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イケメン「肝試し行こうぜ」彼女「えー…怖いよ」
- 57 名前:1 ◆.zeSrWjK2c []
投稿日:2011/09/01(木) 23:58:53.67 ID:I1cBLaM40
男「んで?何かわかったかい探偵さん」
女「・・・。一つ、気になっていることがある」
男「ん?」
女「例の自傷行為だが」
男「ああ・・・。髪、顔、胸ってやつ?」
女「ああ。ピンポイントだと思わないか?」
男「っていうと?」
女「普通、自傷行為ってのは手首とかにするものじゃないのか」
男「どうなんだろうね・・・。けど、確かにまともな状態ならそうかもね」
女「まとも?」
男「錯乱状態ならあり得るんじゃないの、てこと」
女「(・・・。錯乱しているなら、なおの事他の場所を傷つけそうなものだが・・・)
- 59 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:02:29.60 ID:oJ8j9+6D0
男「取り憑かれてるんなら、そういうこともあるんじゃないの?」
女「逆だろ。憑かれているなら、自傷行為にも意味がありそうだと思うが」
男「・・・そういう考えもあるね」
女(・・・しかし、いずれも推測の域を出ないか)
男「ともかく、聴取は終わりでいい?」
女「いや、彼女の家にも向かってくれ」
男「え?彼女ちゃんは病院だよ?手がかりなんて・・・」
女「前提条件は覆せ、と昔教わったからな・・・。行ってくれ」
- 60 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:03:04.61 ID:JMACNEsD0
杏奈ちゃんは出てこないの?
- 62 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:06:31.14 ID:oJ8j9+6D0
イケメン宅→彼女宅 移動中
男「それで、どうする気?」
女「どうする、とは?」
男「彼女ちゃんの家に行って、どうするんだ、て話よ」
女「そうだな・・・。とりあえず、家族に話を聞きたい」
男「おいおい、マジですかい?『すいません心霊探偵の者ですが、娘さんに憑いてるモノについて聞かせてください』て?」
女「さながら悪徳商売だな」
男「俺にもそう聞こえるね。どうするの」
女「ま、私に考えがある」
男「・・・?」
- 64 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:09:49.57 ID:oJ8j9+6D0
作注・この「男」は前の「男」ではないです
彼女宅 前
男「で、考えって?」
女「キミは深く気にするな。行けば分かる」
男「・・・?」
ピンポーン・・・
男「・・・やっぱりすぐには出ないな」
女「いつものことだろ」
- 65 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:14:24.44 ID:oJ8j9+6D0
ぶつっ・・・
?『誰?』
女「すいません、あたし彼女ちゃんの友達なんですけど、彼女ちゃん、その後どうですか?
男(何この口調!?似合わなっ!)
?『友達ぃ?あの子の?・・・。ちょっと待ってて』ブツン
男「・・・ずいぶん若い声だったな」
女「母親ではないのではないか?」
男「え?それって・・・」
がちゃり
彼女姉「あんたら二人が彼女の友達?」
男(なんだ、このケバイお姉さん・・・)
女「はい。彼女のお姉さん、ですね」
- 66 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:17:08.27 ID:oJ8j9+6D0
彼女姉「なんだ、知ってるの?」
女「ええ、前に彼女から聞いてます」
彼女姉「ふーん。こっちの男も?」
男「あ、は、はい。初めまして」
彼女姉「へぇ・・・」ジロジロ
男(なんだ、この視線・・・)
女「あの、彼女、今は・・・」
彼女姉「ああ、入院してるよ。中央病院にね。でも面会は出来ないと思うよ」
- 67 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:20:28.89 ID:oJ8j9+6D0
女「それはどうしてですか」
彼女姉「病院の決まり、てとこじゃない?精神科だし、あの子相当キてたから」
男(・・・?)
女「あの、噂で聞いたんですけど・・・。自傷、したんですか」
彼女姉「あれ、知ってるんだ。そうそう、すごかったんだから。あの暴れっぷり」
女「暴れ・・・?」
彼女姉「髪掻き乱して叫んだかと思ったら、それ引き抜きだすんだもん。さすがに驚いたわ」
女「そんなことが・・・」
彼女「そうかと思えば今度はハサミで自分の顔切ろうとするし」
女(・・・)
- 68 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:21:59.23 ID:LdZ/sDRQ0
本人登場
- 69 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:25:00.54 ID:oJ8j9+6D0
彼女姉「で、最後には胸よ胸。いくら大きいからって、それはないわよね」
女「そうですね・・・。それはおかしいですよね」
彼女姉「だからまともじゃなかったんだって。あそこまで凄まじいの見たの初めてだし」
女「・・・」
彼女姉「まぁほら、あいつ真面目じゃん?だから反動じゃない?肝試しなんて行くくらいだし」
女「肝試し?」
彼女姉「ああ、三日前にね。その前日くらいに、あたしに相談してきたけどね。行っていいのかな、なんてさ」
- 70 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:27:29.51 ID:oJ8j9+6D0
女「それで、なんて答えたんですか?」
彼女姉「ああ、『行きたいなら行けば?イケメン君もいくんでしょ』て返したけど」
女「そうですか・・・。色々ありがとうございました」
彼女姉「いーのよ、気にしないで」
男「・・・」
車中
男「俺はああいう女が大嫌いだ」
女「ああいう女?」
男「実の妹が大変な状態だってのに、なんであんなに平気そうなんだ」
女「・・・」
- 71 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:33:43.58 ID:OkrdNr0u0
女は前作の妹?
- 72 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:37:21.55 ID:oJ8j9+6D0
女「・・・なぁ。実は考えていることがあるんだが」
男「なんだ?」
女「今回の件、事件性が見えてきたような気がしてきた」
男「事件?元々事件じゃないか」
女「いや、そういう問題じゃない」
男「は?」
女「犯人がいるような気がする」
- 73 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:46:10.39 ID:oJ8j9+6D0
男「犯人」
女「それも、生きているやつが、だ」
男「どういうことだ?」
女「橋の連中が彼女ちゃんに憑く理由が分からない」
女「なら、そもそも彼女ちゃんに憑いたのは橋のヤツなのか、と考えたんだ」
男「ほう?」
女「もしも、誰かが意図的に彼女ちゃんにナニかが憑くように仕向けた、としたら・・・。しっくりこないか」
男「待った。誰がそんなことするんだよ」
女「そりゃあ・・・」
- 74 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:49:41.20 ID:oJ8j9+6D0
女「イケメン、友、彼女姉、てところじゃないか?大穴でチャラ男、の可能性もあるが」
男「おやおや・・・。ずいぶん革新的な推理だね」
女「肝試しをした者に憑く、てのは珍しい話じゃない。だが、ここまでするのは異常だ」
男「錯乱、それに自傷か?」
女「ああ。これじゃ強烈な悪霊だ。そんな凄まじいのが憑いていたら、私が気がつく」
男「つまり?」
女「誰かが彼女ちゃんを呪った、ていうところだろうな」
- 75 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:54:29.18 ID:c7EN8mwe0
どうでもいいけどこれを夜中に読むのは辛いんだぜ
- 76 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 00:54:45.51 ID:oJ8j9+6D0
調査二日目 喫茶店「エクネイシス」
男「昨日の今日なんだが・・・。俺の家のポストに、こんなものが入ってました」
女「見るからに怪しい封筒だな」
男「中身は、なんと脅迫文」
女「・・・」
男「おどろおどろしい字で、『調査をやめろ、さもなければお前に不幸が訪れる』的なことが」
女「またよくある展開だな」
男「はっきりしたのは、誰かが俺達の調査を嫌がっている、てことだな」
女「のようだな」
女(・・・封筒は、私のところにも来た。だが・・・。中身は脅迫ではなかった)
- 77 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:03:38.34 ID:oJ8j9+6D0
女(しかし・・・またか、って感じだな)
女宛の手紙(?)
55 111111 22 12 888 121212 1111 3 12 3333
女(なんだろう、何年か前にも、こんなことがあったような・・・)
- 78 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:05:59.74 ID:oJ8j9+6D0
男「どうしたい、ボーっとして」
女「・・・いや。私の考えすぎだな」
女(確かに状況は似ている。あの時は占いだったが・・・)
女(いや、あの事件は終わった。占いサイトも消えた。関係があるわけが・・・)
?『あの写真、誰が撮ったんだ?』
女(・・・まさか、な)
- 79 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:09:46.50 ID:c7EN8mwe0
えっ ここで繋がるとかマジ怖い
- 80 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:14:37.04 ID:oJ8j9+6D0
女「ともかく、脅迫している以上、誰かが犯人なのは間違いない」
男「そうだな。今回はあんまり怖い目に合わなくて済みそうだ」
女「・・・だと、いいがな」
男「どうしたんだよ」
女「・・・少し、気になることがあるんだが・・・。いや、気のせいだろう。忘れろ」
女(もう済んだことだ。それはない)
男「つれないねぇ、話してくれてもいいじゃんか」
女「・・・」
- 81 名前: 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/02(金) 01:16:26.38 ID:4J9BhC8f0
前回のやつ途中までしか見てないけど、このまま見てても大丈夫かね?
- 82 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:19:55.50 ID:oJ8j9+6D0
数年前
?『だって、おかしくないか?あの子が腹を切る様を、誰が撮ったんだ?』
女『・・・確かに。妙ではあるが、しかし、誰が・・・』
?『おっさん、じゃないしな。自分で撮れるわけもないし・・・』
女『・・・』
女(それを言ったら・・・。あのサイトは、誰が立ち上げたんだ?)
女『・・・済んだことだ。気にしても仕方ないだろ』
?『そう・・・かな』
風呂行ってきます
- 84 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:29:01.21 ID:JMACNEsD0
まさかのここで伏線回収
- 86 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:36:43.14 ID:oJ8j9+6D0
>>81
一応見ていない方のためのフォローは準備するつもりです。見ていればより分かりやすいかな、程度です
女「さて、脅迫文の犯人は即ち彼女ちゃんを呪った人物である、ということで間違いなさそうだな」
男「んだろうね。問題はそれが誰か、ってところじゃね」
女「ふむ・・・。イケメンには一見動機がないように思えるな」
男「他は?友と彼女姉」
女「友は、例の証言だ。クラクションも鳴らせず、ドアも開かない。少し都合がよすぎると思わないか?」
男「まぁ・・・確かに」
女「彼女姉は、あの態度だ。妹がこんな状況で、あそこまで平然としているのは不自然だろ」
男「ふーん。なるほどね」
- 87 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:38:59.59 ID:oJ8j9+6D0
男「んで、今日はどうすんの?どこを攻める?」
女「そうだな・・・。唯一家にお邪魔できなかったところにするか」
男「と言うと、彼女姉のところか」
女「ああ。彼女の状況を聞くには、一番手っ取り早いし」
男「何より、怪しい」
女「・・・それはお前の主観だがな」
- 88 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:41:28.63 ID:oJ8j9+6D0
移動中 車内
女(・・・)
女(やはりあれは暗号・・・なのか?)
女(あの時と同じように?)
女(・・・)
男「思い悩んでるね」
女「あ?ああ、いや、少し考え事をな・・・」
男「今日はそればっかりだねぇ」
女「・・・。そうかもな」
- 89 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/02(金) 01:43:26.19 ID:6SYsAChD0
にゃき、よ?えさ、せ
わからん
- 90 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:49:13.48 ID:oJ8j9+6D0
彼女宅 前
ピンポーン
男「やっぱりアポなしだな」
女「・・・」
?『誰?』
女「あ、すいません。昨日もお邪魔した月島ですけれど」
?『ああ。何の用?』
女「ええ、実は、彼女ちゃんに貸しているものがあって、それを返してもらいに」
?『え、マジ?何借りてんの?』
女「ええと、確か部屋にあると本人に前聞いたのですが」
?『ちょっと待ってて』ブツッ
女「・・・こんなもんか」
男「お前、女優にでもなれば?」
女「いいとこ詐欺師だろ」
- 91 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:53:02.78 ID:oJ8j9+6D0
姉「お待たせ、上がっていいよ」
女「え、いいんですか」
姉「仕方ないじゃん。大事なものなんでしょ、それ」
女「ええ、あんまり大声で言えるものではないんですけど」
姉「そうか、まぁいいよ」ニヤニヤ
男(何を想像してるんだろうな・・・)
彼女宅 彼女の部屋
女「あ、男君は席外して」
男「え?なんで」
女「女の子の部屋に、勝手に入るもんじゃないでしょ」
男(・・・おいまさか)
姉「あー、その間、あたしとリビングいたら?」
男(・・・やっぱり)
- 92 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 01:57:03.95 ID:oJ8j9+6D0
彼女の部屋
女「・・・意外と殺風景だな。私の部屋より寂しい。・・・いや、片付けられているだけか?」
女「机の上には、テレビのチャンネル。それに、ノートパソコンか・・・」
女「すまないが、少し荒らさせてもらうぞ」
同 リビング
姉「男君て、彼女いるの?ていうか、あのこと付き合ってる?」
男「え?いやいや、あいつとはそういう仲じゃないですよ。ただの友人、いえ、ビジネスパートナーです」
姉「えー、何それ。違うんだ」
男「そりゃ勿論」
男(この女ホントに苦手・・・)
- 94 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 02:01:57.45 ID:oJ8j9+6D0
女「・・・モノがない。よって手がかりもない・・・。まるで牢獄みたいな部屋だな」
女「これは彼女ちゃんの写真、か・・・。ふむ、始めて見たような気がしないな。前にどこかで・・・?」
女「ん?この教科書は・・・。彼女ちゃんてまだ高校生なのか?男め、まるで大学生かのようなことを・・・」
女「残るは、このパソコンだけか」
男「飲み会ですか?まぁ、それなりに行きます」
姉「合コンとかは?モテるでしょ」
男「いやまったく。俺の魅力に誰も気がつかない」
姉「あははは。でもあたしはかっこいいと思うよ」
男「ありがたいですねぇ」
男(今の葉冗談なんだがなぁ)
- 95 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 02:07:59.39 ID:oJ8j9+6D0
女「デスクトップさえ殺風景だな。アイコンがこれしかない」
女「インターネット。ブクマは・・・なしか」
女「こりゃお手上げだな・・・。本格的に、ここには手がかりがないのか・・・」
女「・・・そうだ、履歴くらいのこってるんじゃないか?」カチカチ
男「でも実際、彼女いませんし」
姉「もったいないよね。あたしなら絶対狙うのに」
男「お上手ですね」
男(俺狙われてる。すげぇ分かりやすい、俺狙われてる!)
姉「あはは、よく言われるよ。いろんな意味で」
男 ぞわぁぁ
男「い、意味深な発言ですね」
男(早く戻って来いバカやろう!)
- 96 名前:1 ◆.zeSrWjK2c [] 投稿日:2011/09/02(金) 02:12:39.16 ID:oJ8j9+6D0
女「履歴・・・。これは、結構見てるんだな。最後に見たのは、五日前か。肝試しの前の日だ」
女「とりあえず、この日だけ調べよう」
男「し、しかし遅いですねあいつ。何やってるんだか」
姉「・・・そうね。でも少しありがたいかも」ボソッ
男(聞こえてるから!聞こえてるから!!)
男「あ、で、電話だ」
姉「・・・」パシン
男「!?携帯が・・・。何をするんです!?」
姉「ねぇ、男君・・・。あたしって綺麗?」
男「・・・は?」
姉「ダメかな、キミと一緒になりたいんだよ」
男「なにを・・・」
姉「ねぇ・・・」
姉「『僕』と一緒にならない?」
- 97 名前:VIPがお送りします [] 投稿日:2011/09/02(金) 02:14:17.25 ID:JMACNEsD0
ああああああああああああああああああ
- 98 名前:VIPがお送りします [sage] 投稿日:2011/09/02(金) 02:14:21.29 ID:6SYsAChD0
ぎゃあああああああああああ
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