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従妹「ちょっと散歩でもしませんか?」
- 49 名前:>>46あーその手があった []
投稿日:2011/09/07(水) 20:15:02.47 ID:iDRrX9Vo0
先生「あら?」
従妹「お久しぶりです、木下先生」
先生「従妹ちゃん! 手紙で今日来るって聞いてなかったら、きっとわからなかったわ。綺麗になっちゃって」
従妹「そんなことないですよ」
先生「ということは、お隣はもしかして男くんかしら?」
男「お久しぶりです」
7年ぶりくらいだろうか。久しぶりにあった先生は、少し痩せて、皺も増えたようだった。
それでも声を聴けば、あぁ懐かしいなと思うし、なぜか変わらないなという言葉も浮かんだ。
- 51 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:19:14.64 ID:iDRrX9Vo0
先生「ずいぶん恰好よくなったんじゃない?」
男「そんなことないですよ」
先生「二人して、同じこと言う」
従妹「先生、お仕事お疲れ様でした。これどうぞ」
先生「ありがとう。……これは、何かしら?」
従妹「開けてみてください」
先生「――まぁ」
男「何、何?」
- 52 名前:>>47だれうま そういう話を目指したいね [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:21:48.68 ID:iDRrX9Vo0
先生「押し花のしおりね。……あら、四つ葉のクローバー!」
従妹「小学校のときは、三つ葉のものしか見つけられなかったので、リベンジです」
先生「……懐かしいわぁ。4年生のときの、自由研究よね」
従妹「覚えていてくれたんですね!」
先生「当然でしょ。私の家に、きっとまだあるわ。三つ葉のしおり」
従妹「それはそれで、恥ずかしいです」
先生「……入って。お茶でも飲みながら、お話しましょう」
従妹「あ、えっと」ちら
男「ご馳走になっていこう」
- 54 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:27:18.37 ID:iDRrX9Vo0
従妹「はい。それでは、ありがたく」
先生「あなたたち、相変わらず仲がいいのね。そうしてると、本当の兄妹みたいよ」
従妹「そうですか? ふふっ」
男「本当の兄妹みたいなもんですよ。4年も一緒に住んでたんですから」
先生「そうだったわね」
* * *
- 55 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:28:14.98 ID:iDRrX9Vo0
先生「この間頂いたクッキーがあるの。美味しいから食べちゃいましょう」
従妹「ありがとうございます」
男「あ、本当だ。美味しそうですね」
先生「クッキーといえば、男くん、私にくれたことがあったわね」
従妹「そうなんですか?」
男「……小さい頃の話ですよ」
先生「確か、男くんが4年生のときだから、従妹ちゃんはまだこっちにいなかったと思うわ」
- 56 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:29:01.37 ID:uNju4drA0
脱がずに見てます。
- 57 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:30:03.60 ID:iDRrX9Vo0
従妹「ぜひ聞かせてください」
男「おい」
先生「男くん、小さい頃から優しかったから、結構モテてたのよ」
従妹「あぁ、やっぱり」
男「俺が一番輝いてた頃の話だな」
先生「そんなことないわ。今でもとっても素敵よ。……っと、話を戻すわね」
従妹「素敵ですって。良かったですね、お兄さん」
- 58 名前:>>56 ありがとう [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:33:32.32 ID:iDRrX9Vo0
男「お前、バカにしてないか? それ」
先生「バレンタインデーは、3つ4つ、チョコレートを貰ってたみたい」
従妹「すごいじゃないですか」
男「いや、何で知ってるんですか」
先生「私が、クラスのみんなにチョコを上げたとき、自慢してたじゃない。いくつ貰ったー、って」
男「うわー……そんなことしてましたっけ」
先生「うふふ。みんなはしゃいでたから、別におかしなことなんかじゃないわ」
- 59 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:34:21.77 ID:uNju4drA0
リア充めっo(`ω´*)o
- 60 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:36:35.33 ID:iDRrX9Vo0
従妹「お兄さんがそんなこと……何だかイメージ出来ないです」
先生「あなたがこっちに引っ越してきたとき、男くんはもう中学生だったものね」
従妹「はい。それに、学校でこんなことがあったーってお話するのは、いつも私の方でしたし」
男「わざわざ話すようなこともなかっただけだって」
従妹「それでも、私は知りたかったです」
先生「ふふ、拗ねないの。代わりに私がお話してあげるから」
従妹「はぁい」
先生「えーと、どこまで話したかしら。……あぁそう、それで、その年のホワイトデーね――」
- 61 名前:>>59 書いてる人はそうでもない [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:40:19.75 ID:iDRrX9Vo0
先生はその後も、何でそんなこと覚えてるんですか、と言いたくなるような話ばかりをし、その度に従妹は笑い、俺は赤面したりした。
そんなに長い時間ではなかったが、懐かしさにせっつかれて、休むことなく話したせいか、とても濃い時間を過ごしたように思う。
従妹「それでは先生。私たちはそろそろ……」
先生「まぁ、もうこんな時間。ごめんなさいね、長話に付き合わせてしまって」
男「いえ、とっても楽しかったですよ」
従妹「そうですよ。そもそも、私たちが遊びに来たわけですし。こちらこそお時間割いていただいて、ありがとうございました」
- 62 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:40:54.04 ID:iDRrX9Vo0
先生「……そうだ。従妹ちゃん、あなたが高校卒業したら、一度私のお家に遊びにいらっしゃい。最近引っ越したの」
従妹「いいんですか?」
先生「えぇ。きっと主人も喜ぶから。ね、そうしましょう。招待状も書くわ」
従妹「……ありがとうございます」
先生「男くん。もちろんあなたも来るわよね?」
男「お、俺もですか?」
先生「当然じゃない。しっかり従妹ちゃんをエスコートしなきゃ」
男「エスコートって……」
- 63 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:45:22.31 ID:iDRrX9Vo0
従妹「ふふっ。そのときはよろしくお願いしますね、お兄さん」
先生「それじゃあなたたち。今日は会えて嬉しかったわ。またいつか」
従妹「はい。またいつか」
男「それじゃ、行こうか」
従妹「はいっ」
先生「あぁ、そうだ。従妹ちゃん」
従妹「? 何ですか?」
- 64 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:48:03.16 ID:iDRrX9Vo0
先生「ちょっといらっしゃい」
男「?」
手招きで従妹を呼んだ先生は、そのまま従妹の耳元に顔を近づけ、何事かを囁いているようだった。
俺の立っていた位置からは、何を言っているか聞き取れなかったけど、なぜか従妹が顔を真っ赤にしていたことだけ、妙に覚えている。
――そして。
いつまでも、いつまでも手を振っていた先生に見送られ、俺たちは小学校を後にした。
- 65 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:51:43.33 ID:iDRrX9Vo0
男「なぁ。さっき何の話してたんだよ?」
従妹「ひ、秘密ですっ!」
男「気になるだろー? そんなリアクション」
従妹「なりません。お兄さんは、黙って私を家までエスコートしてくれればいいんです」
男「はいはい。わかりましたよ、お姫様」
従妹「……手」
男「手?」
- 66 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:52:41.01 ID:uNju4drA0
( ・ω・)∩<先生僕にも教えてくださいーい
- 67 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:52:50.81 ID:iDRrX9Vo0
従妹「手、繋いでください」
男「帰りもかよ」
従妹「言ったじゃないですか」
男「あー、はいはい」
ふだん、滅多に自分のしたいことを口にしない従妹のわがままだ。
どれだけ恥ずかしくても、せめてこいつがここにいる間だけは、それは全て叶えてやりたいと思うのが当たり前だろう?
* * *
- 68 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:56:29.05 ID:tWFtglen0
>>12
俺は姉と妹いて割と会ういとこも2人とも女だから
俺は余裕でぼっちだよ
- 69 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:57:52.81 ID:iDRrX9Vo0
それから家に帰った俺たち――というか、従妹を待ち受けていたのは、恥ずかしながらウチの母親と父親だった。
昼飯を食べながら、二人からの「学校はどう?」とか「何か部活動には入った?」とか、そういう質問攻めにも従妹は嫌な顔一つせずに答えていく。
そうして、一通りの近況報告を終えると、今度は他愛のない昔話に花を咲かせまくるのだった。
……どうして女って生き物は、ああも話題が次から次へと出てくるかねぇ。
母親「あら、いけない。もうこんな時間じゃない。そろそろお夕飯の支度でも始めようかしら」
従妹「あ、本当ですね。思ったより長話しちゃたみたいです」
外を見れば、じわじわと影が伸びてきている。
- 70 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:58:09.60 ID:uNju4drA0
>>68
うらやまけしからん
- 71 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 20:59:00.62 ID:iDRrX9Vo0
男「何かいつもより早くない? 今日の晩飯、何なの?」
母親「従妹ちゃんの好きなものってことで、カレーにしようと思ってるんだけど」
従妹「本当ですか!」
男「おぉ、お前そんなに好きだったっけか。カレー」
従妹「カレー自体も好きですけど、何より伯母さんのカレーは格別なんですよ」
母親「従妹ちゃんにそう言われると、何だかすごく嬉しいわね」
従妹「楽しみにしてますね。ありがとうございます、伯母さん」
母親「……あ。しまったわ」
- 72 名前:>>68 ハーレムじゃない [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:00:01.40 ID:iDRrX9Vo0
男「どうしたの?」
母親「昼に買い物行ったとき、チャツネ買い忘れちゃったのよ」
男「ちゃつ……? 何、それ?」
従妹「ジャムみたいな奴ですよ。伯母さん、よかったら私、買ってきましょうか?」
母親「あら、そう? 悪いわね」
男「え、それ、そんな大事なものなわけ?」
母親「隠し味だから、そこまで大事ってわけじゃないけど……でも、やっぱりあるのと無いのでは違うわよ」
- 73 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:00:56.39 ID:iDRrX9Vo0
男「そういうもんなのか」
母親「そうだ男、あんたも行ってきなさい。従妹ちゃんに何かあったら困るから」
男「そうだな。じゃあ車出してくるから」
従妹「あ、えっと、そのことなんですけど、チャツネって駅前の東急に売ってますよね?」
母親「? えぇ、いつもあそこで買ってるから」
従妹「ならお兄さん、歩いていきませんか?」
男「え、でも車なら5分くらいだぞ」
- 74 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:01:45.50 ID:uNju4drA0
いいねぇ
- 75 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:04:44.17 ID:iDRrX9Vo0
従妹「それくらいの距離なら、歩きでも行けるじゃないですか」
男「……わかったよ。じゃあ歩きで行こう」
従妹「伯母さん、30分くらいで戻りますから」
母親「え、えぇ。それは別に構わないけど……」
男「久しぶりにこっち戻ってきたからさ、色々見て歩きたいみたいよ」
母親「あぁ、なるほど。じゃあ、ゆっくりでいいから、ついでに散歩でもしてきなさい」
従妹「ありがとうございます」
* * *
- 76 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:08:38.17 ID:iDRrX9Vo0
空の端に赤が混じり始めていく。もうすぐすれば、綺麗なオレンジ色になることだろう。
ふと、小学生の一団が「またね」と言いながら前の角で別れていくのが、目に入った。
その中には、仲良く手を繋ぐ兄妹らしき二人もいて、つい目で追ってしまう。
従妹「チャツネ、買えて良かったですね」
男「あ、あぁ。そうだな」
従妹「そういえば、昔学校帰りにここで夕焼け見ましたよね。覚えてます?」
男「覚えてるよ」
従妹「夕焼けが見えた翌日は晴れるんでしたっけ」
男「そんなこと話したな、そういや」
- 77 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:11:55.76 ID:uNju4drA0
何かキューってなってきた(´・ω・`)
- 78 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:12:41.64 ID:iDRrX9Vo0
俺の左手には、チャツネの入ったビニール袋がぶら下がっている。
そして右手には、俺の手よりも一回り小さい従妹の左手。
日の落ちかけた住宅街をこうして並んで歩いていると、どうしても昔のことを思い出してしまう。
今日の夕飯は何だろうね。
今日、クラスでこんなことがあったよ。
帰ったら何して遊ぼうか。
お兄ちゃん、お兄ちゃん、お兄ちゃん。
従妹「……ねぇ、お兄さん」
軽くトリップしかけていた俺の意識を呼び戻してくれたのは、いつにも増して儚げな従妹の声だった。
- 79 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:16:48.72 ID:iDRrX9Vo0
男「ん?」
従妹「さっきの、手繋いでたのって兄妹ですよね」
男「お前も見てたか。……思い出すよな。中学校の帰り、お前のこと迎えに行ってさ」
従妹「――こうしてると私たちって、兄妹に見えるんでしょうか? あの二人みたいに」
男「……先生は、そう言ってただろ?」
従妹「でも、兄妹じゃないんですよね」
男「そりゃまぁ、確かに血は繋がってないけど、俺はお前を妹だと思ってるし、お前だって俺のことお兄さんって言ってくれる。それで、十分じゃねーか?」
- 80 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:20:52.49 ID:iDRrX9Vo0
――本心だった。
中学1年生のとき、家庭の事情で従妹が家に来ることになったとき、妹が出来たみたいで本当に嬉しかったんだ。
だから高校2年生のとき。従妹が本当の家に戻ることになったとき、本当に悲しくて。また会えますよって、4歳も年下の女の子に慰められたんだ。
従妹「十分、でしょうか」
従妹「……いとこ、って何だかすごく中途半端だと思いません?」
男「中途半端?」
従妹「だって、どんなに頑張っても妹にはなれないじゃないですか。……それなのに……どんなに頑張っても、妹にしかなれないじゃないですか」
- 81 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:21:58.96 ID:uNju4drA0
どうなりたいんだよ……パンツに手をかけちゃうぞ
- 82 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/07(水) 21:25:12.94 ID:iDRrX9Vo0
――胸の真ん中に、ずきりとわずかな痛みが走る。
男「言ってる意味がわからんぞ」
従妹「……先生に、言われました」
男「え?」
従妹「ちょっとくらい、わがまま言わないと、本当に欲しいものを逃がしちゃうよって」
男「まぁ。それには同意だな。お前はもうちょっと、わがまま言っても――」
従妹「お父さんもお母さんも、私が欲しいっていったものは何でも買ってくれました」
従妹「だから本当に欲しいものなんて、いくつも無いんですよ」
従妹「でも、その本当に欲しいものだけは、絶対欲しがっちゃいけないんです」
- 83 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:27:53.92 ID:iDRrX9Vo0
男「従妹……」
何て声をかけていいか、わからなかった。
ここで何かを口にすれば、お互いが必死で、必死で目を背けてきたものを、目前に晒されてしまうような気がしたから。
従妹「先週、あの人と会ってきました」
あの人。それは、二人の間で暗黙の内に使うようになった言葉。
男「……それで、何て?」
従妹「卒業したら、すぐにでも――って。笑っちゃいますよね」
従妹「こんなの、漫画の中だけだと思ってましたよ」
- 84 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:29:07.08 ID:uNju4drA0
ちょっと許嫁沈めてくるわ
- 85 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:30:47.00 ID:iDRrX9Vo0
婚約者。従妹が生まれる前から決まっていたこと。
そして、その存在を俺たちが知ったのは、従妹があの家からいなくなってからだった。
従妹「でも、私が嫌だって言ったら、困るのはお父さんです」
従妹「お母さんは、嫌ならやめていいって言ってくれましたけど……。そんなことをしたら、きっとお母さんは今の家にはいられなくなっちゃいます」
従妹「だから――っ! 私は……っ!」
男「……従妹。この話はもうやめよう。家に帰って、美味しいカレー食べようぜ
- 86 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:31:25.75 ID:iDRrX9Vo0
これ以上、見ていられない。そう思って、従妹の肩に手を置こうとした。
そのときだった。するり、と細い体が胸にしがみついてきたのは。
従妹「――お兄ちゃん。私、どうしたらいいのかなぁ?」
限界だった。
男「……従妹」
でも、それをしてはいけないとも思った。
男「……あと3分したら、帰ろう? な?」
今ここで欲望にまかせてその体を抱きしめたりしたら、きっともう戻れなくなるから。
- 87 名前: 忍法帖【Lv=39,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:31:31.80 ID:DYqEBzSS0
>>84
警察だ!妄想はそこまでにしろ!
- 88 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:33:32.54 ID:iDRrX9Vo0
従妹「……いくじなし」
男「俺はお前のお兄ちゃんだからさ」
男「血は繋がってないけど、家族の絆で繋がってる、お前のお兄ちゃんだから」
従妹「――っ! ずるい、そんなの」
男「ウチのカレーは絶品なんだろ? それ食べて、元気出してくれよ」
ほのかにシャンプーの香りがする、さらさらの髪を撫でながら、鮮やかなオレンジ色に染まり始めた空を睨みつけた。
そうだ。明日は、晴れる。きっと。……迷信? 知るか。
- 89 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:34:38.02 ID:uNju4drA0
あうあうあうあうあうあうあうあうあああああ
- 90 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:34:55.06 ID:9LhKMAk40
しにたくなってきた
- 91 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:38:03.50 ID:uNju4drA0
にげてええええええ
- 92 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:40:28.51 ID:iDRrX9Vo0
* * *
男「……もしもし。夜分にすみません、男です」
男「ご無沙汰してます。……あぁ、従妹ならリビングで母と楽しく喋ってますよ」
男「はい。わかりました、伝えておきます。」
男「ところで。叔父さんは今、忙しいですか?」
男「いえ、ちょっとお話したいことがありまして」
- 93 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:40:58.42 ID:iDRrX9Vo0
男「はは、そんな。ただの世間話ですよ。えぇ、はい。……ありがとうございます」
男「……あ、叔父さん。ご無沙汰してます、男です」
男「……あぁ。えぇ。順調ですよ、ありがとうございます」
男「ところで、明日ちょっとお時間頂けないでしょうか? 散歩でもしませんか、久々に」
男「朝でも昼でも、夜でも構いません。15分、あ、いや20分ほどでいいので」
男「あぁ、そうですか。それじゃ、そのときに」
男「いえ、車で向かうので大丈夫です」
男「はい。お忙しい中、お時間割いて頂きありがとうございます」
- 94 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:41:21.13 ID:iDRrX9Vo0
男「はい、それでは失礼します。はい、それでは」
男「……ふぅ、なんとか約束は取り付けたな」
男「出来るだけ、頑張ってみるよ。お兄ちゃんだもんな」
* * *
- 95 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/07(水) 21:44:28.27 ID:uNju4drA0
よっっしゃああああああああああ
応援するよ兄ちゃん(´;ω;`)
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