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悪魔「俺を召喚したのはお前か?」女「そ、そうです・・・」
- 1 名前:以下、名無しが深夜にお送りします []
投稿日:2012/02/17(金) 00:31:34 ID:fh1RHC4U
女「ほ、本当に召喚できた…」
女「え、えと、私の願いを叶えてもらえますか?」
悪「いいぜ。それが仕事だしな。だがお前貧乏くじを引いたな。」
悪「一生に一回しかできない悪魔の召喚で俺みたいな悪魔を呼び出すなんて。」
悪「俺は悪魔は悪魔でも知恵の悪魔だ。知恵や知識に関すること以外の願いはかなえられない。
悪「つまり不老不死や世界征服みたいな壮大な願いは無理ということだ。残念だったな。」
女「そうなんですか?でも大丈夫です。」
女「それならそれで叶えてほしい願いがありますから。」
悪「そうか、それでお前の願いは?」
女「私に今までにない最高の経済学の理論を教えてください!」
- 2 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 00:34:29 ID:iPuvVRFQ
ほう
- 3 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 00:36:02 ID:fh1RHC4U
悪「…変わった願いをする奴だな。まあ、いい。じゃあ契約の最終確認をするぞ。」
悪「俺は契約に則り、お前の願いを一つかなえる。そしてその代償として死後、お前の魂を頂く。なにか質問は?」
女「えと、魂を取られるとどうなるんですか?」
悪「お前は死後永遠に魔界で俺の下僕、奴隷になることになる。」
女「…わ、わかりました。それでいいです。」
悪「本当にいいのか?今ならまだ引き返せるぞ?」
女「だ、大丈夫です。契約して下さい。」
悪「分かった。じゃあ、この契約書にサインしろ。それで契約成立だ。」
女「悪魔さんとの契約も契約書なんですね。もっと禍々しいものかと思ってました。」
悪「まあ、そういうやつもいるが、俺はこれが一番好きなんでな。」
女(スラスラ)「はい、できました。」
悪「では、契約成立だ。お前の願いが叶うのを待っているがいい。」
- 4 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 00:42:59 ID:fh1RHC4U
〜〜〜翌朝〜〜〜
女「ん〜よく寝ました〜。さて、さっさと準備して研究所に行かないと。」
女(そういえば、昨日ので契約ってちゃんと成立したんですかね?出てきた悪魔さんもあまり悪魔っぽくなかったですし…。まさか夢オチなんてことはないですよね…)
悪「ああ、おはよう。朝ごはんできてるぞ。」
女「ふえ?…キャーーーーーーーー!!!!」
女「な…なんで悪魔さんがここにいるんですか?」
悪「ああ、それなんだが、昨日あのあとお前の願いを叶えようと色々準備を始めたのだが、どうにもお前の言う『最高』の意味が分からなくてな。お前に聞きに来たんだ。」
悪「だが、気持ちよさそうにお前は寝てるし、起こすのも悪いんで、こうして暇つぶしに朝飯を作りながら待ってたわけだ。」
女「そこは起こして下さいよ!恥ずかしいじゃないですか?!」
悪「だからそれが悪いくらい気持ち良さそうに寝てたんだよ。」
悪「だが、まあ、そのなんだ。女が涎垂らしながら寝るのはちょっとどうかと思うぞ…」
女「イヤーーーー!」ジタバタ
- 5 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 00:48:33 ID:fh1RHC4U
悪「まあ、そんなことは置いておいてだな。本題戻るがお前の言う『最高』の意味って何だ?」
女「え、えと、それはですね。今までのどんな経済学の理論よりも素晴らしいという意味です!」
悪「だからそういうあいまいなのでは困るんだ。『素晴らしい』と言われてもお前の言う『素晴らしい』と俺の考える『素晴らしい』に齟齬があるかもしれないからな。」
女「意外と細かいんですね。悪魔さんたちってもっと大ざっぱな生き物だと思ってました。」
悪「おい。それは偏見だぞ。」
悪「まあ、理由を説明するとだ。魂という対価を頂いてる以上、悪魔には相手の願いを100%完全にかなえる義務がるんだ。」
女「は〜悪魔さんたちって職業意識高いんですね。常にお客様満足度100%を目指すとは。」
悪魔「変なところに感心している場合か。」
- 6 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 00:53:24 ID:fh1RHC4U
悪「で、察するに結局お前の願いは昨日言った以上には固まってないんだな?」
女「は、はい。その、悪魔さんに頼んだらなんとかなるって思ってました…」
悪「ハア…なら、仕方がない。俺はしばらくお前に取りつく。お前を観察してお前の願いの詳細を探ることにする。」
女「え、えええええええ?!そ、そんな困ります!」
悪「仕方がないだろう。他に方法がないんだから。」
女「無理です、無理!だってそれって男の人と四六時中一緒ってことじゃないですか?!」
悪「まあ、そうだな。でもそれなら大丈夫だ。別に襲ったりなんかしねえよ。俺は貧乳には興味ないしな。」
女「う〜ヒドイです。気にしてるのに。安心できたのになぜか釈然としません…」
悪「嫌だったらさっさと願いを詳細まで詰めるんだな。それを俺に伝えた時点で俺は願いを叶えて消えるから。」
女「はい…」
- 7 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 00:55:32 ID:Kb90Q8uk
期待C
- 8 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 01:00:46 ID:fh1RHC4U
悪「まあ、話が済んだところ聞くが、朝飯は食べるか?」
女「あ、じゃあ頂きます。なにがあるんですか?」
悪「とりあえずご飯とみそ汁は作った。希望があれば他にも作るが?」
女「いえ、それだけあれば大丈夫です。」
女「それにしても私、こんなに豪華な朝ごはんは久しぶりです。いつもは食べないことも結構あるんで。」
悪「そんなだから胸が小さいんじゃないか?」
女「またそれを言いましたね?」
悪「はは、冗談だ。さあ、食べるぞ」
悪・女「「いただきます」」
- 9 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 01:05:03 ID:fh1RHC4U
〜〜〜少したって〜〜〜
女「ご馳走様でした〜」
悪「お粗末様でした」
女「悪魔さんって料理上手なんですね。」
悪「この程度は誰にだってできる。」
女「そんなことないですよ。前に私が味噌汁を作ろうとしたらお鍋が爆発しましたから。」
悪「…は?」
女「いえ、だから爆発したんです。」
悪「俺は知恵の悪魔だが、俺でも味噌汁を爆発物に変える方法は知らないな。」
悪「お前、錬金術師の才能でもあるんじゃないのか?」
女「そんな才能いらないです」
悪「それもそうか」
- 10 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 01:10:16 ID:fh1RHC4U
悪「ところで、お前さっき研究室に行かないととか行ってたが、時間はいいのか?」
女「え?」
女「あー!もう遅刻確定です!色々あり過ぎて完璧に頭から消えてました!どうしてくれるんですか?」
悪「俺のせいにするな。のんびり朝飯食べ出たくせに。」
女「だからそれも原因なんですよ!あんなに美味しく作るから。」
悪「知らん!いいからさっさと準備しろ!」
ギルクラ見ながらになるから少しの間ペース落ちるかも
- 11 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 01:16:56 ID:fh1RHC4U
〜〜〜女宅前〜〜〜
悪「用意できたか?」
女「はい」
悪「つか、急がなくていいのか?走ったりすれば間に合うんじゃないのか?」
女「…いえ、もうさっき体調不良で遅刻しますって連絡を入れましたから大丈夫です。」
女「どうせ間に合わないんですからゆっくり行きましょう」
悪「嘘吐きは地獄に落ちるんだぞ。」
女「私は吐かなくても落ちますから。」
悪「…そうだな。」
- 12 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 01:26:27 ID:fh1RHC4U
女「あ、忘れ物をしてしまいました。すぐ取ってくるので少し待っていてください。」
悪「ああ、わかった。」
バタン
ジャー
悪(? 水の音?)
バタン
女「お待たせしました〜」
悪「あ、ああ。つか、さっき蛇口の音がしたんだがどうかしたのか?」
女「あ、いえ、ちょっとお喉が渇いたのでついでにお水を飲んでました。」
女「さ、そんなことよりも行きましょう?」
- 13 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 01:40:18 ID:fh1RHC4U
〜〜〜駅までの道中〜〜〜
悪「しかし、人の世はいつ来ても面白い。常に変化と活気に満ち溢れている。」
女「あ、やっぱり今までにも召喚されたこともあるんですか?」
悪「ああ。前に召喚されたのは5,60年前くらいかな。その時は確かウォーレン・バフェットとかいうおっさんに呼び出されたな。」
女「…なんですかそれ?!悪魔さん、あんな凄い人と契約したんですか?!」
悪「違う逆だ。俺が契約したからあいつはあそこまで凄くなったんだ。ちなみにあいつのその時の願いは『どのような時でも利益を出すことのできる投資法を教えて欲しい』だったな。」
悪「正直、そんな願いをするくらいだから金の亡者なのかと思っていたが、なかなかどうして。面白い慈善家になったものだ。」
女「…」(ポカーン)
悪「要は俺をうまく使えばお前でもあいつクラスの人物になれるということだ。賢く使えよ。」
女「は、はい」
- 14 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 01:45:56 ID:fh1RHC4U
女「あ、そうだ。ひとつ気になってたんですけど、悪魔さんってよく漫画とかにあるみたいに私以外には見えなかったり触れなかったりするんですか?」
悪「他人からの見え方に関しては切り替えられるようになっている。願いによってその辺は変わるからな。融通が利くようになってるんだ。」
悪「ちなみに今は両方できない設定になっている。お前を観察するにはそっちの方が便利だからな。」
女「あ、じゃあ、別に悪魔さんの分の電車賃とかはいらないわけですね。」
悪「そういうこと。まあ、外で俺に話しかけるときにはせいぜい気を付けるんだな。」
アイムバック…心折れそう
- 15 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 01:50:20 ID:fh1RHC4U
〜〜〜ホーム〜〜〜
悪「これが日本のラッシュアワーというやつか…」
女「はい、毎朝憂鬱になります。」
悪「…どうやって乗るんだ?これ?」
女「そこは気合です!さあ、乗りますよ。」
悪「ま、今霊体みたいな俺には関係ないんだけどな。」
女「…ずるいです、うらやましいです。」
女「あ、さすがに電車の中では喋れないので。」
悪「ああ、了解」
ぞろぞろぞろぞろぞろ
悪「しかし見れば見るほど凄いな。」フヨフヨ
悪「なるほど、この中吊り広告というのは面白い。電車内で手持無沙汰な人間の目が行くのを狙っているのか。人は無意識に文字を読もうとするからな」
女「…」
- 16 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 01:54:28 ID:fh1RHC4U
女「ん、んん…」モジモジ
悪「…あいつ何やってるんだ?」
女「あ、あの止めて…下さい…お願いします…」
痴漢「へへへ」
悪「ちっ!」ガシッ
悪「おい、人の連れになにしてくれてるんだ?」
痴「え、ちょ、お前、いったいどこから・・・?」
悪「ごちゃごちゃうるさい。いいから離せ。」
痴「ヒ、ヒイイ」
- 17 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 01:57:14 ID:fh1RHC4U
プシュー○○駅〜○○駅〜
痴(今だ!)ダッ
悪「あ!くそ!ちっ…」
悪「おい、大丈夫か?」
女 コクコク
女「あ、あの助かりました。」
女「ありがとうございます。今までにも何度かされてて困ってたんです…」
悪「別にいいさ。それに安心しろもう二度とあいつに悩まされることはないから。」
女「どういうことですか?」
悪「あいつに呪いをかけておいた。今後一生あいつは女に触れるたびに死ぬほどの腹痛に襲われる。」
悪「痴漢どころか一生女性と手も繋げまい。」
女「ちょっと可哀そうな気もしますね。」フフッ
悪「お、やっと笑ったな。まあ、嫌なことはさっさと忘れることだな。」
女「そうですね。あ、着きましたよ。この駅です。」
- 18 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 02:02:50 ID:fh1RHC4U
〜〜〜大学の研究室〜〜〜
女「おはようございます。」
教授「ああ、女君。おはよう。体調の方は大丈夫なのかね?」
女「はい、もう大丈夫です。ご心配をおかけしました。」
女「教授、今日はなにをお手伝いすればよろしいでしょうか?」
教「そうだねえ…今日はこの論文に必要なデータの収集をやってもらおうかな。」
女「…はい。承知しました。」
- 19 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 02:09:45 ID:fh1RHC4U
女「ハア…いやいや、始めないと」
悪「ふむ、ここがお前の働いている研究所というやつか。面白そうだな。俺はまあ適当に色々と見ているぞ。」
女「どうぞ〜。あ、今はまた見えないようになってるんですね?」ヒソ
悪「ああ、そうだ。だから気にせずお前の研究をしているがいい。」
女「…できないですよ。教授の研究のお手伝いがありますから」ヒソ
悪「ああ、なるほど、あの教授とやらがお前の上司なのか。んで、お前はあの教授の研究を手伝いつつ、自分の研究をしてると。」
悪「んで、まあお前は自分の研究の方に俺の力を貸してほしいといったところか。」
女「そうです。」ヒソ
悪魔「ふむ、じゃあ、お前の研究をするときになったら教えてくれ。それまで俺はその辺でうだうだしている」
女「分かりました」ヒソ
- 20 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 02:13:43 ID:fh1RHC4U
女「(カタカタカタカタカタカタ・・・・・)」
悪「…」ジー
女「(カタカタカタカタカタカタ・・・・・)」
悪「…」ジー
女「(カタカタカタカタカタカタ・・・・・)」
悪「…おい、いつのなったらお前の研究に移るんだ?」
女「ははは…仕方ないですよ。平の研究員に自分の研究をする時間なんてほとんどありませんから…」
悪「変な話だな。それでは新しい人材がいつまでたっても育たないじゃないか」
女「そうですね。でも、仕方ないですよ。そういうことになっていますので…」
悪「ふむ…」
悪(しかしこれじゃあ、らちが明かないな。こっちとしてはさっさとお前個人の研究に取り掛かってほしいのだが…。あ、そうだ!)
- 21 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 02:17:04 ID:fh1RHC4U
悪 スタスタ
女(あれ、悪魔さん教授の方に行ったけど、どうしたんでしょう? )
悪「ふん!」ヴォン
教「あばばばばばばばばばばばばばばばば!!!!!」
女「教授、どうかされましたか?!今なにかすごい悲鳴が・・・」
教「いや、なんでもないよ。ところで女君。私の研究の手伝いの方はもういいよ。それは悪魔君がやってくれるそうだから。君は自分の研究に専念しなさい。」プシュー
女「は。はあ。ってなんで悪魔さんが?!」
悪「いやいや。女さんひどいですよ。僕もこの研究所の一員じゃないですか。教授のお手伝いするのは当然ですよ。」
悪「ささ、僕は今個人的に取り組んでいることはないんで、こっちは僕に任せてください。」
女「…」
- 22 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 02:23:28 ID:fh1RHC4U
〜〜〜昼休み〜〜〜
女「え、えと、説明してもらってもいいですか?」
悪「うむ、あのおっさんを洗脳して俺も研究所の一員だということにした。」
女「さっきの痴漢の件でも思いましたけど、悪魔さんってなんか、こうメチャクチャですね」
悪「お前には自分の研究に専念してもらわないと困るんでな。俺はそれを見ながらお前の願いを考えることにする。」
悪「お前はお前で研究をやりながら願いが明確化されたらすぐに言えよ。その場で叶えてやるから。」
女「分かりました」
- 23 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 02:27:43 ID:fh1RHC4U
女「…でも正直に言うと助りました。今まで教授の手伝いばかりで自分の研究に専念できたことなんてなかったですから。」
女「データ集めも大事な過程ってのは分かってるのですが。やっぱり作業っぽくてつまらないですし、自分の好きな理論のことを考えてる時が一番楽しいです。」
女「…あ、ごめんなさい。愚痴っぽくなっちゃって。」
悪「別にいいさ。それに人のダメなところを受け入れて肯定するのが悪魔って存在らしいぞ。」
悪「さて、じゃあ話も終わったし、昼飯行こうぜ。この辺りに何か美味しい店ないのか?」
女「そういえば悪魔さんって意外と食い意地張ってません?」
悪「まあな、久しぶりの人間の食事だから懐かしくてな。」
女「5,60年ぶりですもんね。あ、なにか食べたいものありますか?」
悪「そうだな、せっかく日本人に召喚されたんだ。日本食がいいな。」
女「そうですね。でしたらお蕎麦とかどうですか?」
悪「蕎麦か。日本の麺だな。知識では知っているが食べるのは初めてだな。よし、そこにしよう。」
- 24 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 02:33:48 ID:fh1RHC4U
〜〜〜蕎麦屋〜〜〜
女「あ、そうだ。さっきの痴漢のときのお礼に私が奢ります」
悪「あーいいよ別に。そういうつもりで助けたわけじゃないしな。」
女「そうですか? あ、でも悪魔さん、お金大丈夫なんですか?」
悪「それなら大丈夫だ。悪魔だからな。お金位いくらでも作り出せる。ほら。」じゃらじゃら
女「…やっぱり私が奢ります。」
悪「ふむ、別に贋金ってわけじゃないから問題ないぞ」
女「そういう問題じゃありません!」
女「…いいですか、お金っていうのは頑張ってる人に与えられるものなんです。」
女「会社はサリーマンの人たちが頑張って働いているからお給料を払います。」
女「人々は会社が頑張っていい商品やサービスを提供するからそれにお金を払います。」
女「そして、私もここの蕎麦屋のおじさんが頑張って美味しいお蕎麦を作ってくれるからそれにお金を払います。」
女「たとえお金自体は本物でも、偽物の頑張りで作り出されたお金で対価を払おうとするのは、頑張っている人たちに失礼です!」
悪「…」
女「…ごめんなさい。その、言いすぎました。」
- 25 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 02:34:37 ID:fh1RHC4U
悪「…いや、謝るな。お前が正しい。そして俺が間違っている。」
悪「ごめんなさい」ペコリ
女「わ、分かればいいんです。さ、顔を上げてください。お蕎麦を頼みましょう。」
女「おじさん、ざるそば二つ。」
店主「あいよ〜」
- 26 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 02:45:46 ID:fh1RHC4U
・・・
女「あ、来ましたよ。食べましょう」
悪「ああ」
女「頂きます」
悪「頂きます」
女「スルスル」
悪「ズルズル」
女「ね?おじさんが頑張って打ってくれたお蕎麦は美味しいでしょう?」
悪「…ああ」
- 27 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 02:46:07 ID:fh1RHC4U
悪「…よし、決めた。俺は今夜からバイトをするぞ!」
女「へ?」
悪「悪魔は寝なくても平気だし、お前が寝ている間は観察していても無駄だしな。その間に働くことにする!」
女「は、はあ…が、頑張ってください!」
悪「うむ、頑張る」
- 28 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 02:49:50 ID:fh1RHC4U
・・・
悪「そういや気になってたんだけどさ。」
悪「あんたってなんで経済学の勉強してるんだ?願いも経済学がらみだったし。」
女「…」
悪「どうかしたか?」
女「いえ、そんな話すほど大した理由じゃないですよ?ただ単に進学するときに潰しが利く学部を選んだら、思いのほか好きになっただけです。」
女「あ、もうそろそろ昼休みが終わっちゃいますよ。早く食べ終わって戻りましょう!」
悪「…ああ。」
続き考えながら寝やす。
- 29 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 05:41:23 ID:mP.3VAZw
わっふるわっふる
- 30 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/17(金) 06:19:37 ID:Kb90Q8uk
期待期待
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