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悪魔「俺を召喚したのはお前か?」女「そ、そうです・・・」
- 182 名前:深夜にお送りします [sage]
投稿日:2012/02/27(月) 01:31:56 ID:JRFdC5r6
1です。
なんだか今更感が凄いしますが、エピローグを書かせて頂きます。
- 183 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/27(月) 02:27:27 ID:JRFdC5r6
〜〜〜数十年後〜〜〜
命「で、どう?数十年間こうして人間界で暮らしてみて?あなたの望む結果は得られた?」
男「そうだな…長いことここで暮らしてみたが、分かったのはやっぱり人間という存在は最悪だってことだな。」
男「自己中心的で、見栄っ張りで、強欲で、臆病で、欠点を言い出したらきりがない。」
男「でもな、今なら確信を持って言える。あのとき人間を信用しようとしたのは間違いではなかったと。」
男「見てみろよ。」バサッ
命「なになに…」
新聞「快挙!日本人初のノーベル経済学賞受賞。受賞者は女氏。」
新「女氏は『誰も不幸にしない経済モデル』と呼ばれる画期的な経済理論を開発し、その功績を称えて今回受賞が決定した。」
命「へえ…」
男「なあ、覚えてるか?あの日、三人でお祝いに行った時のこと。」
命「ええ、今でも忘れられないわ。」
- 184 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/27(月) 02:39:37 ID:JRFdC5r6
〜〜〜回想〜〜〜
女「そういえば水を注すようで悪いのですが一つ気になってることがあるんです。」
青「なんだ?」
女「私と悪魔さんが交わした契約ってどうなってるんでしょうか?」
青「ああ…。おそらくだが中断ということになっていると思う。契約を遂行する前に俺が人間に戻ってしまったからな。」
女「そうですか。」
青「お前に非があるわけじゃないからな。魔王にでも申し出れば他の悪魔との再契約くらいなら認めてもらえるんじゃないか?」
青「それか、なんだったら俺が今から契約のときに言ってた願いを叶えてもいいぞ?俺は人間にはなったが能力を失ったわけじゃないからな。」
女「そうですねえ…」
- 185 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/27(月) 02:40:07 ID:JRFdC5r6
女「じゃあ、どれもお断りさせて頂きます。」
青・命「「は?」」
女「あれ?私そんな変なこと言いましたか?」
青「いやだって、普通にもったいないだろ?!」
女「かもしれませんね。でもいいんです。私にはもう必要も意味もないものですから。」
青「!」
女「どうかしましたか?」
青「…いや、なんでもない。で、なんでもういらないんだ?」
- 186 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/27(月) 02:50:28 ID:JRFdC5r6
女「そうですね。私も青年さんがそうしたように人間の素晴らしさを証明したいんです。」
女「人間は悪魔の力や神の力なんて借りなくても十分すごいんだってことを見せつけてやりたいんです。」
女「だから今度はどれだけ時間がかかっても私一人の力でやり遂げたいんです。」
女「なので、凄く勿体ないお話ですけど、どちらもお断りします。」
青「そうか。…頑張れ。」
女「はい。」
- 187 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/27(月) 02:55:20 ID:JRFdC5r6
女「あ、でも折角なので魔王さんに一つだけお願いしてもいいですか?もし、聞いているのならですけど。」
魔王「…なんだ?」
女「私と知恵の悪魔さんが交わした契約は遂行されないまま中断してしまいました。」
女「なのでその代りに神様に会った時にこう伝えておいてください。『人間の力を見せてあげます!その日まで楽しみにしておいてください!』と。」
魔「…承知した。」
〜〜〜回想終わり〜〜〜
- 189 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/27(月) 03:09:18 ID:JRFdC5r6
男「で、その結果がこれだからな。凄いよ、あいつは。」
命「…そうね。」
男「この結末を見れただけでも俺がしたことは無駄ではなかったって思えそうだ。」
命「ふ〜ん、あっそ。」
男「…なんでさっきからそんなに不機嫌なんだよ?」
命「別に不機嫌じゃないわよ。」
男「いや、どう見ても不機嫌だろ。理由を言えよ。」
命「…それがどんな理由であろうと、夫が他の女のことをイキイキと話すのは妻にとっては面白くないことなのよ。」
男「…ガキか、お前は。」
命「女ってのはそういうものなのよ。」
- 190 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/27(月) 03:17:25 ID:JRFdC5r6
男「あっそ…。で、どうやったら機嫌を直してくれるんだ?」
命「…キスしてくれたら許してあげる。」
男「…お前はそればっかだな。…分かったよ、ほら、こっちに来い。」
命「ん…」ス…
男「…」ス…
チュ
男「…これで満足か?」
命「…い、今はこれだけで勘弁しておいてあげる。帰ったらもっと色々としなさい…。」
男「…分かったよ。」
- 191 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/27(月) 03:23:45 ID:JRFdC5r6
男「さてと、じゃあ、俺はそろそろ仕事に行ってくるかな。」
命「分かったわ。いってらっしゃい、大学教授殿。」
男「…からかうなよ。自分の能力を最大限に活用できる職業を選んだ結果だ。」
命「まあ、たしかに適職といえば適職ね。」
男「そういうお前だって人のこと言えないだろう?医者なんだから。」
命「私はあなたとは違うわ。私は能力を失くしても大切な人を助けられるようになりたかっただけよ。」
命「今ではこうして守らないといけない家族がいるわけだしね。」
男「…そうだな。」
男「さてと、もう出ないとな、遅刻しちまう。お前もあんまりゆっくりしすぎるなよ?」
命「残念、今日は非番よ。だから家のことは任せておきなさい。」
男「うらやましい限りだ。まあ、よろしく頼むよ。」
男「じゃあ、いってきます。」
命「いってらっしゃい、あなた。」
〜〜〜THE END〜〜〜
- 192 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/27(月) 03:26:19 ID:JRFdC5r6
終わり終わりと言いながら今までズルズルと続けて申し訳なかったです。
これで本当に書きたいこと全部出しきったんで終わりです。
今まで支援してくれた人ありがとうございます。
- 194 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/27(月) 22:13:48 ID:NNF2Rajc
乙!
何か所々AB!っぽかった
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