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意地悪なメイド4.5
- 445 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]
投稿日:2011/05/19(木) 00:52:01.38 ID:5/5SFpZAO
バタン!
妹「お姉! 久しぶり! やっと会えたよぉ」
委員長「ええ。久しぶりね。命、この子が前に話した顔馴染みよ」
命「あの話マジだったのか……あれからえらい経ってたから忘れかけてたぞ」
妹「お姉。何こいつ」
命(露骨に声と目つきが変わってないか)
委員長「命。私の所有物よ」
妹「お姉が野郎を連れ込むなんて……潰してやる」
ゾクッ
命(く、なんだ。めちゃくちゃ鳥肌が……)
委員長「ダメよ。勝手は許さないわ」
妹「そんな……」
命「残念だったな」
妹「くっ! ……あんた、お姉の髪や爪先でさえ指一本触れてみろ。お姉が何と言おうが生きてる事を後悔させてやる」
命(あー……さすがに今このタイミングで触れたとかいうレベルの付き合いじゃねぇとは言わないでおくか)
委員長「さて。それじゃあまずは説明ね」
命「説明? 何のだよ」
委員長「ここでの生活についてかしら。まず命。あなたにはチャンスをあげる」
命「チャンスだ?」
委員長「ええ。現状あなたには残飯漁りしかさせていないけれど、今から出す条件をクリアすれば待遇を変えるわ。人並み程度には」
命「畜生の生活よりはマシって事か」
妹「さっさと屠殺されればいいのに」
委員長「くすくす。命、あなたがクリアすべき条件はその子の髪を累計で構わないから百本集める事よ。それが叶えば人並みの生活は保証するわ」
命「ガキんちょの髪集めか、ありがたいね。涙が出る」
委員長「ああ、それと一本につき一食分の食事も約束するわ」
命「随分と気前のいい話だな。いいのかよ」
委員長「私はそうは思わないけれどね。そして次にあなたには禁忌を与えるわ」
妹「タブー?」
委員長「それを破らない限りはいくらでもここの滞在を許すわ」
妹「本当!?」
委員長「ええ。あなたが破ってはいけないルールは3つ。一つは自分から命を襲わない」
妹「いきなり最悪な条件がきたよ……」
委員長「必ず守りなさい。次に命を何があっても殺さない。最後が……これはまだ秘密よ」
妹「ええ?!」
委員長「大丈夫よ。明かさない間は踏んでも許容するから」
妹「ならいいけど」
委員長「くすくす。しばらくは退屈しないで済むわね」
命「……はぁ」
- 481 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/05/27(金) 01:06:53.02 ID:ggDaVYgAO
命「ふぐっ、んむぅ……!!」
委員長「くす。女の子みたいに震えて。五感のほとんどを制限されるのは初めて? 安心なさい。可愛がってあげる」
命「ん、ふむぅ!」
委員長「敏感なのね。可愛いわ。綺麗な肌ね、まるで初雪……だったら最初の痕は」
ちゅる……ちゅ……
委員長「ん……私が付けないとね」
命「〜〜、っ」
委員長「ふふ。可愛い痣の出来上がり。次はどこがいいかしらね。それとも……」
ぎゅっ
命「んんん〜〜!!?」
委員長「こそばゆいより痛い方がいいかしら。潰れちゃうかもね、貴方の大事なところ」
命「んっ、ふ、むぐぅ!」
委員長「あら、なぁに? そんなに甘えた声を出して。誘ってるの? いいわ、もっと痛みをあげる」
ゴリッ
命「―――、!?」
委員長「声が出なくなるほど良かったかしら。泡まで吹いて。くす……安心なさい。痛い内はまだまだ機能として大丈夫よ」
命「……」
委員長「聞こえてないわね。さて、お仕置きはこれくらいにしてあげようかしら。ねぇ、貴女もそう思わない?」
妹「……」
委員長「くす。聞こえてないのね。でもいつまでも裸に剥いたままだと風邪をひくわね」
ぐいっ……ずる、ずる
委員長「暖めてもらってきなさい。畜生相手でもそれなりに楽しいものよ」
ドサッ
妹「ぁ……ねえ、……」
委員長「気が付いた? だったら可哀想ね。寝ていた方が楽なのに。バカな子」
ぐるるる……
妹「ひ……」
委員長「せいぜい、いい声で鳴いて楽しませてちょうだい」
妹「ひっ……い、や……ぁぁぁああああ!!」
委員長「あら。まだそんなに動けるのね。すごいすごい。頑張りなさい。ここの野犬は獰猛だから」
妹「あああぁぁぁああ、ぁぁあああ!!!」
委員長「くす。聞いてない、か……まぁこれもそれなりに悪くない肴としましょうか」
血濡れ場でした。
- 484 名前:NIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage] 投稿日:2011/05/27(金) 21:59:42.88 ID:sgmZHU+Qo
いいんちょがなんかヤバい方向に・・・
SMって相互の信頼が成り立たないもんだと思う
- 485 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/05/28(土) 03:44:03.65 ID:wxNuKGLAO
前回のいいんちょは実はお仕置きモードなのでした。
というのも命が何のかんので別の子に手を出して相手もそれを受け入れかけてたからという。
つまり泥棒猫への彼女なりの対処なのでした。こわいこわい
- 486 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/05/28(土) 19:56:49.35 ID:rMVZi1W5o
商業だと好き放題やって痛い目見ても、主人公補正で救いの手を差し伸べて貰っちゃう糞展開ばかりだから
助けを求めて見捨てられる展開になって欲しいな〜チラリ
- 487 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/05/30(月) 00:12:37.57 ID:oGClKNtAO
先週から微妙に短いスパンで出張しまくりな中の人です。どうも。
あ、なんかこの入り方すごい久しぶり。それだけ不要って事ですn
いじメイの続きは展開自体は元のをなぞっていきつつ、の予定なのに未だに書けてなくてすみません。
ある程度は端折ったり描写を抑えたりしながらいかないと……
んで命ですがこいつは中途半端が命題だったり。
こいつが関わってる人間はだいたい救われません。自分含めて。
主役になることはないし誰一人助けられない救えない。
そんな役所のままな予定です。
期待に沿えるかは分からないけど!
ただ描写に死ににくい体質なんでそこだけご容赦をば。いいんちょ含む。
さてさて。そんな訳で明日は朝一新幹線なので今夜は簡単に。
- 490 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/05/30(月) 00:51:55.68 ID:oGClKNtAO
委員長「二人して何を拗ねてるの」
命「拗ねてねぇよ」
妹「私だって」
委員長「昨日は少し遊びすぎただけじゃない。気持ちを切り替えなさい」
妹「……でも」
命「言い返すだけ無駄だろ。それより何でいきなりあんな事」
委員長「最後のタブーに触れたから、かしら」
命「何だよ、まだ知らされてないタブーにペナルティはないはずだろ」
委員長「あれはペナルティではないわよ。実際、まだ何も状況自体は変わっていないでしょう」
妹「ん……それは、まぁ」
命「なら改めて聞くが、なんで昨日はいきなりあんな事を」
委員長「あなた達が仲良くしてたから、かしら。最後のルールはね、あなた達二人が一定以上仲良くしない事。それだけよ」
命「仲良く? そんな事、あったか」
妹「ないわよ。誰があんたなんか」
委員長「昨日は初めて私に命が髪を届けたわよね。ちょうど半月めかしら」
命「それが何だよ」
妹「ぁ……」
委員長「私が見てないと思ったのかしら」
妹『はン。しつこさだけは一級品ね』
命『言っ、てろ。けほっ』
妹『そんなにご飯にありつきたいのかしら。浅ましい畜生ね』
命『飯なんざ、どうでもいい。ただ……あいつに認めさせるんだ。俺が、居てもいいって』
妹『……』
妹『(居ても、いい。傍に居たい、か。こいつも同じなのかな)』
命『だから、俺は……』
妹『ふん。勝手になさい。私は行くから』
ふぁさ……すたすた
命『くそ……待て! ……なっ、これは』
委員長「あなたらしくないわね。施しを与えるなんて」
妹「ち、違う。別にそんなつもりは……」
委員長「この子の顔が良かったの? それとも憐れみ? 何にせよ、この子はバカだから施しだと考えもなしに持ってきたわ」
命「……、っ」
委員長「私はね。そんなどうでもいい結果は欲しくなかったの。分かった? 次はないわ。覚えておきなさい」
妹「……はい」
命「……」
- 505 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/03(金) 01:23:02.07 ID:tlbgKv3AO
委員長「100本……確かに集めたわね」
命「最初の1本はあくまでカウントしねぇんだな」
委員長「ええ。それにしても……やっと終わったわね」
命「だけど条件は満たしたはずだ」
委員長「半年近くもかかったけれどね」
命「うっせ。あいつが頑張りすぎなだけだろ」
委員長「そうね。よくあの状態で髪だけでも守ろうとしたわ」
命「……。別に良かったんだよな。あんたの妹なんだろ」
委員長「構わないわよ。妹みたいなものでしかないもの」
命「なら、いいか」
委員長「ええ。寧ろ誉めてあげたいくらい」
妹「……ぁ、ぐ」
委員長「よく“騙し取った”と誉めてあげるわ。くすくす」
命「あんたのいう仲良くは俺が本気でこいつに感情を傾けるって意味だからな」
委員長「そんな説明をした覚えはないけれどね」
命「だったらまた殴られ損なだけだろ。うまくいったんだ。それでいいじゃねぇか」
委員長「くす。それにしても半年近くもかけて使った手が色仕掛けなんてね。呆れるくらいアナタらしい」
命「ふん」
委員長「薬を盛られてもよくあの子は抵抗したわ。それについては誉めなくもない」
妹「姉、……」
- 506 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/03(金) 01:30:38.36 ID:tlbgKv3AO
委員長「でもダメ。ルールだもの。敗者は要らないわ」
ガッ
妹「ごふっ……!?」
ドサッ ゴロゴロ
妹「げほ、ごほ! ね、……さ……がは!」
委員長「消えなさい、塵屑」
妹「……ぁ……」
パタン
委員長「さ、これで大体条件は揃ったわね。そろそろ有給休暇も終わりにしないと次がただ働きにされかねないわ」
命「なぁ」
委員長「何かしら」
命「席は一人分、なんだよな」
委員長「ええ」
命「……」
委員長「……くす」
命「はぁ。……飯が、食いたい」
委員長「構わないわよ。待遇の改善は契約事項だものね。何がいいかしら」
命「握り飯。具はシラスで」
委員長「それ、あの子の好物ね」
命「だから食うんだよ。食って栄養にして残りカスを出すんだろ」
委員長「……そう。良かったわ。今からルール違反者を裁かなくてすみそうで」
命「……。それと」
委員長「何?」
命「食い終わったら、久々に抱いてくれ。思いっきり」
委員長「アナタ、ヒロインみたいね」
命「最低の屑野郎なだけだよ」
委員長「そうね。……ええ、いいわよ。一日中汚してあげる」
- 515 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/07(火) 00:31:32.01 ID:bY8b3wWAO
メ「断片化しすぎて分からないと好評の委員長さんとこの様子ですが簡単に解説が入るとか何とか」
男「そうなん?」
メ「まぁ私が説明役なんすけどね。まずうちの命が半年弱で主様が渡した資産を使い切りながら委員長さんとこに到達。これ自体はすごい事だとか」
男「へぇ」
メ「それなりに金をばらまきましたからね。資本主義万歳。そんで到着早々に身元割られて袋にされます」
男「おいおい、大丈夫なのか」
メ「委員長さんがまたも仲介に入って自分の隷属にするのと多大な負債を背負って手元に置きましたんでとりあえずは無事です」
男「ほっ……」
メ「で、向こうさんは主様んとこの縁者さんとして扱わない旨をうちに打診。うちからも概ね合意をだしました。利用価値を無くした形ですね」
男「残念だけど今回はあいつがひとりの人間であり、うちから出てってる事になってるからな」
メ「そんな訳で委員長さんに飼われ始めて数週間。傷が癒えた頃に挨拶まわりして向こうの幹部連中に喧嘩売ってまた袋にあったそうで」
男「……」
メ「頭抱えてないで続きをば聞いてください。んで、委員長さんに家畜同然に扱われながら必死に自己防衛出来る程度に仕込まれた、と」
男「筋トレとか言ってたな。あと急に蹴りやらもらったり拷問まがいの扱いばっかり」
メ「色々耐性やら体力はついたようで。そんでまた一ヶ月強ほど経った頃に妹さんが来襲。奇妙な共同生活開始となります」
男「なんか妹ちゃんに対する接し方がおかしかったよな、委員長。昔なら絶対考えられないような……」
メ「理由はいずれ。んで、委員長さんから課せられた題目を半年かけて命はクリアした訳ですよ。相手を利用する形で」
男「……」
メ「事実は事実ですから受け入れてください。そんで生活改善。少なくとも家畜から小間使いくらいに格上げされていよいよ本格的に委員長さんが動こうとしたのが前回です」
男「なんか……うん」
メ「うちの子も大概ですが、委員長さんも変わりましたね」
男「何があったんだろうな」
メ「もしかしたらあれが本性かもですが」
男「絶対ねぇよ。絶対な」
メ「そういう事にしときますか。ちなみにメタ空間でのみ我々は知覚してる状態なんでひとつよろしく」
- 516 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/07(火) 00:51:46.04 ID:bY8b3wWAO
委員長「久しぶりね」
命「……」
長「全くよな。いつまで引きこもるかと思えば急に現場で仕事をさせろとは。立場が逆だろう。態度とか」
割烹着「良いではないですか。長様ってば威厳なしですし。可愛すぎて」
長「威厳とか外見で立場軽んじられても困るのよなぁ」
命「……」
割烹着「おや。ここしばらく見なかったうちにえらくお利口に躾ましたね」
委員長「少し物足りないくらいだけれどね。それで。仕事はあるの? ないの?」
長「あるよ。おい」
割烹着「はいはい。今回はあちらの方々が少々我々に黙って霊脈の研究をされ始めまして」
長「具体的には商側よの。政の側も看過しとる節はあるが……奴らの日和見は今に始まった事でもない。それより我々としての固有の利権に手を出されては困るでな」
長「ちょっとばかり暴れてきてくださいな。あそこは元来、我々のような特化した者には相性がよろしくありませんので」
委員長「いいわ。それじゃあいつもの用意、頼むわよ。あとこの子用に最低限身を護れる装具をお願い」
長「よかろう。手配しよう」
割烹着「では明日よりお願いしますね。吉報以外は必要ありませんので」
委員長「くす。はいはい。ほら、命。行くわよ」
命「……。おい狐目」
割烹着「あら。私が何か?」
命「そっちのガキですら着けてんだから下に何か着けとけよ。誘ってんのか」
割烹着「あらあらまぁまぁ」
長「そうなんかえ?」
割烹着「ええまぁ」
委員長「バカやってないでいくわよ」
命「ふん」
割烹着「先程の躾やらの発言にやり返したおつもりならその……かわいい方ですね」
命「……っ」
長「くくく。では、の」
割烹着「またいらしてくださいな。存分にからかって差し上げますので」
委員長「……はぁ」
割烹着「どう見ますか」
長「さての。あちら側の案件にあれを向かわせたのが不安かえ」
割烹着「多少なりとは。あのような本物の愚者ではありますが価値はやはり無では」
長「あわよくば使い勝手の良い駒ごとあちら側へ、か? 心配するな。そうはならんと視えとるよ」
割烹着「ならば、よろしいのですが」
長「何よりアレは絶対にあちらにはなびかんよ。絶対にな……それよりお主、本当に何も着けとらんのかえ」
割烹着「健康法ですので」
- 517 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/07(火) 01:07:04.43 ID:bY8b3wWAO
命「なぁ」
委員長「何かしら」
命「怒ってんのか」
委員長「何に対してかしら」
命「最後にいらねぇ事言ったからよ。恥かかせたのかな、って」
委員長「私に恥をかかせるつもりで言ったのでしょう? なら構わないわよ。それともまさか本当に腹いせ程度にあれを言ったの?」
命「……」
委員長「アナタ、本物ね」
命「う、うるせぇ」
委員長「くすくす。参ったわね、本当」
命「……ちっ」
?「随分と楽しそうだね」
?「俺達も入れてくれや」
命「……っ」
委員長「あら。蛇と虎の二人なんて珍しい組み合わせね」
蛇「ちょうど一山片付けてね。彼とは共同戦線だよ」
虎「ほとんど俺が平らげてこいつが細かい事を片付けとっただけだがな。がははは!」
委員長「そう。お疲れ様。私は明日から新しい仕事だから失礼するわね」
虎「あぁ? 待てよ。素っ気ねぇじゃねぇか。ここ半年に何回も呼びつけたのに無視しやがって。明日からしばらく居ねぇんなら今夜は相手しろや」
委員長「お断りね。つまらない事で体力は使いたくないわ」
虎「へ。あれだけヨガって泣きわめいてたくせに強がるなよ。立てなくなったら俺が片付けてきてやるぜ?」
委員長「断ると言ったのよ。聞こえなかったのかしら。それとも獣に人語を理解しろという方が難しいのかしら」
虎「……てめぇ。調子に乗りすぎじゃねぇか? あァ?」
委員長「程度が知れる獣の相手に畏まる必要があって?」
虎「んのクソアマ……!」
委員長「……」
ジャキッ
命(なっ、い、いつの間に二人とも得物なんて構えたんだよ)
委員長「……」
虎「……」
パンパン
蛇「はいはいそこまで。殿中ですよ。あまり物騒な事をしないでください」
虎「ちっ」
委員長「……」
- 518 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/07(火) 01:25:52.14 ID:bY8b3wWAO
蛇「さて。一段落したところで我々は報告に参りますので」
委員長「ええ。早く行ってちょうだい」
虎「覚えてやがれよ」
委員長「忘れておくわ」
虎「んの……!!」
蛇「どうどう。ほら、貴女も無闇に煽らないで」
委員長「……」
蛇「それに……調子に乗りすぎないに越したことはありませんよ。処女を散らしたあの日のようにどれほど願ったところで助けのこない世界がここなのですから」
委員長「……っ」
蛇「貴女のあの日の泣き声。あれだけは未だに忘れやしませんよ……ふふ」
委員長「……」ギリ
虎「へへっ」
蛇「ふふ。ではこれにて……む?」
委員長「なっ」
ダッ
命「クソ……野郎が!」
ぶんっ
どしゃ
命「……!?」
命(な、何だ? 俺、今殴りかかったはずなのに何で空を見てんだ? 何で庭に落ちて……)
蛇「おや。半年前はあれで延びていたというのに。無駄に頑丈になりましたね」
虎「こりゃ面白れぇ。人形は丈夫でなきゃ戯べねぇからなぁ。へへ」
委員長「……殿中なんでしょう。離れならまだしもここは母屋よ」
蛇「分かってますよ。このお礼はまたいずれ。それでは」
虎「な、このままかよ……ふん、命拾いしたな。小僧、次はかわいがってやるからな、がははは!」
委員長「……ちっ」
- 519 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/07(火) 01:33:40.74 ID:bY8b3wWAO
委員長「全く。本当にムチャクチャね、あなた」
命「い、っつ……」
委員長「けれどあいつらの前で無様にのた打ち回らなかったのだけは誉めてあげるわ」
命「痛がってる姿は相手を調子づかせるんだろ」
委員長「ええ。普段はそれを意識なさい。ただ今回はそのせいで面倒な連中に目を付けられたけれど」
命「……悪かった」
委員長「本当にね。厄介事ばかり引き込む体質なのは何とかならないかしら」
命「けどよ」
委員長「今回の言い訳かしら?」
命「けど、あいつら……委員長に」
委員長「……はぁ。そうね。確かに今回はアナタに気取られるほど感情を動かした私に落ち度があるわね」
命「落ち度なんてねぇよ。俺は委員長とあいつらにどんな経緯があったのか知らねぇけど。すげぇ、むかついたから」
委員長「……くす」
命「だから! んむっ!?」
委員長「ん……は、ぁ。今回の件はこれでおしまい。いいわね?」
命「何だよ、それ」
委員長「気にしないの。それより明日の支度にかかるわよ。手伝いなさい」
命「訳、わかんねぇ」
委員長「……。返事は?」
命「……おう」
委員長「いい子ね。お利口さん」
翌日、早朝より二人は屋敷を離れる。
現地につくその時まで命が自ら口を開く事はなかった。
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