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既出ジャンル「侍」
- 60 名前:VIPがお送りします。 []
投稿日:2007/10/20(土) 15:46:58.83 ID:D+yDQy150
――学校の旅行にて
男「あぁ〜、やべえクラクラしてきた。酒なんて飲むんじゃなかった」
侍「まったく、この程度で酔うとは情けのうござる」
男「お前、よくそんなにガブガブ飲めるな…… さっきから自前のひょうたん何本あけてるんだ?」
侍「ざっと、四・五本といったところでござろうか」
侍「酒は武士のたしなみにござる。飲めぬようでは、武士とは言えぬ…… むっ?」
先生「見回りだぞ〜! って、男! なに、顔真っ赤にしてるんだ! 侍、その手に持ってるのはもしかして酒か!」
男「ゲゲェッ! なんで、こんな夜中に見回りを…… 侍、はやくそれを隠せ!」
侍「いえ、先生殿。一口飲んでみてくだされ」
先生「ん? ペロッ! これは、ただの水!」
侍「さよう。先生の勘違いにござる。男はなれぬ旅で少々疲れただけ……」
先生「それは悪い事をしたな…… 男、お大事にな!」
男「…… 酒じゃないのかよ……」
侍「さっきも言ったであろう、飲めぬ武士は武士とは言えぬと…… 許せ……」
男「けど、これで俺にばれちまったぞ?」
侍「背に腹は変えられぬわ。それに、男殿が咎められるのを見るのも忍びない……」
男「侍……」
- 61 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 15:58:24.37 ID:D+yDQy150
男「侍さぁ、たまには一緒に飯食いにいかねえか?」
侍「ふむ。男殿に誘われては断れぬな。して、どちらに?」
男「今週バイト代入って金あるから、寿司でも食いに行こうか。つっても、回転寿司だけど」
侍「回転する寿司? 面妖な…… まともな、寿司はないのでござるか?」
男「別に回らない寿司でもいいけど。あんまり食いすぎると、俺の首が飛ぶぞ?」
侍「なんと! ここでは、寿司を食いすぎると極刑となるのか! むむむ、恐ろしい……」
男(まぁ、予想してた通りの反応だけど……)
- 62 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 16:09:23.18 ID:D+yDQy150
>>61のつづき
男「さて、無理やり連れて来たはいいものの……」
侍「男殿! この店、食べ物屋の癖して、入り口がないでござる!」
侍「さすが回転する寿司を出す店だ…… 入る前から、某らを惑わそうとするとは!」
男「侍、これはな、自動扉と言ってな、近づくと勝手に開くようになっているんだ。このようにな……」
――ウィーン
侍「うぉう! なんというからくり! まるで忍者屋敷のようでござる」
男「忍者屋敷て……」
侍「はっ! わかりましたぞ、男殿!」
侍「回転する寿司とはすなわち、こちらに向かって忍者が寿司を皿に載せて投げると言う」
男「全然違うから安心しろ」
- 63 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 16:21:21.41 ID:D+yDQy150
>>62のつづき
侍「おぉぉぉ…… 回っているでござる! 寿司が、回っているでござる!」
男(目をキラキラさせやがってからに……)
侍「これは、流しそうめんと同じ原理にござるか?」
男「いや、違う。というか、流しそうめんは知っているんだな」
男「まぁ今日は俺のおごりだ、好きなだけ食えよ、侍」
侍「男殿…… かたじけない! しからば、男殿の善意に甘えさせてもらうでござる!」
――10分後
男「? どうした、侍? さっきから全然手をつけて無いじゃん」
侍「いえ、稲荷寿司がなかなか流れてこなくて……」
男「他の寿司食べればいいじゃん」
侍「拙者、あまりそういうハイカラな寿司はどうも……」
侍「やはり、食べなれた、巻き寿司、稲荷寿司が良いのですが」
侍「どうにも先ほどからハイカラなものばかりで…… いやはや、どうしたものか」
男(たしかに、最近の回転寿司って、奇をてらった寿司が多いからな……)
侍「困った…… いやはや、困り申した……」
- 64 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 16:35:01.77 ID:D+yDQy150
男「侍! ういろう食べるか!」
侍「そ、そ、某、か風邪は引いていないでござる!」
男「安心しろ、薬のほうじゃねえ」
侍「ありがたく頂戴いたす。男殿感謝する」
- 66 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 16:47:35.51 ID:D+yDQy150
男「必殺仕事人・子連れ狼・座頭市、なれる物なら何になりたい?」
侍「男殿。拙者、現実と非現実の区別がつかぬほど、未熟ではござらん」
男(あっ、やっぱり、非現実的な話なんだ……)
侍「しかしまぁ、なれる物なら八犬士になってみたい物でござる」
侍「ついてねえじゃねえか」
- 67 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 16:49:39.61 ID:5G7uZsWkO
風邪ひくとういろう食うの?
- 68 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 16:53:22.76 ID:3/pI3wx9O
雪丸最高でゴザル^^
- 69 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 16:53:56.70 ID:Aes3Y61X0
【出ちゃったもん勝ちでござるよ! 出ちゃったもん勝ちでござるよ! の巻】
男「おい、この書類ちょっとコピ、ってお前どこ向いてんだよ。ピース? いや、俺はいいよ。それよりも仕ご、抜刀しないっ。
ってかそこの虚無僧も! あーもー!」
- 71 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 17:08:00.07 ID:D+yDQy150
男「最近、近所で通り魔が出たらしい」
侍「? 通り魔とは?」
男「お前の時代で言うところの、辻斬りだ」
侍「あぁ、なるほど…… 試し切りにござるか」
男「怖いこと言うな」
侍「そういえば、とんと某も暫くやっていないでござるな」
男「絶対にやるなよ…… というか、やったことあるのかよ!」
侍「昔、ある公家のご令嬢の病を治すために、千人ほどな」
男(…… マジかよ…… いや、マジっぽいな……)
>>67
苦いういろうという薬を飲んだ後の口直しとして、今のお菓子のういろうが作られたとかなんとか
- 72 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 17:13:08.36 ID:5G7uZsWkO
なるほど
- 73 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 17:21:00.09 ID:k2XQNU8mO
>>71
人斬ると病気が治るの?
願掛け?
- 74 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 17:23:59.51 ID:D+yDQy150
男「そういえばさ、何で侍って、俺に付き纏ってんの? 趣味?」
侍「何を仰る。某、三食昼寝付きで、さるものに男殿をお守りするように頼まれたでござるよ」
侍「まぁ、いわゆる用心棒という奴でござるな。はっはっは!」
男(三食はいいとして、昼寝ってなんだ……)
>>73
これはWikiの「辻斬り」の記事から受け売り
千人斬ると病気が治ると恐れられてたって書いてある
で、マスクド大谷の年表にも、そういう話があったから、使ってみた
- 75 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 17:32:36.40 ID:D+yDQy150
母「いつも御免なさいね、侍さん。はい、これ今日のお弁当」
侍「うむ、いつもかたじけのうござる。母上殿」
母「いえいえ、あの馬鹿息子を守っていただいてるんですもの、お安いごようだわ」
侍「母上殿のご期待に添えるよう、拙者この身を粉にするつもりで頑張る所存」
母「侍さんのような立派な武士についてもらえて、私の息子は幸せだわ」
母「侍さん。どうか、あの息子を、侍さんのような立派な武士に鍛えてあげてね?」
侍「はっはっは。立派とは、拙者まだまだ未熟者にて、もったいないお言葉にござる」
男(まったくだな……)
- 76 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 17:44:55.51 ID:edRiXyyT0
男「何で古文の点数も悪いんだよ」
侍「それがし、四書五経は嗜めど、婦女子の読むような戯作など興味ござらぬ」
- 77 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 17:47:47.56 ID:D+yDQy150
男「母さん。あんた、あの侍とどういう経緯で知り合いになったんだ?」
母「ん〜? そうね……」
母「確かスーパーの帰りに物欲しそうな目で、侍さんがこっちを見てて」
母「どうしたんですか? 何かお困りですか? って、聞いたら」
侍「実は、某浪人の身の上にございまして、使えるべき主君を見つけるべく諸国を巡っている次第」
侍「さてもさても、江戸に出てたはいいものの、どこに行けばよいかわからず困っていたところ」
侍「見れば、そうとう高貴な出のお方とお見受けいたす。よければ、某を使っていただけんでしょうか」
母「っていうから、それじゃぁ荷物もちでもお願いしましょうかね〜ってなって。それからかな?」
男「…… 母さん。あんた、よくあんななりした奴を使う気になったな」
母「最近の子って凄いわね〜 コスプレ? 駅とかでは見るだけだったけど、まさかあそこまで役になりきっちゃうとは……」
男(…… 母さん…… あれは、本物ですよ……)
ネタ尽きたからしばらく、ストーリ物で俺は書くけども
設定とかそういうの正直どうでもいいので、書きたい人は好きに書いてね?
- 78 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 17:50:15.23 ID:RsjRP5f4O
侍「往来の邪魔だ、そこをどけ」
- 80 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 17:58:30.94 ID:zz3C0fUt0
コロスケ
- 81 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 18:11:30.21 ID:D+yDQy150
――河川敷
男「お〜い、侍〜! さ、む、ら、い〜!」
侍「ん? おぉ、男殿。どうなされた、こんな時間にこんなところで?」
男「いたいた…… 探したぞ、お前」
男「そういうお前こそ、なんで橋の下なんかに…… まぁ、だいたい予想つくけど」
侍「あぁ。某、この橋の下を寝床にしているでござるよ」
侍「ここなら雨もしのげるし、税を取り立てられることも無いゆえ」
男「あ〜、はいはい分かった。分かったから、ちょっと家まで来い」
侍「? はて? 何か、仕事に不備でもござったか?」
男「そうじゃねえよ。ほら、いいから来い!」
侍「? 男殿? いったい、この様な何も無い部屋に案内して、どういった用件で?」
男「悪かったな、何も無い部屋で」
男「いいか、侍。今日から、この部屋がお前の部屋だ、好きに使え」
侍「はっ? 今、なんと仰いましたか、男殿?」
男「お前の部屋だといったんだ。住むところが無いなら早くそう言え、この馬鹿野郎。水臭いんだよ」
侍「えっ? あっ? しかし……」
男「いいから。お前の雇い主は母さんなんだろ? だったら、その息子の俺の命令に素直に従っとけばいいんだ」
侍「…… お、男殿…… くっ、某は、某は……」
男「おっおい! なに泣いてんだよ、お前!」
侍「くぅっ! 男殿! 某、今使えるべき主君を見つけもうした! この命、男殿に捧げ申す!」
男「あぁあぁ。もう、そんなのはいいから、いいから。気にするな、な?」
侍「は、ははぁっ! 男殿! 某、貴殿に一生ついていきもうす!」
母(あらあら〜。男くんったら、ついに告白されちゃった)
母(二人とも若いわね〜)
- 82 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 18:27:28.16 ID:Ve8Jxe6jO
うほっ
- 83 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 18:27:32.66 ID:D+yDQy150
侍「男殿! 拙者、拙者は本当に、感動して……」
男「あぁあぁ、もう、いいって言ってるだろ!? それより、お前少し匂うぞ?」
侍「? そういえば、今日はまだ水浴びをしておりませんでしたな」
男「水浴び? このくそ寒い中か?」
侍「心頭滅却すれば火もまた涼し。この逆もまたしかり」
男「つくづく、お前のそのタフネスさには頭が下がる……」
男「それじゃぁ、風呂でも入るか。待ってろ、今わかしてやるから!」
侍「そんな! そのような仕事は、某のような下々の仕事! 男殿にやらせるには忍びない!」
侍「どうかその仕事、某に申しつけください、男殿!」
男「あぁ〜、じゃぁ。頼もうかな……」
男「それじゃ、ここのこの出っ張ったボタンを押して?」
侍「? こうでござるか?」
電子音「お風呂をわかし始めます」
男「これでお風呂を沸かすのは終わり」
侍「へ?」
男「後は待ってりゃ、そのうち沸くから。まぁ、部屋で待ってな。それじゃあな」
侍「あれれえ?」
- 84 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 18:32:36.22 ID:edRiXyyT0
男(電車や車は『鉄の猪』――なら踏切はなんて言うだろう?)
侍「む、この無人さすまたは――それにこの面妖な呼子の音はいったい――」
男「そうきたか」
- 85 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 18:44:50.21 ID:D+yDQy150
侍「…… うう〜ん……」
侍「うぅ〜ん…… うう〜ん……」
男「そんな部屋と浴室を行ったりきたりしないでも、ちゃんと風呂は沸くから」
侍「し、しかし。拙者、風呂というのは、薪をくべくべ沸かすものだと……」
男(まぁ確かに今でもそういうのはあるがな)
男「安心しろって。ちゃんと沸くから。というか、もう沸いてると思うぞ?」
侍「ほ、本当でござるか?」
――風呂場
男「ほれ? 見てみ? 沸いてるだろ?」
侍「おぉ…… あ、暖かい…… 真でござった。確かに男殿の言うとおり、風呂が沸いたでござる」
男「まぁ、あれだ。テレビと一緒でからくりだ。気にしたら負けだぞ」
侍「いやはや、最新のからくりは凄いでござるなぁ。まさか、風呂をあのようなことをするだけで沸かせるとは」
侍「まさかこのような時代が来るとは誰が思っただろうか……」
男「あぁ、俺もそれには同意だ。便利な時代になったもんだ」
- 87 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 19:00:30.26 ID:D+yDQy150
侍「男殿〜! 風呂は武士のたしなみにござる! 一緒に、入りましょう!」
男「なんて、言い出さなくて本当によかった。心の底から」
母「男く〜ん? いいの? 侍さん、家に住まわせちゃって?」
男「泊めちゃってもなにもあんた。あんた、侍の雇い主だろ。ちゃんと世話してやれよ」
母「ん〜、別にお母さんは、男くんがいいならそれでいいんだけど〜」
男「けど、なんだよ?」
母「男くんが、ああいうのが趣味だったとは、お母さん意外だな〜って」
男「言っておくが、母さん? アレとは友達以外の何者でも無いぞ?」
母「あらそうなの? お母さんてっきり、男くんと侍さんは恋仲なのかと思っちゃった〜」
男「御家人斬九郎くずれと何が楽しくて恋愛しなくちゃならないんだ。サブいぼが立つ」
母「そう? お母さんは、そういう愛もありだと思うな〜」
男「よしてくれ、気持ち悪くなってきた……」
男がシャイすぎるのか、はたまた侍がガチなのか
何べんも言うけども、侍の容姿・性別はみんなの想像にまかせる
- 88 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 19:11:36.10 ID:HI58R2590
大丈夫だ。ちゃんと、主人公の頭一つ分背の低いひんぬう袴ポニテ少女で変換してる
- 89 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 19:17:36.25 ID:LFwaVwICO
世界樹の迷宮のブシドー♀で再生されてる。
サラシは良いものだ。
- 90 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 19:19:28.46 ID:D+yDQy150
男「ところで、母さん? さっきから、なにやら香ばしい匂いがしてくるんだけど」
男「今日は焼き魚か何かなのかい?」
母「え? ううん、違うわよ? だって今日は鯖の味噌煮だもの」
母「けど変ね? 男くんの言うように、なにか焦げ臭いわ?」
男「…… まさか!」
侍「おお、男殿! 風呂が温いので、あたためようと思うたのだが、中々思うように熱くなりもうさん」
男「ゲゲェッ! お前、なに風呂場で火を燃やしてんだ! この馬鹿野郎!」
男「つうか、いったいどこから、こんなに燃やすものを集めてきたんだ……」
侍「? いや、そこになにやらいらぬ服などが集めてあったので」
男「だーっ! これはな、洗濯するために溜めてんだ、バカァ!」
男「あぁ! よく見れば俺の気に入ってたシャツが…… あぁあぁ……」
母「あらあら〜。大変ね〜」
- 91 名前:VIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2007/10/20(土) 19:22:30.12 ID:8ZISe5n6O
俺の脳内では某うっかり侍さ
- 92 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 19:37:19.86 ID:D+yDQy150
侍「聖上! 某がお供に」
男「誰が、聖上か、誰が」
>>91
これかい? わかりません?
- 93 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 19:54:33.68 ID:D+yDQy150
侍「ふぅ…… いやはや、さっぱりいたした」
侍「ん? これは……」
――着ていた服は洗っておくので、とりあえずこれ着ておけ 男より
侍「ふむ、甚平でござるか。男殿、かたじけない」
母「あら。侍さん、甚平も似合うわね」
侍「いやはや、そんな褒めないでくだされ……」
母「男はもう自分の部屋に引っ込んじゃったから、貴方のお部屋のお向かいよ」
侍「それでは、服のお礼がてらに行ってまいります」
母「はいはい〜、ごゆっくりね〜」
母(うう〜ん。男の夏物の甚平だけど、しっかり似合ってるな〜侍さん)
母(着る人が着るとこうも違うとは〜。我が息子ながら恥ずかしいわ〜)
母(それにしても、なんで甚平なのかしら? Yシャツとかが定番じゃないの?)
――数分前 男の部屋
男「あいつが、着方が分かりそうなのって…… これしかないよな……」
- 94 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 19:57:48.44 ID:tXpclLcD0
男と思って見るのもまた楽し
- 95 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 20:05:26.40 ID:D+yDQy150
――コンコン
男「おう、どうぞ。鍵開いてるから、勝手に入ってくれ」
侍「男殿、失礼するでござる」
男「? どうした、入っていいんだぞ? そんな入り口の所に座ってないで」
侍「いえ、男殿の大奥ですから…… 家来の某が足を踏み入れるなど」
男「待て待て、ここは城じゃないだろ。そんなに畏まるな」
侍「しかし…… 男殿の正室や側室がなんと……」
男「嫌味か? え? 嫌味ですか、彼女が居ない俺への?」
- 96 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 20:13:33.17 ID:8ZISe5n6O
もう男でも良くなってキタ
- 100 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 20:26:06.87 ID:D+yDQy150
侍「それでは、男殿。本日の某へのお心遣い、まことに感謝しております」
男「まぁそういうな。友達だろ?」
侍「しかしながら。某は母上様から、男殿を立派に育て上げるようにと、申しつけられております」
男「立派にねえ…… お前に? 俺が? 考えられないな……」
侍「おほん! 元服もしておらぬ若造は黙っていただきたい」
男「元服って言うか成人式な。この時代に、元服はないから」
- 101 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 20:33:41.85 ID:ZL/zlJav0
そういえばこの前うっかり侍にあーんする夢見たなぁ。チーちくを。
- 102 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 20:38:47.51 ID:D+yDQy150
侍「つきましては、これから某が男殿に文字通り一日中付きっ切りにて指導を行いとうござる」
男「あ〜、はいはい。分かった分かった」
侍「まずは、明日の朝から。某とともに、侍としての鍛練をつんでいただく」
男「なに? マラソンでもすんの?」
侍「うむ。市中を三週したのち、河原にて寒中水泳。最後に素振りを千本ほど」
男「なんだ、思ったより、まともな練習なんだな」
侍「これを鎧を着て行ってもらう」
男「さすが虎眼流だな、御免被る」
- 103 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 20:42:31.24 ID:FwUNhjRrO
わっふる
- 104 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/20(土) 20:44:15.28 ID:D+yDQy150
男「あぁ〜。めんどい、俺そんなことするくらいなら寝る。というわけで、お休み」
侍「あぁっ! 男殿! まってくだされ!」
男「はいはい。その話は、また明日ね…… また明日……」
侍「くぅっ! 聞く耳持たぬとはこのことか……」
侍「しかたあるまい! なれば、明朝某が男殿をたたき起こすのみ!」
侍「覚悟いたせよ、男殿!」
男「…… ZZZ……」
――明朝
男「おいこら、何時まで寝てんだ、この馬鹿野郎」
侍「むぐっ! はて…… 今は何時にござるか、男殿?」
男「遅刻ぎりぎりの朝の八時だ、このネボスケめ」
侍「おかしい…… 拙者、いつもなら日の出とともにまぶしくて目を覚ますのだが」
男「そりゃ、窓締め切ってりゃ、朝かどうかなんてわからんだろ」
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