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女「・・・もう朝・・・」◆
- 185 :1 ◆1pwI6k86kA []
:2009/01/11(日) 11:56:02.68 ID:SSVKdie5O
友「・・・」
女「・・・」
ヒュゥゥゥ・・・
友「さむっ・・・」
女「・・・?」
友「わわわわ・・・やっぱりスカートは駄目だったかな・・・風が・・・」
女「じゃあ・・・途中の町で買い物する?服を・・・」
友「あるかなぁ、白系のやつ」
女「さあ・・・ある・・・んじゃないかな・・」
友「冬は植木の管理は楽だけど・・・蔓系の始末が大変なのよー・・・あーさむいさむい」
女「・・・好きね、植物・・・」
友「ふふっ、私の唯一の楽しみだもの」
- 186 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 12:04:54.37 ID:SSVKdie5O
女「・・・・友は」
友「ん?」
女「どうして・・・その、園芸の道に?」
友「んー」
友「・・・私の場合、そこまで深くは考えてなかったというか・・・」
女「?考えてない・・・?」
友「うん、お母さんやお父さんが園芸をやっていたわけでもないし・・・」
女「・・・?」
友「単純よ、植物が好きだから・・・今こうして花屋をやっているの」
女「・・・なるほど」
友「私の場合は女みたいなエピソードが無いわねぇ・・・都心の学校に行って専門の勉強して、そのまま花屋を・・・」
女「・・・その方が・・・すごいと思う」
友「?」
女「なんでもない・・・」
女「(あ・・・村が見えてきた)」
- 187 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/11(日) 12:06:50.47 ID:BSlxjN+c0
中二じゃないファンタジーっていいよね
- 188 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 12:12:17.74 ID:SSVKdie5O
友「わー・・・すごいすごい、田舎の村って感じがする!」
女「この道は貿易のための道じゃないから・・・その側にあるここの村はほぼ自給自足・・・かな」
友「なるほどー・・・」
友「ねえ、今何時くらいかな?時計ある?」
女「ガサゴソ・・・・3時・・・くらい」
友「うわー、結構歩いたわね・・・それじゃあ今晩はここに泊まりましょ!」
女「(・・・友も元気が衰えないな・・・)」
友「・・・あら?これって・・・イチョウの木!?」
女「?」
友「す、すごい・・・まさか本物に出会えるなんて・・・学校でも葉しか置いて無かったのに・・・(ブツブツ」
女「(・・・本当、元気ね・・・)」
- 189 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 12:20:14.05 ID:SSVKdie5O
女「(・・・あまり、大きい村ではない・・・ここは商人の道でもないから、余所者を歓迎してくれる施設があるかどうか・・・)」
女「えっと、宿屋・・・宿屋・・・」
女「・・・宿屋・・・は・・・無さそうね、集落しかない・・・」
友「女っ、女ぁ〜」
女「・・・どうしたの?」
友「これ見てよ!ほら、珍しい木の実!」
女「木の実・・・臭い」
友「えっへっへ・・・でもこれね、すごく珍しい物なんだよ?多分ここの地方にしかない樹木でね・・・」
女「・・・それ臭い」
- 190 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 12:25:44.62 ID:SSVKdie5O
友「・・・え?宿が無い・・?」
女「・・・うん」
友「え・・・じゃあ野宿なの?」
女「・・・するかもしれないけど、何故嬉しそうなの」
友「へっ?べ、別にそんなこと無いわよ?」
女「(こんな状況でも楽しめるのか・・・)」
友「・・・野宿かぁ・・・大丈夫かな?盗賊とかが襲ってきたらどうしよう・・・」
女「平気、この近辺は人が通らないから・・・盗賊も出ない」
友「あ、なら良かったぁ」
女「(・・・いや、でもさすがに野宿は・・・この寒空では良くない・・・)」
女「(なんとかして民家を借りないと・・・)」
- 192 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 12:40:23.27 ID:SSVKdie5O
ゴトン・・・ゴトトン・・・
従者「・・・男様」
男「なんだ?」
従者「何故、そこまで急ぐのです?かの地はそれほど重要なのですか?」
男「ああそうとも」
従者「・・・叔父様の手紙を無下にしても、ですか?」
男「・・・」
男「僕が今向かっている遺跡にはな、従者・・・財宝が眠っているんだ」
従者「財宝・・・」
男「黄金の石盤だ・・・普通の石盤ならば、歴史の価値を見る目が無い民衆にはどうでもいい物だろうが・・・」
従者「黄金の石盤、ですか・・」
男「そうだ、黄金と付けば何であれ、民衆の間では恰好の話の種となるだろう」
従者「・・・なるほど、つまり男様がそれを見つければ・・・」
男「ククク・・・そうだ、石盤の内容がどんなに陳腐だろうと、それだけで偉大な発見となる」
男「(公に、僕は最高の史学者となるわけだ・・・あの女の上に立ってな・・!)」
- 193 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/11(日) 12:40:27.55 ID:BSlxjN+c0
浜辺で野宿とかうらやましいのう
- 194 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 12:49:52.66 ID:SSVKdie5O
従者「しかし」
男「?」
従者「何故石盤を黄金で作るのでしょうか?コストもかかるでしょうに」
男「それにはいくつかの理由がある」
従者「理由ですか」
男「まず錆びない、劣化しない事だ・・・物理的な記憶媒体としてはどの物質よりも保つだろう」
従者「なるほど」
男「また、王族の副葬品として金が使われる場合は永遠の象徴といった意味がある」
従者「ふむ・・・」
男「・・・ま、何よりの理由は劣化しないという事だろうな・・・墓荒らしに遭いやすいという欠点があるが」
従者「鉄などでは駄目なのでしょうか?古代には錆びない鉄があったと聞きます」
男「純粋な鉄は錆びるから無理だ、錆びない鉄は・・・そんなものが存在しているなら、今の時代にも残っているだろ?」
従者「あ、なるほど」
- 195 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/11(日) 12:53:16.03 ID:BSlxjN+c0
ツタンカーメンも黄金に包まれてミイラになってたんだっけか
- 196 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 12:57:25.04 ID:SSVKdie5O
男「古代には黄金で作られた棺や仮面もあったそうだ」
従者「・・・それは豪華ですね」
男「カメンと呼ばれる王の・・・いや、今はどうでもいい」
男「・・・とにかく、黄金だ、黄金で出来た物ならば年季があり・・・それ故の話題性もある」
男「僕はそれを掘り出しに行く」
従者「素晴らしい事です」
従者「ですが・・・その遺跡には既に、何者かが向かっているとおっしゃっていましたが・・?」
男「だから急いでいるんだ、奴に遅れる事はあってはならない」
従者「・・・なるほど」
男「・・・・遅れるなんてあってはならない・・・」
- 197 :VIPがお送りします [] :2009/01/11(日) 13:05:05.21 ID:M9V1gM0S0
ものっそい引き込まれる文章だな。支援
- 198 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 13:07:06.28 ID:SSVKdie5O
女「・・・クルミ・・?」
友「すぐそこにあったのよ〜、食べましょ食べましょ!」
女「・・・・」
女「・・・・・ふんっ・・・」
女「・・・硬いけど」
友「ノミで割ると良いわよー」
女「(早くそれを出して欲しかったな・・・)」
パキョ
友「いやぁ・・・倉庫小屋を貸してくれるなんて、本当に優しいわねぇ、ここらの人って」
女「(私は・・・屈託の無い笑顔で交渉できる友に感心する・・・)」
女「・・・あ、美味しい」
友「でしょ?栄養たっぷりなのよー」
- 199 :VIPがお送りします [sage] :2009/01/11(日) 13:08:29.66 ID:BSlxjN+c0
変な世界だな
クルミが栄養たっぷりとかこの世界は栄養が少ないんじゃなかろうか
- 200 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 13:20:12.94 ID:SSVKdie5O
友「・・・・・(スヤスヤ」
女「(・・・疲れて寝ちゃったか・・・)」
女「(今日は沢山歩いたから・・・仕方ないか)」
パラッ
女「(・・・石灯ランプ・・やっぱり持ってきて良かった・・・夜でも本が読める)」
パラッ
女「(・・・本はある程度覚えてるから置いてきたけど・・・店、大丈夫かな・・・いえ、治安はいいから大丈夫・・・きっと)」
パラッ
女「(・・・黄金の石盤・・・黄金、それほどの大金をはたいてでも伝えたかった思い・・・)」
女「(その思いを、私が最初に受け取っても・・・いいの・・・かな・・・?)」
女「(・・・いえ、きっと・・・きっと、大丈夫)」
女「(遺跡が荒らされてないといいな・・・綺麗なままの遺跡を、友と・・・一緒に・・・)」
女「(・・・スヤスヤ・・・)」
- 202 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 13:30:34.28 ID:SSVKdie5O
ゴトン・・・ゴトトン・・・
男「・・・・(パチッ」
男「・・・く・・・んんーっ・・・朝か」
従者「おはようございます、男様」
男「ああ」
男「・・・霧がすごいな、ここは?」
従者「国境の橋です、もうすぐで目的の国に到着するかと」
男「・・・そうか」
従者「・・・しかし、男様」
男「なんだ?」
従者「技術を持った調査隊を連れずに・・・よろしかったのですか?私だけで」
男「ふん、遺跡から黄金を引っこ抜くだけの作業・・・僕一人で充分だ・・・力仕事はお前に任せるがね」
従者「力仕事とは申しますが、私に知識は・・・」
男「必要なら僕が指示を出す、心配はいらない」
従者「・・・」
男「何より、期待しているぞ?邪魔者の排除にはお前の力が必要なんだ」
従者「・・・ふふふ、はい、わかってますとも」
- 204 :VIPがお送りします [] :2009/01/11(日) 13:34:37.97 ID:M9V1gM0S0
>>199
くるみ(煎り) エネルギー673.0kcal 脂質68.7g
牛肉 エネルギー233.0kcal 脂質16.4g
それぞれ100gあたり。牛肉は水分が多いからその分低くは出ているけど、
それでも胡桃の結構栄養価は高いっぽい。「四訂日本食品標準成分表」から。
マジレスすまそ、俺も気になったんだw
- 206 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 13:38:18.21 ID:SSVKdie5O
友「よーし、いざ出発!」
女「・・・ええ」
てくてく てくてく
友「・・・シャワー浴びたい」
女「・・・そうね」
友「無いかな?水場・・・できればぬるい水場」
女「・・・もうそろそろ歩いて行けば、大河の支流にぶつかると思うけど・・・」
友「かーゆーいー」
女「・・・・あ」
友「?」
女「(・・・イーストヘイム・・・いえ、合ってる・・・けど)」
友「どうしたの?」
女「(・・・この先を歩いていってもそのまま国境を超えて・・・小さな村、町、そしてレコル・・・メイン・・・)」
友「? ?」
女「やっぱり・・・遺跡はズレてる・・・」
- 207 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 13:42:05.08 ID:SSVKdie5O
風呂って買い物に行ってくるから
しばしまたれよ
- 211 :VIPがお送りします [] :2009/01/11(日) 14:00:46.01 ID:kO1TOuJLO
物騒な事件…ジェレミーか?
>>1の物語って他の作品と繋がりがあるから、見つけると何か嬉しくなる
- 212 :VIPがお送りします [] :2009/01/11(日) 14:01:03.31 ID:BSlxjN+c0
もちは砂糖と醤油で焼くとおいしい
- 232 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 16:00:48.71 ID:SSVKdie5O
余談というか(゚ω゚)お断りだけど
女と友を間違えて書いてしまうかもしれないから
許して欲しい
あと何か19歳だったのが18歳になってた
つーか物語の年代にパラドックスが生じた 畜生
- 233 :VIPがお送りします [] :2009/01/11(日) 16:03:50.98 ID:M9V1gM0S0
そこらへんは書きながらだからしょうがなくないか?w
書きながら投稿するときは、手元にメモ紙置いて
そこらへんのことメモっとくのがいいっぽい。
- 234 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 16:12:31.00 ID:SSVKdie5O
メモかー メモ メモねぇ
苦手なんだよなぁメモ取るの
書く癖付けようかなぁ
- 235 :VIPがお送りします [] :2009/01/11(日) 16:19:09.22 ID:M9V1gM0S0
そんなに堅苦しいメモじゃなくて、
・女
個性:19、女、歴史関係なら何でも(史学、骨董、古書)
関係:友と親友、男と云々
の様な感じで。
話を進めてって、思いついたこと・新たな設定は書き足してく。
複雑なことは図とか表とかも使って、書き足してく感じ。
俺個人のやり方だから、気にしないでくれ。
押し付けるつもりはないんだ、すまん。
- 238 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 16:32:31.57 ID:SSVKdie5O
なるほど
プロフィールを兼ねた相関図みたいな感じか
そしてただいま
- 240 :VIPがお送りします [] :2009/01/11(日) 16:40:17.80 ID:M9V1gM0S0
>>238
そうそう、そんな感じ
詳しく書きすぎるとギチギチで見辛いから、
意図的に削って書くと楽。
あと、人物の項目に「〜の事件で云々」と書かないで、
項目に「〜の事件」を追加して、「〜を参照」みたいにしてた。
そしておかえり
- 241 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 16:43:24.10 ID:SSVKdie5O
コーヒーキャンディー苦い しかし美味い
とりあえずジンジャーティーの実力を試させてもらおうか
案外早く終わりそうだから気長に待っていておくれよ
- 242 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 16:51:13.45 ID:SSVKdie5O
ゴールドキリの
Honey Ginger TEA
オススメ
みたいな
- 262 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 17:46:34.04 ID:SSVKdie5O
ゴトン・・・ゴトトン・・・
男「いや・・・待てよ」
従者「? どうされました?」
男「・・・おい、本はどこにある?」
従者「本?ああ・・・はい、ここに」
男「・・・・(パラパラ」
男「・・・従者、この国の土地について詳しいか?」
従者「鉄のですか?・・・そうですね、鉄鋼の加工に優れた国・・・でしょうか」
男「では千年前はどうだ?」
従者「千年前?・・・うーん、不毛な戦争が続いてた時代ですからね・・・やはりその頃から鉄鋼産業には恵まれていたのではないかと・・」
男「・・・概ねその通りだな」
男「では、5000年前はわかるか?」
従者「ご・・・5000年ですか・・・?」
- 263 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 17:57:19.45 ID:SSVKdie5O
男「今は数暦2605年、およそ数暦を2倍ほど溯る」
従者「・・・私には想像ができません」
男「・・・紀元前の戦争は、千年前の戦争よりも遥かに激しいものだった・・・ということは?」
従者「ああ、それは耳にしたことがありますね」
男「・・・当時は特殊な火薬が存在していたらしくてな、ある文献には“争いで地図が変わってしまう”とまで書かれている」
従者「火薬・・・爆発で地形が変わると?そんな事があるのですか」
男「あったらしい・・・僕は現物を見たわけでは無いがね」
男「・・・とにかく、当時の戦争はあまりに激しくてね、山が消えたり山が出来たり」
男「文献には地理学者の苦労が綴られているほどなんだが」
従者「はあ」
男「・・・僕が何を言いたいかというとだ」
男「この本に書かれている山と、現在の山は違っているのさ」
- 264 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 18:08:39.91 ID:SSVKdie5O
男「おい!イーストヘイムの真後ろの山を迂回できるか!?」
「はっ・・・はい?」
男「できるかと聞いているんだ!」
「で・・・できますが・・・しかし」
男「はっきりしろ!」
「できます・・・!」
男「もっと急げよ!いいな!?」
バタン
男「・・・愚図め」
従者「随分と焦っているように見えますが」
男「僕も焦る時は焦る」
従者「何故です?男様は遺跡がどこにあるか解ったのでしょう?」
男「ああ、山の町側ではなく反対側にあるということはな」
従者「それに気付けたということは、明らかにこちらが有利なのでは?相手は道に迷いましょう」
男「あの女はもう、とっくに気付いてるはずだ」
従者「・・・・はぁ、そうなのですか?」
従者「しかし向こうは、男様が遺跡に向かっていることに気付いてはいないでしょう」
男「・・・」
従者「本もこちらにあります、馬車も・・・やはり有利なのは・・・」
男「バカめ!」
- 265 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 18:16:32.21 ID:SSVKdie5O
男「・・・・まだ遺跡の場所を完全に掴んだわけではない」
従者「・・・」
男「悔しいが、奴は僕より遥かに優秀だ・・・翻訳も、調査も・・・」
男「奴が本を置いていったのは本を傷付けたくないからだ」
男「・・・そして、既に本の内容が頭の中に入っているからだ」
男「あの女がどこでこの本を手に入れたのかは知らないが・・・僕がこの本の意図に気付いたのと同じように、奴も気付いたはずだ」
男「僕にはわかる・・・あの女は、既に遺跡へ向かっている・・・」
男「最悪、既に遺跡の正確な位置までも掴んでいるかもしれない」
従者「・・・そこまで・・・」
男「(・・・早く山へ行かなければ・・・女に先を越される・・・!)」
男「(いや、先に見つけるのはこの僕だ!邪魔はさせない!僕が先に遺跡を見つけてやる!)」
- 266 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 18:23:13.33 ID:SSVKdie5O
友「段々山道になってきたねー」
女「・・・うん」
女「・・・やっぱり、こっちの道を通ろう」
友「へ?」
女「こっちの方が近いから・・・」
友「えー、でもなんだか・・・道が細いよ?」
女「大丈夫、近道だと思うから」
友「(思うからって・・・曖昧だなー・・・)」
女「・・・風景を見ながら歩いた方が良いしね」
友「んー、まぁそうね」
友「よし、張り切っていこう!」
女「ええ」
女「(・・・地理は多分・・・本にあったのと今のは違うから・・・)」
女「(地殻が一気にずれた・・・か、山が動いたか・・・うん、多分そう)」
女「(火山活動の影響・・・戦争かも、戦争・・・故意に火山を爆発させた・・・とか)」
女「(・・・だとすると遺跡の位置は・・・)」
女「(・・・わかった)」
- 268 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 18:29:20.25 ID:SSVKdie5O
友「うわー、まるで密林ねぇ」
女「・・・そうね」
友「しかし珍しい木よこれ・・・こんなに沢山あるなんて」
女「なんていう木・・・?」
友「あ、触っちゃダメ!」
女「!?」
友「・・・触ったらすごいことになるから、やめた方がいいよ」
女「そ・・・そうなの?」
友「うん」
友「・・・あ、でも」
女「?」
友「記念に樹液を採集しよーっと、虫除けカビよけになるしねー(ガリガリ」
女「・・・?」
友「タッパーにつめるからちょっと待っててねー(ガリガリ」
女「・・・うん・・・いいけど」
女「(のどかな・・・山だなぁ)」
トン・・・ゴトン・・トト・・
女「(・・・?)」
- 269 :1 ◆1pwI6k86kA [] :2009/01/11(日) 18:36:16.37 ID:SSVKdie5O
女「(・・・馬車の音・・・これは・・・商人?違う、商人はこの近くの道を通らないはず・・・)」
女「(・・・まさか)」
女「友」
友「え?何?」
女「・・・もうすこしで着く」
友「嘘!?本当に!?」
女「ええ」
友「何よー、早く言ってよね!さささ、行こう!行こう!」
女「(・・・何故この近くを馬車が・・?)」
女「(もしかしたら・・・いや・・いや、でも有り得る・・・)」
女「・・・日が暮れないうちに急ごう」
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