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新ジャンル「猫かぶり」
- 94 :VIPがお送りします []
:2010/05/27(木) 11:06:06.47 ID:octY0KrW0
男(……うーん、一晩考えても埒が明かないな。
猫借りて相談でもしてみるか? ……って俺もダチいねぇな。大体地元だからしゃーないけど)
女「おっすおっはよー」
男「お、はよう」
女「なんだいなんだい歯切れが悪いねぇ」
猫「大方浮気でもして決まりが悪いのだろう」
女「ううう浮気? ど、どこの人妻ですか!? 有閑マダム白昼堂々の……!」
男「ちょっと待てどこから仕入れたそんな情報」
猫「わしだ」
男「マジか」
猫「うそだ」
男「……猫も杓子も嘘をつくこのご時勢。嫌過ぎる」
女「んふふー、ちょっと元気でたね! グッジョブだよ、猫!」
猫「うむ? そんなつもりなどなかったのだが」
男「朝から元気すぎるのはお前だ」 べしっ
女「あいたっ」
- 95 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 11:06:46.20 ID:octY0KrW0
男「で、今日はもう行かなくて良いのか? 時間だけど……」
女「一限も二限も休講だって」
男「そうか」
女「男は?」
男「昼から。なんだ、結構時間あるな」
女「そだね」
男「……」
女「……」
猫「……はぁ」
男「どうしたんだ?」
猫「どうしたもこうしたも、女、聞きたいことがあったのだろう?」
女「うぇ!?」
- 96 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 11:07:23.83 ID:octY0KrW0
男「聞きたいこと?」
女「ううっ、猫が……猫がいじめるんだ……」
猫「……はぁ」
男「お察しします」
猫「それは良いから聞いてやれ」
男「分かった」
女「あの……ね?」
男「おう」
女「女友さんと……会ったの?」
男「お、おう」
女「何、話したのかなぁーって」 ちらっ
男「……共通の話題がお前だけだからな。おおむねお前の話。あとお互いのこと。
半分ぐらい自己紹介だったんじゃないかな」
女「ええっ、わ、私のこと!?」
- 97 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 11:08:09.58 ID:octY0KrW0
男「……前々から思ってたけど、キャラ作ってんだなーって話。
でもまぁ、あの人、良い人みたいだし? 仲良くしなよ」
女「あうう、それでかー……」
男「うん? 何か問題あったか?」
女「問題、っていうかぁー……なんか、じーっと観察されてる感じ」
男「ああー……」
女「それに……」 ゴニョゴニョ
男「それに?」
女「な、なんでもないよっ!」 あせあせっ
猫「だから急に頭を動かすな」
女「あっ、ごめん」
- 98 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 11:13:59.11 ID:octY0KrW0
男「……なんか拙かったのか?」
猫「拙くはないさ」
男「だといいけど」
女「あの、あのねっ」
男「うん?」 じっ
女「……うううっ」 たじっ
男(……うーん、俺が『お兄ちゃん』なら女も俺のことそう思ってる……のか? 分からない……)
女「まだ時間あるけど、行くねっ!」 すたっ
猫「またな」 ふりっふりっ
男「え、あ、うん……またな」
男「――女友さん、何か言ったっぽいな……」
- 99 :VIPがお送りします [sage] :2010/05/27(木) 11:15:12.87 ID:+rCWc5eK0
/゙ミヽ、,,___,,/゙ヽ
i ノ 川 `ヽ'
/ ` ・ . ・ i、
彡, ミ(_,人_)彡ミ
/ ヽ、, ノ
| / ̄U ̄U\
人 i'___{_ノl|_|i_トil_|i
|,彡 -‐ ‐-{.i|
》|il(_;''' 0 ''丿|
ノリ i `フ i´il l|
/ノ l| ハーハ ll j
- 102 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 12:47:21.65 ID:octY0KrW0
女友「なるほどー。あんな感じで毎朝デートしてたわけですね?」
女「うぇあ!?」
女友「あはは! おっもしろい!!」
女「……えっと、どこから見てたの?」
女友「……最初から? というか、どうしてあなた、頭に猫乗せてるの?」
女「ね……ねこかぶり、です」 ささっ ぎゅっ 猫「ふみゃあ」(裏声)
女友「は?」
女「……」
女友「えっとぉ……」
女「ねこかぶり、なのです」
女友「ぷ……くくく、あははははは!!」 ばしばし
女「うううっ、ひどい……」
女友「なるほどね、あの人が言ってたのなんとなく分かるわ」
女「……なんて言ってたの?」
女友「それは――ひみつっ!」
- 103 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 12:47:51.38 ID:octY0KrW0
女「ううっ……女友さんがそんな人だとは思わなかった……」
女友「そう? あなたがこんな面白い人だったってことのほうがよっぽどだわ」
女「ううっ、なんだかいじめられてる気がする……」
女友「うーん……だけど、話すようになって結構長いけど、ほら、全然本性とか見せなかったし。
この間まであなたのこと、本当におとなしいだけの人だと思ってたわ」
女「できれば埋まってたいのに……」
女友「……今みたいに表情豊かなほうが何倍も魅力的だと思うけど?」
女「でも、男、さん……はよく呆れてるみたいだし」
女友「とてもそういう風には……岡目八目って言うのかしらね?」
女「お亀?」
女友「傍から見てるほうがよく全体が見えるってこと。
まぁ、お似合いよ。付き合ってないだなんてのが嘘みたい」
女「そう……なのかな?」
女友「……違うの?」
女「よく……わかんないデス」
女友「……あなたもよくよく複雑ね」
- 104 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 12:48:19.51 ID:octY0KrW0
女「……だから、だめなのかなって」
女友「何がダメなのよ? 言ったでしょ、傍から見てる分にはお似合いだって」
女「どう言えばいいのかな」
女友「……」
女「わたしって、うそつきだから」
女友(……そんなの、今更だと思うけど)
女「それに……」
女友「それに?」
女「どんなに嘘をついても、なんだか許してもらえちゃいそうで。
そういうのって、少し、怖いかな」
女友「……あんたって子は」
女「変……だよね」
女友「あー、もう」 ぐりぐり
女「ひゃう、髪の毛くしゃくしゃにしないでぇ〜」
女友「猫乗せてて今更何言ってんの! ああもう、可愛いやつめ!」 ぐりぐり
女「あううぅ〜」
- 105 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 13:00:06.46 ID:octY0KrW0
女友「あっ、そうそう。ノート今のうちに返しとくね。ありがと」
女「どーいたしまして」
〜♪
女友「……メール?」
女「えっ、あっうん」
女友「見ないの?」
女「えっと……」
女友「なるほど、男さんか」
女「!!」
女友「……きっかけがつかめればあなたほど分かりやすい人はないわね」
女「うううっ、ポーカーフェイスがうまくできないよー」
女友「で、見ないの?」 わくわく
女「うう〜……」 パカッ
To:女
Sub:そういえば言い忘れてたんだけど
しばらく遅番が続くから、前みたいに店の近くで待つのやめてくれよ。
- 106 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 13:06:41.21 ID:octY0KrW0
女友(……うわぁ)
女「もう、心配性なんだから……」
女友「うん、なんというか、ご馳走様って感じだわ」
女「えっ?」
女友(……ま、そうね)
「どうせ午前中は講義ないんだし、遊びに行かない?」
女「えっ、えっ?」
女友「なぁに? 不思議そうな顔して」
女「あの……私なんかと遊んでも楽しくない、デスヨ?」
女友「あなたは、あなたの魅力を分かってないのよ。
それに、私自身があなたともっと親しくなりたいと思ってるの。嫌?」
女「そ、そんなことは!」
女友「そ! じゃ、行きましょっか」
女「え、ええ〜っ!?」
猫(……全く、やれやれだな)
- 107 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 13:08:01.91 ID:Q6CO4/Pu0
すっかり少女マンガ化してる
- 108 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 13:08:20.54 ID:octY0KrW0
そういえばそうかもしれない
- 113 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 14:34:13.61 ID:octY0KrW0
終盤は決まってるのにそこまでが中抜け。
具体的には猫がいなくなってからの流れは決まってるけど猫がいなくなるまでがまだ思いつかない。
- 114 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 15:22:46.92 ID:octY0KrW0
ちょっと筆が乗ってきた
- 116 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 15:33:54.65 ID:octY0KrW0
女「ただいまー……って誰も居ないんだけどねー。
――うううっ、それにしてもやっぱり女友さん苦手だなぁ……」
猫「悪い人ではないと思うが」
女「悪い人じゃないっていうのが逆につらいんだよー」
猫「難儀だな」
女「猫はフォローしてくれないしー」
猫「そもそも猫が喋るほうがおかしいだろう」
女「あれ? ……あ、そういえばそっか」
猫「……全く」
- 117 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 15:34:14.25 ID:octY0KrW0
女「ねーねー猫ー?」
猫「どうした?」
女「機嫌、悪い?」
猫「そんなことはない」
女「ごめんね。私察しが悪いからさ、上手く言えないんだ」
猫(……)
女「と、そうだばんごはん! カリカリ! お腹すいてるよね!!」
猫「……いただこう」
女「うむっ、いただきたまえ!」
- 118 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 15:34:52.65 ID:octY0KrW0
――1週間後
女「お、おはよう」
女友「おはようございます」
猫「……にゃあ」(裏声)
男「えっと……おはよう?」
女友「そんなあからさまに嫌そうな顔をしなくても良いと思いますよ?」
男「そういうわけじゃないんですけど……」 チラッ
猫「にゃ……」(裏声)
男(なんだかんだと3人(?)で喋るのが当たり前になってたんだよなぁ。
猫は結構良いこと言うし。コント的な意味で)
女「あのね、3人で話してみたいって言うからさ」
男「まぁ、いいけど。
……えっと、お久しぶりです」
女友「そんなにかしこまらなくても」
男「ううっ、微妙にやりにくいな」
- 120 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 15:42:01.71 ID:octY0KrW0
女友「勉強は進んでますか?」
男「まぁ、ボチボチですね。師匠が厳しいのでやたら鍛えられてます」
女友「ああ、それはいいですね。
男さんは鍛え甲斐がありそう」
男「褒め言葉として受け取っておきます」
女「……何の話?」
女友「あれ、話してないの?」
男「いやぁ……なんだか言いづらくて」
女友「ああ、そういうのってありますよね」
男「その含み笑いやめてください」
- 121 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 15:42:36.99 ID:octY0KrW0
女「むー……」
男「どうした?」
女「男がバイトしてるの、見たことあるしー」
男「うん」
女「女の人と話してるのも見たことあるけどー」
男「……うん」
女「なんか、女友さんと話してるのは、びみょーに、やだ」
女友「やきもち?」
女「ちがうもん!
なんだろ、一生懸命懐かせた野良猫がよそのおばちゃんからちくわ貰ってるの
見たみたいな気分!」
男「どちらかというとそりゃこっちの台詞だ。お前のほうが絶対猫っぽい」
女「ねこじゃ! ない? うーん。どちらかといえば猫のほうが良いかも? ねぇ?」
猫「にゃあ」(裏声)
- 122 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 15:44:07.76 ID:octY0KrW0
女友「前から思ってたけどその子、言葉分かってるわよね?」
猫「……」 たしったしっ
男「よくこうやって無言のツッコミを投げかけてきます」
女友「へぇー?」 なでなで
猫「うにゃぁ……」 すりすり
女「むぅー。私がなでてもここまでうれしそうにしないくせにー」
女友「やきもち?」
女「ちが! ……くないデス」
女友「ふふっ」
男「だからその含み笑いは勘弁してくださいってば」
女「むぅ……なんか、なんかやなかんじ!」
すたたたたっ
男「あっ」
女友「あー、逃げちゃいましたね。からかいすぎたかな?」
男「……逆境に割と弱いですからね」
- 123 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 15:45:01.74 ID:octY0KrW0
女友「……男さんから見て、女さんはいつも通りでしたか?」
男「え? ええ、まぁ。若干緊張してるようにも見えましたけど」
女友「そう。それならよかった」
男「というと?」
女友「んー……女同士の秘密、ということで」
男「はぁ」
女友「あの子ね」
男「はい」
女友「学校でも少しずつ地が出るようになってきたの」
男(……)
女友「良い傾向だと思いますか?」
男「ええ、まぁ」
女友「……ふぅん?」
男「だからその含み……いえ、もういいです」
女友「だって、『俺だけのものだったのに』って顔してたわよ?」
- 124 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 15:47:03.70 ID:octY0KrW0
男「――っ!」
女友「独占欲はほどほどにね、『お兄ちゃん』?」
男「……勘弁してください」
女「……どうして、逃げちゃったんだろ」
猫(……)
女「自分で答えを見つけろ、って言うんだよね」
猫「……」 ぺしっ
女「……うん、ありがと。猫はやさしいね」
- 125 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 16:00:57.91 ID:octY0KrW0
また頭が回らなくなってきた 少し寝る
- 128 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 17:47:14.90 ID:Vkgku8Vo0
キルミンスレとは珍しい
- 129 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 18:40:46.74 ID:KGU7BdP+0
ttp://skm.vip2ch.com/-/hirame/hirame095787.jpg
- 131 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 19:23:22.86 ID:octY0KrW0
ねすぎた
>>128
キルミンズゥはタイトルしか知らない
- 133 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 20:03:00.23 ID:NYEGgIWlP
タイトルしか知らないじゃねーよ間違ってるじゃねーかクソが
とか言ったら負けでしょうか
- 134 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 20:04:42.55 ID:Vkgku8Vo0
キルミンずぅだぞすかたん!
- 135 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 20:06:38.30 ID:octY0KrW0
なん……だと……
覚えておきます
- 138 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 20:58:51.86 ID:octY0KrW0
女「――こないだは、ごめん」
男「おお、おはよう。久しぶり……かな?」
猫「11日ぶりだな」
女「…………」
男「元気してたか?」
猫「概ね」
男「煮干、食うか?」
猫「いただこう」 ふりっふりっ
女「……頭越しのお話は、禁止……だもん」
男「悪い」
女「…………」
- 139 :VIPがお送りします [保守thx] :2010/05/27(木) 20:59:51.03 ID:octY0KrW0
男「――勉強な、目処が付いた」
女「……?」
男「こないだの話。
この歳になってアレだけどさ。ちゃんと就職することになったってこと。
だから、ここんとこあんまり構えなくてごめんな」 ぺこっ
女「あ……う…………」
男「……どした? この間から何かおかしいけど」
女「…………なんでも、なくはないけど」
男「女友さんがよくメールくれてさ。なんだか、一方的にそっちで何があったか
知ってるみたいな感じになっちゃってるんだけど」
女「え゙っ」
男「教壇にレポート置きに行ってこけたとか」 くすくすっ
女「えええっ!」
猫「……あれは死ぬかと思ったな」
- 140 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 21:01:00.95 ID:octY0KrW0
男「でもやっぱり、女の口から色々聞きたいな。俺も話したいことあるし。
……今日、少し時間あるだろ?」
女「う……あ……」 かあっ
男「……?」
猫「……ふぅ」
男「えっと……どうかした?」
猫「わしの口から言うべきことじゃないな。
すまないが、今日はこのまま行かせて欲しい」
男「あ、うん。わかった」
猫「すまんな。――ほれ、行くぞ」
女「……あうう〜。ごめんね、なんか上手くいかない、んだ。
今度! 今度会うときは、いつもの私だから。
…………だから、またね」
男「……おう、またな」
猫(……) ふりっふりっ
男「……うーん、久しぶりだと結構緊張するな。
前はこうじゃなかった気がするんだけど」
- 141 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 21:03:18.69 ID:octY0KrW0
女「――今日はちょっと奮発してハマチのあらを水煮にしてほぐしてみたよ」
猫「……いただきます」 はぐはぐ
女「骨もちゃんととったし!」
猫「……」 はぐはぐ
女「……」
猫「……」 はぐはぐ
女「……どう、おいしい?」
猫「塩分控えめなのはありがたい」 ぺろぺろ
女「勉強したもん」
猫「……ごちそうさま」 たしったしっ
女「おそまつさまでした」
猫「……なぁ」
女「なぁに?」
猫「いい加減、わしを連れて回らなくてもいいんじゃないか?」
女「……えっ?」
- 142 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 21:03:34.41 ID:octY0KrW0
猫「女は……わしがいなくとも、いや、猫を被らずとも友達が増えただろう」
女「……」
猫「わしに頼らずともやっていけるはずだ。女友とも……男とも」
女「でもね、猫が居てくれるとね……猫が居てくれないと、不安なんだ。
今日だって、猫がいないと何言ってたかわかんないし。
それに……最近、上手く猫を被れなくなった気がするんだ」
猫「――ペルソナ、という言葉を知っているか」
女「ペルソナ?」
猫「仮面、という意味だ。
人は誰しも複数の側面を持っている。いろんな人に出会い、いろんな場面に出会い、
その時々に被る仮面たちの集合体が、一人の人間なんだ」
女「……」
猫「猫を被らないと、わしがいないと、女が消えてしまう……そんなことはない。
埋もれていたくたって、見つけ出す人がいる。女友のように」
女「でも、でも私……」
猫「自信がないか?」
女「…………」 こく
- 143 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 21:03:51.14 ID:octY0KrW0
猫「どうしてだ」
女「だって……二人に見せた……その、ペルソナも。
多分、私じゃない」
猫「……」
女「あんまり、はしゃぐの……得意じゃない、よ?」
猫「――仮面は、面だ」
女「?」 きょとん
猫「一面であって、全てじゃない。一つの方向から全てが見えるわけじゃない」
女「……」
猫「わしは、まだ女に近いから……そういう女の弱さを知っている。
しかしその弱さだって女の全てじゃない」
女「……でも」
猫「どこにも本当の女はいない。それでも、女はここにいる」
女「…………」
猫「ありのままの自分も実は本当じゃない。猫を被った女だって、本当だ」
女「むずかしくて、わかんないや」
- 144 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 21:04:46.87 ID:octY0KrW0
猫「つまり――女は、何があっても大丈夫ということだ」
女「……慰めてくれてるの?」
猫「どうだかな。
……先に寝る」
女「………………おやすみ」
猫「ああ、おやすみ」
猫(…………)
- 145 :VIPがお送りします [sage] :2010/05/27(木) 21:24:31.26 ID:+rCWc5eK0
<⌒/ヽ-、___
/<_/____/
- 146 :VIPがお送りします [] :2010/05/27(木) 21:24:52.83 ID:octY0KrW0
お、おやすみwww
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