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「ん?非通知?」
- 1 :VIPがお送りします []
:2009/01/07(水) 15:52:36.00 ID:UQgZ4hLX0
「まきますか?まきm
「まきます」
「………」
「………もしもし?」
ガチャ
「あ、切れた」
- 2 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 15:56:10.09 ID:UQgZ4hLX0
一週間後
「そーいや、あれから音沙汰ないな……」
「まあ普通に考えたら悪戯か」
ガッシャーーン
「うわっ!……何で窓が…ん?」
「あ、この鞄……どれどれ、どの子が入ってるのかな?」
ガチャ
- 4 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 16:05:43.83 ID:UQgZ4hLX0
「うぁ、まさかこの子とは…つーかこの子こんな方法で来るの?」
「まあ、取り敢えず巻くか」
「ふぁ〜〜あ、あらぁアナタが私を巻いたのかしらぁ」
「うん」
「そぉ、私はローゼンメイデン第1ドールの水銀燈よぉ」
「うん、知ってる」
「……どうしてアナタが知ってるのよ」
「んー、まあ今の世の中ではローゼンメイデンってそれなりに有名ってことかな」
「そうなのぉ?」
「うん、あ、ヤクルト飲む?」
「…頂くけど、私達のことどこまで知ってるのよぉ」
- 5 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 16:10:12.49 ID:UQgZ4hLX0
「いや、正直あんまり知らない」
「言動が一致してないわぁ」
「名前は誰もが知ってるけど詳しくは誰も知らないって感じかな」
「ふーん、まぁいいわぁ」
「あ、契約?指輪は水銀燈が持ってるの?」
「契約のことまでしってるのねぇ」
「うん、あ、夕食作るからなんかその辺でくつろいでて」
「わかったわぁ」
- 6 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 16:14:15.31 ID:UQgZ4hLX0
「ほい、出来たよ水銀燈、窓直してくれたんだ」
「一応ね、あら、私にもあるのぉ」
「うん、あれ?いらなかった?」
「必要はないんだけど、まぁせっかくだし頂くわぁ」
「はいどうぞ」
「……意外といけるわね」
「そう?よかった」
「いいお嫁さんになれるわよぉ」
「そーねー、それもいいかなぁ」
- 9 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 16:16:09.07 ID:aVh8T9Sg0
まさかローゼンスレとは思わなかった
期待
- 12 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 16:20:46.63 ID:UQgZ4hLX0
「そういや指輪は?契約しなくていいの?」
「生命力を奪われるのよぉ?ちゃんと知ってて言ってるのぉ?」
「電話で即答したじゃん」
「……そうだったわねぇ、はい指輪」
「ほいっと、これで水銀燈のマスターだね」
「まぁ、そういうことねぇ」
「他のドール達は今目覚めてないの?同じ時代に目覚める方が珍しいって聞いたけど」
「さぁ?」
「さぁって、まぁそれならそれでいっか」
「でもそうなると暇ねぇ」
「まぁテレビでも見て時代の流れでも確認したら?」
「そうねぇ、そうするわぁ」
- 13 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 16:25:17.66 ID:UQgZ4hLX0
「……意外と何も変わってないわねぇ」
「そーなの?あ、紅茶入れたけどいる?」
「頂くわぁ」
「じゃあ逆に変わったこととかある?」
「んー、今のところないわぁ」
「ないんだ」
「全くと言っていいほどねぇ……あら、美味しい紅茶入れるわねぇ」
「趣味でほとんど毎日飲むからね」
「ふぅん、それにしても暇ねぇ」
- 16 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 16:30:24.95 ID:o5LJjTwH0
水銀燈の語尾をのばすのがとてもうざいのですが
- 17 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 16:30:56.22 ID:UQgZ4hLX0
「何も変わってないんじゃあ暇だよねぇ〜」
「そういえばアナタ普段は何してるのぉ?」
「ん?気になる?」
「アリスゲームが始まるのなら生命力を吸うわけだし、一応気にはなるわぁ」
「まー気にせずいつでもジュージュー吸っちゃっていいよ、持病とかないし」
「……そう」
「やっぱり前のマスターはめぐなの?」
「!!」
「あーそうなんだ」
「……どうしてそれを知ってるのぉ」
「みんな知ってるんじゃないかな」
「どういうことぉ?」
- 18 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 16:37:57.00 ID:UQgZ4hLX0
「いや言ったじゃん、みんなそれなりに知ってるって」
「だからってめぐの事まで…」
「んー、前のアリスゲームが記録されてるって言えばいいかな」
「さっぱり分からないわぁ」
「そう?」
「アリスゲームが記録って一体誰が記録してるって言うのよ」
「それはちょっと……」
「使えないわねぇ」
「でも真紅が主人公だしJUM君の周辺の人じゃないの?」
「知ってるじゃないの!」
「いや、確証はないよ」
- 19 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 16:45:29.01 ID:UQgZ4hLX0
「一体どういうことなのかしら」
「まぁ何でもいいよ、それで何かが変わるわけでもなし」
「そうだけど、気になるわぁ」
「まー明日にでもいろいろ調べてみればいいんじゃない?」
「そうするわぁ」
「……ねぇ水銀燈、聞いていい?」
「何かしらぁ?」
「もうどれくらいの時間を生きてるの?」
「さぁ、長く生きてる実感はあまりないわぁ」
「ほとんど寝てるしね」
「でもそうねぇ、少なくともアナタの十倍以上の時間は生きてるわねぇ」
「ずっと、戦ってるの?」
「そうでもないわぁ」
「そうなの?」
- 21 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 16:53:35.67 ID:UQgZ4hLX0
「アナタの言った通り、同じ時代に姉妹が揃う事は稀なのよ」
「じゃあそういう時はどう過ごしてるの?」
「お茶を飲んだり、読書したり、散歩したりかしらぁ」
「まったりした過ごし方だねぇ」
「あら、メイメイ……そう、わかったわぁ」
「何?どうしたの?」
「今起きてるドールは金糸雀と翠星石だけみたい」
「あ、他にもいたんだ」
「そうねぇ」
「じゃあ、アリスゲーム?」
「そうなるわねぇ」
「……ねぇ、やめとかない、水銀燈?」
「……どういうことぉ?今更命が恋しくなったのかしらぁ?」
- 24 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 17:04:32.94 ID:UQgZ4hLX0
「じゃなくてね、意外と戦わなくてアリスになる道もあるんじゃないかって」
「どんな方法があるっていうの?」
「じゃあ逆にどうして戦って勝つ事がアリスへの道なの?」
「ローザミスティカが手に入るもの」
「それでどうするの?まさか力が強い事がアリスの証なんて言わないよね?」
「それは…」
「ね、アリスって何かあやふやなんだよ、そもそも7つに分けた意味が分からない」
「それは、お父様が私達の中からアリスを選ぶために…」
「そうかもね、でもそれじゃあローゼンは姉妹達の中から一人を選べなかったことになるよね」
「だから私達の一人がローザミスティカを集めればきっとアリスに…」
「じゃあそもそもアリスって何さ?」
- 25 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 17:15:22.30 ID:UQgZ4hLX0
「究極の少女って言うけど、究極なんて人によって違うよね?」
「それは、お父様にとっての究極よぉ」
「でもその究極をローゼンは7人に分けたんだよ」
「……アナタは、一体何が言いたいの?」
「ローゼンはアリスを作る事が出来なかったんだよ、だから自立した意識を持った7人に分けた」
「みんながアリスを目指せばお互いの弱いところ強いところを気にし始める」
「すると自分の弱点を補って、相手の長所を取り入れるようになる」
「性格だってそうだよ、どの姉妹も性格が被ってないんだ」
「混ぜるって事は時に本人の予想し得ないとんでもない何かを生み出すんだ」
「だから、長い時をかけてそれをするためにローゼンメイデンは7人いる」
「…んじゃないかと、これがアリスゲームの記録から自分なりに考えてみた結果なんだけど」
- 26 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 17:23:54.42 ID:UQgZ4hLX0
「まだ半分ねぇ」
「ん?何が?」
「話は分かったわぁ、でも具体的にどうするのかが欠けてるわぁ」
「みんなで一緒にいるだけでいいんだよ」
「どういうことぉ?」
「戦いは今まで散々やってきたでしょ?だからそれ以外を補うんだ」
「それ以外ってなによぉ」
「性格、立ち振る舞い、モノの考え方、まだ混じってないものはいくらでもある」
「私が雛苺から学ぶような事があるとでも?」
「無邪気さ、嬉しい時に嬉しいって言える様なね」
「あの子はただ何も考えてないだけよぉ」
「そうだね、だから人を選ぶ事を水銀燈が教えてあげればいいんだよ」
- 28 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 17:29:20.86 ID:rcP4dBPe0
水銀燈はこんなに人の話聞かないだろ
- 29 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 17:30:57.97 ID:9hRGXv9/0
寝起きだからな
- 30 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 17:32:20.61 ID:UQgZ4hLX0
「……だいたい、みんなが集まればすぐにアリスゲームが始まるに決まってるわぁ」
「じゃあみんなで我慢を覚えようね」
「……」
「ね、知る事はいくらでもあるんだよ、時間はあるんだから一回くらい戦わずに過ごしてみたら?」
「わかったわぁ、真紅もいないし、あの子達なら…」
「じゃあ早速明日お茶しにいこうか、場所はメイメイが知ってるんでしょう?」
「でも……戦わないって何をすればいいのか分からないわぁ」
「お茶を飲んだり、読書したり、散歩したりかしらぁって言ってたじゃない」
「それは…一人のときの話よぉ」
「それをみんなですればいいんだよ」
「そう…」
「じゃ、まずは卵焼きもって金糸雀のところに行ってみようか」
「不安だわぁ」
- 33 :VIPがお送りします [] :2009/01/07(水) 17:41:15.50 ID:+KxtnqDdO
素直な銀ちゃん
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