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従妹「わ・・・私を、お兄ちゃんの恋人にしてくださいっ・・・」
- 223 : ◆cJWfn1.4nQ []
:2009/11/18(水) 23:24:27.00 ID:iJFe2NSj0
えいご漬けをやらせている間にPCのっとった^q^
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
3月19日、店を閉めた後すぐにあがらせてもらい、家に帰って身支度をした。
日帰り予定なので、着替えはないが多少お金を持っていかなければならない。
従妹は、制服しか無い状態で来るのだから。買い物もするだろう。
福知山駅で待つように、従妹にはあらかじめメールを送ってある。
電車の中で眠っていると夢を見た。従妹や両親と伯父さん伯母さん家族皆で食卓を囲んでいる。
こんな風に戻れる日は来るのだろうか。うっすらと湿った瞼をこすりながら乗り換えを済ませた。
福知山駅につき階段を降りると改札の向こうにポニーテールの中学生がソワソワしながら立っていた。
「従妹!」
「お兄ちゃん!」
改札を通りこちらに駆け寄ってくる。そっと抱きしめた。ふわっと懐かしい香りが鼻先をくすぐる。
やっと会えた。感極まって鼻の頭が熱くなってきた。
顔をあげた従妹の目も潤んでいた。
「そうだ、早く行こうお兄ちゃん。家には置手紙を置いてきたの。お兄ちゃんと暮らします。探さないでくださいって。」
「捜索願出されても困るしな。そういえば受験とかどうしたんだ。」
「細かいことは気にしないっ。ほら電車が来るよ。」
- 224 :VIPがお送りします [sage] :2009/11/18(水) 23:27:09.09 ID:Rt7hfbiUO
数分後、そこにはえいご漬けをやめてPCを横から覗き込む友人の姿が
- 225 :VIPがお送りします [sage] :2009/11/18(水) 23:36:39.78 ID:YOAWsCr80
ずっと疑問に思っていたのだが、
そのまま仕事を続けるのに親が用意してくれた家に住んで、
姉が紹介してくれた仕事を続けてばれないはずがないと思うのだが。
姉は黙ってくれたとしても住むところ変えないとすぐばれんじゃね?
- 228 : ◆cJWfn1.4nQ [] :2009/11/18(水) 23:43:59.41 ID:iJFe2NSj0
手をひっぱって京都行の電車にのりこむ従妹。
「ところで従妹さ、行先わかってる?」
「名古屋でしょ?それくらい知ってるよー。」
「そっか。とりあえず今日買わなきゃいけないもの考えといて。何もないでしょ。」
「そういう事聞かれると、お兄ちゃんと暮らすんだな、って何か実感わいてくるなぁ。」
「うん、もう離れなくてすむように二人で、精いっぱい頑張ろう。」
「お兄ちゃんと二人なら私はどこでも大丈夫だよ!」
はにかんではいるが少し顔が強張っている。
従妹にとっては地元を離れて暮らすのは初めての事だし、ましてや知らない土地で職もない。
緊張しない方がおかしいくらいだ。
「そうだ、引っ越ししないとだな。」
「え、なんで?今のおうちじゃダメなの?」
- 229 : ◆cJWfn1.4nQ [] :2009/11/19(木) 00:00:55.93 ID:fyzf+zMF0
>>225に先に言われてしまったか…。一応考えてました。
「従妹は俺と暮らすって手紙に書いたんだよね?今住んでるのは親父が手配してくれた貸家なんだ。
管理人さんも親父の知り合い。だからすぐに従妹だけすぐに連れ戻されるってことは十分考えられるからね。」
「そっか、よく気づくね。でも私未成年なのに家貸してもらえるの?」
「俺が成人してるからね。結婚は親の承諾が必要だけど、家借りること自体は問題ないはずだよ。」
「よかったぁ…。」
これからの事を話しながら電車に揺られる。一人で来る時は長く感じた旅路も二人ならずいぶん早く感じる。
名駅に着く、駅上の百貨店で適当な服を買い込む。女の子の服って意外と高くつくんだな。
店長に紹介がてらイトーコ食堂で夕飯を取ることにして天白に向かった。
「お、来たな駆け落ちカップル。君が従妹ちゃんか、話には聞いてたけどかわいいねぇ。」
「はじめまして、お兄ちゃんがお世話になってます。」
「恋人なのにお兄ちゃんか。そういうのが良いんだなこの変態は。」
「余計なお世話ですよ…。」
軽く食事を頼んで二人で個室に入った。
引っ越しの話をしているとちょうどタイミングよく店長が座敷に入ってきた。
「なんだ引っ越すのか。」
「親に用意された部屋ですからね…。」
- 230 : ◆cJWfn1.4nQ [] :2009/11/19(木) 00:01:59.46 ID:fyzf+zMF0
友人が暇そうなのでウィイレしてきます。今日はもう無理かもです。
- 239 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 01:30:05.06 ID:yv9A9X1pO
俺の友達にも駆け落ちしたやついたなあ
神戸か大阪に住むって言ってたが元気にやってんのかな
- 245 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 03:04:08.67 ID:sLWNLkKr0
まさか駆け落ちとは…
まあ親御共の頭固そうだからな
- 247 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 03:45:01.19 ID:SOpFynKY0
読み終えた
親が居る家で大声で激しいセクロスとはなかなか・・・
ほほほしゅ
- 250 :VIPがお送りします [sage] :2009/11/19(木) 06:09:25.78 ID:xHiFnOctO
これって捜索願い出されたら、誘拐容疑になるよねー
☆
- 253 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 07:22:24.14 ID:EQfvw4UuO
追いついた。
これは引っ越してから迎えに行くべきだったんじゃないかなぁ。
まごまごしてると連れ戻されるぞ。
- 256 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 09:14:43.49 ID:39HkmCjg0
追い付いた支援
この1の書き方好きだ。
京都の街の情感とか、
主人公の決意が伝わる感じとか、
物語の雰囲気をビシビシ感じる。
これで勢いで書いてるってんだから大した才能だ。
っていうかこの話のドラマ見たい
- 260 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 10:19:46.19 ID:xX6MkvUH0
>>250
高校生同士で駆け落ち、なら兎も角
片方が女子中学生だもんな…
ギリギリ犯罪だな
正直、展開的に駆け落ちはしてほしく無かった
でも応援してるぞ保守
- 261 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 10:36:39.56 ID:+VO9atfJO
いいねいいね。20歳と14歳の若さ故の後先考えずに突っ走る感がいいねw
保守!
- 263 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 11:30:55.57 ID:juIOJCCb0
18歳未満の少女との恋愛は犯罪ですか? 2009年11月18日11時30分 / 提供:All About
ケース2
「私(20歳)は、現在、同じ職場のアルバイトの女の子(17歳)と真剣に交際しています。
もし、私が彼女と性交渉をした場合、何か罪に問われますか?」
■淫行の罪って何?
民法によれば、女子は親権者の同意があれば16歳から結婚できるとされています。
この場合、夫は18歳未満の妻と性交渉をしたら、淫行の罪に問われてしまうのでしょうか?
もちろん、そんなはずはありません。ここでいう淫行とは、性行為一般を指すわけではないのです。
■どんな場合が淫行になるの?
では、どんな場合が淫行になるのでしょうか?有名な最高裁判所の基準によれば、
(1)青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為
(2)青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為
■恋愛感情がある場合は?
ですから、互いに恋愛感情が生じ、人格的な交流のある真剣な交際である場合には、
18歳未満の青少年と性交渉があったとしても「淫行の罪」には問われません。ご相談の件でも、
わずか3歳の年の差ですし、真剣に交際しているということですから、
性交渉をしたとしても、「淫行の罪」に問われる可能性は低いといえます。
- 264 :VIPがお送りします [sage] :2009/11/19(木) 11:44:06.26 ID:abr/ZEorP
性交渉はあくまでも16歳以上18歳未満での話しだろ?
このスレの従妹は14歳だからたとえ本当の愛があっても犯罪には変わらん
従妹にその気がなくても親権者の叔父一家から誘拐だと言われたら罰金に慰謝料に払わされて、
さらに法的処置で強制的に引き離されて会ったり会話することすら禁止される
裁判になったとして裁判官の心象も、未成年で年齢差もあり、ましてや親族とあれば圧倒的に不利だろ
若さ故の軽率な行動ととられて(せめて従妹が18歳になるまでは)隔離されるのが現実のはず
まぁこんな妄想話にマジレスしてる時点でいろいろ終わってるな、俺もお前らもw
- 266 :VIPがお送りします [sage] :2009/11/19(木) 12:28:32.78 ID:MTn0nJgqO
>>264 そんなことしたら従妹がどう動くかぐらい予想出来る?だろうしやらないんじゃないか
と更にマジレス
- 267 :VIPがお送りします [sage] :2009/11/19(木) 12:55:20.93 ID:abr/ZEorP
>>266
途中のストーリーで14歳だからもう少し大人になるまで待つ〜的な会話あったけど、結局我慢できずに未成年に手を出してるからややこしくなってるわけじゃん?
両家の対応で隔離されて会えなくなったからってこういう行動に出るから「若さ故の軽率な行動」なんだよ
今後また引き離されて「どう動くか」が心中に走ったら所詮その程度の愛だったって思うぞ
18歳とまではいかなくても、せめて義務教育終わってからの駆け落ちなら勘当されて2人で生きていくっていう選択になるけど、
早まった行動は結局自分たちの首を絞めてるだけ、そこを理解と納得できてないのはただの我侭
義務教育中の従妹がどう動こうが子供の我侭に付き合う大人はいないのが現実
もっとマジレス
- 273 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 14:43:01.76 ID:t2OUVnIOO
法律厨うっぜぇなぁ
二人が幸せならそれでいいじゃん
まあ唯一バカだったのはバレるようにやったことだな
ラブホでも行けばよかったのに
- 276 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 15:28:37.83 ID:+VO9atfJO
まー気持ちはわからんでもない。
実際に事がおっぱじまると周り見えなくなるもん。
- 279 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 17:28:52.65 ID:39HkmCjg0
7つ下だけど俺より高身長なドSな従妹
が、8〜10才の頃会う度にベロチューしてました
- 280 : ◆cJWfn1.4nQ [] :2009/11/19(木) 17:48:53.86 ID:2THEcDhbO
「それにしても段取り悪いな。まぁ、あれだ。保証人とか困ってるならいつでも頼め。」
「はい、ありがとうございます。」
何から何まで人に頼りっぱなしで情けなくなるが、そうしないと生きていけないのはわかっているから余計に悔しい。
「明日早速不動産行ってみようか。」
「うん、2人の愛の巣探しだね!」
「なんか、言い回しが古いな。」
従妹がむくれて軟骨を次々に口に詰める。
「まぁ、このへんは学生向けの物件が多いから苦労はしないだろ。」
店長の一言に少し先への不安も和らいだ。押しが強いけど、どこか包容力を感じる人だ。
俺も店長のようなでかい男になりたいものだ。固そうな毛がもじゃもじゃと生えた筋肉隆々の腕を眺めながらそんな事を思った。
- 296 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 22:51:52.95 ID:n7SSWdgI0
夜のアパートに二人分の足音が響く。アパートの階段の薄い鉄板がボンボンと濁った音をたてる。
「ここがお兄ちゃんの住んでる部屋?」
「うん、もう引っ越すけどね。」
苦笑してみせた。そうだね、と相槌をうちながら隅々まで見る。
しかし今まで居酒屋の仕事で疲れては帰り、一人で寝るだけだった場所に従妹がいる。
そう考えただけで嬉しくて、つい顔がにやけてしまう。
「何にやにやしてんのー。どーせヤラシいこと考えてるんでしょ。」
「違う違う。やっと従妹に会えたなってさ。」
顔の筋肉がほどけたように従妹もにへっと笑う。
「うん…。もう、ずっと一緒だよ。…それにしても何もないねこの部屋。」
確かに、引っ越してすぐに居酒屋で働き始めて本当に寝るだけだった部屋なので家具などは一切なく、京都から持ってきた荷物と送ってもらった布団や衣類くらいしかない。
普段着ないものはダンボールのまま積んであるほどだ。テレビや調理器具すらない。
「これなら引っ越しも楽そうだね。」
「まぁね。家具揃えたりする余裕無かったからさ、今まで。」
「大変だったんだね…。お兄ちゃん。」
- 297 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 23:05:21.19 ID:n7SSWdgI0
「そうでもないよ。店長や店の人たちも良くしてくれたから、辛くなかった。今は従妹がいるから、もう大丈夫。」
「そっかぁ、店長さん良い人だよね。」
「うん、いつかちゃんと恩返ししないとな。」
ダンボールに寝袋が入っていた事を思い出し、積み上がっていたダンボールの山から布団類とマジックで書かれたそれから寝袋を取りだした。
「俺はこれで寝るから、妹は布団で寝て良いよ。」
「はぁ?今更紳士ぶってどうすんのさ。一緒に寝るの!」
人間そう簡単には変われないようです。
「でも、エッチはしばらくなしだからな。」
「わかってます!…でもキスくらいは良いでしょ。」
「…うん。」
優しく、薄いガラスに触れる様に、唇を落とす。互いの存在を確かめ合うように舌を絡める。
頬が温かくぬれた。従妹の涙だと気づくのにそう時間はかからなかった。
「…会いたかった。」
「うん。」
「不安だった。」
「うん。」
- 299 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 23:08:31.94 ID:n7SSWdgI0
>>297の5行目従の字が消えてました。脳内変換お願いします。
- 301 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 23:12:02.13 ID:SOpFynKY0
従妹を妹に脳内変換してたので気付かなかった
- 303 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 23:25:21.53 ID:n7SSWdgI0
キスしながらいつの間にか二人は重なり合って眠りに落ちていた。
翌朝、予定通り二人で不動産へと出かけた。
店長の言うとおりさすが学生の町だ。一人暮らしやルームシェア向けの物件がたくさんあった。
その中から居酒屋から近いところをいくつかピックアップし、従妹に選ばせた。
「ここかなぁ。」
「じゃぁここ、見学させていただけますか。」
従妹の指差した物件を見学しに行く。今のアパートのすぐそばの部屋だが、前よりも居酒屋に近くなったし、ベランダの日当たりも良い。
作りは古いが良いところだ。
「どう?」
「良いと思う。バストイレ付きだったら問題なしっ。」
OKサインが出たので不動産にもどり契約手続きを済ませた。
「今日付けで入っても構わないですか。」
「大丈夫ですよ。鍵、お渡ししておきますね。今日中に水道や電気も使えるように手配しておきます。」
家に帰る途中、店長にメールを送った。
『お疲れ様です。保証人の件ありがとうございました。部屋決まったので、車貸していただけますか。業者に頼むほど荷物ないので。』
あの程度なら俺だけでも大丈夫そうだ。グリコをしながら従妹と家に帰る。
家の近くにまで来るとアパートの前に見慣れた人影が見えた。
- 304 : ◆cJWfn1.4nQ [] :2009/11/19(木) 23:26:20.91 ID:n7SSWdgI0
PCでトリップ出し忘れてました。
- 305 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 23:27:58.66 ID:SOpFynKY0
修羅場くるううううううううううう
- 308 :VIPがお送りします [] :2009/11/19(木) 23:51:24.15 ID:86SznE+tO
見慣れた人影とは?
1>>1親父
2>>1姉
3>>1母
4従妹父
5店長
- 313 :VIPがお送りします [] :2009/11/20(金) 00:17:36.50 ID:QRcyg2Ae0
店長だった。
「おう、来たか。手伝いに来たぞ。」
横の道路に客の送迎用のバンも停めてあった。
「うあ、ありがとうございますっ!」
メールを見てすぐに来てくれたそうだ。
新しい部屋と2往復でスッカリ片付いてしまった。空っぽになった部屋を見るとここに初めて来た日を思い出す。
親父に勘当され、手配されるがままにやってきた部屋。ダメな俺を受け入れて働く場所を提供してくれた店長。
仕事を一から教えてくれた坊主さん。
知らない土地で確かに新しい人の輪ができている事を感じた。
俺と従妹は店長を見送るため新しいアパートの前で並んで立っている。運転席に乗り込んだ店長が窓を開けた。
「本当に何から何まで、ありがとうございます。」
「まー、あれだ、俺がこんなこともすんのも1や従妹ちゃんが真剣だってわかってるし、それなりの生き様みたいなものを
1からはしっかり見せてもらってるしな。親に勘当されたのが良い事だったか悪い事だったかは置いといてだ。」
店長の言葉に目がしらが熱くなった。背伸びするふりをして隠すように後ろを向くと従妹の目もうるんでいた。
「じゃぁな。明後日からは出勤しろよ。明日はゆっくり従妹ちゃんとこれからの事話しあうなり、このへん案内してやんな。」
「はい、ありがとうございました。」
従妹と声が重なった。
- 314 :VIPがお送りします [sage] :2009/11/20(金) 00:19:15.29 ID:5BkLfJJpO
店長で良かったよマジで
- 315 :VIPがお送りします [] :2009/11/20(金) 00:33:06.45 ID:oNbVsEmMO
ここで親登場したら禿げるわ…
- 316 : ◆cJWfn1.4nQ [] :2009/11/20(金) 00:34:08.18 ID:QRcyg2Ae0
新しい部屋に二人で戻る。後から従妹が抱きついて来て背中に顔を埋めていた。
「なんだかリビングはまえの部屋と変わらないね。ダンボールもそのままだったし。」
埋めていた顔をあげてはしゃいでいる。
「そうだな、ちょっとは出しとくか。」
そういってダンボールを開いていると俺の携帯が鳴った。メールだ。
「げ、姉貴からだ。携帯変えてから教えてなかった。」
『あんた散々お姉さまに御世話になっといて携帯変えてメールの一つもよこさないとは良い度胸してるじゃないか。
店長からメールもらった時はつい片手でリンゴくだいちまったよ。帰って来た時、覚えておきなよ。あと従妹ちゃん迎えに行ったんだってね。
今日の昼頃、伯父さんがそっち向かったらしいけど大丈夫?』
やっぱりか、間一髪だったみたいだ。メールを見せると従妹の顔に少し緊張の色が戻った。
「お父さん…。」
「大丈夫。管理人さんには俺らの行き先伝えないで下さいって伝えてあるから。」
「うん…。あ!お兄ちゃん今晩のご飯は!?」
「食いしん坊だよなぁ。何も考えてないや。コンビニ行こうか。」
「プリン買うー!っていうか自炊しようよ。私作ったげるからさ、ご飯。」
「そうだな、明日買いに行こうか。」
- 317 :VIPがお送りします [] :2009/11/20(金) 00:40:08.62 ID:OOBGJWQr0
伯父との対面は避けられないだろうな・・・
- 318 :VIPがお送りします [sage] :2009/11/20(金) 00:46:45.24 ID:zWbww3Rt0
修羅バっくれるに限るwww
- 319 :VIPがお送りします [] :2009/11/20(金) 00:57:10.89 ID:QRcyg2Ae0
「何を?炊飯器?」
「そ、後電子レンジとかオーブンとか…他になんかいるものある?」
「アイロンとドライヤーと、あとベッド!」
「ベッドは却下、お金あんまないんだからな。電子調理器はリサイクルショップとか行けばありそうだな。」
「ちぇー、贅沢できないんだね。まぁ慣れっこだから良いよ。二人で居れたらええねんっ。」
「うんうん、じゃとりあえずコンビニに行くぞい。」
ザーッ いらっしゃいませ ただいまからあげ棒が85円とお求め易くなっております よろしければどーぞー
やる気のない店員の声が夕暮れのコンビニにこだまする。とりあえずそのまま食べられるもの、おにぎりや惣菜を買いこんでレジへ行く。
従妹が4個セットのプリンをカゴに入れたので冷蔵庫が無いのを忘れているんじゃないか、と嗜めると牛乳プリンを2つもってきた。
「全部で1232円になります。」
手持ちがずいぶんなくなったな…。
買い物袋の片方ずつを持ち、ブラブラと帰った。
「こういうの憧れだったの。嬉しいなぁ。」
少し悲しそうな表情に見えるのは伯父さんの事がひっかかっているからだろう。いつかきちんと詫びを入れに行かなければ…。
さっき受け取った姉からのメールを思い出した。『帰って来た時』俺がいつか戻るつもりで居る事を分かっているようだ。さすが我が姉貴。
- 322 :VIPがお送りします [] :2009/11/20(金) 01:37:56.94 ID:QRcyg2Ae0
食後、俺があぐらを掻いている足の上に従妹が乗ってきた。
「お兄ちゃん。」
「ん?」
「テーブルは、いるね。」
「だな。ああ、従妹。学校は通わないにしても、高卒認定くらい取っとかないか?頭良いんだし、俺が仕事行ってる間暇でしょ。」
「うん…。親元離れても勉強からは逃げられないんだね…。」
「将来のためにあっても良いと思うけど?1先生が無料で授業してあげるよ。」
「えー、お兄ちゃん教えれるの?」
「まぁ、高校内容くらいなら一通りな。」
「じゃあ、お願いします。せんせっ。」
「はいはい、明日参考書も買おうな。」
先生という響きが懐かしい。不相応にも1年前まではバイトで先生なんて呼ばれていた。従妹にそう呼ばれると変な気分になるが。
「あと、伯父さんのことだけど…。」
- 324 :VIPがお送りします [] :2009/11/20(金) 01:54:52.41 ID:QRcyg2Ae0
「うん…。」
表情が急に曇ってしまった。でも、これはハッキリしとかないといけない。
「いつか、いつになるかわからないけど。ちゃんと謝りに行こう。」
「…うん。わかってる。たった一人のお父さんだもん。お兄ちゃんもね。」
「もちろんそのつもりだよ。」
少し腕に力が入ってしまった。従妹がイタッと小さな声を出したのですぐにほどいた。
話そうと思っていた事はすべて伝えられた。あとはこれからの事を考えよう。
「店長にも相談するつもりなんだけど、俺は今まで夕方から明け方まで居酒屋で働いてんだ。
でも従妹と暮らすためには昼の仕事をしようと思う。すぐには無理だろうけど。
新しいバイトが決まるまでは今のままだと思うから、従妹には負担かけるけど…。」
「承知の上ですっ!」
ドンっと胸をたたき、自信ありげな表情で俺の顔を見上げてくる従妹。イーっと笑った後足をバタつかせ唇を尖らしている。
「チューしてチュー!」
チュッと軽く触れる程度のキスをした。
ムードもくそもないが、これはこれでいい。こんな感じで暮らしていこう。ずっと二人で。そしていつか…。
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