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新ジャンル「常識的に考えて」
- 126 名前:VIPがお送りします。 [sage]
投稿日:2007/07/11(水) 17:39:25.23 ID:7OW8cw5XO
次に彼女にあったのは真っ白い部屋でだった…
真っ白いベッドに、真っ白い服
そして顔には真っ白い布がかけてあった……
「……あり得ないだろ…?常識的に考えて……」
- 127 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 17:43:09.88 ID:Wal0L5D80
あれ・・・?
これは・・・・
- 128 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 17:50:44.61 ID:0F9qdedY0
ID:KgUBnGFH0
終了?
- 129 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 17:53:23.00 ID:Wal0L5D80
まだだろ
ハッピーかバッドかどっちなんだぜ?
- 130 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:10:36.37 ID:jdiJlgus0
実は「常識的に考えて」という言葉が嫌いで、
好きになるために立ててみたが、少し好きになれそうだ。
ありがとう、ID:KgUBnGFH0!
- 131 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:15:28.90 ID:KgUBnGFH0
や、このまま終わりでもいいかなーと思ってたんだけど
最後までやるか?
>>130
利用すんなwwwww
- 132 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:17:46.27 ID:ZQFJXqHE0
つね・・・しき的・・・?
- 133 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:18:58.23 ID:Wal0L5D80
>>131
あ、普通にID見てなかったわww
続きがあるならうp
- 135 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:26:41.17 ID:KgUBnGFH0
>>132
じゃあこの子の名前は常識 的子な
じゃあやるか
言っとくがベタベタだぜ
- 136 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:28:42.10 ID:0F9qdedY0
>>135 だがそれがいい
- 138 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:34:35.95 ID:KgUBnGFH0
あの日から三ヶ月が過ぎた。
彼女は付き合いだしてからも変わらず、穏やかでよく笑った。
その笑顔を見る度にどんどん彼女を好きになっていく自分を自覚していた。
でも初めてなんだぜ?
DQN風に言うなら初めてカノジョ↑が出来たんだぜ!?
そりゃあ調子にも乗りますよ。
天下布武っすよマジ。
俺の時代始まったなってぐらいの勢いで。
俺は浮かれていた。
そりゃあ、人生で一番ってぐらいに。
―だから、気付けなかったんだ。
- 139 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:39:35.78 ID:KgUBnGFH0
「セーンパイっ?」
昼飯時になるとアイツが俺の教室まで迎えに来てくれる。
それはいつもの日課になっていた。
「おい、嫁が来たぜwwwww」
友人達のひやかしもさすがに堂に入ったものである。
付き合いだしてからの一週間は二人して照れまくっていたが、最近ではそれがむしろ心地よくさえなっていた。
どうよ、俺のカノジョ↑
可愛くね?www
もう見せびらかしたいね。
地球上の全人類に宣伝して回りたいぐらいの勢いっすよwww
- 140 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:41:22.52 ID:KgUBnGFH0
「うぁー! 嫁とか言うのはダメですーっ!」
「式には呼んでくれよwwwwww」
友人達のからかいに彼女が顔を赤くして暴れている。
アイツも最初は上級生のクラスという事で借りてきた猫みたいにおとなしかったが、
最近では俺の友人たちとも軽口を叩けるぐらいにまでなったようだ。
- 141 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:42:18.97 ID:0F9qdedY0
「彼女」って別の言い方で「嫁」ってあるよね。常識的に
- 142 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:43:57.91 ID:KgUBnGFH0
「そんじゃ、行くか」
「はいっ」
二人並んで校庭のベンチまで歩く。
そこはいつも二人で食事をしている場所だった。
「うおー…さすがに暑くなってきたなー」
「そーですねー。そろそろ中で食べるようにします?」
ベンチは真夏の日差しに焼かれ、結構な熱をもっていた。
- 143 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:47:44.69 ID:KgUBnGFH0
「や、いいよ。お日様の下で食べるオマエの弁当って美味いし」
「あー…、センパイ、またあたしを恥ずかしがらせようとしてますね?」
コイツの事を知るにつれて色んな事が分かってきた。
初めて会った校舎裏ではあんなに ガンガンいこうぜ だった割に、人見知りだったり。
恥ずかしがり屋なクセに、たまに恥ずかしい事を言う。
「いえいえ、俺は正直な感想を言ったまでですよ」
「そんなコト言ってもオカズは良くなりませんよ?」
そうやって小さく笑う彼女を隣に、日差しを浴びて二人仲良くメシを食う。
そんな日常に俺は幸せという存在を身近に感じていた。
- 144 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:49:24.66 ID:KgUBnGFH0
だがしかし!
ここで大いなる問題がひとつだけある。
そう。
俺たちはこうやってラブっぽい空気を醸し出しているが、その実、特に何もしていない。
そりゃ確かに弁当は作って来てくれるし、休みにはデートしたりもする。
だがぶっちゃけ、未だにキスもしてない。
- 145 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:52:06.65 ID:KgUBnGFH0
それは俺がずっと女のコとあまり関わって来なかった事が問題なんだろう。
…あと認めたくないが俺がチキンな事とか。
だってアレだぜ!?
意外と、家に帰ったら突然ネコミミメイドが家にいて「ご奉仕します、ご主人様」な展開じゃないんだぜ!?
どうやってそういうムーデェイ?な空気を作ればいいのか、俺にはさっぱりわからず。
ハウツー本とかも読んでみたが、全く参考にはならなかった。
- 146 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:53:59.77 ID:KgUBnGFH0
そんなワケで俺たちは今時のカップルにあるまじく、
未だにキスもしていないというプラトニック路線を突き進んでいた。
この線路からはどうやって降りればいいんでしょうか。
大手町あたりで乗り換えられないでしょうか。
俺は最近彼女と居ると、正直その事ばかり考えていた。
- 147 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:57:22.81 ID:KgUBnGFH0
「あー。センパイ、また何か考え事してますね?」
そうしてコイツは妙に聡い所がある。
俺が何かを悩んでいたりすると、それを敏感に感じ取ってくる。
それは美徳でもあるが、たまに玉に瑕だ。
「いやいや、特になんもねーですよ?」
「むー。ホントかなぁ? センパイ、最近あたしといると考え事がしてる時が多いですよ?」
- 148 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 18:59:34.36 ID:KgUBnGFH0
それは申し訳ないとは思うし、彼女に心配させる俺はダメな相方だとも思う。
だが、この問題だけはコイツに相談するワケにはいかなかった。
【オマエとキスとかしたいんだけど、どうすればいい?】
って俺はバカか。
そんな事、死んでも聞けるワケが無かった。
- 152 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:04:20.31 ID:mX9fk4XzO
追い付いた
これは悶えるだろ……常識的に考えて……
- 153 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:07:02.78 ID:KgUBnGFH0
「あ、そだ。センパイ、今度の休み、ヒマですか?」
そんな俺の心情を知ってか知らずか話を逸らしてくれる。
そのさりげない優しさが身に染みた。
「お、どっか行く?」
「はい。前から行きたいと思ってた所があるんですっ」
なんだか妙に気合が入ってるな。
そんなに行きたかった場所なんだろうか。
「ん、どこ?」
「むふふー。それは当日のお楽しみですっ」
そうやってイタズラっぽく微笑む彼女。
「…あ、それと…もしかしたら、場所以外にももうひとつ、お楽しみがあるかもですよ?」
その笑顔は妙に意味深だった。
- 154 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:11:36.83 ID:KgUBnGFH0
そうして来たる休日。
俺たちはひとつのアトラクションの前に立っていた。
「…プラネタリウム?」
「はいっ、そーですっ!」
今日は出会った時から妙にテンションが高い。
普段からあまりテンションの抑揚の無い彼女からするとそれは珍しい事だった。
「…星、見るのか?」
「はいっ、星を見るんですっ!」
だろうな。だろうさ。
プラネタリウムでボーリングをしたという話は今の所聞いた事が無い。
「…星、好きだっけ?」
「はいっ、もう超好きですっ!」
…なんだこのハイテンション。
すいません、今日はちょっと付いていけないかも知れないです。
- 156 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:17:58.04 ID:KgUBnGFH0
そうして妙にハシャぐ彼女を隣に受付を通る俺たち。
思った通りというか、なんというか。
客は見事にガラッガラだった。
「ほら、センパイ、はやくはやくっ!」
彼女が俺の腕を引っ張って席に座らせる。
だが、その場所は妙に隅っこだった。
「…あれ? でもプラネタリウムって真ん中の方が見やすいんじゃね?」
「センパイ、分かってませんね? こういうのは、ちょっと遠目に見るぐらいがいいんですよ?」
そうやって笑う彼女。
…だが、その見慣れた笑顔には妙な違和感を感じた。
…いや、今日は朝からおかしいと思う。
でもそんなに星が好きだったんだな、ぐらいにしか思っていなかった。
でもあまりにも見慣れたその笑顔の違和感だけは。
ハイテンションだけじゃ説明がつかないような気がしたんだ。
そうして。
その予感は的中する。
- 159 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:23:39.90 ID:KgUBnGFH0
≪ただいまより、上映を開始致します…≫
辺りが急に暗くなり、色っぽいおねーさんの声が響き、静かな音楽が流れ出す。
「お、始まるのな」
「えへへ、なんだかワクワクしません?」
「…正直、かなり」
俺はさきほど感じた違和感の事も忘れて、見事に童心に帰っていた。
子供の時にじいちゃんの家で見た満天の夜空が頭をよぎる。
上映される内容はその夜空以上で。
俺はその光景に心を奪われていた。
- 160 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:27:09.71 ID:KgUBnGFH0
上映時間も10分ほどを過ぎただろうか。
初めは彼女も感嘆の声を上げていたが、この厳粛というか、荘厳というか。そんな雰囲気に呑まれたのか静かに星を見上げていた。
「…ん。」
そして俺は右手に暖かな温もりを感じた。
それは慣れた温度で。だからこそ何も考えずに握り返す。
そうして事件は勃発する。
- 161 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:28:28.38 ID:Wal0L5D80
ホントスゲえな・・
その力、オラにもちょっと分けて欲しいぞ
- 163 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:30:18.42 ID:KgUBnGFH0
「…せんぱい?」
彼女の声がした。
それは当然だ。隣に座っているんだから。
でも今の声は。
ありえないぐらい近くから聞こえてきた。
「…ッ…ちょ、おま…!?」
静かに叫ぶという器用な事をこなす。
横を見れば、彼女は俺の席に身を乗り出して、完全に俺に体重をあずける形になっていた。
「ど、どうしたっ…?」
- 164 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:34:06.37 ID:KgUBnGFH0
「…んー…なんていうか。ムード満点、じゃありません?」
シレっとした笑顔。その顔は校舎裏の時とよく似ていた。
「え、その、あの、だなっ」
俺はその不意打ちに完璧にテンパっていた。
そりゃ抱きしめた事だってあったさ。
でも、今は、彼女の顔がすぐ間近にあるんだぜ!?
コイツは小柄だから、抱きしめたってその顔は俺の胸ぐらいだ。
けれど、今は座っているから。だから、その顔がすぐ側にあって。
- 165 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:39:28.84 ID:KgUBnGFH0
「普通こういう時って…カップルだと、どうすると…思います? …常識的に、考えて」
甘い、囁き。
「…っ…!」
俺は、チキンで。
間近で見るその大きな瞳は闇を吸収するかのように光を帯びていた。
でもだからこそ、その瞳の中に普段の彼女には見えない感情を見つけることも出来る。
…それは、不安。
- 166 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:42:08.65 ID:KgUBnGFH0
【あたしは結構緊張してるのに、センパイが緊張してないのはズルイです】
初めてデートした時のあの言葉が思い出される。
コイツはいつも笑顔だから。
不安とか、恐れとか、苦悩とか。そういった人に心配をかけるような表情を笑顔で塗り固めてしまうから。
…だからこそ、こんなに近くでそれを目撃するまで、気付けなかった。
…彼氏、失格、だな。
- 167 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:45:50.41 ID:KgUBnGFH0
「…いい、のか?」
「…そーゆーこと聞くのは、ルール違反だと思いますよ?」
初めて抱きしめた時と同じあの香りが。
甘い香りが俺の全身を包んでいた。
「…それも、常識的ってヤツ?」
「…はいっ」
そういって彼女は、小さく、笑う。
俺の好きな笑顔で。
- 168 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:50:28.81 ID:KgUBnGFH0
そうして。
客の居ない、暗がりのプラネタリウムで。
俺たちの距離は初めて零になる。
「…んっ…」
唇が離れたとき、やっぱり彼女は恥ずかしそうに微笑んでいて。
だけれど。俺の勘違いでなければ。さっきまでそこにあった不安は消えているようだった。
「…センパイ?」
「…んー?」
おねーさんの声が遥か遠くに聞こえていた。
俺の五感はどうやらコイツに占領されちまったみたいだ。
「…えへへっ…なんだか恥ずかしいですね?」
「…うむ。かなりな」
- 169 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 19:57:47.98 ID:0F9qdedY0
しかし、君の小説は色々思い出させてくれるわ…。
- 170 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 20:01:15.89 ID:KgUBnGFH0
「…でも、センパイ。 三ヶ月はちょっと待たせすぎですよ? …これも常識的に考えてですけれど」
「…チキンで、すいません」
暗がりにイタズラっぽく笑う彼女は。
俺の目に、今までで一番可愛く映った。
ちょいと休み中
つーか、さるさん食らったwwwwwww
- 180 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 20:29:06.02 ID:pC0/D3wlO
こんな彼女欲しいんだけどどこに売ってんの?
- 182 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 20:33:13.37 ID:shFjFSt+O
これ以上古傷を抉らんといて(´;ω;)
でも続きwktk
- 184 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/07/11(水) 20:42:41.78 ID:KgUBnGFH0
>>180
この前ドンキで見た
って、なんでこんなに古傷がいたんでる奴らが多いの?wwwww
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