっちも町を眺めてたので」
女エルフ「ほら、そちら側のお嬢さんも、ローブを脱いで。暑いでしょう?」
悠久姫「あ…いや…」
女エルフ「…大丈夫」ニコッ
悠久姫「…」チラッ
白剣士「…」コクン
- 291 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 08:58:26 ID:PdSCI.nM
…パサッ
女エルフ「まぁ…」
悠久姫「…」
女エルフ「可愛らしいお嬢さんね」フフ
悠久姫「か、可愛いなんて…」
女エルフ「白剣士さんの彼女さんなんでしょ?大切にしてあげてね?」
白剣士「え、え?ち、違います…ん?え?」
女エルフ「あら、そうなの?」
悠久姫「そうなのか!?」
- 292 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 08:58:58 ID:PdSCI.nM
白剣士「えっ、ん…お?」
女エルフ「まぁ…」フフ
悠久姫「…」ニヘラー
白剣士「くっ…、女エルフさん!ご飯楽しみにしてます!」
女エルフ「はいはい」ニコッ
悠久姫「…」クスッ
- 293 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 08:59:39 ID:PdSCI.nM
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
…カチャカチャ
白剣士「ふー…おいしかったです」
女エルフ「それならよかった」
白剣士「…」
悠久姫「…ふぅー」
白剣士「…」
- 294 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:00:21 ID:PdSCI.nM
白剣士「…」
悠久姫「女エルフさんは、白剣士の父上と知り合いなのか?」
女エルフ「そうねえ、もう30年近く前になるかしら…まだ子供でね。私もまだ若かったけどね」フフ
悠久姫「30年か…、女エルフさんはまだまだ若いようにしか見えぬのだが…」
女エルフ「うふふ、ありがとう。エルフ族の女は、若い時期が少しだけ長いのよ」
悠久姫「ふえー羨ましいのう」
女エルフ「姫ちゃんも可愛いから大丈夫」ニコッ
悠久姫「むう…」
- 295 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:01:01 ID:PdSCI.nM
女エルフ「正確にいえば英雄剣士さんには私のお姉さんも、お世話になったんだけどね」
悠久姫「…へえ〜」
女エルフ「…でも、白剣士くんも、お父さんに似て女の子をしっかり守ってるじゃない」
白剣士「…そんなに似てますか?」
女エルフ「態度とか、言葉遣いは違っても…やっぱり、雰囲気っていうのかな。やさしさとか…滲み出てる感じがするかな」
白剣士「…」
悠久姫「ほら!白剣士の優しさは滲み出てるのじゃ!温かいんじゃ!」
白剣士「うっせ!」
- 296 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:01:33 ID:PdSCI.nM
悠久姫「…へへ」
白剣士「…あ」
悠久姫「ん?」
白剣士「…やばい、やばいぞ!」
女エルフ「どうしたの?」
白剣士「青年エルフに、剣を預けたまんまだったじゃないか!今何時だ!」
悠久姫「午後8時…」
白剣士「11時間もたってるじゃないか!ちょ、ちょっと行ってくる!」
- 297 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:02:07 ID:PdSCI.nM
悠久姫「あ、わ、私も行くぞ!」
白剣士「いや…おまえはいい」
悠久姫「行きたいのじゃ!」
白剣士「夜の町は危ないだろ女エルフさんと一緒にいてくれ、な?」
悠久姫「…わかった」
白剣士「…それでいいんだ。んじゃ女エルフさん、お願いします」
女エルフ「任された!気をつけていってらっしゃい」
- 298 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:02:38 ID:PdSCI.nM
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
…タッタッタッタ
白剣士「ほー…夜は昼間と違って冷えるし…人少ないんだな…」
…ビュウウッ・・・
白剣士「少し寒いな」
…ガサガサッ!!
白剣士「…ん?」
…ダナ…?
白剣士「この声は…」
- 299 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:03:18 ID:PdSCI.nM
…スタッ
白剣士「…あいつは、錬金学士?隣にいるのは昼間の…ヒゲ傭兵か…一体何してんだ…?」
錬金学士「…もはや誰も話しを受けてくれませんでした」
ヒゲ傭兵「だから言っただろ!俺に任せておけってな!」
錬金学士「…これが約束の前金の1000万ゴールドです」
ヒゲ傭兵「はっはっは!結構結構、それじゃ、もらって行くぜ」
…ノッシノッシ
- 300 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:03:51 ID:PdSCI.nM
錬金学士「ち、ちょっと待ってください!」
ヒゲ傭兵「何だ」
錬金学士「出発は明日なんです、そっちは街…今日は休んだほうが宜しいのでは?」
ヒゲ傭兵「がっはっは!任せておけ!」
錬金学士「…明日の朝9時、港で待っています」
ヒゲ傭兵「わっはっは、任せておけ!それじゃあまた明日な!」
…タッタッタッタ
錬金学士「…はい」
白剣士「…なるほどな。切羽詰まってるわけか…」
- 301 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:04:22 ID:PdSCI.nM
錬金学士「…あなたには関係ないでしょう」
白剣士「関係ないかもしれないが、世界の危機は俺の問題にもなるだろうが」
錬金学士「…」
白剣士「何でそんなに、そんな友達を救いたいんだ」
錬金学士「…僕は、東方で有名な錬金術師の息子というだけで、将来を期待されてきました」
白剣士「あ?」
錬金学士「周りは才能に期待し、僕は子供ながらプレッシャーを感じて、その世界から逃げようとしました」
- 302 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:05:19 ID:PdSCI.nM
白剣士「…」
錬金学士「そんな時、一緒にいてくれたのがその友達だったんです。だから、どう言おうと…友達に罪なんか負わせたくない!」
白剣士(…どこかで聞いたような話だな)
錬金学士「…兵器を分解できれば、少しは罪は軽くなると思うんです。その為だけです…何か、問題はありますか?」
白剣士「いや…」
錬金学士「…それでは失礼します」ペコッ
白剣士「お…おう…」
…タッタッタッタ……
- 303 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:05:49 ID:PdSCI.nM
白剣士「…何だってんだ…一体」
- 304 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:06:25 ID:PdSCI.nM
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
…ガチャッ
白剣士「…ただいま。少し遅れたけど待っててくれたよ」
悠久姫「お帰りなさい!先に、お風呂頂いたぞ」
白剣士「おう…」
悠久姫「…どうかしたのか?」
白剣士「いや…何でもねえよ。俺も風呂入って大丈夫ですか?」
女エルフ「はいはーい!タオル出しとくから、使ってね〜。私はちょっと…疲れたから寝てるね…」
白剣士「はい、ありがとうございます。お風呂お借りしときます」
悠久姫「…?」
- 305 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:06:59 ID:PdSCI.nM
トコトコ…パサッ
…ガチャッ
キュッキュッキュッ…、ジャーーーッ!!
白剣士「…ふぅ」
…ジャブジャブッ…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
錬金学士「周りは才能に期待し、僕は子供ながらプレッシャーを感じて、その世界から逃げようとしました」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
白剣士(分からなくもない…けどな)
- 306 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:07:31 ID:PdSCI.nM
…ガチャガチャッ!!
白剣士「!?」
悠久姫「白剣士!一体どうしたのだ!?」
白剣士「ななな、何だお前!急に入ってくるんじゃねえ!」
悠久姫「元気なさそうにしてたからの…。気になるではないか…」
白剣士「だからって風呂に突っ込んでくることねーだろ!」
悠久姫「…じゃあ、元気がなかったのは本当なのか?」
白剣士「…っ」
- 307 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:08:33 ID:PdSCI.nM
悠久姫「…」ジー
白剣士「…」ハッ
悠久姫「…」
白剣士「…とりあえず、外で待ってろ」ハァ
悠久姫「な、何故だ!」
白剣士「…とりあえず分かった…分かったから居間で待ってろ、な?」
悠久姫「…むぅ」
- 308 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:09:23 ID:PdSCI.nM
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
…ストンッ
白剣士「はぁ…休まる風呂じゃなかったぜ」
悠久姫「何故だ?…ほら、水を用意しといたぞ」
白剣士「…」
…ゴツンッ!!
悠久姫「いたいっ!」
白剣士「…まあ、何だその…、さっき剣取りに行くときに昼間のあいつに会ったんだ」
- 309 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:10:40 ID:PdSCI.nM
悠久姫「…ふむ。錬金学士か」
白剣士「そう。…んで、そいつがどうしても助けたい理由が自分の過去と重なって、ちょっとブルーになっただけだ」
悠久姫「…昔に?」
白剣士「あぁ」
悠久姫「…」
白剣士「すげー頭が良い親の子供で、嫉妬と期待の中で子供時代を過ごした…とかな」
悠久姫「…なるほどな」
- 310 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:11:27 ID:PdSCI.nM
白剣士「…」
悠久姫「…共感か?」
白剣士「そういうんじゃねー。いや…そうなのか?」
悠久姫「…」
白剣士「だからどうこうするって問題じゃないんだけどな…」
悠久姫「それで…いいのか?」
白剣士「え?」
悠久姫「お主がいいなら、いいんだ。私も今日は少し疲れたから…早めに休むとする」
- 311 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:12:26 ID:PdSCI.nM
白剣士「お前、それどういう意味…」
悠久姫「少なくとも!」
白剣士「…ん?」
悠久姫「私は、白剣士が言ったように私に着いてきてほしい…が!」
白剣士「…」
悠久姫「逆もまた、しかり…じゃ。それが一緒にいるというものであろう?」ニコッ
白剣士「…お前」
- 312 名前: ◆qqtckwRIh. [] 投稿日:2013/09/23(月) 09:12:57 ID:PdSCI.nM
悠久姫「…それじゃ、私は寝るかのう…お休み、白剣士」
白剣士「…おう」
ガチャッ…バタン…
白剣士「あんな学士の言葉に、ここまで揺らされるとは思わなかったけど…な」
…グビッ
白剣士「用意してた水…温いじゃねーか」
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