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姉弟小説「あなたがいたから・・」
- 47 名前:VIPがお送りします。 []
投稿日:2008/04/13(日) 05:06:07.12 ID:6qGuaOus0
姉貴が長谷川と出会った日から俺自身何もできないジレンマにさいなまれた日々だけが刻一刻と過ぎて行った。
姉貴は長谷川とメールをしまくっているらしく何故か夕食時に逐一俺に報告してきた。普段高校で他の女の子と話している様な感じで逐一話す感じで話されたので
「俺はもう姉貴からみたら唯の友達程度の感覚になりつつあるのかもしれない」
という不安が襲ってきた。その不安の元凶が長谷川なのだから穏やかじゃない。
今日の長谷川君の夕食はシチューなんだってwとか
昨日おばあさんが倒れていたから助けたらおまんじゅうもらったんだってwwやさしいよね(^^♪等
と楽しそうに話す姉貴を半ば見惚れてしまう自分をコントロールしながら
俺は1人どうすれば長谷川が姉をあきらめてくれるかを考え始めた。
毎日今まで以上に話していたので姉はどうやら自分を好きという男には興味がなく自分が好きになった男に尽くしたいという考えを持っているらしい。
という事も分ってきた。その姉の理想ピッタリに長谷川が演じているという事だ。
長谷川に対する強い憤りの感情が知らず知らずに自分の中で急速に膨らみ始めているのをひしひしと感じた。
「どうすんだよ・・・」
口癖のように毎日そう言う日々が続く。
姉には長谷川の本性を伝えるべきではないと思っていた。ガキ心に姉のおそらく初恋であるであろう恋を邪魔する事を考えてはいるがせめて姉のその思いだけは保護したい。どうしても奇麗にフラれる様にだけしてほしい。そう考えていたからだ。
そういう日々が続いたある日。姉がいつものように長谷川との事を俺に聞かせていた時にとんでもない事が起きた。
- 48 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 05:08:00.93 ID:6qGuaOus0
うおっ後半姉貴じゃなくて姉になってました(:_;)脳内変換しといて下さいm(__)m
- 49 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 05:13:24.98 ID:n/pqX2Ds0
うおっまぶしっ
細かいことはキニシナイ!
つか言われなきゃ気づかんかったw
- 50 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 05:13:53.99 ID:6qGuaOus0
「長谷川君ボクシング部の部長なんだって!!wとても見えなかったけどねww
んで弟もボクシング部だって言ったら電話したいなそいつとって言ってたんだ。・・だから・・・電話してあげてくれない?ww
大丈夫!やさしい人だからww///」
と上目遣いで俺に話して急に電話をかけ始めたのだ。
その時の俺のあわてようと言ったらなかった。
いきなりゴキブリが100匹自分の部屋のベットの下から出てきた・・・みたいなパニックぷりだったが
幸いにも姉貴が携帯を取りに二階に行った際に表情は平常心みたいにする事に成功した。
でも多分少しほほがヒクついていたのではないかと思う。
「・・・あっもしもし?長谷川君?あのさ、弟と話してみたいって言ってたじゃん?ww
今弟が隣にいるんだけどしゃべってみる?w」
本当にうれしそうにしゃべる姉貴を見ながら俺は1人で動揺を顔に出さないようただ必死だった。
そして「はい(^^♪」という姉貴の明るい声で我に帰った時にはすでに携帯を
手渡されていた。
恐る恐る・・・受話器に向けてしゃべった。
- 51 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 05:28:01.94 ID:6qGuaOus0
>>49
あwwですねwwじゃあまぁそんな感じでwwというかよく起きてますねwww
ホント辛かったら寝て下さいねこんな時間まで申し訳なくなってきた^^;
「もしもし」
恐る恐るしゃべる。少し声が上ずっていた。
「・・・よお、長谷川ってもんだ」
ググもった声で長谷川が答えた。男用の声らしい。
「何か用ですか?」
当然何も話題など思い浮かばないので当たり障りのない事を言った。
「いや・・別に?お前ボクシングやってんだって?」
「幽霊部員ですけど一応」
「ああ俺もそんなもんだw部長っつっても一回も行ってねえからなw
あれだ外でうぜえ奴を脅すときに使う文句用の肩書きみてえなもんだwww」
「!?」
「お前俺の噂聞いたことあんだろ?w」
「す、少しぐらいなら」
上ずった声がさらにひどくなったのでさすがに気付かれ
姉貴が怪訝そうな顔でこちらを見ている。何でもないよとジェスチャーをかろうじてして続ける。
「ありゃだいたいマジだwwwお前の姉ちゃん可愛いなww気に入ったぜw」
体の芯の部分がスーッと冷えていくのが分かった。
- 52 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 05:28:31.79 ID:6qGuaOus0
「あ、あの・・・」
「なーに、なんもしてねえよ?・・・今はなww
お前の姉ちゃんがおれにコクってきたらわかんねえけどなwww」
「そ、そんな・・・」
動揺しまくっている俺
「・・・・お前姉ちゃんに俺のこと言ったりしてねえよなぁ?」
急に脅し全開の声でしゃべり始めた。
「は、はい。」
「よーしよーし、世渡り上手だなお前w気に入ったぜww
もしかしたら将来弟になるかもしれねえもんなww世渡りうめえヤツがいいと思ってたんだw
お前合格wwじゃあないづれ会うだろ。じゃあまたな、姉ちゃんと代われやコラ」
「・・・・」
恐怖心に支配されていた俺は言う通りにすぐに受話器を姉貴に渡した。
「・・・あっ長谷川君?どう?うちの弟wwいい子でしょww・・・でしょ?ww・・・・そうなのw大事な弟なんだw・・・うん・・・うん!じゃあまた明日あそこでね///」
自分の事をよく言ってくれているので普段なら嬉しいはずだったが
当然そんなことはどうでもいいと感じる位に俺の頭は混乱していた。
受話器を置いた姉貴の顔がほんのり赤かった・・・のが逆に俺の恐怖心をさらにあおった。
- 53 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 05:39:51.74 ID:6qGuaOus0
姉貴が受話器を切ったらすぐに俺は自分の部屋へ駆け込みベットへ入り込んだ。
立っていられなかった。
自分の大切な姉貴が・・・宝物が・・・確実に標的にされている。
昔聞いた子の様になる。
その二つの確定づけられたも同然の未来が絶望感を生んでいた。
しばらくしたら姉貴がドアをノックした。
「大丈夫?電話でなにか怖いこととか言われたんでしょww長谷川君言ってたw」
心配半分呆れ半分みたいな声でそう言った。
長谷川・・・なんてやつだ。
俺がこういう状況になる事も考慮してそれを姉貴に不審に思われない様に自分で嘘をついておく。
こういう状況にならずとも電話越しの俺の動揺した声が姉貴に自分を不審がらせる要因になりかねないと
考えての事だろう。頭も切れるらしい。
どうやら姉貴もいろいろテンパっていたらしく長谷川の言葉を真に受け俺の変化をお化け話を聞かされたからだと勘違いしているらしい。
「大丈夫・・ちょっと怖かっただけだからw・・ハハ」
何も言わずにさらに姉貴の声に呆れの部分を増やす事を避けたい。
それに確実に「長谷川の思惑以外の行動をとったらすぐにバレる」
等という考えが俺の頭の中すべてを支配していたので
なんとかそう言ったら姉貴が部屋に入ってきた。
「そう?もし怖いままだったらお姉ちゃん怒ってあげるからねwうちの弟にあんまり怖いこと教えないで!ってwwそしたらきっと長谷川君やめてくれるよw」
そういって俺のほほをなでた彼女の顔は・・・
至福の笑みを浮かべていた。
- 54 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 05:43:16.44 ID:6qGuaOus0
1番上 受話器→電話
上から5行目 二つ→1つ です
すいません(ーー;)アホですね
- 55 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 05:45:35.80 ID:n/pqX2Ds0
やっべ俺全然気づかずに読んでたwww
テラアホスwwwwwwwwwwww
- 56 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 05:56:14.77 ID:6qGuaOus0
それから何日もずっと姉貴は嬉しそうに今まで以上に長谷川との出来事を俺に話つづけた。
内容は平凡な日常会話ばかりだったが時々巧妙にというか長谷川は俺にもメッセージを送ってきた。
「アハハwww・・・それでね?ww長谷川君との事を弟に話したりするんだよwwwって言ったらね?(ここで何故か上目遣いになって一瞬見とれた事を覚えている)
そしたら長谷川君「じゃあ弟君に伝えといて♪言うなよ(^^♪ってww」だってwwwこないだの怖い話の事かなw私はそういうの平気だけどねー(^^♪」
そういった感じで今まで感じただけでも
「言うな」「そのままでいればいい」「悪い様にはしない」「もうすぐだ」
等のメッセージを受け取った。
姉貴に全然気付かれない方法でこんな事をされるのだからたまったもんじゃない。
精神の限界にきたある日、俺はもう人に頼る事以外に道が見えなくなっていた。
俺は「もうすぐだ」のメッセージを受け取った翌日
佐藤を含めた他の信頼のおける連中と
ボクシング部の先輩に
「長谷川が姉貴を狙っている。」という事実をつたえた。
- 57 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 06:03:33.29 ID:6qGuaOus0
あっすいません(>_<)ここでちょっと区切らせてもらいます(>_<)
今から準備して今日人の家に行く約束をしていたので。途中携帯から保守できればしますが
もしヤバくなったら一応保守して頂けるとありがたいです(:_;)こんなクソ小説ですが
今は主人公の回想の中です。もうちょっとじっくり考えてちゃんと時間軸をもとに戻すよう
頑張ります。たまに保守はしにきますがおそらく書き始めるのは午後になります。
申し訳ありません<読んでくださっているありがたすぎる方方(>_<)
- 106 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:34:08.95 ID:6qGuaOus0
先輩はどうやら知っていたようで俺が話し出すといつもの陽気な顔を一気に真剣なそれに変え(こういう顔もできるんだなって思った。)
「そうか・・お前・・・いつ知ったんだ?」
と聞いてきた。いろいろ話して長谷川との電話の件を話すと、溜息をついて
「やっぱりなと言えばやっぱりかな・・あいつ自分の標的に男の兄弟がいたら牽制の電話かける事があるって話だしな。
しかも結構本気のターゲットの時にしかやらないらしい。だから・・正直俺の中でお前に伝えるべきかどうかの葛藤があったんだ。
お前のねえちゃんが候補に挙がってるってのは何度か耳にしたんだが候補どまりで終わった奴はだいたいそれでもう安全圏に入ると聞いたことがあったからな。
そういう結末になる事を願ってた。学校も違うしな・・正直あまり本気にはしてなかったんだ。
まさかこっちの学校のヤツに長谷川が本気で手出そうとするとは・・・クソ、早く教えるべきだったな。ごめん」
いつもふざけあって2,3言だべりあってすぐに練習等に入る先輩だったがこの時は本当に申し訳なさそうに
そう語っていたので当時の俺は先輩は先輩なりに俺の事を考えていてくれたんだなぁとでぼんやりと理解した。
「出来る限り最悪の事態は避けたいな。お前のねえちゃんいい奴だもんな・・・」
そう言って先輩は他のボクシング部の奴ら(全員俺を可愛がってくれる先輩たちだ)にこの話題を持ちかけてくれる事になった。
- 107 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:36:14.14 ID:6qGuaOus0
佐藤たちに話した時は
全員が「え!?それやばくね?」と異口同音に言い、
その後は長谷川についての悪評を言い合う場みたいになってしまった。
誰でも本当に真面目にそういう話に首を突っ込もうなどとは思わない。当然といえば当然だった。
でも佐藤をはじめとした4,5人は違った。
「お前のねえちゃん助けようぜ!なんか考えるんだ!!」
という意見で一致し、一斉に俺の方を真剣に見つめてきた。
とにかく一緒に長谷川をどうにかする作戦を考えてくれることになったんだ。
この時ほどこいつらの存在を暖かに感じたことはなかった。
- 108 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:38:21.83 ID:IbZC7bLh0
佐藤がワーキングの佐藤へと脳内変換されるが
・・・・なんか変だ。
- 109 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:38:51.16 ID:6qGuaOus0
翌日から何日かはずっと先輩数人と佐藤たちと俺で長谷川の事について話し合った。
集まった人数は約12,3人だ。
最初に俺は姉貴には今回の事をただ単に俺が邪魔したから告白に失敗した
という風に感じさせて終わらせたいと伝えた。
何人かの顔に「?」マークが生まれていたので理由を説明すると
「ヒュー、男だなぁwww」
「よっ!このシスコンがwwwww」
「ツンデレの鏡だなお前はwwwwボクシング部のヤツがツンデレてwwwww」
等などさんざん言われたが
「そういうの・・・なんかいいよな。お前のねえちゃんの心の傷を最小限にする方法でもあるしな」
という佐藤の発言にみんながそうだそうだと言ってくれた。
俺はこういう時本当に佐藤には頭が上がらず、ありがとうと素直に伝えたかったが
中2の頭に何か男が男に素直に感謝を述べるのがなんか恥ずかしくなって
「だろ?wwwそうなんだよww」
と言って笑うことしかできなかった。
- 110 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:41:06.65 ID:6qGuaOus0
>>108
?その人俺知りません。てか佐藤って俺の友達の苗字だから
個人的にはそいつかシャナに出てくる佐藤かに脳内変換してますw
- 111 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:42:27.80 ID:IbZC7bLh0
>>110
佐藤ごついなww
じゃあ主人公はメガネマンにでもしとくか。
- 113 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:43:31.61 ID:6qGuaOus0
姉貴も同時進行みたいにどんどん長谷川と仲良くなっていると印象を受けていた。
そういう印象を毎日姉貴の穏やかで綺麗な顔とセットで受け取っていた俺は日々
焦燥感、絶望感、そして姉貴の裏で姉貴にとっては邪魔にしか感じない事を計画しているという罪悪感等がごちゃまぜになっていた。
長谷川はどうやら標的の女の子が告白したいというメール等を受け取ると
たいていいつも同じ場所で告白を受けるらしい。
「学校の裏の神社」
そこで告白した女の子は相手と結ばれるというよくあるゲン担ぎのために長谷川がわざわざ指定しなくてもそこを
指定する女の子は多いようだが、女の子がそこを指定しなかったらそこに誘導するらしい。
「そして告白したら長谷川の仲間が5、6人女の子取り囲んで必ず車に乗せるんだと。そうしたらもうアウト。
どっかのラブホだよ。俺達じゃ行けない。」
佐藤が自分が頑張って敵を倒し、戦利品をじっくり見せびらかすかのごとくゆっくりと言った。
- 114 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:44:39.74 ID:6qGuaOus0
>>111
佐藤ごついっけ?www田中じゃね?ww
まぁそこは適当に脳内変換してくだしあ><
- 115 名前:VIPがお送りします。 [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:46:19.25 ID:IbZC7bLh0
>>114
ミスったww田中ですサーセンww
わっふるわっふる
- 118 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:47:42.10 ID:6qGuaOus0
こいつは普段はあんまり分かんないけど実はすげえ頼りになるんじゃね?等と勝手に思いつつ
「そんな情報よくわかったな。いやマジで感謝感謝だなお前には・・ハハッ」
と言うと、
「そんなのはいいから作戦頑張って考えようぜ!作戦!あとお前もっと元気出せってb!ねえちゃんが心配なのはわかるけどさ」
だって。
佐藤・・・お前いい奴すぎないか?勝手に俺の中の佐藤株が急高騰を始めていた。
その他の奴らもあいつは刃物は使わないとか車は大型のワゴンらしいな
とか右腕に傷があるらしいとかいろいろ噂という名の情報を集めてくれていた。
先輩達も長谷川にギリギリかかわっているかいないかという人を
対象に調査(と言っても雑談をしてそれとなく情報を聞くという程度のものだが)を開始してくれていた。
そしてボクシング部に至っては練習時間に喧嘩の練習等までも始めてしまった。
今までパンチ力だけしか自信が無かった俺も瞬発力等がじゃっかん上がった気がする。
- 120 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:52:24.50 ID:6qGuaOus0
最初俺は単に相談だけをしてあとは自分で何とかしなければと思っていたので
いくら自分の姉貴だからと言って一人の人間のまだ確定してはいない(と信じたい)事態を回避すべく
こんなに大勢の人が動いてくれる事に正直驚いた。
素直にその疑問を佐藤達にぶつけると
「だってさwwwwお前のねえちゃん美人さんじゃん?性格もかなりいいしww
それを男からの人気最下位独走中の長谷川にとられるなんて悪夢が
起きかねないって聞かされたらそりゃ皆動くよwwwこっちの学校では今まで被害者は出てないしな・・・
んで皆で対処する事になったら今まで長谷川に恨みを持ってる奴らも当然協力的だしな。
当然の結果といえば当然だってwww」
そんな考え方を生み出す頭の構造ではないらしい俺はこう解説してくれる佐藤達の事を本気で尊敬し始めている。
というか佐藤達からしたらそんな事当然分かるだろwwと言わんばかりだったから俺が単にバカなだけなのかもなぁ
なんて思った。とりあえず
「ああ・・まぁそんなことだろうなwww」
と合わせつつ内心は穏やかじゃなかったww
- 123 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/13(日) 17:59:54.30 ID:6qGuaOus0
そしてようやく姉貴の告白阻止作戦が少しづつ形を帯びてきて、俺自身も複雑な心境になりつつあったある日・・・
学校から帰ってきたばかりの俺は姉貴に手をモジモジさせながら
「ちょ、ちょっとさww・・・私の部屋きて。」
と言われ姉貴の部屋に入った。
「えっと・・・ここ数日迷ってたんだけどもう決心したから言うね?」
そういう姉貴の顔はまるでりんごの様に真っ赤だった。
「私、明後日の土曜日に長谷川君に告白する。」
ああ・・・来るときが来てしまった・・・
絶望感だけが急速に膨らみ俺を支配した。
「いろいろメールしたり、会ってみたりしてさ、ホントに優しい人って分かったから///」
そう姉貴が言う頃にはすでに俺は心此処にあらずの状態で
「へぇ・・・よかったね」と言うしかなかった。
その言葉に何か引っかかったのか姉貴が
「・・・応援してくれる?」
するわけがない!!俺はそれを邪魔する計画を立ててるんだ!!!!でも姉貴に教えるわけにはいかない!
たとえどんな事になっても!!男の意地だ!でも・・・でも・・・・言わなきゃな・・・・
「・・・ん?ああwwwするに決まってんじゃんwもうそりゃめちゃくちゃ応援しまくるよ?俺www頑張れ!b」
平気な顔をしながら嘘をつくことがこんなに心に傷をつける事を14年間生きてきて初めて知った。
- 124 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/13(日) 18:01:27.98 ID:6qGuaOus0
姉貴はそんな俺の発言に顔を輝かせて
「うん!うん!!頑張るからね(^^)」と言って抱きついてきた。
その胸の中で俺は・・・・泣きそうになるのを我慢した。
- 127 名前:1 ◆nvHRXDRbXY [] 投稿日:2008/04/13(日) 18:04:46.34 ID:6qGuaOus0
翌日先輩達と佐藤たちにこの事を話した。
相当動揺しながら話したがとりあえず何か行動を起こす行動パターンを決めておこうという事になった。
「今日は金曜ってことは明日か・・・部活があるが・・いい、休みにするぜ。」
先輩が言った。
「おそらくあの神社の境内の近くに林がある。そこに長谷川の取り巻き達が潜んでるはずだ。
多いときで7人程いるんじゃねえかな・・」
別の先輩がいくらか緊張気味に言った。
「とりあえずお前のねえちゃんが家を出たらお前俺たちに連絡しろ。んですぐに学校に集合だ」
佐藤が俺にいつになく真剣な表情で語りかけてきた
「ああ。」
短く答えた。
「みんなもそういう事でいいっすか?」
「ああ」
「いいぜ」
「てかそれ以外ねーよな」
「分かった」
等々佐藤の言葉に全員が同意した。
そしてあの日が・・・・あの最悪の日が・・・・・やってきた。
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