■戻る■ 下へ
妹「兄さん、もう寝ませんか?」
342 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 05:41:04.75 ID:7qes+vrfO
さてひっそりと投下



?「――博士、シーカーのバイタルサインを消失しました」

どこかの国の、地下。
暗闇に支配された、重苦しい研究施設。

?2「…そうか」

?「如何いたしますか?」

?2「データのみを回収しろ。
やはり、あの娘には荷が重すぎたか…」

?「承知致しました」



?2「クックック…我が子等よ。本当の試練はまだ終わってなどいない。
次は私自ら試してやろうぞ」


343 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 05:42:05.69 ID:7qes+vrfO
【?2 CV:若本】


345 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 05:52:32.75 ID:8EfSfORt0
保守がてら投下するわ



博士「やあ、兄君、元気だったか?」

兄「あ、博士、お久し振りです」

博士「腹の調子はどうだ? 私の開発した医療マシンによる独自縫合の実験台となってもらったのだが…」

兄「あれ、開発途中だったんですか!」

博士「まあ、気にするな」

兄「…」

博士「それよりも、今日は見せたいものがあるんだ」


346 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 05:59:25.99 ID:8EfSfORt0
博士「実はあのシーカー、研究内容をやはり破棄してしまおうと思っていたのだがな」

兄「どうしたんですか」

博士「まあ、とにかく見てみてくれ、な、『シーカー』」

兄「な――!?」

言われ、博士の背後から、白いフリル付きのワンピースを着た、小さく可愛らしい少女が、おずおずと恥ずかしそうに出てきた。
上目で俺を見て、はにかみながら小さくお辞儀する。

博士「これが、私独自の新理論で再構築した新生『シーカーたん』だ!」

兄「シーカーたんだと!?」

シ「う…その…初めまして…お兄様///」

シーカーたんは、小さく頭を下げ、そそくさと博士の背後に隠れてしまった。


347 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 06:09:00.19 ID:8EfSfORt0
博士「このシーカーたんは凄いぞ?
前回の反省点を活かし、君の父上の呪縛から解き放った上、能力的にもさらに大幅な拡張を加えてある」

兄「大幅な…拡張?」

博士「まず、トレースの対象を選ばなくなったということだ。草木にも犬猫にも、何にでも変身できる。
他にも色々な改造を施してあるが、それはまあ後々な」

兄「…この見た目は、何なんですか」

博士「ああ、可愛いだろう? 無骨なデザインじゃ可哀想だと思って、せめて見た目だけでも可愛くしてやろうという魂胆だ」

兄(多分博士の趣味だな)

博士「ロリータだろう? 命令にもはにかみながらも素直に従うぞ?」


348 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 06:13:48.49 ID:8EfSfORt0
博士「そうだな…それじゃ、試しに見せてやろう。
シーカー、チラ!」

兄「チラ?」

シ「ええッ!? そ、そんなぁ…博士、それはひどいです。うう…」

顔を真っ赤にしながら、シーカーは、ワンピースの裾をゆっくりとたくし上げ――

兄「こんの変態サイエンティストがぁッ!」

博士「おぶし!」

右ストレートを叩き込んだ。

博士「痛いじゃないか!」

兄「今すぐ止めさせて下さい!」

博士「もう…しょうがないな、まったく」


349 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 06:16:06.29 ID:VTdJAiiaQ
俺(多分作者の趣味だな)


350 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 06:20:54.09 ID:8EfSfORt0
兄「大体、この前の事件で普通はこりるでしょ、こういうのは!」

博士「何をいう! 失敗など科学界では日常茶飯事!
あれくらいでへこたれていては科学者の名が泣くわ!」

兄「だからといってこういう趣向のものは――」

シ「あ…あの」

博士&兄「何!?」

シ(ビクッ)「あ…そ、その…博士も…お兄様も…こわいよう…ふ、ふえぇぇん」

シーカーは、大粒の涙を流し始めた。本当に怖そうな表情で、白いワンピースに水玉模様を生み続ける。

博士「ああ、すまなかった。ごめんよシーカーたん」

博士「前回の反省を活かし、今度は非好戦的な性格にしようと思ったのだがな…この通り、少々やり過ぎてしまった。
臆病で怖がりなんだ、この子は」


351 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 06:26:20.27 ID:8EfSfORt0
博士「今日もここへ来る途中、犬に吼えられただけで死にそうだった」

シ「うう…」

兄「まあ、それだけの能力を保有している事だし、釣り合いがとれていいんじゃないですか?」

博士「それがだな…そうでもないんだ。
あまりの恐怖に錯乱し、内蔵された対戦車ライフルで犬小屋ごと木っ端微塵にしかけた」

兄「…」


352 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 06:30:09.81 ID:8EfSfORt0
博士「ちなみのこのシーカーたん、内蔵された冷却ファンの応用で、エアコンの真似事も可能だ」

博士「ムーブアイで対象を捕捉、ピンポイントで涼しく出来る」

博士「環境にも優しく、非常にエコだ」

兄「何の宣伝ですか」


353 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 06:32:15.12 ID:uVIMmIRE0
妹「 ◆zK/vd3Tkac 乙でした」
兄「ちょっと外に出ていた結果がこれだよ!!」
妹「またリアルタイムを逃しましたね」
兄「もう慣れた」
妹「運命です」
兄「風呂入ってくる」
妹「いってらっしゃい」
兄「そこは『お背中お流ししましょうか?』が常識じゃないか?」
妹「常識じゃないです」


◆j3vp2NYuuE にwktk


356 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 06:59:29.54 ID:8EfSfORt0
>>353ありがとうスレ主さん
貴方がこのスレ立ててなかったらこんなことも無かったんだぜ…本当に感謝してます。




博士「ところで、折り入って頼みがある」

兄「何ですか?」

博士「実はだな、この子をしばらくの間、預かっていて欲しいのだ」

兄「はい分かりました――ってえぇ!?」

博士「素晴らしいノリツッコミだな」

兄「ど、どういうことですか?」

博士「この子はまだ誕生して間もない。今のうちに、出来るだけ外の世界を見せてやりたいんだ。
感受性の育成だよ。この子は、普通の子供と、兵器である点以外は何も変わらないんだ」

そう言われて、俺はシーカーを見た。
つぶらな瞳が、真っ直ぐに俺を見ている。

兄(この目は…そうか、あの時の最期のシーカーと…)

兄「分かりました。そういうことなら、俺に任せてください」


357 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 07:11:16.82 ID:8EfSfORt0
博士「本当か!?」

兄「はい。妹には、俺の方から説明しておきます」

博士「助かるよ。私は研究詰めで外に出してやる機会もそう多くないしな。それじゃあ、頼んだぞ。
我が愛しの婚約者」

そして博士は颯爽と赤のポルシェに飛び乗り、去っていった。

兄「博士…意外といい車に乗ってるな」

シ「あの…」

シーカーが、俺の服の裾を引っ張り、じっと俺を見つめている。

兄「どうしたの?」

シ「…よ、よろしくお願いします」

兄「――ああ、よろしく」


358 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 07:12:22.89 ID:8EfSfORt0
おっと、今日もこれから用事なんだぜ
というわけで行ってくる ノシ


361 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 07:27:01.26 ID:uVIMmIRE0
>>356
もったいないお言葉です
わたくし、ただ気分にて立てたまででございますので


388 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 12:04:54.88 ID:7qes+vrfO
兄「それじゃ立ち話もなんだし、家の中に入ろう」

シ「は、はい」

兄「そんなに固くならなくても大丈夫だよ、これからしばらく一緒にいるみたいだしさ」

シ「はい、よ、よろしくお願いします…」

兄「…まぁいいや」


389 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 12:08:56.23 ID:7qes+vrfO
シ「あ、あの…お兄様?」

兄「うん?」

シ「妹様はいないんですか?」

兄「あー、妹なら今、買い出しにいってるよ」

シ「かいだし?」

兄「今度連れていってあげるよ」

シ「お兄様、かいだしって、楽しいですか?」

兄「まぁ、結構楽しいよ」

シ「ほんとう!? 私、かいだし、楽しみにしてます!」


392 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 12:17:04.15 ID:7qes+vrfO
ピリリリリリ

兄「ん?」

シ「ひゃっ!」

兄「ああ…なんだ携帯か」

ピッ

兄「もしもし」

博士『私だ。先程言いそびれたのだが、その子に名前を付けてやって欲しい』

兄「名前…ですか?」

博士『便宜上シーカーたんと呼んでいるが、出来ればその子にふさわしい名前を付けてやらねばと思ってな』

兄「はぁ…でもいいんですか? こっちで勝手に決めてしまって」

博士『構わん。ただし、出来るだけ可愛い名前をな。ではよろしく』

兄「…切れた」

兄「名前かぁ…」


393 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 12:18:15.18 ID:7qes+vrfO
そんなわけで、皆で名前を付けてもらいたいんだが


394 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 12:22:26.13 ID:Gfzdmmg60
 【審議中】 議題:名前の決定方法
       ∧,,∧  ∧,,∧
    ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
   ( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
   | U (  ´・) (・`  ) と ノ
    u-u (l    ) (   ノu-u
        `u-u'. `u-u'


395 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/08(金) 12:23:03.01 ID:ju4hr9IcO
シイカ


396 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/08(金) 12:26:15.76 ID:xzPX7FR00
みかかで
とにほ
のちほ
かちみ
最後の三つ取って保々美でどうだろ

別に保して観とか微笑みから笑(え)をとったとかも考えるのは自由
というか俺の妄想ですが何か


397 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/08(金) 12:28:59.99 ID:hjLdT+BX0
しいこ

単純?


398 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 12:31:23.88 ID:7qes+vrfO
>>395を漢字表記にして、
「椎香」でいきたいと思います


401 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 12:37:30.60 ID:7qes+vrfO
兄「――よし、天恵が降りてきた」

兄「椎香」

椎香「え?」

兄「君の名前。椎香ってのは、どうだろう?」

椎香「椎香…素敵。お兄様に付けてもらった名前! 私、椎香!」

兄「気にいって貰えたようで何よりだよ」

ガチャリ

妹「兄さん、帰りましたよー」

兄「妹か、ちょうどいい。おい、ちょっと来てくれ」


402 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/08(金) 12:41:00.15 ID:xzPX7FR00
俺テラ空気wwwwww


403 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 12:42:36.39 ID:7qes+vrfO
椎香「は、はじめまして、妹様」

妹「! 兄さん、誰ですこの子は」

兄「ああ…この子は改良型シーカーの椎香だよ」

妹「改良型シーカー?」

兄「ああ。博士、まだ懲りてなかったみたいでな。
しばらく家において、社会研修させてくれとさ」

妹「…」

兄「どうした?」

妹「兄さん、その話、本当なんですか?」

兄「は?」

妹「…」

兄「なんだ、そのいぶかしげな表情は」


404 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 12:44:11.67 ID:7qes+vrfO
>>402すまん、いずれ何かの形で使うと思う


405 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 12:48:52.73 ID:7qes+vrfO
てなわけでまた出かけてきます


407 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/08(金) 12:53:52.67 ID:xzPX7FR00
いや、どう考えても俺のが複雑すぎた
いてらー


426 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 15:45:51.96 ID:7qes+vrfO
妹「それ、ほんとの事なんですか?」

兄「当たり前だろ」

妹「…」

兄「どうしてそう疑うんだ」

妹「よもや兄さんには幼子を想う特殊な性癖の持ち主なのかと」

兄「百歩譲って仮にそうだったとして、俺は幼子を連れ込んだりせんわ」


429 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 15:56:06.47 ID:7qes+vrfO
あーほのぼのシーンってホントに苦手だわ


432 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/08(金) 16:27:50.75 ID:uw2SH1Qz0
エビフライの人の偽者ばっかだな


433 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 16:29:09.66 ID:jiibujM50
偽物wwwwwww


434 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 16:29:59.27 ID:MOnEqeXC0
えびふりゃー


435 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 16:33:04.68 ID:inYRl2vl0
エビフライ、エビフライを連呼すうるな・・・・w
えびふらい先生の本を買いに行きたくなる・・・・
ネコミミ、お漏らしヽ(´ー`)ノマンセー


436 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/08(金) 16:35:00.62 ID:xzPX7FR00
前のエビフライの尻尾のスレの話かと思ってた


437 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 16:53:42.34 ID:83zEGYvX0
落とさせてたまるかっ!


438 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 16:54:53.18 ID:Gfzdmmg60
妹「エビフライの人って誰ですか?」
兄「前に妹スレであったんじゃないか?読んでないからわからんが」
妹「しかし、ググってもわかりませんね」
兄「スレタイとか教えてもらうしかないな」


誰かエビフライの人を教えてください


439 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 16:55:57.53 ID:inYRl2vl0
>>438
新ジャンルで・・・検索


444 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 17:17:38.40 ID:Gfzdmmg60
なるほど、たしかに似ているかも……
そしてエビフライのほうが面白いです


458 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 19:50:06.10 ID:8EfSfORt0
なんだ需要なさそうだからもう落ちたかと思ってた
あるなら続きやるかな


459 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 19:51:31.01 ID:83zEGYvX0
>>458
何を言う!
このスレは需要MAXだ!


460 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 19:53:49.11 ID:8EfSfORt0
兄「とにかく、今度の休みにこの子を買い物に連れてくぞ」

妹「はい!?」

兄「この子の歓迎パーティもしてやらにゃあな。それに、勉強にもなるだろ?」

妹「もう…本当に身勝手ですね、兄さんは」

シ「かいだし…楽しみだなぁ」


462 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 19:55:45.25 ID:jiibujM50
結局阿部は死んだんだよな・・・


463 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 19:56:48.24 ID:83zEGYvX0
>>462
ああ…爆死したよ


464 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 20:02:21.44 ID:8EfSfORt0
休日。


煌びやかに光り輝く開放的な建造物。
その内部に所狭しと詰められた専門店の数々。

兄「せっかくだからショッピングモールにしたのは正解だったな」

椎香「うわぁ…すごい、すごいです、お兄様! お姉様!」

妹「貴方いつから私のことをお姉様って呼ぶようになったんですか?」

兄(妹のやつ、椎香にやけに冷たいよな…)

椎香「あ、ご、ごめんなさい…」

シュンとうなだれてしまう椎香を見て、妹はばつの悪そうな顔をした。

兄「こほん…あー、気を取り直して、さ、今日は椎香の歓迎会だ。
今晩の材料を買ってくぞ」

椎香「はいっ」

妹「…分かりました」


466 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/08(金) 20:18:56.85 ID:zLT1lxPG0
嫉妬ですね


468 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 20:25:30.87 ID:8EfSfORt0
同時刻。トラック搬入口付近の倉庫。

?「ここに今日、あの人がいるのは間違いないんですね?」

?2「ええ、間違いありませんわ。先程確認しましたもの」

?3「では二人とも、準備をなさい。今からあの人を――殺しに参りますよ」

ウフフ…フフフ…



従業員「なんかキャベツのダンボールの裏から変な声が聞こえるな」


469 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 20:30:27.42 ID:8EfSfORt0
妹「それで、今晩は一体何の料理にするつもりなのですか?」

兄「ああ、今日は夏真っ盛りで暑いことだし――鍋にしようと思う」

妹「兄さんは馬鹿ですか?」

兄「なんでだよ」

妹「このクソ暑いのに鍋なんて、一体どうかしてるとは思わないんですかっ!?」

兄「このクソ暑いのに鍋だからいいんだろ!? あ、ちなみにキムチ味な」

妹「ファッキンシット! 論外です!」

椎「あの…」

兄&妹「何だ!」

椎「ひっ! え、あ、そ、そのぉ…ひぐっ、うう…」

兄「ああ…ごめんな、つい怒鳴り散らしちまった。すまない」


470 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 20:34:42.45 ID:8EfSfORt0
妹「…ふん、そのまま気が済むまで泣いてればいいんです」

その冷たく言い放った一言に、さすがに俺もカチンと来た。

兄「おい、小さい子になんて言い方するんだ、お前は!」

妹「――っ! なんですか兄さんこそ! その子が来てから、その子の心配ばっかりして!」

兄「当たり前だろ! 世話を頼まれたんだから」

妹「私のことなんてどうだっていいって言うんですか!」

兄「お前、何言ってやがる! それとこれとは話が違うだろ!」

妹「違いません!」


471 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 20:40:39.74 ID:8EfSfORt0
兄「大体な、お前、最近おかしいぞ!? この子が来てからこの子にばっかり冷たくあたりやがって。
可哀想とは思わないのか!」

妹「――っ! もういい! 兄さんなんか知らない!」

兄「あっ、おい! 妹!」

そして妹は激昂しながら、ショッピングモールの人ごみの中へと消えてしまった。

兄「くそ…なんだってんだよ、一体」

椎香「お…お兄様…?」

兄「ああ…大丈夫だよ、椎香。あいつなら、そのうち戻ってくるさ」

椎香「…」

兄「俺も言い過ぎちまったかなぁ…ああ、それと、大きい声出してごめんな?」

椎香「うん…大丈夫、お兄様…」

兄「はぁ…、まったく、妹の奴は」


472 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 20:42:35.75 ID:8EfSfORt0
妹「はぁ…兄さんの馬鹿…」

妹「どうして気付いてくれないんですか…?」

妹「う…ううっ…ぐすっ」


473 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/08(金) 20:42:43.11 ID:nh3Tgm+9O
最高だ


476 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 20:49:16.77 ID:4Km8/l0e0
心がキューッと鷲づかみにされた
もっと続けるがいい


478 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 20:51:24.35 ID:8EfSfORt0
兄「しょうがない…あいつが戻ってくるまで、俺たちだけで食材を買うか」

椎香「ねえねえお兄様、あの…私、食材選んでも構いませんか?」

兄「ああ、いいぞ。好きなの選んでいいぞ」

椎香「本当!? 有り難うお兄様」

兄「ああじゃあ、ちょっとした探し物も頼まれてくれるか?
ゲームみたいなもんだと思って」

椎香「私、ゲーム大好きです! お兄様」

兄「妹の奴、板チョコが大好きでな。あいつの機嫌を直してやるために、それを探してきて欲しいんだ。
多分、お菓子の棚にあると思うから。頼まれてくれるか?」

椎香「勿論です。大好きなお兄様の為だもの!」

兄「それじゃ、迷子になるなよ?」

椎香「はい、お兄様」


480 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 21:08:13.43 ID:8EfSfORt0
バットマンビギンズの面白さについ停滞してしまう俺


481 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 21:09:25.51 ID:inYRl2vl0
>>480
www
www
お願い書いてwwwwwww


482 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/08(金) 21:10:27.57 ID:dNd3ViBF0
>>480
今すぐ書く作業に戻るんだ


483 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 21:10:40.43 ID:8EfSfORt0
椎香「あるーはれーたひーの…あ、これ買おっと。――こと〜 まほーいじょーの…あ、これも」

椎香「そろそろお菓子のところにもいこっかな…」

椎香「これかな…板チョコって」

椎香「お姉様…私のこと、嫌いなのかな…
私、お姉様に嫌われたくないよう…」

椎香の、チョコを握る小さな手が、震えた。


484 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 21:13:55.37 ID:48IsZ90a0
椎香がなぜハレ晴れを知っている…博士がアニ(兄?)オタなんだな?そうだろ!!?


485 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/08(金) 21:15:19.94 ID:8EfSfORt0
椎香「お姉様…私が邪魔なのかなぁ…えぐっ、ひうぅ」

椎香がそのふくよかな目尻に涙をため出した、その時だった。

ドゴォォォン!!

椎香「きゃぁぁぁっ!」

突如、すさまじい轟音と揺れがショッピングモールを襲った。
商品を並べた棚が倒れ、あちこちで埃が舞い上がる。
そして、幾度かの点滅の後、ショッピングモールを輝かせていた電気が、ぶつりと停電した。

椎香「な、何…?」


486 :VIPがお送りします [] :2008/08/08(金) 21:17:02.98 ID:83zEGYvX0
シーカー復活か?!



次へ 上へ 戻る