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女作家「また、来たの。」
- 81 :VIPがお送りします []
:2009/07/03(金) 21:26:58.64 ID:mRPOyB5j0
――数日後
とぅるるる とぅるるる…
女「…はい。」
女「ああ、お疲れ様。」
女「――うん、――ええ、ええ。」
女「――え、本当に?」
女「うん、――うんっ。」
女「――分かった、ええ。」
女「……ありがとう。」
女「――ええ、分かった。」
女「うん。じゃあ、またね。」
がちゃ
- 83 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 21:29:34.42 ID:mRPOyB5j0
女(…やっ、たっ!)にへらっ
女(――って駄目だ、仕事で行くんだから…)
女(……さて、と。仕事、仕事。)
女(…。)
女(……。)にへらっ
女(私の馬鹿っ…!)ぐしゃぐしゃっ
- 84 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 21:30:15.84 ID:mRPOyB5j0
――同刻 出版社
男(…さて、と。)
男(一週間分の仕事、片付けなきゃな。)
男(――出発までに終わるかなぁ)ぽりぽり
男(…。)
――ありがとう。
男(うしっ、やるか。)
男(…62秒でケリを付けるっ。)ずばばばっ…
- 85 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 21:34:15.33 ID:mRPOyB5j0
ここで書き貯めがお亡くなりになられました。ちーん。
また少し時間頂きまする。30〜45分くらい。
おなか空いた。
- 92 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 21:58:57.48 ID:mRPOyB5j0
女「また、来たの。」
男「ええ、ちょっとサボタージュに来ました。」
女「…。」
男「…仕事で、来ました。」
女「…久し振りね。」
男「ええ、まぁ。」
女「……忙しいの?」
男「いえ、窓際族の私が忙しい筈無いです。」
女「…そう。」
男「ええ。」
女「…上がって。」
男「お邪魔します。」
- 93 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 21:59:58.74 ID:WgKCGSkEO
女カワユス
- 94 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:01:26.70 ID:mRPOyB5j0
女「…どうぞ。」ことり
男「ジャスミン茶ですね、いい香りです。」
女「ごめんなさい。生憎、コーヒーを切らせてしまっていて。」
男「いえ、丁度良かったです。コーヒーは職場で飲み飽きていたところなので。」にこ
女「…そう。」
男「…ええ。」
女「……貴方が来る日は、いつも雨ね。」
男「仕方ないです、子供の頃から雨男でしたから。」
女「…そんな辛気臭い顔をしているからよ。」
男「…御尤もです。」
女「――丁度いいわ、雨も嫌いではないし。」
男「…それは、光栄です。」
女「…。」
- 95 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:02:55.30 ID:mRPOyB5j0
男「それで、オーストリアの件ですが。」
女「うん。」
男「日程の調整が出来ましたので、予定通り出発出来そうです。」
女「…そう、良かった。」にこ
男「チケットとホテルの予約は、此方でしてしまいます。」
女「ええ、助かるわ。」
男「ホテルはウィーンでいいですか?」
女「ええ。」
男「分かりました。細かいことは追って連絡します。」
女「分かった。ありがとう。」
男「では、今日はこれで。」
女「…ええ。」
男「ジャスミン茶ご馳走様でした。失礼します。」
- 97 :VIPがお送りします [sage] :2009/07/03(金) 22:08:57.84 ID:6aBEAgeV0
オーストラリアかと思ってた
- 98 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:09:27.93 ID:mRPOyB5j0
――新宿 某デパート
販売員「いらっしゃいませ。」
女「…。」きょろきょろ
販売員「…?」
女「…。」きょろきょろ
販売員「お客様。何か、お探しですか?」
女「いっ、いや。大丈夫です。」びくぅ
販売員「失礼いたしました。ごゆっくりご覧下さいませ。」
女「…はい。」
販売員「…?」
女「…あ、あの。」
販売員「はい。」
―。
――。
- 99 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:12:07.02 ID:mRPOyB5j0
――同刻 出版社
編集長「じゃ、お先。」
男「ええ、お疲れ様です。」
編集長「最近残業ばかりだな。」
男「手際が悪いもので。」
編集長「ああ、それと来週の会議の事なんだが。」
男「来週?……私は来週は有休を頂いていた筈ですが。」
編集長「有休?私は聞いとらんぞ?」
男「…えっ?」
- 100 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:14:24.68 ID:mRPOyB5j0
編集長「まぁいい、明日にでも確認してみよう。」
男「…お願いします。」
編集長「じゃあお先に帰るよ。戸締り宜しくな。」
男「はい。お疲れ様でした。」
がちゃ
――ぱたんっ
- 101 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:15:09.07 ID:01v4eCwo0
どうしよう今から酒買ってこようかな
- 102 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:19:23.14 ID:mRPOyB5j0
男(…。)
男(…きっと、何かの手違いだよな。)
男(大丈夫、だよな?)
男(とりあえず、仕事、片付けなきゃ…)かたかた
男(…。)かたかた
男(……。)かたかた
男「馬鹿野郎っ!!」だんっ
男「…ふうっ。」
男(…。)かたかたかた
- 103 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:26:06.78 ID:mRPOyB5j0
女「また、来たの。」
男「ええ。少しだけ、匿って下さい。」
女「…?」
男「秘密組織に追われているんです、出版社の仮面を被ったとんでもない悪で…。」
女「…へぇ。」
男「…はい。」
女「…。」
男「――失礼、しました。」
- 104 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:27:40.22 ID:mRPOyB5j0
女「まあ、いいわ。上がって。」
男「はい、お邪魔します。」
女「適当に座って待っていて。」
男「はい。――それにしても…。」
女「…なに?」
男「部屋、散らかり放題ですね。」
女「…五月蝿いわね。オーストリア行きの準備、していたのよ。」
男「それにしても…。ぶらじゃーを放り出しておくのはどうなんですか?」
女「…っ!みっ、見ないでっ!目を閉じて!」がばっ
男「はい、はい。」
女「……変態っ。」じとっ
男「哀しいかな、男はそんな生き物なんですよ。」
女「…。」
- 105 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:32:19.12 ID:mRPOyB5j0
男「――もう目を開けても、いいですか?」
女「……まだ、駄目。」どき
男「…ふむ。」
女(……。)どきどき
男「…。」
女(――あと、10センチ…。)どきどきどき
男「…?」
女(――5、センチ…っ。)どきどきどきどき
男「先生、まだですかー?」
女「…っ!」びくっ
男「…先生?」
女「――もう、開けていいわよ。」
男「…はい。」
女「…。」
男「…?」
- 106 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:33:23.05 ID:mRPOyB5j0
女「…馬鹿。」ぽそっ
男「…へっ?」
女「何でも、無いわよ。」
男「…?――あぁ、それでこれがオーストリア行きのチケットです。」
女「…うん、ありがとう。」
男「当日はここにお迎えに上がりますので。」
女「…わかった。」
男「今日はこれで、失礼します。」
女「…うん。」
男「では明後日に。」
- 108 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:37:04.72 ID:mRPOyB5j0
書き貯めがさようならしたので、そろそろ家に帰ろうと思います。
続きは家のPCからに候。(サーバー規制が解除されていれば)
日付が変わる頃には来れると思いまする。
ではでは。ノシ
- 109 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 22:38:51.41 ID:FVJakUhxO
乙、また後で
- 114 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 23:05:07.00 ID:fqfvftguO
ここまで草が生えないスレも珍しい…
捕手
- 116 :VIPがお送りします [] :2009/07/03(金) 23:11:37.89 ID:qealA4c1O
美しい雰囲気だ
- 123 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:09:14.08 ID:uJ4W+I9gO
支援、保守ありがとうございます。
いま家に帰ってきました。
そしてPCがまだサーバー規制中でした。しょっく。なのでとりあえず携帯からご報告です。
30分ほどお風呂に入ったりご飯食べたりしてきます。
もう少々、お待ちください。
- 125 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:15:01.48 ID:Lw/TmIMHO
雰囲気いいな
保守
- 131 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:41:15.75 ID:uJ4W+I9gO
もう仕方ないので、携帯から失礼します。
あまり書き貯め出来ていないので、恐らく投下遅いでする。
ご了承くだしあ。
- 132 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:43:00.99 ID:LIH6KTcd0
問題ないです。気長に待ちますよ。
- 133 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:43:58.72 ID:uJ4W+I9gO
女「あら、早かったわね。」
男「男は女性を待たせるものではありません故。」
女「…はい、はい。」
男「目標は英国紳士です。」
女「…。」
男「では、行きましょう。」
女「…うん。」
- 134 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:45:34.39 ID:uJ4W+I9gO
運転手「――荷物はこれで全部かい?」
男「はい。」
運転手「じゃ、乗って。」
男「はい。」
――ぱたむ
- 136 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:47:16.26 ID:uJ4W+I9gO
男「成田まで、お願いします。」
運転手「あいよ。――彼女さんと旅行かい?」
女「…っ。」
男「いえ、仕事ですよ。」
運転手「なんでい、つまんねぇなあ。」
男「ええ、全くです。」
女「…。」
運転手「いっそ、夫婦になっちまえば良いじゃねぇか!がははははっ」にかっ
男「あははっ」ちらっ
女「…。」むすっ
男「…は…は。」ぞくっ
――ぶおーん…
- 137 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:50:32.06 ID:uJ4W+I9gO
アナウンス「――お客様にお知らせ致します。オーストリア航空14時28分、ウィーン国際空港行きの便に搭乗されるお客様は、搭乗口までお越しくださいませ。」
男「――では、行きましょうか。」
女「…うん。」
ピリリリ ピリリリ…
男「ごめんなさい。」
女「…ええ。」
ぱかっ
男「…。」
ぴっ ――ぱたんっ
女「…出なくて、大丈夫だったの?」
男「ええ、間違い電話でした。」にこ
女「…そう。」
- 138 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:53:37.21 ID:LIH6KTcd0
この雰囲気すごく好きですよ
- 139 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:54:00.67 ID:uJ4W+I9gO
男「お待たせしました、行きましょう。」
女「…うん。」
たったったっ…
男(…ここが、最後の場所だったんだな。)
男(――結局、何も奢ってやれなかったな。)
男(…ごめんな。)
女「…どうしたの?大丈夫?」
男「え、ええ。大丈夫ですよ。」にこっ
女「…ふうん。」
男「…。」
たったったっ…
- 143 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:58:41.17 ID:uJ4W+I9gO
女「ねえ、男君。――寝ちゃった?」
男「…今、丁度まどろんでいる所です。」
女「……そう。なら邪魔したら悪いわね、ごめんなさい。」
男「…気になって眠れないので、言って下さい。」
女「…初めはね、駄目でもともとだと、思っていたの。」
男「…何が、ですか?」
女「……あの日頼んだでしょう?貴方に一緒に来て欲しい、って。」
男「私は、先生の担当ですから。」
女「…そう、ね。」
男「…はい。」
- 144 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 00:59:39.02 ID:LIH6KTcd0
わくてかがとまりません
- 147 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 01:08:31.14 ID:uJ4W+I9gO
女「…考えてみたら、さ。」
男「…はい。」
女「私たち、空の上に居るのよね。」
男「…ええ。」
女「月って、あんなに大きかったんだね。」
男「…はい。」
女「雲が絨毯みたい。」
男「…そうですね。」
女「…あ、ごめんね?眠たい?」
男「…いえ、」
- 148 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 01:09:16.79 ID:uJ4W+I9gO
男「いえ。眠るよりも、夜の空の上で先生のお話を聞く方がいいです。」
女「…建設的な発想では、無いわね。」
男「世界で最も非建設的な職に就いている貴女に、言われたくはありません。」
女「…それも、そうね。」
男「…ええ。」
―。
――。
- 150 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 01:15:53.89 ID:uJ4W+I9gO
30分ほど、書き貯めをしてきます。
待たせてばかりで申し訳ないです。
- 152 :VIPがお送りします [] :2009/07/04(土) 01:21:21.60 ID:TMStKE+G0 BE:497370825-2BP(50)
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謝るくらいなら「読んでくれてありがとう」くらい言ってさっさと続き書け
待たされてるんじゃねぇよ
こっちは好きで待ってやってんだ
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