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妹「兄貴。私、告白されたんだけど……」
- 1 名前:VIPがお送りします []
投稿日:2011/04/02(土) 21:15:49.54 ID:lmzFxVpa0
妹なんていない方がいい。
- 2 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:16:01.52 ID:4xQFQ9ZR0
は?
- 3 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:16:06.27 ID:rgpAY7zO0
か?
- 4 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:16:23.70 ID:DGlxHIE20
た?
- 5 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/02(土) 21:16:58.19 ID:d6Cu1EZ90
の?
- 6 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:17:18.60 ID:VjS+UXoe0
し?
- 7 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:17:27.25 ID:O8lHjYRG0
お?
- 8 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:18:02.83 ID:VjS+UXoe0
ウルトラソウッ!
- 9 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:18:04.15 ID:lmzFxVpa0
それも、とびっきり美人で性格が良くて、
兄のことを疎むこともなく、会話が合う妹なんて、
なおさら、いない方がマシなのだ。
仮に、誰もが羨む程の綺麗な妹がいたとしても、
元を辿れば、所詮は同じ両親の精子と卵子から出来ているわけで、
そこには絶対的な血の繋がりがある。
風呂場で偶然、裸の妹を見たところで、
その日のおかずになるわけもない。
結局、妹とは、性別は女であるものの、
兄からすれば異性の対象にはなりえない。
- 10 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:18:33.44 ID:Ge0EuVkW0
>>8
うわぁ^^;
- 11 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:19:29.46 ID:lmzFxVpa0
それは、妹を持っている同胞ならば、
誰もが理解できる周知の事実だと思う。
で。
そんな俺にも妹が一人いる。
それも……
よく出来た、いや、出来過ぎた妹が。
---†
- 12 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:20:29.48 ID:CGRetC+q0
完
- 13 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:28:53.90 ID:lmzFxVpa0
妹「兄貴、入っていい?」
学校から帰宅後、すぐさま部屋のベッドに直行していた俺は、
扉の向こう側から聞こえる妹の声で目を覚ました。
男「ん……いいぞ」
瞼をこすりながら、ゆっくりと起き上がる。
「ありがとう」という小さな声の後、
斜向いにある扉が控えめに開いた。
妹「あっ、もしかして、寝てた?」
目の前に現れたのは、見慣れた短髪の少女。
もちろん、俺の妹。
- 14 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:47:42.34 ID:lmzFxVpa0
男「……ああ」
その美貌に一瞬見とれてしまい、
自然とくぐもった声になった。
妹「ごめん、私が起こしちゃったか」
男「いや、構わない。で、何の用だ?」
妹「パソコン」
「借りたくて」と彼女は続ける。
ああ、そういうことか。
妹「いいかな?」
男「別にいい。というか、いつも言ってるだろ?」
妹「ん?」
パソコンの前に座った妹が振り向いた。
- 15 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:48:58.21 ID:lmzFxVpa0
男「お前の部屋にもあるんだから、そっちのを使え」
妹「だから、使えないんだって」
男「は? 確か、新品だろ?」
妹が高校に入った祝いとして、彼女に、
父親が最新仕様のノート型パソコンをプレゼントしたはずだ。
壊れるにしてはまだ早い。
妹「設定できない」
男「ああ……」
その一言で全て納得がいく。
確かに、妹は大の機械音痴だった。
仕方ない。
- 16 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:49:58.91 ID:lmzFxVpa0
男「今度、俺が設定しといてやるよ。なんなら、今やってやろうか」
妹「いや……」
男「ん?」
妹「兄貴のパソコンがネットに繋がってるんだし、別に構わないよ」
男「構わないって、お前……」
ネットの設定など数分以内に簡単に出来る。
そんなことより、
自分の部屋でネットが出来た方が便利だと思うのだが。
けれど、彼女は上目遣いでこちらを見つめて。
妹「兄貴は嫌か?」
男「…………」
- 17 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:55:33.45 ID:cRjXULdW0
いもスレは文化
- 18 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 21:59:26.73 ID:lmzFxVpa0
妹「迷惑って言うなら、そうして貰った方がいいか」
男「いや」
妹「ん?」
男「お前がこれでいいなら、構わない」
妹「そうか」
そう言って、彼女は微笑む。
そんな妹の笑顔を見て、心底、満足してしまうところ、
今後も、彼女に勝つことは出来ないのだと思う。
結局のところ、
俺は今の関係に満足しているのだろう。
- 19 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 22:08:10.48 ID:lmzFxVpa0
彼女も俺のことを慕ってくれているようだし、
俺自身も彼女をかけがえのない存在だと思っている。
同じく妹を持つ友人がよく言う「仲のいい兄妹なんて幻想さ」
という言葉は、俺には当てはまらない気がする。
現状は、だけれど。
妹は、パソコンに向かって、未だ何か調べ中のようだった。
そんな様子を横目で伺いながら、
俺は、もう一度、ベットに横たわる。
何を調べているのだろうか。
そんな好奇心がむくむくとわき上がってきた頃、
背を向けた彼女が、小さく言った。
妹「そうだ。兄貴はさ、彼女、出来た?」
- 20 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/02(土) 22:09:23.17 ID:AQiIbAI90
支援
- 21 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 22:18:00.24 ID:lmzFxVpa0
男「……は?」
思わず聞き直してしまった。
妹「だから、彼女」
男「知ってるだろ。俺がモテないことぐらい」
妹「なら告白したことは?」
男「……ない」
妹「告白されたことは?」
男「もちろん、ない……」
妹「なんだよ、それ」
言われずとも、我ながら悲しい現実ぐらい、
きちんと認識出来ている。
- 22 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 22:22:36.95 ID:lmzFxVpa0
彼女はあきれたような面持ちで、
俺の方へ振り返った。
男「おい、俺をそんな目で見るな」
けれど、いまだ、妹はニヤニヤ笑い続けていた。
今度ばかりは、その美貌が鼻につく。
妹「今まで何やってたんだよ」
男「違う」
妹「何が?」
男「何もしなかったから、こうなったんだ」
妹「それ、威張って言うことかな……」
男「あーもう、うるさいぞ」
- 23 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 22:27:24.34 ID:lmzFxVpa0
男「綺麗なお前とは違って、平凡な男子高校生は気弱なんだ」
男「草食系男子って知ってるか?」
男「俺はまさしくそのベジタリアンって訳だ」
妹「何だよそれ」
けらけらと彼女は笑う。
俺もそんな妹の姿を見ていると、次第におかしくなってきて、
最終的には、一緒に笑い合っていた。
妹「もう、兄貴も頑張れよな」
妹「顔に自信がないのかもしれないけど」
妹「妹の私から見て、兄貴って、結構、イケてると思うからさ」
男「嘘じゃないだろうな?」
- 24 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 22:31:39.88 ID:lmzFxVpa0
妹「今日は何日か知ってる?」
四月二日。
男「エイプリルフールではないのは確かだ」
妹「なら、そういうこと」
男「……ふん」
遠回しで、はっきりと言わないところが、妹らしい。
けれど、妹に励まされる兄って、
女子的にはどうなのだろうか。
母性本能がくすぐられるとか、よく言われてはいるけれど、
やはり、男に求められるのは、包容力のような気がする。
もちろん、俺には……なさそうだ。
男「一ついいか」
- 25 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/02(土) 22:32:50.80 ID:ubi9oz0o0
支援
- 26 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 22:37:04.54 ID:lmzFxVpa0
妹「彼女を紹介してって言うのは、なしな」
男「ええと……」
いや、それも実のところ、アリか……?
二個下……うん、全然いける。
妹「目がマジだな……」
男「違う違う」
本当に聞きたいことは。
男「で、お前はどうなんだ?」
妹「え?」
男「実は、今、彼氏とかいるのか?」
妹「いや、いない……」
- 27 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 22:38:03.76 ID:lmzFxVpa0
男「なら、告白したことは?」
妹「ない」
男「告白されたことは?」
妹「…………」
そこで、なぜか、沈黙。
ということはつまり──
男「え?」
妹「兄貴……」
妹「私、今日、ガチの告白されたんだけど」
妹「どうしようか?」
口を開いたまま、呆然としてしまったのは、
当然のことだった。
---†
- 28 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 22:50:09.74 ID:lmzFxVpa0
冒頭に戻ろう。
結局、とびっきり美人で性格が良くて、
その上、兄のことを疎むこともなく、
会話が合ったとしても、妹なんて、いない方がいい。
どんなに仲がいい兄妹だったとしても、
未来永劫、共に暮らすなんてことはあり得ない。
時期がくれば、互いに恋をし、家を出て、
運が良ければ結婚する。
可愛く、大事にしていた妹も、
どこぞの馬の骨とも分からん男に奪われてしまう。
そんな悲しみを覚えるくらいなら、妹なんて初めからいない方がマシだ。
今、まさに俺はその心境だった。
- 29 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 23:04:59.78 ID:lmzFxVpa0
話は変わるが、我が家には父親がいない。
いや、だからこそ、俺は妹にとって兄として、
時には父親として接してきたつもりだった。
家にいる男は、俺だけ。
何かあった時には、自分が母親と妹を守るのだと、
幼少期から固く誓って、ここまでやってきた。
今もそれは変わらない。
まあ、最終的には、こう頼りない男になってしまったわけだが。
ちなみに我が家の母親、ママンは元女優である。
もちろん、いかがわしいものではない。
昔はテレビのドラマで、
ヒロインを演じるほどまでに人気があったという。
- 30 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 23:07:37.75 ID:lmzFxVpa0
酒を飲んで気分絶頂の母に、
かつての自慢話を何度も聞かされたものだ。
今は、銀座の一角で飲み屋の経営を任されている。
収入は、女性にしては割といい方だ。
いや、もちろん、
女性蔑視の発言という訳ではないので、あしからず。
そんなわけで。
元女優。
現在は一家とバーの両者で“ママ”の名を持つ、
俺たちの母親が帰宅なさった。
- 31 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 23:15:10.21 ID:Hsy3KQjR0
妹のパソコンは父親がプレゼントしたのに父親がいない?
- 32 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/02(土) 23:16:54.67 ID:9WCUIwZm0
さあ伏線
- 33 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 23:16:56.51 ID:FeT1n6pX0
SSなのかそうじゃないのか分からないんだが
- 34 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 23:23:43.53 ID:l4LAg6Zl0
とりあえず支援
- 35 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 23:27:25.63 ID:lmzFxVpa0
母親「一家の主が帰ったぞぉー!」
日がとっくに暮れた深夜、明らかに酒に酔った、
呂律の回らない声が家の中に響き渡った。
俺は心の中でため息をつく。
どうやら今日は、“怒”の日らしい。
母親「おーいっ! 出迎えはないのかっ!?」
こんな時間だ。
明日が早い妹は既に夢の中だろう。
つまり言えば、今日もまた、
俺が母親の相手をしなければならないわけで。
男「おかえり」
母親「ん、ただいま」
玄関でへたれ込み、化粧がとれかかっている母親は、
廊下に立つ俺の姿を見つけて、にっこりと笑った。
- 36 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 23:44:47.99 ID:lmzFxVpa0
母親がリビングの椅子に座り、
水を飲んでいる間、
俺は彼女の分の料理(妹が作っている)をレンジで温める。
綺麗にラップされた各品々は、
見るからに俺が母親のために温めることを想定されているかのように、
しっかりと準備されていた。
俺が台所にいる間の母親と言えば、黙って水を飲んでいればいいものの、
今日、店に来た客は、
あまりに糞で、糞すぎで、糞なんだと、必死に愚痴り続けている。
俺はそれに対して生返事を続け、
準備を淡々と進めた。
あらかた用意が済んだ後、食事をテーブルへ運び、
彼女が今度こそ黙って、料理に手をつけ始めたのを確認してから、
対面の椅子に深く座り込んだ。
- 37 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 23:45:34.76 ID:lmzFxVpa0
母親「ふむ、おいしい」
嬉しそうに娘の作った料理を頬張る姿は、
なんだか少女のようだった。
母親「んー、料理の才能は誰から受け継いだんだろうな」
男「母さんじゃないことは確かだ」
俺がそう言うと、彼女は顔を顰める。
母親「うるさいぞ」
男「でも母さん、自分で言ったんだろ」
母親「自分で言うのはいいんだ。人に言われると、腹が立つ」
めんどくさい性格だ。
- 38 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 23:49:00.82 ID:lmzFxVpa0
母親「で」
男「ん?」
母親はそう言って、一旦、箸を置いた。
母親「なにか、ひどく話したそうな顔をしてるな」
母親「構わない。早く言え」
男「…………」
恐ろしい程の勘のよさ。そして、即決。
この親にして、あの娘ありだ。
母親「早く」
男「妹がさ」
母親「ん? あの娘のことか?」
男「今日、告白されたんだって」
- 39 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/02(土) 23:51:50.58 ID:7CeHQe/20
>>33
どういう意味
- 40 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/02(土) 23:56:35.44 ID:lojVV8NY0
>>39
SSは会話文だけのものだと思ってるんだろ
- 41 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/03(日) 00:09:14.95 ID:JLnFQOD+0
まだか〜
- 42 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 00:10:54.25 ID:GCfVTfqTO
C
- 43 名前: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 [] 投稿日:2011/04/03(日) 00:13:31.97 ID:D4Y0A7DM0
消えたな。。
- 44 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/03(日) 00:32:06.54 ID:JLnFQOD+0
おわったくさいな・・・・残念だまたいつでももどってきてくれよな
- 45 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 00:35:08.17 ID:GCfVTfqTO
し
- 46 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 00:41:10.90 ID:lJAriXit0
母親「「ふーんあの子がね」
母親がゆっくり箸を机に置いた。
母親「あんたはどう思うのさ」
男「どんな相手かも知らないのに」
俺の言葉を遮るように、
彼女は俺の回答の見当違いを指摘する。
母親「あの子に彼氏ができることに対してだよ」
今日一日このIDでいると思うと重荷だな
- 47 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 00:52:00.20 ID:GCfVTfqTO
読んでるよ
4yen
- 48 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:02:05.89 ID:AfQe7mGV0
支援
- 49 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:06:26.66 ID:lJAriXit0
俺は咄嗟に言葉が出なかった。
妹に彼氏、それは俺の問題ではなく、
妹自身の問題だと思い込んでいた。
男「俺は・・・関係ないかと」
母親「お前あいつの兄貴だろ?」
言葉が出ない。
母親「なんでその事を私に話そうとしたのか、もう一度考えな」
そういって食事の続きを始めた母に、
俺は言葉を発する事ができなかった。
いや俺>>1じゃねーし
- 50 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/03(日) 01:08:26.94 ID:3siRt/CMO
ヨネダぁ!
- 51 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:19:46.20 ID:lJAriXit0
朝、今日は土曜日である。
寝惚けながらも俺の脳は曜日を把握し、
二度寝をしようと思ったが、ふと、視界に妹が入る。
妹「あ、起こしちゃった?」
男「こんな時間に・・・パソコンか?」
妹「うん・・・昨日良いって言ってたじゃん」
体を起こし、時計を見る。
八時ちょうどくらいだった。
男「告白されたんだっけか?」
- 52 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:19:47.90 ID:7Ye4w+/Q0
いもスレは文化財産
- 53 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:23:46.92 ID:lJAriXit0
妹「・・・うん」
男「で、なんて答えたの」
妹「逃げて来ちゃった」
妹はキャスターいすの上で、
膝を抱えて目をそらす。
男「おま、逃げてきたって」
妹「だって、なんていえばいいかわかんないんだもん」
男「そいつはどんな気持ちでお前に告白したかわかるか?」
- 54 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/03(日) 01:29:39.10 ID:9QXhzxzC0
シエンタ
- 55 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:31:49.27 ID:lJAriXit0
妹「兄貴はわかるの?」
妹「告白した事無いのに?」
彼女の口から、
繰り出される言葉。
俺は言い返せない。
妹「じぶんの気持ちもはっきりしないのに」
妹「相手にはっきり答えるなんて無理だよ!」
- 56 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:33:08.79 ID:7rJGgOc60
支援
- 57 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:38:24.39 ID:lJAriXit0
妹の気持ち。
彼女の気持ちとは一体何なのか。
罵声にも似た言葉の中で、
俺は冷めた気持ちでふと考える。
妹「聞いてんのか?」
我に還る
男「聞いてるよ、でも相手に失礼だろ?」
やっぱり聞いてなかったじゃん。
そう言って彼女は俺の部屋から出て行った。
- 58 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/03(日) 01:41:56.48 ID:Rt8RFjCv0
乗っ取りは自分でスレ立てろよカス
- 59 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:45:05.20 ID:lJAriXit0
妹「兄貴は嫌か?」
妹「そうだ。兄貴はさ、彼女、出来た?」
妹「妹の私から見て、兄貴って、結構、イケてると思うからさ」
昨日の妹の態度。
そこからの報告。
あいつは俺に何を求め
どうして欲しかったのか
母親「なんでその事を私に話そうとしたのか、もう一度考えな」
そしておれはどうしたかったのか
- 60 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:45:07.39 ID:CaSJ9orY0
時々入る「†」は何?
俺のipodだと十字架みたいな記号なんだけど
- 61 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:45:31.98 ID:9QXhzxzC0
同じ文体だしほんとに乗っ取りなのか?
とりあえず私怨
- 62 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:46:30.09 ID:sBHxkcI50
ワクワク
- 63 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:54:08.14 ID:lJAriXit0
母親は寝てる。
考えなと言われた以上、
もう相談する事はできない。
妹のあの濁し方。
何か隠している。
好きな人がいるのか、
そうだとしたらはっきり断るだろう。あいつなら。
妹「じぶんの気持ちもはっきりしないのに」
好きかはっきりしないのだろう。
しかし、誰を?
- 64 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 01:57:08.50 ID:lJAriXit0
妹の部屋のドアの前に立つ。
さっきのことで機嫌を悪くしているだろう。
ノックをする右手が重い。
妹「何してるの?」
後ろから声をかけられる。不意打ちだ。
部屋ではなく、
リビングに飲み物を取りに行っていたらしい。
男「いや、さっきの事で」
妹「部屋は入れないんだけど」
- 65 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:00:32.20 ID:lJAriXit0
どこうとする俺に彼女が言う
妹「用があるなら早く入ってよ」
妹の部屋に入るのは久しぶりだった。
妹「あんまじろじろみんな・・・何の用?」
男「さっきの事、ごめんな」
別に良いよ。そういって一口、
飲み物を含む。
男「それでなんだが」
- 66 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:02:44.62 ID:9QXhzxzC0
C
- 67 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:05:31.34 ID:lJAriXit0
男「お前、好きな奴がいんのか?」
妹の表情が変わった。
鈍い俺でもそれくらいの事はわかる。
これほど顔のいい妹だ。
周りの男が放って置くはずが無いだろう。
妹「そ、それは兄貴に関係ないだろ」
男「じゃあその人に気持ちを」
妹だったらふられることも無いだろう。
これほどのいい子はなかなかいない。
- 68 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:10:55.09 ID:lJAriXit0
妹「だから!関係ないだろ!」
半泣き。俺はうろたえる。
妹「どうしようも無い事なんだ!」
嗚咽をこらえた口から、頼りない言葉。
妹「好きになっちゃいけない!好きになるはずないのに!」
妹の手元にあったクッションが飛んでくる。
避けない、避けちゃいけない気がした。
うなだれ、膝の上で拳を握る妹。
肩が震えていた。
妹「もう用済んだでしょ?」
- 69 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:19:59.22 ID:9QXhzxzC0
紫煙
- 70 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:20:40.08 ID:lJAriXit0
男「俺は」
男「俺はお前の事とても大事に思ってる」
妹「?」
男「妹、娘に近いかもしれないけど、わかんね」
男「俺はお前の事好きだよ」
妹「・・・」
男「だから、自信持てよ」
納得いかないような、照れているような。
そんな表情を見せないようにしているのか。
うつむいた妹が、小さくうなずいたような気がした。
- 71 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/03(日) 02:28:58.72 ID:S2gHIR6f0
おいおいおいおい
いいじゃん
- 72 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:29:37.99 ID:lJAriXit0
中々顔をあわせてくれない日々が、続いた。
しかしそれも段々と、平穏に戻っていく。
平穏なのか。
母親も、そんな俺たちに、
気がついていたのだろうが、
しかしいつも通りだった。
あれから一週間がたった頃、
俺たちの関係は元通りになった
かのように思えた。
帰宅し、部屋に入ると妹がいた。
- 73 名前: 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:31:56.57 ID:yX27m4Zi0
支援支援
- 74 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:38:19.16 ID:lJAriXit0
妹「えへへ」
相変わらず俺のいすの上で膝を抱えて座っている。
俺「また勝手に」
妹「いーじゃん兄妹なんだしさ」
妹「それとも」
男「?」
いたずらっぽい笑顔で言う。
妹「兄妹だから?」
- 75 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:46:13.29 ID:lJAriXit0
妹は例の彼を丁寧に断ったらしく。
後腐れも無いようだ。
そんな人付き合いができる彼女を、
俺は誇りに思う。
以前以上に、俺の部屋に遊びに来て、
いらん報告から、進路の相談まで。
仲は良くなった。
恋愛の相談だけは未だに無いのだが。
- 76 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:53:32.55 ID:GCfVTfqTO
は〜妹かわいいいいいC
- 77 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:55:25.22 ID:lJAriXit0
どうして妹が俺に、
告白された事を相談したのか。
もうそんなことはどうでもいい。
妹「まだ彼女できないのか?」
いない。あたりまえじゃないか。
そういうとやはりニヤニヤ笑う。
以前より少し嬉しそうだ。
たまにはノってやろう
男「そんなに俺のことが憎いか!」
妹「まさか!」
わざとらしく驚いた顔
妹「大好きだよ、兄貴!」
おわり
- 78 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 02:58:21.85 ID:CaSJ9orY0
終わったか
おつんつん
- 79 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/03(日) 02:59:13.97 ID:BiOzCgjy0
何だよ最後の
おしり
って
- 80 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 03:02:51.79 ID:6NVr3Jg90
>>77が見えない
- 81 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/03(日) 03:04:39.45 ID:JLnFQOD+0
途中交代?おつかれさまでした。
おもしろかったです
- 82 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/04/03(日) 03:04:57.45 ID:S2gHIR6f0
さっぱりとした終わりだったな
乙!
- 83 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 03:08:37.48 ID:9QXhzxzC0
そんな終わりだなんて・・・認めん…認めんぞー!!!
- 84 名前: 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/04/03(日) 03:13:40.83 ID:xMvTNgxA0
まだ終わるような時間じゃない
- 85 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 03:14:07.98 ID:lJAriXit0
あー妹欲しいわ
- 86 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 03:24:03.77 ID:7Ye4w+/Q0
どうして俺には妹がいなかったんだろう
- 87 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 03:34:17.59 ID:GCfVTfqTO
今のキミなら理想の妹を創ることができるよ!
- 88 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/04/03(日) 04:15:40.90 ID:zXRHAWFm0
セーフ!
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