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新ジャンル「妹幽霊」
48 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 01:25:28.17 ID:rownmYXG0
兄「妹、そっちでは元気でやってるか?」
妹『何が始まったわけ、いきなり』
兄「今年も、お前が好きなラフレシアが咲いたよ」
妹『好きじゃないし、それ日本に自生してないよね?』
兄「今度、一輪お墓に持っていくよ」
妹『やめて。盛大に迷惑だから』
兄「寂しくないように、ちょくちょくお墓参りしてやるからな」
妹『いや、当分来なくていいから。お兄ちゃんが来る度に、お隣さんに謝る私の身にもなってよ」
兄「お兄ちゃんな、色々勉強して、将来は機械設計の仕事したいと思ってる」
妹『へぇ。それは初耳だ』
兄「設計の勉強して、お前のお墓、変形してロボットに代わるように改造してやるからな」
妹『それやったら、変形したロボットのまんま、お兄ちゃんの所に殴りこみに行くから』
兄「……せっかくそれらしい雰囲気を出してしんみりしようと思ったのに、風情のない妹だ」
妹『元からそんなつもり無かったくせに……」


50 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 01:42:05.54 ID:Z9TOmjcm0
父「おお、おはよう」
姉「…めずらしい。おはよう」
父「そういう言い方って…」
姉「ごめんなさい」
父「まぁ、いいんだけどさ」
妹『?…だれ?』
姉「それで、お父さん、今日会社は?」
父「ああ、今日は午後から。毎日毎日泊り込みだからねぇ。たまに帰ったときくらい」
妹『…あ、おとーさん…うん、おとーさん。あれ?おかしいな…なんで?』
姉「仕事もいいけど。過労死しないようにね。母さんが悲しむ」
父「はいはい」
姉「あと…たまには、起きてる時間に帰ってきてあげて」
父「あ、うん…もうちょっとしたら、落ち着く予定だから、仕事」
妹『おとーさん…おしごと、いそがしいんだ…』
父「あ。でさ、一周忌なんだけど」
姉「っ!」
父「出て、くれないかな?ほら、去年、葬儀とか法要の類、全然出てくれなかったじゃない?」
姉「………」
父「いや、あの責めてるんじゃなくてさ。…一年経ったし、気持ちに整理も」
姉「まだっ!まだ…だって、妹はっ!!」
父「………」
妹『…おねーちゃん?』
姉「………ごめん、お父さん。朝ごはん要らないって母さんに伝えて」
妹『え?おねーちゃん!…あ、いっちゃった』


51 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 01:48:41.18 ID:rownmYXG0
兄「あ、これ妹に似合いそうだな」
妹『(何何? 面白そうだからしばらく隠れてよっと)』
兄「……なんてな、服買っても、あいつもう着れないもんな」
妹『(お、こんなシリアスな顔もするんだ)』
兄「一緒に歩いたり、飯食ったり、もう出来ないんだな……」
妹『(お兄ちゃん……)』
兄「もっと、生きてる時に色々してやればよかった……!」
妹『そんなことない! 私、凄い幸せだった! 今だって……!』
兄「……いたのか」
妹『ちょっと迷惑だったりもするけど、お兄ちゃんが居てくれて毎日楽しいし』
兄「そう思ってくれるか?」
妹『もちろん! そんな可愛い服かって貰わなくても……あれ?』
兄「どうした?」
妹『お兄ちゃんが今見てるHPさ。着ぐるみの通販だよね?』
兄「そうだが何か?」
妹『それ見て、私に似合いそうとか言ってたの?』
兄「そうだ。何の生物か分からないあたりがお前にぴったりだ」
妹「……どこから芝居してたの?」
兄「『あ、これ妹に似合いそうだな』から」
妹『最初からかよ。今回は本気で怒ったからね! 呪ってこっちの世界に引き込んでやる!』
兄「おーおー、照れるな照れるな」
妹『うるさいっ!』


53 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 01:59:03.64 ID:Z9TOmjcm0
姉(…一周忌、かぁ)
友「なんて顔してるのよ」
姉「…そんなにヘンな顔だった?」
友「へん…っていうか、ちょうど一年前みたいな顔」
姉「………そう」
友「そろそろ一周忌?妹ちゃん」
姉「うん」
友「女は妹ちゃん大好きだったからねぇ…」
姉「………そんなことない。普通」
友「普通って…それ、妹の誕生日プレゼント買うためにあたしを2日間拘束した人間の言うこと?」
姉「…そ、それは」
友「人を引っぱりまわして、最終的に買ったのが文房具セットって入学祝か…みたいな」
姉「…じっさい入学だったし、それにどんなものが好きか知らなかったし」
友「プレゼント渡すとき『要るならあげる』とか言うし」
姉「だって、どんな風に接していいかわからない」
友「…まぁ、たった三ヶ月だったけど良い姉妹に見えたわよ」
姉「…そう」
友「うん」


54 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 02:01:57.88 ID:Z9TOmjcm0
妹(いっしゅうき…おそうしき…わたしの…)

妹(…おそうしき)

妹(そっかぁ………わたし、しんじゃったんだ…)

妹(そっか…しんじゃってたんだ…)


55 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 02:02:47.91 ID:rownmYXG0
妹『やっと仏壇開く気になったのね』
兄「あのくそ坊主、お前の墓石に蛍光塗料塗ろうとしたら切れやがってよ」
妹『住職じゃなくても切れるし。てか私も切れたし』
兄「半年出入り禁止とかありえねぇよな」
妹『それには全面的に同意するわ。ありえないのはお兄ちゃんの方って意味で』
兄「開いたからには毎日お茶とか食事供えなきゃな」
妹『なんで嬉々としてるのかが凄い気になるんだけど……』

妹『確かに食べ物よ、これ。食べ物だけどさ』
兄「何だ? 久々に仏壇に供えるから奮発したんだぞ」
妹『なんで米軍のレーションなのよ……』
兄「そうそう手に入るものじゃないんだぞ、味わって食え」
妹『供えられた食べ物は味くらいは感じれるんだけどさ、だからこそレーションはやめて……』
兄「……フランス軍のレーションは美味らしいぞ」
妹『いや、そういう問題じゃなく……』


56 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 02:07:53.16 ID:Z9TOmjcm0
姉「ただいま」
母「おかえりー」
妹『おかえりなさい、おねーちゃん』
姉「ただいま」
妹『え?』
母「??…どうしたの?」
姉「あ…なんでもない」
母「むぅ…まぁ、いいけど。あ、一周忌。来週の土曜日になったから」
姉「…そう」
母「できたら、出て欲しいけど…でも、出たくないなら」
姉「…わかった」
母「うん」
妹『………』


57 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 02:15:45.83 ID:Z9TOmjcm0
妹『おねーちゃん』
姉「…なに?」
妹『となりで、ねてもいい?』
姉「…勝手にしたら」
妹『うん…』
姉「…で?今日は何の話?」
妹『うん…あのね、おねーちゃん、わたしね、しんじゃってたんだ』
姉「…なにを今さら」
妹『うん…いまさら。…しんじゃったんだ』
姉「うん」
妹『………ほんとに、いまさら、だね』
姉「………で?他の話は?」
妹『きょうね、みーちゃんとさっちゃんが』


58 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 02:22:17.23 ID:Z9TOmjcm0
コケコッコークォッケコッコークゥォケェックォッコー

姉「………ん、あさ?」
妹『あ、おねーちゃん、おはよう』
姉「…おはよう」
母「おっはよー!!おきてるー!!」
姉「……おはよう」
妹『…?』
母「なんだ…たまにはサプライズに起こしてあげようと思ったのに」
姉「そんなささやかな驚きとかいらない」
妹『ねぇ、おねーちゃん、このひと』
姉「…それより、朝ごはんの準備とかできてるの?」
母「あ!お鍋火にかけっぱなしだった!!」
姉「………ふぅ、あのね、母さんがいるときは話しかけないでって」
妹『かあさん………おかーさん。あ、うん。おかーさんだ。いまのひとはおかーさん』
姉「…妹?」
妹「え?…な、なに、おねーちゃん?」
姉「………なんでもない」


61 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 02:29:25.66 ID:Z9TOmjcm0
友「どうしたの〜?また暗い顔になってるわよ?」
姉「ねぇ…幽霊っているのかな?」
友「ゆうれい?…ってあの、足がなくって?」
姉「そうそれ」
友「寝ぼけた人の見間違いじゃない?」
姉「そういうのじゃなくて」
友「えっと…この恨み〜とか言う?死ねばよかったのにとか?」
姉「…そういう感じ」
友「いないんじゃないの?ありえないし」
姉「ありえない」
友「うん。だって、話したりする、恨みがあるってことは、記憶・思考しているわけでしょ?」
姉「う、うん」
友「記憶や思考には脳が必要だもの。それがない時点で存在しえない」
姉「…科学的」
友「でもね、いた方がいいなぁって思うときがあるの。おばけでもいいから会いたい人っているじゃない」
姉「…あいたいひと」
友「案外、そういう思いが幻を見せてくれるのかもね〜」
姉「………」


62 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 02:34:52.21 ID:Z9TOmjcm0
姉(…きおく。たしかに、今の妹は忘れっぽい…っていうレベルじゃないくらいいろんなことを忘れる)

姉(時計を忘れていたのもわかる。見慣れないものだから)

姉(お父さんを忘れるのはわかる。会う回数が少ないから)

姉(じゃあ、今朝、母さんが忘れられていたのは?)

姉(記憶力がおちている?…というより、記憶自体が?)

姉(私は?…私も忘れられる?)


63 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 02:44:00.31 ID:Z9TOmjcm0
姉「ただいまっ!」
母「おかえりー…って、あれ?」

姉「っ!」
妹『?………あ』
姉「ただい、ま?」
妹『おかえりなさい、おねーちゃん』
姉「…ぅ」
妹『おねーちゃん?』
姉「…今から、ずっと私のそばにいなさい」
妹『え?で、でもがっこう』
姉「いいからっ…ずっと、ついてきて」
妹『あ…うん、わかった』


64 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 02:45:25.45 ID:oBQG/JtP0
で、どこら辺から新しくなるの?


66 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 03:01:35.79 ID:cm7Ef8FA0
ハイレタ?


69 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 05:06:10.42 ID:JYonaIbA0
妹「お兄ちゃんも早く死んでよ」
男「うるさいなー。学校までついてこないで妹はさっさと成仏しろよ。まるで俺が登校中に独り言を話してるみたいだろ」
妹「幽霊になったら女湯は見放題だし、更衣室は入りたい放題だし、凄く楽しいよ!」
男「……きょ、興味ない」
妹「嘘だっ! 私知ってるよ、お兄ちゃんの机の引き出しに……」
男「中には教材類しかなかっただろ?」
妹「引き出しを外した、その奥の空間に……大人の教材がぎっしりだったけど……」
男「ぶっ!」
妹「よく興味ないなんて言えるね! お兄ちゃんのすけべ!」
男「お、おま、勝手に人の机を漁るんじゃねぇ! おら待て!」
妹「へへーんだ! え……あ、危ない! 車!」
男「うわぁ!」

妹「あ、危なかったぁ……」
男「ああ……助かったよ、さんきゅ。でも良いのか? もう少しで死んでたかもな俺」
妹「べ、別に目の前で死んで欲しいわけじゃないからっ! 私の見えないところで死んで欲しいだけ!」
男「ははっ、そうかい。ありがとな」
妹「……むぅ」


84 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/12(土) 11:49:37.22 ID:GsIyMf680
レッドウィスプカモーン!


86 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 12:27:28.06 ID:rownmYXG0
幽霊モノでギャグに走るのは不謹慎だったか


87 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/12(土) 12:31:58.95 ID:fQZf9Iek0
そんなことないぞ、もっとやれ


88 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 12:34:42.56 ID:TsHE/pBJ0
明るいのと悲しいのが同居してると凄くおもしろいお!


91 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 13:18:24.27 ID:rownmYXG0
兄「仏壇にお香か。火事が心配だな」
妹『お香上げてくれる気があった事が凄い驚きだわ』
兄「火事の心配がないようにしないとな。ちょっと待ってろ」
妹『……凄い嫌な予感しかしない』

兄「えーと、水を入れるんだな。これくらいか?」
妹『ちょっと待って! それ違うよね?!』
兄「何が違うと言うんだ。煙もニオイも少ない、お部屋を汚さないと書いてある」
妹『いや、商品名読んでみてよ』
兄「水ではじめるバルサンとあるな」
妹『水で何を始めるつもりよ……』
兄「妹の供養だが。煙も出るし、火は使わないし、良いことだらけだ」
妹『お香はもういいよ……。それ台所に置いてきなよ……』
兄「む、効果的な設置場所だ。なかなか聡明だな、妹」
妹『ありがと……』


92 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 13:27:06.69 ID:rownmYXG0
兄「要するに煙が出ればいいんだよな?」
妹『いや、そういう訳でもなく』
兄「火を使っても、見ていれば問題ないな。よし」
妹『あ、ちょっと! 行っちゃった……』

兄「もうちょっとで火が通るな」
妹『ねぇ』
兄「静かだと思ったら空腹で喋れなかったか。もう少しだ、我慢しろ」
妹『いや、私死んでるから空腹とか感じないけど。何のつもり?』
兄「何って、七輪で秋の味覚、秋刀魚を焼いて食べようとしているのだが」
妹『お線香の代わりじゃなかった?』
兄「煙も出るし、良いにおいだし、焼き終わったら火の始末するし」
妹『はぁ……』
兄「お、出来たぞ。ほら、こっちはお前の分だ」
妹『……おいしいね』
兄「そうだな」


93 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 13:56:11.21 ID:rownmYXG0
妹『普通は若いうちに死ぬと、事実を受け止め切れなくて色々大変らしいけど』
妹『お兄ちゃんの相手しなきゃいけなくて、そんな事考えてる余裕もなかったな』
妹『むしろ死んでからの方が、生きてる間よりたくさん会話してるし』
妹『もしかして、お兄ちゃん……』

兄「せっかく煙だすからな。スモークチーズでも作るか」

妹『まさかね』


95 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 14:24:42.74 ID:rownmYXG0
兄「おい妹。しょうゆを取ってきてくれ」
妹『無理だって。私幽霊で物持てないし』
兄「持たずとも物を動かす幽霊も居るだろう」
妹『ポルターガイストは悪霊化でもしなきゃ無理だし』
兄「つまり怒らせればいいんだな?」
妹『いや、そういう訳じゃ』
兄「ばーかばーか。あほー」
妹『これが自分の兄かと思うと、自分が不憫でならない……』
兄「お前の兄ちゃんでべそー」
妹『……そうだったの?』


98 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 15:07:09.22 ID:rownmYXG0
兄「お前、昼間にも普通に出てこられるんだな」
妹『いや、私だけじゃないし。他にもいるよ、昼間で歩いてる人』
兄「何? 俺はてっきり幽霊は昼間は活動出来ないものかと」
妹『見えにくくなるだけで、特に問題ないよ』
兄「そうか……。太陽の下では砂になるものとばかり思っていた」
妹『……何かと勘違いしてない?』
兄「あぁ、学校も試験も何にもない方だったか」
妹『いや、まぁ学校も試験もないけどさ』
兄「有名な奴今度連れてきてくれよ、一反木綿とか」
妹『お兄ちゃん、一回死んでみる?』


103 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 15:45:59.40 ID:rownmYXG0
兄「お前、死んでからやることないのか?」
妹『特にやらなきゃいけないこともないし』
兄「だから家に入り浸ってるわけか」
妹『何よー。いいじゃない、私の家なんだから』
兄「悪いとは言ってないが。そうだ、いっそ墓なくすか?」
妹『え? 何言ってんのよ』
兄「こう毎日会話してると、お前がどうも死んだ気がしない」
妹『え……えと』
兄「お前騙してないか? 死ぬ死ぬ詐欺か?』
妹『この透けてる体が何よりの証拠なんだけど』
兄「透けるとか……卑猥にも程があるぞ、妹』
妹『いや、服が透けてる訳じゃないから。姿そのものが透けてるってことで』
兄「まぁいい。死ぬ前とあまり変わらん。問題なしだ」
妹『そう……だね』


106 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 15:58:00.98 ID:rownmYXG0
兄「お前が死んでから色々と考えが変わった」
妹『へぇ。例えば?』
兄「死んでも寂しいと思わなくなった』
妹『まぁね〜。結局毎日顔合わせてるからね』
兄「仏壇にお香を上げるのは美味しい」
妹『もう七輪で何か焼くのやめてよ……。仏壇に煤ついて取れなくなるよ……』
兄「今日は焼肉でもしようかと思うんだが」
妹『油飛ぶから本気でやめて』
兄「お墓参りは楽しい」
妹『お兄ちゃんはもうちょっと真面目にお墓参りするべきだと思う』
兄「何を言うか! 常に真面目にお墓参りしているだろうが!」
妹『全然違う方向に真面目なのが問題なの!』


109 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 16:36:20.90 ID:rownmYXG0
兄「せっかくコミュニケーションが取れる幽霊がいるからな」
妹『なんか嫌な予感。私今日はお墓の方にいく』
兄「まて、どこに行く」
妹『何させるつもりよ……』
兄「スタンドって」
妹『断る』
兄「まだ何も言ってないぞ」
妹『その一言で全てを語ったも同然だし』
兄「しかも間違っている。『だが断る』だぞ」
妹『岸辺露伴のマネじゃないし』
兄「妹! きさま! 読んでいるなッ!」
妹『実はすごい暇なんでしょ、今』
兄「うん」
妹『はぁ……』


113 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 17:10:06.88 ID:rownmYXG0
妹『こうやって会話は出来ても、物に触れることが出来ない』
妹『食事作ることも出来ない……』
妹『ただ、お兄ちゃんが作ったご飯を、見てるだけ……』
妹『やっぱり、死ぬって、いやだな……』
兄「妹、夕食だぞ」
妹『だから嫌だって! 何まぜたらそんな臭いになるのよ!』
兄「聞きたいか? 後悔するかもしれないぞ」
妹『自分で食べてよ! 何で仏壇にまで!』
兄「自分だけ食べて妹には食べさせない、冷たい兄ではないからだ」
妹『自分の無力が恨めしい……。私に力が、力があればご飯くらい……!』
兄「力が欲しいか!! 力が欲しいのならくれてやる!!」
妹『うるさいっ! 力よりもまともなご飯作れ!』


118 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 17:55:49.99 ID:rownmYXG0
兄「お、今日はTVで心霊現象特集があるな」
妹『えー……。違うのないの?』
兄「ほかは面白くなさそうなのばかりだ。何だ? 怖いのか?」
妹『ば、馬鹿な事言わないでよ! 誰が幽霊なんか怖がるのよ!』
兄「まぁ自分も幽霊だしな。て事で気にせず一緒に見ろ」

妹『うぅ……やっぱり見るんじゃなかった……』
妹『お兄ちゃん……寝ちゃった? 起きてお話しない?』
兄「んー……煩いぞ……」
妹『ねぇ! 明日休みでしょ? もうちょっと起きててよ!』
兄「お前……まさか本気で怖いのか?」
妹『わ、悪い? どうせ怖がりだもん!』
兄「というか……そんなもんなのか? 同じ幽霊だろうに」
妹『そんなもんなの!』
兄「幽霊に対する認識を改めねばならんな」


119 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 18:10:09.04 ID:XnjjnNum0
妹「なんで舞台のチケット1枚しか買ってないのよー」
兄「あ、行くの?」
妹「存在を忘れられても困ります」
兄「チケット以前にお前座らなくていいじゃん・・・ていうか座れないだろ」
妹「わ、私をおいていくの?」
兄「俺の上に座ってればいいだろ」
妹「やったー!お兄ちゃんだいすき!」

〜舞台〜
妹「あの程度の空中移動なら私の方がうまいと思うよ」
兄「まぁ、お前のは一応種も仕掛けもないからな」
妹「へへ〜ん!」


133 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 21:04:30.11 ID:/NY0pizrO
書いていい?


134 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 21:05:14.73 ID:FZhWyPRY0
書いてくだしあ


136 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 21:10:49.67 ID:rownmYXG0
妹『えーと、何で今日は夕食が豪華なの?』
兄「今日は記念の日だからな」
妹『私の命日が何の記念なのよ……』
兄「死んだんじゃなくて、第二の人生と考えるんだ」
妹『え……?』
兄「こうやって普通に会話できるんだ。生前と変わりないだろう?」
妹『そ、そんな、いきなり真面目な顔されても……』
兄「しかし第二の人生が無茶苦茶な兄のお守りとはなぁ。険しい道のりになるぞ」
妹『自分で言うなぁ!』
兄「なんだ、不服か?」
妹『お兄ちゃん1人にしたら周りが迷惑だからね。しょうがないからしばらく憑いててあげる』
兄「ふむ。随分頼りない守護霊だ」
妹『文句あるの? 言っとくけどこっちだって仕方なくなんだからね!』
兄「まぁまぁ、ツンも程ほどにしておけ。デレも必要なんだぞ?」
妹『デレなんて今までもこれからも一切ない!』


137 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/12(土) 21:11:16.25 ID:rownmYXG0
>>133
どうぞどうぞ



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