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医師「おや・・・薬草が切れてますね」
1 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:00:53.82 ID:G2MAiDHgO
助手「えっ・・・あ、ほんとだ・・・おかしいなぁ、この棚にはちゃんと備蓄があったのに・・・」
医師「困りましたね・・・この薬草が無ければ、治らない病が100を越えます」
助手「・・・で、でもこの店に患者さんが来る事なんて週に一度くらいですし・・・」
医師「それが患者さんを見捨てる言い訳になりますか」
助手「うっ・・・」

医師「薬草、お願いできますか?」
助手「・・・うー、わかりました・・・」
医師「すみませんね、本当は私が行きたいのですが」
助手「医師さんはあまり動けない身です、仕方ないですよ・・・」
医師「と、言う割には不服そうですね」
助手「・・・そりゃそうですよ、薬草摘みなんてしたくないです・・・」

助手「だって・・・」

ザァァァアア・・・

助手「・・・雨なんですもん」


2 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:05:45.89 ID:G2MAiDHgO
ガサゴソ
助手「かさ、かさ・・・あれー、私の傘はどこに置いたかな・・・」
医師「・・・私の番傘を使いますか?」
助手「医師さんの傘は重いから嫌ですよ・・・」
医師「そうですか」

ガサゴソ

医師「・・・ああ、そうだ・・・昨日からの雨で土砂崩れが起きているそうですよ」
助手「あ!みっけ!」
医師「聞いてますか?」
助手「聞いてますよ〜、・・・大丈夫ですよ、山はもう慣れましたからっ」
医師「転んで怪我をしないように、お願いしますよ」
助手「はい」
医師「魔獣に気をつけてください」
助手「はーい」

バタン


3 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:09:16.35 ID:G2MAiDHgO
バシャッ、バシャッ、バシャッ

助手「ぴっちぴっちちゃっぷちゃっぷランラン・・・」
助手「・・・お、これが薬草かな・・・?」
ブチッ

助手「備蓄がゼロだから・・・もう少し集めとおこうかな」
助手「山の奥は暗いけど・・・仕方ないか」

バシャッ、バシャッ、バシャッ

助手「ぴっちぴっちちゃっぷちゃっぷランランラン♪」

バシャッ、バシャッ、バシャッ


4 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:12:18.42 ID:G2MAiDHgO
助手「ぴっ・・・」

バシャッ・・・

助手「・・・?」
助手「(草むらから何か・・・肌色のものが・・・)」
助手「・・・見てみよう」

ガサガサ・・・

助手「(触るだけ・・・)」

ぷにっ

助手「!」
助手「(こ・・・この感触って・・・!)」

ガサガサガサガサ

男「・・・くっ・・・!」

助手「き・・・きゃーっ!」


6 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:15:36.81 ID:G2MAiDHgO
医師「・・・うーん、切れ味が悪くなってきた・・・そろそろ研がなくては・・・」
医師「やはり書類を切ると消耗が激し・・・」

バタンッ!

助手「はっ、はっ、はっ・・・!」
医師「なんですか騒々しい、あまり強く開けるとツガイが外れますよ」
助手「い・・・医師さぁん・・・」

医師「・・・どうしました?」
助手「人が・・・人が・・・!」
医師「・・・!」


7 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:21:09.86 ID:G2MAiDHgO
ザァァァアア・・・

男「く・・・くはッ・・・!」

医師「状態は?」
助手「意識や脈もありますが、呼吸が苦しいようで・・・シグナルに反応してくれません・・・!」
医師「なるほど、気管系かもしれませんね」

男「うっ・・・ぐッ・・・!」
医師「聞こえますか?」
男「ぐぁっ・・・ぁああぁあ・・・!」
医師「・・・どうも、余裕は無さそうですね」
助手「ど・・・どうするんですか・・・?」
医師「助けますよ」
助手「びょ・・・病名がわかるんですか・・・?」
医師「・・・いえ」

医師「わかりません」

医師「ですが、助けます」


8 :VIPがお送りします [] :2009/05/04(月) 00:23:36.25 ID:z7fdAcjT0
春は夜長。続けてー


9 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:25:37.15 ID:G2MAiDHgO
男「っはッ・・・!?」ガバッ

男「・・・」

ピチチ・・・ピチチチ・・・

男「(・・・?この部屋は・・・それに、服が・・・知らない服・・・)」

ガチャッ
助手「あっ」
男「!」

助手「あ!目がさめたんですか!?」
男「は・・・はい・・・え、あの・・・」
助手「良かったぁ・・・一晩も寝込んでいたので、心配しちゃって・・・」
男「・・・寝込・・・?何の話です?」

助手「・・・覚えていないんですか?」
男「・・・」

男「いえ・・・ただ・・・すごく苦しくて・・・喉が奥から詰まるような・・・そんな苦しみを味わっていたような・・・」


10 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:30:26.05 ID:G2MAiDHgO
男「・・・ッ!」ズキン
男「(な・・・なんだ?胸がすごく痛む・・・!?)」

助手「あ、まだ安静にしててください!」
男「いたたた・・・な、なんなんですか、これは・・・・」
助手「昨晩治療を終えたばかりなので・・・まだ傷が痛むでしょうし・・・」
男「き・・・傷・・・?」

グイッ

男「・・・!」
助手「すみません、緊急だったので・・・少し大きめの傷が残っちゃいました・・・」
男「(・・・な、なんだこの痕は!?いや、これってまさか・・・)」

医師「お目覚めですか?」
男「!」


12 :VIPがお送りします [sage] :2009/05/04(月) 00:35:23.37 ID:ir3Mwr5i0
IDにメイドが入ってるね支援


13 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:36:05.22 ID:G2MAiDHgO
医師「その傷は昨日、私が執刀した痕です・・・急だったもので、すみません」
男「・・・!」

助手「!あ、医師さん!腕しまって!腕!」
医師「腕・・・?ああ、おっと」
ズルルル・・・

男「(・・・腕が・・・この人、腕が地面に着いていた・・・人間じゃない・・・!?)」
医師「調子はどうです?苦しくはないですか?」
男「え?あ、あ・・・はい・・・」
医師「それは良かった、ひどく苦しんでいたようですから、心配しました」
男「・・・は、はい」
医師「再発という事は無いでしょうが、しばらくは安静にしてください・・・では、また」
バタン

男「・・・」
助手「・・・顔色、良くないですよ?大丈夫ですか?」
男「・・・はい・・・」


14 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:41:45.87 ID:G2MAiDHgO
コポポポ・・・
コトン

助手「はい、ポテトのスープですよー」
男「・・・あ、どうも・・・」
助手「うふふ、ポテトは店の裏で採れたやつです、美味しいですよ」
男「・・・ズズズ」

男「・・・あったかい」
助手「ふふ、良かった」

男「・・・僕は、どうしてここに・・・?」
助手「私が、山の中で倒れているあなたを見つけたんですよ」
男「・・・僕をですか?」
助手「ええ、びっくりしましたよ〜・・・だって、草むらの中に人が埋まっているんですもの・・・」

男「・・・」
助手「・・・覚えていないんですか?」
男「・・・すみません」
助手「ふふ、良いですよ、しばらくはゆっくり、体を休めてくださいっ」

男「・・・はい」ニコ


15 :VIPがお送りします [sage] :2009/05/04(月) 00:44:07.17 ID:RzXKsa/PO
ドクターフランか


16 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:48:12.42 ID:G2MAiDHgO
助手「ふむふむ・・・23歳・・・じゃあ私の4つ上なんですね」
男「はい、この山で石工をやっています・・・かれこれ、もう6年ほど」
助手「わぁ、大変じゃないですか?」
男「ええ、腕への負担がすごいですよ・・・」

助手「・・・なるほど、記憶に障害・・・は、特に無いみたいですね」
男「・・・はい、特に・・・」

男「・・・でも、昨日の事だけが・・・何故か、何故か思い出せないんです」
助手「軽い後遺症ですね、大丈夫ですよ」
男「・・・何していたんだっけ・・・昨日・・・」
助手「・・・」
ポムッ

助手「ゆっくり思い出していきましょう!焦らなくても、大丈夫ですよ!」
男「・・・はい!」


17 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:53:50.24 ID:G2MAiDHgO
ガチャ

助手「医師さぁーん」
医師「・・・君ですか、どうしました?」
助手「彼の名前は“男”さんというようです」
医師「男さん、ですか・・・わかりました、それだけですか?」
助手「まさかぁ」

助手「・・・男さんは胸の傷と昨日の記憶以外は、特に後遺症は無いようで・・・」
医師「記憶ですか」
助手「・・・はい」
医師「・・・何らかのショックによるものと考えられますね、恐らく酸欠か・・・」

助手「・・・」
医師「彼が気になりますか?」
助手「えっ」
医師「引き続き、彼につきっきりで看護をお願いします」
助手「え、え、あのぉ・・・」

医師「私の姿はあまり、人には見せられませんからね」
助手「・・・はぁい」


19 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 00:59:13.04 ID:G2MAiDHgO
ガチャ
助手「こんにち・・・あれ?」
男「あ」ササッ

助手「・・・」ジィーッ
男「・・・な、なんですか?」
助手「いまぁ」
男「は、はい」
助手「後ろに何か、隠しました」
男「・・・なんですか?」

助手「やらしいものですか?」
男「えっ」
助手「えっち」
男「ち、違います!」
サッ

助手「・・・?これって・・・」
男「・・・簡単な石細工ですよ」
助手「わぁ・・・兎だ、可愛い!」
男「・・・暇なので・・・はは、すみません、変な趣味ですよね」
助手「ううん、そんなことない」

助手「綺麗」
男「・・・ははは、ありがとう・・・」


20 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 01:04:36.02 ID:G2MAiDHgO
「助手さん、助手さん、来てください」

助手「あ、医師さんだ・・・」
男「・・・医師さん?」
助手「さっきの人ですよ、あなたを手術した人です」
男「あ、ああ・・・」
助手「・・・」

助手「・・・医師さんを見て、どう思いました?」
男「えっ」
助手「私は見慣れていますし、何より私の師匠ですから、尊敬もしていますけど・・・」
男「・・・」

男「・・・あの」
助手「あはは、意地悪な質問だったかな?」
男「・・・」
助手「医師さんが待っているので、行ってきますね!」
タッタッタッタッ・・・バタン

男「・・・」
男「(あの人が、助けてくれた・・・)」
男「(・・・失礼だ、こんな事考えるなんて・・・あの人は命の恩人なのに・・・)」

男「(・・・“気持ち悪い”だなんて・・・)」


21 :VIPがお送りします [] :2009/05/04(月) 01:10:03.29 ID:Vpo5wbNTO
>>14
店?


22 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 01:10:51.76 ID:G2MAiDHgO
医師「調合をお願いします、Dの7、Tの3・・・」
助手「はーい」

パサパサ、ゴロゴロ…

医師「・・・いつもすみませんね、この書類が無ければ私がやっていたのですが・・・」
助手「だいじょーぶです、これも勉強のうちですよ!」
医師「助かります」

ゴロゴロ・・・ゴロゴロ・・・

医師「男さんは大丈夫ですか?」
助手「あれ?さっき大丈夫って報告しませんでしたっけ?」

医師「私の姿を見て、ですよ」
助手「・・・」
医師「彼には傷よりも、私を見た事のショックの方が大きいのではないかと」
助手「・・・はい」

ゴロゴロ・・・

助手「奇異の目・・・でした」
医師「やはり、そうでしょう」

ゴロゴロ・・・


25 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 01:17:39.62 ID:G2MAiDHgO
ゴロ・・・

助手「・・・医師さんは素晴らしい人ですっ!」
医師「なんですか、いきなり」
助手「私の尊敬する唯一のお医者さんです!」
医師「照れます」

助手「・・・なのに・・・なのに・・・グスッ」
医師「作業の手を休めないで下さい」
助手「・・・はい」

ゴロゴロ・・・

医師「仕方ありません、私がこんな姿であるからいけないのです」
助手「・・・」
医師「そのせいで、いつも君には手間をかけます」
助手「そんな・・・私はまだまだ・・・医師さんのお役に立てていません」
医師「ならば、ほら、泣いていないで」

医師「調合を早く済ませて下さい」
助手「・・・はい」

ゴロゴロ・・・


26 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 01:23:50.50 ID:G2MAiDHgO
ガチャッ

助手「具合はいかがですか?」
男「いや、特に何も・・・?」
助手「良かったぁ・・・でも、しばらくは安静ですよ?」
男「はい」

コトッ

男「・・・?これは」
助手「医師さんが作った料理です!」
男「・・・すごい、良い香りが・・・」
助手「ハーブを沢山使いましたからね!」
男「・・・いただいても?」
助手「もちろん!」

男「・・・(パクッ」
男「・・・(モグモグ」
ゴクン
男「・・・美味しい」
助手「ふふっ、でしょ?」


27 :VIPがお送りします [] :2009/05/04(月) 01:25:43.09 ID:YvEwtgQrO
なんとなくバッドエンドのよ・か・ん☆


28 :VIPがお送りします [sage] :2009/05/04(月) 01:30:05.74 ID:hK+dpwwtO
ここの薬作りは一昔前のダイエット用品の小型なやつを使ってるんだよな?


30 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 01:31:15.99 ID:G2MAiDHgO
助手「良かったら新聞、どうぞ!」パサッ
男「あ、どうも」
助手「ただ寝ているだけでは退屈でしょうし・・・最近の時事を見て、暇潰しをしていてください」
男「いやぁ、助かります・・・すごく」

パサッ・・・
男「・・・物騒な事件が増えましたね・・・」
助手「そうなんですか?」
男「暗殺者だって・・・新聞なんてうちの村には届かないので、久々ですよ」
助手「へー・・・そうですか・・・私はそもそも読まないので・・・えへへ」

男「じゃあ、医師さんが読むんですか?」
助手「いえ、医師さんはちょっと近眼なので読めないんです・・・」
男「?じゃあ誰が・・・」

助手「・・・ここです」
男「・・・?」

“日刊景品懸賞クジ”

男「(・・・なるほど)」


34 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 01:51:29.31 ID:G2MAiDHgO
男「・・・懸賞だけじゃなくて、しっかり記事も読んだ方が良いですよ」
助手「あはは・・・」

男「・・・ん?」

“遺跡から炭化石、出土”

男「・・・これは」
助手「?」
男「あ、いえ、すみません・・・」
助手「この記事がどうかしたんですか?」
男「いえその・・・石の話になると、僕ついつい、夢中になってしまうので・・・」
助手「・・・ふーん・・・タンカセキ・・・へーふーん」

男「・・・石工かぁ・・・久々に何かやりたいなぁ」
助手「・・・楽しいですか?」
男「そりゃあ、やりがいはありますよ」

男「・・・あなただって、あるでしょう?今の仕事に、やりがいとか・・・」
助手「そりゃあもちろん!」
男「良い事ですよ」


35 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 01:56:39.63 ID:G2MAiDHgO
――夜

男「・・・」パラッ、パラッ

男「・・・・ん〜っ・・・さすがに新聞も読み飽きたな・・・」

男「・・・」
男「(暇だ・・・安静にしてろと助手ちゃんからは言われているけど・・・)」
男「(僕は元来、こう、じっとしているのが苦手なタイプだ・・・何日も安静にと言われても・・・)」
男「・・・よし」

ギッ・・・

男「・・・少し、外に出てみようかな・・・散歩がてら、リハビリだ」

スッ、スッ、スッ・・・

男「(足音立てずに・・・)」ガチャ


医師「おや」
男「!!!!!」


37 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 02:00:41.59 ID:G2MAiDHgO
男「ゎ・・・!ゎゎ・・・!」ヘタッ

医師「そこまで驚かなくても」
男「・・・あ・・・い、医師さん・・・?」
医師「ええ、昼間にお会いしました、医師です」
男「・・・あ、どうも・・・」
医師「どうも」

男「・・・」
医師「・・・」

医師「体が震えています」
男「!」
医師「安静に・・・ひとまず、ベッドに腰掛けてください」
男「は・・・はい」


38 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 02:05:13.43 ID:G2MAiDHgO
男「・・・」
医師「・・・落ち着きましたか?」
男「は・・・はい」
医師「・・・そうなるのは無理もないことです」

医師「いきなり、驚かせてしまったようで・・・すみません」
男「・・・いえ」
医師「できるだけ私の姿を見せないよう、気を遣ってはいたつもりだったのですが」
男「いえ・・・そんな」

医師「・・・」
男「・・・」

医師「わかっています、誰もが私とは、目を合わせたがらない、目を背けます」
男「!」
医師「醜い顔でしょう」
男「・・・そんな、」
医師「自分でもそう思います」
男「・・・」


39 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 02:11:16.98 ID:G2MAiDHgO
医師「私の顔を見てください」
男「・・・」カタカタ

男「・・・(チラ」
男「(うっ・・・)」

医師「・・・気持ちの悪い顔でしょう」
医師「この黒い目は、血で固まった色・・・なので私は目が、よくありません」
男「・・・」
医師「マフラーで隠してはいますが、実は口がありません」
男「・・・!」
医師「溶けて、しまいまして」
男「・・・」

男「・・・どうして、そんなに・・・厚着なんですか」
医師「・・・醜い部分はある程度、覆わなければなりませんから・・・」
男「・・・」
医師「隠している多くの部分は、助手君にも見せられません」
男「・・・」


42 :◆1pwI6k86kA [] :2009/05/04(月) 02:18:44.02 ID:G2MAiDHgO
医師「・・・お見苦しいものを見せてしまいました」
男「・・・いえ、そんな」

医師「こう見えて・・・私は人間なので」
男「・・・」
医師「魔物の類ではありませんので、ご安心を」
男「・・・」

医師「・・・私が伝えたいことはそれだけです」
男「・・・」
医師「・・・では、おやすみなさい」
ズッ…ズッ…

バタン

男「・・・」
男「(・・・やっぱり・・・人間だったんだ)」



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