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メイド「(・・・外が騒がしいです)」
27 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 22:56:03.61 ID:KpXEtEWe0
メイド「(・・・・もっと遅くやるべきでした)」

屋敷の掃除は隅から隅まで、ものの数時間で片付いてしまった。
小さい屋敷とはいえ、普通にやれば一日や二日はかかるものなのだが、彼女にかかればそれもすぐなのである。

メイド「(・・・掃除・・・他は何か、時間を稼げるものは何か・・・)」
メイド「(・・・そうだ、洗濯です・・洗濯なら時間をかけてやれるです)」

女はわざとゆっくり歩き、洗濯をするために庭へと出た。

メイド「・・・!」

だが、川には何の衣類も置かれてはいなかった

メイド「(・・・そうです・・・主がいないのです)」
メイド「(衣類はそのまま着ていった・・・というですか)」

メイド「(・・・他・・・他に何をすれば・・・)」


28 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:01:00.64 ID:KpXEtEWe0
考えた末に結局、食事も風呂の支度も出来ないという結論に至る。
主人がいない屋敷での奉仕作業など何も無い。当然といえば当然なのであるが。

メイド「・・・」

女は、普段主人が座っている揺り椅子に腰を降ろして考え込んだ。
黒い眼はまばたきせず、床の一点だけを焼くように見つめていた。

メイド「(・・・何も、無いです)」
メイド「(仕事が無いです)」

メイド「(・・・休暇と言われましてもです・・・)」
メイド「(休暇とは何ですか?何をすればいいのですか?)」

メイド「(いっそ一日中、洗濯をしていたいです・・・)」


29 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:05:44.49 ID:KpXEtEWe0
昼。結局女は暇を持て余し、主人の揺り椅子で何とも無いことを考えているだけだった。

メイド「(・・・主・・・いつ帰るのですか)」
メイド「(・・・私は仕事をしていたいです・・・)」

ふと、女の視界の端に見慣れぬものが映った。
テーブルの上に何か、袋のようなものが置かれているのだ。

メイド「・・・・」

袋の中には束になった紙幣や、多くの小銭が入っていた。
とても数日、数週間では使い切れないほどの莫大な額である。

メイド「(・・・使え・・・ということですか)」

メイド「(・・・)」


30 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:09:49.07 ID:KpXEtEWe0
「おう、お譲ちゃん!どうだい、今日も良い果物が入ってるよ!」
メイド「・・・」

女は間髪いれずに首を横に振った。
普段断わるならば品定めし少し考えた後に拒否をするものなのだが。

「・・・?そうか、まぁ、またきてくれよ」
メイド「・・・(ペコリ」

メイド「(・・・主がいないです、買うものが無いです)」
メイド「(・・主がいないから何も必要ないです・・・)」

メイド「(いえ・・・それでは主からお金をいただいた意味が・・・)」

メイド「(・・・どうしましょう・・・です)」

女はあても無く、市場をふらふら彷徨うのであった。


31 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:15:00.65 ID:KpXEtEWe0
メイド「・・・」

昼の市場はさすがに賑やかで、人で溢れかえっていた。
女はいつもならばこの時間に洗濯をし、掃除をし、食事を出し、様々な仕事をこなしているはずなのだ。

だが今日の日程だけはどうしても違っていた。

メイド「(・・・とにかく、主が帰るまで何か・・・時間を潰さなければなりません・・・です)」
メイド「(留守を任されたのですから、それは家でしなければなりません、です)」

メイド「(・・・時間を潰せる何かを買い・・・家で過す・・・ということになる、です)」

メイド「(時間を潰せるものといえば本ですが・・・特に目ぼしい本は無いですね)」
メイド「(・・・本当に何をすればいいのですか・・・困ったです)」


33 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:22:31.68 ID:KpXEtEWe0
「だれか・・・だれかたすけて・・・」

メイド「!」

消え入りそうな、小さな声が聞えた。
女は喧騒の中でそれを聞き逃さなかった。

「たすけて・・・だれか・・・」
メイド「・・・!・・!」

女は声のする方へと、一目散に駆け出した。

賑やかな市場の大通りの端にある小さな細い道から、声は聞こえていた。
女はかさばるメイド服のスカートを手で纏め、声のする方へと走り寄る。

男の子「はぁ・・・はぁ・・・」
メイド「!」

路地裏の物陰にはまだ幼い男の子が荒い息を立てて横たわっていた。
質素な服は汚れ、靴は無く、体は熱で震えていた。

メイド「(なんということ・・・助けなければ・・・です・・!)」


34 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:27:31.36 ID:KpXEtEWe0
男の子「う・・・んん・・・」
メイド「・・・」
男の子「うう・・・お母さん・・・う・・」
メイド「・・・」
男の子「う・・・・う・・?」

少年は首を傾けて、横を見やった。
そこには綺麗な顔立ちをした、人形のような黒い瞳をしたメイドがこちらを向き鎮座していた。

男の子「う、うわっ!」
メイド「気がついですか」
男の子「あ、え・・・?ここは・・・」

子供は上を見上げた。そこには上質な装飾で飾られた天井が広がっている。

男の子「う・・わ・・・すごい・・」
メイド「・・・」
男の子「・・豪邸だ・・・すごい・・わー・・・」
メイド「・・・」
男の子「あ、・・・あなたが僕を助けてくれたんですか・・?」
メイド「・・・はい、です・・・うなされていたので薬と粥を飲ませ、寝かせておきました・・・です」
男の子「・・そうですか・・・ごめんなさい・・・わざわざ・・・」


35 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:32:54.18 ID:KpXEtEWe0
男の子「・・・僕、捨てられた・・・その、孤児で・・・」
メイド「・・・」
男の子「捨てられてからずっと物乞いとして過ごして食いついないでいたんです・・・」
メイド「・・・」
男の子「・・それはまだ良かったんですけど・・・急に熱に襲われて・・・」
メイド「・・・」
男の子「・・あの、聞いてますか・・・?」
メイド「聞いているです」
男の子「あ、はい・・・なんだかすみません、つまらない話でした・・・」

メイド「・・いいえ、そんなことは無いです」
男の子「え?」
メイド「(あと数日ほど、そうしてずっと話してくれると助かるのですが・・・)」
男の子「え、今何か・・」
メイド「いいえ、何もありません、です」
男の子「あ・・・そうですか・・・」


36 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:36:38.79 ID:KpXEtEWe0
男の子「・・・あ、ごめんなさい・・・僕が寝たらベッドが汚れますよね」
メイド「別にいいです」
男の子「いえでも・・・」
メイド「いいです」
男の子「・・・そ・・うですか・・・」

少年は気まずそうにうつむいて、黙ってしまった。
何より普段とは違う豪華な室内に戸惑っているのだろう。

メイド「(・・・助けたはいいですが)」
メイド「(ここで子供を預かるわけにはいかない・・・です、ね)」
メイド「(主に無断で人を入れるわけには・・・)」

メイド「(・・・しかし)」

メイド「(・・しかし、このまま外へ放り出すのは・・・)」


37 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:41:53.35 ID:KpXEtEWe0
メイド「・・・しばらく」
男の子「え?」
メイド「しばらくこの屋敷で、ゆっくりするといいです」
男の子「え・・え、いいんですか・・・?いえ、悪いですよ・・・そんな」
メイド「別に構わないです、私は暇でしたから」
男の子「・・・ありがとうございます・・・」

メイド「・・・ただ、」
男の子「?」
メイド「ここの主が今は留守にしているのですが、帰ってきた時には貴方はここを出なければならないです」
男の子「・・・はい、そう・・ですね・・・」
メイド「・・・だから、その間だけです」
男の子「いえいえ、ありがとうございます・・・嬉しいです、ありがとうございます・・・」

メイド「・・・」
メイド「(・・“ありがとうございます”・・・)」

メイド「・・・」


40 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:51:02.97 ID:KpXEtEWe0
夕時。
外は茜色に染まり、雲も紫に輝いていた。

窓から流れ来るオレンジの光が少年の顔を照らす。その表情はどこかぼーっとした、何も考えていないような顔だった。

男の子「(・・・人の家に・・それもこんな豪華な家に・・・)」
男の子「(悪いなぁ・・・お礼してもし尽くせない・・・)」

メイド「・・・」

コトン

男の子「えっ、これは・・・」

女が無言で運んできたものは、少ないながらもバランスよくつくられた贅沢な食事。
それを少年の前に置くと、女はトレイを持ったまま静かに立ち尽くした。

メイド「・・・」
男の子「あ、あの・・・」

女は何も言わず、窓の外の長閑な風景を見ている。町の市場は遠くに見えていた。

男の子「(う・・・うーん)」

少年はとりあえず、差し出された豪華な食事を食べることにした。


41 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:58:48.67 ID:KpXEtEWe0
男の子「ふ・・わぁ、ご馳走様・・・とても美味しかったです」

少年は本当に食事が美味しかったようで、深く感心したように息をついた。
皿には何も残されず、全て綺麗に食べられていた。

メイド「・・・・(カチャカチャ」
男の子「あ、僕が片付けます・・・」
メイド「いいです、私がやるです」
男の子「でも・・・」
メイド「いいです」
男の子「・・・・・はい」

食後の食器も結局女が片付けてしまい、少年はとうとうやることがなくなってしまった。

男の子「(うう・・・なんだか居辛いなぁ・・・)」
男の子「(何から何まで・・・こんなに贅沢なもてなし、されたことないや・・)」

メイド「・・・」

少年がそうこう考えているうちに、女は戻ってきた。
相変わらず無表情のままで、何を考えているかはわからない。

男の子「・・・あの、僕になにかできることは・・・」
メイド「無いです」
男の子「え」
メイド「やれることは全部終わらせましたです」
男の子「は、はぁ・・・そうなんですか・・・」
メイド「・・・」

メイド「(・・・ついに、やることがなくなった・・・です)」


42 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/01(木) 23:59:12.58 ID:KpXEtEWe0
紅茶を淹れる しばしまたれよ


53 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/02(金) 00:44:51.30 ID:CL0Yir5m0
男の子「・・・」

少年は部屋を見回した。

部屋には石で作られた置物など高価なオブジェや家具が置いてある。
が、しかしどうにも生活臭のしない、落ち着かない空間であった。

男の子「・・・この屋敷・・・大きくて・・なんていうか、すごいですね・・・」
メイド「・・・」

女には少年の言葉が聞えていたが、しかし口を開こうとはしなかった。
無表情のまま傍らに立ち、無言でいるばかりである。

男の子「あ、あの・・・」
メイド「・・・」
男の子「・・あの・・・僕には何か・・・手伝えることはありませんか?このままでは申し訳ないですし・・・」
メイド「・・・・何か」
男の子「・・・?」
メイド「何かやれることはありませんですか?」
男の子「えっ?」

メイド「・・・何もないのは、こっちです」
男の子「は、はぁ・・・」

夜は長かった。


54 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/02(金) 00:50:12.38 ID:CL0Yir5m0
メイド「風呂は沸かしてあるです、ごゆっくり・・・です」
男の子「は、はい、ありがとうございます・・・」

女は脱衣所まで少年を見送ると、静かにその扉を閉めた。

男の子「(お風呂なんて・・・すごい久しぶりだぁ・・・)」

少年は服を綺麗にたたんで脱ぎ、風呂場へ入った。
風呂場は広く、湯船もかなり大きく豪勢だった。

男の子「(僕・・・本当にこんなことをしてていいんだろうか・・・)」

慣れない贅沢に戸惑うものの、少年はそれを受け入れる他無い。
もうもうと湯気の立つ湯の中で、少年はほうと一息つき、考える。

男の子「(・・・どうして、僕はこんなにおもてなしされているんだろうか)」
男の子「(野垂れ死にそうなところを助けてもらって・・・しかも食事にお風呂まで・・・)」

男の子「(・・・良い人だなぁ、あの人・・・)」
男の子「(・・はぁ)」


57 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/02(金) 00:53:15.70 ID:Br+DtV2e0
男の子っていうのは10歳以下だよな?な?


58 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/02(金) 00:57:30.45 ID:CL0Yir5m0
男の子「あの、ありがとうございました」
メイド「・・・」

風呂から上がりほくほくと暖まった少年は、女に深々と頭を下げた。
無表情の女もそれを見て、また浅く頭を下げる。

男の子「あ、あの・・・なんでですか?なんで僕なんか・・・」
メイド「・・・」
男の子「孤児なんてこの国では・・どう珍しくもないのに」
メイド「・・・」
男の子「嬉しいですけど、なんだか・・悪いです・・・何か、お返しできませんか?少しでも・・・」
メイド「・・・私は」
男の子「は、はい」

メイド「・・・人と、上手く喋れないです」
男の子「あ、そうなんですか・・・」
メイド「私は仕事しかできないです、あまり人とは話したくないです」
男の子「あ・・・すみません・・・」

メイド「・・・でも、貴方は喋っていてください、です」
男の子「え?」
メイド「・・・本当なら主がいて、仕事があるのですが・・・」
男の子「は、はぁ・・・」
メイド「仕事が無いと、何をしていいのか・・・わからないです」

メイド「だから、貴方が何かをしたいというのであれば、喋っていてくださいです」
男の子「喋る・・・ですかぁ・・・」
メイド「なんでもいいです」

メイド「(・・・他に何もすることが無いです、話を聞いていれば時間も潰せるです)」


59 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/02(金) 01:04:04.94 ID:CL0Yir5m0
男の子「あの・・・」
メイド「・・・」
男の子「僕と話をする・・っていうのはダメなんですか?一人で喋るのはちょっと・・・」
メイド「それは嫌です」
男の子「い、嫌なんですか・・・」

メイド「私は喋るのが苦手です、さっきも言ったです」
メイド「・・・私は確かに貴方を助けましたが・・・」
男の子「は、はい・・・」
メイド「・・・何もすることがなかったからです」
男の子「・・・はぁ・・・」
メイド「もてなしているわけではありません、です」
男の子「・・そうですか・・・ですね・・・」

メイド「・・・でも貴方が何かしたいというなら、喋ってくださいということです」
メイド「そうして時間を潰していたいのです、話を聞くことは、それだけで仕事をしているような気分になれる・・です」
メイド「早く何か喋ってください、私はそれを聞きます、です」
男の子「は、はい・・・」

男の子「(うーん・・・喋れって・・・何を話せば・・・)」

窓の外は暗く、露で濡れていた。


60 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/02(金) 01:06:46.68 ID:CL0Yir5m0
男の子「・・・じゃあ、僕の・・・いままでの話をしますね?」
メイド「・・・」
男の子「・・あの、僕・・もう10歳になるんですけど・・・」
メイド「・・・」
男の子「・・・あのぅ」
メイド「・・・」
男の子「そう、じっとこっちを見られると・・・」
メイド「・・・?」
男の子「なんというか、ちょっと恥ずかしいというか・・・」
メイド「・・・じゃあ、」

女は顔を窓に向けた。

メイド「これでいいですか」
男の子「・・・はい」

男の子「(・・・なんだかなぁ・・・)」


61 :VIPがお送りします [] :2009/01/02(金) 01:10:34.97 ID:E8oR0JAE0
>>1
ジェミニさんですか?


62 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/02(金) 01:12:04.21 ID:CL0Yir5m0
男の子「それで・・・ですね、僕は10歳になるんですが・・・」
男の子「6歳になるまではお母さんと一緒に暮らしていたんです」
男の子「お母さんはすっごく優しくて・・・」
男の子「あの頃はすごく楽しくて・・・それで・・・」

男の子「でもお母さんの働いていたところが無くなっちゃって・・・」
男の子「それでお母さん、僕を置いてどこかへ行っちゃったんです・・・」
男の子「・・・本当は僕、この町じゃないずっと遠い所に住んでいたんです」

男の子「・・・この町はまだ治安が良いし、家も多いから・・・寒くないし・・・」

男の子「・・・あの」
メイド「・・・」
男の子「・・やっぱり僕一人喋るのは・・・ムリです」
メイド「・・・」
男の子「ごめんなさい、あの、よければ喋ってください・・・」
メイド「・・・はぁ」
男の子「うっ・・・ごめんなさい・・・」


63 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/02(金) 01:12:39.22 ID:CL0Yir5m0
>>61 いかにも、同じ人


64 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/02(金) 01:17:48.21 ID:CL0Yir5m0
メイド「・・・人とは、あまり喋ったことがないです」
男の子「は、はぁ・・」
メイド「・・・私の喋り方を見てわかるでしょう、変です」
男の子「たしかにちょっと変な癖はありますけど・・・そこまで変じゃないですよ」
メイド「私は気にしているです、だから喋りたくないんです」
男の子「・・・あの・・・異国の方・・・ですか・・・?」

メイド「・・・さあ」
男の子「あの、でも、そんなにおかしくないですよ?」
メイド「・・・」
男の子「異国の人にしては、結構流暢だし・・・」
メイド「・・・異国かどうかなんて、知らないです」
男の子「え?」

メイド「・・・・私は拾われた人間です」
男の子「・・・孤児・・・だったんですか?」
メイド「知らないです」
男の子「(知らないって・・・)」
メイド「気が付いたら拾われて、仕事を覚えて、そうして生きてきたんです、知らないです」
男の子「は・・・はぁ・・・」


66 :◆1pwI6k86kA [] :2009/01/02(金) 01:23:19.46 ID:CL0Yir5m0
メイド「・・・こんなに人と話すのは、滅多に無いです」
男の子「そう、なんですか・・・」
メイド「ずっと仕事をしてきたです、他の事なんて知らないです」
男の子「・・・それって、・・・楽しいんですか・・・?」
メイド「さあ」
男の子「うーん・・・僕は・・・やだなぁ、そんなの・・・」
メイド「私は話さず、仕事をしているほうが好きです」
男の子「・・・」
メイド「掃除して、洗濯するです、食事を作るです、お風呂の支度をするです」
男の子「・・・」
メイド「・・・それだけでいいです」

メイド「・・・はぁ」
男の子「・・・ごめんなさい」
メイド「・・別にいいです」

メイド「(やっぱり、喋るのは嫌いです・・・)」



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