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兄妹小説「輝く日常」
- 79 名前:1 ◆nvHRXDRbXY []
投稿日:2008/04/27(日) 23:15:08.37 ID:CsKBVhpN0
上野と別れて親父が手まねきした方向へ向かう。
その先にはあんまり人がこない公園が1つだけあるのみで後は何もない。
公園に近づくにつれて体の中にどんどん冷水を注ぎこまれている様な感覚に陥っていた。
俺は公園の中で親父を見つけた時自分が冷や汗をかきまくっている事に気づいた。他には誰もいなかった。
「……よぉ。」
「何の用だ。」
「おいおいつめてえなぁ、くくっ親子で公園でも散歩しようって思っただけよ」
隙を作れば負けると思った俺は身構えた。
「おいおい。そんな強張んなくてもいいだろ?久々じゃねえか…へっ」
「もう俺とお前は他人みてーなもんだろクソ親父が。」
「おーおー言うようになったな。女も知らねえクソガキが。」
「うるせぇよ!もう一人で生活費を稼いで生活してんだ。プロジェクトも任されてるしグッ!!」
- 80 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/27(日) 23:15:43.49 ID:CsKBVhpN0
プロジェクト…その言葉を聞いた途端親父の目の色が変わった。
一瞬で俺の間近に近づき、俺が言い終わる寸前に
親父の鋭いパンチが俺のみぞおちに直撃した。
「おいおいなめてんのかオメーは。」
「グッ…がは…」
「プロジェクトだと?お前みたいなガキがか!?どうせたいしたプロジェクトじゃねえだろうがカス」
そう言いながら倒れた俺をさらに蹴りならが続ける。
「どうせあの長谷川のクソがそそのかしてんだろ?クックック…」
「はせ、がわさんを悪く言うな。」
「あ?」
殴り倒したくなる程むかつく顔でにやにや笑っている親父の目を
まっすぐに睨みつけながら俺は話す。
「あんた、妹に長谷川さんの事悪く言ってるそうじゃねえか!
頭おかしいんじゃねえのか!?あの人は全然お前の思ってる様な人じゃグッアアア!!」
手首をひねりあげられた。死ぬほどいてえ。
- 82 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/27(日) 23:19:08.90 ID:WpUd0VCWO
小説・・・?
- 83 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/27(日) 23:21:08.35 ID:CsKBVhpN0
「クソガキが…おめえの言った言葉をそのまま返してやるよ。」
「ぐ…く、くそ」
手がギリギリと締めあげられていく。
それに伴う猛烈な痛みに悶絶しながらなんとか耳を傾ける。
「あいつはおめえの思ってる様な奴じゃねえ!もっと残忍な事やっちゃってんだよぉ!!…ふん、そのうち分かって後悔すればいい。」
そう言ってみぞおちにもう一発ぶち込まれた。
「ぐお…」
「せいぜい社会人ぶってろクソガキが……過労死で死ね」
そう言い残し、地面に倒れている俺を置いて親父は帰って行った。
- 84 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/27(日) 23:22:14.82 ID:CsKBVhpN0
しばらくうつぶせになってた俺に声をかけてくる人がいた。
「お兄さん!だ、大丈夫ですか!?」
上野だ。
「な、なんでここにいんの?」
「す、すいません。お兄さんが住んでるマンションとは真逆の方向へ向かってたんで
ちょっと…気になっちゃって後ついてきました。そしたら…」
目に涙を浮かべている。
「そ、そしたら…グズッ…お兄さんとおじさんが…」
「ああ、見ちゃったわけね。」
「彼女はこの事…知ってるんですか?」
「知ってたら親父と生活してねぇだろあいつは。
あいつの前では親父は普通のいいお父さん演じてんじゃね?」
「そ、そんな…」
上野は半ば茫然としてる。
「あいつは俺に対してだけああなんだ。」
「…どうしてですか?」
訳がわからない。と顔に書いてあった。
「なんでこんな事に。」
>>82
あ!wSSでした。すいません^^;
- 85 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/27(日) 23:25:36.13 ID:YXQBSosx0
この親父ムカつくわー
- 86 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/27(日) 23:27:37.01 ID:CsKBVhpN0
俺はとりあえず上野に俺と親父の関係についての簡単な説明をしてやった。
親父がかつて今俺の勤めているY商事に勤めていた事。
リストラされて暴力的になった事。
妹に対してだけはいいお父さんを演じている事。
そして最近俺がY商事であるプロジェクトの責任者になった事を知っていたからそういうのに嫉妬したんじゃないかという俺の憶測も付け加えておいた。
ずっと茫然とした面持ちで話を聞いていた上野は俺が話終わると、
「そんなのおかしいです!!」
突然大声で言った。
「だってお兄さんは全然悪くないじゃないですか!」
「ハハッおれもそう思うよ。分ってるね上野は。」
「だったら!」
「でもな…親父がああなった訳がわからないから何とも俺には言えないんだよ。
分からないんだ。ほんとに…昔はいい親父だったんだけど。」
そこまで言って思い出した。注意しとかなきゃな。
「あっそうだ。今の話は全部妹には内緒なb」
「―――――ッ!?」
驚きで上野の目が見開かれる。すぐにでも妹に伝えようと思ってたらしい。
「だってそうだろ?妹に今教えてみろ。んで親父がそれに気づいてみろ。
今度は妹に暴力を振るってくるかもしれない。それだけは阻止しなきゃな。
妹が親父に黙ってるって言っても態度でたぶん親父は気づくだろう。あいつ…大根役者だしな^^;」
でも、でも、とずっと言っていた上野だがなんとか俺の意見に納得してくれたらしく
「分かりました。…彼女には黙っておきます。」
そう言ってくれた。
- 89 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/27(日) 23:36:59.73 ID:CsKBVhpN0
「ふ〜、そうしてくれたら助かるぜ。な〜に!俺もいつまでもこのままにしとくつもりもないさ。
プロジェクトが成功したら親父とは決着をつけるよ。約束するb」
笑顔でそう答えた。じゃね、また連絡する。と言って公園から家へ帰ろうとしたらまた服をつかまれた。
「ん?…ははっ…なに?」
「…せて……いね。」
「え?」
「協力させて、下さいね?」
両目を見開いて上野が俺に言う。
「もしお父さんとの事で私に出来ることがあれば協力させて下さい。」
「そんな、これは俺の問題だし。」
「心配なんです!!」
びっくりした。こんな大声がこんなか細い体から出るとは思わない程
大きな声で上野は言った。そして、そのまま黙りこんでしまった。
- 90 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/27(日) 23:37:28.65 ID:CsKBVhpN0
いろいろ混乱していてはっきり判断がつかなくなってた俺は
どう返せばこの優しい女の子が納得してくれるかという事について
簡単に言える責任感のない言葉しか思いつかなかった。
「…分かった。またやばい事になりそうだったら連絡するから」
「絶対ですよ?」
「分かった。だからお前も約束しろよ?」
「え?」
「妹には言うな。わかったな?」
ちょっと語気を強めに言っておいた。
まぁ性格上こいつは約束を破る奴じゃないのは分かり切ってたけど念には念を、だ。
「…はい。」
「よっし!んじゃな!!またいつか飯でも食おうぜ?(^_^)v」
そう言って俺は上野と別れて公園の出口へと向かった。
「……」
上野はずっと黙ったまま俺を見送っていた。
「…………おにいさん。」
- 95 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/27(日) 23:55:27.43 ID:CsKBVhpN0
家に帰ってパスタを作って食う。
夕食用に少し残して皿に移し、ラップに包む。そしてそれを冷蔵庫に入れた瞬間に
「うおっいて!」
急に頭痛が襲った。とんでもなく痛い。
まるでいきなり後ろからバットで殴打されたみたいだった。
でもなぜかすぐに痛みは引いた。
「いてて…え?あり?…なんだったんだ?」
これはプロジェクトが終わったら病院に直行せねばなるまいの。
とじじい口調で独り言を言ってベッドに寝転ぶ。すぐに眠気は襲ってきた。
「…てよ…起きろってば!馬鹿兄貴!」
「ん…うーんあと5分…」
「なにお約束言ってるの!とにかく起きて!」
眠い目を何とかこじ開けると目の前になんと妹が立っていた。
あれ?なんでここにいるんだ?俺の部屋だよな…
何人か(恐らく多くて5人ぐらい)の方々。本当にありがとうございます。
こんなクソ小説を読んでくださって(>_<)今日はもう少し続かせて頂きます。
- 96 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/27(日) 23:58:04.96 ID:WQAHYGrj0
一匹レスしたらその影に三十匹いるのがvipperだよ
うそ
- 97 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/27(日) 23:58:50.78 ID:XANX82WY0
姉弟に『男が泣くのは財布を落とした時と母親が死んだ時だけだ』って台詞があって吹いた
テラYU-NOwwwww
- 98 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 00:00:04.24 ID:m5cPnN73O
本当にやってるw
頑張れw
- 99 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:00:32.16 ID:73p1nU2P0
「文句言いに来たらぐーすか寝てるからムカついた!」
「……んで叩き起こしたと。」
怒り気味にぶんぶん首を縦にふっている。
「俺今日休みだったんだよ。だから寝てた。
お前に文句言われる様な事はなに一つした覚えはないけど?」
「お父さんには?」
あー。あのクソ野郎が…言いやがったな。
一気に今日何があったのか思い出した。
「どうなのよ!?」
怒気をあげ、俺に詰め寄ってくる妹は心なしかちょっとしょんぼりしている気がした。
「お前こそどうした?元気ないな。お腹でも減ってんのか…あっ冷蔵庫の中に昼に作ったパスタあるぞ^^」
「いらない!話を逸らそうったってそうはいかないんだから!」
あーあ、どうせまた逆の事言ってんだろうなぁ。くそ親父が…
二つの大きな瞳を凛と光らせて俺を凝視する妹。
どうやらまじめに言わないとダメらしい。
まじめに…嘘つかなきゃな。
- 100 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:05:43.82 ID:FmL6Rf7L0
だめだ、眠い。でも、明日も残ってるとは限らないしな…起きるか…
- 101 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:06:11.80 ID:nj+eUEYb0
ふぁいとー
- 102 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:07:54.97 ID:73p1nU2P0
「親父はなんて言ってた?」
真剣な顔で聞いてみる。まずは向こうがどう出てきたかだ。
「今日お昼にスーパーの近くで兄貴を見かけたから声かけたら公園に来いって言われて、
行ったらボコボコに殴られそうになったって!」
怒りの形相で妹が罵るように言う。
ふぅ〜。まぁ相変わらずまったく反対の事言ってくれちゃってんなあのクソ野郎が。
心の中の落胆を表情にも声にも出さない様に注意しながら質問を続ける。
- 103 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:08:34.40 ID:73p1nU2P0
「それで?俺になにを言いにきたんだ?」
「!ッ否定しないの!?」
「お前が判断しろ。」
頭に?マークを沢山浮かべたまま妹が固まった。
「ど、どういう事よ!?否定しないって事はそういう事じゃないの!
……なんで!?なんでまたこんな事するの!なんでよ!!」
「前にも言っただろ?これは俺と親父の問題だ。いろいろあんだよ。」
「なんで私には教えてくれないのよ!!わ、私だって家族の一員でしょ!?
ずっと隠されてるなんて嫌だ!教えて!」
……教えるわけにはいかない。今までの長年の苦労が水の泡だ。
「お前には関係ない。」
パンッ!
俺の頬が妹のビンタを浴びた。
生まれて初めての経験に戸惑う俺をしり目に妹は一言だけ小声で言った。
- 105 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:13:16.48 ID:dBUZTyLmO
妹死ねよ
親父も死ね
でもこのままだと脳内出血で兄が…
- 106 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:14:02.89 ID:73p1nU2P0
「あんたは…私の兄貴でしょ?…つまらない事隠してるじゃないわよ。」
俺が黙っているのをしばらくじっと見ていた妹は最後に
「馬鹿!もう!…馬鹿兄貴!!」
そう言ってドアを思いっきり閉めて出て行った。泣いていた。
…これで、いいんだ。
妹との溝が最悪の状態まで深まってから、俺は仕事によりいっそう専念した。
そうしないと何か色々と考えてしまいそうだったからだ。
プロジェクトも終盤にさしかかり、結構会社の幹部の人たちとも話し合いの機会が増えた。
みんなで机の上で計画書とにらめっこしながら物事を話し合っていると
計画がどんどん着実に前進しているという実感が湧いて、モチベーションの向上に最適だった。
- 107 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 00:14:28.08 ID:oIsDdMei0
>>1
ってかおたくは誤解で男傷付けた女の後悔とか足りない気がする
もうちょっとクソビッチには苦しんでもらいたい
ってことで今回はバッドエンド希望
- 108 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:14:39.30 ID:73p1nU2P0
そんなある日、その日のノルマが終わり家に帰る準備をしていると、
目黒が普段の陽気な顔からは想像もつかない顔で俺に話しかけてきた。
「お、おい!!大変だ!!」
「ど、どうした?昨日渡した見積もり書の間違いなら直したぞ?」
「そういう大変じゃねーよ^^」
そこで普段の顔に戻る。
なんだこいつ?そう思いながら黙っているといきなりとんでもない事を言い出した。
「今日!いまから飲むぞ!」
「は?」
「いつもの居酒屋で!」
「いやまぁ…別に今日はもう終わったからいいよ?」
「社長とだ!!!!!」
「…へ?」
- 109 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 00:17:35.90 ID:uOVwncSw0
社長と聞いて
- 110 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:18:55.85 ID:73p1nU2P0
「だ、か、ら!今から俺とお前と社長の三人で飲むって言ってんの!
社長がなんかお前と話したいらしい!!んで俺が今それの言伝を頼まれたんだけど、
俺もお前と親しい同僚だからきなさい!とか言われてさ!!」
「え、ええええええええ!??」
「うおおわあお、お、俺どうしよう…なんもお土産とかねえよ!」
「馬鹿野郎!^^どんだけ動揺してんだよお前は!旅行行ってたんじゃないんだからよ。
とにかく10分後に会社の1Fのロビーに集合だ!社長をお迎えすんだよ!b」
目黒はもういつもの調子だったが俺はそれどころじゃない位混乱していた。
とりあえず今日ちゃんとした服着てるかな?と思い近くの鏡を見ると、
まぬけ面の一人のさえない男がそこにいた。
最近忙しくて全然服はしわくちゃだらけだ。髭の処理も全然してなかったから
ちょっと、まずい顔になってるかもしれなかった。
俺はそいつに向って叫んでいた。
「おいいいいい!!おめえヤバいんじゃね!???」
- 111 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:20:24.54 ID:FmL6Rf7L0
糞!目が痛い!でも見たい!
- 112 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 00:23:11.18 ID:uOVwncSw0
月曜日だけどwktk
- 113 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:25:18.53 ID:nj+eUEYb0
月曜日など知ったことじゃない
- 114 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:25:23.33 ID:73p1nU2P0
社長との居酒屋での事はもうあんまり思い出したくない。
まぁ目黒がだいたい俺と社長の話のつなぎ役として大いに話してくれたからそれだけは良かった。今度奮発して回転寿司でもおごろうと思う。
結論を書くと社長はとにかく俺に
「君には期待しているよ」
と言いたかったらしい。
俺達行きつけの居酒屋「佐藤の煮付け」で最初の頃はプロジェクトの進行具合を
俺と目黒が一生懸命説明するのを、うんうん言いながら酒をガブ飲みしていた社長だったが、酔いが回ったらもう普通のおっさんだった。
彼女の有無。あっちの有無などなど、会社を動かしている人間とは思えない程下品な事を平気で聞いてくる社長に
俺たちは戸惑いつつも少しずつノリを合わせて行った。
んでまぁ2時間ぐらいそういう話(最後の方はほとんど社長の奥さん自慢だったけど)で盛り上がった後、俺達は社長に丁寧に
「もうそろそろ終電がなくなるので出来ればそろそろお暇させていただいてもよろしいでございますでしょうか?」
なんていう普段長谷川さんにも滅多に言わない様な変な丁寧語を長々と言いながら帰ろうとした。
するとタクシー代なるものを渡して下さりながら一言。
「今日は楽しかった。君たちがプロジェクトにとても精力的に取り組んでいることがよくわかったよ^^
私としても新入社員同様の君たちが,ここまでの働きをしている事実を確認できて本当に嬉しい!
その調子で頑張ってくれたまえ!君たちには期待しているよ^^」
と仰って下さったわけだ。
とりあえず俺と目黒の名前は覚えてくれたらしかったので良かったなぁ。あはは
と二人で笑い合いながら俺達はタクシーで帰った。
- 116 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:31:11.01 ID:73p1nU2P0
その後も、日々が順調に過ぎていくと過信していた俺達を
突然とんでもない事態が襲った。長谷川さんが倒れたんだ。
いつものように会議室で、プロジェクトの最終段階の調整の打ちあわせを行っていた俺達は
長谷川さんが突然椅子から崩れ落ちる様に倒れたのを見て本当にびっくりした。
「だ、大丈夫ですか!?長谷川さん!しっかりしてください!!」
「おい!救急車よべ!119番だ!」
会社と提携している病院の救急車がすぐに長谷川さんを運び出した。
俺たちはとりあえず会議を中止し、
各自自分で出来る仕事だけを片付ける事にした。
みんないきなりの上司の一大事に動揺しっぱなしだった。
当然俺もろくに仕事に手がつかずに一日を過ごした。
- 117 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:31:28.20 ID:FmL6Rf7L0
リタイア…お休み。
- 118 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/28(月) 00:31:54.10 ID:73p1nU2P0
それから俺は毎日仕事終りに長谷川さんの病室へ足を運んだ。
意識は戻ったけど当分仕事はできないらしく毎日病室にくる俺に向って
ある日、
「君に…私の分の仕事を上乗せ等はできないかね?」
と言ってきた。
俺は責任者だ。
何とか今の俺のノルマからすれば残業とか泊まり込みとかすればなんとかギリギリでいけそうか……
長谷川さんには本当にお世話になってるしな。
俺の頑張りで少しでも恩が返せるんなら……。
長谷川さんの申し訳なさそうに頼みこむ顔を見ると、途端にそんな思いがおれの中に溢れてきた。
気がついた時には
「わかりました。なんとかしますので長谷川さんは休んでいてください。」
そう言っていた。
残酷な現実が俺を待ち構えていることも知らずに―――――――
- 120 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 00:34:46.31 ID:yEmgD0ry0
まだいけるッ・・・!
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