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猫「寒い」
- 40 名前:深夜にお送りします []
投稿日:2012/12/21(金) 23:35:00 ID:Bs68kqRE
猫「じゃあ、ちょっとおしっこしてみる。見てて」
男「見ていたいのは山々なんだが、我慢できる自信がないのでトイレの外で待ってるよ」
猫「見ててほしいのに!」プンスカ
男「まあ我慢してくれ。じゃ」ガチャ
猫「ふにゅーん……」
男「そんな声を出されては、外にいられないではないか」ナデナデナデ
猫「なでんな」フカーッ
男「お前が庇護欲をかきたてる声を出すのが悪いのだ。諦めてなでられろ」ナデナデ
猫「ふぐぐ」
男「よし、満足。じゃあ今度こそ外にいるから、一人でするんだぞ」ガチャ
猫「ふにゅーん」プルプル
男「小刻みに震えるというトッピングまで付け加えるあざとさ。あざといなさすが猫あざとい」ナデナデ
猫「なでんなー」ゴロゴロ
- 41 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/21(金) 23:35:54 ID:Bs68kqRE
男「じゃあ今度こそな。三回目はないからな」ガチャ
猫「…………。……? 男、おとこー!」
男『なんだ?』
猫「なんか出ないー! そいや、まだおしっこしたくないー!」
男『……じゃあ出てきなさい』
猫「んぅー」ガチャ
男「……はぁ。したくなったら言ってくれな。トイレットペーパーの使い方も教えなきゃいけないし」
猫「まかせろ!」フンス
男「なにをいばっている」
猫「あ! ちょっと急ぐからあとで!」
男「はぁ?」
- 42 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/21(金) 23:36:26 ID:Bs68kqRE
猫「よっこいしょ。っこいしょ。……やっぱうまく座れない!」フカーッ
男「ああ、香箱座りに再チャレンジか。無理だっての」
猫「まとまりたいのに! まとまれない! なんで!」
男「それが人間の関節の限界だ」
猫「うー。なんでニンゲンにする」ジローッ
男「睨むな。そもそも俺がしたんじゃねえよ」
猫「じゃー誰がした!」
男「分からん」ナデナデ
猫「さわんな」ペシペシ
- 43 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/21(金) 23:39:05 ID:Bs68kqRE
男「考えても分からんことを考えても仕方あるまい。それより、まだ仕事が残っている」
猫「縄張りのパトロールか! 一緒に行く?」キラキラ
男「違う。行かない」
猫「うー!」ペシペシ
男「はいはい。どっかの駄猫が雑誌をびりびり破いちゃったので、それの掃除がまだ残ってる」
猫「どっかの猫じゃなくて、ここの猫。私。私がやった。忘れた?」クイクイ
男「や、……まあ、いっか。これくらいなら一人ですぐ終わりそうだから、パトロール行ってきてもいいぞ」
猫「やった! じゃ、行ってくる!」
男「着替えてから行きなさい。その格好(カッターシャツonly)で外に出たら、風邪を引いちゃうし俺が捕まる」
猫「いい」
男「いくねえ」
猫「むぅ」
男「んーと……これこれ。お前用の服と下着だ」
- 44 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/21(金) 23:40:28 ID:Bs68kqRE
猫「そっちの袋の方が楽しそうだ」
男「かぶる?」
猫「る!」
男「はい」スポッ
猫「なーっ!? 見えない、何も見えない!」
男「おお、バックしてるバックします」
猫「暗い狭いワシャワシャする! 出せぇ!」
男「はい」スポッ
猫「暗かった! 狭かった! 何する!」フカーッ
男「かぶるって言ったじゃん」
猫「言ってない!」
男「この猫言い切りやがった」
猫「なんであんな怖いことする! 男嫌い!」
男「ごめんね」ナデナデ
猫「許さん」ゴロゴロ
- 45 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/21(金) 23:44:02 ID:Bs68kqRE
男「あの後、いっぱいなでたら許された」
猫「zzz」
男「だが、なんか満足しちゃったのか俺の膝に座って寝てしまった。またしても行動不能」
猫「zzz」
男「……ていうか、今更だが、なんで人になったんだろ。これからどうなるんだろ。人はどこから来てどこへ行くんだろ」
猫「……う、うるしゃー……」
男「ああゴメンゴメン」ナデナデ
猫「……んぅー……」
男(……猫の一匹くらい幸せにできずに、何が飼い主か。それがちょっと人間になっただけの些細な事だ。a piece of cake.楽勝さ)
猫「……んぐー」アギアギ
男「人の指を食うな」
猫「……んぎゅ、まずい」ペッペ
男「この猫失礼だな」ナデナデ
- 46 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/21(金) 23:44:52 ID:Bs68kqRE
猫「……んぐ、……くぁぁぁぁぁ」
男「遅い。もう夜だぞ」
猫「んー。あー。……あ、男だ。ごはんくれ」スリスリ
男「寝て飯食ってまた寝て……俺もそういう生活したいよ」
猫「すればいいのに」キョトン
男「あー……お前にゃこれから色々と人間社会の常識を教えないといけないとなあ」ナデナデ
猫「なでんなー」ゴロゴロ
- 47 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/21(金) 23:51:40 ID:Bs68kqRE
男「そう言えば、お前って何歳なんだ?」
猫「知らん」
男「……まあ、なんとなくその返事は予測できていたが。見た感じ小学生か中学生くらいですかね?」
猫「くああ……」アクビ
男「猫ん時は何ヶ月って子猫だったから、それを人に換算すると……まあ、そのくらいか」
猫「んふー。それより飯、めしをくれ」
男「学校とかどうしよう。そもそも完全に人に固定されてるのだろうか。明日になったら元の猫に戻ってたとか笑い話にもなりゃしねえしなあ。それなら今のうちに死ぬほどイチャイチャする必要があるし、ふーむ」
猫「めし、めーし」スリスリ
男「……まあ難しいことは後でいいや! 飯食うか!」
猫「はやく」スリスリ
男「はいはい」
- 48 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/21(金) 23:53:57 ID:Bs68kqRE
今日はここまで。
- 51 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/12/22(土) 00:06:09 ID:aNS2IFuM
年齢の下りで一気に危ない香りが……
- 52 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/22(土) 16:44:19 ID:rBcNiD7w
おい···鬱はやめてくれ···もうSAN値がボロボロなんだ····
- 53 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:23:44 ID:Mabnxomk
男「冷蔵庫を開けたのだが」
猫「なにもない」ノシッ
男「乗るな」
猫「男の背中に乗るのは楽しい。ここに住みたい」
男「大変迷惑です。……うーむ、こうも食材がないとどうしようもないな。しょうがない、二人で枯れ死ぬとするか」
猫「ヤだ! ごはん! ごーはーんー!」ペシペシ
男「叩かれては仕方ない。買い物に行くか」
猫「外! 散歩か!」キラキラ
男「んー……そだな。その状態でも外に慣れさせないとな。よし、一緒に行くか」
猫「おー!」
- 54 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:24:24 ID:Mabnxomk
男「じゃあ着替えてください」
猫「おっぱいが見たいのか?」
男「はいっ! ……ああいや違う、それが目的なのではない。その格好で外に出ると風邪をひくからであって、決して着替えにかこつけて猫のおっぱいが見たいのではないのだよ?」
猫「別に見せてもよかったのに」
男「見たいです!!!!!」
猫「うそ」
男「…………」
猫「……くああ」アクビ
男「…………」ポロポロ
猫「泣いた!?」
- 55 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:25:28 ID:Mabnxomk
男「何か辛い事件があったような気がしたが、得意の妄想に逃げ込み『元気を出すんだよ、お兄ちゃん! ふぁいとふぁいとー!』と妄想妹に頭をなでてもらったので、もう大丈夫だ」
猫「うー。おっぱい見る?」
男「もう騙されん、騙されんぞ!」
猫「うそじゃないのに。まあいっか」
男「なんと。人を疑ったためにこの様か。これからは性善説を支持します。でもコイツ猫だから性善説も何もないよな」
猫「それより、外、外! さんぽ! パトロール!」
男「あー、はいはい。じゃあ着替えてください」
猫「この服はおそってくるから嫌だ」
男「絡まっただけだ。ゆっくり脱げば絡まらないから安心しろ」
- 56 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:26:30 ID:Mabnxomk
猫「ゆっくり脱いでるところを見たいのか?」
男「…………。…………。はい!」
猫「私を襲うのか?」ブルブル
男「いかん、熟考の上での台詞だったのだが、それでも何か勘違いさせた。襲いません」
猫「おっぱいが小さいからか?」
男「それは襲う理由にはなるけど、襲わない理由にはなりません」
猫「襲われる!」ブルブル
男「ままならないなあ」
- 57 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:27:23 ID:Mabnxomk
男「どうにか説得して、着替えを了承させた」
猫「やさしくしろ?」クイクイ
男「ただ、誤解は解消されなかった様子。まあ後でいいや。とりあえず……えーと、はい。この下着をつけろ」
猫「んしょ、と。どだ?」
男「頭にかぶるものではない」
猫「リボンが可愛いのに!」
男「それはパンツだ。尻を隠す下着だ」
猫「あー。ぱんつじゃないから恥ずかしくないもんってやつな。あの箱がなんか言ってた。知ってる知ってる」
男「やだ、俺の趣味が丸裸」
- 58 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:29:00 ID:Mabnxomk
猫「はいた!」チラッ
男「見せなくていいです」
猫「見たくないのか?」
男「そりゃ見たいですよ!」プンスカ
猫「じゃー見たらいいのに」
男「なんかね、見せてくれるって言ったのに見せてくれないひどい猫がいるんですよ。そのトラウマから未だ逃れられないんですよ」
猫「あれはおっぱいの話。ぱんつは別」
男「なんだそうか! じゃあ見せて。じっくり見せて。至近距離で見せて。お尻に顔を埋めさせて」
猫「うそ」
男「…………」
猫「くああ……」アクビ
男「……ふ、ふん。分かっていたさ。二度も引っかかるほど人間は愚かではないのだよ」
猫「半分泣いてるが?」
男「この猫目ざといな」
- 59 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:30:29 ID:Mabnxomk
猫「んー。もけもけする」モゾモゾ
男「パンツか。そりゃ今まで何もはいてなかったもんな。はいてないは正義だもんな。はいてても正義だもんな。つまり、女の子という存在は正義なんだ」
猫「ぬぐ」スルリ
男「ダメです」モドシ
猫「なんで!」
男「社会常識がそれを許さないからです。あと、風邪ひくから。風邪ひくと病院で注射を打つ羽目になるが」
猫「ちうしゃ」ブルブル
男「いいのか」
猫「いいわけない! あんな痛いのごめんだ! またいじめる気か!」フカーッ
- 60 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:31:23 ID:Mabnxomk
男「医者はお前の病気を治してくれる善き人なのだぞ?」
猫「おしりになんか棒入れるし! あの白い人嫌い!」
男「あー……そっか、直腸で体温計るんだっけ。それは、その、災難でしたね。人間な今で想像すると身震いするよ」ブルブル
猫「うぅー」ブルブル
男「思い出し震えか。気持ちはわかる」ナデナデ
猫「怖くなくなるまでなでろ」ブルブル
男「はいはい」ナデナデ
- 61 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:32:55 ID:Mabnxomk
猫「怖くなくなった」ゴロゴロ
男「そいつは重畳」
猫「でも、オマエのせーで怖くなったんだからな? それを忘れたらダメだからな? だから晩ご飯は魚だからな?」スリスリ
男「魚かぁー……。肉にしません? あ、これだけ寒いと鍋でもいいな」
猫「さかな! な! ななな!」
男「なーなーうるせえ。ああもう、分かったよ。今日は魚ね」
猫「わーい! おいしく作れ?」
男「焼くぐらいしかできませんが、それでいいなら」
猫「冷めるまでオマエも食べたらダメだからな?」
男「何故に」
- 62 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:33:18 ID:Mabnxomk
猫「……せっかくオマエと同じになったのに、ごはんが別々なのは、さびしい」ションボリ
男「ヤだ、この猫超可愛い」キュン
猫「まじめに言ってる!」
男「俺はいつでも真面目だぞ?」
猫「えぇー……」
男「そこで渋面を作られると、俺はもうどうしたら」
- 63 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:34:14 ID:Mabnxomk
男「でも、しかし、ふむン……」
猫「どした?」スリスリ
男「や、少しだけお前が人になった理由が分かったような、見当違いのような、お腹が空いたような」グゥ
猫「私も空いた」グゥ
男「じゃー着替えて行きましょう」
猫「ん。じゃ、着替えさせろ」バンザイ
男「どうにも背徳的ですね」
猫「やさしくしろ?」
男「どうやったらこの誤解は解消されるのだろうか」
- 64 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/23(日) 19:34:32 ID:Mabnxomk
今日はここまで。
- 66 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/12/23(日) 23:47:18 ID:yszWWPTY
猫かわいい
- 67 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:15:20 ID:G/Ln04Nk
──外
男「うぉ……やっぱ夜は寒いな」
猫「寒いぃ! 前より寒い! 服は毛に劣る!」フカーッ
男「怒るな。夜なんだから静かにな」
猫「なんで!」
男「夜はみんな家にいてゆっくりしてるし、まだ早いが寝てる人もいるからな。お前も家で寝てる時に大きい音がして目が覚めたら嫌だろ?」
猫「ん。よく分かる話だ。静かにする」コクコク
男「物分かりがよくて助かるよ」ナデナデ
猫「んー」ゴロゴロ
- 68 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:16:48 ID:G/Ln04Nk
猫「でも寒い」ブルブル
男「んー……よし。猫、合体だ!」
猫「交尾か? やさしくしろ?」
男「違います」
猫「痛くするのはヤだ」ウルウル
男「そうでもなくて。俺のコートの中に入れ、と言いたいのだ」バサッ
猫「! 入る!」スポッ
男「ふむ。どうだ?」
猫「あたたかい! 楽しい! 嬉しい!」ゴロゴロゴロ
男「そりゃよかった」
猫「ずっと、ずーっとこうしてる」ゴロゴロ
男「ずっとは問題あるなあ」
猫「ずっと!」フカーッ
男「あー……じゃあ、店に行くまではこうしてるか」
猫「ややふまん」
- 69 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:17:17 ID:G/Ln04Nk
男「じゃあ今すぐ己の中の獣(猫)を凍える夜空に解放する」
猫「ちょーふまん!」
男「なら、やや不満で我慢してください」
猫「むー」
男「しかし、猫がコートに入ってると非常に歩きにくいな」ヨロヨロ
猫「出ない」ギュー
男「いや、そうじゃなくて、歩きにくいなあという話をしただけで」
猫「絶対に出ない!」ギュー
男「……そんな寒いのか? 一度戻ってカイロか何か取ってくるか?」
猫「そじゃなくて。そじゃなくて。くっついてたい」
男「…………。成る程」
猫「顔が赤いが?」
男「嬉しいと恥ずかしいが同居してるんだよ」
猫「なるほど」ゴロゴロ
- 70 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:19:14 ID:G/Ln04Nk
──スーパー
男「ふぅ……暖房のありがたみが身に沁みるよ」
猫「はえー……なんかキラキラしてるな!」
男「ああ、クリスマスだからそういう飾り付けもしてるな。他のお客さんに迷惑だし危ないから、あまり大きな声を出したり走ったりするなよ」
猫「分かった!」バビューン
男「何ひとつ分かってねえ! 待てそこのダッシュ猫!」
- 71 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:20:01 ID:G/Ln04Nk
猫「怒られた……」ションボリ
男「ぜー、ぜー……あー、全力で走ったのなんて久しぶりだ」
猫「こんなので疲れてたら、私の相手はつとまらないぞ?」
男「ちょっとは悪びれろ」
猫「むぅ。もう走らないもん。たぶん」
男「そのたぶんってのが怖いぜ……」
- 72 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:21:04 ID:G/Ln04Nk
男「じゃあ、今度は走らずにゆっくり見て回ろうな」
猫「んー。ここにあるの、全部食べていいのか?」
男「お金を払わないとダメです」
猫「おかね?」
男「あー、そこからか。えーと……これ。この紙とか硬貨と交換に、この食べ物をもらうんだ」
猫「交換? なんで自分で取らない」
男「自分で取るのは大変だから。それに、取ってもこの辺のものしか取れないだろ? その点トッポってすげぇよな、最後までチョコたっぷりだもん」
猫「とっぽ?」
男「間違えた。よく間違えます」
猫「がんばれ?」ナデナデ
男「頑張ります」ナデナデ
猫「なでんなー」ゴロゴロ
- 73 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:21:45 ID:G/Ln04Nk
男「まー、なんだ。とりあえずはお金を払って物を買う、と覚えてください。詳しいことは追々教えます」
猫「少しわかった」
男「上出来だ」
猫「ふふん?」エッヘン
男「そんな胸を張るほど偉くはないです」
猫「むー」
- 74 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:24:03 ID:G/Ln04Nk
男「さて、魚ね。何があるかな」
猫「魚ならなんでもいい。おっきいのがいい。おいしいのがいい」
男「魚の良し悪しなんて分からないからなあ……」
猫「私にまかせろ! とくい中のとくいだ!」
男「それは頼もしい。んじゃ、この魚はどうだ?」
猫「うまそう」
男「これは?」
猫「うまそう」
男「こっちのは?」
猫「うまそう」
男「…………」
猫「?」
- 75 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:27:30 ID:G/Ln04Nk
男「結局、適当に何尾か買った」
猫「うへへー」ニマニマ
男「大喜びだな」
猫「前はあんまり食べらんなかったからな。楽しみだー」
男「魚ねぇ……正直、骨が多いばかりで何がうまいのかよく分からんのだが」
猫「むっ。おいしいのに。オマエなんかおっきい魚に食われちゃえ」
男「なんてひどい猫なんだ」
猫「……うそ。死んだらヤだ。死ぬな?」ギュー
男「いや、別に好んで死んだりはしないけれども。だから、そんな力いっぱい手を握らなくても大丈夫だ」
- 76 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:28:00 ID:G/Ln04Nk
猫「死ぬならご飯をいっぱい用意してから死ね?」
男「なんてひどい猫なんだ」
猫「あと、時々生き返って頭なでろ。一日一回でいい。たまに二回なでろ」
男「そういうのはできない仕様です」
猫「じゃー死ぬな」
男「頑張ります」ナデナデ
猫「んー」スリスリ
- 77 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:29:52 ID:G/Ln04Nk
男「さて、次は俺の飯を買うか」
猫「? オマエのご飯ならすでに買ってるが?」
男「いや、この魚はお前の飯だろ。俺はそんな好きじゃないので、何か別の肉々しいものを」
猫「いっしょ! いっしょの食わないとダメ!」
男「えぇー。一緒の食卓に座ればよいよいよい(残響音含む)わけではないの?」
猫「ないないない(ざんきょーおんふくむ)」
男「むぅ。まあ、たまにはいいか」
猫「明日も魚だが?」
男「…………。明日は肉」
猫「さかなー!」
男「今日は猫が人になった記念だから魚だが、明日は通常営業記念で肉だ。明後日はまたその時に相談しよう」
- 78 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:31:36 ID:G/Ln04Nk
猫「うぅー……。あ! ささみならいい。ささみなら可。ささみ食いたい」
男「あー。猫時代もささみ好きだったもんな」
猫「ん! ささみ! ささささみ!」
男「さが多い」
猫「むずかしい」
男「舌が上手に回らんか」
猫「うべべべする」
- 79 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:32:30 ID:G/Ln04Nk
男「ふむン。じゃ、ささみも買って帰るか」
猫「! 魚と一緒に、今日食べていいのか?」
男「まー、お前が人になったお祝いだ。たまには奮発するさ」
猫「大喜びだ!」ヒャッホー
男「騒ぐと買わない」
猫「騒いだことなんか一度もない!」プンスカ
男「この思い切りの良さは見習うべきか」
猫「にゃ?」
男「んじゃ、買いますか。どのささみがいいか、お前が選べ」
猫「まかせろ、とくいだ!」フンス
- 80 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/12/24(月) 21:33:05 ID:G/Ln04Nk
今日はここまで。
- 81 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/12/24(月) 22:11:11 ID:D4ZCCC5o
その猫私にください
- 82 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/12/24(月) 22:17:23 ID:ZCPaRpI6
乙かわいいなでなでしたい
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