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妹「兄さん、もう寝ませんか?」
- 130 : ◆j3vp2NYuuE []
:2008/08/07(木) 16:25:26.36 ID:VW1Mlm+D0
博士「そもそもの発端は、科学者である君の父上だ」
兄「父さんが・・・?」
博士「君の父上は大変立派な科学者だった。
当時まだ幼かった私は天才少女などと呼ばれ、周囲からちやほやされていたが、それでも君の父上の威厳性というか、カリスマ性というか・・・君の父上のそういうものに付随する持て囃されぶりには到底適わなかった。
化学的方面に才能を開花させた私は、君の父上にまるで金魚の排泄物のようについて回っていた。
そして君の父上も、私を鬱陶しくついてくる排泄物のように扱った」
兄「さりげに酷い父ですね」
博士「しかし私には、それが快感だったのだ」
兄「ドMですね、分かります」
- 131 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 16:25:54.41 ID:aMNv4sVK0
兄「……ぉお!?」
妹「どうしたんですか兄さん、というか起きてたんですね」
兄「風呂にも入ったぞ?」
妹「最近暑いですしね、ところで」
兄「ああ、実はあのスレがな」
妹「寝る前に立てた釣りスレですか」
兄「願いが通じたのか別の人が書いてるんだよ!」
妹「とうの昔に落ちたと思ってました」
兄「さて、続きを読むかな」
妹「他力本願ですね」
読者一名追加
- 132 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 16:30:08.84 ID:VW1Mlm+D0
博士「そして幾年月が過ぎた頃、ようやく君の父上に研究を手伝うことを許可された私は、飛び跳ねて喜んだ。
その頃にはすっかり私と博士は打ち解けていたものだから、博士には妻子がいると知りながらその、はっきり言って恋に落ちていた」
兄「その息子の前で随分はっきりカミングアウトしますね」
博士「しかし君の父上は義理堅く、誠実な男だった・・・。そこがまた私の惚れたところだったのだが。
そんなわけで、先生で駄目ならばその息子はどうですかと聞いてみたら、案外あっさりとOKを頂いた」
兄「あの親父、ぶっ殺す」
- 133 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 16:31:22.79 ID:pkl4iRT40
スレ主キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
- 134 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 16:35:58.13 ID:VW1Mlm+D0
博士「父上の血を引き継いだ君の姿を、君の父上の下から離れた後もずっと恋焦がれてきたのだ。
そう、つまり私は、親も同意の君の婚約者だったのだ」
兄「な、なんだってー! って待ってください、話が飛躍しすぎじゃ・・・」
博士「実際にこうして会ってみると、いや、やはり私の思い描いていた通りの素晴らしい人物だ、君は。
その生命力の強さからいっても、やはり君の父上の血を引き継いでいる」
兄「はぁ・・・」
博士「なぁ、故に頼む。私を・・・生涯の伴侶にしてはもらえないだろうか?」
その魅惑的な上目遣いに、思わず生唾を飲んだ。
- 135 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 16:41:28.62 ID:VW1Mlm+D0
博士「な、どうだ? 勿論結婚したら、君の言うとおりにするつもりだ。研究だって、君の為なら惜しいが止めよう。りょ、料理だって、苦手だが今は勉強してるんだ、だから・・・」
妹「博士、論点がずれています」
その一言に、ようやくはっと我に返り、咳払いをする。
博士「す、すまない。つい熱くなってしまった。それでだな」
兄「・・・はぁ」
博士「話は、君の父上の下から私が巣立つ日が来たときに遡る」
- 136 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 16:43:30.97 ID:svGZR0zk0
友「ちげぇねぇ、ワッハッハ!」
兄「ワッハッハ!」
なんか懐かしいぜww
- 137 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 16:50:55.82 ID:cozVVZM+0
追いついた
解剖医もゲロを吐くような残酷な解剖シーンについてkwsk
- 139 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 16:59:41.62 ID:VW1Mlm+D0
博士「諸事情が絡み、私と先生は離れて研究をしなくてはならなくなった。その際、私は博士からある研究課題を一つ、餞別だといって頂いた」
兄「研究課題が別れの餞別ですか」
博士「それこそが、あの次世代生物兵器シーカーの基となる研究課題だったのだ」
兄「つまり、元々は父の研究だったと」
博士「そうだ。君の父は科学以外の多方面にも手を伸ばしていた。そのうち、特に積極的だったのが生物学だ」
兄(親父は一体、どんな研究をしてたんだ・・・)
博士「そして、その頃、君の父は狂気に晒されていった」
兄「・・・」
- 140 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 17:07:47.66 ID:mxJad7DG0
いつぞやのわっはっはスレの方か
- 141 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 17:09:18.13 ID:VW1Mlm+D0
博士「偉大な科学者「だった」君の父は、その頃既に知識欲にとり憑かれていたんだ。
そしてちょうど、君の妹が生まれた頃、君と君の妹にある処置を施した後、転勤先で謎の失踪を遂げた」
兄「・・・」
そうだ。俺の父は過去の大天才――末路は狂気のマッドサイエンティストとして、知る人ぞ知るカリスマ的な人物だ。
俺たちがまだ幼かった頃、失踪を遂げ、以来行方が分からなくなっているという。
博士「そしてだ、ここからが非常に重要なのだが――」
妹「そこから先は――特に私のことについては、私に話させて頂けませんか?」
妹が、神妙な面持ちで一歩前に出た。
博士「うむ。その方がいいだろう」
博士も納得のようだ。
妹「いいですか兄さん、今から話すことを落ち着いて聞いてくださいね」
- 142 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 17:12:41.55 ID:sSHiNZBm0
国家機密をあっさり…
- 143 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 17:16:08.50 ID:VW1Mlm+D0
妹「私は――父さん最大の研究テーマの一つから生み出された、サイボーグなんです」
兄「はぁ!?」
妹「身体の半分を父の手によって機械化された私は、実は幼い頃からこの研究所に通っていました。
サイボーグと言っても、何か特別機械的な事が出来るわけではありません。機械化されたとはいえ、機能的には人間の肉体と変わりませんから。
せいぜい、部品を交換して目から高圧縮レーザービームを発射出来るくらいです」
兄「充分すごいだろ、それ!」
妹「そんなわけで、実は兄さんにいつもバイトと称して無断で外出していたのも、学校を無断で欠席することがあったのも・・・全部、この研究所へくるためだったのです」
兄「なんてむちゃくちゃな・・・」
- 144 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 17:19:47.21 ID:QUkjZoSI0
>>部品を交換して目から高圧縮レーザービームを発射出来るくらいです
ツインシグナルを思い出した
- 145 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 17:21:57.45 ID:VW1Mlm+D0
妹「ともかく、そんなわけで兄さんにはせめてこの混沌の世界を見せてはならないと、今まで必死に父の因果と戦ってきました」
博士「私は妹の身体を元に戻す研究も行っていたんだ」
兄「それで?」
博士「並立して研究していたシーカーの研究が、佳境に入った。助手としても有能な才能を発揮していた妹君のお陰でな。
そして先日、ついにシーカーの研究は完成し、実際に稼動できる段階にまで入ってしまった。
そして、シーカーは私の手によってこの世に生み出されてしまったんだ」
妹「しかし私と博士が稼動直前で、ある大変な事に気がついたんです」
- 146 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 17:26:47.46 ID:VW1Mlm+D0
博士「シーカーの基礎理論の中に、君の父上が研究していた特殊なある電子部品に反応し、それを追尾するという事がさりげなく構築されていたんだ」
兄「なんか信憑性に欠ける話ですね」
博士「本当だ! 博士は既存の思考全てを凌駕していた・・・基礎理論の中に、そういったことを仕込むのは充分に可能だ。
そんなわけで、その電子部品は博士が実際に生成し、ある人間の中にそれとなく埋め込んでいた」
兄「まさか・・・」
博士「そう・・・それこそが、君だ」
- 148 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 17:31:41.18 ID:VW1Mlm+D0
妹「それに気がついたのは既に起動が秒読みに入った段階でした。
慌てて私も博士もシーカーを停止させようとしたのですが、時既に遅く、シーカーは自立起動していました」
兄「強制停止とか、そういうもんは無かったのか?」
妹「全てのコマンドに優先して、兄さんの電子部品を追うようプログラミングされていましたから」
兄「ご苦労なこった」
妹「そういう事情でして、私たちは出来る限り食い止めようと、様々な手段を行使して、後一歩というところまで追い詰めたのですが、寸前で、先も話した通り、逃げられてしまいました」
- 149 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 17:36:30.28 ID:VW1Mlm+D0
妹「それが、今回の事件の顛末です・・・全て、至らなかった私の責任です。
兄さんには決してこちらの世界は見せぬようにと思っていたのに・・・本当に、ごめんなさい」
妹は、今や涙で頬を濡らしていた。
兄「・・・いいさ、気にすんな。そういう事情なら仕方ないさ。悪いのは全部親父だろ」
博士「・・・私は今でも君の父を慕っている。あれで狂気に堕ちなければ、本当に素晴らしい科学者だったのだが・・・」
狂気の科学者の父が残した因果。それは、俺たちの人生を縛り付ける鎖のようなものなのかもしれない。
兄(それでも・・・俺は・・・)
友「あれ? 俺忘れられてる?」
- 150 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 17:41:48.36 ID:VW1Mlm+D0
ちょっと用事できたんで行ってくる
読んでくれてる人有り難う そして駄文でスマソ
- 151 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 17:43:28.45 ID:aMNv4sVK0
おk
- 152 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 17:46:01.21 ID:vNJFICZh0
いてら
さて、スレ主に期待age
- 153 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 17:48:35.78 ID:aMNv4sVK0
なにもないよ?
- 154 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/07(木) 18:05:21.11 ID:iY5qD3s/0
>>153
俺も期待
- 155 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/07(木) 18:05:51.25 ID:9y5S8lVQ0
あ、んじゃあオレも期待する
- 156 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 18:14:45.94 ID:yPUx7/r+O
友空気www
- 157 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 18:35:03.49 ID:SLRy800w0
妹「期待されてますよ?」
兄「しかし、元々釣るために打った文だからなぁ」
妹「先の展開なんて用意してないと」
兄「まああれだ」
妹「?」
兄「『全レス参加者が全レス主になることもある』ってやつだよ」
妹「自分は楽しむ側にいたいと」
兄「『保守』っと……」
保守
- 165 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 19:18:43.82 ID:PhLv5N4S0
妹はイサカか?
- 166 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 19:34:05.98 ID:vNJFICZh0
姉「保守がてらに私達で喋ろうとか思ったけど、どうなのかしら?」
弟「ここは兄と妹スレだからなぁ……。あまり姉と弟ものは需要無いかも」
姉「い、いや、でもさ意外と受けてくれる人いるかもよ?」
弟「なに夢みてんだか……。寝言は寝て言え。この阿婆擦れ」
姉「酷い。姉にむかってなんて態度。私じゃなかったらコンクリートで固められて海に沈んでるところよ」
弟「なんで喧嘩売る相手が怖い人限定になってんだよ。とにかく話を戻そう」
姉「そうね。それじゃ――保守。と」
保守
弟「あれ?需要あるか無いかは!?」
弟「まぁこんなロクでもないオナニー文なんぞ需要どころか誰も読むはずが無いか…」
保守
- 167 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/07(木) 19:49:52.85 ID:9y5S8lVQ0
書いてみればよかろう
- 173 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 20:43:23.07 ID:WPTzLDsQ0
エビフライの人か?
- 175 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 21:05:16.60 ID:PVSU/n5f0
妹「今日私の誕生日なんだから、もちろん早く帰ってきてくれるんでしょ?」
兄「ああ、今日は早く帰れるさ、まだ新米の俺に重大事件が回ってくることもないだろうし」
兄の出勤前のひととき。こんなやりとりを行ったその日、兄は帰ってこなかった。
翌日、朝起きるなり掛かってきた電話、相手は私も良く知る兄の同僚。そして彼は重苦しい口調で私に告げた。
警「いいか、落ち着いて聞くんだ。君のお兄さんが、昨夜……亡くなった」
サッと、血の気が引いた。
昨日の朝まで元気にしていた兄が……死んだ?
現実味がない。口が渇いて、声を発するのもおっくうになる。
妹「な、なんで……」
警「わからない。どうやら事故現場に様子を見に行った行った際に何者かに襲われたようなんだ」
妹「何者か……って、いったい、何なんです」
警「すまないが、人間がやったとは思えない死に方だった。それに……」
妹「聞きたくありません!」
警「すまないんだが、本人確認を、家族である君にお願いしたいと、本部が言っているんだ」
ぐっ、と、私は腕を握った。先ほどから思考がまとまらなくなってきている。
続き要望あるなら書きますが……
あと◆j3vp2NYuuE様、勝手にスピンオフして申し訳ないです。
- 178 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 21:16:01.11 ID:SLRy800w0
どうぞ
- 179 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 21:21:09.78 ID:VW1Mlm+D0
ただいまwww
なんか帰ってきたらすごいことにwww
PVSU/n5f0さん、そんなそんな。もうスピンオフなり設定無視なり、好き勝手やっちゃって下さいよwww
むしろwktkしてます!
- 181 : ◆zK/vd3Tkac [] :2008/08/07(木) 21:25:01.40 ID:PVSU/n5f0
>>179
ありがとうございます。
ではひっそりと続けますね
- 182 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/07(木) 21:27:31.16 ID:9y5S8lVQ0
ここで二人が被ると読みづらくなっちゃうんだよな〜
- 183 : ◆zK/vd3Tkac [] :2008/08/07(木) 21:28:41.74 ID:PVSU/n5f0
◆j3vp2NYuuE様が終わり次第再投下いたしますので。
書き溜めておきますね
- 184 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 21:42:33.25 ID:VW1Mlm+D0
博士「とにかく、もうすぐ奴もやってくるだろう。うかうかはしてられないぞ」
兄「何か、奴を止める最終手段はあるんですか?」
博士「ああ、一つだけな」
兄「それは一体?」
博士「それは――」
ビーッ
不意に、ロビーの奥の部屋からアラームが鳴り響いた。
博士「何だ?」
全員でその部屋に駆け込み、何台も設置してあるパソコンの一つに目をやると、そこには入り口のカメラが人影を捉えていた。
友「警察か?」
妹「・・・博士」
博士「ああ・・・どうも臭うな。臭うぞ」
友「おい・・・兄、お前ワキが臭いぞ」
兄「黙れボケ。殺すぞ」
- 185 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 21:46:50.49 ID:VW1Mlm+D0
ビーッ
警官らしき男は、定期的にベルを鳴らし、反応を待っているようだ。
――ふと、警官はカメラを見た。
そして、にたりと笑う。
博士「決まりだな」
妹「博士、どうしますか?」
博士「とりあえず、こうする」
博士は、パソコンのキーボードで素早く何かのコマンドを入力すると、エンターを押した。
すると。
途端、入り口ロビーの上側から機関銃の掃射が、警官に向かって降り注いだ。
そして、同時に濃度の濃い煙幕が噴き出し、ロビー付近一帯を包み込む。
博士「これで、多少の足止めは出来たはずだ」
しかし、事態は予想だにしない方向に転がった。
妹「博士!」
博士「どうした?」
妹「大変です・・・あれを・・・」
- 187 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 21:51:01.34 ID:VW1Mlm+D0
見ると、入り口ロビーのガラスを突き破り、一切被弾した様子のない警官――シーカーが、静かに立っていた。
博士「くっ、まさか学習したのか・・・」
妹「博士!」
博士「よし、全員奥の研究棟に急ぐぞ!」
博士は素早くキーを叩くと、ロビーの入り口を囲うように分厚いシャッターが降り、シーカーを包囲した。
博士「さあ、早く!」
- 188 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 21:56:56.33 ID:VW1Mlm+D0
妹「博士、これからどうしましょう」
研究棟へ繋がる廊下を駆けながら、妹は博士に尋ねた。
博士「奴を倒す方法・・・それは焼夷弾並みの破壊力の爆弾でも直撃させるか、高圧縮のエネルギー体をぶつけて核を破壊するしかない」
博士「つまり妹・・・この場合はそう、お前の「目からビーム」が鍵だ」
兄「目からビームって名前なんですか」
博士「高圧縮レーザー砲用の眼球レンズに交換し、そしてエネルギーを充填、打ち放てば、いくら奴だろうとひとたまりもないはずだ」
妹「分かりました、やってみます」
博士「待て。しかしだな、それにはいくつかの障害を突破しなくてはならない」
- 190 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 21:59:05.70 ID:FlkjuIot0
まさかの目からビーム
- 191 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 22:00:01.93 ID:zEbKvFPO0
これはシリアスなのか判断に苦しむな
- 192 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 22:01:16.84 ID:VW1Mlm+D0
博士「まず、眼球交換の為に、この研究棟最奥の研究フロアに行かねばならない。
その次に、眼球を交換し、エネルギーを最大値まで補填しなければならない。
そして最後、奴にどうにかしてビームを当てなければならない」
博士「それに・・・それとは別に、お前自身の身体にかかる負荷の問題もある」
兄「負荷・・・?」
博士「ああ。普段なら万全の状態で放っても身体に相当な負担がかかる高圧縮レーザーだ。
それを最大値、しかも身体にこれだけ負傷した状態では、一体どうなってしまうのか、正直想像もつかない」
兄「そんな・・・妹は、妹はどうなるんですか!?」
博士「・・・・・・」
- 193 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/07(木) 22:01:45.49 ID:9y5S8lVQ0
さすがに目からビームはwww
- 194 :VIPがお送りします [] :2008/08/07(木) 22:04:03.06 ID:Da9fGLiCO
ラピュタのロボットを思い出したのは俺だけですか
- 195 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 22:05:29.10 ID:VW1Mlm+D0
妹「兄さん・・・」
見ると、妹は確固たる意思を秘めた瞳で俺を見つめていた。
妹「私なら、大丈夫ですから。必ず成功させてみます」
兄「でも・・・お前がどうなるか!」
妹「兄さん、」
妹は、泣きそうな、悲しそうな、複雑な笑みを浮かべて言った。
妹「私は――大丈夫です」
――その時俺は、どう反応してよいか、分からなかった。
ただ、言葉を喉に詰まらせ、俯いた。
友(あれ・・・やっぱ俺、空気・・・?)
- 196 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/07(木) 22:06:34.92 ID:9y5S8lVQ0
友www
- 197 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/07(木) 22:07:35.66 ID:qo+6Twru0
友www出番wwww
- 198 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 22:13:27.27 ID:VW1Mlm+D0
博士「よし、ここだ」
辿り着いた先は、軍事施設のような分厚さを誇る大きく赤い鋼鉄の扉。
博士「開けるぞ」
妹「――来ました! 奴です!」
博士「何っ、もうか!」
廊下の奥から、すさまじい音が聞こえてくる。
友「おっと、ここは俺の出番だな」
友が、一歩前に踏み出すと、その腰元から二挺の自動小銃を取り出すと、口元を吊り上げて言った。
兄「やめとけ友よ。かっこつけたって死ぬだけだ」
友「うるせぇよ」
友は口でバレルを銜え、スライドさせる。
友「こうでもしねぇと――俺の見せ場がねぇだろう?」
兄「はっ、キザな野郎だ」
友「ちげぇねぇ、ワッハッハ!」
今度は、返事を返すことなど出来なかった。
- 199 : ◆j3vp2NYuuE [] :2008/08/07(木) 22:15:31.93 ID:VW1Mlm+D0
兄「おい、友」
友「どうした悪友」
兄「死ぬなよ」
友「承知」
そして友は、今や目前と迫ったシーカーの足音のするほうへ、走り去っていった。
兄「・・・バカヤロウ、馬鹿野郎が・・・っ」
覚えず、頬を涙が伝っていた。
- 200 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/07(木) 22:16:13.94 ID:9y5S8lVQ0
友バカにしてごめん(´・ω・`)
- 201 :VIPがお送りします [sage] :2008/08/07(木) 22:17:02.56 ID:qo+6Twru0
友…感動するじゃねーか……
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