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姉剣士「最近弟が強くなってきた」
1 :VIPがお送りします [] :2009/12/06(日) 21:58:22.56 ID:waVP+ooIO
姉「これは由々しき事態……」


2 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 21:58:57.68 ID:PmjQOgNI0
姉ほしい。強い姉がほしい


4 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 21:59:57.68 ID:waVP+ooIO
弟「姉ー、姉いる?」

姉「ひゃっ! おっ、弟か、おどかすでない」

弟「今日まだ時間あるからもう一度手合わせしてくんない?」

姉「む……きょ、今日はもうやめておこう」

弟「そう、残念。じゃまた今度」

姉「う、うむ……」


5 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:01:00.86 ID:waVP+ooIO
姉「近頃の弟は昔に比べて体格が大きくなった、背も伸びた」

姉「また太刀筋が私と同等に冴えてきた分、腕力の差が如実にモノをいい始めた」

姉「認めたくはないがそろそろ追い越される時期なのだろうか」

姉「本音をいえば、まだ姉としての威厳や貫禄を保っていたいのだが……」

姉「むむ……あまり好きではないが、筋力を重点的に上げるしかないか……」

姉「そうと決まれば早速腕立て伏せから……いっち……に……」

弟「姉いる?」

姉「ひゃあっ」ベタン

弟「あれ腕立て? なんで、姉はそういうの嫌いだろ」

姉「ま……まぁたまにはやっておかないとな」

弟「ふぅん? じゃあまあ頑張れ。『ひゃあっ』」

姉「こ、こらっ!!」


6 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:01:47.51 ID:waVP+ooIO
姉「いかんせんいかんせん。今日の稽古もまた負け越してしまった。これはいよいよマズイかもしれん……」

弟「姉ちゃんいる?」

姉「ひゃいっ」

弟「さっき足に打ち身作っただろ。サラシ巻いてやるよ」

姉「い、いらぬ」

弟「さっきの稽古、オレの四勝二敗一分けだったろ。これってオレの勝ちだよな」

姉「む……」

弟「敗者は勝者に従うんだろ。姉ちゃん小さい頃から散々言ってきたよな」

姉「む……うう……分かった……」

弟「じゃあ足出して」

姉(自ら掘った墓穴に落ち込むとは情けない……)


8 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:02:53.64 ID:waVP+ooIO
弟「もうちょっと袴あげてくれよ」

姉「こ、こうか……?」スルッ

弟(うわ……姉の生足――こんなに白くて綺麗だったんだ……)

姉「な、何を見とれているのだ、早くするがいい」

弟「あ……ごめん。じゃあ巻くよ」…シュルシュル…

姉「…………ん…………ふ…………」

弟「……色っぽい声出すなよ。やりづらい」

姉「だ、黙れ。くすぐったいだけだ」

弟「……そら終わったよ。それでどう」

姉「う、うむ。悪くない」

弟「へへ、いつもは逆の立場だったからな。これからこの調子で文字通り巻き返していくぜ」

姉「むっ、なっなんの私も負けはしないぞ」

弟「じゃあオレ自主鍛練行ってくるから。また」ガラガラ

姉「ふんっ…………」
(……あの弟が初めて私に……)サスサス…


9 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:03:35.80 ID:waVP+ooIO
姉「やああっ!」

弟「せいっ!」

姉「あぅっ」カラーン

弟「一本っ。またオレの勝ちだな」

姉「くっ……」

弟「姉、今日調子悪いか? まだオレの全勝中だぜ?」

姉「……だっ、黙れ」

弟「ね、もしかしてオレ、もう姉より強くなった?」

姉「黙れと言っている!!」

弟「えっ……」ビクッ

姉「……」

弟「……」

姉「……わ、悪かった。稽古はここらで切り上げよう。……今日はもう勝てる気がせん……」スッ…

弟「ちょっ、姉……どうしたんだよ……」


10 :VIPがお送りします [] :2009/12/06(日) 22:04:20.00 ID:jblED+/90
また立てたのか


11 :VIPがお送りします [猿よけ風呂落ち] :2009/12/06(日) 22:04:51.00 ID:waVP+ooIO
姉「……く……私としたことがあんなにムキになってしまった」

姉「しかし……昼の仕合いはたまたま弟に勝ち星が傾いた訳ではない。
 ついに実力の差が顕れ始めたのだ」

姉「今日は勝てる気がしないと言ったが……もはや明日、明後日だって勝てる心地がせん……」

姉「……悔しい……弟に越されるのが悔しい……」

姉「もっと……今よりもっと鍛練をこなさなければ……」

姉「……」

姉「……私が弟を守ってやるのだ……」


12 :VIPがお送りします [] :2009/12/06(日) 22:05:17.80 ID:OXl2hjjG0
これ何日か前にたってなかった?


15 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:07:33.49 ID:BwnNEjrQ0
いいぞ、やはり戦いの強い女性はデカくてゴツくないとな


18 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:07:53.89 ID:waVP+ooIO
>>10 >>12
察しの通り立て直し。不快だったらすまんかった


20 :VIPがお送りします [] :2009/12/06(日) 22:10:57.75 ID:bC4rlhOkO
立てたけりゃ立てりゃいいんだよ。文句言う奴は開かなきゃいいだけだ。


23 :VIPがお送りします [] :2009/12/06(日) 22:18:20.38 ID:so0V83+Z0
12月6日 「姉の日」
漫画家で姉妹型研究家の畑田国男氏が1992年に提唱。
「妹の日」の3ヶ月後であることと、この日が祝日の聖ニコラウスにまつわる三姉妹伝説から。

良い日だな。


24 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:24:17.75 ID:waVP+ooIO
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
弟「りゃあっ!」

姉「つっ」…カラーン

弟「どうしたんだよ姉。最近、技の精彩が欠けてるぞ」

姉「そ、そんなことは……」

弟「どーも今日はおかしい。足運びは鈍いし、眼もどこか夢うつつだし……」

姉「私……は…………あっ」フラッ

弟「おっ、おい」ダッ

姉「うぅ……」

弟「危ねー倒れるとこだった。うわ、姉、すごい熱じゃないか」

姉「あ……弟……」

弟「稽古は中止だ、急いで布団に横になろう。ほら捕まって」

姉「…………無念だ」


25 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:25:20.62 ID:waVP+ooIO

姉「……」

弟「姉、横になって少しは気分マシになった?」

姉「……分からん……」

弟「汗も噴き出してきたな……医者を呼ぼうか?」

姉「そんな必要はない……ただの疲労だ……」

弟「疲労? ……姉、最近夕刻から出歩いてたみたいだけど、秘密の特訓でもしてたのか?」

姉「う」

弟「図星か。なんだってそんなこと」

姉「う、うるさい、私は別に……」

弟「もしかして最近オレが姉に勝ち越してきてるのと関係があるのか?」

姉「む……」

弟「はぁ。そんなの気にしなくていいのに。ちょっと不調の波が続いてるだけだよ」

姉「…………それは違うのだ」

弟「え?」


27 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:26:34.37 ID:waVP+ooIO
姉「もう、お前は……完全に私より強くなったのだ」

弟「な、なあに言ってんだよ姉らしくないな」

姉「事実だ。私は……自身の口で言うのが歯痒くて悔しくてたまらん。……しかし事実なのだ!」ガバッ

弟「ま、まだ急に動くなって」

姉「私の細腕では、もはやお前の一太刀が抑え切れぬ。苛烈な一合も鍔ぜり合いも避けねばならん! くっ」グラッ

弟「姉……!」

姉「な、ならば技と速さの勝負で上回るまで、そう思ったがどうだ、この所お前の剣筋がまるで捉えられないではないか。
 ……技の駆け引きも捌き方も以前に比べ格段に上達した。こうなってはもう」

弟「……」

姉「わ、私の実力では――及ばない……」フルフル

弟「……姉……」


29 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:31:33.72 ID:waVP+ooIO
支援感謝
>>23
いい日だね


30 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:34:57.42 ID:waVP+ooIO
弟「――姉、きっと疲れているんだ。もう寝よう」

姉「そ、そうやってごまかすのだな。格付けを曖昧にしたままっ!」

弟「違うそんなつもりじゃ」

姉「お前もきっと思っている、所詮はか弱い女が男に剣で敵うわけなかろうと!」

弟「そんなこと」

姉「ああその通りだった、私はついに追い抜かれてしまったのだ、それも年下の弟に――つっ」フラッ

弟「大丈夫か姉っ。もう叫ぶな、また血が昇る」

姉「……弟……私は……」

弟「もう寝ろって……」

姉「私は…………お前を……守ってやら……のに…………」スッ…

弟「! 姉、オレは……」

姉「……スー……スーー……」

弟「……もう寝たのか。……姉……」


31 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:37:01.65 ID:waVP+ooIO
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
弟「………………」

弟「…………はっ!?」

弟「不覚……いつのまにか寝入ってしまった……」コスコス

弟「まだ夜半か……。ん? 姉? いない。どこ行った」

弟「布団は……まだあったかい。姉、姉はどこに。まさかまた特訓に出たりしてないよな」

弟「こんな夜ふけに姉が一人でなんて危険過ぎる。すぐに呼び戻さないとっ」バサッ

弟「急がねばっ」ガララッ ガララッ ガラ……

弟「あ……」

姉「…………」  ポカーン

弟「あ……ままままさかももも沐浴中とは知らなかったものでつい」

姉「…………っっ」サッ

弟「し、しからばっ」ガララッ

姉「…………」

弟(こ……殺される……)

姉「………………あの助平め……」


32 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:40:32.05 ID:waVP+ooIO
弟「あ……姉、さっきはごめ、その、急にいなくなってたから心配で――」

姉「……」
弟(殴られる叩かれる殺される――)ギュッ…

姉「……もうよい」
弟「ひっ…………え?」

姉「もうよい。先刻は錠をかけなかった私の落ち度だ。水に流そう」

弟「……そ、そんなあの姉が嘘だろ夢かこれ?」

姉「……何の話だ」

弟「だっていつもなら鼻血が出るほど平手かましたり頭蓋が変形するほどゲンコツかましたりするのに!」

姉「そ、そうだったか?」

弟「そうに決まっている姉のハダカがタダで見れるなんて有り得ない!」

姉「だ、黙れ! それは忘れろ!!」

弟「簡単に忘れられる訳ないって! あれはずっとオレの記憶に残る、残ってしまう!!」

姉「こっ、このっ、ならばその記憶消すまで!!」ガッ

弟「え、ちょっ、まっ、それ竹刀じゃなくて木刀」
姉「問答などっ」

弟「ややややっぱりこうなるんだよ!」


33 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:42:02.20 ID:waVP+ooIO

弟「……」プシュー…

姉「……生きてるか」

弟「……お陰様で……」

姉「私の裸体は忘れたか」

弟「あー……答えたくないです……」

姉「も、もう叩いたりせん。流石にやりすぎた、謝ろう」

弟「うう……頭の骨割れたかも……」

姉「も、もう寝るといい、な」

弟「夕方と立場が逆だ……」

姉「……」

弟「痛つつ……」

姉「……」ジーッ

弟「ん? ……な、何でございましょう姉上様」

姉「えっ、ああいや……その」


34 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:43:05.09 ID:waVP+ooIO
姉「コホン。ときに弟、その――どうだった?」プイッ

弟「? 何が」

姉「だからその――私の――その、カラダヲミテ……どうであったか?」

弟「えっ……あっ……いや、その――」

姉「…………」

弟「……えっとその、とても綺麗だった」

姉「……他には?」

弟「えっ、えと……その、最後に見たときよりずっと女らしくて……綺麗だった」

姉「そうか……。そうか……」

弟「……姉?」

姉「――今夜はもうお休み。また明日な」スッ

弟「姉? ……な、何だったんだ……」


35 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 22:44:44.17 ID:waVP+ooIO
姉(やはり気のせいではなく……弟の目からも私の身体ははっきり女のものへと……)

姉(私は……もう戦えなくなってしまうのだろうか……)

姉(弟には才覚がある。これからも伸びつづける一方だろう)

姉(しかし私は女の壁に阻まれてしまった。
 今より伸びるには弟の倍……いやそれ以上の鍛練を強いなければならない……)

姉(……それでも私は弟を守らねばならない。唯一無二の兄弟を失わせはしない。決して)

姉(…………それはそうと弟の奴、私の身体を綺麗だっただと? 二度までも)

姉(ふん、何を考えておるのだ、あやつめ。わ、私が喜ぶとでも思ったのか。……)ボーッ

姉(……なっ、何を私は。弟は守るべき存在であって、別にそれ以外の他意など……)

姉(……どうかしている。もう眠ろう。やれやれ、今日は寝過ぎだな……)

姉(……)

姉(……)

姉(……弟……)


38 :VIPがお送りします [] :2009/12/06(日) 23:03:04.41 ID:UqWddeRT0
いいね


39 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 23:09:15.46 ID:waVP+ooIO
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
 翌・稽古日――
弟「……」

姉「――幾年も続けていた稽古が、今日はやりづらいか?」

弟「……そんなことは」

姉「ならばいつも通り本気でかかれ。雑念は無用だ」

弟「……」

姉「……分かっているな? 遠慮は愚弄とみなす。手加減など以っての外だ」

弟「……分かってる」

姉「そうか、ならば。始めよう」



姉(……しまっ)
(速いっ……)
(……上手い牽制だ……やられた)
(うくっ……取られたか……)
(こ、これもやられるか……)
(ううっ……とても……追いつけぬ……)

 ――。


40 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 23:10:42.40 ID:waVP+ooIO
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
弟「……」

姉「……強し……父上を相手取っているかのようだ……」ハァ…ハァ…

弟「……」

姉「……どうした、お前の十連勝だぞ。少しは喜んでも良かろう……」ハァ…ハァ…

弟「……姉。今のでオレの竹刀が裂けたみたいだ。今日はこの辺で切り上げよう」

姉「…………ならばやむを得んな」ハァ…ハァ…

弟「……」

姉「わ、私は少し水を飲みに行く。お前は?」ハァ…ハァ…

弟「いや、大丈夫だよ」

姉「そ、そうか。では失礼する……」

弟「……」

弟「…………」

弟「……姉。オレは」

弟「強くなっただろ……」


41 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 23:12:24.18 ID:waVP+ooIO
姉「……はは。どうなっている。まるで歯が立たぬではないか……」バシャー
姉「攻守、足さばき、集中、判断――どれも以前とは比べものにならん……」ポタ…ポタ…

姉「……あまつさえ息も切らしてなかった。体力まで並ならぬ差がついている」バシャー

姉「…………」ポタ…ポタ…

カラーン

姉「……うっ……うっ……」クスン…

姉「手も足も出なかった……」ヒック…

姉「……う……ううっ……」クスン…ヒック…

姉「……なんて……情けない姉だ……」

姉「……うっ……うふぅ……」

姉「……私は悔しいのか……哀しいのか……分からぬ……」

姉「…………」

姉「……」…ゴシゴシ

姉「……泣くのはここまでだ。気を持て、姉。私には守らなければならない弟がいる……」


43 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 23:15:29.34 ID:waVP+ooIO
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
弟「……話って何だ。改まって」

姉「座れ弟。――単刀直入に言おう。私は今後、お前と稽古を共にするのはやめようと思う」

弟「な……なんでだよ」

姉「お前はもはや私より格上だ。私が付き合えばお前の鍛練の枷になる」

弟「そんなことは……」

姉「ない、と言い切れるか。私はいつも他人を傷付ける嘘偽りは禁じているはずだ」

弟「……」グッ…

姉「……お前は私の見ていない所でも、己を鍛え、剣を磨いていたのだな」

弟「……ああ。毎日な」

姉「やはりそうか。……勝てぬ訳だ」

弟「しかし姉にはその時間が」

姉「日々炊事洗濯に追われる身ゆえ、などと言い訳しろというのか。恥の上塗りだ」

弟「そ……。……」


44 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 23:18:18.84 ID:waVP+ooIO
姉「……」

弟「……」

姉「……願わくば私は……お前を……」

姉「お前を……最期の時まで、剣の力で守ってやりたかった」

弟「!」

姉「もう以前のようには戻れぬ。……私は……どうやってお前を守ってやればよいのだ……」ツ…ツー

弟「!」

姉「……わ、私は誓ったのだ。父上母上が亡くなったと知った時、何があろうとお前だけは守り抜くと――」ポタ…ポタ…

姉「なのにこの様で――なぜ私は女として産み落とされたのか、ただ悔しくて……」

弟「姉……」

姉「……いっ、いかん、面目ないな。かような女々しい姉で……済まない……」コスコス

弟「…………姉っ!」スッ――ギュッ

姉「っ……弟……?」


45 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 23:19:24.55 ID:waVP+ooIO
姉「は、放せ……」

弟「姉、オレは強くなっただろ。……全部――全部姉のためだ」

姉「――!」

弟「姉がそんなにも思い詰めて……背負っていたなんて……知らなかった」

姉「わ、私は」

弟「もう姉は頑張らなくていい。これからは――オレが姉を護る番だ」

姉「あ……」

弟「悲願だった。姉のためなら、血反吐の修練も乗り越えられた」

姉「弟……」

弟「オレは姉より強くなった。そしてこれから先も強くなり続ける。――だから、もういいんだ」

姉「…………」



46 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 23:20:25.02 ID:waVP+ooIO
姉「……ダメだ。私はお前の姉だ。甘んじる訳にはいかぬ……」

弟「……でも」

姉「そう、もはや剣では及ばない。だが別の道よりお前を守ってやることは出来るだろう……」

弟「……姉はもう無理をする必要は」

姉「私の立場の問題だ。私にはお前を守る義務がある、それに――」

姉「私も……こんなにも立派で……優しいお前を守りたい――」

弟「姉……」

姉「……だが……今だけは……けじめをつける今だけは――お前の胸に甘えても良いのだろうか」

姉「この腕を――抱き返しても良いのだろうか……」

弟「…………ああ」

姉「……弟……」ギュ…

姉(弟の身体…………いつの間にこんなに大きく…………)

弟(…………)ギュ…

姉(ああ……温かい……)……――


47 :VIPがお送りします [] :2009/12/06(日) 23:22:13.56 ID:bGsg33m3O
時代劇調にすれば言葉使いが現代的で違和感があるし
どんな時代背景を思い浮かべて読めばいいのか?


48 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 23:29:15.21 ID:waVP+ooIO
>>47
恐れていた指摘が。ごめん、特に決めてないんだ
強いて補完するなら江戸中期ぐらいでお願い
時代物舐め腐った表現で本当にすまない


49 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 23:31:19.70 ID:V58LFAah0
なんかワンピにちょっとだけこれに近い話があったよな
ゾロのなんたらのやつ


50 :VIPがお送りします [] :2009/12/06(日) 23:32:26.47 ID:VQu/wn6GP
好きに書いたらいいんよ


54 :VIPがお送りします [sage] :2009/12/06(日) 23:38:35.89 ID:waVP+ooIO
>>49
くいなの話ね。書いてたら同じく思い出した
>>50
ありがとう
言い訳がましいコラムだけど、本格時代小説も読み易さ重視で
あえて現代語多くする場合もあるとか聞いたことある



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