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「おーい磯野、野球しようぜ!」
- 214 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage]
投稿日:2007/12/02(日) 12:06:52.06 ID:RXgd8Ii60
土曜日、練習試合当日は雲ひとつなく良い天気だった。
岩志高校のグラウンドはまわりを桜の木が囲んでいる。
あいにく暖かかった今年は桜が散るのも早く、もう花見とはいかないようだ。
八時にグラウンドに到着した中島は一人ベンチに腰掛けて、相手の戦力を冷静に分析していた。
相手の先発は立ち上がりに不安がある。攻めるなら、序盤。できるだけ点をとる。
うちの打線ならなんとかなるはずだ。
こちらの先発は少々スタミナ不足だ、なるべく球数を節約して最後まで投げきらせなければ。
なんといってもこちらにはピッチャーがたった一人しかいないのだから。
だが去年のベスト4飯田高校の打線。果たしてそう簡単に行くかどうか…。
ふと考えこんでいた頭を上げる。グラウンドにぽつぽつと部員達が集合し始めていた。
- 215 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:08:33.07 ID:RXgd8Ii60
いい天気だった。部屋の窓を開けグッと背伸びをする。
学校が休みなこともありカツオはいつもより遅くに目を覚ました。
時計を見るともう九時半になろうとしていた。
そういえば今日は野球部の練習試合があるんだったな…。
あくびをしながらカツオは居間へと向かった。
- 218 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:13:06.40 ID:RXgd8Ii60
午前十時。
「これより、飯田高校 対 岩志高校の練習試合を始めます!」
「しゃーす!!!」
お互いに整列して挨拶をする。
先攻は岩志高だった。守備につく飯田高校の選手は体がいかにも筋肉質で強そうに見える。
中島がベンチに戻ろうとすると、
野球部に似つかわしくない金髪の選手が向かってくる。
- 220 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:15:46.44 ID:RXgd8Ii60
「おい!おめーらのチームに井戸野ってピッチャーいんだろが!」
イドノ。中島はすかさず脳内の部員リストをチェックする。が、見当たらない。
「いえ、そんな部員いませんけど…」
「ちっ、とぼけてやがんな!確かに先発じゃねえみたいだが…
そのうちあいつを引きずり出してやるぜ!わかったか!」
金髪はブツブツ言いながら自分の守備位置に戻っていく。
中島はまったく訳が分からずにポカンとしていた。
- 224 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:17:43.43 ID:RXgd8Ii60
「磯野くん!」
玄関のドアがけたたましい音をたてて開く。
それを平然と出迎えるサザエ。
「あら花沢さん。カツオに用かしら?カツオー、花沢さんよ〜」
サザエが大きな声でカツオの名を呼ぶ。
居留守を使う暇もなかったカツオは渋々玄関に赴く。
「磯野くん、ちょっと話があるんだけど!」
- 227 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:19:40.57 ID:RXgd8Ii60
カツオは慌てて口を開く。
「今日は――」
「今日はカツオすっごく暇で困ってたのよ〜!
さ、あがってあがって」
カツオの言葉をさえぎり、サザエが勝手に花沢さんをカツオの部屋へと案内する。
「それじゃ、ごゆっくり〜」
サザエが部屋のドアを閉める。
部屋の外からワカメの声が聞こえる。
「お姉ちゃん!お兄ちゃんもなかなかスミに置けないわね!」
酷く誤解しているようだ。勘弁してほしい。
- 230 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:21:40.35 ID:Kb3Ze7AQ0
ワカメサザエうぜえwwwww
- 231 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:23:13.76 ID:RXgd8Ii60
「で、話って何?」
観念したカツオは話を聞くことにした。
「まず、この間は本当にごめんなさい磯野君」
いつもより元気のない花沢さんは深々と頭をさげた。
「いいよ、この間は僕もどうかしてたんだ。頭をあげてよ」
「ありがとう。それで話なんだけど…落ち着いて聞いてね磯野くん」
カツオは首を傾げる。
少し元気を取り戻した花沢さんはゆっくりと話し始めた。
- 232 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:23:24.42 ID:ejT4N+3sO
この世界の女は皆うざい奴ばっかだなww
- 233 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:25:11.78 ID:RXgd8Ii60
中島の読みは当たっていた。
初回、先頭打者にフォアボールを出した敵の先発はやはりコントロールが安定していないようだった。
その後もフォアボールを出したピッチャーを3番の中島はここぞとばかりに叩く。
真ん中に甘く入ったカーブを思いきり振り抜いた。
打球はレフトの頭上を越えフェンス直撃。
クッションボールの処理に外野がもたついたこともあり、これが走者一掃の2点タイムリーツーベースとなる。
この回は後続が倒れて2点止まりだったが次のチャンスは3回に訪れた。
- 234 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:26:43.90 ID:RXgd8Ii60
2アウトからファアボールで塁に出た中島は、すかさず盗塁。
これが成功すると、岩志のキャプテンで唯一の三年である4番真黒がアウトコースの難しい球を右中間に運ぶ。
守りのほうは中島の好リードもあり、
ランナーを出しながらも二年生ピッチャーの白須が飯田打線を懸命に抑えていた。
スコアは3回の裏を終わって3−0。
岩志としてはこれ以上ない好スタートに中島はひとまず肩をなでおろしていた。
- 235 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:28:40.37 ID:SwWjlxj6O
>>234
胸をなでおろすじゃね?
- 236 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:28:54.95 ID:CzWWycbA0
なで肩なんだよ
- 238 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:29:55.40 ID:wdOcoVgY0
>>234
魚介類の名前にするっていう法則は守るのか
- 239 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:30:21.91 ID:RXgd8Ii60
>>235
素で間違えた
「それ、本当なのかい…?花沢さん…」
花沢さんの話を聞いたカツオはひどくショックを受けていた。
「昨日中島くんの家の前を通りかかったら聞いたのよ。嘘じゃないわ」
「中島の兄さんは外国に留学してるんじゃなかったのか!?
それより、あいつ試合に負けたら野球をやめるって…。
あのときだって優勝できなかったから、野球を続けられなかったんだろ…。僕のせいだったんだ。
僕にはなんにも言ってくれなかった。どうして…」
混乱したカツオは頭を抱えてうずくまる。訳が分からない…。
カツオの目からポロポロと涙がこぼれた。
- 240 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:32:55.25 ID:RXgd8Ii60
「どうして!?決まってるじゃない!!
そんなふうに磯野君に責任を感じてほしくなかったからよ!
中島くんは磯野君と対等な立場で野球がしたかったのよ。
だから…だから、何も言わなかったんじゃない!」
花沢さんは声を荒げる。
「……」
カツオはうなだれたままだ。
「あなたは野球ができる環境にいたのに野球をやめてしまった。
でも中島くんは野球を続けるために今まで必死に頑張ってきたのよ!
立ってよ磯野君!今日の練習試合は十時から、今から急げばまだ試合途中には間に合うはずよ!」
ひどく鬱陶しかった。でも…
- 241 名前:1 ◇8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:33:08.47 ID:LYOouQ2r0
カツオはこうしてひきこもりがちになり今では立派なニートになった。
〜Fin〜
- 242 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:33:40.55 ID:DhxlNPRmO
欝陶しいw
- 244 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:35:00.31 ID:EqhTkUqH0
「磯野カツオの鬱陶」
- 246 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:36:36.27 ID:RXgd8Ii60
全てから逃げるように目を閉じた。
真っ暗な空間。なぜか遥か遠くにキャッチャーミットが見えた。
なんでそんなに遠くで構えてるんだよ。
遠い。遠すぎる。でもギリギリだけど本当にギリギリだけど
今なら投げたボールはまだあそこまで、なんとか届くような気がした。
- 247 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:37:10.05 ID:ehKUjZK6O
ひどく鬱陶しいwwww
- 248 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:37:36.16 ID:RXgd8Ii60
火が点いた。
- 249 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:37:44.60 ID:SwWjlxj6O
ワッフルワッフル
- 250 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:39:20.34 ID:IsGUqUZvO
追いついたwww
イササカんとこの浪人生の動向を教えてくれwwww
- 252 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:40:50.24 ID:RXgd8Ii60
カツオは顔を上げ右手を強く握りしめる。
「花沢さん…君って本当にこっちが感謝したくなるほど鬱陶しい人だね」
「あら、やっと気づいたの磯野君?」
からからと笑う花沢さん。
カツオはTシャツの裾で涙を拭いて、立ち上がり部屋のドアを開ける。
すると突然目の前に何かが飛んできた。
- 253 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:40:52.16 ID:K+uWmY15O
サブちゃんは出ないんですか><
- 254 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:42:11.85 ID:RR0bUYsF0
イササカの浪人生なんかニートだろ
- 255 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:42:12.63 ID:aUq9AJnzO
サブチャンはタイコさんと…なので今回は休みです
- 256 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:44:14.91 ID:RXgd8Ii60
カツオは慌ててそれを両手で掴む。
かつて使っていたスポーツバッグだった。
中を見ると、中学時代のグローブとスパイクがしっかりと手入れされて入っている。
「ついにそれを使う日がきたようね、カツオ!!」
目線を上げるとそこにはサザエとマスオが立っていた。
- 257 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:46:40.00 ID:RXgd8Ii60
「姉さん…これは捨てておいてって言ったのはずなのに…」
「こんな日が来るだろうと思ってこっそりとっておいたのよ!
手入れはマスオさんが欠かさずしてくれてたのよ」
勝ち誇ったようにサザエはカツオの頭を小突く。
「マスオ義兄さん…」
「感謝の言葉はいいから、急いだほうがいいよカツオ君」
二人の目が行って来いとカツオに告げる。
「いくわよ、磯野君!」
花沢さんがそう言った時、カツオはすでに玄関へと走り出していた。
- 259 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:47:38.34 ID:uy8fMpaBO
マスオかっこよす
- 262 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:48:51.97 ID:RXgd8Ii60
もう、あの時のようには戻れないかもしれない。
でももう一度やり直せるなら。
どんなに滑稽でもいい。どんなに惨めでもいい。
走れ。
- 266 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:50:46.99 ID:RXgd8Ii60
「行きましたね」
フネが湯飲みにお茶を注ぐ。
「ああ」
湯飲みを受け取り、お茶をすする波平。
「かあさん、カツオの奴ここまでくるのに半年以上もかかりおったわ」
「そうですね」
波平はうれしそうに呟く。
「馬鹿者が…」
- 267 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:51:57.48 ID:QRFZutro0
マスオさんはきっと元高校球児wwwwwww
サイドスローの技巧派wwwwww
- 271 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:53:37.87 ID:RXgd8Ii60
試合の流れが変わったのは8回からだった。
4回からは敵のピッチャーも安定して、両チームとも無得点が続いた。
しかし8回の裏、スタミナの切れてきたピッチャー白須は飯田打線に捉えられ始めていた。
スコアは3−2。一点差まで詰め寄られていた。2アウトではあるものの満塁、むかえるバッターは9番。
金色に髪を染めたあの妙な男だった。
- 273 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:55:30.25 ID:UpBqiyeRO
あれだけ威張っといて9番wwwww
- 274 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 12:55:35.73 ID:ehKUjZK6O
左様ぅううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!
- 275 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:56:42.01 ID:EqhTkUqH0
>>273
ピッチャーなんじゃないか?
- 277 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:57:49.02 ID:RXgd8Ii60
タイムをとった中島はマウンドに駆け寄る。
できるだけ球数を節約したつもりの中島だったがさすがは飯田打線。
一筋縄ではいかなかった。白須の球威は落ち、変化球の切れも悪くなっていた。
「白須さん、大丈夫ですか?」
「…だだだだ大丈夫!はあ…はあ…大じょじょ丈夫ぶ!」
中島が見たところ白須はまったく大丈夫そうではなかった。息も整っていない。
ほかのポジションの選手に無理やりやらせてもいいが、ピッチャーとしては素人同然。
まるで使い物にならない。ここまでか。
中島があきらめかけたその時、できるはずのないピッチャー交代を監督が指示していた。
- 278 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:57:53.71 ID:GEG/9KIXO
カツオは髪伸ばしたのか?
- 279 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:59:23.89 ID:KiVhkb0HO
だが現実は甘くなかった
ボールはすっぽぬけ、中島の遥か頭上を走った。
半年のブランクは余りに重すぎた。
マウンドにうずくまる磯野。
「磯野!ベースカバー!はやく!」
中島の声が遠くで響いた。
- 280 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 12:59:56.83 ID:RXgd8Ii60
「ピッチャー交代!」
中島は目を疑った。
- 283 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 13:01:01.14 ID:RXgd8Ii60
疑ったなんてものじゃなかった。
こんな幻想を見せるこの目を潰してやろうかと思ったくらいだ。
マウンドに歩いていくのは磯野カツオその人だった。
何故磯野がここに?そんな疑問が浮かぶ。
帽子を深くかぶったその顔からは表情を読み取ることはできない。
「出やがったな!井戸野!覚悟しやがれ!」
金髪がギャアギャアと喚いている。
- 285 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 13:03:05.23 ID:uy8fMpaBO
白須=上原さん
だ、だだ、だ、だ、だ、だ
- 286 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 13:03:38.97 ID:avrdjqvW0
中島「お前・・・井戸野って名前だったのか・・・・」
- 287 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 13:03:40.41 ID:5heDgCdzO
マスオさんの奥ゆかしさが最大限に発揮されとるw
こんな義兄さん欲しいわ
- 288 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 13:04:32.40 ID:RXgd8Ii60
マウンドに登ったカツオはスローボールを5球投げただけで、投球練習を終えた。
中島は呆然として、その球を捕っては返すだけだった。
「プレイ!」
試合が再開される。
そうだ、混乱してる場合じゃない。
なぜ磯野がマウンド上にいるのかは後で考えよう。
この試合に負けたらもう野球はできないんだ。
中島は気持ちを落ち着かせる。
覚えているか、磯野。
あの夏の試合からずっと変わらないままのサインを出す。
微かに、カツオは頷いた。
- 289 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 13:05:21.22 ID:Kb3Ze7AQ0
>>287
お前ってヤツはほんとサザエ好きで野球好きなんだなwwww
- 290 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 13:05:54.79 ID:dCbeRjIl0
なんだかんだ金髪はスポーツ魂あふれるいいやつなんじゃね?w
- 292 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 13:07:38.17 ID:RXgd8Ii60
一閃。カツオの投げた球は中島の構えたミットに収まった。
「ストライク!」
中島はボールを捕ったまましばらく動けずにいた。
この球だよ、磯野…。
体が震えていた。
「キャッチャー!どうしたのかね?」
審判に注意される。
「あ、すいません」
中島は急いでボールをピッチャーに返す。
試合に集中しなくては。集中。集中。
- 294 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 13:10:47.82 ID:RXgd8Ii60
「くそが!」
金髪の喚く声でやっと中島は8回が終わったことに気がついた
カツオはたった三球で三振を獲った。中島は自分がどうリードしたのかいまいち思い出せなかった。
「畜生が!!」
グラウンドにバットを叩きつける金髪。
金髪は目に薄っすらと涙を浮かべていたようだったが、
中島もカツオもまったく金髪の方を見ていなかった。
- 295 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 13:12:13.37 ID:x1All8ze0
金髪テラカワイソスwww
- 296 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 13:12:39.89 ID:KlJNfiIQ0
金髪本当は野球が大好きなんだな
- 297 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 13:12:39.87 ID:UMqXV5dm0
カツヲかっこええwww
- 298 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 13:13:07.30 ID:RXgd8Ii60
ベンチに戻った中島は恐る恐る監督に尋ねてみる。
もちろん突然現れたカツオのことだ。
「あの監督、彼は一体…?」
「うん?ああ、彼ね!さっき来てな。どうしても投げたいって言ってきて。
まあうちの生徒らしいし、白須は限界だったしな!ま、いいかなって感じで」
- 299 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 13:13:26.96 ID:SWtSZGn9O
金髪涙目wwwwwwwww
- 300 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 13:13:29.52 ID:ejT4N+3sO
>>290
良い奴が金カツアゲするわけないだろwww
- 301 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 13:13:34.67 ID:x1All8ze0
監督wwwww
- 303 名前:1 ◆8jF6DdCTlE [sage] 投稿日:2007/12/02(日) 13:14:09.73 ID:RXgd8Ii60
監督は笑う。どうやらこの監督はかなりアバウトな人間だったようだ。
中島は監督に対する認識を改めた。そしてチラリとカツオの方に目をむける。
帽子で顔を隠し、寝ているようにも見えた。話しかける勇気はなかった。
「チェンジ!」
あっという間に9回表の岩志の攻撃は終了した。
さすがにベスト4、ここまできてボロは出さないようだ。
この回を0点に抑えれば勝ち。中島は深呼吸をしてマスクをかぶった。
- 304 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/12/02(日) 13:14:30.45 ID:mpIWwfju0
監督テラ適当www
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