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意地悪なメイド2
787 :【意地悪なメイド オルタネイティブ】 [sage] :2008/07/06(日) 02:02:47.79 ID:zdtV7kAO
第九話 「チームV」


自身の愚かさを嘆く間もなく翌日になればまたひたすら身体をいじめぬく日々が始まる。
ただ、起こったことがなくなる訳じゃない。
早朝のトレーニング。少しずつ増えていた挨拶や会話がぷつりと途切れる。
イジメだとか、そういうことじゃない。
異質なのだと事実を突きつけられているだけだ。

『覚悟が違う』

たった一言に集約する俺達の間に在る溝。
深く食い込んだそれは、昨日から少しずつ広がることは間違いなかった。
チームと言ってもやはり仮初めだったのだろう。
もとより異質であるのは事実なのだ。気負う必要なんてどこにある。
最低限、相互扶助を忘れず行えばいい。
そう、きっとそれだけの関係……



――ズキン



走り込みを続けているくらいなら気にならないはずの頭痛が、ひどく重たい。
そして何故か頬が殴られたように熱い。
目の前を走る小さな背中が、遠く感じる。それがもどかしい。
何故か彼女とこんな風にあってしまう事実が、俺を苛む。


――イタイ


瞼を落とす。しかしそれを貫き光が俺を満たす。
真っ白に染まる景色。
一秒前にあった土色と青空は消えて……


「その、だな。……悪かった」


ふてくされて、しかし謝罪の言葉をくれた妹ちゃんが見えた。


788 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/06(日) 02:15:54.45 ID:zdtV7kAO
「いいさ、別に」

俺の口が勝手に動く。

「んだこら。素直に謝ってやってんのになんで偉そうなんだよ」
「そんなつもりはねぇけど……素直ねぇ」

誰か知らない俺が笑う。

「あァ?! 何笑ってやがんだ!」
「だって、妹ちゃん真っ赤だし。今日はいくら怒られても怖くないな」
「だ、誰が真っ赤だ! 嘘つくんじゃねぇよ!?」
「だったら鏡でも見るか?」
「見るか!!」

そんな、言葉の上では喧嘩をする二人が羨ましく感じる。
きっと彼女とうまく付き合っていけばこうなるんだろうと思える姿。

「……とにかくだ。さすがに殴るのはやりすぎた」
「正直かんなりいたかったぞ」
「しゃあねぇだろ! お前があんまりにも平和ボケしてっからイライラすんだよ!」
「ぬ……」
「だいたいだな、俺らが戦うのは地球に巣くう害虫だ。逆にいや、奴らからしたら私らはただの餌みてぇなもんだ」

スッと切り替わる彼女の表情。

「私は力がないから、姉さんを守ってやるにはこんな道しかなかった。けど……」

何かを堪えるような雰囲気がある。

「けど、あの時の私にもっと力があったら、お姉ちゃん達を二人とも助けられたんだ!」
「……」
「だから私はあんたみたいな奴は許せない! 非力なのは仕方ない! けど、だからってへらへらするな!」

何故かはわからないがズキンと胸が痛む。

「私達はチームなんだ。だから力を出し合わなきゃいけない! 出し惜しみするな! やれることをしろ!」
「……そう、だな」

相変わらず身体や口は勝手に動くが、今の言葉は俺の言葉でもあった。


789 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/06(日) 02:26:55.38 ID:zdtV7kAO
彼女達をまだどこか遠い世界の住人に見ていた。
自分に何ができるか朧気に理解しながら放棄していた。
俺はどちらの彼女に怒られて当然だ。

“力があるのに、覚悟がない”

それは彼女にとっては何より許せなかったんだろう。
非力でも、覚悟だけは決めていた彼女からすれば妬ましく感じるしかない。
彼女が何より欲しいものを見せつけながら、俺はそれを溝に捨てるようなことをしたんだ。
悔しかったろう、憎かったろう。
今だから理解できる。謝れる。



それを自覚した瞬間、急激に消えていく景色と頭痛。
そして彼女の姿。
最後に見た幻は、言い過ぎたと謝ってくれ、俺はそれに……






ザッザッザッ……

土を足の裏で噛む感触にびくりとする。
浮翌遊していた意識が身体と地面に胴体着陸した気分だ。

「……今のは?」

もはや断片すらも拾えなくなった映像や記録達。
それらを振り払い、目線を先に戻せばそこにある小さな背中。
跳ぶ前に見た景色が、戻った先にあったのだ。
少しペースをあげ、彼女に並ぶ。
当然のように嫌な顔をされたが俺は負けじと声をかける。

「朝が終わったら、自販機前で待ってる。逃げるなよ」
「なっ……?! 誰が逃げ……!!」

そしてそのまま追い越す。
今日は強引な待ち合わせ時間までは追いつかれないでいてやろうとペースを早めた。


790 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/06(日) 02:52:55.77 ID:zdtV7kAO
トレーニングを早々に切り上げ、背を壁に預けながら彼女を待った。
正直なところ、昨日の今日だ。来てもらえないと思っていた。けど……

「おい。呼び出しに応じたんだ。何か奢れよ」
「……安いのなら」
「みんな対した額じゃねーだろ」

妹ちゃんは来てくれた。
適当なジュースを買い渡し、二人して静かに火照った身体を冷ます。
そんな状況に先に痺れを切らしたのは彼女だった。

「で、何だよ。私はさっさと飯食いにいきたいんだ、用がないなら……」
「ごめん」
「……何がだよ」

彼女から発せられる空気が剣呑なものになる。
もし、あの光景がただ俺が見た都合がいい景色であったり解釈が独りよがりだったなら彼女の怒りを買うだろう。
そうなれば本当に修復不可能な関係になるかもしれない。
そんな微かな恐怖を後目に、しかし俺は自分の思ったままを謝る。
立場こそ言えないが、自分が現実を認識出来ていないこと。
女性が相手だからだと気遣いなどをしたこと。
ひいては力の出し惜しみをしたこと。
それらを自分なりに考えた言葉で彼女に聞いてもらう。
そういった謝罪の意味の説明。そして最後に……

「だから、俺と勝負してくれ。頼む」

もう一度、やり直したい。そう願った。
時は巻き戻らないかもしれない。わかっている。だけど、今なら彼女に応えられる。自信がある。



そして、その言葉に彼女は……


791 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/07(月) 00:30:39.52 ID:YZkTk6Yo
今日限定のお題を・・・

【みんなの願い事】
【お星様きらきら】
【年に一度の・・・】


792 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/07(月) 03:47:41.19 ID:8X9dwMo0
や、やっと繋がった……
何だこの重たさ。さっきからぜんぜん繋げなかったんすけどww

とりあえず書き終えてるんで今からはっつけ作業です。
毎回脊髄反射で書いてる携帯厨の俺には珍しくPCからでございます!
言ってる間にさくっと作業開始なのですよー。


793 :【意地悪なメイド オルタネイティブ】 [sage] :2008/07/07(月) 03:48:14.36 ID:8X9dwMo0
第十話 「チームW」


ガラリ。教室のドアを開けた瞬間、全員がギョッとする。
数分ではあったが遅刻をした人間への叱責を行おうとした教官ですら、だ。
しかしそこはさすが鉄面皮なクールビューティー。

「貴様ら、何故遅れた」

すぐに気を取り直して失態の理由を問う。
もちろん俺たちの答えは最初から決まってる。

「「すみませんでした!!」」
「……。理由を問われたくないようなことだったのか?」
「「すみませんでした!!」」
「……はぁ。もういい、遅れてきた貴様らが聞く講義などない」

びしり、と外を指す。

「午後の実習が始まるまで、走り込みだ。いけ!」
「「はい!!」」

俺はすぐにきびすを返す。続く妹ちゃんも同様に。
返事こそはっきりさせていたものの、お互いに疲労困憊だったが。
でも互いの表情に気まずさや、険悪さはない。
これから始まる罰に対して非常に明るい表情を伴っていた。




「何があったのかな……?」
「さぁ?」

不思議そうな顔の友と女。彼らにしてみれば当然の疑問だった。
朝のトレーニング時にはまだまだ余力を残していた二人が満身創痍で出てきたのだ。
それも男のほうは兎も角、妹のほうが明からにぼろぼろだった。
そのくせ二人して晴れやか、とまではいかないもののさっきまでの雰囲気は軟化している。
いったい昨日の今日で何があったというのだろう。
どこか納得のいかない二人とは対照的に、委員長だけがくすりと笑みを漏らす。
窓の外、張り合って走りこむ二人を視界に収めつつ。

「……まるで少年漫画ね。まったく」

悪態のようなその言葉に若干のやわらかさを込めながら。


794 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/07(月) 03:48:38.18 ID:8X9dwMo0
昼前になって委員長が俺たちに合流していた。
飯も取らずにご苦労なことだ。そう悪態のひとつでもつこうとしたが、結局出てこない。
彼女たちも必死なのだと、そう思えるようになったから。
そして、俺たちが目指すものを改めて確認したとき、今俺たちがやっていることがとても大切だと思えた。
だから茶化さない。手を抜かない。俺はいつか誰かを守らなきゃいけないから。

「はぁ、はぁ……おね、ぇちゃ……ぜぇ、ぜぇ」
「追いついたか、どうした。もうちょっとがんばれば周回遅れを取り戻せるぞ」
「い、いわれ、なくても……」
「あなたも随分とがんばるのね」
「べつに、よゆ……げほ!!」
「根性だけなら本当すげーよな。ま、その調子でがんばってくれ」
「ええ、遠慮せずに走って」
「そうさせてもらうわ」
「ま、待……」

その声を背に受けながら俺はペースをあげていく。
昼からの実習まであと少し、ラストスパートだった。


「何、なのよ、あいつ……」
「さぁ、特殊訓練生なんでしょ?」
「……に、したって……」
「それより、案外あっさり許したのね」
「……」
「彼、昨日の一件で真剣になってくれたみたいね。あなたの力よ」
「んな、こと」
「あるわ。ありがとう」
「……」

ぷい、とそっぽを向く妹を可愛く思う。
この子は不器用だが何に対しても真剣だ。それが彼にも通じたのだろう。
これから自分達はいいチームになれる。
普段から確証のない委員長であったが、このときばかりはその予感を素直に受け入れていた。


795 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/07(月) 03:48:56.20 ID:8X9dwMo0
一日が終わり、食堂へ向かう。
昨日の今日だけにぎくしゃくするかと思っていたが、自然とみんなで食事を取れた。
それもきっと、妹ちゃんが今までよりも少し俺に対する態度を変えてくれたからだろう。
一方的な拒絶ではない、そんな話し方が友や女さんの警戒心を解いてくれる。
食事は俺がここへ来て、一番の盛り上がりになった。


「へぇ、女さんは狙撃が得意なんだ」
「う、うん。って言っても、あがり症だから、その……」
「スナイパーとしちゃ、いちいち頼りないんだよなぁ」
「うぅ、そういう妹ちゃんだって接近戦以外はそんなにすごくないじゃん」
「あァ?!」
「ひぃ!」
「まぁま、喧嘩はダメだよー?」
「そういや、友は何が得意なんだ?」
「ん? 僕は基本的に身体を使ったこと全般かなぁ、得意っていうより好きなだけだけど」
「そかそか。で、委員長はオールラウンダーなわけか」
「あら? 自分を棚に上げてそんなこと言うのね。いやみかしら」
「んなつもりはねーよ……でも指揮とかはばっちり取るよな」
「まぁ、そうね。それよりあなたはどうなの?」
「あー、俺はまぁ、何が得意ってわけじゃないけどさ」
「ないというより、全部得意なんだろ。あーさすがっすねー、特殊訓練生さまはー」
「んだよ、その言い方。ひがむなって」
「ひがねねーよ、ばか!!」
「ふふ、妹ちゃんってば」
「うがー! おめぇらも笑うんじゃねぇー!」

本当に楽しい食事になった。
まだまだみんなのことを知らない。けど知りたい。
今までとは違う。俺から彼女たちへ歩み寄りたい。
そういった態度はきっと人間、自然に感じ取るものなのだろう。
彼女たちも俺への態度のぎこちなさが消えていく。
もう一度、今度こそ本当に……俺たちはチームになれたんだ。
この食堂での風景を見て、俺はそう考えられるようになった。


796 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/07(月) 03:49:12.76 ID:8X9dwMo0
闇が支配するその部屋で、少女は見上げる。
地下深く。その部屋は誰しもが入れる訳ではない。
この基地内でもほんの一握りの人間しか与えられていない権限。
それを行使しなければこの部屋にはたどり着けないのだ。
そんな重要な区画の中にあったのは……

――ゴポリ

「……」

プシュ……

ドアのスライドする音と共にこちらに来るのはおそらく彼女だろう。
この基地内の全てを動かす権限を持ち、今や極東の地を任されるだけの地位にあるその人。

「ここにいらしたのですか」
「……はい」

振り返れば軍服の上に白衣を羽織るという格好の妹嬢。
伊達や酔狂でそんな格好をしているわけではないのは自分がよくわかっている。
この人は軍人であり、そしてこれを羽織るべき役職にある人なのだ。
コツコツとヒールを鳴らしながら彼女が隣に並ぶ。
共にソレを見上げ、沈黙が訪れる。
横顔をのぞけば、淡く発光をするソレの青白い光を受ける彼女。
整った顔立ちからは何を考えているのか分からない。
分からないから、イドは目を瞑り――

「大丈夫です」

彼女の手を握る。

「……そう、ありがとう」

そうつぶやいて、妹嬢は微笑む。
そして改めてソレを見上げ、口の端を強く結ぶ。

「そうね、大丈夫。私たち人類は負けない。……負けないの」

言い聞かせるような言葉は、小さな光のように闇の中に溶けていった。


――ゴポリ


797 :【意地悪なメイド オルタネイティブ】 [sage] :2008/07/07(月) 03:49:56.22 ID:8X9dwMo0
第零話 「始動/死胴」


重厚な金属音が響く。それは力強いはずの駆動音。
しかし、それもここではあまりに貧弱に思える。
ここにはもうやつらがいないとわかっていても、次の瞬間に出てこないとは限らない。
それほどまでにここにいる兵士たちの間に残る奴らへの恐怖感はひどいものだった。

「こちらα4、目標地点まで後400mだ」
「了解、αチーム、そのまま潜行してください」
「了解」

できることなら今すぐにでも引き返したい。
そんな弱音を吐くわけにはいかず、ひたすら歩を進めていく。
こんな役目、自分達で終わりにしなければならないのだ。

暗く、しかし視界を確保できないほどではない、ありえない構造物。
ハイヴと呼ばれるそれの中を進む小隊はじわりじわりと、しかし確実にそこへ迫っていた。
やがて、開けた場所にたどり着き、隊員達は凍りつく。

「なんだよ……これ……」
「α1、応答せよ。何があった。α1!」

眼前に広がる光景。それはあまりに非現実的すぎて……

「ひでぇ……何だよ、何だよこりゃあよおおおお!!!」

その日、世界各地で存在するハイヴと呼ばれるBETA達の巣で、歴史的な発見がなされる。
それはいつの日か世界を救う鍵となる。そして時は流れ、その地に建てられる基地。
これがやがて極東の地における、最後の前線基地になることも。

このときはまだ、誰も知らなかった。


798 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/07(月) 03:51:59.26 ID:8X9dwMo0
とこんな感じです!
んでもって、まずは七夕ネタから処理ってきます!
決してほかのお題をないがしろにしてるわけではないので安心してね!


799 :【一年に一度しか会えない】 [sage] :2008/07/07(月) 03:57:36.38 ID:8X9dwMo0
男「はぁ」
メ「どうしたんですか? ため息なんかついて。私思わずにやけてしまいますよ?」
男「何故ニヤつかられねばならんのさ」
メ「そりゃもちろん、主様の不幸は蜜の味なんで」
男「それを本人の前で置く目もなく言い切るのな」
メ「ははは、何をいまさら。で、何があったんです? ぢですか?」
男「何故そこにいくんだ、話題が」
メ「いや、何か新しい自慰でもしてたらそうなったのかと」
男「やたらハードだな、おい。って違うわ……親父に会わなきゃいけねーんだよ」
メ「それが何か? 結構会ってるじゃないですか」
男「いや、そういう突発的なのと違って今日のは、まぁ一年に一回の報告の日なんだよ」
メ「報告? 何のです」
男「まぁ、近況とか、そのまぁ、いろいろ」
メ「それが何か嫌なんですか?」
男「んー……言葉の上だけならそんなたいしたことなさそうだけど、俺、親父が苦手で」
メ「何を思春期の学生みたいなことを」
男「まさしくそれだっての。でもなぁ、何かそういう次元の問題じゃなくてさー」
メ「ほら、そんなぶつくさ言ってないでさっさと済ませちゃってください」
男「むぅ」
メ「嫌なことはさっさと済ます。それから後は楽しいことしましょ、ね?」
男「そうだな」
メ「分かればいいんです、分かれば」
男「じゃあまずお前はたまりにたまった自分の部屋のごみ掃除とかからしような」
メ「それとこれとはまた話が別だと思うんです」
男「お前ほど前言をあっさり裏切るやつもそうそういないぞ」


800 :【みんなの願い事】 [sage] :2008/07/07(月) 04:02:24.48 ID:8X9dwMo0
男「お、短冊かー。俺も願いごとを、と……」
男「……」
男「みんなは何書いてるんだろ。ま、ちょっとくらいならいいよな?」

『世界制服』

男「……絶対あいつだな。誤字っぷりからしてあいつだ、間違いない」

『安産祈願』

男「俺の周りってそういう話があった人がいなかったような……」

『おなかいっぱいになる!』

男「あー、姉さんだな、きっと」

『兄さんに幸せがありますように』

男「……バカ妹が。自分のことかけっつーの」

『お姉ちゃんが幸せになりますように』

男「ふぅ、妹ってのはもっと自己中心的でいいと思うんだけどなぁ」

『男しね!』

男「えっと。とりあえず破っておくか」

『好きな人がもっと可愛くなりますように』

男「……何故だろう、どこか素直にこの文面を読めないのは」


男「さて、と。俺はどーっすかなぁ……」
男「……」
男「ま、適当でいいか」









『今の幸せが続きますように』


801 :【お星様きらきら】 [sage] :2008/07/07(月) 04:07:14.43 ID:8X9dwMo0
男「満天の星空だな」
メ「ええ」
男「何つーか数え切れないよなぁ」
メ「はい。この全部がお金ならいいのに」
男「お前の夢のなさに絶望だよ」
メ「ロマンだけじゃ生きていけないんですよ?」
男「お前を見てると本当そうだと思えるわ」
メ「つまり私ってばロマンスの神様!?」
男「少なくとも俺はお前が司るロマンスを享受したくわねーな」
メ「じゃ、主様には一生ロマンスなんてありませんね」
男「平々凡々な将来を望む俺としては劇的なロマンスより心温まるハートフルな出会いがいいわ」
メ「ではハートフルボッコで」
男「勘弁してくれ」
メ「……ま、今晩はこのくらいにしておいてあげましょう」
男「お、珍しいな」
メ「なんていいますか、この星空の下、バカ言ってるよりはただ眺めてたいなーって」
男「ふぅん」
メ「……」
男(何だ、可愛いとこあるじゃ……)
メ「流れ星がきたら絶対お金のことをお願いしようと思いますので見逃せないのです」
男「ああ、お前はそういうやつだったよ!」


802 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/07(月) 04:10:04.73 ID:V6QpE6SO
調子に乗ってこんな時間まで起きてたが・・・
なんだろう、何かに勝った気分です!
中の人乙ー
友が肉体派と知って直ぐにアレな方向を考えた俺はもう駄目かも分からんね


ところでお題をば
【メイドがキレた】
【いいんちょがキレた】
【女に着せられた】


803 :【年に一度の……】 [sage] :2008/07/07(月) 04:13:31.07 ID:8X9dwMo0
男「何だよ、急にこんなもん着せて」
メ「じゃーじゃん!」
男「……?」
メ「……ほら、何か言ってくださいよ!」
男「え? あー……何のコスプレ?」
メ「っけ! そっくりそのまま言葉を返してやりますよ!」
男「わーったよ、冗談だよ、冗談。似合ってる」
メ「何という社交辞令」
男「うっせ。それより何でいきなりこんなもん着せるんだよ」
メ「それはもちろん天の川ごっこをするためですよ」
男「早速不穏当なにおいがするごっこ遊びを提示してきたな」
メ「ルールは簡単、今から放水しますのでそれを川に見立ててがんばって渡ってください」
男「どこからどう渡れと」
メ「具体的には今から主様は庭にでて、放水を突っ切って家の中の私の元へどうぞ」
男「断る!」
メ「おい彦星! やる気だしてくださいよ!」
男「織姫側からの明らかな拒否活動をされてまでいきたいとは思わないっつの、彦星も」
メ「これは愛の試練なんです! 乗り越えた先にはつり橋効果です!」
男「思いっきり錯覚じゃねーか! いいから普通に七夕を楽しもうや」
メ「むー、つまんないです。何かしらけたのでネトゲの七夕キャンペーンでも参加してきます」
男「そういうなよ、一年に一度のイベントはこっちも同じなんだ、付き合ってくれ」
メ「だってぇ」
男「まぁ天の川ごっこは無理だけどよ、彦星的には織姫と一緒にいたいんだ」
メ「……バカじゃないっすか? 赤面必至の台詞を何マジになって言ってんだか」
男「自分でもそう思う。バカじゃねーかと」
メ「本当ですよ。まったく……そんなバカはほっとくと何するかわかんないんで監視しておきます」
男「ああ、頼むわ」
メ「監視なんですからね!」
男「おう」
メ「……な、何か釈然としません」
男「そうだな」
メ「う、うがぁ!」


804 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/07(月) 16:37:56.47 ID:YZkTk6Yo
んっとにこいつらはとっとと結婚してしまえ!


805 :パー速民がお送りします [] :2008/07/07(月) 22:25:44.96 ID:6PCW8.AO
夫婦以上一体未満なんだよ


806 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/08(火) 00:10:46.49 ID:nszl/XQ0
メ「だからそういうんじゃないです! 皆さんはあれですか! すぐそうやってこいばなにしたがる厨房ですか!」
男「そうやって感情的になるのが駄目なんだろ」
メ「ふん、まぁどちらにせよ私が主様とどうこうはないですのでご安心を。私は皆さんの嫁ですよ!」
男「……」
メ「何不満そうにしてんですか」
男「別に。お前みたいなのを誰がほしがるんだって話だと思っただけだ」
メ「ふん、そういう主様だってどうせ一生独身で、最後は孤独死ですね」
男「んな訳あってたまるか」
メ「決定した事実ですから。いやー残念」
男「お前だってどうせそうだろ」
メ「私はほら、きっといずれ白馬に乗った王子様が大金もってきてくれますので」
男「後半が乙女らしさ零だな」
メ「何をおっしゃいますやら、こんな乙女をつかまえて」
男「はいはい、と」




今日もこいつらは仲良しですww
さて、話は変わって何となく今日マブラヴオルタをインスコしました。
何か早速零話書き直したくなってきたので早速ww


807 :パー速民がお送りします [sage] :2008/07/08(火) 00:14:18.90 ID:TomNYf2o
そろそろメイドが某ふたなりとかぶるようになってきたぞ
主にその必死ぶりが



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