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騎士「王、お話があるのですが・・・」◆
35 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 15:56:12.31 ID:zHN0lAvV0
騎士「・・・よし、こんなもんかな」

ガララ

使用人「・・・? ?」
騎士「(誰? って顔してるわね)」
使用人「あっ・・・!」
騎士「気付くのが遅いわよ」
使用人「す、すいません・・・いつもは鎧を着ていますし・・・」
騎士「町民の服よ、どうかしら?」
使用人「すごく・・・似合ってます、お美しいです」
騎士「ふふ、ありがとう」

使用人「・・・あ、でも町に出るのでしたら髪もまとめた方が良いと思います」
騎士「髪?・・ああ、そうね・・・」
使用人「わ、私にまとめさせてくださいますか?」
騎士「あら、やってくれるの?ありがとう」


使用人「(長い金髪・・・良い香り・・・)」
騎士「(眠くなってきた・・・)」


36 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 16:00:33.05 ID:zHN0lAvV0
門番「そっすね、確かに王様が出ていくのを見ました」
騎士「やっぱりね・・・いえ、間違っていてほしかったけど」
門番「精が出るっすねー、骨折れますよ、町から探すとなると」
騎士「探すのは私の仕事だから仕方ないわよ」
門番「頑張って下さい、応援するっす」
騎士「ありがとう」
門番「・・・にしても、綺麗っすね」
騎士「おだてても手合いしかしてあげないわよ」
門番「はは、自分にはそれで充分うれしいっすよ」

ギィィ・・・
騎士「(・・・うーん・・・やっぱり町は広い・・・)」
騎士「(この中からあのやる気の無い王を探すのか・・・面倒臭いわね)」

騎士「・・・やるしかないか」


38 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 16:07:38.84 ID:zHN0lAvV0
“19歳の二人の少女が黄金の石盤を発見”
“土砂崩れによる道路封鎖、明後日にも解禁”
“暗殺者ジェミニ、未だ行方掴めず”
“最高級葡萄酒ペルソナ、解禁日が延期”

王「・・・ふーむ、新聞か、なんと読みにくい」
老婆「おんやぁ、兄さん、新聞読んでいるのかい・・・」
王「ん?まあな、久々に広げたんだが」
老婆「いい事じゃいい事じゃ、最近の若いもんは読まなくてのー」
王「そうなのか?忌忌しき事態だな」
老婆「習慣にするといいですじゃ、ほっほっほ」
王「うむ、そうさせてもらおうかな」

王「・・・うーん、やっぱり町は新鮮だなぁ」


49 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 16:49:56.02 ID:uqgbnHw+O
あれ全部
同時期に起きた出来事だったのか


50 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 16:52:07.17 ID:zHN0lAvV0
子供「ねえ、お兄さん・・・」
王「ん?」
子供「コルちゃん・・・みなかった?」
王「コルちゃん?誰だそれは」
子供「ヤギのコルちゃん、飼ってるの」
王「ヤギ・・・?ああ、ペットか」

子供「こっちの方に逃げたんだけどね、いなくて・・・ぐすっ・・・」
王「泣くな泣くな・・・ううむ、困ったな」
子供「コルちゃん、柵を壊して、こっちの方へ走って・・・うう・・・」
王「脱走か、面倒だな」
子供「お父さんが大事に育てていたのに・・・怒られちゃう・・・」
王「・・・ん?」

王「なんだお前、脚を怪我してるじゃないか」
子供「え・・・?うん、追いかけていたらさっき石畳で転んじゃって・・・」
王「追いかけている場合じゃないだろ、見せろ」
子供「え、でもコルちゃんを探さなきゃ・・・」
王「ヤギなんて後で良いだろ、怪我の処置が先だ」

子供「・・・うん・・・」


51 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 16:56:57.13 ID:zHN0lAvV0
騎士「・・・」
ヤギ「・・・」

騎士「・・・全く、近頃の町民の風習はよくわからないわね・・・」
ヤギ「めぇ・・・」
騎士「家畜を放し飼いとは、全く・・・厳しく衛生に関する法は定めたつもりなのに・・・」
ヤギ「・・・めぇ」
騎士「いいのよ、あなたに罪はないから」
ヤギ「・・めぇ・・・」

騎士「(・・・さて、とにかく王様を探さないと・・・)」
ヤギ「めぇ」
騎士「・・・あなたはついてこなくていいのよ」
ヤギ「めぇ・・・」

騎士「(酒場・・・には行きそうにないから・・・もっとのんびりした場所かな?)」
騎士「(本好きだから、ゆっくり読める場所とか・・・書店とか?)」

騎士「とにかく歩いてみよう・・・久々の町だし」
ヤギ「めぇ」


52 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 16:59:55.58 ID:uqgbnHw+O

やぎが なかまに なった!


53 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 17:03:40.77 ID:zHN0lAvV0
女「ちょっとちょっとアンタ!」
騎士「?」
女「なによその羊は!せっかく綺麗な町なのに、汚れちゃうじゃない!」
ヤギ「・・・めぇ」
騎士「(ヤギでしょ、こいつ)」

女「そんな汚らしい生き物・・・早く牧場へ返しておやり!」
騎士「別に汚くはないじゃない」
ヤギ「めぇ」
騎士「迷惑なのは同感だけど」
ヤギ「め・・・」
女「全く・・・邪魔ったらありゃしない・・・ブツブツ」

騎士「・・・酷い言われようね」
ヤギ「・・・」
騎士「町民はいつもこんなにカリカリしているものなのかしら」
ヤギ「・・・めぇ」
騎士「(・・・私が町にいた頃よりも、少し悪くなっているような・・・)」
ヤギ「めぇ」

騎士「・・・王様を探すついでに、アンタも飼い主の所に返してあげるわ」
ヤギ「めぇ〜」


54 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 17:05:20.44 ID:KRgDYSdrO
騎士「らめぇ・・・」
ヤギ「うめぇ・・・」


55 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 17:10:39.18 ID:zHN0lAvV0
王「よし、手当てはこのくらいで大丈夫だろう」
子供「お兄さんありがとー!お兄さんはお医者さん?」
王「いや、応急手当の本をさらっと読んだだけだ」
子供「おーきゅー?」
王「王宮で応急手当の本を・・・いや、なんでもない」

王「しかし飼いヤギが逃げたか、それは少し危ないかもしれないな」
子供「うん・・・コルちゃん、元気だから・・・」
王「ヤギは機敏だからな・・・町民が怪我をするかもしれん」
子供「・・・うう・・・お父さんに怒られる・・・」
王「任せろ、俺も探すのを手伝ってやろう」
子供「本当に!?」
王「ああ、俺はあまり嘘をつかない」
子供「あまり?」
王「たまにだよ、たまに・・・監視の目を眩ませたりする時くらいだ」
子供「・・・」
王「そう疑うな、ちゃんと探してやるからな」
子供「・・・うん、ありがとう・・・」


56 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 17:16:51.21 ID:+5ahWKhIO
>>55
川相さん帰りますよー!!


58 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 17:17:20.71 ID:zHN0lAvV0
王「・・・!」

“絶対王政反対!”

王「・・・なんだ、この張り紙は」
子供「?・・・ああ、これ?いっつも張られてるんだよ」
王「・・・いつからだ?」
子供「ちょっと前から・・・でも何日もたたずに剥がされちゃうの」
王「そうか・・・」

王「・・・」
子供「・・・コルちゃん、いないなぁ・・・」
王「・・・なあ、坊主」
子供「え?」
王「いや・・・、そうだ、生鮮市場に行けばいるかもしれないぞ」
子供「あ、コルちゃんお腹空いてるから・・・そこかも!」
王「うむ、行ってみよう」
子供「うん!」

王「(・・・やはり王政は間違っているのかもしれないな)」
王「(俺が政治をやったところで国が発展するわけでもないんだ)」

王「(・・・民は民で、民の意思で生きた方が良いに決まっている)」


59 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 17:24:10.56 ID:zHN0lAvV0
“絶対王政反対!”

騎士「・・・」
騎士「(ビリッ」

ヤギ「めぇ・・・?」
騎士「食べなさい」
ヤギ「め・・・」
騎士「いいから、一飲みに食べちゃいなさい」
ヤギ「め・・・めぇ〜・・・(シャモシャモ」

騎士「・・・絶対王政なんて、この国の王にそこまで行動力があるはずないわ」
騎士「どこぞの権力が欲しい輩が貼ったものなんだろうけど・・・そう簡単に今の城を落とせると思わないほうが良いわ」
ヤギ「・・・めぇ」
騎士「・・・アンタには難しい話だったかもね」
ヤギ「めぇ」

騎士「・・・さて、王はどこに行ったかな・・・」


61 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 17:29:40.73 ID:zHN0lAvV0
王「はぁ、はぁ・・・もう夕時か」
子供「・・・コルちゃん・・・」
王「なに、そう落ち込むことはない・・・すぐに見つかるさ」
子供「・・・ううぅ・・・」
王「とにかくもう遅い、早く家に帰るといい」
子供「・・・うん」

王「(・・・俺も城に帰るか・・・)」
王「(・・・いや)」

王「(しばらくこの町に居させてもらうか)」


62 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 17:35:31.66 ID:uqgbnHw+O
そういえば
ジェミニと森の小屋の女の話って最後までやったのか?
途中までしか見てもなかったんだけど


63 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 17:40:59.49 ID:zHN0lAvV0
騎士「・・・」
ヤギ「・・・めぇ」

「・・・なんだあの女、やけに小奇麗だな」
「さっきからずっとあそこに立っているんだよ」
「ほう、そりゃまたどうして?」
「さあなぁ、男を待ってるんじゃないか?」
「ヤギを連れてか?」
「・・・うーん・・・」

騎士「・・・」
ヤギ「・・・めぇ」
騎士「(・・・王、いつになったら帰るのか・・・)」

男「おい」
騎士「ん?」
男「姉ちゃんよ、夜、時間空いてるか?」
騎士「空いて無いわよ」
男「まぁそう言わずさ」


64 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 17:42:58.09 ID:zHN0lAvV0
>>62 一夜で落ちた いつかちゃんと書くと思う気がする


71 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 18:11:12.81 ID:zHN0lAvV0
王「おい」
男「あ?何だよテメェは、あっちいってろ」
騎士「(王・・・!)」

男「この女か?」
王「そうだ、その人を離せ」
男「離せだ?やってみろよ・・・なぁ姉ちゃん、こんなヒョロイ男と俺、どっちがいいよ?」
騎士「どっちもどっちだけど・・・強いて言うなら」

王「!」
騎士「こっち?」
男「ッ・・・肩組んでんじゃねぇよ!」
騎士「剣も扱えない男は嫌いだけど、学のない男はもっと嫌いなのよ」
男「てめぇさっきから・・・」

王「おい、それ以上近づくな」
男「うるせーよモヤシ」
王「・・・」
騎士「ぷっ・・・くく・・モヤシ・・・」
王「わ、笑うな」
騎士「く・・くく・・・いえ、すみません・・・くく・・」

男「その女をてめぇのモンにしたかったら俺に勝ってみろよ、おい」
王「(勝ってみろって・・・どうして喧嘩なんてしなくちゃいけないんだ・・・)」
騎士「(この男、頭悪いなぁ・・・)」


75 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 18:17:49.20 ID:zHN0lAvV0
騎士「(さ、王・・・こんな男は放っておいて早く城に戻りましょう)」
王「(それはダメだ)」
騎士「(は)」
王「(・・・モヤシ呼ばわりされて帰れるか!)」
騎士「(何をムキになっているんですか)」
王「(それにこの男はお前を持っていこうとしたんだぞ)」
騎士「(持って・・・って、人を物みたいに・・・)」
王「(物でも人でも同じだ)」

王「(俺の傍にあるものを勝手に持ち出させてなるものか)」
騎士「(・・・)」

王「その喧嘩、俺が買った」
男「へっ、威勢だけはいいんだな」
騎士「(・・・市中で堂々と王様が喧嘩か・・・)」


77 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 18:23:22.54 ID:zHN0lAvV0
男「知ってるか?俺はこの町で3番目に強(バチッ」

男「ぅ・・・」ドサッ

王「・・・」
騎士「・・・まぁ」
騎士「当然といえばそうだけど」
王「思ったよりもあっけないな」

騎士「・・・そりゃそうですよ、この男はあなたを王だと知らなかったんですから」
王「いや、それでも掌を近付けられたら警戒はするものだろ?」
騎士「無詠唱じゃ予期できませんって、常人には」
王「う・・・ううむ・・・そうかな」

騎士「ささ、早く帰りましょう、この男に起きられても面倒です」
王「いや、ちょっと待ってくれ」

ヤギ「・・・めぇ」

王「まだここでやることがあるんだが・・・」


80 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 18:33:52.19 ID:zHN0lAvV0
ヤギ「・・・めぇ」
騎士「ほら、しっかり歩きなさい」
王「言葉が通じるのか?」
騎士「なんとなくですよ」
王「・・・」
騎士「・・・」
ヤギ「・・・」

騎士「・・・今日はどうして町に出たんですか?」
王「・・・町を見たかったからだ、悪いか」
騎士「別に、ただ私の事も考えてほしいというか」
王「・・・それはいつもすまないと思っているがなー・・・」
騎士「いつもって・・・出合った頃から脱走癖はあったじゃないですか」
王「そ、そうだったっけか・・・」
騎士「学校の庭で遊んでいる時に、急に王が塀を越えて・・・」
王「ああああ」
騎士「・・・ふふ、全く変わってない・・・」
王「・・・うーん、そういやそんな出会いもあったような・・・」

騎士「・・・それで王は、私たちに混じって剣術ごっこをしたわけですよ」
王「あーあー、言わないでくれ」
騎士「私にこてんぱんにされてましたよねぇ」
王「・・・仕方ないだろ、剣だけはどうも・・・」
騎士「どうしてエリートの指南を受けて“あれ”だったんですか」
王「だからぁ、剣だけはどうしても・・・」
騎士「私の指南があれば大丈夫ですって、やりましょうよー」


81 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 18:41:22.64 ID:zHN0lAvV0
子供「わぁい、コルちゃんだー!ありがとー!」
王「気にするな、当然のことをしたまで」
騎士「次からは逃がさないようにしておくのよ?」
子供「うん!」
父「全くこいつは・・・あれほど首輪を外すなといっただろうに!」ごつん
子供「痛っ・・・」
母「本当に、ご迷惑をおかけしました・・・」
王「いえいえ」
騎士「お子さんはもっと大事に扱ってくださいね」
父「う・・・うむ」
王「では」


子供「・・・」
父「・・・あの二人の顔・・・どこかで・・・」
母「?」
父「いや、なんでもない・・・さて、夕食だ夕食」


82 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 18:48:38.36 ID:zHN0lAvV0
王「・・・・」

“絶対王政反対!”

騎士「随分と憂鬱そうで」
王「!」(ササッ

騎士「何を見ていたんです?」
王「・・・深く、とても深く考えさせられる書物だ」
騎士「随分と薄いようですが」
王「下手に量が書かれているよりも、少なく簡潔であるほうが考えさせられるものなんだよ」
騎士「言いますねぇ」

王「・・・将軍」
騎士「なんでしょう」
王「今の政治についてどう思う?」
騎士「おや珍しい、王様から政治の話が出るなんて」
王「俺だって一介の王だぞ」
騎士「王なら王としてもう少しは自分の力で民を取り仕切って欲しいものですけどね」
王「・・・」

王「王政は、間違っているのかもしれない」
騎士「・・・いきなり何を言うんですか」
王「いやな、町で張り紙を見かけたんだ」
騎士「ああ・・・絶対王政反対!ってやつ?」
王「そうだ、それがどうも気がかりでならないんだ」


83 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 18:54:09.93 ID:zHN0lAvV0
王「・・・まぁ、椅子にかけてくれ」
騎士「ええ」

キィ

騎士「・・・気にすることはないと思いますけどね」
王「何故だ?」
騎士「よくあることじゃないですか、そんなの」
王「・・・よくあることならば尚更ではないのか?」
騎士「いえいえ、そういう意味ではありません」

騎士「いつの時代も、いつの世も、誰が政治を取り仕切っていようと、どんな法であってもです」
騎士「それに反対し、改革や革命を求めようとする人間は少なからずいるものなのです」
王「・・・ふむ」
騎士「犯罪が減らないのと同じようなものだと思いますけどね、私は」
王「だが、少数派を間違っているとは断言できないだろう?」
騎士「・・・まぁそうですが」

騎士「では王は、今の政治が間違っているとお思いで?」
王「・・・」
騎士「というか知りませんよね、ほとんど私がやってるんですから」
王「申し訳ない」
騎士「ほんとですよ」
王「・・・」


84 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 18:57:58.50 ID:c+U9rC/z0
ちゃんと世間が描写されてるSSは珍しいね


85 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 18:59:10.83 ID:KRgDYSdrO
エロはまだですか?


86 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 19:00:59.86 ID:O3mKCoj30
この作者に限ってそれはないだろ


87 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 19:01:36.48 ID:zHN0lAvV0
騎士「まぁ法や政治を知らなくても、意義を挙げることだけはできますよ」
王「・・・」
騎士「今の政治に反対している者も、そういう輩が多いんじゃないですか?」
王「?」
騎士「ただ権力に反発しようとしている、みたいな」
王「ただ反抗したいだけということか?」
騎士「ええ、私はそうだと思いますけどね」
王「・・・うーむ」
騎士「民の声に耳を傾けるのもアリだとは思いますが」

騎士「自分の、我を貫くというのもありだと思うんですよ・・・私はね?」
王「それこそ独裁ではないのか?」
騎士「いいんですよ独裁くらい・・・第一、多人数で物事が円滑に決まるはずがないですし」
王「・・・難しいな」

騎士「民も人間です、悪だっているわけですから」
王「・・・」
騎士「王が自らの民を愛する気持ちは、私が一番良くわかっているつもりです」
王「・・・うむ・・・」
騎士「だからこそいつも城を脱走して、町をほっつき歩いているのでしょう?」

騎士「・・・ただ、そんな中にも悪だっていますし、悪い考えを持った者もいます」
騎士「それに踊らされることだけは、指揮者としてあってはならないと思うんですよ」
王「それは、将軍の体験からか?」
騎士「・・・さあどうでしょう」


88 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 19:03:33.21 ID:jtT+QVOe0
みんなこのあとのセックスがみたいんだろ?


89 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 19:04:38.80 ID:zHN0lAvV0
>>88 エロは無い


90 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 19:05:01.04 ID:+5ahWKhIO
>>89
よくぞ言った


91 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 19:05:37.00 ID:KRgDYSdrO
>>89
なん…だと…?


92 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 19:06:10.65 ID:jtT+QVOe0
エロなしなら男騎士でよくね?


93 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 19:07:51.74 ID:O3mKCoj30
だから「女騎士」じゃなく「騎士」て表記してるだろうが
物語で女=マンコと考えてるんじゃねーよ


94 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 19:08:41.67 ID:jtT+QVOe0
せめて読んでから意見しろよw


95 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 19:09:53.02 ID:zHN0lAvV0
王「・・・書を読んでくる」
騎士「夕食の時までには帰って来てくださいね」
王「子供のように扱うな」
騎士「だって行いが子供じゃないですか」
王「うるさいわっ」
タッタッタッタッタッタッ・・・

騎士「(・・・まだまだ子供ですよ、王は)」
騎士「(出合った時からあなただけは、変わらず私と接してくれる)」

騎士「(・・・その平等な目線、平等な考え方は王としてあるべき資質だと思います)」
騎士「(だからこそ、あなたは王であるべきなのよ)」


城兵「あれ、将軍様?」
騎士「何かしら?」
城兵「先ほど、王様が城壁の窓から下へ飛び降りて行ったのですが・・・」
騎士「・・・」

騎士「・・・またか」


96 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 19:15:50.00 ID:zHN0lAvV0
王「・・・月が綺麗だ」

王「・・・」

王「政治か・・・うーむ・・・」

王「難しいし、俺には向かない事なのかもしれないな」

王「・・・しかし、銀の匙を咥えて生まれてきた以上は、この地位の人間として生きなければならない・・・」

王「それは民もまた同じ、俺だけが勝手なことを言うわけにはいかない」

王「・・・王・・・政治・・・面倒だな・・・」

王「・・・・少しは力を入れてやってみるか」


おわり


97 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 19:16:52.27 ID:O3mKCoj30

早いのう
>>1


98 :VIPがお送りします [] :2009/01/19(月) 19:17:05.31 ID:+5ahWKhIO
えっ


99 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 19:17:44.00 ID:zHN0lAvV0
※この物語にエロはありません
 後半にはあるんじゃないかと期待していたあなたのために書くということもありません
 登場する人物名団体名は架空のものです


102 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/19(月) 19:18:48.63 ID:zHN0lAvV0
これは早いよ

いつもはもっといくけど、これは短いから仕方ない

オチも何もないのが残念だ


103 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/19(月) 19:19:19.02 ID:O3mKCoj30
以降、調味料スレになります



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