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詰めジャンル「抜くや抜かざるや」
312 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/02/08(金) 05:11:49.88 ID:52WRXIUoO
保守


313 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:13:47.28 ID:/qZqOaA00

伝説の銃というものがあったらやっぱりどこかに刺さっているものなんだろうか。

訊いてみたけど剣は人の家の壁に刺さったままで答えない。

選ばれし者にしか押せない核爆弾のスイッチもあるよと、大統領の自慢がうざい。

選ばれし者にしか持てない紅十字の盾もあるよと、騎士の自慢も鬱陶しい。


314 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:14:52.47 ID:/qZqOaA00

銀杏にまじって伝説の剣が落ちていた。

アイデアとしてはまあまあと思うが、あいにく銀杏を拾って自分でむいてまで食べたいとは思わない。

それ以前に銀杏を気取るにしては臭いが足りないんじゃないかと指摘すると

とってつけたような伝説の香が漂いだした。


315 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:17:46.28 ID:/qZqOaA00

伝説の剣を引き抜こうと今日も無謀なチャレンジを続ける騎士に襲い掛かる落ち武者狩りたち。

騎乗の破壊力がなければ騎士などしょせんは鈍重な鉄の固まり、あっという間に身包みはがれ

本人も身代金目当てに連れ去られていった。

あとに残されたのは選ばれし者にしか引き抜けない伝説の剣ただ一本のみだった。


316 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:23:59.31 ID:/qZqOaA00

爆薬を仕掛けた岩壁の向こうにはいにしえの王が隠したといわれる大金塊。

導火線に火をつけ離れたとたん、爆薬に刺さる伝説の剣が目に付いた。

伝説を求める冒険にこの程度の試練はつきものと、あえて火中に手を伸ばす流浪の騎士。

そして爆発、なにやってんだ騎――――――――士っ!


317 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:27:46.51 ID:/qZqOaA00

チャーハンに伝説の剣が刺さっていた。お子さまランチの旗さながらに。

とりあえずこいつはどこまでを台座と認識しているのだろう。

端から少しずつチャーハンを崩していきながらふと気がついた。

自分は世界でただ一人、チャーハンを崩し切りこの剣を丸裸にできる人間だったと。


318 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:34:02.31 ID:/qZqOaA00

素潜りもそろそろ呼吸の限界というときになって、視界に飛び込んできた伝説の剣。

今ならこちらに柄尻を向け油断しており簡単に捕まえられるだろう。

この巧妙な罠に思わず手を伸ばしかけるところだった。

人間、切羽詰ると獲物になるなら何でもいいやと思ってしまうものだから。


319 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:36:12.94 ID:/qZqOaA00

三十三年に一度公開されるされる秘仏の台座に、伝説の剣が刺さっていた。

世にも珍しい見返り仏だから見に来たのに、この剣はまっすぐな刃じゃないかと憤懣続出。

何とか刀身をねじってくれと寺の人が頼み込むけど、この剣が聞き入れるのは選ばれし者の声のみ。

とはいえ貸しにされるのも癪なので、絶対に頼み込んでなんかやるもんか。


320 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:38:10.12 ID:/qZqOaA00

今日こそは引き抜かんと意気込む騎士の前で、伝説の剣が罠にかかっていた。

こんなこともあろうかと予め罠にはめておいたのだとほくそえむ博士。

さすが博士だ、抜かりがない。助ければ剣の方から勝手に恩返しに来てくれるのは間違いない。

ただ問題は、この剣、罠から引き抜けるのもまた世界でたった一人だけということ。


321 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:43:59.35 ID:/qZqOaA00

タコ壷に伝説の剣が刺さっていた。

何とか自分も入り込もうとタコが悪戦苦闘する中、急遽、ウツボも参戦。

ウツボが噛み付きタコが墨を吐きつけるが、そんな程度で抜けるような剣ではない。

それとそこで様子を窺うタカアシガニ。剣が抜けてもタコ壷にお前の入るスペースはないから。


322 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:47:46.64 ID:/qZqOaA00

毎度毎度行く先々で視界にちらつく伝説の剣。

何とか抜くことなく滅することはできないものか。

とりあえず火であぶってみたところ、

歴史の浅い国の大統領が伝説成分配合の煙にいぶされて偏西風からぽてっと落ちた。


323 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:49:59.07 ID:/qZqOaA00

雨の日も風の日も刺さったままで、だいぶ錆もひどくなってきた伝説の剣。

ホームセンターマジックのせいでつい買ってしまった錆取りを試してみれば、まあよくとれること。

取れた錆をこねて子供を作り錆太郎と名づけたら、冒険にでて長者の娘をもらって帰ってきた。

その間ずっと、これからもずっと、伝説の剣は庭の隅に刺さったまま。


324 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:54:18.07 ID:/qZqOaA00

回せば何でも出てくる不思議な臼に伝説の剣が刺さっていた。

そうだ、この臼を回して願えば、自分以外にこの剣を抜ける人を出してもらえるんじゃないだろうか。

でも刺さったままの剣がつっかえ、臼はまったく動かない。

嗚呼、この剣、抜くや抜かざるや?


325 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:57:17.55 ID:/qZqOaA00

線路に伝説の剣が刺さっていた。

刻一刻と迫り来る電車の音。この剣を抜けるのは世界にたった一人だけ。

線路内は危ないので入っちゃいけませんと書かれていたので、放っておいて家に帰った。

ニュースで見る他人さまの大量死ほどおもしろい見世物はほかにない。


326 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 05:59:11.24 ID:/qZqOaA00

たぬきが伝説の剣に化けてなりかわろうとしていた。

とりあえず本物の方は剣汁にして食わせてやるから抜いてくれという。

剣の仇は討ってやるからはやく抜いてくれとうさぎも泥舟をこしらえながら囃し立てる。

今夜は冷えるから鍋がいいわぁと雪女郎が笑ったとたん、二匹は光の奔流となって消えていった。


327 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:02:32.11 ID:/qZqOaA00

刺さったままで身動きの取れない剣のまわりに一つ、二つと夏の終わりの蛍火が。

やがて剣から離れ、夜空の彼方にいってしまった。

あれは星になるのか、空になるのか。それとも秋になるんだろうか。

お前もはやく現世の身を捨て完全なる伝説の住人になれよと剣に言い捨て、天を仰いだ。


328 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:05:08.61 ID:/qZqOaA00

人のうちのちゃぶ台で騎士と一緒に無駄飯喰らう円卓の王。

伝説の剣を一本抜いたことがあるので、もう一本ぐらい抜けるかもと思ったらしい。

できれば持っていってほしかったけど、やっぱり剣は抜けなくて、ちゃぶ台を円卓がわりに居候。

騎士もろともにもう一度、湖に突き落としてやろうかね。


329 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:07:56.41 ID:/qZqOaA00

ふと思い立ち、刺さったままの伝説の剣にキンカンを突きつけてみた。

鼻をつく臭いを嫌い身をよじるかとも思ったけれど、剣はそのまま。どうやら嗅覚はないらしい。

意表をついて、剣を狙う騎士に突きつけてみたらとどめを刺された吸血鬼みたいな悲鳴をあげた。

とりあえず刀身にまんべんなく塗っておこうか。


330 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:09:01.51 ID:juAWdtN+O
もう30時間か……


331 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:11:48.64 ID:/qZqOaA00

博物館の不抜棒展示コーナーに紛れて伝説の剣が刺さっていた。

たとえ世界にたった一人といえど抜ける者がいる以上、ここに刺さっていていいものではない。

剣がここにいていいのなら自分も中国古代青銅器コーナーにいたっていいじゃないと

さっそく螺鈿蒔絵の化粧箱が学芸員にいちゃもんをつけていた。


332 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:13:40.43 ID:/qZqOaA00

少しずつ、少しずつメリーさんが迫ってくる。

仕方がないので刺さったままの伝説の剣を背にしてうすらぼんやり秋の空を見上げていたら

この世のものとも思えぬすさまじい悲鳴が耳をつんざいた。

振り返れば剣に刺し貫かれたメリーさん。必ず最後、人の背後をとる習性が仇になったか。


333 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:16:43.68 ID:/qZqOaA00

夜中に目覚め布団の中で感じる今年の厳冬。

枕元に転がしておいた暖房のリモコンに寝ぼけまなこで手を伸ばす。

エアコンに向けるため取り上げようとしたところで完全に眼が覚めた。

こいつはリモコンじゃなく伝説の剣だ。危ない危ない、もう少しで完全に手にしてしまうところだった。


334 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:20:24.26 ID:/qZqOaA00

アスパラのベーコン巻きにちゃっかり伝説の剣がまじっていた。

剣はどうでもいいけど巻かれているベーコンが惜しい。

かといってベーコンをはがせば剣を抜いたことにされそうだ。それと大統領。

普通のアスパラからベーコンはいでそればっかり食わないように。


335 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:26:47.28 ID:/qZqOaA00

円卓の王を称え続けてきた吟遊詩人。次なるテーマは伝説の剣。

刺さったままだと伝説が始まらないのでとりあえず抜いてくれませんかと勝手を言う。

別に講釈師と吟遊詩人の語りに真実なんか求めてないから、適当なこと歌ってりゃいいよ。

キャラクターイメージソングみたいに、無理して作って無理して歌ってる感たっぷり風味で。


336 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:30:46.82 ID:/qZqOaA00

かたつむりも思わず家を捨ててはしゃぐ五月雨。

伝説の剣もおとなしく刺さってないでかたつむりと一緒にどこかへ行ってしまえばいいものを。

通りすがりの幼馴染が剣に傘をさしかけ、自身はかたつむりの家をかぶり駆け足で帰って行った。

今の世に生きるなめくじというやつはこうして生まれたのだ。


337 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:35:58.01 ID:/qZqOaA00

伝説の剣にきのこが生えていた。剣の伝説を養分として育ったものか。

とりあえずお吸い物にしてみたところ、円卓の王にすべてたいらげられてしまった。

今すぐ吐き出せと大統領が王を脅し子供のけんか。

どうでもいいけど歴史の浅い国の大統領じゃ、あのきのこ食べたらおなかこわすよ。


338 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:40:17.40 ID:/qZqOaA00

今日こそは自身の剣の名にかけて、死力を尽くし伝説の剣を引き抜かんと円卓の王。

そういって刺さっているちゃぶ台ごと剣を振り上げ、ポーズを決める。

確かに台座がうざくないのならそうやって使うのも一興だけど、抜かなきゃ真の力は発揮すまい。

でももう少しだけ黙って眺めていよう。このあほうな光景を、ずっと覚えておくために。


339 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:42:49.30 ID:/qZqOaA00

サボテンに伝説の剣が刺さっていた。

とげに紛れているにしては明らかにサイズが大きすぎるし、

とげじゃないとすれば何の意味があるのかよくわからない。

どっちにしろサボテンのとげを抜く趣味はないのでそのまま放っておくことにした。


340 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:46:00.47 ID:/qZqOaA00

親伝説の剣の上に子伝説の剣が刺さっていた。

その上にはさらに孫伝説の剣が刺さっている。

接木の台にどうだろうと思っていたら、さっそく趣味の園芸で紹介されていた。

柳生真吾のまぶしい笑顔は今日も一億三千万人に生きる希望を与えてくれる。


341 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:48:20.69 ID:/qZqOaA00

人の魂凍らせようと雪女郎が出歩く夜は、伝説の剣にまるっとお任せ。

この剣をまずは見事凍らせてみろと煽ってやれば、律儀に応じちゃうのが妖怪変化のいいところ。

でも剣はあっさり凍りつき粉微塵に砕け散る。そういえば鍛え直しもまた伝説のうち。

もちろんこいつは絶対に直してなんかやらないとして、まずは目前の雪女郎をどうしよう。


342 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 06:55:17.29 ID:/qZqOaA00

布団の隣りに伝説の剣が刺さっていた。そのまた向こうに騎士の布団。

なるほど、この剣ある限り手出しはできぬ、しないというわけか。

騎士にちょっかい出すためにはこの剣を抜かねばならない。

でも剣を抜く気はさらさらないので、とりあえず騎士を蹴転がし真冬の月下に捨てておいた。


343 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:00:37.48 ID:/qZqOaA00

伝説の名を冠する剣だけに、もしかしたら人間に化けて現れていたことがあるかもしれない。

そういう場合、自分から正体をばらしてしまえば魔法が解けてしまうのが昔話のお約束。

じゃあ相手側から気付いちゃったよと指摘してやったらどうなるんだろう。

雪女郎に尋ねてみても、さあねぇと遠いまなざしではぐらかされるだけだった。


344 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:04:27.18 ID:/qZqOaA00

染井吉野の枝は重なり、花は螺旋を描いて、無限の天空我が物にせんとどこまでも。

見上げるのはいつも同じ場所で。幼い頃からなぜか毎年、春になれば自然とそこに立っていた。

その場所で互いに一年ぶりの再会を祝しあうのが恒例なのに、今年の花下には伝説の剣。

嗚呼、この剣、抜くや抜かざるや?


345 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:08:52.11 ID:/qZqOaA00

隣家の犬が騒がしい。

何事かと窓からそっと覗いてみれば、犬小屋の前に伝説の剣が刺さっていた。

寝そべったまま吠え声だけは勇ましい犬、どうやら仕事をしているふりらしい。

見られているのに気付いたとたん、急に犬は立ち上がり、剣は輝きを取り戻した。


346 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:12:56.29 ID:/qZqOaA00

伝説の剣が刺さったところから何やら赤い液体がにじみ出ていた。

興味を持って抜いてみるとでも思ったか。

負けてはならじと血の涙を流して対抗するマリア像も鬱陶しいが、

この血はどろどろですねと、なんたらイオン入りの水を売りつけようとする連中もまた癇に障る。


347 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:15:35.52 ID:/qZqOaA00

コンビニに伝説の剣が売られていた。

しかもふざけたことに定価ときたもんだ。

地元のスーパーにいけばいくらでも定価以下で買えるこのご時世に、コンビニなんて時代遅れ。

時流を見誤ったな、伝説の剣。


348 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:18:41.63 ID:/qZqOaA00

まいた豆を年の数だけ食えると聞いて、結局食うんならと豆にこだわる円卓の王。

とりあえず人のうちで刺さったままの伝説の剣に、あらん限りの憎しみを込めて豆をぶつける。

寒風吹きすさぶ屋外でひまそうにしていた鬼どもと、こたつでだべっていた福にも手伝わせよう。

拾って食べてるだけの円卓の王。お前も手伝え。


349 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:22:10.84 ID:/qZqOaA00

風がこんなに強い夜なのに虎落笛の音が聞こえないのは、剣が笛に刺さって音が漏れているから。

伝説の剣が刺さった笛を差し出し音が出ないとこちらを見上げて訴えるうつた姫。

でもあの音は猫集会、冷蔵庫の突発音と並ぶ夜の三大不快音。

嗚呼、この剣、抜くや抜かざるや?


350 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:25:05.58 ID:/qZqOaA00

じき初夏なのに雪も氷もそのままなのは、さほ姫の手に伝説の剣が握られたままだから。

剣を何とかしなければ水ぬるむ手かざしのしようもない。

しかしこの剣をさほ姫の手から引き抜けるのは世界にたった一人だけ。

嗚呼、この剣、抜くや抜かざるや?


351 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:28:49.75 ID:/qZqOaA00

台風が一つも日本に上陸してこないのは、つつ姫が野分呼ぶ鈴を鳴らせないから。

刺さったままの伝説の剣の柄、その尻に鈴はくっつき、剣を抜かなければ鳴らせない。

台風が来なければ早明浦ダムは乾いたまま、うどんも食べられないねとかき氷手にだべるつつ姫。

嗚呼、この剣、抜くや抜かざるや?


352 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:29:51.37 ID:/qZqOaA00

秋なのに空は今にも落ちてきそうに重苦しいのは、秋高き紙風船に伝説の剣が詰まっているから。

剣を抜いて空気を詰めなくては紙風船を秋高く打ち上げることもできやしない。

このままでは月も光を思う存分放てまいと、袖中に名月を隠し、たつた姫。

嗚呼、この剣、抜くや抜かざるや?


353 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:32:25.25 ID:/qZqOaA00

しかしこの剣、出てくるたびにいろいろと設定というか存在に矛盾があるような。

本人に訊いたところで何も答えないのはわかっているので、通りすがりの人に片っ端から尋ねてみたら

神話や伝説にぶれがあるのはよくあること、日本書紀だって一書に曰くとして異説だらけじゃないかと

舎人親王が親切に教えてくれた。


354 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/02/08(金) 07:37:03.15 ID:/qZqOaA00

チップスターの筒を腕にはめてサイコガーン。

円卓の王も負けじとちゃぶ台傾け、ソーラ・レーイ。

追い詰められた大統領が電気と共用の核スイッチをぽちっと押して人類滅亡、部屋は真っ暗。

誰にも抜いてもらえずひとり、遊びから取り残された伝説の剣だけがさびしそうに光っていた。



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