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意地悪なメイド4.5
- 625 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]
投稿日:2011/07/02(土) 03:25:14.90 ID:wWprUnwAO
め「今夜はダメだったようですね。ぷーくす」
あや「自分の出番なかったからってひがまないひがまない」
め「それもそうですね。あや様は日陰者生活が長かったおかげでずいぶんと寛大に……」
あや「一言すごい余計だよ」
という訳で今夜はすみませんですが更新なしで……
- 628 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/07/04(月) 01:04:25.42 ID:ifW+hc2AO
め「あや様。丸太で突いてもよろしいでしょうか」
あや「何その彼岸島。嫌ですよ、何でいきなりそんな提案が出るんすか」
め「強いて言うならば……愛、でしょうか」
あや「辞書引き直してきやがってください。ていうか丸太なんざ持てないでしょうに」
め「一理ありますね」
あや「それ以前のツッコミポイントも多数ありますが」
め「あや様の下の口にツッコミポイントですか」
あや「いちいち発言が下ネタなのは何で? キャラ変えのシーズンですか?」
め「あや様への愛が私を狂わせるのです。訴訟ですね」
あや「某大国並の訴訟レベルだよ! ていうか、愛してるんなら普通に愛してくださいよ……」
め「ふむ。普通に愛するとは例えばどのようなものを指すのでしょうか」
あや「そりゃ、えぇと」
め「我々、同性ですが」
あや「……。愛とかね、幻なんすよ。ええ」
め「可哀想なのでラブ注入しましょうか」
あや「丸太で?」
め「はい」
あや「御勘弁ください」
- 629 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/07/04(月) 01:15:39.14 ID:ifW+hc2AO
め「……」アミアミ
あや「へぇ、上手っすね。我流とか?」
め「出典は今流行りの通信講座です。未だに教科書が無ければ危ういものです」
あや「それにしては十分うまいと思うけどなぁ。マフラーとか?」
め「いいえ」
あや「ふむ。ならセーターとか?」
め「ノンノン」
あや「手袋とか帽子?」
め「ダウト」
あや「むむむ。だとしたら何だろ……しかし色がえらくファンシーですね」
め「ピンクは可愛いですから」
あや「珍しく真っ当な意見ですよ。でも主さんには合わない感じしますよ?」
め「私もそう思います」
あや「なら何でその色に?」
め「これはあや様用ですから。あや様にはよくお似合いだと判断しまして」
あや「え……あ、ぅ。そ、そうなんすか。あ、あはは、いや、まいったな」
め「参ってしまわれるのでしたら他の方に譲りましょうか」
あや「もらいます、もらいます! 是非ください!」
め「完成の曉には必ず着けてくださいね」
あや「はいっ。お任せっす! ……えへへ」
め「では数ヶ月後、あや様にはこの特製パンツを履いていただく事が決定しましたのでより気合いを入れてギミックを仕込むとしましょう」
あや「……え゛?」
め「くくく。今から楽しみで仕方ありません。おっと涎が」
あや「あ、あの、予約の取り消しを……」
め「あや様。約束を反故されるのですか」
あや「いや、だから……」
め「されるのですか」
あや「……ふぁい。はきまふ……」グスグス
め「よろしい。では数ヶ月をお楽しみに」
あや「あぅ……何浮かれてたんだろ……ぐす」
- 630 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/07/04(月) 01:25:15.47 ID:ifW+hc2AO
め「あや様、あーん」
あや「仮にも料理学校行ってる我々なのにわざわざそれをやるのが錠剤ってどうなんすか」
め「少しでも飲みやすいようにというめいどなりの配慮です」
あや「だが断る!」
め「何故、このようなレアイベントを見逃すような選択肢を」
あや「一見、理にかなってるようで飲む理由を聞かされてないあたり嫌な予感しかしませんよ!」
め「ああ、すみません。確かに大事な事を忘れていましたね」
あや「ええ、そりゃもう大事なのを……」
め「ふー、ふー。……あーん」
あや「じゃなくてさ?!」
め「何ですかあや様。何様ですかあや様。あや様でした」
あや「妙な自己完結を!」
め「そのようなワガママな方に育てた覚えはありません。さ、ひとおもいに」
あや「そんな危険な行為をホイホイ受け入れられるように育てられてたまるか!」
め「美味しいですよ、このバイア……げふん。栄養剤は」
あや「明らかにバイ○グラって言いかけたでしょう今! 何飲ませる気だよちくしょー?!」
め「いや、案外立派なモノがひょっこり出たりしないかと」
あや「そんな妖怪じゃあるまいし……」
『誰が妖怪ですか!? って生えてませんよ?! 何を言わせるんですか!!』
あや「……い、今何か声が聞こえたような」
め「妖怪ふたなり嬢ですね」
『違います?!』
あや「ひぃぃ!?」
め「あや様。これを飲んで落ち着けばこんな幻聴は収まりますよ」
あや「違う作用でまずい事なるよ!?」
- 631 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/07/04(月) 21:20:55.02 ID:09biq032o
妹はマーラ様
ラノベの題名っぽくね?
- 632 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage;saga] 投稿日:2011/07/05(火) 00:13:26.03 ID:c5O1P4MS0
メ「よ、ご立派様!」
妹嬢「誰がですか!?」
メ「もしくはミシャクジ様でも」
妹嬢「ま、まだそちらのほうが……いえいえいえいえ、おかしいですから! 何故私が妥協してるんですか! 違いますから!!」
メ「女性でも降魔可能ですからご安心を。さ、遠慮なく『マララギダイン』を!!」
妹嬢「しませんから!!?」
メ「でもあらすじ出来ちゃってるし……」
妹嬢「あらすじ!?」
俺の妹はお嬢様だ。
それも正真正銘、生粋の筋金入り。
文武両道、才色兼備に容姿端麗。
加えて言うなら何をさせてもうまくやる完璧超人だ。
けれど、こいつには誰にも言えない秘密があって……。
『妹はマーラ様!? 第一巻 生えたっていいじゃない!』
鋭意製作予定中。予定は永遠に未定です。
メ「良かったですね。ヒロインじゃないですか」
妹嬢「私の想定しているヒロインと違うー!?」
はい。嘘予告は置いといて今夜の更新分ですw
- 633 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage;saga] 投稿日:2011/07/05(火) 00:13:51.89 ID:c5O1P4MS0
第31話 「手紙/予兆」
「……おいおい、冗談だろ」
友の部屋につき、誰もいないのをいいことに意地悪程度の気持ちで封筒を開けたまでは良かった。
いや、決して人としてはよくないのだろうが、事態は思わぬ方向に転がっていく。
「何だよ、これ」
そもそも前提が間違っていた。これが出される手紙だからと勝手に思っていたから気にしなかった。
けれど中から現れた字は達筆ながらどこか女性を思わせる柔らかさのもの。
あいつの字は何度か見たことはあるが、こうじゃなかった。
だからこそ、差出人の名前を見て気づくべきだった。
この検閲印がないという、手紙の異質さに。
「お前は、関与なんかしてないよな」
それは願いにも似た考え。決して有り得ないと頭のどこかで分かっていること。
俺達の所属する国連軍だって一枚岩じゃないことくらい分かってる。分かってるけど。
こんな裏切りみたいなことに、お前が関わっていてほしくないんだよ。
確か、お前の親父さんが言ってたっけ。
反オルタネイティヴ勢力や米国がどうの、って。
今こうやって少しずつ事態が良い方向に転がり始めていた矢先、こんな出来事。
もしこれが陰謀や工作の予兆なら見過ごせや……しない。
それがあいつを売ることにつながっても。
だから、そんなことにお前が関係ないって。おれ自身が納得するために。
俺はその手紙の中身を読んだんだ。……絶望を知ると、どこかで分かっていながら。
「これ……いや、でも」
俺はこれでも理系か文系かで言えば、理系だったりする。
けれど、得意ならどちらというだけで、文系も嫌いじゃない。
だから、その難解な言い回しの中に含まれる意味を理解してしまう。
細かな内容、詳しい何かまでは読み取れなかったが。
そこにあったのは【クーデター】の決起が近い。そんな内容が記されていた。
- 634 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage;saga] 投稿日:2011/07/05(火) 00:14:27.34 ID:c5O1P4MS0
「友。探し物か?」
「え? あ、えっと……哨戒だよ」
俺は封筒を手に、読み終えたそのままの足で廊下を適当にふらついた。
結果として、これを探していたであろう友の姿を捉える。
後は、流れだ。
「うそつけよ。これだろ? 俺、さっき拾ったんだ」
「……そう。ありがとう」
「いいよ、別に。大事なもんなら落とすんじゃないぞ」
「……」
「ん? 何だよ」
分かってる。こいつは馬鹿なふりやノリがいい事はよくあるけど、本質は聡い。
「見たんだね」
「何をだよ」
「……見たんだ」
「中身は知らねぇよ。外だけ見た。検閲印押してねぇからまだ出してないんだろうなとは勝手に……」
「ねぇ、男。友達だと思ってるから、これだけは言うよ」
「……」
「このまま、忘れて。知らないふりでいて。……僕は」
君を殺したくない。
そう、はっきりと俺に告げた。
「……」
「それだけ。うそつきなのはいいけど、嘘が下手だよ」
それじゃ、と言い残して去っていく姿。
いつも飄々としているあいつらしくない、その辛そうな背中に、けれど俺が思うのはひとつ。
オルタネイティヴW完遂までにお前が何か、不穏な動きに加担するなら。
俺もお前を……。
- 635 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage;saga] 投稿日:2011/07/05(火) 00:15:23.79 ID:c5O1P4MS0
結局、一晩悩んだ末に俺はこの件を妹に伝えられなかった。
あいつは今、装置の改造にかかりきりだろう。不確定な情報を持ち込むべきじゃない。
それによって本当に達成しなきゃいけない目標がダメになっちゃいけないんだ。
そう言い聞かせ、けれどどこか、友を庇っているだけじゃないのかとも考える俺がいる。
ぐちゃぐちゃとした考えのまま、眠りについた俺を起こしてくれたのはいつも通りイドだった。
「おはようございます」
「ん、ああ。おはよ……って、早いな。まさかもう装置が?」
「……いえ。調整に手間取っているとのことで、明日実行に移すとのことです」
「ん、了解。それじゃあ俺は原隊に復帰するかね。このまま訛ってばかりもいられないし」
「私は下にいきます」
「そっか。ごめんな、思い出作りもしてやりたいんだけど」
でもこのまま操縦感覚を鈍らしたままはまずい。
それにあいつらがどこまで新OS……俺の発案した改良型の性能についてきているか確かめたいんだ。
だから、ごめん。
「……いえ。下の部屋であやとりの研究をしてきます」
「お! そりゃいいな! ばっちりうまくなっとけよ!」
「はい……思い出作りです」
ただまぁ残念ってわけじゃないが、あの脳みそ部屋で一人で研究か。
何ともシュールな思い出になりそうだが。
「んじゃ、頑張ってこいな。研究」
「はい。……ばいばい」
- 636 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage;saga] 投稿日:2011/07/05(火) 00:16:07.78 ID:c5O1P4MS0
そうしてイドと別れてすぐ。
入れ違いで委員長が入ってくる。
「おはよう。早いのね」
「そっちこそ。点呼前にうろつくとは中々のもんだ」
「違うわよ。総員起こしがかかったの」
総員起こし? 総合演習か何かか?
「事情は分からないけれどね。各自、準即対応体勢にて自室待機の命令よ」
貴方は特別任務中だと聞いていたから迷ったけれど、と付け加えられる言葉。
一体何だってんだろう。こんな時間から。
「それで。特殊任務は順調なの?」
「ああ、そうだな。でも明日まで待機になったからな。今日はみんなと演習に参加だ」
「そんなこと勝手に決められるものなの? 教官に申請してきたら」
「それもそうか。ま、今日はがっちり揉んでやるからな。楽しみにしとけ」
「くす。貴方の開発した新OS、自分で味わってみるのもいいかもしれな……」
そんな冗談めかしたやり取りを破ったのは、けたたましい警報音にアナウンス。
「防衛基準体勢2発令。全戦闘部隊は完全武装にて待機せよ。繰り返す、防衛体勢発令。全戦闘員は……」
いきなり防衛基準体勢2!?
それを俺が聞いたのは、『前の世界』では……。
フラッシュバックする記憶。
敗北を告げる声。
「オルタネイティヴXが発令したんじゃ……」
そんな不安が俺の胸中に過ぎる。
冗談じゃない。色々と未来が変わりはじめてるとはいえ、こんな結末……!
「……とこ、……こ! 男!!!」
「あ、え? 委員長……」
「急ぐわよ! アナウンス、聞こえないの!」
「……っ、わかってる!」
けど。こんなの……。
知らないままなんかじゃ、俺は!
「すまん! 俺、博士のとこにいかなきゃいけないんだ!」
「――わかったわ。教官には私から伝えておくわ!」
「頼んだ!!」
事情は知らないまでも俺の真剣さが伝わったのか素直に通してくれる委員長。
聞かないまま、信頼をくれる彼女に俺が返せるのは全力で事態を把握することだけだ。
だから、走って、走って。地下の妹の部屋を目指す。
だが、そこに彼女の姿はない。
「くっ……だとしたら!!」
中央作戦室しかない。
そう、こんな命令が飛ぶってことは、あそこくらいしか。
敗北の瞬間が来ていないことを確認するために、俺はそこに飛び込むのだった。
―― to be continued...
- 637 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/07/05(火) 01:34:48.64 ID:878IHduAO
メ「しゃぶられ系ヒロインさんじゃないですか」
妹嬢「違います」
メ「主様のより立派とかニクいですね。もはやその立派さたるや涅槃級!」
妹嬢「意味分かって使ってます?」
メ「さすがの私も顎が外れるかと思いましたよ」
妹嬢「既成事実作りはやめてください」
メ「主様の後ろがゆるゆるになってしまって最近では玩具で蓋しないといけない体に」
妹嬢「人の肉親を貶めるのは止めてください。一応あなたの伴侶でしょう!」
メ「妹嬢さんの伴侶かもしれませんよ」
妹嬢「なっ……あ、えぇと。それは、そうですが」
メ「まぁ私のなんですがね」
妹嬢「だったらもう少し良い扱いをしてあげたらどうですか?」
メ「後ろの穴を掘りススム君な開発した人に言われたらおしまいですね」
妹嬢「してませんから?!」
男「何だかんだで仲いいよな、あの二人。正直妬けるよ」
メイド長「ええ。非常に」
男「……目がマジっすね」
メイド長「はい」
男(ダメだ。その手に持ってる凶器については触れられないっ!!)
- 640 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/07/06(水) 01:48:11.49 ID:oIwfUU+AO
め「あや様。我々、つなぎ扱いですよ」
あや「実際つなぎ程度の扱いで十分でしょ」
め「何を仰いますか。今やヒロイン役として看板娘となっためいどがつなぎ程度にされて良いのかと」
あや「だんだん向こうの真打ちメイドさんみたくなってきてますよ。慎ましやかないつものめいどさんで行きましょうよ」
め「あや様はさすが隠遁生活を送られているだけあって影役歴の重みが違いますね」
あや「人を不名誉なポジションに仕立て上げやがって……」
め「あや様のつなぎっぷりは堂にはいってますからね。リリーフエースです」
あや「ぐぁ……何だろう。すごい名誉なのに損した気分なのは!」
め「まぁあや様は言葉のキャッチボールが苦手ですから野球の例えはよろしくなかったでしょうが」
あや「基本的に大暴投かデッドボールしか投げない人に言われたらおしまいっすよ」
- 641 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/07/06(水) 01:54:56.86 ID:oIwfUU+AO
メ「主様って無人島で男ばっかりになったら真っ先に性欲のはけ口にされそうですよね」
男「何だその想像は。誰得だよ」
メ「主様がなぶられる様を思うだけで笑いが止まりません」
男「黒いな、お前」
メ「シックな感じが大人な魅力を演出します」
男「大人はそんな生産性のない卑猥な妄想して他人を貶めたりしません」
メ「だったら私は大人になんかならない! 賢しいだけの大人なんかに!」
男「かっこつけてるとこ悪いが数行遡ってみると台無しな台詞を肯定してるからな、お前」
メ「でも主様は肉便器でしょ?」
男「お前の中で俺はどれだけ汚れた奴なんだよ!?」
女「はぁはぁ……色んなタイプの男の子になぶられる男子ちゃん……はぅ、鼻血が!?」
女さんが参加する今夏の大イベントに出す予定の薄い本の内容が決まった瞬間であった。
- 642 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/07/07(木) 00:37:09.70 ID:dlQmb7f6o
じゅずつなぎ
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