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意地悪なメイド4.5
- 516 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]
投稿日:2011/06/07(火) 00:51:46.04 ID:bY8b3wWAO
委員長「久しぶりね」
命「……」
長「全くよな。いつまで引きこもるかと思えば急に現場で仕事をさせろとは。立場が逆だろう。態度とか」
割烹着「良いではないですか。長様ってば威厳なしですし。可愛すぎて」
長「威厳とか外見で立場軽んじられても困るのよなぁ」
命「……」
割烹着「おや。ここしばらく見なかったうちにえらくお利口に躾ましたね」
委員長「少し物足りないくらいだけれどね。それで。仕事はあるの? ないの?」
長「あるよ。おい」
割烹着「はいはい。今回はあちらの方々が少々我々に黙って霊脈の研究をされ始めまして」
長「具体的には商側よの。政の側も看過しとる節はあるが……奴らの日和見は今に始まった事でもない。それより我々としての固有の利権に手を出されては困るでな」
長「ちょっとばかり暴れてきてくださいな。あそこは元来、我々のような特化した者には相性がよろしくありませんので」
委員長「いいわ。それじゃあいつもの用意、頼むわよ。あとこの子用に最低限身を護れる装具をお願い」
長「よかろう。手配しよう」
割烹着「では明日よりお願いしますね。吉報以外は必要ありませんので」
委員長「くす。はいはい。ほら、命。行くわよ」
命「……。おい狐目」
割烹着「あら。私が何か?」
命「そっちのガキですら着けてんだから下に何か着けとけよ。誘ってんのか」
割烹着「あらあらまぁまぁ」
長「そうなんかえ?」
割烹着「ええまぁ」
委員長「バカやってないでいくわよ」
命「ふん」
割烹着「先程の躾やらの発言にやり返したおつもりならその……かわいい方ですね」
命「……っ」
長「くくく。では、の」
割烹着「またいらしてくださいな。存分にからかって差し上げますので」
委員長「……はぁ」
割烹着「どう見ますか」
長「さての。あちら側の案件にあれを向かわせたのが不安かえ」
割烹着「多少なりとは。あのような本物の愚者ではありますが価値はやはり無では」
長「あわよくば使い勝手の良い駒ごとあちら側へ、か? 心配するな。そうはならんと視えとるよ」
割烹着「ならば、よろしいのですが」
長「何よりアレは絶対にあちらにはなびかんよ。絶対にな……それよりお主、本当に何も着けとらんのかえ」
割烹着「健康法ですので」
- 517 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/07(火) 01:07:04.43 ID:bY8b3wWAO
命「なぁ」
委員長「何かしら」
命「怒ってんのか」
委員長「何に対してかしら」
命「最後にいらねぇ事言ったからよ。恥かかせたのかな、って」
委員長「私に恥をかかせるつもりで言ったのでしょう? なら構わないわよ。それともまさか本当に腹いせ程度にあれを言ったの?」
命「……」
委員長「アナタ、本物ね」
命「う、うるせぇ」
委員長「くすくす。参ったわね、本当」
命「……ちっ」
?「随分と楽しそうだね」
?「俺達も入れてくれや」
命「……っ」
委員長「あら。蛇と虎の二人なんて珍しい組み合わせね」
蛇「ちょうど一山片付けてね。彼とは共同戦線だよ」
虎「ほとんど俺が平らげてこいつが細かい事を片付けとっただけだがな。がははは!」
委員長「そう。お疲れ様。私は明日から新しい仕事だから失礼するわね」
虎「あぁ? 待てよ。素っ気ねぇじゃねぇか。ここ半年に何回も呼びつけたのに無視しやがって。明日からしばらく居ねぇんなら今夜は相手しろや」
委員長「お断りね。つまらない事で体力は使いたくないわ」
虎「へ。あれだけヨガって泣きわめいてたくせに強がるなよ。立てなくなったら俺が片付けてきてやるぜ?」
委員長「断ると言ったのよ。聞こえなかったのかしら。それとも獣に人語を理解しろという方が難しいのかしら」
虎「……てめぇ。調子に乗りすぎじゃねぇか? あァ?」
委員長「程度が知れる獣の相手に畏まる必要があって?」
虎「んのクソアマ……!」
委員長「……」
ジャキッ
命(なっ、い、いつの間に二人とも得物なんて構えたんだよ)
委員長「……」
虎「……」
パンパン
蛇「はいはいそこまで。殿中ですよ。あまり物騒な事をしないでください」
虎「ちっ」
委員長「……」
- 518 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/07(火) 01:25:52.14 ID:bY8b3wWAO
蛇「さて。一段落したところで我々は報告に参りますので」
委員長「ええ。早く行ってちょうだい」
虎「覚えてやがれよ」
委員長「忘れておくわ」
虎「んの……!!」
蛇「どうどう。ほら、貴女も無闇に煽らないで」
委員長「……」
蛇「それに……調子に乗りすぎないに越したことはありませんよ。処女を散らしたあの日のようにどれほど願ったところで助けのこない世界がここなのですから」
委員長「……っ」
蛇「貴女のあの日の泣き声。あれだけは未だに忘れやしませんよ……ふふ」
委員長「……」ギリ
虎「へへっ」
蛇「ふふ。ではこれにて……む?」
委員長「なっ」
ダッ
命「クソ……野郎が!」
ぶんっ
どしゃ
命「……!?」
命(な、何だ? 俺、今殴りかかったはずなのに何で空を見てんだ? 何で庭に落ちて……)
蛇「おや。半年前はあれで延びていたというのに。無駄に頑丈になりましたね」
虎「こりゃ面白れぇ。人形は丈夫でなきゃ戯べねぇからなぁ。へへ」
委員長「……殿中なんでしょう。離れならまだしもここは母屋よ」
蛇「分かってますよ。このお礼はまたいずれ。それでは」
虎「な、このままかよ……ふん、命拾いしたな。小僧、次はかわいがってやるからな、がははは!」
委員長「……ちっ」
- 519 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/07(火) 01:33:40.74 ID:bY8b3wWAO
委員長「全く。本当にムチャクチャね、あなた」
命「い、っつ……」
委員長「けれどあいつらの前で無様にのた打ち回らなかったのだけは誉めてあげるわ」
命「痛がってる姿は相手を調子づかせるんだろ」
委員長「ええ。普段はそれを意識なさい。ただ今回はそのせいで面倒な連中に目を付けられたけれど」
命「……悪かった」
委員長「本当にね。厄介事ばかり引き込む体質なのは何とかならないかしら」
命「けどよ」
委員長「今回の言い訳かしら?」
命「けど、あいつら……委員長に」
委員長「……はぁ。そうね。確かに今回はアナタに気取られるほど感情を動かした私に落ち度があるわね」
命「落ち度なんてねぇよ。俺は委員長とあいつらにどんな経緯があったのか知らねぇけど。すげぇ、むかついたから」
委員長「……くす」
命「だから! んむっ!?」
委員長「ん……は、ぁ。今回の件はこれでおしまい。いいわね?」
命「何だよ、それ」
委員長「気にしないの。それより明日の支度にかかるわよ。手伝いなさい」
命「訳、わかんねぇ」
委員長「……。返事は?」
命「……おう」
委員長「いい子ね。お利口さん」
翌日、早朝より二人は屋敷を離れる。
現地につくその時まで命が自ら口を開く事はなかった。
- 520 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/06/07(火) 20:14:11.65 ID:eFllMrGso
世話になりつつ態度L
莫大な援助を受けつつも、無駄金は使わないバイトで稼ぐなどささやかな反抗でプライドを保とうとする
流れ流され、娘の交遊費に使い切れないような額を置いていく大人になりました
どうみても親子です
本当にありがとうございました
- 521 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/08(水) 00:50:26.18 ID:oEhh34fAO
メ「主様、ディスられてますよ。よっしゃ」
男「最後のよっしゃは何だ。よっしゃは。まぁ、ダメな親だよな、実際」
メ「言い返そうぜ、親御さん」
男「本当の意味でちゃんと子育て出来てなかったんだよな、俺らは。はぁ……」
メ「私まで含められても。親として接してたかは微妙ですが」
男「あー……ダメだダメだ。ネガティブスパイラルに陥ってても仕方ねぇ。今からでも何とかせにゃ」
メ「そういや冥が何やら今度キャンプに行くとか言ってましたが」
男「マジか。すぐちゃんとしたキャンプセットとか揃えてやらなきゃな。あと食材なんかも俺で用意して届けてやるようにするか」
メ「ダメだこの親バカ何も分かってねぇ」
- 522 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/08(水) 01:00:05.68 ID:oEhh34fAO
子女「冥ちゃんと命くんって変わってるよね」
冥「私はふつーだよ? 命はちょっとお馬鹿さんだけど」
子女「あは、あはは……」
冥「あの子はねー、自分に自信が無かった時期にパパのすごい話とかを周りから聞かされてね」
子女「う、うん」
冥「それで何やっても周りはその頃にはパパはどうだった。更にはパパの血縁者はもっとだった、とか言われちゃって」
子女「かわいそう」
冥「でもパパはその頃忙しくて全然そんなの知らなかったしママは元から煽るくらいの人だから余計に悪い方に考えだして」
子女「……」
冥「そんな時、自分が唯一良かったのが器量だった訳だからどんどん調子乗っちゃって」
子女「で、でも実際かっこいいのは才能だよっ」
冥「それをどう使うかだったんだけどね〜。で、色々問題起こすんだけどパパがみんなうまく解決しちゃって」
子女「え? それっていい事じゃないの?」
冥「命はパパやママに叱ってもらいたかったのかもね。パパは過保護だしママは友達付き合いの感覚だから」
子女「そう、なの?」
冥「あ、この辺りは込み入った話だからあんまり気にしないで。で、そんな感じでひねくれた命は絶賛家電中なのでした」
子女「そうなんだ……命くん」
冥「んふー。しーちゃん、今『私が守ってあげなきゃ』とか思ってたでしょ」
子女「ち、ちがっ! はうあう」
冥「んもー、しーちゃんてば可愛いんだから。食べちゃいたいっ」
ぎゅむ
子女「ひゃわ!? 冥ちゃん!」
冥「あははは〜」
子女「んも〜」
子女(……でも昔、命くんは……)
- 523 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/08(水) 01:06:28.52 ID:oEhh34fAO
命「姉貴のこと?」
子女「う、うん! 良かったら聞きたいな」
子女(と、とりあえず無難な話題からだよね。よ、よしっ)
命「……あー。うん、すげぇ女だと思う」
子女「うんうん、すごい可愛いよね。天使みたいに素直で素敵で」
命「何言ってんだ、お前。あいつが天使なら俺らは神様か何かだぞ」
子女「は、はえ?」
命「知らないなら教えといてやるけど、あいつが多分一番厄介だぞ。俺らの中で」
子女「そう、なの?」
命「俺みたいなバカと違ってあいつは明確に自分の考えと目的の為に生きてるぞ。本人が自覚してるかしてないかは別にしてな」
子女「命くんは馬鹿じゃないよっ」
命「おう。ありがとな。ただまぁ……あー、どう言ったらいいか。とにかく底知れねぇよ、姉貴だけは。ま、大体はマジで天然だけどな」
子女「何て言ってたっけ」
冥「う? 何が〜?」
子女「あ、ううん。何でもな……ひゃう!? み、耳はやめてぇ〜」
冥「ダメ〜。かぷかぷ」
子女「ひゃわわわわわー?!」
- 524 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/08(水) 01:14:46.73 ID:oEhh34fAO
め「設定とか投げ捨てつつ別の肉付けをしていくもの」
あや「世紀末な台詞だなぁ」
め「裏表ないって最初に言ってたのにこのザマになりかねない何が起こっている気がしまして」
あや「何が言いたいかわからないけど割と神視点で会話してません?」
め「めいど いず ごっど」
あや「訳すと“マジ神”みたいな。あれ何か急にDQNちっくなチープさが」
め「あや様はごっど絶壁ですけどね。ひんぬー乙」
あや「神レベルで貧乳ですってか。やかましいわ! ……うぅ」
め「揉めば大きくなるという都市伝説があや様以外に効果ありと効きましたが」
あや「ピンポイントにこっちを避けてく都市伝説っすね」
め「都市伝説すら退けますか。さすが神絶壁。こいのぼり。土管」
あや「ここぞとばかりにたたみかけてきたな!?」
め「あや様のステータスですから。アイデンティティですから」
あや「そうやって人を世間的評価がよろしくない方へキャラ付けするのやめません?」
め「大丈夫ですよ。本物の紳士(へんたい)はあや様ぐらいがちょうど好きですし」
あや「ルビは会話中ではだだ漏れっすよ」
め「漏らしてんすよ。おや、めいどったらサービス台詞が出てしまいましたね。ザッツ黄金水」
あや「ちょっと黙ってた方が自分の為になりますよ。夏で沸いてんのは分かりましたから」
- 525 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/08(水) 01:21:55.61 ID:oEhh34fAO
メ「主様は恋人プレイフェチですね」
男「いちゃいちゃ好きなんだよ。ラブってなんぼなんだよ!」
メ「……はっ」
男「鼻で笑うか!? だいたいてめぇのせいなんだぞ! 新婚から今まで全っっっ然甘い空気無かったんだからな!」
メ「主様、主様。仮面夫婦って言葉がありまして」
男「やめてくれ?! 本気なら舌噛んで死にかねないぞ、俺!」
メ「ああ、しっかり保険だけはかけてからどうぞ」
男「ちくしょー?!」
冥「何て言いながら昔から髪の毛はパパ以外は触らせないし、よく二人で手を繋いで歩いてるんだよ」
子女「はわー」
冥「後ね、私や命が居ない日は二人でお風呂入ったり、未だにお気に入りの勝負下着を毎日着けてたり……」
子女「あ、あのね、冥ちゃん」
冥「う?」
子女「何でそんな事まで知ってるの、かな?」
冥「……えへー。何でだろうね?」
子女(何だろ。冥ちゃんだけは敵に回しちゃいけない気がする)
- 526 名前:NIPPERがお送りします [sage] 投稿日:2011/06/08(水) 03:05:07.35 ID:8ncSN387o
絶壁設定とか投げ捨てつつ肉付けをしていくもの
豊胸? シリコンは嫌だなぁ、最新技術の柔らかブラにしとこうよ
- 529 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/09(木) 00:46:28.31 ID:SADiNwwAO
め「あや様。待望のファンですよ、奇特な」
あや「奇特じゃないっすから。普通に見る目あるだけっすから」
め「でも胸のない奴は出直せと言わんばかりに主張されてますが」
あや「くくく……それを受けて設定を投げ捨てんばかりのボリュームを見よ!」
ぼいん
め「……。あや様、ちょっと飛んでみてください」
あや「え、ええ。いいっすよ?」
ひょこひょこ
め「ものすごい挙動不審なジャンプをされているところ、申し訳ありませんが横でお願いします。反復横飛び的な」
あや「いや、それは……あの」
め「めいど、それだけのボリュームな天然モノの胸を見てますので造り物は割と見分けがつきまして」
あや「ぐ、ぬぬ」
め「ぶっちゃけるなら。パッドに手を出すまで落ちぶれたか、と」
あや「ああそうっすよそうっすよ! あんな風に言われたら絶壁なのが申し訳ないじゃないっすか! 貧しくても生きてんすよこっちは!?」
め「泣くほどなのですか」
あや「追い詰めたのはそっちだからね!?」
め「メンヘラ怖い」
あや「ちきしょぉー?!」
- 530 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/09(木) 01:00:35.20 ID:SADiNwwAO
妹子「兄くん、機嫌直そうよー。あんまり怒ってもいい事ないよ?」
男「事前に連絡もなしに街中で黒服にこんな高級車に詰め込まれて警戒すんなって方が酷な話だろ」
妹子「私が呼んだって分かったんだからいいじゃんかー」
男「身に覚えがありすぎてこういうシチュエーションなだけで嫌な事思い出すんだよ」
妹子「……ごめん」
男「はぁ。まずはその一言だけ聞きたかったのもあったんだぞ。ちゃんと連絡してくれよな? サプライズにしたってやり方はあるしさ」
妹子「うん。そだね、ごめん」
男「よし。ならとりあえず話を聞くか。どこに向かうんだ?」
妹子「ダーリンの親類方とパーティーだよ。ちょっと息苦しいけど妻のお勤めですから」
男「頑張ってんな。偉いぞ。ただそこに俺は入れんな」
妹子「そだね」
男「……じゃあ何で連れ込んだよ」
妹子「えっと……」
男「たまたま見かけて話がしたいから拉致ったとかか」
妹子「あ、当たり〜。さすが兄くん! 分かってるぅ」
男「馬鹿娘め」
ぴしっ
妹子「あいたっ!?」
男「はぁ。俺の予定だってあるんだから無意味に拘束するなっての」
妹子「だってぇ。兄くんと居たいんだもん」
男「お互い暇な時にしとこうな。とにかく用事がないなら降ろしてくれ。電車なりタクシーなり使うから」
妹子「えー! ダメダメ! ダメだよっ」
男「用はないんだろ?」
妹子「ぅー……ある! あるよ! ほら、選んで!」
男「ん? 何だこの布きれ……ぶ!?」
妹子「今日のパンツはどっちがいいかな? 赤? 黒? 意外性の緑とか」
男「自分で決めろ! 降りる!」
妹子「なら決めてよぉ!」
男「ああもう、ならこれ! はい、おしまい!」
妹子「ん。じゃあはかせて?」
男「……飛び降りるぞ?」
妹子「あぁん、もう。ノリ悪いなぁ」
男「ったく。育ての親があいつなだけあって部分的にダメな方向に育ちやがって」
妹子「早くぅ〜」
男「いいからさっさと着替えなさい! 俺は後ろ向いてるから!」
妹子「じゃあ私はその背後に……」
男「さっさとしろ!?」
結局会場まで行きました
- 531 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/09(木) 01:10:57.53 ID:SADiNwwAO
委員長「無事、仕事も終わり。いい脚も手に入ったし、言う事なしね」
バ『ブォォ……ン』
命「映画か何かの世界だろ、本当。良く生きてるな、俺」
委員長「それだけ生き汚くなれたのよ。いい事ね」
命「そういう事にしとくか。それよりいいのか? 勝手にパクったままで」
委員長「いいんじゃないかしら。返す相手は散々痛めつけたし、うちの連中にとやかく言わせるつもりもないわ」
命「さいですか。ならいいけどよ。なんか俺のとこだけ座り心地よくねぇんだけど」
委員長「嫌われてるのね。私は濡れるくらい優しく触れられてるわよ」
バ『ブウォン!』
命「さっきの抱いてる時もバイクばっか贔屓しやがって。そんなにいいなら今度からそっちだけで勝手にしろよ」
委員長「くす。妬いてるのかしら? バイク相手に」
命「なっ!? 訳、あるかっ」
委員長「くすくす。さ、追っ手は来ないみたいだけれど別の刺客がきたみたいね」
命「別?」
委員長「……全く。身内相手すらこれだものね。気が休まる暇もないわ」
命「身内って……まさかあいつら」
委員長「とにかく振り切るわよ。下手に手を出さずにね」
命「無茶苦茶だな」
委員長「無茶も抑えて道理を作れるわよ。この子なら」
バ『ブォォン!!』
命「……ちっ。頼もしいな」
委員長「ええ。あなたもね」
命「オーライ。牽制くらいしか出来ねぇからな」
委員長「充分。それじゃあ……パーティーの再演よ」
- 532 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/09(木) 01:20:20.92 ID:SADiNwwAO
め「パーティー?」
あや「そ。卒業前にうちの料理学校恒例のって事ですが」
め「そこで自慢の逸品を、ですか」
あや「はい。何か料理の偉い人とかも来るみたいで。みんな必死ですよ」
め「天才肌の私には関係ありませんね」
あや「ちらちら視線が自前のレシピ帳に動いてるのは見なかった事にします。とにかくそんな訳ですからキッチリ出ましょうね」
め「はい。お任せを」
あや「よしよし。あ、でも当日はドレス着用でどうぞ。料理は先に作っといて本番はあくまで優雅に」
め「……無茶苦茶言いますね」
あや「どうしてもドレス姿が出したいとか」
め「聞かなかった事にします。とにかく情報共有、助かりました。早速準備に取りかかりますので」
あや「うん、頑張ろうね」
め「はい。ただ私がこちらに係りきりになります故、あや様が寂しくて涙で枕と豊胸マシーンを濡らすかと思うと」
あや「おいやめろ。胸ネタはやめろ」
め「ではそういう事ですのでペアで出ましょう」
あや「はい?」
め「二人の合作。良いではありませんか」
あや「で、でも」
め「私はあや様とが良いのです。お願いします」
あや「あー……うー。はぁ、分かりました。微力ながら協力しますよ」
め「ありがとうございます。これで誉められれば手柄を独り占めし貶されればあや様という贄を差し出せば……」
あや「黒いよ! せっかくの友情シーンが台無しだよ!」
め「友情がない以上宿命ですね」
あや「……」
め「ものすごい放送できない顔になってますよ。ああいつもか」
あや「……っ、むきゃぁぁああああ!!」
- 533 名前:NIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage] 投稿日:2011/06/09(木) 02:02:41.20 ID:H/Sjnd1go
r-''ニl::::/,ニ二 ーー-- __
バイクがしゃべった!! .,/: :// o l !/ /o l.}: : : : : : :`:ヽ 、
/:,.-ーl { ゙-"ノノl l. ゙ ‐゙ノノ,,,_: : : : : : : : : :ヽ、
ゝ、,,ヽ /;;;;;;;;;;リ゙‐'ー=" _゛ =、: : : : : : : :ヽ
/ _________`゙ `'-- ヾ_____--⌒ `-: : : : : : :
...-''"│ ∧ .ヽ. ________ / ____ ---‐‐‐ーー \: : : :
! / .ヽ ゙,ゝ、 / ________rー''" ̄''ー、 `、: :
.l./ V `'''ー-、__/__r-‐''"゛  ̄ ̄ \ ゙l: :
l .,.. -、、 _ ‐''''''''-、 l !:
- 534 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/06/10(金) 01:11:13.12 ID:XlAZrs5AO
命「アニメじゃあるまいし喋る訳ねぇよ。……と言いたいとこなんだけどな」
委員長「いい子よ、この子は」
命「なんて人間扱いするし毎度応えるようにエンジンを無駄にふかしやがるし。中に何か入ってんだろ」
委員長「入っていたら不安かしら。私があっちにばかり構うから」
命「んな訳あるか。人間外同士仲良くしてろよ」
委員長「ですって。残念ね」
バ『ブォ……ン』
委員長「くす。だったら二人だけで軽く走る? 火照るくらいに熱くさせてくれたなら……可愛がってあげるわよ」
バ『ヴォン!!』
委員長「くすくす。張り切っちゃって。初めて拾った頃の命みたい」
命「こんなにがっついてねぇよ。……後勝手に行くなよ。連れてけ、絶対」
委員長「はいはい。ペットを置き去りになんてしないわよ」
命「誰がペットだ」
ジャラ……
命「……これはファッションでだな」
委員長「似合うわよ、首輪。いいじゃない。隷属は甘美なものよ」
命「うっせ。何が悲しくて侍従みたいな事を……」
委員長「いいわね、それ。無事に切り抜けたらあなたをメイドにでもしましょうか」
命「……は?」
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