■戻る■ 下へ
騎士「王、お話があるのですが・・・」◆
- 1 :1 ◆1pwI6k86kA []
:2009/01/19(月) 14:27:30.12 ID:zHN0lAvV0
騎士「・・・って、あれ・・・?」
騎士「・・・いない」
城兵「〜♪」
騎士「ちょっと、いい?」
城兵「あ、はい・・・おや将軍様ではないですか、何かご用で?」
騎士「王様の居場所知らない?何か言ってなかった?出掛けるとか」
城兵「へ?居られないのですか?」
騎士「だから探してるのよ」
城兵「・・・うーん・・・どこでしょう、わかりませんね」
騎士「・・・そう」
騎士「わかった、探してみるわ」
- 2 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 14:28:17.60 ID:/6bRUWYZO
話を聞こうじゃないか
- 3 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 14:33:21.81 ID:zHN0lAvV0
騎士「王室にいないとなると・・・」
騎士「・・・庭?かな?」
使用人「おや将軍様、おはようございます」
騎士「おはよう、良い天気ね」
使用人「ええ、冬の晴天は洗濯物がよく乾くのでありがたいです」
騎士「・・・ところで、王様見なかった?」
使用人「はあ、王様・・・うーん、私は見てませんが」
騎士「向こうの庭には?食堂は?」
使用人「いえ、早朝から西の棟にいましたが、王様は見ていません」
騎士「・・・そう」
使用人「・・・いつも大変ですね」
騎士「専属の捜索隊を設けたいわよ、本当に」
使用人「あはは・・・では、私は仕事が残っているので、これで」
騎士「ええ、頑張ってね」
騎士「(・・・さて、とにかく探さなければ・・・)」
- 4 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 14:34:16.63 ID:V9BYMzfb0
女騎士だったのか
なるほどなるほど
- 5 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 14:35:08.25 ID:cTMVnXsmO
体が勝手に支援してしまう
- 6 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 14:40:00.22 ID:zHN0lAvV0
スタスタスタスタ
騎士「・・・お」
騎士「(・・・本当、今日は良い天気・・・)」
騎士「(これなら城下町も、外れも、今日一日は幸せに過せるわね)」
騎士「・・・いや、問題は今日一日の私の平穏ね・・・王様を探さなければ」
城兵「・・・おや、将軍様」
騎士「あらおはよう」
城兵「また王様探しですか?」
騎士「手伝ってよ」
城兵「ははは、僕には持ち場がありますから」
騎士「・・・優秀な事ね・・・ありがたいわ・・・ありがたいわ・・・」
城兵「あはは、僕は忠実な部下ですから、自分の持ち場は守り抜きますよー」
騎士「・・・将軍にも持ち場が欲しいわ・・・」
城兵「進言してみてはいかがですかね?はは」
騎士「その相手を探さないとね・・・」
城兵「はは、頑張って下さい」
騎士「(・・・全く、本当にあの馬鹿王はどこに・・・)」
- 7 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 14:43:10.93 ID:/qagG69IO
SMはありますか?
- 8 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 14:43:24.94 ID:NM6wJbPZ0
セックスまだ?
- 9 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 14:45:10.12 ID:GG82ic/IO
ミスマルカ思い出した
- 10 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 14:45:42.35 ID:zHN0lAvV0
キィィ・・・
騎士「お邪魔するわよ」
司書「あ、将軍様・・・おはようございます」
騎士「新書は入ってる?何かこう、アグレッシブなバトルもの」
司書「しっとりしたヒストリードラマならありますね」
騎士「あーダメダメ、そういうの苦手よ」
司書「あら、結構面白いですよ?」
騎士「ところで、ここに王様来てなかった?」
司書「王様が?」
騎士「・・・その様子だと来てないようね」
司書「いえ、早朝に本を数冊借りていきましたが・・・」
騎士「本当!?」
司書「ええ、ですがそのまま出ていったきり、どこへ行ったのかは・・・」
騎士「いえいえ、ありがとう、探してみるわ」
司書「あ、はい」
騎士「じゃあね!また今度、読みに来るわ!」
バタン
司書「(・・・毎朝元気な人だなぁ)」
- 11 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 14:46:00.68 ID:O3mKCoj30
ぬ
貴方か
- 12 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 14:53:27.32 ID:zHN0lAvV0
騎士「(・・・本を数冊借りた・・・となると)」
騎士「(どこかでごろ寝しながら読んでいるんでしょうね)」
騎士「(てことは屋上か・・・城壁の上か・・・庭か)」
騎士「・・・多分、城壁・・・城壁を見てこよう」
タッタッタッタッタ
王「・・・ふむ、やはり倉は高床式である方が・・・」
騎士「王様」
王「ん?何だ将軍?」
騎士「何だじゃないですよ、さっさと王室に戻ってください」
王「嫌だ、俺はここで本を読みたいんだ」
騎士「王室でも読めるでしょう、戻ってください」
王「えー」
騎士「えーじゃないです本当に戻ってくださいってば」
王「・・・ちぇっ」
- 13 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 14:55:54.11 ID:SrV0MVE80
なんだ王が幼女なのかと思ったのに
さよなら
- 14 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 14:57:33.81 ID:EAZlguUCP
王、←玉に見えた
- 15 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 14:58:34.99 ID:zHN0lAvV0
王「いやー、今日も良い天気だなぁ」
騎士「昨日は土砂降りでしょうに」
王「あれ、そうだったか」
騎士「そうです、大変だったんですよ」
王「・・・そうか、あーそういえばそうだったような」
騎士「ちょっと頼みますよ・・・まだ私と同い年なんですから」
王「わしゃもうだめぢゃ」
騎士「・・・全く」
騎士「・・・ところで王様、お話があるんですが」
王「ん?何だ?」
騎士「剣の稽古の時間について、調整が・・・」
王「あれ?あそこ飛んでるの隼じゃないか?」
騎士「聞いてください」
王「・・・」
騎士「稽古の時間を増やす事にしました」
王「・・・」
騎士「文武両道、文だけでは王は務まりませんからね」
王「・・・嫌、と言ったら?」
騎士「言わせませんよ」
王「ちぇっ」
- 16 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 15:02:22.98 ID:V9BYMzfb0
脳内では完全にこのキャラになってるわ
http://galkko.surpara.com/galkko/soft/185/c03.jpg
- 19 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 15:08:40.71 ID:zHN0lAvV0
王「大体、俺は納得いかないんだ」
騎士「何がですか?」
王「もはやこの国では争いなど起こっていない、城に攻め入るものも全くいないんだぞ」
騎士「ですねぇ、平和は良いことです」
王「平和であるのに、何故剣を学ばなければならない?」
騎士「いざ攻められると困るからじゃないですか?」
王「その攻める者が居ないと言ってるんだ」
騎士「・・・まー、確かに私も厳しく持ち場や階級を決める必要は無いとは思いますが」
王「だろ?だろ?」
騎士「しかし鍛える習慣を無くしては、遠い未来に起こりうる戦いを生きてゆけないでしょう」
王「・・・遠い未来ねぇ」
騎士「つい2年前も、どっかの将軍が謀反を起こしたじゃないですか」
王「あったっけそんなこと」
騎士「いや・・・ありましたよ、大事件でしたよ・・・」
王「覚えてないな」
騎士「(・・・老化か・・・23にして老化か・・・)」
- 21 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 15:13:35.62 ID:zHN0lAvV0
王「・・・ふぅ、相変わらず座り心地の悪い椅子だ」
騎士「この国で最も高価な椅子に座っておきながら何を言いますか」
王「そうではない、この椅子に座っては人と対等に話せないと言ってるんだ」
騎士「対等に?」
王「うむ」
騎士「また民の目線なんたらですか?」
王「そうだ、民や家臣とは同じ立場で話さなければ・・・」
騎士「別に気にしなくても良いと思いますけどね」
王「いいや、大事なことだぞこれは」
騎士「(・・・内政は全て私に押し付けてるくせに・・・)」
王「・・・」
騎士「・・・」
王「・・・」
騎士「本は読まないのですか?」
王「読む気が失せてしまった」
騎士「・・・」
王「ここで読む気にはなれないんだよ、この部屋ではな」
- 22 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 15:20:55.75 ID:zHN0lAvV0
王「・・・」
騎士「・・・」
王「・・・」
騎士「・・・“穀物の保存方法”・・・」
王「勝手に表紙を読むな」
騎士「暇ですし・・・何故その本を?農作に興味が?」
王「いや、目についたから読んだまでだ」
騎士「どんな内容なのです?」
王「良い土の作り方や、冬の越し方、虫の駆除の仕方などが書かれているな」
騎士「なるほど、良い勉強になりますね」
王「いや、実際のところ専門用語が多すぎてよくわからなかった」
騎士「・・・」
王「わかったことといえば、農家は大変だなと」
騎士「それを学べただけでも収穫じゃないですか」
王「うーむ、そういうものかね」
王「・・・ふぁー、眠い」
騎士「寝室が空いてますよ」
王「寝てくるわ、じゃあな」
騎士「はい、ごゆっくり」
- 23 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 15:26:46.77 ID:zHN0lAvV0
騎士「(・・・王は怠け者だ)」
騎士「(政治には疎いし、身勝手だし・・・)」
騎士「(結局の所、全ての権力を握っているのは将軍である私)」
騎士「(・・・はぁ、たまには休みたいな・・・田舎へ行きたい・・・)」
城兵「王様・・・あれ?王様は?」
騎士「奥で寝てるわよ」
城兵「おおこれはこれは将軍様・・・って、いいんですか、王座に座っちゃって」
騎士「内実、こうじゃない」
城兵「・・・確かにそれは否めませんけど」
騎士「今ではどこの国だってこうよ、王様は表立って政治をしないもの」
城兵「将軍に任せきりといえば確かにそうですね・・・」
騎士「はー、将軍やめようかな・・・」
城兵「ははは、将軍様が役職を降りては、民からの騎士団志望者が激減するでしょうね」
騎士「ついでに大剣を持つ人間も減るかしらね」
城兵「あはは・・・ブーム消滅ですか?」
騎士「いらないわよそんなブームなんて・・・」
騎士「・・・あー、座り心地いい・・・」
- 24 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 15:28:57.39 ID:R7WQvy7s0
行間あけると読みやすくなるぜ
- 25 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 15:30:54.92 ID:zHN0lAvV0
王「おい、起きろ」
騎士「・・・」
王「おい、おーい」
騎士「・・・くー・・・・くー・・・」
王「・・・王座で寝るとはこいつ・・・全く、本当に家臣かよ」
王「よっこらせ」
騎士「・・・」
王「・・・起こすのもなんだ、とりあえず奥で寝かせておくか」
騎士「くー・・・くー・・・」
王「重っ・・・甲冑重っ・・・!」
騎士「くー・・・くー・・・」
ぼすっ
王「これでよし、と」
王「・・・ふん、いつもは俺に強く当たるくせに、寝顔はふつーの女だな」
王「だからといってどうするという事はないけどな」
王「・・・さて、監視役も寝てることだし・・・」
王「城下町に出るか」
- 26 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 15:34:33.51 ID:zHN0lAvV0
騎士「・・・くー・・・く・・・」
騎士「しまった、ついつい寝て・・・」
騎士「・・・王の寝室じゃない」
騎士「まさか王が・・・いや、ありえない、ありえない」
騎士「第一そんなことがあったら気持ち悪いわ」
騎士「・・・王はちゃんといるかな・・・あれ?」
城兵「あ、将軍様お目覚めになられましたか」
騎士「恥ずかしいわね、王座で昼寝なんて」
城兵「いえいえ、将軍様は最近まで文字通りの激務でしたから・・・」
騎士「・・・王様は?」
城兵「・・・」
騎士「・・・もしかして」
城兵「えーっと・・・申し訳ございません」
騎士「(また連れ戻さなきゃいけないのか・・・)」
- 28 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 15:39:35.51 ID:zHN0lAvV0
使用人「〜♪」
騎士「お仕事ご苦労さま」
使用人「あ、将軍様じゃないですかぁ」
騎士「王様見なかった?」
使用人「王様・・・?いいえー、見てませんけど・・・」
騎士「廊下も?通らなかった?」
使用人「ええ、王様は通りませんでした〜」
騎士「・・・あらそう、呼び止めて悪かったわね」
使用人「いえいえ〜」
騎士「・・・それじゃ、頑張ってね」
使用人「はい、城内の清掃はお任せ下さぁーい」
タッタッタッタッタ・・・
使用人「・・・田舎出の女が・・・成り上がりのくせに・・・」
使用人「私だって、それなりの実力はあるのに・・・チッ・・・」
騎士「(・・・)」
- 29 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 15:43:59.47 ID:zHN0lAvV0
騎士「・・・」
城兵「あ、将軍殿!ご苦労様です!」
騎士「ええ」
城兵「・・・気分が優れないのですか?」
騎士「いえ・・・少し、考え事をしていただけよ」
城兵「そうですか・・将軍様とはまたいつか、手合わせを願いたいものです」
騎士「ふふ、またギッタンギッタンにしてあげるわよ」
城兵「ま・・・まけませんよ!僕だってあれから鍛錬を積みましたからね!」
騎士「楽しみにしてるわ・・・じゃあね」
城兵「はっ!」
騎士「・・・」
騎士「(・・・)」
騎士「(・・早く王様を探さないと・・・)」
- 31 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 15:50:39.49 ID:zHN0lAvV0
騎士「(いるとすれば城下町かな・・・?)」
騎士「(でも町は広いし入り組んでいるから・・・人も多いし・・・)」
騎士「(・・・甲冑のまま行くのはダメね、町人に変装して行かないと)」
ガラララ
騎士「お邪魔するわよ」
男「おや、将軍様・・・どういったご用件で?」
騎士「40番の金庫を開けてほしいのよ」
男「40番ですね、わかりました」
男「・・・しかし、将軍様なのですから1番や2番に預けるべきなのでは?」
騎士「?何故よ?」
男「いえ、ですから・・・1番や2番を一般の兵たちに充てるのはいかがなものかと」
騎士「ふふ、そんなの別にいいわよ、子供じゃないんだから」
男「・・・そうですか・・・」
騎士「それにわかりやすいでしょ、40番。名前を捩ってるの」
男「40・・・ジ・・・ああ、なるほど」
男「・・・はい、こちらが金庫の品になります」
騎士「ありがとう、じゃあね」
男「ええ、また」
- 32 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 15:51:30.79 ID:BKYzgVl70
騎士王「お話があるのですが・・・ごはんはまだですかシロウ」
- 33 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 15:52:22.55 ID:mdkkrM4x0
>>32
働けよ はらぺこ王
次へ 戻る 上へ