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妹「…廃墟…好きなんです」
180 :VIPがお送りします [] :2009/05/15(金) 23:40:29.37 ID:bB6gRZeQO
朝食

少女「口開けてください!」

兄「いや…流石に皆の前では恥ずかしいからさ…」

少女「皆?皆って?」

兄「え?だってサバ男くんと写女ちゃんが…」

少女「…?」

兄「…え?ちょ、ちょっと待って…!」

兄「皆呼んでご飯食べなきゃダメだよ!可哀想でしょ」

少女「お兄さんどうかしたんですか?私達は最初から二人だけでしたよ?」

兄「……」

そんな……バカな……


183 :VIPがお送りします [] :2009/05/15(金) 23:48:18.82 ID:bB6gRZeQO
兄「な、なに言ってるの…!昨日皆で騒がしくやってたじゃない?」

少女「お兄さん…本当に大丈夫ですか?」

兄「僕をからかってるんでしょ?そういうの面白くないよ?やめようよ!」

少女「わかりました。今日はとことんお兄さんの冗談に付き合ってあげます」

兄「じょ、冗談じゃなくてさ…!」

少女「……??」


おかしいのはどっちだ…!!僕か…!?少女か…!!


185 :VIPがお送りします [] :2009/05/15(金) 23:53:24.44 ID:bB6gRZeQO
兄(人間が…そう簡単に消えるはずない!)

どたどたどた!!

『い』の部屋

ばたんっ!
兄「ごめんっ開けるよ!」
兄「………いない」

『は』の部屋

ばたんっ

兄「いないの!?」

…サバ男もいない…

他の所にいるのか…!


186 :VIPがお送りします [] :2009/05/15(金) 23:56:40.11 ID:jdlYHR/WO
酉つけて


187 :VIPがお送りします [] :2009/05/15(金) 23:59:44.17 ID:bB6gRZeQO
兄「……ていうか…ここは…どこだ…?」

いや…場所が変わったわけじゃない。場所が元通りになっているんだ。

そういえば階段を上がってもみしみしいわなくなっていた。

一晩で直る家なんてない。

それじゃあここは……


188 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 00:01:46.58 ID:u9iw3Kcb0
こえー


189 :こじろう ◆aJQUrKSRU6 [] :2009/05/16(土) 00:07:13.61 ID:+jyS8237O
ここは……何年か前の村なのか…?

でもなぜ少女の見た目が変わっていないのか…

兄「……ちょっと出掛けてくるよ」

少女「…え?私も付いていきますよ!」

兄「わがまま言っちゃダメだよ」

少女「お兄さん私のこと嫌いなんですね…」

兄「違うよ…そうじゃなくて…」

少女「嫌いじゃないならついていきます!」

兄「…わかったよ」

屋敷から出る


190 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 00:12:30.98 ID:+jyS8237O
少女「はっ…はっ…」

兄「ほら言わんこっちゃない」

おんぶしてあげる

「あら、妹ちゃん良かったわねいいお兄さんで」

通りすがるおばさんが話かけてくる

少女「……」こく

兄「とりあえず、集落の方まで行ってみようか」

標識には

←病院・研究所
→八和田村

と書かれている


191 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 00:13:21.02 ID:4nRcAyo90
ほうほう


192 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 00:19:45.15 ID:+jyS8237O
兄「……やっぱりだ…」

集落にはちゃんと人々がいた。子供はあちこち走り周ったり犬と遊んでいる者もいる

少女「私…ここ嫌です」

兄「え…?どうして?」

少女「皆私のこと嫌いなんですよ。いつもいじめてきますし」

兄「……もう一度話し合えばわかりあえると思うけど」

少女「いいんです!私にはお兄さんがいますから!」

兄「そ、そっか」


193 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 00:26:40.74 ID:+jyS8237O
兄「……」

ふと集落に視線を落とす

誰かが降りてくる。

皆からは腫れ物でも見ているかのように見られているが全く気にしていない

しかしどこかで見たことがある

まさか…母さん?

少女「あ、お母さん!」

兄「…えっ…」

お母さん…?


194 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 00:31:19.90 ID:+jyS8237O
母「妹ちゃん元気?」

少女「はい。元気です」

兄「………妹……?君は…僕の妹なの…?」

母「今さらなに言ってんのよアホ」

兄「少女ちゃんが……妹だったの……?」

妹「お兄さん?やっぱり今日はもうお休みした方が…」

兄「………」

じゃあ僕はさっき…実の妹に手を出した…ってことに…


196 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 00:37:54.15 ID:+jyS8237O
母「とりあえず…研究所行くわよ?」

兄「え…なにしに…」

母「別にあんたは来なくてもいいわよ。」

兄「じゃあ…妹が?」

母「そりゃそうよ妹が被験者なんだから」

兄「ひ、被験者…?なにか実験でもやってるの?」

母「そうよ」

兄「一体どんな…?」

母「なんで子供のあんたにそこまで教えなきゃいけないのよ」

兄「……」


198 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 00:47:36.24 ID:+jyS8237O
研究所・手術室前

妹「お母さん。これからなにをするんですか?」

母「ごめんね…」

妹「なんで謝ってるんですか!?わかりません!」

母「ごめんね…集落でそう決まってしまったのよ…」

妹「な、なんのことですか!」

研究員「はい。じゃあ妹ちゃん手術室に入ろうね」

兄「ま、待って!」

研究員「……」

兄「僕の妹になにする気…?」

研究員「なんだね君は。退きなさい」

兄「嫌だよ」

妹「お兄さん…」


199 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 00:53:16.78 ID:+jyS8237O
兄「妹にひどいことするんでしょ?僕知ってるよ」

妹「……」

研究員「そんなことしないさ。安心しなさい」

兄「いーや。絶対するね、妹は僕が守るよ」

妹「…!わ、私も…!お兄さんの側にいたいですっ!」

研究員「うるさいっ!」ばしっ

妹「きゃあっ!」

兄「妹!」

研究員「来なさい!」

妹「お兄さん!助けて!…助けて!!」

兄「妹ぉ!」

ぴしゃーん

ドアがしまり手術室のテールランプがつく


200 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 01:00:26.87 ID:+jyS8237O
手術室から度々妹の悲鳴が聞こえてくる

その度僕は手術室のドアを叩くがドアが開くことはなかった。

最後に
ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎという金属音と妹の絶叫を境に妹の悲鳴は全く聞こえなくなった。

兄「お母さん…妹の泣き声聞こえなくなったよ…?」
母さんはずっと泣いていた


…そして手術中のテールランプが消え研究員が出てきたのにも関わらず妹が手術室から出てくることはなかった


202 :VIPがお送りします [sage] :2009/05/16(土) 01:06:16.05 ID:nd+mh37BO
おいちょっと待て


203 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 01:09:01.11 ID:Y+7bY8SkO
え?


204 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 01:09:03.27 ID:+jyS8237O
その夜僕はこっそり手術室に向かった。
帰ってこない妹を迎えにいきたかったんだ
足音を立てずに廊下を歩き扉を開けた

兄「妹…?僕だよ。迎えに来たよ…!」

真っ暗な手術室。当然返事もない

手術室にはろくに隠れるところなんてない。

手術台に被せてある大きなシーツの中以外は

嫌な予感はしていた。子供ながらに

そして僕は

そのシーツの中をめくり見たと同時に気絶した


205 :VIPがお送りします [sage] :2009/05/16(土) 01:15:02.27 ID:uSxrogtC0
あれ、兄若返った?


206 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 01:29:18.38 ID:+jyS8237O
それから2.3年が経った、妹は確かにいた。
なにも変わらぬまま。

僕はだんだんと気付いていた。
妹の成長が止まっていることに。
手術はこの村でよく取れたどれだけ時間が経っても変わらない石を砕き妹の体の各部に埋め込み成長を止めるものだった。

たまたま選ばれたのが妹だった。それだけだ

妹は皆から気持ちわるがられ研究室から一切出なくなった


208 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 01:36:55.09 ID:+jyS8237O
妹の手術は成功はしたものの大変手間が掛かり費用も馬鹿にならずおまけに完全な違法だ。

この村を消すため国は村を閉山した。妹を残して…

妹も屋敷から出てくる気はないらしく国にとっても都合が良かったためそのまま立ち入り禁止区域となった


209 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 01:41:32.04 ID:+jyS8237O
なぜ忘れていたんだろうか…

僕自身も成長しない異常な妹を気味悪がっていて記憶から抹消したかったのかもしれない

最低だ…


210 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 01:49:13.46 ID:+jyS8237O
きっとこの夢も…
僕が妹の体内に埋め込まれた石が脳波と作用したのだろう。

きっとこの夢は真実だろう…

ゆさゆさ

兄「……」

少女「お兄さん…」

ゆさゆさ

兄「……ん」

少女「起きてください…」

兄「……」

少女「やっと起きましたか?」

兄「……妹?」

少女「……え」どきっ

兄「……妹…だよな?」


212 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 01:53:40.12 ID:xRZ13vnRO
なんと


213 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 01:56:56.15 ID:ztTJXjbC0
こういう時間がらみのやつ好きだ

あと廃墟好きだ


214 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 01:58:34.81 ID:50dVIzj7O
どこの十和田湖だよ


215 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 02:00:04.90 ID:+jyS8237O
僕はここに来てまで少女が妹であることを認めようと記憶が認識してくれなかった。

妹「お兄さん…」

兄「妹…寂しくなかった?ずっと…一人で」

妹「……私……廃墟好きなんです…」

まだ強がりを言う。本当は寂しくて仕方なかったのに
兄「嘘だ。妹には僕しかいなかった」

母さんとじいちゃんが連れてこいと行ったのはただ僕が妹を思い出すきっかけを与えるためだ。

妹「…お兄…さん」

僕が傍にいなくちゃ…

二人で…

死ぬまで…


216 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 02:11:50.04 ID:xRZ13vnRO
石をとりだそうぞ


217 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 02:12:22.36 ID:NTx9HLP50
え…
終わり…?


218 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 02:14:26.34 ID:+jyS8237O
ばんっ!
サバ男「兄さん!大変です!」
兄「なにが?」

サバ男「あいつらがまた来ました!」

兄「あいつらって誰?」

サバ男「ミリタリー軍団ですよ!」

兄「いや君もミリタリーじゃ…」

写女「どうするの!兄さん!」

兄「妹…どうしよう?」

妹「お兄さん。」

兄「うん?」

妹「私をちゃんと守ってくれるんですよね?」

兄「…もちろんだよ妹」

写女「じゃあ戦う前に皆でポーズですね!」

サバ男「ちょっと待…!」
ぱしゃっ!

END


219 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 02:14:42.85 ID:Y+7bY8SkO
終わ…り…?


220 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 02:16:26.12 ID:j8ZqLqhP0
いや・・・わけがわからないんだが


221 :VIPがお送りします [sage] :2009/05/16(土) 02:18:59.73 ID:nd+mh37BO
野郎面倒になりやがったな


222 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 02:19:57.94 ID:+jyS8237O
すまんがもう眠い


223 :VIPがお送りします [sage] :2009/05/16(土) 02:21:03.06 ID:nd+mh37BO
無理に終わらさんでも良かったじゃないですか


224 :VIPがお送りします [sage] :2009/05/16(土) 02:27:44.13 ID:ZNSfoMHP0
せめて出れなくなった理由くらい…


240 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 08:28:21.11 ID:R7quFmX+O
こじろうさんカムバァーック!!


241 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 08:34:45.92 ID:t/Z168RyO
ナポリタン思い出した


246 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 10:22:39.54 ID:+jyS8237O
今日仕事だったから予定よりかなり早くおわらせたんだが説明不足だよね
やはり1日じゃ無理だったか


247 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 10:23:49.97 ID:w+sxRU0J0
すすきとかってなんだったの?


248 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 10:32:16.99 ID:+jyS8237O
孤独な気持ちがわかる人だけが通れなくなるトラップ
妹の感情と石が作用してそうなったみたいな感じ

無意識に妹は人を求めていたっていうおち


249 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 10:53:34.43 ID:ZNSfoMHP0
なるほどな
せっかく面白かったんだし、もっと時間を掛けて進めて欲しかったところではあるが
とりあえず次回作に期待という事で


あとお前腹筋スレ行け


250 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 10:54:13.11 ID:xazxwmxvO
最後のミリタリー軍団ってのは、リアル軍隊ってことk?


254 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 13:31:48.23 ID:+jyS8237O
書きたくなるからやめるんだ


255 :VIPがお送りします [] :2009/05/16(土) 13:32:52.57 ID:ZNSfoMHP0
尚のこと止めるわけにはいかんな



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