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悪魔「俺を召喚したのはお前か?」女「そ、そうです・・・」
- 81 名前:深夜にお送りします []
投稿日:2012/02/22(水) 16:18:39 ID:92kExkJM
コンコン
奴「はい、どちら様でしょうか?」
?「私よ、女悪魔よ。入れてもらえるかしら?」
奴「それは失礼いたしました。本日はどのようなご用件で?」
女悪魔「悪魔に会いに来たの。開けてもらえるかしら?」
奴「承知いたしました。どうぞお入りください。」キー
アフターというかトゥルーのようなものです。
- 82 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 16:32:47 ID:92kExkJM
〜〜〜悪魔の家の廊下〜〜〜
奴「失礼ですが一つ質問をしてもよろしいでしょうか?」
女悪魔「いいわよ、答えるかどうかは知らないけど」
奴「女悪魔様は時々いらっしゃいますがご主人様とはどのようなご関係なのですか?」
女悪魔「恋人」
奴「…」
女悪魔「冗談よ。そうね、あいつの保護者ってところかしらね。」
奴「というと?」
- 83 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 16:33:21 ID:92kExkJM
女悪魔「あいつが生粋の悪魔じゃないのって知ってる?」
奴「はい、たしか元々は人間である日突然悪魔になって魔界に来たと以前お話しされてました。」
女悪魔「うん、その通り。それでいきなりの魔界で右も左もわからずに困っていたところを助けて保護したのが私なの。」
女悪魔「それがきっかけでこうしてズルズルと腐れ縁が続いてるってわけ。」
奴「そうでしたか」
女悪魔「しかし、あの時はあいつがこんなに出世するとは思わなかったなー。今では魔王の次に位の高い悪魔の一人にまでなるなんて」
奴「私もそのような方にお仕え出来て鼻が高いです。」
- 84 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 16:33:42 ID:92kExkJM
女悪魔「逆に私からも一つ質問してもいい?」
奴「はい、なんなりと」
女悪魔「あなたがここにきてもうしばらくたつけど、どう?あいつは優しい?」
奴「はい、それはもう!ご主人様は私に大変良くして下さいます。」
女悪魔「そう…それはよかった」
奴「あ、着きました。こちらです。」
女悪魔「ありがとう。」
- 85 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 16:33:51 ID:kH1ljZjo
なぜSS本文中に書き手のコメを混ぜるのか…
- 86 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 16:47:02 ID:92kExkJM
コンコン
奴「失礼します。お客様をお連れしました。」
悪「…今は会いたくない。帰らせろ。」
奴「ですが…」
悪「いいから!」
女悪魔「うるさいわね!それこそいいから入れなさい。」ガチャ
悪「…また説教に来たのか?」
女悪魔「ええ、あなたの保護者としてね。」
悪「お前が勝手に名乗ってるだけだ。」
女悪魔「そうね、でもあの時の仮があるのも事実よ。」
悪「…」
悪「奴隷、とりあえずお前は下がれ。またなにかあれば呼ぶ。」
奴「承知しました」バタン
女悪魔「あの子に格好悪いところを見せたくない?」
悪「うるさい」
- 87 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 19:30:56 ID:92kExkJM
女悪魔「で、いつまでそうやってウジウジしてるつもり?」
悪「お前には関係ない。」
女悪魔「それがそうでもないのよね。あなたが人間界にしていることが神や魔王に感づかれ始めてる。おかげで監視が厳しくなって私たちも行動しにくい状況なのよ」
悪「それは悪かったな。だが、それでこそ意味がある。」
悪「神が動いてるということは俺がしていることが奴への反抗になっているということだ。」
悪「それで最後に俺を疎ましく思った神に消されれば最高だな。」
悪「どうせそんなに時間はかからないはずだ。もう少しだけ我慢してくれ。」
- 88 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 19:51:23 ID:92kExkJM
女悪魔「そうやってまた逃げるの?」
悪「…なんだと?」
女悪魔「だから、また逃げるのって聞いてるの。」
悪「俺は逃げてなんかいない。あいつがしたかったことを代わりにしてるだけだ。」
女悪魔「嘘ね」
女悪魔「あなたはただそれを言い訳に逃げているだけ。」
女悪魔「あの件で傷ついたあなたはただすべてを怖がって逃げているだけよ。」
女悪魔「生きて行動を起こしてまた前みたいになってしまうのは怖い」
女悪魔「でも、すべてを捨てて死ぬほどの勇気もない」
女悪魔「そして何より自分の無力さを認めてしまうのが怖い」
女悪魔「だからこうして『あいつの代わりに』を言い訳に意味のないことをしながら誰かに殺してもらえるのを待つ。」
女悪魔「それが今のあなたよ」
- 89 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 19:57:38 ID:92kExkJM
悪「勝手に決めつけるな。お前に俺の何が分かる?」
女悪魔「そうね。もちろんすべてを分かり切ったつもりはないわ。」
女悪魔「でも、一つだけ分かることを言ってあげる」
女悪魔「最後の最後に諦めたけれども、あなたが力になろうとした彼女はあなたよりもずっと頑張っていたわ。」
女悪魔「本当の最後の最後まで、打てる手がなくなるその時まで神に抗おうとした」
女悪魔「あなたと彼女、どちらの方が一生懸命に生きようとしているか。頭のいいあなたなら少し考えれば分かるわね?」
悪「…」
- 90 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 20:01:13 ID:92kExkJM
悪「だが…俺は所詮知恵の悪魔だ。お前のように直接的に彼女を救う力はない。それに時間が経ちすぎている。もう無理なんだよ。」
女悪魔「だったらひたすら考えなさい。どんなに無理に見える状況でも覆すような一手を考えだせる。それがあなたの力なんだから。」
女悪魔「かつてその知恵で魔界を建て直した時の力をもう一度今度は自分のために使いなさい。」
女悪魔「それが本当の『あいつのために』なることでしょう?」
悪「…」
女悪魔「私は伝えたいことは全部伝えたわ。あとはあなたが一人で決めなさい。」
バタン
- 92 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 21:04:08 ID:92kExkJM
〜〜〜数日後〜〜〜
悪「少し女悪魔のところへ行ってくる。帰りは遅くなる。」
奴「承知しました。いってらっしゃいませ。」
バタン
〜〜〜女悪魔の家〜〜〜
コンコン
女悪魔「どちら様?」
悪「俺だ。」
女悪魔「いらっしゃい。どうしたの?」ガチャ
悪「頼みごとをしに来た。」
- 93 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 21:16:41 ID:92kExkJM
女悪魔「頼みごとって?」
悪「俺はこれから少し大きな勝負に出る。結果によっては生きて帰ってこれないかもしれない。」
女悪魔「…」
悪「だからそうなったときのために後のことを頼みに来た。」
悪「俺をここまでけしかけたのはお前なんだからな。嫌とは言わせないぞ。」
女悪魔「…分かったわ。で、具体的にはどうすればいいの?」
悪「使用人たちのことを頼む。適当に家や土地を売って退職金として渡しておいてくれ。」
女悪魔「分かったわ。」
悪「あと…」
女悪魔「あと?」
悪「あいつだけはお前のところで雇ってやってくれないか?」
女悪魔「いいわ。なかなかいい子そうだし、気も利きそうだし。」
悪「恩に着る」
- 94 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 21:17:21 ID:92kExkJM
女悪魔「で、そういうことをわざわざ私に頼みに来たってことは期待していいのね?」
悪「ああ」
女悪魔「ふ〜ん…いい顔になったじゃない。少し前とは大違い。」
悪「色々と覚悟がきまたからな。」
女悪魔「そう。まあ、頑張ってらっしゃい。それで駄目だったとしても、またあの時みたいに私が拾ってあげるわ。」
悪「ありがとう。じゃあ、またな。」
女悪魔「ええ」
- 95 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 21:24:57 ID:x8rt5seE
個人的にはBADだけでもそれはそれでよかった
- 96 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 21:40:48 ID:92kExkJM
〜〜〜魔王城〜〜〜
側近「魔王様、知恵の悪魔が来ました」
魔王「通せ。」
スタスタ
魔「久しぶりだな、知恵の悪魔よ。貴様の方から儂に会いたいとは珍しい。」
悪「そうですね。前回お会いしたのは今年の社会情勢の予測とそれへの対応策をお伝えに来たときですから、丁度半年前ですかね。」
魔「うむ、お前には毎度世話になっておる。ところで今日は急にどうした?ついに儂の側近になりたくなったか?」
悪「いえ、そうではないです。」
魔「そうか、それは残念だ。貴様ならかなりの待遇で迎え入れたいのだがな。」
悪「あまりそういうのには興味がないので。」
- 97 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 21:41:38 ID:92kExkJM
魔「そうか。では、今日はなんの用だ?」
悪「今日は魔王様に私のお願いを申し上げに来ました」
側「貴様!魔王様を呼び出すだけでなく、その上要求をしようなど無礼な!今すぐつまみ出すぞ!」
魔「よい。ふむ、貴様には大きな借りがあるからな。とりあえずは聞こうか。」
側「…」
悪「それでは申し上げます。私の要求は三つです。」
悪「一つ、悪魔である私に悪魔と契約召喚する権利を与えること」
悪「二つ、本来は契約召喚時に無作為に選ばれる悪魔を私に選べるようすること」
悪「三つ、一生に一度しかできない悪魔の契約召喚を二度まで可能にすること」
悪「以上の三つです」
- 98 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 22:21:43 ID:92kExkJM
魔「…貴様なら当然自分がなにを要求しているのか理解しておるよな?」
悪「はい」
魔「貴様が要求したことはどれも禁忌とされていることだ。」
魔「当然だな。そのどれか一つでも認めてしまえば世界はたちどころに崩壊するであろう。」
魔「特に一つ目は最高位の禁忌の一つだ。元々特別な力を持つ悪魔に更に別の悪魔との契約をさせればなにが起こるかわからないからな。」
魔「…だが、このような願いをただ儂に言う貴様ではないよな?」
悪「はい」
- 99 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 22:22:28 ID:92kExkJM
魔「言え、もし儂が貴様の要求を聞かなかった場合には何が起きる?」
悪「…私は悪魔になって魔界に来て以来、混沌にあった魔界のあらゆるものを建て直しました。」
側「貴様!くだらないことをぺらぺらと喋っておらず、さっさと魔王様の質問に答えろ!」
魔「貴様は少し黙っておれ!…続けろ。」
側「…」
悪「有事の際に備えて私はそれらを建て直す際に時限式で発動する罠を仕掛けておきました。」
悪「今までは毎年魔王様にお渡ししている対応策にそれを防ぐものをさりげなく織り交ぜていました。」
悪「ですが、私がそれを止めれば魔界の経済、政治、福祉、行政などはたちどころに崩壊し、魔界は私が来る以前以上に衰退するでしょう。」
悪「そうなれば非難を受けるのは表向きではそれらをすべて成したことになっている魔王様です。」
悪「要約すれば、今の地位を失いたくなければ私の要求を飲んで下さいということです。」
魔「…」
- 100 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 22:31:20 ID:92kExkJM
魔「一つだけ儂の質問に正直に答えろ。」
魔「貴様ほどの悪魔がここまでする理由はなんだ?」
悪「…女のためだ。俺には助けきれなかった女がいる。俺は今度こそあいつを助けたい。だからお前の協力がいる。それさえ叶えたら他には何もしない。」
魔「…分かった。お前の要求を飲もう。」
悪「感謝する」
側「魔王様、そんな下種の要求など聞く意味ありません!今言ったこともきっと嘘です。」
側「兵士に捕えさせて拷問にかけましょう?!それで罠を発動させない方法を吐かせればいいんです!」
魔「無駄だ。こいつはそんなことで吐く奴じゃない。それにたとえ拷問にかけたとしても自殺でもされればその瞬間に儂たちが終わりなのは一緒だ。」
魔「おい、知恵の悪魔、こっちへ来い」
悪「…」スタスタ
魔「ふんっ!」ヴォン
- 101 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 22:31:42 ID:92kExkJM
魔「これで終わりだ。」
悪「…案外あっけないもんだな。まあ、いい。俺はもう行くぞ」
魔「そうか。ああ、その前に最後にもう一つだけ儂の質問に答えてから行け。」
魔「貴様はこの交渉の間に儂に対して何回嘘を吐いた?」
悪「…一回だ。」
魔「…やはりお前の作ったシステムは完ぺきだということか。やっぱりお前は儂の側近にしたい。」
悪「悪いがそれはできない相談だ。他を当たってくれ。」
魔「そうか、残念だ。」
悪「じゃあな。」
魔「うむ」
バタン
- 102 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 22:50:41 ID:92kExkJM
側「魔王様、今からでも遅くはありません。どうせ結末が一緒ならあいつを殺してしまいましょう!今すぐに選りすぐりの兵士を手配します。」
魔「…貴様はまだ分からんのか?」
側「というと?」
魔「あいつは儂らのために先の交渉をしに来たのだ。」
側「は?」
- 103 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 22:51:09 ID:92kExkJM
魔「考えてもみろ。本当にあいつが言ったような仕掛けがあるのなら、それを誰にも言わずに放置すればよい。」
魔「それで魔界が崩壊し、その責任で儂らが追放されたあとに今度は奴が表だって崩壊した魔界を建て直せばよい。一度同じことをした奴にしてみれば簡単なことだろう。」
魔「そうすれば次の魔王として君臨できるのは確実だ。その後、魔王の権利として堂々と禁忌に関する法を変えればよい。これが一番簡単だ。」
魔「だが、奴はそれをしなかった。」
側「そ、それはあやつが言った仕掛けとやらが嘘やハッタリだからでは?」
魔「だとしても、また別な方法で魔界の社会を衰退させ、クーデターや革命でも引き起こせば同じことだ。」
魔「直し方を知っているということは壊し方も知っているということだからな。」
側「…」
- 104 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 22:52:21 ID:92kExkJM
魔「分かるか?奴は儂が脅迫されて仕方なく禁忌を犯したという形を作るためにわざわざこんな手の込んだことをしたのだ。」
魔「いくら儂が魔王だとはいえ、最高位の禁忌を犯したということが明るみになれば当然かなりの非難は受ける。」
魔「だが、儂の地位と魔界の衰退を叩きつけられたということにできれば、そこまで致命的なダメージにはならない。」
魔「奴はそこまで計算していた。そして儂はそれに気が付いたから、あやつの要求を飲んだのだ。」
側「…」
魔「今後はその口を軽率に開かないことだな。」
魔(だがな、知恵の悪魔、儂はそんなことをされなくとも貴様の願いなら聞き入れるつもりだったぞ。)
魔(儂が貴様にこれまでにどれほどの借りを作っていると思っている。それに比べれば禁忌の一つや二つ犯すくらいなんてことはない。)
魔(…お前の本当の願いが叶うことを願っているぞ)
- 105 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 22:53:01 ID:92kExkJM
疲れたので休みます。
明日にでも完結できたらいいなあ。
- 106 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 22:53:12 ID:BdGliieE
デビルカッケェ
- 107 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/22(水) 22:56:02 ID:BdGliieE
乙乙明日も期待
- 109 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/02/23(木) 12:09:16 ID:1UXBosG2
なんていい魔王なんだ
- 110 名前:深夜にお送りします [sage] 投稿日:2012/02/23(木) 13:08:26 ID:reFPbCOc
俺も悪魔にジョブチェンジしたい
- 111 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/23(木) 16:18:57 ID:4C7O42Hg
〜〜〜魔王城の前〜〜〜
悪(ふう…)
悪(魔王が投げやりになって向かってくるのとあのバカな側近が血迷うことだけがリスクではあったが、なんとかなったな。)
悪(しかし、あいつも伊達に魔王はやってないんだな。俺の本当の真意まで見抜いてくるとは。)
悪(…今回のことがなければあいつの部下として生きていくのも悪くなかったかもしれないな。)
悪(とにかく、これですべての準備は整った。あとは実行に移すだけだ。)
悪「待ってろよ…」
- 112 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/23(木) 16:19:50 ID:4C7O42Hg
おおう、またIDが変わってる…
1でございます。
- 114 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/23(木) 16:46:35 ID:3u6TcIyo
ほ、ほんとうのしんい
- 115 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/23(木) 17:03:08 ID:4C7O42Hg
〜〜〜魔界のはずれ〜〜〜
悪「これでよし…」
悪「まずは…出でよ!時間の悪魔!」バリバリ
時間の悪魔「我を呼び出したのは汝か…?って知恵の悪魔様!?」
悪「よう」
時「え、な、なんで知恵の悪魔様がわっしなんかを!?というか悪魔は悪魔を召喚できないはずじゃ…」
悪「まあ、色々と事情があってな。詳細は省くが今の俺にはそれができるんだ。」
悪「そんな訳で悪いが俺と契約してもらうぞ。」
時「は、はあ…分かりやした。」
- 116 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/23(木) 17:03:36 ID:4C7O42Hg
時「それで知恵の悪魔様の願いはなんでございましょう?」
悪「俺を五年前にタイムリープしてくれ。」
時「過去への時間移動ですね。承知しやした。」
時「それでは契約の確認を致しやすね。わっしは知恵の悪魔様を五年前に時間移動させやす。そしてその対価として悪魔様の積み重ねたものを頂きやす。」
悪「積み重ねたもの?」
時「はい。時間とは積み重ねでございやす。過去に戻る…つまりはその積み重ねをやり直す対価としてわっしは今まで積み重ねてきたものを頂いているんです。」
悪「なるほどな。具体的には俺はなにを差し出せばいい?」
時「そうですねえ…知恵の悪魔様であれば今の魔界での地位や立場であれば十分対価になるかと。」
悪「分かった。それで構わない。」
時「本当にいいんでございやすか?わっしなんかにせっかく手に入れた今の地位を差し出してしまって。」
悪「問題はない。もとよりそんなものに執着はないさ。」
時「左様でございやすか。」
- 117 名前:深夜にお送りします [] 投稿日:2012/02/23(木) 17:04:16 ID:4C7O42Hg
時「では、契約成立の証としてわっしと成約の握手を交わしてください。」スッ
時「この手を握り返した瞬間に対価が支払われ、わっしは知恵の悪魔様を過去に飛ばしやす。」
悪「分かった。頼んだぞ。」グッ
時「では!」バシュン
時「…あなた様のような方がなぜこんなことをされのかはわっしには分かりやせんが、成功をお祈りしていやす。」
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