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女作家「また、来たの。」
273 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 13:36:17.33 ID:uJ4W+I9gO

――翌朝


とぅるるる とぅるるる…

女「…すぅ…んぅ」

とぅるるる とぅるるる…

女「すぅ……ん?」

女(…電話?)

女(…ああ、男君か。)

女(…。)すぅ はー

女「…よし。」

がちゃ

女「…はい。」


275 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 13:38:20.81 ID:UWob0eel0
せつない


276 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 13:38:23.64 ID:uJ4W+I9gO

女「――いや、起きてたわよ。」

女「――ええ、」

女「分かった。じゃあ朝食を食べに行きましょう。」

女「――うん、それじゃあ後で。」


がちゃん


女「どうしよう、なんで起きてたなんて言ってしまったんだろう…」

女「急いで支度しなくちゃ…」


―。

――。


277 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 13:39:50.17 ID:uJ4W+I9gO

では仕事に戻りまする。
また夜に。ノシ


295 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 18:07:33.14 ID:igmxbXDw0
>>293-294
保守する気あんのかw


296 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 18:11:34.08 ID:vvuxup/Q0
>>295
sageでも保守になるぞ


303 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 19:15:51.76 ID:uJ4W+I9gO
21時30分には家に着けると思います。
それまで脳内に書き貯めしておきます。

保守と支援に感謝。
ありがとう。


307 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 19:48:10.83 ID:e7IrW0rVO
萌えは無いと謂いながら,エロは無いと謂いながら


309 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/04(土) 20:04:38.06 ID:nmucL6Sz0
萌えは受け手側の問題だと思うんだ
送り手がどう言おうが関係無い事もある


323 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 21:31:05.64 ID:uJ4W+I9gO
今帰ってきました。
まさか本当に落ちてないとは…。
ありがとうございます。

あまり脳内書き貯めもないので、ゆっくりと投下していきますね。


325 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 21:32:23.80 ID:uJ4W+I9gO

男「朝からテラスでコーヒーだなんて。まさにヨーロッパ、という光景ですね。」

女「…ええ。」

男「しかし、」

女「…なに?」

男「どうも甘い過ぎて好きになれません。」

女「ああ、このコーヒーね。」

男「ホイップクリームが邪魔です。」

女「そう?私は嫌いじゃないないけれど。」

男「私は、レモネードの方が好きです。」

女「…そう。」


328 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 21:39:31.14 ID:uJ4W+I9gO

男「…今日のご予定は?」

女「今からホテルに戻って、書き始めるわ。」

男「そうですか。」

女「…貴方はどうするの?」
男「デート、です。」

女「…で、デート?」

男「ええ。」

女「…ふうん。」

男「…。」

女「じゃあ、私はそろそろ部屋に戻るわ。」

男「はい。何か買って帰るものはありますか?」

女「…大丈夫、自分で街にも出てみないと。」

男「そうですね。」

女「じゃあ、また後で。」

男「はい。」


331 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 21:42:21.69 ID:UWob0eel0
デートって…
せつないな


332 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 21:42:53.44 ID:uJ4W+I9gO

女(デート、ね。)

女(…。)

女(ただの冗談だろうけれど。)

女(…。)

女(よし、では始めますか。)

女(…。)

女(あ…)かきかき

女(すらすら、浮かぶ…)かきかき

女(…楽しい。)



333 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/04(土) 21:43:33.28 ID:QvfNUqPy0
女・・・
せつなすぎる


334 :VIPがお送りします [・] :2009/07/04(土) 21:43:56.42 ID:V/ZKOQEkO
ハチクロ思い出した


335 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/04(土) 21:44:16.96 ID:3p/UnQ1WO
たぶんあの人だと思うけど特定は無粋なんだろうな



支援


336 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 21:51:29.57 ID:uJ4W+I9gO

男「Pleare give me a bouquet.」

店員「Okay!Is it present for your girlfriend?」にかっ

男「…sure.」にこ

店員「Wao! I'll make beauteful one for your precious!」

男「…thanks.」

店員「h〜n〜」

男(precious、ね。)

店員「n〜」

男(…never gonna fall in love again.)ぽそっ

店員「…?」

男「…its beautiful.」

店員「danke.」にこ


―。

――。


337 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/04(土) 21:52:38.16 ID:G66t9DnW0
和訳を…


338 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 21:53:41.76 ID:n0YUWa7A0
日本語でおk


339 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/04(土) 21:55:31.17 ID:Y+uCHujs0
ドイツ語と英語が混ざってる・・・


342 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/04(土) 22:00:00.76 ID:vWkdVyCwO
あれ、ドイツ語ってdankeだけ?


343 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 22:02:48.70 ID:uJ4W+I9gO
ええ、と。
和訳必要ですかね?

英語って往々にして和訳すると野暮ったくなるのですが。

そして英語間違えてたらごめんなさい。

>>342 そうです。


344 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 22:05:16.77 ID:n0YUWa7A0
いや、このままでいいよ


345 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/04(土) 22:05:49.23 ID:vWkdVyCwO
訳そうと思ったが、>>1が訳してくれるならその方がいいな
訳し方でかなり変わるし


346 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 22:07:55.68 ID:uJ4W+I9gO
何となくやめておきます。ごめんなさい。


347 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 22:08:38.66 ID:uJ4W+I9gO

女(――ふぅ、っ。)

女(…一区切り、かな。)

女(大分進んだ…)

女(こんなに筆が進むのは、凄く久し振りかも知れない。)

女(…。)

女(男君は、何しているのかな…)

女(…あっ、)

女(…雨。)


しとしとしと…


348 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/04(土) 22:08:42.84 ID:Mx/pp9qc0
訳そうと思えば誰でも訳せるだろ
辞書がなくても手元のそれを使えばいいわけだし
無粋な真似はご勘弁


349 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 22:09:04.04 ID:UWob0eel0
自分で訳して自分なりの感じ方するのがベストじゃないか?


350 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 22:10:30.04 ID:uJ4W+I9gO

男(――うわ、降ってきちゃったか。)

男(仕方ない、一度ホテルに戻って着替えるか。)

男(…。)

男(……なんで、泣くんだよ。)

男(…。)

男(――怒られてるのかな、来るのが遅いって。)

男(…。)


たったったっ…


351 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 22:17:14.16 ID:uJ4W+I9gO

女「あら、早かったのね。」

男「ええ、雨に降られまして。」

女「朝までは晴れていたのにね。」

男「…はい。」

女「…ちゃんと体拭いたの?」

男「ええ、シャワーを浴びました。」

女「…そう。」

男「はい。」


352 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 22:20:46.90 ID:uJ4W+I9gO

女「…冷蔵庫に、」

男「…はい?」

女「…レモネード、作っておいたから。勝手に飲んで。」

男「…頂きます。」

女「…うん。」


からんっ とぷとぷとぷ…


男「…やはりこれですね。美味しいです。」

女「…そう。」

男「ええ。」

女「…ねえ?」

男「はい?」


353 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 22:26:28.62 ID:uJ4W+I9gO

女「明日の夜、ウィーンフィルの演奏会があるらしいのだけれど。」

男「行きますか?」

女「…明日は夜まで、頑張って書くよ。」

男「チケット残っていればいいのですが…。」

女「…今から二人で買いに行こうか。」

男「え、ウィーン楽友協会にですか?」

女「雨脚も、弱まってきたしさ。ね?」

男「…分かりました。行きましょうか。」

女「…うん。」

男「…。」

女「…ありがとう。」

男「…いえ。」


357 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 22:31:01.86 ID:uJ4W+I9gO

男「――しかし、一番値段が高い席しか残っていないとは…。」

女「いいじゃない、たまには贅沢も。」

男「…まあ、来日公演を聴きに行くと、もっと高くつきますしね。」

女「…知っている曲目で良かった。」

男「…そうですね。どちらも有名な曲ですし。」

女「今回は2曲ともロシアの作曲家なのね。」

男「…今回の定期演奏会は、そういった趣旨なのかもしれませんね。」

女「楽しみだね。」

男「…ええ。」


359 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 22:36:46.21 ID:uJ4W+I9gO

女「私はもう少し書いてから眠るわ。」

男「そうですか。…でもあまり無理をし過ぎないで下さいね。」

女「…うん、ありがとう。」

男「…いえ。」

女「――でもね、」

男「…はい?」

女「ここに来てから、何だか上手く筆が進むんだ。…こんなの何時振りだろう。」

男「それは、よかったです。」


363 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 23:02:39.13 ID:uJ4W+I9gO

女「貴方のお陰、ね。」

男「…私はただの通訳に過ぎません。書けるのは貴女の力です。」

女「…そんなこと、ない。」

男「…。」

女「…部屋に、戻るわね。」

男「…はい。お休みなさい。」

女「…うん、おやすみ。」


364 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 23:03:23.17 ID:uJ4W+I9gO
さるさん食らってました。お風呂入ってきますね。


369 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 23:41:37.30 ID:uJ4W+I9gO

こんこんっ


男(先生か…?)

女「ちょっと、いい?」

男「はい。どうぞ。」

――かちゃっ

男「…こんな時間に、どうしたんですか?」

女「…うん。」

男「…?」


370 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 23:44:16.49 ID:uJ4W+I9gO

女「――これ。あげる。」

男「…開けても?」

女「…うん。」

がさごそ…

女「…。」

男「――ネクタイ、ですか。」

女「……明日、それ締めて行こうね。」

男「…はい。」

女「ごめんなさい。私、どんなものがいいのか、よく分からなくて。」

男「いえ、素敵です。ありがとうございます。」

女「…うん。」


371 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 23:49:33.91 ID:uJ4W+I9gO

男「明日の曲は、個人的にも思い入れのあるものなので、楽しみです。」

女「ラフマニノフピアノ協奏曲第3番?」

男「…いえ、チャイコフスキーの方です。」

女「…ああ、有名な曲だよね。」

男「ええ。大好きな曲です。」

女「私も、何か楽器が弾けたらよかったな。」

男「いいですよ、楽器は。……もう、何年も触っていませんが。」

女「辞めてしまったの?」

男「…ええ。」

女「…そう。」

男「…。」


373 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 23:55:43.04 ID:uJ4W+I9gO

女「――そろそろ、戻るわね。」

男「はい。ネクタイ、ありがとうございます。」

女「――実はね、」

男「…はい?」

女「…ウィーンフィルは行こうと思っていたんだ、日本に居る時から。だから買ったの。」

男「…成程。」

女「そんな、苦笑いしなくたっていいじゃない。」

男「いえ、嬉しくて笑みが零れてしまっているだけですよ。」

女「……貴方はつくづく、食えない人ね。」

男「私はこう見えて、素直なんですよ?」

女「…そう?」

男「ええ。」


374 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 23:57:01.59 ID:UWob0eel0
泣きそう・・・


375 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 23:59:57.54 ID:uJ4W+I9gO

女「…。」

男「――どうしました?」

女「…ねえ。――今から1分だけ、」

男「…え?」

女「……これからの1分間だけは…、記憶に残さないでね?」

男「…?」

――とさっ

男「…っ!?」

ぎゅっ

女「…抱き、締めて?」

男「――っ。」

女「……。」


377 :VIPがお送りします [] :2009/07/05(日) 00:02:16.73 ID:XYJFTVZiO

男「――ごめん、なさい。」

女「……そう。」

すっ

男「それは、出来ないんです。…ごめんなさい。」

女「……私こそ、ごめんなさい。」

男「…いえ。」

女「…。」

男「…。」

女「部屋に、戻るわね。」

男「…ええ、お休みなさい。」

女「…うん、おやすみ。」


かちゃ

――ぱたん


382 :VIPがお送りします [] :2009/07/05(日) 00:08:35.21 ID:XYJFTVZiO

女(…。)

女(――出来ない、か。)

女(それはそうだよね、私と男君は…っ。)

女(…作家と担当、だものね。)

女(仕事だから、オーストリアもついて来てくれたんだよね。)

女(――何を、勝手に勘違いしていたんだろう…。)

女(一人ではしゃいじゃって…馬鹿みたい。)

女(…馬鹿、みたい。)

女「…ううっ……ひっく…。」


384 :VIPがお送りします [] :2009/07/05(日) 00:16:49.87 ID:XYJFTVZiO

男(――危な、かった…。)

男(駄目だろ、抱き締めちゃ。)

男(すぐ近くにはあいつが……眠っているんだから。)

男(――駄目、だろ。)

男(…しかし、先生もあれは反則だろう…。)

男(明日、どんな顔して会えばいいのかな…。)

男(…。)

男(――明日も雨、かな。)


―。

――。


386 :VIPがお送りします [] :2009/07/05(日) 00:21:57.78 ID:XYJFTVZiO
少し書き貯めてきまする。遅筆で申し訳ない。

夜まで見てくれている方、有難いです。感謝なり。



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