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女「男さん起きてください」
- 191 :VIPがお送りします []
:2008/08/03(日) 21:54:32.03 ID:pYLoxAo10
草むらの中に入り十和田湖の様子を見る
こじろう「あと5分で湖鳴きが絶頂に達する」
男「俺はなんも聞こえねーけどな。ふぁぁ」
こじろう「お主はほんとに緊張感のないやつだの。おそらく動物と霊にしか聞こえんのだろう。」
・・・・・
男「おいこじろう。時間までなんか芸でもやれよ」
こじろう「ふざけるなお主。なんで私が」
男「なんかあるだろ?猫芸かなんか」
こじろう「そんなもの持ち合わせておらぬ」
男「ほら。得意の玉に乗りながら笛ふいてお手玉するやつ」
こじろう「やったことないというのに!!馬鹿か!」
ひゅおおおおおおお
そこらの木や草が不自然に揺れ出す。風が吹き始めたからだろう
こじろう「はじまったようだな」
- 192 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 21:59:16.17 ID:pYLoxAo10
ざばぁぁあぁ
十和田湖の波も出てき始める。この湖は波など起きるわけがないのに湖の中心のほうから波がきはじめる
男「この光景は何度も見たがやっぱり異常現象だな」
明かりもなにもない十和田湖が不気味に波音をたてる
こじろう「霊が集まってきたぞ」
湖の中心に不気味な光が集まってくる。その形は顔にも思える。
こじろう「今十和田湖が霊的エネルギーを蓄えておる。それを霊達が吸い取っておる。」
男「・・・まぁ霊自体には用はないがな。つうか、アパートに霊なんかいないんじゃねえのか?お前の思い過ごしだろうぜ」
こじろう「そんなことはない・・・。アパートにいる霊からは強い力を感じる。湖鳴きに来ないはずがない」
ざっざっざっ
遠くの方から砂浜を歩いてくる音がする。
ざっざっざ
・・・その音はこちらの乙女の像に向ってきている
男「ちっ、誰か来るぜ・・・」
誰だ・・・こんな時間にくるなんておかしいだろう・・・
- 193 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/03(日) 21:59:18.36 ID:LCUvsBTM0
猫芸みたい
- 194 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:06:08.98 ID:pYLoxAo10
ざっざっざ
音はだんだんと大きくなりその音だけが響く
ざっざっざ
男「・・・・」
ざっざっざ
ぴた
足音が止まる。乙女の像前で止まったようだ。人影が見える
「・・・・」
人影は乙女の像に触れる。すると乙女の像が光りだす
その光は人影に向って流れ込む
こじろう「どうやら・・・あれのようだな」
男「ああ、張ってて正解だったぜ」
こじろう「お主。除霊の準備はいいか?」
男「任せろ。俺に失敗はない」
がさがさっ
俺たちは草むらからでる。
「!!」
人影は俺たちの気配に気づき身をびくりとさせる
俺たちは構わず人影の方に向って前進する
人影はこっちに向ってるとわかりきや走り出す
男「待てこの野郎!!」
- 195 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:08:44.27 ID:MWCD9AfAO
わわわわっふるわっふる
- 197 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:12:16.80 ID:pYLoxAo10
ひたすら砂浜を逃げ続ける人影
そしてそれを走って追いかける俺とこじろう
男「はっはっは!逃げたって無駄だぜ!俺の足はチーターも泣いて謝るほどの速さだからな!」
こじろう「もちろん私はそれ以上だ!」
男「あ?こじろうてめえ俺に足で勝とうってか?」
こじろう「・・・・お主こそ猫の素早さに勝てると思ってるのか?」
男「おもしれえ!人影まで勝負!!」
こじろう「望むところだ!!」
ぎゅんぎゅんスピードをあげる
こじろうが俺を抜き人影に近づく
男「させるかっ!」
こじろうに蹴りをかます
げしっ、ごろんごろん
こじろう「きっ貴様っ!卑怯だぞ!」
こじろうはバランスを崩し後ろに転がっていく
男「ざまあ!猫ごときが俺様にかなうと思うなよ!」
さて邪魔者は消えたことだし、人影を追うか
- 198 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:13:29.49 ID:2EhV3A010
けんかすんなwwwwwwwwwwwwwwww
- 199 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/03(日) 22:13:44.55 ID:LCUvsBTM0
なんかほほえましいなw
- 200 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:15:22.14 ID:PwDHR6N20
男wwwwwwww
- 201 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:17:59.40 ID:pYLoxAo10
じょじょに人影に近づいていく
どうやら人影の足はそんなに速くないようだ
よし、もうひとふんばりだ!
最後にまたスピードを出す
一気に人影に追いつく
がしっ
「!!!」
男「はぁっはぁっ!!捕まえたぜ!」
人影はぶんぶんと手を振って俺の手を振り払おうとしている
男「無駄だぜ。俺は鋼の肉体だからな」
それでもなお抵抗を続ける
男「いい加減に顔見せろ」
ばっ
「あ・・・」
- 203 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:22:02.43 ID:X3+9C8p9O
なにこれ、ラノベの読みすぎじゃね?
- 204 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/03(日) 22:25:01.54 ID:H5wSPDdGO
>>203
な、KYだろ?
- 205 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:28:43.98 ID:pYLoxAo10
姉「た、旅人さん・・・?」
男「・・・あんただったのか・・・」
姉「ど、どうしたんですか?私ただ散歩をしてただけ・・・」
男「おいおい。今更それは通用しないぜ?」
姉「・・・・」
こじろう「ふう。やっと追いついたぞい・・ん?」
男「よう豚じろう。」
こじろう「なんだその重そうな名前は」
こじろう「あ・・・姉殿ではないかっ!」
姉「ど、どうしてこじろうちゃんが喋って・・・!」
男「そんなことどうでもいいぜ。あんた・・・死んでるんだよな?」
姉「・・・」
こじろう「私が確かめよう。」
ちりんとこじろうの鈴がなる。
姉「・・・!!」
姉の姿がみるみる半透明になってゆく
男「間違いなさそうだぜ」
こじろう「そのようだな。姉殿・・・」
姉「・・・そうです。私は・・もう死んでしまっています。」
男「半年前・・・だよな?こじろうがそれぐらいから気づいてるから。」
こじろう「まさか・・・実体化しているとは・・・」
- 206 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:30:07.34 ID:XQLMyJYm0
ガ━━━━━(;゚д゚)━━━━━ン!!!!
- 208 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:31:18.10 ID:SfH7GYpU0
なんと
妹は?
- 209 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:32:11.34 ID:pYLoxAo10
>>203
確かにラノベ読んでる。否定できないっす
- 210 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:32:38.01 ID:zBcFKJ8V0
姉「まずい‥通常状態を解除しなければ!」
姉「半透明形態武装!!!」
姉の体がみるみる変化していく
- 212 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:35:46.54 ID:pYLoxAo10
俺の親父のずっと前、何代も前から受け継がれてきたこの役割。
それは実体化した霊を成仏させること。
実体化した霊はこの世に災いをもたらすといわれている。
だから俺とこじろうがいる。こじろうは初代の祖先のころから生きているからもう100年ぐらいは生きている。だから親父のことも知っている。
そして受け継がれた。この俺に。親父が今どこでなにをやっているかは知らないがいないのなら俺がやるしかない。そういうわけでバイトをしながらこの役割を担っているわけだ
男「さ、おねんねの時間だぜ。」
姉「・・・・い、嫌です!!」
男「・・・霊自体はいてもいなくてもかまやしねえが実体化されんのは困るんだぜ」
姉「な、なぜですか・・?」
男「この世に災いが起きる」
姉「ええっ!?そうなんですか!?一体どんな!?」
男「俺の鼻毛が伸びる」
姉「なんですかそれっ」
男「冗談だ。俺もほんとのところはよく知らん」
姉「あの・・・私・・・お邪魔でしょうか?」
男「迷惑だ。」
姉「そ、そんな・・・」
- 213 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/03(日) 22:37:09.60 ID:wDDfu6y70
なんか悪魔城ドラキュラ思い出した
- 214 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:39:00.09 ID:hJGa0Jwk0
>>210
男「おもしろい・・・勝負だ!」
男「獣形態武装!」
男の体がみるみる変化していく
うん、なんかスマン
- 215 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:41:40.33 ID:pYLoxAo10
男「これが俺の仕事なもんでな。こじろう」
こじろう「うむ。印っ!」
こじろうが印といった瞬間に勾玉の結界ができる。
姉「お。お願いします!やめてください!」
男「そうはいかねえんだよ。」
ポケットの中から勾玉と札をだす
姉「い、いや・・・」
結界の中で腰が抜けたのかストンと姉の腰が落ちる
男「準備はいいか?」
姉「・・・私。どうしても消えられないんです・・」
男「あ?」
姉「妹ちゃんが・・妹ちゃんは私がいてあげないと・・・」
男「・・・・」
姉「あの子・・・ほんとはすごく寂しがりやだから・・」
男「・・・・」
姉「だから・・!あの子が一人でいても大丈夫になるまで!私が見守ってあげないとダメなんですっ!それに・・・・それに・・・」
男「・・・・」
男「・・・関係ねえよ」
姉「・・・!」
男「じゃあな」
俺は思いっきり札を振り下ろした
- 218 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:44:20.71 ID:pYLoxAo10
しゅううう
夜の砂浜に叩きつけられた札が燃える
こじろう「お主・・・」
男「・・・」
姉「た、旅人さん・・?」
結界も消えていく
男「・・・・・あー眠いぜ。」
姉「・・・助けて・・・くださったんですか?」
男「・・・」
こじろう「・・・どうなっても私は知らんぞ」
姉「あの・・・」
男「・・・腹減った。」
姉「え?」
男「あー腹が減ったぜ。なんか食いたい気分だ、でも金ねえしな。どうすっかな」
姉「・・は、はいっ!じゃあ帰ったら夜食用意しますねっ!」
- 220 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:48:36.71 ID:pYLoxAo10
翌日 市民プール
男「ふああ。」
隣女「ちょっと君。仕事中なんだからあくびやめろよ」
男「昨日は遅くまでおきてたからな。眠いんだ」
隣女「・・・なにしてたのさ」
男「お前の水着姿でオナニーしてたんだよ」
隣女「はぁ!?」
男「なかなか積極的じゃないかお前」
隣女「想像するのは勝手だけどわざわざ言うなよっ」
・・・暇だな
男「あっおい!あそこで溺れてるやつがいるぞ!!」
隣女「えっ!?よし!任せて!」
さばーんじゃばじゃばじゃば
さあ寝るか・・
- 221 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:48:48.99 ID:XQLMyJYm0
なんか展開速かった割にはジーンと来た
男カッコイイって言うか、イイな。
- 222 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/03(日) 22:48:57.23 ID:Th8Ee3MIO
男……
- 223 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:51:14.45 ID:SfH7GYpU0
男かっこええ
- 224 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:51:46.34 ID:pYLoxAo10
隣女「いないじゃないか!!」
男「プール気持ちかったろ?暑そうにしてたお前への配慮だ」
隣女「そんな配慮いらないよっ!」
男「ずるいぞ。お前だけプール入りやがって」
隣女「とにかく!そういう冗談はやめろよ!」
男「ふあああ」
隣女「なんなんだよ・・もう」
今日もあいかわらず暑い。疲れを知らないのかこの太陽は・・・
- 225 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:54:15.15 ID:pYLoxAo10
「お疲れ様です。男さんは今日でおしまいです。」
男「ああ。早く給料よこせ」
「はい。どうぞ」
隣女「なんだ。君今日でおしまいなんだ。」
男「ただの派遣みたいなもんだからな」
隣女「まっ。これでやっと君から開放されるかと思うとせいせいするよ」
男「また来てやるからな」
隣女「もう来なくていいよっ!」
男「水着もうすこし大胆なのにしていいからな」
隣女「早く出てけよっ!」
男「言われなくても出てくぜっじゃあなっ」
隣女「ったく・・子供だなぁアイツ・・」
- 226 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:55:45.20 ID:pYLoxAo10
夕方
男「帰ったぜ」
姉「あら。旅人さん!おかえりなさい!」
男「あ?なんで俺の部屋に・・」
姉「こじろうちゃんからお部屋のこと聞いたので片付けておきましたっ」
こじろう「うむ。なかなか心地がよい部屋になった」
男「・・・おい」
この部屋はいつからこんなに少女趣味でメルヘンな楽園になった。
そこのリボンをつけたクマはなんだ。
男「片付けろ馬鹿幽霊っ!住みにくいだろうがっ」
姉「あの・・ダメでしょうか?」
男「ダメじゃなきゃ言わんだろうがっ!」
姉「そうですか・・・とってもかわいいと思ったんですけど・・」
こじろう「前よりかはいいではないか」
男「俺はあの質素な感じが好きだったんだよ」
姉「じゃあこのレースのリボンつきのカーテンは残しておきますね」
男「それを一番先にはずせっ!!」
姉「きゃあっ!スカートめくらないで下さいっ!」
男「めくりたくもなるぜ・・・」
- 227 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:56:17.82 ID:pYLoxAo10
妹「おーい。あ、お姉ちゃんやっぱここにいたんだ」
姉「どうしたんですか?」
妹「おなか空いたよー」
姉「ふふ。もう作ってありますよ?」
男「お前・・俺の部屋で作ったのか・・」
妹「お邪魔しまーす・・ってなにこの部屋!?きもっ」
最悪だ・・・
妹「あんたこんな趣味あったの?」
男「あるわけないだろ・・・あいつの仕業だ・・」
妹「お姉ちゃん?ああーなんかわかるかも・・・」
姉「お二人共?ご飯ですよ♪」
- 228 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:56:45.33 ID:pYLoxAo10
隣女「いただきまーす」
妹「なんであんたまでいんのよ・・」
隣女「お姉さんに呼ばれたからに決まってるだろ?」
妹「ま、いいけどさ・・」
隣女「それにしてもこの部屋の趣味はすごい」
男「俺の趣味じゃないぞっ」
隣女「その焦り方が怪しいよ君」
男「ただ否定しただけだろ」
隣女「見られてしまったって反応だもんそれ」
男「どこがだ。違うっつーの」
隣女「ま、君がどういう趣味だろうとボクには関係ないけどね」
男「・・・・」
姉「きゃあっなにするんですか!」
妹「旅人!あんたなにお姉ちゃんのスカート脱がそうとしてんのよ!変態!」
- 230 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 22:59:44.80 ID:Tpy8oCjp0
記憶喪失した妹書いてた人だよね?
- 231 :こじろう ◆aJQUrKSRU6 [] :2008/08/03(日) 23:00:16.38 ID:Ivyahcx2O
ちょうど書き溜めた分なくなって規制かかったw
この後は書いてないwww
- 233 :こじろう ◆aJQUrKSRU6 [] :2008/08/03(日) 23:02:22.16 ID:Ivyahcx2O
>>230
妹「おいバカ兄貴起きろ」の話のこと?
- 234 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/03(日) 23:09:27.51 ID:LCUvsBTM0
馬鹿兄気、さっさとしなよ。待ってる人がいるんだろ
- 235 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/03(日) 23:10:20.21 ID:wDDfu6y70
>>234
兄自身が気・・・すなわち幽霊ということか・・・!
- 236 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 23:23:54.69 ID:Ivyahcx2O
夜 十和田湖
姉「旅人さん…昨日はありがとうございました。」
男「あ?」
姉「助けてくださったんですよね。私のこと」
男「昨日は眠かっただけだぜ。」
姉「ふふ。優しいですね旅人さん」
男「あんたを成仏させようと思えば今からだって出来んだぜ?」
姉「…いじわるです。旅人さん…」
こじろう「ったくお主は甘いのう…子供すぎる」
男「下の毛ならもう生えそろってるぜ?」
こじろう「そういう意味ではない!」
姉「ふふっ。面白いコンビですね」
男「こいつと一緒にすんなよ…」
こじろう「こっちの台詞だ馬鹿者…」
- 239 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 23:35:25.15 ID:Ivyahcx2O
部屋
男「それにしてもこれからどうするか」
こじろう「なんのことだ?」
男「仕事だ。このままじゃ金なくて枯れちまうぜ…」
こじろう「ふむ。あの親父のところにいってまたゴミ拾いでもすればいいのではないのか?」
男「面倒だ」
こじろう「やる気あるのかお主…」
男「今日はもう寝るっ」
こじろう「現実逃避するでない」
男「明日頑張るために寝るんだ」
こじろう「そう言って働かぬものは多数おるぞ。」
男「食料に困ったらお前を食うからな。今農地に肉つけておけよ」
こじろう「馬鹿かお主は…」
- 240 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 23:41:22.08 ID:Gol3WgSt0
農地の肉うまそうだな
- 242 :VIPがお送りします [] :2008/08/03(日) 23:44:20.95 ID:zBcFKJ8V0
>>240
大豆ですねわかります
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