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意地悪なメイド4.5
751 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage;saga] 投稿日:2011/08/04(木) 01:26:21.29 ID:YtuZcTAM0
第33話(前) 「包囲/それぞれ」


米国軍と近衛軍による最低限の戦術機による警戒を残し、各リーダによる簡易的なミーティングが開かれる。
現状について、反乱の首謀者が前線に現れいきなりの休戦協定。歩兵部隊による強襲を想定しないわけがない。
確かに、E1ポイントを制圧した後続部隊が後方を固める時間稼ぎの可能性もあるだろう。
だがそれは更にその後方に展開し、接近してくる国連軍の合流を考えればリスクが合わない。
けれど日本人である教官や侍従長さんからしてみれば、彼等が殿下の名のもとに提示した60分。
この時間の間に何かを仕掛けてくるなどの攻勢に出ることは想像できずにいた。

多少、難航の兆しこそあれ、答えは出ている。
結局、彼等は休戦勧告を受ける以外の選択肢などなかった。

「何故君達がそこまで敵軍を信用できるかは分からん。だが、こちらにとっては好都合だ。殿下には戦術機を降り、お休みいただこう」

「はっ」

応えるのは侍従長。
彼女からしても、その案は真っ先に賛同すべきものであった。

「念のため、歩兵の襲撃に備える。軍曹、君の小隊は殿下の警護に当たれ」

「訓練兵を殿下の直衛に当てるにはいささか力不足が否めないかと」

多少困惑の色を見せる教官に、侍従長さんからフォローが入る。

「軍曹。少佐は今のうちに訓練兵を休ませておけ、と仰られているのだ」

「……!」

「…………」

真意はどうであれ、それを肯定も否定もしない。
それが彼なりの答えであり、いかに日本という国に対して思うことがあっても、部隊を預かるという信念。
これに関しては誠実だった。

「少佐、我が部隊の衛士も戦術機から降ろし、周囲の警戒にあてさせます」

「良かろう。近衛である君の任務を果たせ」

「……は!」

「……。少佐、お心遣い、感謝します」

「状況はもっと厳しくなる。頼んだぞ」

「はっ」

こうして、俺達は殿下の護衛という名目の下、各自が各自なりに休憩を取ることになる。
勿論、立ちっぱなしだし周囲を警戒してなきゃならない。
信用こそあれ、あっちが手を出してこないなんていうのはあくまで希望的観測。
戦況次第じゃ、どうにでもすっころぶ。今起こってるのはそういうことなんだ。

「……とはいえ、安心しちまってるよな、俺」

向こうから発するマーカーに嘘偽りがなければ、30分を経過した今、あちらに動きはない。
レーダーが記録した降下機体数、位置、共に間違いはない。

「戦闘が目的ではない、か」

やはり根拠もなく、相手を信頼してしまう。
俺に足りないはずの立脚点、信念みたいなものを相手から感じ、胸のもやもやは膨らむばかりだ。
作戦に何のメリットもないこの空白の時間。自殺まがいの空挺作戦まで行って、何故なんだ。
理由があるとすれば『誇り』や『矜持』。決起してまで、目的の人が目の前にいてまで守らなきゃいけないのか。
大尉、あんたが命を賭けて起こしてるこの事態は、全人類に迷惑をかけてまで起こしてるこれは、そんなに軽いのか?
俺は違う。そんなあやふやなもの、信じたりしない。
俺の目的は明確に、人類の敗北をさけることだ。俺が決起軍なら、間違いなく襲撃を仕掛ける。
位置を特定されないためにわざわざセンサー類をすべてころしてる現状、歩兵部隊で数を攻めればすぐに片付く。
卑怯と、無法と罵られようと、人類の敗北を回避するためなら迷ってちゃいけないんだ。


752 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage;saga] 投稿日:2011/08/04(木) 01:26:51.09 ID:YtuZcTAM0
なのに、浮かぶのはさっきの少佐の言葉。

『この人類滅亡の危機に、無意味な内戦に突入し貴重な戦力や時間を浪費している愚かな国家。それが君達日本だ』

『その幼稚で下らない国ために、私の部下が落とすことは絶対に我慢ならん。今も後方ではそれが事実として起こっているのだ!』

胸のもやもやがいっそう濃くなる。
米国にも某かの思惑はあるのは明白だろう。けど、俺にとっては少佐の言葉のほうが真実だ。
勿論、米国の思惑があったことは事実だし、全てを認めることはできない。
けれどあの人の言葉はそういったどす黒いドロドロした何かとは違う、前線の衛士としての言葉。
むしろ、彼にしてみれば人類の最前線を預かる兵士が身勝手な信念を振りかざした反乱に巻き込まれ、命の危機にさらされているこの事態が異常なのだ。
助けてやった味方の関心ごとは将軍の安全で、任務は二の次。あまつさえ敵の言葉をあっさりと信用する。
日本人からすれば当然の感覚も、彼からすれば幼稚で下らないと一蹴するに足る。
故に胸に刺さることもあるし、納得できる部分もある。

「……そっか、俺がその考えに行き着くのは、『この世界』の日本人じゃないから、なのか」

俺は『この世界』の日本人がもつ立脚点がないし、歴史的な立場も教科書以上には知らない。
そもそも、そんな政治の善し悪しを考えて行動できる立場じゃない。
俺が目指したいのは、人類のあんな結末を回避する、ただそれだけなんだ。

だからこそ、俺は知っていた知識を利用して、本当は俺達の手で、本当の意味で救うはずだった人を切り捨てた。
天元山。そこにいた避難民を見捨て、オルタネイティブWの完成を優先したんだ。


なのに何故、もやもやは消えないのか。
何故、俺はあの時、殿下に薬品を投与できなかったんだ。
貴重な残り時間を、人間同士の争いに割くことに苛立ちを感じていた俺が……。
それを終わらせるために、1秒でも早く将軍を連れて基地へと帰還すべきだと、頭でわかっていたはずなのに!

――結局俺の信念とやらは、目の前で苦しむ少女に対して、意味を成さない程度のものだったということなのか。

彼女は、殿下は米軍、国連、さらには決起部隊の衛士のことを考え打てば死ぬ可能性のある薬を、それでも与えよと頼んできたのに。
びびってた。迷ってた。焦ってた。たったそれだけの、吹けば飛ぶような……信念なのかよ。

「くそ!!」

対極的に物事を見れないからこうなる。命のやりとりや生身の現実に直面したから、なんてのはいいわけだ。
結局、俺は人の命が関わる局面で、手を下すのが怖かったんだ!

「何が……俺に、何が足りないっていうんだ」

経験。確かにそれもひとつだろう。けれど、それはあくまでファクターのひとつだ。
将軍だって、他の衛士のほとんどが実戦経験豊富だと言えるわけじゃない。
結局は『立脚点』や『信念』が足りないってのか?
そんなことねぇだろ! 俺だって、俺にだって譲れない信念はあるんだ。
この世界にとって、確かに俺は異邦人だ。それでもこの世界を救いたいって気持ちは嘘じゃないのに!
人類を救いたいってどれだけ強く思っても――だめなのかよ!!

『一々立ち止まる癖はもうやめてください。人類を救うのでしょう? 偉そうなことを言ったからには行動で示してください』

……っ! くそ、やっぱお前よく分かってるよ。
妹の顔と、その呆れられた情景が浮かんでくる。
本当に、よく見てやがる。

「……強く、なりてぇよ」

あいつらは来ない。そう、言い切れない。
自身でそれを、相手の信念も、自分の信念も疑っているから、こうして落ち着かないのだと思う。
相手の持つ信念を信じられるくらいに。強く、なりたい。


753 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage;saga] 投稿日:2011/08/04(木) 01:27:29.60 ID:YtuZcTAM0
煮詰まってはしまったが、自分のなかにあるもやもやが少し見えた気がする。
まず今だ。ここを抜けなきゃ次はない。その覚悟を、もう一度しっかり持とう。
そうしてみんなで……。

「みんな、か」

そうだ。みんなだって色々な事情や現実を背負ってるんだった。
出撃してから全然、あいつらと話ができてない。

「見に行って、みるか」

持ち場を離れ、俺はあいつらに会いに行く。

――結局、俺はあいつらに甘えてるんだな。

そんな思いを感じながら。






委員長には会えなかった。あいつのことだ。まじめに見回りでもしてるんだろう。
全員、これがある程度建前であることは分かっているのに。
真面目である以上に、殿下を守るって任務だからこそ、あいつは歩哨任務をおろそかにできないんだ。
何より、何もしないでいるより、そっちのほうがいいはずだから。


同じ足で友のところへ向かう。
あいつはあいつなりに気遣いを見せてはくれる。
けど、それが上辺だけなのはすぐ分かるほど、辛そうだった。
そして、お互い露骨に避けてしまう、その名前。

「――聞かないんだね。大尉のこと」

その均衡を破ったのは向こうからだった。

「別に、関係ないだろ。お前と、あの人は」

「そう思う?」

答えに詰まる。何より、俺はさっき、部隊の展開の速さを疑った。
俺達の情報がリークされてるんじゃないかって。出所が、こいつじゃないのかって。

「ま、嘘ついてごまかされるよりは誠実ってことか」

「ち、違っ、俺は!」

「本当、余裕あるよね。うらやましい」

「余裕とかじゃなくて、俺は……!」

「ごめん。もう行くよ。そっちもちゃんと歩哨任務やりなよ」

「っ……待て! 待てよ! 俺、お前のこと一瞬でも疑ったりしたよ、正直に言えば、だからごめん!」

思わず、そのまま行きそうになる背中にぶちまけてしまう。
でも、それはすぐ後悔に変わる。

「自分だけ軽くなって……こっちだって、いっぱいいっぱいなんだよ」

振り返らずに告げられた言葉は、友の今をそのまま物語る。
ああ、そうだよ。何を俺は勝手に押し付けて、自分だけ楽になって……。
今、目の前の現実が一番つらいはずのこいつに、心が揺れてるはずのこいつに、俺は、何てことを。
結局、それ以上何も声をかけられないまま、別れてしまうのだった。


754 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage;saga] 投稿日:2011/08/04(木) 01:28:52.03 ID:YtuZcTAM0
ふらふらと向かう先で、二人の女性の声が耳に入る。
片方は聞きなれないもので、相槌をうつ声が俺の知る人だった。

「まさか私も人間相手の作戦に駆りだされるなんて思ってもみなかったわ」

「そう、ですよね……すみません」

女さんと……米軍の衛士か。
そういえばあっちも交代で休憩を取るって話だっけ。

「何で貴女が謝るのよ。貴女が何かしたわけじゃないでしょ」

「……っ」

女さんは自分の父親が外交官で、今回の件に絡んでることを知ってる。
何より直接的ではなくとも彼女等米軍を今回の事件に関わらせた一端ではある。
だからこそ、責任を感じてしまうのだろう。

「もしかして、あなたは日本人?」

「あ、はい」

「そっか、そういうことか。だったら尚更つらいよね。同胞に銃を向けるんだもん」

「任務……ですから」

「……そう」

何となく、立ち聞きしちまってるけど、あの人、理性的だ。
本来なら日本人だってわかった時点でこんな事態に巻き込まれたことに文句のひとつでも言いたくなるだろうに。

「私ね、戦災難民なの」

「……え?」

「だから米軍に入って市民権を獲得しなきゃ、家族は難民キャンプから出られないんだ。国、なくなっちゃったから」

「あ、あの、私……なんていったらいいか……」

「気にしない気にしない。よくある話よ。それに家族は母さんも妹も生き残って、幸せなくらい。貴方、家族は?」

「父と弟が……母は戦災で。弟は今、衛士訓練中で……」

「そっか。だったら頑張って弟君が実戦に出ないですむようにしてあげないとね」

「は、はいっ」

「うん。やっと笑ってくれた。貴方、笑顔のほうがいいわよ」

「……あ、ありがとうございます」

「私はユーニ。あなたは?」

「女。女です」

「そ。女ちゃん、もしこの先、BETAとの戦争が終わったら私の国に招待するわ」

「本当ですか?」

「ええ、いずれ復興させて、私の住んでいたところを紹介してあげる。すごく花が綺麗な場所だったんだから」

「……ほわぁ」

「だから、絶対に生き残りましょう。お互いにね、いい?」

「……! は、はい!」

そうして二人は別れていく。米軍にだって色々な人がいるんだ。
ああやって家族のために戦えるし、国が違っても気遣いをくれる。
上の思惑がどんなにきなくさくったって最前線ではいい人はいくらでもいるんだ。
だから……ああいう人を巻き込んでる今は、すごく、つらい。

女さんは少し落ち着いたみたいで良かった。
何より、この後の戦いも彼女との約束が支えになってくれるはずだ。
俺は見つからないうちに、その場を離れることにした。


755 名前:NIPPERがお送りします(関西地方) [sage;saga] 投稿日:2011/08/04(木) 01:32:07.31 ID:YtuZcTAM0
何だかんだでここまできたら、という具合に妹ちゃんのところにも顔を出す。
思ったよりも元気で、多少の笑顔すら見られる。心配はいらなかったか?

「大変、だよな。どうなっちまうんだろ」

「だよねぇ。お姉ちゃん、無理しなきゃいいけど」

「そういう妹ちゃんだって大変だろ? 親族の人だって今回の件に巻き込まれ……」

言いかけて思いっきり地雷を踏み抜いたことに気づく。わざわざネガティブになる話題をふってどうする!
だめだだめだ。さっきの友の件が尾を引いてる……しっかりしろ、俺!

「……親族なんていないよ、私にゃね」

「え?」

「私にとって家族は姉ちゃんだけさ。むしろ、今回死んだやつらなんて私からすりゃ当然の末路だしね」

「それ、ってどういう……」

「どうだっていいだろ。要はうまい汁だけ吸って生きてるごみ虫は駆除された。それだけの話さ」

本当に、心を痛めてるからの強がりとか、そういうのじゃない。この子は、今回の件、もっとも向こうに近いんじゃないか。
直感的なものだが、そう感じる部分が、今の妹ちゃんにはある。

「あ、でもさ。あれだろ? 殿下についてはお前も心配だよな」

そうだった。委員長が姉妹みたいなもんだって言ってたからな。
きっと容態とかある程度教えておいてあげれば、心労も軽くなるはずだ。

「……姉ちゃんは心配してた?」

「ん? あ、ああ」

けれど思ってたのとは違う返事。

「そっか。……あいつ、まだ姉ちゃんに心配かけて……自分はのうのうとお飾りやってるくせに」

「お、おい」

いくら俺でも今のが不敬にあたることは分かる。いや、下手をすればこの状況だ。裏切り者の扱いすら受けかねない。

「……私達みたいな陰も存在するだけ悪だけどね。それ以上に、その上に胡坐かいて生きてた奴等はもっと悪だ」

彼女の言葉の端々から感じる憎悪。その出所がわからず戸惑いが隠せない。
そんな俺の態度も露知らず、彼女はさっさと進んでいこうとする。

「な、なぁ妹ちゃん!」

それが不安で、思わず声をかける。

「ん?」

「……みんなで一緒に、生きて帰ろうな」

けれど、そう声をかけるのが精一杯だった。

「おう。むしろこの状況ではあんたのこと頼りにしてんだからね。しっかり頼むわよー」

だから、そんな風に声が返ってきたことに安堵する。ただ、何となく。今まで委員長と妹ちゃんはただの姉妹だと。
そうとしか知らなかった自分が、もしかしてとても大事なことを知らないままではないのか。
そんな風に感じられてしまうのだった。


結局、全員のところを回り終えた俺は侍従さんの一人に呼び止められることになる。

「探したぞ。休憩とはいえ、この状況でうろつきまわるとは……国連軍の程度が知れるな」

「すみません……」

なんか必要以上に言葉に棘があるような。

「まあいい、ついてこい」

むすっとしながらも誘導される。

「――急げ、殿下がお呼びだ」

「えぇ!?」

その目的地は俺の予想外な人の場所だった。


757 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/08/04(木) 01:48:28.43 ID:X0OmcXjAO
メ「最近の女の子の可愛さはヤバいですね。JCあたりが特に。朝の駅とか」

男「お前朝の駅とか行かないだろ。まず起きないだろ」

メ「何となく電波受信してますから」

男「怖いわ。……怖いわ!」

メ「やっぱりJCが靴下のズレを屈んで直す仕草は至高ですね」

男「やたらマニアックな! ていうか自分で着てやれば見放題だろ」

メ「自分でやるとどーにも胡散臭くて」

男「ああ、年齢的に厳しいわな。童顔だけど」

メ「多分スタイル良すぎるからではないかと。JCに必要な色香はそこではないので」

男「仮にそうだとしてお前のそのこだわりは何なんだ」

メ「電波でしょうかね」

男「怖いわ。……ていうかおっさん臭いわ!」

メ「主様じゃあるまいし加齢臭はないかと」

男「俺臭ってんの!?」

メ「やヴぁいくらいに」

男「……ま、マジか」







冥「つまりママはパパの臭いに敏感さんだね。大好きだもんねっ」

メ「違います」

冥「でもいっつもお布団ダイブして……」

メ「シャラーップ!?!!?」


758 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/08/05(金) 01:20:58.80 ID:hQyP6VVAO
メ「短小主様」

男「……」

メ「他人のふりしても事実は変わらないんですよ。へいへーい」

男「く、くそ。腹立つ絡み方しやがって」

メ「大丈夫ですよ。とりあえず入れられて出せりゃ機能としては問題ないですから。あ、でも満足出来るかは別ですが」

男「そこは技術でカバーという日本人らしい発想でだな」

メ「息子のムスコは立派なのに」

男「うるせぇ!? 好きでそうなった訳じゃねぇよ!」

メ「大丈夫です。ポークビッツも嫌いじゃないですから。シャウエッセンのがいいっすけど」

男「未だかつてこんな悔しさにまみれるような下ネタがあったろうか……」

メ「割と度々ありませんでした?」

男「そうだよチクショウ!?」


759 名前:NIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage] 投稿日:2011/08/05(金) 01:28:44.98 ID:hQyP6VVAO
委員長「その点、貴方はそこに関しては優秀ね」

命「まさかの夏期休暇返上だよ。下ネタにありがたみ感じる日がくるとはな」

委員長「溜まってて良かったわね。誰がとは言わないけれど」

命「全くだ。でもそういう意味じゃ、いいんちょはもっとすごいよな」

委員長「何の話かしら」

命「俺もまだまだガキだけどそれなりに経験は積んでたつもりがあっさり手玉に取られたもんだ」

委員長「されるがままだったつもりだけれど」

命「何で今更保身に走るよ。いいじゃねぇか、差はあれどお互い愉しめるようにしてくれたのは良かったし」

委員長「……命、まだそういった話を始めるには早いわよ」

命「充分頃合いの時間じゃねぇか?! 何? もしかして外伝でのイメージアップ作戦か。無理無理、今更」

委員長「……」

命「考えてみろよ。昔、それなりに外伝更新してた頃ですら綺麗な委員長関連のお題も話題もなかったろ? それが急に変わる訳な……」

ブォン……ゴスッ!

委員長「あら、ごめんなさい。手が滑ったわ」

命「か、角材は……やめ……」







命、夏期休暇から入院へ



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