■戻る■ 下へ
男の子「うう・・・殺し屋をやとってやる・・・!」
- 576 :1 ◆1pwI6k86kA []
:2008/12/21(日) 12:30:23.67 ID:sfYT2bvk0
暗殺者「・・・フゥム、1キル」ドサッ
男の子「・・・あ・・・・・」
暗殺者「・・少年、目の前で人が死ぬのは嫌か?」
男の子「・・・うっ・・・うえっ・・・」
暗殺者「ジェミニは慣れた」
男の子「ひどい・・・・人が・・・そんな・・・」
暗殺者「仕方ない、コンプロマイズ」
男の子「・・・吐き気がする」
暗殺者「やらなきゃやられてただろう」
男の子「でも・・・でも、あの人は・・・僕を殺そうとはしなかったよ」
暗殺者「うむ、ザッツライト」
暗殺者「だがジェミニは許せないんだ」
男の子「・・・」
暗殺者「この街は冷たい、ベリーコールドだ」
男の子「・・・そりゃ今は秋だけどさ・・・」
暗殺者「ノンノン、違う」
暗殺者「・・・・ジェミニは暗殺者だ、ジャスティスになれない」
暗殺者「たった今、無実の人をキルしたしな、冗談でも言えないさ」
暗殺者「だがそんなジェミニでも思うんだ」
暗殺者「・・・許せないものがある」
- 579 :VIPがお送りします [] :2008/12/21(日) 12:37:55.40 ID:fqteVb7PO
じぇみにー><
- 580 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 12:39:05.77 ID:sfYT2bvk0
暗殺者「移動しながら話そう、ここに居ては見つかる・・・どこか姿を隠せる場所へ」
男の子「・・・」
男の子「許せないって・・・お前が言えるセリフじゃないよな」
暗殺者「フゥム、そうかもしれない」
男の子「言えないよ、だって、人を殺すんだよ?・・・絶対に許されるものじゃない」
暗殺者「ザッツライト」
「?・・・今路地裏に人影が・・・」
暗殺者「(アウチ、見つかったか?早く行こう)」
男の子「(う、うん)」
暗殺者「・・・うーん、難しいよな、ベリーハードだ」
暗殺者「何故人をキルしてはいけないんだろうな?」
男の子「・・・そりゃ、人に迷惑をかけるからでしょ」
暗殺者「しかし少年、お前だって迷惑を被ってたわけではないか?」
男の子「・・・」
暗殺者「だからジェミニに殺しを依頼したんだろう?違うのか?」
男の子「・・・」
暗殺者「自分に迷惑がかかっている・・・その迷惑は見逃されて、自分が人にかける迷惑は見逃されないっていうのか?」
男の子「だって、だって・・そんなことしたら負の連鎖だよ」
暗殺者「フゥム、それが問題なんだよな」
男の子「・・・」
- 581 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 12:47:38.65 ID:sfYT2bvk0
暗殺者「この街ではやった者勝ちだ」
男の子「やった者勝ち?」
暗殺者「役人が賄賂を貰うことも、渡すことも」
暗殺者「人を下劣だと貶めることも、村八分にすることも」
暗殺者「・・・子供を捕らえて、多少非人道的な事をしてでも情報を抜き出すのも」
男の子「(・・・・)」
男の子「どこだってそうでしょ」
男の子「どこだって同じだよ、最初に何かをした人が勝つんだよ」
暗殺者「あー怖い」
暗殺者「でも少年よ、そんなのはノープロブレムだ」
男の子「・・・?」
暗殺者「全てジェミニに任せろ、なんとかしてみせる」
男の子「え、ど・・・どうやって?」
暗殺者「フフン、ジェミニはこの街の役人の賄賂事件を解決した張本人だぞ?」
男の子「・・・ん?」
暗殺者「だからジェミニもそれと同じように少しだけストロングスキルを使えば・・・」
男の子「待て待て」
暗殺者「ン?」
男の子「それって・・」
暗殺者「もちろんキルするのさ」
男の子「だからダメだって!何でそうなるんだよ!」
- 583 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 12:54:13.56 ID:sfYT2bvk0
「いた!下にいたぞ!路地裏だ!」
暗殺者「オゥ、まさか屋根の上に見張りがいたとは」
男の子「え!?」
暗殺者「さあ少年、ジェミニに掴まれ!逃げるぞ!」
男の子「掴・・・どこを!?」
暗殺者「ショルダーッ!」
男の子「しょ・・どこだっけ・・・あ、肩!」
「撃て、撃てーっ!」
「いや待て撃つな!背中に子供が・・・!」
「な・・・人質か!?」
暗殺者「(・・・フゥム?人質・・・)」
暗殺者「(オーゥ、ポリコー、ベリーナイスアイデア)」
男の子「うわ足早っ・・・!」
暗殺者「ジェミニだからな!」
男の子「こんな堂々と走っていて撃たれたら・・・」
暗殺者「大丈夫ノープロブレム!ポリコーは撃ってこない!」
男の子「何で!?」
暗殺者「少年、お前が人質だからだ!」
男の子「・・・どういうこと!?」
暗殺者「フゥム、まぁ勘違いというやつだろう」
- 585 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 13:04:46.73 ID:sfYT2bvk0
男の子「勘違いって・・・」
暗殺者「ジェミニが少年を盾に逃走していると」
男の子「・・・」
暗殺者「フゥム、まぁ奴らにはそう見えなくもないだろうな」
男の子「いや・・・うん・・・そうにしか見えないと思う・・・」
暗殺者「・・・」
暗殺者「なんだ、全部ジェミニが悪かったのか」
男の子「・・・?」
暗殺者「閑静な街に現れた残虐非道の暗殺者ッ!
暗殺者「役人を殺し果ては街の子供にまで手をかけるとはッ!」
暗殺者「3人で終わるかと思いきや今宵またもう一人・・・」
男の子「・・・それって僕のことか」
暗殺者「イエース」
男の子「・・・」
暗殺者「少年が暗殺者とコンタクトを取っている・・・と思いきや」
暗殺者「実は暗殺者が次に殺したい子供の目星をつけていただけだったのさ」
男の子「・・・泣いた赤鬼かぁ・・・」
暗殺者「フゥム、ジェミニの仮面は確かに赤青だが」
男の子「・・・・」
- 588 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 13:07:38.29 ID:sfYT2bvk0
「おい、応答しろ!おいっ!」
「警部、どうしたんですか」
「・・・あいつが・・・応答しない」
「・・・」
「一体何が・・・まさか・・・いや・・・!」
「警部、時計台です!時計台まで奴を追い込みました!」
「・・・また時計台か・・・奴も高いところが好きだな」
「ええ、それが・・・」
「・・・?」
「奴は一人、人質をとっているようで・・・」
「・・・なんだと?」
- 591 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 13:13:51.61 ID:sfYT2bvk0
暗殺者「・・・」
男の子「・・・」
暗殺者「・・・フゥム、包囲された、というやつか」
男の子「・・・そうだね」
暗殺者「奴らは人質がいようと構わずショットしてくるかもしれないな」
男の子「・・・それは勘弁だよ」
暗殺者「まぁ奴らもいい加減、ジェミニが不死身であることを知っているだろうし」
暗殺者「殺せるかどうかもわからないのに、人質を盾にしているジェミニへ多くの銃弾を浴びせるということはないはずだ」
男の子「そうだといいけどな・・・」
暗殺者「フゥム・・・」
「待て、まだ撃つな・・・人質が・・・」
「奴は武器を所有していないが、その腕力だけで軽々と人を殺せる・・・くそ、人質が危ない・・・」
「あの少年は誰だ?」
「さあ・・・や、確か街の嫌われ者一家・・だったような」
「嫌われ者一家?」
暗殺者「・・・フゥム、風が冷たいな、ベリーコールドだ・・・」
- 593 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 13:19:13.69 ID:sfYT2bvk0
女の子「外で何が・・・」
「こら、今は危ないわよ!家に戻ってなさい!」
女の子「・・・お母さん、ごめん!」
バタン
女の子「・・・!あれは・・・!」
暗殺者「・・・・」
男の子「(・・・!あの子は・・)」
女の子「いやーっ!その人を離してっ!誰か!誰かあの人を助けて!」
男の子「・・・」
暗殺者「ヒュー、寒い風の中でほんのりホットじゃないか」
男の子「う、うるさい」
暗殺者「少年も水臭いな、ガールフレンドがいるなんて知らなかったぞ」
男の子「・・・そんなんじゃないよ・・・全然話さないし・・・」
暗殺者「フゥム、ホットホット」
- 596 :VIPがお送りします [] :2008/12/21(日) 13:25:31.74 ID:vFT3cI7dO
ラディカルグッドスピードかと思ったのに(´・ω・`)
- 597 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 13:26:24.90 ID:sfYT2bvk0
暗殺者「ヒャーハッハッハッハッハ!オゥオゥリトルレディ!このボーイのフレンドか!?」
暗殺者「あまり騒がない方が良い!ジェミニは短気でクレイジーだからな!」
女の子「ひっ・・・や・・・やめて・・!」
男の子「(・・・本当に言いそうだから怖い・・・)」
「・・・くそ、奴は正気じゃないぞ・・・」
「どうすれば人質を助けられる?奴の要求を聞くか?」
「しかし・・・・」
「あの子を助けるにはそれしかないんだ!」
「う・・・うむ・・・」
暗殺者「・・・・フゥム、勝手なものだな」
男の子「・・・?」
暗殺者「かつて街全体で虐めていた者が窮地に晒されて、それを助けようなんてな」
男の子「・・・」
暗殺者「しかし悪役一人がステージに上がるだけでこうも人の価値観が動くとは」
男の子「・・・ねぇ」
暗殺者「ん?」
男の子「・・・お前はこれからどうするんだよ」
暗殺者「ジェミニか?・・・フゥム、そうだな・・・」
暗殺者「もちろん、暗殺者として生きていくのさ」
暗殺者「人を殺して金を稼ぐ、ジェミニには天職だ」
- 599 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 13:33:38.93 ID:sfYT2bvk0
男の子「・・・普通さ、もっと真っ当に生きていこうとかは思わない?」
暗殺者「ジェミニはこれが真っ当だと思っている」
男の子「・・・はぁ」
暗殺者「ファーザーも悪くはないが、やっぱりジェミニには似合わないしな」
男の子「・・・街から出るんだ」
暗殺者「・・・イエス、ザッツライト」
男の子「・・・清々するよ」
暗殺者「・・・」
男の子「やっとお前を気にせず暮らせるんだな」
暗殺者「・・・なんだと?」
男の子「え」
暗殺者「舐めんじゃねぇぞリトルボォオオォォイッ!」
男の子「グわっ!?」
「!!」
「やばい、あいつ片手で子供の首を掴んで・・・!」
「危険だ!時計台から落とされるかもしれないぞ!」
男の子「(ちょ・・・この流れで演技かよ)」
暗殺者「ヘイポリコー!フリーズだ!動いたりショットしたりすればこのリトルボーイの命は無いぞ!」
- 600 :VIPがお送りします [] :2008/12/21(日) 13:34:48.44 ID:8MAzJlAX0
こええ
- 601 :VIPがお送りします [sage] :2008/12/21(日) 13:36:27.93 ID:9alGvnW8O
どんなに頑張ってもルー大柴に聞こえる
支援
- 602 :VIPがお送りします [] :2008/12/21(日) 13:37:32.06 ID:4PbTtNmb0
ジェミニは俺の嫁
- 604 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 13:38:39.58 ID:sfYT2bvk0
姉「・・・!これは・・・!」
神父「!なんということだ・・・!」
男の子「(あ、姉ちゃん・・と、神父さん?)」
暗殺者「ポリコー!これからジェミニは要求を出す!よく聞けよ!」
「わ、わかった!わかったからその子供を放すんじゃないぞ!」
暗殺者「オーライオーライ・・・ただしそれも返答次第だ」
「・・・」
暗殺者「・・・・」
暗殺者「(・・・フゥム)」
暗殺者「(・・・さて、何にしようかな・・・今のジェミニは特に欲しいものもないしな)」
暗殺者「(まぁせっかくだ、何か良い物をもらっておこうか)」
「・・・よ、要求はなんだ!言ってみろ!」
暗殺者「・・・・(よし、決めた)」
暗殺者「今!すぐに!干し肉を5t用意しろ!!オーケイ!?」
男の子「(ちょ・・・やっぱこいつバカだ・・・)」
- 605 :VIPがお送りします [] :2008/12/21(日) 13:38:49.96 ID:qC4Cvo5v0
俺は全て若本ヴォイスで再生されるんだが
支援
- 606 :VIPがお送りします [] :2008/12/21(日) 13:39:26.73 ID:4PbTtNmb0
ジェミニ可愛い
- 607 :VIPがお送りします [] :2008/12/21(日) 13:39:40.18 ID:8MAzJlAX0
ねーよwwwww
- 608 :VIPがお送りします [sage] :2008/12/21(日) 13:40:26.80 ID:Rt/qgbkL0
一生分wwwwwwwwwwwwwww
- 609 :VIPがお送りします [] :2008/12/21(日) 13:44:01.30 ID:OUvZbjjlO
もえたんに出てくる常に逃げてる人で再生される
- 611 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 13:47:34.91 ID:sfYT2bvk0
「・・・ほ、干し肉を5トンだと・・・!?」
「どうするんだ!?この街にはそんなに肉なんて・・・!」
男の子「(・・・ほれみろ、うろたえてるじゃないか)」
暗殺者「・・・・」
暗殺者「・・・・フゥ、・・・走りすぎてジェミニはハングリーだ・・・」
男の子「・・・干し肉5トンなんて無茶だよ」
暗殺者「やっぱりそうか?」
男の子「当然だよ・・・」
暗殺者「・・・仕方ないな・・・じゃあパンで我慢するか・・・(ガサゴソ」
男の子「・・!・・・そのパンって・・・」
暗殺者「・・・ファーザーに貰ったものだ(モグモグ」
暗殺者「いや、このブレッドはベリーマッチだ」
男の子「・・・」
暗殺者「・・少年は毎晩これを食べていたのか、羨ましいな」
男の子「・・教会に行けばタダでもらえるし、この街じゃ珍しいものじゃないよ」
暗殺者「フゥム、そうか・・・」
暗殺者「・・・・・少年の父も、これを食べてたんだろうな」
男の子「!?」
神父「(!あのパンは・・・!)」
暗殺者「(ファーザー、ブレッドをありがとう、後は任せた)」
暗殺者「要求が呑めないならこのガキはこうだッ!役立たず共めッ!!」
ブンッ
- 614 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 13:57:04.49 ID:sfYT2bvk0
男の子「(ちょ!投!あいつ!投げた!本気で投げやがった!?)」
「うわ、わああああ!」
「だ、だれか!投げた!あいつ人質を投げ・・・!」
姉「ちょ、神父さんこっちに来てる!キャッチ!」
神父「え!?わ、わわ私にどうしろと・・・!」
姉「キャッチ!!」
神父「お・・・おお神よ・・!」
ドジャアッ
「奴が人質を捨てたぞ!撃て!全員撃てー!」
暗殺者「ヒャーッハッハッハッハ!俺の名はジェミニ!不死身の男ジェミニ!ハーッハッハッハッハ!!」
「撃て、撃てー!」
「殺せ殺せ!あいつを殺すんだ!」
パンッ、パンッ、パンッ!
暗殺者「おふッ、アウチッ!ペイン!痛い痛いッ!」
「死ね!お前はそろそろ死ね!!」
「もっと撃て、効いてるぞ!」
「撃て撃てー!」
暗殺者「こ、これはまずい・・・ハードだ、逃げるしかないっ!」
「飛び降りた・・いや家屋に飛び移った!!」
「怪物め・・・追え!逃がすな!撃ち殺せー!」
暗殺者「ハーッハッハッハ!楽しかった!とても楽しかった!」
暗殺者「アディオス、アミーゴ!また会う日・・・アウチッ!」
- 615 :VIPがお送りします [] :2008/12/21(日) 13:57:52.39 ID:X7pFr83I0
ジェミニ最高だ
- 616 :VIPがお送りします [sage] :2008/12/21(日) 14:00:59.76 ID:+jDrARWN0
もうちょっと嫌われ者と町の冷たさについての演説シーンがあると思ってたけどおもしろいしいいか
- 617 :VIPがお送りします [sage] :2008/12/21(日) 14:01:47.51 ID:RYceD1pD0
たしか羊飼いは中世ヨーロッパでは悪魔の使いとして嫌われてたんだよな
- 618 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2008/12/21(日) 14:03:41.77 ID:sfYT2bvk0
男の子「はっ・・・はっ・・・怖かった・・・本当に怖かった・・!」
姉「大丈夫!?怪我は無い!?ねぇ!?」
男の子「あいつめ・・手加減しろと・・・!何でわざわざ真上に投げ飛ばすんだ・・・!」
神父「あいたたた・・・お、おお・・・無事でしたか・・・」
男の子「ふざけやがって・・・あの野郎・・・」
男の子「・・・僕は・・・僕は結局・・・何もしてないじゃないか・・・!」
男の子「最初から最後まで・・・人を頼ってばかりじゃないか・・・何かさせろよ・・!」
姉「・・・?」
男の子「なんで・・・僕は強くなれないんだ・・・!」
女の子「・・・・ああっ!男君大丈夫!?ねぇ!しっかりして!」
男の子「だ、大丈夫だよ・・・平気・・・」
女の子「よ・・・よかったぁ・・!」
男の子「う・・・ううぅ・・・」
女の子「よかった・・・よかったよ・・!」
男の子「・・・うっ・・うう・・!」
「撃て、撃て!」
「追えー!奴を追えー!」
次へ 戻る 上へ