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農夫「ん・・・?来客とは珍しいな」
197 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 01:33:30.85 ID:oh1IR2SV0
男『あ、あの』
女『?』
男『どうして女ちゃんは、ここから出ちゃいけないの?』
女『・・・それはね』

ドンッ・・・ッ・・・

女『!』
男『わっ・・・!』
女『・・・大丈夫、ただの銃声・・・猟師さんね』
男『そ、そうか・・・あー、ちょっとびっくりした・・・』
女『うん・・・』

女『・・・私の両親は、私の事が嫌いなの』
男『・・・え』
女『だから私を、ここから出してくれないの』
男『そんな・・・どうして?』
女『どうしてかな』
男『・・・』

女『・・・そろそろ、お父さんが帰ってくるかも』
男『あ・・・それじゃあ僕は・・・』
女『・・・ごめんね、もう少し話したかった』
男『う、ううん、いいんだよ・・・僕も、なんていうか・・・君と話せてよかったよ』
女『・・・本当?』
男『うん、本当だよ』

女『・・・そう』


198 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 01:38:00.13 ID:oh1IR2SV0
バタン
男『・・・おじゃましましたー』

カラララ・・・

女『・・・(ヒョコッ』
男『あ、女ちゃん・・・』
女『私は、外に出れないけど・・・』
男『・・・』
女『・・・窓からなら、外のお兄ちゃんとも話せるよ』
男『・・・うん』
女『またいつか、来てくれる?』
男『うん・・・うん!もちろん!』
女『・・・ほんと?』

女『・・・うれしい』
男『・・・じゃあ、また明日・・・』
女『うん、待ってる』

男『明日は』
女『?』
男『外に出て、あの・・・少し、散歩してさ・・・』
女『え・・・?』
男『もっと、なんていうか・・・歩きながら話そう?』
女『・・・』

女『・・・うん』
女『うん!』


200 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 01:46:19.58 ID:oh1IR2SV0
ガチャ

男『ただいまー・・・』
父『おーう、男、よく帰ったな』
男『うん、ただいま父さん』

父『・・・どうした、そんな笑顔で』
男『え?え!?何が!?』
父『その笑顔だよ』
男『べ、別にそんなことないんじゃない?』
父『はははは、そうか・・・そんなことないなら、しょうがないな』
男『・・・うん』

父『・・ささ、お母さんに線香をあげなさい』
男『・・・うん』

男『・・・』
男『・・・お母さん』
男『ナムアミダブツ、ナムアミダブツ・・・』
父『・・・』

父『そうだ、男、向こうの棚の上に団子が入っているぞ』
男『え!本当に!?』
父『ああ、今日は奮発して5つも買ってきたぞ』
男『わ・・・ありがとう、父さん!』
父『なぁに、可愛い息子のためだ』

父『(・・・母さんや)』
父『(息子は元気に育っているが・・・ちょっと、母さん寄りは過ぎないか?)』
父『(俺はこのまま男が、女になってしまうのではないかと・・・ちょっと心配だ)』


201 :VIPがお送りします [sage] :2009/02/01(日) 01:50:09.64 ID:31TYoeR40
それはそれで好物です


202 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 01:58:49.08 ID:oh1IR2SV0
バタン
男『(・・・ふぅ、食べた食べた・・・)』
男『(うーん、やっぱりヨモギ団子は美味しいなぁ・・・)』
男『(友は一度も美味しいって言ってくれなかったけど・・・そこが人種の差なのかな)』

男『(モグモグ)』

男『んー、美味しい!やっぱり格別だ!』
男『・・・』
男『そうだ、最後の一個は・・・お酒出そうお酒・・・どこにあったかな、お酒・・・』

男『(お、あったあった・・・)』
男『(お酒とお団子が一番合うんだよね〜・・・)』

コポポ・・・
トクントクン・・・

男『・・・へへ』
男『・・・(チビチビ』

男『・・・くぅ〜・・・』
男『(モグモグ』

男『っ〜・・・!』


203 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 02:05:45.95 ID:oh1IR2SV0
ガチャ

男『おとーさーん!』
父『うわっ!男、どうしたそんなに真っ赤な顔して・・・!』
男『へへへー父さん僕、新しい友達ができたんだー!』
父『友達か・・・そうかそうか、団子と酒で新しい友達なんだな?早く水飲んで寝なさい』
男『何言ってるんだよ、可愛い子なんだよー』
父『・・・ん?』

男『その子がねー、なんていうかねー・・・放っておけない子でねー・・・』
父『・・・女の子か?』
男『もうね、真っ白な肌でね・・・青い眼がすっごい綺麗で・・・』

男『・・・ぐー・・・』
父『・・・はぁ、寝たか』

父『酒癖の悪さも母親譲りなのかな・・・よっこいせっと』
男『ぐーぐー』
父『・・・』
父『(・・・そうか、可愛い子か・・・)』

父『(男のように女々しい奴にも、好きな女はできるんだな・・・良かった良かった)』
父『ほれ、風邪ひくぞ』ファサッ

男『ぐーぐー・・・』

父『・・・お前は、俺の奥手な所だけは似てくれるなよ』


204 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 02:11:18.29 ID:oh1IR2SV0
女『・・・(ジッ』

ガチャ

『おい!帰ったぞ!女ぁ、ちゃんと留守番してたか!?』

女『(ビクッ』
女『・・・』タッタッタッタッ

『・・・なんだ、ちゃんといるじゃねぇか』
女『・・・』
『何をしている!?さっさと飯を作れ!俺は腹が減ってるんだ!』
女『(ビクッ』

女『・・・はい、今作ります』
『4分以内に作れよ!?いいな!』
女『・・・はい』

女『(・・・男お兄ちゃん・・・)』
女『(明日もまた、会いたいなぁ・・・)』

『終わったらさっさと俺の部屋を掃除しておけ!いいな!』

女『・・・はい』
女『(・・・明日はどんな話をしようかな・・・)』


227 :VIPがお送りします [] :2009/02/01(日) 07:50:56.44 ID:nq6dLIa30
>>1
お前昨日からマジでつまんねぇんだけど自覚してる?


228 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 08:32:22.66 ID:mSs6jNk1O
色眼鏡


230 :VIPがお送りします [sage] :2009/02/01(日) 09:12:56.90 ID:C23DnPPLO
>>1が面白くないのをわざわざ言いにきてくれる律儀なツンデレ>>227


232 :VIPがお送りします [] :2009/02/01(日) 09:57:27.64 ID:aaZzhdhG0
面白いのにつまらない、どういうことなの


234 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 10:02:52.24 ID:mSs6jNk1O
それは知恵の輪に惜しいというものがないからだ


244 :VIPがお送りします [sage] :2009/02/01(日) 11:10:06.75 ID:zYjTnsgiO
この作者尋常ならざる馴れ合い厨だから好きになれない
文は上手いにキャラとしては凄く気に入らない
創作文芸行けばいいのに


245 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 11:15:45.86 ID:oh1IR2SV0
農夫「戻れ」

ドシャァッ・・・
男「・・・すーすー・・・」
農夫「・・・」

農夫「こいつめ、鍬で頭をかち割ってやろうか」
ババッ
男「や、やややめてください!」
農夫「なんだ、起きたのか」
男「ちょっと冗談でもそういうのやめてくださいよ・・・!僕は無防備なんですから」
農夫「はは、そうだな無防備だ」
男「全く・・・そんな柄まで鉄製の鍬でやられたらもう・・・死んじゃいますって」
農夫「死ぬだけで済んだらいいがな、砕け散るだろうよ、はは」
男「お、恐ろしい事言わないで下さいよ・・・」

農夫「・・・で」
男「はい」
農夫「夢はどうだった?何か思い出したか?(ザックザック」
男「うーん・・・そうですね・・・」

男「・・・酔っ払った自分を見て恥ずかしくなりました」
農夫「ほう、本当に酒を飲むんだな」
男「ええ、好きですもん」

男「・・・あ、女の子とも話しましたよ」
農夫「例のか」
男「はい・・・でも、それが・・・」
農夫「・・・?」


246 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 11:23:26.47 ID:oh1IR2SV0
農夫「軟禁?」
男「はい・・・ずっと、何故かはわからないんですけど・・・どうも彼女の両親は、彼女が嫌いらしくて」
農夫「ほう(ザックザック」
男「女ちゃんのことが、可哀想でなりません・・・」
農夫「親とはそういうものだ、いざとなればそうする者も、少なかれどいるだろう(ザックザック」
男「いざとなれば・・・?」
農夫「うむ、つまり(ザックザック」

農夫「歪んだ愛情、とかな」
男「・・・うーん」
農夫「ま、オレは一切の事情を知らないから全くの当てずっぽうなんだが」
男「ですよね」

農夫「・・・しかし嫌い、というからにはそれなりの事情があるのだろう」
男「まぁ・・はい、そうですね・・・確かに」
農夫「それは愛情かもしれないし、心からの憎悪かもしれない(ザックザック」
男「う・・・それは・・・可哀想ですね」


247 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 11:29:48.28 ID:oh1IR2SV0
男「(女ちゃん・・・外に出れない・・・かぁ)」
男「(・・・僕は、どうしたんだろう)」

男「(過去の僕は、記憶のお底にいる僕は、一体どうするんだろうか)」
男「(・・・今の僕なら)」

男「(女ちゃんを外に連れ出して、一緒に楽しく話して・・・)」
男「(・・・そりゃ、まだ他人だけどさ・・・まだ女ちゃんがどういう人か知らないけどさ・・・)」

男「(僕は、一緒に・・・女ちゃんと一緒に話したい・・かな)」


農夫「おい」
男「はっ、はい」
農夫「一人ににやつかれてもオレは困る」
男「あ・・・すみません」

農夫「・・・しかし」
農夫「お前の話を聞いていても、全くの謎だな」
男「? 何がですか?」
農夫「・・・忘れたのか、本題を」

農夫「ここへ来ることとなった経緯だ」
男「あ」

男「(・・・ここへ来る経緯・・・といっても)」
男「(全く見当がつかないなぁ・・・過去の僕に、一体何があったんだ)」
農夫「ま、じきにわかるだろうが(ザックザック」


248 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 11:36:16.10 ID:oh1IR2SV0
農夫「・・・そうだな、例えば、これだ」ガッ
男「? ここの・・・土、ですか?」
農夫「うむ、しかしただの土ではない」
男「え?」
農夫「この掴んだ砂がお前の無くされた記憶、この黒き大地がお前の持つ全体の記憶だ」
男「はあ・・・」
農夫「オレが今掴んでいる砂は、これでひとつの“記憶”だ、これでひとつの思い出としよう」
男「(なんだか難しい話がはじまったぞ・・・)」

サラサラ・・・ピタ
農夫「・・・オレが手を開き、お前の記憶の砂は半分落ちた」
男「・・・まぁ、はい・・・ですね」
農夫「これがどういう事か、わかるか?」
男「え・・・うーん、僕の記憶がちょっとだけ取り戻された、ということですか?」
農夫「そうだ」

農夫「この手に握られていた記憶は、それでひとつの思い出、ひとつの個体だ、しかしその半分だけが落ちた」
男「中途半端ですね・・・」
農夫「うむ、半端だ」サラサラ・・・

農夫「これであとは四分の一だ」
男「・・・はい」

男「・・・あの」
農夫「ん?」
男「これ・・・なんなんですか?さっきから・・・」
農夫「まあ聞け」


249 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 11:44:29.09 ID:oh1IR2SV0
農夫「手にあった砂は、それ全てでひとつの記憶だ」
農夫「一部が取り戻されただけでは、完璧な結果を思い出すことはできない」
男「・・・です、ね」
農夫「しかし」
男「?」
サラサラ・・・
農夫「・・・これで、手に残った砂・・・お前の失われた記憶が、ほんのひとつまみだけとなった」
男「ひとつまみって・・・本当にひとつまみですね」
農夫「ああ」
男「でもここまで思い出せれば、さすがに中途半端な記憶とはいえ・・・もう完全に思い出したも同じなんじゃないですか?」
農夫「うむ」サラサラ・・・

農夫「つまりそういうことだ」
男「?」
農夫「お前の記憶は、思い出すほどに結果が鮮明になってくる」
男「あ、なるほど・・・劇場や本と同じようなものなんですね」
農夫「そうだ、まぁオレからしてみればまさに本のようなものなんだが」
男「今さらっと僕の記憶を娯楽化しましたね」

農夫「・・・そう」
農夫「お前が夢を見るたび、その夢が・・・結論へと近づいてゆくだろう」
男「ここへ来た経緯・・・ですか?」
農夫「そうだ」
男「・・・気になってきましたね・・・そう言われると」

農夫「さあ、ソリは準備できている、さっさと夢を見て来い」
男「・・・準備が良いですね、そんなに見たいんですか」
農夫「ああ、珍しい事だからな」
男「珍しい事って・・・本当に楽しんでますね、あなた」
農夫「当然だ、よし、行って来い」ザザザ・・・・


251 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 11:52:33.61 ID:oh1IR2SV0
“――さあ、大丈夫・・・僕の手を――”

ズキッ

“――・・・他の人には内緒にしてくれる?――”

ズキッ

“――ゴゴゴゴゴゴゴ・・・――”

ズキッ

“――う・・・うーん・・・あまり・・・――”

ズキッ

“――きっと会えるよ――”


ズキン


252 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 12:01:51.29 ID:oh1IR2SV0
男『ふぁー・・・うー・・・頭いたい・・・』
ガチャ

父『おお、男おはよう』
男『んはよー・・・』
父『二日酔いか?飲みすぎだぞ』
男『うーん・・・ごめん・・・』
父『ま、早起きは良い事だからな・・・毎朝バタバタされるよりは良いか』
男『ご飯ご飯・・・』

男『いただきまーす』
父『うんうん、・・・じゃ、父さんは先に仕事へ出かけるからな』
男『あ、うん・・・行ってらっしゃい父さん』

バタン
男『・・・』
男『(今日も・・・学校へ行ったら、あの子に会いに行こう)』

男『・・・あ、そうだ』

ゴソゴソ

男『・・・あった!まだひとつだけ・・・ヨモギ団子』
男『・・・これ・・・喜んで食べてくれるかな・・・?』

男『・・・うーん・・・みんなには不評だからなぁ・・・』
男『でも持っていこう』


253 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 12:05:34.45 ID:oh1IR2SV0
友『おーい、男ー』ドンドン

男『あ、友起きてるよー』
友『あれ?なんだ今日は早起きだな』
男『うん・・・昨日お酒飲んでね、すぐに酔いつぶれちゃったからさ』
友『・・・また酒か・・・』
男『今度一緒に飲まない?』
友『い、いや俺は遠慮しておく・・・』
友『(男の酒は顔に似合わず豪快だからな・・・また吐いちまう)』

友『・・・ん?』
男『ん?』
友『あっ、お前それ・・・あの不味い菓子じゃねーか』
男『ま、不味いってなんだよ・・・これは美味しいよ』
友『・・・よく食えるぜ・・・俺は一口で吐き捨てたけどな』
男『慣れれば美味しいよ?また今度一緒に』
友『いやいや、遠慮しとく・・・』


254 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 12:12:24.08 ID:oh1IR2SV0
男『ん〜・・・良い陽気だー』
友『だなー・・・良い日和だ・・・ふあー』
男『山の上の方に住んでいると、この太陽の光も格別だよね』
友『ん?』
男『いっぱい、直に受けられる・・・って感じ、しない?』
友『・・・うーん』
男『(あれ、しないんだ)』
友『俺は山の良さよりも不便さが目立つからなぁ』
男『・・・うーん、そうか・・・僕はこの山の生活は好きなんだけど』

男『(・・・もうそろそろ・・・女ちゃんの小屋の側だ)』
男『(小屋は僕らの歩く道よりも少しだけ離れたところにあるから、友は気付かないだろうけど・・・)』


女『(・・・・あっ)』
男『(ほら、居た!)』


男『(・・・手を振っておこう)』ニコッ

女『(・・・えへへ)』ニコッ
男『(あ、手を振り返してくれた・・・・ちょっと嬉しいな)』


友『あー、学校めんどくせぇなぁー・・・自分で行きたいから入ったけどさ』


256 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 12:20:34.24 ID:oh1IR2SV0
先生『えー昨日は論理陣の帰還について説明しましたが、今回はこれの更に応用へ入っていきたいと思います』

男『・・・』
男『(・・・女ちゃん・・・外に出れない・・・かぁ)』
男『(少し、少しでいいから・・・一緒に楽しく話したいな・・・)』
男『(外に出て・・・外で、一緒に何か食べながら・・・)』

男『(僕の女ちゃんはまだ他人同士だけど・・・まだ女ちゃんがどういう人か知らないけど・・・)』
男『(なんていうか、放っておけない・・・というか)』

男『(一緒に・・・女ちゃんと一緒に話したい・・・な)』
男『(・・・純粋に・・・)』


先生『はい、それじゃあこの式のこの線、この線を書き足す意味を・・・男、答えなさい』
男『(ヨモギ団子・・・大丈夫、友からは不評だけど大丈夫・・・女ちゃんなら美味しいと・・・)』
先生『男っ!』
男『は、はいっ!?』
先生『聞いてたか?ボーっとしおって』
男『う・・・すみません・・・』

「「「あははははは」」」

男『(うう・・・恥ずかしい)』

生徒『・・・』


257 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 12:28:43.66 ID:oh1IR2SV0
男『・・・うーん・・・難しいなぁ・・・どんどん難しくなっていく・・・』
友『式が正方形の頃は簡単だったのになー・・・』
男『・・・友、それって初等の頃の内容じゃ・・・』

生徒『こらぁー、休み時間中もボーっとしてたら、すぐにおいてかれちゃうわよー』
友『るっせー、大丈夫だよ!ちょっとやりゃすぐに取り戻せるさ』
生徒『そういって何もしないまま、ズルズル差をつけられるのよー』
友『・・・』

生徒『・・・ところで男くぅーん』
男『あ、は、はい、なんでしょう生徒ちゃん』
生徒『最近特にぼーっとしてること多いけどー・・・?』
男『あはは・・・そうかなぁ・・・』
友『そういやそうだ、いつもは真面目に授業受けてるのに・・・最近はぽかーんとしてるよな』

生徒『・・・もしかして』
男『(ビクッ』
生徒『授業中もぉ、私の事を想ってるの・・・?』
男『え?』
生徒『ちょっと、素で返さないでよ失礼しちゃうわね・・・私が一人だけ恥ずかしいじゃない』

男『(・・・よかった、ばれてはいないみたいだ・・・)』


258 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 12:38:33.28 ID:oh1IR2SV0
先生『それでは、しっかり復習しておくようになー』

男『・・はぁー、終わった・・・』
友『あーもう駄目だ、頭が弾ける』
男『・・・やっぱり僕は駄目だ・・・運動をしたら全然駄目・・・勉強も中途半端・・・うう・・・』
友『泣くな泣くな、お前は俺よりも優秀だ』
男『友は良いよ・・・いざとなれば肉体労働できるんだから・・・』
友『おいおい、そう気を落とすなって・・・大丈夫だよ、お前には理学の才能があるさ・・勉強さえすれば花も開くよ』
生徒『そうよー男くぅん、あなたにはあなたなりの肉体労働が』バキッ

生徒『ちょっと友ぉー!殴ることないじゃなーい!』
友『るせー!男に変な事を教え込むな!』
生徒『いいじゃない可愛いんだものー!』

男『・・・はぁ』
男『(仕事どうしよう・・・猟師もキコリも向いてないし・・・)』

男『(・・・はぁ、掃除と家事ならできるんだけどな・・・)』


259 :VIPがお送りします [] :2009/02/01(日) 12:45:16.83 ID:aCHW0pikO

何の勉強してんのか気になる


261 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 12:46:56.70 ID:oh1IR2SV0
ザッ・・ザッ・・ザッ・・ザッ・・

男『・・・はぁー・・・学校卒業したら・・・どうしよう・・・』
友『なんだ・・・まだ仕事のことで悩んでたのかー?』
男『そりゃあ悩むよ・・・僕には何の取り得も無いんだもん・・・』
友『(19にもなって純粋すぎる、っていう取り得はあるけどな)』

男『・・・僕が卒業したら・・・卒業してから、もしも、その・・・』
友『ん?』
男『都会の方で仕事をする事になったら・・・』
友『・・・』
男『友とも、もう会えないんだよね・・・』
友『いやいや、もう二度と会えないってことはないだろ』
男『・・・うう・・この山で暮らしたいなぁ・・・僕は・・・』
友『山で理学を活かすってのはなかなか難しいかもな・・・』
男『うう・・・』

友『・・・ところでよ』
男『うう・・・え?』

友『最近お前さ、授業中に何かニヤニヤしてる事についてなんだけど』
男『!!』
友『・・・すぐに顔に出るところが面白いな、お前』
男『そ、そそそんなこと・・・』

友『・・・なんだ、恋した乙女じゃあるまいし・・・』
男『はぇっ!?』
友『・・・お前って嘘付けないんだな』
男『(うう・・・)』


262 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 12:56:13.11 ID:oh1IR2SV0
男『・・・他の人には内緒にしてくれる?』
友『大丈夫だよ、俺は生徒みてーに口軽くねーから』
男『う・・・うん、信じるよ』

男『実は・・・僕、好きな子ができたんだよ』
友『見りゃわかるわ』
男『・・・』
友『・・・』
男『えっと・・・』
友『・・・とりあえず、その好きな子ってのはどんな人なのかを』
男『え、ええっとね・・・多分、2歳か3歳くらい年下でね・・・』
友『ほおほお』
男『肌がすっごく綺麗で・・・眼がオパールみたいに青くて・・・』
友『ふむふむ、おー、美人そうだな』
男『うんうん!すっごく可愛い子なんだよ!』
友『・・・』
男『それでね、それだけじゃなくて・・・その子の表情がとっても神秘的で・・・』
友『・・・おう』
男『やっぱりこういうのを一目惚れ、っていうのかなーって・・・』
友『・・・』
男『名前は女ちゃんっていうんだけど、笑うととっても心が洗わ』
友『男』
男『え?何?』
友『・・・俺は内緒にしてるから、お前ももう、それは誰にも話すなよ』
男『う・・うん・・・わかった』
友『(こりゃ、聞く方はたまったもんじゃないな・・・)』


263 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 12:58:47.89 ID:oh1IR2SV0
ランチターイム


270 :VIPがお送りします [] :2009/02/01(日) 13:11:28.58 ID:B4+fUZm1O
追いついた。農夫かっけぇ


271 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 13:12:12.32 ID:mSs6jNk1O
>>244 悪いか

台本形式の短い文を書き、食を愛し、調味料を愛し、何かと茶を挟む

俺は嫌いではない


272 :VIPがお送りします [sage] :2009/02/01(日) 13:13:26.35 ID:31TYoeR40
俺も弄ろう
>>244
ご飯も娯楽も何でも提供してもらって当たり前のゆとりらしい発言ですねw
ここは雑談掲示板だぞ、SS投下だけの方が専門板行くべきだろ
お前みたいな読者様はblog行けばいいのに


273 :VIPがお送りします [] :2009/02/01(日) 13:15:42.34 ID:B4+fUZm1O
作者と話ができるのは読者として嬉しい。


275 :VIPがお送りします [sage] :2009/02/01(日) 13:18:58.09 ID:zYjTnsgiO
絶句


276 :VIPがお送りします [sage] :2009/02/01(日) 13:22:12.96 ID:31TYoeR40
>>275
ボクは正しいのにみんな馬鹿だから分かってくれない
ですね、わかりますwwww


277 :VIPがお送りします [sage] :2009/02/01(日) 13:23:34.54 ID:hZbvMyVEO
結局自分の考え以外は嫌嫌嫌ーなんですね


279 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 13:26:40.25 ID:mSs6jNk1O
>>275
晩に向かんとして 意適わず
車を降りて 古原に登る
夕日 無限に好し
只だ是れ 黄昏に近し


280 :VIPがお送りします [] :2009/02/01(日) 13:29:03.81 ID:lP4gmnERO
ひでえ馴れ合い厨もいたもんだ


281 :VIPがお送りします [sage] :2009/02/01(日) 13:32:51.26 ID:tB4+G+wkO
流石に>>1の気持ち悪さはフォローしようがないけど話は面白いから頑張れ


282 :◆1pwI6k86kA [] :2009/02/01(日) 13:37:16.82 ID:mSs6jNk1O
そこは頑張ってフォローする所だろう




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