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兄妹SS 「輝く日常」
- 38 名前:VIPがお送りします。 []
投稿日:2008/04/28(月) 23:14:32.52 ID:73p1nU2P0
「実はね…君の上司の長谷川についてなんだが。」
「長谷川さん…ですか?」
「ああ、君は長谷川君の事をどう思う?」
いきなり思ってもみない話題を振ってこられたので
俺は少し混乱しながらも、とりあえず普段の印象から
「いい方だと思います。仕事もよく出来る方ですし、
今回の事についてもとても尽力してくださいました。
ただ…自分もそうなんですがプロジェクトの前に倒れるのはお互い注意しなければならないなぁと思いますね、ははっ。」
と言っておいた。
ヤバい!嫌味言っちゃったか!?と少しびくびくしていたが、
社長は別の方向でそこに突っ込んできた。
「ああ…その長谷川君が倒れた件なんだが、どうやら―――嘘らしいんだ。」
な、なにを言ってるんだ?社長は
混乱具合がさらにひどくなった俺は
「え?で、でも長谷川さんは会議の最中に突然倒れられたんですよ?
あれが演技だったとは思えませんが。」
と動揺した声で応えた。
「ああ、君はその場にいたんだったね。
しかし…彼が救急車で運ばれる様子を見たかい?」
「い、いえ。長谷川さんの近くの方が連れて行ったと記憶しています。自分はよく見ていません。」
それなら知らなくてしょうがないな。
ボソっとそう言った後、社長は話し始めた。
- 39 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 23:18:45.25 ID:PEqFFNctO
なるほど社長は良い奴か
長谷川死ね!
- 40 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 23:22:19.97 ID:oIsDdMei0
とりあえず妹と親父と長谷川は死ねばいいと思うよ
まぁ長谷川が悪なのは登場時から明白だったけど
- 42 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 23:24:48.98 ID:PEqFFNctO
>>40
長谷川と親父はいいが妹はダメだ!
- 43 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 23:26:30.00 ID:oIsDdMei0
>>42
この>>1は姉弟といいもうちょっと女に苦しんでもらいたいと思うんだがどうか
- 44 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 23:26:37.46 ID:73p1nU2P0
「…どうやらその時、長谷川はすでに目を覚ましていたらしいんだ。
他の部下が救急車に乗り込むときに救急隊員に金を渡す長谷川を目撃したらしい。」
「――ッ!そ、そんな、何かの間違いじゃないですか?」
「いや、ここに写真がある。その部下があわてて携帯で撮ったものだから、はっきりとは映ってないがね。」
そう言って社長は机からある画像を印刷した紙を俺に渡した。
そこに映っていた長谷川さんの目は、確かに開いている。
でも…救急隊員に渡す瞬間を映し出しているわけではないようだ。
とりあえず眼が開いているのは確認できるが。
「これだけじゃ自分は信用できません。その情報」
俺ははっきりと社長に言った。長谷川さんとの普段の仕事の様子を思い出したからだ。
これだけで長谷川さんの事を変に疑うにはいかない、と、そう思った。
社長も俺の気持ちは分っていたようで、
「まぁね、私もこれだけなら信用しないさ」
と、すぐに言った。
「では他にも何かあるんですか?」
こうなれば、長谷川さんの事をとことん擁護しよう。
そう意気込んで、なんでもこい!という勢いで俺は言った。
…が、次の社長の言葉でそんな俺のむなしい感情は一気に消え去った。
「ああ、実は……彼は前科持ちでね」
「―――――――!?」
「この会社は実力主義なのは君も知っているだろう?
彼にも実力があったしもう出所していたんでね。更生した若者の邪魔をする理由はない。
だから私は彼をこの会社で雇った。」
信じられなかった。あの長谷川さんが……犯罪者?
- 45 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 23:30:42.06 ID:PEqFFNctO
何も言えない
これからの展開にwktk
- 46 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 23:33:45.30 ID:OkToXAAL0
ネタバレ:犯人は俺
- 47 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 23:35:15.16 ID:nj+eUEYb0
よかったー、ヤスじゃないのね……
- 49 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 23:39:58.42 ID:PEqFFNctO
遅くてイライラしてくるお
- 50 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 23:40:03.25 ID:oIsDdMei0
輝く日常、黄金の遺産、ダイヤモンドは砕けない
- 51 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 23:40:20.61 ID:73p1nU2P0
とりあえず社長がウソを言っている様には聞こえない。
俺は真実を知る為に社長に質問をぶつけた。
「あ、あの……」
「何かね?」
「長谷川さんは、いったい過去に…何をしてしまったんでしょうか?」
社長は本当に残念な事なんだが、と前置きをした後で
重い口調で言った。
「覚せい剤の密売だ。彼は昔会社員をしながら裏で暴力団とつながり、ドラッグを横流ししていたらしい。
コカイン、ヘロイン……そういう有名どころのドラッグをね。何十億分もだ。
証拠不十分で不起訴となったが…過去に、殺人事件にも加担していたという疑いももたれていた。」
「――――――――――ッ!!!?」
せいぜい人を殴ってしまって大けがを負わせたりしてしまったんだと、
勝手に解釈してしまっていた俺は大いに動揺した。全身から変な汗が噴き出している。
優しい長谷川さんの普段の印象からはかけ離れた姿を想像する事なんて出来なかった。
茫然としている俺に向って社長は続ける。
「それで今回の話を聞いていてね…私もまだ未熟ながら1つの会社を動かす人間だ。
やはり彼の経歴を考えるともしや…という考えが浮かぶのも仕方ない事なんだよ。」
「……分ります。」
当然だ。
この人はこの大きな会社を動かしているんだ。
何かトラブルの火種になりそうな出来事を見つけたら対処しなければならない。気になるのは当たり前だ。
「それでだ、私は最近信用のおける部下で長谷川よりも地位が高い人間を使って、彼の身辺調査をしていたんだんだ。
極秘にね…ちょうど君が倒れた時ぐらいからだったかな。」
- 55 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 23:54:49.85 ID:73p1nU2P0
今冷静になって考えれば、最初に話したプロジェクトの件は
俺の部署に上からの通達事項として伝えればいい話だ。社長は本題はこれだと言った。
俺はさっきからふつふつと沸いていた質問を社長にぶつけた。
「お、俺にどうしろとおっしゃるのですか?」
「ああ、君に注意しておこうと思ってね。
最近長谷川は君とよく話をしていると他の部下から聞いている。
君に長谷川が何かをしてくるのならば私は見過ごすわけにはいかないんだ。
ふふ…これでも君の事は高く評価しているのでね。
仕事はいつも通りに行ってくれていい。しかしもし長谷川が何かを起こすようなら、君の友達の目黒君にそれを伝えてくれ。」
- 56 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 23:55:07.12 ID:73p1nU2P0
「目黒に……ですか?」
「そうだ。私と彼はちょっと縁があるのでね。」
そう言うといたずらに社長は笑った。
長谷川さんの事を聞いている時に俺は
少し前に親父、そして妹が長谷川は気をつけろみたいな事を言っていたのを思い出し、
より一層長谷川さんへの疑いの念が強まっていた。
まぁまだ自分の目で確かめてない事も多いし社長の勘違いであってほしいという気持ちも持っていた。
でも社長からあんな事を聞かされれば、嫌でもそういう考えが弱まっていく。
まぁとりあえず社長が自分を信用してくれているという事実だけは
俺にとって何よりうれしい話だったので
聞き終わった俺はとりあえず
「お話は分かりました。これからちょっと長谷川さんに注意します。」
と
社長のご心配感謝します、と言った気持ちでしっかりとそう言った。
「ああ、そうしてくれるとありがたい。気を付けてくれ。彼の事を無理に探ろうとはしないでくれよ!」
俺の気持ちが伝わったのか社長もそう言って、微かに笑った。
その俺と社長の会話をドア越しに長谷川さんが聞いていた事の知らずに……
- 57 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/28(月) 23:56:29.19 ID:73p1nU2P0
すいませんちょっと読みやすいように改行したりしながらやってます。
あとKYなことに友達が酒を持って家にやってきたのを
女がいるからとかいう嘘を言って追い出したりしてたので遅くなってます。
すいません(:_;)
なんとか落ちない様に頑張ります。
- 59 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:01:57.48 ID:u3b+2lCf0
それから一瞬間、俺はいつも通りに仕事をしていた。
長谷川さんの事があって少し長谷川さんに視線がいきがちだったが、
長谷川さんはいたっていつも通りで、次第に俺は社長の調査は
杞憂に終わるんじゃないかと思うようになっていた。
が、しばらくしてそんな事態は一転した。
長谷川さんが次の週の月曜日に会社を辞めたのだ。
俺たちに一言も挨拶がなかったので、みんな長谷川さんが辞めたのを会社に来てから知った。
俺は社長との話を思い出し、何か嫌な胸騒ぎがした。が、
ここ一週間は特に何もなかった事でそのもやもやした感じを
まぁ社長から疑いを向けられて裏で調査されている人間と
これから先ずっと普通に接する事が出来るかは不安だったからな。
これでよかったのかもな。と思って無理やり納得させた。
妹は最近俺の家によくいる様になった。
と言っても俺が帰ってくるまでは自分の家にいるが、
それで俺が帰ってくると俺の部屋に入ってくるって感じだ。
親父はまだ帰ってきてないのかと聞いたら
「しばらく帰れないって電話があった」
と言っていたので出張が長引いているらしい。
- 60 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:04:16.11 ID:u3b+2lCf0
一応日付変わったので。俺は俺です。
- 61 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/29(火) 00:04:57.97 ID:Hg2O87zx0
そして俺は俺だ^^
- 63 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:10:41.46 ID:u3b+2lCf0
長谷川さんがやめて3日ぐらいたった際
夜遅く帰ってきたらまた、妹は起きて待ってくれていた。
「遅い!もう!この馬鹿!」
そう言って俺の部屋にずかずか入ってきて夕食を作り始めた。
なんでも親父が帰ってこないからいつも晩御飯が余ってしまうとかなんとかで
俺にその分の処理を頼んでいるつもりらしい。
自分の分だけ作ればいいだろう、と思いそう言ったら
「だ、だってもう習慣になっちゃってるんだもん。
そ、それにあんたの看病も一応兼ねてあげてるんだから。
あ、ありがたがられるならまだしも迷惑がられるのはど、どうかと思うわ!!」
そう言って俺を睨みつけてきた。
- 64 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:13:26.53 ID:u3b+2lCf0
でもなぁ、不規則な時間に帰ってくる俺に合わせてるとこいつも体壊したりしそうだし…
そう思った俺はさらに譲歩して
「じゃあ俺の分作ってくれるのは嬉しいしありがたいからさぁ、
先に作っておいて俺の机の上に置いといてくれよ。部屋の鍵貸すからさ。
なんで俺が帰ってから料理作り始めるんだ?」
と聞くと
「だ、だって作りたての方がおいしいじゃない!!」
と大声で怒鳴られた。答えになってなくね?なんだんだ一体…
でもまぁどうやらなんだかんだ言って俺を心配してくれているらしいので悪い気はしないよな。
だからこの日は素直にさっき思っていた事を言った。
「でもなぁ…俺最近休んでた分の仕事も沢山あって
毎日遅く帰るだろ?だ
からお前の生活が不規則になるのを心配してんだよ。
学校ある日平日とかは毎日1時寝とかはつらいだろうが。」
最近は俺が飯を食べている間に洗濯などもしてくれているので
余計申し訳ないわけだ。
「だからよ。…感謝はしてるけど、眠い時は寝てくれてかまわねえからさ。
マジでお前も俺みたいに倒れたくはねーだろ?俺は…大丈夫だからさ。」
そう言った時、急に妹が
「!」
ビクッっと体を揺らしたのでなんだなんだ?と思っていると
しばらく黙ってうつむいたまま動かなくなってしまった。
す、すいません!んこ行きたいのにトイレットペーパーないのに気付きました!!
い、今から歩いて30秒のところのファミマに行ってんこ&ペーパー買ってきます!
んこ次第ですが…20分ぐらい留守します。ほ、保守お願いします(>_<)
- 69 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:34:38.92 ID:u3b+2lCf0
何かよくわからないが怒らせてしまったと思った俺は
「ご、ごめん!よく考えれば洗濯とかもしてくれてるしな。
俺が口を出すのもどうかと思うけど、お前が体調崩すのは、い、嫌なんだよ。」
とあわててしゃべっていた。
それを聞いた妹が突然顔をあげたて俺を見た。
その頬から涙を流しながら。
そして無言、真っ赤な顔で俺に近づくと、
「………ばか」
そう言って―――――――――抱きついてきた。
- 71 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:35:05.84 ID:u3b+2lCf0
「え?」
柄にもなく動揺しまくる俺を無視して妹は力を込める。
「ど、どうし」
「黙って!」
「あ、ああ。」
「ちょっとだけこうさせて。…馬鹿兄貴、ちょっとだけ…」
そうして1分程俺にしがみついていた妹は、
突然顔を話すと俺自身を突っぱねた。
「うわっ!」
よろけた俺を無視してずんずん玄関へと向かう。
なんだったんだ?
妹が扉を開けあがらこっちを見ずに言った。
「い、今のはたいした意味はないわ!
洗剤がちゃんと一日着ても効果あるのか知りたくなっただけよ!!
そ、それだけ!
そ、それじゃ私帰る!」
バタンッ
- 74 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:43:01.40 ID:u3b+2lCf0
そう言って扉を閉められた。
あいつ…いったいどうしたんだろ。最近変だな。
親父がいなくなってさみしいのかな…
そう思っていたら不意に電話がなった。
こんな時間に誰だ?
と携帯を開ける。非通知だ。
嫌な予感がしながらとりあえず出てみる。
- 75 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:43:26.02 ID:u3b+2lCf0
「もしもし……」
「よぉ」
「――!親父!?」
「今から○○公園に来い。」
前に上野に殴られてるのを見られた公園だ。
「は?何だよ出張じゃなかったのかよ?近くにいんのかよ」
「そんな話はどうでもいい。来れるのか?」
「あ、ああ」
「こい。今すぐだ。ガチャ……ツーツー…」
10秒程のみじかい電話だったが
まず親父がいつもの俺に対しての口調ではなく、
昔優しかった頃の口調だった事。
つまり何かが親父にあった。そしてそれが今から分かる気がする。
行くしかねえ。
電話を切った瞬間そう感じた俺は
妹に気づかれないように部屋を出てマンションの前まで来た後、電話をかけた。
- 76 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/29(火) 00:45:01.80 ID:im2PzjsW0
ってか妹守るのはいいけど、脳内出血するほど殴られるってもう傷害罪というか殺人未遂じゃん
訴えろよ
- 77 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:49:18.79 ID:lFDETfE+0
やっと追いついた・・・
見つけるのが遅かったぜ
これって今日で終わるの?
- 78 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:49:22.38 ID:u3b+2lCf0
「はいもしもし……。」
かわいらしい女の子の眠そうな声が電話の向こうから聞こえてきた。
「上野か!良かった!まだ起きてたか!」
「お、お兄さん!?ど、どうしたんですか?こんな夜遅くに」
「前に上野がおれに言ってくれたこと覚えてるか?」
上野の質問に答えず、俺はあせりながらしゃべった。
俺の緊迫した様子が電話越しに伝わったのか上野はすぐに反応する。
「は、はい!お父さんの事で協力したいって言いました私。」
「さっき親父から電話が来たんだ。」
「え!?」
「とにかく俺のマンションの前まで今から来れるか?
妹と同じ所だ。そこの1階のドアの前に俺がいる!そこで詳しい事を話したい。
…でも、親御さんを心配させちゃうよな。」
「大丈夫です!もうお父さんもお母さんも寝ちゃいましたから!!
そっと出れば大丈夫だと思います。」
「なら…ちょっと来てくれるか?」
「5分で行きます!待ってて下さい。」
そう言って電話を切って、
本当に5分かそこらで上野は来てくれた。ほぼパジャマみたいな格好だ。
「うわっ寒かったろ。ほんとにごめんな。」
「いえ!それよりどうしたんですか?」
「ああ、実は…」
- 79 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:53:02.68 ID:u3b+2lCf0
>>76
脳内出血は日々のプロジェクトの準備で主人公が疲労したから起こったもので
親父からの暴行で起きたとは主人公は思わなかったという設定のつもりです。もちろん
可能性としれは十分ありますね。
>>77
火曜のうち?ということなら今日中に終わります。m(_ _)m
- 80 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:54:56.20 ID:lFDETfE+0
○○が身辺調査してたんですね〜
- 81 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2008/04/29(火) 00:57:24.38 ID:im2PzjsW0
>>79
まぁフィクションに何言っても仕方ないんだけどね
参考までに、こういう場合はたとえ直接の原因が父親の暴行じゃないにしても、
その暴行なんかで心労が溜まっていたのが立証出来れば、十分傷害罪として立件出来ます
もちろん長谷川もね。騒音オバサンがそうだったし
- 82 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 00:57:34.30 ID:u3b+2lCf0
俺は
親父から電話があって今から公園に行かなければならない。
そして今回は今までより何かヤバい事になりそうな予感がする。
それに妹を巻き込みたくないので妹が公園に来ないように俺の部屋で見張っててくれないか?
という事を早口で伝えた。上野はすぐに
「私も一緒に行きます!」と言ってくれたが
「いや、上野は妹と一緒にいてくれ。」
断った。
「で、でも…」
「でも…またあんな事になったら!!」
そう言って上野は心配そうに俺を見るいつか親父に殴られた事を言っているらしい。
俺は上野の心配と同じ事をもちろん考えていた。でもさっきの電話からそういう事はなんとか
無さそうだ。と思っていた。
上野の肩に手をのせ、説得するように言う。
「大丈夫。なんとか俺一人で解決するから。
俺がけじめをつけなきゃいけない事の気がする。じゃ、頼んだ。これ鍵ね。
俺の部屋204号室だから、あいつは203だ。」
「あっちょっと!お兄さん!」
俺はそう言うと上野の呼びかけにも答えず走り出していた。
公園へと一目散に。
- 84 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/29(火) 01:07:13.59 ID:u3b+2lCf0
遠いところから声がする。
なんだろう。何かすごく安心する声だ。
どうしたんだっけ俺。声がだんだん…大きくなっていく……
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