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姉「こらっ!バカ弟起きなさい!」
413 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 19:05:14.39 ID:qYGXgb7bO
学校帰りの道

女「それで運動とかは得意なのかい?」

転「…普通くらいだと思います」

女「部活でもやればいいと思うよっ!もっと友達増えるよ!」

姉「じゃあ私たちこっちだから、ばいばい二人とも」

女「あ、うん!ばいばい姉っち弟っち!」

二人に見送られ俺たちは帰路につく

姉「うーん…」

弟「どうしたんだよ」

姉「なーんかあの子不思議な感じがするのよねー」

弟「…転ちゃんか?」

姉「そう。よくわからないんだけど普通の人とは違うような…」

弟「なんだよそれ。気にしすぎじゃないのか?」

姉「うーん…」


414 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 19:15:16.49 ID:qYGXgb7bO
弟「そんなことより今は親父だな、」

姉「…そうね。どこ行ったのかしら?」

弟「案外もう家に帰ってきてたりしてな!」

「…知りたいですか?」

弟・姉「…えっ?」

目の前には転ちゃんが立っていた、いつの間に俺たちを追い越したのだろうか

転「あなた達のお父さまの行方…知りたいですか?」

姉「…な、なに言ってるの?」

なんだ…?これはどういうことなんだ…?なんで転ちゃんが…

弟「……親父のこと…知ってるのか?」

転「……」

弟「……」

くすっ…

転「もうこの世にはいませんよ」


416 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 19:25:51.63 ID:qYGXgb7bO
弟「……は?」

なにを言ってるんだ…?こいつ…

姉「ど、どういうことなの…?転ちゃん…」

転「……私の名前は転ではありません。零の封印者と呼ばれています」

弟「…いや言ってることがよくわからないんだが…」

転「…依頼を受けて霊能者を消す仕事をしています、今回はその相手があなた方のお父様だった。それだけのことです」

淡々と冷たく言い放つ。

弟「……!そんな…バカな…」

姉「嘘……」

転「お話は終わりです。依頼人の希望により…あなた方も抹殺します」


417 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 19:35:36.17 ID:qYGXgb7bO
転「……零札開印……」

ぎゅおおおおお!!

姉「きゃっ!なに!?」

弟「す、吸い寄せられてる!?」

びゅんっ!

こじろう「守護札!!」

目の前に霊気で出来た障壁が現れる

弟「こ、こじろう!?」

こじろう「はぁ…はぁ…なんとか間に合ったようだの…」

転「…零札閉印…」

吸引が止まる

転「……馬鹿な猫さんですね………せっかく殺さないであげたのに」


421 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 20:28:36.07 ID:qYGXgb7bO
こじろう「……!」

こじろうがじっと転を見つめる

こじろう「お、お主……よく見たら……!」

転「……ようやく思い出しましたか?猫さん」

こじろう「あの時の……!」

転「……あの人がしたこと…絶対に忘れません」

こじろう「う…む…」

なんだ…?一体何の話をしてるんだ…!

こじろう「お主が…零の封印者だったとは…」


422 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 20:49:34.14 ID:qYGXgb7bO
転「もうこれ以上話すことなんてありません。死んでください」

こじろう「来るぞ!構えろお主ら!」

姉「…え?」

弟「か、構えろったって…」

こいつは…俺らの下級生だぜ…?

転「…参札…」

ずががががっ!!

姉「きゃあっ!」

弟「うわっ!」

全員が吹っ飛ぶ

弟「く……親父の…技…」

こじろう「なにをしておる!殺される気か!?」

転「……」


424 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 21:04:02.72 ID:qYGXgb7bO
転「…抵抗する気…ないんですね…」

弟「いって…」

転「楽でいいですけど…」

姉「待って!転ちゃん!」

転「……」

姉「なんでこんなことするの…!転ちゃんは本当は優しい子なはずでしょ!?やめようよ!」

転「……本当はあなたにも転ちゃんなんて言われたくないんです」

姉「…!」

転「それに…私のこと優しいとかわかったようなこと言わないでください。不愉快です」

姉「…で、でも…転ちゃんも友達って言ってたじゃない…」

転「…本気にしていたんですか?友達ごっこなんてうんざりです」

姉「……!!」

…こ、こいつ……!!


425 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 21:15:36.98 ID:qYGXgb7bO
弟「おまえっ!言っていいことと悪いことがあるぞ!」

転「……悪いことだったらどうするつもりですか?」

こいつ…!ずいぶんひねくれてやがる…

弟「…もう容赦しねえ!」

こじろう「印!」

弟「六札!!」

どひゅんっ!

俺の手から放たれた霊気が散弾となって四方から転に向かう

ばばばばば!

転「…零札…」

しゅううぅうん!

弟「なっ!」

全部吸収されてしまう

転「あなた程度の霊力の人の攻撃なんてたかがしれてます」

こじろう「む…ダメか…」


426 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 21:31:33.14 ID:qYGXgb7bO
転「…六札…」

ばばばばば!

弟「なっ!返してきやがった!」

こじろう「守護札!!」

障壁が現れ飛んできた霊気をガードする

ばしゅぅっ!

弟「姉ちゃんも手伝ってくれよ!殺されちまう!」

姉「……攻撃しちゃ…ダメよ…!」

弟「な、なに言ってんだよ!そんな場合じゃ…!」

転「……偽善者気取りですか?本当に殺しますよ」

姉「こんなことしちゃダメよ!転ちゃん!こんな仕事しなくたっていいじゃない!私たちと一緒に…学校生活送ろうよ…」

転「……なにか勘違いしていませんか」


428 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 21:34:15.26 ID:qsDxu4ThO
なかなか面白い


429 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 21:42:15.29 ID:qYGXgb7bO
転「…これは依頼された仕事であると同時に私の復讐なんです」
弟「ふ、復讐…だって…」
転「個人的に私はあなた達家族を恨んでいます、ということです」

いや、なんで他人事みたいな説明口調なんだよ

姉「わ、私たちが…転ちゃんになにをしたって言うの…?」
転「……」
姉「お願い…もうこんなことやめて…!転ちゃんだって傷つくんだよ…?」
転「……」いらっ

しゅんっ

がちゃ

素早く姉ちゃんの後ろに回り自分の身の丈の二倍はある大鎌の刃の部分を姉ちゃんの首に当てる

姉「あ……」

転「憤りを感じます。今すぐ殺します」


431 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 21:58:50.89 ID:qYGXgb7bO
姉「お、弟……」

弟「姉ちゃん!!」

転「動けば首を切ります」

弟「ぐ…汚いぞ…!」

転「なんとでも言ってください」

ぐっ…!

刃に力を入れ姉ちゃんの首からつーと血が垂れる

弟「や、やめろ!!」

転「……」にや

転が笑みを浮かべた瞬間背筋がぞくっとする

弟「…や、やるなら俺をやれよ、姉ちゃんに手を出すな!」

転「……」

弟「俺の…大切な人なんだよ…!」

姉「…!!」

転「…そうなんですか…」にや


432 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 22:06:31.38 ID:LHLMJTdZO
今日も終わりそうにないな


433 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 22:09:59.27 ID:qsDxu4ThO
ここで姉を殺したらどれくらい人が減るんだろうな


434 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 22:10:31.93 ID:95IUX7rL0
少なくとも僕は消えまうs


435 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 22:15:10.80 ID:qYGXgb7bO
転「いいことを思い付きました。今の言葉で」

弟「な、なんだと…!」

転「あなた達を殺す前に遊んであげます。今の軽々しい言葉を証明して下さい」

転「…零結界」

ぱーん!

姉「!!」

四角い箱の形をした結界の中に姉ちゃんが閉じ込められる

弟「な、なにする気だ!」
転「救いたかったら明日までに乙女の像前へ来てください、それ以上は待ちません。殺します」

弟「あ、待てっ!」

あっという間に姉ちゃんを連れて消える

こじろう「う…む…大変なことになったの…」


438 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 22:44:40.83 ID:qYGXgb7bO
弟「くそっ!早く追わなきゃ…!」

こじろう「まぁ待て」

弟「なにいってんだ!今すぐ追わなきゃ殺されちまう!」

走ろうとする

こじろう「待てといっているのだぞ…?」

弟「…!」びくっ

今まで見たことのないこじろうの落ち着いてはいるが怒りを現した顔に動揺する
こじろう「今行ってあやつに勝つ自信があるのか…?」

弟「そ、それは…」

こじろう「あの大鎌からはお主の何倍も強い霊気が漂っていた。お主では絶対勝てん」

弟「じゃ、じゃあどうすれば…」

こじろう「安心しろ秘策がある」

こじろうの目が光った


439 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 22:48:39.02 ID:TKMDg+nXO
弟は覚醒したら強くなる?


440 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 22:52:46.06 ID:qYGXgb7bO
十和田神社 倉庫内

弟「げほっげほっ…」

何年ぶりに開けたのかは知らないが倉庫の中はほこりだらけだ

弟「なあこじろう?ほんとにこの中に秘策があんのか?」

こじろう「勿論だ、早く探せ」

弟「探せって言われてもなにを探せばいいかわかんないと無理だろ!ごほっ」

がさがさ

弟「ん…?本…?」

ぱらっ…

弟「……エロ本じゃねえかよ!」

こじろう「それではないわ馬鹿者!」

弟「そんなことわかってるよ!」
…親父のだな…多分…


442 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 22:59:40.78 ID:qYGXgb7bO
エロ本の横に古いアルバムが置いてある。
弟「……」
この写真…親父と一緒に写ってる綺麗な人…誰だ…?
こじろう「余計な物を見てるんじゃないぞお主」
弟「こじろう…これは誰だ?」
こじろう「……お主の…母親だ…」
弟「……!」

これが母さん……

こんな顔だったのか…

いや…そもそもなんでいないんだ…?

まさか……

こじろう「姉殿が間に合わなくなるぞ」

弟「やべえ!!」

急いで立ち上がる

ごんっ!

弟「いってー!」

こじろう「馬鹿かお主は」
がたんっ!
なにか落ちてくる


444 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 23:08:40.63 ID:qYGXgb7bO
弟「な、なんだこりゃ…?」

古い刀が落ちて来ていた。禍々しいオーラを放っている

こじろう「…どうやら…見つけたようだな…」

弟「えっ?これ?かなりおんぼろだぞこれ!」

こじろう「馬鹿者…それは妖刀十和田と言ってな。昔十和田村にいた伝説の女剣豪の名刀だぞ」

弟「へ、へぇ…」

こじろう「これを使って戦うのだ。」

弟「こ、これをか…?」

こじろう「これを使えば霊力が10倍以上ははねあがる、ただし代償はあるがな」
ヤバい…なんかスゴくヤバそうなんだが…


447 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 23:14:25.41 ID:dPqoESKyO
ああ女殿に出てきたやつか


448 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 23:16:10.68 ID:dxlvSHW4O
姉ちゃんが霊からピーッなことされる展開はありますか?


449 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 23:21:00.57 ID:qYGXgb7bO
こじろう「持ってみろ」

弟「あ、ああ…」

ぐっ…

ぎゅんぎゅん!

弟「うわっ!なんだこれ?力がみなぎるぞ!」

こじろう「お主の霊力を力に変換しておるからな」

弟「こりゃすげえ…」

こじろう「さぁ…もう時間がない。行くぞ」

弟「ああ…!」

待っててくれ!姉ちゃん…!


450 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 23:25:15.73 ID:zDuQ2JFQ0
ぎゅんぎゅん!!


451 :VIPがお送りします [] :2008/12/22(月) 23:27:51.18 ID:95IUX7rL0
きゅんきゅん!



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