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妹が姉を食べるスレ
- 1 名前:VIPがお送りします。 []
投稿日:2008/03/15(土) 18:30:04.39 ID:ffA3KgzUO
妹「いただきまーす」
姉「ちょ…冗談よね?や、やめてー!」
妹「先ずは指先から…っと、爪は食べられないから…」
姉「ーーーッッ!!」
妹「それいっき☆いっき☆」
ベリベリベリッ
姉「ぎゃっ!痛いっ!やめてっ!やめてっ!!!」
妹「あむ…んむっ……血ぃおいしぃ〜♪」
姉「ううっ〜」
妹「はい、もう一本」
ベキッ!
姉「ぎゃあああ!!痛い痛い痛い!!!!」
妹「今度はお肉も食べてあげるね」
ガジ!ボキッ!グジュッ!
姉「うああああああ!!!やめてやめてやめてーー!!」
妹「あははっ!おいしいねぇ〜♪お姉ちゃあ〜ん!」
ベキッ!ベリベリベリッ!
- 3 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 18:31:52.23 ID:Cw+/3CqT0
人間って食えないところがない万能食なんだよな
- 5 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 18:42:56.74 ID:ffA3KgzUO
妹「ふぅ…これで左手の指は食べ切ったね」
姉「もう…やめ……て…」
妹「次は右手だね」
姉「ひっ!」
妹「あ、やっぱやーめた」
姉「…え?」
妹「足が食べたい」
姉「え?あの…」
妹「ちょっと我慢してね腱切るから」
姉「え…?あの、ちょっと…」
ブツ…ズズズズ……
妹「メスが〜♪ゆ〜くり〜♪沈んでいくの〜♪」
姉「ぎゃあ!いっ!ぐっう!!ぅあっ!!」
ズズズズ…ゴリッ
妹「あれ〜?もう、きっれっなっいっなぁ!!」
ブシュ!ブシュ!ブシュ!
姉「きゃあああああ!!いやっ!やめてっ!!痛い!ホントに痛いんだってば!!!」
妹「ふひぃ〜血が沢山…んむっ……ゴクゴク」
姉「ひっ!うぐっ!うえっ!」
妹「もぐっ…んむっ……あむっ」
姉「うぎぃ……っ!!」
- 6 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 18:53:51.87 ID:ffA3KgzUO
妹「味が薄いよね…お姉ちゃんって」
姉「…ゼーッ……ゼーッ……」
妹「お姉ちゃん?」
姉「…ゼーッ……ヤ…メ……テ…ゼーッ……」
妹「あはは!もうギブ?ダメだなあ〜、ここからがいいとこなのに」
姉「……ハァ……ハァ………」
妹「んじゃ、中の方もいただくよ」
姉「………?」
妹「下の方から…んしょ」
姉「!!!!」
グジュッ!ヌチヌチヌチ!
姉「っっ!ふんっ!!んぐっ!!っっっ!!」
ミギミギミギッ…ボトッ
妹「うえっ!やっぱり腸は臭くて食えたもんじゃないねー」
姉「…ヒューッ……ヒューッ……」
妹「あ、そうそう、お姉ちゃん、私ね…」
- 7 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 19:09:27.03 ID:ffA3KgzUO
妹「一度食べてみたかったんだ」
姉「…ヒューッ……ヒューッ……」
妹「目玉ってどんな味がするのかなって」
姉「…ヒューッ……ヒューッ……」
妹「んじゃ取るよー……んしょっと」
姉「…ヒュッ…!!カハッ!」
ググッ…ズピュッ……ガボッブチブチブチ
妹「あはっ♪神経が付いてきた(笑)ねぇ、見えるぅ?おねぇちゃん自分の顔みえる?」
姉「…ヒ…ア……ウ……」
妹「それっ!あむっ…むしゃむしゃ…
ん・あまり味しないなぁ…ちょっと塩っぱいのは血かな?涙かな?」
姉「……」
妹「おねぇちゃん?」
姉「…ハー…ハー…」
妹「もう…目玉えぐったくらいで具合悪くなりすぎ
…ってああ、下っ腹裂いてたのよね(笑)忘れてたよ」
姉「ハー…ハー……」
妹「残りの内臓はどんな味かなっと…」
ヌチ…ネチョッ、グシュ!ヌギュッ!ズズッ!
妹「ん、はんっ、ん…あむ…はむっ……ん、もぐ…
おいしいよ…おねぇちゃん……」
姉「…………」
- 8 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 19:11:35.68 ID:30+0/Fp/O
なんというグロ
空の境界思い出したわ
- 9 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 19:20:17.42 ID:ffA3KgzUO
妹「…お姉ちゃん」
姉「……」
妹「早いよ…お姉ちゃん」
姉「……」
妹「…もし、私がお姉ちゃんだったら」
姉「……」
妹「……ごめんね」
姉「……」
ガリッ!ゴリゴリゴリッ!ドロッ…
妹「これが一番…おいしいんだよ」
姉「……」
妹「お姉ちゃんの気持ち、わかるかな?」
姉「……」
妹「はむっ…あぐっ…」
ヌチョ…グチョッ…
姉「……」
妹「…お姉ちゃん、冷たいよ」
姉「……」
妹「…血が固まってきちゃったな。そろそろ…」
姉「……」
妹「ごめんね、お姉ちゃん」
姉「……」
- 10 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 19:31:17.08 ID:4fJniwqCO
読んでて鬱になった
- 11 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 19:33:51.73 ID:ffA3KgzUO
そう言って私はもの言わぬ肉塊をビニール袋に詰め始めた。
「さよなら…お姉ちゃん」
クローゼットにビニールを詰めると私は部屋中に飛び散った血を拭く作業に取り掛かった。
食事中、細心の注意を払っていたつもりだったがどうしても防ぎきれない面は出てくる。
「拭き取ったヶ所に残る匂いは…消臭スプレーでいいかな」
問題は死体の処理だ…ゴミの日に出すわけにも…
遠くのゴミ捨て場にでも持っていくか…
「ダメだよ。業者は必ず分別作業するもん。死体が出ればすぐ足が付く
…疾走した(ことにしてる)お姉ちゃんのDNA鑑定でもされたらもう終わり」
私は少し焦っていた。死体をうまいこと隠し、血の後始末くらいまでしか考えていなかったからだ。
「…骨も全部食べちゃおうかな」
- 12 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 19:36:44.40 ID:8COBp9U4O
こいつはもう駄目かもわからんね
- 13 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 19:41:20.95 ID:ffA3KgzUO
私は可能なかぎりの肉を食い尽くし、
どうしても食べられない腸などのヶ所は
ビニール袋に詰め込んで持参し、コンビニのトイレに流した。
「公共トイレの浄化槽なら濾してくれるはず
引っ掛かっても腐れば自然消滅だし
問題はこの骨ね…どうしよう」
私はクローゼットの中に眠る人骨の処分を考えた。
「酸で溶かすか…いや、行方不明者出しといて奇抜な買いものは控えるべき
どこかに埋めるにしても時間が経てば経つほど警察の警戒網に引っ掛かるから…」
一通りやり方を考えながら部屋を見回したとき、一冊の本が目に映った。
- 14 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 19:48:45.59 ID:ffA3KgzUO
「『葬祭の色々』…?ああ、衝動買いしたっけな。こんなの。」
そこには様々な葬祭の仕方が印されていた。
骨の一部をアクセサリーに埋め込むカロートペンダントや
死体を洗う葬祭屋の湯灌のことなど
死に関する風習が載っている。
「耳塞ぎ餅…私がこの本に一目惚れした一番の記事」
クラスメイトや親戚が亡くなった際、死者が寂しがって連れていかないように
葬式の夜はみんなで餅を耳にあてがい呼び声を聞かないようにするのだという。
こうした様々な風習の中にこの現状を打破するヒントが隠されていようとは予想していなかった
「宇宙葬…散骨…これだ!」
- 16 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 20:00:47.26 ID:ffA3KgzUO
散骨とは火葬後、骨を粉状に砕いて遺族や故人想い入れの地に撒くという葬祭様式だ
何でもロケットに骨を括り付けて宇宙に飛ばすおかしな散骨が
どこか外国の方では行なわれているらしい
「時間は掛かるけど…もうコレしか手はないね」
そう言って私は小学生の時に使った美術の彫刻刀セットを取り出した。
クローゼットの中の人骨を少しずつ削って粉にして撒くという算段だ。
「塵も積もれば山となる…その逆かな」
幸いにも私の部屋はピアノの稽古の関係で防音策がしてある。
骨を削る音もそう簡単には漏れない。
それでも慎重に、かつ効率的に、砕いて削り、砕いて削りの連続。
「これは…一ヵ月がかりになるね…」
渡し砕いた骨をまたもやビニール袋に分け鍵つきの机の引き出しやベッドの下など数ヶ所に分けて安置した。
砕いた骨は日々少しずつ要所要所に散骨していった。
「なんだ…結構簡単じゃん。バレずに人殺すの」
- 17 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 20:09:08.14 ID:ffA3KgzUO
まぁ、身内が相手だからできることだが
「また食べたくなったらどうしよう…
他人を殺る場合は…棄て場所は富士の樹海が最適ね
そうすると車が要るなぁ」
姉の捜索願いが出されてから早数日
警察は相変わらずまぬけな場所を探している
「五年だっけかな?捜索が打ち切られて死亡扱いになるのって」
思ったより散骨処理が捗るので余裕が出てきた
- 21 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 20:23:54.12 ID:ffA3KgzUO
「ねぇお母さん」
姉が消えて二週間が過ぎた頃
「なぁに?」
母は心身憔悴しきった様子だ。
それもそのはず。娘が一人消えたのだから
「お姉ちゃんのことなら、必ず戻ってくるよ。元気出して」
食事当日、両親の仕事中にふらりと外へ出てそれっきり…そう言うアリバイにしておいた
近くのコンビニなどに実際に尋ねに回ったのも私だ。
すべてはアリバイ作りと事件への非関連性に信憑性を持たせるための準備
どうにかして被害者の一員にこぎつけた
「あっ、お姉ちゃん」
言い忘れたが私にはもう一人姉がいる
「真奈美姉さん…どこいっちゃったんだろう」
こっちの姉は私と年子。私が食べちゃった方は四つ上の大学生
「何か事件に巻き込まれてなけりゃいいけど…」
「大丈夫だよ」と、姉にも同じことばをかけようとした口を諫めた
執拗にポジティブに振る舞うのは不自然さを生む。
ほとぼりが覚めるまでは容疑者にされる可能性は0.1%だろうと払拭しなければ
- 22 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 20:32:18.78 ID:4fJniwqCO
妹恐ろしい
- 23 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 20:38:38.61 ID:ffA3KgzUO
姉と母の長女の身の安全を懸念する一通りの会話の聞き手に回り、
頃合いを見計らって口を挟んだ
「…悪いことばかり考えてると、本当にそうなっちゃうよ?
一日でも早くお姉ちゃんは帰ってくるって、きっと無事だって、そう思わなきゃ」
「煉…」
母が私の名を読んだ。
そう、私は一ノ瀬 煉
5年前、雪山で父とともに遭難した。
一ヵ月雪の下だった。
それでも私は生還した。
私の命の最後の一火は煉獄の炎ように決して消えはしなかった。
もっとも、それを繋ぎ止めたのは…
「煉の言うとおりだね。前向きに考えなきゃ」
「うん、そうだね。玲花もありがとね」
「ところでお母さん」
私はここぞとばかりに話題を変えた
「なぁに?」
「ちょっと時季外れかもしんないけど…」
- 24 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/03/15(土) 20:39:34.06 ID:lIY2scrI0
なんか変なスレひらいちゃったな…
…ふぅ
- 25 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 20:40:17.28 ID:8COBp9U4O
>>24
なん・・・・だと・・?
- 26 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 20:41:50.39 ID:4fJniwqCO
まさか妹は…
- 29 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 20:56:36.76 ID:ffA3KgzUO
「私、お餅が食べたいな」
「もちぃ?」
姉が驚いて聞き返してきた
「変、かなぁ?」
「いや、まぁまずいものでもないけどいきなり餅って(笑)」
姉の反応が予想以上だった。そんなに変かな?
「うーん、でも今餅はないわよ。さすがに」
「ああ、コンビニに売ってるよ。私買って来るって」
そう言って私は近所のローソンに向かった
- 30 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 20:57:59.01 ID:4fJniwqCO
餅だと…?
- 33 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 21:14:08.31 ID:ffA3KgzUO
「いらっしゃいませ」
店員があからさまに目を合わせてきた
少しどきっとしたけど店員が何も知るはずない
きっとマニュアルにあるんだろうね。
お客が来たら目を合わせて挨拶とか。
実践してるコンビニは滅多にないけど
それだけこの店はちゃんとしてるってことかな
私は調味料コーナーの棚の一番下で少し埃を被った餅の袋をレジに持っていった。
- 34 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 21:19:57.84 ID:ffA3KgzUO
「ポイントカードはお持ちですか?」
店員が聞いてきた
「えっ?あ、いえ、持ってないです」
話し掛けられてどきっとしたのと、「お持ちですか?」が「お餅」に聞こえて滑稽だったのが混ざって、複雑な心境だった
「ありがとうございました。またお越しくださいませ」
私は会計が終わり、レジを離れかけると、
時計を見る振りをして後ろに客が並んでいないことを確認してから
「この間はすみませんでした」
と店員に切り出した
「えっ?」
「厭なものを流してしまって…ボソッ」
そう小声でつぶやいてから言い直した
「いえ、先日トイレだけ借りて何も買わずに出ちゃったんで。
これはその代わりです。餅、好きなんです。」
そう言って私はきびすを返し、店をあとにした。
- 36 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 21:29:55.26 ID:fima1y8F0
わざわざ言うなwww
- 37 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 21:30:07.34 ID:ffA3KgzUO
「ただいま。お餅かってきたよ」
私は家に着くと、さっそく夕飯に餅を焼いた。
「いただきまーす」
買ってきたのは6枚入りの袋。私と玲花お姉ちゃんとお母さんで二枚ずつ
さすがにこれだけじゃないよ。おかずとご飯は他にあって、
お餅はおまけって感じかな
「何で急にお餅が食べたくなったの?」
姉が聞いてきた。つくづくいきなり餅といいだしたのが気掛かりなご様子
「牛乳ってさ、たまーに飲むとおいしいんだよね」
私は敢えて回りくどい回答を選んだ
「え?あ、まあね、わかるよそれ」
「それと同じだよ。急に、ふと食べたくなるときあるじゃん」
「まあね」
「お姉ちゃんって甘口だっけ?黄粉のほうがよかった?」
「いや、だいじょぶ。醤油もコレはコレでいけるから」
「そっか。っていうか醤油しかないしね。あ、そうだ…」
そう、正味コレが目的
「お醤油かける前に…っと」
私は冷め始めていた二枚の餅を手で掴み、それを両耳にあてがった。
- 38 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 21:34:49.78 ID:fima1y8F0
>「耳塞ぎ餅…私がこの本に一目惚れした一番の記事」
>クラスメイトや親戚が亡くなった際、死者が寂しがって連れていかないように
>葬式の夜はみんなで餅を耳にあてがい呼び声を聞かないようにするのだという。
妹ビビリ?
- 40 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 21:42:42.83 ID:ffA3KgzUO
「熱っ!さすがにまだちょっと熱いな…でも冷えきったらコチコチになるし」
母と姉が怪訝そうな表情で私を見ている
「何の儀式よ…それ」
“儀式”と言う言葉に少しどきっとしたけど
この二人がそんなこと知るはずもないか
「私はね、餅が本当に好きなの
餅を愛しているんです。愛の儀式だよ」
そう、これは儀式。
もし、真奈美お姉ちゃんが私を呼んでいたら、大変でしょ?
「ぶはっ!おっかしーっ!餅を愛してるって…ww」
「煉…あなたって変な子ねぇ…」
「そ、そうかな?あはは」
私は餅を耳から離し、醤油を漬けてさっさと食べてしまった。
「うん、うまい!やっぱ餅サイコー」
「そんなに好きなら、今度いくつか買っておこうかしら」
「本当?ありがとうお母さん」
そんなこんなでしばらく家族の食事を楽しみ、私は自分の部屋に戻った
さて、今日も散骨作業が始まる…
- 41 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/03/15(土) 21:43:36.57 ID:4P+/FKpe0
ここVIPだよな?
- 43 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 21:50:41.98 ID:fima1y8F0
愛の儀式…
餅を姉に置き換えると
- 45 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 21:54:30.04 ID:ffA3KgzUO
くだんの食事から一ヵ月が過ぎようとしていた
散骨作業もほぼ終わりに近づき、あとは
操作の迷宮入り、時間とともに人々の関心事から風化するのを待つだけ
そう、待つだけ。これが意外に難しい
些細なきっかけで違和感や矛盾が生じるのが隠し事…事が大きければよほどに
私は散骨作業にも気を遣っていた
基本川に流すのだが毎日夜に川の畔で何かを撒く仕草をしてたら誰かしらの目に不振に映り入るかもしれない
場所を数ヶ所ローテーションしながら不自然な外出に見えないように気を配った
家の近くにコンビニもある。もともと私は暮れ時に河川敷などを散歩する習慣があったから
家族にはあまり不振には映らない。砕いた骨をウィンドブレーカーのポケットに入れて
さり気なくばらまいた。だから自ずと量が少なくなる
砕き終わるよりも撒き終わるのに時間が掛かった
砕く作業は早く進んだが結局一ヵ月かかってしまった
- 49 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 22:03:03.71 ID:04nPDH5p0
さっきたべた焼肉が出てきちゃった口から
- 50 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 22:05:58.89 ID:fima1y8F0
>>49
何の肉?
- 57 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 22:21:30.91 ID:ffA3KgzUO
深夜…
遮音壁の向こうから微かに聞こえる風の音を、人の吐息に置き換える
一階で寝ている姉と母の吐息を手繰るように…
全神経を耳に集中させ皆が寝ている確信を得るまで、
私は真っ暗な天井を見つめ続けた。
目をつぶると、さっき迄の黒い色が無色に変わる
薄らいだのか、それとも更に暗い色になったのかわからない
「目を閉じたときの暗さは、この世で何番目…?」
私は重ねた目蓋の内側を見つめながら、あの日を思い出していた。
目を瞑ると、吹雪いてくる。
あれは、家族でスキーに行った日のこと…
あの日はすごい吹雪だった。
昼間はみんなで楽しくスキーができていたのに、夜になると異常な吹雪に見舞われた。
みんなが建物から出られないでいた
揺れる轟音に不安そうな顔をしながらみんな朝を待っていた。
でも、子供心からなのか、私にはそんな状況が楽しくすら感じられた。
窓から外を眺めると、足跡一つ無い雪原が広がっている。
- 58 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 22:26:31.22 ID:fima1y8F0
回想ktkr
- 61 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 22:37:39.98 ID:B/5POf0l0
地球人のささやかな危機を察知しこの食人鬼である少女を倒すために
M78星雲からウルトラセブンが地球にやって来た
- 62 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 22:41:37.12 ID:B/5POf0l0
モロボシ・ダン「この辺りから不可解な気配を感じる」
姉の霊「妹に…妹に…妹が…私を…妹…あああああああ」
モロボシ・ダン「一体この町で何が起こっているというんだ」
- 63 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 22:43:42.60 ID:B/5POf0l0
妹「おいしそうな宇宙人のニオイがする…」
モロボシ・ダン「どこからかカニバリズムな殺気を感じる……ジュワッ!」
ジュゥイイイイイイイン!!!
セブンに変身するダン、2人の距離は徐々に近づいている…
- 66 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 22:53:05.57 ID:ffA3KgzUO
いつもなら綺麗なはずの足跡の無い新雪が闇と吹雪で恐く見えた
だからなのだろう、私は新雪を踏むような真似は小さい頃からしない
勿体ないというか、失礼というか、とにかく躊躇われるものがあった
なるべく道の端を歩き、足跡があればそれに合わせ、車の轍があればその上を歩いた
そんな私が何の躊躇もなく。吹雪の中を跳びだした。
見た目は悪いけど、然るべき場所を歩けば雪に埋もれることもなかった。私の体重が軽すぎたのかもしれないが…
後から父が追ってくるのが見えた。私をしきりに呼んでいたようだけど、吹雪で聞こえなかった。
いや、吹雪を言い訳にして聞いてなかったのかもしれない。
両手に林、木々が視界から消え去って、一面雪野原になったとき、私の足元が崩れた
本当に一瞬だった。嵐の前の静けさとか、些細な兆候も見いだせなかった。
「煉ーーーっ!!」
父の呼ぶ声がした
- 67 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 22:59:01.73 ID:fima1y8F0
アッー
- 69 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 23:12:53.93 ID:ffA3KgzUO
「さて…っと。もう寝たよね」
私はベッドから起き上がり、最後の散骨に出掛ける。
「さようならお姉ちゃん、これでホントにお別れだよ」
家を出て、道の向かいから土手を下り、河川敷を歩いていった
「高い所がいいな」
数百メートル先に赤掘橋という橋がある。
名前の通り赤い橋だけど、前は青かったみたい。よくわからない。
この辺りは夜は静かだ。コンビニがあるくらいだから、ある程度人は居るんだろうが、
夜の通行人など皆無に等しい。
これが都会なら、私みたいな年端もいかない女の子が出歩いてたら危ないんだろうけど、
こんな田舎だとこの時間帯に私みたいなのが居ると逆に近寄ってこないみたいだ。
おばけにでも見えるのかな?
そんなことを考えているうちに橋に着いた。
この川下にはダムがある。ここで散骨すれば、いずれはダム湖の上を漂うことになる。
「ダムに身投げは付き物だから、ここならきっと淋しくないよ」
そう言って私は夜空に骨の粉をばらまいた。
風は吹いてない。きっと水面に落ち、湖まで辿り着くだろう。
しばらく橋の下を見下ろしてから、私は家路に向かった。
あの雪の日…お父さんが死んでからもうずいぶん経った気がする。
「ダムか…」
ダムで死んだ人間はなぜか公報に名前が載らない。
ダムの水をみんなが飲んでいるからかな?
一ヵ月かけて砕くよりも、ダムに沈めたほうが簡単だったかも。
骨ならガスで浮くこともないだろうし。
- 71 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 23:22:22.47 ID:fima1y8F0
この妹の狂気染みた儀式的な行動がたまらん
- 73 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/03/15(土) 23:37:20.61 ID:ibZFyHX9O
姉・・・カワイソス
- 75 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 23:48:35.37 ID:o5lwLQbvO
性的な意味かと思ったら違った…
- 76 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/03/15(土) 23:50:06.21 ID:ffA3KgzUO
結局お姉ちゃんのことは未解決事件として人々から忘れられていった
何かの事件に巻き込まれたとか、いかにもありがちな憶測が飛び交った。
警察はいろいろ関連づけて調べようとしてたけど、結局迷宮入り
大体の事件は相場が決まってる。保険金だとか、借金だとか、
愛憎劇や嫉み、鬱病者の暴走…
お金と異性と社会への不満…こんなところよね殺人に行き着く理由って
たぶん…私の犯行は、警察の想像の範疇を超えてるんだと思う
そこが敗因かな…警察の。
いまどき若い失踪者も珍しくないし、お姉ちゃんは大学生で一人暮らし
帰省中に消えたことでアパートに戻る途中で蒸発したという印象をうまく与えることができた
たぶん警察は家出説とか駆け落ち説とかを仮定に論理展開したんじゃないかな
とにかく、これでしばらく落ち着いた
次の並が来るまで同じ三年かかるとすれば、しばらく間がある
「ちょうど18か…車が使えるね」
そして私は高校生になった
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